(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023097236
(43)【公開日】2023-07-07
(54)【発明の名称】安全運転促進システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0645 20230101AFI20230630BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20230630BHJP
G06Q 30/0601 20230101ALI20230630BHJP
【FI】
G06Q30/06 350
G06Q50/10
G06Q30/06 312
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021213498
(22)【出願日】2021-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】514235341
【氏名又は名称】株式会社スマートドライブ
(72)【発明者】
【氏名】元垣内 広毅
(72)【発明者】
【氏名】大野 良
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ユーザにメリットをもたらしつつ、安全運転を促す安全運転促進システムを提供する。
【解決手段】安全運転促進システムにおいて、代理店兼車両管理サービス提供企業20は、車両関連サービスについて、カーリース会社とユーザとの間の契約を仲介する仲介手段と、仲介の対価としてカーリース会社から取得した代理店フィーに基づいて、車両管理サービスが使用するデバイスの提供費用から控除する控除額を決定する決定手段と、ユーザがデバイスの提供を希望するか否かを判断する第一判断手段と、ユーザがデバイスの提供を希望する場合、デバイスの提供費用から控除額を控除して、デバイスをユーザに提供するよう手配するデバイス提供手配手段と、ユーザに紐づけられた車両に備えられたデバイスを通じて、走行情報を取得する走行情報取得手段と、走行情報に基づいて生成された運転評価情報を、ユーザに対して提供する運転評価情報提供手段と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両関連サービスの提供に伴って提供される安全運転促進システムであって、
サービス提供企業により提供される前記車両関連サービスについて、当該サービス提供企業とユーザとの間の契約を仲介する仲介手段と、
前記仲介の対価として前記サービス提供企業から支払われる代理店フィーの少なくとも一部に相当する金額に基づいて、前記ユーザへ提供される車両管理サービスにおいて使用されるデバイスの提供費用から控除する控除額を決定する決定手段と、
前記ユーザが前記デバイスの提供を希望するか否かを判断する第一判断手段と、
前記ユーザが前記デバイスの提供を希望する場合、前記デバイスの提供費用から前記控除額を控除して、前記デバイスを前記ユーザに提供するよう手配するデバイス提供手配手段と、
前記ユーザに紐づけられた車両に備えられた前記デバイスを通じて、走行情報を取得する走行情報取得手段と、
前記走行情報に基づいて生成された運転評価情報を、前記ユーザに対して提供する運転評価情報提供手段と、
を備える、安全運転促進システム。
【請求項2】
車両関連サービスの提供に伴って提供される安全運転促進システムであって、
サービス提供企業により提供される車両関連サービスにおける、当該サービス提供企業とユーザとの間の契約を仲介する仲介手段と、
前記仲介の対価として、前記サービス提供企業から取得した代理店フィーの少なくとも一部に相当する金額に基づいて、前記ユーザへ提供される車両管理サービスの利用料金から控除する控除額、または、控除方法を決定する決定手段と、
前記車両管理サービスを前記ユーザに提供するサービス提供手段と、
前記車両管理サービスの利用料金から前記控除額を控除することが可能なコード、または控除方法の適用が可能なコードを前記ユーザに紐づけられた携帯情報処理装置に提供するコード提供手段と、
前記携帯情報処理装置を通じて、前記ユーザの車両に関する走行情報を取得する走行情報取得手段と、
前記走行情報に基づいて生成された運転評価情報を、前記ユーザに対して提供する運転評価情報提供手段と、
を備える、安全運転促進システム。
【請求項3】
車両関連サービスの提供に伴って提供される安全運転促進システムであって、
サービス提供企業により提供される車両関連サービスについて、当該サービス提供企業とユーザとの間の契約を仲介する仲介手段と、
前記仲介の対価として、前記サービス提供企業から取得した代理店フィーの少なくとも一部に相当する金額に基づいて、前記ユーザへ提供される車両保険サービスにおいて使用されるデバイスの提供費用から控除する控除額を決定する決定手段と、
前記ユーザが前記デバイスの提供を希望するか否かを判断する第一判断手段と、
前記ユーザが前記デバイスの提供を希望する場合、前記デバイスの提供費用から前記控除額を控除して、前記デバイスを前記ユーザに提供するよう手配するデバイス提供手配手段と、
前記ユーザに紐づけられた車両に備えられた前記デバイスを通じて、走行情報を取得する走行情報取得手段と、
前記走行情報に基づいて生成された運転評価情報に基づいて、前記ユーザが支払うべき保険料を算出する保険料算出手段と、
を備える、安全運転促進システム。
【請求項4】
車両関連サービスの提供に伴って提供される安全運転促進システムであって、
サービス提供企業により提供される車両関連サービスにおける、当該サービス提供企業とユーザとの間の契約を仲介する仲介手段と、
前記仲介の対価として、前記サービス提供企業から取得した代理店フィーの少なくとも一部に相当する金額に基づいて、前記ユーザへ提供される車両管理サービスの利用料金から控除する控除額、または、控除方法を決定する決定手段と、
前記車両管理サービスを前記ユーザに提供するサービス提供手段と、
前記車両管理サービスの利用料金から前記控除額を控除することが可能なコード、または控除方法の適用が可能なコードを前記ユーザに紐づけられた携帯情報処理装置に提供するコード提供手段と、
前記携帯情報処理装置を通じて、前記ユーザの車両に関する走行情報を取得する走行情報取得手段と、
前記走行情報に基づいて生成された運転評価情報に基づいて、前記ユーザが支払うべき保険料を算出する保険料算出手段と、
を備える、安全運転促進システム。
【請求項5】
前記ユーザが前記デバイスを通じて走行情報を取得することを許可するか否かを判断する走行情報取得許可判断手段と、をさらに備え、
前記走行情報を取得することを許可する場合、前記走行情報取得手段及び前記運転評価情報提供手段を機能させる、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、安全運転促進システムに関する。
【0002】
自動車、トラック、タクシー等の車両の利用者においては、自らの車両について車両管理を行い、例えば運転時間、運転密度、危険運転の有無・内容、運転スコア等の指針情報を取得してフィードバックすることで、安全運転を促したいというニーズがある。車両管理サービスに関する従来技術として、例えば、特許文献1には、車両の装置や部品の劣化をより適切に判断できるようにすることで、長期に渡って車両をより安全な状態に保つ技術が開示されており、また、特許文献2には、車両及び/又は車両を構成する部品のライフサイクルを管理、車両走行の安全性を確保することができる技術が開示されている。
【0003】
更に、車両の利用者に対しては、車両のライフサイクル等を通じて、例えば、車両のリース、自動車ローン、高速道路料金支払い代行等、様々な車両関連サービスが提供されうる。車両関連サービスと車両管理とを組み合わせた従来技術として、例えば、特許文献3及び特許文献4には、カーシェアリングのユーザの安全運転促進に繋がる運転データを効率的に収集する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-156347号公報
【特許文献2】特開2004-70777号公報
【特許文献3】特開2021-106037号公報
【特許文献4】特開2018-180643号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
車両管理を行うことにより安全運転を促進することができれば、車両についてのダメージを小さくできる等のメリットがある。したがって、車両関連サービスを提供する企業としても、かかる安全運転による効果を奏しながら車両関連サービスを提供できることが望ましい。しかしながら、車両関連サービスと車両管理サービスとがそれぞれ異なる提供者により提供される場合、これらを組み合わせて利用していくためには、ユーザはそれぞれに対してサービス提供のための契約を締結しなければならず、煩雑であった。また、それぞれのサービスに対して独立に費用の支払いを行うことが必要であった。
【0006】
本発明の目的は、車両関連サービスと車両管理サービスとを組み合わせて提供することにより、ユーザにメリットをもたらしつつ、安全運転を促すことができるシステム等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によれば、安全運転促進システムは、サービス提供企業により提供される車両関連サービスについて、当該サービス提供企業とユーザとの間の契約を仲介する仲介手段と、前記仲介の対価として前記サービス提供企業から取得した代理店フィーの少なくとも一部に相当する金額に基づいて、前記ユーザへ提供される車両管理サービスにおいて使用されるデバイスの提供費用から控除する控除額を決定する決定手段と、前記ユーザが前記デバイスの提供を希望するか否かを判断する第一判断手段と、前記ユーザが前記デバイスの提供を希望する場合、前記デバイスの提供費用から前記控除額を控除して、前記デバイスを前記ユーザに提供するデバイス提供手段と、前記ユーザに紐づけられた車両に備えられた前記デバイスを通じて、走行情報を取得する走行情報取得手段と、前記走行情報に基づいて生成された運転評価情報を、前記ユーザに対して提供する運転評価情報提供手段と、を備える。
【0008】
本発明に係る安全運転促進システムによれば、車両関連サービスと車両管理サービスとを組み合わせて提供することにより、ユーザにコスト面等でメリットをもたらしつつ、安全運転を促すことができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】車両関連ビジネスの一例である車両リースサービスの提供における車両リース企業、代理店兼車両管理サービス提供企業及びユーザとの関係図
【
図2】車両管理サービスの提供におけるユーザ10及び代理店兼車両管理サービス提供企業20の関係図
【
図5】ユーザ端末400の機能構成を示すブロック図
【
図6】車両リースサービスの仲介に伴って車両管理サービスも提供することについての手順例を示すフローチャート
【
図7】車両リースサービスにおける申し込みインターフェースの一例
【
図8】車両リースサービスにおける申し込みインターフェースの一例
【
図9】車両リースサービスにおける申し込みインターフェースの一例
【
図10】車両リースサービスにおける申し込みインターフェースの一例
【
図11】車両管理サービスにおいてユーザ10に提供される画面例
【
図12】変形例1での車両管理サービスの提供におけるユーザ10及び代理店兼車両管理サービス提供企業20の関係図
【
図13】ユーザ携帯端末500の機能構成を示すブロック図
【
図14】変形例1での車両リースサービスの仲介に伴って車両管理サービスも提供することについての手順例を示すフローチャート
【
図15】変形例2における車両保険サービスの提供におけるユーザ10及び代理店兼車両保険サービス提供企業40の関係図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態の一例について図面を参照して説明する。
なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付して、重複する説明を省略する場合がある。
また、これらの実施形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、本発明の範囲をそれらに限定する趣旨のものではない。
【0011】
[実施形態]
以下、本発明を実現するための実施形態について説明する。
本実施形態においては、車両関連ビジネスの一例として車両リースサービスを代理店経由でユーザに提供しつつ、代理店による車両管理サービスもユーザに提供可能とし、かかる車両管理サービスによって安全運転を推進するものである。
なお、本実施形態に記載の内容は、他の各実施形態や各実施例、他の各変形例のいずれにも適用可能である。
【0012】
図1は、本実施形態における、車両関連ビジネスの一例として車両リースサービスの提供がなされる場合におけるユーザ10、代理店兼車両管理サービス提供企業20、及びカーリース企業30との関係を示した図である。
図1に示すように、代理店兼車両管理サービス提供企業20を介した車両リースビジネスにおいては、まず、ユーザ10が代理店兼車両管理サービス提供企業20経由で車両リースの申し込みを行い、代理店兼車両管理サービス提供企業20がユーザ10とカーリース会社30との車両リース契約を仲介し取りまとめた後、カーリース会社30はユーザ10に対して車両をリースする。そして、ユーザ10はリース車両の使用に伴い、カーリース会社30に対してリース料の支払いを行う。
【0013】
この際、代理店兼車両管理サービス提供企業20はリース契約の仲介に対応して代理店フィーをカーリース会社30から受領する。代理店フィーは、代理店が介在しない形態においてはカーリース会社30が直接ユーザ10に対する営業のやりとりが存在しうるところ、代理店により営業のやりとりの省略が可能であることに基づいて発生しうるものである。
【0014】
ここで更に、代理店兼車両管理サービス提供企業20は、車両管理サービスをユーザ10に提供することができる。
図2は、車両管理サービスの提供におけるユーザ10及び代理店兼車両管理サービス提供企業20の関係を示した図である。
図2に示すように、代理店兼車両管理サービス提供企業20は、車両管理サービスにおいて必要となる、走行情報を取得するためのデバイス200をユーザ10に提供する。この場合の提供とは、譲渡(所有権の移転)又は貸与のいずれかであってよい。この際、車両関連サービスの代理に伴い受領した代理店フィーの少なくとも一部に相当する金銭分を控除額として決定し、決定された控除額をデバイス200の提供費用から控除してデバイス200の提供がなされる。この控除額は、デバイス200の提供費用全額であってもよく、すなわち、ユーザ10が無料でデバイス200を入手できるようにしてもよい。よって、通常であればユーザ10が自身の費用で買取等をすることよってデバイス200を入手してから車両管理サービスの享受が可能となっていたところ、このようにすることで、ユーザ10は車両管理サービスのうちの少なくとも一部を無料で享受することができ、残る部分についてはユーザ10の裁量で決定することができる。また、代理店兼車両管理サービス提供企業20は受領した代理店フィーの一部に相当する金銭分をデバイス200の提供費用に充当するので、ユーザ10やカーリース会社30に追加の負担を発生させることがない。
【0015】
ユーザ10は、提供されたデバイス200をリース車両に装着する。そして、ユーザ10によるリース車両の使用(運転)に伴い取得される走行情報が代理店兼車両管理サービス提供企業20のサーバ300によって収集され、サーバ300において走行情報が処理された結果として得られる車両管理情報がユーザ10に提供される。
【0016】
図3は、デバイス200の機能構成を示すブロック図である。本実施形態においてデバイス200はたとえば自動車のソケット(一例として、シガーソケット、電気供給用ソケット、又は、接続用ソケット)に挿入して、自動車の車両内に固定することができる機器である。電気供給用ソケット又は接続用ソケットは、たとえばUSB(Universal Serial Bus)をサポートするソケットである。デバイス200はかかるものに限定されず、例えば、ドライブレコーダー、ディスプレイ装置、オーディオ装置、ディスプレイオーディオ装置、ドライブレコーダー装置、カーナビゲーション装置、その他任意のIoT機器などが適用可能である。デバイス200は、制御部210、記憶部220、通信部230及び走行情報取得部240を備えて構成される。
デバイス200は、上述のように、ユーザ10によってリース車両に装着され、または、リース車両がリースされるに伴ってリース車両に備えられた形態でユーザ10に提供され、リース車両の使用に伴い、対応する走行情報が取得されるようになっている。また、デバイス200は予めリース車両に関する情報またはユーザ10に関する情報と紐づけられており、デバイス200によって取得される走行情報は当該リース車両によるものとして認識可能となっている。
【0017】
制御部210は、例えばCPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro-Processing Unit)を含む処理演算装置によって構成される。制御部110は各データに対する各種処理を行うとともに、記憶部220に格納されたプログラムを読み出して実行することで、通信部230及び走行情報取得部240といった各機能部を制御する。
【0018】
記憶部220は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、EEPROM(Electrically Erasable Prorammable Read-Only Memory)、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を含み、制御部110が処理する制御プログラムや、各種データ、例えば、デバイス200の識別情報などを記憶する。なお、記憶部220は、デバイス200に内蔵されるものに限らず、USB(Universal Serial Bus)等のデジタル入出力ポート等によって接続された外付け型の記憶装置で実現されてもよい。
【0019】
通信部230は、例えば、LTE(Long Term Evolution)や3G、4G、5G等の移動体通信、DSRC(Dedicated Short Range Communication)等の狭帯域通信を用いて、インターネット等の公共のネットワークに接続し、同ネットワークに接続されたサーバー300等の各機器とのデータ通信が可能なモジュールである。
デバイス200は、通信部230を通じて外部装置であるサーバー300等とデータのやり取りを行う。
【0020】
走行情報取得部240は、デバイス200が備えられたリース車両の走行情報を取得するように構成される。走行情報として、例えば、加速度情報、速度情報及び位置情報の少なくとも一つが挙げられる。加速度情報を走行情報として取得する場合、走行情報取得部240の構成は特に限定されないが、例えば、圧電型加速度センサによって加速度を取得するように構成される。位置情報を走行情報として取得する場合、走行情報取得部240の構成は特に限定されないが、例えば、GNSS衛星(例えばGPS衛星)から到来する電波に基づいてデバイス200の位置情報(例えば、緯度経度情報)を所定間隔で取得するように構成される。すなわち、デバイス200が設置されたリース車両の位置情報を取得することができる。
取得された走行情報は、当該走行情報を取得した時刻(現在時刻)と紐付けられて、記憶部220に格納される、または、サーバ300に送信される。
ここで、位置情報の取得に際しては、位置情報を取得すると共に、その位置情報の精度を示す精度値(例えば、DOP値)を取得することとしてもよい。この場合、取得された位置情報及び精度値が現在時刻と紐付けられて記憶部320に格納される。
【0021】
なお、位置情報の取得方式は、上記のものに限られず、任意の位置情報取得方式を適用してよい。例えば、道路脇に設置された路側機により発せられる当該路側機に固有の位置情報を含んだ電波を、デバイス200が備えられた移動体1が近接した際に走行情報取得部240が受信することで、デバイス200の位置情報を取得することとしてもよい。
【0022】
なお、デバイス200は通常、車両管理サービスに伴って有償で提供されるものである。しかしながら、代理店フィーが発生することにより、代理店兼車両管理サービス提供企業20はユーザ10に対して無償で、もしくは通常の料金よりも低額で提供することが可能となっている。
反面、車両リースサービスを提供するリース会社30は、代理店フィーのような原資が存在しないため、デバイス200を無償または通常よりも低額でユーザ10に提供することは困難である。
【0023】
サーバ300は、例えば単一のサーバとして、あるいは機能ごとに別々のサーバから構成される分散サーバとして構成される。クラウドサーバと呼ばれるクラウド環境に作られた分散型の仮想サーバとしてサーバ300を構成することもできる。サーバ300は、
図4に示すように、例えば、制御部310、記憶部320、通信部330を備えて構成される。また、例えば、インターネット等を通じてデバイス200等と接続され、デバイス200から走行情報を受信し、記憶部320に記憶するとともに、記憶した走行情報を処理して車両管理情報を生成し、ユーザ端末400等に提供する。
【0024】
制御部310は、デバイス200の制御部210と同様に、例えばCPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro-Processing Unit)を含む処理演算装置によって構成される。制御部310は各データに対する各種処理を行うとともに、記憶部320に格納されたプログラムを読み出して実行する。
【0025】
記憶部320は、デバイス200の記憶部220と同様に、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、EEPROM(Electrically Erasable Prorammable Read-Only Memory)、ROM( Read-Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を含み、制御部310が処理する制御プログラムや、各種データなどを記憶する。なお、記憶部320は、サーバ300に内蔵されるものに限らず、USB(Universal Serial Bus)等のデジタル入出力ポート等によって接続された外付け型の記憶装置でもよい。
【0026】
通信部330は、有線通信インターフェースを用いて、または、デバイス200の通信部230と同様に無線通信インターフェースを用いて、例えば、LTE(Long Term Evolution)や3G等の移動体通信、DSRC(Dedicated Short Range Communication)等の狭帯域通信を用いて、インターネット等の公共のネットワークに接続し、同ネットワークに接続されたデバイス200等の各機器とのデータ通信が可能なモジュールである。
【0027】
図5は、
図2のユーザ端末400の機能構成を示すブロック図である。本実施形態におけるユーザ端末400は、制御部410、記憶部420、通信部430、表示部440、入力部450及び音声出力部460を備えて構成される。
ユーザ端末400は、例えば、インターネット等を通じてサーバ300等と接続され、サーバ300において処理された内容として車両管理情報等を受信し、記憶部420に記憶するとともに、適宜表示部440に表示する。また、制御部410によって処理されたデータをサーバ300に送信する。
【0028】
制御部410は、サーバ300の制御部310と同様に、例えばCPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro-Processing Unit)を含む処理演算装置によって構成される。制御部310は各データに対する各種処理を行うとともに、記憶部420に格納されたプログラムを読み出して実行することで、通信部430、表示部440、入力部450、音声出力部460といった各機能部を制御する。
【0029】
記憶部420は、サーバ300の記憶部320と同様に、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、EEPROM(Electrically Erasable Prorammable Read-Only Memory)、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を含み、制御部310が処理する制御プログラムや、各種データ、例えば、ユーザ端末30において再生される映像データや音楽データなどを記憶する。なお、記憶部330は、ユーザ端末30に内蔵されるものに限らず、USB(Universal Serial Bus)等のデジタル入出力ポート等によって接続された外付け型の記憶装置でもよい。
【0030】
通信部430は、サーバ300の通信部330と同様に、有線通信インターフェースを用いて、または、デバイス200の通信部230と同様に無線通信インターフェースを用いて、例えば、LTE(Long Term Evolution)や3G等の移動体通信、DSRC(Dedicated Short Range Communication)等の狭帯域通信を用いて、インターネット等の公共のネットワークに接続し、同ネットワークに接続されたサーバ300等の各機器とのデータ通信が可能なモジュールである。
【0031】
表示部440は、例えば、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって構成されるディスプレイ手段である。
表示部440は、例えば、記憶部420に格納されたデータや、サーバ300から送信されたデータに応じた画像等を表示する。
【0032】
入力部450は、ユーザーがユーザ端末300に対して各種入力を行うための入力手段である。例えば、物理的なボタン、タッチパネル、スイッチなどにより構成されている。また、入力部450は、表示部440と一体に構成されたタッチスクリーンとして構成してもよい。
入力部450に対してユーザによる入力操作がなされると、その入力に対応した制御信号が生成されて制御部410に出力される。そして、制御部410によりその制御信号に対応した演算処理や制御が行われる。
【0033】
音声出力部460は、例えば、音声信号にかかる音声を出力するスピーカである。ユーザ端末30においては、例えば、制御部410は記憶部420に所定の形式で圧縮され格納された音声データをデコードし、音声出力部460から対応する音声を出力する。
【0034】
[処理の手順]
図6は、本実施形態において、車両リースサービスの仲介に伴ってデバイス200を提供しつつ車両管理サービスも提供することについての手順例を示すフローチャートである。
【0035】
図6および他図のフローチャートにおける各記号Sは、ステップを意味する。
また、以下説明するフローチャートは、あくまでも本実施形態における情報処理の手順の一例を示すものに過ぎず、他のステップを追加したり、一部のステップを削除したりしてもよい。
【0036】
まず、ユーザ10は、車両リースサービスを代理提供している代理店兼車両管理サービス提供企業20に対し、車両リースサービスの申し込みを行い、代理店兼車両管理サービス提供企業20はその申し込みを受け付ける(S1001)。車両リースサービスの申し込みは、例えば、
図7に示すようなインターフェースを通じて行う。
図7は、車両リースサービスの申し込みをウェブブラウザ経由で行うことを可能とするインターフェースの例である。
図7に示すように、申し込みフォームはインターフェースIF1000によって構成され、インターフェースIF1000の内部には、リース対象候補車両のメーカー、車両の名称、及び車両画像を含むオブジェクトOB1001、リース対象候補車両の情報を含むオブジェクトOB1002、リース対象候補車両についてのそれぞれの車両リース会社ごとの車両リースプランの情報を含むオブジェクトOB1010、オブジェクトOB1020及びオブジェクトOB1030、並びに、OB1010、OB1020及びOB1030のそれぞれにおいて、プランを選択する場合のボタンであるオブジェクトOB1011、OB1021及びOB1031が備えられている。
【0037】
ユーザは、
図7に示すインターフェースIF1000において、所望するプランを選択するにあたり、対応するオブジェクト(例えば、所望するプランがプランAであれば、オブジェクトOB1011)を選択する操作を行う。プランを選択後に表示されるインターフェースIF1000の内容例を
図8に示す。
【0038】
図8に示すように、インターフェースIF1000には、引き続きオブジェクトOB1001が備えられているほか、選択したプランに関する情報を含むオブジェクトOB1110、リース対象車両の具体的内容に関する情報を入力するためのオブジェクトOB1101が備えられている。
【0039】
ユーザによりオブジェクトOB1101において必要な情報が入力されると、インターフェースIF1000は
図9に示すような内容を表示する。
図9に示すように、インターフェースIF1000には、引き続きオブジェクトOB1001が備えられているほか、オブジェクトOB1101において入力された情報に対応して更新された選択プランの情報を表示するオブジェクトOB1210、及び、ユーザである申込者の情報を入力するためのオブジェクトOB1201が備えられている。
なお、
図8に示したオブジェクトOB1101における入力内容に応じて、選択したプランに関する情報を含むオブジェクトOB1210の内容が更新されている。
【0040】
同様に、ユーザによりオブジェクトOB1201において必要な情報が入力されると、インターフェースIF1000は
図10に示すような内容を表示する。
図10に示すように、インターフェースIF1000には、引き続きオブジェクトOB1001及びオブジェクトOB1210が備えられているほか、先にオブジェクトOB1201において入力された情報に基づき申込者の情報が表示されたオブジェクトOB1301、車両管理サービスのデバイス200をユーザが希望する否かを確認するためのチェックボックスを含むオブジェクトOB1302、及び、内容の申し込み意思を確認するためのボタンを含むオブジェクトOB1303が備えられている。
オブジェクトOB1302におけるチェックボックスを選択操作(例えば、押下)すると、チェックボックスが選択された態様、すなわち、デバイス200の提供を希望することを意味する(S1003;Y)。反面、チェックボックスが選択されない態様は、デバイス200の提供を希望しないことを意味する(S1003;N)。ユーザにより、オブジェクトOB1302のチェックボックス選択を含む各オブジェクトにおける内容が確認され、オブジェクトOB1303を押下されたことに対応して、車両リースサービスの申し込みが完了する。
【0041】
このようにして車両リースサービスの申し込みを受けた代理店兼車両管理サービス提供企業20は、ステップS1003においてチェックボックスが選択されずに申し込みがなされた場合は、通常のカーリース契約の仲介を行い(S1006)、その後処理を終了する。
ステップS1003においてチェックボックスが選択されて申し込みがなされた場合は、代理店兼車両管理サービス提供企業20は、カーリース契約の仲介を行い(S1005)、ユーザ10にデバイス200を提供するにあたっての価格の控除額を決定する(S1007)。ここで、ステップS1005のカーリース契約の仲介と、ステップS1007の控除額の決定は逆の順番でも行ってもよく、特に限定されない。控除額の決定に際しては、ユーザの性質等にかかわらず所定の固定額でもよいし、またはユーザの性質等に応じて、例えば、同一のカーリース会社30から過去にも車両リースサービスの提供を受けたことがあるかどうか、キャンペーン期間であるか等に応じて、控除額を変動させることとしてもよい。また、デバイス200の提供費用全額を控除額としてもよい。
【0042】
その後、決定された控除額を控除してユーザ10に対しデバイス200を提供する(S1009)。すなわち、代理店兼車両管理サービス提供企業20は決定された控除額を差し引いた形でデバイス200をユーザ10に郵送や手渡し等により提供するよう手配する。
これにより、ユーザ10は、デバイス200を用いて、リースされた車両についての車両管理サービスを享受することが可能となる。車両管理サービスを享受するとは、車両管理サービスの提供を申し込むことにより車両管理サービス全体を享受できること、または、申し込みを行わなくとも車両管理サービス全体のうちの一部を無料で利用できること、等を意味する。すなわち、ユーザは車両管理サービスの利用に必要となるデバイス200につき費用負担を低減させた形で、車両管理サービスを利用することができる。
車両管理サービスとは、例えば、車両の加速度情報や位置情報等の走行情報に基づいて、運転スコアを提供したり、危険運転を探知したりといったサービスが挙げられるが、これらに限られず、デバイス200から得られる情報をベースとして提供される任意のサービスであってよい。車両管理サービスの説明については後述する。
【0043】
次に、ユーザはデバイス200を通じて走行情報が取得されることを許可するか否かについて判断する(S1011)。車両管理サービスの提供にあたっては、走行情報を収集して分析することが必要であるため、そのことについてユーザの意思を確認するものである。
ユーザがデバイス200を通じて走行情報が取得されることを許可する場合(S1011;Y)、デバイス200が備えられたリース車両の走行情報がサーバ300によって収集される(S1013)。逆に、ユーザが走行情報の取得を許可しなかった場合(S1011;N)は、特段の処理を行うことなく、処理を終了する。なお、この時点でユーザが走行情報の取得を許可しなかったとしても、後になって翻意し走行情報の取得を許可できるとなった場合は、提供されたデバイス200を再利用して車両管理サービスの提供を享受することができる。
【0044】
デバイス200を通じて走行情報を収集した後、サーバ300は、例えば、収集された走行情報に基づいて、運転評価情報を生成する(S1015)。そして、生成された運転評価情報をユーザ端末400へ出力する(S1017)。
【0045】
図11は、提供される車両管理サービスにおいて、ユーザに提供される画面例である。
図11に示すように、提供される画面は、走行情報を分析した結果の項目のリストを含むオブジェクトOB2001、分析の対象となる車両または個人(運転者)及び日付の情報を含むオブジェクトOB2002、オブジェクトOB2002において特定されている車両または個人、日付及び時間帯に対応する運転スコアが示されており、総合スコア、ハンドリングに関するスコア、加速に関するスコア、及び減速に関するスコアが含まれるオブジェクトOB2003、オブジェクトOB2002において特定されている車両または個人、日付及び時間帯において測定された加速度をマップ化したものが含まれるオブジェクトOB2004、及び、オブジェクトOB2002で特定された車両または個人、及び日付の情報に対応する運転内容を、地図上に示した情報が含まれるオブジェクトOB2005を備えて構成されている。
なお、オブジェクトOB2001はユーザ入力により項目を選択できるようになっており、選択された項目に応じて表示されるオブジェクトが変更される。
また、走行情報に基づいて生成されるオブジェクトOB2003、OB2004、OB2005のうちの一部を無償で提供可能としてもよい。例えば、オブジェクトOB2003を無償提供可能とすると、デバイス200が提供され、走行情報が取得されることを許可していれば、追加の利用料を支払わずともユーザ端末400にて表示可能となる。
【0046】
車両管理情報の内容は上記説明した内容に限られず、車両の利用状況に基づいて何らかの分析結果を提供するものであれば、特に限定されない。車両管理情報として例えば、車両調達、保守整備、保険、燃料費など、車両の維持管理や利用に関わるコストを見える化したものを提供してもよく、そのようにすることで、効率的かつ環境負荷の小さい車両の活用方法や導入を支援することができる。
【0047】
このように、カーリース契約の仲介者である代理店兼車両管理サービス提供企業20が、ユーザ10に対して車両管理サービスにおいて必要となるデバイス200を通常よりも低額で提供することにより、ユーザ10はデバイス200の提供費用の負担が軽減された形で車両管理サービスを利用可能となり、また代理店兼車両管理サービス提供企業20としても、デバイス200の提供に係る費用をカーリース契約の仲介による代理店フィーでまかなうことにより、デバイス200の提供費用をユーザ10やカーリース会社30に負担させることなしに車両管理サービスを提供することができる。その結果、ユーザにメリットをもたらしつつ安全運転を促進することができる。
【0048】
[変形例1]
以下、本実施形態の変形例1を説明する。変形例1は、代理店兼車両管理サービス提供企業20が提供する車両管理サービスにおいて、デバイス200の代わりに、ユーザ自身が保有等しているユーザ端末500によって走行情報を取得するものである。
【0049】
図12は、変形例1においての車両管理サービスの提供におけるユーザ10及び代理店兼車両管理サービス提供企業20の関係を示した図である。
図12に示すように、代理店兼車両管理サービス提供企業20は、車両管理サービスにおいて必要となるサービスアプリ使用コードをユーザ10に提供する。このサービスアプリ使用コードとは、車両管理サービスを利用するためにユーザ携帯端末500にインストールされたアプリ(以下、車両管理サービスアプリ、という)に入力することで、利用額の一部または全部を控除して、または、享受できるサービス内容を増加させて車両管理サービスを利用可能とするものである。
【0050】
ユーザ10がユーザ携帯端末500を保持しつつリース車両を使用(運転)することに伴い、ユーザ携帯端末500によって走行情報が取得され、走行情報がサーバ300によって収集され、サーバ300において走行情報が処理された結果として得られる車両管理情報がユーザ10に提供される。
【0051】
図13は、
図12のユーザ携帯端末500の機能構成を示すブロック図である。ユーザ携帯端末500は、制御部510、記憶部520、通信部530、走行情報取得部540、表示部550、入力部560及び音声出力部570を備えて構成される。これらの機能部は、前述のデバイス200における走行情報取得部240や、ユーザ端末400における各機能部と構成が略同一であるため、詳細な説明は省略する。
ユーザ携帯端末500は、例えば、インターネット等を通じてサーバ300等と接続され、走行情報取得部540において取得された走行情報をサーバ30に送信する等の処理を行う。また、ユーザ端末400と同様の役割、すなわち、サーバ30から車両管理情報等を受信し、記憶部520に記憶するとともに、適宜表示部550に表示するほか、制御部510によって処理されたデータをサーバ30に送信する、といった機能を果たすこととしてもよい。
【0052】
図14は、変形例1において、車両リースサービスの申請に伴ってサービスアプリ使用コードを提供し、車両管理サービスも提供することについての手順例を示すフローチャートである。
【0053】
以下、
図14に示すフローチャートについて説明するが、
図6に示すフローチャートと同様の部分については詳細な説明を省略する。
まず、ユーザ10は、車両リースサービスを代理提供している代理店兼車両管理サービス提供企業20に対し、車両リースサービスの申し込みを行い、代理店兼車両管理サービス提供企業20はその申し込みを受け付ける(S2001)。そして、車両リースサービスの申し込みに対応して、代理店兼車両管理サービス提供企業20はユーザ10とリース会社30とのカーリース契約の仲介を行う(S2005)。
【0054】
そして、ユーザ10に対して、車両管理サービスを提供する場合に付与できる特典内容を決定する(S2007)。特典内容とは、ユーザがメリットを享受できる内容であり、例えば、サービス利用料の支払いに対するキャッシュバックや、ユーザが車両管理サービスを利用するにあたって通常有償でなければ享受できないオプション内容であってよく、例えば、所定期間(例えば、3ヶ月)分の車両管理サービス全体の利用の無料化、特定のオプション(加速度マップの表示等)利用の無料化、などが挙げられる。
特典内容は、ユーザ性質等に基づいてユーザそれぞれについて決定されてもよいが、ユーザの性質等を問わず、所定の特典内容を一律に付与することとしてもよい。
【0055】
その後、決定された特典内容をユーザ携帯端末500において利用可能な形態でユーザ10に提供する(S2009)。ユーザ携帯端末500において利用可能な形態、とは、例えば、車両管理サービスをユーザ携帯端末500を用いて利用するにあたり、ユーザ携帯端末500にインストールされるサービスアプリに入力可能なコード(英数字の羅列や、QRコード(登録商標)、バーコードなど、特に限定されない)などが挙げられる。サービスアプリに対してこのコードを入力することで、対応する特典内容が適用される。
または、ユーザ10の操作を介さずに、車両管理サービスの管理側(代理店兼車両管理サービス提供企業20)が、車両管理サービスの提供元においてユーザ10に対応するアカウントに対してかかる特典を適用することとしてもよく、結果的にユーザ10が特典内容を利用可能な形態となっていれば、特にその手段は限定されない。
【0056】
次に、ユーザはユーザ携帯端末500を通じて走行情報が取得されることを許可するか否かについて判断する(S2011)。ここでの処理はステップS1011の内容と略同一であるため、その説明を省略する。
ユーザがユーザ携帯端末500を通じて走行情報が取得されることを許可する場合(S2011;Y)、ユーザ携帯端末500を保持したユーザ10が使用するリース車両の走行情報がサーバ300によって収集されることに(S2013)。逆に、ユーザが走行情報の取得を許可しなかった場合(S2011;N)は、特段の処理を行うことなく、処理を終了する。
【0057】
ユーザ携帯端末500を通じて走行情報を収集した後、サーバ300は、収集された走行情報に基づいて、運転評価情報を生成する(S2015)。そして、生成された運転評価情報をユーザ端末400またはユーザ携帯端末500へ出力する(S2017)。
【0058】
[変形例2]
以下、本実施形態の変形例2を説明する。変形例2は、代理店兼車両保険サービス提供企業40により提供されるサービスが車両管理サービスではなく、車両保険サービスであるものである。
【0059】
図16は、変形例2における車両保険サービスの提供におけるユーザ10及び代理店兼車両保険サービス提供企業40の関係を示した図である。
図16に示すように、代理店兼車両保険サービス提供企業40は、車両保険サービスにおいて必要となるデバイス200をユーザ10に提供する。デバイス200の提供に関する諸々の条件、背景等は先に説明した実施形態と同様であるので、その説明は省略する。
【0060】
ユーザ10は、提供されたデバイス200をリース車両に装着する。そして、ユーザ10によるリース車両の使用(運転)に伴い取得される走行情報がユーザ携帯端末500を通じて代理店兼車両保険サービス提供企業40のサーバ300によって収集され、サーバ300において走行情報が処理された結果として得られる車両保険料情報がユーザ10に提供される。
【0061】
すなわち、代理店兼車両保険サービス提供企業40はユーザ10に対してテレマティクス保険を提供する。ここで、テレマティクス保険とは、車両に設置したデバイス200で計測した走行情報(例えば、走行距離、運転速度、ブレーキのかけ方等に関する情報)を取得し、その情報からサーバ300が運転者の事故リスクを分析して保険料を算定し、ユーザ10の車両保険料に反映するものである。テレマティクス保険には、走行距離連動型や運転行動連動型などがあり、いずれの形態も本発明に対して適用可能である。
テレマティクス保険においては、安全運転に努めたり、無駄な運転を控えたりすることで、保険料を低減することができる。よって、本発明においては、その結果、ユーザに更なるメリットをもたらしつつ安全運転を促進することができる。
【0062】
[その他の変形例]
上述の説明においては、車両リースサービスの提供に伴って車両管理サービスを提供できることとしているが、この形態に限られない。車両関連の任意のサービスに伴って車両管理サービスを提供できることとしてもよい。車両関連の任意のサービスの例として、カーシェアリングサービス、車両保険サービス、ドラレコサービス(撮影された動画像をクラウドに保存し参照可能とするもの、等)、ガソリン費用支払い代行、道路通行料支払い代行、などが挙げられる。
【0063】
また、上述の説明においては、デバイス200の一部又は全部費用、車両管理サービス利用料の一部、若しくは、車両管理サービスにおける特定オプションの無料化を控除方法として記載しているが、控除方法はこれらに限られず、ユーザ及びサービス提供企業に負担が発生しない形態であり、かつ、車両管理サービスの利用に際してメリットが発生するものであれば、特に限定されない。
【0064】
以上、本発明の実施形態および変形例について詳細に説明したが、本発明の範囲は上記の実施形態および変形例に限定されない。また、上記の実施形態および変形例は、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更が可能である。また、上記の実施形態および変形例は、組み合わせ可能である。
【符号の説明】
【0065】
10 ユーザ
20 代理店兼車両管理サービス提供企業
30 カーリース会社
40 代理店兼車両保険サービス提供企業
200 デバイス
300 サーバ
400 ユーザ端末
500 ユーザ携帯端末