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  • 特開-足攣り治癒具 図1
  • 特開-足攣り治癒具 図2
  • 特開-足攣り治癒具 図3
  • 特開-足攣り治癒具 図4
  • 特開-足攣り治癒具 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023097293
(43)【公開日】2023-07-07
(54)【発明の名称】足攣り治癒具
(51)【国際特許分類】
   A61F 5/01 20060101AFI20230630BHJP
【FI】
A61F5/01 N
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021215590
(22)【出願日】2021-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】591152207
【氏名又は名称】株式会社アイキ
(72)【発明者】
【氏名】小林 功
【テーマコード(参考)】
4C098
【Fターム(参考)】
4C098AA02
4C098BB11
4C098BC26
4C098BD02
4C098BD13
4C098BD15
(57)【要約】      (修正有)
【課題】就寝中等の足攣りを自分自身で改善したり、予め予防できるようにする。
【解決手段】棒2の先端に帯状体の輪3を設け、その輪の上部周を小さく下部周を大きくし、棒2の他端に下方向に大きく迫り出した握り部4を設ける。又棒2の帯状体の輪3の近傍の断面を卵形にして足指に挟む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
棒の一端に,中心軸がその棒の長さ方向とほぼ直角方向な帯状体の輪を、他端にその棒から迫り出した握り部が設けられた足攣り治癒具。
【請求項2】
帯状体の輪の径が下が大きく、上が小さく構成された[請求項1]記載の足攣り治癒具。
【請求項3】
帯状体の輪の形状が横方向に広く縦方向に狭い閉じた曲面とされた[請求項1][請求項2]記載の足攣り治癒具。
【請求項4】
帯状体の輪の棒に接する部分の断面が大きく、接する部分から遠い部分の断面が小く構成された[請求項1][請求項2][請求項3]記載の足攣り治癒具。
【請求項5】
棒の帯状体の輪に接する部分に、その部分の輪の曲面に類似な曲面で帯状体よりも剛性の大きい素材の平面体が固着された[請求項1][請求項2][請求項3][請求項4]記載の足攣り治癒具。
【請求項6】
棒の帯状体の輪に接する部分近傍の断面形が卵形な[請求項1][請求項2][請求項3][請求項4][請求項5]記載の足攣り治癒具。
【請求項7】
握り部が他の方向よりも下方向に大きく迫り出している[請求項1][請求項2][請求項3][請求項4][請求項5][請求項6]記載の足攣り治癒具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は就寝中等に足が攣った時に自分自身で治癒する道具に関する。
【背景技術】
【0002】
就寝中等に足が攣ると、介助者が足先を膝方向に押して回復を促している。
高齢になると足が攣りやすくなる。しかし近年核家族化で一人暮らしの高齢者が増え手助けが得られ難い場合が多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献1】
実登3208426
【文献2】
特開2018-121860
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
就寝中等の足攣りを自分自身で改善したり、予め予防できるようにすることが本発明の課題である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
棒の一端に、中心軸がその棒の長さ方向とほぼ直角方向な帯状体の輪を、他端にその棒から迫り出した握り部を設けて足攣り治癒具とする。
【0006】
前記帯状体の輪の径を下が大きく、上が小さく構成する。
【0007】
帯状体の輪の形状を横方向が広く,縦方向が狭い閉じた曲面とする。
【0008】
帯状体の輪の棒に接する部分近傍の断面を大きく、接する部分から遠い部分の断面を小さく構成する。
【0009】
棒の帯状体の輪に接する部分に,その部分の輪の曲面に類似の曲面で帯状体よりも剛性の大きい素材の平面体を固着する。
【00010】
前記棒の帯状体の輪に接する部分近傍の断面形を卵形にする。
【00011】
握り部を他の方向よりも下方向に大きく迫り出すように構成する。
【発明の効果】
【00012】
本発明によれば自力で帯状体の輪を、攣った足に被せ握り部を顎方向に引き上げれば、足先は膝方向に引き上げられる、これは介助者が足の攣った人の足先をその人の膝方向に押し上げて足攣りを緩和治癒しようとするのと同じ効果をもたらす。
【00013】
帯状体の輪の径を下部分が大きく、上部分を小さくすると足先に帯状体の輪を被せる時にこの下部分が足先に上手く嵌り込み、上部分に掛けてのテーパー面に沿って入っていく、その後ではこの上部分が働き緩みが少なく足を良く捉えることが出来る。
そして足先を膝方向に引くだけでなく膝と反対方向や横方向,更に捻るなどして多くの足攣り部位に対応できる。
この輪は帯状体なので使用者の足に面で接し柔らかく作用する。
そして前記大きな径から小さな径への変化は連続的な変化であり、その間はテーパー面となる。
【00014】
帯状体の輪の形状を輪と表現したが円形の輪でなく、横方向が広く縦方向が狭い閉じた曲面とすると、人間の足先の横幅が広く高さが低い形状に適合し好都合である。無論この輪の形状は足裏に対応する部分である棒から遠い部分が大きな曲率、甲に対応する部分である棒の取りつく部分は小さめの曲率、その両横の繋いでいる部分は更に小さな曲率等任意曲面を合わせたの閉じた曲面に出来る。
【00015】
帯状体の輪の棒に接する部分近傍の断面を大きくすれば、その断面を大きくしたことによる大きな剛性で輪の変形を小さくし握り部に加えた力が棒を介して帯状体全体に良く伝わり、棒に接する部分から遠い部分の断面を小さくすれば、全体を軽く小さくして操作性を改善し、使用者の足に対して優しい柔らかい感触を与える。
この断面の大きさは大から小に徐々に変化することが、構造上もデザイン上も適当である。
【00016】
棒の帯状体の輪に接する部分に、その部分の帯状体の輪の曲面と類似な曲面で帯状体よりも剛性の大きい素材の平面体を固着し、この平面体を帯状体に固着すると、この平面体を介して帯状体の輪に棒からの力が良く伝わり帯状体輪の局所変形や破損を防ぐことが出来る。
【00017】
特に棒を足の親指と人差し指で挟む使用法では足からの集中力にこの平面体が良く対抗する。
【00018】
棒を足の親指と人差し指で挟み握り部を顎方向に引き上げれば、帯状体がこの親指と人差し指を膝方向に押し上げ足攣りの治癒が出来る。
この時、棒の帯状体の輪に接する部分近傍の断面が卵形であれば丸形に比べ足の親指と人差し指の間に嵌め込み易い、当然卵形の曲率の小さい側から足に嵌め込むのが良く、卵形の厚さも薄いほど嵌め込み易い、もしこの部分の形状を丸形にして嵌め込み易い幅にすると、全体が細くなり強度不足になり易く、パイプの場合には肉厚にしたり、性能の良い材料を使用する必要が生じ、重く成ったり高価になったりする。
この使用法では、前記剛性の大きい素材の平面体が棒と帯状体の輪の間に固着されていれば足からの集中力を棒に良く伝えることが出来る。
【00019】
握り部が他の方向より下方向に大きく迫り出していると左右どちらの手でも人差し指、中指、薬指、小指又は中指、薬指、小指指でその部分を握り易く、自然にこの大きな迫り出し部分が下に向く、それに伴い帯状体の輪が大きい径の開口が下方向に向くので足先を捉え易くなる。これは半覚醒の状態で暗い所や、掛け布団の中での作業がし易く好都合である。
上記全ての足攣り改善努力は強さ、方向、継続時間、作動タイミング等本人の意思によるものであり、介助者に指示しての間接的調節でないので非常に具合が良く、遠慮や、他人への迷惑の心配もない。
【図面の簡単な説明】
【00020】
図1】は本発明の使用状態の斜視図である
図2】は本発明の帯状体の輪と棒の帯状体の輪に接する部分に設けた平面体を表す斜視図である
図3】は本発明の棒を足の親指と人差し指の間に挟んだ斜視図である
図4】は本発明の握り部の斜視図である
図5】棒の帯状体の輪の近傍の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【00021】
以下、本発明の実施形態を図面を用い説明する。
図1は足1に棒2の先端に取りついた帯状体の輪3を被せ、その棒の他端から迫り出した握り部4を手5で顎方向に引き上げ、足先を膝方向に屈伸させて足攣りを改善している斜視図である。
足攣りは就寝中に多く発生し、こむら返りとも言いふくらはぎ部分が攣ることが多い、この場合の対処は足先を膝方向に引きふくらはぎを伸ばすことが有効である。自分で足先を膝方向に引くことが出来れば良く、近くに協力者が居れば足先を膝方向に押してもらうことも出来る。
しかし、寝ながら自身でのこの作業は難しく、協力者が居ない場合も多い。
足攣りは往々にして、緩く始まり徐々に強く成る、又、攣りそうな予感がする場合が多い、このような時には早めに本発明の治癒具を用い前述の作業をすれば、軽い状態で回復したり予防したりもできる。
帯状体の輪3を足先に被せたまま眠り、攣ったら素早く対応することも出来る。
【00022】
図2では帯状体の輪3の下部9の径が大きく、帯状体の輪3の上部10の径が小さく構成されている。
帯状体の輪の径を下部分が大きくすると足先に帯状体の輪3を被せる時余裕が有るので足先に上手く嵌り込み、嵌った後ではこの上部の径の小ささが足との緩みを少なくし足を良く捉えることが出来る。
そしてこの輪は帯状であり幅が有るので足に当たる面が広く柔らかく足に作用し、足先を膝方向に引くだけでなく、膝と反対方向に押したり横方向に移動したり、捻たりなどして多くの足攣り部位と状況に対応できる。
【00023】
帯状体の輪3は足1に被せ使うものであり円形の輪よりも足先の形に合わせ横方向に広く縦方向に狭い輪の方が足先の形に適合し易い、楕円形、隅丸矩形、任意曲面を組み合わせて構成された閉じた曲面等でも良い。
【00024】
帯状体の輪3は足1に直接接触し作用するので柔らかい弾性体が望ましい、棒2からの力は棒2の先端から集中力として弾性体である帯状体の輪3に作用する、その為この帯状体の輪3の棒に接する部分近傍19は大きな剛性が必要であり幅も厚さも大きくした大断面にすると良い。
この力を足先に伝えるのはこの棒に接する部分から遠い部分20であり足に対し面で接するので比較的小さな剛性でも良い、又、柔軟な方が感触も良好である。そこでこの遠い部分20は幅、厚さを小さくし、小さな断面にすると良い。
無論この棒の接する部分の近傍から遠い部分への幅と厚さの変化は徐々に行うのが機能やデザイン上も好ましい。
更に図2の様に、棒2の帯状体の輪3に接する部分にその接する部分の輪の曲面に類似な曲面で、帯状体よりも剛性の大きい素材の平面体21を固着させ、その平面体21を帯状体の輪3に固着して前記棒からの力を、平面体21を介して帯状体の輪3に伝えると局所的変形や破損を防ぐことができる。
【00025】
図3では、使用者は棒2を足の親指12と人差し指13で挟み、握り部を顎方向に引き上げて、帯状体の輪の棒側の外面でこの親指12と人差し指13を膝方向に押し上げ足攣りの治癒を行っている。
この時前記図2の平面体21があれば足先にこの剛性の大きい平面体21が作用するので丈夫であり力を充分伝達して治癒することが出来る。
この図3では平面体21が帯状体の輪3の内側に固着されていて表されていない。図には表示していないがこの平面体21は帯状体の輪3の外側と内側にあってこの帯状体の輪3を挟んでも良いし、帯状体の輪3の内部にインサートされていても良い。
【00026】
棒2の帯状体の輪3近傍14の断面形を図5の卵形にするとその部分を親指12と人差し指13の間に押し込み易く成る。
当然この卵形の幅が狭いほど指の間に入れ易いし曲率の小さい部分22から指の間に入れるのが良く図3では下側の曲率を小さくすれば良い、図5に示した涙形は卵形の曲率の小さい部分22を極限まで小さくしたものでありこの涙形も卵形に含まれる断面形状である。
この時重要なのは、下部分の曲率の小さい部分とその上の側面のテーパー部分であり上部の形状は任意であり、断面形状としては紡錘形やハート形などでも支障がない。棒からの力は上下方向に偏心するが横方向には偏心し辛いそこで横幅は短く、上下方向に長い断面形状が適している。
もしこの部分の形状を丸形にして嵌め込み易い幅にすると、全体が細くなり強度不足になり易く、パイプの場合には肉厚にしたり、性能の良い材料を使用する必要が生じ、重く成ったり高価になったりする。
無論、帯状体の輪3近傍14だけを卵形断面にしても良し棒2全体を卵形にしても差し支えない。
【00027】
図1図4に示すように握り部4が他の方向よりも下方向に大きく迫り出していると左右どちらの手でも人差し指、中指、薬指、小指又は中指、薬指、小指指等でその下方向に大きく迫り出した部分41を握り易く、自然にこの大きな迫り出し部分41が下になる、それに伴い帯状体の輪の大きい径9の開口が下方向に向くので足先を捉え易くなる。
これは半覚醒の状態で暗い所や、掛け布団の中での作業がし易く好都合である。
【00028】
前記述べた足攣り治癒努力は強さ、継続時間、作動タイミング等本人の意思により加減でき、介助者に指示をする間接的調節でないので非常に具合が良く使用者本人が満足するものになる。
上記文中の方向は各図に矢印と共に上方向、下方向、横方向、縦方向、捻り、膝方向、顎方向と記載して示した。
【符号の説明】
【00029】
1 足
2 棒
3 帯状体の輪
4 握り部
5 手
12 親指
13 人差し指
14 棒の帯状体の輪の近傍
19 帯状体の輪の棒に接する部分近傍
20 棒に接する部分から遠い部分
21 平面体
22 曲率の小さい部分
41 大きな迫り出し部分
図1
図2
図3
図4
図5