(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023097413
(43)【公開日】2023-07-07
(54)【発明の名称】基板処理装置及び処理液脱気方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/027 20060101AFI20230630BHJP
【FI】
H01L21/30 564C
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022207050
(22)【出願日】2022-12-23
(31)【優先権主張番号】10-2021-0189007
(32)【優先日】2021-12-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】518162784
【氏名又は名称】セメス カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】チョ,ア ラー
(72)【発明者】
【氏名】ジュン,ウー シン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヘ キュン
(72)【発明者】
【氏名】キム,デ サン
【テーマコード(参考)】
5F146
【Fターム(参考)】
5F146JA02
5F146JA03
5F146JA10
5F146KA04
(57)【要約】
【課題】本発明は基板処理装置を提供する。
【解決手段】基板処理装置は、基板に薬液を供給するノズルと、前記ノズルに薬液を供給する薬液供給装置を含むが、前記薬液供給装置はポンプ部材と、前記ポンプ部材で薬液が流入される経路に提供されて薬液をスプレー式で噴出する溶存ガス抽出ノズルと、及び前記ポンプ部材の動作を制御する制御部を含むことができる。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板に薬液を供給するノズルと、
前記ノズルに薬液を供給する薬液供給装置を含むが、
前記薬液供給装置は、
ポンプ部材と、
前記ポンプ部材に薬液が流入される経路に提供されて薬液をスプレー式で噴出する溶存ガス抽出ノズルと、及び
前記ポンプ部材の動作を制御する制御部を含む基板処理装置。
【請求項2】
前記溶存ガス抽出ノズルは、
内部に薬液が流れる中央流路が形成されたノズル胴体を含んで、
前記中央流路は、
キャビテーション現象を通じて薬液中の溶存ガスが気泡形態で抽出されるように前記ノズル胴体に連結される配管の断面積より相対的に小さな断面積で有する請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記溶存ガス抽出ノズルは、
内部に薬液が流れる中央流路が形成されたノズル胴体を含んで、
前記中央流路は一側に薬液が流入される流入口と、前記中央流路の他側に薬液が吐出される吐出口を有して、
前記吐出口は、
キャビテーション現象を通じて薬液中の溶存ガスが気泡形態で抽出されるように前記吐出口に連結される配管の断面積より相対的に小さな断面積で有する請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記中央流路の断面積は前記吐出口及び前記流入口の断面積と等しい請求項3に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記ノズル胴体は、
前記流入口に配管を連結するための第1連結部と、前記排出口に配管を連結するための第2連結部を含む請求項3に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記ノズル胴体の前記吐出口は前記ポンプ部材の流入ポートにダイレクトで連結される請求項3に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記ポンプ部材は、
ポンプケースと、及び
前記ポンプケースに一端が気密に固定されて前記ポンプケースとの間に貯蔵空間を提供し、圧力調節用流体によって収縮または膨張されるベローズポンプを含む請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記ポンプケースは、
前記貯蔵空間に貯蔵された薬液が吐出される吐出ポートが前記貯蔵空間を向けて突き出されるように提供される請求項7に記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記制御部は、
前記溶存ガス抽出ノズルを通じて薬液を前記ポンプ部材に貯蔵する貯蔵動作と、
前記貯蔵動作後に前記ポンプ部材内で薬液と分離された気泡を排出する気泡排出動作と、及び
前記気泡排出動作後に気泡が除去された薬液を前記ポンプ部材から吐出する吐出動作を含む請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記制御部は、
前記気泡排出動作と前記吐出動作を行う時に前記ポンプ部材を加圧して前記ポンプの容積を縮小する請求項9に記載の基板処理装置。
【請求項11】
前記制御部は、
前記貯蔵動作と前記気泡排出動作との間に気泡が薬液から分離されるようにする安定化動作をさらに含む請求項9に記載の基板処理装置。
【請求項12】
薬液気泡除去方法において、
溶存ガス抽出ノズルを通じて溶存ガスが含まれた薬液から溶存ガスを気泡形態で抽出する抽出段階と、
前記溶存ガスが気泡形態で抽出された薬液をポンプ部材の貯蔵空間に貯蔵する段階と、
前記貯蔵空間内で薬液から分離された気泡を排出する気泡排出段階と、及び
前記気泡排出段階後に気泡が除去された薬液を前記ポンプ部材から吐出する吐出段階を含む薬液気泡除去方法。
【請求項13】
前記気泡排出段階前に気泡が薬液から分離されるように一定時間待機する安定化段階をさらに含む請求項12に記載の薬液気泡除去方法。
【請求項14】
前記抽出段階は、
キャビテーション現象を通じて処理液中の溶存ガスが気泡形態で抽出され、
前記吐出段階は、
前記貯蔵空間の上部に残存する気泡が吐出されることを防止するために薬液が吐出される吐出ポートの入口は前記貯蔵空間を向けて突き出されて形成される請求項12に記載の薬液気泡除去方法。
【請求項15】
基板に薬液を供給するノズルと、
前記ノズルに薬液を供給する薬液供給装置を含むが、
前記薬液供給装置は、
ポンプケース及び前記ポンプケースに一端が気密するように固定されて前記ポンプケースとの間に貯蔵空間を提供し、圧力調節用流体によって収縮または膨張されるベローズポンプを含むポンプ部材と、
前記ポンプ部材に薬液が流入される経路に提供されて薬液をスプレー式で噴出する溶存ガス抽出ノズルと、
前記ポンプ部材の動作を制御する制御部を含み、
前記制御部は、
前記溶存ガス抽出ノズルを通じて薬液を前記ポンプ部材に貯蔵する貯蔵動作と、
前記貯蔵動作後に前記ポンプ部材内で薬液と分離された気泡を排出する気泡排出動作と、及び
前記気泡排出動作後に気泡が除去された薬液を前記ポンプ部材から吐出する吐出動作を含む基板処理装置。
【請求項16】
前記溶存ガス抽出ノズルは、
内部に薬液が流れる中央流路が形成されたノズル胴体を含んで、
前記中央流路は、
キャビテーション現象を通じて薬液中の溶存ガスが気泡形態で抽出されるように前記ノズル胴体に連結される配管の断面積より相対的に小さな断面積で有する請求項15に記載の基板処理装置。
【請求項17】
前記ノズル胴体の前記中央流路は前記ポンプ部材の流入ポートにダイレクトで連結される請求項16に記載の基板処理装置。
【請求項18】
前記ポンプケースは、
前記貯蔵空間に貯蔵された薬液が吐出される吐出ポートが前記貯蔵空間を向けて突き出されるように提供される請求項15に記載の基板処理装置。
【請求項19】
前記制御部は、
前記気泡排出動作と前記吐出動作を行う時に加圧用気体を前記ポンプ部材に提供されるようにして前記ポンプの容積を縮小する請求項15に記載の基板処理装置。
【請求項20】
前記制御部は、
前記貯蔵動作と前記気泡排出動作との間に気泡が薬液から分離されるようにする安定化動作をさらに含む請求項15に記載の基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板を処理液で液処理する装置で処理液内の気泡を除去する基板処理装置及び処理液気泡除去方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体製造工程のうちで写真工程(photo-lithography process)は、ウェハー上に所望のパターンを形成させる工程である。写真工程は普通露光設備が連結されて塗布工程、露光工程、そして、現像工程を連続的に処理するスピナー(spinner local)設備で進行される。このようなスピナー設備はHMDS(Hexamethyl disilazane)工程、塗布工程、ベーク工程、そして、現像工程を順次または選択的に遂行する。
【0003】
一般的な塗布工程がなされる処理装置での処理液供給装置はポンプとノズルを連結する供給ライン上に脱気装置がそれぞれ設置され、液処理装置のノズルに供給される処理液は脱気装置で気泡が除去された後ノズルに供給される。
【0004】
半導体工程で使用される一般的な脱気装置は、薄い膜(気体透過膜)を真空で引っぱって気泡を抜き取る方法であるため薄い膜が持続的に負荷を受けるので、一定時間が経った後には破損が発生する問題点がある。
【0005】
そして、真空で引っぱる力を大きくすれば薄い膜(気体透過膜)が易しく破れるので、最小限の真空で処理液内の気泡を抽出しなければならないために一定水準の脱気効率を維持するためには流量が制限的な問題点がある。それによって流量が少ない吐出部(ノズル)側に近く配置をしなければならないし、真空に露出される面積も一定部分維持をしなければならないことで、大きさを減らすことができない短所もある。
【0006】
また、脱気装置は気泡を除去する過程で処理液が気体透過膜を通過する問題によって、真空を制御するエジェクタ部分及び真空ポンプの損傷を発生させることがあるため、別途のドレンポンプが要求される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】韓国特許第10-2004556号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、維持管理が容易な基板処理装置及び処理液気泡除去方法を提供することにある。
【0009】
本発明は、処理液内の溶存ガスを効果的に除去することができる基板処理装置及び処理液気泡除去方法を提供することにある。
【0010】
本発明は、ポンプユニット前端で処理液内の気泡を除去することができる基板処理装置及び処理液気泡除去方法を提供することにある。
【0011】
本発明は、十分な流量供給が可能な基板処理装置及び処理液気泡除去方法を提供することにある。
【0012】
本発明が解決しようとする課題は以上で言及された課題に制限されない。言及されなかった他の技術的課題らは以下の記載から本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者に明確に理解されることができるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の一側面によれば、基板に薬液を供給するノズルと、前記ノズルに薬液を供給する薬液供給装置を含むが、前記薬液供給装置はポンプ部材と、前記ポンプ部材に薬液が流入される経路に提供されて薬液をスプレー式で噴出する溶存ガス抽出ノズルと、及び前記ポンプ部材の動作を制御する制御部を含む基板処理装置が提供されることができる。
【0014】
また、前記溶存ガス抽出ノズルは、内部に薬液が流れる中央流路が形成されたノズル胴体を含んで、前記中央流路はキャビテーション現象を通じて薬液中の溶存ガスが気泡形態で抽出されるように前記ノズル胴体に連結される配管の断面積より相対的に小さな断面積で有することができる。
【0015】
また、前記溶存ガス抽出ノズルは内部に薬液が流れる中央流路が形成されたノズル胴体を含んで、前記中央流路は一側に薬液が流入される流入口と、前記中央流路の他側に薬液が吐出される吐出口を有して、前記吐出口はキャビテーション現象を通じて薬液中の溶存ガスが気泡形態で抽出されるように前記吐出口に連結される配管の断面積より相対的に小さな断面積で有することができる。
【0016】
また、前記中央流路の断面積は前記吐出口及び前記流入口の断面積と同一であることがある。
【0017】
また、前記ノズル胴体は前記流入口に配管を連結するための第1連結部と、前記排出口に配管を連結するための第2連結部を含むことができる。
【0018】
また、前記ノズル胴体の前記吐出口は前記ポンプ部材の流入ポートにダイレクトで連結されることができる。
【0019】
また、前記ポンプ部材はポンプケースと、及び前記ポンプケースに一端が気密に固定されて前記ポンプケースとの間に貯蔵空間を提供し、圧力調節用流体によって収縮または膨張されるベローズポンプを含むことができる。
【0020】
また、前記ポンプケースは前記貯蔵空間に貯蔵された薬液が吐出される吐出ポートが前記貯蔵空間を向けて突き出されるように提供されることができる。
【0021】
また、前記制御部は前記溶存ガス抽出ノズルを通じて薬液を前記ポンプ部材に貯蔵する貯蔵動作と、前記貯蔵動作後に前記ポンプ部材内で薬液と分離された気泡を排出する気泡排出動作と、及び前記気泡排出動作後に気泡が除去された薬液を前記ポンプ部材から吐出する吐出動作を含むことができる。
【0022】
また、前記制御部は前記気泡排出動作と前記吐出動作を行う時に前記ポンプ部材を加圧して前記ポンプの容積を縮小することができる。
【0023】
また、前記制御部は前記貯蔵動作と前記気泡排出動作の間に気泡が薬液から分離されるようにする安定化動作をさらに含むことができる。
【0024】
本発明の他側面によれば、溶存ガス抽出ノズルを通じて溶存ガスが含まれた薬液から溶存ガスを気泡形態で抽出する抽出段階と、前記溶存ガスが気泡形態で抽出された薬液をポンプ部材の貯蔵空間に貯蔵する段階と、前記貯蔵空間内で薬液から分離された気泡を排出する気泡排出段階と、及び前記気泡排出段階後に気泡が除去された薬液を前記ポンプ部材から吐出する吐出段階を含む薬液気泡除去方法が提供されることができる。
【0025】
また、前記気泡排出段階前に気泡が薬液から分離されるように一定時間待機する安定化段階をさらに含むことができる。
【0026】
また、前記抽出段階はキャビテーション現象を通じて処理液中の溶存ガスが気泡形態で抽出され、前記吐出段階は前記貯蔵空間の上部に残存する気泡が吐出されることを防止するために薬液が吐出される吐出ポートの入口は前記貯蔵空間を向けて突き出されて形成されることができる。
【0027】
本発明の他側面によれば、基板に薬液を供給するノズルと、前記ノズルに薬液を供給する薬液供給装置を含むが、前記薬液供給装置はポンプケース及び前記ポンプケースに一端が気密するように固定されて前記ポンプケースとの間に貯蔵空間を提供し、圧力調節用流体によって収縮または膨張されるベローズポンプを含むポンプ部材と、前記ポンプ部材に薬液が流入される経路に提供されて薬液をスプレー式で噴出する溶存ガス抽出ノズルと、前記ポンプ部材の動作を制御する制御部を含み、前記制御部は前記溶存ガス抽出ノズルを通じて薬液を前記ポンプ部材に貯蔵する貯蔵動作と、前記貯蔵動作後に前記ポンプ部材内で薬液と分離された気泡を排出する気泡排出動作と、及び前記気泡排出動作後に気泡が除去された薬液を前記ポンプ部材から吐出する吐出動作を含む基板処理装置が提供されることができる。
【0028】
また、前記溶存ガス抽出ノズルは内部に薬液が流れる中央流路が形成されたノズル胴体を含んで、前記中央流路はキャビテーション現象を通じて薬液中の溶存ガスが気泡形態で抽出されるように前記ノズル胴体に連結される配管の断面積より相対的に小さな断面積で有することができる。
【0029】
また、前記ノズル胴体の前記中央流路は前記ポンプ部材の流入ポートにダイレクトで連結されることができる。
【0030】
また、前記ポンプケースは前記貯蔵空間に貯蔵された薬液が吐出される吐出ポートが前記貯蔵空間を向けて突き出されるように提供されることができる。
【0031】
また、前記制御部は前記気泡排出動作と前記吐出動作を実行する時に加圧用気体を前記ポンプ部材に提供されるようにして前記ポンプの容積を縮小することができる。
【0032】
また、前記制御部は前記貯蔵動作と前記気泡排出動作との間に気泡が薬液から分離されるようにする安定化動作をさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0033】
本発明の実施例によれば、処理液内の気泡をポンプユニットで除去することでノズルへの供給流量制限で自由になった。
【0034】
本発明の実施例によれば、ノズルと連結された供給ラインに個別的に脱気装置を配置した従来に比べて空間的、費用的節減を期待することができる。
【0035】
本発明の実施例によれば、溶存ガス抽出ノズルでキャビテーション現象を利用して溶存ガスを気泡形態で抽出することで、半永久的使用が可能で維持補修費用が別に発生しない長所がある。
【0036】
本発明の実施例によれば、処理液内の溶存ガスを効果的に抽出して分離除去することができる。
【0037】
本発明の実施例によれば、十分な流量供給が可能である。
【0038】
本発明の効果は前述した効果らに制限されない。言及されない効果らは本明細書及び添付された図面から本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者に明確に理解されることができるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【
図1】本発明の第1実施例による基板処理設備の平面図である。
【
図2】
図1の設備をA-A方向から眺めた断面図である。
【
図3】
図1の設備をB-B方向から眺めた断面図である。
【
図4】
図1の設備をC-C方向から眺めた断面図である。
【
図5】レジスト塗布チャンバらそれぞれに処理液を供給する処理液供給装置を説明するための図面である。
【
図7】同じく、ポンプユニットを説明するため図面である。
【
図8】溶存ガス抽出ノズルを説明するための図面である。
【
図9】同じく、溶存ガス抽出ノズルを説明するための図面である。
【
図10】処理液供給装置での気泡除去方法を説明するためのフローチャートである。
【
図11】気泡抽出段階及び処理液貯蔵段階でのポンプユニット動作を見せてくれる図面である。
【
図12】安定化段階でのポンプユニット動作を見せてくれる図面である。
【
図13】気泡排出段階でのポンプユニット動作を見せてくれる図面である。
【
図14】処理液吐出段階でのポンプユニット動作を見せてくれる図面である。
【
図15】溶存ガス抽出ノズルの変形例を見せてくれる図面である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下では添付した図面を参照にして本発明の実施例に対して本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者が容易に実施できるように詳しく説明する。しかし、本発明はいろいろ相異な形態で具現されることができるし、ここで説明する実施例で限定されない。また、本発明の望ましい実施例を詳細に説明するにおいて、関連される公知機能または構成に対する具体的な説明が本発明の要旨を不必要に曇ることがあると判断される場合にはその詳細な説明を略する。また、類似機能及び作用をする部分に対しては図面全体にかけて等しい符号を使用する。
【0041】
ある構成要素を‘包含'するということは、特別に反対される記載がない限り他の構成要素を除くことではなく、他の構成要素をさらに含むことができるということを意味する。具体的に,“含む”または“有する”などの用語は明細書上に記載した特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとすることであって、一つまたはその以上の他の特徴らや数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものなどの存在または付加可能性をあらかじめ排除しないものとして理解されなければならない。
【0042】
第1、第2などの用語は多様な構成要素らを説明するのに使用されることができるが、前記構成要素らは前記用語によって限定されてはいけない。前記用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的で使用されることができる。例えば、本発明の権利範囲から離脱されないまま第1構成要素は第2構成要素で命名されることができるし、類似に第2構成要素も第1構成要素で命名されることができる。
【0043】
単数の表現は文脈上明白に異なるように志さない限り、複数表現を含む。また、図面で要素らの形状及び大きさなどはより明確な説明のために誇張されることがある。
【0044】
本実施例の設備は半導体ウェハーまたは平板表示パネルのような基板に対してフォトリソグラフィ工程を遂行することに使用されることができる。特に、本実施例の設備は露光装置に連結されて基板に対して塗布工程及び現像工程を遂行することに使用されることができる。以下では基板でウェハーが使用された場合を例を挙げて説明する。
【0045】
以下、
図1乃至
図15を通じて本発明の基板処理設備を説明する。
【0046】
図1は、基板処理設備を上部から眺めた図面であり、
図2は
図1の設備をA-A方向から眺めた図面であり、
図3は
図1の設備をB-B方向から眺めた図面であり、
図4は
図1の設備をC-C方向から眺めた図面である。
【0047】
図1乃至
図4を参照すれば、基板処理設備1はロードポート100、インデックスモジュール200、第1バッファーモジュール300、塗布及び現像モジュール400、第2バッファーモジュール500、露光前後処理モジュール600、そして、インターフェースモジュール700を含むことができる。
【0048】
ロードポート100、インデックスモジュール200、第1バッファーモジュール300、塗布及び現像モジュール400、第2バッファーモジュール500、露光前後処理モジュール600、そして、インターフェースモジュール700は順次に一方向に一列に配置されることができる。
【0049】
以下、ロードポート100、インデックスモジュール200、第1バッファーモジュール300、塗布及び現像モジュール400、第2バッファーモジュール500、露光前後処理モジュール600、そして、インターフェースモジュール700が配置された方向を第1方向12と称して、上部から眺める時第1方向12と垂直な方向を第2方向14と称して、第1方向12及び第2方向14とそれぞれ垂直な方向を第3方向16と称する。
【0050】
基板(W)はカセット20内に収納された状態で移動される。この時カセット20は外部から密閉されることができる構造を有する。例えば、カセット20としては、前方にドアを有する前面開放一体式ポッド(Front Open Unified Pod:FOUP)が使用されることができる。
【0051】
以下ではロードポート100、インデックスモジュール200、第1バッファーモジュール300、塗布及び現像モジュール400、第2バッファーモジュール500、露光前後処理モジュール600、そして、インターフェースモジュール700に対して詳しく説明する。
【0052】
ロードポート100は基板ら(W)が収納されたカセット20が置かれる載置台120を有する。載置台120は複数個が提供され、載置台200は第2方向14に沿って一列に配置される。
図1では4個の載置台120が提供された。
【0053】
インデックスモジュール200はロードポート100の載置台120に置かれたカセット20と第1バッファーモジュール300との間に基板(W)を移送する。インデックスモジュール200はフレーム210、インデックスロボット220、そして、ガイドレール230を有する。フレーム210は概して内部が空いた直方体の形状で提供され、ロードポート100と第1バッファーモジュール300との間に配置される。インデックスモジュール200のフレーム210は後述する第1バッファーモジュール300のフレーム310より低い高さで提供されることができる。インデックスロボット220とガイドレール230はフレーム210内に配置される。インデックスロボット220は基板(W)を直接ハンドリングするハンド221が第1方向12、第2方向14、第3方向16に移動可能に回転されることができるように4軸駆動が可能な構造を有する。インデックスロボット220はハンド221、アーム222、支持台223、そして、支柱224を有する。ハンド221はアーム222に固定設置される。アーム222は伸縮可能な構造及び回転可能な構造で提供される。支持台223はその長さ方向が第3方向16に沿って配置される。アーム222は支持台223に沿って移動可能になるように支持台223に結合される。支持台223は支柱224に固定結合される。ガイドレール230はその長さ方向が第2方向14に沿って配置されるように提供される。支柱224はガイドレール230に沿って直線移動可能になるようにガイドレール230に結合される。また、図示されなかったが、フレーム210にはカセット20のドアを開閉するドアオープナーがさらに提供される。
【0054】
第1バッファーモジュール300はフレーム310、第1バッファー320、第2バッファー330、冷却チャンバ350、そして、第1バッファーロボット360を有する。フレーム310は内部が空いた直方体の形状で提供され、インデックスモジュール200と塗布及び現像モジュール400との間に配置される。第1バッファー320、第2バッファー330、冷却チャンバ350、そして、第1バッファーロボット360はフレーム310内に位置される。冷却チャンバ350、第2バッファー330、そして、第1バッファー320は順次に下から第3方向16に沿って配置される。第1バッファー320は後述する塗布及び現像モジュール400の塗布モジュール401と対応される高さに位置され、第2バッファー330と冷却チャンバ350は後述する塗布及び現像モジュール400の現像モジュール402と対応される高さに位置される。第1バッファーロボット360は第2バッファー330、冷却チャンバ350、そして、第1バッファー320と第2方向14に一定距離離隔されるように位置される。
【0055】
第1バッファー320と第2バッファー330はそれぞれ複数の基板ら(W)を一時的に保管する。第2バッファー330はハウジング331と複数の支持台ら332を有する。支持台ら332はハウジング331内に配置され、お互いの間に第3方向16に沿って離隔されるように提供される。それぞれの支持台332には一つの基板(W)が置かれる。ハウジング331はインデックスロボット220、第1バッファーロボット360、そして、後述する現像モジュール402の現像部ロボット482がハウジング331内支持台332に基板(W)を搬入または搬出することができるようにインデックスロボット220が提供された方向、第1バッファーロボット360が提供された方向、そして、現像部ロボット482が提供された方向に開口(図示せず)を有する。第1バッファー320は第2バッファー330と概して類似な構造を有する。但し、第1バッファー320のハウジング321には第1バッファーロボット360が提供された方向及び後述する塗布モジュール401に位置された塗布部ロボット432が提供された方向に開口を有する。第1バッファー320に提供された支持台322の数と第2バッファー330に提供された支持台332の数は同一であるか、または相異なことがある。一例によれば、第2バッファー330に提供された支持台332の数は第1バッファー320に提供された支持台322の数より多いことがある。
【0056】
第1バッファーロボット360は第1バッファー320と第2バッファー330との間に基板(W)を移送させる。第1バッファーロボット360はハンド361、アーム362、そして、支持台363を有する。ハンド361はアーム362に固定設置される。アーム362は伸縮可能な構造で提供され、ハンド361が第2方向14に沿って移動可能にさせる。アーム362は支持台363に沿って第3方向16で直線移動可能になるように支持台363に結合される。支持台363は第2バッファー330に対応される位置から第1バッファー320に対応される位置まで延長された長さを有する。支持台363はこれより上または下の方向にさらに長く提供されることができる。第1バッファーロボット360は単純にハンド361が第2方向14及び第3方向16に沿った2軸駆動だけされるように提供されることができる。
【0057】
冷却チャンバ350はそれぞれ基板(W)を冷却する。冷却チャンバ350はハウジング351と冷却プレート352を有する。冷却プレート352は基板(W)が置かれる上面及び基板(W)を冷却する冷却手段353を有する。冷却手段353としては冷却水による冷却や熱電素子を利用した冷却など多様な方式が使用されることができる。また、冷却チャンバ350には基板(W)を冷却プレート352上に位置させるリフトピンアセンブリー(図示せず)が提供されることができる。ハウジング351はインデックスロボット220及び後述する現像モジュール402に提供された現像部ロボット482が冷却プレート352に基板(W)を搬入または搬出することができるようにインデックスロボット220が提供された方向及び現像部ロボット482が提供された方向に開口(図示せず)を有する。また、冷却チャンバ350には前述した開口を開閉するドアら(図示せず)が提供されることができる。
【0058】
塗布及び現像モジュール400は露光工程前に基板(W)上にフォトレジストを塗布する工程及び露光工程後に基板(W)を現像する工程を遂行する。塗布及び現像モジュール400は概して直方体の形状を有する。塗布及び現像モジュール400は塗布モジュール401と現像モジュール402を有する。塗布モジュール401と現像モジュール402はお互いの間に層で区画されるように配置される。一例によれば、塗布モジュール401は現像モジュール402の上部に位置される。
【0059】
塗布モジュール401は基板(W)に対してフォトレジストのような減光液を塗布する工程及びレジスト塗布工程前後に基板(W)に対して加熱及び冷却のような熱処理工程を含む。塗布モジュール401はレジスト塗布チャンバ410、ベークチャンバ420、そして、返送チャンバ430を有する。レジスト塗布チャンバ410、ベークチャンバ420、そして、返送チャンバ430は第2方向14に沿って順次に配置される。したがって、レジスト塗布チャンバ410とベークチャンバ420は返送チャンバ430を間に置いて第2方向14にお互いに離隔されるように位置される。レジスト塗布チャンバ410は複数個が提供され、第1方向12及び第3方向16にそれぞれ複数個ずつ提供される。図面では6個のレジスト塗布チャンバ410が提供された例が図示された。ベークチャンバ420は第1方向12及び第3方向16にそれぞれ複数個ずつ提供される。図面では6個のベークチャンバ420が提供された例が図示された。しかし、これと異なりベークチャンバ420はさらに多い数で提供されることができる。
【0060】
返送チャンバ430は第1バッファーモジュール300の第1バッファー320と第1方向12に並んで位置される。返送チャンバ430内には塗布部ロボット432とガイドレール433が位置される。返送チャンバ430は概して直四角の形状を有する。塗布部ロボット432はベークチャンバら420、レジスト塗布チャンバら410、第1バッファーモジュール300の第1バッファー320、そして、後述する第2バッファーモジュール500の第1冷却チャンバ520の間に基板(W)を移送する。ガイドレール433はその長さ方向が第1方向12と並んでいるように配置される。ガイドレール433は塗布部ロボット432が第1方向12に直線移動されるように案内する。塗布部ロボット432はハンド434、アーム435、支持台436、そして、支柱437を有する。ハンド434はアーム435に固定設置される。アーム435は伸縮可能な構造で提供されてハンド434が水平方向に移動可能にさせる。支持台436はその長さ方向が第3方向16に沿って配置されるように提供される。アーム435は支持台436に沿って第3方向16に直線移動可能になるように支持台436に結合される。支持台436は支柱437に固定結合され、支柱437はガイドレール433に沿って移動可能になるようにガイドレール433に結合される。
【0061】
レジスト塗布チャンバら410はすべて同一な構造を有する。但し、それぞれのレジスト塗布チャンバ410で使用されるフォトレジストの種類はお互いに相異なことがある。一例としてフォトレジストとしては、化学増幅型レジスト(chemical amplification resist)が使用されることができる。レジスト塗布チャンバ410は基板(W)上にフォトレジストを塗布する。
【0062】
レジスト塗布チャンバ410はハウジング411、支持プレート412、そして、ノズル413を有する。ハウジング411は上部が開放されたコップ形状を有する。支持プレート412はハウジング411内に位置され、基板(W)を支持する。支持プレート412は回転可能に提供される。ノズル413は支持プレート412に置かれた基板(W)上にフォトレジストを供給する。ノズル413は円形の管形状を有して、基板(W)の中心にフォトレジストを供給することができる。選択的にノズル413は基板(W)の直径に相応する長さを有して、ノズル413の吐出口はスリットで提供されることができる。また、追加的にレジスト塗布チャンバ410にはフォトレジストが塗布された基板(W)表面を洗浄するために脱イオン水のような洗浄液を供給するノズル414がさらに提供されることができる。
【0063】
再び
図1乃至
図4を参照すれば、ベークチャンバ420は基板(W)を熱処理する。例えば、ベークチャンバら420はフォトレジストを塗布する前に基板(W)を所定の温度で加熱して基板(W)表面の有機物や水分を除去するプリベーク(prebake)工程やフォトレジストを基板(W)上に塗布した後に行うソフトベーク(softbake)工程などを遂行し、それぞれの加熱工程以後に基板(W)を冷却する冷却工程などを遂行する。ベークチャンバ420は冷却プレート421または加熱プレート422を有する。冷却プレート421には冷却水または熱電素子のような冷却手段423が提供される。また、加熱プレート422には熱線または熱電素子のような加熱手段424が提供される。冷却プレート421と加熱プレート422は一つのベークチャンバ420内にそれぞれ提供されることができる。選択的にベークチャンバ420らのうちで一部は冷却プレート421のみを具備し、他の一部は加熱プレート422のみを具備することができる
【0064】
現像モジュール402は基板(W)上にパターンを得るために現像液を供給してフォトレジストの一部を除去する現像工程、及び現像工程前後に基板(W)に対して遂行される加熱及び冷却のような熱処理工程を含む。現像モジュール402は現象チャンバ460、ベークチャンバ470、そして、返送チャンバ480を有する。現象チャンバ460、ベークチャンバ470、そして、返送チャンバ480は第2方向14に沿って順次に配置される。したがって、現象チャンバ460とベークチャンバ470は返送チャンバ480を間に置いて第2方向14にお互いに離隔されるように位置される。現象チャンバ460は複数個が提供され、第1方向12及び第3方向16にそれぞれ複数個ずつ提供される。図面では6個の現象チャンバ460が提供された例が図示された。ベークチャンバ470は第1方向12及び第3方向16にそれぞれ複数個ずつ提供される。図面では6個のベークチャンバ470が提供された例が図示された。しかし、これと異なりベークチャンバ470はさらに多い数で提供されることができる。
【0065】
返送チャンバ480は第1バッファーモジュール300の第2バッファー330と第1方向12に並んで位置される。返送チャンバ480内には現像部ロボット482とガイドレール483が位置される。返送チャンバ480は概して直四角の形状を有する。現像部ロボット482はベークチャンバら470、現象チャンバら460、第1バッファーモジュール300の第2バッファー330と冷却チャンバ350、そして、第2バッファーモジュール500の第2冷却チャンバ540の間に基板(W)を移送する。ガイドレール483はその長さ方向が第1方向12と並んでいるように配置される。ガイドレール483は現像部ロボット482が第1方向12に直線移動されるように案内する。現像部ロボット482はハンド484、アーム485、支持台486、そして、支柱487を有する。ハンド484はアーム485に固定設置される。アーム485は伸縮可能な構造で提供されてハンド484が水平方向に移動可能にさせる。支持台486はその長さ方向が第3方向16に沿って配置されるように提供される。アーム485は支持台486に沿って第3方向16に直線移動可能になるように支持台486に結合される。支持台486は支柱487に固定結合される。支柱487はガイドレール483に沿って移動可能になるようにガイドレール483に結合される。
【0066】
現象チャンバら460はすべて同一な構造を有する。但し、それぞれの現象チャンバ460で使用される現像液の種類はお互いに相異なことがある。現象チャンバ460は基板(W)上のフォトレジストのうちで光が照射された領域を除去する。この時、保護膜のうちで光が照射された領域もともに除去される。選択的に使用されるフォトレジストの種類によってフォトレジスト及び保護膜の領域らのうちで光が照射されない領域だけが除去されることができる。
【0067】
現象チャンバ460はハウジング461、支持プレート462、そして、ノズル463を有する。ハウジング461は上部が開放されたコップ形状を有する。支持プレート462はハウジング461内に位置され、基板(W)を支持する。支持プレート462は回転可能に提供される。ノズル463は支持プレート462に置かれた基板(W)上に現像液を供給する。ノズル463は円形の管形状を有して、基板(W)の中心に現像液を供給することができる。選択的にノズル463は基板(W)の直径に相応する長さを有して、ノズル463の吐出口はスリットで提供されることができる。また、現象チャンバ460には追加的に現像液が供給された基板(W)表面を洗浄するために脱イオン水のような洗浄液を供給するノズル464がさらに提供されることができる。
【0068】
現像モジュール402のベークチャンバ470は基板(W)を熱処理する。例えば、ベークチャンバら470は現像工程が遂行される前に基板(W)を加熱するポストベーク工程及び現像工程が遂行された後に基板(W)を加熱するハードベーク工程及びそれぞれのベーク工程以後に加熱されたウェハーを冷却する冷却工程などを遂行する。ベークチャンバ470は冷却プレート471または加熱プレート472を有する。冷却プレート471には冷却水または熱電素子のような冷却手段473が提供される。または、加熱プレート472には熱線または熱電素子のような加熱手段474が提供される。冷却プレート471と加熱プレート472は一つのベークチャンバ470内にそれぞれ提供されることができる。選択的にベークチャンバ470らのうちで一部は冷却プレート471のみを具備し、他の一部は加熱プレート472のみを具備することができる。
【0069】
前述したところのように塗布及び現像モジュール400で塗布モジュール401と現像モジュール402はお互いの間に分離されるように提供される。また、上部から眺める時塗布モジュール401と現像モジュール402は等しいチャンバ配置を有することができる。
【0070】
第2バッファーモジュール500は塗布及び現像モジュール400と露光前後処理モジュール600との間に基板(W)が運搬される通路として提供される。また、第2バッファーモジュール500は基板(W)に対して冷却工程やエッジ露光工程などのような所定の工程を遂行する。第2バッファーモジュール500はフレーム510、バッファー520、第1冷却チャンバ530、第2冷却チャンバ540、エッジ露光チャンバ550、そして、第2バッファーロボット560を有する。フレーム510は直方体の形状を有する。バッファー520、第1冷却チャンバ530、第2冷却チャンバ540、エッジ露光チャンバ550、そして、第2バッファーロボット560はフレーム510内に位置される。バッファー520、第1冷却チャンバ530、そして、エッジ露光チャンバ550は塗布モジュール401に対応する高さに配置される。第2冷却チャンバ540は現像モジュール402に対応する高さに配置される。バッファー520、第1冷却チャンバ530、そして、第2冷却チャンバ540は順次に第3方向16に沿って一列に配置される。上部から眺める時バッファー520は塗布モジュール401の返送チャンバ430と第1方向12に沿って配置される。エッジ露光チャンバ550はバッファー520または第1冷却チャンバ530と第2方向14に一定距離離隔されるように配置される。
【0071】
第2バッファーロボット560はバッファー520、第1冷却チャンバ530、そして、エッジ露光チャンバ550の間に基板(W)を運搬する。第2バッファーロボット560はエッジ露光チャンバ550とバッファー520との間に位置される。第2バッファーロボット560は第1バッファーロボット360と類似な構造で提供されることができる。第1冷却チャンバ530とエッジ露光チャンバ550は塗布モジュール401で工程が遂行されたウェハーらを(W)に対して後続工程を遂行する。第1冷却チャンバ530は塗布モジュール401で工程が遂行された基板(W)を冷却する。第1冷却チャンバ530は第1バッファーモジュール300の冷却チャンバ350と類似な構造を有する。エッジ露光チャンバ550は第1冷却チャンバ530で冷却工程が遂行されたウェハーらを(W)に対してその縁を露光する。バッファー520はエッジ露光チャンバ550で工程が遂行された基板ら(W)が後述する前処理モジュール601に運搬される前に基板(W)を一時的に保管する。第2冷却チャンバ540は後述する後処理モジュール602で工程が遂行されたウェハーらを(W)が現像モジュール402に運搬される前にウェハーらを(W)を冷却する。第2バッファーモジュール500は現像モジュール402と対応される高さに加えられたバッファーをさらに有することができる。この場合、後処理モジュール602で工程が遂行されたウェハーらを(W)は加えられたバッファーに一時的に保管された後現像モジュール402に運搬されることができる。
【0072】
露光前後処理モジュール600は、露光装置1000が液浸露光工程を遂行する場合、液浸露光時に基板(W)に塗布されたフォトレジスト膜を保護する保護膜を塗布する工程を処理することができる。また、露光前後処理モジュール600は露光以後に基板(W)を洗浄する工程を遂行することができる。また、化学増幅型レジストを使用して塗布工程が遂行された場合、露光前後処理モジュール600は露光後ベーク工程を処理することができる。
【0073】
露光前後処理モジュール600は前処理モジュール601と後処理モジュール602を有する。前処理モジュール601は露光工程遂行前に基板(W)を処理する工程を遂行し、後処理モジュール602は露光工程以後に基板(W)を処理する工程を遂行する。前処理モジュール601と後処理モジュール602はお互いの間に層で区画されるように配置される。一例によれば、前処理モジュール601は後処理モジュール602の上部に位置される。前処理モジュール601は塗布モジュール401と等しい高さに提供される。後処理モジュール602は現像モジュール402と等しい高さに提供される。前処理モジュール601は保護膜塗布チャンバ610、ベークチャンバ620、そして、返送チャンバ630を有する。保護膜塗布チャンバ610、返送チャンバ630、そして、ベークチャンバ620は第2方向14に沿って順次に配置される。したがって、保護膜塗布チャンバ610とベークチャンバ620は返送チャンバ630を間に置いて第2方向14にお互いに離隔されるように位置される。保護膜塗布チャンバ610は複数個が提供され、お互いに層を成すように第3方向16に沿って配置される。選択的に保護膜塗布チャンバ610は第1方向12及び第3方向16にそれぞれ複数個ずつ提供されることができる。ベークチャンバ620は複数個が提供され、お互いに層を成すように第3方向16に沿って配置される。選択的にベークチャンバ620は第1方向12及び第3方向16にそれぞれ複数個ずつ提供されることができる。
【0074】
返送チャンバ630は第2バッファーモジュール500の第1冷却チャンバ530と第1方向12に並んで位置される。返送チャンバ630内には前処理ロボット632が位置される。返送チャンバ630は概して正四角または直四角の形状を有する。前処理ロボット632は保護膜塗布チャンバら610、ベークチャンバら620、第2バッファーモジュール500のバッファー520、そして、後述するインターフェースモジュール700の第1バッファー720の間に基板(W)を移送する。前処理ロボット632はハンド633、アーム634、そして、支持台635を有する。ハンド633はアーム634に固定設置される。アーム634は伸縮可能な構造及び回転可能な構造で提供される。アーム634は支持台635に沿って第3方向16に直線移動可能になるように支持台635に結合される。
【0075】
保護膜塗布チャンバ610は液浸露光時にレジスト膜を保護する保護膜を基板(W)上に塗布する。保護膜塗布チャンバ610はハウジング611、支持プレート612、そして、ノズル613を有する。ハウジング611は上部が開放されたコップ形状を有する。支持プレート612はハウジング611内に位置され、基板(W)を支持する。支持プレート612は回転可能に提供される。ノズル613は支持プレート612に置かれた基板(W)上に保護膜形成のための保護液を供給する。ノズル613は円形の管形状を有して、基板(W)の中心に保護液を供給することができる。選択的にノズル613は基板(W)の直径に相応する長さを有して、ノズル613の吐出口はスリットで提供されることができる。この場合、支持プレート612は固定された状態で提供されることができる。保護液は発泡性材料を含む。保護液はフォトレジスター及び水との親和力が低い材料が使用されることができる。例えば、保護液はフッ素系の溶剤を含むことができる。保護膜塗布チャンバ610は支持プレート612に置かれた基板(W)を回転させながら基板(W)の中心領域に保護液を供給する。
【0076】
ベークチャンバ620は保護膜が塗布された基板(W)を熱処理する。ベークチャンバ620は冷却プレート621または加熱プレート622を有する。冷却プレート621には冷却水または熱電素子のような冷却手段623が提供される。または、加熱プレート622には熱線または熱電素子のような加熱手段624が提供される。加熱プレート622と冷却プレート621は一つのベークチャンバ620内にそれぞれ提供されることができる。選択的にベークチャンバら620のうちで一部は加熱プレート622のみを具備し、他の一部は冷却プレート621のみを具備することができる。
【0077】
後処理モジュール602は洗浄チャンバ660、露光後ベークチャンバ670、そして、返送チャンバ680を有する。洗浄チャンバ660、返送チャンバ680、そして、露光後ベークチャンバ670は第2方向14に沿って順次に配置される。したがって、洗浄チャンバ660と露光後ベークチャンバ670は返送チャンバ680を間に置いて第2方向14にお互いに離隔されるように位置される。洗浄チャンバ660は複数個が提供され、お互いに層を成すように第3方向16に沿って配置されることができる。選択的に洗浄チャンバ660は第1方向12及び第3方向16にそれぞれ複数個ずつ提供されることができる。露光後ベークチャンバ670は複数個が提供され、お互いに層を成すように第3方向16に沿って配置されることができる。選択的に露光後ベークチャンバ670は第1方向12及び第3方向16にそれぞれ複数個ずつ提供されることができる。
【0078】
返送チャンバ680は上部から眺める時第2バッファーモジュール500の第2冷却チャンバ540と第1方向12に並んで位置される。返送チャンバ680は概して正四角または直四角の形状を有する。返送チャンバ680内には後処理ロボット682が位置される。後処理ロボット682は洗浄チャンバら660、露光後ベークチャンバら670、第2バッファーモジュール500の第2冷却チャンバ540、そして、後述するインターフェースモジュール700の第2バッファー730の間に基板(W)を運搬する。後処理モジュール602に提供された後処理ロボット682は前処理モジュール601に提供された前処理ロボット632と同一な構造で提供されることができる。
【0079】
洗浄チャンバ660は露光工程以後に基板(W)を洗浄する。洗浄チャンバ660はハウジング661、支持プレート662、そして、ノズル663を有する。ハウジング661は上部が開放されたコップ形状を有する。支持プレート662はハウジング661内に位置され、基板(W)を支持する。支持プレート662は回転可能に提供される。ノズル663は支持プレート662に置かれた基板(W)上に洗浄液を供給する。洗浄液では脱イオン水のような水が使用されることができる。洗浄チャンバ660は支持プレート662に置かれた基板(W)を回転させながら基板(W)の中心領域に洗浄液を供給する。選択的に基板(W)が回転されるうちにノズル663は基板(W)の中心領域から縁領域まで直線移動または回転移動することができる。
【0080】
露光後ベークチャンバ670は遠紫外線を利用して露光工程が遂行された基板(W)を加熱する。露光後ベーク工程は基板(W)を加熱して露光によってフォトレジストに生成された酸(acid)を増幅させてフォトレジストの性質変化を完成させる。露光後ベークチャンバ670は加熱プレート672を有する。加熱プレート672には熱線または熱電素子のような加熱手段674が提供される。露光後ベークチャンバ670はその内部に冷却プレート671をさらに具備することができる。冷却プレート671には冷却水または熱電素子のような冷却手段673が提供される。また、選択的に冷却プレート671のみを有したベークチャンバがさらに提供されることができる。
【0081】
前述したところのように露光前後処理モジュール600で前処理モジュール601と後処理モジュール602はお互いの間に完全に分離されるように提供される。また、前処理モジュール601の返送チャンバ630と後処理モジュール602の返送チャンバ680は等しい大きさで提供され、上部から眺める時お互いの間に完全に重畳されるように提供されることができる。また、保護膜塗布チャンバ610と洗浄チャンバ660はお互いに等しい大きさで提供されて上部から眺める時お互いの間に完全に重畳されるように提供されることができる。また、ベークチャンバ620と露光後ベークチャンバ670は等しい大きさで提供され、上部から眺める時お互いの間に完全に重畳されるように提供されることができる。
【0082】
インターフェースモジュール700は露光前後処理モジュール600、及び露光装置1000の間に基板(W)を移送する。インターフェースモジュール700はフレーム710、第1バッファー720、第2バッファー730、そして、インターフェースロボット740を有する。第1バッファー720、第2バッファー730、そして、インターフェースロボット740はフレーム710内に位置される。第1バッファー720と第2バッファー730はお互いの間に一定距離離隔され、お互いに積層されるように配置される。第1バッファー720は第2バッファー730より高く配置される。第1バッファー720は前処理モジュール601と対応される高さに位置され、第2バッファー730は後処理モジュール602に対応される高さに配置される。上部から眺める時第1バッファー720は前処理モジュール601の返送チャンバ630と第1方向12に沿って一列に配置され、第2バッファー730は後処理モジュール602の返送チャンバ630と第1方向12に沿って一列に配置されるように位置される。
【0083】
インターフェースロボット740は第1バッファー720及び第2バッファー730と第2方向14に離隔されるように位置される。インターフェースロボット740は第1バッファー720、第2バッファー730、そして、露光装置1000の間に基板(W)を運搬する。インターフェースロボット740は第2バッファーロボット560と概して類似な構造を有する。
【0084】
第1バッファー720は前処理モジュール601で工程が遂行された基板ら(W)が露光装置1000に移動される前にこれらを一時的に保管する。そして、第2バッファー730は露光装置1000で工程が完了された基板ら(W)が後処理モジュール602に移動される前にこれらを一時的に保管する。第1バッファー720はハウジング721と複数の支持台ら722を有する。支持台ら722はハウジング721内に配置され、お互いの間に第3方向16に沿って離隔されるように提供される。それぞれの支持台722には一つの基板(W)が置かれる。ハウジング721はインターフェースロボット740及び前処理ロボット632がハウジング721内に支持台722に基板(W)を搬入または搬出することができるようにインターフェースロボット740が提供された方向及び前処理ロボット632が提供された方向に開口(図示せず)を有する。第2バッファー730は第1バッファー720と概して類似な構造を有する。但し、第2バッファー730のハウジング4531にはインターフェースロボット740が提供された方向及び後処理ロボット682が提供された方向に開口(図示せず)を有する。インターフェースモジュールにはウェハーに対して所定の工程を遂行するチャンバの提供なしに前述したところのようにバッファーら及びロボットだけ提供されることができる。
【0085】
次には前述した基板処理設備1を利用して工程を遂行する事例を説明する。
【0086】
基板ら(W)が収納されたカセット20はロードポート100の載置台120に置かれる。ドアオープナーによってカセット20のドアが開放される。インデックスロボット220はカセット20から基板(W)を取り出して第2バッファー330に運搬する。
【0087】
第1バッファーロボット360は第2バッファー330に保管された基板(W)を第1バッファー320に運搬する。塗布部ロボット432は第1バッファー320から基板(W)を取り出して塗布モジュール401のベークチャンバ420に運搬する。ベークチャンバ420はプリベーク及び冷却工程を順次に遂行する。塗布部ロボット432はベークチャンバ420から基板(W)を取り出してレジスト塗布チャンバ410に運搬する。レジスト塗布チャンバ410は基板(W)上にフォトレジストを塗布する。以後基板(W)上にフォトレジストが塗布されると、塗布部ロボット432は基板(W)をレジスト塗布チャンバ410からベークチャンバ420に運搬する。ベークチャンバ420は基板(W)に対してソフトベーク工程を遂行する。
【0088】
塗布部ロボット432はベークチャンバ420から基板(W)を取り出して第2バッファーモジュール500の第1冷却チャンバ530に運搬する。第1冷却チャンバ530から基板(W)に対して冷却工程が遂行される。第1冷却チャンバ530で工程が遂行された基板(W)は第2バッファーロボット560によってエッジ露光チャンバ550に運搬される。エッジ露光チャンバ550は基板(W)の縁領域を露光する工程を遂行する。エッジ露光チャンバ550で工程が完了された基板(W)は第2バッファーロボット560によってバッファー520に運搬される。
【0089】
前処理ロボット632はバッファー520から基板(W)を取り出して前処理モジュール601の保護膜塗布チャンバ610に運搬する。保護膜塗布チャンバ610は基板(W)上に保護膜を塗布する。以後、前処理ロボット632は基板(W)を保護膜塗布チャンバ610からベークチャンバ620に運搬する。ベークチャンバ620は基板(W)に対して加熱及び冷却などのような熱処理を遂行する。
【0090】
前処理ロボット632はベークチャンバ620から基板(W)を取り出してインターフェースモジュール700の第1バッファー720に運搬する。インターフェースロボット740は第1バッファー720から露光装置900に基板(W)を運搬する。露光装置900は基板(W)の処理面に対して露光工程、例えば、液浸露光工程を遂行する。露光装置900から基板(W)に対して露光工程が完了すれば、インターフェースロボット740は露光装置900から基板(W)を第2バッファー730に運搬する。
【0091】
後処理ロボット682は第2バッファー730から基板(W)を取り出して後処理モジュール602の洗浄チャンバ660に運搬する。洗浄チャンバ660は基板(W)の表面に洗浄液を供給して洗浄工程を遂行する。洗浄液を利用した基板(W)の洗浄が完了すれば、後処理ロボット682は直ちに洗浄チャンバ660から基板(W)を取り出して露光後ベークチャンバ670に基板(W)を運搬する。露光後ベークチャンバ670の加熱プレート672から基板(W)の加熱によって基板(W)上に付着された洗浄液が除去され、これと同時にフォトレジストに生成された酸(acid)を増幅させてフォトレジストの性質変化が完成される。後処理ロボット682は露光後ベークチャンバ670から基板(W)を第2バッファーモジュール500の第2冷却チャンバ540に運搬する。第2冷却チャンバ540から基板(W)の冷却が遂行される。
【0092】
現像部ロボット482は第2冷却チャンバ540から基板(W)を取り出して現像モジュール402のベークチャンバ470に運搬する。ベークチャンバ470はポストベーク及び冷却工程を順次に遂行する。現像部ロボット482はベークチャンバ470から基板(W)を取り出して現象チャンバ460に運搬する。現象チャンバ460は基板(W)上に現像液を供給して現像工程を遂行する。以後、現像部ロボット482は基板(W)を現象チャンバ460からベークチャンバ470に運搬する。ベークチャンバ470は基板(W)に対してハードベーク工程を遂行する。
【0093】
現像部ロボット482はベークチャンバ470から基板(W)を取り出して第1バッファーモジュール300の冷却チャンバ350に運搬する。冷却チャンバ350は基板(W)を冷却する工程を遂行する。インデックスロボット360は冷却チャンバ350から基板(W)をカセット20に運搬する。これと異なり、現像部ロボット482はベークチャンバ470から基板(W)を取り出して第1バッファーモジュール300の第2バッファー330に運んで、以後インデックスロボット360によってカセット20に運搬されることができる。
【0094】
図5は、レジスト塗布チャンバらそれぞれに処理液を供給する処理液供給装置を説明するための図面である。
【0095】
本実施例で処理液供給装置900は塗布工程に使用される処理液をレジスト塗布チャンバらそれぞれに供給することで説明しているが、これに限定されるものではなくて処理液を利用して基板表面を処理する液処理装置にすべて適用可能である。レジスト塗布チャンバではシンナー組成物で基板をプリウェティングする工程、フォトレジデントシートを塗布する工程、シンナー組成物で基板縁をクリーニングする工程を進行する液処理装置800で提供されることができる。液処理装置800それぞれは基板支持ユニット810、処理容器820、ノズル830を含むことができる。
【0096】
図5を参照すれば、処理液供給装置900は処理液が貯蔵されているボトル(bottle)910、溶存ガス抽出ノズル920、ポンプユニット930処理液供給配管992そして、制御部990を含むことができる。
【0097】
ボトル910には処理液が満たされているし、第1不活性ガス供給ライン912と第1供給ライン(L1)が連結されている。ボトル910には第1不活性ガス供給ライン912を通じて密閉されたボトル910内部を不活性気体の雰囲気で作るために不活性ガス(ヘリウムガスまたは窒素ガス)がレギュレーターを通じて供給され、相対的な圧力で内部の処理液が第1供給ライン(L1)を通じて溶存ガス抽出ノズル920に移動されることができる。例えば、処理液はレジスト液、シンナー液、現像液、リンス液、純水などを挙げることができる。
【0098】
溶存ガス抽出ノズル920では処理液内の溶存ガスが分離されることができる。溶存ガス抽出ノズル920は第1供給ライン(L1)上に提供されることができる。望ましくは、溶存ガス抽出ノズル920はポンプユニット930に近く位置されることができる。第1供給ライン(L1)はポンプユニット930に連結される。
【0099】
ポンプユニット930は処理液を一時的に保存し、処理液(溶存除去された処理液)を液処理装置らそれぞれのノズル830に供給することができる。ポンプユニット930には第1供給ライン(L1)と第2供給ライン(L2)そして、ベントライン994が連結されることができる。第2供給ライン(L2)らは液処理装置らそれぞれのノズル830と連結されることができる。ポンプユニット930は処理液供給配管992に並列で提供されることができる。2個のポンプユニットは交代に処理液を供給することができる。ポンプユニット930の構成は同一であるために一つのポンプユニットのみに関して説明する。
【0100】
図6及び
図7は、ポンプユニットを説明するため図面らである。
【0101】
図5乃至
図7を参照すれば、ポンプユニット930はポンプケース932とベローズポンプ940を含むことができる。
【0102】
ポンプケース932は底933と円筒状の側壁934を有するケース935と、ケース935の開放された上面を覆うカバー936を含むことができる。ベローズポンプ940はポンプケース932内に位置される。ポンプケース932の底933には加圧用ライン995が連結される加圧ポート(P4)と減圧用ライン996が連結される減圧ポート(P5)が提供されることができる。カバー936はケース935とともにベローズポンプ940を収容する空間を提供する。カバー936には流入ポート(P1)、吐出ポート(P2)そして、ベントポート(P3)が提供される。
【0103】
流入ポート(P1)には第1供給ライン(L1)が連結される。溶存ガス抽出ノズル920は流入ポート(P1)に接するように第1供給ライン(L1)上に提供されることができる。処理液はベローズポンプ940の膨張動作の時溶存ガス抽出ノズル920と流入ポート(P1)を通じてベローズポンプ940の貯蔵空間に流入される。
【0104】
吐出ポート(P2)には第2供給ライン(L2)が連結される。ベローズポンプ940の貯蔵空間941に貯蔵された処理液はベローズポンプ940の収縮動作時吐出ポート(P2)を通じて第2供給ライン(L2)に供給されることができる。一方、吐出ポート(P2)の入口(下端)はカバー936の底面から突き出されるように提供されることが望ましい。吐出ポート(P2)はその入口(下端)がベントポート(P3)の入口と異なる高さに位置される。このように吐出ポート(P2)の入口をベントポート(P3)の入口より下側に位置させた理由は貯蔵空間41の上部に残存する気泡が吐出ポート(P2)を通じて抜けることを防止するためである。
【0105】
ベローズポンプ940はポンプケース932に一端が気密するように固定されてポンプケース932との間に貯蔵空間941を提供し、ポンプケース932の圧力室931に提供される圧力調節用流体によって収縮または膨張されることができる。圧力室931はケース935と移動板944で取り囲まれた空間であり、加圧用気体(例えば、N2ガス)及び減圧用気体(例えば、エア)によって加圧されるか、または減圧されることができる。
【0106】
ベローズポンプ940は移動板944とベローズ942を含むことができる。移動板944は側壁934の内壁面に対応する形状を有する。移動板944は側壁934が延長される方向に沿って往復移動可能である。ベローズ942はケース935内において側壁934が延長される方向によって伸縮可能である。
【0107】
ベローズ942の一端側は、カバー936のうちで底933を向ける側の面に付着される。ベローズ942の他端側は、移動板944のうちでカバー936に向ける側の面に付着される。よって、ベローズポンプ940の容積は、移動板944の位置によって変化されることができる。カバー936、ベローズ942及び移動板944で取り囲まれた空間は、処理液を貯蔵することができる貯蔵空間941であり、貯蔵空間941の大きさはベローズポンプ940の容積を意味する。
【0108】
ポンプユニット930は第1感知部(LC1)と第2感知部(LC2)を含むことができる。第1感知部(LC1)はポンプケース932の底933に近く位置し、第1高さまで下降移動された移動板944を感知する。移動板944が第1感知部(LC1)が位置した第1高さまで移動されれば、処理液がベローズポンプ940にほとんどいっぱい満たされるようになる。第2感知部(LC2)はポンプケース932のカバー936に近く位置し、第2高さまで上昇移動された移動板944を感知する。移動板944が第2感知部(LC2)が位置した第2高さまで移動されれば、ベローズポンプ940には処理液がほとんど空いた状態になる。
【0109】
制御部990はポンプユニット930の動作を制御する。制御部990は溶存ガス抽出ノズル920を通じて薬液をポンプユニット930に貯蔵する動作と、貯蔵動作後にポンプユニット930内で処理液と分離された気泡を排出する気泡排出動作、ポンプユニット930内で薬液と分離された気泡を排出する気泡排出動作、気泡排出動作後に気泡が除去された薬液をポンプユニット930から吐出する吐出動作がなされるようにポンプユニット930に連結されたライン上のバルブら(V1、V2、V3、V4、V5)を制御することができる。気泡排出動作と吐出動作を行う時にポンプユニットの容積は縮まる。
【0110】
図8及び
図9は、溶存ガス抽出ノズルを説明するための図面である。
【0111】
図7乃至
図9を参照すれば、溶存ガス抽出ノズル920は処理液から溶存ガスを排気可能な気泡形態で抽出するノズルである。溶存ガス抽出ノズル920は内部に薬液が流れる中央流路924が形成されたノズル胴体922を含むことができる。中央流路924は一側に薬液が流入される流入口925と、中央流路924の他側に薬液が吐出される吐出口926を含む。吐出口926はキャビテーション現象を通じて薬液中の溶存ガスが気泡形態で抽出されるように吐出口926に連結される配管である第1供給ライン(L1)の断面積より相対的に小さな断面積で有する。参照で、流入口と吐出口は中央流路と等しい断面積で有する。
【0112】
例えば、一定流量の処理液が第1供給ライン(L1)上の溶存ガス吐出ノズル920を通過する過程で流速が高くなることで、蒸気圧以下で発生されるキャビテーション現象(処理液にとけていた溶存ガスが急激な圧力低下によって気泡が発生する現象)を利用した方式である。溶存ガス抽出ノズル920は処理液が吐出口926から吐出される時キャビテーション現象を通じて処理液内の溶存ガスが気泡形態で抽出される。
【0113】
もう少し敷衍説明をすれば、処理液は中央流路924の吐出口926を通じて排出される。処理液が中央流路924を通過しながら流速が増加し、処理液の動圧が急激に上昇することと共に静圧が急激に低下され、吐出口926を通過すれば流路の断面積が急激に広くなるために流速が遅くなって処理液の動圧が急激に落ちながら静圧は急激に上昇する。処理液の急激な圧力変化が発生すれば、キャビテーション現象が発生し、処理液内の溶存ガスは気泡形態で抽出されながら処理液から分離される。このように溶存ガス抽出ノズル920を通過しながら抽出された気泡と溶存ガスが除去された処理液はベローズポンプ940の貯蔵空間941に流入される。
【0114】
このように、溶存ガス抽出ノズル920はキャビテーション現象を利用して溶存ガスを気泡形態で抽出することで、半永久的に使用が可能で維持補修費用が別に発生しない長所がある。
【0115】
図10は、処理液供給装置での気泡除去方法を説明するためのフローチャートである。
【0116】
図10を参照すれば、処理液供給装置900での気泡除去方法は気泡抽出段階(S100)、処理液貯蔵段階(S200)、安定化段階(S300)、気泡排出段階(S400)そして、処理液吐出段階(S500)を含むことができる。
【0117】
図11を参照すれば、抽出段階(S100)で処理液は溶存ガス抽出ノズル920を通過し、この過程で溶存ガスは気泡形態で抽出される。溶存ガスが気泡形態で抽出された薬液はポンプユニット930の貯蔵空間941に貯蔵される。抽出段階(S100)と貯蔵段階(S200)は連続的になされることができる。抽出段階(S100)と貯蔵憶段階(S200)で減圧用ライン996上のバルブ(V5)と第1供給ライン(L1)上のバルブ(V1)がオープンされる。ポンプユニット930の圧力室931は減圧用気体によって減圧され、移動板944がケース935の底933を向けて移動される。よって、溶存ガス抽出ノズル920を通じて処理液が溶存ガスが分離された状態でベローズポンプ内に流入される。
【0118】
図12を参照すれば、安定化段階(S300)は気泡を除去する前に気泡が処理液分離されて貯蔵空間の上部に集まるように一定時間待機する段階である。例えば、安定化段階は30分以上が望ましいことがある。安定化段階ですべてのバルブはオフされる。
【0119】
図13を参照すれば、気泡排出段階(S400)では貯蔵空間941内で処理液から分離された気泡が排出される。気泡排出段階(S400)で加圧用ライン995上のバルブ(V4)とベントライン994上のバルブ(V3)がオープンされる。ポンプユニット930の圧力室931は加圧用気体によって加圧され、移動板944がカバー936を向けて移動される。よって、貯蔵空間941の上層に集まっていた気泡らはベントライン994を通じてドレンされる。気泡排出段階(S400)は処理液吐出段階直前にとても短い時間の間に進行される。例えば、処理液吐出段階が2時間程度進行される場合気泡排出段階は2-3秒程度の短い時間の間だけ進行される。
【0120】
図14を参照すれば、処理液吐出段階(S500)では気泡が除去された処理液がポンプユニット930から吐出される。処理液吐出段階(S500)で加圧用ライン995上のバルブ(V4)と第2供給ライン(L2)上のバルブ(V2)がオープンされ、ベントライン994上のバルブ(V3)はオフされる。ポンプユニット930の圧力室931は加圧用気体によって加圧され、移動板944がカバー936を向けて移動される。よって、貯蔵空間941内の処理液が排出ポート(P2)を通じて第2供給ライン(L2)に流れるようになる。気泡排出段階(S400)と処理液吐出段階(S500)は連続的になされる。加圧用ライン995を通じて加圧用気体が圧力室931に供給されることは同一であって、単に、ベントライン994上のバルブ(V3)と第2供給ライン(L2)上のバルブ(V2)のオン/オフが変わるということにその差がある。
【0121】
前述した構成を有する処理液供給装置900は溶存ガス抽出ノズル920で溶存ガスを抽出し、ポンプユニット930で気泡を分離除去した後処理液を供給することができる。特に、溶存ガス抽出ノズル920はノズル前端ではないポンプユニット930前端(供給部)に配置することができる。よって、ノズルと連結された供給ラインに個別的に脱気装置を配置した従来に比べて空間的、費用的節減を期待することができる。
【0122】
図15は、溶存ガス抽出ノズルの変形例を見せてくれる図面である。
【0123】
図15に示されたように、溶存ガス抽出ノズル920は、吐出口がポンプユニット930の流入ポート(P1)にダイレクトで連結されるように設置されることができる。
【0124】
以上の実施例らは本発明の理解を助けるために提示されたものであり、本発明の範囲を制限しないし、これから多様な変形可能な実施例らも本発明の範囲に属するものであることを理解しなければならない。本発明の技術的保護範囲は、特許請求範囲の技術的思想によって決まらなければならないはずであるし、本発明の技術的保護範囲は特許請求範囲の文言的記載その自体に限定されるものではなく、実質的には技術的価値が均等な範疇の発明に対してまで及ぶものであることを理解しなければならない。
【符号の説明】
【0125】
800 液処理装置
810 基板支持ユニット
820 処理容器
830 ノズル
900 処理液供給装置
910 ボトル
920 溶存ガス抽出ノズル
990 制御部
930 ポンプユニット