(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023097429
(43)【公開日】2023-07-07
(54)【発明の名称】ソケットユニット及び照明装置
(51)【国際特許分類】
F21V 19/00 20060101AFI20230630BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20230630BHJP
【FI】
F21V19/00 412
F21V23/00 170
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022208577
(22)【出願日】2022-12-26
(31)【優先権主張番号】P 2021212289
(32)【優先日】2021-12-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】505455945
【氏名又は名称】コイズミ照明株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】391027332
【氏名又は名称】株式会社三ツ星電器製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】山田 尚之
(72)【発明者】
【氏名】羽住 真一
【テーマコード(参考)】
3K013
3K014
【Fターム(参考)】
3K013EA05
3K014AA01
(57)【要約】
【課題】小型化することが可能なソケットユニット及び照明装置を提供する。
【解決手段】ソケットユニット1は、ソケット本体10と、端子接続部材20とを備える。ソケット本体10は、一方面10a及び他方面10bを有する。ソケット本体10は、一対の挿入穴11と、凹部12とを有する。一対の挿入穴11は、一方面10aに配置される。一対の挿入穴11には、光源ユニット300の一対の端子340がそれぞれ挿入される。凹部12は、一対の挿入穴11の間に配置される。凹部12は、光源ユニット300の突出部330が配置される。凹部12は、内側面12aと、奥面12bとを有する。ソケット本体10は、ネジ挿入穴101を有する。ネジ挿入穴101は、奥面12bに配置される。ネジ挿入穴101は、奥面12bから他方面10bまでソケット本体10を貫通する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源ユニットが着脱可能に取り付けられるソケットユニットであって、
一方面及び他方面を有するソケット本体と、
前記ソケット本体の内部に配置される端子接続部材と
を備え、
前記ソケット本体は、
前記一方面に配置され、前記光源ユニットの一対の端子がそれぞれ挿入される一対の挿入穴と、
前記一対の挿入穴の間に配置され、前記光源ユニットの突出部が配置される凹部と
をさらに有し、
前記端子接続部材は、前記挿入穴に挿入された前記端子に電気的に接続され、
前記凹部は、前記突出部の外周を覆う内側面と、前記内側面と交差する方向に延びる奥面とを有し、
前記ソケット本体は、前記奥面に配置され第1ネジが挿入されるネジ挿入穴をさらに有し、
前記ネジ挿入穴は、前記奥面から前記他方面まで前記ソケット本体を貫通する、ソケットユニット。
【請求項2】
前記ソケット本体は、前記一方面が配置される第1部材と、前記他方面が配置される第2部材とを有し、
前記第1部材及び前記第2部材は、第2ネジによって互いに固定され、
前記第1部材は、前記第2ネジが挿入される第1ネジ穴を有し、
前記第2部材は、前記第1ネジ穴に対応して配置される第2ネジ穴を有し、
前記第1ネジ穴は、前記凹部の前記奥面に配置される、請求項1に記載のソケットユニット。
【請求項3】
前記ソケット本体は、前記一方面が配置される第1部材と、前記他方面が配置される第2部材とを有し、
前記第1部材は、ソケットベースと、前記ソケットベースに配置され前記凹部を構成する筒部とを有し、
前記一対の挿入穴と前記凹部とは、第1方向に並んで配置され、
前記ソケットベースの前記第1方向と交差する第2方向の長さは、前記筒部の前記第2方向の長さよりも短い、請求項1に記載のソケットユニット。
【請求項4】
前記ネジ挿入穴は、前記第1方向に並んで一対設けられる、請求項3に記載のソケットユニット。
【請求項5】
前記ソケット本体は、第3ネジ穴を有し、
前記第3ネジ穴は、前記光源ユニットの周囲を覆うセードを前記ソケット本体にネジ止めするためのネジ穴であり、
前記第3ネジ穴は、前記突出部を前記凹部に挿入する挿入方向から見て、前記奥面の内部に配置される、請求項1に記載のソケットユニット。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のソケットユニットと、
前記ソケットユニットに着脱可能に取り付けられる光源ユニットと
を備える、照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ソケットユニット及び照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、光源ユニットが着脱可能に取り付けられるソケットユニットが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、光源ユニットの一対の端子がそれぞれ挿入される一対の挿入穴と、一対の挿入穴の間に配置され、光源ユニットの口金が配置される凹部とを有するソケットユニットが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ソケットユニットは、通常、壁又はスタットなどにネジ止めするためのネジ挿入穴を有する。ネジ挿入穴は、凹部の外側に配置される。
【0005】
しかしながら、ネジ挿入穴を凹部の外側に配置すると、ソケットユニットを小型化しにくくなる。よって、照明装置のデザイン性の低下に繋がる。また、ソケットユニットを小型しにくくなるので、照明装置を小型化しにくくなる。よって、ソケットユニット及び照明装置のコストの増加に繋がる。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、小型化することが可能なソケットユニット及び照明装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願に開示するソケットユニットは、光源ユニットが着脱可能に取り付けられる。ソケットユニットは、ソケット本体と、端子接続部材とを備える。前記ソケット本体は、一方面及び他方面を有する。前記端子接続部材は、前記ソケット本体の内部に配置される。前記ソケット本体は、一対の挿入穴と、凹部とをさらに有する。前記一対の挿入穴は、前記一方面に配置される。前記一対の挿入穴には、前記光源ユニットの一対の端子がそれぞれ挿入される。前記凹部は、前記一対の挿入穴の間に配置される。前記凹部は、前記光源ユニットの突出部が配置される。前記端子接続部材は、前記挿入穴に挿入された前記端子に電気的に接続される。前記凹部は、前記突出部の外周を覆う内側面と、前記内側面と交差する方向に延びる奥面とを有する。前記ソケット本体は、ネジ挿入穴をさらに有する。前記ネジ挿入穴は、前記奥面に配置される。前記ネジ挿入穴には、第1ネジが挿入される。前記ネジ挿入穴は、前記奥面から前記他方面まで前記ソケット本体を貫通する。
【0008】
本願に開示するソケットユニットにおいて、前記ソケット本体は、前記一方面が配置される第1部材と、前記他方面が配置される第2部材とを有してもよい。前記第1部材及び前記第2部材は、第2ネジによって互いに固定されてもよい。前記第1部材は、前記第2ネジが挿入される第1ネジ穴を有してもよい。前記第2部材は、前記第1ネジ穴に対応して配置される第2ネジ穴を有してもよい。前記第1ネジ穴は、前記凹部の前記奥面に配置されてもよい。
【0009】
本願に開示するソケットユニットにおいて、前記ソケット本体は、前記一方面が配置される第1部材と、前記他方面が配置される第2部材とを有してもよい。前記第1部材は、ソケットベースと、筒部とを有してもよい。前記筒部は、前記ソケットベースに配置され前記凹部を構成してもよい。前記一対の挿入穴と前記凹部とは、第1方向に並んで配置されてもよい。前記ソケットベースの前記第1方向と交差する第2方向の長さは、前記筒部の前記第2方向の長さよりも短くてもよい。
【0010】
本願に開示するソケットユニットにおいて、前記ネジ挿入穴は、前記第1方向に並んで一対設けられてもよい。
【0011】
本願に開示するソケットユニットにおいて、前記ソケット本体は、第3ネジ穴を有してもよい。前記第3ネジ穴は、前記光源ユニットの周囲を覆うセードを前記ソケット本体にネジ止めするためのネジ穴であってもよい。前記第3ネジ穴は、前記突出部を前記凹部に挿入する挿入方向から見て、前記底面の内部に配置されてもよい。
【0012】
本願に開示する照明装置は、上記のソケットユニットと、前記ソケットユニットに着脱可能に取り付けられる光源ユニットとを備える。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、小型化することが可能なソケットユニット及び照明装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の実施形態に係るソケットユニット及び光源ユニットを備えた照明装置を-Z方向から示す分解斜視図である。
【
図2】本発明の実施形態に係るソケットユニット及び光源ユニットを備えた照明装置を+Z方向から示す分解斜視図である。
【
図3】本発明の実施形態のソケットユニットの構造を示す底面図である。
【
図4】本発明の実施形態のソケットユニットの構造を示す平面図である。
【
図7】
図4のVII-VII線に沿った断面図である。
【
図9】本発明の実施形態のソケットユニットの端子接続部材周辺の構造を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。また、図中、理解を容易にするために、Z軸を適宜記載している。一例として、Z軸は鉛直方向に平行である。Z軸の正方向は鉛直上方向を示し、Z軸の負方向は鉛直下方向を示す。
【0016】
図1~
図9を参照して、本発明の実施形態に係るソケットユニット1を備えた照明装置500について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るソケットユニット1及び光源ユニット300を備えた照明装置500を-Z方向(ここでは下方)から示す分解斜視図である。
図2は、本発明の実施形態に係るソケットユニット1及び光源ユニット300を備えた照明装置500を+Z方向(ここでは上方)から示す分解斜視図である。
【0017】
図1及び
図2に示すように照明装置500は、例えば、天井又は壁に取り付けられる。照明装置500は、天井又は壁に直接的に取り付けられてもよいし、天井又は壁に設けられたスタット等の照明取付部に取り付けられてもよいし、天井に埋め込まれたダウンライト本体に取り付けられてもよい。本実施形態では、照明装置500は、天井に直接的に取り付けられるシーリングライトである。
【0018】
照明装置500は、光源ユニット300を備える。光源ユニット300は、LED素子等の光源(図示せず)を有し、光を出射する。光源ユニット300は、筐体310と、カバー320とを有する。
【0019】
筐体310は、例えば、略有蓋円筒形状を有する。筐体310は、例えば、PBT(ポリブチレンテレフタレート)等の絶縁性樹脂材料によって構成される。筐体310は、例えば、光を透過しない。
【0020】
カバー320は、筐体310の-Z方向の端部に配置される。カバー320は、例えば、略円板形状を有する。カバー320は、例えば、アクリル(PMMA)又はポリカーボネート(PC)等の樹脂材料を用いて構成されている。カバー320は光を透過する。カバー320は、光拡散性を有しない透明構造としてもよいし、光拡散性を持たせた拡散構造としてもよい。例えば、カバー320の内面にシリカ又は炭酸カルシウム等の光拡散材を含有する樹脂又は白色顔料等を塗布することによって乳白色の光拡散膜を形成したり、カバー320に微小凹凸を形成したりすることによって、光拡散機能を有するカバー320を構成できる。
【0021】
図1では、説明の便宜上、中心線AXを図示している。中心線AXは、ソケットユニット1及び光源ユニット300の中心を通る仮想線である。中心線AXは、ソケットユニット1の後述する一方面10a及び他方面10bに略直交する。以下、中心線AXに対して直交する方向を「径方向RD」と記載する。「径方向RD」は、中心線AXに直交する方向である限りにおいては、任意の方向であってよく、特に限定されない。また、中心線AXを中心とする円弧に沿う方向を「周方向CD」と記載する。+Z方向及び-Z方向は、例えば、中心線AXに略平行である。
【0022】
筐体310は、天板311と、側壁312とを有する。天板311は、側壁312の+Z方向の端部に配置される。天板311は、例えば、略円板形状を有する。側壁312の-Z方向には、カバー320が配置される。
【0023】
また、光源ユニット300は、突出部330と、一対の端子340とをさらに有する。
【0024】
突出部330は、天板311から+Z方向に突出する。突出部330は、例えば、略有蓋円筒形状又は略円筒形状を有する。本実施形態では、突出部330は、略有蓋円筒形状を有する。突出部330の材質は、例えば、筐体310の材質と同じである。本実施形態では、突出部330と筐体310とは、成型金型を用いて一体で形成されている。なお、突出部330と筐体310とは、別体で形成されていてもよい。
【0025】
突出部330は、一対の第1係合部350を有する。一対の第1係合部350は、互いに径方向RDに対向する。第1係合部350は、突出部330の外周面から径方向RD内側に窪んでいる凹部である。第1係合部350は、例えば、略L字形状を有する。第1係合部350は、端子340に対して周方向CDにずれた位置に配置される。
【0026】
一対の端子340は、光源ユニット300に給電するための導電性部材である。端子340は、例えば、導電性を有する金属によって形成されている。一対の端子340は、筐体310に配置される。一対の端子340の各々は、天板311から+Z方向に突出している。一対の端子340は、突出部330を介して互いに対向する。端子340は、例えばランプピンである。
【0027】
一対の端子340の各々は、第1円柱部341と、第2円柱部342とを有する。第1円柱部341は、+Z方向に延びる。第1円柱部341は、略円柱形状を有する。第1円柱部341は、天板311から+Z方向に突出する。第2円柱部342は、第1円柱部341の+Z方向の端部から、径方向RDに略平行な方向に張り出している。第2円柱部342は、略円板形状又は略円柱形状を有する。
【0028】
突出部330と一対の端子340とは、光源ユニット300の口金部を構成する。光源ユニット300の口金部は、例えば、日本産業規格に規定されたGX53形である。
【0029】
引き続き
図1及び
図2を参照して、照明装置500のソケットユニット1を説明する。
図1及び
図2に示すように、照明装置500は、ソケットユニット1をさらに備える。ソケットユニット1には、光源ユニット300が着脱可能に取り付けられる。具体的には、ソケットユニット1には、光源ユニット300の一対の端子340が接続される。
【0030】
ソケットユニット1は、ソケット本体10と、端子接続部材20(
図3参照)とを有する。ソケット本体10は、中空状に形成されている。ソケット本体10は、内部に端子接続部材20を収容するケースである。つまり、端子接続部材20は、ソケット本体10の内部に配置される。そして、本実施形態では、端子接続部材20を収容するケース(ソケット本体10)は、光源ユニット300が取り付けられるソケットを兼ねている。ソケット本体10は、例えば、PBT等の絶縁性樹脂材料によって構成される。端子接続部材20は、天井裏又は壁裏等に配置された電源線900(
図7参照)に電気的に接続される。電源線900は、例えば、VVF(Vinyl insulated Vinyl sheathed Flat-type cable)線である。
【0031】
ソケット本体10は、一方面10a及び他方面10bを有する。一方面10aは、ソケット本体10の-Z方向に配置される。他方面10bは、ソケット本体10の+Z方向に配置される。
【0032】
図3は、本発明の実施形態のソケットユニット1の構造を示す底面図である。ソケット本体10は、一対の挿入穴11と、凹部12と、一対の第2係合部13とを有する。一対の挿入穴11は、一方面10aに配置される。一対の挿入穴11には、光源ユニット300の一対の端子340がそれぞれ挿入される。各挿入穴11は、円孔11aと、円孔11aに連通する長孔11bとを有する。円孔11aには、光源ユニット300の端子340が挿通可能である。円孔11aは、光源ユニット300の端子340が挿通可能な大きさに形成されている。具体的には、円孔11aは、端子340の第2円柱部342が挿通可能な大きさに形成されている。長孔11bは、円孔11aから周方向CDに延びる。長孔11bは、光源ユニット300の端子340が挿通できない大きさに形成されている。具体的には、長孔11bは、端子340の第2円柱部342が挿通できない大きさに形成されている。その一方、長孔11bは、端子340の第1円柱部341が周方向CDに移動可能な大きさに形成されている。
【0033】
凹部12は、一方面10aに配置される。凹部12は、一対の挿入穴11の間に配置される。本実施形態では、一対の挿入穴11と凹部12とは、第1方向D1に並んで配置される。第1方向D1は、Z軸方向と交差する方向である。凹部12には、光源ユニット300の突出部330が配置される。凹部12は、光源ユニット300をソケットユニット1に取り付ける際に、光源ユニット300を位置決めする。
【0034】
一対の第2係合部13は、凹部12の内周面に配置されている。各第2係合部13は、径方向RD内側に突出する。一対の第2係合部13は、互いに径方向RDに対向する。第2係合部13は、挿入穴11に対して周方向CDにずれた位置に配置される。
【0035】
次に、ソケットユニット1に対する光源ユニット300の取付方法について説明する。光源ユニット300をソケットユニット1に取り付ける場合、天井又は壁に取り付けられたソケットユニット1に対して光源ユニット300を取り付ける。
【0036】
まず、光源ユニット300の突出部330をソケットユニット1の凹部12内に挿入する。そして、光源ユニット300の一対の端子340をソケットユニット1の一対の円孔11aにそれぞれ挿入する。このとき、光源ユニット300の第1係合部350内に、ソケットユニット1の第2係合部13が挿入される。そして、光源ユニット300を周方向CDに回転させることによって、光源ユニット300の端子340がソケットユニット1の長孔11bに沿って移動する。このとき、端子340は端子接続部材20に接触する。つまり、端子接続部材20は、挿入穴11に挿入された端子340に電気的に接続される。そして、電源線900(
図7参照)から光源ユニット300への電力供給が可能となる。また、このとき、ソケットユニット1の第2係合部13が光源ユニット300の第1係合部350に対してZ軸方向に係合する。これにより、光源ユニット300がソケットユニット1から落下することを抑制できる。
【0037】
次に、
図1~
図4を参照して、ソケットユニット1の構造についてさらに説明する。
図4は、本発明の実施形態のソケットユニット1の構造を示す平面図である。
【0038】
図1~
図4に示すように、ソケット本体10は、一方面10aが配置される第1部材110と、他方面10bが配置される第2部材120とを有する。
【0039】
図1及び
図3に示すように、第1部材110は、一方面10aが配置される底面部111と、底面部111の周縁から+Z方向に立設する側壁部112とを有する。第1部材110の-Z方向の面は、一方面10aである。底面部111は、略矩形状に形成されている。挿入穴11は、底面部111に形成されている。側壁部112は、断面視略矩形の筒状に形成されている。
【0040】
図2及び
図4に示すように、第2部材120は、他方面10bが配置される上面部121と、上面部121の周縁から-Z方向に立設する側壁部122とを有する。第2部材120の+Z方向の面は、他方面10bである。上面部121は、略矩形状に形成されている。
【0041】
図5は、
図4のV-V線に沿った断面図である。
図5に示すように、第1部材110及び第2部材120によって、端子接続部材20を収容する内部空間S1が形成されている。
【0042】
ここで、本実施形態では、
図3及び
図5に示すように、ソケット本体10は、第1ネジ151が挿入されるネジ挿入穴101をさらに有する。ネジ挿入穴101は、ソケット本体10を貫通する。第1ネジ151は、ソケットユニット1を天井又は壁に取り付けるためのネジである。
【0043】
具体的には、凹部12は、突出部330の外周を覆う内側面12aと、内側面12aと交差する方向(ここでは略水平方向)に延びる奥面12bとを有する。ネジ挿入穴101は、奥面12bに配置される。ネジ挿入穴101は、奥面12bから他方面10bまで貫通する。このように、奥面12bから他方面10bまでソケット本体10を貫通するネジ挿入穴101を、ソケット本体10に設けることによって、第1ネジ151を用いてソケット本体10を天井又は壁に取り付けることができる。また、ネジ挿入穴101を凹部12の径方向RD外側に配置する場合に比べて、ソケット本体10を小型化することができる。よって、ソケットユニット1を小型化できるので、照明装置500のデザイン性を向上させることができる。また、ソケットユニット1を小型化できるので、照明装置500を小型化できる。よって、ソケットユニット1及び照明装置500のコストが増加することを抑制できる。
【0044】
より具体的には、本実施形態では、ネジ挿入穴101は、第1ネジ151のネジ頭151aが内部に配置される頭収容部101aと、第1ネジ151のネジ部151bが挿入される貫通穴101bとを有する。貫通穴101bは、頭収容部101aに繋がる。頭収容部101aは、第1ネジ151のネジ部151bの外径よりも大きい内径を有する。また、貫通穴101bは、第1部材110の貫通穴113と、第2部材120の貫通穴123とによって構成されている。
【0045】
図6は、
図4のVI-VI線に沿った断面図である。
図6に示すように、第1部材110及び第2部材120は、第2ネジ152によって互いに固定される。具体的には、第1部材110は、第2ネジ152が挿入される第1ネジ穴114を有する。第2部材120は、第2ネジ152が挿入される第2ネジ穴124を有する。第1ネジ穴114は、凹部12の奥面12bに配置される。従って、第1ネジ穴114を凹部12の径方向RD外側に配置する場合に比べて、ソケット本体10を小型化することができる。よって、ソケットユニット1を小型化できるので、照明装置500のデザイン性をより向上させることができる。また、ソケットユニット1を小型化できるので、照明装置500を小型化できる。よって、ソケットユニット1及び照明装置500のコストが増加することを抑制できる。
【0046】
具体的には、本実施形態では、第1部材110は、第2ネジ152のネジ頭152aが内部に配置される頭収容部115を有する。頭収容部115は、第1ネジ穴114に繋がる。第1ネジ穴114は、第2ネジ152のネジ部152bの外径よりも大きい内径を有する。第2ネジ穴124の内面には、ネジ山(図示せず)が形成されている。
【0047】
また、
図1~
図3に示すように、第1部材110は、ソケットベース116と、筒部117とを有する。筒部117は、ソケットベース116に配置される。筒部117は、凹部12を構成する。ソケットベース116は、略直方体形状に形成されている。ソケットベース116の第1方向D1の長さL1は、ソケットベース116の第1方向D1と交差する第2方向D2の長さL2よりも長い。また、ソケットベース116の第2方向D2の長さL2は、筒部117の第2方向D2の長さL3よりも短い。従って、ソケットベース116が第1方向D1及び第2方向D2の両方向に大きくなることを抑制できる。よって、ソケット本体10が大型化することを抑制できる。
【0048】
また、ネジ挿入穴101は、第1方向D1に並んで一対設けられている。言い換えると、ネジ挿入穴101は、ソケットベース116の長手方向に並んで一対設けられている。従って、一対のネジ挿入穴101同士の間の距離を容易に確保できる。これにより、例えば、一対のネジ挿入穴101同士の間に、端子接続部材20又は後述する解除部材26等の別の部材を配置することができる。また、例えば、第1ネジ151同士の間の距離を容易に確保できるので、天井又は壁に対してソケット本体10を容易に安定して固定することができる。
【0049】
図7は、
図4のVII-VII線に沿った断面図である。
図2、
図4及び
図7に示すように、ソケット本体10は、天井裏又は壁裏等に配置された電源線900が挿入される電源線挿入穴102を有する。電源線挿入穴102は、ソケット本体10の外部と内部とを連通する。電源線900は、電源線挿入穴102に挿入された状態で、端子接続部材20に接触する。これにより、電源線900から照明装置500に電力が供給される。このように、本実施形態では、照明装置500には、端子台(図示せず)を介さずに、電源線900から電力が直接供給される。
【0050】
電源線挿入穴102は、ソケット本体10の他方面10bに配置される。電源線挿入穴102は、第2部材120の上面部121を貫通する。本実施形態では、端子接続部材20は、速結端子である。具体的には、端子接続部材20は、作業者によって電源線900が電源線挿入穴102に挿入されると、電源線挿入穴102を保持して電源線900と電気的に接続される。
【0051】
図8は、電源線挿入穴102周辺の拡大断面図である。
図8を参照して、電源線挿入穴102について、さらに説明する。
図8に示すように、電源線挿入穴102は、大径部102aと、小径部102bと、接続部102cとを有する。大径部102aは、ソケット本体10の他方面10bに配置される。大径部102aは、電源線900が挿入される挿入口を構成する。小径部102bは、大径部102aに対して下方向(-Z方向)に配置される。接続部102cは、大径部102aと小径部102bとを接続する。
【0052】
大径部102aは、電源線900の被覆部901の外径よりも大きい内径を有する。大径部102aには、電源線900の被覆部901が挿入される。
【0053】
小径部102bは、電源線900の芯線902の外径よりも大きい内径を有する。小径部102bには、電源線900の芯線902が挿入される。その一方、小径部102bは、電源線900の被覆部901の外径よりも小さい内径を有する。小径部102bには、電源線900の被覆部901は挿入されない。
【0054】
接続部102cは、電源線挿入穴102の中心線(図示せず)に対して交差する方向に延びる。接続部102cは、例えば、電源線挿入穴102の中心線に対して直交する方向に延びてもよいし、電源線挿入穴102の中心線に対して傾斜する方向に延びてもよい。本実施形態では、接続部102cは、電源線挿入穴102の中心線に対して傾斜する方向に延びる。具体的には、接続部102cは、径方向内側に向かって、下方向(-Z方向)に延びる。電源線900を電源線挿入穴102に挿入した場合、被覆部901の下端が接続部102cに当接することによって、電源線900がソケット本体10に対してZ方向に位置決めされる。
【0055】
また、ソケット本体10の他方面10b(大径部102aの上端)から小径部102bの上端(接続部102cの下端)までの深さH1は、6mm以上であることが好ましい。深さH1を6mm以上にすることによって、芯線902とソケット本体10の外部の部品(図示せず)との間の距離を十分に確保できる。つまり、電気的絶縁距離を十分に確保できる。本実施形態では、ソケット本体10の他方面10b(大径部102aの上端)から大径部102aの下端(接続部102cの上端)までの深さH2は、6mm以上である。
【0056】
図9は、本発明の実施形態のソケットユニット1の端子接続部材20周辺の構造を示す斜視図である。なお、
図9では、理解を容易にするために、第1部材110及び第2部材120等を省略している。
図9に示すように、端子接続部材20は、板金を折り曲げることによって、形成されている。端子接続部材20は、端子接続部21と、電源線接続部22と、連結部23とを有する。
【0057】
図5に示すように、端子接続部21は、挿入穴11の上方近傍に配置される。端子接続部21は、光源ユニット300の端子340(
図2参照)に接触することにより、端子340に電気的に接続される。
図7に示すように、電源線接続部22は、電源線挿入穴102の下方に配置される。電源線接続部22は、電源線900に接触することにより、電源線900に電気的に接続される。
図9に示すように、連結部23は、端子接続部21と電源線接続部22とを連結する。連結部23は、第1部材110及び第2部材120の各部を避けるように、折り曲げられている。従って、本実施形態のソケットユニット1では、端子接続部21と電源線接続部22とを接続するためのハーネスは設けられていない。
【0058】
また、ソケットユニット1は、一対の付勢部材25を備える。一対の付勢部材25は、一対の端子接続部材20の電源線接続部22にそれぞれ対向配置される。付勢部材25は、電源線接続部22に対して隙間を有して配置される。付勢部材25は、電源線挿入穴102の下方に配置される。電源線900が電源線挿入穴102に挿入されると、付勢部材25は、電源線900を電源線接続部22に付勢する。そして、付勢部材25及び電源線接続部22によって、電源線900が保持される。
【0059】
また、ソケットユニット1は、解除部材26を備える。解除部材26は、第1方向D1に移動可能に構成されている。解除部材26は、一対の付勢部材25を押圧可能な押圧部26aと、操作部26bとを有する。作業者が例えばマイナスドライバーなどの先端が細い工具を他方面10b側から操作部26bに当てて、解除部材26を第1方向D1の一方側D11(付勢部材25側)に押して移動させることによって、解除部材26の押圧部26aが付勢部材25を第1方向D1の一方側D11に押圧する。これにより、付勢部材25が圧縮変形し、付勢部材25と電源線接続部22との隙間が大きくなる。よって、付勢部材25及び電源線接続部22による電源線900の保持が解除され、電源線900をソケットユニット1から取り外すことができる。
【0060】
また、本実施形態では、
図2、
図4及び
図6に示すように、ソケット本体10は、第3ネジ穴118を有する。第3ネジ穴118は、照明装置500が備えるセード400をソケット本体10にネジ止めするためのネジ穴である。セード400は、光源ユニット300の周囲を覆う。第3ネジ穴118には、第3ネジ153が挿入される。なお、照明装置500においてセード400は必須ではない。
【0061】
本実施形態では、第3ネジ穴118は、他方面10bに配置される。また、第3ネジ穴118は、第2部材120の上面部121に形成されている。第3ネジ穴118は、
図6に示すように上面部121を貫通していなくてもよいし、上面部121を貫通していてもよい。
【0062】
図3及び
図4に示すように、第3ネジ穴118は、突出部330を凹部12に挿入する挿入方向(Z軸方向)から見て、奥面12bの内部に配置される。言い換えると、第3ネジ穴118は、Z軸方向から見て、内側面12aの径方向RD内側に配置される。従って、第3ネジ穴118を内側面12aの径方向RD外側に配置する場合に比べて、ソケット本体10を小型化することができる。
【0063】
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合がある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の材質や形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0064】
例えば、上記の実施形態では、ネジ挿入穴101が第1方向D1に並んで一対設けられる例について説明したが、本発明はこれに限らない。ネジ挿入穴101は、第1方向D1と交差する方向に並んで設けられてもよい。また、ネジ挿入穴101は、1つ又は3つ以上設けられていてもよい。
【0065】
また、上記の実施形態では、第1部材110と第2部材120とがネジを用いて互いに固定される例について示したが、本発明はこれに限らない。例えば、第1部材110と第2部材120とは、ネジ以外の部材を用いて互いに固定されてもよい。また、第1部材110と第2部材120とは、所謂スナップフィット構造を有する弾性変形可能な係合爪を用いて、互いに固定されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明は、ソケットユニット及び照明装置の分野に有用である。
【符号の説明】
【0067】
1 :ソケットユニット
10 :ソケット本体
10a :一方面
10b :他方面
11 :挿入穴
12 :凹部
12a :内側面
12b :奥面
20 :端子接続部材
101 :ネジ挿入穴
110 :第1部材
114 :第1ネジ穴
116 :ソケットベース
117 :筒部
118 :第3ネジ穴
120 :第2部材
124 :第2ネジ穴
151 :第1ネジ
152 :第2ネジ
300 :光源ユニット
330 :突出部
340 :端子
400 :セード
500 :照明装置
D1 :第1方向
D2 :第2方向
L2、L3 :長さ