(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023097462
(43)【公開日】2023-07-10
(54)【発明の名称】路面標示施工シート
(51)【国際特許分類】
E01F 9/512 20160101AFI20230703BHJP
B29C 65/02 20060101ALI20230703BHJP
B29C 63/02 20060101ALI20230703BHJP
【FI】
E01F9/512
B29C65/02
B29C63/02
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021213576
(22)【出願日】2021-12-28
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-08-01
(71)【出願人】
【識別番号】520105164
【氏名又は名称】山崎 明美
(72)【発明者】
【氏名】山崎 貴志
【テーマコード(参考)】
2D064
4F211
【Fターム(参考)】
2D064AA06
2D064AA22
2D064DA05
2D064EA01
2D064JA02
4F211AD08
4F211AH43
4F211SA03
4F211SC06
4F211SD01
4F211SJ31
4F211SP01
4F211SP21
4F211TA01
4F211TC03
4F211TD11
4F211TJ31
4F211TN02
(57)【要約】
【課題】路面標示の施工を行うのに好適な路面標示施工資材を提供する。
【解決手段】1個以上のパーツからなる事前形成された加熱溶着型の路面標示材1が、路面に配置される配置でフィルム材2に接着してある路面標示シート3であって、フィルム材2は、路面標示材1を路面に溶着させるための加熱により気体化して消滅するものとする。これにより、複数パーツからなる加熱溶着型の路面標示材を施工する際に、各パーツごとの位置合わせ作業が不要となるなど、施工の省力化が見込める。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1個以上のパーツからなる事前形成された加熱溶着型の路面標示材(1)が、路面に配置される配置でフィルム材(2)に接着してある路面標示シート(3)であって、フィルム材(2)は、路面標示材(1)を路面に溶着させるための加熱により気体化して消滅するものとする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、路面標示の施工を行うのに好適な路面標示施工資材に関する。
【背景技術】
【0002】
路面標示の施工方法一つに、路面標示材で事前形成したシート状の路面標示材を、路面上に配置し、加熱して路面に溶着させる方法があるが、複数パーツからなり一体となっていない路面標示(例えば、ドット模様、複数文字、複数パーツ構成の図柄、など)の施工には、それぞれのパーツごとの位置合わせ作業が必要なため、多くの労力を必要とする。
【0003】
従来技術では、特許文献1において、基材の一面に複数の標示体を接着させてなるシートが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
路面標示の施工方法一つに、路面標示材で事前形成したシート状の路面標示材を、路面上に配置し、加熱して路面に溶着させる方法があるが、複数パーツからなり一体となっていない路面標示(例えば、ドット模様、複数文字、複数パーツ構成の図柄、など)の施工には、それぞれのパーツごとの位置合わせ作業が必要なため、多くの労力を必要とする。
【0006】
本発明は、特に、上記のような複数パーツからなり一体となっていない路面標示の施工を容易に行うことができる路面標示施工資材を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1個以上のパーツからなる事前形成された加熱溶着型の路面標示材1が、路面に配置される配置でフィルム材2に接着してある路面標示シート3であって、フィルム材2は、路面標示材1を路面に溶着させるための加熱により気体化して消滅するものとする。
【発明の効果】
【0008】
複数パーツからなる加熱溶着型の路面標示材を施工する際に、各パーツごとの位置合わせ作業が不要となる。
【0009】
参考文献1に開示されるシートの施工では、シートに接着されている標示体を路面に接着させるステップと、基材を加熱して収縮離脱させるステップと、離脱した基材をブラシ等で除去するステップの、3つのステップが必要であるが、本願発明の施工では、前記3つのステップの工程を、路面標示材1を路面に溶着させるための加熱ステップのみで行うことができる。
【0010】
本願発明は、複数パーツからなる路面標示の施工に特に効果が高いが、単一パーツからなる路面標示の施工にも省力化の効果が得られる。具体的には、たとえば、横断歩道路面標示の施工には、通常、標示材を加熱溶融させて路面に塗布する施工機械が必要なため、施工機械の運搬・施工機械内余剰標示材の処分・施工機械の使用後清掃、などの作業が必要であり、かつ、施工機械の操作には相当の熟練を要する。対して、本願発明の施工では、加熱用に機械装置や器具を必要とするが、これらの機械装置や器具は前記のような施工機械よりも小型軽量であるため運搬や取り扱いが容易であるとともに、標示材を必要分のみ使用することができるため余剰標示材が発生しにくい。また、本願発明の施工は、路面標示シート3を路面上に配置して加熱するのみであるため、前記施工機械の操作よりも熟練を要しない。
【0011】
路面標示が、複数のドットからなるドット模様状の場合、
図2に示すように、各ドットの大きさを変化させることで、路面標示で各種図柄を表現することができる。本願発明は、このような非常に多くのパーツからなり、高い配置位置精度が必要な路面標示の施工に特に効果が高い。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】実施例の平面図及び断面図である。(a)は平面図、(b)はA-A断面図。
【
図2】ドット模様状の路面標示(横断歩道)で図柄を表現した例である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
1個以上のパーツからなる事前形成された加熱溶着型の路面標示材1が、路面に配置される配置でフィルム材2に接着してある路面標示シート3であって、フィルム材2は、路面標示材1を路面に溶着させるための加熱により気体化して消滅するものとする。
【0014】
図1に路面標示シート3の実施例を示すが、路面標示材1の図柄・形状・パターン・大きさ・厚み等を限定するものではない。また、フィルム材2の材質は、加熱されて消滅する際に、路面標示材1や路面への悪影響がなく、かつ、有害ガスの発生しない材質とすることが好ましいが、これ以外の材質を排除するものではない。
【0015】
路面標示が、複数のドットからなるドット模様状の場合、
図2に示すように、各ドットの大きさを変化させることで、路面標示で各種図柄を表現することができる。各ドットの大きさを変化させる方法の一つとして、表現したい図柄をデジタル画像で表現したときの、各ドット位置におけるデジタル画像の輝度値に対応した大きさとする方法がある。
【0016】
フィルム材2における路面標示材1接着面の反対側表面を、表面処理等により路面標示材1が接着しにくいものとすることで、路面標示シート3は、重ねたりロール状にした状態で保管や運搬ができる。
【符号の説明】
【0017】
1 路面標示材
2 フィルム材
3 路面標示シート
【手続補正書】
【提出日】2022-04-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1個以上のパーツからなる事前形成された加熱溶着型の路面標示材(1)が、路面に配置される配置でフィルム材(2)に接着してある路面標示シート(3)であって、フィルム材(2)は、路面標示材(1)を路面に溶着させるための加熱によりそのほとんどが気体化して消滅するものとする、路面標示シート(3)。