(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023097471
(43)【公開日】2023-07-10
(54)【発明の名称】二次元コードイラスト作成システム
(51)【国際特許分類】
G06K 19/06 20060101AFI20230703BHJP
【FI】
G06K19/06 103
G06K19/06 037
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021213599
(22)【出願日】2021-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】320005501
【氏名又は名称】株式会社電通
(74)【代理人】
【識別番号】230104019
【弁護士】
【氏名又は名称】大野 聖二
(74)【代理人】
【識別番号】100106840
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 耕司
(74)【代理人】
【識別番号】100131451
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 理
(74)【代理人】
【識別番号】100167933
【弁理士】
【氏名又は名称】松野 知紘
(74)【代理人】
【識別番号】100174137
【弁理士】
【氏名又は名称】酒谷 誠一
(74)【代理人】
【識別番号】100184181
【弁理士】
【氏名又は名称】野本 裕史
(72)【発明者】
【氏名】小柳 祐介
(72)【発明者】
【氏名】村上 晋太郎
(57)【要約】 (修正有)
【課題】二次元コードと一体化した動物キャラクターのイラスト(動物キャラクターのイラストと一体化して視認される二次元コード)を作成することのできる二次元コードイラスト作成システムを提供する。
【解決手段】二次元コードイラスト作成システムは、所定のデータがコード化されている二次元コードCを生成し、第1、第2位置決め用シンボルP1、P2を同じデザインを付与し、第3の位置決め用シンボルP3を異なるデザインを付与することにより、動物キャラクターの両目のイラストを作成し、第1、第2の位置決め用シンボルP1、P2が含まれる顔領域、と、第3の位置決め用シンボルP3が含まれる体領域とにコード領域CAを分割し、コード領域CAの外側において顔領域の周囲に顔部分フレームを付加するか又は体領域の周囲に体部分フレームを付加する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
二次元コードを用いて動物キャラクターのイラストを作成する二次元コードイラスト作成システムにおいて、
前記二次元コードは、4つの角部を有する四角形状のコード領域を有し、
前記コード領域の前記4つの角部のうち3つの角部には、それぞれ位置決め用シンボルが配置され、
前記位置決め用シンボルは、前記位置決め用シンボルの中心部に配置される複数の暗色セルで構成される四角形状の暗色パターンと、前記暗色パターンの周囲に配置される複数の明色セルで構成される四角枠形状の明色パターンと、前記明色パターンの周囲に配置される複数の暗色セルで構成される四角枠形状の暗色パターンを有し、
前記コード領域の前記4つの角部より内側の部分には、複数の明色セルと複数の暗色セルを用いて所定のデータがコード化されるデータ領域が設けられ、
前記システムは、
前記所定のデータが入力される入力部と、
入力された前記所定のデータに基いて、前記所定のデータが前記データ領域にコード化されている前記二次元コードを生成する二次元コード生成部と、
生成された前記二次元コードに含まれる3つの位置決め用シンボルのうち隣接する第1の位置決め用シンボルと第2の位置決め用シンボルの各々について、当該位置決め用シンボルを構成する暗色セルの少なくとも1つを第1の濃色セルに置換し、または、当該位置決め用シンボルを構成する明色セルの少なくとも1つを第1の淡色セルに置換して、前記第1の位置決め用シンボルと前記第2位置決め用シンボルを同じデザインを付与し、さらに、前記3つの位置決め用シンボルのうち残りの第3の位置決め用シンボルについて、当該位置決め用シンボルを構成する暗色セルの少なくとも1つを第1の濃色セルと異なる色の第2の濃色セルに置換し、または、当該位置決め用シンボルを構成する明色セルの少なくとも1つを第1の淡色セルと異なる色の第2の淡色セルに置換して、前記第3の位置決め用シンボルを前記第1の位置決め用シンボルおよび前記第2位置決め用シンボルと異なるデザインを付与することによって、前記動物キャラクターの両目のイラストを作成する両目イラスト作成部と、
前記コード領域を、前記第1の位置決め用シンボルと前記第2の位置決め用シンボルが含まれる顔領域と、前記第3の位置決め用シンボルが含まれる体領域とに分割する顔体分割部と、
前記コード領域の外側において、前記顔領域の周囲に前記動物キャラクターの顔の一部を表す顔部分フレームを付加し、または、前記体領域の周囲に体の一部を表す体部分フレームを付加するフレーム付加部と、
前記動物キャラクターの両目のイラストが作成され、前記顔領域と前記体領域とに分割され、前記顔部分フレームまたは前記体部分フレームが付加された前記二次元コードを出力する出力部と、
を備える、ことを特徴とする二次元コードイラスト作成システム。
【請求項2】
前記顔体分割部は、前記コード領域を、前記第1の位置決め用シンボルと前記第2の位置決め用シンボルが含まれる顔領域と、前記第3の位置決め用シンボルが含まれる体領域と、前記顔領域と前記体領域との間の境界領域とに分割し、前記境界領域を構成する明色セルを所定の背景色セルに置換する、請求項1に記載の二次元コードイラスト作成システム。
【請求項3】
前記顔領域において、前記データ領域を構成する複数の暗色セルの少なくとも1つを前記第1の濃色セルおよび前記第2の濃色セルとは異なる色の第3の濃色セルに置換し、または、前記データ領域を構成する複数の明色セルの少なくとも1つを前記第1の淡色セルおよび前記第2の淡色セルとは異なる色の第3の淡色セルに置換する顔作成部と、
前記顔領域において、左右方向で前記第1の位置決め用シンボルと前記第2の位置決め用シンボルとの間であり、かつ、上下方向で前記第1の位置決め用シンボルと前記第2の位置決め用シンボルより下に設定される鼻領域を構成する1つまたは複数の暗色セルを、前記第1の濃色セルおよび前記第2の濃色セルおよび前記第3の濃色セルと異なる色の第4の濃色セルに置換する鼻作成部を備える、請求項1または請求項2に記載の二次元コードイラスト作成システム。
【請求項4】
前記顔領域において、前記データ領域を構成する複数の暗色セルの少なくとも1つを前記第1の濃色セルおよび前記第2の濃色セルとは異なる色の第3の濃色セルに置換し、または、前記データ領域を構成する複数の明色セルの少なくとも1つを前記第1の淡色セルおよび前記第2の淡色セルとは異なる色の第3の淡色セルに置換する顔作成部と、
前記顔領域において、上下方向で前記第1の位置決め用シンボルと前記第2の位置決め用シンボルより下に設定される鼻領域よりさらに下に設定される口領域を構成する1つまたは複数の暗色セルを、前記第1の濃色セルおよび前記第2の濃色セルおよび前記第3の濃色セルと異なる色の第4の濃色セルに置換する口作成部を備える、請求項1または請求項2に記載の二次元コードイラスト作成システム。
【請求項5】
前記コード領域の4つの頂点に配置されているセルを、所定の背景色セルに置換する角落とし部を備える、請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の二次元コードイラスト作成システム。
【請求項6】
前記所定のデータは、正規URLよりデータ量の少ない短縮URLと、前記正規URLに対応するハッシュ値とを含み、
前記短縮URLと前記ハッシュ値を用いることにより、前記正規URLを取得できるように構成されている、請求項1~請求項5のいずれか一項に記載の二次元コードイラスト作成システム。
【請求項7】
前記データ領域へのコード化が許容されるデータを、予めホワイトリスト情報として記憶するホワイトリスト記憶部を備え、
前記二次元コード生成部は、入力された前記所定のデータが前記ホワイトリスト情報に含まれる場合に、前記所定のデータが前記データ領域にコード化されている前記二次元コードを生成する、請求項1~請求項6のいずれか一項に記載の二次元コードイラスト作成システム。
【請求項8】
前記データ領域へのコード化が禁止されるデータを、予めブラックリスト情報として記憶するブラックリスト記憶部を備え、
前記二次元コード生成部は、入力された前記所定のデータが前記ブラックリスト情報に含まれる場合には、前記所定のデータが前記データ領域にコード化されている前記二次元コードを生成しない、請求項1~請求項7のいずれか一項に記載の二次元コードイラスト作成システム。
【請求項9】
二次元コードを用いて動物キャラクターのイラストを作成する二次元コードイラスト作成システムにおいて実行される方法において、
前記二次元コードは、4つの角部を有する四角形状のコード領域を有し、
前記コード領域の前記4つの角部のうち3つの角部には、それぞれ位置決め用シンボルが配置され、
前記位置決め用シンボルは、前記位置決め用シンボルの中心部に配置される複数の暗色セルで構成される四角形状の暗色パターンと、前記暗色パターンの周囲に配置される複数の明色セルで構成される四角枠形状の明色パターンと、前記明色パターンの周囲に配置される複数の暗色セルで構成される四角枠形状の暗色パターンを有し、
前記コード領域の前記4つの角部より内側の部分には、複数の明色セルと複数の暗色セルを用いて所定のデータがコード化されるデータ領域が設けられ、
前記方法は、
前記所定のデータが入力されるステップと、
入力された前記所定のデータに基いて、前記所定のデータが前記データ領域にコード化されている前記二次元コードを生成するステップと、
生成された前記二次元コードに含まれる3つの位置決め用シンボルのうち隣接する第1の位置決め用シンボルと第2の位置決め用シンボルの各々について、当該位置決め用シンボルを構成する暗色セルの少なくとも1つを第1の濃色セルに置換し、または、当該位置決め用シンボルを構成する明色セルの少なくとも1つを第1の淡色セルに置換して、前記第1の位置決め用シンボルと前記第2位置決め用シンボルを同じデザインを付与し、さらに、前記3つの位置決め用シンボルのうち残りの第3の位置決め用シンボルについて、当該位置決め用シンボルを構成する暗色セルの少なくとも1つを第1の濃色セルと異なる色の第2の濃色セルに置換し、または、当該位置決め用シンボルを構成する明色セルの少なくとも1つを第1の淡色セルと異なる色の第2の淡色セルに置換して、前記第3の位置決め用シンボルを前記第1の位置決め用シンボルおよび前記第2位置決め用シンボルと異なるデザインを付与することによって、前記動物キャラクターの両目のイラストを作成するステップと、
前記コード領域を、前記第1の位置決め用シンボルと前記第2の位置決め用シンボルが含まれる顔領域と、前記第3の位置決め用シンボルが含まれる体領域とに分割するステップと、
前記コード領域の外側において、前記顔領域の周囲に前記動物キャラクターの顔の一部を表す顔部分フレームを付加し、または、前記体領域の周囲に体の一部を表す体部分フレームを付加するステップと、
前記動物キャラクターの両目のイラストが作成され、前記顔領域と前記体領域とに分割され、前記顔部分フレームまたは前記体部分フレームが付加された前記二次元コードを出力するステップと、
を含む、ことを特徴とする方法。
【請求項10】
二次元コードを用いて動物キャラクターのイラストを作成する二次元コードイラスト作成システムのコンピュータで実行されるプログラムにおいて、
前記二次元コードは、4つの角部を有する四角形状のコード領域を有し、
前記コード領域の前記4つの角部のうち3つの角部には、それぞれ位置決め用シンボルが配置され、
前記位置決め用シンボルは、前記位置決め用シンボルの中心部に配置される複数の暗色セルで構成される四角形状の暗色パターンと、前記暗色パターンの周囲に配置される複数の明色セルで構成される四角枠形状の明色パターンと、前記明色パターンの周囲に配置される複数の暗色セルで構成される四角枠形状の暗色パターンを有し、
前記コード領域の前記4つの角部より内側の部分には、複数の明色セルと複数の暗色セルを用いて所定のデータがコード化されるデータ領域が設けられ、
前記プログラムは、前記コンピュータに、
前記所定のデータが入力される処理と、
入力された前記所定のデータに基いて、前記所定のデータが前記データ領域にコード化されている前記二次元コードを生成する処理と、
生成された前記二次元コードに含まれる3つの位置決め用シンボルのうち隣接する第1の位置決め用シンボルと第2の位置決め用シンボルの各々について、当該位置決め用シンボルを構成する暗色セルの少なくとも1つを第1の濃色セルに置換し、または、当該位置決め用シンボルを構成する明色セルの少なくとも1つを第1の淡色セルに置換して、前記第1の位置決め用シンボルと前記第2位置決め用シンボルを同じデザインを付与し、さらに、前記3つの位置決め用シンボルのうち残りの第3の位置決め用シンボルについて、当該位置決め用シンボルを構成する暗色セルの少なくとも1つを第1の濃色セルと異なる色の第2の濃色セルに置換し、または、当該位置決め用シンボルを構成する明色セルの少なくとも1つを第1の淡色セルと異なる色の第2の淡色セルに置換して、前記第3の位置決め用シンボルを前記第1の位置決め用シンボルおよび前記第2位置決め用シンボルと異なるデザインを付与することによって、前記動物キャラクターの両目のイラストを作成する処理と、
前記コード領域を、前記第1の位置決め用シンボルと前記第2の位置決め用シンボルが含まれる顔領域と、前記第3の位置決め用シンボルが含まれる体領域とに分割する処理と、
前記コード領域の外側において、前記顔領域の周囲に前記動物キャラクターの顔の一部を表す顔部分フレームを付加し、または、前記体領域の周囲に体の一部を表す体部分フレームを付加する処理と、
前記動物キャラクターの両目のイラストが作成され、前記顔領域と前記体領域とに分割され、前記顔部分フレームまたは前記体部分フレームが付加された前記二次元コードを出力する処理と、
を実行させる、ことを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二次元コードを用いて動物キャラクターのイラストを作成する二次元コードイラスト作成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、様々なデータをコード化するために、QRコード(登録商標)などの二次元コードが用いられている(例えば特許文献1参照)。また従来、二次元コードを見るだけで、その二次元コードにコード化されている情報の概略を把握できる二次元コードを有するシートも提案されている(例えば、特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許2867904号
【特許文献2】特開2007-304574号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の二次元コードを有するシートでは、動物などのイラストと二次元コードが別々に配置されており、動物などのイラストと二次元コードとは別々に認識される。二次元コードと一体化した動物キャラクターのイラスト(動物キャラクターのイラストと一体化して視認される二次元コード)を作成するシステムは、これまで存在しなかった。
【0005】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたもので、二次元コードと一体化した動物キャラクターのイラスト(動物キャラクターのイラストと一体化して視認される二次元コード)を作成することのできる二次元コードイラスト作成システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の二次元コードイラスト作成システムは、二次元コードを用いて動物キャラクターのイラストを作成する二次元コードイラスト作成システムにおいて、前記二次元コードは、4つの角部を有する四角形状のコード領域を有し、前記コード領域の前記4つの角部のうち3つの角部には、それぞれ位置決め用シンボルが配置され、前記位置決め用シンボルは、前記位置決め用シンボルの中心部に配置される複数の暗色セルで構成される四角形状の暗色パターンと、前記暗色パターンの周囲に配置される複数の明色セルで構成される四角枠形状の明色パターンと、前記明色パターンの周囲に配置される複数の暗色セルで構成される四角枠形状の暗色パターンを有し、前記コード領域の前記4つの角部より内側の部分には、複数の明色セルと複数の暗色セルを用いて所定のデータがコード化されるデータ領域が設けられ、前記システムは、前記所定のデータが入力される入力部と、入力された前記所定のデータに基いて、前記所定のデータが前記データ領域にコード化されている前記二次元コードを生成する二次元コード生成部と、生成された前記二次元コードに含まれる3つの位置決め用シンボルのうち隣接する第1の位置決め用シンボルと第2の位置決め用シンボルの各々について、当該位置決め用シンボルを構成する暗色セルの少なくとも1つを第1の濃色セルに置換し、または、当該位置決め用シンボルを構成する明色セルの少なくとも1つを第1の淡色セルに置換して、前記第1の位置決め用シンボルと前記第2位置決め用シンボルを同じデザインを付与し、さらに、前記3つの位置決め用シンボルのうち残りの第3の位置決め用シンボルについて、当該位置決め用シンボルを構成する暗色セルの少なくとも1つを第1の濃色セルと異なる色の第2の濃色セルに置換し、または、当該位置決め用シンボルを構成する明色セルの少なくとも1つを第1の淡色セルと異なる色の第2の淡色セルに置換して、前記第3の位置決め用シンボルを前記第1の位置決め用シンボルおよび前記第2位置決め用シンボルと異なるデザインを付与することによって、前記動物キャラクターの両目のイラストを作成する両目イラスト作成部と、前記コード領域を、前記第1の位置決め用シンボルと前記第2の位置決め用シンボルが含まれる顔領域と、前記第3の位置決め用シンボルが含まれる体領域とに分割する顔体分割部と、前記コード領域の外側において、前記顔領域の周囲に前記動物キャラクターの顔の一部を表す顔部分フレームを付加し、または、前記体領域の周囲に体の一部を表す体部分フレームを付加するフレーム付加部と、前記動物キャラクターの両目のイラストが作成され、前記顔領域と前記体領域とに分割され、前記顔部分フレームまたは前記体部分フレームが付加された前記二次元コードを出力する出力部と、を備えている。
【0007】
これにより、二次元コードの位置決め用シンボルを用いて動物キャラクターの両目のイラストが作成され、さらに、二次元コードが顔領域と体領域とに分割され、顔領域に顔部分フレームが付加され、または、体領域に体部分フレームが付加されるので、二次元コードと一体化した動物キャラクターのイラスト(動物キャラクターのイラストと一体化して視認される二次元コード)を作成することができる。この場合、二次元コードを構成する暗色セルは濃色セル(第1の濃色セルまたは第2の濃色セル)に置換され、二次元コードを構成する明色セルは淡色セル(第1の淡色セルまたは第2の淡色セル)に置換されるので、作成されたイラストからでも二次元コードにコード化されているデータを読み取ることが可能である。
【0008】
また、本発明の二次元コードイラスト作成システムでは、前記顔体分割部は、前記コード領域を、前記第1の位置決め用シンボルと前記第2の位置決め用シンボルが含まれる顔領域と、前記第3の位置決め用シンボルが含まれる体領域と、前記顔領域と前記体領域との間の境界領域とに分割し、前記境界領域を構成する明色セルを所定の背景色セルに置換してもよい。
【0009】
これにより、顔領域と体領域との間の境界領域を構成する明色セルが背景色セルに置換されるので、二次元コードと一体化した動物キャラクターのイラストにおいて、顔領域と体領域とを区別して視認させることが可能になる。
【0010】
また、本発明の二次元コードイラスト作成システムは、前記顔領域において、前記データ領域を構成する複数の暗色セルの少なくとも1つを前記第1の濃色セルおよび前記第2の濃色セルとは異なる色の第3の濃色セルに置換し、または、前記データ領域を構成する複数の明色セルの少なくとも1つを前記第1の淡色セルおよび前記第2の淡色セルとは異なる色の第3の淡色セルに置換する顔作成部と、前記顔領域において、左右方向で前記第1の位置決め用シンボルと前記第2の位置決め用シンボルとの間であり、かつ、上下方向で前記第1の位置決め用シンボルと前記第2の位置決め用シンボルより下に設定される鼻領域を構成する1つまたは複数の暗色セルを、前記第1の濃色セルおよび前記第2の濃色セルおよび前記第3の濃色セルと異なる色の第4の濃色セルに置換する鼻作成部を備えてもよい。
【0011】
これにより、顔領域において、左右方向で両目(第1の位置決め用シンボルと第2の位置決め用シンボル)との間、かつ、上下方向で両目(第1の位置決め用シンボルと第2の位置決め用シンボル)より下の位置に鼻領域が設定され、鼻領域を構成する暗色セルが、他の濃色セル(第1~第3の濃色セル)とは異なる色の濃色セル(第4の濃色セル)に置換されるので、二次元コードと一体化した動物キャラクターのイラストにおいて、顔領域(両目と鼻)を視認させることが可能になる。
【0012】
また、本発明の二次元コードイラスト作成システムは、前記顔領域において、前記データ領域を構成する複数の暗色セルの少なくとも1つを前記第1の濃色セルおよび前記第2の濃色セルとは異なる色の第3の濃色セルに置換し、または、前記データ領域を構成する複数の明色セルの少なくとも1つを前記第1の淡色セルおよび前記第2の淡色セルとは異なる色の第3の淡色セルに置換する顔作成部と、前記顔領域において、上下方向で前記第1の位置決め用シンボルと前記第2の位置決め用シンボルより下に設定される鼻領域よりさらに下に設定される口領域を構成する1つまたは複数の暗色セルを、前記第1の濃色セルおよび前記第2の濃色セルおよび前記第3の濃色セルと異なる色の第4の濃色セルに置換する口作成部を備えてもよい。
【0013】
これにより、顔領域において、左右方向で両目(第1の位置決め用シンボルと第2の位置決め用シンボル)との間、かつ、上下方向で両目(第1の位置決め用シンボルと第2の位置決め用シンボル)より下に設定される鼻領域よりさらに下に口領域が設定され、口領域を構成する暗色セルが、他の濃色セル(第1~第3の濃色セル)とは異なる色の濃色セル(第4の濃色セル)に置換されるので、二次元コードと一体化した動物キャラクターのイラストにおいて、顔領域(両目と口)を視認させることが可能になる。
【0014】
また、本発明の二次元コードイラスト作成システムは、前記コード領域の4つの頂点に配置されているセルを、所定の背景色セルに置換する角落とし部を備えてもよい。
【0015】
これにより、二次元コードのコード領域の4つの頂点に配置されているセルが背景色セルに置換されるので、二次元コードと一体化した動物キャラクターのイラストの輪郭に丸みを持たせることができる。
【0016】
また、本発明の二次元コードイラスト作成システムは、前記所定のデータは、正規URLよりデータ量の少ない短縮URLと、前記正規URLに対応するハッシュ値とを含み、前記短縮URLと前記ハッシュ値を用いることにより、前記正規URLを取得できるように構成されてもよい。
【0017】
これにより、正規URLよりデータ量の少ない(URLの表記が短い)短縮URLを用いることにより、データ領域にコード化されるデータ量を削減することができる。
仮に短縮URLを利用しない場合、正規URLのデータ量が大きい(URLの表記が長い)と、データ領域にコード化されるデータ量が多いと、コード領域に占めるデータ領域の割合(面積の割合)が大きくなり、位置決め用シンボルの大きさが相対的に小さくなる。その結果、動物キャラクターの両目のサイズが小さくなりかつ間隔が広くなり、動物キャラクターとして認識されにくくなる、あるいは、動物キャラクターを可愛らしく表現することが困難になる。
正規URLのデータ量が大きい場合であっても、短縮URLを利用することによって、データ領域にコード化されるデータ量を削減することができ、位置決め用シンボルの大きさを維持することができる。その結果、動物キャラクターの両目のサイズを適度な大きさにかつ両目の間隔を適度な距離に保つことができ、動物キャラクターとして認識されやすくできる、あるいは、動物キャラクターを可愛らしく表現することが可能になる。
【0018】
また、本発明の二次元コードイラスト作成システムは、前記データ領域へのコード化が許容されるデータを、予めホワイトリスト情報として記憶するホワイトリスト記憶部を備え、前記二次元コード生成部は、入力された前記所定のデータが前記ホワイトリスト情報に含まれる場合に、前記所定のデータが前記データ領域にコード化されている前記二次元コードを生成してもよい。
【0019】
これにより、入力されたデータ(例えば、店舗のURLなど)がホワイトリスト情報に含まれる場合に、二次元コードが適切に生成される。ホワイトリスト情報(例えば、特定のサービス加盟店のURLなど)は、例えばシステム運営者などが管理することができる。
【0020】
また、本発明の二次元コードイラスト作成システムは、前記データ領域へのコード化が禁止されるデータを、予めブラックリスト情報として記憶するブラックリスト記憶部を備え、前記二次元コード生成部は、入力された前記所定のデータが前記ブラックリスト情報に含まれる場合には、前記所定のデータが前記データ領域にコード化されている前記二次元コードを生成しなくてもよい。
【0021】
これにより、入力されたデータ(例えば、店舗のURLなど)がブラックリスト情報に含まれる場合には、二次元コードの生成が禁止される。ブラックリスト情報(例えば、有害サイトのURLなど)は、例えばシステム運営者などが管理することができる。
【0022】
本発明の方法は、二次元コードを用いて動物キャラクターのイラストを作成する二次元コードイラスト作成システムにおいて実行される方法において、前記二次元コードは、4つの角部を有する四角形状のコード領域を有し、前記コード領域の前記4つの角部のうち3つの角部には、それぞれ位置決め用シンボルが配置され、前記位置決め用シンボルは、前記位置決め用シンボルの中心部に配置される複数の暗色セルで構成される四角形状の暗色パターンと、前記暗色パターンの周囲に配置される複数の明色セルで構成される四角枠形状の明色パターンと、前記明色パターンの周囲に配置される複数の暗色セルで構成される四角枠形状の暗色パターンを有し、前記コード領域の前記4つの角部より内側の部分には、複数の明色セルと複数の暗色セルを用いて所定のデータがコード化されるデータ領域が設けられ、前記方法は、前記所定のデータが入力されるステップと、入力された前記所定のデータに基いて、前記所定のデータが前記データ領域にコード化されている前記二次元コードを生成するステップと、生成された前記二次元コードに含まれる3つの位置決め用シンボルのうち隣接する第1の位置決め用シンボルと第2の位置決め用シンボルの各々について、当該位置決め用シンボルを構成する暗色セルの少なくとも1つを第1の濃色セルに置換し、または、当該位置決め用シンボルを構成する明色セルの少なくとも1つを第1の淡色セルに置換して、前記第1の位置決め用シンボルと前記第2位置決め用シンボルを同じデザインを付与し、さらに、前記3つの位置決め用シンボルのうち残りの第3の位置決め用シンボルについて、当該位置決め用シンボルを構成する暗色セルの少なくとも1つを第1の濃色セルと異なる色の第2の濃色セルに置換し、または、当該位置決め用シンボルを構成する明色セルの少なくとも1つを第1の淡色セルと異なる色の第2の淡色セルに置換して、前記第3の位置決め用シンボルを前記第1の位置決め用シンボルおよび前記第2位置決め用シンボルと異なるデザインを付与することによって、前記動物キャラクターの両目のイラストを作成するステップと、前記コード領域を、前記第1の位置決め用シンボルと前記第2の位置決め用シンボルが含まれる顔領域と、前記第3の位置決め用シンボルが含まれる体領域とに分割するステップと、前記コード領域の外側において、前記顔領域の周囲に前記動物キャラクターの顔の一部を表す顔部分フレームを付加し、または、前記体領域の周囲に体の一部を表す体部分フレームを付加するステップと、前記動物キャラクターの両目のイラストが作成され、前記顔領域と前記体領域とに分割され、前記顔部分フレームまたは前記体部分フレームが付加された前記二次元コードを出力するステップと、を含んでいる。
【0023】
この方法によっても、上記のシステムと同様に、二次元コードの位置決め用シンボルを用いて動物キャラクターの両目のイラストが作成され、さらに、二次元コードが顔領域と体領域とに分割され、顔領域に顔部分フレームが付加され、または、体領域に体部分フレームが付加されるので、二次元コードと一体化した動物キャラクターのイラスト(動物キャラクターのイラストと一体化して視認される二次元コード)を作成することができる。この場合、二次元コードを構成する暗色セルは濃色セル(第1の濃色セルまたは第2の濃色セル)に置換され、二次元コードを構成する明色セルは淡色セル(第1の淡色セルまたは第2の淡色セル)に置換されるので、作成されたイラストからでも二次元コードにコード化されているデータを読み取ることが可能である。
【0024】
本発明のプログラムは、二次元コードを用いて動物キャラクターのイラストを作成する二次元コードイラスト作成システムのコンピュータで実行されるプログラムにおいて、前記二次元コードは、4つの角部を有する四角形状のコード領域を有し、前記コード領域の前記4つの角部のうち3つの角部には、それぞれ位置決め用シンボルが配置され、前記位置決め用シンボルは、前記位置決め用シンボルの中心部に配置される複数の暗色セルで構成される四角形状の暗色パターンと、前記暗色パターンの周囲に配置される複数の明色セルで構成される四角枠形状の明色パターンと、前記明色パターンの周囲に配置される複数の暗色セルで構成される四角枠形状の暗色パターンを有し、前記コード領域の前記4つの角部より内側の部分には、複数の明色セルと複数の暗色セルを用いて所定のデータがコード化されるデータ領域が設けられ、前記プログラムは、前記コンピュータに、前記所定のデータが入力される処理と、入力された前記所定のデータに基いて、前記所定のデータが前記データ領域にコード化されている前記二次元コードを生成する処理と、生成された前記二次元コードに含まれる3つの位置決め用シンボルのうち隣接する第1の位置決め用シンボルと第2の位置決め用シンボルの各々について、当該位置決め用シンボルを構成する暗色セルの少なくとも1つを第1の濃色セルに置換し、または、当該位置決め用シンボルを構成する明色セルの少なくとも1つを第1の淡色セルに置換して、前記第1の位置決め用シンボルと前記第2位置決め用シンボルを同じデザインを付与し、さらに、前記3つの位置決め用シンボルのうち残りの第3の位置決め用シンボルについて、当該位置決め用シンボルを構成する暗色セルの少なくとも1つを第1の濃色セルと異なる色の第2の濃色セルに置換し、または、当該位置決め用シンボルを構成する明色セルの少なくとも1つを第1の淡色セルと異なる色の第2の淡色セルに置換して、前記第3の位置決め用シンボルを前記第1の位置決め用シンボルおよび前記第2位置決め用シンボルと異なるデザインを付与することによって、前記動物キャラクターの両目のイラストを作成する処理と、前記コード領域を、前記第1の位置決め用シンボルと前記第2の位置決め用シンボルが含まれる顔領域と、前記第3の位置決め用シンボルが含まれる体領域とに分割する処理と、前記コード領域の外側において、前記顔領域の周囲に前記動物キャラクターの顔の一部を表す顔部分フレームを付加し、または、前記体領域の周囲に体の一部を表す体部分フレームを付加する処理と、前記動物キャラクターの両目のイラストが作成され、前記顔領域と前記体領域とに分割され、前記顔部分フレームまたは前記体部分フレームが付加された前記二次元コードを出力する処理と、を実行させる。
【0025】
このプログラムによっても、上記のシステムと同様に、二次元コードの位置決め用シンボルを用いて動物キャラクターの両目のイラストが作成され、さらに、二次元コードが顔領域と体領域とに分割され、顔領域に顔部分フレームが付加され、または、体領域に体部分フレームが付加されるので、二次元コードと一体化した動物キャラクターのイラスト(動物キャラクターのイラストと一体化して視認される二次元コード)を作成することができる。この場合、二次元コードを構成する暗色セルは濃色セル(第1の濃色セルまたは第2の濃色セル)に置換され、二次元コードを構成する明色セルは淡色セル(第1の淡色セルまたは第2の淡色セル)に置換されるので、作成されたイラストからでも二次元コードにコード化されているデータを読み取ることが可能である。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、二次元コードと一体化した動物キャラクターのイラスト(動物キャラクターのイラストと一体化して視認される二次元コード)を作成することができ、作成されたイラストからでも二次元コードにコード化されているデータを読み取ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本発明の実施の形態における二次元コードイラスト作成システムの構成を示すブロック図である。
【
図2】本発明の実施の形態における二次元コードの一例を示す図である。
【
図3】本発明の実施の形態における両目イラストの作成の一例を示す図である。
【
図4】本発明の実施の形態における顔領域と体領域の分割の一例を示す図である。
【
図5】本発明の実施の形態におけるフレーム付加の一例を示す図である。
【
図6】本発明の実施の形態における顔作成の一例を示す図である。
【
図7】本発明の実施の形態における鼻作成の一例を示す図である。
【
図8】本発明の実施の形態における口作成の一例を示す図である。
【
図9】本発明の実施の形態における角落としの一例を示す図である。
【
図10】本発明の実施の形態において作成される二次元コードイラストの一例を示す図である。
【
図11】本発明の実施の形態における二次元コードイラスト作成システムの動作を説明するためのシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施の形態の二次元コードイラスト作成システムについて、図面を用いて説明する。本実施の形態では、店舗や商業施設等のURLがコード化された二次元コードを用いて動物キャラクター等のイラストを作成するシステムに用いられる二次元コードイラスト作成システムの場合を例示する。
【0029】
本発明の実施の形態の二次元コードイラスト作成システムの構成を、図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態の二次元コードイラスト作成システムの構成を示すブロック図である。
図1に示すように、二次元コードイラスト作成システム1は、システムの利用者が使用するユーザ端末2と、ユーザ端末2にネットワーク3を介して接続されるシステムサーバ4とを備えている。ユーザ端末2は、例えばスートフォンやパーソナルコンピュータなどで構成される。システムサーバ4は、例えばクラウドサーバなどで構成され、クラウドデータベース40を備えている。
【0030】
図1に示すように、ユーザ端末2は、入力部5と、出力部6と、記憶部7と、制御部8を備えている。入力部5は、ユーザからの入力を受け付ける入力インターフェースであり、入力部5には、店舗や商業施設等のURLなどのデータが入力される。出力部6は、ユーザへの出力を行うための出力インターフェース(例えば表示画面)であり、出力部6からは、二次元コードC(
図2参照)を用いて作成された二次元コードイラストI(
図10参照)が出力(例えば画面表示)される。記憶部7は、例えば、メモリなどの記憶媒体で構成され、記憶部7には、二次元コードイラストIの作成に用いられる種々のデータやプログラムが記憶される。制御部8は、例えば、CPUなどで構成され、二次元コードイラストIを作成するための種々の機能を備えている。この制御部8の機能は、記憶部7に記憶されたプログラムを実行することにより実現される。プログラムは、例えばシステムサーバ4から都度ダウンロードされるウェブアプリケーションとして実装することができる。なお、ユーザ端末2の制御部8が有する各機能は、システムサーバ4に備えられていても良い。
【0031】
図1に示すように、制御部8は、二次元コードイラストIを作成するための機能ブロックとして、二次元コード生成部10、両目イラスト生成部11、顔体分割部12、フレーム付加部13、顔作成部14、鼻作成部15、口作成部16、角落とし部17を備えている。
【0032】
二次元コード生成部10は、ユーザが入力した所定のデータ(例えば、店舗や商業施設等のURL)に基いて、所定のデータがデータ領域DAにコード化されている二次元コードCを生成する機能を備えている。この二次元コードCの生成には、公知の技術を利用することができる。
【0033】
図2は、二次元コードCの一例を示す図である。
図2に示すように、二次元コードCは、例えばQRコード(登録商標)である。二次元コードCは、4つの角部を有する四角形状のコード領域CAを有し、コード領域CAの4つの角部のうち3つの角部には、それぞれ位置決め用シンボルP1~P3が配置されている。位置決め用シンボルP1~P3は、位置決め用シンボルP1~P3の中心部に配置される複数の暗色セルDCで構成される四角形状の暗色パターンと、暗色パターンの周囲に配置される複数の明色セルBCで構成される四角枠形状の明色パターンと、明色パターンの周囲に配置される複数の暗色セルDCで構成される四角枠形状の暗色パターンを有する。コード領域CAの4つの角部より内側の部分には、複数の明色セルBCと複数の暗色セルDCを用いて所定のデータがコード化されるデータ領域DAが設けられる。
【0034】
なお、二次元コードCのデータ領域DAにコード化される所定のデータは、正規URL(例えば、店舗や商業施設等のURL)よりデータ量の少ない短縮URLと、正規URLに対応するハッシュ値とを含み、短縮URLとハッシュ値を用いることにより、正規URLを取得できるように構成されてもよい。この短縮URLとハッシュ値の生成には、公知の技術を利用することができる。
【0035】
また、システムサーバ4(クラウドデータベース40)には、データ領域DAへのコード化が許容されるデータが、予めホワイトリスト情報として記憶されており、二次元コード生成部10は、システムサーバ4(クラウドデータベース40)からホワイトリスト情報を取得し、入力された所定のデータがホワイトリスト情報に含まれる場合に、所定のデータがデータ領域DAにコード化されている二次元コードCを生成してもよい。なお、ホワイトリスト情報は、ユーザ端末2の記憶部7に記憶されていても良い。
【0036】
さらに、システムサーバ4(クラウドデータベース40)には、データ領域DAへのコード化が禁止されるデータが、予めブラックリスト情報として記憶されており、二次元コード生成部10は、システムサーバ4(クラウドデータベース40)からブラックリスト情報を取得し、入力された所定のデータがブラックリスト情報に含まれる場合には、所定のデータがデータ領域DAにコード化されている二次元コードCを生成しなくてもよい。なお、ブラックリスト情報は、ユーザ端末2の記憶部7に記憶されていても良い。
【0037】
両目イラスト作成部は、位置決め用シンボルP1~P3を用いて動物キャラクターの両目のイラストを作成する機能を備えている。具体的には、
図3に示すように、両目イラスト作成部は、生成された二次元コードCに含まれる3つの位置決め用シンボルP1~P3のうち隣接する第1の位置決め用シンボルP1と第2の位置決め用シンボルP2の各々について、その位置決め用シンボルP1、P2を構成する暗色セルDCの少なくとも1つを第1の濃色セルに置換し、または、その位置決め用シンボルP1、P2を構成する明色セルBCの少なくとも1つを第1の淡色セルに置換して、第1の位置決め用シンボルP1と第2位置決め用シンボルP2を同じデザインを付与する。さらに、両目イラスト作成部は、3つの位置決め用シンボルP1~P3のうち残りの第3の位置決め用シンボルP3について、その位置決め用シンボルP3を構成する暗色セルDCの少なくとも1つを第1の濃色セルと異なる色の第2の濃色セルに置換し、または、その位置決め用シンボルP3を構成する明色セルBCの少なくとも1つを第1の淡色セルと異なる色の第2の淡色セルに置換して、第3の位置決め用シンボルP3を第1の位置決め用シンボルP1および第2位置決め用シンボルP2と異なるデザインを付与する。このようにして、動物キャラクターの両目のイラストが作成される。
【0038】
顔体分割部12は、コード領域CAを顔領域FAと体領域BAに分割する機能を備えている。具体的には、
図4に示すように、顔体分割部12は、コード領域CAを、第1の位置決め用シンボルP1と第2の位置決め用シンボルP2が含まれる顔領域FAと、第3の位置決め用シンボルP3が含まれる体領域BAと、顔領域FAと体領域BAとの間の境界領域KAとに分割し、境界領域KAを構成する明色セルBCを所定の背景色セルに置換する。
【0039】
フレーム付加部13は、コード領域CAの外側にフレームFを付加する機能を備えている。具体的には、
図5に示すように、フレーム付加部13は、コード領域CAの外側において、顔領域FAの周囲に動物キャラクターの顔の一部を表す顔部分フレームFを付加し、または、体領域BAの周囲に体の一部を表す体部分フレームFを付加する。
図5の例では、顔領域FAの周囲に、両耳のフレームFと両頬のフレームFが付加されており、体領域BAの周囲に、両腕のフレームFと両足のフレームFが付加されている。
【0040】
顔作成部14は、動物キャラクターの顔領域FAを作成する機能を備えている。具体的には、
図6に示すように、顔作成部14は、顔領域FAにおいて、データ領域DAを構成する複数の暗色セルDCの少なくとも1つを第1の濃色セルおよび第2の濃色セルとは異なる色の第3の濃色セルに置換し、または、データ領域DAを構成する複数の明色セルBCの少なくとも1つを第1の淡色セルおよび第2の淡色セルとは異なる色の第3の淡色セルに置換する。なお、体領域BAにおいても同様の処理を行うことができる(
図10参照)。
【0041】
鼻作成部15は、動物キャラクターの鼻領域NAを作成する機能を備えている。具体的には、
図7に示すように、鼻作成部15は、顔領域FAにおいて、左右方向で第1の位置決め用シンボルP1と第2の位置決め用シンボルP2との間であり、かつ、上下方向で第1の位置決め用シンボルP1と第2の位置決め用シンボルP2より下に設定される鼻領域NAを構成する1つまたは複数の暗色セルDCを、第1の濃色セルおよび第2の濃色セルおよび第3の濃色セルと異なる色の第4の濃色セルに置換する。
【0042】
口作成部16は、動物キャラクターの口領域MAを作成する機能を備えている。具体的には、
図8に示すように、口作成部16は、顔領域FAにおいて、上下方向で第1の位置決め用シンボルP1と第2の位置決め用シンボルP2より下に設定される鼻領域NAよりさらに下に設定される口領域MAを構成する1つまたは複数の暗色セルDCを、第1の濃色セルおよび第2の濃色セルおよび第3の濃色セルと異なる色の第4の濃色セルに置換する。
【0043】
角落とし部17は、コード領域CAの4つの頂点の角落としを行う機能を備えている。具体的には、
図9に示すように、角落とし部17は、コード領域CAの4つの頂点に配置されているセルCCを、所定の背景色セルに置換する。このようにして、二次元コードCを用いて動物キャラクターの二次元コードイラストIが作成される。
【0044】
以上のように構成された二次元コードイラスト作成システム1について、
図11のシーケンス図を参照してその動作を説明する。
【0045】
図11に示すように、本実施の形態の二次元コードイラスト作成システム1を用いて二次元コードイラストIを作成する場合には、まず、ユーザ端末2で、店舗や商業施設等のURL(正規URL)が入力される(S1)。ユーザ端末2で入力されたURL(正規URL)はシステムサーバ4へ送信され(S2)、システムサーバ4で、正規URLよりデータ量の少ない短縮URLとハッシュ値が作成される(S3)。そして、短縮URLとハッシュ値が、システムサーバ4からユーザ端末2へ送信される(S4)。
【0046】
ユーザ端末2では、
図2に示すように、短縮URLとハッシュ値がデータ領域DAにコード化されている二次元コードCが生成される(S5)。つぎに、ユーザ端末2では、
図3に示すように、二次元コードCの位置決め用シンボルP1~P3を用いて動物キャラクターの両目のイラストが作成され(S6)、
図4に示すように、コード領域CAが顔領域FAと体領域BAと境界領域KAに分割される(S7)。そして、
図5に示すように、コード領域CAの外側にフレームFが付加される(S8)。
【0047】
続いて、ユーザ端末2では、
図6に示すように、動物キャラクターの顔領域FAが作成され(S9)、
図7に示すように、動物キャラクターの鼻領域NAが作成されるとともに(S10)、
図8に示すように、動物キャラクターの口領域MAが作成される(S11)。そして、
図9に示すように、コード領域CAの4つの頂点の角落としが行われる(S12)。このようにして作成された二次元コードイラストIが、ユーザ端末2の画面上に表示される(S13)。
【0048】
このような本実施の形態の二次元コードイラスト作成システム1によれば、二次元コードCの位置決め用シンボルP1~P3を用いて動物キャラクターの両目のイラストが作成され、さらに、二次元コードCが顔領域FAと体領域BAとに分割され、顔領域FAに顔部分フレームFが付加され、または、体領域BAに体部分フレームFが付加されるので、二次元コードCと一体化した動物キャラクターのイラスト(動物キャラクターのイラストと一体化して視認される二次元コードC)を作成することができる。この場合、二次元コードCを構成する暗色セルDCは濃色セル(第1の濃色セルまたは第2の濃色セル)に置換され、二次元コードCを構成する明色セルBCは淡色セル(第1の淡色セルまたは第2の淡色セル)に置換されるので、作成されたイラストからでも二次元コードCにコード化されているデータを読み取ることが可能である。
【0049】
また、本実施の形態では、顔領域FAと体領域BAとの間の境界領域KAを構成する明色セルBCが背景色セルに置換されるので、二次元コードCと一体化した動物キャラクターのイラストにおいて、顔領域FAと体領域BAとを区別して視認させることが可能になる。
【0050】
また、本実施の形態では、顔領域FAにおいて、左右方向で両目(第1の位置決め用シンボルP1と第2の位置決め用シンボルP2)との間、かつ、上下方向で両目(第1の位置決め用シンボルP1と第2の位置決め用シンボルP2)より下の位置に鼻領域NAが設定され、鼻領域NAを構成する暗色セルDCが、他の濃色セル(第1~第3の濃色セル)とは異なる色の濃色セル(第4の濃色セル)に置換されるので、二次元コードCと一体化した動物キャラクターのイラストにおいて、顔領域FA(両目と鼻)を視認させることが可能になる。
【0051】
また、本実施の形態では、顔領域FAにおいて、左右方向で両目(第1の位置決め用シンボルP1と第2の位置決め用シンボルP2)との間、かつ、上下方向で両目(第1の位置決め用シンボルP1と第2の位置決め用シンボルP2)より下に設定される鼻領域NAよりさらに下に口領域MAが設定され、口領域MAを構成する暗色セルDCが、他の濃色セル(第1~第3の濃色セル)とは異なる色の濃色セル(第4の濃色セル)に置換されるので、二次元コードCと一体化した動物キャラクターのイラストにおいて、顔領域FA(両目と口)を視認させることが可能になる。
【0052】
また、本実施の形態では、二次元コードCのコード領域CAの4つの頂点に配置されているセルが背景色セルに置換されるので、二次元コードCと一体化した動物キャラクターのイラストの輪郭に丸みを持たせることができる。
【0053】
また、本実施の形態では、正規URLよりデータ量の少ない(URLの表記が短い)短縮URLを用いることにより、データ領域DAにコード化されるデータ量を削減することができる。
【0054】
仮に短縮URLを利用しない場合、正規URLのデータ量が大きい(URLの表記が長い)と、データ領域DAにコード化されるデータ量が多いと、コード領域CAに占めるデータ領域DAの割合(面積の割合)が大きくなり、位置決め用シンボルP1~P3の大きさが相対的に小さくなる。その結果、動物キャラクターの両目のサイズが小さくなりかつ間隔が広くなり、動物キャラクターとして認識されにくくなる、あるいは、動物キャラクターを可愛らしく表現することが困難になる。
【0055】
正規URLのデータ量が大きい場合であっても、短縮URLを利用することによって、データ領域DAにコード化されるデータ量を削減することができ、位置決め用シンボルP1~P3の大きさを維持することができる。その結果、動物キャラクターの両目のサイズを適度な大きさにかつ両目の間隔を適度な距離に保つことができ、動物キャラクターとして認識されやすくできる、あるいは、動物キャラクターを可愛らしく表現することが可能になる。
【0056】
また、本実施の形態では、入力されたデータ(例えば、店舗のURLなど)がホワイトリスト情報に含まれる場合に、二次元コードCが適切に生成される。ホワイトリスト情報(例えば、特定のサービス加盟店のURLなど)は、例えばシステム運営者などが管理することができる。
【0057】
また、本実施の形態では、入力されたデータ(例えば、店舗のURLなど)がブラックリスト情報に含まれる場合には、二次元コードCの生成が禁止される。ブラックリスト情報(例えば、有害サイトのURLなど)は、例えばシステム運営者などが管理することができる。
【0058】
以上、本発明の実施の形態を例示により説明したが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではなく、請求項に記載された範囲内において目的に応じて変更・変形することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0059】
以上のように、本発明にかかる二次元コードイラスト作成システムは、二次元コードと一体化した動物キャラクターのイラスト(動物キャラクターのイラストと一体化して視認される二次元コード)を作成することができ、作成されたイラストからでも二次元コードにコード化されているデータを読み取ることが可能であるという効果を有し、店舗や商業施設等のURLがコード化された二次元コードを用いて動物キャラクター等のイラストを作成するシステム等として用いられ、有用である。
【符号の説明】
【0060】
1 二次元コードイラスト作成システム
2 ユーザ端末
3 ネットワーク
4 システムサーバ
5 入力部
6 出力部
7 記憶部
8 制御部
10 二次元コード生成部
11 両目イラスト生成部
12 顔体分割部
13 フレーム付加部
14 顔作成部
15 鼻作成部
16 口作成部
17 角落とし部