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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023098297
(43)【公開日】2023-07-10
(54)【発明の名称】高周波電源装置
(51)【国際特許分類】
   H05H 1/46 20060101AFI20230703BHJP
   H01L 21/205 20060101ALI20230703BHJP
   H01L 21/3065 20060101ALI20230703BHJP
【FI】
H05H1/46 R
H01L21/205
H01L21/302 101Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021214969
(22)【出願日】2021-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】000000262
【氏名又は名称】株式会社ダイヘン
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】上野 雄也
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 雄一
【テーマコード(参考)】
2G084
5F004
5F045
【Fターム(参考)】
2G084BB21
2G084CC05
2G084CC12
2G084CC33
2G084DD02
2G084DD15
2G084DD24
2G084DD38
2G084DD55
2G084EE02
2G084HH05
2G084HH08
2G084HH22
2G084HH25
2G084HH28
2G084HH29
2G084HH43
2G084HH54
2G084HH55
2G084HH56
5F004BA09
5F004BB13
5F004CA06
5F045AA08
5F045EH13
5F045EH20
(57)【要約】      (修正有)
【課題】相互変調歪を効果的に抑制できる高周波電源装置を提供する。
【解決手段】高周波電源装置は、第1の電源と第2の電源と第1の整合部と第2の整合部とを有する。第1の電源は、第1の高周波電圧を出力することにより第1の高周波電力を負荷に供給する。第1の高周波電圧は、第1の基本周波数を有する。第2の電源は、第2の高周波電圧を出力することにより第2の高周波電力を負荷に供給する。第2の高周波電圧は、第2の基本周波数を有する。第2の基本周波数は、第1の基本周波数より低い。第1の電源は、周波数変調制御を行う際に、反射係数の大きさ又は反射波電力の大きさが小さくなるように、変調信号の開始位相の探索処理と変調波の周波数偏移量の探索処理とを繰り返し行う。周波数変調制御は、第1の高周波電圧を変調信号で周波数変調させ変調波として出力する制御である。変調信号は、第2の基本周波数と同じ周波数を有する。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の基本周波数を有する第1の高周波電圧を出力することにより第1の高周波電力を負荷に供給する第1の電源と、
前記第1の基本周波数より低い第2の基本周波数を有する第2の高周波電圧を出力することにより第2の高周波電力を前記負荷に供給する第2の電源と、
前記第1の電源と前記負荷との間に接続された第1の整合部と、
前記第2の電源と前記負荷との間に接続された第2の整合部と、
を備え、
前記第1の電源は、前記第1の高周波電圧を前記第2の基本周波数と同じ周波数を有する変調信号で周波数変調させ変調波として出力する周波数変調制御を行う際に、反射係数の大きさ又は反射波電力の大きさが小さくなるように、前記変調信号の開始位相の探索処理と前記変調波の周波数偏移量の探索処理とを繰り返し行う
高周波電源装置。
【請求項2】
前記第1の電源は、前記第1の電源において検出した情報に基づいて反射係数の大きさ又は反射波電力の大きさを演算する機能を有しており、
前記変調信号の開始位相の探索処理は、前記変調波の周波数偏移量を固定した状態で前記変調信号の開始位相を予め定めた範囲内で変化させながら前記周波数変調制御を行った際における反射係数の大きさ又は反射波電力の大きさが最小になる前記変調信号の開始位相を探索する探索処理であり、
前記変調波の周波数偏移量の探索処理は、前記変調信号の開始位相を固定した状態で前記変調波の周波数偏移量を予め定めた範囲内で変化させながら前記周波数変調制御を行った際における反射係数の大きさ又は反射波電力の大きさが最小になる前記変調波の周波数偏移量を探索する探索処理である
請求項1に記載の高周波電源装置。
【請求項3】
前記第1の電源は、前記変調信号の開始位相の探索処理と前記変調波の周波数偏移量の探索処理とをそれぞれ勾配法によって行う
請求項1又は2に記載の高周波電源装置。
【請求項4】
前記第1の電源は、前記変調信号の開始位相の探索処理において、前記周波数変調制御を行った際における反射係数の大きさ又は反射波電力の大きさと前回の前記変調信号の開始位相の探索処理時の反射係数の大きさ又は反射波電力の大きさとを比較し、比較結果に応じて、反射係数の大きさ又は反射波電力の大きさが小さくなる方向に前記変調信号の開始位相を変更し、前記変調波の周波数偏移量の探索処理において、前記周波数変調制御を行った際における反射係数の大きさ又は反射波電力の大きさと前回の前記変調波の周波数偏移量の探索処理時の反射係数の大きさ又は反射波電力の大きさとを比較し、比較結果に応じて、反射係数の大きさ又は反射波電力の大きさが小さくなる方向に前記変調波の周波数偏移量を変更する
請求項3に記載の高周波電源装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、高周波電源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プラズマ処理装置に用いられる高周波電源装置は、2台の高周波電源(第1の電源と第2の電源)を有しており、それぞれの電源から負荷に向けて基本周波数(基本波の周波数)が異なる高周波電圧を出力している。例えば、第1の電源は、プラズマの生成に適した第1の基本周波数F1を有する第1の高周波電圧を出力することにより第1の高周波電力を負荷に供給する。第2の電源は、イオンの加速に適した第2の基本周波数F2(第1の基本周波数F1>第2の基本周波数F2)を有する第2の高周波電圧を出力することにより第2の高周波電力を負荷に供給する。(特許文献1~2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-103102号公報
【特許文献2】特表2018-536295号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような場合、相互変調歪(IMD:InterModulation Distortion)が発生し、第1の電源側において、反射波電力が第2の基本周波数F2の周期に応じて変動する現象が発生する。この相互変調歪に起因する反射波電力を低減させるために、第1の高周波電圧に対して周波数変調制御を行う技術が知られている。この際、周波数変調制御における変調信号の開始位相及び変調波の周波数偏移量が適切でないと、相互変調歪を効果的に抑制できない可能性がある。
【0005】
本開示は、相互変調歪を効果的に抑制できる高周波電源装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る高周波電源装置は、第1の電源と第2の電源と第1の整合部と第2の整合部とを有する。第1の電源は、第1の高周波電圧を出力することにより第1の高周波電力を負荷に供給する。第1の高周波電圧は、第1の基本周波数を有する。第2の電源は、第2の高周波電圧を出力することにより第2の高周波電力を負荷に供給する。第2の高周波電圧は、第2の基本周波数を有する。第2の基本周波数は、第1の基本周波数より低い。第1の整合部は、第1の電源と負荷との間に接続される。第2の整合部は、第2の電源と負荷との間に接続される。第1の電源は、周波数変調制御を行う際に、反射係数の大きさ又は反射波電力の大きさが小さくなるように、変調信号の開始位相の探索処理と変調波の周波数偏移量の探索処理とを繰り返し行う。周波数変調制御は、第1の高周波電圧を変調信号で周波数変調させ変調波として出力する制御である。変調信号は、第2の基本周波数と同じ周波数を有する。
【発明の効果】
【0007】
本開示に係る高周波電源装置によれば、相互変調歪を効果的に抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態に係る高周波電源装置の構成を示す図。
図2】実施形態における変調基本波形テーブルに記憶されている変調基本波形のイメージ図。
図3】実施形態における変調信号と変調波とを示す図。
図4】実施形態における変調信号の開始位相と変調波の周波数偏移量と反射係数との関係を示す図。
図5】実施形態における勾配法の考え方を示す図。
図6】実施形態における周波数変調制御の流れを示すフローチャート。
図7】実施形態に係る変調信号の開始位相の探索処理を示すフローチャート。
図8】実施形態に係る変調波の周波数偏移量の探索処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(実施形態)
高周波電源装置1は、図1に示すように、構成され得る。図1は、高周波電源装置1の構成を示す図である。なお、第1の電源から出力されて負荷に向かう高周波電圧を第1の進行波電圧、負荷側から反射されて第1の電源に戻ってくる高周波電圧を第1の反射波電圧という。第2の電源から出力されて負荷に向かう高周波電圧を第2の進行波電圧、負荷側から反射されて第2の電源に戻ってくる高周波電圧を第2の反射波電圧という。図1は、高周波電源装置1の構成を示す図である。高周波電源装置1は、プラズマ処理装置PAに適用される。プラズマ処理装置PAは、例えば平行平板型であり、チャンバーCH内で下部電極EL1及び上部電極EL2が互いに対向する。下部電極EL1上には、処理対象となる基板SBが載置され得る。
【0010】
高周波電源装置1は、HF電源(第1の電源)10、LF電源(第2の電源)80及び重畳整合器90を有する。HF電源10は、第1の基本周波数F1を有する第1の高周波電圧(第1の進行波電圧)を出力することにより第1の高周波電力(第1の進行波電力)を負荷に供給する。第1の高周波電圧は、主として、プラズマの生成に適した比較的高い第1の基本周波数F1を有する。第1の基本周波数F1は、例えば、13.56MHz、27.12MHz、40.68MHzである。HF電源10は、ソース電源とも呼ばれる。
【0011】
LF電源80は、第1の基本周波数F1より低い第2の基本周波数F2を有する第2の高周波電圧(第2の進行波電圧)を出力することにより第2の高周波電力(第2の進行波電力)を負荷に供給する。第2の高周波電圧は、イオンの加速に適した比較的低い第2の基本周波数F2を有する。第2の基本周波数F2は、例えば400kHzである。LF電源80は、バイアス電源とも呼ばれる。
【0012】
重畳整合器90は、HF電源10及びLF電源80にそれぞれ電気的に接続される。重畳整合器90は、HF電源10及びLF電源80と下部電極EL1との間に電気的に接続される。重畳整合器90は、HF電源10側のインピーダンスと下部電極EL1側のインピーダンスとを整合させる第1の整合動作を行うとともに、LF電源80側のインピーダンスと下部電極EL1側のインピーダンスとを整合させる第2の整合動作を行う。重畳整合器90は、第1の整合動作及び第2の整合動作が行われた状態で、第1の高周波電力をHF電源10から受け、第2の高周波電力をLF電源80から受け、第1の高周波電力及び第2の高周波電力を重畳させて下部電極EL1に供給する。
【0013】
なお、高周波電源装置1及びプラズマ処理装置PAは、図1の構成に限定されない。例えば、HF電源10から出力される第1の高周波電力が重畳整合器90を介して上部電極EL2に供給され、LF電源80から出力される第2の高周波電力が重畳整合器90を介して下部電極EL1に供給されるような構成等、様々な構成がある。このような他の構成にも高周波電源装置1を用いることが可能である。
【0014】
重畳整合器90は、HF整合部(第1の整合部)91及びLF整合部(第2の整合部)92を有する。HF整合部91は、HF電源10と下部電極EL1との間に電気的に接続される。LF整合部92は、LF電源80と下部電極EL1との間に電気的に接続される。HF整合部91は、第1の整合動作を行い、LF整合部92は、第2の整合動作を行う。
【0015】
HF電源10は、第1の高周波電圧を第2の基本周波数F2と同じ周波数を有する変調信号で周波数変調させ変調波として出力する周波数変調制御を行う。HF電源10は、周波数変調制御を行う際に、反射係数の大きさ又は反射波電力の大きさが小さくなるように、変調信号の開始位相θstの探索処理と変調波の周波数偏移量ΔFの探索処理とを繰り返し行う。HF電源10は、周波数偏移量・開始位相コントローラ23、変調基本波形テーブル11、開始位相設定部12、偏移量ゲイン設定部13、変調テーブル更新部18、基本波生成部14、加算器15、直接デジタル合成部(DDS)16(DDS:Direct Digital Synthesizer)、増幅部(アンプ)17、検出器19、広帯域検出部20、平均化部21、電力設定部22、振幅設定コントローラ24、減算器26を有する。
【0016】
HF電源10は、外部(例えば、LF整合部92や図略の上位制御装置)から第2の基本周波数F2と同じ周波数を有するLF同期トリガ信号を受ける。このLF同期トリガ信号は、周波数偏移量・開始位相コントローラ23へ供給される。
【0017】
周波数偏移量・開始位相コントローラ23は、処理開始を指令するタイミング信号として、開始位相設定部12、偏移量ゲイン設定部13および変調テーブル更新部18に対してLF同期トリガ信号を供給する。なお、周波数偏移量・開始位相コントローラ23は、開始位相設定部12および偏移量ゲイン設定部13に対して、LF同期トリガ信号とは別のタイミング信号を供給してもよい。例えば、LF同期トリガ信号よりも高い周波数(短い周期時間)のタイミング信号であってもよい。
【0018】
変調基本波形テーブル11は、図2に示すように、第2の基本周波数F2(例えば400kHz)の1周期分の振幅情報を所定の位相間隔毎に記憶している。この1周期分の振幅情報で表される正弦波の波形データを「変調基本波形」とする。
変調基本波形における振幅情報の位相間隔は、周波数偏移量・開始位相コントローラ23の制御周期によって異なる。例えば、周波数偏移量・開始位相コントローラ23が100MHzの制御周期で動作していれば、250分割(100MHz/400kHz)されるので、1.44度(360/250)の位相間隔毎の振幅情報が変調基本波形テーブル11に記憶される。周波数偏移量・開始位相コントローラ23が500MHzの制御周期で動作していれば、1250分割(500MHz/400kHz)されるので、0.288度(360/1250)の位相間隔毎の振幅情報が変調基本波形テーブル11に記憶される。制御周期は、システムクロックに基づいて設定される。
また、変調基本波形テーブル11に記憶されている変調基本波形の振幅は、所定の基準振幅(例えば、振幅の大きさが±1)である。なお、変調基本波形の波形データは、周波数偏移量・開始位相コントローラ23を介して変調基本波形テーブル11に供給することが可能である。
【0019】
開始位相設定部12は、周波数偏移量・開始位相コントローラ23から供給されるタイミング信号に応じて変調基本波形テーブル11から変調基本波形を読み出す。その後、開始位相設定部12は、変調基本波形における変調を開始すべき開始位相θstを設定する。開始位相の定め方は後述する。その後、開始位相設定部12は、開始位相θstから波形が開始されるように変調基本波形を時間方向にシフトさせる。シフトした変調基本波形は、偏移量ゲイン設定部13へ供給される。
例えば、図2に示すように、開始位相設定部12は、基準位相(例えば0度)から位相差θstの位相を開始位相θstとして設定する。図2に示す例では、開始位相θstを90度にしているので、変調基本波形は、90度~450度までのデータとなる。360度~450度までのデータは、0度~90度のデータが用いられる。
【0020】
偏移量ゲイン設定部13は、周波数偏移量・開始位相コントローラ23から供給されるタイミング信号に応じて周波数偏移量ΔFを設定する。周波数偏移量ΔFは、-ΔFmax~+ΔFmaxの範囲で変わり得る。例えば、ΔFmax=1.2MHzである。周波数偏移量ΔFの定め方は後述する。後述する基本波生成部14から出力される第1の基本周波数F1の基本波信号を周波数変調させる際の周波数偏移量は、変調基本波形の振幅によって表される。そのため、変調基本波形に周波数偏移量ΔFに応じたゲインを乗算することにより、変調基本波形の振幅が変更されて、周波数偏移量ΔFを設定することができる。振幅変更後の変調基本波形は、変調テーブル更新部18へ供給される。
【0021】
変調テーブル更新部18は、偏移量ゲイン設定部13から供給された変調基本波形を記憶する。そして、変調テーブル更新部18は、周波数偏移量・開始位相コントローラ23から供給されるタイミング信号に応じて、記憶している変調基本波形を変調信号として加算器15に供給する。この変調基本波形は、開始位相θst及び周波数偏移量ΔFの情報が含まれている。
【0022】
基本波生成部14は、周波数が第1の基本周波数F1の基本波信号を生成する。具体的には、基本波生成部14は、周波数偏移量・開始位相コントローラ23と同じ制御周期で動作し、制御周期毎に第1の基本周波数F1を示す振幅情報を含む信号を生成する。基本波生成部14は、生成した基本波信号を加算器15に供給する。
【0023】
加算器15は、基本波信号を基本波生成部14から受け、変調信号を変調テーブル更新部18から受ける。加算器15は、基本波信号に変調信号を加算する。加算結果は、周波数設定情報として直接デジタル合成部16へ供給される。
【0024】
直接デジタル合成部16は、周波数設定情報を加算器15から受け、振幅情報を振幅設定コントローラ24から受ける。直接デジタル合成部16は、周波数設定情報と振幅情報とを用いて、変調波を生成する。直接デジタル合成部16は、生成した変調波を増幅部17に供給する。なお、変調信号の周期は、変調基本波形の周期であり、開始位相θstと周波数偏移量ΔFとが反映されており、図3(a)のような波形信号である。変調信号によって基本波信号が周波数変調されるので、図3(b)のような変調波となる。
【0025】
増幅部17は、直接デジタル合成部16から出力された高周波信号を増幅する。増幅部17は、増幅後の高周波信号(第1の進行波電圧)を重畳整合器90へ出力する。
【0026】
検出器19は、増幅部17からの第1の進行波電圧を検出し、検出信号として進行波電圧検出信号Vf1を出力すると共に、重畳整合器90を介してプラズマ処理装置PA側から反射された第1の反射波電圧を検出し、検出信号として反射波電圧検出信号Vr1を出力する。検出器19は、検出した進行波電圧検出信号Vf1と反射波電圧検出信号Vr1とを広帯域検出部20に供給する。
【0027】
広帯域検出部20は、所望の周波数成分を通過させるフィルタであり、例えばスーパーヘテロダイン方式で演算し、フィルタリング処理を行うことで、進行波電圧検出信号Vf1の所望成分である進行波電圧検出信号Vf2と反射波電圧検出信号Vr1の所望成分である反射波電圧検出信号Vr2とをそれぞれ通過させ平均化部21に供給する。
【0028】
平均化部21は、進行波電圧検出信号Vf2に基づいて進行波電力Pfを算出するとともに、反射波電圧検出信号Vr2に基づいて反射波電力Prを算出する。例えば、Vf2/R(R:抵抗値に相当するゲイン)によって進行波電力Pfを算出することができる。反射波電力Prも同様にして算出することができる。なお、上記計算式では、Vf2は進行波電圧検出信号Vf2の大きさを表している。もちろん、実際の電力値に換算するためのゲインが乗算される。
また、平均化部21は、算出した進行波電力Pfと反射波電力Prとをそれぞれ所定期間において蓄積する。更に、平均化部21は、進行波電力Pfと反射波電力Prとをそれぞれ所定期間について平均化する。平均化部21は、進行波電力Pfの平均電力を減算器26に供給する。また、平均化部21は、進行波電力Pfの平均電力および反射波電力Prの平均電力を周波数偏移量・開始位相コントローラ23に供給する。なお、上記では、電圧に基づいて電力を算出した後に、平均化を行う例を示したが、電圧の平均化を行った後に、電力を算出してもよい。
【0029】
電力設定部22は、目標電力が予め設定される。電力設定部22は、目標電力を減算器26に供給する。減算器26は、目標電力から進行波電力Pfの平均電力を減算し、減算結果を誤差ΔPとして振幅設定コントローラ24にフィードバックする。振幅設定コントローラ24は、誤差ΔPに応じて、変調波の振幅を制御する。すなわち、振幅設定コントローラ24は、誤差ΔPに応じて(例えば、誤差ΔPが小さくなるような)変調波の振幅を求め、求められた振幅に応じた振幅設定を直接デジタル合成部16に供給する。
例えば、目標電力が1,000[W]であり、進行波電力Pfの平均電力が950[W]であれば、目標電力に対して50[W]不足しているので、振幅設定コントローラ24は、負荷に供給する進行波電力Pfを大きくするように変調波の振幅を制御する。この変調波の振幅の制御には、例えば、PI制御やPID制御等の公知の手法を用いることができる。
【0030】
周波数偏移量・開始位相コントローラ23は、平均化部21から進行波電力Pfの平均電力および反射波電力Prの平均電力がフィードバックされるので受け取る。周波数偏移量・開始位相コントローラ23は、反射波電力Prの平均電力または反射係数Γが最小になるように、変調波の周波数偏移量ΔFを固定した状態で変調信号の開始位相を予め定めた範囲内で変化させる。また、周波数偏移量・開始位相コントローラ23は、反射波電力Prの平均電力または反射係数Γが最小になるように、変調信号の開始位相を固定した状態で変調波の周波数偏移量ΔFを予め定めた範囲内で変化させる。
なお、反射係数Γは、例えば、√(Pr/Pf)で算出することができる。また、平均化部21から周波数偏移量・開始位相コントローラ23に、進行波電力Pfの平均電力および反射波電力Prの平均電力がフィードバックされる例を示した。しかし、周波数偏移量・開始位相コントローラ23において、反射係数Γを用いず、反射波電力Prによって開始位相θstおよび周波数偏移量ΔFの制御を行う場合は、反射波電力Prの平均電力だけをフィードバックすればよい。
【0031】
次に、周波数変調制御の概略について、図4及び図5を用いて説明する。HF電源10は、周波数変調制御を行う際に、反射係数の大きさ又は反射波電力の大きさが小さくなるように、変調信号の開始位相θstの探索処理と変調波の周波数偏移量ΔFの探索処理とを繰り返し行う。図4は、変調信号の開始位相θstと変調波の周波数偏移量ΔFと反射係数との関係を示す図である。図5は、勾配法の考え方を示す図である。
【0032】
以下では、反射係数の大きさが小さくなるように、変調信号の開始位相θstの探索処理と変調波の周波数偏移量ΔFの探索処理とを繰り返し行う場合について例示するが、反射波電力の大きさが小さくなるように、変調信号の開始位相θstの探索処理と変調波の周波数偏移量ΔFの探索処理とを繰り返し行う場合についても同様である。すなわち、制御量(開始位相θst及び周波数偏移量ΔF)に対するフィードバック値が反射係数である場合について例示するが、制御量に対するフィードバック値が反射電力である場合についても同様である。
【0033】
図4は、開始位相θstを横軸とし、周波数偏移量ΔFを縦軸とし、反射係数Γが垂直軸として示されている。垂直軸は、横軸及び縦軸で規定される平面に垂直な軸である。変調信号の開始位相θstと変調波の周波数偏移量ΔFとを変化させた場合における反射係数Γの変化を検討したところ、図4に示すように、最小点がほぼ1点に求まることを見出した。このため、開始位相θstの探索処理と変調波の周波数偏移量ΔFの探索処理とにそれぞれ勾配法を適用すれば、反射係数Γを最小にするような開始位相θst及び周波数偏移量ΔFを効率的に決定できると予想される。
【0034】
ある関数のグラフを考える場合、勾配法では、ある座標点の接線の傾きが正であれば極小点が左側(小さい側)にあり、ある座標点の接線の傾きが負であれば極小点が右側(大きい側)にあることを利用して、極小点が探索される。接線の傾きは、ある座標点及びその近接点を結ぶ直線の傾きで近似され得る。
【0035】
図5に示すように、フィードバック値Yは制御量Xの値によって非線形な関数Y=f(X)として変化する。図5では、最小点がほぼ1点である関数Y=f(X)のグラフが例示される。本実施形態の場合、制御量Xは開始位相θstと周波数偏移量ΔFとの組み合わせであり、フィードバック値Yは反射係数Γである(図4参照)。
【0036】
勾配法によるHF電源10の動作は、次のようになる。HF電源10は、開始時に制御量に開始値Xを与え、そのときのフィードバック値を確認する。HF電源10は、開始時には過去のフィードバック値が存在しないので制御量加算値として初期値(すなわち、+1又は-1、今回の場合は+1)で制御量を変化させる。HF電源10は、現在のフィードバック値と前回のフィードバック値とを比較する。HF電源10は、現在のフィードバック値が前回のフィードバック値より低くなれば、現在の座標点の接線の傾きが負であるとして、「(前回の制御量)+1」を現在の制御量に変更する。HF電源10は、現在のフィードバック値が前回のフィードバック値より高くなれば、現在の座標点の接線の傾きが正であるとして、「(前回の制御量)-1」を現在の制御量に変更する。このとき、HF電源10は、過去のフィードバック値を記録する。以後、フィードバック値の比較と制御量の変更とを指定回数まで繰り返す。
【0037】
図5の場合、勾配法により、次の(1)~(9)ようにして、フィードバック値が最小となる最小点が探索される。
(1)HF電源10は、制御量の開始値としてX=Xsで動作させ、フィードバック値Y=f(X)を得る。
(2)HF電源10は、制御量をX=X+1に変更し、前回のフィードバック値を記録する。現在のフィードバック値Y=f(X+1)であり、前回のフィードバック値Y=f(X)である。
(3)HF電源10は、現在のフィードバック値Y=f(X+1)と前回のフィードバック値Y=f(X)とを比較する。図5に示すように、「f(X+1)<f(X)」であるため、HF電源10は、制御量を+1加算し、X=X+2とする。
(4)HF電源10は、現在のフィードバック値Y=f(X+2)と前回のフィードバック値Y=f(X+1)とを比較する。図5に示すように、「f(X+2)<f(X+1)」であるため、HF電源10は、制御量を+1加算し、X=X+3とする。
(5)HF電源10は、現在のフィードバック値Y=f(X+3)と前回のフィードバック値Y=f(X+2)とを比較する。図5に示すように、「f(X+3)<f(X+2)」であるため、HF電源10は、制御量を+1加算し、X=X+4とする。
(6)HF電源10は、現在のフィードバック値Y=f(X+4)と前回のフィードバック値Y=f(X+3)とを比較する。図5に示すように、「f(X+4)>f(X+3)」であるため、HF電源10は、制御量加算値に-1を掛けて制御量加算値を(+1)×(-1)=-1とする。これは、変更方向を反転することに相当する。HF電源10は、制御量を-1加算し、X=X+3とする。
(7)HF電源10は、現在のフィードバック値Y=f(X+3)と前回のフィードバック値Y=f(X+4)とを比較する。図5に示すように、「f(X+3)<f(X+4)」であるため、HF電源10は、制御量を-1加算し、X=X+2とする。
(8)HF電源10は、現在のフィードバック値Y=f(X+2)と前回のフィードバック値Y=f(X+3)とを比較する。図5に示すように、「f(X+2)>f(X+3)」であるため、HF電源10は、制御量加算値に-1を掛けて制御量加算値を(-1)×(-1)=+1とする。これは、変更方向を反転することに相当する。HF電源10は、制御量を+1加算し、X=X+3とする。
(9)(5)~(8)を指定回数に達するまで繰り返す。
【0038】
次に、周波数変調制御の詳細について、図6を用いて説明する。図6(a)は、IMD抑制アルゴリズムの流れを示すフローチャートである。IMD抑制アルゴリズムは、周波数変調制御のアルゴリズムである。IMD抑制アルゴリズムが開始されると、HF電源10は初期化処理(S1)を行う。初期化処理(S1)では、HF電源10は、図6(b)に示すS11を行う。図6(b)は、初期化処理(S1)の流れを示すフローチャートである。S11では、HF電源10は、開始位相θst、周波数偏移量ΔFに、それぞれ、初期値を設定する。HF電源10は、閾値回数N1、閾値回数N2、閾値回数N3に、それぞれ、所定の回数値を設定する。閾値回数N1は、図6に示す周波数変調制御のフローにおけるS2~S5のループ処理の繰り返しの最大回数である。閾値回数N2は、図7に示す位相勾配法アルゴリズム処理のフローにおけるS21~S33のループ処理の繰り返しの最大回数である。図7は、開始位相勾配法アルゴリズム処理の流れを示すフローチャートである。閾値回数N3は、図8に示す周波数偏移量勾配法アルゴリズム処理のフローにおけるS41~S53のループ処理の繰り返しの最大回数である。図8は、周波数偏移量勾配法アルゴリズム処理の流れを示すフローチャートである。
【0039】
図6(a)に戻って、HF電源10は、開始位相勾配法アルゴリズム処理(S2)を行う。開始位相勾配法アルゴリズム処理(S2)は、変調信号の開始位相θstの探索処理であり、図7に示すS21~S33の処理が行われる。開始位相勾配法アルゴリズム処理が開始されると、HF電源10は、パラメータ「開始位相変更回数」、「現在の反射係数」、「前回の反射係数」、「前回までの最小の反射係数」をそれぞれ初期値(例えば、ゼロ)にリセットする。HF電源10は、反射係数Γを取得して現在の反射係数Γとする(S21)。HF電源10は、HF整合部91への電力印加を行い、進行波電圧検出信号Vf2の波形と反射波電圧検出信号Vr2の波形とをそれぞれ検出する。更に、平均化部21で、進行波電圧検出信号Vf2に基づいて進行波電力Pfを算出するとともに、反射波電圧検出信号Vr2に基づいて反射波電力Prを算出する。また、進行波電力Pfと反射波電力Prとに基づいて反射係数Γを求める。HF電源10は、求められた反射係数Γを現在の反射係数Γとして保持する。HF電源10は、パラメータ「開始位相変更回数」を確認し、S21~S33のループ処理が1回目であるか否かを判断する(S22)。HF電源10は、ループ処理が1回目であれば(S22でYes)、開始位相θstの変更方向をデフォルトの方向に指定する(S23)。デフォルトの方向は、例えば増加方向である。HF電源10は、ループ処理が2回目以降であれば(S22でNo)、現在の反射係数Γが前回の反射係数Γより小さいか否かを判断する(S24)。HF電源10は、現在の反射係数Γが前回の反射係数Γより小さければ(S24でYes)、現在の反射係数Γが前回まで最小の反射係数Γより小さいか否かを判断する(S25)。前回までの最小の反射係数Γは、開始位相勾配法アルゴリズム処理が開始されてから前回までの最小の反射係数Γを意味する。
【0040】
HF電源10は、現在の反射係数Γが前回までの最小の反射係数Γより小さければ(S25でYes)、現在の反射係数Γを「前回までの最小の反射係数」として格納し(S26)、現在の開始位相θstを「前回までの最小の反射係数時の開始位相θst」として格納する(S27)。HF電源10は、現在の反射係数Γが前回の反射係数Γ以上であれば(S24でNo)、開始位相θstの変更方向を反転する(S28)。HF電源10は、現在の変更方向が増加方向であれば変更方向を減少方向にし、現在の変更方向が減少方向であれば変更方向を増加方向にする。HF電源10は、現在の反射係数Γを「前回の反射係数」として格納し(S29)、開始位相変更回数が閾値回数N2より大きいか否かを判断する(S30)。HF電源10は、開始位相変更回数が閾値回数N2以下であれば(S30でNo)、変調信号の開始位相θstを現在の変更方向で変更し(S31)、開始位相変更回数をインクリメントし(S32)、所定時間(例えば、50μ秒)待ってから(S33)、処理をS21に戻す。HF電源10は、開始位相変更回数が閾値回数N2より大きければ(S30でYes)、開始位相勾配法アルゴリズム処理を終了する。
【0041】
図6(a)に戻って、HF電源10は、周波数偏移量勾配法アルゴリズム処理(S3)を行う。周波数偏移量勾配法アルゴリズム処理(S3)は、変調波の周波数偏移量の探索処理であり、図8に示すS41~S53の処理が行われる。周波数偏移量勾配法アルゴリズム処理が開始されると、HF電源10は、パラメータ「周波数偏移量変更回数」、「現在の反射係数」、「前回の反射係数」、「前回までの最小の反射係数」、「前回までの最小の反射係数時の周波数偏移量ΔF」をそれぞれ初期値(例えば、ゼロ)にリセットする。HF電源10は、反射係数Γを取得して現在の反射係数Γとする(S41)。HF電源10は、HF整合部91への電力印加を行い、進行波電圧検出信号Vf2の波形と反射波電圧検出信号Vr2の波形とをそれぞれ検出する。更に、平均化部21で、進行波電圧検出信号Vf2に基づいて進行波電力Pfを算出するとともに、反射波電圧検出信号Vr2に基づいて反射波電力Prを算出する。また、進行波電力Pfと反射波電力Prとに基づいて反射係数Γを求める。HF電源10は、求められた反射係数Γを現在の反射係数Γとして保持する。HF電源10は、パラメータ「周波数偏移量変更回数」を確認し、S41~S53のループ処理が1回目であるか否かを判断する(S42)。HF電源10は、ループ処理が1回目であれば(S42でYes)、周波数偏移量ΔFの変更方向をデフォルトの方向に指定する(S43)。デフォルトの方向は、例えば増加方向である。HF電源10は、ループ処理が2回目以降であれば(S42でNo)、現在の反射係数Γが前回の反射係数Γより小さいか否かを判断する(S44)。HF電源10は、現在の反射係数Γが前回の反射係数Γより小さければ(S44でYes)、現在の反射係数Γが前回まで最小の反射係数Γより小さいか否かを判断する(S45)。前回までの最小の反射係数Γは、周波数偏移量勾配法アルゴリズム処理が開始されてから前回までの最小の反射係数Γを意味する。HF電源10は、現在の反射係数Γが前回までの最小の反射係数Γより小さければ(S45でYes)、現在の反射係数Γを「前回までの最小の反射係数」として格納し(S46)、現在の開始位相θstを「前回までの最小の反射係数時の周波数偏移量ΔF」として格納する(S47)。HF電源10は、現在の反射係数Γが前回の反射係数Γ以上であれば(S44でNo)、周波数偏移量ΔFの変更方向を反転する(S48)。HF電源10は、現在の変更方向が増加方向であれば変更方向を減少方向にし、現在の変更方向が減少方向であれば変更方向を増加方向にする。HF電源10は、現在の反射係数Γを「前回の反射係数」として格納し(S49)、周波数偏移量変更回数が閾値回数N3より大きいか否かを判断する(S50)。HF電源10は、周波数偏移量変更回数が閾値回数N3以下であれば(S50でNo)、変調波の周波数偏移量ΔFを現在の変更方向で変更し(S51)、周波数偏移量変更回数をインクリメントし(S52)、所定時間(例えば、50μ秒)待ってから(S53)、処理をS21に戻す。HF電源10は、周波数偏移量変更回数が閾値回数N3より大きければ(S50でYes)、周波数偏移量勾配法アルゴリズム処理を終了する。
【0042】
図6(a)に戻って、HF電源10は、変更回数が閾値回数N1より大きいか否かを判断する(S4)。HF電源10は、変更回数が閾値回数N1以下であれば(S4でNo)、変更回数をインクリメントし(S5)、処理をS2に戻す。HF電源10は、変更回数が閾値回数N1より大きければ(S4でYes)、変調信号の開始位相θstを前回のS26(図7参照)で格納された「前回までの最小の反射係数時の開始位相θst」に変更し(S6)、変調波の周波数偏移量ΔFを前回のS46(図8参照)で格納された「前回までの最小の反射係数時の周波数偏移量ΔF」に変更し(S7)、処理を終了する。
【0043】
以上のように、本実施形態では、高周波電源装置1において、反射係数(又は反射波電力)の大きさが小さくなるように、変調信号の開始位相θstの探索処理と変調波の周波数偏移量ΔFの探索処理とを繰り返し行う。例えば、変調波の周波数偏移量ΔFを固定した状態で周波数変調制御を行った際における反射係数(又は反射波電力)大きさが最小になる変調信号の開始位相θstを探索し、変調信号の開始位相θstを固定した状態で周波数変調制御を行った際における反射係数(又は反射波電力)の大きさが最小になる変調波の周波数偏移量ΔFを探索する。これにより、周波数変調制御のパラメータを効果的に適切化でき、相互変調歪を効果的に抑制できる。
【0044】
なお、変調信号の開始位相θstの探索処理と変調波の周波数偏移量ΔFの探索処理とは、それぞれ、勾配法に代えて、変更可能な範囲でパラメータをスイープさせながら探索する方法(スイープ法)で行われてもよい。
【0045】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0046】
1 高周波電源装置
10 HF電源
80 LF電源
91 HF整合部
92 LF整合部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8