(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023098314
(43)【公開日】2023-07-10
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0203 20230101AFI20230703BHJP
G06Q 30/0601 20230101ALI20230703BHJP
【FI】
G06Q30/02 312
G06Q30/06 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021215006
(22)【出願日】2021-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】514020389
【氏名又は名称】TIS株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】塩野 星
(72)【発明者】
【氏名】顧 輝
(72)【発明者】
【氏名】古井戸 一郎
(72)【発明者】
【氏名】山本 豪
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB02
5L049BB06
5L049BB47
5L049BB72
(57)【要約】
【課題】事業者が使用しているデータや機能と融合させたユニファイドコマースを利用したいといった要望に適切に応えること。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、受付部と、対応付け部とを備える。受付部は、購買のパターン毎に各購買に関する一連のプロセスが定められたテンプレートの選択と、選択されたテンプレートに含まれる一連のプロセスのうち一部のプロセスの選択を受け付ける。対応付け部は、受付部により受け付けられた選択に基づいて、一部のプロセスを、購買を行う事業者側で処理するよう対応付け、一部のプロセス以外の他のプロセスを、購買業務に関するプラットフォーム側で処理するよう対応付ける。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
購買のパターン毎に各購買に関する一連のプロセスが定められたテンプレートの選択と、選択されたテンプレートに含まれる一連のプロセスのうち一部のプロセスの選択を受け付ける受付部と、
前記受付部により受け付けられた選択に基づいて、前記一部のプロセスを、前記購買を行う事業者側で処理するよう対応付け、前記一部のプロセス以外の他のプロセスを、購買業務に関するプラットフォーム側で処理するよう対応付ける対応付け部と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記テンプレートに含まれる一連のプロセスは、前記事業者が管理する電子商店街での処理を対象とするプロセスと、前記事業者が管理する実店舗での処理を対象とするプロセスとを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記テンプレートに含まれる一連のプロセスは、注文管理、在庫管理及び会員管理のうち少なくともいずれか一つに関するプロセスを含む、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記他のプロセスは、前記プラットフォーム側のOMSで処理されるプロセスである、
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
購買のパターン毎に各購買に関する一連のプロセスが定められたテンプレートの選択と、選択されたテンプレートに含まれる一連のプロセスのうち一部のプロセスの選択を受け付ける受付工程と、
前記受付工程により受け付けられた選択に基づいて、前記一部のプロセスを、前記購買を行う事業者側で処理するよう対応付け、前記一部のプロセス以外の他のプロセスを、購買業務に関するプラットフォーム側で処理するよう対応付ける対応付け工程と、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項6】
購買のパターン毎に各購買に関する一連のプロセスが定められたテンプレートの選択と、選択されたテンプレートに含まれる一連のプロセスのうち一部のプロセスの選択を受け付ける受付手順と、
前記受付手順により受け付けられた選択に基づいて、前記一部のプロセスを、前記購買を行う事業者側で処理するよう対応付け、前記一部のプロセス以外の他のプロセスを、購買業務に関するプラットフォーム側で処理するよう対応付ける対応付け手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、例えばEC(電子商取引)サイト等の電子商店街で購入した商品を実店舗で受け取る等の、電子商店街と実店舗とを連動させたビジネスが進展しつつある。例えば、各事業者は、スマートフォンを中心とした、オンラインやオフラインを問わない、自由な購買スタイルへの対応に注力しつつある。
【0003】
このような、オンラインとオフラインとを融合させてビジネスを提供する世界観は、OMO(Online Merges with Offline)と呼ばれている。OMOは、例えば、顧客(利用者)が電子商店街で購入した商品を実店舗で受け取れるようにするサービスや、利用者が電子商店街のアカウントにログインした際に表示されるログイン画面を、実店舗でスキャンすることにより利用者にポイントを付与するサービス等を可能にする。
【0004】
また、事業者が同一であっても、電子商店街及び実店舗間、電子商店街間、実店舗間等で個別に購買に関するデータや、購買に関する業務を実現するための機能(例えば、POS(Point Of Sale)の機能)を管理している場合がある。そのため、利用者が同一であっても、例えば電子商店街及び実店舗間で同一の利用者として捉えられない場合がある。近年、それぞれで管理されているデータや機能を単一のプラットフォームに集約することで、業務効率向上や顧客体験の一元化を図ることが可能なユニファイドコマースと呼ばれる仕組みが進展しつつある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の技術では、事業者が個別に管理しているデータや機能を一元的に集約させる必要があるため、事業者が使用しているデータや機能の継続した使用を可能にしつつ、事業者が使用しているデータや機能と融合させたユニファイドコマースを利用したいといった要望に適切に応えることができなかった。
【0007】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、事業者が使用しているデータや機能と融合させたユニファイドコマースを利用したいといった要望に適切に応えることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願に係る情報処理装置は、購買のパターン毎に各購買に関する一連のプロセスが定められたテンプレートの選択と、選択されたテンプレートに含まれる一連のプロセスのうち一部のプロセスの選択を受け付ける受付部と、前記受付部により受け付けられた選択に基づいて、前記一部のプロセスを、前記購買を行う事業者側で処理するよう対応付け、前記一部のプロセス以外の他のプロセスを、購買業務に関するプラットフォーム側で処理するよう対応付ける対応付け部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
実施形態の一態様によれば、事業者が使用しているデータや機能と融合させたユニファイドコマースを利用したいといった要望に適切に応えることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係るシステム構成の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係るシステム構成の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係るシステム構成を説明するための説明図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る実店舗端末の構成例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係るECサーバの構成例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る在庫情報記憶部の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係るテンプレート記憶部の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、実施形態に係る対応付け記憶部の一例を示す図である。
【
図11】
図11は、実施形態に係る情報処理の一例を示すフローチャートである。
【
図12】
図12は、情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0012】
(実施形態)
〔1.情報処理システムの構成〕
図1に示す情報処理システム1について説明する。
図1に示すように、情報処理システム1は、実店舗端末10と、ECサーバ50と、情報処理装置100とが含まれる。実店舗端末10と、ECサーバ50と、情報処理装置100とは所定の通信網(ネットワークN)を介して、有線または無線により通信可能に接続される。
図1は、実施形態に係る情報処理システム1の構成例を示す図である。なお、
図1に示した情報処理システム1には、実店舗端末10が2台含まれているが、実店舗端末10が3台以上含まれてもよいし、実店舗端末10が1台のみ含まれてもよい。また、
図1に示した情報処理システム1には、複数台のECサーバ50が含まれてもよい。
【0013】
実店舗端末10は、実店舗で購買に関する業務を行う事業者によって利用される情報処理装置である。例えば、実店舗端末10は、商品の販売等の購買に関する業務を行う際にPOSで実行される処理を実現するための情報処理装置であり、例えば、実店舗での注文、在庫、商品、会員及び決済等のデータやPOSを管理する。実店舗端末10は、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PCや、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA等、実施形態における処理を実現可能であれば、どのような装置であってもよい。
【0014】
事業者U11は、複数の実店舗を管理する事業者であり、
図1に示した例では、実店舗AA11や実店舗AA12等の複数の実店舗を管理する。なお、事業者U11が管理する実店舗の数は特に限定されないものとする。各実店舗は実店舗端末10を有し、それぞれの実店舗端末10で各実店舗の購買に関する業務を管理する。
図1に示した例では、実店舗AA11は実店舗端末10
1を有し、実店舗AA12は実店舗端末10
1を有する。実店舗端末10
1は、例えば、実店舗AA11で商品が購入された際には、購入された商品の実店舗AA11での在庫数を更新する。また、例えば、実店舗AA11の店員からの操作に応じて、実店舗端末10
1は、実店舗AA11での商品の販売価格を決定する。なお、この販売価格は、同一商品を販売する実店舗AA12での販売価格と異なってもよい。
【0015】
また、事業者U11は、実店舗以外にも、電子商店街を管理する。
図1に示した例では、電子商店街BB11を管理する。なお、事業者U11は、複数の電子商店街を管理していてもよいものとする。また、電子商店街BB11は、ECサーバ50により管理されるものとする。
【0016】
ECサーバ50は、電子商店街BB11での商品の販売等の購買に関する業務を実現するための情報処理装置であり、例えば、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。ECサーバ50は、電子商店街BB11での注文、在庫、商品、会員及び決済等のデータや、電子商店街BB11での購買に関する業務を実現するための機能を管理する。なお、事業者U11が複数の電子商店街を管理している場合には、複数の電子商店街それぞれでの注文、在庫、商品、会員及び決済等のデータや、複数の電子商店街それぞれでの購買に関する業務を実現するための機能を管理する。
【0017】
また、ECサーバ50は、各実店舗での注文、在庫、商品、会員及び決済等に関する各種購買データを実店舗端末10から受信し、受信した各実店舗の各種購買データを一元的に管理してもよい。なお、ECサーバ50とは異なる外部の情報処理装置が、各実店舗での注文、在庫、商品、会員及び決済等に関する各種購買データを実店舗端末10から受信し、受信した各実店舗の各種購買データを一元的に管理してもよい。
【0018】
情報処理装置100は、事業者が使用しているデータや機能と融合させたユニファイドコマースを利用したいといった要望に適切に応えることを目的とした情報処理装置である。例えば、情報処理装置100は、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。また、例えば、情報処理装置100は、購買に関するデータや機能を一元的に管理するプラットフォーム側のサーバ装置やクラウドシステム等により実現される。
【0019】
ここで、事業者U11は、ECサーバ50や外部の情報処理装置に、各実店舗の購買データを一元的に管理させているが、業務効率向上のため、他事業者の管理システムを利用したい場合がある。しかしながら、各実店舗の利用者が多く、データ量が非常に大きい場合等において、各実店舗の購買データの管理に、他事業者の管理システムを利用できるように自社システムを改修するには、多大なコストが必要になる場合がある。このため、情報処理装置100は、事業者が使用している購買データの継続した使用を可能にしつつ、事業者が使用している購買データと融合させたユニファイドコマースを利用したいといった要望に適切に応えることを目的とする。
【0020】
また、近年では、売買の態様が多様化してきている。例えば、利用者は、電子商店街で注文した商品を実店舗(例えば、自宅や勤務先付近の店舗)で受け取るといった売買態様を選択することがある。事業者としては、多様化している売買の態様に対応するために、既存の自社システムを改修することも考えられる。一方、プラットフォームPF11のような他事業者によって様々な売買の態様に対応する機能が提供されている場合には、事業者としては、他事業者によって提供される機能を利用することも考えられる。ただし、上述したように、既に販売システムを構築済みの事業者にとって、全て機能を他事業者の管理システムへ移行することは負荷が高い。このようなことから、情報処理装置100は、事業者が使用している購買データの継続した使用を可能にしつつ、事業者が使用している購買データと融合させたユニファイドコマースを利用したいといった要望に適切に応えることを目的とする。
【0021】
図2は、実施形態に係るシステム構成の一例を示す図である。
図2に示したシステム1Zには、同一の事業者が管理する実店舗や電子商店街で個別に収集された購買データを管理する基幹システムKS11と、これらの購買データを連結させるプラットフォームPF11が含まれている。プラットフォームPF11により、購買に関する一連の処理を実現するための機能のうち、どの機能を、購買に関する業務を行う事業者側とプラットフォーム側のどちらで担うかを振り分けることができる。このプラットフォームPF11により、業務効率向上や顧客体験の一元化を図ることが可能になる。また、例えば新規に店舗が追加された際には、追加店舗の購買データを連結させることができるため、新しいチャネルへの柔軟な対応が可能になる。
【0022】
図3は、
図2のシステム構成をより具体的に示す図である。プラットフォームPF11には、ポイント等の利用者に関するデータを管理する顧客関係管理(CRM(Customer Relationship Management))システムが含まれている。また、プラットフォームPF11には、CRMや後述のOMSのデータを用いて分析を行う情報利活用システムが含まれている。また、プラットフォームPF11には、購買に関するデータを管理する販売管理システム(OMS(Order Management System))が含まれている。OMSは、例えば、価格等の商品に関するデータを管理する。なお、プラットフォームPF11は、例えば、API(Application Programming Interface)を介して実店舗や電子商店街等の各チャネルからの要求に応じたデータを提供する。
【0023】
近年、電子商店街で注文した商品を実店舗で受け取るといったように、売買態様が多様化してきている。実施形態に係る情報処理装置100では、販売態様の多様化に対応するために、各販売態様に対応するテンプレートが予め定められている。テンプレートには、各購買に関する業務を実現するための一連のプロセスが含まれる。例えば、利用者が注文した商品を取り置きする際の業務を実現するための一連のプロセスとして、「在庫確認」、「取り置き指示」等のプロセスが含まれる。なお、テンプレートを選択することで、一連のプロセスが選択される。そして、テンプレートに含まれる一連のプロセスの流れで業務が実現される。
【0024】
実施形態に係るテンプレートの一例として、例えば、BOPIS(Buy Online, Pick up In Store)が挙げられる。例えば、BOPISは、利用者が電子商店街で注文し、指定した実店舗で受け取るための一連のプロセスを含むテンプレートである。BOPISのテンプレートには、例えば、「在庫確認」、「受注」、「取り置き指示」、「受取票表示」、「認証」、「取引完了」のプロセスが含まれる。
【0025】
情報処理装置100は、事業者にテンプレートを選択させる。そして、情報処理装置100は、選択されたテンプレートに含まれるプロセスのうち、事業者側で実行するプロセスと、プラットフォーム側で実行するプロセスとを選択させる。なお、情報処理装置100は、一方のプロセスを一方の側で実行するプロセスとして選択させて、残りのプロセスを他方の側で実行するプロセスとして自動で選択してもよい。そして、情報処理装置100は、選択されたプロセスを、事業者側かプラットフォーム側で実行するプロセスとして対応付ける。
【0026】
図4は、実施形態に係る購買の一例を説明するための説明図である。
図4に示した例では、BOPISというテンプレートが選択され、そのテンプレート内の「在庫確認」と「取引完了」のプロセスがプラットフォーム側で実行するよう選択された例を示す。
【0027】
ECサーバ50は、ECサーバ50を利用する利用者から、利用者が所望する商品の在庫が余りある店舗の表示要求に関する情報を受信すると、BOPISのテンプレートに従って、APIを介して、プラットフォームPF11に在庫確認の処理を要求する(ステップS101)。そして、プラットフォームPF11は、BOPISのテンプレートに含まれる在庫確認のプロセスが、事業者U11側で処理するよう選択されたプロセスである場合には、APIを介して、事業者U11側に在庫確認の処理を要求する(ステップS102)。なお、プラットフォームPF11は、BOPISのテンプレートに含まれる在庫確認のプロセスが、プラットフォーム側で処理するよう選択されたプロセスである場合には、APIを介して、プラットフォーム側(例えば、在庫管理のシステム)に在庫確認の処理を要求する。
【0028】
ECサーバ50は、ECサーバ50を利用する利用者から、商品の注文に関する情報を受信すると、BOPISのテンプレートに従って、APIを介して、プラットフォームPF11に受注の処理を要求する(ステップS103)。そして、プラットフォームPF11は、BOPISのテンプレートに含まれる受注のプロセスが、事業者U11側で処理するよう選択されたプロセスである場合には、APIを介して、事業者U11側に受注の処理を要求する(ステップS104)。なお、プラットフォームPF11は、BOPISのテンプレートに含まれる受注のプロセスが、プラットフォーム側で処理するよう選択されたプロセスである場合には、APIを介して、プラットフォーム側(例えば、注文管理のシステム)に受注の処理を要求する。
【0029】
プラットフォームPF11は、BOPISのテンプレートに含まれる取り置き指示のプロセスが、事業者U11側で処理するよう選択されたプロセスである場合には、APIを介して、事業者U11側に取り置き指示の処理を要求する(ステップS105)。そして、事業者U11側は、利用者が所望した実店舗の実店舗端末10に取り置き指示に関する情報を送信する。なお、プラットフォームPF11は、BOPISのテンプレートに含まれる取り置き指示のプロセスが、プラットフォーム側で処理するよう選択されたプロセスである場合には、APIを介して、プラットフォーム側(例えば、注文管理のシステム)に取り置き指示の処理を要求する。そして、プラットフォームPF11は、利用者が所望した実店舗の実店舗端末10に取り置き指示に関する情報を送信する。
【0030】
ECサーバ50は、ECサーバ50を利用する利用者から、受取票の表示要求に関する情報を受信すると、BOPISのテンプレートに従って、APIを介して、プラットフォームPF11に受取票表示の処理を要求する(ステップS106)。そして、プラットフォームPF11は、BOPISのテンプレートに含まれる受取票表示のプロセスが、事業者U11側で処理するよう選択されたプロセスである場合には、APIを介して、事業者U11側に受取票表示の処理を要求する(ステップS107)。なお、プラットフォームPF11は、BOPISのテンプレートに含まれる受取票表示のプロセスが、プラットフォーム側で処理するよう選択されたプロセスである場合には、APIを介して、プラットフォーム側(例えば、注文管理のシステム)に受取票表示の処理を要求する。
【0031】
実店舗端末10は、実店舗に来店した利用者から、商品の受け取り依頼に関する情報を受信すると、BOPISのテンプレートに従って、APIを介して、プラットフォームPF11に認証の処理を要求する(ステップS108)。そして、プラットフォームPF11は、BOPISのテンプレートに含まれる認証のプロセスが、事業者U11側で処理するよう選択されたプロセスである場合には、APIを介して、事業者U11側に認証の処理を要求する(ステップS109)。例えば、利用者情報の提供の処理を要求する。なお、プラットフォームPF11は、BOPISのテンプレートに含まれる認証のプロセスが、プラットフォーム側で処理するよう選択されたプロセスである場合には、APIを介して、プラットフォーム側(例えば、会員管理のシステム)に認証の処理を要求する。
【0032】
実店舗端末10は、引き渡しが完了すると、BOPISのテンプレートに従って、APIを介して、プラットフォームPF11に取引完了の処理を要求する(ステップS110)。そして、プラットフォームPF11は、BOPISのテンプレートに含まれる取引完了のプロセスが、事業者U11側で処理するよう選択されたプロセスである場合には、APIを介して、事業者U11側に取引完了の処理を要求する(ステップS111)。例えば、在庫情報の更新の処理を要求する。なお、プラットフォームPF11は、BOPISのテンプレートに含まれる取引完了のプロセスが、プラットフォーム側で処理するよう選択されたプロセスである場合には、APIを介して、プラットフォーム側(例えば、在庫管理のシステム)に取引完了の処理を要求する。
【0033】
〔2.実店舗端末の構成〕
次に、
図5を用いて、実施形態に係る実店舗端末10の構成について説明する。
図5は、実施形態に係る実店舗端末10の構成例を示す図である。
図5に示すように、実店舗端末10は、通信部11と、入力部12と、出力部13と、制御部14とを有する。
【0034】
(通信部11)
通信部11は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部11は、所定のネットワークNと有線又は無線で接続され、所定のネットワークNを介して、情報処理装置100等との間で情報の送受信を行う。
【0035】
(入力部12)
入力部12は、事業者からの各種操作を受け付ける。例えば、入力部12は、タッチパネル機能により表示面を介して事業者からの各種操作を受け付けてもよい。また、入力部12は、実店舗端末10に設けられたボタンや、実店舗端末10に接続されたキーボードやマウスからの各種操作を受け付けてもよい。
【0036】
(出力部13)
出力部13は、例えば液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって実現されるタブレット端末等の表示画面であり、各種情報を表示させるための表示装置である。
【0037】
(制御部14)
制御部14は、例えば、コントローラ(controller)であり、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、実店舗端末10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAM(Random Access Memory)を作業領域として実行されることにより実現される。例えば、この各種プログラムには、実店舗端末10にインストールされたアプリケーションのプログラムが含まれる。例えば、この各種プログラムには、商品の取り置き指示に関する情報を表示させるアプリケーションのプログラムが含まれる。また、制御部14は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0038】
図5に示すように、制御部14は、受信部141と、認証部142と、送信部143とを有し、以下に説明する情報処理の作用を実現または実行する。
【0039】
(受信部141)
受信部141は、情報処理装置100から送信された情報を受信する。例えば
図4に示した例では、利用者が電子商店街で注文し、指定した実店舗で受け取るといった購買パターンに対応した業務を実現するための処理であるため、受信部141は、利用者が電子商店街で注文した商品の取り置き指示に関する情報を受信する。この場合、受信部141は、受信した商品の取り置き指示に関する情報を出力部13に表示させてもよいし、実店舗端末10を利用する事業者に通知してもよい。実店舗端末10を利用する事業者は、商品の取り置き指示に関する情報に基づいて、ECサーバ50が管理する電子商店街から商品の注文が入ったことを把握して商品の取り置きを行う。
【0040】
(認証部142)
認証部142は、実店舗に来店した利用者から提示された情報に基づいて、ECサーバ50が管理する電子商店街で商品の取り置き等の所定の要求を行った利用者を認証する。この際、認証部142は、例えば実店舗に来店した利用者の端末装置に表示された識別情報(例えば、受取票に含まれるコード情報)を読み取ることにより認証を行ってもよい。この際、認証部142は、例えば受注情報を参照することにより、利用者が所定の要求を行った商品を特定してもよい。
【0041】
(送信部143)
送信部143は、ECサーバ50が管理する電子商店街で利用者が行った所定の要求の結果情報を情報処理装置100に送信する。例えば、送信部143は、取り置きされた商品の引き渡しが完了した場合には、取引完了の旨の情報を送信する。
【0042】
〔3.ECサーバの構成〕
次に、
図6を用いて、実施形態に係るECサーバ50の構成について説明する。
図6は、実施形態に係るECサーバ50の構成例を示す図である。
図6に示すように、ECサーバ50は、通信部510と、記憶部520と、制御部530とを有する。なお、ECサーバ50は、ECサーバ50の管理者から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示させるための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0043】
(通信部510)
通信部510は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部510は、ネットワークNと有線又は無線で接続され、ネットワークNを介して、情報処理装置100等との間で情報の送受信を行う。
【0044】
(記憶部520)
記憶部520は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
図6に示すように、記憶部520は、在庫情報記憶部521を有する。
【0045】
在庫情報記憶部521は、各店舗(実店舗、電子商店街)で販売されている各商品の在庫情報を記憶する。ここで、
図7に、実施形態に係る在庫情報記憶部521の一例を示す。
図7に示すように、在庫情報記憶部521は、「店舗」、「商品」、「在庫情報」といった項目を有する。
【0046】
「店舗」は、ECサーバ50の事業者が管理する店舗を示す。「商品」は、各店舗で販売されている商品を示す。「在庫情報」は、各商品の在庫数を示す。
【0047】
すなわち、
図7では、「実店舗AA11」の店舗で販売されている商品が「商品PP11、商品PP12、商品PP13、・・・」であり、各商品の在庫数が「300個(商品PP11)、200個(商品PP12)、400個(商品PP13)、・・・」である例を示す。
【0048】
(制御部530)
制御部530は、コントローラであり、例えば、CPUやMPU等によって、ECサーバ50内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部530は、コントローラであり、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
【0049】
図6に示すように、制御部530は、受信部531と、送信部532と、注文受付部533とを有し、以下に説明する情報処理の作用を実現または実行する。なお、制御部530の内部構成は、
図6に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0050】
(受信部531)
受信部531は、ECサーバ50が管理する電子商店街を利用する利用者の端末装置から送信された情報を受信する。例えば、受信部531は、利用者が所望する商品の在庫が余りある店舗の表示要求に関する情報を受信する。
【0051】
(送信部532)
送信部532は、利用者の端末装置から送信された情報に対する結果情報を利用者の端末装置に送信する。例えば、送信部532は、利用者が所望する商品の在庫が余りある店舗の情報を表示させるための情報を受信する。
【0052】
また、送信部532は、利用者が取り置き等の所定の要求を行った旨を特定するための情報(例えば、受取票や購買履歴に含まれる情報)を、所定の要求を行った利用者の端末装置に表示させるための情報を送信する。
【0053】
(注文受付部533)
注文受付部533は、利用者の操作に応じて利用者の端末装置から送信された情報に基づいて商品の注文を受け付ける。例えば、注文受付部533は、利用者が所望する商品を利用者が所望する実店舗で受け取るための商品の取り置き等の注文を受け付ける。なお、注文受付部533は、商品の注文を受け付ける際に、商品の決済を受け付けて受注を確定させることにより、商品の注文を受け付けてもよい。
【0054】
〔4.情報処理装置の構成〕
次に、
図8を用いて、実施形態に係る情報処理装置100の構成について説明する。
図8は、実施形態に係る情報処理装置100の構成例を示す図である。
図8に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、情報処理装置100は、情報処理装置100の管理者から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示させるための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0055】
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線又は無線で接続され、ネットワークNを介して、実店舗端末10等との間で情報の送受信を行う。
【0056】
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
図8に示すように、記憶部120は、テンプレート記憶部121と、対応付け記憶部122とを有する。
【0057】
テンプレート記憶部121は、テンプレートに関する情報を記憶する。ここで、
図9に、実施形態に係るテンプレート記憶部121の一例を示す。
図9に示すように、テンプレート記憶部121は、「テンプレート」、「プロセス」といった項目を有する。
【0058】
「テンプレート」は、テンプレートを示す。「プロセス」は、テンプレートに含まれる一連のプロセスを示す。
【0059】
すなわち、
図9では、「BOPIS(Buy Online, Pick up In Store)」のテンプレートに含まれる一連のプロセスが「在庫確認、受注、取り置き指示、受取票表示、認証、取引完了」である例を示す。
【0060】
対応付け記憶部122は、事業者毎に選択されたテンプレートの情報と、選択されたテンプレートに含まれる一連のプロセスのうち事業者側で処理するよう選択されたプロセスの情報を記憶する。ここで、
図10に、実施形態に係る対応付け記憶部122の一例を示す。
図10に示すように、対応付け記憶部122は、「事業者ID」、「テンプレート」、「選択プロセス」といった項目を有する。
【0061】
「事業者ID」は、事業者を識別するための識別情報を示す。「テンプレート」は、事業者毎に選択されたテンプレートを示す。「選択プロセス」は、テンプレートに含まれる一連のプロセスのうち事業者側で処理するよう選択されたプロセスを示す。
【0062】
すなわち、
図10では、事業者ID「U11」によって識別される事業者用に選択されたテンプレートが「BOPIS」であり、そのテンプレートに含まれる一連のプロセスのうち事業者側で処理するよう選択されたプロセスが「在庫確認、取引完了」である例を示す。
【0063】
(制御部130)
制御部130は、コントローラであり、例えば、CPUやMPU等によって、情報処理装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラであり、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
【0064】
図8に示すように、制御部130は、受付部131と、対応付け部132とを有し、以下に説明する情報処理の作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、
図8に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0065】
(受付部131)
受付部131は、テンプレートの選択と、選択されたテンプレートに含まれる一連のプロセスのうち事業者側で処理するよう選択されたプロセスの選択を受け付ける。なお、テンプレートの選択やプロセスの選択は、購買に関する業務を行う事業者側で行われてもよいし、購買データを一元的に管理するプラットフォーム側の事業者で行われてもよい。
【0066】
(対応付け部132)
対応付け部132は、受付部131により受け付けられた選択に基づいて、テンプレートに含まれる一連のプロセスのうち事業者側で処理するよう選択されたプロセスを、事業者側で処理するよう対応付ける。例えば、
図4に示した例を用いると、対応付け部132は、テンプレートに含まれる在庫確認と取引完了のプロセスが事業者U11側で処理するよう選択されたプロセスである場合には、在庫確認と取引完了のプロセスを、事業者U11側で処理するよう対応付ける。そして、プラットフォームPF11に例えば在庫確認の処理が要求された場合には、プラットフォームPF11は、APIを介して、事業者U11側に取引完了の処理を要求する。なお、在庫確認と取引完了以外の例えば受注の処理が要求された場合には、プラットフォームPF11は、APIを介して、プラットフォーム側(例えば、注文管理のシステム)に受注の処理を要求する。
【0067】
〔5.情報処理のフロー〕
次に、
図11を用いて、実施形態に係る情報処理システム1による情報処理の手順について説明する。
図11は、実施形態に係る情報処理システム1による情報処理の手順を示すフローチャートである。
【0068】
図11に示すように、情報処理装置100は、テンプレートの選択と、選択されたテンプレートに含まれる一連のプロセスのうち事業者側で処理するよう選択されたプロセスの選択を受け付ける(ステップS201)。
【0069】
情報処理装置100は、受け付けた選択に基づいて、テンプレートに含まれる一連のプロセスのうち事業者側で処理するよう選択されたプロセス(一部のプロセスに対応)を、事業者側で処理するよう対応付け、一部のプロセス以外のプロセス(他のプロセスに対応)を、購買業務に関するプラットフォーム側で処理するよう対応付ける(ステップS202)。
【0070】
〔6.変形例〕
上述した実施形態に係る情報処理システム1は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、情報処理システム1の他の実施形態について説明する。
【0071】
上記実施形態において、一部のプロセスの選択は、テンプレートに含まれる一連のプロセスから直接的に選択されてもよいし、間接的に選択されてもよい。例えば、在庫確認と取引完了のプロセスを一部のプロセスに選択する場合には、テンプレートに含まれる一連のプロセスから在庫確認と取引完了のプロセスを選択することで直接的に選択されてもよい。また、例えば、注文管理、在庫管理、会員管理等のシステムから在庫管理のシステムを選択することで、在庫管理に対応した在庫確認と取引完了のプロセスが、テンプレートに含まれる一連のプロセスから間接的に選択されてもよい。
【0072】
上記実施形態では、プラットフォームPF11に、テンプレートに含まれる一のプロセスに対応した処理が要求された場合、APIを介して、一の管理システムに、一のプロセスに対応した処理を要求する場合を示した。
図4に示した例では、プラットフォームPF11に取引完了の処理が要求された場合には、在庫管理のシステムに取引完了の処理を要求する場合を示した。ここで、例えば、在庫管理のシステムに在庫情報の更新の処理を要求し、且つ、注文管理のシステムに受注情報の更新の処理を要求してもよい。また、取引完了のプロセスが一部のプロセスに選択された場合には、在庫情報の更新と受注情報の更新の処理を、事業者U11側に要求してもよい。一方、在庫管理に対応したプロセスが一部のプロセスに選択された場合には、在庫情報の更新の処理のみを、事業者U11側に要求してもよい。この場合、受注情報の更新の処理を、プラットフォーム側に要求してもよい。
【0073】
上記実施形態では、プラットフォーム側のOMSに、注文管理、在庫管理及び会員管理のシステムが含まれる場合を示したが、この例に限られない。例えば、プラットフォーム側のOMSには、注文管理、在庫管理及び会員管理の他に、商品管理や決済管理等のシステムが含まれてもよい。
【0074】
上記実施形態において、テンプレートに含まれる全てのプロセスが一部のプロセスに選択された場合には、プラットフォームPF11は、APIを介して、事業者U11側に、全てのプロセスに対応する処理を要求してもよい。また、テンプレートに含まれる全てのプロセスが一部のプロセスに選択されなかった、すなわち、他のプロセスに選択された場合には、プラットフォームPF11は、APIを介して、プラットフォーム側に、全てのプロセスに対応する処理を要求してもよい。
【0075】
〔7.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置100は、受付部131と、対応付け部132とを有する。受付部131は、購買のパターン毎に各購買に関する一連のプロセスが定められたテンプレートの選択と、選択されたテンプレートに含まれる一連のプロセスのうち一部のプロセスの選択を受け付ける。対応付け部132は、受付部131により受け付けられた選択に基づいて、一部のプロセスを、購買を行う事業者側で処理するよう対応付け、一部のプロセス以外のプロセスを、購買業務に関するプラットフォーム側で処理するよう対応付ける。
【0076】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、一部のプロセスを、事業者側で処理するよう対応付けることができるため、事業者が使用しているデータや機能と融合させたユニファイドコマースを利用したいといった要望に適切に応えることができる。また、これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、業務を実現するための一連のプロセスが多システムで構成される世界観において、業務プロセス追加時の影響を軽減することができる。また、これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、管理システムが多岐にわたりUC実現に必要なデータや機能の連携が複雑で非リアルな世界観において、データや機能の連携を可能にすることができる。
【0077】
また、テンプレートに含まれる一連のプロセスは、事業者が管理する電子商店街での処理を対象とするプロセスと、事業者が管理する実店舗での処理を対象とするプロセスとを含む。
【0078】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、事業者が個別にデータや機能を管理している場合でも、ユニファイドコマースを利用したいといった要望に適切に応えることができる。
【0079】
また、テンプレートに含まれる一連のプロセスは、注文管理、在庫管理及び会員管理のうち少なくともいずれか一つに関するプロセスを含む。
【0080】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、注文管理、在庫管理及び会員管理に関して、事業者が個別に管理しているデータを用いて、業務を実現するための処理を適切に行うことができる。
【0081】
また、他のプロセスは、プラットフォーム側のOMSで処理されるプロセスである。
【0082】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、プラットフォーム側でも、ECサーバの事業者側の業務を実現するための処理を行うことができるため、事業者が使用しているデータや機能と融合させたユニファイドコマースを利用したいといった要望に適切に応えることができる。
【0083】
〔8.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る情報処理装置100は、例えば
図12に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図12は、情報処理装置100の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を備える。
【0084】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0085】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、所定の通信網を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを所定の通信網を介して他の機器へ送信する。
【0086】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0087】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0088】
例えば、コンピュータ1000が情報処理装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定の通信網を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0089】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0090】
〔9.その他〕
また、上記実施形態及び変形例において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0091】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0092】
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0093】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」等に読み替えることができる。例えば、特定部は、特定手段や特定回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0094】
1 情報処理システム
10 実店舗端末
100 情報処理装置
110 通信部
120 記憶部
121 テンプレート記憶部
122 対応付け記憶部
130 制御部
131 受付部
132 対応付け部
N ネットワーク