(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023098409
(43)【公開日】2023-07-10
(54)【発明の名称】部品情報管理装置、部品情報管理方法及び部品情報管理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20230703BHJP
【FI】
G06Q30/06 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021215142
(22)【出願日】2021-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】510084297
【氏名又は名称】株式会社ブロードリーフ
(74)【代理人】
【識別番号】100088580
【弁理士】
【氏名又は名称】秋山 敦
(74)【代理人】
【識別番号】100195453
【弁理士】
【氏名又は名称】福士 智恵子
(74)【代理人】
【識別番号】100205501
【弁理士】
【氏名又は名称】角渕 由英
(72)【発明者】
【氏名】柳 征爾
(72)【発明者】
【氏名】水間 俊丞
(72)【発明者】
【氏名】武井 隆裕
(72)【発明者】
【氏名】山本 智一
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB22
(57)【要約】
【課題】複数の販売サイトにおいて車両部品の販売を促進させることが可能な部品情報管理装置を提供する。
【解決手段】部品情報管理装置1は、販売対象となる車両部品に関する部品情報を記憶部に登録し、当該登録を契機として部品情報に基づく第1の販売情報を第1の販売サイトに出力し、第1の販売サイトでの販売を可能とする。そして、記憶部に登録された部品情報を補足する部品補足情報を記憶部に更に登録し、記憶部に記憶された車両情報に基づいて販売対象となる車両部品に関する部品関連情報を生成し、部品情報と、部品補足情報と、部品関連情報とに基づく第2の販売情報を第2の販売サイトに出力し、第2の販売サイトでの販売を可能とする。このとき、部品情報管理装置1は、記憶部に記憶された車両情報に基づいて、販売対象となる車両部品に対する関連車両部品及び代替車両部品を含む部品関連情報を生成する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の販売サイトで販売する車両部品の部品情報を登録し、前記販売サイトでの販売を管理する部品情報管理装置であって、
第1の販売サイトは、前記部品情報に基づく第1の販売情報を用いて前記車両部品を販売し、
第2の販売サイトは、前記第1の販売サイトとは異なる販売サイトであり、前記部品情報と、前記部品情報に関連し、前記部品情報を補足する部品補足情報とに基づく第2の販売情報を用いて前記車両部品を販売し、
前記車両部品は、既存車両に用いられていた中古車両部品であって、
前記部品情報管理装置は、
車両及び車両部品に関する車両情報を記憶する記憶部と、
販売対象となる車両部品に関する部品情報を前記記憶部に登録する部品情報登録部と、
前記部品情報登録部による登録を契機として、前記登録された前記部品情報に基づく第1の販売情報を前記第1の販売サイトに出力し、前記第1の販売サイトで販売可能とする第1出力部と、
前記記憶部に登録された前記部品情報を補足する部品補足情報を前記記憶部に登録する部品補足情報登録部と、
前記記憶部に記憶された前記車両情報に基づいて、前記販売対象となる車両部品に関する部品関連情報を生成する部品関連情報生成部と、
前記部品情報と、前記部品補足情報登録部によって登録された前記部品補足情報と、前記部品関連情報生成部によって生成された前記部品関連情報とに基づく第2の販売情報を前記第2の販売サイトに出力し、前記第2の販売サイトで販売可能とする第2出力部と、を備え、
前記記憶部は、車両部品と、該車両部品に関連する関連車両部品及び/又は前記車両部品に対し代替可能な代替車両部品とが対応付けられた前記車両情報を記憶し、
前記部品関連情報生成部は、前記記憶部に記憶された前記車両情報に基づいて、前記販売対象となる車両部品に関連する前記関連車両部品及び/又は前記販売対象となる車両部品に対し代替可能な前記代替車両部品を含む前記部品関連情報を生成することを特徴とする部品情報管理装置。
【請求項2】
複数の販売サイトで販売する車両部品の部品情報を登録し、前記販売サイトでの販売を管理するコンピュータによって実行される部品情報管理方法であって、
前記車両部品は、既存車両に用いられていた中古車両部品であって、
車両及び車両部品に関する車両情報を記憶する記憶部を有する前記コンピュータが、
販売対象となる車両部品に関する部品情報を前記記憶部に登録することと、
前記登録を契機として、前記部品情報に基づく第1の販売情報を前記第1の販売サイトに出力し、前記第1の販売サイトで販売可能とすることと、
前記部品情報に関連し、前記部品情報を補足する部品補足情報を前記記憶部に登録することと、
前記記憶部に記憶された前記車両情報に基づいて、前記販売対象となる車両部品に関する部品関連情報を生成することと、
前記部品情報と、前記部品補足情報と、前記部品関連情報とに基づく第2の販売情報を、前記第1の販売サイトとは異なる前記第2の販売サイトに出力し、前記第2の販売サイトで販売可能とすることと、を実行し、
車両部品と、該車両部品に関連する関連車両部品及び/又は前記車両部品に対し代替可能な代替車両部品とが対応付けられた前記車両情報を前記記憶部に記憶する前記コンピュータが、
前記部品関連情報を生成するにあたって、前記記憶部に記憶された前記車両情報に基づいて、前記販売対象となる車両部品に関連する前記関連車両部品及び/又は前記販売対象となる車両部品に対し代替可能な前記代替車両部品を含む前記部品関連情報を生成することを実行することを特徴とする部品情報管理方法。
【請求項3】
車両及び車両部品に関する車両情報を記憶する記憶部を有し、複数の販売サイトで販売する車両部品の部品情報を登録し、前記販売サイトでの販売を管理する部品情報管理装置としてのコンピュータに、
販売対象となる車両部品に関する部品情報を前記記憶部に登録する処理と、
前記登録を契機として、前記部品情報に基づく第1の販売情報を前記第1の販売サイトに出力し、前記第1の販売サイトで販売可能とする処理と、
前記部品情報に関連し、前記部品情報を補足する部品補足情報を前記記憶部に登録する処理と、
前記記憶部に記憶された前記車両情報に基づいて、前記販売対象となる車両部品に関する部品関連情報を生成する処理と、
前記部品情報と、前記部品補足情報と、前記部品関連情報とに基づく第2の販売情報を、前記第1の販売サイトとは異なる前記第2の販売サイトに出力し、前記第2の販売サイトで販売可能とする処理と、を実行させ、
前記車両部品は、既存車両に用いられていた中古車両部品であって、
車両部品と、該車両部品に関連する関連車両部品及び/又は前記車両部品に対し代替可能な代替車両部品とが対応付けられた前記車両情報を前記記憶部に記憶する前記コンピュータに、
前記部品関連情報を生成する処理として、前記記憶部に記憶された前記車両情報に基づいて、前記販売対象となる車両部品に関連する前記関連車両部品及び/又は前記販売対象となる車両部品に対し代替可能な前記代替車両部品を含む前記部品関連情報を生成する処理を実行させることを特徴とする部品情報管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部品情報管理装置、部品情報管理方法及び部品情報管理プログラムに係り、特に、複数の販売サイトで販売する車両部品の部品情報を登録し、販売サイトでの販売を管理する部品情報管理装置、部品情報管理方法及び部品情報管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、専門家向けの販売サイトを通じて車両部品の販売情報を提供する第1販売サーバと、一般消費者向けの販売サイトを通じて車両部品の販売情報を提供する第2販売サーバと、これら販売サーバとネットワークを通じて接続され、複数の販売サイトにおける車両部品の販売を統括的に管理する部品情報管理装置と、を備えた車両部品販売システムが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-228207号公報
【特許文献2】特開2019-66897号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記のような車両部品販売システムでは、専門家向けの販売サイト及び一般消費者向けの販売サイトで車両部品の販売を行い、当該車両部品の売買を管理しているところ、利用者が異なっている複数の販売サイトを運営するにあたって車両部品の販売を一層促進させることが求められていた。
また、一般消費者向けの販売サイトにおいては、専門家向けの販売サイトと比較して、専門知識が少ない一般消費者向けの情報を補足し、一般消費者が車両部品をより理解して購入することが可能な仕組みが求められていた。
【0005】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、複数の販売サイトにおける車両部品の販売を管理し、車両部品の販売を促進させることが可能な部品情報管理装置、部品情報管理方法及び部品情報管理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題は、本発明の部品情報管理装置によれば、複数の販売サイトで販売する車両部品の部品情報を登録し、前記販売サイトでの販売を管理する部品情報管理装置であって、第1の販売サイトは、前記部品情報に基づく第1の販売情報を用いて前記車両部品を販売し、第2の販売サイトは、前記第1の販売サイトとは異なる販売サイトであり、前記部品情報と、前記部品情報に関連し、前記部品情報を補足する部品補足情報とに基づく第2の販売情報を用いて前記車両部品を販売し、前記車両部品は、既存車両に用いられていた中古車両部品であって、前記部品情報管理装置は、車両及び車両部品に関する車両情報を記憶する記憶部と、販売対象となる車両部品に関する部品情報を前記記憶部に登録する部品情報登録部と、前記部品情報登録部による登録を契機として、前記登録された前記部品情報に基づく第1の販売情報を前記第1の販売サイトに出力し、前記第1の販売サイトで販売可能とする第1出力部と、前記記憶部に登録された前記部品情報を補足する部品補足情報を前記記憶部に登録する部品補足情報登録部と、前記記憶部に記憶された前記車両情報に基づいて、前記販売対象となる車両部品に関する部品関連情報を生成する部品関連情報生成部と、前記部品情報と、前記部品補足情報登録部によって登録された前記部品補足情報と、前記部品関連情報生成部によって生成された前記部品関連情報とに基づく第2の販売情報を前記第2の販売サイトに出力し、前記第2の販売サイトで販売可能とする第2出力部と、を備え、前記記憶部は、車両部品と、該車両部品に関連する関連車両部品及び/又は前記車両部品に対し代替可能な代替車両部品とが対応付けられた前記車両情報を記憶し、前記部品関連情報生成部は、前記記憶部に記憶された前記車両情報に基づいて、前記販売対象となる車両部品に関連する前記関連車両部品及び/又は前記販売対象となる車両部品に対し代替可能な前記代替車両部品を含む前記部品関連情報を生成すること、により解決される。
【0007】
上記のように、部品情報管理装置は、車両部品の部品情報に基づく第1の販売情報を第1の販売サイト(例えば専門家向け販売サイト)へ出力することと、車両及び車両部品に関する車両情報を記憶し、当該車両情報に基づいて販売対象となる車両部品に関する部品関連情報を生成し、部品情報と、部品補足情報と、部品関連情報とに基づく第2の販売情報を第2の販売サイト(例えば一般消費者向け販売サイト)へ出力することと、を行う。
そうすることで、例えば車両部品に関する情報が不足している利用者(一般消費者)を主対象とする第2の販売サイトでは、一般消費者が必要とする部品関連情報を付加して車両部品の出品を行うことができる。具体的には、車両部品に関連する関連車両部品や代替車両部品を付加して車両部品の出品を行うことができる。
【0008】
また前記課題は、本発明の部品情報管理方法によれば、複数の販売サイトで販売する車両部品の部品情報を登録し、前記販売サイトでの販売を管理するコンピュータによって実行される部品情報管理方法であって、前記車両部品は、既存車両に用いられていた中古車両部品であって、車両及び車両部品に関する車両情報を記憶する記憶部を有する前記コンピュータが、販売対象となる車両部品に関する部品情報を前記記憶部に登録することと、前記登録を契機として、前記部品情報に基づく第1の販売情報を前記第1の販売サイトに出力し、前記第1の販売サイトで販売可能とすることと、前記部品情報に関連し、前記部品情報を補足する部品補足情報を前記記憶部に登録することと、前記記憶部に記憶された前記車両情報に基づいて、前記販売対象となる車両部品に関する部品関連情報を生成することと、前記部品情報と、前記部品補足情報と、前記部品関連情報とに基づく第2の販売情報を、前記第1の販売サイトとは異なる前記第2の販売サイトに出力し、前記第2の販売サイトで販売可能とすることと、を実行し、車両部品と、該車両部品に関連する関連車両部品及び/又は前記車両部品に対し代替可能な代替車両部品とが対応付けられた前記車両情報を前記記憶部に記憶する前記コンピュータが、前記部品関連情報を生成するにあたって、前記記憶部に記憶された前記車両情報に基づいて、前記販売対象となる車両部品に関連する前記関連車両部品及び/又は前記販売対象となる車両部品に対し代替可能な前記代替車両部品を含む前記部品関連情報を生成することを実行すること、によっても解決される。
【0009】
また前記課題は、本発明の部品情報管理プログラムによれば、車両及び車両部品に関する車両情報を記憶する記憶部を有し、複数の販売サイトで販売する車両部品の部品情報を登録し、前記販売サイトでの販売を管理する部品情報管理装置としてのコンピュータに、販売対象となる車両部品に関する部品情報を前記記憶部に登録する処理と、前記登録を契機として、前記部品情報に基づく第1の販売情報を前記第1の販売サイトに出力し、前記第1の販売サイトで販売可能とする処理と、前記部品情報に関連し、前記部品情報を補足する部品補足情報を前記記憶部に登録する処理と、前記記憶部に記憶された前記車両情報に基づいて、前記販売対象となる車両部品に関する部品関連情報を生成する処理と、前記部品情報と、前記部品補足情報と、前記部品関連情報とに基づく第2の販売情報を、前記第1の販売サイトとは異なる前記第2の販売サイトに出力し、前記第2の販売サイトで販売可能とする処理と、を実行させ、前記車両部品は、既存車両に用いられていた中古車両部品であって、車両部品と、該車両部品に関連する関連車両部品及び/又は前記車両部品に対し代替可能な代替車両部品とが対応付けられた前記車両情報を前記記憶部に記憶する前記コンピュータに、前記部品関連情報を生成する処理として、前記記憶部に記憶された前記車両情報に基づいて、前記販売対象となる車両部品に関連する前記関連車両部品及び/又は前記販売対象となる車両部品に対し代替可能な前記代替車両部品を含む前記部品関連情報を生成する処理を実行させること、によっても解決される。
【発明の効果】
【0010】
本発明の部品情報管理装置、部品情報管理方法及び部品情報管理プログラムによれば、複数の販売サイトにおける車両部品の販売を管理し、車両部品の販売を促進させることが可能となる。
また、専門知識が少ない利用者を主対象とする販売サイトにおいては、当該利用者が必要とする部品関連情報を付加して車両部品の出品を行うことができ、当該利用者が車両部品をより理解して購入することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本実施形態の部品情報管理システム全体の構成図である。
【
図2】部品情報管理装置、各販売サーバのハードウェア構成を説明する図である。
【
図3】部品情報管理装置、各ユーザ端末のハードウェア構成を説明する図である。
【
図4】部品情報管理装置、第1、第2販売サーバの機能を説明する図である。
【
図5】部品情報管理装置、第3販売サーバ、各ユーザ端末の機能を説明する図である。
【
図6】第1販売情報入力画面の一例を示す図である。
【
図7】第2販売情報入力画面の一例を示す図である。
【
図8】部品情報管理方法(販売登録方法)を示す処理フロー図である。
【
図9】部品情報管理方法(販売管理方法)を示す処理フロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について
図1~
図9を参照して説明する。
本実施形態の部品情報管理システムSは、
図1に示すように、複数の販売サイトにおける「車両部品」の販売を管理する部品情報管理装置1と、部品情報管理装置1とネットワークを通じてそれぞれ接続され、「第1販売サイト」を通じて車両部品の販売情報を提供する第1販売サーバ100と、「第2販売サイト」を通じて車両部品の販売情報を提供する第2販売サーバ200と、「第3販売サイト」を通じて車両部品の販売情報を提供する第3販売サーバ300と、「部品販売者」によって利用される第1ユーザ端末400と、「部品購入者(購入希望者)」によって利用される第2ユーザ端末500と、から主に構成されている。
【0013】
ここで「車両部品」とは、既存車両に用いられていた中古部品に相当し、車両のリサイクル部品を含むものである。なお、中古部品に限定されず、新品部品を含むものとしても良い。
「部品販売者」とは、例えば、中古部品販売者(中古部品生産者)である。中古部品販売者は、入庫された中古車両を状態確認し、再販可能な中古部品が存在する場合には、リサイクル法に基づき解体処理する。解体処理中に中古部品を取り外し、品質確認を行い、検査記録簿を作成する。そして、部品情報管理装置1の部品登録データベースに販売対象となる中古部品を商品登録する。なお、部品販売者は、商品登録された車両部品を専門家向けに販売するほか、一般消費者向けの販売サイトに車両部品を出品し、一般消費者向けに販売することも行う。
「部品購入者」とは、例えば、部品購入業者であって、整備工場、板金工場、ガソリンスタンド、リース・レンタカー等の業者や、部品商等の卸売業者である。あるいは、一般消費者である。部品購入業者は、専門家向け販売サイトを通じて販売対象となる中古部品の在庫状況を確認し、希望の購入条件を満たす中古部品が存在すれば、中古部品の状態確認、購入条件に関する交渉を行い、当該中古部品を発注し(購入希望し)、購入する。一方で、一般消費者は、一般消費者向け販売サイトを通じて中古部品の在庫状況を確認し、希望の中古部品が存在すれば、中古部品の詳細説明を確認した上で、特段交渉を行うことなく、当該中古部品を購入(即時に購入)する。
【0014】
「第1販売サイト」とは、車両部品に関する情報(専門知識)を持っている利用者を主対象とした車両中古部品の販売サイト(電子商取引サイト)であって、例えば「専門家向けの販売サイト」である。なお、専門家(同業者)間での売買取引に専ら利用されるため、販売される車両部品の販売情報については必要最低限の情報(例えば、車両部品の部品名称、部品識別情報、車両部品が中古部品であれば解体前の車両情報など)とすることができる。当該販売情報のみであっても車両部品の内容が理解され、売買が成立する。
「第2販売サイト」とは、第1販売サイト、第3販売サイトとは異なる他の販売サイトであって、第1販売サイトを利用する利用者に提供する情報よりも多くの情報を提供することで、第1販売サイトの対象となる利用者よりも多くの利用者(専門家を含む一般消費者)を対象とした車両中古部品の販売サイトである。第2販売サイトは、「一般消費者向けの販売サイト」とも称され、車両部品の販売ルートを広げるために利用するサイトである。
なお、第2販売サイトで提供する情報は、第1販売サイトで同じ車両中古部品を販売するときに提供する情報よりも、一般消費者が利用用途・車両適合の有無の判断等を含めて売買しやすい情報が補足された情報(追加された情報)であって、第1販売サイトで提供する販売情報と同じ情報を排除するものではない。
当該情報には、販売サイトに特有の情報(ショップカテゴリ、ストアカテゴリのような設定情報)や利用者に特有の情報(利用者の過去の取引評価、あるいは車両部品の適合車種や型式のような補足説明)が設定されていても良い。
「第3販売サイト」とは、第1販売サイト、第2販売サイトとは異なる他の販売サイトであって、当事者同士が直接的に(ダイレクトに)中古部品の取引を行うサイト(マッチングサイト)である。つまりは、予めサイト登録した利用者同士が、より個別的に中古部品の取引を行うサイトである。例えば、ある中古部品を販売したい部品販売業者と、当該中古部品を購入したい部品購入業者とをマッチングさせるほか、部品販売者と一般消費者とをマッチングさせて取引を可能とするサイトである。「ダイレクト販売サイト」とも称される。
【0015】
部品情報管理装置1は、複数の販売サイトで販売する車両部品の部品情報を登録し、当該販売サイトでの販売を管理する装置である。
部品情報管理装置1は、ネットワークを介して接続される第1販売サーバ100、第2販売サーバ200、第3販売サーバ300、第1ユーザ端末400及び第2ユーザ端末500に対し、車両部品の販売管理に関するソフトウェアサービスを提供する装置である。
詳しく述べると、部品情報管理装置1は、
図2に示すように、車両部品の販売サイトを運営、管理する各販売サーバ100、200、300と接続され、各販売サイトにおける車両部品の販売情報を統合的に管理する。なお、
図2では、販売サーバ300の図示を省略している。
例えば、部品情報管理装置1は、
図2に示すように、第1販売サーバ100及び第2販売サーバ200に車両部品の販売情報を出力する。そして、複数の販売サイトで販売されている車両部品の販売状況をリアルタイムで管理し、所定の販売サーバ(販売サイト)から車両部品の販売状況に関する通知(購入希望があったこと)を受け付けて、車両部品の販売状況を更新する。そして、当該車両部品の販売状況(既に購入希望があったこと)を他の販売サーバ(販売サイト)に指示する。
【0016】
また、部品情報管理装置1は、
図3に示すように、部品販売者によって利用される第1ユーザ端末400、部品購入者によって利用される第2ユーザ端末500と接続され、部品販売者及び部品購入者間の車両部品の取引を管理する。
例えば、部品情報管理装置1は、第1ユーザ端末400から販売対象となる車両部品の部品情報を受け付けて当該部品情報を登録し、当該部品情報に基づく販売情報を販売サーバ(販売サイト)へ出力する。そして、車両部品のリアルタイムな販売状況を第1ユーザ端末400(第2ユーザ端末500)に提示する。
そのほか、部品情報管理装置1は、車両部品の販売サイトを運営、管理する各販売サーバと接続され、各販売サイトを利用するにあたっての課金処理、課金方法に関する管理(統合的な管理)を行っている。また、部品販売者(第1ユーザ端末400)の売上管理、部品購入者(第2ユーザ端末500)の購入費管理も行っている。
【0017】
なお、部品情報管理装置1は、各販売サイトを運営する第1販売サーバ100、第2販売サーバ200及び第3販売サーバ300とデータ通信を行い、各販売サイトにおける車両部品の販売(販売状況)を統合的に管理しているが(間接的に管理しているが)、これに限定されるものではない。
例えば、部品情報管理装置1が、各販売サイトを運営し、これらの販売サイトと直接データ通信を行い、各販売サイトでの車両部品の販売を直接的に管理することとしても良い。
あるいは、部品情報管理装置1が、各販売サイトで販売される車両部品の販売情報(部品在庫情報)を一括して記憶する販売情報データベース(部品在庫データベース)を有し、各販売サイトにおける運営及び管理を一括して行うこととしても良い。
【0018】
第1販売サーバ100は、部品情報管理装置1の管理の下で、第1販売サイトを運営、管理し、第1ユーザ端末400(部品販売業者)及び第2ユーザ端末500(部品購入業者)に対して車両部品の販売マーケットを提供するものである。
詳しく述べると、第1販売サーバ100は、第1販売サイトでの車両部品の販売状況を更新し、当該車両部品の販売成立や販売不成立、販売交渉中に関する更新情報を部品情報管理装置1に向けて送信する。
また、第1販売サーバ100は、部品情報管理装置1から他の販売サイトにおける車両部品の販売成立、販売不成立、販売交渉中に関する更新情報を受け付けて、第1販売サイトでの当該車両部品の販売終了、販売再開、あるいは販売停止の処理を行う。
なお、第1販売サーバ100が運営する第1販売サイトは、「専門家向け販売サイト」である。そのため、第1販売サイトにおいて車両部品の販売が成立するためには、部品販売業者と部品購入業者の間で所定の「売買成立条件」を満たす必要がある。
【0019】
第2販売サーバ200は、部品情報管理装置1の管理の下で、第2販売サイトを運営、管理し、第1ユーザ端末400(部品販売者)及び第2ユーザ端末500(部品購入者)に対して車両部品の販売マーケットを提供するものである。
詳しく述べると、第2販売サーバ200は、第2販売サイトでの車両部品の販売状況を更新し、当該車両部品の販売成立、販売不成立に関する更新情報を部品情報管理装置1に向けて送信する。
また、第2販売サーバ200は、部品情報管理装置1から他の販売サイトにおける車両部品の販売成立、販売不成立、販売交渉中に関する更新情報を受け付けて、第2販売サイトでの当該車両部品の販売終了、販売再開、あるいは販売停止の処理を行う。
なお、第2販売サーバ200が運営する第2販売サイトは、「一般消費者向け販売サイト」である。そのため、第1販売サイトと比較して中古部品の購入希望が受け付けられると、「売買成立条件」を問わず、即座に販売成立となる。ところで、第2販売サイトは、オークション形式の販売サイトであっても良い。
【0020】
第3販売サーバ300は、部品情報管理装置1の管理の下で、第3販売サイトを運営、管理し、第1ユーザ端末400(部品販売業者)及び第2ユーザ端末500(部品購入業者)に対して車両部品の販売マーケットを提供するものである。
詳しく述べると、第3販売サーバ300は、第3販売サイトでの車両部品の販売状況を更新し、当該車両部品の販売に関する更新情報を部品情報管理装置1に向けて送信する。
また、第3販売サーバ300は、部品情報管理装置1から他の販売サイトにおける車両部品の販売に関する更新情報を受け付けて、第3販売サイトでの当該車両部品の販売終了、販売再開、あるいは販売停止の処理を行う。
なお、第3販売サーバ300が運営する第3販売サイトは、「専門家向けの直接販売サイト」である。そのため、第1販売サイト及び第2販売サイトよりも優先的に車両部品の販売が開始されることがある。つまりは、部品情報管理装置1が特定の部品購入者に対し車両部品の出品通知を行い、あるいは、部品販売業者が特定の部品購入者(お得意様などの部品購入者)を選択することで、当該部品購入者(購入希望者)を優先させて車両部品の取引が行われることがある。
【0021】
第1ユーザ端末400は、部品販売者によって操作される情報端末であって、具体的には、PC、タブレット端末、スマートフォン等のコンピュータである。
第1ユーザ端末400は、部品情報管理装置1、各販売サーバと接続され、部品情報管理装置1からソフトウェアサービスの提供を受けるものである。
例えば、
図6に示す表示画面(第1販売情報入力画面)上で、ユーザ操作による「車両部品の部品情報」の入力又は選択を受け付けて、新規の車両部品の販売登録を行い、第1販売サイトに車両部品を出品することができる。言い換えれば、
図3に示す「部品情報登録データ」を部品情報管理装置1に向けて送信し、第1販売サイトで車両部品を販売可能とすることができる。
また、ユーザ操作の入力を受け付けて、車両部品の購入者の評価情報の閲覧を要求し、「購入者の評価情報」を表示画面上に表示することができる。言い換えれば、
図3に示す「閲覧要求データ」を部品情報管理装置1に向けて送信し、部品情報管理装置1から
図3に示す「購入者評価データ」を取得し、当該データを表示することができる。
【0022】
第2ユーザ端末500は、部品購入者(購入希望者)によって操作される情報端末であって、第1ユーザ端末400と同様のコンピュータであって、部品情報管理装置1からソフトウェアサービスの提供を受けるものである。
例えば、不図示の表示画面(部品検索画面)上で、ユーザ操作による「車両部品の識別情報」、「車両部品の購入条件」等の入力又は選択を受け付けて、購入対象となる車両部品の在庫状況を検索することができる。言い換えれば、
図3に示す「対象部品要求データ」を部品情報管理装置1に向けて送信し、部品情報管理装置1から検索結果の内容を取得し、当該検索結果の内容を表示することができる。
あるいは、不図示の表示画面(部品予約画面)上で、予約対象となる車両部品を事前登録することや、追って予約部品の新規登録がなされた場合に「ユーザ通知」を受け取ることができる。言い換えれば、
図3に示す「予約部品要求データ」を部品情報管理装置1に向けて送信し、追って予約部品の新規登録がなされた場合に部品情報管理装置1から
図3に示す「ユーザ通知データ」を受け取ることができる。
なお、上記検索機能や予約機能を利用可能な部品購入者は、第1販売サイト(第3販売サイト)に会員登録している部品購入業者である。すなわち、第2販売サイトを専ら利用している部品購入者(一般消費者)の場合には、第2ユーザ端末500は、部品情報管理装置1からソフトウェアサービスの提供を必ずしも受けなくても良い。
【0023】
なお、第1ユーザ端末400、第2ユーザ端末500は、各販売サイトで車両部品の販売が開始された後は、具体的な取引に関して各販売サイト、あるいは各販売サイトを運営する販売サーバ100、200、300とデータ通信のやり取りを行うこともある。
【0024】
そのほか、説明の便宜上、上記においては第1ユーザ端末400と、第2ユーザ端末500とを別々に設けた構成としたが、第1ユーザ端末400と第2ユーザ端末500は同一の端末であっても良い。つまり、部品販売者であって部品購入者でもあるユーザが存在していても良い。その場合、第1ユーザ端末400では、第2ユーザ端末500における機能・処理全てを実行することが可能であって、また、第2ユーザ端末500では、第1ユーザ端末400における機能・処理全てを実行することが可能となる。
【0025】
<部品情報管理システムのハードウェア構成>
部品情報管理装置1は、
図2、
図3に示すように、データの演算・制御処理装置としてのCPUと、記憶装置としてのROM、RAM、及びHDD(SSD)と、インターネットを通じて情報データの送受信を行う通信用IFと、を備えたコンピュータである。
部品情報管理装置1の記憶装置には、コンピュータとして必要な機能を果たすメインプログラムに加えて、部品情報管理プログラムが記憶されており、これらプログラムがCPUによって実行されることにより、部品情報管理装置1の機能が発揮されることになる。
あるいは、CPUを実装した半導体集積回路又はFPGA(Field-Programmable Gate Array)によって実行されても良い。
なお、第1販売サーバ100、第2販売サーバ200、第3販売サーバ300、第1ユーザ端末400、第2ユーザ端末500についても同様のハードウェア構成を備えたコンピュータである。
【0026】
<部品情報管理システムの機能>
部品情報管理装置1は、
図4に示すように、機能面から説明すると、「部品在庫データ」、「第1販売データ」、「第2販売データ」、「購入者属性データ」、「関連部品一覧データ」、「代替部品一覧データ」等、各種プログラム及び各種データを記憶しておく記憶部10と、部品情報登録部11と、第1出力部12と、部品補足情報登録部13と、部品関連情報生成部14と、第2出力部15と、販売状況管理部16と、指示部17と、評価情報取得部18と、評価情報出力部19と、回答情報生成部20と、回答情報送信部21と、を主な構成要素として備えている。
これらは、CPU、ROM、RAM、HDD、通信用インタフェース、及び各種プログラム等によって構成されている。
なお、記憶部10(車両情報データベース)は、車両及び車両部品に関する「車両情報」を記憶している。「車両情報」とは、例えば車両アフターマーケットにおいて必要とされる車両及び車両部品に関する情報である。本実施形態では、上記「関連部品一覧データ」及び上記「代替部品一覧データ」を含む情報となっている。
【0027】
第1販売サーバ100、第2販売サーバ200、第3販売サーバ300についても機能面から説明すると、
図4、
図5に示すように、各種プログラム及び各種データを記憶する記憶部110、210、310と、部品情報管理装置1との間で各種データを送受信する通信部111、211、311と、部品情報管理装置1から出力される車両部品の販売情報を受け付けて、販売サイトで販売可能とする販売情報受付部112、212、312と、部品情報管理装置1に向けて車両部品の販売状況を通知する販売状況通知部113、213、313と、を主な構成要素として備えている。
第1販売サーバ100は、第1販売サイトで販売されている車両部品に対し「売買成立条件」が満たされたか否かを決定する売買成立決定部114をさらに備えている。
なお、第1販売サイトでは「売買成立条件」が満たされることで車両部品の販売が成立する一方で、第2販売サイトでは「売買成立条件」を問わず、車両部品の販売が成立する。
【0028】
第3販売サーバ300は、
図5に示すように、第3販売サイトで予約されていた(購入希望の予約がなされていた)車両部品の販売登録(出品)がなされたときに、通知対象となる第2ユーザ端末500に向けて通知するユーザ通知部314と、ユーザ通知の対象となった第2ユーザ端末500に対し、車両部品の優先販売を設定する優先販売設定部315と、をさらに備えている。
優先販売設定部315が所定の第2ユーザ端末500のユーザアカウントに対して「優先販売フラグ」を設定した場合には、一定の期間、当該第2ユーザ端末500(部品購入者)が車両部品を購入する権利を得ることができる(車両部品の購入操作を実行できる)。一方で、当該期間が経過した場合、あるいは販売成立に至らなかった場合には、その他の第2ユーザ端末500(部品購入者)が各販売サイトにおいて上記車両部品を購入することができる。これは、部品情報管理装置1の管理の下で販売管理がなされる。つまりは、部品情報管理装置1は、各販売サイトに対し車両部品の購入操作を実行できない「販売停止状態」から、購入操作を実行可能な「販売状態」へ更新するように指示する。
【0029】
第1ユーザ端末400、第2ユーザ端末500についても機能面から説明すると、
図5に示すように、各種プログラム及び各種データを記憶する記憶部410、510と、部品情報管理装置1との間で各種データを送受信する通信部411、511と、部品情報管理装置1によって提供される車両部品の登録、販売管理に関するサービス内容を画面表示する表示部412、512と、ユーザ操作の入力を受け付けて操作処理を実行する操作実行部413、513と、を主な構成要素として備えている。
【0030】
以下、部品情報管理装置1の機能について詳しく説明する。
なお、以下の説明では、第1販売サイト及び第2販売サイトで販売する車両部品の登録、販売管理について詳しく説明することとし、第3販売サイトについては説明を省略する。
【0031】
<<各種データ>>
記憶部10に記憶される「部品在庫データ」は、販売対象となる車両部品の在庫情報を示すデータである。この部品在庫データは、車両部品を識別する車両部品IDと、数量とを少なくとも対応付けて記憶されたものである。そのほか、車両部品が組み付けられていた車種又は車両部品を組み付け可能な車種(代替車種)を識別する車種ID(代替車種ID)、車両部品の登録日などを対応付けることも可能である。
部品在庫データは、例えば第1ユーザ端末400から、新たな販売対象となる車両部品の情報(部品情報登録データ)を受信することで随時更新され、全ての車両部品の情報が一意に識別できる状態で一元管理されて記憶されている。
当該データを参照することで、部品情報管理装置1は、複数の販売サイトで販売されている全ての車両部品の在庫情報を把握し、所定の車両部品の在庫情報を提示する機能を実行することができる。
【0032】
「第1販売データ」は、第1販売サイトで販売される車両部品の販売情報を示すデータであって、第1販売サーバ100に向けて出力されるデータである。この第1販売データは、第1ユーザ端末400から受け付けた部品情報等に基づく販売情報となっている。
車両部品の「部品情報」とは、例えば車両部品の「識別情報」と、車両部品の「販売条件の情報」とが含まれるものである。
つまり、「第1販売データ(第1販売情報)」には、
図6に示すように、車両部品の「識別情報」と、車両部品の「販売条件の情報」とが少なくとも含まれている。
【0033】
車両部品の「識別情報」としては、車両に関する車種名、型式、車台番号、年式、グレード、排気量、燃料等の情報と、車両部品に関する種別、車両部品名、品番、部品詳細等の情報とが含まれている。
車両部品の「販売条件の情報」としては、車両部品の画像、部品状態、価格(新品価格、販売価格)、数量、品質、送料、走行距離等の情報が含まれている。
そのほか、「第1販売データ」には、車両部品が中古車両部品であれば車両解体前の車両情報が含まれていても良い。また、必要に応じて車両部品に対する関連車両部品、代替車両部品の情報が含まれていても良い。
当該データを参照することで、部品情報管理装置1は、第1の販売サイトで販売されている車両部品の販売情報を把握し、当該車両部品の販売を管理する機能を実行することができる。
なお、
図6に示す「第1販売情報入力画面」を見ると、車両部品の例として車種名「AA-ワゴン」、型式「AA-**」に用いられる車両部品名「フロントバンパAA」が示されていることが分かる。また、部品状態「傷あり」、販売価格「15,000(円)」、数量「1」が示されていることが分かる。
【0034】
「第2販売データ」は、第2販売サイトで販売される車両部品の販売情報を示すデータであって、第2販売サーバ200に向けて出力されるデータである。この第2販売データは、第1ユーザ端末400から受け付けた部品情報と、部品補足情報と、部品関連情報生成部14によって生成された部品関連情報とに基づく販売情報となっている。
「第2販売データ(第2販売情報)」には、
図7に示すように、上記「第1販売情報」と同様の情報のほか、車両部品の「部品補足情報」と、車両部品の「部品関連情報」とが含まれている。
詳しく説明すると、上記「第1販売情報」と同様の情報として、車両部品名、数量、部品情報(部品状態)、車両部品の画像等の情報が含まれている。なお、
図7に示す部品情報(部品状態)の枠内に、「第1販売情報」の残りの情報が入力(自動入力)されることとなる。
車両部品の「部品補足情報」としては、第2販売サイトに特有の情報となる販売価格(第2販売価格、販売価格の掛け率)、ショップカテゴリ、カテゴリID、ストアカテゴリ等のサイト情報と、利用者(部品購入者)に特有の情報となる部品ランク、部品状態(詳細)等の利用者向け情報とが含まれている。
車両部品の「部品関連情報」としては、販売対象となる車両部品に関連する関連車両部品、及び車両部品に対し代替可能(適合可能)な代替車両部品(適合車両部品)の情報が含まれている。そのほか、車両部品に対し不適合な不適合車両部品の情報等が含まれていても良い。
なお、車両部品の「部品情報」と、「部品補足情報」と、「部品関連情報」との間で一部の情報が重複していても良い。例えば、車両部品を識別し、車両部品を関連付けるための車両部品ID、車両部品名、品番等の情報が重複していても良い。
【0035】
当該第2販売データを参照することで、部品情報管理装置1は、第2の販売サイトで販売されている車両部品を販売管理する機能を実行することができる。
なお、
図7に示す「第2販売情報入力画面」を見ると、複数の第2販売サイトのうち、「A販売サイト」及び「B販売サイト」が選択されていることが分かる。また、車両部品名「フロントバンパAA」、部品補足情報として販売価格「20,000円」、部品ランク「A」が示されており、部品関連情報として、「関連車両部品」及び「代替車両部品」が示されていることが分かる。
【0036】
「購入者属性データ」は、第1の販売サイトで売買成立した車両部品の購入者を識別する識別情報と、購入者の売買に関する評価情報とが対応付けられたデータである。
詳しく述べると、購入者属性データは、購入者の識別ID(ユーザアカウント)と、購入者の属性情報(個人情報)と、購入者の評価情報と、購入履歴情報とを少なくとも対応付けて記憶されている。
「購入者の属性情報」とは、例えば競合企業であるか否かの情報、自社から見て遠方地域にある企業であるか否かの情報等も含まれるものである。
「購入者の評価情報」とは、過去に購入者が車両部品を購入した際に部品販売者から受け取った売買に関する評価であって、具体的には評価ポイント、評価コメントである。評価コメントとしては、好意的な内容のほか、過去に一定数以上の入金漏れがあったこと、取引レスポンスが遅かったこと等のネガティブな内容であっても良い。
「購入履歴情報」とは、購入者が購入した車両部品を識別する車両部品IDと、車両部品名と、車両部品の購入日時と、車両部品を販売した部品販売者の属性情報とが対応付けられたものである。
【0037】
当該購入者属性データを参照することで、部品情報管理装置1は、第1販売サイト(第3販売サイト)で車両部品の購入希望があったときに、購入希望者の評価情報を取得し、当該評価情報を第1ユーザ端末400(部品販売者)に提示する機能を実行することができる。
【0038】
「関連部品一覧データ」は、販売対象となる車両部品と、当該車両部品に関連する関連車両部品との関係を示すデータである。この関連部品一覧データは、車両部品を識別する車両部品IDと、車両部品IDで識別される車両部品に関連する関連車両部品を識別する関連車両部品IDとを対応付けて記憶されている。
ここで「関連車両部品」とは、所定の車両部品と合わせて購入される車両部品を意味し、例えば部品交換の作業内容からセット購入される頻度の高いものが想定される。
当該データを参照することで、
図7に示すように、部品情報管理装置1は、第2販売サーバ200(第2販売サイト)に関連車両部品を含む第2の販売情報を出力することができる。すなわち、一般消費者向けの第2販売サイトにおいて、専門知識が少ない一般消費者が車両部品をより理解して購入することが可能となる。
なお、
図7に示す「第2販売情報入力画面」を見ると、車両部品名「フロントバンパAA」が示されており、関連車両部品の例として「フロントスポイラAA」、「フロントリテーナBB」が示されていることが分かる。
【0039】
「代替部品一覧データ」は、販売対象となる車両部品と、当該車両部品に対し代替可能な代替車両部品との関係を示すデータである。この代替部品一覧データは、車両部品を識別する車両部品IDと、車両部品IDで識別される車両部品と類似し、代替することが可能な代替車両部品を識別する代替車両部品IDとを対応付けて記憶されている。
ここで「代替車両部品」とは、所定の車両部品に対して機能的に互換性がある車両部品を意味し、類似車両部品とも称されるものである。
当該データを参照することで、
図7に示すように、部品情報管理装置1は、第2販売サーバ200(第2販売サイト)に代替車両部品を含む第2の販売情報を出力することができる。
なお、
図7に示す「第2販売情報入力画面」を見ると、代替車両部品の例として「フロントバンパBB」、「フロントバンパCC」が示されていることが分かる。
【0040】
<<車両部品の販売登録>>
部品情報登録部11は、販売対象となる車両部品に関する部品情報を記憶部10に登録するものである。
詳しく述べると、部品情報登録部11は、第1ユーザ端末400(部品販売者)から、
図6に示す「第1販売情報入力画面」を介して販売対象となる車両部品の部品情報の入力を受け付けて、当該部品情報を第1販売情報(第1販売情報の一部)として登録する。
なお、「第1販売情報」とは、車両部品の部品情報に基づく情報であって、当該車両部品の部品情報のほか、部品販売者の属性情報、第1販売サイトで販売する際に必要なサイト情報等を含むものである。
【0041】
第1出力部12は、部品情報登録部11による登録を契機として、登録された部品情報に基づく第1販売情報を第1販売サイトに出力し、第1販売サイトで車両部品を販売可能とするものである。
詳しく述べると、第1出力部12は、第1ユーザ端末400(部品販売者)から
図6に示す「第1販売情報入力画面」を介して第1販売情報の入力、第1販売情報の登録を受け付けると、当該登録をもって(当該登録をトリガーとして)第1販売情報を第1販売サーバ100に出力(自動的に出力)する。
第1販売サーバ100(販売情報受付部112)は、第1出力部12によって出力された車両部品の第1販売情報を受け付けて、第1販売サイトで車両部品の販売を開始する。
【0042】
部品補足情報登録部13は、記憶部10に登録された車両部品の部品情報を補足する部品補足情報を記憶部10に登録するものである。
詳しく述べると、部品補足情報登録部13は、第1ユーザ端末400(部品販売者)から、
図7に示す「第2販売情報入力画面」を介して車両部品の部品補足情報の入力を受け付けて、車両部品の部品補足情報を第2販売情報の一部として登録する。
なお、「第2販売情報」とは、車両部品の部品情報と、部品情報に関連し、部品情報を補足する部品補足情報と、車両部品に関する部品関連情報(例えば、関連車両部品、代替車両部品等)とに基づく情報である。また、これら情報のほか、部品販売者の属性情報等を含むものである。第2販売情報は、第2販売サイトで販売するときの販売情報である。
【0043】
部品関連情報生成部14は、記憶部10に記憶された「車両情報」に基づいて、販売対象となる車両部品に関する部品関連情報を生成するものである。
詳しく述べると、部品関連情報生成部14は、「車両情報」を参照して、販売対象となる車両部品に関連する関連車両部品及び車両部品に対し代替可能な代替車両部品を含む部品関連情報を生成する。
なお、部品関連情報には、「関連車両部品」、「代替車両部品」のほか、車両部品に関連するものの、車両部品対し不適合な「不適合関連車両部品」や、車両部品に対し原則代替可能ではあるものの、一部の車両に対し不適合となる「不適合代替車両部品」の情報等が含まれていても良い。
「不適合関連車両部品」とは、例えば同じ車両に組み付けられる関連部品同士であっても、車両の車種、型式、年式等が異なるために組みわせることができない車両部品である。
「不適合代替車両部品」とは、例えば車両部品に対し原則代替可能ではあるものの、一部の車種、型式、年式等によっては代替できないために、完全に適合する代替車両部品とは言えない車両部品である。
【0044】
第2出力部15は、部品情報と、部品補足情報登録部13によって登録された部品補足情報と、部品関連情報生成部14によって生成された部品関連情報とに基づく第2販売情報を第2販売サイトに出力し、第2の販売サイトで車両部品を販売可能とするものである。
詳しく述べると、第2出力部15は、第1ユーザ端末400から
図7に示す「第2販売情報入力画面」を介して第2販売情報の入力、登録を受け付けて、第2販売サイトへの販売指示が行われることで(ユーザによる販売指示をトリガーとして)、第2販売情報を第2販売サーバ200に出力する。
第2販売サーバ200(販売情報受付部212)は、第2出力部15によって出力された車両部品の第2販売情報を受け付けて、第2販売サイトで車両部品の販売を開始する。
なお、第2出力部15は、少なくとも部品情報と、部品補足情報とに基づく第2販売情報を第2販売サイトに出力すると良い。
【0045】
上記販売登録処理によって、部品情報管理装置1は車両部品の販売登録を行い、第1販売サーバ100は第1販売サイトにて車両部品の販売を開始し、第2販売サーバ200は、第2販売サイトにて同じ車両部品の販売を開始する。
車両部品の販売開始後、部品情報管理装置1は複数の販売サイトで販売される車両部品の販売管理を行う。
【0046】
<<車両部品の販売管理>>
販売状況管理部16は、第1販売サイト及び第2販売サイトで販売されている車両部品の販売状況を管理し、第1販売サーバ及び第2販売サーバの一方から車両部品の販売状況に関する更新情報を受け付けて、車両部品の販売状況を更新するものである。
指示部17は、車両部品の販売状況に応じた車両部品の指示を行うものである。販売状況管理部16によって更新された車両部品の販売状況に応じた車両部品の指示を行うものである。
以下、詳しく説明する。
【0047】
(第1販売サイトでの売買成立)
販売状況管理部16は、第1販売サーバ100(第1販売サイト)から車両部品の購入希望に関する更新情報の通知を受け付けて、車両部品の販売状況を、第1販売サイトで販売されている「販売状態」から、一旦販売停止されている「販売停止状態」へ更新する。
詳しく述べると、まず、第1販売サーバ100(販売情報受付部112)が、第2ユーザ端末500(部品購入者)から第1販売サイトを通じて車両部品の購入希望の通知を受け付ける。そして、販売状況通知部113が、販売状況管理部16に当該通知を発信する。そして、販売状況管理部16が、車両部品の更新情報の通知を受け付けて、車両部品の販売状況を更新する。
なお、第1ユーザ端末400(部品販売者)は、車両部品の購入希望の通知を受け取ることになるが、当該通知を第1販売サーバ100から受け取っても良いし、指示部17から受け取っても良い。
【0048】
そうすると、指示部17は、第1販売サイトでの販売が「販売停止状態」へ更新されたときに、第2販売サイトにおける同じ車両部品の販売状況を「販売状態」から「販売停止状態」に更新させるように第2販売サーバ200(第2販売サイト)に指示する。
これは、車両部品が車両中古部品であって、基本的に量産物ではない(同じものが存在しない)一点物であることから、当該車両部品の販売管理において必要となる処理(排他制御処理)になる。なお、車両部品が一点物ではない場合には、車両部品の在庫数量に応じて各販売サイトでの販売状況を更新することとなる。
なお、第2販売サーバ200は、指示部17から上記車両部品の指示を受け付けると、第2販売サイトでの販売状況を「販売状態」から「販売停止状態」へ更新する。
【0049】
その後、販売状況管理部16は、第1販売サイトでの販売状況が「販売停止状態」であるときに、第1販売サーバ100から車両部品に対する「売買成立条件」の成立を受け付けて、車両部品の販売状況を「販売停止状態」から「販売終了状態」へ更新する。
そうすると、指示部17は、第2販売サイトにおける車両部品の販売状況を、「販売停止状態」から「販売終了状態」に更新させるように第2販売サーバ200に指示する。
以下、「売買成立条件」について詳しく説明する。
【0050】
「売買成立条件」とは、第1ユーザ端末400(部品販売者)が第2ユーザ端末500(購入希望者)に対する販売を承認するか否かを示す条件である。つまりは、部品販売者が、購入希望者の属性情報、評価情報等に基づいて購入希望者へ販売することを承認した場合には、売買成立条件が満たされることとなる。
なお、取引において部品販売者が購入希望者への販売を承認するだけでなく、購入希望者もまた部品販売者からの最終的な購入を承認することをもって、売買成立条件が満たされることとしても良い。あるいは、双方の利用者だけでなく、部品情報管理装置1が最終的に売買を承認することで、売買成立条件が満たされることとしても良い。
そのほか、部品販売者が、その都度、購入希望者の評価情報に基づいて販売承認を行うことに限られない。例えば、部品販売者によって予め登録された販売拒否条件に従って、部品情報管理装置1が部品販売者に代わって販売承認又は販売拒否を実行(自動的に実行)することとしても良い。
【0051】
「評価情報」についても詳しく説明する。
評価情報取得部18は、第1ユーザ端末400から購入希望者の評価情報に関する問合せ情報を受け付けて、記憶部10に記憶された「購入者属性データ」を参照し、車両部品の購入希望者の識別IDと照合する。そして、「購入者属性データ」に登録された購入者の識別IDと、購入希望者の識別IDの照合が取れたとき、購入希望者の評価情報を取得する。
そして、評価情報出力部19は、評価情報取得部18によって取得した購入希望者の評価情報を第1ユーザ端末400に出力する。
なお、評価情報取得部18が購入希望者の識別IDの照合が取れないと決定したときには、すなわち、購入希望者が初めて車両部品を購入するようなときには、評価情報出力部19は、購入希望者の評価情報を取得できないことを第1ユーザ端末400に出力することになる。
【0052】
つまり、販売状況管理部16は、第1ユーザ端末400を利用するユーザによる販売承認の指定操作を受け付け、指示部17が、ユーザによる販売承認の情報を第1販売サーバ100に指示する。なお、第1ユーザ端末400が第1販売サーバ100に直接指示しても良い。
第1販売サーバ100は、指示部17(第1ユーザ端末400)から車両部品の販売承認を受け付けると、当該車両部品の「売買成立条件」が成立したことを決定する。そして、当該「売買成立条件」が成立したことを販売状況管理部16へ送信する。なお、第1販売サーバ100の代わりに販売状況管理部16が、「売買成立条件」が成立したことを決定しても良い。
販売状況管理部16は、第1販売サーバ100から「売買成立条件」の成立を受け付けて、車両部品の販売状況を「販売停止状態」から「販売終了状態」へ更新する。
そうすると、指示部17は、第2販売サイトにおける車両部品の販売状況を、「販売停止状態」から「販売終了状態」に更新させるように第2販売サーバ200に指示する。
上記一連の処理によって、第1販売サイトでの車両部品の売買が成立する。そして、第1販売サイト以外の販売サイトでは、売買成立した車両部品の販売を終了させる排他制御が行われる。
【0053】
なお、第1販売サイトでの売買では、車両部品の購入希望を要求した第2ユーザ端末500(購入希望者)が、当該車両部品を販売する第1ユーザ端末400(部品販売者)との交渉権を得ることとなり、交渉中の間は、全ての販売サイトにおいて当該車両部品の販売状況が「販売停止状態」となる。
このことは、言い換えれば、第1販売サーバ100(第1販売サイト)が、購入希望者に対し、車両部品の購入にあたって1番目の優先順位(優先条件)となる「優先販売権(優先フラグ)」を設定したとも説明することができる。
【0054】
(第1販売サイトでの売買不成立)
販売状況管理部16は、第1販売サーバ100から車両部品の購入希望に関する更新情報の通知を受け付けて、車両部品の販売状況を「販売状態」から「販売停止状態」へ更新する。
そうすると、指示部17は、第2販売サイトにおける同じ車両部品の販売状況を「販売状態」から「販売停止状態」に更新させるように第2販売サーバ200に指示する。
【0055】
その後、販売状況管理部16は、第1販売サイトでの販売状況が「販売停止状態」であるときに、第1販売サーバ100から「売買成立条件」の不成立を受け付けることで、車両部品の販売状況を「販売停止状態」から再び「販売状態」へ更新する。
そうすると、指示部17は、第2販売サイトにおける車両部品の販売状況を、「販売停止状態」から再び「販売状態」に更新させるように第2販売サーバ200に指示する。
【0056】
ここで、「売買成立条件」の不成立とは、第1ユーザ端末400(部品販売者)が第2ユーザ端末500(購入希望者)に対する販売を拒否したことを意味する。
つまりは、販売状況管理部16は、第1ユーザ端末400を利用するユーザによる販売拒否の指定操作を受け付け、指示部17が、ユーザによる販売拒否の情報を第1販売サーバ100に指示する。
第1販売サーバ100は、指示部17(第1ユーザ端末400)から車両部品の販売拒否を受け付けると、「売買成立条件」が不成立となったことを決定する。そして、当該「売買成立条件」の不成立を販売状況管理部16へ送信する。
このとき、指示部17又は第1販売サーバ100は、第2ユーザ端末500に向けて売買不成立に関する情報をユーザ通知する。ユーザ通知する場合には、記憶部10に予め登録されている販売拒否の理由情報の中から、第1販売サーバ100の選択操作を受け付けて、あるいは自動選択によって選択された理由をユーザ通知すると良い。
【0057】
なお、販売状況管理部16が車両部品の販売状況を「販売停止状態」から再び「販売状態」へ更新し、第1販売サイトでの販売状況が再び「販売状態」に更新されたとき、販売拒否となった購入希望者に対しては、同じ車両部品の購入選択ができないように購入選択不能処理をすると良い。
購入選択不能処理とは、例えば、部品情報管理装置1が、購入希望者のユーザIDを照合し、当該ユーザIDを持つ第2ユーザ端末500に表示される第1販売サイトにおいて上記車両部品の販売画面を非表示にするように第1販売サーバ100に指示する処理である。あるいは、上記車両部品の販売画面をグレーアウトにすること、上記車両部品の購入ボタンを非表示にすることであっても良い。
【0058】
(第2販売サイトでの売買成立)
販売状況管理部16は、第2販売サーバ200から車両部品の購入希望に関する更新情報の通知を受け付けたときは、「売買成立条件」の成否を問わず、車両部品の販売状況を「販売状態」から「販売終了状態」へ更新する。
そして、指示部17は、第2販売サイトでの販売が「販売終了状態」へ更新されたときに、第1販売サイトにおける販売状況を「販売状態」から「販売終了状態」に更新させるように第1販売サイトに指示する。
つまりは、第2販売サイトで車両部品の購入希望(購入操作)があったときには、即座に売買成立となる。一般消費者向けの第2販売サイトでは、通常、第1販売サイトよりも高い販売価格(例えば掛け率150%)で同じ車両部品が販売されている。言い換えれば、第1販売サイトよりも部品販売者にとって有利な販売価格、販売条件で同じ車両部品が販売されている。そのため、当該販売価格、販売条件で購入希望者からの購入操作があったときには、特段交渉を行うことなく売買が成立する。
【0059】
なお、第2販売サイトは、オークション形式の販売サイトであっても良い。その場合には、例えば一定の販売期間までに、最高金額を入札した購入希望者に対して車両部品を販売することとしても良い。あるいは、第1販売サイトよりも高い販売価格に達したときに購入希望者に対して車両部品を販売することとしても良い。
【0060】
(第2販売サイトでの問合せ)
記憶部10は、車両部品と、関連車両部品及び代替車両部品とが対応付けられた「車両情報」を記憶している。
回答情報生成部20は、第2販売サーバ200から第2販売サイトで販売されている車両部品に対する問合せ情報を受け付けて、記憶部10に記憶された「車両情報」を参照して問合せ情報に対する回答情報を生成する。
そして、回答情報送信部21は、回答情報生成部20によって生成された回答情報を第2販売サーバ200へ送信する。
つまり、第2ユーザ端末500(部品購入希望者)は、第2販売サーバ200を通じて部品情報管理装置1から問合せに対する回答情報を受信することができる。
なお、「問合せに対する回答情報」としては、例えば、関連車両部品や代替車両部品に関する更に詳細な情報の提供、あるいは関連車両部品や代替車両部品の現在の出品情報、過去の出品情報の提供などが考えられる。
【0061】
<部品情報管理方法>
次に、部品情報管理システムSで実行される部品情報管理プログラム(部品情報管理方法)の処理について、
図8~
図9に基づいて説明する。
本実施形態に係る上記プログラムは、記憶部10を備えた部品情報管理装置1の機能的な構成要素として、上述した部品情報登録部11と、第1出力部12と、部品補足情報登録部13と、部品関連情報生成部14と、第2出力部15と、販売状況管理部16と、指示部17と、評価情報取得部18と、評価情報出力部19と、回答情報生成部20と、回答情報送信部21とを実現させるためのプログラムであって、部品情報管理装置1のCPUがこの部品情報管理プログラムを実行する。
なお、部品情報管理装置1の記憶部10には、「部品在庫データ」、「第1販売データ」、「第2販売データ」、「購入者属性データ」、「関連部品一覧データ」、「代替部品一覧データ」等がそれぞれ記憶されている。
【0062】
図8に示すフローは「販売登録方法」の処理フローを示し、
図9に示すフローは「販売管理方法」の処理フローを示す。
【0063】
図8に示す販売登録方法の処理フローでは、まず、部品情報登録部11が、第1ユーザ端末400から、新規の車両部品の「部品情報」を受け付けて、当該部品情報を登録するステップS1から始まる。
詳しく述べると、部品情報登録部11は、車両部品の部品情報を「第1販売情報」として登録する。「第1販売情報」には、車両部品の部品情報のほか、部品販売者の属性情報、販売サイトで販売する際に必要なサイト情報等が含まれている。
【0064】
そして、ステップS2で、第1出力部12が、部品情報登録部11による登録を契機として、登録された部品情報に基づく「第1販売情報」を第1販売サイトに出力する。
詳しく述べると、第1出力部12は、上記登録をもって「第1販売情報」を第1販売サーバ100に自動的に出力する。
第1販売サーバ100は、車両部品の「第1販売情報」を受け付けて、第1販売サイトで車両部品の販売をする。なお、第1販売サイトを先行させて車両部品の販売を開始しても良いし、第1販売サイト及び第2販売サイトにて同じタイミングで車両部品の販売を開始することとしても良い。
【0065】
そして、ステップS3で、部品補足情報登録部13が、第1ユーザ端末400から、車両部品の「部品補足情報」の入力を受け付けて、当該部品補足情報を登録する。
そして、ステップS4で、部品関連情報生成部14は、記憶部10に記憶された「車両情報」に基づいて車両部品に関する「部品関連情報」を生成し、当該部品関連情報を登録する(ステップS5)。
詳しく述べると、部品情報管理装置1が、車両部品の部品情報と、部品補足情報と、部品関連情報とを「第2販売情報」として登録する。
【0066】
そして、ステップS6で、第2出力部15が、第1ユーザ端末400から第2販売サイトへの販売指示を受け付けた場合には(ステップS6:Yes)、ステップS7に進み、「第2販売情報」を第2販売サーバ200に出力する。
第2販売サーバ200は、車両部品の「第2販売情報」を受け付けて、第2販売サイトで車両部品の販売をする。
【0067】
上記ステップS1からステップS7を経て
図8のプロセスを終了する。
すなわち、部品情報管理装置1は車両部品の販売登録を行い、第1販売サーバ100は第1販売サイトにて車両部品の販売を開始し、第2販売サーバ200は第2販売サイトにて同じ車両部品の販売を開始する。
一方で、第2出力部15が、第2販売サイトへの販売指示を受け付けなかった場合には(ステップS6:Nо)、第1販売サイトで車両部品の販売を開始するものの、第2販売サイトでは車両部品の販売は行われない。
【0068】
次に、
図9に示す販売管理方法の処理フローについて説明する。当該処理フローでは、第1販売サイト及び第2販売サイトで車両部品が販売され、第1販売サイトで車両部品の売買が成立したケースを想定している。
まず、販売状況管理部16が、第1販売サイト及び第2販売サイトで販売されている車両部品の販売状況を管理し、各販売サーバから車両部品の販売状況に関する更新情報を待っているステップS101から始まる。
【0069】
そして、ステップS102で、販売状況管理部16が、第1販売サーバ100から車両部品の購入希望に関する通知を受け付けて、車両部品の販売状況を「販売状態」から「販売停止状態」へ更新する。
このとき、第1販売サーバ100は、第1ユーザ端末400に対しても、車両部品の購入希望に関する通知を発信し、部品販売者に対して車両部品の購入希望があったことを伝達する。
また、第1販売サーバ100は、第1販売サイトにおける車両部品の販売状況を「販売状態」から「販売停止状態」とする。
【0070】
そして、ステップS103で、指示部17が、第1販売サイトでの販売が「販売停止状態」へ更新されたことに伴い、第2販売サイトにおける同じ車両部品の販売状況を「販売状態」から「販売停止状態」に更新させるように第2販売サーバ200に指示する。
第2販売サーバ200は、指示部17から上記指示を受け付けて、第2販売サイトにおける車両部品の販売状況を「販売状態」から「販売停止状態」とする。
【0071】
そして、ステップS104で、評価情報取得部18が、第1ユーザ端末400から購入希望者の評価情報に関する問合せ情報を受信して、記憶部10に記憶された「購入者属性データ」を参照し、車両部品の購入希望者の識別IDと照合する。そして、「購入者属性データ」に登録された購入者の識別IDと、購入希望者の識別IDの照合が取れたときに、購入希望者の評価情報を取得する。
そして、ステップS105で、評価情報出力部19が、購入希望者の評価情報を第1ユーザ端末400に出力する。
【0072】
そして、第1ユーザ端末400(部品販売者)が、購入希望者の評価情報に基づいて、ユーザによる「車両部品の販売承認」の指定操作を受け付け、当該販売承認を第1販売サーバ100に指示する。
第1販売サーバ100は、車両部品の販売承認を受け付けると、当該車両部品の「売買成立条件」が成立したことを決定する。そして、当該「売買成立条件」が成立したことを販売状況管理部16へ送信する。
また、第1販売サーバ100は、第1販売サイトにおける車両部品の販売状況を「販売停止状態」から「販売終了状態」とする。
【0073】
そして、ステップS106で、販売状況管理部16が、「売買成立条件」の成立を受け付けて、車両部品の販売状況を「販売停止状態」から「販売終了状態」へ更新する。
そして、ステップS107で、指示部17が、第2販売サイトにおける車両部品の販売状況を、「販売停止状態」から「販売終了状態」に更新させるように第2販売サーバ200に指示する。
第2販売サーバ200は、指示部17から上記指示を受け付けて、第2販売サイトにおける車両部品の販売状況を「販売停止状態」から「販売終了状態」とする。
【0074】
そして、ステップS108で、部品情報管理装置1が、第1ユーザ端末400に対し車両部品の販売が成立したことをユーザ通知し、当該車両部品の販売成立に関する情報を記憶部10に記憶する(ステップS109)。
上記ステップS101からステップS109を経て
図9のプロセスを終了する。
【0075】
上記
図8、
図9に示す部品情報管理方法であれば、複数の販売サイトにおける車両部品の販売を管理し、車両部品の販売を促進させることができる。
【0076】
<その他の実施形態>
上記実施形態では、部品情報管理装置1が、第1販売サイト、第2販売サイト及び第3販売サイトでの車両部品の販売を管理しているところ、3つの販売サイトでの販売管理に特に限定されるものではない。
例えば、部品情報管理装置が、専門家向け第1販売サイトと、一般消費者向け第2販売サイトでの車両部品の販売を管理するものであっても良い。
あるいは、部品情報管理装置が、複数の第1販売サイトと、複数の第2販売サイトでの車両部品の販売を管理するものであっても良い。
【0077】
上記実施形態では、部品情報登録部11が、販売対象となる車両部品に関する部品情報を記憶部(部品登録データベース)に登録するが、車両部品単位で登録することに限られない。
車両部品が車両中古部品であることを鑑みると、部品情報登録部11が、車両単位(中古車両単位)で車両部品同士を関連付けながら、車両登録、車両部品登録を行うこととしても良い。そうすることで、車両部品同士を関連付けて登録する作業が容易になる。また、車両部品同士のセット販売を行うことも容易になる。
その際には、
図6、
図7に示す車両部品単位の「販売情報入力画面」のほか、車両単位の「販売情報入力画面」を表示可能にすると良い。そして、車両部品に限られず、車両に関する詳細情報を登録可能にすると良い。
【0078】
上記実施形態では、部品情報管理装置1が読み取り可能な記録媒体に部品情報管理プログラムが記憶されており、部品情報管理装置1が当該プログラムを読み出して実行することによって処理が実行される。ここで部品情報管理装置1が読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等をいう。
そのほか、部品情報管理装置1となる端末(携帯端末)を利用して専用ウェブアプリを起動させて、ウェブブラウザ上で部品情報管理プログラムが実行されることとしても良い。
【0079】
上記実施形態では、主として本発明に係る部品情報管理装置、部品情報管理方法及び部品情報管理プログラムに関して説明した。
ただし、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
【符号の説明】
【0080】
S 部品情報管理システム
1 部品情報管理装置
10 記憶部
11 部品情報登録部
12 第1出力部
13 部品補足情報登録部
14 部品関連情報生成部
15 第2出力部
16 販売状況管理部
17 指示部
18 評価情報取得部
19 評価情報出力部
20 回答情報生成部
21 回答情報送信部
100 第1販売サーバ
110 記憶部
111 通信部
112 販売情報受付部
113 販売状況通知部
114 売買成立決定部
200 第2販売サーバ
210 記憶部
211 通信部
212 販売情報受付部
213 販売状況通知部
300 第3販売サーバ
310 記憶部
311 通信部
312 販売情報受付部
313 販売状況通知部
314 ユーザ通知部
315 優先販売設定部
400 第1ユーザ端末
410 記憶部
411 通信部
412 表示部
413 操作実行部
500 第2ユーザ端末
510 記憶部
511 通信部
512 表示部
513 操作実行部