(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023098534
(43)【公開日】2023-07-10
(54)【発明の名称】自動二輪車用ヘルメット盗難防止機構
(51)【国際特許分類】
B62J 11/13 20200101AFI20230703BHJP
B62J 11/24 20200101ALI20230703BHJP
B62H 5/06 20060101ALI20230703BHJP
【FI】
B62J11/13
B62J11/24
B62H5/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021215596
(22)【出願日】2021-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】522027208
【氏名又は名称】木下 治
(72)【発明者】
【氏名】木下 治
(57)【要約】
【課題】 自動二輪車の運転を終えた乗員は、自動二輪車の盗難防止のために、ハンドルをロックすることと、ヘルメットの保持・盗難を目的としてヘルメットをロックすることを別々に行う必要がある。
このため、通常自動二輪車にはハンドルのロック用とヘルメットのロック用に錠が別々に備え付けられていることが多い。
【解決手段】 ハンドルをロックする時に突起3を突出させ、この突起3をハンドル回転部6の部位2に接触させてハンドルの回転を抑制する機構の自動二輪車において、結束具4をこの突起3とヘルメット1に通して、突起3とハンドル回転部の部位2との接触により、この結束具5が突起3から外れないようにして、ハンドルのロックと同時にヘルメット1の盗難を防止する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハンドルをロックする時に突起を突出させ、この突起をハンドル回転部に接触させてハンドルの回転を抑制する機構の自動二輪車において、結束具をこの突起とヘルメットに通して、突起とハンドル回転部の接触により、この結束具が突起から外れないようにして、ヘルメットの盗難を防止することを特徴とするヘルメット盗難防止機構である。
【請求項2】
前記ヘルメット盗難防止機構は、ハンドルをロックする錠とヘルメットをロックする錠が共通である。
【請求項3】
前記結束具は両端を突起にかけることが可能な形状である。
【請求項4】
前記ヘルメット盗難防止機構は動作している間、ヘルメットの顎ひもにヘルメットの自重が加わらない機構である。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動二輪車用のヘルメットの盗難防止機構に関わり、ハンドルロックと同時にヘルメットの盗難防止機構が動作する機構である。
【背景技術】
【0002】
自動二輪車の運転を終えた乗員は、運転時に装着していたヘルメットを前記自動二輪車に設けられているヘルメットホルダーに保持し、盗難を防止している。
【0003】
しかしながら、この種のヘルメットホルダーは、自動二輪車の座席下やハンドル部分に専用の錠と共に備え付けられていることが多い。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】公開特許公報 特開平11-49062
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
通常、自動二輪車の運転を終えた乗員は、自動二輪車の盗難防止のために、ハンドルをロックすることと、ヘルメットの保持・盗難を目的としてヘルメットをロックすることを別々に行う必要がある。
【0006】
このため、自動二輪車にはハンドルのロック用とヘルメットのロック用に錠が別々に備え付けられていることが多い。
【0007】
自動二輪車によっては、上記技術文献のように座席を固定する錠を外して、座席を外した時に現れるフックにヘルメットの顎ひものD環を引っかけて、座席を取り付けた時にヘルメットを保持・盗難防止するものもあるが、こちらも2つの錠が必要であり、ヘルメットを保持盗難防止のために、座席を取り外す手間が必要である。
【0008】
従来のヘルメットを保持盗難防止する機構は、いずれもヘルメットの顎ひもに付いているD環を使用しており、保持盗難防止中は、絶えず顎ひもにヘルメットの自重が加わっているため、顎ひもの劣化を促進することとなる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、ハンドルをロックする時に突起3を突出させ、この突起3をハンドル回転部6の部位2に接触させてハンドルの回転を抑制する機構の自動二輪車において、結束具4の両端5の一端をヘルメット1に通し、もう一端を突起3に通して、突起3とハンドル回転部6の部位2との接触により、この結束具4が突起3から外れないようにして、ヘルメット1の盗難を防止することを特徴とするヘルメット盗難防止機構である。
【発明の効果】
【0010】
これにより、自動二輪車のハンドルをロックすると同時にヘルメット1の保持と盗難防止機構が同時に作動することとなる。
【0011】
また、ヘルメット1の保持・盗難を防止するための専用の錠が不要となり、コストダウンが可能となる。
【0012】
加えて、本発明は自動二輪車のガソリンタンクやヘルメット収納部7にヘルメット1を置くことが可能となる。
【0013】
従来のヘルメット1の顎ひも8のD環9を引っかけて盗難を防止する方法では、絶えず顎ひも8に荷重が加わっているが、本発明は、顎ひも8にヘルメットの自重が加わらないため、顎ひも8の劣化を防ぐことも同時に可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明に関わる結束具と自動二輪車のハンドル回転部の実施形態である。
【
図3】ヘルメットの顎ひもを使用しないで、ヘルメットの盗難を防止する実施形態である。
【
図4】ヘルメットの顎ひもを使用して、ヘルメットの盗難を防止する実施形態である。
【符号の説明】
1…ヘルメット
2…突起3と接触する部位
3…ハンドルをロックするときに突出させる突起
4…結束具
5…結束具の両端
6…自動二輪車のハンドル回転部
7…自動二輪車のガソリンタンクやヘルメット収納部
8…ヘルメット顎ひも
9…D環