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特開2023-98539EL(エレクトロ・ルミネセンス)コンピューティングシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023098539
(43)【公開日】2023-07-10
(54)【発明の名称】EL(エレクトロ・ルミネセンス)コンピューティングシステム
(51)【国際特許分類】
   H04B 10/80 20130101AFI20230703BHJP
【FI】
H04B10/80
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021215618
(22)【出願日】2021-12-28
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
(71)【出願人】
【識別番号】518440899
【氏名又は名称】パテントフレア株式会社
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 学
【テーマコード(参考)】
5K102
【Fターム(参考)】
5K102AB15
5K102PB01
5K102PH31
5K102RD28
(57)【要約】
【課題】 近年のICT(情報通信技術)利用の進展から、より一層のコンピューターの情報処理能力の向上(CPUの性能向上)が求められるなかで、CPUの電子回路、電子部品の微細化加工が進み、製造技術上、又製品の耐久性上、さらなる性能向上は、難しくなっているという課題があった。
【解決手段】従来のCPU内の情報処理の仕組みは、回路上の電気信号の作用によって、データの送受信、記憶、変換などが行われていた。
これに対して、CPU内で電気信号と光信号の作用によって、データの送受信、記憶、変換などを行う新しい仕組みを採用することで、飛躍的な性能向上が実現されるため、課題は解決される。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
蛍光体(有機蛍光体、無機蛍光体)という化学物質がある。
この物質は、「電圧をかけると(電流を流すと)発光する」という物質特性を持つ。
これは、蛍光体という化学物質によって「電気エネルギーが光エネルギーに変換されている」現象である。(光電効果)
物理現象におけるエネルギー相互変換作用の原則から、蛍光体には、「電気エネルギーを光エネルギーに変換し、光エネルギーを電気エネルギーに変換する」という物質特性があることがわかる。
この原理を応用した技術がEL(エレクトロ・ルミネセンス)技術である。(有機ELディスプレーなど)
このEL技術を、コンピューターのCPU(中央演算装置)における、データの送受信、記憶、変換などの情報処理システムとして利用する方法。
従来の集積回路基板上に複雑な電子回路を設計し、この回路上の電気の流れ方を、「二進法データの電気信号」としてコンピューターの制御プログラムを設定する方法ではなく、基板上にEL技術に必要な部品を配置して「ELディスプレーの表示画像」や「EL照明の光点滅」を、「二進法データの光信号」としてコンピューターの制御プログラムを設定する方法。
コンピューターのCPUが、情報処理を行う際に、従来の「電気信号や磁気信号の変換作用」を用いて行う方法ではなく、「電気信号や光信号の変換作用」を用いて行う方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法を用いるために、従来の「電気信号と磁気信号の二進法データ」に対してプログラム設定する方法ではなく、「電気信号と光信号の二進法データ」に対してプログラム設定する方法。
従来は、「回路上の電気の流れ方(電気信号)」に対してコンピューターの制御指示がプログラムされていたが、「ELディスプレーの表示画像やEL照明の光点滅(光信号)」に対してコンピューターの制御指示をプログラムする方法。
(例)
1、点字やバーコードのような、点や線の配置配列画像。
2、QRコードやピクトグラムのような図形絵柄画像。
3、漢字や地図記号のような文字記号画像。
この方法で設定された「光信号対応プログラムソフト」によるOS(オペレーティング・システム)。
【請求項3】
請求項1に記載の方法を使用し、請求項2に記載のOSによって制御される装置、機器。
【請求項4】
請求項3に記載の装置、機器を使用した役務、事業。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、EL技術とコンピューターの制御技術の応用技術に関する。
【背景技術】
【0002】
EL(エレクトロ・ルミネセンス)の技術
【0003】
撮像素子(イメージ・センサー)の技術
【0004】
コンピューターの制御プログラムの技術
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
コンピューターのCPU(中央演算装置)の性能向上化、開発期間の短縮化、製造コストの低下などは、これまでも行われてきたが、近年のICT(情報通信技術)利用の進展から、より一層のコンピューターの情報処理能力の向上(CPUの性能向上)が求められるなかで、CPUの電子回路、電子部品の微細化加工が進み、製造技術上、又製品の耐久性上、さらなる性能向上は、難しくなっているという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
従来のCPUで使用されていた仕組み(電気信号と磁気信号を用いて情報処理を行う)ではなく、新しい仕組み(EL技術を応用して、電気信号と光信号を用いて情報処理を行う)を採用することで、課題を解決する。
(条件1)CPU内のデータ送受信
「従来の仕組み」
基板に電気回路を設計し、回路上の電気信号の作用によって、データの送受信が行われていた。
「新しい仕組み」
基板にレンズ、イメージセンサー、ELディスプレーを組み合わせた装置(スマートホンのカメラ機能に相当)を設置する。
この装置は、レンズとディスプレーが同じ面にあり、同じ方向を向いている。
そして、レンズで光信号を受信し、ディスプレーで光信号を送信する機能になる。
つまり、この装置は、光信号の送受信装置である。
この装置を2台用意し、向かい合うように設置するのだが、この時、2台(装置Aと装置B)の位置関係が、装置Aのレンズと装置Bのディスプレー、装置Bのレンズと装置Aのディスプレーがそれぞれ向かい合うよう、左右又は上下を反転させる形で設置する。
このようにすることで、装置Aと装置Bの間で光信号が、送受信される。
(条件2)CPU内のデータ記憶、変換
「従来の仕組み」
HDDに磁気信号化されたデータが記憶され、フラッシュメモリーに電気信号化されたデータが記憶され、これらの記憶装置からデータの取り出し、書き換えなどが行われていた。
「新しい仕組み」
撮像素子(イメージセンサー)に、光信号化されたデータが記憶され、この記憶装置からデータの取り出し、書き換えなどを行うようにする。
(条件1)と(条件2)の「新しい仕組み」によって、CPU内の情報処理を、電気信号と光信号の相互変換(EL技術)で行うことで、飛躍的な性能向上が実現されるため、課題は解決される。
CPUにEL技術を応用することで、性能が格段に向上されるが、それだけでなく電気回路の設計と製造が不要になるため、開発期間の短縮化、製造コストの低下の課題も解決される。
さらに、光信号によるデータ処理は、電気信号と異なり熱エネルギーへの変換を大幅に低減できるため、排熱ファンが不要となり、CPU、メモリー、ケーブルなどを増設できるため、同じサイズでもより高性能のコンピューター製造が可能となる。
又、熱エネルギーがほとんど発生しないため、CPUの部品劣化が抑制され、製品耐久性も向上する。
(ELディスプレーとイメージセンサーは、光信号と電気信号の相互変換作用であるため、光信号だけによるデータ処理ではない。)