(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023098584
(43)【公開日】2023-07-10
(54)【発明の名称】ゲームプログラム、ゲームシステム、ゲーム装置、およびゲーム処理方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/52 20140101AFI20230703BHJP
A63F 13/5378 20140101ALI20230703BHJP
A63F 13/55 20140101ALI20230703BHJP
A63F 13/58 20140101ALI20230703BHJP
A63F 13/42 20140101ALI20230703BHJP
【FI】
A63F13/52
A63F13/5378
A63F13/55
A63F13/58
A63F13/42
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【公開請求】
(21)【出願番号】P 2022144901
(22)【出願日】2022-09-12
(71)【出願人】
【識別番号】000233778
【氏名又は名称】任天堂株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100158780
【弁理士】
【氏名又は名称】寺本 亮
(74)【代理人】
【識別番号】100121359
【弁理士】
【氏名又は名称】小沢 昌弘
(74)【代理人】
【識別番号】100130269
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 盛規
(72)【発明者】
【氏名】琵琶坂 晋一郎
(72)【発明者】
【氏名】朝倉 淳
(72)【発明者】
【氏名】山本 直弥
(72)【発明者】
【氏名】坂本 匡
(72)【発明者】
【氏名】バネル コリー マイケル
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 祐也
(57)【要約】
【課題】仮想空間における領域の探索を容易にすることができるゲームプログラム、ゲームシステム、ゲーム装置、およびゲーム処理方法を提供する。
【解決手段】ユーザの操作入力に基づいて、仮想空間内のフィールドにおけるプレイヤキャラクタの移動制御を行い、フィールドに少なくとも1つの第1の種類のオブジェクトを設置し、第1の種類のオブジェクトを、フィールドが暗い場合であっても視認可能な明るさに設定し、第1の種類のオブジェクトの何れかが設置された位置において、プレイヤキャラクタが第1条件を満たした場合、当該位置を含むフィールド内の所定の範囲が当該第1条件を満たす前よりも明るくなるように、仮想空間内のライティングを設定する。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置のコンピュータに、
ユーザの操作入力に基づいて、仮想空間内のフィールドにおけるプレイヤキャラクタの移動制御を行わせ、
前記フィールドに少なくとも1つの第1の種類のオブジェクトを設置させ、
前記第1の種類のオブジェクトを、前記フィールドが暗い場合であっても視認可能な明るさに設定させ、
前記第1の種類のオブジェクトの何れかが設置された位置において、前記プレイヤキャラクタが第1条件を満たした場合、当該位置を含む前記フィールド内の所定の範囲が当該第1条件を満たす前よりも明るくなるように、前記仮想空間内のライティングを設定させる、ゲームプログラム。
【請求項2】
さらに、前記コンピュータに、
ユーザの指示操作入力に応じて、前記フィールドの地図情報を示すフィールドマップについて、第1マップ状態の範囲については所定の地図情報を含まない画像、第2マップ状態の範囲については当該所定の地図情報を含むマップ画像を表示させるマップ画像表示を行わせ、
前記第1条件が満たされた場合に、当該第1条件が満たされた位置に設置された前記第1の種類のオブジェクトの周囲に対応する前記フィールドマップ内の範囲を前記第1マップ状態から前記第2マップ状態に変化させる、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記フィールドの地形オブジェクト上には、ダメージエリアが設定され、
前記所定の地図情報には、前記ダメージエリアを示す地図情報が含まれ、
さらに、前記コンピュータに、
前記プレイヤキャラクタが前記地形オブジェクト上のダメージエリアに接触したと判定された場合、当該プレイヤキャラクタの体力値および当該体力値の上限の少なくとも一方を減少させる、請求項2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
さらに、前記コンピュータに、
ユーザの指示操作入力に基づいて、表示されているマップ画像における前記第1マップ状態の範囲内の前記第1の種類のオブジェクトの位置を示すマークが指定された場合、当該指定されたマークに対応する前記仮想空間内の位置へ前記プレイヤキャラクタを移動させる、請求項2に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記フィールドの地形オブジェクト上には、ダメージエリアが設定され、
さらに、前記コンピュータに、
前記プレイヤキャラクタが前記地形オブジェクト上のダメージエリアに接触したと判定された場合、当該プレイヤキャラクタの体力値および当該体力値の上限の少なくとも一方を減少させ、
前記第1条件が満たされた後の前記第1の種類のオブジェクト周辺の所定の領域内に前記プレイヤキャラクタが配置された場合、当該プレイヤキャラクタの前記体力値および前記体力値の上限の少なくとも一方を回復させる、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項6】
さらに、前記コンピュータに、
前記仮想空間内における前記プレイヤキャラクタのアクションに応じて、当該プレイヤキャラクタが所持する第1のアイテムオブジェクトを前記フィールドの地形オブジェクト上に設置させる、または当該プレイヤキャラクタが所持する第1のアイテムオブジェクトを第2のアイテムオブジェクトに替えて前記フィールドの地形オブジェクト上に設置させ、当該地形オブジェクト上に設置された当該第1のアイテムオブジェクトまたは前記第2のアイテムオブジェクトが設置された位置の周囲の所定の範囲が当該設置前よりも明るくなるように前記仮想空間内のライティングを設定させる、請求項1乃至5の何れか1つに記載のゲームプログラム。
【請求項7】
さらに、前記コンピュータに、
ユーザの操作入力に基づいて、前記第1のアイテムオブジェクトを仮想空間内に放つアクションを前記プレイヤキャラクタに行わせる処理を実行させ、
前記放つアクションに応じて放たれた前記第1のオブジェクトが前記地形オブジェクトと衝突した位置に、当該第1のアイテムオブジェクトまたは前記第2のアイテムオブジェクトを設置させる、請求項6に記載のゲームプログラム。
【請求項8】
プロセッサを備えたゲームシステムであって、
前記プロセッサは、
ユーザの操作入力に基づいて、仮想空間内のフィールドにおけるプレイヤキャラクタの移動制御を行い、
前記フィールドに少なくとも1つの第1の種類のオブジェクトを設置し、
前記第1の種類のオブジェクトを、前記フィールドが暗い場合であっても視認可能な明るさに設定し、
前記第1の種類のオブジェクトの何れかが設置された位置において、前記プレイヤキャラクタが第1条件を満たした場合、当該位置を含む前記フィールド内の所定の範囲が当該第1条件を満たす前よりも明るくなるように、前記仮想空間内のライティングを設定する、ゲームシステム。
【請求項9】
さらに、前記プロセッサは、
ユーザの指示操作入力に応じて、前記フィールドの地図情報を示すフィールドマップについて、第1マップ状態の範囲については所定の地図情報を含まない画像、第2マップ状態の範囲については当該所定の地図情報を含むマップ画像を表示させるマップ画像表示を行い、
前記第1条件が満たされた場合に、当該第1条件が満たされた位置に設置された前記第1の種類のオブジェクトの周囲に対応する前記フィールドマップ内の範囲を前記第1マップ状態から前記第2マップ状態に変化させる、請求項8に記載のゲームシステム。
【請求項10】
前記フィールドの地形オブジェクト上には、ダメージエリアが設定され、
前記所定の地図情報には、前記ダメージエリアを示す地図情報が含まれ、
さらに、前記プロセッサは、
前記プレイヤキャラクタが前記地形オブジェクト上のダメージエリアに接触したと判定された場合、当該プレイヤキャラクタの体力値および当該体力値の上限の少なくとも一方を減少させる、請求項9に記載のゲームシステム。
【請求項11】
さらに、前記プロセッサは、
ユーザの指示操作入力に基づいて、表示されているマップ画像における前記第1マップ状態の範囲内の前記第1の種類のオブジェクトの位置を示すマークが指定された場合、当該指定されたマークに対応する前記仮想空間内の位置へ前記プレイヤキャラクタを移動する、請求項9に記載のゲームシステム。
【請求項12】
前記フィールドの地形オブジェクト上には、ダメージエリアが設定され、
さらに、前記プロセッサは、
前記プレイヤキャラクタが前記地形オブジェクト上のダメージエリアに接触したと判定された場合、当該プレイヤキャラクタの体力値および当該体力値の上限の少なくとも一方を減少させ、
前記第1条件が満たされた後の前記第1の種類のオブジェクト周辺の所定の領域内に前記プレイヤキャラクタが配置された場合、当該プレイヤキャラクタの前記体力値および前記体力値の上限の少なくとも一方を回復させる、請求項8に記載のゲームシステム。
【請求項13】
さらに、前記プロセッサは、
前記仮想空間内における前記プレイヤキャラクタのアクションに応じて、当該プレイヤキャラクタが所持する第1のアイテムオブジェクトを前記フィールドの地形オブジェクト上に設置する、または当該プレイヤキャラクタが所持する第1のアイテムオブジェクトを第2のアイテムオブジェクトに替えて前記フィールドの地形オブジェクト上に設置し、当該地形オブジェクト上に設置された当該第1のアイテムオブジェクトまたは前記第2のアイテムオブジェクトを設置した位置の周囲の所定の範囲が当該設置前よりも明るくなるように前記仮想空間内のライティングを設定する、請求項8乃至12の何れか1つに記載のゲームシステム。
【請求項14】
さらに、前記プロセッサは、
ユーザの操作入力に基づいて、前記第1のアイテムオブジェクトを仮想空間内に放つアクションを前記プレイヤキャラクタに行わせ、
前記放つアクションに応じて放たれた前記第1のオブジェクトが前記地形オブジェクトと衝突した位置に、当該第1のアイテムオブジェクトまたは前記第2のアイテムオブジェクトを設置する、請求項13に記載のゲームシステム。
【請求項15】
プロセッサを備えたゲーム装置であって、
前記プロセッサは、
ユーザの操作入力に基づいて、仮想空間内のフィールドにおけるプレイヤキャラクタの移動制御を行い、
前記フィールドに少なくとも1つの第1の種類のオブジェクトを設置し、
前記第1の種類のオブジェクトを、前記フィールドが暗い場合であっても視認可能な明るさに設定し、
前記第1の種類のオブジェクトの何れかが設置された位置において、前記プレイヤキャラクタが第1条件を満たした場合、当該位置を含む前記フィールド内の所定の範囲が当該第1条件を満たす前よりも明るくなるように、前記仮想空間内のライティングを設定する、ゲーム装置。
【請求項16】
情報処理装置のプロセッサに、
ユーザの操作入力に基づいて、仮想空間内のフィールドにおけるプレイヤキャラクタの移動制御を行わせ、
前記フィールドに少なくとも1つの第1の種類のオブジェクトを設置させ、
前記第1の種類のオブジェクトを、前記フィールドが暗い場合であっても視認可能な明るさに設定させ、
前記第1の種類のオブジェクトの何れかが設置された位置において、前記プレイヤキャラクタが第1条件を満たした場合、当該位置を含む前記フィールド内の所定の範囲が当該第1条件を満たす前よりも明るくなるように、前記仮想空間内のライティングを設定させる、ゲーム処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、仮想空間におけるプレイヤキャラクタを用いた処理を行うゲームプログラム、ゲームシステム、ゲーム装置、およびゲーム処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、仮想空間において、光源を用いて暗闇の領域を探索するゲームプログラムを実行するゲーム装置がある(例えば、非特許文献1参照)。例えば、上記ゲーム装置は、ゲーム内の特定の場面において、プレイヤキャラクタがたいまつ等の光源を持って移動することにより、暗闇の領域内を探索することができる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド:任天堂公式ガイドブック」、小学館、2017年5月11日、p211
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記非特許文献1で開示されたゲーム装置は、プレイヤキャラクタが所定のイベントを達成した場合であっても、仮想空間における暗闇の領域に変化はなく、暗闇の広い領域の探索には不向きであった。
【0005】
それ故に、本発明の目的は、仮想空間における領域の探索を容易にすることができるゲームプログラム、ゲームシステム、ゲーム装置、およびゲーム処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は例えば以下の(1)~(7)のような構成を採用し得る。
【0007】
(1)
本発明のゲームプログラムの一構成例は、情報処理装置のコンピュータに、ユーザの操作入力に基づいて、仮想空間内のフィールドにおけるプレイヤキャラクタの移動制御を行わせ、フィールドに少なくとも1つの第1の種類のオブジェクトを設置させ、第1の種類のオブジェクトを、フィールドが暗い場合であっても視認可能な明るさに設定させ、第1の種類のオブジェクトの何れかが設置された位置において、プレイヤキャラクタが第1条件を満たした場合、当該位置を含むフィールド内の所定の範囲が当該第1条件を満たす前よりも明るくなるように、仮想空間内のライティングを設定させる。
【0008】
上記(1)の構成によれば、第1の種類のオブジェクトに基づいて仮想空間に設定されるライティングの設定により、当該第1の種類のオブジェクトの位置を含む範囲が明るくなるため、仮想空間内のフィールドにおける当該範囲の探索を容易にすることができる。
【0009】
(2)
上記(1)の構成において、さらに、コンピュータに、ユーザの指示操作入力に応じて、フィールドの地図情報を示すフィールドマップについて、第1マップ状態の範囲については所定の地図情報を含まない画像、第2マップ状態の範囲については当該所定の地図情報を含むマップ画像を表示させるマップ画像表示を行わせ、第1条件が満たされた場合に、当該第1条件が満たされた位置に設置された第1の種類のオブジェクトの周囲に対応するフィールドマップ内の範囲を第1マップ状態から第2マップ状態に変化させてもよい。
【0010】
上記(2)の構成によれば、表示するマップを所定の地図情報を含む第1状態に変化させるとともに、仮想空間にライティングが設定されるため、ユーザは、フィールドのマップを用いて、仮想空間内のフィールドの探索がより容易となる。
【0011】
(3)
上記(2)の構成において、フィールドの地形オブジェクト上には、ダメージエリアが設定されてもよい。所定の地図情報には、ダメージエリアを示す地図情報が含まれてもよい。この場合、さらに、コンピュータに、プレイヤキャラクタが地形オブジェクト上のダメージエリアに接触したと判定された場合、当該プレイヤキャラクタの体力値および当該体力値の上限の少なくとも一方を減少させてもよい。
【0012】
上記(3)の構成によれば、マップ画像によりプレイヤキャラクタにダメージを与える位置が示されるため、仮想空間内のフィールドにおいてプレイヤキャラクタを移動させる際にダメージを避けて探索することができる。
【0013】
(4)
上記(2)または(3)の構成において、さらに、コンピュータに、ユーザの指示操作入力に基づいて、表示されているマップ画像における第1マップ状態の範囲内の第1の種類のオブジェクトの位置を示すマークが指定された場合、当該指定されたマークに対応する仮想空間内の位置へプレイヤキャラクタを移動させてもよい。
【0014】
上記(4)の構成によれば、マップが示す第1の種類のオブジェクトの位置へどこからでも短時間でプレイヤキャラクタを移動させることができ、第1の種類のオブジェクトを拠点としてフィールドの探索を行いやすくなる。
【0015】
(5)
上記(1)乃至(4)の何れか1つの構成において、フィールドの地形オブジェクト上には、ダメージエリアが設定されてもよい。この場合、さらに、コンピュータに、プレイヤキャラクタが地形オブジェクト上のダメージエリアに接触したと判定された場合、当該プレイヤキャラクタの体力値および当該体力値の上限の少なくとも一方を減少させ、第1条件が満たされた後の第1の種類のオブジェクト周辺の所定の領域内にプレイヤキャラクタが配置された場合、当該プレイヤキャラクタの体力値および体力値の上限の少なくとも一方を回復させてもよい。
【0016】
上記(5)の構成によれば、第1の種類のオブジェクトの位置へ移動することによりダメージエリアで減少した体力値または体力値の上限を回復させることができるため、第1の種類のオブジェクトをフィールドの探索の中継地点として活用でき、フィールド内を探索しやすくなる。
【0017】
(6)
上記(1)乃至(5)の何れか1つの構成において、さらに、コンピュータに、仮想空間内におけるプレイヤキャラクタのアクションに応じて、当該プレイヤキャラクタが所持する第1のアイテムオブジェクトをフィールドの地形オブジェクト上に設置させる、または当該プレイヤキャラクタが所持する第1のアイテムオブジェクトを第2のアイテムオブジェクトに替えてフィールドの地形オブジェクト上に設置させ、当該地形オブジェクト上に設置された当該第1のアイテムオブジェクトまたは第2のアイテムオブジェクトが設置された位置の周囲の所定の範囲が当該設置前よりも明るくなるように仮想空間内のライティングを設定させてもよい。
【0018】
上記(6)の構成によれば、第1のアイテムオブジェクトまたは第2のアイテムオブジェクトを地形オブジェクトに設置することで、当該アイテムオブジェクトの周囲が明るくなるため、暗い空間の中を明るくしつつ、フィールドをより継続的に探索を行うことができる。
【0019】
(7)
上記(6)の構成において、さらに、コンピュータに、ユーザの操作入力に基づいて、第1のアイテムオブジェクトを仮想空間内に放つアクションをプレイヤキャラクタに行わせる処理を実行させ、放つアクションに応じて放たれた第1のオブジェクトが地形オブジェクトと衝突した位置に、当該第1のアイテムオブジェクトまたは第2のアイテムオブジェクトを設置させてもよい。
【0020】
上記(7)の構成によれば、プレイヤキャラクタから離れた範囲を明るくすることができるため、広いフィールドをより継続的に探索を行うことができる。
【0021】
また、本発明は、ゲームシステム、ゲーム装置、およびゲーム処理方法の形態で実施されてもよい。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、第1の種類のオブジェクトに基づいて仮想空間に設定されるライティングの設定により、当該第1の種類のオブジェクトの位置を含む範囲が明るくなるため、仮想空間内のフィールドの探索を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本体装置2に左コントローラ3および右コントローラ4を装着した状態の一例を示す図
【
図2】本体装置2から左コントローラ3および右コントローラ4をそれぞれ外した状態の一例を示す図
【
図6】本体装置2の内部構成の一例を示すブロック図
【
図7】本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4との内部構成の一例を示すブロック図
【
図8】地下フィールドにおける初期状態の特定建造物Bが表示されるゲーム画像の一例を示す図
【
図9】地下フィールドにおいて特定建造物Bのライティングが設定された状態で表示されるゲーム画像の一例を示す図
【
図10】特定建造物Bのライティングが設定される前後において地下フィールドの明るさが変化する領域の一例を示す図
【
図11】所定エリアの地図情報が解放された状態で表示される地下マップの一例を示す図
【
図12】プレイヤキャラクタPCがダメージエリアMAに侵入した場合に表示されるゲーム画像の一例を示す図
【
図13】仮想空間において第1アイテムオブジェクトOBJaを持つプレイヤキャラクタPCのゲーム画像の一例を示す図
【
図14】プレイヤキャラクタPCの足元に第1アイテムオブジェクトOBJaを落とすゲーム画像の一例を示す図
【
図15】プレイヤキャラクタPCが装備品オブジェクトAを振る近接攻撃アクションにより、足元の第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃を加えているゲーム画像の一例を示す図
【
図16】装備品オブジェクトAを振る近接攻撃アクションにより第2アイテムオブジェクトOBJbが地形オブジェクト上に設置されたゲーム画像の一例を示す図
【
図17】仮想空間においてプレイヤキャラクタPCが合成装備品オブジェクトαを合成するゲーム画像の一例を示す図
【
図18】プレイヤキャラクタPCが合成装備品オブジェクトαを振る近接攻撃アクションにより、合成装備品オブジェクトαに合成された第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃を加えているゲーム画像の一例を示す図
【
図19】プレイヤキャラクタPCが合成装備品オブジェクトαを振る近接攻撃アクションにより、第2アイテムオブジェクトOBJbが地形オブジェクトに設置されたゲーム画像の一例を示す図
【
図20】プレイヤキャラクタPCが合成装備品オブジェクトβを用いて遠距離攻撃アクションを行うゲーム画像の一例を示す図
【
図21】合成装備品オブジェクトβが地形オブジェクトに刺さることにより、合成装備品オブジェクトβに合成された第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃を加えているゲーム画像の一例を示す図
【
図22】合成装備品オブジェクトβを放つ遠距離攻撃アクションにより、第2アイテムオブジェクトOBJbが地形オブジェクトに設置されたゲーム画像の一例を示す図
【
図23】プレイヤキャラクタPCが崖下に第1アイテムオブジェクトOBJaを落とすゲーム画像の一例を示す図
【
図24】第1アイテムオブジェクトOBJaが第1速度を超える速度で落下することにより、第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃を与えているゲーム画像の一例を示す図
【
図25】第1速度を超える速度で落下することにより、第2アイテムオブジェクトOBJbが地形オブジェクト上に設置されたゲーム画像の一例を示す図
【
図26】本体装置2のDRAM85に設定されるデータ領域の一例を示す図
【
図27】ゲームシステム1で実行されるゲーム処理の一例を示すフローチャート
【
図28】
図27のステップS122に示す各種ゲーム処理における毎フレーム実行されている処理の一例を示すフローチャート
【
図29】
図28のステップS142における各種ゲーム制御処理の一例であるアイテムオブジェクト設置処理例を示すフローチャート
【
図30】
図28のステップS142における各種ゲーム制御処理の他の例であるアイテムオブジェクト消去処理例を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本実施形態の一例に係るゲームシステムについて説明する。本実施形態におけるゲームシステム1の一例は、本体装置(情報処理装置;本実施形態ではゲーム装置本体として機能する)2と左コントローラ3および右コントローラ4とを含む。本体装置2は、左コントローラ3および右コントローラ4がそれぞれ着脱可能である。つまり、ゲームシステム1は、左コントローラ3および右コントローラ4をそれぞれ本体装置2に装着して一体化された装置として利用できる。また、ゲームシステム1は、本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4とを別体として利用することもできる(
図2参照)。以下では、本実施形態のゲームシステム1のハードウェア構成について説明し、その後に本実施形態のゲームシステム1の制御について説明する。
【0025】
図1は、本体装置2に左コントローラ3および右コントローラ4を装着した状態の一例を示す図である。
図1に示すように、左コントローラ3および右コントローラ4は、それぞれ本体装置2に装着されて一体化されている。本体装置2は、ゲームシステム1における各種の処理(例えば、ゲーム処理)を実行する装置である。本体装置2は、ディスプレイ12を備える。左コントローラ3および右コントローラ4は、ユーザが入力を行うための操作部を備える装置である。
【0026】
図2は、本体装置2から左コントローラ3および右コントローラ4をそれぞれ外した状態の一例を示す図である。
図1および
図2に示すように、左コントローラ3および右コントローラ4は、本体装置2に着脱可能である。なお、以下において、左コントローラ3および右コントローラ4の総称として「コントローラ」と記載することがある。
【0027】
図3は、本体装置2の一例を示す六面図である。
図3に示すように、本体装置2は、略板状のハウジング11を備える。本実施形態において、ハウジング11の主面(換言すれば、表側の面、すなわち、ディスプレイ12が設けられる面)は、大略的には矩形形状である。
【0028】
なお、ハウジング11の形状および大きさは、任意である。一例として、ハウジング11は、携帯可能な大きさであってよい。また、本体装置2単体または本体装置2に左コントローラ3および右コントローラ4が装着された一体型装置は、携帯型装置となってもよい。また、本体装置2または一体型装置が手持ち型の装置となってもよい。また、本体装置2または一体型装置が可搬型装置となってもよい。
【0029】
図3に示すように、本体装置2は、ハウジング11の主面に設けられるディスプレイ12を備える。ディスプレイ12は、本体装置2が生成した画像を表示する。本実施形態においては、ディスプレイ12は、液晶表示装置(LCD)とする。ただし、ディスプレイ12は任意の種類の表示装置であってよい。
【0030】
また、本体装置2は、ディスプレイ12の画面上にタッチパネル13を備える。本実施形態においては、タッチパネル13は、マルチタッチ入力が可能な方式(例えば、静電容量方式)のものである。ただし、タッチパネル13は、任意の種類のものであってよく、例えば、シングルタッチ入力が可能な方式(例えば、抵抗膜方式)のものであってもよい。
【0031】
本体装置2は、ハウジング11の内部においてスピーカ(すなわち、
図6に示すスピーカ88)を備えている。
図3に示すように、ハウジング11の主面には、スピーカ孔11aおよび11bが形成される。そして、スピーカ88の出力音は、これらのスピーカ孔11aおよび11bからそれぞれ出力される。
【0032】
また、本体装置2は、本体装置2が左コントローラ3と有線通信を行うための端子である左側端子17と、本体装置2が右コントローラ4と有線通信を行うための右側端子21を備える。
【0033】
図3に示すように、本体装置2は、スロット23を備える。スロット23は、ハウジング11の上側面に設けられる。スロット23は、所定の種類の記憶媒体を装着可能な形状を有する。所定の種類の記憶媒体は、例えば、ゲームシステム1およびそれと同種の情報処理装置に専用の記憶媒体(例えば、専用メモリカード)である。所定の種類の記憶媒体は、例えば、本体装置2で利用されるデータ(例えば、アプリケーションのセーブデータ等)、および/または、本体装置2で実行されるプログラム(例えば、アプリケーションのプログラム等)を記憶するために用いられる。また、本体装置2は、電源ボタン28を備える。
【0034】
本体装置2は、下側端子27を備える。下側端子27は、本体装置2がクレードルと通信を行うための端子である。本実施形態において、下側端子27は、USBコネクタ(より具体的には、メス側コネクタ)である。上記一体型装置または本体装置2単体をクレードルに載置した場合、ゲームシステム1は、本体装置2が生成して出力する画像を据置型モニタに表示することができる。また、本実施形態においては、クレードルは、載置された上記一体型装置または本体装置2単体を充電する機能を有する。また、クレードルは、ハブ装置(具体的には、USBハブ)の機能を有する。
【0035】
図4は、左コントローラ3の一例を示す六面図である。
図4に示すように、左コントローラ3は、ハウジング31を備える。本実施形態においては、ハウジング31は、縦長の形状、すなわち、上下方向(すなわち、
図1および
図4に示すy軸方向)に長い形状である。左コントローラ3は、本体装置2から外された状態において、縦長となる向きで把持されることも可能である。ハウジング31は、縦長となる向きで把持される場合に片手、特に左手で把持可能な形状および大きさをしている。また、左コントローラ3は、横長となる向きで把持されることも可能である。左コントローラ3が横長となる向きで把持される場合には、両手で把持されるようにしてもよい。
【0036】
左コントローラ3は、アナログスティック32を備える。
図4に示すように、アナログスティック32は、ハウジング31の主面に設けられる。アナログスティック32は、方向を入力することが可能な方向入力部として用いることができる。ユーザは、アナログスティック32を傾倒することによって傾倒方向に応じた方向の入力(および、傾倒した角度に応じた大きさの入力)が可能である。なお、左コントローラ3は、方向入力部として、アナログスティックに代えて、十字キーまたはスライド入力が可能なスライドスティック等を備えるようにしてもよい。また、本実施形態においては、アナログスティック32を押下する入力が可能である。
【0037】
左コントローラ3は、各種操作ボタンを備える。左コントローラ3は、ハウジング31の主面上に4つの操作ボタン33~36(具体的には、右方向ボタン33、下方向ボタン34、上方向ボタン35、および左方向ボタン36)を備える。さらに、左コントローラ3は、録画ボタン37および-(マイナス)ボタン47を備える。左コントローラ3は、ハウジング31の側面の左上に第1Lボタン38およびZLボタン39を備える。また、左コントローラ3は、ハウジング31の側面の、本体装置2に装着される際に装着される側の面に第2Lボタン43および第2Rボタン44を備える。これらの操作ボタンは、本体装置2で実行される各種プログラム(例えば、OSプログラムやアプリケーションプログラム)に応じた指示を行うために用いられる。
【0038】
また、左コントローラ3は、左コントローラ3が本体装置2と有線通信を行うための端子42を備える。
【0039】
図5は、右コントローラ4の一例を示す六面図である。
図5に示すように、右コントローラ4は、ハウジング51を備える。本実施形態においては、ハウジング51は、縦長の形状、すなわち、上下方向に長い形状である。右コントローラ4は、本体装置2から外された状態において、縦長となる向きで把持されることも可能である。ハウジング51は、縦長となる向きで把持される場合に片手、特に右手で把持可能な形状および大きさをしている。また、右コントローラ4は、横長となる向きで把持されることも可能である。右コントローラ4が横長となる向きで把持される場合には、両手で把持されるようにしてもよい。
【0040】
右コントローラ4は、左コントローラ3と同様、方向入力部としてアナログスティック52を備える。本実施形態においては、アナログスティック52は、左コントローラ3のアナログスティック32と同じ構成である。また、右コントローラ4は、アナログスティックに代えて、十字キーまたはスライド入力が可能なスライドスティック等を備えるようにしてもよい。また、右コントローラ4は、左コントローラ3と同様、ハウジング51の主面上に4つの操作ボタン53~56(具体的には、Aボタン53、Bボタン54、Xボタン55、およびYボタン56)を備える。さらに、右コントローラ4は、+(プラス)ボタン57およびホームボタン58を備える。また、右コントローラ4は、ハウジング51の側面の右上に第1Rボタン60およびZRボタン61を備える。また、右コントローラ4は、左コントローラ3と同様、第2Lボタン65および第2Rボタン66を備える。
【0041】
また、右コントローラ4は、右コントローラ4が本体装置2と有線通信を行うための端子64を備える。
【0042】
図6は、本体装置2の内部構成の一例を示すブロック図である。本体装置2は、
図3に示す構成の他、
図6に示す各構成要素81~91、97、および98を備える。これらの構成要素81~91、97、および98のいくつかは、電子部品として電子回路基板上に実装されてハウジング11内に収納されてもよい。
【0043】
本体装置2は、プロセッサ81を備える。プロセッサ81は、本体装置2において実行される各種の情報処理を実行する情報処理部であって、例えば、CPU(Central Processing Unit)のみから構成されてもよいし、CPU機能、GPU(Graphics Processing Unit)機能等の複数の機能を含むSoC(System-on-a-chip)から構成されてもよい。プロセッサ81は、記憶部(具体的には、フラッシュメモリ84等の内部記憶媒体、あるいは、スロット23に装着される外部記憶媒体等)に記憶される情報処理プログラム(例えば、ゲームプログラム)を実行することによって、各種の情報処理を実行する。
【0044】
本体装置2は、自身に内蔵される内部記憶媒体の一例として、フラッシュメモリ84およびDRAM(Dynamic Random Access Memory)85を備える。フラッシュメモリ84およびDRAM85は、プロセッサ81に接続される。フラッシュメモリ84は、主に、本体装置2に保存される各種のデータ(プログラムであってもよい)を記憶するために用いられるメモリである。DRAM85は、情報処理において用いられる各種のデータを一時的に記憶するために用いられるメモリである。
【0045】
本体装置2は、スロットインターフェース(以下、「I/F」と略記する。)91を備える。スロットI/F91は、プロセッサ81に接続される。スロットI/F91は、スロット23に接続され、スロット23に装着された所定の種類の記憶媒体(例えば、専用メモリカード)に対するデータの読み出しおよび書き込みを、プロセッサ81の指示に応じて行う。
【0046】
プロセッサ81は、フラッシュメモリ84およびDRAM85、ならびに上記各記憶媒体との間でデータを適宜読み出したり書き込んだりして、上記の情報処理を実行する。
【0047】
本体装置2は、ネットワーク通信部82を備える。ネットワーク通信部82は、プロセッサ81に接続される。ネットワーク通信部82は、ネットワークを介して外部の装置と通信(具体的には、無線通信)を行う。本実施形態においては、ネットワーク通信部82は、第1の通信態様としてWi-Fiの規格に準拠した方式により、無線LANに接続して外部装置と通信を行う。また、ネットワーク通信部82は、第2の通信態様として所定の通信方式(例えば、独自プロトコルによる通信や、赤外線通信)により、同種の他の本体装置2との間で無線通信を行う。なお、上記第2の通信態様による無線通信は、閉ざされたローカルネットワークエリア内に配置された他の本体装置2との間で無線通信可能であり、複数の本体装置2の間で直接通信することによってデータが送受信される、いわゆる「ローカル通信」を可能とする機能を実現する。
【0048】
本体装置2は、コントローラ通信部83を備える。コントローラ通信部83は、プロセッサ81に接続される。コントローラ通信部83は、左コントローラ3および/または右コントローラ4と無線通信を行う。本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4との通信方式は任意であるが、本実施形態においては、コントローラ通信部83は、左コントローラ3との間および右コントローラ4との間で、Bluetooth(登録商標)の規格に従った通信を行う。
【0049】
プロセッサ81は、上述の左側端子17、右側端子21、および下側端子27に接続される。プロセッサ81は、左コントローラ3と有線通信を行う場合、左側端子17を介して左コントローラ3へデータを送信するとともに、左側端子17を介して左コントローラ3から操作データを受信する。また、プロセッサ81は、右コントローラ4と有線通信を行う場合、右側端子21を介して右コントローラ4へデータを送信するとともに、右側端子21を介して右コントローラ4から操作データを受信する。また、プロセッサ81は、クレードルと通信を行う場合、下側端子27を介してクレードルへデータを送信する。このように、本実施形態においては、本体装置2は、左コントローラ3および右コントローラ4との間で、それぞれ有線通信と無線通信との両方を行うことができる。また、左コントローラ3および右コントローラ4が本体装置2に装着された一体型装置または本体装置2単体がクレードルに装着された場合、本体装置2は、クレードルを介してデータ(例えば、画像データや音声データ)を据置型モニタ等に出力することができる。
【0050】
ここで、本体装置2は、複数の左コントローラ3と同時に(換言すれば、並行して)通信を行うことができる。また、本体装置2は、複数の右コントローラ4と同時に(換言すれば、並行して)通信を行うことができる。したがって、複数のユーザは、左コントローラ3および右コントローラ4のセットをそれぞれ用いて、本体装置2に対する入力を同時に行うことができる。一例として、第1ユーザが左コントローラ3および右コントローラ4の第1セットを用いて本体装置2に対して入力を行うと同時に、第2ユーザが左コントローラ3および右コントローラ4の第2セットを用いて本体装置2に対して入力を行うことが可能となる。
【0051】
また、ディスプレイ12は、プロセッサ81に接続される。プロセッサ81は、(例えば、上記の情報処理の実行によって)生成した画像および/または外部から取得した画像をディスプレイ12に表示する。
【0052】
本体装置2は、コーデック回路87およびスピーカ(具体的には、左スピーカおよび右スピーカ)88を備える。コーデック回路87は、スピーカ88および音声入出力端子25に接続されるとともに、プロセッサ81に接続される。コーデック回路87は、スピーカ88および音声入出力端子25に対する音声データの入出力を制御する回路である。
【0053】
本体装置2は、電力制御部97およびバッテリ98を備える。電力制御部97は、バッテリ98およびプロセッサ81に接続される。また、図示しないが、電力制御部97は、本体装置2の各部(具体的には、バッテリ98の電力の給電を受ける各部、左側端子17、および右側端子21)に接続される。電力制御部97は、プロセッサ81からの指令に基づいて、バッテリ98から上記各部への電力供給を制御する。
【0054】
また、バッテリ98は、下側端子27に接続される。外部の充電装置(例えば、クレードル)が下側端子27に接続され、下側端子27を介して本体装置2に電力が供給される場合、供給された電力がバッテリ98に充電される。
【0055】
図7は、本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4との内部構成の一例を示すブロック図である。なお、本体装置2に関する内部構成の詳細については、
図6で示しているため
図7では省略している。
【0056】
左コントローラ3は、本体装置2との間で通信を行う通信制御部101を備える。
図7に示すように、通信制御部101は、端子42を含む各構成要素に接続される。本実施形態においては、通信制御部101は、端子42を介した有線通信と、端子42を介さない無線通信との両方で本体装置2と通信を行うことが可能である。通信制御部101は、左コントローラ3が本体装置2に対して行う通信方法を制御する。すなわち、左コントローラ3が本体装置2に装着されている場合、通信制御部101は、端子42を介して本体装置2と通信を行う。また、左コントローラ3が本体装置2から外されている場合、通信制御部101は、本体装置2(具体的には、コントローラ通信部83)との間で無線通信を行う。コントローラ通信部83と通信制御部101との間の無線通信は、例えばBluetooth(登録商標)の規格に従って行われる。
【0057】
また、左コントローラ3は、例えばフラッシュメモリ等のメモリ102を備える。通信制御部101は、例えばマイコン(マイクロプロセッサとも言う)で構成され、メモリ102に記憶されるファームウェアを実行することによって各種の処理を実行する。
【0058】
左コントローラ3は、各ボタン103(具体的には、ボタン33~39、43、44、および47)を備える。また、左コントローラ3は、アナログスティック(
図7では「スティック」と記載する)32を備える。各ボタン103およびアナログスティック32は、自身に対して行われた操作に関する情報を、適宜のタイミングで繰り返し通信制御部101へ出力する。
【0059】
通信制御部101は、各入力部(具体的には、各ボタン103、および、アナログスティック32)から、入力に関する情報(具体的には、操作に関する情報、またはセンサによる検出結果)を取得する。通信制御部101は、取得した情報(または取得した情報に所定の加工を行った情報)を含む操作データを本体装置2へ送信する。なお、操作データは、所定時間に1回の割合で繰り返し送信される。なお、入力に関する情報が本体装置2へ送信される間隔は、各入力部について同じであってもよいし、同じでなくてもよい。
【0060】
上記操作データが本体装置2へ送信されることによって、本体装置2は、左コントローラ3に対して行われた入力を得ることができる。すなわち、本体装置2は、各ボタン103およびアナログスティック32に対する操作を、操作データに基づいて判別することができる。
【0061】
左コントローラ3は、電力供給部108を備える。本実施形態において、電力供給部108は、バッテリおよび電力制御回路を有する。図示しないが、電力制御回路は、バッテリに接続されるとともに、左コントローラ3の各部(具体的には、バッテリの電力の給電を受ける各部)に接続される。
【0062】
図7に示すように、右コントローラ4は、本体装置2との間で通信を行う通信制御部111を備える。また、右コントローラ4は、通信制御部111に接続されるメモリ112を備える。通信制御部111は、端子64を含む各構成要素に接続される。通信制御部111およびメモリ112は、左コントローラ3の通信制御部101およびメモリ102と同様の機能を有する。したがって、通信制御部111は、端子64を介した有線通信と、端子64を介さない無線通信(具体的には、Bluetooth(登録商標)の規格に従った通信)との両方で本体装置2と通信を行うことが可能であり、右コントローラ4が本体装置2に対して行う通信方法を制御する。
【0063】
右コントローラ4は、左コントローラ3の各入力部と同様の各入力部を備える。具体的には、各ボタン113、および、アナログスティック52を備える。これらの各入力部については、左コントローラ3の各入力部と同様の機能を有し、同様に動作する。
【0064】
右コントローラ4は、電力供給部118を備える。電力供給部118は、左コントローラ3の電力供給部108と同様の機能を有し、同様に動作する。
【0065】
以上に説明したように、本実施形態におけるゲームシステム1については左コントローラ3および右コントローラ4が本体装置2から着脱可能である。また、クレードルに左コントローラ3および右コントローラ4が本体装置2に装着された一体型装置や本体装置2単体を装着することによって据置型モニタ等の外部表示装置に画像(および音声)を出力可能である。以下の説明では、ディスプレイ12に画像を表示する利用態様におけるゲームシステム1を用いて説明する。なお、ディスプレイ12に画像を表示する利用態様におけるゲームシステム1を用いる場合、左コントローラ3および右コントローラ4が本体装置2に固定された態様(例えば、本体装置2、左コントローラ3、および右コントローラ4が1つの筐体で一体化された態様)のゲームシステム1が用いられてもかまわない。
【0066】
ゲームシステム1における左コントローラ3および/または右コントローラ4の各操作ボタンやスティックの操作、あるいは本体装置2のタッチパネル13に対するタッチ操作等に応じて、ディスプレイ12に表示される仮想空間を用いたゲームプレイが行われる。本実施例では、一例として、上記操作ボタン、スティック、およびタッチパネル13を用いたユーザ操作に応じて、仮想空間内で動作するプレイヤキャラクタPCを用いたゲームプレイが可能となる。
【0067】
図8~
図12を用いてゲームシステム1において行われる第1のゲーム処理の概要について説明する。なお、
図8は、地下フィールドにおける初期状態の特定建造物Bが表示されるゲーム画像の一例を示す図である。
図9は、地下フィールドにおいて特定建造物Bのライティングが設定された状態で表示されるゲーム画像の一例を示す図である。
図10は、特定建造物Bのライティングが設定される前後において地下フィールドの明るさが変化する領域の一例を示す図である。
図11は、所定エリアの地図情報が解放された状態で表示される地下マップの一例を示す図である。
図12は、プレイヤキャラクタPCがダメージエリアMAに侵入した場合に表示されるゲーム画像の一例を示す図である。
【0068】
図8において、仮想空間における地下フィールドにおいて、特定建造物Bが設置されている。本実施例においては、便宜上、仮想空間における所定高さ以上のフィールドを空フィールドとし、仮想空間における地面から所定の高さ未満となるフィールドを地上フィールドとし、当該地面の下のフィールドを地下フィールドとして説明する。プレイヤキャラクタPCは、ユーザの移動操作入力に基づいて、仮想空間内における地上フィールド、当該地上フィールドの地面の下の地下フィールド、および当該地上フィールド上空の空フィールドを少なくとも移動することができる。なお、各フィールドは、仮想空間内において実際に区切られていなくてもよい。また、本実施例においては、ゲーム画像が本体装置2のディスプレイ12に表示されるものとするが、本体装置2に接続される他の表示装置に表示されてもよい。
【0069】
上記地下フィールドでは、光源が設定されていない場合は暗闇の空間となり、プレイヤキャラクタPCが探索しづらいフィールドとなる。例えば、地下フィールドを含む仮想空間全体には、仮想空間の表示を可能とする最低限の明るさを確保するための一律の環境光が設定されている。この場合、地下フィールドは、仮想空間に設定されている上記環境光の明るさ未満の空間(例えば、暗闇の空間)が設定される。上述したように、仮想空間全体に対して一律の明るさの環境光が設定されている場合、地下フィールドを表示するための画像に対して当該環境光による明るさより暗くなるように減光する(例えば、黒色で塗りつぶす)処理が行われることにより、ディスプレイ12に表示される表示用画像が生成される。一例として、仮想カメラから見た地下フィールドの画像をレンダリングするためのフレームバッファに、上記減光を行うエフェクト(フィルター)を適用することによる処理が行われてもよい。
【0070】
図8に示すように、後述するライティングが設定される前の特定建造物Bは、地下フィールドが暗い場合(例えば、暗闇の場合)であっても、ユーザが視認可能な明るさに設定される。一例として、上記ライティングが設定される前の特定建造物Bには、点光源やエミッションにより弱く発光させる処理が設定されていてもよい。例えば、上記設定により明るくなる範囲について、黒色の塗りつぶしを解除することにより、当該設定による明るさを有効にした表示が行われる。これにより、仮想空間画像を生成するための仮想カメラと特定建造物Bとの間に障害物がなければ、地下フィールドが暗闇であってもユーザによって特定建造物Bが視認可能に表示される。そして、ユーザは、暗闇の地下フィールドであっても、プレイヤキャラクタPCを特定建造物Bに辿り着かせるように操作することが可能となる。
【0071】
第1のゲーム処理例では、特定建造物BをプレイヤキャラクタPCが訪れて所定のアクションを行った場合、特定建造物Bを含む地下フィールド内の所定の範囲が当該アクション前よりも明るくなるように仮想空間内のライティングが設定される。また、後述により明らかとなるが、特定建造物Bは、当該特定建造物Bが設置されている地下フィールドに対応する地下エリアの地図情報を解放する際にプレイヤキャラクタPCが訪れる必要がある場所としても機能しており、本実施例では各地下エリアに対応する地下フィールドに少なくとも1つ設置されている。なお、他の実施例においては、特定建造物Bが設置されていない地下エリアがあってもよい。そして、特定建造物BをプレイヤキャラクタPCが訪れて上記所定のアクションを行った場合、特定建造物Bの位置に基づく上記ライティングが設定されるとともに、当該特定建造物Bが設置されている地下フィールドに対応する地下エリアの地図情報を解放する一連の演出が開始される。なお、上記特定建造物BをプレイヤキャラクタPCが訪れて所定のアクションを行うことは、プレイヤキャラクタが第1条件を満たした場合の一例に相当する。また、上記特定建造物Bは、第1の種類のオブジェクトの一例に相当する。
【0072】
一例として、特定建造物B内にプレイヤキャラクタPCが配置された状態で「しらべる」コマンドを実行するユーザ操作入力が行われた場合、プレイヤキャラクタPCが所定のアクションを行う。そして、プレイヤキャラクタPCが特定建造物B内で所定のアクションを行うことにより、
図9に示すように当該特定建造物Bの位置を含む地下フィールド内の所定の範囲が上記所定のアクションが行われる前よりも明るくなるように、仮想空間内のライティングが設定される。
【0073】
上記ライティングは、特定建造物Bの位置に基づいて、時間経過等によって消滅することのない明るさを地下フィールド内に設定する。例えば、地下フィールド内を明るくする範囲について、黒色の塗りつぶしを解除することにより、当該範囲における上記環境光による明るさを有効にした表示を行う。また、特定建造物Bから直接光を放つ光源を特定建造物Bにさらに設定することにより、上記範囲内を上記環境光による明るさよりもさらに明るくしてもよいし、上記範囲内に新たに光源を設定してもよい。なお、特定建造物Bには任意の光源が設定されてもよく、点光源、面光源、線光源、平行光源、スポットライト等が設定されてもよい。また、上記ライティングの設定により、特定建造物Bには、上記所定のアクションが行われる前に設定されていたエミッションとは異なる光(例えば、相対的に明るい光)を放つエミッションによるポストエフェクトが設定されてもよい。
【0074】
上記所定のアクションが行われることにより、地下フィールドにおける特定建造物Bの周辺の明るさは、一例として
図10に示すように変化する。
図10は、上記所定のアクションが行われる前後の特定建造物Bの周辺の明るさを、地形フィールドの上方から模式的に示している。例えば、
図10の上図に示すように、上記所定のアクションが行われる前の地下フィールドは、
図10において黒色で塗りつぶしている部分で示すように、最低限の明るさを確保するための一律の環境光の明るさよりも暗い領域(暗闇領域)が全体に形成されており、当該領域の中央付近に明るさ領域Ab1が形成されている。明るさ領域Ab1は、地下フィールドが暗い場合でも特定建造物Bが視認可能に設定される明るさを示す領域であり、地下フィールド全体の暗闇領域よりは明るいものの相対的に暗く小さな範囲となっている。
【0075】
また、
図10の下図に示すように、上記所定のアクションが行われた後の地下フィールドには、上記ライティングが設定されることによって、特定建造物Bの位置を基準として明るさ領域Ab2およびAb3が形成されている。明るさ領域Ab2は、特定建造物Bの位置に基づいて上記環境光による一律の明るさを有効に変化させた領域であり、一例として地下フィールドにおける特定建造物Bから第1距離内となる円形領域で表される。明るさ領域Ab2は、地下フィールド全体の暗闇領域および明るさ領域Ab1より明るく、明るさ領域Ab1よりも広い範囲となる。
【0076】
明るさ領域Ab3は、特定建造物Bに直接光が設定されることによる明るさが作用する領域であり、一例として地下フィールドにおける特定建造物Bから第2距離内となる円形領域で表される。ここで、上記第2距離が上記第1距離より短く設定されるため、明るさ領域Ab3は、明るさ領域Ab2よりも狭い円形領域となる。また、明るさ領域Ab3は、上記環境光の明るさと特定建造物Bからの直接光による明るさとが重複して作用する領域となり、上記環境光のみが作用する明るさ領域Ab2の明るさより明るい範囲となるが、光源の位置(特定建造物Bの位置)から遠くなるほど明るさが漸減する領域となる。
【0077】
このように、特定建造物Bの位置を基準として地下フィールドにライティングが設定されることにより、ユーザが地下フィールド内を視認できる範囲が拡がるため、プレイヤキャラクタPCによる地下フィールドの探索が容易となる。
【0078】
なお、地下フィールドに形成される明るさ領域Ab1~Ab3それぞれの形状は、円形でなくてもかまわない。例えば、明るさ領域Ab1~Ab3それぞれの形状は、楕円形、多角形、角丸多角形等の形状の他、任意の形状であってもかまわない。また、明るさ領域Ab1~Ab3それぞれの形状やサイズは、時間経過に応じて変化してもよい。例えば、上記形状は、時間経過に応じてその範囲が縮小されたり、時間経過に応じてその範囲が拡大されたり、時間経過に応じてその範囲の拡縮が繰り返されたりしてもよい。また、明るさ領域Ab1およびAb3それぞれの明るさは、時間経過に応じて暗く減光されてもよいし、時間経過に応じて光量が増えて明るくされてもよい。
【0079】
また、複数の特定建造物Bそれぞれに基づく明るさ領域が隣接する場合、それぞれの明るさ領域を接合させてもよい。この場合、それぞれの明るさ領域が重なる範囲に関しては、一方の明るさ領域に設定されている明るさに設定されてもよいし、それぞれの明るさを重畳させてさらに明るく設定してもよい。
【0080】
また、上述した説明では、特定建造物Bの位置に基づいて、仮想空間に設定するライティングとして、仮想空間に設定されている環境光と特定建造物Bに設定する光源を設定したが、他の態様によってライティングが設定されてもよい。例えば、仮想空間に設定されている環境光のみによって上記ライティングが設定されてもよいし、特定建造物Bに設定する光源(直接光)のみによって上記ライティングが設定されてもよい。また、仮想空間に設定されている環境光と光源によらない光とにより上記ライティングが設定されてもよい。
【0081】
また、上述した説明では、特定建造物Bの位置に基づいて、地下フィールドを明るい空間にするため、黒色の塗りつぶしを解除することにより、環境光によるライティングを設定しているが、他の態様により環境光を有効にしてもよい。例えば、少なくとも地下フィールドに環境光を設定しないことにより暗い空間を設定する場合、特定建造物Bの位置に基づく範囲に環境光を設定することによって、上記ライティングが設定されてもよい。
【0082】
本実施例では、特定建造物BをプレイヤキャラクタPCが訪れて上記所定のアクションが行われた場合、ユーザが見ることができる地図情報を解放する処理も行われる。ここで、本実施例では、地下フィールドの一部または全部が地下マップにより表され、地上フィールドの一部または全部が地上マップにより表され、空フィールドの一部または全部が空マップにより表される。
【0083】
各フィールドの地図情報を示すマップは、複数のエリアに区切られている。そして、各マップは、エリア毎に、所定の地図情報を含む第1状態のマップ(例えば、詳細な地図情報が表示されるエリアのマップ)または当該所定の地図情報を含まない第2状態のマップ(例えば、詳細な地図情報が表示されないエリアのマップ)により構成される。そして、プレイヤキャラクタPCが地図情報を解放する動作を行うことにより、当該動作が行われたエリアのマップを第2状態から第1状態に変化させることができる。
【0084】
例えば、地下フィールドの地図情報を示す地下マップは、複数の地下エリアに区切られている。そして、地下マップは、地下エリア毎に、所定の地図情報を含む第1状態のマップまたは当該所定の地図情報を含まない第2状態のマップにより構成される。そして、特定建造物BにプレイヤキャラクタPCが配置された状態で上記所定のアクションが行われた場合、当該特定建造物Bが設置されている地下フィールドに対応する地下エリアの地図情報が上記第1状態から上記第2状態に解放されて、ゲームプレイ中に当該地下エリアの地図情報を見ることができるようになる。本実施例では、特定建造物Bが設置されている地下フィールドに対応する地下エリア(例えば、Aエリア)の領域に所定の地図情報が記述された地下マップが表示されることにより、当該地図情報が解放されたことを報知する演出が行われる。
【0085】
例えば、
図11に示すように、上記地図情報が解放されたことを示す演出では、特定建造物Bが設置されている地下フィールドに対応するAエリアを含み、当該Aエリアの領域に詳細な地図情報が記述された地下マップが、特定建造物Bの周囲が明るく照らされた旨を報知する情報とともに表示される。ここで、上記地図情報の解放により地下エリアの領域に記述される詳細な地図情報は、当該地下エリア内の海、湖、池、川、山、丘、森林、平原等の名称、形状、等高線等の地形情報や、当該地下エリア内に対応する地下フィールドに設けられている道、橋、建造物等の名称、形状、設置位置等の造設/築造情報等を含んでいる。また、上記地図情報は、地下フィールドに設定されているダメージエリアMAの位置および形状を示す情報が含まれている。
【0086】
例えば、
図11に示す地下マップの一例では、Aエリアに対応する地下フィールドの地形およびダメージエリアMAや地下フィールドに設置されている建造物M1およびM2のマークが表示され、それぞれの形状、種別、位置等が表されている。また、表示される地下マップには、現エリア内におけるプレイヤキャラクタPCの現在地Cが示される。また、
図11に示す地下マップの一例では、ダメージエリアMAを示す地図情報を黒色で塗りつぶした領域で示している。
【0087】
また、
図11には、地図情報が解放済のAエリアと未解放の他のエリアとによって構成された地下マップの一例が表示されている。例えば、上記地下マップにおける他のエリアの領域は、地図情報が未解放であり、Aエリアのような詳細な地図情報が記述されない。本実施例では、地図情報が未解放となっている地下エリアについては、その全域において地図情報が全く記述されない、または一部の情報のみが部分的に記述される。例えば、地図情報が未解放のエリアであっても、プレイヤキャラクタPCが現時点までに訪れたことがある地下フィールドの建造物等の名称や造設/築造情報が記述されてもよい。
【0088】
図11においては、地下エリアの形状が当該地下エリアの地図情報を解放するための特定建造物Bが設置される地下フィールド上の位置を含む円形で形成される例を用いている。ここで、地下エリアは、当該地下エリアの地図情報を解放するための特定建造物Bを中心とする円形状で形成されてもよいし、特定建造物Bが中心以外の位置となった円形状で形成されてもよい。また、地下エリアは、楕円形、多角形、円弧形、ひょうたん形等の形状の他、任意の形状であってもよく、地下エリア毎に異なる形状であってもよい。また、地図情報が解放される地下エリアの形状は、当該地下エリアの地図情報を解放するための特定建造物Bに基づいたライティングの設定により明るくなる領域(例えば、
図10に示す明るさ領域Ab2)と異なるが、他の実施例においては同じであってもよい。
【0089】
また、隣接する地下エリアの地図情報解放状況に応じて、地下エリアの形状が変形してもかまわない。一例として、隣接する2つの地下エリアの地図情報が解放されることにより、両エリアの接近する部分が結合されて一体化されるようにそれぞれのエリアの少なくとも一部が変形(例えば、2つの円形領域同士が結合することにより1つのひょうたん形領域に変形)してもかまわない。
【0090】
また、地図情報が解放されるタイミングは、特定建造物Bに基づいたライティングが設定された後でもよいし、当該ライティングが設定される前でもよい。これらの例の何れにおいても、地下エリアの地図情報が解放される処理が行われるタイミングと、当該地図情報が解放されたことを示す演出が行われるタイミングとは、同じであってもよいし、異なるタイミングであってもよい。
【0091】
本実施例において、現エリアの地図情報が解放されたことを示す演出が行われた後、ユーザの移動操作入力に基づくプレイヤキャラクタPCの動作制御を再開することができる。これによって、ユーザが地下マップにおいて解放された地図情報を確認した後に、明るくなった地下フィールド上においてプレイヤキャラクタPCの移動制御を再開することができるため、地下フィールドの探索が容易となる。
【0092】
また、ユーザの操作入力に応じたプレイヤキャラクタPCの動作制御が可能なゲームプレイ中において、ユーザが所望する任意のタイミングでマップ画像を表示することができる。例えば、上記ゲームプレイ中において、ユーザによる所定の指示操作入力(例えば、左コントローラ3の-ボタン47を押下するマップ表示切替操作入力)が行われたことに応じて、上述したプレイヤキャラクタPCが位置する地下フィールドに対応する地下エリアを含む地下マップについてのマップ画像が表示される。また、上記マップ表示においては、ユーザによる地下マップと地上マップと空マップとを切り替える操作入力(例えば、左コントローラ3の上ボタン35または下ボタン34を押下するマップ切替操作入力)に応じて、表示するマップを切り替えることができる。なお、上記マップ表示において表示される地下マップ、地上マップ、および空マップは、地図情報が解放済のエリアには所定の地図情報が含まれた状態(例えば、詳細な地図情報が記述された状態)で、地図情報が未解放のエリアには所定の地図情報が含まれない状態(例えば、詳細な地図情報が記述されていない状態)で表示される。
【0093】
次に、
図9および
図12を参照して、地下フィールドに設定されるダメージエリアMAについて説明する。
図9および
図12に示すように、地下フィールドにおける地形オブジェクトL上の一部に、ダメージエリアMAが設定されている。ダメージエリアMAは、地下フィールドに上述したライティングが設定されて地形オブジェクトLが視認可能に表示されている状態では、その表示態様によってダメージエリアMAでないエリアと区別可能に表示される。例えば、ダメージエリアMAは、地形オブジェクトLの表面が特定の色で着色されることにより、その範囲が示される。
【0094】
プレイヤキャラクタPCは、ユーザの移動操作入力に基づいて、仮想空間内における地下フィールドにおける地形オブジェクトL上を移動することができ、ダメージエリアMAが設定されている地形オブジェクトL上に侵入した場合、所定のダメージを受ける。例えば、プレイヤキャラクタPCには、0になると仮想空間での行動が不能となる体力値(HP)が設定される。そして、プレイヤキャラクタPCがダメージエリアMA内の地形オブジェクトL上に侵入した場合、侵入時間や侵入回数等に基づいて、体力値および体力値の上限の少なくとも一方が減少する。
【0095】
例えば、
図12の上図は、ダメージエリアMAが設定されている地形オブジェクトL上にプレイヤキャラクタPCが侵入する前の状態を示しており、当該プレイヤキャラクタPCの体力値の上限5のうち、体力値4が残っていることを示すHPゲージHPGが表示されている。また、
図12下図は、ダメージエリアMAが設定されている地形オブジェクトL上にプレイヤキャラクタPCが侵入した後の状態を示しており、HPゲージHPGにより、当該プレイヤキャラクタPCの体力値の上限5が上限4に減少するとともに、体力値4が体力値2に減少したことを示している。
【0096】
このようにダメージエリアMAは、プレイヤキャラクタPCの体力を奪う機能を有している。ここで、ダメージエリアMAは、上述したライティングが設定されて明るい状態では、ダメージエリアMAでないエリアと区別可能に表示されるが、当該ライティングが設定されていない暗い状態ではダメージエリアMAでないエリアと区別がし難い状態となる。上述したライティングが設定されることにより、地下フィールドが表示されるゲーム画像によってダメージエリアMAが区別可能になるとともに、地下マップの地図情報解放後に表示される地図情報にダメージエリアMAの位置および形状が含まれるため、ダメージエリアMAを避けることが容易な状態となる。
【0097】
また、本実施例においては、上記所定のアクションが行われた後(すなわち、上記ライティングが設定された後)の特定建造物BをプレイヤキャラクタPCが訪れる、または当該特定建造物Bの周辺となる所定の範囲内にプレイヤキャラクタPCが配置されることにより、体力値および体力値の上限の少なくとも一方を回復することができる。一例として、プレイヤキャラクタPCの体力値および体力値の上限の少なくとも一方は、特定建造物Bを訪れている、または上記所定の範囲内に配置されている時間や回数に基づいて、回復する。したがって、特定建造物Bに基づくライティングを設定することにより、ダメージエリアMAを避けるためのプレイヤキャラクタPCの動作が容易になるとともに、減少した体力値の回復も可能となるため、当該ライティングの設定は、地下フィールドを探索する上で重要な要素となる。
【0098】
本実施例においては、上記マップ画像の表示中において、地下マップに表示されている解放済エリアの建造物等のマークが指定されるユーザの指示操作入力が行われた場合、仮想空間における現在地から当該マークに対応する仮想空間内の位置へプレイヤキャラクタPCを自動的に(すなわち、ユーザによるプレイヤキャラクタPCの移動操作入力がなくても)移動させることができる。例えば、表示されている地下マップにおいて特定建造物Bを示すマークを指定するユーザの指示操作入力が行われた場合、プレイヤキャラクタPCを当該マークに対応する仮想空間内の位置(例えば、当該特定建造物B内や当該特定建造物Bの周辺)にワープ移動(例えば、当該対応位置に瞬間的に移動)させることができる。このように、本実施例では、地図情報の解放後は、プレイヤキャラクタPCがどの場所に位置していても、地図情報の解放に用いられた特定建造物B内またはその周辺へワープ移動することができる。これにより、ダメージエリアMAにより体力値や体力値の上限が減少した場合の回復や、地下フィールドにおける探索で迷った際に、プレイヤキャラクタPCが上記ワープ移動で特定建造物Bに戻って探索を再開することができる。
【0099】
本実施例では、プレイヤキャラクタPCが収納して所持するアイテムオブジェクトを利用して、新たなライティングをさらに設定することも可能である。以下においては、プレイヤキャラクタPCが所持するアイテムオブジェクトを用いたゲーム処理例を、第2のゲーム処理例~第5のゲーム処理例として説明する。
【0100】
図13~
図16を用いてゲームシステム1において行われる第2のゲーム処理例の概要について説明する。なお、
図13は、仮想空間において第1アイテムオブジェクトOBJaを持つプレイヤキャラクタPCのゲーム画像の一例を示す図である。
図14は、プレイヤキャラクタPCの足元に第1アイテムオブジェクトOBJaを落とすゲーム画像の一例を示す図である。
図15は、プレイヤキャラクタPCが装備品オブジェクトAを振る近接攻撃アクションにより、足元の第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃を加えているゲーム画像の一例を示す図である。
図16は、装備品オブジェクトAを振る近接攻撃アクションにより第2アイテムオブジェクトOBJbが地形オブジェクトL上に設置されたゲーム画像の一例を示す図である。
【0101】
図13において、仮想空間における地下フィールドに、プレイヤキャラクタPCが位置している画像が表示されている。なお、第2のゲーム処理例~第5のゲーム処理例を説明するために用いられる図面では、説明をわかりやすくするために、地下フィールドにおけるプレイヤキャラクタPCや各種仮想オブジェクトを見える状態として、地下フィールドの暗さを表現せずに例示している。
【0102】
図13において、プレイヤキャラクタPCは、第1アイテムオブジェクトOBJaを手で持っている状態で地下フィールド内に配置されている。第1アイテムオブジェクトOBJaは、プレイヤキャラクタPCが所定の取得アクション(例えば、フィールド上に落ちている第1アイテムオブジェクトOBJaを拾うアクション)を行うことにより、地上フィールド上または地下フィールド上において取得して、プレイヤキャラクタPCに収納することができる。ここで、プレイヤキャラクタPCが第1アイテムオブジェクトOBJaを収納する状態とは、プレイヤキャラクタPCが第1アイテムオブジェクトOBJa等のオブジェクトを装備や把持等せずに持ち運ぶことができる状態である。このとき、第1アイテムオブジェクトOBJaは、ゲームフィールドには表示されていなくてもよい。収納した第1アイテムオブジェクトOBJaは、基本的には適宜の状況でユーザの操作入力に応じてゲームフィールドに配置したり、使用(装備や把持を含む)されたりすることができる。一例として、例えば、ポーチやアイテムボックスに第1アイテムオブジェクトOBJaを入れることで第1アイテムオブジェクトOBJaを収納する。なお、そのような収容体は表示されなくてもよい。また、ポーチやアイテムボックス等の収容体は、ゲームフィールドに存在せずに単に第1アイテムオブジェクトOBJaを収納する機能のみが存在してもよい。
【0103】
なお、第1アイテムオブジェクトOBJaは、ゲームフィールド(地形オブジェクトL)上にゲーム開始時に予め配置されているオブジェクトであってもよいし、敵キャラクタが落としたり、敵キャラクタが倒されたことに応じて配置されたり、アイテムオブジェクトではないオブジェクトから得られるオブジェクトであったりしてもよい。
【0104】
第1アイテムオブジェクトOBJaは、地下フィールドにおいて弱い光を放つものであってもよい。例えば、第1アイテムオブジェクトOBJaが放つ光は、表示されるゲーム画像において、暗闇の地下フィールドであっても第1アイテムオブジェクトOBJaが視認可能なレベルである。一例として、第1アイテムオブジェクトOBJaには、点光源やエミッションにより弱く発光させるポストエフェクトが設定されてもよい。なお、第2のゲーム処理例~第5のゲーム処理例を説明するために用いられる図面においては、第1アイテムオブジェクトOBJaが発光している様子を、効果線で示している。
【0105】
図14において、プレイヤキャラクタPCは、ユーザによるアクション指示が行われることに応じて、持っている第1アイテムオブジェクトOBJaを足元に落とすアクションを行う。これにより、地下フィールドにおいてプレイヤキャラクタPCが接地する地底面を構成する地形オブジェクトL上に、第1アイテムオブジェクトOBJaが配置された状態となる。なお、後述するように、第1アイテムオブジェクトOBJaは、所定の設置条件を充足することにより、第2アイテムオブジェクトOBJbに変成して地形オブジェクトLに固定されて設置される。しかしながら、
図14に示す状態は、上記設置条件を充足していないため、第1アイテムオブジェクトOBJaは、地形オブジェクトL上にそのまま置かれた未設置状態となる。
【0106】
プレイヤキャラクタPCは、ユーザ操作に応じて、他のキャラクタや仮想オブジェクト(例えば、敵キャラクタ)を攻撃するアクションを行うことができる。一例として、ユーザ操作に応じて、武器を用いたプレイヤキャラクタPCによる攻撃アクションを行う制御が可能である。本実施例では、プレイヤキャラクタPCが攻撃アクションに用いる武器として、装備品オブジェクトおよび合成装備品オブジェクト等が用意されている。プレイヤキャラクタPCは、装備品オブジェクトおよび合成装備品オブジェクトの何れも装備することが可能であり、ユーザ操作に応じて装備品オブジェクトを用いて攻撃アクションを行ったり、ユーザ操作に応じて合成装備品オブジェクトを用いて攻撃アクションを行ったりすることが可能である。
【0107】
図15に示すプレイヤキャラクタPCは、装備可能な武器の一例である装備品オブジェクトAを持っており、当該装備品オブジェクトAを使用して地形オブジェクトL上に置かれた第1アイテムオブジェクトOBJaを攻撃するアクションを行っている。例えば、プレイヤキャラクタPCは、装備品オブジェクトAを構える状態において、ユーザによるアクション指示が行われることに応じて、持っている装備品オブジェクトAを振り下ろす(それによって、攻撃対象にダメージを与える)アクションを行う。このプレイヤキャラクタPCの攻撃アクションにおける攻撃効果が及ぶ範囲内に第1アイテムオブジェクトOBJaが配置されている場合、装備品オブジェクトAと第1アイテムオブジェクトOBJaとが衝突することによって第1アイテムオブジェクトOBJaに当該攻撃による衝撃が加えられる。
【0108】
なお、プレイヤキャラクタPCは、複数種類の装備品オブジェクトを装備することが可能であってもよい。ここで、本実施例においては、剣オブジェクト、槍オブジェクト等の近距離装備品オブジェクト、弓矢オブジェクト等の遠距離装備品オブジェクト、盾オブジェクト等の防御装備品オブジェクト等を同時に装備することができてもよい。この場合、プレイヤキャラクタPCは、装備中の装備品オブジェクトのうちで、1つの装備品オブジェクトを構えて攻撃するアクションを行うことができる。すなわち、装備品オブジェクトを選択して構えるユーザのアクション指示に応じて、選択された装備品オブジェクトを構える体勢をプレイヤキャラクタPCにとらせ、さらに、ユーザのアクション指示に応じて当該装備品オブジェクトを用いてプレイヤキャラクタPCが攻撃するアクションを行わせる。なお、他の実施例においては、プレイヤキャラクタPCが同時に装備可能な装備品オブジェクトの数は、1つであってもよい。なお、本実施例では、装備品オブジェクトを装備した状態の攻撃アクションを示したが、プレイヤキャラクタPCの動作(叩く、蹴る、握る等の動作)を攻撃アクションとしてもよい。
【0109】
仮想空間内において第1アイテムオブジェクトOBJaにプレイヤキャラクタPCによる攻撃アクションによる衝撃が加えられたと判定された場合、第1アイテムオブジェクトOBJaは、設置条件を充足することになる。
図16に示すように、第1アイテムオブジェクトOBJaは、設置条件を充足した場合、第2アイテムオブジェクトOBJbに変成して地形オブジェクトLに固定されて設置される。なお、第1アイテムオブジェクトOBJaは、第2アイテムオブジェクトOBJbに変成することにより仮想空間から消去されるため、プレイヤキャラクタPCが所持していた状態から消費されることになる。
【0110】
第2アイテムオブジェクトOBJbは、第1アイテムオブジェクトOBJaとは異なるオブジェクトであり、第1アイテムオブジェクトOBJaとは外観も性能も異なるオブジェクトであってもよい。第2アイテムオブジェクトOBJbは、地下フィールドにおいて第1アイテムオブジェクトOBJaより強い光を放つものである。第2アイテムオブジェクトOBJbが放つ光によって、第2アイテムオブジェクトOBJbが設置されている位置の周囲となる地下フィールドの所定範囲が、設置前よりも明るくなるライティングが設定される。一例として、第2アイテムオブジェクトOBJbには、第1アイテムオブジェクトOBJaより強い光を発する点光源や面光源が設定される。第2アイテムオブジェクトOBJbが地形オブジェクトLに設置された場合、当該設置されている状態では上述した光を放ち続けるため、ユーザは、当該設置位置周辺の地下フィールドの状況を把握することができる。
【0111】
なお、第2アイテムオブジェクトOBJbから放たれる光は、上記所定のアクションが行われる前に特定建造物Bに設定されている光より強く、当該所定のアクションが行われた後に設定される特定建造物Bに基づくライティングによる光より弱いものでもよい。また、第2アイテムオブジェクトOBJbが設置されることにより明るくなる範囲は、上記所定のアクションが行われた後に設定される特定建造物Bに基づくライティングにより明るくなる範囲より狭くてもよい。このような強さの光に設定することにより、上記所定のアクションが行われるまでの探索における光源として第2アイテムオブジェクトOBJbが補助的な役割を担うことができ、当該探索を容易にすることができる。また、特定建造物Bに基づくライティング設定により、相対的に地下フィールドにおける広範囲を明るくすることができるため、地下フィールドをより探索しやすい状態にすることができる。
【0112】
また、第1アイテムオブジェクトOBJaまたは第2アイテムオブジェクトOBJbにより明るくする地下フィールドの範囲に、仮想空間に設定されている環境光による明るさより暗くなるように減光する処理(例えば、黒色で塗りつぶす処理)が行われている場合、第1アイテムオブジェクトOBJaまたは第2アイテムオブジェクトOBJbによるライティング設定は、当該明るくする範囲について当該処理を外すことにより、当該ライティングの設定を有効にした表示が行われる。このように、他のフィールドよりもさらに減光された地下フィールドを探索する場合であっても、設置位置周辺の明るさを確保することができる第2アイテムオブジェクトOBJbを任意の位置に設置可能とすることによって、第2アイテムオブジェクトOBJbによるライティングを利用した地下フィールドの探索を容易にすることができる。
【0113】
図17~
図19を用いてゲームシステム1において行われる第3のゲーム処理例の概要について説明する。なお、
図17は、仮想空間においてプレイヤキャラクタPCが合成装備品オブジェクトαを合成するゲーム画像の一例を示す図である。
図18は、プレイヤキャラクタPCが合成装備品オブジェクトαを振る近接攻撃アクションにより、合成装備品オブジェクトαに合成された第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃を加えているゲーム画像の一例を示す図である。
図19は、プレイヤキャラクタPCが合成装備品オブジェクトαを振る近接攻撃アクションにより、第2アイテムオブジェクトOBJbが地形オブジェクトLに設置されたゲーム画像の一例を示す図である。
【0114】
図17に示すプレイヤキャラクタPCは、装備可能な武器の一例である合成装備品オブジェクトαを持っている。合成装備品オブジェクトαは、装備品オブジェクトA(剣オブジェクト)に第1アイテムオブジェクトOBJaが合成されて生成されている。合成装備品オブジェクトαは、光を放つ第2アイテムオブジェクトOBJbに変成し得る第1アイテムオブジェクトOBJaが合成されて生成されているため、ユーザがプレイヤキャラクタPCに攻撃アクションを行わせることによって、変成した第2アイテムオブジェクトOBJbを対象物に設置する機能を発揮させることができる。また、合成装備品オブジェクトαは、ユーザがプレイヤキャラクタPCに攻撃アクションを行わせることによって、「接触した他のオブジェクトを斬る」という剣オブジェクトを振る攻撃アクションによる基本攻撃機能を発揮する。例えば、合成装備品オブジェクトαを振って剣身部分を敵キャラクタに直接接触させた場合、当該敵キャラクタを斬ることによる所定のダメージを与えることもできる。
【0115】
本実施例において、合成装備品オブジェクトαは、プレイヤキャラクタPCが持っている装備品オブジェクトAに第1アイテムオブジェクトOBJaを合成して一体化することによって生成される。例えば、ユーザは、装備品オブジェクトAに合成するためのアイテムオブジェクトとして第1アイテムオブジェクトOBJaを指定して合成するアイテム使用指示(換言すれば、装備品オブジェクトAと第1アイテムオブジェクトOBJaとを一体化する指示)を行うことによって合成装備品オブジェクトαを生成させることができる。
【0116】
図17に示すように、合成装備品オブジェクトαは、装備品オブジェクトAの先端部分に第1アイテムオブジェクトOBJaが合成された外観(装備品オブジェクトAの先端部分が第1アイテムオブジェクトOBJaに置き換えられて一体化された外観と言うこともできる)を有する。このように、本実施例においては、合成装備品オブジェクト(例えば、合成装備品オブジェクトα)は、当該合成装備品オブジェクトの元になった装備品オブジェクト(例えば、装備品オブジェクトA)の外観の少なくとも一部と、当該合成装備品オブジェクトの元になったアイテムオブジェクト(例えば、第1アイテムオブジェクトOBJa)の外観の少なくとも一部とを含む外観を有する。これによって、合成装備品オブジェクトは、装備品オブジェクトとアイテムオブジェクトとが合成されたオブジェクトであるとの印象をユーザに与えることができる。
【0117】
なお、アイテムオブジェクトが合成される装備品オブジェクトの部分は、アイテムオブジェクトと装備品オブジェクトとの組み合わせに応じて設定されてもよい。例えば、防御装備品オブジェクトである盾オブジェクトにアイテムオブジェクトが合成される場合、当該盾オブジェクトの中央部分や外枠部分にアイテムオブジェクトが合成された外観を有してもよい。
【0118】
また、
図17に示す例においては、合成装備品オブジェクトの外観は、元になった装備品オブジェクトである装備品オブジェクトAの外観の一部を、元になったアイテムオブジェクトである第1アイテムオブジェクトOBJaの外観の全部に置き換えられて合成されたものである。ただし、合成装備品オブジェクトの外観は、元になった装備品オブジェクトの外観の一部を、元になったアイテムオブジェクトの外観の一部に置き換えて合成されたものであってもよい。また、合成装備品オブジェクトの外観は、元になった装備品オブジェクトの外観の全部に、元になったアイテムオブジェクトの外観の一部または全部が組み合わされて合成されたものであってもよい。
【0119】
図18に示すプレイヤキャラクタPCは、装備可能な武器の一例である合成装備品オブジェクトαを使用して、足元の地形オブジェクトLに向かって振り下ろす攻撃アクションを行っている。このプレイヤキャラクタPCの攻撃アクションにより、合成装備品オブジェクトαと地形オブジェクトLとが衝突することによって、合成装備品オブジェクトαに合成されている第1アイテムオブジェクトOBJaに当該攻撃による衝撃が加えられる。
【0120】
仮想空間内において、プレイヤキャラクタPCの近接攻撃アクションによる合成装備品オブジェクトαと地形オブジェクトLとの衝突により、合成装備品オブジェクトαに合成されている第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃が加えられたと判定された場合、第1アイテムオブジェクトOBJaは、設置条件を充足することになる。
図19に示すように、合成装備品オブジェクトαに合成されている第1アイテムオブジェクトOBJaは、設置条件を充足した場合、第2アイテムオブジェクトOBJbに変成して合成装備品オブジェクトαが衝突した地形オブジェクトLの部位に固定されて設置される。合成装備品オブジェクトαと地形オブジェクトLとの衝突により設置される第2アイテムオブジェクトOBJbは、上述した第2のゲーム処理例で設置された第2アイテムオブジェクトOBJbと同じ機能を有している。
【0121】
ここで、合成装備品オブジェクトαに合成された第1アイテムオブジェクトOBJaが第2アイテムオブジェクトOBJbに変成して地形オブジェクトLに設置された場合、当該合成装備品オブジェクトαを元となる装備品オブジェクトAに戻す。このように、合成装備品オブジェクトαは、第2アイテムオブジェクトOBJbを地下フィールドに設置する道具として機能し、当該機能を発揮後は当該機能を失った元の装備品オブジェクトAとして使用することができる。
【0122】
図20~
図22を用いてゲームシステム1において行われる第4のゲーム処理例の概要について説明する。なお、
図20は、プレイヤキャラクタPCが合成装備品オブジェクトβを用いて遠距離攻撃アクションを行うゲーム画像の一例を示す図である。
図21は、合成装備品オブジェクトβが地形オブジェクトLに刺さることにより、合成装備品オブジェクトβに合成された第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃を加えているゲーム画像の一例を示す図である。
図22は、合成装備品オブジェクトβを放つ遠距離攻撃アクションにより、第2アイテムオブジェクトOBJbが地形オブジェクトLに設置されたゲーム画像の一例を示す図である。
【0123】
図20に示すプレイヤキャラクタPCは、装備可能な武器の一例である合成装備品オブジェクトβを持っている。合成装備品オブジェクトβは、装備品オブジェクトB(弓矢オブジェクト;より具体的には矢オブジェクト)に第1アイテムオブジェクトOBJaが合成されて生成されている。合成装備品オブジェクトβは、光を放つ第2アイテムオブジェクトOBJbに変成し得る第1アイテムオブジェクトOBJaが合成されて生成されているため、ユーザがプレイヤキャラクタPCに攻撃アクションを行わせることによって、変成した第2アイテムオブジェクトOBJbを対象物に設置する機能を発揮させることができる。また、合成装備品オブジェクトβは、ユーザがプレイヤキャラクタPCに攻撃アクションを行わせることによって、「他のオブジェクトに矢オブジェクトを射る」という矢オブジェクトを放つ攻撃アクションによる基本攻撃機能を発揮する。例えば、合成装備品オブジェクトβを用いて放たれた矢オブジェクトが敵キャラクタに刺さった場合、当該敵キャラクタに刺さることによる所定のダメージを与えることもできる。
【0124】
図20における、プレイヤキャラクタPCは、合成装備品オブジェクトβについて構え状態となり、矢オブジェクトをつがえるアクションを行った状態(射出準備状態)となっている。また、ユーザによって射出指示が行われたことに応じて、矢オブジェクトが射出される場合における矢オブジェクトの射出方向を示す照準マーカTが表示される。上記射出準備状態において、ユーザは、上記射出指示の他、射出方向を変更する指示を行うことが可能である。
【0125】
本実施例において、合成装備品オブジェクトβは、プレイヤキャラクタPCが持っている装備品オブジェクトBに第1アイテムオブジェクトOBJaを合成して一体化することによって生成される。例えば、ユーザは、上記射出準備状態において、プレイヤキャラクタPCが収納しているオブジェクトから指定された第1アイテムオブジェクトOBJaと、プレイヤキャラクタPCが装備している矢オブジェクトとを合成するアイテム使用指示(換言すれば、装備品オブジェクトBを構成する矢オブジェクトと第1アイテムオブジェクトOBJaとを一体化する指示)を行うことによって、合成装備品オブジェクトβを生成させることができる。
【0126】
図20に示すように、合成装備品オブジェクトβは、装備品オブジェクトBを構成する矢オブジェクトの先端部分に第1アイテムオブジェクトOBJaが合成された外観(矢オブジェクトの先端部分が第1アイテムオブジェクトOBJaに置き換えられて一体化された外観と言うこともできる)を有する。このように、本実施例においては、合成装備品オブジェクト(例えば、合成装備品オブジェクトβ)は、当該合成装備品オブジェクトの元になった装備品オブジェクト(例えば、装備品オブジェクトBを構成する矢オブジェクト)の外観の少なくとも一部と、当該合成装備品オブジェクトの元になったアイテムオブジェクト(例えば、第1アイテムオブジェクトOBJa)の外観の少なくとも一部とを含む外観を有する。なお、遠距離装備品オブジェクトである弓矢オブジェクトにアイテムオブジェクトが合成される場合、当該弓矢オブジェクトを構成する矢オブジェクトの鏃部分、矢筈部分、または矢柄部分にアイテムオブジェクトが合成された外観を有してもよい。
【0127】
図21に示す合成装備品オブジェクトβを構成する矢オブジェクトは、プレイヤキャラクタPCの攻撃アクションにより放たれた後、地下フィールドの地形オブジェクトLに刺さった状態となっている。このプレイヤキャラクタPCの攻撃アクションにより、合成装備品オブジェクトβの矢オブジェクトと地形オブジェクトLとが衝突することによって、当該矢オブジェクトに合成されている第1アイテムオブジェクトOBJaに当該攻撃による衝撃が加えられる。
【0128】
仮想空間内において、プレイヤキャラクタPCの遠距離攻撃アクションによる矢オブジェクトと地形オブジェクトLとの衝突により、合成装備品オブジェクトβに合成されている第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃が加えられたと判定された場合、第1アイテムオブジェクトOBJaは、設置条件を充足することになる。
図22に示すように、合成装備品オブジェクトβを構成する矢オブジェクトに合成されている第1アイテムオブジェクトOBJaは、設置条件を充足した場合、第2アイテムオブジェクトOBJbに変成して矢オブジェクトが衝突した地形オブジェクトLの部位に固定されて設置される。矢オブジェクトと地形オブジェクトLとの衝突により設置される第2アイテムオブジェクトOBJbも、上述した第2のゲーム処理例で設置された第2アイテムオブジェクトOBJbと同じ機能を有している。このように、合成装備品オブジェクトβを構成する矢オブジェクトを攻撃に用いることにより、プレイヤキャラクタPCは、地下フィールドにおける遠方に第2アイテムオブジェクトOBJbを設置することができ、プレイヤキャラクタPCが移動する目標となる位置に新たな光源を設定することにより当該位置までの探索を容易にすることができる。
【0129】
ここで、矢オブジェクトに合成された第1アイテムオブジェクトOBJaが第2アイテムオブジェクトOBJbに変成して地形オブジェクトLに設置された場合、当該合成装備品オブジェクトβを元となる装備品オブジェクトAに戻す(すなわち、装備品オブジェクトAを構成する矢オブジェクトが復活する)。このように、合成装備品オブジェクトβは、第2アイテムオブジェクトOBJbをプレイヤキャラクタPCから地下フィールドの遠方に設置する道具として機能し、当該機能を発揮後は当該機能を失った元の装備品オブジェクトBとして使用することができる。なお、攻撃アクションにおいて射出された矢オブジェクトは、攻撃対象を射貫く等によりその矢飛びを終えた場合、仮想空間から消去されてもよい。
【0130】
なお、第1アイテムオブジェクトOBJaが合成された矢オブジェクトで射貫かれなかった場合(例えば、弾かれる等によって、刺さらなかった場合)であっても、当該矢オブジェクトが到達した位置に第2アイテムオブジェクトOBJbが設置されてもよい。
【0131】
また、上述した第4のゲーム処理例では、合成装備品オブジェクトβを構成する矢オブジェクトを射出することにより遠距離攻撃する例を用いたが、他の態様により合成装備品オブジェクトを仮想空間内に放つプレイヤキャラクタPCの攻撃アクションに応じて、第2アイテムオブジェクトOBJbが設置されてもよい。例えば、第1アイテムオブジェクトOBJaが合成された合成装備品オブジェクト(例えば、棒オブジェクトや剣オブジェクトに第1アイテムオブジェクトOBJaを合成した合成装備品オブジェクト)をプレイヤキャラクタPCが投げたり蹴ったりすることにより、当該合成装備品オブジェクトを仮想空間内に放つ攻撃アクションに応じて、第2アイテムオブジェクトOBJbが設置されてもよい。このように他の攻撃態様により、第1アイテムオブジェクトOBJaが合成された合成装備品オブジェクトをプレイヤキャラクタPCが仮想空間内に放った場合であっても、当該合成装備品オブジェクトが地形オブジェクトLに衝突したプレイヤキャラクタPCの遠方に第2アイテムオブジェクトOBJbを設置可能に構成してもよい。
【0132】
また、上述した実施例では、第1アイテムオブジェクトOBJaを装備品オブジェクトに合成した合成装備品オブジェクトをプレイヤキャラクタPCが攻撃アクションに用いているが、第1アイテムオブジェクトOBJa単体をプレイヤキャラクタPCが攻撃アクションに用いることができてもよい。例えば、プレイヤキャラクタPCが第1アイテムオブジェクトOBJaを投げて敵キャラクタに当てることによる攻撃アクションを可能にすることにより、第1アイテムオブジェクトOBJa単体を用いた攻撃が可能であってもよい。この場合、第1アイテムオブジェクトOBJaは、後述する第1速度を超えるような移動が生じない場合であっても、プレイヤキャラクタPCの攻撃アクションにより他のオブジェクトと衝突したと判定されたり、プレイヤキャラクタPCの攻撃アクションの効果が及ぶ範囲に配置されていると判定されたりすることにより、設置条件を充足したと判定されて第2アイテムオブジェクトOBJbに変成されて設置されてもよい。
【0133】
また、本実施例では、第2アイテムオブジェクトOBJbは、壁、天井、石柱、崖面、岩、樹木、建造物、洞穴等を示す所在を変えることができない地形オブジェクトLに設置可能である。他の実施例では、第2アイテムオブジェクトOBJbは、地下フィールドで動作する他のキャラクタや所在を変えることができる仮想オブジェクトにも設置可能であってもよい。例えば、地下フィールドで動作する他のキャラクタ(例えば、敵キャラクタ)に第2アイテムオブジェクトOBJbを設置可能とする場合、第1アイテムオブジェクトOBJaが合成された合成装備品オブジェクトを用いたプレイヤキャラクタPCの攻撃アクションまたは第1アイテムオブジェクトOBJa単体を用いたプレイヤキャラクタPCの攻撃アクションにより、当該第1アイテムオブジェクトOBJaが変成した第2アイテムオブジェクトOBJbを他のキャラクタに設置することが考えられる。この場合、プレイヤキャラクタPCの攻撃アクションにより、第2アイテムオブジェクトOBJbが設置される敵キャラクタにダメージも与えられてもよい。
【0134】
また、他の実施例では、第2アイテムオブジェクトOBJbは、地下フィールドで動作する他のキャラクタには設置不可能としてもよい。一例として、第1アイテムオブジェクトOBJaが合成された合成装備品オブジェクトを用いたプレイヤキャラクタPCの攻撃アクションにより、地下フィールドで動作する他のキャラクタ(例えば、敵キャラクタ)を攻撃する場合、当該他のキャラクタにダメージが与えられるが、第2アイテムオブジェクトOBJbが当該他のキャラクタに設置されずに当該合成装備品オブジェクトが元の装備品オブジェクトに変化してもよい。他の例として、第1アイテムオブジェクトOBJa単体を用いたプレイヤキャラクタPCの攻撃アクションにより、地下フィールドで動作する他のキャラクタ(例えば、敵キャラクタ)を攻撃する場合、当該他のキャラクタにダメージが与えられるが、第2アイテムオブジェクトOBJbが当該他のキャラクタに設置されずに第1アイテムオブジェクトOBJaが消去されてもよい。
【0135】
また、第1アイテムオブジェクトOBJaは、プレイヤキャラクタPCの攻撃アクションの効果が及ぶ範囲に配置されることによる衝撃が加わることにより、第2アイテムオブジェクトOBJbに変成して設置される設置条件を充足する。この場合、上述した第2~第4のゲーム処理例から明らかなように、第1アイテムオブジェクトOBJaは、プレイヤキャラクタPCの攻撃アクションにおいて、攻撃側(第3のゲーム処理例、第4のゲーム処理例)であってもよいし、被攻撃側(第2のゲーム処理例)であってもよい。
【0136】
図23~
図25を用いてゲームシステム1において行われる第5のゲーム処理例の概要について説明する。なお、
図23は、プレイヤキャラクタPCが崖下に第1アイテムオブジェクトOBJaを落とすゲーム画像の一例を示す図である。
図24は、第1アイテムオブジェクトOBJaが第1速度を超える速度で落下することにより、第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃を与えているゲーム画像の一例を示す図である。
図25は、第1速度を超える速度で落下することにより、第2アイテムオブジェクトOBJbが地形オブジェクトL上に設置されたゲーム画像の一例を示す図である。
【0137】
図23において、地下フィールドにおける崖の上に、第1アイテムオブジェクトOBJaを手で持ったプレイヤキャラクタPCが位置している画像が表示されている。プレイヤキャラクタPCは、ユーザによるアクション指示が行われることに応じて、持っている第1アイテムオブジェクトOBJaを崖の下に落とすアクションを行う。第1アイテムオブジェクトOBJaが崖の上から落とされた場合、仮想空間における仮想的な物理演算(例えば、仮想的な慣性や重力)等に基づいた落下速度で崖の下まで落下して移動する。
【0138】
図24において、崖の上から落とされた第1アイテムオブジェクトOBJaは、上記落下速度で崖の下の地形オブジェクトLと衝突する。仮想空間内において第1速度を超える速度で第1アイテムオブジェクトOBJaが他のオブジェクト(例えば、地形オブジェクトL)と衝突した場合、第1アイテムオブジェクトOBJaは、設置条件を充足することになる。
【0139】
図25に示すように、第1アイテムオブジェクトOBJaは、上記第1速度を超える速度での衝突による設置条件を充足した場合、当該衝突した位置で第2アイテムオブジェクトOBJbに変成して地形オブジェクトLに固定されて設置される。上記第1速度を超える速度での衝突により設置される第2アイテムオブジェクトOBJbも、上述した第2のゲーム処理例で設置された第2アイテムオブジェクトOBJbと同じ機能を有している。したがって、第5のゲーム処理例では、谷底のように暗くて見えない空間に第1アイテムオブジェクトOBJaを落下させることにより、当該空間を明るくして地形や敵キャラクタ等の周囲状況、地形に配置されたアイテムをユーザが確認することができる。このように、第1アイテムオブジェクトOBJaは、プレイヤキャラクタPCが攻撃アクションを行っていない場合であっても、仮想空間内において第1速度を超える速度で他のオブジェクトと衝突した場合、第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃が加えられたと判定されて、当該衝突が生じた位置に対応する地形オブジェクトL上で第2アイテムオブジェクトOBJbに変成して設置される。
【0140】
なお、上述した実施例では、第1アイテムオブジェクトOBJa単体が上記第1速度を超える衝突が生じる例を用いたが、合成装備品オブジェクトに合成された状態で当該第1速度を超える衝突が生じることにより、上記設置条件を充足すると判定されてもかまわない。例えば、棒オブジェクトである装備品オブジェクトに第1アイテムオブジェクトOBJaを合成した合成装備品オブジェクトを、プレイヤキャラクタPCが崖の下に落とした場合、当該合成装備品オブジェクトが第1速度を超える速度で地形オブジェクトLと衝突することにより、当該衝突位置に変成した第2アイテムオブジェクトOBJbが設置されてもよい。
【0141】
また、上述した実施例では、プレイヤキャラクタPCが手放した第1アイテムオブジェクトOBJaが落下移動する際に第1速度を超えて地形オブジェクトLと衝突することにより設置条件を充足する例を用いたが、他の態様によって当該設置条件を充足する場合があってもよい。例えば、第1アイテムオブジェクトOBJa単体または第1アイテムオブジェクトOBJaが合成された合成装備品オブジェクトを仮想空間内に放つプレイヤキャラクタPCのアクションに応じて放たれた当該オブジェクトが、上記第1速度を超える速度で他のオブジェクトと衝突した場合に、上記設置条件を充足すると判定されてもよい。例えば、第1アイテムオブジェクトOBJa単体または第1アイテムオブジェクトOBJaが合成された合成装備品オブジェクトを、プレイヤキャラクタPCが弓オブジェクトや銃砲オブジェクトを用いて射出することにより仮想空間内に放つアクション、プレイヤキャラクタPCが投げることにより仮想空間内に放つアクション、プレイヤキャラクタPCが蹴ることにより仮想空間内に放つアクション、プレイヤキャラクタPCが斜面等を転がしたり滑らしたりすることにより仮想空間内に放つアクション等により、当該オブジェクトが上記第1速度を超える速度で他のオブジェクトと衝突した場合に、上記設置条件を充足すると判定されてもよい。この場合、上記放つアクションは、他のキャラクタを攻撃するアクションでなくてもよい。
【0142】
このように、本実施例では、仮想空間内において、第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃が加えられたと判定された場合に設置条件が充足し、当該衝撃が加えられた位置に対応する地下フィールドの地形オブジェクトL上に第2アイテムオブジェクトOBJbに変成させて設置し、当該設置位置の周囲の所定の範囲が当該設置前よりも明るくなるようにライティングが設定される。そして、上記設置条件は、プレイヤキャラクタPCが攻撃アクションを行うことにより攻撃効果が及ぶ範囲に第1アイテムオブジェクトOBJaが配置されている場合や、第1アイテムオブジェクトOBJaと他のオブジェクトとが第1速度以上で衝突した場合に、第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃が加えられたと判定されて充足したとされる。
【0143】
なお、上記設置条件は、他の動作によって充足したと判定されてもかまわない。例えば、プレイヤキャラクタPCや他のキャラクタに踏みつぶされる等により、プレイヤキャラクタPCの攻撃アクションとは異なるアクションによって第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃が加えられた場合、第1アイテムオブジェクトOBJa単体または装備品オブジェクトに合成された第1アイテムオブジェクトOBJaが、所定の動作態様で他のオブジェクトと衝突して衝撃が加えられた場合等により、上記設置条件が充足したと判定されてもかまわない。
【0144】
また、上記設置条件を充足した場合であっても、第2アイテムオブジェクトOBJbが設置されない場合があってもよい。例えば、第2アイテムオブジェクトOBJbが設置できない環境である場合(例えば、設置位置が液体や粘体である場合や設置位置が所定の硬さ以上の物質で構成されている場合、設置位置がプレイヤキャラクタPCの装備品である場合等、設置位置が設置不可に設定されている場合)、第2アイテムオブジェクトOBJbが設置されない場合があってもよい。この場合、第1アイテムオブジェクトOBJaが第2アイテムオブジェクトOBJbに変成せずに未設置状態で仮想空間内に置かれた状態となってもよいし、第1アイテムオブジェクトOBJaが仮想空間から消去されてもよい。
【0145】
また、上述したように、第2アイテムオブジェクトOBJbが地形オブジェクトLに設置された場合、当該設置されている状態では上述した光を放ち続ける。これは、ゲームが中断された場合であっても、当該中断状態から再開された場合に同じ設置位置が維持された状態で第2アイテムオブジェクトOBJbが光を放ち続ける状態となる。これによって、ユーザは、一旦明るさを確保した地下フィールドの状態をゲーム中断時にも維持することができるため、第2アイテムオブジェクトOBJbを地形オブジェクトLに設置し直すことなく、地下フィールドの探索を進めることができる。
【0146】
また、一旦設置された第2アイテムオブジェクトOBJbが仮想空間から消去される場合があってもよい。第1の例として、第2アイテムオブジェクトOBJbに設置制限が設けられ、当該設置制限を超える設置が行われた場合に、FIFO方式で既に設置されている第2アイテムオブジェクトOBJbが消去されてもよい。上記設置制限としては、設置個数に上限を設けたり、設置されてからの時間制限を設けたりすることが考えられる。第2の例として、プロセッサ81による自動制御で動作している他のキャラクタ(例えば、敵キャラクタ)の仮想空間における動作によって、地形オブジェクトLに設置されている第2アイテムオブジェクトOBJbが破壊されたり捕られたりすることにより消去されてもよい。例えば、第2アイテムオブジェクトOBJbが一旦設置されれば仮想空間から消去されない場合、地下フィールド等の暗闇空間に第2アイテムオブジェクトOBJbを制限なく設置することが可能となるため、当該フィールドの探索が簡単になりすぎることが想定される。しかしながら、上記第1の例や上記第2の例等により、一旦設置された第2アイテムオブジェクトOBJbが仮想空間から消去される態様を設けることによって、ゲームの難易度を調整することができる。
【0147】
また、上述した実施例では、第1アイテムオブジェクトOBJaが第2アイテムオブジェクトOBJbに変成する例を用いたが、第1アイテムオブジェクトOBJaのままで地形オブジェクトLに設置されてもよい。この場合、第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃が加えられたと判定されることにより設置条件を充足した場合、当該衝撃が加えられた位置に対応する地形オブジェクトL上に第1アイテムオブジェクトOBJaをそのまま設置させ、当該第1アイテムオブジェクトOBJaが設置された位置の周囲の所定の範囲が当該設置前よりも明るくなるように仮想空間内のライティングが設定される。
【0148】
次に、
図26を参照して、ゲームシステム1で実行される具体的な処理の一例について説明する。
図26は、本体装置2のDRAM85に設定されるデータ領域の一例を示す図である。なお、DRAM85には、
図26に示すデータの他、他の処理で用いられるデータも記憶されるが、詳細な説明を省略する。
【0149】
DRAM85のプログラム記憶領域には、ゲームシステム1で実行される各種プログラムPaが記憶される。本実施例においては、各種プログラムPaは、左コントローラ3および/または右コントローラ4や本体装置2から取得したデータに基づいた情報処理を行うためのアプリケーションプログラム(例えば、ゲームプログラム)等が記憶される。なお、各種プログラムPaは、フラッシュメモリ84に予め記憶されていてもよいし、ゲームシステム1に着脱可能な記憶媒体(例えば、スロット23に装着された所定の種類の記憶媒体)から取得されてDRAM85に記憶されてもよいし、インターネット等のネットワークを介して他の装置から取得されてDRAM85に記憶されてもよい。プロセッサ81は、DRAM85に記憶された各種プログラムPaを実行する。
【0150】
また、DRAM85のデータ記憶領域には、ゲームシステム1において実行される情報処理等の処理において用いられる各種のデータが記憶される。本実施例においては、DRAM85には、操作データDa、プレイヤキャラクタデータDb、他のキャラクタデータDc、特定建造物データDd、未解放マップデータDe、解放済マップデータDf、解放状況データDg、装備データDh、収納アイテムデータDi、設置アイテムデータDj、未設置アイテムデータDk、仮想カメラデータDm、解放演出フラグデータDn、マップ表示フラグデータDo、および画像データDp等が記憶される。
【0151】
操作データDaは、左コントローラ3および/または右コントローラ4や本体装置2からそれぞれ適宜取得した操作データである。上述したように、左コントローラ3および/または右コントローラ4や本体装置2からそれぞれ取得される操作データには、各入力部(具体的には、各ボタン、アナログスティック、タッチパネル)からの入力に関する情報(具体的には、操作に関する情報)が含まれている。本実施例では、左コントローラ3および/または右コントローラ4や本体装置2からそれぞれ操作データを取得しており、当該取得した操作データを用いて操作データDaが適宜更新される。なお、操作データDaの更新周期は、後述するゲームシステム1で実行される処理の周期である1フレーム毎に更新されてもよいし、上記操作データが取得される周期毎に更新されてもよい。
【0152】
プレイヤキャラクタデータDbは、仮想空間に配置されているプレイヤキャラクタPCの配置位置、配置方向、および配置姿勢や、仮想空間における動作、状態、体力値、および体力値の上限等を示すデータである。他のキャラクタデータDcは、仮想空間に配置されている他のキャラクタの配置位置、配置方向、および配置姿勢や、仮想空間における動作や状態等を示すデータである。
【0153】
特定建造物データDdは、地下フィールドに設置されている特定建造物それぞれの位置、状態、およびライティングの設定を示すデータである。
【0154】
未解放マップデータDeは、地図情報が未解放のマップ(地下マップ、地上マップ、および空マップ)を、エリア毎に示すデータである。解放済マップデータDfは、地図情報が解放済のマップを、エリア毎に示すデータである。
【0155】
解放状況データDgは、地下フィールド、地上フィールド、および空フィールドにおける各エリアの地図情報の解放状況を示すデータである。
【0156】
装備データDhは、プレイヤキャラクタPCが装備中の装備品オブジェクトおよび合成装備品オブジェクトを示し、装備中の装備品オブジェクトおよび合成装備品オブジェクトのうちで、プレイヤキャラクタPCが使用している(構え状態をとっている)オブジェクトを示すデータを含む。
【0157】
収納アイテムデータDiは、プレイヤキャラクタPCが収納しているアイテムオブジェクトの種類および数を示すデータである。
【0158】
設置アイテムデータDjは、ゲームフィールド(地形オブジェクトL)上に設置されているアイテムオブジェクトの位置、種類、およびライティングの設定を示すデータである。未設置アイテムデータDkは、プレイヤキャラクタPCに持たれている状態や、仮想空間内を移動している状態や、ゲームフィールド(地形オブジェクトL)上に未設置状態で置かれている状態のアイテムオブジェクトそれぞれの位置、種類、およびライティングの設定を示すデータである。
【0159】
仮想カメラデータDmは、仮想空間に配置されている仮想カメラの位置、方向、画角等を示すデータである。
【0160】
画像データDnは、表示画面(例えば、本体装置2のディスプレイ12)に画像(例えば、プレイヤキャラクタPCの画像、他のキャラクタの画像、装備品オブジェクトやアイテムオブジェクト等の各種オブジェクトの画像、仮想空間のフィールドの画像、背景画像等)を表示するためのデータである。
【0161】
次に、
図27~
図30を参照して、本実施例における情報処理の一例であるゲーム処理の詳細な一例を説明する。
図27は、ゲームシステム1で実行されるゲーム処理の一例を示すフローチャートである。
図28は、
図27のステップS122に示す各種ゲーム処理における毎フレーム実行されている処理の一例を示すフローチャートである。
図29は、
図28のステップS142における各種ゲーム制御処理の一例であるアイテムオブジェクト設置処理例を示すフローチャートである。
図30は、
図28のステップS142における各種ゲーム制御処理の他の例であるアイテムオブジェクト消去処理例を示すフローチャートである。本実施例においては、
図27~
図30に示す一連の処理は、プロセッサ81が各種プログラムPaに含まれる所定のアプリケーションプログラム(ゲームプログラム)を実行することによって行われる。また、
図27~
図30に示すゲーム処理が開始されるタイミングは任意である。以下では、
図27を参照してゲーム処理の流れを説明するが、ゲーム処理等の実行中には、毎フレーム(つまり、所定時間間隔で)、操作データを取得して操作データDaを更新、仮想空間内の各オブジェクトの制御、および画像の表示等が行われ、
図28に示すフローチャートは毎フレーム処理の一例として各種ゲーム処理を例示している。
【0162】
なお、
図27~
図30に示すフローチャートにおける各ステップの処理は、単なる一例に過ぎず、同様の結果が得られるのであれば、各ステップの処理順序を入れ替えてもよいし、各ステップの処理に加えて(または代えて)別の処理が実行されてもよい。また、本実施例では、上記フローチャートの各ステップの処理をプロセッサ81が実行するものとして説明するが、上記フローチャートにおける一部のステップの処理を、プロセッサ81以外のプロセッサや専用回路が実行するようにしてもよい。また、本体装置2において実行される処理の一部は、本体装置2と通信可能な他の情報処理装置(例えば、本体装置2とネットワークを介して通信可能なサーバ)によって実行されてもよい。すなわち、
図27~
図30に示す各処理は、本体装置2を含む複数の情報処理装置が協働することによって実行されてもよい。
【0163】
図27において、プロセッサ81は、ゲーム処理における初期設定を行い(ステップS121)、次のステップに処理を進める。例えば、上記初期設定では、プロセッサ81は、以下に説明する処理を行うためのパラメータを初期化して、各データを更新する。一例として、プロセッサ81は、初期状態の仮想空間におけるデフォルト位置に所定の姿勢のプレイヤキャラクタPC、他のキャラクタ、および仮想カメラ等を配置して、プレイヤキャラクタデータDb、他のキャラクタデータDc、および仮想カメラデータDmを更新する。また、プロセッサ81は、ゲームフィールドにおける特定建造物およびアイテムオブジェクトのライティング設定を含む状況(例えば、ゲームを最初に始める時点ではゲームフィールドに設置されている特定建造物およびアイテムオブジェクトそれぞれをデフォルト状態に設定(例えば、特定建造物Bは、地下フィールドにおいて視認可能な明るさに設定)し、ゲームを途中から再開する場合はセーブデータ等に基づいてゲーム中断前の状況に設定する)に応じて、特定建造物データDd、設置アイテムデータDj、および未設置アイテムデータDkを更新する。また、プロセッサ81は、仮想空間の地下フィールド、地上フィールド、および空フィールドにおける各エリアの地図情報の解放状況(例えば、ゲームを最初に始める時点では全エリアを未解放に設定し、ゲームを途中から再開する場合はセーブデータ等に基づいてゲーム中断前の解放状況に設定する)に応じて、解放状況データDnを更新する。
【0164】
次に、プロセッサ81は、各種ゲーム処理を行い(ステップS122)、次のステップに処理を進める。上記ステップS122における具体的な各種ゲーム処理例については、後述して説明する。
【0165】
次に、プロセッサ81は、マップ表示制御を行うか否かを判定する(ステップS123)。例えば、プロセッサ81は、マップ表示制御を開始するためのユーザ操作入力(例えば、左コントローラ3の-ボタン47を押下するマップ表示切替操作入力)を操作データDaが示す場合、上記ステップS123において肯定判定する。そして、プロセッサ81は、マップ表示制御を行わない場合、ステップS124に処理を進める。一方、プロセッサ81は、マップ表示制御を行う場合、ステップS131に処理を進める。
【0166】
次に、プロセッサ81は、「しらべる」コマンドを選択するユーザ操作入力が行われたか否かを判定する(ステップS124)。例えば、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCが特定建造物B内でライティングを設定して地図情報を解放する動作を行うユーザ操作入力(例えば、特定建造物B内において「しらべる」コマンドを選択するユーザ操作入力)を操作データDaが示す場合、上記ステップS124において肯定判定する。そして、プロセッサ81は、「しらべる」コマンドを選択するユーザ操作入力が行われた場合、ステップS125に処理を進める。一方、プロセッサ81は、「しらべる」コマンドを選択するユーザ操作入力が行われていない場合、ステップS128に処理を進める。
【0167】
ステップS125において、プロセッサ81は、マップ解放演出を行って、次のステップに処理を進める。例えば、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCが訪れている特定建造物Bが設置されている地下フィールドに対応する地下エリアを演出対象として、当該エリアの地図情報が解放された旨を報知するマップ解放演出を行う。一例として、プロセッサ81は、
図11を用いて説明したように、プレイヤキャラクタPCが訪れている特定建造物Bが設置されている地下フィールドに対応する地下エリアの領域に詳細な地図情報が記述された地下マップを表示する演出を行うためのアニメーション処理を開始する。そして、プロセッサ81は、地図情報が解放された地下エリアの地下マップを表示して、当該解放が行われたことを報知する演出を行うためのアニメーションを、1フレームずつ継続的に進行させることにより、マップ解放演出を進行する。
【0168】
次に、プロセッサ81は、特定建造物Bに基づくライティングを設定して(ステップS126)、次のステップに処理を進める。例えば、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCが訪れている特定建造物Bの位置に基づいて地下フィールド内を明るくする範囲(例えば、
図10に示す明るさ範囲Ab2)について、黒色の塗りつぶしを解除することにより、当該範囲における環境光による明るさを有効にするとともに、直接光を放つ光源を当該特定建造物Bに設定して、特定建造物データDdを更新する。
【0169】
次に、プロセッサ81は、マップ解放処理を行い(ステップS127)、ステップS129に処理を進める。例えば、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCが配置されているフィールドに対応する現エリアにおける地図情報の解放状況を解放済に設定して、解放状況データDgを更新する。
【0170】
一方、ステップS128において、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCの体力値および体力値の上限を回復させるか否かを判定する。例えば、プロセッサ81は、地図情報が解放された特定建造物B(すなわち、上記所定のアクションが行われることによりライティングが設定された特定建造物B)内または当該特定建造物B周辺となる所定の範囲内にプレイヤキャラクタPCが配置されている場合、上記ステップS128において肯定判定する。そして、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCの体力値および体力値の上限を回復させる場合、ステップS129に処理を進める。一方、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCの体力値および体力値の上限を回復させない場合、上記ステップS122に戻って処理を繰り返す。
【0171】
ステップS129において、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCの体力値および/または体力値の上限を所定量回復させて、上記ステップS122に戻って処理を繰り返す。例えば、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCが特定建造物B内または上記所定の範囲内に配置されている時間や回数に基づいて体力値および/または体力値の上限を所定量回復させて、プレイヤキャラクタデータDbを更新する。
【0172】
一方、上記ステップS123においてマップ表示制御を行うと判定された場合、プロセッサ81は、マップ表示処理を行い(ステップS131)、次のステップに処理を進める。例えば、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCが配置されているフィールドに対応するエリアを含むマップをディスプレイ12に表示する制御を行う。
【0173】
第1の例として、解放状況データDgが示す解放済の地下エリアに解放済マップデータDfが示す当該地下エリアの解放済地下マップ画像をそれぞれ割り当て、解放状況データDgが示す未解放の地下エリアに未解放マップデータDeが示す当該地下エリアの未解放地下マップ画像をそれぞれ割り当てて、それぞれの地下エリアのマップ画像を組み合わせることにより、表示するマップ画像を生成する。そして、プレイヤキャラクタデータDbが示すプレイヤキャラクタPCの配置位置に基づいて、現在地Cを示す標識をマップ画像に重畳させて、当該マップ画像をディスプレイ12に表示する制御を行う。
【0174】
第2の例として、解放状況データDgが示す解放済の地上エリアに解放済マップデータDfが示す当該地上エリアの解放済地上マップ画像をそれぞれ割り当て、解放状況データDgが示す未解放の地上エリアに未解放マップデータDeが示す当該地上エリアの未解放地上マップ画像をそれぞれ割り当てて、それぞれの地上エリアのマップ画像を組み合わせることにより、表示するマップ画像を生成する。そして、プレイヤキャラクタデータDbが示すプレイヤキャラクタPCの配置位置に基づいて、現在地Cを示す標識をマップ画像に重畳させて、当該マップ画像をディスプレイ12に表示する制御を行う。
【0175】
第3の例として、解放状況データDgが示す解放済の空エリアに解放済マップデータDfが示す当該空エリアの解放済空マップ画像をそれぞれ割り当て、解放状況データDgが示す未解放の空エリアに未解放マップデータDeが示す当該空エリアの未解放空マップ画像をそれぞれ割り当てて、それぞれの空エリアのマップ画像を組み合わせることにより、表示するマップ画像を生成する。そして、プレイヤキャラクタデータDbが示すプレイヤキャラクタPCの配置位置に基づいて、現在地Cを示す標識をマップ画像に重畳させて、当該マップ画像をディスプレイ12に表示する制御を行う。
【0176】
なお、地図情報が未解放となっているエリアに一部の情報のみが部分的に記述される場合、当該情報が明らかとなった時点で当該情報が表示されるように未解放マップデータDeを更新してもかまわない。例えば、地図情報が未解放となったエリアであっても、プレイヤキャラクタPCが現時点までに訪れたことがある建造物や道等の情報が表示される場合、上記ステップS122の処理においてプレイヤキャラクタPCが新たな建造物や道を訪れたことに応じて、当該建造物や道の地図情報(造設/築造情報)が表示されるように未解放マップデータDeを更新してもかまわない。
【0177】
次に、プロセッサ81は、マップ表示を終了するか否かを判定する(ステップS132)。例えば、プロセッサ81は、マップ表示を終了するためのユーザ操作入力を操作データDaが示す場合やマップ表示開始後に所定時間が経過した場合に、上記ステップS132において肯定判定する。そして、プロセッサ81は、マップ表示を継続する場合、ステップS133に処理を進める。一方、プロセッサ81は、マップ表示を終了する場合、上記ステップS122に戻って処理を繰り返す。
【0178】
ステップS133において、プロセッサ81は、マップを切り替える操作が行われたか否かを判定する。例えば、プロセッサ81は、地下マップと地上マップと空マップとを切り替える操作入力(例えば、左コントローラ3の上ボタン35または下ボタン34を押下するマップ切替操作入力)を操作データDaが示す場合、上記ステップS133において肯定判定する。そして、プロセッサ81は、マップを切り替える操作が行われた場合、ステップS134に処理を進める。一方、プロセッサ81は、マップを切り替える操作が行われていない場合、ステップS135に処理を進める。
【0179】
ステップS134において、プロセッサ81は、表示するマップのフィールドを切り替えて表示する処理を行い、ステップS135に処理を進める。例えば、プロセッサ81は、上記マップを切り替える操作入力に応じて表示対象となったフィールドのマップ画像を表示する制御を行う。なお、各フィールドのマップ画像を生成する処理については、上記ステップS131におけるマップ表示処理と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
【0180】
ステップS135において、プロセッサ81は、マップ画像に基づいた位置にプレイヤキャラクタPCをワープ移動させるか否かを判定する。例えば、プロセッサ81は、表示されている地下マップ画像、地上マップ画像、または空マップ画像における解放済エリア内の建造物等のマークを指定するユーザの指示操作入力を操作データDaが示す場合、上記ステップS135において肯定判定する。そして、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCをワープ移動させる場合、ステップS136に処理を進める。一方、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCをワープ移動させない場合、上記ステップS132に戻って処理を繰り返す。
【0181】
ステップS136において、プロセッサ81は、ユーザによって指示された位置にプレイヤキャラクタPCをワープ移動させ、上記ステップS122に戻って処理を繰り返す。例えば、プロセッサ81は、上記指示操作入力によって指示されたマップ画像上の建造物が配置されている仮想空間の位置(例えば、当該建造物内または当該建造物の近傍)にプレイヤキャラクタPCをワープ移動させるとともに、プレイヤキャラクタPCを予め定められたワープ移動後の姿勢に設定して、プレイヤキャラクタデータDbを更新する。
【0182】
次に、
図28を参照して、毎フレーム実行される
図27のステップS122に示す各種ゲーム処理の一例について説明する。上記ステップS122に示す各種ゲーム処理において、プロセッサ81は、
図28に例示されたフローチャートによる処理を毎フレーム実行する。
【0183】
図28において、プロセッサ81は、左コントローラ3、右コントローラ4、および/または本体装置2から操作データを取得して操作データDaを更新し(ステップS141)、次のステップに処理を進める。
【0184】
次に、プロセッサ81は、各種ゲーム制御処理を行い(ステップS142)、次のステップに処理を進める。
【0185】
上記ステップS142における各種ゲーム制御処理の第1の例として、プロセッサ81は、アイテムオブジェクト設置処理を行う。以下、
図29を参照して、上記ステップS142における各種ゲーム制御処理の一例として行われるアイテムオブジェクト設置処理について説明する。
【0186】
図29において、プロセッサ81は、装備データDhを参照して、第1アイテムオブジェクトOBJaに対して衝撃が加わったか否かを判定する(ステップS151)。そして、プロセッサ81は、第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃が加わっていない場合、ステップS152に処理を進める。一方、プロセッサ81は、第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃が加わった場合、ステップS153に処理を進める。
【0187】
上記ステップS151において第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃が加わったと判定される第1の例として、合成装備品オブジェクトを用いて攻撃するプレイヤキャラクタPCの近接攻撃アクションによる衝撃が第1アイテムオブジェクトOBJaに加えられた場合に肯定判定される。例えば、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタデータDbに基づいて、近接攻撃アクションに用いられている合成装備品オブジェクト(例えば、第1アイテムオブジェクトOBJaが合成された剣オブジェクトや槍オブジェクト等)が他のオブジェクトと衝突することにより、当該合成装備品オブジェクトを構成している第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃が加わった場合、上記ステップS151において肯定判定する。
【0188】
上記ステップS151において第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃が加わったと判定される第2の例として、装備品オブジェクトを用いて攻撃するプレイヤキャラクタPCの攻撃アクションによる衝撃が第1アイテムオブジェクトOBJaに加えられた場合に肯定判定される。例えば、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタデータDbおよび未設置アイテムデータDkに基づいて、攻撃アクションに用いられている装備品オブジェクトが、ゲームフィールド(地形オブジェクトL)上に置かれた第1アイテムオブジェクトOBJaと衝突することにより、第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃が加わった場合、上記ステップS151において肯定判定する。
【0189】
上記ステップS151において第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃が加わったと判定される第3の例として、合成装備品オブジェクトを用いて攻撃するプレイヤキャラクタPCの遠距離攻撃アクションによる衝撃が第1アイテムオブジェクトOBJaに加えられた場合に肯定判定される。例えば、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタデータDbに基づいて、遠距離攻撃アクションに用いられている合成装備品オブジェクト(例えば、第1アイテムオブジェクトOBJaが矢オブジェクトに合成された弓矢オブジェクト)の少なくとも一部が遠方まで移動した後に他のオブジェクト(例えば、地形オブジェクトL)と衝突することにより、当該合成装備品オブジェクトを構成している第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃が加わった場合、上記ステップS151において肯定判定する。
【0190】
ステップS152において、プロセッサ81は、第1アイテムオブジェクトOBJaが第1速度以上の移動速度で他のオブジェクトと衝突したか否かを判定する。そして、プロセッサ81は、第1アイテムオブジェクトOBJaが第1速度以上の移動速度で他のオブジェクトと衝突した場合、ステップS153に処理を進める。一方、プロセッサ81は、第1アイテムオブジェクトOBJaが第1速度以上の移動速度で他のオブジェクトと衝突していない場合、ステップS155に処理を進める。
【0191】
上記ステップS152において第1アイテムオブジェクトOBJaが第1速度以上の速度で衝突したと判定される第1の例として、第1アイテムオブジェクトOBJa単体が仮想空間内を第1速度以上の速度で移動して他のオブジェクトと衝突した場合に肯定判定される。例えば、プロセッサ81は、未設置アイテムデータDkに基づいて、プレイヤキャラクタPCが第1アイテムオブジェクトOBJaを手放す動作により、第1アイテムオブジェクトOBJaが仮想空間内を上記第1速度以上で移動して地形オブジェクトLと衝突した場合、上記ステップS152において肯定判定する。
【0192】
上記ステップS152において第1アイテムオブジェクトOBJaが第1速度以上の速度で衝突したと判定される第2の例として、第1アイテムオブジェクトOBJaが合成された合成装備品オブジェクトの少なくとも一部が仮想空間内を第1速度以上の速度で移動して他のオブジェクトと衝突した場合に肯定判定される。例えば、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタデータDbに基づいて、遠距離攻撃アクションに用いられている合成装備品オブジェクト(例えば、第1アイテムオブジェクトOBJaが矢オブジェクトに合成された弓矢オブジェクト)の少なくとも一部(例えば、第1アイテムオブジェクトOBJaが合成された矢オブジェクト)が仮想空間内に放たれることにより、上記第1速度以上で移動して地形オブジェクトLと衝突した場合、上記ステップS152において肯定判定する。
【0193】
ステップS153において、プロセッサ81は、第1アイテムオブジェクトOBJaを第2アイテムオブジェクトOBJbに替えて設置し、次のステップに処理を進める。第1の例として、プロセッサ81は、上記攻撃アクションで用いられた装備品オブジェクトがゲームフィールドの地形オブジェクトL上に置かれた第1アイテムオブジェクトOBJaと衝突することにより衝撃が与えられた場合、設置条件を充足したと判定して、当該第1アイテムオブジェクトOBJaを第2アイテムオブジェクトOBJbに替えて地形オブジェクトL上に設置し、未設置アイテムデータDkおよび設置アイテムデータDjを更新する。第2の例として、プロセッサ81は、上記攻撃アクションで用いられた合成装備品オブジェクトの少なくとも一部が他のオブジェクト(例えば、地形オブジェクトL)と衝突することにより合成装備品オブジェクトを構成する第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃が与えられた場合、設置条件を充足したと判定して、プレイヤキャラクタPCが持つ合成装備品オブジェクトを装備品オブジェクトに変更するとともに、当該衝突位置に基づいた地形オブジェクトL上に第2アイテムオブジェクトOBJbを設置し、装備データDhおよび設置アイテムデータDjを更新する。第3の例として、プロセッサ81は、第1アイテムオブジェクトOBJa単体が上記第1速度以上の速度で他のオブジェクト(例えば、地形オブジェクトL)と衝突した場合、設置条件を充足したと判定して、当該第1アイテムオブジェクトOBJaを第2アイテムオブジェクトOBJbに替えて当該衝突位置に基づいた地形オブジェクトL上に設置し、設置アイテムデータDjおよび未設置アイテムデータDkを更新する。第4の例として、プロセッサ81は、第1アイテムオブジェクトOBJaが合成された合成装備品オブジェクトの少なくとも一部が上記第1速度以上の速度で他のオブジェクト(例えば、地形オブジェクトL)と衝突した場合、設置条件を充足したと判定して、当該衝突が生じた合成装備品オブジェクトの少なくとも一部を装備品オブジェクトに変更するとともに、当該衝突位置に基づいた地形オブジェクトL上に第2アイテムオブジェクトOBJbを設置し、装備データDhおよび設置アイテムデータDjを更新する。
【0194】
次に、プロセッサ81は、設置された第2アイテムオブジェクトOBJbに基づくライティングを設定して(ステップS154)、当該フローチャートによる処理を終了する。例えば、プロセッサ81は、所定の光を発する点光源や面光源を第2アイテムオブジェクトOBJbに設定して、設置アイテムデータDjを更新する。
【0195】
上記ステップS142における各種ゲーム制御処理の第2の例として、プロセッサ81は、アイテムオブジェクト消去処理を行う。以下、
図30を参照して、上記ステップS142における各種ゲーム制御処理の一例として行われるアイテムオブジェクト消去処理について説明する。
【0196】
図30において、プロセッサ81は、設置アイテムデータDjを参照して、ゲームフィールド(地形オブジェクトL)上に第2アイテムオブジェクトOBJbが設置されているか否かを判定する(ステップS155)。そして、プロセッサ81は、第2アイテムオブジェクトOBJbが設置されている場合、ステップS156に処理を進める。一方、プロセッサ81は、第2アイテムオブジェクトOBJbが設置されていない場合、当該フローチャートによる処理を終了する。
【0197】
ステップS156において、プロセッサ81は、設置されている第2アイテムオブジェクトOBJbの何れかを消去する条件が充足したか否かを判定する。例えば、プロセッサ81は、設置制限を超える第2アイテムオブジェクトOBJbの設置が行われた場合や、設置された第2アイテムオブジェクトOBJbの消去につながる他のキャラクタのアクションが行われた場合、上記ステップS156において肯定判定する。そして、プロセッサ81は、第2アイテムオブジェクトOBJbの何れかを消去する条件が充足した場合、ステップS157に処理を進める。一方、プロセッサ81は、第2アイテムオブジェクトOBJbの何れかを消去する条件が充足していない場合、当該フローチャートによる処理を終了する。
【0198】
ステップS157において、プロセッサ81は、消去条件が充足した第2アイテムオブジェクトOBJbを消去して、当該フローチャートによる処理を終了する。第1の例として、プロセッサ81は、設置制限を超える第2アイテムオブジェクトOBJbの設置が行われた場合、当該設置制限を超えた第2アイテムオブジェクトOBJbをFIFO方式で仮想空間から消去して、設置アイテムデータDjを更新する。第2の例として、プロセッサ81は、設置された第2アイテムオブジェクトOBJbの消去につながる他のキャラクタのアクションに応じて第2アイテムオブジェクトOBJbを仮想空間から消去して、設置アイテムデータDjを更新する。
【0199】
上記ステップS142における各種ゲーム制御処理の第3の例として、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタ動作処理を行う。例えば、プロセッサ81は、操作データDaに基づいて、プレイヤキャラクタPCの動作を設定する。一例として、プロセッサ81は、操作データDaが示す操作入力および仮想空間における仮想的な物理演算(例えば、仮想的な慣性や重力)等に基づいて、プレイヤキャラクタPCの位置、方向、姿勢、動作、および状態等を設定して、プレイヤキャラクタデータDbを更新する。
【0200】
上記プレイヤキャラクタPCの動作には、装備品オブジェクトや合成装備品オブジェクトを用いたアクション等が含まれる。例えば、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCが装備する装備品オブジェクトや合成装備品オブジェクトを変更するユーザ指示が行われた場合、当該指示に応じてプレイヤキャラクタPCが持つ装備品オブジェクトや合成装備品オブジェクトを変更して、当該変更内容に応じて装備データDhを更新する。また、プロセッサ81は、ユーザによる攻撃アクション指示が行われたことに応じて、装備データDhに基づいた装備品オブジェクトや合成装備品オブジェクトを使用する(例えば、持っている装備品オブジェクトや合成装備品オブジェクトを振って攻撃する)アクションをプレイヤキャラクタPCに行わせる。
【0201】
また、上記プレイヤキャラクタPCの動作には、アイテムオブジェクト(例えば、第1アイテムオブジェクトOBJa単体)を用いたアクション等が含まれる。例えば、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCが第1アイテムオブジェクトOBJaを持つアクションを設定するユーザ指示が行われた場合、当該指示に応じて第1アイテムオブジェクトOBJaをプレイヤキャラクタPCが持つ状態に設定するとともに、第1アイテムオブジェクトOBJaに弱い光を放つ点光源やエミッションを設定して、プレイヤキャラクタデータDbおよび未設置アイテムデータDkを更新する。なお、第1アイテムオブジェクトOBJaは、上記ユーザ指示が行われていない場合であっても、地形オブジェクトL上に単体で配置されている状態で弱い光を放つ点光源やエミッションが設定されてもよい。また、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCが持っている第1アイテムオブジェクトOBJaを手放す(例えば、持っている第1アイテムオブジェクトOBJaを足元や崖の下等に落とす)アクションを設定するユーザ指示が行われた場合、当該指示に応じて設定された動作をプレイヤキャラクタPCに行わせてプレイヤキャラクタデータDbを更新する。また、プロセッサ81は、手放された第1アイテムオブジェクトOBJaを仮想空間内で移動させて、未設置アイテムデータDkを更新する。そして、プロセッサ81は、手放された第1アイテムオブジェクトOBJaが、第1速度に到達する前に地形オブジェクトL等に衝突した場合、当該衝突位置に第1アイテムオブジェクトOBJaを未設置状態で配置して、未設置アイテムデータDkを更新する。
【0202】
上記ステップS142における各種ゲーム制御処理の第4の例として、プロセッサ81は、他のキャラクタ動作処理を行う。例えば、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPC以外の他のキャラクタを配置し、ゲームプログラムにおいて予め定められたルールに従って当該他のキャラクタの動作を制御して、他のキャラクタデータDcを更新する。
【0203】
上記ステップS142における各種ゲーム制御処理の第5の例として、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCが合成装備品オブジェクトを生成することが可能な動作を行っている場合、装備品を合成する処理を行う。例えば、プロセッサ81は、ゲーム中において、プレイヤキャラクタPCがアイテムオブジェクトを使用可能であり、かつ、装備品オブジェクトについて構え状態をとった状態となったことに応じて装備品を合成する処理を行う。例えば、プロセッサ81は、操作データDaに基づいて、プレイヤキャラクタPCが収納しているアイテムオブジェクトまたはゲームフィールド(地形オブジェクトL)上のアイテムオブジェクトのうちで、装備品合成処理の対象アイテムオブジェクトを指定し、プレイヤキャラクタPCを持っている装備品オブジェクトと当該対象アイテムオブジェクトとを合成して、合成装備品オブジェクトを生成する。そして、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCが持っている対象装備品オブジェクトを、合成装備品オブジェクトに変更し(
図17、
図20参照)、当該変更に基づいて装備データDhを更新する。
【0204】
なお、上記装備品を合成する処理においては、対象アイテムオブジェクトを装備品オブジェクトの方に近づけた後、対象アイテムオブジェクトを消失させるとともに、プレイヤキャラクタPCが持っている対象装備品オブジェクトを合成装備品オブジェクトに変更するという動作が行われるように各オブジェクトが制御される演出が行われてもよい。
【0205】
上記ステップS142における各種ゲーム制御処理の第6の例として、プロセッサ81は、操作データDaに基づいて、プレイヤキャラクタPCが第1アイテムオブジェクトOBJaを取得する処理を行う。例えば、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCが第1アイテムオブジェクトOBJaを取得するアクションに応じて、当該アクションにより取得された第1アイテムオブジェクトOBJaをプレイヤキャラクタPCに追加して収納し、当該収納後の状態に基づいて収納アイテムデータDiを更新する。
【0206】
また、上記ステップS142における各種ゲーム制御処理において、地図情報が未解放となっているエリアに一部の情報のみが部分的に記述される場合、当該情報が明らかとなった時点で当該情報が表示されるように未解放マップデータDeを更新してもかまわない。例えば、地図情報が未解放となったエリアであっても、プレイヤキャラクタPCが現時点までに訪れたことがある建造物や道等の情報が表示される場合、上記ステップS142の処理においてプレイヤキャラクタPCが新たな建造物や道を訪れたことに応じて、当該建造物や道の地図情報(造設/築造情報)が表示されるように未解放マップデータDeを更新してもかまわない。
【0207】
上記ステップS142における各種ゲーム制御処理の後、プロセッサ81は、表示制御処理を行い(ステップS143)、次のステップに処理を進める。例えば、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタデータDb、他のキャラクタデータDc、設置アイテムデータDj、および未設置アイテムデータDkに基づいて、仮想空間にプレイヤキャラクタPCおよび他のキャラクタや、第1アイテムオブジェクトOBJaおよび第2アイテムオブジェクトOBJb等の各オブジェクトをそれぞれ配置する。また、プロセッサ81は、装備データDhに基づいて、プレイヤキャラクタPCに装備品オブジェクトや合成装備品オブジェクトを装備させる。また、プロセッサ81は、特定建造物データDd、設置アイテムデータDj、および未設置アイテムデータDkに基づいた特定建造物B、第1アイテムオブジェクトOBJa、および第2アイテムオブジェクトOBJb等の各ライティングの設定(例えば、光源)や仮想空間における他の光源や環境光等を用いて、仮想空間のライティングを設定する。また、プロセッサ81は、仮想カメラデータDmに基づいて、表示画像を生成するための仮想カメラの位置および/または姿勢を設定し、当該仮想カメラを仮想空間に配置する。そして、設定した仮想カメラから見た仮想空間の画像を生成して、当該仮想空間画像をディスプレイ12に表示する制御を行う。なお、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCの位置や姿勢に基づいて、仮想空間における仮想カメラの移動を制御する処理を実行して、仮想カメラデータDmを更新してもよい。また、プロセッサ81は、操作データDaに基づいて、仮想空間において仮想カメラを移動させて、仮想カメラデータDmを更新してもよい。
【0208】
次に、プロセッサ81は、ゲーム処理を終了するか否かを判定する(ステップS144)。上記ステップS144においてゲーム処理を終了する条件としては、例えば、ゲーム処理が終了される条件が満たされたことや、ユーザがゲーム処理を終了する操作を行ったこと等がある。プロセッサ81は、ゲーム処理を終了しない場合に上記ステップS141に戻って処理を繰り返し、ゲーム処理を終了する場合に当該フローチャートによる処理を終了する。
【0209】
このように、本実施例においては、特定建造物Bに基づいて仮想空間に設定されるライティングの設定により、当該特定建造物Bの位置に基づいた範囲の明るさが確保されるため、地下フィールドにおける当該範囲の探索を容易にすることができる。
【0210】
なお、ゲームシステム1は、どのような装置であってもよく、携帯型のゲーム装置、任意の携帯型電子機器(PDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話、パーソナルコンピュータ、カメラ、タブレット等)等であってもよい。
【0211】
また、上述した説明では情報処理(ゲーム処理)をゲームシステム1で行われる例を用いたが、上記処理ステップの少なくとも一部を他の装置で行ってもかまわない。例えば、ゲームシステム1がさらに他の装置(例えば、サーバ、他の情報処理装置、他の画像表示装置、他のゲーム装置、他の携帯端末)と通信可能に構成されている場合、上記処理ステップは、さらに当該他の装置が協働することによって実行してもよい。このように、上記処理ステップの少なくとも一部を他の装置で行うことによって、上述した処理と同様の処理が可能となる。また、上述した情報処理は、少なくとも1つの情報処理装置により構成される情報処理システムに含まれる1つのプロセッサまたは複数のプロセッサ間の協働により実行されることが可能である。また、上記実施例においては、ゲームシステム1のプロセッサ81が所定のプログラムを実行することによって情報処理を行うことが可能であるが、ゲームシステム1が備える専用回路によって上記処理の一部または全部が行われてもよい。
【0212】
ここで、上述した変形例によれば、いわゆるクラウドコンピューティングのシステム形態や分散型の広域ネットワークおよびローカルネットワークのシステム形態でも本発明を実現することが可能となる。例えば、分散型のローカルネットワークのシステム形態では、据置型の情報処理装置(据置型のゲーム装置)と携帯型の情報処理装置(携帯型のゲーム装置)との間で上記処理を協働により実行することも可能となる。なお、これらのシステム形態では、上述した処理をどの装置で行うかについては特に限定されず、どのような処理分担をしたとしても本発明を実現できることは言うまでもない。
【0213】
また、上述した情報処理で用いられる処理順序、設定値、判定に用いられる条件等は、単なる一例に過ぎず他の順序、値、条件であっても、本実施例を実現できることは言うまでもない。
【0214】
また、上記プログラムは、外部メモリ等の外部記憶媒体を通じてゲームシステム1に供給されるだけでなく、有線または無線の通信回線を通じて当該装置に供給されてもよい。また、上記プログラムは、当該装置内部の不揮発性記憶装置に予め記録されていてもよい。なお、上記プログラムを記憶する情報記憶媒体としては、不揮発性メモリの他に、CD-ROM、DVD、あるいはそれらに類する光学式ディスク状記憶媒体、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、磁気テープ、などでもよい。また、上記プログラムを記憶する情報記憶媒体としては、上記プログラムを記憶する揮発性メモリでもよい。このような記憶媒体は、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体ということができる。例えば、コンピュータ等に、これらの記録媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、上述で説明した各種機能を提供させることができる。
【0215】
以上、本発明を詳細に説明してきたが、前述の説明はあらゆる点において本発明の例示に過ぎず、その範囲を限定しようとするものではない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。また、当業者は、本発明の具体的な実施例の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。また、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語および技術用語は、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義を含めて)が優先する。
【産業上の利用可能性】
【0216】
以上のように、本発明は、仮想空間における領域の探索を容易にすることができるゲームプログラム、ゲームシステム、ゲーム装置、およびゲーム処理方法等として利用することができる。
【符号の説明】
【0217】
1…情報処理システム
2…本体装置
3…左コントローラ
4…右コントローラ
11…ハウジング
12…ディスプレイ
13…タッチパネル
32、52…アナログスティック
42、64…端子
81…プロセッサ
82…ネットワーク通信部
83…コントローラ通信部
85…DRAM
101、111…通信制御部