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特開2023-98588ゲームプログラム、情報処理システム、および、ゲーム処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023098588
(43)【公開日】2023-07-10
(54)【発明の名称】ゲームプログラム、情報処理システム、および、ゲーム処理方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/55 20140101AFI20230703BHJP
   A63F 13/422 20140101ALI20230703BHJP
【FI】
A63F13/55
A63F13/422
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
【公開請求】
(21)【出願番号】P 2022144905
(22)【出願日】2022-09-12
(71)【出願人】
【識別番号】000233778
【氏名又は名称】任天堂株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100158780
【弁理士】
【氏名又は名称】寺本 亮
(74)【代理人】
【識別番号】100121359
【弁理士】
【氏名又は名称】小沢 昌弘
(74)【代理人】
【識別番号】100130269
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 盛規
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 祐也
(72)【発明者】
【氏名】戸梶 優也
(57)【要約】
【課題】地上および空中を移動するプレイヤキャラクタを操作する際にノンプレイヤキャラクタに動作を行わせる操作を容易に行うことができるようにする。
【解決手段】情報処理システムは、プレイヤキャラクタが少なくとも地上に位置する場合、プレイヤキャラクタの味方となるノンプレイヤキャラクタを仮想空間内において移動させる。情報処理システムは、プレイヤキャラクタが地上に位置する場合、ノンプレイヤキャラクタである所定のキャラクタとプレイヤキャラクタとが近いことを示す所定の位置関係となる状態で行われる入力を含む操作入力が行われたことに応じて、当該所定のキャラクタに関連付けられる第1制御を実行する。情報処理システムは、プレイヤキャラクタが空中に位置する場合、所定のキャラクタとプレイヤキャラクタとの位置関係にかかわらず、ユーザの操作入力が行われたことに応じて、当該所定のキャラクタに関連付けられる第2制御を実行する。
【選択図】図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム処理をコンピュータに実行させるゲームプログラムであって、前記コンピュータを、
ユーザの第1操作入力に応じて、仮想空間内における地上および空中においてプレイヤキャラクタを移動させるプレイヤキャラクタ移動手段と、
前記プレイヤキャラクタが少なくとも地上に位置する場合、前記プレイヤキャラクタの味方となるノンプレイヤキャラクタを前記仮想空間内において移動させるノンプレイヤキャラクタ移動手段と、
前記プレイヤキャラクタが地上に位置する場合、前記ノンプレイヤキャラクタである所定のキャラクタと前記プレイヤキャラクタとが近いことを示す所定の位置関係となる状態で行われる入力を含む第2操作入力が行われたことに応じて、当該所定のキャラクタに関連付けられる第1制御を実行する第1制御実行手段と、
前記プレイヤキャラクタが空中に位置する場合、前記所定のキャラクタと前記プレイヤキャラクタとの位置関係にかかわらず、前記ユーザの第3操作入力が行われたことに応じて、当該所定のキャラクタに関連付けられる第2制御を実行する第2制御実行手段として機能させる、ゲームプログラム。
【請求項2】
前記ノンプレイヤキャラクタ移動手段は、前記プレイヤキャラクタの味方となる、前記所定のキャラクタを含む複数の前記ノンプレイヤキャラクタを前記仮想空間内において移動させ、
前記第1制御実行手段は、前記プレイヤキャラクタが地上に位置する場合、前記複数のノンプレイヤキャラクタのうちの1つのノンプレイヤキャラクタと前記プレイヤキャラクタとが近いことを示す所定の位置関係となる状態で前記第2操作入力が行われたことに応じて、当該ノンプレイヤキャラクタに関連付けられる制御を実行し、
前記第2制御実行手段は、前記プレイヤキャラクタが空中に位置する場合、前記第2操作入力が行われても、前記所定のキャラクタとは異なる他の前記ノンプレイヤキャラクタに関連付けられる制御を実行しない、
請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記ノンプレイヤキャラクタ移動手段は、
前記プレイヤキャラクタが地上に位置する場合、前記複数のノンプレイヤキャラクタをそれぞれ前記プレイヤキャラクタの位置に応じて移動させ、
前記プレイヤキャラクタが空中に位置する場合、前記所定のキャラクタを前記プレイヤキャラクタの位置に応じて移動させ、前記複数のノンプレイヤキャラクタのうち前記所定のキャラクタ以外の他のノンプレイヤキャラクタについては前記プレイヤキャラクタの位置に応じた移動を行わせない、
請求項2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記第2制御は、前記プレイヤキャラクタの空中における移動に影響を与える制御である、
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記プレイヤキャラクタは、空中において、第1落下状態と、当該第1落下状態に比べて低速で落下するとともに、前記ゲーム空間における水平方向に関して当該第1落下状態に比べてより多く移動することが可能な第2落下状態とをとることが可能であり、
前記プレイヤキャラクタ移動手段は、前記プレイヤキャラクタが空中において前記第2落下状態となる場合、前記第2制御による影響を受けて移動するように、前記プレイヤキャラクタの移動を制御する、
請求項4に記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記第1制御実行手段は、前記第1制御または前記第2制御の実行から所定時間が経過したことを条件として前記所定のキャラクタに対応する新たな第1制御の実行を許容し、
前記第2制御実行手段は、前記第1制御または前記第2制御の実行から所定時間が経過したことを条件として当該所定のキャラクタに対応する新たな第2制御の実行を許容する、
請求項4に記載のゲームプログラム。
【請求項7】
前記第1制御および前記第2制御はともに、オブジェクトを移動させる移動力を発生させる制御である、
請求項4に記載のゲームプログラム。
【請求項8】
前記プレイヤキャラクタ移動手段は、
前記プレイヤキャラクタが地上に位置する場合、前記第1制御による移動力に基づいては前記プレイヤキャラクタを移動させず、
前記プレイヤキャラクタが空中に位置する場合、前記第2制御による移動力に基づいて前記プレイヤキャラクタを移動させる、
請求項7に記載のゲームプログラム。
【請求項9】
前記第1制御実行手段は、前記第1制御として、前記プレイヤキャラクタを基準として所定の高さにおいて前記移動力を発生させる制御を実行し、
前記第2制御実行手段は、前記第2制御として、前記プレイヤキャラクタを基準として前記所定の高さよりも低い高さにおいて前記移動力を発生させる制御を実行する、
請求項7に記載のゲームプログラム。
【請求項10】
前記第2操作入力および前記第3操作入力はともに、所定の操作部に対する入力を含む、
請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項11】
前記第2操作入力および前記第3操作入力はともに、前記所定の操作部に対する2回の入力を含む、
請求項10に記載のゲームプログラム。
【請求項12】
ユーザの第1操作入力に応じて、仮想空間内における地上および空中においてプレイヤキャラクタを移動させるプレイヤキャラクタ移動手段と、
前記プレイヤキャラクタが少なくとも地上に位置する場合、前記プレイヤキャラクタの味方となるノンプレイヤキャラクタを前記仮想空間内において移動させるノンプレイヤキャラクタ移動手段と、
前記プレイヤキャラクタが地上に位置する場合、前記ノンプレイヤキャラクタである所定のキャラクタと前記プレイヤキャラクタとが近いことを示す所定の位置関係となる状態で行われる入力を含む第2操作入力が行われたことに応じて、当該所定のキャラクタに関連付けられる第1制御を実行する第1制御実行手段と、
前記プレイヤキャラクタが空中に位置する場合、前記所定のキャラクタと前記プレイヤキャラクタとの位置関係にかかわらず、前記ユーザの第3操作入力が行われたことに応じて、当該所定のキャラクタに関連付けられる第2制御を実行する第2制御実行手段とを備える、情報処理システム。
【請求項13】
情報処理システムによって実行されるゲーム処理方法であって、
ユーザの第1操作入力に応じて、仮想空間内における地上および空中においてプレイヤキャラクタを移動させるプレイヤキャラクタ移動ステップと、
前記プレイヤキャラクタが少なくとも地上に位置する場合、前記プレイヤキャラクタの味方となるノンプレイヤキャラクタを前記仮想空間内において移動させるノンプレイヤキャラクタ移動ステップと、
前記プレイヤキャラクタが地上に位置する場合、前記ノンプレイヤキャラクタである所定のキャラクタと前記プレイヤキャラクタとが近いことを示す所定の位置関係となる状態で行われる入力を含む第2操作入力が行われたことに応じて、当該所定のキャラクタに関連付けられる第1制御を実行する第1制御実行ステップと、
前記プレイヤキャラクタが空中に位置する場合、前記所定のキャラクタと前記プレイヤキャラクタとの位置関係にかかわらず、前記ユーザの第3操作入力が行われたことに応じて、当該所定のキャラクタに関連付けられる第2制御を実行する第2制御実行ステップとを備える、ゲーム処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームにおいてプレイヤキャラクタおよびノンプレイヤキャラクタを制御するためのゲームプログラム、情報処理システム、および、ゲーム処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ゲームにおいてプレイヤキャラクタおよびノンプレイヤキャラクタを制御する技術がある。このような技術において、プレイヤキャラクタの移動時にはノンプレイヤキャラクタをプレイヤキャラクタと共に移動させ、プレイヤキャラクタの停止時にはノンプレイヤキャラクタを停止させることが行われている(例えば、特許文献1参照)。また、プレイヤキャラクタがユーザによって操作されていない場合においては、プレイヤキャラクタが近くにいるノンプレイヤキャラクタに近づくようにプレイヤキャラクタを自動的に移動させ、当該ノンプレイヤキャラクタに対する動作をプレイヤキャラクタに行わせることが行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-086085号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の技術においては、ユーザがプレイヤキャラクタを操作する場合に所望のノンプレイヤキャラクタに動作を行わせることが難しい場合があった。また、プレイヤキャラクタが空中に位置する場合については想定されておらず、このような場合にノンプレイヤキャラクタに対して動作を行わせるための操作を容易に行う点について改善の余地があった。
【0005】
それ故、本発明の目的は、地上および空中を移動するプレイヤキャラクタを操作する際にノンプレイヤキャラクタに動作を行わせる操作を容易に行うことが可能なゲームプログラム、情報処理システム、および、ゲーム処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決すべく、本発明は、以下の(1)~(11)の構成を採用した。
【0007】
(1)
本発明の一例は、ゲーム処理をコンピュータに実行させるゲームプログラムである。ゲームプログラムは、コンピュータを、プレイヤキャラクタ移動手段と、ノンプレイヤキャラクタ移動手段と、第1制御実行手段と、第2制御実行手段として機能させる。プレイヤキャラクタ移動手段は、ユーザの第1操作入力に応じて、仮想空間内における地上および空中においてプレイヤキャラクタを移動させる。ノンプレイヤキャラクタ移動手段は、プレイヤキャラクタが少なくとも地上に位置する場合、プレイヤキャラクタの味方となるノンプレイヤキャラクタを仮想空間内において移動させる。第1制御実行手段は、プレイヤキャラクタが地上に位置する場合、ノンプレイヤキャラクタである所定のキャラクタとプレイヤキャラクタとが近いことを示す所定の位置関係となる状態で行われる入力を含む第2操作入力が行われたことに応じて、当該所定のキャラクタに関連付けられる第1制御を実行する。第2制御実行手段は、プレイヤキャラクタが空中に位置する場合、所定のキャラクタとプレイヤキャラクタとの位置関係にかかわらず、ユーザの第3操作入力が行われたことに応じて、当該所定のキャラクタに関連付けられる第2制御を実行する。
【0008】
上記(1)の構成によれば、ユーザは、地上においては、プレイヤキャラクタを移動させることで、第1制御を実行するノンプレイヤキャラクタを選択することができる一方、空中においては、プレイヤキャラクタを移動させることなく、ノンプレイヤキャラクタに第2制御を実行させることができる。これによって、地上および空中を移動するプレイヤキャラクタを操作する際に、ユーザは、ノンプレイヤキャラクタに動作を行わせる操作を容易に行うことができる。
【0009】
(2)
上記(1)の構成において、ノンプレイヤキャラクタ移動手段は、プレイヤキャラクタの味方となる、所定のキャラクタを含む複数のノンプレイヤキャラクタを仮想空間内において移動させてもよい。第1制御実行手段は、プレイヤキャラクタが地上に位置する場合、複数のノンプレイヤキャラクタのうちの1つのノンプレイヤキャラクタとプレイヤキャラクタとが近いことを示す所定の位置関係となる状態で第2操作入力が行われたことに応じて、当該ノンプレイヤキャラクタに関連付けられる制御を実行してもよい。第2制御実行手段は、プレイヤキャラクタが空中に位置する場合、第2操作入力が行われても、所定のキャラクタとは異なる他のノンプレイヤキャラクタに関連付けられる制御を実行しないようにしてもよい。
【0010】
上記(2)の構成によれば、プレイヤキャラクタが地上に位置する場合において複数のノンプレイヤキャラクタについて制御を実行できるとともに、プレイヤキャラクタが空中に位置する場合において所定のキャラクタについての制御を容易に実行することができる。
【0011】
(3)
上記(2)の構成において、ノンプレイヤキャラクタ移動手段は、プレイヤキャラクタが地上に位置する場合、複数のノンプレイヤキャラクタをそれぞれプレイヤキャラクタの位置に応じて移動させてもよい。また、ノンプレイヤキャラクタ移動手段は、プレイヤキャラクタが空中に位置する場合、所定のキャラクタをプレイヤキャラクタの位置に応じて移動させ、複数のノンプレイヤキャラクタのうち所定のキャラクタ以外の他のノンプレイヤキャラクタについてはプレイヤキャラクタの位置に応じた移動を行わせないようにしてもよい。
【0012】
上記(3)の構成によれば、空中において制御を行うことが可能なノンプレイヤキャラクタをプレイヤにとってわかりやすくすることができる。また、空中においては上記他のノンプレイヤキャラクタについて上記の制御を実行することができなくなることについて合理性を与えることができ、プレイヤが違和感を抱く可能性を低減することができる。
【0013】
(4)
上記(1)から(3)のいずれかの構成において、第2制御は、プレイヤキャラクタの空中における移動に影響を与える制御であってもよい。
【0014】
上記(4)の構成によれば、空中においてプレイヤキャラクタを移動させる操作をユーザが容易に行うことができる。
【0015】
(5)
上記(4)の構成において、プレイヤキャラクタは、空中において、第1落下状態と、当該第1落下状態に比べて低速で落下するとともに、ゲーム空間における水平方向に関して当該第1落下状態に比べてより多く移動することが可能な第2落下状態とをとることが可能であってもよい。プレイヤキャラクタ移動手段は、プレイヤキャラクタが空中において第2落下状態となる場合、第2制御による影響を受けて移動するように、プレイヤキャラクタの移動を制御してもよい。
【0016】
上記(5)の構成によれば、第2制御によって低速落下状態におけるプレイヤキャラクタの移動を補助することができるので、空中において第2制御を有効に活用することができる。
【0017】
(6)
上記(4)または(5)の構成において、第1制御実行手段は、第1制御または第2制御の実行から所定時間が経過したことを条件として所定のキャラクタに対応する新たな第1制御の実行を許容してもよい。第2制御実行手段は、第1制御または第2制御の実行から所定時間が経過したことを条件として当該所定のキャラクタに対応する新たな第2制御の実行を許容してもよい。
【0018】
上記(6)の構成によれば、プレイヤキャラクタが地上と空中とのいずれに位置する場合でも、第2制御を高い頻度で実行することでユーザが有利になりすぎることを抑制することができる。
【0019】
(7)
上記(1)から(6)のいずれかの構成において、第1制御および第2制御はともに、オブジェクトを移動させる移動力を発生させる制御であってもよい。
【0020】
上記(7)の構成によれば、第1制御および第2制御を共通の種類の効果を奏するものとすることで、ユーザは第1制御および第2制御の効果を理解しやすくなり、また、第1制御および第2制御を違和感なく実行することができる。
【0021】
(8)
上記(7)の構成において、プレイヤキャラクタ移動手段は、プレイヤキャラクタが地上に位置する場合、第1制御による移動力に基づいてはプレイヤキャラクタを移動させないようにしてもよい。また、プレイヤキャラクタ移動手段は、プレイヤキャラクタが空中に位置する場合、第2制御による移動力に基づいてプレイヤキャラクタを移動させてもよい。
【0022】
上記(8)の構成によれば、第2制御によって空中におけるプレイヤキャラクタの移動をプレイヤに操作させることができるとともに、地上においてプレイヤキャラクタがプレイヤの意図に反して移動してしまう可能性を低減することができる。
【0023】
(9)
上記(7)または(8)の構成において、第1制御実行手段は、第1制御として、プレイヤキャラクタを基準として所定の高さにおいて移動力を発生させる制御を実行してもよい。第2制御実行手段は、第2制御として、プレイヤキャラクタを基準として所定の高さよりも低い高さにおいて移動力を発生させる制御を実行してもよい。
【0024】
上記(9)の構成によれば、空中において落下中であるプレイヤキャラクタに対して移動力を効果的に付与することができる。
【0025】
(10)
上記(1)から(9)のいずれかの構成において、第2操作入力および第3操作入力はともに、所定の操作部に対する入力を含んでもよい。
【0026】
上記(10)の構成によれば、第1制御および第2制御を行わせるための入力を行う操作部を同じにすることで、ユーザが入力を誤る可能性を低減することができる。
【0027】
(11)
上記(10)の構成において、第2操作入力および第3操作入力はともに、所定の操作部に対する2回の入力を含んでもよい。
【0028】
上記(11)の構成によれば、第1制御および第2制御を行わせるための入力方法を同じにすることで、ユーザが入力を誤る可能性をより低減することができる。また、第1制御も第2制御も2回目の入力によって制御が実行されるので、仮に上記操作部を1回誤って操作してしまってもユーザの意図に反してスキル動作が実行される可能性を低減することができる。
【0029】
なお、本発明の別の一例は、上記(1)~(11)における処理を実行する情報処理装置または情報処理システムであってもよい。また、本発明の別の一例は、上記(1)~(11)における処理を実行するゲーム処理方法であってもよい。
【発明の効果】
【0030】
上記ゲームプログラム、情報処理システム、または、ゲーム処理方法によれば、地上および空中を移動するプレイヤキャラクタを操作する際にノンプレイヤキャラクタに動作を行わせる操作を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本体装置に左コントローラおよび右コントローラを装着した状態の一例を示す図
図2】本体装置から左コントローラおよび右コントローラをそれぞれ外した状態の一例を示す図
図3】本体装置の一例を示す六面図
図4】左コントローラの一例を示す六面図
図5】右コントローラの一例を示す六面図
図6】本体装置の内部構成の一例を示すブロック図
図7】本体装置と左コントローラおよび右コントローラとの内部構成の一例を示すブロック図
図8】プレイヤキャラクタが仲間キャラクタにスキル動作を行わせる際のゲーム画像の一例を示す図
図9】仲間キャラクタが準備状態となった状況におけるゲーム画像の一例を示す図
図10】仲間キャラクタがスキル動作を行った状況におけるゲーム画像の一例を示す図
図11】上記待機時間が経過する前において、プレイヤキャラクタが仲間キャラクタに近づいた場合におけるゲーム画像の一例を示す図
図12】空中においてプレイヤキャラクタのとり得る状態の一例を示す図
図13】プレイヤキャラクタが低速落下状態である場合におけるゲーム画像の一例を示す図
図14】空中において仲間キャラクタがスキル動作を行った状況におけるゲーム画像の一例を示す図
図15】地上で発生される風と空中で発生される風の一例を示す図
図16】ゲームシステムにおける情報処理に用いられる各種データの一例を示す図
図17】ゲームシステムによって実行されるゲーム処理の流れの一例を示すフローチャート
図18図17に示すステップS4の地上時動作制御処理の詳細な流れの一例を示すサブフローチャート
図19図17に示すステップS5の空中時動作制御処理の詳細な流れの一例を示すサブフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0032】
[1.ゲームシステムの構成]
以下、本実施形態の一例に係るゲームシステムについて説明する。本実施形態におけるゲームシステム1の一例は、本体装置(情報処理装置;本実施形態ではゲーム装置本体として機能する)2と左コントローラ3および右コントローラ4とを含む。本体装置2は、左コントローラ3および右コントローラ4がそれぞれ着脱可能である。つまり、ゲームシステム1は、左コントローラ3および右コントローラ4をそれぞれ本体装置2に装着して一体化された装置として利用できる。また、ゲームシステム1は、本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4とを別体として利用することもできる(図2参照)。以下では、本実施形態のゲームシステム1のハードウェア構成について説明し、その後に本実施形態のゲームシステム1の制御について説明する。
【0033】
図1は、本体装置2に左コントローラ3および右コントローラ4を装着した状態の一例を示す図である。図1に示すように、左コントローラ3および右コントローラ4は、それぞれ本体装置2に装着されて一体化されている。本体装置2は、ゲームシステム1における各種の処理(例えば、ゲーム処理)を実行する装置である。本体装置2は、ディスプレイ12を備える。左コントローラ3および右コントローラ4は、ユーザが入力を行うための操作部を備える装置である。
【0034】
図2は、本体装置2から左コントローラ3および右コントローラ4をそれぞれ外した状態の一例を示す図である。図1および図2に示すように、左コントローラ3および右コントローラ4は、本体装置2に着脱可能である。なお、以下において、左コントローラ3および右コントローラ4の総称として「コントローラ」と記載することがある。
【0035】
図3は、本体装置2の一例を示す六面図である。図3に示すように、本体装置2は、略板状のハウジング11を備える。本実施形態において、ハウジング11の主面(換言すれば、表側の面、すなわち、ディスプレイ12が設けられる面)は、大略的には矩形形状である。
【0036】
なお、ハウジング11の形状および大きさは、任意である。一例として、ハウジング11は、携帯可能な大きさであってよい。また、本体装置2単体または本体装置2に左コントローラ3および右コントローラ4が装着された一体型装置は、携帯型装置となってもよい。また、本体装置2または一体型装置が手持ち型の装置となってもよい。また、本体装置2または一体型装置が可搬型装置となってもよい。
【0037】
図3に示すように、本体装置2は、ハウジング11の主面に設けられるディスプレイ12を備える。ディスプレイ12は、本体装置2が生成した画像を表示する。本実施形態においては、ディスプレイ12は、液晶表示装置(LCD)とする。ただし、ディスプレイ12は任意の種類の表示装置であってよい。
【0038】
また、本体装置2は、本体装置2が左コントローラ3と有線通信を行うための端子である左側端子17と、本体装置2が右コントローラ4と有線通信を行うための右側端子21を備える。
【0039】
図3に示すように、本体装置2は、スロット23を備える。スロット23は、ハウジング11の上側面に設けられる。スロット23は、所定の種類の記憶媒体を装着可能な形状を有する。所定の種類の記憶媒体は、例えば、ゲームシステム1およびそれと同種の情報処理装置に専用の記憶媒体(例えば、専用メモリカード)である。所定の種類の記憶媒体は、例えば、本体装置2で利用されるデータ(例えば、アプリケーションのセーブデータ等)、および/または、本体装置2で実行されるプログラム(例えば、アプリケーションのプログラム等)を記憶するために用いられる。また、本体装置2は、電源ボタン28を備える。
【0040】
図4は、左コントローラ3の一例を示す六面図である。図4に示すように、左コントローラ3は、ハウジング31を備える。本実施形態においては、ハウジング31は、縦長の形状、すなわち、上下方向(すなわち、図1および図4に示すy軸方向)に長い形状である。左コントローラ3は、本体装置2から外された状態において、縦長となる向きで把持されることも可能である。ハウジング31は、縦長となる向きで把持される場合に片手、特に左手で把持可能な形状および大きさをしている。また、左コントローラ3は、横長となる向きで把持されることも可能である。左コントローラ3が横長となる向きで把持される場合には、両手で把持されるようにしてもよい。
【0041】
左コントローラ3は、アナログスティック32を備える。図4に示すように、アナログスティック32は、ハウジング31の主面に設けられる。アナログスティック32は、方向を入力することが可能な方向入力部として用いることができる。ユーザは、アナログスティック32を傾倒することによって傾倒方向に応じた方向の入力(および、傾倒した角度に応じた大きさの入力)が可能である。なお、左コントローラ3は、方向入力部として、アナログスティックに代えて、十字キーまたはスライド入力が可能なスライドスティック等を備えるようにしてもよい。また、本実施形態においては、アナログスティック32を押下する入力が可能である。
【0042】
左コントローラ3は、各種操作ボタンを備える。左コントローラ3は、ハウジング31の主面上に4つの操作ボタン33~36(具体的には、右方向ボタン33、下方向ボタン34、上方向ボタン35、および左方向ボタン36)を備える。さらに、左コントローラ3は、録画ボタン37および-(マイナス)ボタン47を備える。左コントローラ3は、ハウジング31の側面の左上に第1Lボタン38およびZLボタン39を備える。また、左コントローラ3は、ハウジング31の側面の、本体装置2に装着される際に装着される側の面に第2Lボタン43および第2Rボタン44を備える。これらの操作ボタンは、本体装置2で実行される各種プログラム(例えば、OSプログラムやアプリケーションプログラム)に応じた指示を行うために用いられる。
【0043】
また、左コントローラ3は、左コントローラ3が本体装置2と有線通信を行うための端子42を備える。
【0044】
図5は、右コントローラ4の一例を示す六面図である。図5に示すように、右コントローラ4は、ハウジング51を備える。本実施形態においては、ハウジング51は、縦長の形状、すなわち、上下方向に長い形状である。右コントローラ4は、本体装置2から外された状態において、縦長となる向きで把持されることも可能である。ハウジング51は、縦長となる向きで把持される場合に片手、特に右手で把持可能な形状および大きさをしている。また、右コントローラ4は、横長となる向きで把持されることも可能である。右コントローラ4が横長となる向きで把持される場合には、両手で把持されるようにしてもよい。
【0045】
右コントローラ4は、左コントローラ3と同様、方向入力部としてアナログスティック52を備える。本実施形態においては、アナログスティック52は、左コントローラ3のアナログスティック32と同じ構成である。また、右コントローラ4は、アナログスティックに代えて、十字キーまたはスライド入力が可能なスライドスティック等を備えるようにしてもよい。また、右コントローラ4は、左コントローラ3と同様、ハウジング51の主面上に4つの操作ボタン53~56(具体的には、Aボタン53、Bボタン54、Xボタン55、およびYボタン56)を備える。さらに、右コントローラ4は、+(プラス)ボタン57およびホームボタン58を備える。また、右コントローラ4は、ハウジング51の側面の右上に第1Rボタン60およびZRボタン61を備える。また、右コントローラ4は、左コントローラ3と同様、第2Lボタン65および第2Rボタン66を備える。
【0046】
また、右コントローラ4は、右コントローラ4が本体装置2と有線通信を行うための端子64を備える。
【0047】
図6は、本体装置2の内部構成の一例を示すブロック図である。本体装置2は、図3に示す構成の他、図6に示す各構成要素81、83~85、および、91を備える。これらの構成要素81、83~85、および、91のいくつかは、電子部品として電子回路基板上に実装されてハウジング11内に収納されてもよい。
【0048】
本体装置2は、プロセッサ81を備える。プロセッサ81は、本体装置2において実行される各種の情報処理を実行する情報処理部であって、例えば、CPU(Central Processing Unit)のみから構成されてもよいし、CPU機能、GPU(Graphics Processing Unit)機能等の複数の機能を含むSoC(System-on-a-chip)から構成されてもよい。プロセッサ81は、記憶部(具体的には、フラッシュメモリ84等の内部記憶媒体、あるいは、スロット23に装着される外部記憶媒体等)に記憶される情報処理プログラム(例えば、ゲームプログラム)を実行することによって、各種の情報処理を実行する。
【0049】
本体装置2は、自身に内蔵される内部記憶媒体の一例として、フラッシュメモリ84およびDRAM(Dynamic Random Access Memory)85を備える。フラッシュメモリ84およびDRAM85は、プロセッサ81に接続される。フラッシュメモリ84は、主に、本体装置2に保存される各種のデータ(プログラムであってもよい)を記憶するために用いられるメモリである。DRAM85は、情報処理において用いられる各種のデータを一時的に記憶するために用いられるメモリである。
【0050】
本体装置2は、スロットインターフェース(以下、「I/F」と略記する。)91を備える。スロットI/F91は、プロセッサ81に接続される。スロットI/F91は、スロット23に接続され、スロット23に装着された所定の種類の記憶媒体(例えば、専用メモリカード)に対するデータの読み出しおよび書き込みを、プロセッサ81の指示に応じて行う。
【0051】
プロセッサ81は、フラッシュメモリ84およびDRAM85、ならびに上記各記憶媒体との間でデータを適宜読み出したり書き込んだりして、上記の情報処理を実行する。
【0052】
本体装置2は、コントローラ通信部83を備える。コントローラ通信部83は、プロセッサ81に接続される。コントローラ通信部83は、左コントローラ3および/または右コントローラ4と無線通信を行う。本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4との通信方式は任意であるが、本実施形態においては、コントローラ通信部83は、左コントローラ3との間および右コントローラ4との間で、Bluetooth(登録商標)の規格に従った通信を行う。
【0053】
プロセッサ81は、上述の左側端子17および右側端子21に接続される。プロセッサ81は、左コントローラ3と有線通信を行う場合、左側端子17を介して左コントローラ3へデータを送信するとともに、左側端子17を介して左コントローラ3から操作データを受信する。また、プロセッサ81は、右コントローラ4と有線通信を行う場合、右側端子21を介して右コントローラ4へデータを送信するとともに、右側端子21を介して右コントローラ4から操作データを受信する。このように、本実施形態においては、本体装置2は、左コントローラ3および右コントローラ4との間で、それぞれ有線通信と無線通信との両方を行うことができる。
【0054】
また、ディスプレイ12は、プロセッサ81に接続される。プロセッサ81は、(例えば、上記の情報処理の実行によって)生成した画像および/または外部から取得した画像をディスプレイ12に表示する。
【0055】
図7は、本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4との内部構成の一例を示すブロック図である。なお、本体装置2に関する内部構成の詳細については、図6で示しているため図7では省略している。
【0056】
左コントローラ3は、本体装置2との間で通信を行う通信制御部101を備える。図7に示すように、通信制御部101は、端子42を含む各構成要素に接続される。本実施形態においては、通信制御部101は、端子42を介した有線通信と、端子42を介さない無線通信との両方で本体装置2と通信を行うことが可能である。通信制御部101は、左コントローラ3が本体装置2に対して行う通信方法を制御する。すなわち、左コントローラ3が本体装置2に装着されている場合、通信制御部101は、端子42を介して本体装置2と通信を行う。また、左コントローラ3が本体装置2から外されている場合、通信制御部101は、本体装置2(具体的には、コントローラ通信部83)との間で無線通信を行う。コントローラ通信部83と通信制御部101との間の無線通信は、例えばBluetooth(登録商標)の規格に従って行われる。
【0057】
また、左コントローラ3は、例えばフラッシュメモリ等のメモリ102を備える。通信制御部101は、例えばマイコン(マイクロプロセッサとも言う)で構成され、メモリ102に記憶されるファームウェアを実行することによって各種の処理を実行する。
【0058】
左コントローラ3は、各ボタン103(具体的には、ボタン33~39、43、44、および47)を備える。また、左コントローラ3は、アナログスティック(図7では「スティック」と記載する)32を備える。各ボタン103およびアナログスティック32は、自身に対して行われた操作に関する情報を、適宜のタイミングで繰り返し通信制御部101へ出力する。
【0059】
通信制御部101は、各入力部(具体的には、各ボタン103、および、アナログスティック32)から、入力に関する情報(具体的には、操作に関する情報、またはセンサによる検出結果)を取得する。通信制御部101は、取得した情報(または取得した情報に所定の加工を行った情報)を含む操作データを本体装置2へ送信する。なお、操作データは、所定時間に1回の割合で繰り返し送信される。なお、入力に関する情報が本体装置2へ送信される間隔は、各入力部について同じであってもよいし、同じでなくてもよい。
【0060】
上記操作データが本体装置2へ送信されることによって、本体装置2は、左コントローラ3に対して行われた入力を得ることができる。すなわち、本体装置2は、各ボタン103およびアナログスティック32に対する操作を、操作データに基づいて判別することができる。
【0061】
左コントローラ3は、電力供給部108を備える。本実施形態において、電力供給部108は、バッテリおよび電力制御回路を有する。図示しないが、電力制御回路は、バッテリに接続されるとともに、左コントローラ3の各部(具体的には、バッテリの電力の給電を受ける各部)に接続される。
【0062】
図7に示すように、右コントローラ4は、本体装置2との間で通信を行う通信制御部111を備える。また、右コントローラ4は、通信制御部111に接続されるメモリ112を備える。通信制御部111は、端子64を含む各構成要素に接続される。通信制御部111およびメモリ112は、左コントローラ3の通信制御部101およびメモリ102と同様の機能を有する。したがって、通信制御部111は、端子64を介した有線通信と、端子64を介さない無線通信(具体的には、Bluetooth(登録商標)の規格に従った通信)との両方で本体装置2と通信を行うことが可能であり、右コントローラ4が本体装置2に対して行う通信方法を制御する。
【0063】
右コントローラ4は、左コントローラ3の各入力部と同様の各入力部を備える。具体的には、各ボタン113、および、アナログスティック52を備える。これらの各入力部については、左コントローラ3の各入力部と同様の機能を有し、同様に動作する。
【0064】
右コントローラ4は、電力供給部118を備える。電力供給部118は、左コントローラ3の電力供給部108と同様の機能を有し、同様に動作する。
【0065】
[2.ゲームシステムにおける処理の概要]
以下、ゲームシステム1において実行される情報処理の概要について説明する。本実施形態においては、ゲームシステム1は、プレイヤ(ユーザとも言う)によって操作されるプレイヤキャラクタを含む複数のキャラクタが仮想のゲーム空間に登場するゲームを実行する。ゲームには、プレイヤキャラクタの他に、プレイヤキャラクタの仲間である仲間キャラが登場する。プレイヤキャラクタは、例えば仲間キャラクタと協力して敵キャラクタを倒すことでゲームを進行させる。
【0066】
仲間キャラクタは、ゲームシステム1によって動作が自動的に制御されるノンプレイヤキャラクタである。つまり、仲間キャラクタについては、基本的にはゲームシステム1によって動作内容が決定される。ただし、本実施形態においては、プレイヤキャラクタは仲間キャラクタに指示を行うことができ、仲間キャラクタは、プレイヤキャラクタによる指示に応じて所定のスキル動作を行う。スキル動作とは、仲間キャラクタの能力を用いた動作であり、具体的な内容は任意である。スキル動作は、例えば、敵を攻撃する動作であってもよいし、味方(すなわち、プレイヤキャラクタおよび他の仲間キャラクタ)を回復または補助する動作であってもよい。本実施形態においては、プレイヤキャラクタの指示に応じて行われるスキル動作は、仲間キャラクタ毎に設定される。本実施形態においては、各仲間キャラクタは、プレイヤキャラクタの指示に応じて、仲間キャラクタ毎に固有のスキル動作を行う。以下においては、スキル動作として風を発生させる動作を行う仲間キャラクタを例として説明する。
【0067】
[2-1.地上におけるスキル動作]
以下、図8図10を参照して、プレイヤキャラクタが地上に位置する場合に仲間キャラクタにスキル動作を行わせる際の処理について説明する。図8は、プレイヤキャラクタが仲間キャラクタにスキル動作を行わせる際のゲーム画像の一例を示す図である。図8に示すように、ゲーム中において、ゲームシステム1は、プレイヤキャラクタ201の周囲のゲーム空間を表すゲーム画像をディスプレイ12に表示する。図8に示す例においては、プレイヤキャラクタ201と、風を発生させるスキル動作を行うことが可能な仲間キャラクタ202を含む複数の仲間キャラクタ202~206とがゲーム空間の地上に配置されている。なお、本実施形態においては、図8に示すように、複数(図8では、5体)の仲間キャラクタ202~206がゲーム空間に登場するものとする。なお、ゲーム空間に登場する仲間キャラクタの数は任意である。
【0068】
図8に示す例においては、プレイヤキャラクタ201が仲間キャラクタ202に近づいた状況である。プレイヤキャラクタ201が地上に配置されている場合おいては、プレイヤキャラクタ201は、仲間キャラクタに近づくことで、当該仲間キャラクタに対して準備指示を行うことができる。準備指示とは、スキル動作を行うことが可能な準備状態となることを仲間キャラクタに指示するものである。つまり、仲間キャラクタは、準備指示が行われたことに応じて、スキル動作を実行可能な準備状態となる。
【0069】
なお、本実施形態においては、プレイヤキャラクタ201の前方においてプレイヤキャラクタ201から所定距離内の領域にアクション範囲207が設定される(図8参照)。プレイヤキャラクタ201のアクション範囲207内に仲間キャラクタが位置する場合、プレイヤキャラクタ201は当該仲間キャラクタに対して準備指示を行うことができる。なお、本実施形態においては、プレイヤキャラクタ201は、アクション範囲207内のオブジェクト(仲間キャラクタを含む意味である)に対してアクションを行うことができる。このアクションは、オブジェクトに応じた動作であり、例えば、仲間キャラクタに対する準備指示を行う動作や、アイテムを取得する動作である。
【0070】
なお、アクション範囲207は、プレイヤキャラクタ201の位置および向きに基づいて設定される。本実施形態においては、アクション範囲207は、プレイヤキャラクタ201から所定距離内の範囲であって、プレイヤキャラクタ201の前方向を中心として左右に所定の角度の範囲である(図8参照)。なお、アクション範囲207の形状および大きさは任意である。なお、図8においては、アクション範囲207を点線によって示しているが、アクション範囲207は表示される必要はない。
【0071】
また、図8に示すように、プレイヤキャラクタ201が仲間キャラクタ202に準備指示を行うことが可能な状況においては、ゲームシステム1は、準備指示を示す準備指示画像208をゲーム空間の画像とともに表示する。これによって、準備指示が可能であることをプレイヤに通知することができる。なお、準備指示画像208は、所定の位置に表示される。例えば、準備指示の対象となる仲間キャラクタをプレイヤに通知するべく、プレイヤキャラクタ201または仲間キャラクタ202の近傍に表示されてもよい。また、準備指示画像208は、準備指示を行うための操作入力(ここでは、右コントローラ4のAボタン53を押下する入力)を示す画像を含む。これによって、準備指示を行うための操作入力をプレイヤに通知することができる。
【0072】
図8に示す状況において準備指示が行われた(すなわち、準備指示を行うための操作入力が行われた)ことに応じて、ゲームシステム1は、準備指示の対象となった仲間キャラクタ202を準備状態とする。図9は、仲間キャラクタ202が準備状態となった状況におけるゲーム画像の一例を示す図である。ここで、本実施形態においては、仲間キャラクタ202は、スキル動作として、プレイヤキャラクタ201の背後からプレイヤキャラクタ201の前方に向けて、所定時間の間、風を発生させる。そのため、ゲームシステム1は、準備状態となる仲間キャラクタ202に、プレイヤキャラクタ201の背後に移動する動作を行わせる(図9参照)。準備状態において、仲間キャラクタ202は、プレイヤキャラクタ201の背後に位置するように、プレイヤキャラクタ201の移動に応じて移動する。また、仲間キャラクタが準備状態となる場合、ゲームシステム1は、準備状態であること、および、スキル動作の内容をユーザに認識させるべく、スキル動作に応じたエフェクト画像を表示したり、スキル動作に応じた予備動作を仲間キャラクタに行わせたりしてもよい。
【0073】
仲間キャラクタが準備状態となっている場合、プレイヤキャラクタ201は、当該仲間キャラクタに対して実行指示を行うことでスキル動作を行わせることができる。図9に示すように、仲間キャラクタ202が準備状態となっている状況においては、ゲームシステム1は、実行指示を示す実行指示画像209をゲーム空間の画像とともに表示する。これによって、実行指示が可能であることをプレイヤに通知することができる。なお、実行指示画像209は、所定の位置に表示される。例えば、実行指示の対象となる仲間キャラクタをプレイヤに通知するべく、プレイヤキャラクタ201または仲間キャラクタ202の近傍に表示される。また、実行指示画像209は、実行指示を行うための操作入力(ここでは、右コントローラ4のAボタン53を押下する入力)を示す画像を含む。これによって、実行指示を行うための操作入力をプレイヤに通知することができる。
【0074】
図9に示す状況において実行指示が行われた(すなわち、実行指示を行うための操作入力が行われた)ことに応じて、ゲームシステム1は、実行指示の対象となった仲間キャラクタ202にスキル動作を行わせる。図10は、仲間キャラクタ202がスキル動作を行った状況におけるゲーム画像の一例を示す図である。図10に示す例においては、仲間キャラクタ202は、実行指示に応じて、プレイヤキャラクタ201の前方に向けて風を発生させるスキル動作を行う。プレイヤは、プレイヤキャラクタ201の向きを変更する操作(例えば、左コントローラ3のアナログスティック32に対する操作)によって、プレイヤキャラクタ201の向きを指定することを通じて風の向きを指定しつつ、上記実行指示に応じて、指定した向きに風を発生させることができる。仲間キャラクタ202は、風を発生させることで、例えば、ゲーム空間に配置されているオブジェクトを風で飛ばしたり、空中を滑空するためのアイテム(すなわち、後述する落下用アイテム)を使用中であるプレイヤキャラクタ201を風によって移動させたりする(つまり、プレイヤキャラクタ201が風を受けて空中を移動する)ことができる。
【0075】
なお、図10に示す例においては、仲間キャラクタにスキル動作を行わせる方向をプレイヤが指定するものとした。ここで、仲間キャラクタが行うスキル動作は、スキル動作による目標位置をプレイヤが指定することができるものであってもよい。例えば、スキル動作は、ゲーム空間においてプレイヤが指定した目標位置に風を発生させる動作であってもよい。また、仲間キャラクタがそれぞれ行うスキル動作の内容は任意であり、方向または位置を指定する必要がない動作であってもよい。
【0076】
また、図10に示す例においては、実行指示を行うための操作入力は、準備指示を行うための操作入力と同じ、右コントローラ4のAボタン53を押下する入力である。これによれば、準備指示と実行指示とをプレイヤにとってわかりやすい操作で行うことができ、仲間キャラクタにスキル動作を行わせるための操作の操作性を向上することができる。なお、他の実施形態においては、実行指示を行うための操作入力は、準備指示を行うための操作入力とは異なるものであってもよい。
【0077】
上記のように、本実施形態においては、プレイヤキャラクタは、仲間キャラクタに対してまず準備指示を行い、準備指示に応じて準備状態となった仲間キャラクタに対して実行指示を行うことで、当該仲間キャラクタに対してスキル動作を行わせる。すなわち、ゲームシステム1は、プレイヤキャラクタと仲間キャラクタとが近いことを示す所定の位置関係となる(具体的には、上記アクション範囲に仲間キャラクタが位置する)状態でユーザによる操作入力が行われたことに応じて、当該仲間キャラクタに対応する制御(具体的には、スキル動作を行わせる制御)の準備状態へと当該仲間キャラクタを移行させる。そして、ゲームシステム1は、仲間キャラクタが上記準備状態となる場合において、ユーザによる方向または位置の指定を含む操作入力(具体的には、プレイヤキャラクタの向きを変化させる入力、および、実行指示を行う入力)が行われたことに応じて、指定された方向または位置に向けて上記制御を実行する。ここで、プレイヤキャラクタが仲間キャラクタと所定の位置関係となるためには近づく必要があるところ、プレイヤキャラクタは当該仲間キャラクタの方向を向いて移動する可能性がある。このとき、仮に操作入力に応じて即座にスキル動作が実行されると、プレイヤキャラクタから仲間キャラクタに向かう方向に向けてスキル動作が実行される可能性があり、スキル動作が実行される方向がプレイヤの意図とは異なる可能性がある。この点、上記によれば、プレイヤは準備指示を行ってから、方向または位置を指定して実行指示を行うので、例えば、意図しない方向または位置に向かってスキル動作が行われたり、スキル動作を行わせる意図がないにもかかわらずスキル動作が行われたりするといった誤操作の可能性を低減することができる。これによってゲームの操作性を向上することができる。
【0078】
なお、上記「ユーザによる方向または位置の指定を含む操作入力」は、方向または位置を指定する入力のみであってもよい。例えば、ゲームシステム1は、準備指示に応じて仲間キャラクタを準備状態としてから所定時間が経過したタイミングで、その時点で指定されている方向(すなわち、プレイヤキャラクタの向き)に向かって当該仲間キャラクタにスキル動作を行わせるようにしてもよい。また、上記「ユーザによる方向または位置の指定を含む操作入力」は、方向または位置を指定する入力と、準備指示を行う入力を解除する入力とによって行われるものであってもよい。例えば、ゲームシステム1は、上記Aボタン53を押下する入力によって仲間キャラクタを準備状態とした後(このとき、Aボタン53は押下し続けられている状態である)、方向を指定する入力を受け付けつつ、当該Aボタン53の押下が解除されたことに応じて、解除時に指定されていた方向に向かって当該仲間キャラクタにスキル動作を行わせるようにしてもよい。
【0079】
なお、他の実施形態においては、ゲームシステム1は、準備指示を受け付けることなく実行指示を受け付けるようにしてもよい。すなわち、ゲームシステム1は、プレイヤキャラクタの上記アクション範囲内に仲間キャラクタが位置する状態において実行指示を受け付け、プレイヤによって実行指示が行われたことに応じて当該仲間キャラクタにスキル動作を行わせるようにしてもよい。
【0080】
本実施形態においては、仲間キャラクタがスキル動作を行った場合、当該スキル動作が行われてから所定の待機時間が経過した後でなければ、当該仲間キャラクタは再度のスキル動作を実行することができないものとする。すなわち、ゲームシステム1は、仲間キャラクタに対応するスキル動作の制御の実行から待機時間が経過したことを条件として当該制御の再度の実行を許容する。これによれば、スキル動作を高い頻度で仲間キャラクタに行わせることでプレイヤが有利になりすぎることを抑制することができる。
【0081】
図11は、上記待機時間が経過する前において、プレイヤキャラクタが仲間キャラクタに近づいた場合におけるゲーム画像の一例を示す図である。スキル動作が行われてから上記待機時間が経過する前においてプレイヤキャラクタ201のアクション範囲(図11では不図示)に仲間キャラクタ202が入った場合、ゲームシステム1は、図11に示すように、準備指示画像208に代えて残り時間画像210を表示する。残り時間画像210は、仲間キャラクタに関する待機時間が経過するまでの残り時間を示す画像である。例えば、残り時間画像210は、残り時間の長さに応じて長さが変化するゲージを示す画像である。残り時間画像210によって、準備指示が受け付けられないことと、準備指示が受け付けられるようになるまでの残り時間とをプレイヤに通知することができる。なお、残り時間画像210が表示される状態で当該残り時間画像210が示す残り時間が0になった場合(つまり、準備指示が可能になった場合)、残り時間画像210に代えて準備指示画像208が表示されることとなる。なお、残り時間画像210は、準備指示画像208に加えて表示されてもよい。また、他の実施形態においては、ゲームシステム1は、スキル動作が行われてから上記待機時間が経過する前においても上記準備指示を受け付けて仲間キャラクタを準備状態としつつ、待機時間が経過するまでは上記実行指示を受け付けないようにしてもよい。
【0082】
また、他の実施形態においては、ゲームシステム1は、仲間キャラクタがスキル動作を行った後において、待機時間を待つことなく、当該仲間キャラクタに再度のスキル動作を行わせるようにしてもよい。また、他の実施形態においては、ゲームシステム1は、仲間キャラクタ毎のスキル動作について待機時間を設定することに代えて、任意の仲間キャラクタに対するプレイヤキャラクタによる実行指示について待機時間を設定するようにしてもよい。すなわち、ゲームシステム1は、プレイヤキャラクタが任意の仲間キャラクタに対して実行指示を行ってから待機時間が経過したことを条件として、各仲間キャラクタに対するプレイヤキャラクタによる実行指示を許容するようにしてもよい。
【0083】
本実施形態においては、プレイヤキャラクタ201が地上に位置する場合、ゲームシステム1は、プレイヤキャラクタ201の移動に応じて移動するように各仲間キャラクタ202~206を制御する。具体的には、ゲームシステム1は、プレイヤキャラクタ201の移動に応じて当該プレイヤキャラクタ201に同行するように各仲間キャラクタ202~206を移動させる制御を行う。また、ゲームシステム1は、プレイヤキャラクタ201の移動の停止に応じて、当該プレイヤキャラクタ201を含む所定の範囲内で各仲間キャラクタ202~206の移動を停止させる制御を行う。上記によって、各仲間キャラクタ202~206は、プレイヤキャラクタ201の周囲に位置するように移動が制御されることとなる。これによって、プレイヤキャラクタ201は各仲間キャラクタ202~206に近づきやすくなるので、上記のスキル動作に関する指示を行いやすくすることができる。なお、プレイヤキャラクタ201が地上に位置する場合における各仲間キャラクタ202~206に対する移動制御の具体的な方法は任意である。例えば、他の実施形態においては、ゲームシステム1は、プレイヤキャラクタの移動および位置とは独立して仲間キャラクタの移動を制御してもよい。
【0084】
上記のように、本実施形態においては、プレイヤキャラクタが地上に位置する場合には複数の仲間キャラクタが登場する。そして、プレイヤキャラクタは、複数の仲間キャラクタのうちから1つの仲間キャラクタに近づいて指示を行うことで、仲間キャラクタを選択してスキル動作を行わせることができる。
【0085】
[2-2.空中におけるスキル動作]
次に、プレイヤキャラクタが空中に位置する場合に仲間キャラクタにスキル動作を行わせる際の処理について説明する。本実施形態においては、プレイヤキャラクタは、例えば高い場所から落下することで空中に位置することがある。このような空中に位置する場合においても地上に位置する場合と同様、プレイヤキャラクタは、上述の風を発生させるスキル動作を行う仲間キャラクタに対して、当該スキル動作を行わせるための指示(すなわち、準備指示および実行指示)を行うことができる。
【0086】
なお、プレイヤキャラクタが空中に位置する状態とは、例えば、プレイヤキャラクタがゲーム空間における地面(地面自体は空中に浮いていてもよい)または壁面に接していない状態である。ただし、ゲームシステム1は、プレイヤキャラクタがジャンプしたことで短時間だけ地面に接していない状態となる場合、この状態を、プレイヤキャラクタが空中に位置する状態ではないと判断し、プレイヤキャラクタが地上に位置する状態であると判断してもよい。例えば、ゲームシステム1は、プレイヤキャラクタが地面または壁面に接していない時間が所定時間以上継続した場合に、プレイヤキャラクタが空中に位置する状態であると判断するようにしてもよい。また例えば、ゲームシステム1は、プレイヤキャラクタが地面または壁面から所定距離以上離れた場合に、プレイヤキャラクタが空中に位置する状態であると判断するようにしてもよい。
【0087】
なお、プレイヤキャラクタは、空を飛ぶ乗り物に乗ることが可能であってもよい。このような乗り物にプレイヤキャラクタが乗る状態を、ゲームシステム1は、プレイヤキャラクタが地上に位置する状態と同様に取り扱ってもよい。すなわち、ゲームシステム1は、プレイヤキャラクタが上記乗り物に乗る状態において、プレイヤキャラクタが地上に位置する場合と同様に、複数の仲間キャラクタのうちからプレイヤによって指定された仲間キャラクタにスキル動作を行わせる処理を実行してもよい。なお、他の実施形態においては、プレイヤキャラクタが上記乗り物に乗る状態を、地上に位置する状態および空中に位置する状態とは別の状態として取り扱ってもよい。
【0088】
図12は、空中においてプレイヤキャラクタのとり得る状態の一例を示す図である。本実施形態においては、プレイヤキャラクタは基本的には空中を浮遊することができず、空中にいる場合には仮想的な重力の作用により落下する。プレイヤキャラクタは、空中において、通常落下状態、低速落下状態、および、ダイビング落下状態という3つの状態をとり得る(図12参照)。なお、他の実施形態においては、空中においてプレイヤキャラクタがとり得る状態は、上記3つの状態以外のものを含んでもよいし、上記3つの状態のいずれかを含まなくてもよい。また、他の実施形態において、プレイヤキャラクタは空中において仮想的な重力に逆らってその場に留まったり浮き上がったりしてもよい。
【0089】
通常落下状態は、プレイヤキャラクタ201が頭部をゲーム空間における上側にして落下する状態である。本実施形態においては、プレイヤキャラクタ201は、後述する飛び込み動作を行わずに高所から飛び降りた場合において最初に、通常落下状態となる。通常落下状態においては、プレイヤは、プレイヤキャラクタ201に対する水平方向の移動操作を行うことができない。つまり、通常落下状態においては、プレイヤキャラクタ201は、ゲームにおいて用いられる物理法則(例えば、慣性の法則や重力の法則)に従って下方へ落下していく。
【0090】
低速落下状態は、パラシュートを模した落下用アイテム211を使用する姿勢でプレイヤキャラクタ201が落下する状態である(図12参照)。本実施形態においては、プレイヤキャラクタ移動手段が上記通常落下状態またはダイビング落下状態である場合に、落下用アイテム211を使用するための操作入力(例えば、右コントローラ4のXボタン55を押下する入力)がプレイヤによって行われたことに応じて、プレイヤキャラクタ201は低速落下状態に移行する。低速落下状態において、プレイヤキャラクタ201は、通常落下状態よりも遅い落下速度で落下する。本実施形態においては、低速落下状態において、プレイヤキャラクタ201は、プレイヤによる移動指示(例えば、左コントローラ3のアナログスティック32を傾倒する入力指示)に応じて、ゲーム空間における水平方向に移動しながら落下する。具体的には、低速落下状態においては、プレイヤキャラクタ201は、左右の移動指示に応じて、左右に向きを変えて(例えば、左右に旋回するように)落下する。プレイヤによる移動指示がない場合には、プレイヤキャラクタ201はゲーム空間における真下方向に落下するが、他の実施形態においては、前方に移動しながら落下するように制御されてもよい。上記より、低速落下状態は、ゲーム空間における水平方向に関して通常落下状態に比べてより多くプレイヤキャラクタ201が移動することが可能な状態であると言うことができる。なお、他の実施形態においては、通常落下状態においてもプレイヤキャラクタ201はプレイヤによる移動指示に応じて水平方向に移動可能であってもよい。このとき、通常落下中における水平方向の移動量(具体的には、落下距離が所定の単位距離である間における水平方向の移動量)は、低速落下中における当該水平方向の移動量よりも小さく設定される。つまり、プレイヤは、通常落下中よりも低速落下中の方がプレイヤキャラクタ201を水平方向に関して大きく移動させることができる。
【0091】
なお、プレイヤキャラクタ201が低速落下状態である場合に、所定の条件(例えば、プレイヤによる指示があったことや、プレイヤキャラクタ201のスタミナが無くなったこと)に応じて落下用アイテム211の使用が終了されると、プレイヤキャラクタ201は通常落下状態に移行する。
【0092】
ダイビング落下状態は、プレイヤキャラクタ201の前方向をゲーム空間における下側に向けて落下する状態である。本実施形態においては、プレイヤキャラクタ201が上記通常落下状態または低速落下状態である場合に、ダイビング落下状態となるための所定の操作入力(例えば、右コントローラ4の第1Rボタン60を押下する入力)が行われたことに応じて、プレイヤキャラクタ201はダイビング落下状態に移行する。また、プレイヤキャラクタ201は、高所から飛び込み動作(例えば、高所からジャンプして飛び降りる動作)を行って飛び降りた場合においては、最初にダイビング落下状態となる。ダイビング落下状態においては、プレイヤキャラクタ201は、通常落下状態よりも遅く、かつ、低速落下状態よりも速い落下速度で落下する。また、ダイビング落下中において、プレイヤキャラクタ201は、プレイヤによる上下左右の移動指示(例えば、左コントローラ3のアナログスティック32を傾倒する入力指示)に応じて、ゲーム空間における下側を向いているプレイヤキャラクタ201を基準としてゲーム空間における前後左右(すなわち、ゲーム空間における水平方向)に移動しながら落下する。なお、本実施形態においては、ダイビング落下中における上記水平方向の移動量(具体的には、落下距離が所定の単位距離である間における水平方向の移動量)は、低速落下中における当該水平方向の移動量よりも小さい。つまり、プレイヤは、ダイビング落下中よりも低速落下中の方がプレイヤキャラクタ201を水平方向に関して大きく移動させることができる。なお、プレイヤキャラクタ201がダイビング落下状態である場合に、所定の条件(例えば、プレイヤによる指示があったこと)が満たされたことに応じて、プレイヤキャラクタ201は通常落下状態に移行する。
【0093】
なお、ゲームシステム1は、低速落下状態およびダイビング落下状態となるための条件を設けてもよい。例えば、プレイヤキャラクタ201は、地面から所定距離以上離れていること、あるいは、空中に位置してから所定時間以上経過していることを条件として、低速落下状態またはダイビング落下状態となることが可能であってもよい。このような条件を設定することで、プレイヤキャラクタ201が地上で単にジャンプした場合に低速落下状態またはダイビング落下状態へと移行することを防止することができる。
【0094】
図13は、プレイヤキャラクタ201が低速落下状態である場合におけるゲーム画像の一例を示す図である。図13に示すように、プレイヤキャラクタ201は、落下中において落下用アイテム211を使用することで、水平方向に移動しながらゆっくりと落下することができる。これによって、プレイヤキャラクタ201は、落下した場所から離れた場所に着地することも可能である。
【0095】
本実施形態においては、プレイヤキャラクタ201が空中に位置する場合、プレイヤキャラクタ201が低速落下状態またはダイビング落下状態であれば、仲間キャラクタ202に対してスキル動作のための指示を行うことができる。なお、プレイヤキャラクタ201が空中においてとり得る少なくともいずれかの状態において仲間キャラクタ202に対する指示を行うことが可能であればよい。例えば、他の実施形態においては、プレイヤキャラクタ201が空中に位置する状態であれば仲間キャラクタ202に対する指示を行うことが可能であってもよい。また例えば、他の実施形態においては、通常落下状態である場合においてもプレイヤキャラクタ201は仲間キャラクタ202に対する指示を行うことが可能であってもよい。また例えば、ダイビング落下状態である場合にはプレイヤキャラクタ201は仲間キャラクタ202に対する指示を行うことが不可能であってもよい。
【0096】
本実施形態においては、プレイヤキャラクタ201が低速落下状態またはダイビング落下状態である場合には、仲間キャラクタ202に対する指示は、仲間キャラクタ202の位置によらずに行うことができる(プレイヤキャラクタ201と仲間キャラクタ202との位置関係によらずに行うことができる、とも言える)。つまり、上記の場合、プレイヤは、プレイヤキャラクタ201を仲間キャラクタ202に近づけて仲間キャラクタ202の方を向くように操作しなくても、プレイヤキャラクタ201に常に上記指示を行わせることができる。なお、プレイヤキャラクタ201が低速落下状態またはダイビング落下状態である場合には、仲間キャラクタ202の位置によらずに準備指示画像208が表示されることとなる(図13参照)。
【0097】
ここで、本実施形態においては、プレイヤキャラクタ201が低速落下状態またはダイビング落下状態である場合には、プレイヤはプレイヤキャラクタ201をゲーム空間において移動させる操作を行うことが可能であるものの、プレイヤキャラクタ201が地上に位置する場合に比べると、プレイヤキャラクタ201を所望の仲間キャラクタの位置に移動させる操作を行いにくいと言うことができる。これに関して、本実施形態においては、プレイヤキャラクタ201が低速落下状態またはダイビング落下状態である場合には、仲間キャラクタ202の位置によらずに指示を行うことができるようにしている。つまり、本実施形態においては、プレイヤキャラクタ201が空中に位置することで移動操作が行いにくい状況において仲間キャラクタに対する指示を行いやすくすることができるので、当該指示を行うための操作性を向上することができる。
【0098】
なお、本実施形態においては、プレイヤキャラクタ201が空中に位置する場合においては、プレイヤキャラクタ201は、仲間キャラクタ202以外の他の仲間キャラクタ203~206についてはスキル動作のための指示を行うことが不可能である。つまり、ゲームシステム1は、プレイヤキャラクタ201が低速落下状態またはダイビング落下状態である場合には、仲間キャラクタ202についてのみスキル動作の実行を可能とし、他の仲間キャラクタ203~206についてはスキル動作の実行を不可能とする。すなわち、ゲームシステム1は、他の仲間キャラクタ203~206については、上記準備指示および実行指示を行うためのプレイヤによる操作入力を受け付けないようにする。
【0099】
以上より、本実施形態においては、ゲームシステム1は、プレイヤキャラクタが地上に位置する場合、複数の仲間キャラクタのうちの1つの仲間キャラクタとプレイヤキャラクタとが近いことを示す所定の位置関係となる状態(すなわち、上記アクション範囲内に仲間キャラクタが位置する状態)で所定の操作入力(すなわち、準備指示および実行指示を行うための操作入力)が行われたことに応じて、当該仲間キャラクタに関連付けられる制御(すなわち、スキル動作を実行する制御)を実行する。一方、プレイヤキャラクタが空中に位置する場合、ゲームシステム1は、上記所定の操作入力が行われても、所定の仲間キャラクタ(すなわち、仲間キャラクタ202)とは異なる他の仲間キャラクタ(すなわち、仲間キャラクタ203~206)に関連付けられる制御を実行しない。以上によれば、本実施形態においては、プレイヤキャラクタが地上に位置する場合においては、複数の仲間キャラクタに関する制御をプレイヤが選択して実行できるようにするとともに、プレイヤキャラクタの移動が制限される空中においては、上記制御のための操作を容易にすることができる。なお、他の実施形態においては、ゲームシステム1は、プレイヤキャラクタが空中に位置する場合においても、上記他の仲間キャラクタに関連付けられる制御をプレイヤの操作入力に応じて実行するようにしてもよい。
【0100】
また、本実施形態においては、仲間キャラクタ202は、プレイヤキャラクタ201が空中に位置する場合もゲーム空間に登場し続ける(図13参照)。ゲームシステム1は、上記の場合も地上の場合と同様、プレイヤキャラクタ201の移動に応じて仲間キャラクタ202を移動させる制御を行う。本実施形態においては、プレイヤキャラクタ201が空中に位置する場合も地上に位置する場合と同様、仲間キャラクタ202は、プレイヤキャラクタ201に同行するように移動が制御される。なお、仲間キャラクタ202関する移動制御の具体的な方法は任意であり、プレイヤキャラクタ201が空中に位置する場合と地上に位置する場合とで具体的な制御方法は同じであってもよいし異なっていてもよい。
【0101】
一方、プレイヤキャラクタ201が空中に位置する場合、仲間キャラクタ202以外の他の仲間キャラクタ203~206は、ゲーム空間から退場する。したがって、上記の場合、複数の仲間キャラクタ202~206のうち仲間キャラクタ202のみがゲーム空間に登場し、他の仲間キャラクタ203~206はゲーム空間に登場しない状態となる(図13参照)。なお、ゲームの設定上、仲間キャラクタ202は空を飛ぶ能力を有しており、他の仲間キャラクタ203~206は空を飛ぶことができないものとする。
【0102】
上記のように、本実施形態においては、ゲームシステム1は、プレイヤキャラクタが空中に位置する場合、仲間キャラクタ202をプレイヤキャラクタ201の位置に応じて移動させ、複数の仲間キャラクタのうち仲間キャラクタ202以外の他の仲間キャラクタ203~206についてはプレイヤキャラクタ201の位置に応じた移動を行わせない。これによれば、スキル動作を実行可能な仲間キャラクタ202はプレイヤキャラクタ201の周囲に配置されやすい一方、スキル動作を実行不可能な仲間キャラクタ203~206はプレイヤキャラクタ201の周囲に配置されにくく(あるいは、配置されないように)することができる。これによって、空中においてスキル動作を実行可能な仲間キャラクタがどの仲間キャラクタであるかをプレイヤにとってわかりやすくすることができる。また、空中においては仲間キャラクタ203~206についてスキル動作を実行することができなくなることについて合理性を与えることができ、プレイヤが違和感を抱く可能性を低減することができる。
【0103】
なお、本実施形態においては、上記の他の仲間キャラクタ203~206については、プレイヤキャラクタ201の位置に応じた移動を行わせないようにするべく、ゲーム空間から退場するようにした。このとき、ゲームシステム1は、上記他の仲間キャラクタに代えて、他の仲間キャラクタを表すオブジェクトまたはエフェクト(例えば、仲間キャラクタを表す球状の光)をプレイヤキャラクタの周囲に出現させるようにしてもよい。これによって、仲間キャラクタがゲーム空間から退場していることをプレイヤにわかりやすく通知することができる。また、他の実施形態においては、ゲームシステム1は、他の仲間キャラクタ203~206をゲーム空間に登場させつつ、プレイヤキャラクタ201の位置に応じた移動制御を行わないようにしてもよい。例えば、上記他の仲間キャラクタは、プレイヤキャラクタが空中に位置する場合には、地上に留まりプレイヤキャラクタの空中での移動に応じては移動しないように制御されてもよい。
【0104】
なお、他の実施形態においては、他の仲間キャラクタ203~206についても仲間キャラクタ202と同様に、プレイヤキャラクタ201の位置に応じた移動を行うように制御されてもよい。
【0105】
上述のように、本実施形態においては、仲間キャラクタ202によるスキル動作が行われてから所定の待機時間が経過した後でなければ、仲間キャラクタ202は再度のスキル動作を実行することができない。ここで、本実施形態においては、待機時間が経過するまでの残り時間は、プレイヤキャラクタ201が地上に位置するか空中に位置するかにかかわらずに設定される。つまり、ゲームシステム1は、地上におけるスキル動作実行の制御または空中におけるスキル動作実行の制御から待機時間が経過したことを条件として、地上または空中における新たなスキル動作実行の制御を許容する。これによれば、プレイヤキャラクタ201が地上と空中とのいずれに位置する場合でも、スキル動作を高い頻度で仲間キャラクタ202に行わせることでプレイヤが有利になりすぎることを抑制することができる。
【0106】
本実施形態においては、仲間キャラクタ202にスキル動作を行わせるための入力に用いられる操作部は、プレイヤキャラクタ201が空中に位置する場合も地上に位置する場合と同じ(具体的には、右コントローラ4のAボタン53)である。つまり、本実施形態においては、(a)プレイヤキャラクタ201が地上に位置する場合における、スキル動作を行わせる対象となる仲間キャラクタを指定してからスキル動作の実行を指示する操作と、(b)プレイヤキャラクタ201が空中に位置する場合における、スキル動作を行わせる対象となる仲間キャラクタは固定されている状況で当該仲間キャラクタにスキル動作の実行を指示する操作とを、プレイヤは同じ操作部によって行うことができる。これによれば、スキル動作を行わせるための入力方法をプレイヤにとってわかりやすいものとすることができ、プレイヤが入力を誤る可能性を低減することができる。
【0107】
さらに、本実施形態においては、仲間キャラクタ202にスキル動作を行わせるための入力方法は、プレイヤキャラクタ201が空中に位置する場合も地上に位置する場合と同じである。つまり、仲間キャラクタ202にスキル動作を行わせるための入力は、いずれの場合も、所定の操作部(具体的には、右コントローラ4のAボタン53)に対する2回の入力を含む(本実施形態においては、方向を指定する入力をさらに含む)入力である。具体的には、プレイヤは、プレイヤキャラクタ201が空中に位置する場合も地上に位置する場合も、1回目の上記操作部に対する入力によってプレイヤキャラクタ201に準備指示を行わせ、2回目の上記操作部に対する入力によってプレイヤキャラクタ201に実行指示を行わせることで、仲間キャラクタ202にスキル動作を行わせることができる。したがって、本実施形態によれば、スキル動作を行わせるための入力方法を、プレイヤキャラクタ201が空中に位置する場合と地上に位置する場合とで同じにすることで、入力方法をプレイヤにとってよりわかりやすいものとし、プレイヤが入力を誤る可能性をより低減することができる。また、いずれの場合においても2回目の入力によってスキル動作が実行されるので、プレイヤが上記操作部を1回誤って操作してしまったことによってプレイヤの意図に反してスキル動作が実行されることを防止することができる。
【0108】
なお、本実施形態においては、プレイヤキャラクタ201が空中に位置する場合には、仲間キャラクタ202に対してのみスキル動作を行わせることができるので、プレイヤキャラクタ201が地上に位置する場合とは異なり、スキル動作を行わせる仲間キャラクタに対してプレイヤキャラクタ201を近づける必要はない。そのため、プレイヤキャラクタ201が空中に位置する場合には、仮に操作部に対する1回目の入力に応じてスキル動作が実行されるとしても、上述したような、スキル動作が実行される方向がプレイヤの意図とは異なるといった課題は生じない。したがって、プレイヤキャラクタ201が空中に位置する場合には、操作部に対する1回目の入力に応じてスキル動作が実行されるようにすることも考えられる。しかしながら、本実施形態においては、上記のように、仲間キャラクタにスキル動作を行わせるための入力方法をプレイヤにとってよりわかりやすいものとするべく、プレイヤキャラクタ201が空中に位置する場合においても地上に位置する場合と同様に2回の入力をプレイヤに行わせるようにしている。
【0109】
なお、他の実施形態においては、仲間キャラクタ202にスキル動作を行わせるための入力方法は、プレイヤキャラクタ201が空中に位置する場合と地上に位置する場合とで異なっていてもよい。例えば、プレイヤキャラクタ201が低速落下状態またはダイビング落下状態である場合、ゲームシステム1は、プレイヤによる上記操作部への1回の入力によって仲間キャラクタ202にスキル動作を行わせるようにしてもよい。具体的には、上記の場合、ゲームシステム1は、仲間キャラクタ202を常に準備状態とし、上記実行指示を行うための入力を受け付けるようにしてもよい。これによれば、プレイヤは、仲間キャラクタ202にスキル動作をより迅速に行わせることができる。また、他の実施形態においては、ゲームシステム1は、プレイヤキャラクタ201が空中に位置する場合には、地上に位置する場合とは異なる操作部に対する入力に応じて、仲間キャラクタ202にスキル動作を行わせるようにしてもよい。
【0110】
図14は、空中において仲間キャラクタ202がスキル動作を行った状況におけるゲーム画像の一例を示す図である。図14に示すように、本実施形態においては、空中において仲間キャラクタ202が行うスキル動作は、地上におけるスキル動作と同様、ゲーム空間において風を発生させる動作である。つまり、仲間キャラクタ202が行うスキル動作は、地上および空中のいずれの場合においても、ゲーム空間内のオブジェクト(プレイヤキャラクタ201を含む意味である)を移動させる移動力を発生させるものである。このように、スキル動作を、地上および空中の場合において共通の種類の効果を奏するものとすることで、スキル動作の効果に一貫性を持たせることができる。これによって、プレイヤはスキル動作の効果を理解しやすくなり、また、違和感なく仲間キャラクタ202にスキル動作を行わせることができる。
【0111】
なお、本実施形態においては、地上および空中におけるスキル動作はいずれも、オブジェクトに対して移動力を発生させるものである点で同種のゲーム上の効果を奏するものと言うことができる。ただし、地上におけるスキル動作と空中におけるスキル動作とは、厳密に同じ効果を奏するものである必要はなく、異なる効果を奏するものであってもよい。例えば、地上におけるスキル動作と空中におけるスキル動作とで、風の強さや風が発生する範囲や風が発生する期間が異なっていてもよい。また、他の実施形態においては、地上におけるスキル動作と空中におけるスキル動作とは、異なる種類の効果を奏するものであってもよい。例えば、地上におけるスキル動作は、敵キャラクタを攻撃する効果を奏するのに対して、空中におけるスキル動作は、プレイヤキャラクタに対して移動力を発生させる効果を奏するものであってもよい。
【0112】
ゲームシステム1は、プレイヤキャラクタが空中において低速落下状態となる場合、上記スキル動作の制御による影響を受けて移動するように、プレイヤキャラクタ201の移動を制御する。すなわち、ゲームシステム1は、低速落下状態であるプレイヤキャラクタ201が仲間キャラクタ202のスキル動作による風を受けた場合、当該風の向きにプレイヤキャラクタ201を移動させる(風の向きへの移動を加速させるとも言える。図14に示す矢印参照)。したがって、空中において仲間キャラクタ202にスキル動作を行わせることで、プレイヤは、落下用アイテム211を使用して滑空しながら落下するプレイヤキャラクタ201に、より長い距離を移動させることができる。上記より、本実施形態においては、スキル動作によって低速落下状態におけるプレイヤキャラクタ201の移動を補助することができるので、プレイヤは空中においても当該スキル動作を有効に活用することができる。
【0113】
本実施形態においては、空中における仲間キャラクタ202のスキル動作の制御は、プレイヤキャラクタの空中における移動に影響を与える制御であると言うことができる。なお、上述のように、本実施形態においては、プレイヤは、空中において仲間キャラクタ202のスキル動作を行わせるためにプレイヤキャラクタ201を移動させる必要はない。そのため、本実施形態においては、プレイヤは、プレイヤキャラクタ201を移動させるために(すなわち、スキル動作を行わせるために)プレイヤキャラクタ201自身をまず移動させる、といった操作を行う必要がなく、空中においてプレイヤキャラクタを移動させる操作をプレイヤが容易に行うことができる。また、本実施形態においては、プレイヤは、プレイヤキャラクタに対する移動操作に加えて、上記スキル動作によってもプレイヤキャラクタを移動させることができるので、プレイヤキャラクタ201の空中における移動方法を多様にすることができる。
【0114】
また、本実施形態においては、低速落下状態である場合に加えてダイビング落下状態である場合にも、プレイヤキャラクタ201は仲間キャラクタ202にスキル動作を行わせることができる。なお、ゲームシステム1は、ダイビング落下状態においては、プレイヤキャラクタ201を風の影響によって移動させるようにしてもよいし、風の影響を受けずに移動させるようにしてもよい。
【0115】
なお、本実施形態においては、ゲームシステム1は、上記スキル動作による風の影響を受けることに関するプレイヤキャラクタ201の設定を、プレイヤキャラクタ201が地上に位置する場合と低速落下状態である場合とで異なるようにする。具体的には、ゲームシステム1は、プレイヤキャラクタ201が地上に位置する場合には、風の影響を受けない(すなわち、風によっては移動しない)ように設定する一方、プレイヤキャラクタ201の低速落下状態である場合には、風の影響を受ける(すなわち、風によって移動する)ように設定する。上記によって、ゲームシステム1は、低速落下状態となる場合には風の影響によってプレイヤキャラクタ201が移動する一方、地上においては風の影響ではプレイヤキャラクタ201が移動しないようにすることができる。なお、地上においてプレイヤキャラクタ201が風の影響によって移動しないようにするための具体的な方法は任意である。例えば、他の実施形態においては、ゲームシステム1は、風によるプレイヤキャラクタ201の移動の処理を、プレイヤキャラクタ201と地面との摩擦を考慮して行うことで、地上においてはプレイヤキャラクタ201が風の影響によって移動しないようにすることもできる。なお、プレイヤキャラクタ201が通常落下状態またはダイビング落下状態となる場合には、風の影響を受けるように設定されてもよいし、風の影響を受けないように設定されてもよい。
【0116】
上記のように、ゲームシステム1は、プレイヤキャラクタが地上に位置する場合、仲間キャラクタ202によるスキル動作の制御による移動力に基づいてはプレイヤキャラクタを移動させず、プレイヤキャラクタが空中に位置する場合、当該スキル動作の制御による移動力に基づいてプレイヤキャラクタを移動させる。これによれば、上記制御によって空中におけるプレイヤキャラクタの移動をプレイヤに操作させることができるとともに、地上においてプレイヤキャラクタがプレイヤの意図に反して移動してしまう可能性を低減することができる。
【0117】
なお、本実施形態においては、上記スキル動作による風がプレイヤキャラクタ201に与える影響は地上と空中とで異なるが、他のオブジェクトに与える影響は地上と空中とで同じである。例えば、ゲーム空間に配置されるオブジェクトのうち、風の影響を受けるように設定されるオブジェクトは、プレイヤキャラクタ201が地上に位置する場合に発生されたか、空中に位置する場合に発生されたかにかかわらず、上記の風によって吹き飛ばされるよう制御される。
【0118】
本実施形態においては、仲間キャラクタ202のスキル動作による風は、プレイヤキャラクタ201が地上に位置する場合に発生されたものか、空中に位置する場合に発生されたものかによって、異なる位置で発生される。図15は、地上で発生される風と空中で発生される風の一例を示す図である。本実施形態においては、プレイヤキャラクタ201が地上に位置する場合も空中に位置する場合も、プレイヤキャラクタ201の背後に位置する仲間キャラクタ202は、プレイヤキャラクタ201の前方へ向けて風を発生させる。
【0119】
ここで、プレイヤキャラクタ201が地上に位置する場合、仲間キャラクタ202は、例えば、プレイヤキャラクタ201の上下方向に関する中心(頭頂部から足裏までの中心)の位置を含む所定の上下範囲に風を発生させる(図15の(a)参照)。一方、プレイヤキャラクタ201が空中に位置する場合、仲間キャラクタ202は、その時点におけるプレイヤキャラクタ201の上下方向に関する中心を基準として、プレイヤキャラクタ201が地上に位置するときよりも下の位置に風を発生させる(図15の(b)参照)。例えば、上記の風が発生する所定の上下範囲が、プレイヤキャラクタ201の上下方向に関する中心よりも下に位置してもよい。これは、プレイヤキャラクタ201が空中に位置する場合には、風が発生してからもプレイヤキャラクタ201は(水平方向に移動しつつも)落下しているので、風の発生から少し落下した状況でも風を受けることができるようにするためである。
【0120】
上記のように、本実施形態においては、ゲームシステム1は、プレイヤキャラクタ201が地上に位置する場合における上記スキル動作の制御として、プレイヤキャラクタ201を基準として所定の高さにおいて移動力を発生させる制御を実行し、プレイヤキャラクタ201が空中に位置する場合における上記スキル動作の制御として、プレイヤキャラクタ201を基準として当該所定の高さよりも低い高さにおいて移動力を発生させる制御を実行する。これによれば、空中において落下中であるプレイヤキャラクタ201に対して移動力を効果的に付与することができる。
【0121】
なお、ゲームシステム1は、ゲーム中におけるプレイヤによる指示に応じて、各仲間キャラクタ202~206をゲーム空間に登場させたりゲーム空間から退場させたりするようにしてもよい。例えば、ゲームシステム1は、ゲーム中においてプレイヤによる所定の操作入力に応じて表示されるメニュー画面において、登場または退場させる仲間キャラクタを指定する操作入力を受け付け、指定された仲間キャラクタを登場または退場させるようにしてもよい。なお、上記仲間キャラクタ202がプレイヤの指示によってゲーム空間から退場している状態でプレイヤキャラクタ201が空中に位置する状態となった場合、ゲームシステム1は、仲間キャラクタ202が退場している状態を維持する。そのため、上記の場合、各仲間キャラクタ202~206はゲーム空間に登場していない状況となる。
【0122】
[3.ゲームシステムにおける処理の具体例]
次に、図16図19を参照して、ゲームシステム1における情報処理の具体例について説明する。
【0123】
図16は、ゲームシステム1における情報処理に用いられる各種データの一例を示す図である。図16に示す各種データは、本体装置2がアクセス可能な記憶媒体(例えば、フラッシュメモリ84、DRAM85、および/または、スロット23に装着されたメモリカード等)に記憶される。
【0124】
図16に示すように、ゲームシステム1は、ゲームプログラムを記憶する。ゲームプログラムは、本実施形態におけるゲーム処理(具体的には、図17図19に示す処理)を実行するためのゲームプログラムである。また、ゲームシステム1は、プレイヤキャラクタデータ、および、仲間キャラクタデータを記憶する。
【0125】
プレイヤキャラクタデータは、プレイヤキャラクタに関するデータである。本実施形態においては、プレイヤキャラクタデータは、配置データ、および、状態データを含む。
配置データは、プレイヤキャラクタのゲーム空間における位置および向きを示す。状態データは、プレイヤキャラクタの地上または空中における状態を示す。本実施形態においては、状態データは、地上に位置する状態、通常落下状態、低速落下状態、および、ダイビング落下状態のいずれかを示す。
【0126】
仲間キャラクタデータは、仲間キャラクタに関するデータである。仲間キャラクタデータは、仲間キャラクタ毎に記憶される。本実施形態においては、仲間キャラクタデータは、配置データ、および、残り時間データを含む。配置データは、当該仲間キャラクタのゲーム空間における位置および向きを示す。残り時間データは、当該仲間キャラクタがスキル動作を行った場合に上述の待機時間が経過するまで(つまり、再度のスキル動作が可能となるまで)の残り時間を示す。
【0127】
図17は、ゲームシステム1によって実行されるゲーム処理の流れの一例を示すフローチャートである。図17に示すゲーム処理は、例えば、上記ゲームプログラムの実行中において、ゲームを開始する指示がプレイヤによって行われたことに応じて開始される。
【0128】
なお、本実施形態では、本体装置2のプロセッサ81が、ゲームシステム1に記憶されている上記ゲームプログラムを実行することによって、図17図19に示す各ステップの処理を実行するものとして説明する。ただし、他の実施形態においては、上記各ステップの処理のうちの一部の処理を、プロセッサ81とは別のプロセッサ(例えば、専用回路等)が実行するようにしてもよい。また、ゲームシステム1が他の情報処理装置(例えば、サーバ)と通信可能である場合、図17図19に示す各ステップの処理の一部は、他の情報処理装置において実行されてもよい。また、図17図19に示す各ステップの処理は、単なる一例に過ぎず、同様の結果が得られるのであれば、各ステップの処理順序を入れ替えてもよいし、各ステップの処理に加えて(または代えて)別の処理が実行されてもよい。
【0129】
また、プロセッサ81は、図17図19に示す各ステップの処理を、メモリ(例えば、DRAM85)を用いて実行する。すなわち、プロセッサ81は、各処理ステップによって得られる情報(換言すれば、データ)をメモリに記憶し、それ以降の処理ステップにおいて当該情報を用いる場合には、メモリから当該情報を読み出して利用する。
【0130】
図17に示すステップS1において、プロセッサ81は、プレイヤによる操作入力に基づいてプレイヤキャラクタの動作を制御する。すなわち、プロセッサ81は、コントローラ通信部83および/または各端子17および21を介して各コントローラから受信される操作データを適宜のタイミングで取得し、取得された操作データに基づいてプレイヤキャラクタの動作を制御する。これにより、プレイヤキャラクタはゲーム空間内を移動したり、仲間キャラクタに対する指示を行ったり、敵キャラクタに対する攻撃動作を行ったりする。なお、プレイヤキャラクタが上記低速落下状態であり、仲間キャラクタ202のスキル動作によって風が発生される(後述するステップS40)場合、プロセッサ81は、風の影響を考慮して空中においてプレイヤキャラクタを移動させる。また、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタの現在の状態(すなわち、地上に位置する状態、通常落下状態、低速落下状態、および、ダイビング落下状態のいずれか)を示すように、メモリに記憶されているプレイヤキャラクタデータに含まれる状態データを更新する。ステップS1の次にステップS2の処理が実行される。
【0131】
ステップS2において、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタおよび仲間キャラクタ以外の他のキャラクタ(例えば、敵キャラクタ)の動作を制御する。すなわち、プロセッサ81は、ゲームプログラムにおいて定められるアルゴリズムに従って上記他のキャラクタの動作を制御する。ステップS2の次にステップS3の処理が実行される。
【0132】
ステップS3において、プロセッサ81は、メモリに記憶されている上記状態データに基づいて、プレイヤキャラクタがゲーム空間における地上に位置するか否かを判定する。ステップS3の判定結果が肯定である場合、ステップS4の処理が実行される。一方、ステップS3の判定結果が否定である場合、ステップS5の処理が実行される。
【0133】
ステップS4において、プロセッサ81は、地上時動作制御処理を実行する。地上時動作制御処理は、プレイヤキャラクタが地上に位置する場合において仲間キャラクタの動作を制御する処理である。以下、図18を参照して地上時動作制御処理の詳細について説明する。
【0134】
図18は、図17に示すステップS4の地上時動作制御処理の詳細な流れの一例を示すサブフローチャートである。地上時動作制御処理においては、まずステップS11において、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタが空中に位置する状態から地上に位置する状態へと移行したタイミングであるかを判定する。この判定は、前回のステップS1~S5の処理ループにおいて後述するステップS5の空中時動作制御処理が実行されていたか否かによって行われる。ステップS11の判定結果が肯定である場合、ステップS12の処理が実行される。一方、ステップS11の判定結果が否定である場合、ステップS12の処理がスキップされてステップS13の処理が実行される。
【0135】
ステップS12において、プロセッサ81は、上述の風を発生させるスキル動作を行う仲間キャラクタ(すなわち、図8に示す仲間キャラクタ202。以下、「所定の仲間キャラクタ202」と記載する。)以外の他の仲間キャラクタ(すなわち、図8に示す仲間キャラクタ203~206)をゲーム空間に登場させる。ここで、上記他の仲間キャラクタは、プレイヤキャラクタが空中に位置する間はゲーム空間から退場している(後述するステップS32参照)。そのため、プレイヤキャラクタが空中に位置する状態から地上に位置する状態へと移行したタイミングであるステップS12のタイミングで、プロセッサ81は、上記他の仲間キャラクタをゲーム空間に登場させる。なお、上記他の仲間キャラクタを登場させる位置は任意である。例えば、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタとの位置関係が所定の位置関係となる位置に上記他の仲間キャラクタを配置する。また、このとき、プロセッサ81は、上記他の仲間キャラクタが配置された位置を示すように、メモリに記憶されている各仲間キャラクタの配置データを更新する。ステップS12の次にステップS13の処理が実行される。
【0136】
ステップS13において、プロセッサ81は、ゲーム空間に登場している仲間キャラクタのうちから1体を選択する。このとき、プロセッサ81は、今回の地上時動作制御処理におけるステップS13~S22の処理ループにおいてまだ選択されていない仲間キャラクタを選択する。ステップS13の次にステップS14の処理が実行される。
【0137】
ステップS14において、プロセッサ81は、ステップS13で選択された仲間キャラクタがプレイヤキャラクタに基づく上記アクション範囲内に位置するか否かを判定する。この判定は、メモリに記憶されているプレイヤキャラクタデータに含まれる配置データと当該仲間キャラクタに関する仲間キャラクタデータに含まれる配置データとに基づいて行うことができる。ステップS14の判定結果が肯定である場合、ステップS15の処理が実行される。一方、ステップS14の判定結果が否定である場合、後述するステップS18の処理が実行される。
【0138】
ステップS15において、プロセッサ81は、ステップS13で選択された仲間キャラクタが前回にスキル動作を実行してから上述の待機時間が経過したか否かを判定する。この判定は、当該仲間キャラクタに関してメモリに記憶されている仲間キャラクタデータに含まれる残り時間データが0を示すか否かによって行われる。ステップS15の判定結果が肯定である場合、ステップS16の処理が実行される。一方、ステップS15の判定結果が否定である場合、後述するステップS18の処理が実行される。
【0139】
ステップS16において、プロセッサ81は、ステップS13で選択された仲間キャラクタについて上述の準備指示を行うための操作入力がプレイヤによって行われたか否かを、上記操作データに基づいて判定する。ステップS16の判定結果が肯定である場合、ステップS17の処理が実行される。一方、ステップS16の判定結果が否定である場合、後述するステップS18の処理が実行される。
【0140】
ステップS17において、プロセッサ81は、ステップS13で選択された仲間キャラクタに、上述の準備状態となる動作(具体的には、図9に示す、プレイヤキャラクタの背後に回り込む動作)を行わせる。このとき、プロセッサ81は、当該仲間キャラクタに関してメモリに記憶されている仲間キャラクタデータに含まれる配置データを、動作後の内容を示すように更新する。ステップS17の次にステップS21の処理が実行される。
【0141】
ステップS18において、プロセッサ81は、ステップS13で選択された仲間キャラクタが準備状態であるか否かを判定する。ステップS18の判定結果が肯定である場合、ステップS19の処理が実行される。一方、ステップS18の判定結果が否定である場合、後述するステップS21の処理が実行される。
【0142】
ステップS19において、プロセッサ81は、ステップS13で選択された仲間キャラクタについて上述の実行指示を行うための操作入力がプレイヤによって行われたか否かを、上記操作データに基づいて判定する。ステップS19の判定結果が肯定である場合、ステップS20の処理が実行される。一方、ステップS19の判定結果が否定である場合、後述するステップS21の処理が実行される。
【0143】
ステップS20において、プロセッサ81は、ステップS13で選択された仲間キャラクタに、上述のスキル動作(具体的には、図10に示す、風を発生させる動作)を行わせる。このとき、プロセッサ81は、メモリに記憶されている仲間キャラクタデータを、動作後の内容を示すように更新する。また、プロセッサ81は、メモリに記憶されている仲間キャラクタデータに含まれる残り時間データを、上述の待機時間の長さを示すように更新する。以降、プロセッサ81は、上記残り時間データが示す時間を時間経過に応じて減少させるように、残り時間データを逐次更新する。ステップS20の次にステップS21の処理が実行される。
【0144】
ステップS21において、プロセッサ81は、ステップS13で選択された仲間キャラクタについて、スキル動作以外の他の動作の制御を行う。例えば、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタの移動に応じて移動させたり、ゲームプログラムにおいて定められたアルゴリズムに従って敵キャラクタを攻撃したりする動作を当該仲間キャラクタに行わせる。このとき、プロセッサ81は、当該仲間キャラクタに関してメモリに記憶されている仲間キャラクタデータに含まれる配置データを、動作後の内容を示すように更新する。ステップS21の次にステップS22の処理が実行される。
【0145】
ステップS22において、プロセッサ81は、ゲーム空間に登場している仲間キャラクタを上記ステップS13において全て選択したか(つまり、全ての仲間キャラクタについて動作の制御を行ったか)否かを判定する。ステップS22の判定結果が否定である場合、ステップS13の処理が再度実行される。以降、全ての仲間キャラクタがステップS13において選択されるまで、ステップS13~S22における処理ループが繰り返し実行される。一方、ステップS22の判定結果が肯定である場合、プロセッサ81は地上時動作制御処理を終了する。
【0146】
一方、図17に示すステップS5において、プロセッサ81は、空中時動作制御処理を実行する。空中時動作制御処理は、プレイヤキャラクタが空中に位置する場合において仲間キャラクタの動作を制御する処理である。以下、図19を参照して空中時動作制御処理の詳細について説明する。
【0147】
図19は、図17に示すステップS5の空中時動作制御処理の詳細な流れの一例を示すサブフローチャートである。地上時動作制御処理においては、まずステップS31において、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタが地上に位置する状態から空中に位置する状態へと移行したタイミングであるかを判定する。この判定は、前回のステップS1~S5の処理ループにおいてステップS4の地上時動作制御処理が実行されていたか否かによって行われる。ステップS31の判定結果が肯定である場合、ステップS32の処理が実行される。一方、ステップS31の判定結果が否定である場合、ステップS32の処理がスキップされてステップS33の処理が実行される。
【0148】
ステップS32において、プロセッサ81は、所定の仲間キャラクタ202以外の他の仲間キャラクタをゲーム空間から退場させる。このとき、プロセッサ81は、メモリに記憶されている、退場した仲間キャラクタに関する仲間キャラクタデータに含まれる配置データを、ゲーム空間に配置されていないことを示すように更新する。ステップS32の次にステップS33の処理が実行される。
【0149】
ステップS33において、プロセッサ81は、所定の仲間キャラクタ202を、プレイヤキャラクタの移動に応じて移動させる。このとき、プロセッサ81は、上記所定の仲間キャラクタ202の移動後の位置を示すように、メモリに記憶されている当該仲間キャラクタに関する配置データを更新する。ステップS33の次にステップS34の処理が実行される。
【0150】
ステップS34において、プロセッサ81は、メモリに記憶されているプレイヤキャラクタデータの状態データに基づいて、プレイヤキャラクタが通常落下状態であるか否かを判定する。ステップS34の判定結果が否定である場合、ステップS35の処理が実行される。一方、ステップS34の判定結果が肯定である場合、プロセッサ81は空中時動作制御処理を終了する。
【0151】
ステップS35において、プロセッサ81は、所定の仲間キャラクタ202が前回にスキル動作を実行してから上述の待機時間が経過したか否かを判定する。この判定は、当該所定の仲間キャラクタ202に関してメモリに記憶されている仲間キャラクタデータに含まれる残り時間データが0を示すか否かによって行われる。ステップS35の判定結果が肯定である場合、ステップS36の処理が実行される。一方、ステップS35の判定結果が否定である場合、ステップS36~S37の処理がスキップされて、後述するステップS38の処理が実行される。
【0152】
ステップS36において、プロセッサ81は、所定の仲間キャラクタ202について上述の準備指示を行うための操作入力がプレイヤによって行われたか否かを、上記操作データに基づいて判定する。ステップS36の判定結果が肯定である場合、ステップS37の処理が実行される。一方、ステップS36の判定結果が否定である場合、ステップS37の処理がスキップされて、後述するステップS38の処理が実行される。
【0153】
ステップS37において、プロセッサ81は、所定の仲間キャラクタ202に、上述の準備状態となる動作を行わせる。このとき、プロセッサ81は、当該所定の仲間キャラクタ202に関してメモリに記憶されている仲間キャラクタデータに含まれる配置データを、動作後の内容を示すように更新する。ステップS37の後、プロセッサ81は空中時動作制御処理を終了する。
【0154】
ステップS38において、プロセッサ81は、所定の仲間キャラクタ202が準備状態であるか否かを判定する。ステップS38の判定結果が肯定である場合、ステップS39の処理が実行される。一方、ステップS38の判定結果が否定である場合、プロセッサ81は空中時動作制御処理を終了する。
【0155】
ステップS39において、プロセッサ81は、所定の仲間キャラクタ202について上述の実行指示を行うための操作入力がプレイヤによって行われたか否かを、上記操作データに基づいて判定する。ステップS39の判定結果が肯定である場合、ステップS40の処理が実行される。一方、ステップS39の判定結果が否定である場合、プロセッサ81は空中時動作制御処理を終了する。
【0156】
ステップS40において、プロセッサ81は、所定の仲間キャラクタ202に、風を発生させるスキル動作を行わせる。このとき、プロセッサ81は、メモリに記憶されている仲間キャラクタデータを、動作後の内容を示すように更新する。また、プロセッサ81は、メモリに記憶されている仲間キャラクタデータに含まれる残り時間データを、上述の待機時間の長さを示すように更新する。以降、プロセッサ81は、上記残り時間データが示す時間を時間経過に応じて減少させるように、残り時間データを逐次更新する。ステップS40の後、プロセッサ81は空中時動作制御処理を終了する。
【0157】
上記ステップS4の地上時動作制御処理または上記ステップS5の空中時動作制御処理の次に、図17に示すステップS6の処理が実行される。ステップS6において、プロセッサ81は、ゲーム空間を表すゲーム画像を生成して表示装置に表示させる。例えば、プロセッサ81は、プレイヤによる操作入力に応じて制御される仮想カメラの位置および向きに基づいて、プレイヤキャラクタを含むゲーム空間を表すゲーム画像を生成する。このとき、ゲーム画像に仲間キャラクタが含まれる場合は、上記ステップS4またはS5の処理結果を反映した仲間キャラクタデータに基づいて当該仲間キャラクタの画像が生成される。なお、プロセッサ81は、仲間キャラクタに対する準備指示が可能である場合には、上述の準備指示画像をゲーム空間の画像とともに表示し(図8参照)、仲間キャラクタに対する実行指示が可能である場合には、上述の実行指示画像をゲーム空間の画像とともに表示する(図9参照)。また、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタのアクション範囲に仲間キャラクタに位置する場合であって、当該仲間キャラクタに関する残り時間が0でない場合、上述の残り時間画像をゲーム空間の画像とともに表示する(図11参照)。ゲーム中において、ステップS1~S5の処理ループは所定時間(例えば、1フレーム時間)に1回の割合で繰り返し実行され、これによって、ゲーム空間の様子を動的に反映するようにゲーム画像が更新される。なお、ゲーム画像が表示される表示装置は、上述のディスプレイ12であってもよいし、本体装置2に接続される他の表示装置であってもよい。
【0158】
上記ステップS6の次にステップS1の処理が再度実行される。以降、ゲーム中においてはステップS1~S6の一連の処理が繰り返し実行される。なお、図17に示すゲーム処理は、ゲームが終了される場合に終了される。また、ゲーム中において、所定の状況(例えば、ゲームの演出上の動画が再生される場合等)において上記ゲーム処理が中断されてもよい。
【0159】
[4.本実施形態の作用効果および変形例]
以上のように、上記実施形態においては、情報処理システム(具体例としては、ゲームシステム1)は、下記の手段を備える構成である(情報処理プログラムの一例であるゲームプログラムがコンピュータを下記の手段として機能させる構成であるとも言える)。
・ユーザの第1操作入力に応じて、仮想空間内における地上および空中においてプレイヤキャラクタを移動させるプレイヤキャラクタ移動手段(ステップS1)
・プレイヤキャラクタが少なくとも地上に位置する場合、プレイヤキャラクタの味方となるノンプレイヤキャラクタを仮想空間内において移動させるノンプレイヤキャラクタ移動手段(ステップS21)
・プレイヤキャラクタが地上に位置する場合、ノンプレイヤキャラクタである所定のキャラクタ(具体例としては、仲間キャラクタ202)とプレイヤキャラクタとが近いことを示す所定の位置関係となる状態で行われる入力を含む第2操作入力(具体例としては、Aボタン53を2回押下する入力)が行われたことに応じて、当該所定のキャラクタに関連付けられる第1制御(具体例としては、スキル動作を行わせる制御)を実行する第1制御実行手段(ステップS20)
・プレイヤキャラクタが空中に位置する場合、所定のキャラクタとプレイヤキャラクタとの位置関係にかかわらず、ユーザの第3操作入力(具体例としては、Aボタン53を2回押下する入力)が行われたことに応じて、当該所定のキャラクタに関連付けられる第2制御(具体例としては、スキル動作を行わせる制御)を実行する第2制御実行手段(ステップS40)
【0160】
上記の構成によれば、ユーザは、地上においてはプレイヤキャラクタを所望のノンプレイヤキャラクタに近づけることで、第1制御を実行するノンプレイヤキャラクタを選択することができる一方、空中においては、プレイヤキャラクタを移動させることなく、ノンプレイヤキャラクタに第2制御を実行させることができる。これによって、ユーザは、地上および空中を移動するプレイヤキャラクタを操作する際に、ユーザの意図に沿ったノンプレイヤキャラクタに動作を容易に行わせることができる。
【0161】
なお、上記第2制御実行手段は、プレイヤキャラクタが空中に位置する間において第2制御を常に実行するものに限定されない。第2制御手段とは、例えば、プレイヤキャラクタが空中に位置する間において所定の条件が満たされる(上記実施形態で言えば、プレイヤキャラクタが低速落下状態となる)間において第2制御を実行する手段であってもよい。
【0162】
なお、上記第3操作入力は、上記実施形態のように第2操作入力と同じ入力方法による入力であってもよいし、第2操作入力とは異なる入力方法による入力であってもよい。また、上記第2制御は、上記実施形態のように第1制御と同じ種類の制御(同種の効果を奏する制御とも言える。上記実施形態においては、風を発生させる制御)であってもよいし、第1制御とは異なる種類の制御であってもよい。また、第1制御および第2制御は、上記実施形態においては、ノンプレイヤキャラクタに何らかの動作を行わせる制御であったが、ノンプレイヤキャラクタに関する任意の制御であってよい。
【0163】
上記「プレイヤキャラクタと所定のキャラクタとが近いことを示す所定の位置関係」とは、プレイヤキャラクタと所定のキャラクタとの距離を条件とする関係を指すが、当該距離のみを条件とする関係に限定されない意味である。例えば、上記位置関係とは、上記実施形態における、プレイヤキャラクタのアクション範囲内に仲間キャラクタが位置する場合のように、プレイヤキャラクタと所定のキャラクタとの距離に加えて、プレイヤキャラクタの向きを条件とする関係であってもよい。このように、上記「プレイヤキャラクタと所定のキャラクタとが近いことを示す所定の位置関係」とは、プレイヤキャラクタと所定のキャラクタとの距離が一定以下であれば常に当該位置関係に該当する必要はなく、プレイヤキャラクタと所定のキャラクタとの距離が一定以下であっても当該位置関係に該当しない場合があってもよい意味である。
【0164】
上記実施形態においては、プレイヤキャラクタと、ノンプレイヤキャラクタの一例である仲間キャラクタとが入れ替わることはなかったが、他の実施形態においては、プレイヤキャラクタとノンプレイヤキャラクタとが入れ替わることがあってもよい。
【0165】
なお、上記の実施形態において、ある情報処理装置においてデータ(プログラムを含む意味である)を用いて処理が実行される場合、当該処理に必要なデータの一部が、当該ある情報処理装置とは異なる他の情報処理装置から送信されてもよい。このとき、当該ある情報処理装置は、他の情報処理装置から受信されたデータと、自身に記憶されているデータとを用いて上記処理を実行してもよい。
【0166】
なお、他の実施形態において、情報処理システムは、上記実施形態における構成の一部を備えていなくてもよいし、上記実施形態において実行される処理の一部を実行しなくてもよい。例えば、情報処理システムは、上記実施形態における一部の特定の効果を奏するためには、当該効果を奏するための構成を備え、当該効果を奏するための処理を実行すればよく、その他の構成を備えていなくてもよいし、その他の処理を実行しなくてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0167】
上記実施形態は、地上および空中を移動するプレイヤキャラクタを操作する際にノンプレイヤキャラクタに動作を行わせる操作を容易に行うこと等を目的として、例えばゲームシステムおよびゲームプログラムに利用することが可能である。
【符号の説明】
【0168】
1 ゲームシステム
2 本体装置
81 プロセッサ
201 プレイヤキャラクタ
202~206 仲間キャラクタ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図19