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特開2023-98784対象物端末装置、制限対象物、方法、及びプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023098784
(43)【公開日】2023-07-11
(54)【発明の名称】対象物端末装置、制限対象物、方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/02 20120101AFI20230704BHJP
【FI】
G06Q10/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021215457
(22)【出願日】2021-12-29
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 1.公開の事実 (1)ウェブサイトの掲載日:令和3年9月17日、令和3年11月2日、令和3年11月25日、令和3年12月20日及び令和3年12月21日 (2)ウェブサイトのアドレス:[令和3年9月17日]https://bitkey.co.jp/newsroom/20210917/ https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000080.000040203.html [令和3年11月2日]https://note.com/bitkey/n/n8bde97d38bc1 [令和3年11月25日]https://note.com/bitkey/n/ne4bbb945ddc0 [令和3年12月20日]https://bitkey.co.jp/newsroom/20211220_2/ https://www.youtube.com/watch?v=PEa0kyq3nfU&t=6s [令和3年12月21日]https://bitkey.co.jp/newsroom/20211221/ https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000086.000040203.html (3)公開者:株式会社ビットキー (4)公開された発明の内容:株式会社ビットキーが、令和3年9月17日、令和3年11月2日、令和3年11月25日、令和3年12月20日及び令和3年12月21日に、ビットキーnote、株式会社ビットキーのコーポレートサイト、YouTube及びPRTIMESの上記アドレスのウェブサイトにおいて、江尻 祐樹、及び町田 貴昭が発明した対象物端末装置、制限対象物、方法、及びプログラムについて公開した。
(71)【出願人】
【識別番号】519055788
【氏名又は名称】株式会社ビットキー
(74)【代理人】
【識別番号】100151448
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 孝博
(74)【代理人】
【識別番号】230121016
【弁護士】
【氏名又は名称】小笠原 匡隆
(72)【発明者】
【氏名】江尻 祐樹
(72)【発明者】
【氏名】町田 貴昭
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA03
(57)【要約】
【課題】利用制限の対象となっている対象物をユーザに利用させるための管理に適した対象物端末装置等を提供する。
【解決手段】実施形態にかかる対象物端末装置は、ユーザによる利用に対して利用制限がなされた対象物に配置され、メモリに記憶された予約情報をディスプレイに表示し、対象物を利用しようとするユーザによって入力された入力情報を取得し、得した入力情報とメモリに記憶された認証情報とに基づいてユーザを認証し、ユーザが認証され、対象物の利用要求を受け付けた場合、メモリに記憶された予約情報と利用要求に基づいて新たに予約情報を生成し、ユーザが認証され、ユーザに対応付けられた予約情報がメモリに記憶されている場合、ユーザに対応付けられた予約情報に基づいてユーザによる対象物の利用に対する利用制限を解除するための利用許可を出力する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザによる利用に対して利用制限がなされた対象物に配置される対象物端末装置であって、
任意の画像を表示するように構成されたディスプレイと、
前記対象物を利用する前記ユーザを認証するための認証情報と、前記ユーザ及び前記ユーザとは異なる他のユーザの少なくともいずれかによりなされた前記対象物の各予約を示し、各ユーザに対応付けられた予約情報を記憶するように構成されたメモリと、
前記メモリに記憶された前記予約情報を前記ディスプレイに表示し、
前記対象物を利用しようとする前記ユーザによって入力された入力情報を取得し、
取得した前記入力情報と前記メモリに記憶された前記認証情報とに基づいて前記ユーザを認証し、
前記ユーザが認証され、前記対象物の利用要求を受け付けた場合、前記メモリに記憶された前記予約情報と前記利用要求に基づいて新たに予約情報を生成し、
前記ユーザが認証され、前記ユーザに対応付けられた予約情報が前記メモリに記憶されている場合、前記ユーザに対応付けられた予約情報に基づいて前記ユーザによる前記対象物の利用に対する利用制限を解除するための利用許可を出力する、
ための処理を実行するように構成されたプロセッサと、
を含む対象物端末装置。
【請求項2】
前記対象物は前記対象物の利用制限をするための施解錠装置を含み、
前記利用制限の解除は、前記施解錠装置に解錠信号を送信することによって行われる、
請求項1に記載の対象物端末装置。
【請求項3】
前記認証情報は前記ユーザの生体情報である、請求項1又は2に記載の対象物端末装置。
【請求項4】
前記生体情報は前記ユーザの顔の画像データ又は前記ユーザの顔の画像データから抽出される特徴量を示す情報である、請求項3に記載の対象物端末装置。
【請求項5】
前記対象物端末装置は、前記ユーザの顔の画像を撮像するように構成されたカメラをさらに含み、
前記入力情報は前記カメラによって撮像された前記ユーザの顔の画像データ又は前記ユーザの顔の画像データから抽出される特徴量を示す情報である、請求項4に記載の対象物端末装置。
【請求項6】
前記入力情報は、前記ユーザによって所持される記録媒体に記録され、前記記録媒体に記憶された前記入力情報を近距離無線通信によって読み取る読取装置から取得される、請求項1又は2に記載の対象物端末装置。
【請求項7】
前記記録媒体はICカード又はユーザ端末装置である、請求項6に記載の対象物端末装置。
【請求項8】
前記ユーザに対応付けられた前記予約情報に基づいて、前記ユーザによる前記対象物の利用時間に応じた利用料金の決済がされる、請求項1~7のいずれか一項に記載の対象物端末装置。
【請求項9】
前記決済は、前記対象物の利用開始時刻から所定の時間が経過したのちにされる、請求項8に記載の対象物端末装置。
【請求項10】
あらかじめ決められた期間ごとに、前記ユーザによる前記対象物の利用の履歴に基づいて、前記ユーザによる前記対象物の利用に応じた利用料金の決済がされる、請求項1~7のいずれか一項に記載の対象物端末装置。
【請求項11】
前記対象物の利用の終了を示す入力を取得すると、前記入力を取得した時間に基づいて前記対象物の利用時間が算出され、算出された前記利用時間に応じた利用料金の決済がされる、請求項1~7のいずれか一項に記載の対象物端末装置。
【請求項12】
前記利用料金は、前記ユーザとは異なる他のユーザ又は法人により支払われる、請求項8~11のいずれか一項に記載の対象物端末装置。
【請求項13】
複数の前記ユーザは法人又は前記法人に属するグループに含まれる、請求項12に記載の対象物端末装置。
【請求項14】
ユーザによる利用に対して利用制限がなされた対象物に配置される対象物端末装置であって、任意の画像を表示するように構成されたディスプレイと、前記対象物を利用する前記ユーザを認証するための認証情報と、前記ユーザ及び前記ユーザとは異なる他のユーザの少なくともいずれかによりなされた前記対象物の各予約を示し、各ユーザに対応付けられた予約情報を記憶するように構成されたメモリと、少なくとも一つのプロセッサとを含む対象物端末装置において、前記少なくとも一つのプロセッサが所定の指示命令を実行することによりなされる方法であって、
前記メモリに記憶された前記予約情報を前記ディスプレイに表示する段階と、
前記対象物を利用しようとする前記ユーザによって入力された入力情報を取得する段階と、
取得した前記入力情報と前記メモリに記憶された前記認証情報とに基づいて前記ユーザを認証する段階と、
前記ユーザが認証され、前記対象物の利用要求を受け付けた場合、前記メモリに記憶された前記予約情報と前記利用要求に基づいて新たに予約情報を生成する段階と、
前記ユーザが認証され、前記ユーザに対応付けられた予約情報が前記メモリに記憶されている場合、前記ユーザに対応付けられた予約情報に基づいて前記ユーザによる前記対象物の利用に対する利用制限を解除するための利用許可を出力する段階と、
を含む方法。
【請求項15】
ユーザによる利用に対して利用制限がなされた対象物に配置される対象物端末装置であって、任意の画像を表示するように構成されたディスプレイと、前記対象物を利用する前記ユーザを認証するための認証情報と、前記ユーザ及び前記ユーザとは異なる他のユーザの少なくともいずれかによりなされた前記対象物の各予約を示し、各ユーザに対応付けられた予約情報を記憶するように構成されたメモリと、少なくとも一つのプロセッサとを含む対象物端末装置を、
前記メモリに記憶された前記予約情報を前記ディスプレイに表示し、
前記対象物を利用しようとする前記ユーザによって入力された入力情報を取得し、
取得した前記入力情報と前記メモリに記憶された前記認証情報とに基づいて前記ユーザを認証し、
前記ユーザが認証され、前記対象物の利用要求を受け付けた場合、前記メモリに記憶された前記予約情報と前記利用要求に基づいて新たに予約情報を生成し、
前記ユーザが認証され、前記ユーザに対応付けられた予約情報が前記メモリに記憶されている場合、前記ユーザに対応付けられた予約情報に基づいて前記ユーザによる前記対象物の利用に対する利用制限を解除するための利用許可を出力する、
処理を行うように構成されたプロセッサとして機能させる、
プログラム。
【請求項16】
ユーザによる利用に対して利用制限がなされた制限対象物であって、
請求項1~13のいずれか一項に記載の対象物端末装置と、
前記対象物端末装置から送信される解錠信号によって前記利用制限を解除するための施解錠装置と、
を含む制限対象物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、利用制限の対象となっている対象物をユーザに利用させるのに適した対象物端末装置、制限対象物、方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
駅のコンコース及びビルディングのロビーなど、不特定多数の人が立ち入り可能な場所に小さい部屋を設け、部屋の中において、ユーザが保持するパーソナルコンピュータ(PC)と通信ネットワークとを接続可能として、事務作業等を可能としたテレコミュニケーションブースが一般的に用いられている。特許文献1は、テレコミュニケーションブースに似てはいるが、不特定多数の人の立ち入りが制限されたオフィスビルの会議室にルームモニタを設け、ユーザがこのルームモニタに対する操作を行って、会議室の使用及び予約をできるようにしたシステム等を開示する。しかしながら、特許文献1に開示されたシステム等は、ユーザの認証を行わないので、不特定多数の人が立ち入り可能な場所に設けられたテレコミュニケーションブースのユーザによる予約、及びユーザへの利用制限に適していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-020368号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本実施形態は、上述した背景からなされたものであり、不特定多数の人の立ち入りが制限されたオフィスビルの会議室のみならず、不特定多数の人が立ち入り可能な場所に設けられたテレコミュニケーションブース等の制限対象物へのユーザによる予約、及びユーザに対する制限対象物への利用制限にも適した対象物端末装置等を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記に記載された課題を解決するために、実施形態にかかる対象物端末装置は、ユーザによる利用に対して利用制限がなされた対象物に配置される対象物端末装置であって、任意の画像を表示するように構成されたディスプレイと、前記対象物を利用する前記ユーザを認証するための認証情報と、前記ユーザ及び前記ユーザとは異なる他のユーザの少なくともいずれかによりなされた前記対象物の各予約を示し、各ユーザに対応付けられた予約情報を記憶するように構成されたメモリと、前記メモリに記憶された前記予約情報を前記ディスプレイに表示し、前記対象物を利用しようとする前記ユーザによって入力された入力情報を取得し、取得した前記入力情報と前記メモリに記憶された前記認証情報とに基づいて前記ユーザを認証し、前記ユーザが認証され、前記対象物の利用要求を受け付けた場合、前記メモリに記憶された前記予約情報と前記利用要求に基づいて新たに予約情報を生成し、前記ユーザが認証され、前記ユーザに対応付けられた予約情報が前記メモリに記憶されている場合、前記ユーザに対応付けられた予約情報に基づいて前記ユーザによる前記対象物の利用に対する利用制限を解除するための利用許可を出力するための処理を実行するように構成されたプロセッサとを含む。
【0006】
また、実施形態にかかる方法は、ユーザによる利用に対して利用制限がなされた対象物に配置される対象物端末装置であって、任意の画像を表示するように構成されたディスプレイと、前記対象物を利用する前記ユーザを認証するための認証情報と、前記ユーザ及び前記ユーザとは異なる他のユーザの少なくともいずれかによりなされた前記対象物の各予約を示し、各ユーザに対応付けられた予約情報を記憶するように構成されたメモリと、少なくとも一つのプロセッサとを含む端末装置において、前記少なくとも一つのプロセッサが所定の指示命令を実行することによりなされる方法であって、前記メモリに記憶された前記予約情報を前記ディスプレイに表示する段階と、前記対象物を利用しようとする前記ユーザによって入力された入力情報を取得する段階と、取得した前記入力情報と前記メモリに記憶された前記認証情報とに基づいて前記ユーザを認証する段階と、前記ユーザが認証され、前記対象物の利用要求を受け付けた場合、前記メモリに記憶された前記予約情報と前記利用要求に基づいて新たに予約情報を生成する段階と、前記ユーザが認証され、前記ユーザに対応付けられた予約情報が前記メモリに記憶されている場合、前記ユーザに対応付けられた予約情報に基づいて前記ユーザによる前記対象物の利用に対する利用制限を解除するための利用許可を出力する段階とを含む。
【0007】
また、実施形態にかかるプログラムは、ユーザによる利用に対して利用制限がなされた対象物に配置される対象物端末装置であって、任意の画像を表示するように構成されたディスプレイと、前記対象物を利用する前記ユーザを認証するための認証情報と、前記ユーザ及び前記ユーザとは異なる他のユーザの少なくともいずれかによりなされた前記対象物の各予約を示し、各ユーザに対応付けられた予約情報を記憶するように構成されたメモリと、少なくとも一つのプロセッサとを含む対象物端末装置を、前記メモリに記憶された前記予約情報を前記ディスプレイに表示し、前記対象物を利用しようとする前記ユーザによって入力された入力情報を取得し、取得した前記入力情報と前記メモリに記憶された前記認証情報とに基づいて前記ユーザを認証し、前記ユーザが認証され、前記対象物の利用要求を受け付けた場合、前記メモリに記憶された前記予約情報と前記利用要求に基づいて新たに予約情報を生成し、前記ユーザが認証され、前記ユーザに対応付けられた予約情報が前記メモリに記憶されている場合、前記ユーザに対応付けられた予約情報に基づいて前記ユーザによる前記対象物の利用に対する利用制限を解除するための利用許可を出力する処理を行うように構成されたプロセッサとして機能させる。
【発明の効果】
【0008】
本実施形態によれば、不特定多数の人の立ち入りが制限されたオフィスビルの会議室のみならず、不特定多数の人が立ち入り可能な場所に設けられたテレコミュニケーションブース等の制限対象物へのユーザによる予約、及びユーザに対する制限対象物への利用制限にも適した対象物端末装置等を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施形態に係るシステム1の構成を示す図である。
図2図2は、図1に示した制限対象物5としてのブース50の構成を例示する図である。
図3図3は、図1に示した端末装置100の構成を例示する図である。
図4図4は、図1に示した管理装置200の構成を例示する図である。
図5図5は、図1に示した施解錠装置4の構成を例示する図である。
図6A図6Aは、管理装置200のメモリ213に記憶される情報を例示する第1の図表である。
図6B図6Bは、管理装置200のメモリ213に記憶される情報を例示する第2の図表である。
図6C図6Cは、管理装置200のメモリ213に記憶される情報を例示する第3の図表である。
図7A図7Aは、ユーザ端末装置100-1のメモリ113に記憶される情報を例示する第1の図表である。
図7B図7Bは、ユーザ端末装置100-1のメモリ113に記憶される情報を例示する第2の図表である。
図8A図8Aは、図1図5に示したシステム1の構成要素の間で送信及び受信される情報及びその順番を示す第1の実施形態にかかる第1の通信シーケンス図である。
図8B図8Bは、図1図5に示したシステム1の構成要素の間で送信及び受信される情報及びその順番を示す第1の実施形態にかかる第2の通信シーケンス図である。
図8C図8Cは、図1図5に示したシステム1の構成要素の間で送信及び受信される情報及びその順番を示す第1の実施形態にかかる第3の通信シーケンス図である。
図8D図8Dは、図1図5に示したシステム1の構成要素の間で送信及び受信される情報及びその順番を示す第1の実施形態にかかる第4の通信シーケンス図である。
図8E図8Eは、図1図5に示したシステム1の構成要素の間で送信及び受信される情報及びその順番を示す第1の実施形態にかかる第5の通信シーケンス図である。
図8F図8Fは、図1図5に示したシステム1の構成要素の間で送信及び受信される情報及びその順番を示す第1の実施形態にかかる第6の通信シーケンス図である。
図9A図9Aは、図1図2及び図5に示した対象物端末装置100-2及び施解錠装置4の第1の実施形態にかかる処理を示す第1のフローチャートである。
図9B図9Bは、図1図2及び図5に示した対象物端末装置100-2及び施解錠装置4の第1の実施形態にかかる処理を示す第2のフローチャートである。
図10図10は、第2の対象物端末装置100-3の構成を示す図である。
図11図11は、対象物端末装置100-2の代わりに対象物端末装置100-3が用いられるシステム1において、ICカード16、対象物端末装置100-3及び施解錠装置4の間で送信及び受信される情報及びその順番を示す通信シーケンス図である。
図12図12は、図1及び図10に示した対象物端末装置100-3の第2の実施形態にかかる処理を示すフローチャートである。
図13図13は、図1図3及び図4に示した対象物端末装置100-2と管理装置200との間で、予約時間、利用開始時刻及び利用終了時刻に応じて決済を行うための処理を示す通信シーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[第1の実施形態]
以下、本開示の第1の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下、図面において実質的に同じ構成要素、処理及び情報等には同じ符号及び名称が付される。また、図面において構成要素及びデータの数及び種類は例示的に示され、適宜、増減されたり変更されたりしうる。また、以下、情報とデータとは厳密には区別されない。また、装置における処理及び装置の間における通信の数及び順番は例示的に示され、適宜、変更されうる。また、複数ありうる構成要素の符号の添え字は、複数の構成要素それぞれを区別する必要がない場合には省略されることがある。
【0011】
また、図示の都合上、図面において、「情報」及び「装置」など、構成要素の名称の一部が適宜、省略されることがある。また、図面において、発明の本質的な説明に関係しない構成要素は、適宜、省略されることがある。また、以下の記載において、「ユーザ」は、一人の自然人だけでなく、複数の自然人、法人、団体及び企業等を示しうる。また、記号の添え字として用いられるm,nは1以上の整数であり、iは1~mの整数であり、jは1~nの整数であり、1’~m’の集合は1~nの集合に含まれるかこれに等しく、1”~n”の集合は1~nの集合に含まれるかこれに等しい。
【0012】
1.システム1の構成
以下、図1を参照して、実施形態に係るシステム1の構成を説明する。図1は、実施形態に係るシステム1の構成を示す図である。図1に示すように、システム1は、通信ネットワーク14と、ユーザ端末装置100-1と、管理装置200と、利用制限の対象となる制限対象物5に取り付けられて配置された制限装置3とを備える。制限装置3は、第1の対象物端末装置100-2(端末装置)と、施解錠装置4とを備える。
【0013】
ユーザ端末装置100-1と、対象物端末装置100-2と、管理装置200と、施解錠装置4と、制限対象物5とは、有線通信回線及び無線通信回線又はこれらの一方を介して、インターネット、LAN、WAN及びVPN等の通信ネットワーク14を介して相互にデータを通信可能に接続される。なお、対象物端末装置100-2と施解錠装置4とは、制限装置3において、LAN、WiFi、Bluetooth(登録商標)、信号伝送用のケーブル又は電線等を介して、通信ネットワーク14を介さずに、相互にデータを通信可能に接続されてよい。
【0014】
図1に示したシステム1は、制限対象物5としてのブース50のユーザによる利用を制限したり、ユーザによる利用を予約したりする。なお、システム1は、様々な種類の制限対象物5の利用管理に用いられうるが、以下、説明の具体化及び明確化のために、制限対象物5が、不特定多数の人が立ち入り可能な場所に設けられたワークブース又はテレコミュニケーションブース等と呼ばれるブースの利用管理に用いられる場合が具体例とされる。
【0015】
2.制限対象物5
以下、図2を参照して、図1に示した制限対象物5としてのブース50を説明する。図2は、図1に示した制限対象物5としてのブース50の構成を例示する図であって、図2において、(a)は、ブース50の概略的な正面図であり、(b)はブース50の内部の概略的な平面図である。なお、ブース50は、近接して複数設置されてもよく、(c)は制限対象物5に含まれるn(複数)個のブース50-1~50-nを概略的に示したものである。なお、図2において、(a)~(c)には、ブース50の幅方向を示すX軸、奥行き方向を示すY軸及び高さ方向を示すX軸が示されており、X軸、Y軸及びZ軸は互いに直交する。
【0016】
図2において(a)に示すように、システム1は、ブース50を制限対象物5とする。また、図2において(b)に示すように、ブース50は、一人以上のユーザが中に入る本体部分500、ユーザがブース50の本体部分500の内部への出入りに用いられる扉502と、扉502を施解錠する鍵504と、ユーザが扉502を開閉するときに用いるハンドル506とを備える。このようなブース50は、一例としては、設置場所に対して特段の工事等をせずそのまま搬入することが可能である。
【0017】
ブース50の本体部分500の正面部分の外側には、制限装置3の対象物端末装置100-2が配置され、扉502の正面部分の内側には、点線で示すように施解錠装置4が配置される。なお、対象物端末装置100-2に接続されたディスプレイは、ブース50の正面からユーザが見やすい位置に取り付けられる。また、ユーザが、認証情報との照合のために用いられる入力情報を対象物端末装置100-2に対して入力するために用いられるカメラ又はICカード読取装置等(図2において不図示)も、ディスプレイの付近に取り付けられうる。対象物端末装置100-2や施解錠装置4等は、一例としては、事前にブース50に対して設置した状態でブース50と共にその設置場所に搬入されるようにした場合、ブース50の設置を所望する者がこれらの装置類を設置する必要はない。
【0018】
図2において(b)に示すように、ブース50の内部には、床508の上に、ユーザが事務作業等の仕事に用いうる机510及び椅子512と、通信装置514とが備えられる。通信装置514は、WiFi及びBluetooth(登録商標)等の無線通信、及び/又は有線通信などの通信方式に準拠した通信方式により、ユーザによりブース50の内部に持ち込まれたパーソナルコンピュータ(PC)等の装置と、通信ネットワーク14との間の通信を可能とする。図2において(b)には明示的に示されていないが、机510及び椅子512の他に、電源用のコンセント、照明器具及び換気装置等がさらに備えられる。
【0019】
なお、ブース50は、一人のユーザだけでなく、複数のユーザにより利用されてよい。複数のユーザにより利用される場合、ブース50の中には複数の椅子512、又は複数人が着席可能なベンチタイプの椅子512が備えられる。また、そのような場合、ブース50の中に、例えば、複数のユーザのうちの一人のPCを接続して、同じブース50の中にいる複数のユーザ全員で当該PCが出力する画面を同時に視聴可能なディスプレイ装置が備えられてよい。このようなディスプレイ装置がブース50に備えられると、ブース50を利用した会議等を行うとき等に便利である。
【0020】
3.ユーザ端末装置100-1及び対象物端末装置100-2の構成
以下、図3を参照して図1に示したユーザ端末装置100-1及び対象物端末装置100-2の構成を説明する。なお、以下、ユーザ端末装置100-1及び対象物端末装置100-2は、これらを区別する必要がないときには、端末装置100と総称されて記載されることがある。図3は、図1に示した端末装置100の構成を例示する図である。
【0021】
ユーザ端末装置100-1は、スマートフォン等の無線通信可能な携帯端末装置、ノートパソコン等、様々なアプリケーションプログラム及びOS等の実行、通信ネットワーク14との間の通信、及びディスプレイへの画像表示を行う。なお、望ましくは、ユーザ端末装置100-1はユーザが携帯しやすい大きさと形状とを有する。
【0022】
対象物端末装置100-2は、図2において(a)に示したように、ブース50の前面部分に、取り外し可能又はブース50に一体的に取り付けられ、様々なアプリケーションプログラム及びOS等の実行、通信ネットワーク14との間の通信、ディスプレイへの情報の表示、及び、本実施形態にかかるブース50に対するユーザの利用制限のための処理等を行う。
【0023】
図3に示すように、端末装置100は、バス110を介して相互に接続された出力インターフェイス(出力IF)111、プロセッサ112、メモリ113、通信インターフェイス(通信IF)114、及び入力インターフェイス(入力IF)116を含む。つまり、端末装置100は、コンピュータとしての構成要素を含む。そして、端末装置100のこれらの構成要素は、バス110及び制御ラインを介して電気的に接続され、データ及び情報を相互に送受信する。
【0024】
出力インターフェイス111は、スピーカ(不図示)及び、任意の画像を表示可能なディスプレイ等の出力デバイスを端末装置100に接続する出力部として機能する。なお、これらの出力デバイスは、端末装置100の外部に配置され、出力インターフェイス111を介して端末装置100に接続される。さらに、これらの出力デバイスは、端末装置100と一体に構成されて出力インターフェイス111に接続されてもよい。
【0025】
ユーザ端末装置100-1のプロセッサ112は、1以上のCPU(マイクロプロセッサ)、又は1以上のCPUと画像処理に特化したGPU等との組み合わせと、その周辺回路とから構成され、制御部として機能する。プロセッサ112は、メモリ113に記憶され、所定の指示命令を含む各種プログラムを実行する。各種プログラムの実行により、通信インターフェイス114及び通信ネットワーク14を介した他の構成要素との通信を行うための処理が行われる。また、各種プログラムの実行により、端末装置100に接続された他の構成要素の制御を行うための処理、OSを実行するための処理、及び本実施形態にかかるブース50の利用制限のための処理等が行われる。
【0026】
具体的には、対象物端末装置100-2のプロセッサ112は、本実施形態にかかるブース50の利用制限のために、認証情報と、予約情報(図6Bを参照して後述)とをメモリ113に記憶する処理を行う。認証情報は、ブース50を利用するユーザを認証するために用いられる。予約情報は、ユーザ及びこのユーザとは異なる他のユーザの少なくともいずれかによりなされたブース50の各予約を示し、各ユーザに対応付けられる。また、このプロセッサ112は、メモリ113に記憶された予約情報をディスプレイに表示する処理を行う。
【0027】
また、このプロセッサ112は、ブース50を利用しようとするユーザの操作に応じて、認証情報との照合のために用いられる入力情報を取得する処理を行う。また、このプロセッサ112は、取得した入力情報とメモリ113に記憶された認証情報とに基づいてユーザを認証する認証処理を行う。
【0028】
また、このプロセッサ112は、ユーザが認証され、ブース50の利用要求を受け付けた場合、メモリ113に記憶された予約情報と記利用要求とに基づいて新たに予約情報を生成し、ユーザに対応付けられた予約情報に基づいて、ユーザによるブース50の利用に対する利用制限を解除する処理を行う。また、このプロセッサ112は、ユーザが認証され、ユーザに対応付けられた予約情報がメモリ113に記憶されている場合、ユーザに対応付けられた予約情報に基づいて、ユーザによるブース50の利用に対する利用制限を解除する処理を行う。また、このプロセッサ112は、ユーザが認証され、ブース50の利用要求を受け付けた場合、メモリ113に記憶された予約情報と利用要求とに基づいて新たに予約情報を生成し、管理装置200に対して予約登録を要求する処理を行う。また、このプロセッサ112は、管理装置200においてユーザがブース50を利用した利用時間を計算するために必要な処理を行う。なお、ユーザのブース50を利用した利用時間を計算する処理は後述する。
【0029】
メモリ113は、ROM、RAM、不揮発性メモリ、及びHDD等から構成され、記憶部として機能する。さらに、メモリ113には、端末装置100に対して着脱可能な記憶媒体やデータベース等が接続されうる。ROMは、本実施形態に係るアプリケーションやOSを実行するための所定の指示命令をプログラムとして記憶する。
【0030】
RAMは、ROMに記憶されたプログラムがプロセッサ112により処理されている間に、処理に必要とされるデータの書き込み及び読み込みが行われるメモリである。不揮発性メモリは、書き込まれたデータを電源の供給なしに保持できるメモリである。不揮発性メモリには、プロセッサ112により、当該プログラムの実行によって得られたデータが書き込まれたり、書き込まれたデータが読み出されたりする。本実施形態においては、特に、メモリ113は、本実施形態にかかるブース50の利用制限のための処理、及びOSを実行するためのプログラムを記憶する。
【0031】
メモリ113は、実施形態にかかるブース50の利用制限を実行するためのプログラム、及びOSを実行するためのプログラムを記憶する。このようなプログラムは、プロセッサ112が通信インターフェイス114を介して通信ネットワーク14から受信し、メモリ113に記憶する。本実施形態においては、特に、メモリ113は、ユーザによる本実施形態にかかるブース50の利用制限に関する操作を受け入れ、受け入れた操作を示す情報を、通信インターフェイス114を介して管理装置200に送信する処理を実行するためのプログラムを記憶する。
【0032】
具体的には、対象物端末装置100-2のメモリ113は、本実施形態にかかるブース50の利用制限のために、ブース50を利用するユーザを認証するための認証情報と、ユーザ及びこのユーザとは異なる他のユーザの少なくともいずれかによりなされたブース50の各予約を示し、各ユーザに対応付けられた予約情報をメモリ113に記憶する処理のためのプログラムを記憶する。また、このメモリ113は、メモリ113に記憶された予約情報をディスプレイに表示する処理を行うためのプログラムを記憶する。
【0033】
また、このメモリ113は、ブース50を利用しようとするユーザによって入力され、認証情報との照合のために用いられる入力情報を取得する処理を行うためのプログラムを記憶する。また、このメモリ113は、ユーザの端末装置100に対する操作に応じて取得された入力情報と、メモリ113に記憶された認証情報とに基づいてユーザを認証する処理を行うためのプログラムを記憶する。
【0034】
また、このメモリ113は、ユーザが認証され、ブース50の利用要求を受け付けた場合、メモリ113に記憶された予約情報と利用要求とに基づいて新たに予約情報を生成し、ユーザに対応付けられた予約情報に基づいて、ユーザによるブース50の利用に対する利用制限を解除する処理を行うためのプログラムを記憶する。また、このメモリ113は、ユーザが認証され、ブース50の利用要求を受け付けた場合、メモリ113に記憶された予約情報と利用要求とに基づいて新たに予約情報を生成し、管理装置200に対して予約登録を要求する処理を行うためのプログラムを記憶する。また、このメモリ113は、ユーザが認証され、ユーザに対応付けられた予約情報がメモリ113に記憶されている場合、ユーザに対応付けられた予約情報に基づいて、ユーザによるブース50の利用に対する利用制限を解除する処理を行うためのプログラムを記憶する。また、このメモリ113は、管理装置200においてユーザがブースを利用した利用時間を計算するために必要な処理を行うためのプログラムを記憶する。
【0035】
通信インターフェイス114は、通信処理回路115及びアンテナを含む。通信インターフェイス114は、通信処理回路115及びアンテナを介して通信ネットワーク14と端末装置100とを接続し、通信ネットワーク14に接続された他の装置との間で、データの送受信を行う通信部として機能する。
【0036】
具体的には、通信インターフェイス114は、通信ネットワーク14を介して、管理装置200との間で情報を送信及び受信したり、端末装置100同士で情報を送信及び受信したりする処理を行う。特に、対象物端末装置100-2の通信インターフェイス114は、施解錠装置4との間で情報を送信及び受信する処理を行う。
【0037】
通信インターフェイス114の通信処理回路115は、LTE方式等の広帯域の無線通信方式、又はIEEE802.11及びBluetooth(登録商標)等の狭帯域の無線通信方式に準拠する処理を行う。通信処理回路115の処理により、通信ネットワーク14と端末装置100の間で、アンテナを介して情報を通信するための通信が実現される。なお、通信処理回路は、無線通信の代わりに、又は無線通信に加えて、有線通信のための処理を行ってもよい。
【0038】
入力インターフェイス116は、タッチパネル及びハードキー等の入力デバイス117、及びカメラ118を、有線通信又は無線通信により接続する。入力インターフェイス116は、これらのデバイスを介して、ユーザの操作を受け入れて各種情報の入力を受ける入力部として機能する。入力インターフェイス116は、例えば、シリアルポート、パラレルポート、USBなど、様々な方式によりデータの入力を受ける。
【0039】
入力デバイス117に含まれるタッチパネルは、例えば、出力インターフェイス111に接続されたディスプレイの画面を被覆するように配置される。タッチパネルは、ディスプレイが表示するアイコン等に対するユーザによるスワイプ操作やタップ操作を検出して、プロセッサ112に出力する。
【0040】
入力デバイス117に含まれるハードキーは、機械的スイッチを含み、ユーザによる端末装置100への操作を受け入れてプロセッサ112に出力する。カメラ118は、端末装置100の外部の画像、特に、システム1においてユーザの生体認証に用いられるユーザの顔及び/又は指紋の画像等を撮影し、撮影の結果として得られた画像のデータをプロセッサ112に対して出力する。
【0041】
なお、端末装置100と入力デバイス117とは、一体に構成されても、別々に構成されてもよい。また、端末装置100と、入力デバイス117及びカメラ118とが別々に構成されるときには、これらの間は無線通信又は有線通信によって接続される。
【0042】
出力インターフェイス111に接続されるディスプレイは、プロセッサ112がメモリ113から読み出して出力した画像情報が示す画像を表示する表示部として機能する。具体的には、本実施形態にかかるブース50の利用制限のために、このディスプレイは、ブース50の予約情報、ユーザに情報の入力を促すUI画像情報、及び、システム1からの通知を示す情報を表示してユーザに示す。なお、ディスプレイは、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイから構成される。出力インターフェイス111に接続されるスピーカは、入力された画像情報がオーディオ帯域の音声情報を伴うとき等に、この音声情報が示す音声信号を出力する。
【0043】
4.管理装置200の構成
以下、図4を参照して、図1に示した管理装置200の構成を説明する。図4は、図1に示した管理装置200の構成を例示する図である。例えば、管理装置200は、据置型PC、PCサーバ又は大型コンピュータである。図4に示すように、管理装置200は、端末装置100と同様に、プロセッサ212と、メモリ213と、通信インターフェイス214とを備える。そして、管理装置200のこれらの構成要素は、バス210及び制御ラインを介して電気的に接続され、データ及び情報を相互に送受信する。管理装置200は、これらの構成要素により、本実施形態にかかるブース50の利用制限に関する情報を端末装置100との間で送信及び受信し、ブース50の利用制限に関する処理及び情報の管理を行う。
【0044】
プロセッサ212は、1以上のCPU、又は1以上のCPU及びGPU等の組み合わせと、その周辺回路とから構成される。そして、プロセッサ212は、メモリ213に記憶された各種プログラムに基づいて、接続された他の構成要素を制御するための制御部として機能する。
【0045】
本実施形態においては、特に、プロセッサ212は、端末装置100を用いて管理装置200にアクセスしたユーザのログイン及びログオフのための処理(許可処理)を実行する。また、プロセッサ212は、端末装置100から入力されたブース50の予約情報等に基づいて、ユーザがブース50を予約するための処理を実行する。また、プロセッサ212は、対象物端末装置100-2及び/又はユーザ端末装置100-1から利用開始時刻及び利用終了時刻を示す情報を受信して利用時間を算出し、当該利用時間に応じた決済処理を実行する。
【0046】
メモリ213は、RAM、ROM、不揮発性メモリ、及びHDDを含み、記憶部として機能する。当該メモリ213は、本実施形態にかかるブース50の利用制限を実現する処理、及びOSを実行するための指示命令をプログラムとして記憶する。このようなプログラムは、プロセッサ212が通信インターフェイス214を介して通信ネットワーク14から受信し、メモリ213に記憶する。メモリ213において、RAMは、上記プログラムがプロセッサ212によって実行される間、データの書き込み及び読み込みを実行するために一時的に用いられる。
【0047】
本実施形態においては、特に、メモリ213は、端末装置100を用いて管理装置200にアクセスしたユーザのログイン及びログオフのための処理、及び端末装置100から入力されたブース50の予約情報等に基づくユーザによるブース50の予約のための処理等を実行するためのプログラムを記憶する。また、メモリ213は、対象物端末装置100-2及び/又はユーザ端末装置100-1から利用開始時刻及び利用終了時刻を示す情報を受信して利用時間を算出し、当該利用時間に応じた決済処理を実行するためのプログラムを記憶する。
【0048】
通信インターフェイス214は、管理装置200へのユーザのログイン及びログオフのための情報、及び端末装置100から入力されたブース50の予約情報等を、通信ネットワーク14を介して、端末装置100との間で送信及び受信するための処理を行う通信部として機能する。また、通信インターフェイス214は、本実施形態にかかるブース50の利用制限のための処理の進行に応じて、この処理に必要とされる情報を、端末装置100との間で送信及び受信するための処理を行う。
【0049】
5.施解錠装置4
以下、図5を参照して、図1に示した施解錠装置4の構成を説明する。図5は、図1に示した施解錠装置4の構成を例示する図である。図5に示すように、施解錠装置4は、端末装置100と同様に、出力インターフェイス411と、プロセッサ412と、メモリ413と、通信インターフェイス414とを備える。また、施解錠装置4の出力インターフェイス411には、アクチュエータ420が接続される。管理装置200のこれらの構成要素は、バス410及び制御ラインを介して電気的に接続され、データ及び情報を相互に送受信する。
【0050】
施解錠装置4は、図2に示した制限対象物5としてのブース50の鍵504に取り付けられ、アクチュエータ420を制御して、ブース50の扉502に取り付けられた鍵504のサムターン(不図示)を回転させ、鍵504の施錠及び解錠を行う。
【0051】
プロセッサ412は、1以上のCPU、又は1以上のCPU及びGPU等の組み合わせと、その周辺回路とから構成される。そして、プロセッサ412は、メモリ413に記憶された各種プログラムに基づいて、接続された他の構成要素を制御するための制御部として機能する。
【0052】
本実施形態においては、特に、プロセッサ412は、対象物端末装置100-2から通信ネットワーク14及び通信インターフェイス414を介して受信した署名の検証のための処理を実行する。また、プロセッサ412は、制限対象物5としてのブース50の利用制限とその解除、つまり、ブース50の鍵504の施錠及び解錠のための処理を実行する。
【0053】
メモリ413は、RAM、ROM、不揮発性メモリ、及びHDDを含み、記憶部として機能する。当該メモリ413は、本実施形態にかかるブース50の利用制限を実現する処理、及びOSを実行するための指示命令をプログラムとして記憶する。このようなプログラムは、プロセッサ412が通信インターフェイス414を介して通信ネットワーク14から受信し、メモリ413に記憶する。メモリ413において、RAMは、上記プログラムがプロセッサ412によって実行される間、データの書き込み及び読み込みを実行するために一時的に用いられる。
【0054】
本実施形態においては、特に、メモリ413は、対象物端末装置100-2から通信ネットワーク14及び通信インターフェイス414を介して受信した署名の検証を行うためのプログラムを記憶する。また、メモリ413は、制限対象物5としてのブース50の利用制限とその解除、つまり、ブース50の鍵504の施錠及び解錠のための処理を行うためのプログラムを記憶する。
【0055】
通信インターフェイス414は、対象物端末装置100-2からの利用許可証情報(図6Aを参照して後述)及び署名の受信、及び、利用制限解除通知情報の対象物端末装置100-2への送信のための処理を行う通信部として機能する。
【0056】
6.管理装置200のメモリ213に記憶される情報
以下、図6A図6Cを参照して、管理装置200のメモリ213に記憶される情報を説明する。図6A図6Cは、管理装置200のメモリ213に記憶される情報を例示する第1~第3の図表である。
【0057】
まず、ユーザ管理テーブルを説明する。図6A図6Cのうち、図6Aは、システム1のユーザを管理するために管理装置200により用いられるユーザ管理テーブルを例示する図表である。なお、以下、「認証情報」等の各情報は、図表中の記号「Ci」等が付されて「認証情報Ci」等と記載される。また、なお、ユーザ識別子Ui等により識別されるユーザ等は、「ユーザUi」等と略記されることがある。管理装置200のプロセッサ212は、図6Aに示すように、ユーザ管理テーブルにおいて、ユーザ識別子Uiと、ログイン用識別子(ID)IDiと、ログイン用パスワード(PW)IDiと、認証情報Ciと、アカウント情報Aiと、ブース識別子Wi’と、利用許可証情報Liと、あらかじめ決められたユーザと管理装置200との間の決済方法(図6Aにおいて不図示)等とを対応づけてメモリ213に記憶する。
【0058】
(A1)ユーザ識別子
ユーザ識別子Uiは、システム1によりブース50を利用する複数のユーザそれぞれを一意に識別するために用いられる情報である。
【0059】
(A2)ログイン用識別子IDi及びログイン用パスワードPWi
ログイン用識別子IDi及びログイン用パスワードPWiは、システム1のユーザUiのシステム1の各構成要素へのログインを許可する処理(許可処理)を行うために用いられる。
【0060】
(A3)認証情報Ci
認証情報Ciは、ユーザUiを認証する処理を行うために用いられる。認証情報Ciとしては、ユーザUiの生体情報、及び/又はユーザUiに対して発行され、ユーザ端末装置100-1に記憶され、ユーザ端末装置100-1からシステム1の各構成要素に読み取られたデジタル情報が用いられる。以下、ユーザUiの生体情報として、ユーザUiの顔の画像データから抽出された特徴量が用いられる場合を具体例とする。
【0061】
(A4)アカウント情報Ai
アカウント情報Aiは、ユーザUiのユーザ名、メールアドレス、及びユーザUiにブース50の利用料金を請求するときの請求先等を含む。また、アカウント情報Aiは、ユーザUiにより指定されたブース50の利用料金の決済方法を示す決済方法情報をさらに含む。具体的には、決済方法情報は、クレジットカード決済、銀行振り込みによる決済、電子通貨を利用した決済、プリペイド式決済などの決済種別に加え、決済処理を行うタイミングを示す情報を含む。また、アカウント情報Aiは、ユーザUiの個人情報、性別、年齢、及び職業その他の個人の属性を示す情報をさらに含みうる。
【0062】
(A5)ブース識別子Wi
ブース識別子Wi’は、図2に示したブース50-1~50-mのうち、ユーザUiに対して利用許可証情報Liが発行されているブース50-i’を示す。なお、上述したように、ブース50-i’には一人以上のユーザが入りうる、つまり、複数のユーザが入る可能性があるので、ブース識別子Wi’には重複が生じる可能性がある。
【0063】
(A6)利用許可証情報Li
利用許可証情報Liは、ユーザUiにブース50-i’を利用する許可を与えたことを示し、予約情報Riを含む。なお、利用開始時刻及び利用終了時刻は、ブース50が利用される年月日と、例えば、この年月日における15分単位(15分単位は一例であって1分単位や30分単位など、他の時間単位であってもよい)の時刻を含む。ただし、利用開始時刻及び利用終了時刻の単位は、システム1の運営者により適宜、設定変更されうる。また、利用開始時刻と利用終了時刻とから、ユーザによるブース50の利用時間が計算され、ブース50の利用料金の決済のために用いられる。つまり、利用終了時刻から利用開始時刻を減算して得られる時間がユーザによるブース50の利用時間とされ、得られた利用時間に、ブース50の単位時間あたりの利用料金が乗算されて、ブース50の利用料金が計算される。つまり、システム1においては、ブース50の利用時間に応じてその利用料金が計算され、計算された利用料金の決済処理が、あらかじめ決められた決済方法により行われる。
【0064】
なお、ユーザによるブース50の利用時間の計算は、上記以外の方法により行われてもよい。例えば、対象物端末装置100-2のプロセッサ112が、入力インターフェイス116を介して、ユーザによるブース50の利用を終えたことを示す操作を受け入れ、この操作を示す利用終了情報を、通信インターフェイス114及び通信ネットワーク14を介して管理装置200に送信するように構成する。一方、管理装置200のプロセッサ212は、通信ネットワーク14及び通信インターフェイス214を介して対象物端末装置100-2からこの利用終了情報を受信するように構成する。このように、管理装置200のプロセッサ212は、は、利用開始時刻から時間の計測を始め、利用終了情報を受信したときに時間の計測を止めることにより、利用時間を得ることができる。この方法においても、利用時間の計測は、例えば15分を単位(15分単位は一例であって1分単位や30分単位など、他の時間単位であってもよい)として行われてもよい。
【0065】
また、管理装置200は、複数のユーザがいる場合、必ずしも各利用時間に基づいて、複数のユーザごとにブース50の利用料金の決済処理をする必要はない。例えば、システム1の運営者が、ブース50のユーザとは異なる他のユーザ又は会社等の法人と決済契約を結んでもよい。このような場合、管理装置200は、対象物端末装置100-2からこの法人に属する複数のユーザごとに各自がブース50利用したブース50の利用料金を特定する情報を受信し、受信した各ユーザの利用料金を合算して、一括で決済処理を実行する。さらに、当該法人が、複数のユーザが属するチーム、課、部などのグループを含むときには、グループ単位で決済をすることができる。すなわち、管理装置200は、対象物端末装置100-2からこの法人に属する複数のユーザごとに各自が利用したブース50の利用料金を特定する情報を受信すると、ユーザごとに所属するグループを特定し、特定したグループ単位で利用料金を合算して、一括で決済処理を実行する。
【0066】
次に、ブース管理テーブルを説明する。図6A図6Cのうち、図6Bは、システム1のブース50を管理するために管理装置200により用いられるブース管理テーブルを例示する図表である。図6Bに示すように、プロセッサ212は、ブース管理テーブルにおいて、ブース識別子Wjと、予約情報Rjと、利用人数情報Njと、利用料金情報Fjとを対応づけてメモリ213に記憶する。なお、図6Aに示したユーザ管理テーブルに含まれる情報と、ブース管理テーブルに含まれる情報とは、これらのテーブルに含まれるブース識別子Wi’,Wjを介して対応付けられる。
【0067】
(B1)ブース識別子Wj
ブース識別子Wjは、システム1が利用を制限する制限対象物5としてのブース50-1~50-mそれぞれを一意に識別するための情報である。
【0068】
(B2)予約情報Rj
予約情報Rjは、ブースWjが、ユーザU1~Umのいずれにより、いかなる利用開始時刻から利用終了時刻まで予約されたかを示す利用条件情報を含む。なお、利用開始時刻及び利用終了時刻は、例えば、上記利用時間と同様に、15分を単位時間とする(15分単位は一例であって1分単位や30分単位など、他の時間単位であってもよい)。なお、ブースWjに複数の予約がなされているときには、予約情報Rjは、複数の予約それぞれについて、ユーザU1~Umのいずれにより、いかなる利用開始時刻から利用終了時刻まで予約されたかを示す利用条件情報を含む。
【0069】
(B3)利用人数情報Nj及び利用料金情報Fj
利用人数情報Njは、ブースWjが、最多で何人のユーザにより利用されうるかを示す。利用料金情報Fjは、ブースWjの単位時間あたり、例えば15分あたりの利用料金を示す。ただし、ブースWjの利用料金の単位時間は、通常、予約情報Rjの単位時間と同じとされるが、これらは同じである必要はない。
【0070】
プロセッサ212が、予約情報Rj及び利用人数情報Njを処理することにより、いずれのブース50がいずれのユーザにより使用されているか、及び、いずれのユーザにより予約されているかが判定される。
【0071】
次に、利用履歴テーブルを説明する。図6A図6Cのうち、図6Cは、システム1の利用料金の決済を行うために管理装置200により用いられる利用履歴テーブルを例示する図表である。図6Cに示すように、プロセッサ212は、利用履歴テーブルにおいて、ユーザ識別子Uiと、利用履歴情報Hiとを対応づけてメモリ213に記憶する。
【0072】
(C1)利用履歴情報Hi
利用履歴情報Hiは、管理装置200が、上記(B2)において図6Bを参照して説明した予約情報Rjを処理し、ユーザUiが、いずれのブース50を、どれだけの時間利用したかを、あらかじめ決められた期間、例えば、1ヶ月ごとに集計した履歴を示す。つまり、ユーザUiのブース50の利用時間とブース50の利用料金との乗算値の1ヶ月ごとの累加算値が、ユーザUiに請求される利用料金の値となる。ただし、利用料金の計算は1ヶ月ごとに行われる必要はなく、例えば、第3の実施形態において後述するように、ユーザUiへの利用料金の請求は、様々な態様をとることができる。
【0073】
7.ユーザ端末装置100-1のメモリ113に記憶される情報
以下、図7A及び図7Bを参照して、ユーザ端末装置100-1のメモリ113に記憶される情報を説明する。図7A及び図7Bは、ユーザ端末装置100-1のメモリ113に記憶される情報を例示する第1及び第2の図表である。図7A及び図7Bのうち、図7Aは、ブース50を管理するために対象物端末装置100-2により用いられるブース情報テーブルを例示する図表である。
【0074】
ユーザ端末装置100-1のプロセッサ112は、図7Aに示すように、ブース情報テーブルにおいて、ブース識別子Wjと、利用人数情報Njとを対応づけてメモリ113に記憶する。なお、ブース識別子Wjと、利用人数情報Njとは、上記(B1)及び上記(B3)において、図6Bを参照して説明した情報と同じである。プロセッサ112は、管理装置200から通信ネットワーク14及び通信インターフェイス114を介してこれらの情報を受信したときに、ブース情報テーブルに記憶する。
【0075】
ブース情報テーブルを対象物端末装置100-2において記憶する理由は、まず、ブース50の管理のために、ブース情報テーブルに含まれる情報が必要とされるからである。また、管理装置200を介さず、対象物端末装置100-2に対してユーザが直接にブース50の利用を要求したり、ブース50の予約を行ったりする場合があり、これらの要求に素早く応答する必要があるからである。
【0076】
次に、ブース利用管理テーブルを説明する。図7A及び図7Bのうち、図7Bは、ブース50が利用可能か否かを管理するために対象物端末装置100-2により用いられるブース利用管理テーブルを例示する図表である。図7Bに示すように、対象物端末装置100-2のプロセッサ112は、ブース利用管理テーブルにおいて、ブース識別子Wjと、利用人数情報Njと、ユーザ識別子Uj”と、認証情報Cj”と、予約情報Rj”とを対応づけて記憶する。
【0077】
ブース利用管理テーブルにおいて、認証情報Cj”及び予約情報Rj”は、図6A図6Cを参照して説明したように管理装置200のメモリ213に記憶されるユーザ管理テーブル、ブース管理テーブル及び利用履歴テーブルに含まれるユーザ識別子Ui、認証情報Ci及び予約情報Rjに対応する。
【0078】
対象物端末装置100-2のプロセッサ112は、通信ネットワーク14及び通信インターフェイス114を介して認証情報Ci及び予約情報Rjを受信する。プロセッサ112は、ユーザ識別子Ui及びブース識別子Wjに対応づけられて記憶されていた認証情報Ci及び予約情報Riを、ブース識別子Wjに対応づけて並び替えてメモリ213に記憶することにより、ブース利用管理テーブルを作成する。
【0079】
ブース利用管理テーブルは、対象物端末装置100-2において、認証情報Cj”を用いてユーザUiを認証し、当該ユーザUiの予約情報R”を特定するために用いられる。
【0080】
8.通信シーケンス
以下、図8A図8Fを参照してシステム1において、図1図5に示したユーザ端末装置100-1、対象物端末装置100-2、管理装置200及び施解錠装置4の間で送受信される情報を示す通信シーケンスを説明する。図8A図8Fは、図1図5に示したシステム1の構成要素の間で送信及び受信される情報及びその順番を示す第1の実施形態にかかる第1~第6の通信シーケンス図である。
【0081】
(1)ユーザ登録や認証情報の登録に係る通信シーケンス
まず、図8Aを参照して、ユーザがユーザ端末装置100-1を用いて管理装置200にアカウントを登録してから管理装置200にログインするまでの通信シーケンスを説明する。なお、図8Aに示す通信シーケンスが示す処理は、図1図5に示したシステム1のユーザ端末装置100-1、対象物端末装置100-2、管理装置200及び施解錠装置4のうち、ユーザ端末装置100-1と管理装置200との間で行われる。
【0082】
ステップS100において、ユーザ端末装置100-1のプロセッサ112は、入力インターフェイス116を介して入力デバイス117から、ユーザUiによる個人情報を伴うアカウント登録操作を受け付ける。
【0083】
ステップS102において、ユーザ端末装置100-1のプロセッサ112は、通信インターフェイス114及び通信ネットワーク14を介して、管理装置200に、ユーザUiの個人情報等のアカウント情報を含み、アカウントの登録を要求するアカウント登録要求情報を送信する。
【0084】
ステップS104において、管理装置200のプロセッサ212は、通信ネットワーク14及び通信インターフェイス214を介して、ユーザ端末装置100-1からアカウント登録要求情報を受信する。さらに、プロセッサ212は、受信したアカウント登録要求情報に含まれるアカウント情報を取得する。
【0085】
ステップS106において、管理装置200のプロセッサ212は、ステップS104の処理において取得したアカウント情報Aiを処理して、ユーザUiのログイン用識別子IDi及びログイン用パスワードPWiを作成する。プロセッサ212は、アカウント情報、作成したログイン用識別子IDi及びログイン用パスワードPWiを、図6Aに示したユーザ管理テーブルに、ユーザ識別子Uiと対応付けて記憶する。
【0086】
ステップS108において、管理装置200のプロセッサ212は、ステップS104の処理において取得したアカウント情報に含まれる個人情報等からアカウント情報Aiを作成する。さらに、プロセッサ212は、図6Aに示したユーザ管理テーブルにおいて、作成したアカウント情報Ai(上記(A4)を参照)と、ユーザ識別子Ui(上記(A6)を参照)とを対応付けてメモリ213に記憶する。
【0087】
ステップS110において、管理装置200のプロセッサ212は、通信インターフェイス214及び通信ネットワーク14を介して、アカウント登録が完了したことを示すアカウント登録完了情報を作成する。このアカウント登録完了情報は、ユーザUiのログイン用識別子IDi及びログイン用パスワードPWiと、アカウント情報Aiとを含む。プロセッサ212は、さらに、通信インターフェイス214及び通信ネットワーク14を介して、作成したアカウント登録完了情報を、ユーザUiのユーザ端末装置100-1に送信する。ユーザ端末装置100-1のプロセッサ112は、通信ネットワーク14及び通信インターフェイス114を介して、このアカウント登録完了情報を受信する。
【0088】
ステップS112において、ユーザUiは、ユーザ端末装置100-1に対して、システム1により提供されるサービスへのログインを行うログイン操作を行う。ユーザ端末装置100-1のプロセッサ112は、入力インターフェイス116を介して、ユーザUiのログイン用識別子IDi及びログイン用パスワードPWiの入力を含むログイン操作を受け入れる。
【0089】
ステップS114において、ユーザ端末装置100-1のプロセッサ112は、ステップS112の処理におけるログイン操作の受け入れに応じて、管理装置200にログインを要求するログイン要求情報を作成する。このログイン要求情報は、ログイン用識別子IDi及びログイン用パスワードPWi等のアカウント情報を含む。プロセッサ112は、作成したログイン要求情報を、通信インターフェイス114及び通信ネットワーク14を介して管理装置200に送信する。管理装置200のプロセッサ212は、通信インターフェイス214を介してログイン要求情報を受信する。
【0090】
ステップS116において、管理装置200のプロセッサ212は、ステップS114の処理においてユーザ端末装置100-1から受信したログイン要求情報から、ユーザUiのログイン用識別子IDi及びログイン用パスワードPWiを取得する。プロセッサ212は、さらに、取得したアカウント情報と、上記(A1)及び(A2)において図6Aを参照して説明したユーザ管理テーブルに含まれるユーザUiのログイン用識別子IDi及びログイン用パスワードPWiとを処理して、ユーザUiのログインを許可する許可処理を行う。この許可処理の結果として、管理装置200のプロセッサ212は、ユーザUiのログインを許可するか、又はアクセスを制限する。
【0091】
ステップS118において、管理装置200のプロセッサ212は、ユーザUiのユーザ端末装置100-1に、通信インターフェイス114及び通信ネットワーク14を介して、ログインの許可の通知を示すログイン許可通知情報を送信する。ユーザ端末装置100-1のプロセッサ112は、通信ネットワーク14及び通信インターフェイス114を介して、ログイン許可通知情報を受信する。
【0092】
ステップS120において、ユーザUiは、ユーザ端末装置100-1に対して、認証情報を登録するための認証情報登録操作を行う。ユーザ端末装置100-1のプロセッサ112は、入力インターフェイス116を介して認証情報登録操作を受け入れる。認証情報は、例えば、ユーザUiの顔の画像データ又はこの画像データから抽出される特徴量を示す情報である。ユーザUiは、ユーザ端末装置100-1に内蔵されたカメラ118又はユーザ端末装置100-1に外付けされたカメラを用いて、ユーザUiの顔を、1枚あるいは複数枚撮影する。ユーザ端末装置100-1のプロセッサ112は、撮影された画像を、入力インターフェイス116を介して受け入れ、これらの画像を示す画像データを作成する。
【0093】
ステップS124において、ユーザ端末装置100-1のプロセッサ112は、ステップS120の処理において作成された画像データを含み、管理装置200に認証情報の登録を要求する認証情報登録要求情報を作成する。プロセッサ112は、作成した認証情報登録要求情報を、通信インターフェイス114及び通信ネットワーク14を介して管理装置200に送信する。管理装置200のプロセッサ212は、ユーザ端末装置100-1から通信ネットワーク14及び通信インターフェイス214を介して、ユーザ端末装置100-1からの認証情報登録要求情報を受信する。
【0094】
ステップS126において、管理装置200のプロセッサ212は、受信した認証情報登録要求情報に含まれるユーザUiの顔の画像データの特徴量を抽出し、認証情報Ciとする。
【0095】
ステップS128において、管理装置200のプロセッサ212は、上記(A1)及び(A3)において図6Aを参照して説明したように、ユーザ識別子Uiと認証情報Ciとを、ユーザ管理テーブルにおいて対応付けて登録し、メモリ213に記憶する。
【0096】
ステップS130において、管理装置200のプロセッサ212は、管理装置200においてユーザUiの認証情報Ciの登録が完了する通知を示す認証情報登録完了通知情報を、通信インターフェイス214及び通信ネットワーク14を介して、ユーザ端末装置100-1に送信する。ユーザ端末装置100-1のプロセッサ112は、通信ネットワーク14及び通信インターフェイス114を介して、管理装置200からの認証情報登録完了通知情報を受信する。
【0097】
(2)ユーザ端末装置100-1から事前に利用予約をするための通信シーケンス
以下、図8Bを参照して、ユーザが、ユーザ端末装置100-1からブース50の利用を、事前に予約するための通信シーケンスを説明する。すなわち、図8Bは、ユーザUiがユーザ端末装置100-1からブース50の利用を事前に予約するために、管理装置200にログインしてからブース50の利用の予約を完了するまでの通信シーケンスを示す図である。なお、図8Bに示す通信シーケンスが示す処理は、図1図5に示したシステム1のユーザ端末装置100-1、対象物端末装置100-2、管理装置200及び施解錠装置4のうち、ユーザ端末装置100-1と管理装置200及び対象物端末装置100-2との間で行われる。
【0098】
図8Bに示すように、まず、図8Aを参照して説明したステップS112~ステップS118の操作及び処理が行われ、ユーザUiが管理装置200にログインする。
【0099】
ステップS140において、ユーザUiがユーザ端末装置100-1に対して、ブース50に対して将来における予約を事前にとるための操作を行う。この操作には、ブース50を利用するユーザの数と、利用開始時刻及び利用終了時刻との入力操作が含まれる。なお、図2(c)に示したように、制限対象物5が複数ある場合には、この操作には、ユーザが複数のブースの中から所望するブースのいずれかを選択する操作が含まれる。ユーザ端末装置100-1のプロセッサ112は、入力インターフェイス116を介してこの操作を受け入れる。さらに、プロセッサ112は、ユーザUiのユーザ識別子Uiと、ブース50を利用するユーザの数と、利用開始時刻及び利用終了時刻とを含み、ブース50の予約を要求する予約要求情報を作成する。
【0100】
ステップS142において、ユーザ端末装置100-1のプロセッサ112は、ステップS140の処理において作成した予約要求情報を、通信インターフェイス114及び通信ネットワーク14を介して管理装置200に送信する。管理装置200のプロセッサ212は、通信ネットワーク14及び通信インターフェイス214を介して、ユーザ端末装置100-1から予約要求情報を受信する。なお、予約要求情報には、制限対象物5が複数ある場合には、ステップS140の処理においてユーザUiが選択した所望するブース50の選択情報をさらに含みうる。
【0101】
ステップS144において、管理装置200のプロセッサ212は、図6Bに示したブース管理テーブルを参照する。さらに、プロセッサ212は、ステップS142の処理において受信した予約要求情報に含まれるユーザの数、利用開始時刻、及び利用終了時刻に適合するブース50を選択し、ユーザUiの予約を受け付ける予約処理を行う。すなわち、プロセッサ212は、図6Bのブース管理テーブルを参照し、ユーザUiが選択したブース50のブース識別子に対応付けられた予約情報を特定する。そして、プロセッサ212は、特定された予約情報と、予約要求情報に含まれる利用開始時刻及び利用終了時刻とを比較して、ユーザUiが所望する時間において予約が可能か否かを判断する。また、プロセッサ212は、ブース管理テーブルを参照し、ユーザUiが選択したブース50のブース識別子に対応付けられた利用人数情報を特定する。そして、プロセッサ212は、特定された利用人数情報と予約要求情報に含まれるユーザの数に基づいて、ユーザUiが所望するブース50の予約が可能か否かを判断する。上記いずれかの判断において予約不可と判断された場合にはユーザUiのユーザ端末装置100-1に予約不可の通知を行う一方、上記いずれにおいても予約可能と判断された場合には当該ブース50の予約処理を行う。
【0102】
ステップS146において、管理装置200のプロセッサ212は、ステップS144において、上記(A1)、(A3)及び(B2)において図6A及び図6Bを参照して説明したユーザ識別子Ui、認証情報Ci及び予約情報Riを含む利用許可証情報Liを生成する。ステップS148において、管理装置200のプロセッサ212は、通信インターフェイス214及び通信ネットワーク14を介して、ステップS146の処理において生成された利用許可証情報Liを対象物端末装置100-2に送信する。対象物端末装置100-2のプロセッサ112は、通信ネットワーク14及び通信インターフェイス114を介して、管理装置200から当該利用許可証情報Liを受信する。そして、対象物端末装置100-2のプロセッサ112は、予約を行ったユーザのユーザ識別子に対応付けて受信した利用許可証情報Liをメモリ113に記憶する。
【0103】
なお、ステップS146及びステップS148の利用許可証情報Liについて、管理装置200のプロセッサ212は対象物端末装置100-2に設定された公開鍵と対になる秘密鍵を用いて署名を行い、対象物端末装置100-2のプロセッサ112は当該公開鍵を用いて署名の検証を行うようにしてもよい。また、これに加えて、管理装置200のプロセッサ212は、対象物端末装置100-2に設定された共通鍵を用いて利用許可証情報Liを暗号化し、対象物端末装置100-2のプロセッサ112は当該共通鍵を用いて復号するようにしてもよい(符号化・復号化において共通鍵を用いた方法は一例にすぎず、他の方法によって符号化・復号化してもよい)。このように、署名、符号化・復号化及びそれらの組み合わせのうちのいずれかを行うことによって、よりセキュリティ性を向上させることが可能である。
【0104】
(3)事前に利用予約されたブース50を利用するときの通信シーケンス
以下、図8Cを参照して、ユーザが図8Bにおいて事前に予約されたブース50を、実際に利用するときの通信シーケンスを説明する。すなわち、図8Cは、図8Bを参照して説明した処理により、ユーザUiがユーザ端末装置100-1からブース50を事前に利用予約した後に、顔認証を行い、ブース50を実際に利用するまでに行われる通信シーケンスを示す図である。なお、図8Cに示す通信シーケンスが示す処理は、図1図5に示したシステム1のユーザ端末装置100-1、対象物端末装置100-2、管理装置200及び施解錠装置4のうち、対象物端末装置100-2と施解錠装置4との間で行われる。
【0105】
図8Cに示すように、ステップS160において、予約したブース50に到着したユーザUiは、対象物端末装置100-2に対して、顔認証を行うために、カメラ118を起動する操作を行い、当該カメラ118を用いてユーザUiの顔の撮影を行う。すなわち、対象物端末装置100-2のプロセッサ112は、ユーザUiからの操作を入力デバイス117を介して受け付け、カメラ118を起動する。そして、プロセッサ112は、起動されたカメラ118から当該カメラ118が撮影した顔の画像データを、入力インターフェイス116を介して入力情報として取得し、メモリ113にその後の認証処理のために一時的に記憶する。
【0106】
ステップS164において、対象物端末装置100-2のプロセッサ112は、ステップS160の処理において取得されたユーザUiの顔の画像データから抽出された特徴量に基づいて認証処理を行う。つまり、プロセッサ112は、図7Bに示したブース利用管理テーブルに記憶された認証情報Ciを参照し、S160において取得した入力情報と各認証情報Ciとを比較し、もっとも一致度の高い認証情報Ciを特定する。なお、このとき、プロセッサ112は、所定の閾値を超える一致度を示す認証情報Ciが全く特定できなかった場合は、認証処理においてエラーが生じた旨の通知を行う。
【0107】
ステップS168において、対象物端末装置100-2のプロセッサ112は、図7Bに示したブース利用管理テーブルを参照して、S160において特定された一の認証情報Ciに対応付けられた利用許可証情報Liを取得する。
【0108】
ステップS170において、対象物端末装置100-2のプロセッサ112は、施解錠装置4にあらかじめ設定されている公開鍵と対をなす秘密鍵を用いて、ステップS168で取得された利用許可証情報Liに対する署名を生成する。
【0109】
ステップS172において、対象物端末装置100-2のプロセッサ112は、ステップS170の処理において署名された利用許可証情報Liを、通信インターフェイス114及び通信ネットワーク14を介して施解錠装置4に送信する。施解錠装置4のプロセッサ412は、通信ネットワーク14及び通信インターフェイス414を介して、対象物端末装置100-2から署名された当該利用許可証情報Liを受信する。
【0110】
ステップS174において、施解錠装置4のプロセッサ412は、施解錠装置4にあらかじめ設定されている公開鍵を用いて、対象物端末装置100-2のプロセッサ112から受信した署名を検証する。
【0111】
ステップS178において、施解錠装置4のプロセッサ412は、S172で受信した利用許可証情報Liに含まれる予約情報Rj”に基づいて、対象物端末装置100-2が設置されたブース50を、利用可能か否かを判断する。つまり、現在時刻が、このブース50の利用開始時刻と利用終了時刻の間にあるときに、ユーザUiが、このブース50を利用可能と判断する。一方、プロセッサ412は、現在時刻が、このブース50の利用開始時刻と利用終了時刻の間にないときに、ユーザUiが、このブース50を利用不可能と判断する。
【0112】
ステップ180において、プロセッサ412は、ユーザUiがこのブース50を利用可能と判断すると、出力インターフェイス411を介して、施錠されている鍵504を解錠し、ユーザUiに対する利用制限を解除し、ユーザUiがこのブース50を利用できるようにする。
【0113】
ステップS182において、施解錠装置4のプロセッサ412は、通信インターフェイス414及び通信ネットワーク14を介して、対象物端末装置100-2に、ブース50のユーザUiに対する利用制限を解除したことを通知する利用制限解除通知情報を送信する。対象物端末装置100-2のプロセッサ112は、通信ネットワーク14及び通信インターフェイス114を介して利用制限解除通知情報を受信する。
【0114】
ステップS184において、対象物端末装置100-2のプロセッサ112は、ステップS182の処理において受信した利用制限解除通知情報を、出力インターフェイス111を介してディスプレイに表示し、ユーザUiに示す。
【0115】
ステップS186において、ユーザUiがブース50の利用を終え、対象物端末装置100-2に対してブース50の利用を終了することを示す操作を行うと、対象物端末装置100-2のプロセッサ112は、入力インターフェイス116を介してこの操作を受け付ける。なお、対象物端末装置100-2のプロセッサ112は、このユーザの操作に応じて、通信インターフェイス114及び通信ネットワーク14を介して施解錠装置4に、解錠された鍵504を施錠させるための制御情報を送信しても良い。このとき、施解錠装置4のプロセッサ412は、対象物端末装置100-2からの制御情報を、通信インターフェイス414を介して受信すると、出力インターフェイス411を介してアクチュエータ420を制御し、ブース50を施錠させる。一方、対象物端末装置100-2のプロセッサ112は、通信インターフェイス114を介して、ユーザがブース50の利用を終了したことを示す利用終了情報(不図示)を管理装置200に送信する。管理装置200のプロセッサ212は、通信インターフェイス214を介して利用終了情報を受信し、ユーザが実際にブース50を利用した時間を示す情報とする。なお、この情報は、図6Cを参照して説明した利用履歴テーブルに含まれる利用履歴情報Hiにおいて利用終了時刻として用いられる。
【0116】
なお、図8Cの通信シーケンスのうちステップS170~ステップS174において対象物端末装置100-2で利用許可証情報Liに対して署名をし、当該利用許可証情報Liを受信した施解錠装置4において署名検証を行うことについて説明した。しかし、ステップS170の署名に係る処理及びステップS172の署名検証に係る処理は当然必須ではなく、これらの処理を行わなくても本実施形態に係る処理を実施することは可能である。また、対象物端末装置100-2のプロセッサ112は施解錠装置4にあらかじめ設定されている共通鍵を用いてS168で取得された利用許可証情報Liを符号化し、当該利用許可証情報Liを受信した施解錠装置4のプロセッサ412は当該共通鍵を用いて符号化された利用許可証情報Liを復号するようにしてもよい(符号化・復号化において共通鍵を用いた方法は一例にすぎず、他の方法によって符号化・復号化してもよい)。このように、署名、符号化・復号化及びそれらの組み合わせのうちのいずれかを行うことによって、よりセキュリティ性を向上させることが可能である。
【0117】
(4)対象物端末装置100-2において即時利用するための通信シーケンス
以下、図8D及び図8Eを参照して、ユーザが、事前の予約なしにブース50を利用するための通信シーケンスを説明する。すなわち、図8D及び図8Eは、事前の予約なしにブース50を利用するための通信シーケンスを示す第1及び第2の図である。なお、図8D及び図8Eに示す通信シーケンスが示す処理は、図1図5に示したシステム1のユーザ端末装置100-1、対象物端末装置100-2、管理装置200及び施解錠装置4のうち、対象物端末装置100-2、管理装置200及び施解錠装置4の間で行われる。なお、図8Eにおいては、図8Cに示したステップS186の処理は省略されている。
【0118】
なお、図8D及び図8Eに示す処理は、図8Dに点線の矢印で示すステップS200の処理を前提とする。つまり、図8Dに示すステップS200において、例えば、管理装置200などから対象物端末装置100-2に対して、あらかじめブース50固有の利用許可証情報L200が設定される。そして、対象物端末装置100-2は、管理装置200によって施解錠装置4に対してあらかじめ設定された利用許可証情報L200を取得し、メモリ113に記憶されている。なお、当該取得は、管理装置200から受信することによって取得してもよいし、例えば記憶媒体を介して取得するなど、いずれの方法であってもよい。
【0119】
まず、ユーザUiがブース50に赴き、対象物端末装置100-2を用いてブース50の即時の利用を予約する処理を説明する。図8Dに示すステップS202において、管理装置200のプロセッサ212は、図6A及び図6Bに示したユーザ管理テーブル及びブース管理テーブルを参照する。
【0120】
ステップS204において、管理装置200のプロセッサ212は、上記(A1)及び(A4)において図6Aを参照して説明したユーザ管理テーブルから、ユーザUiのユーザ識別子Ui及び認証情報Ciを取得する。プロセッサ212は、さらに、上記(B1)及び(B2)において図6Bを参照して説明したブース管理テーブルから、ブース識別子W1~Wn及び予約情報R1~Rnを取得する。
【0121】
ステップS206において、管理装置200のプロセッサ212は、ステップS204の処理において取得したユーザ識別子Ui、認証情報Ci、ブース識別子W1~Wn及び予約情報R1~Rnを、通信インターフェイス214及び通信ネットワーク14を介して対象物端末装置100-2に送信する。対象物端末装置100-2のプロセッサ112は、通信ネットワーク14及び通信インターフェイス114を介して、管理装置200からユーザ識別子Ui、認証情報Ci、ブース識別子W1~Wn及び予約情報R1~Rnを受信する。
【0122】
ステップS208において、対象物端末装置100-2のプロセッサ112は、ステップS206の処理において受信したユーザ識別子Ui、予約情報R1~Rn及び認証情報Ciを、図7Bに示したブース利用管理テーブルにおいて適切な位置に記憶する処理を、ブース識別子W1~Wnに基づいて行う。この処理により、受信されたユーザ識別子Ui、予約情報R1~Rn及び認証情報Ciは、ブース利用管理テーブルにおけるユーザ識別子Uj”、予約情報R1”~Rn”及び認証情報Cj”となる。
【0123】
ステップS210において、対象物端末装置100-2のプロセッサ112は、ブース識別子W1~Wnそれぞれに対応するブース50のブース番号等と、予約情報R1”~Rn”それぞれとを対応付け、出力インターフェイス111を介してディスプレイに表示して、ユーザUiに示す。
【0124】
ステップS210の処理が終わると対象物端末装置100-2のプロセッサ112は、図8Cに示したステップS160及びステップS164の処理を行う。ステップS164の処理がおわると、プロセッサ112は、図8Eに示すステップS212の処理に進む。
【0125】
次に、図8Eに示すステップS212の処理において、対象物端末装置100-2のプロセッサ112は、利用終了時刻を指定する操作を促す情報を、出力インターフェイス111を介してディスプレイに表示し、ユーザUiに示す。
【0126】
ステップS214において、ユーザUiは、対象物端末装置100-2の入力インターフェイス116に対して、ブース50の利用を終了する時刻、つまり、利用終了時刻を指定する操作を行う。対象物端末装置100-2のプロセッサ112は、入力インターフェイス116を介してこの操作を受け付ける。つまり、プロセッサ112は、図7Bに示すブース利用管理テーブルの予約情報Rjを参照して、ステップS214の処理が行われている時刻と当該ステップにおいて入力された利用終了時刻に基づいて、ブース50の利用が可能か否かを判断する。そして、可能であると判断された場合は、プロセッサ112は、ステップS214の処理が行われている時刻を利用開始時刻とし、ステップS214で入力された時刻を利用終了時刻として、図7Bに示すブース利用管理テーブルの予約情報Rjを更新して記憶する。
【0127】
次に、ステップS170において、ステップS200においてメモリ113に記憶されたブース50に固有の利用許可証情報L200をメモリ113から読み出し、施解錠装置4にあらかじめ設定されている公開鍵と対をなす秘密鍵を用いて、利用許可証情報L200に対する署名を生成する。以降の処理は、図8CのステップS172~ステップS184と同様に行われる。
【0128】
なお、ステップS214において、ユーザが、対象物端末装置100-2に対してブース50の利用終了時刻を入力する操作を行うと、対象物端末装置100-2のプロセッサ112は、この操作を、入力インターフェイス116を介して受け入れる。プロセッサ112は、この操作が示す利用終了時刻を示す情報を、通信インターフェイス114及び通信ネットワーク14を介して管理装置200に送信する。管理装置200のプロセッサ212は、通信ネットワーク14及び通信インターフェイス214を介してこの情報を受信する。
【0129】
また、図8CのステップS172~ステップS184において説明したとおり、対象物端末装置100-2における利用許可証情報Liに対する署名処理、及び施解錠装置4における署名検証処理は必須ではなく、これらの処理を行わなくても本実施形態に係る処理を実施することは可能である。また、対象物端末装置100-2のプロセッサ112及び施解錠装置4のプロセッサ412は、例えば共通鍵を用いた方法によって利用許可証情報Liを符号化・復号化するようにしてもよい。
【0130】
(5)対象物端末装置100-2において将来の利用予約をするための通信シーケンス
以下、図8Fを参照して、ユーザが、ブース50に直接訪れて未来における利用を予約するための通信シーケンスを説明する。すなわち、図8Fは、ユーザがブース50を訪問してから将来の利用予約するための通信シーケンスを示す図である。なお、図8Fに示す通信シーケンスが示す処理は、図1図5に示したシステム1のユーザ端末装置100-1、対象物端末装置100-2、管理装置200及び施解錠装置4のうち、対象物端末装置100-2及び管理装置200の間で行われる。
【0131】
図8Fに示す処理においては、まず、図8Dを参照して説明したステップS202~ステップS206の処理が行われる。ステップS206の処理が終わると、図8Cを参照して説明したステップS160及びステップS164の処理が行われる。
【0132】
ステップS164の処理が終わると、ステップS220の処理が行われる。ステップS220の処理において、ユーザは、対象物端末装置100-2に対してブース50の利用開始時刻及び利用終了時刻を指定する操作を行う。すなわち、対象物端末装置100-2のプロセッサ112は、入力インターフェイス116を介して、ユーザによる当該操作を受け付ける。
【0133】
ステップS222において、対象物端末装置100-2のプロセッサ112は、ステップS204で受信した予約情報Rjに基づいて、受け付けられた利用開始時刻及び利用終了時刻において予約が可能か否かを判断する。そして、プロセッサ112は、予約不可と判断された場合には、出力インターフェイス111を介してその旨を通知する。一方、予約が可能と判断された場合には、プロセッサ112は、ステップS220の処理において受け付けられた利用開始時刻及び利用終了時刻においてユーザUiがブース50を利用することを示す予約登録情報を作成する。
【0134】
ステップS224において、対象物端末装置100-2のプロセッサ112は、ステップS222の処理において作成した予約登録情報を、通信インターフェイス114及び通信ネットワーク14を介して管理装置200に送信する。管理装置200のプロセッサ212は、対象物端末装置100-2からの予約登録情報を、通信ネットワーク14及び通信インターフェイス214を介して受信する。
【0135】
ステップS226において、管理装置200のプロセッサ212は、ステップS224の処理において受信した予約登録情報に従って、上記(B2)において図6Bを参照して説明したブース管理テーブルに含まれる予約情報Rjの内容に、ユーザUiによりブース50が、利用開始時刻から利用終了時刻まで予約されたことを更新して記憶する。
【0136】
ステップS228において、管理装置200のプロセッサ212は、ユーザUiによるブース50の予約が受け入れられ、ブース管理テーブルの予約情報Riが更新されたことを示す予約情報更新情報を、通信インターフェイス214及び通信ネットワーク14を介して対象物端末装置100-2に送信する。対象物端末装置100-2のプロセッサ112は、通信ネットワーク14及び通信インターフェイス114を介して、管理装置200からの予約情報更新情報を受信する。
【0137】
ステップS230の処理において、管理装置200のプロセッサ212は、予約情報Ri等を含む利用許可証情報Liを生成し、ステップ232の処理において生成した利用許可証情報Liを、対象物端末装置100-2に送信する。対象物端末装置200-2が利用許可証情報Liを受信した以降の処理は、図8BのステップS160~ステップS184と同様である。
【0138】
なお、このとき図8BのステップS146及びステップS148と同様に、対となる公開鍵及び秘密鍵を用いて生成された利用許可証情報Liに対して署名処理及び署名検証処理が行われるようにしてもよい。また、これに加えて、例えば共通鍵を用いた方法によって利用許可証情報Liを符号化・復号化する処理が行われるようにしてもよい。
【0139】
以上、上記(1)において図8Aを参照して説明した通信シーケンスによって、ユーザ登録や認証情報の登録に係る処理が実行される。また、上記(2)及び(3)において図8B及び図8Cを参照して説明した通信シーケンスによって、ユーザ端末装置100-1からブース50を事前に利用予約するための処理が実行される。また、上記(4)において図8D及び図8Eを参照して説明した通信シーケンスによって、対象物端末装置100-2においてブース50を即時利用するための処理が実行される。また、上記(5)において図8Fを参照して説明した通信シーケンスによって、対象物端末装置100-2においてブース50の将来の利用予約をするための処理が実行される。
【0140】
9.対象物端末装置100-2及び施解錠装置4の処理
以下、図9A及び図9Bを参照して、図8C及び図8Eに示した対象物端末装置100-2及び施解錠装置4の処理を説明する。すなわち、図9A及び図9Bは、図1図2及び図5に示した対象物端末装置100-2及び施解錠装置4の第1の実施形態にかかる処理を示す第1及び第2のフローチャートである。
【0141】
図9A及び図9Bのうち、図9Aは、図1及び図2に示した対象物端末装置100-2の第1の実施形態にかかる処理を示すフローチャートである。図9Aに示すように、対象物端末装置100-2のプロセッサ112は、ステップS240において、図8CのステップS160~ステップS164を参照して説明したように、カメラ118からユーザUiの顔を撮影して得られた画像データを、入力インターフェイス116を介して、入力情報として受け付ける。
【0142】
ステップS242において、対象物端末装置100-2のプロセッサ112は、図7Bに示したブース利用管理テーブルに記憶された各認証情報Ciを参照し、ステップS240で受け付けられた入力情報と各認証情報Ciとを比較し、もっとも一致度の高い認証情報Ciを特定する。
【0143】
ステップS244において、対象物端末装置100-2のプロセッサ112は、ステップS242において入力情報に基づいて一の認証情報Ciを特定することができたか否かを判断する。プロセッサ112は、特定に成功したとき(Y)にはステップS246の処理に進み、成功しなかったとき(N)にはステップS254の処理に進む。
【0144】
ステップS246において、図8CのステップS168を参照して説明したように、対象物端末装置100-2のプロセッサ112は、ブース利用管理テーブルを参照して、特定された一の認証情報Ciに対応付けられた利用許可証情報Liをメモリ113から取得する。
【0145】
ステップS248において、図8C及び図8EのステップS170を参照して説明したように、対象物端末装置100-2のプロセッサ112は、取得された利用許可証情報Liを施解錠装置4に対してあらかじめ設定された公開鍵と対になる秘密鍵を用いて署名をする。プロセッサ112は、さらに、図8C及び図8EのステップS172を参照して説明したように、通信インターフェイス114及び通信ネットワーク14を介して、署名された利用許可証情報Liを施解錠装置4に送信する。なお、秘密鍵を用いた署名処理は必須ではなく、当該処理を行わなくても図9Aに係る処理を実施することは可能である。また、利用許可証情報Liに対して例えば共通鍵を用いた符号化処理を行うことも可能である。
【0146】
ステップS250において、対象物端末装置100-2のプロセッサ112は、図8C及び図8EのステップS182を参照して説明したように、通信ネットワーク14及び通信インターフェイス114を介して、施解錠装置4から利用制限解除通知情報を受信したか否かを判断する。プロセッサ112は、利用制限解除通知情報を受信したとき(Y)にはステップS252の処理に進み、あらかじめ決められた一定時間内に受信できなかったとき(N)にはステップS254の処理に進む。
【0147】
ステップS252において、対象物端末装置100-2のプロセッサ112は、図8C及び図8EのステップS184を参照して説明したように、ステップS250の処理において受信した利用制限解除通知情報を、出力インターフェイス111を介してディスプレイに表示し、ユーザUiに示す。
【0148】
ステップS254において、対象物端末装置100-2のプロセッサ112は、エラーが生じたことをユーザUiに通知する情報を、出力インターフェイス111を介してディスプレイ及び/又はスピーカから出力して、ユーザUiに対するエラー通知を行う。
【0149】
次に、施解錠装置4の処理を説明する。図9A及び図9Bのうち、図9Bは、図1及び図5に示した施解錠装置4の処理を示すフローチャートである。図9Bによると、施解錠装置4のプロセッサ412は、図8C及び図8EのステップS174を参照して説明したように、ステップS260において、対象物端末装置100-2から利用許可証情報Li及びその署名を、通信ネットワーク14及び通信インターフェイス414を介して受信する。そして、プロセッサ412は、自身にあらかじめ設定された公開鍵を用いて署名検証し、利用許可証情報Liを取得する。
【0150】
ステップS262において、施解錠装置4のプロセッサ412は、ステップS260において行われた署名の検証が成功したか否かを判断する。プロセッサ412は、署名の検証が成功したとき(Y)にはステップS264の処理に進み、成功しなかったときにはステップS272の処理に進む。
【0151】
ステップS266において、施解錠装置4のプロセッサ412は、取得した利用許可証情報Liに含まれる予約情報Riに基づいて利用条件を満たすか否かを判断する。具体的には、プロセッサ412は、現在時刻が予約情報Riにより特定される利用開始時刻及び利用終了時刻の間にあるか否かを判断する。そして、プロセッサ412は利用条件を満たすとき(Y)にはステップS268の処理に進み、満たさないとき(N)にはステップS272の処理に進む。
【0152】
ステップS268において、図8C及び図8EのステップS180を参照して説明したように、施解錠装置4のプロセッサ412は、出力インターフェイス111を介してアクチュエータ420を制御し、施錠された状態の鍵504を解錠させ、ユーザUiに対するブース50の利用制限を解除する。
【0153】
ステップS270において、図8C及び図8EのステップS182を参照して説明したように、施解錠装置4のプロセッサ412は、通信インターフェイス414及び通信ネットワーク14を介して対象物端末装置100-2に利用制限解除通知情報を送信する。
【0154】
ステップS272において、施解錠装置4のプロセッサ412は、エラーが生じたことをユーザUiに通知する情報を、出力インターフェイス411を介してディスプレイ及び/又はスピーカから出力して、ユーザUiに対するエラー通知を行う。
【0155】
以上、本実施形態においては、不特定多数の人の立ち入りが制限されたオフィスビルの会議室のみならず、不特定多数の人が立ち入り可能な場所に設けられたテレコミュニケーションブース等の制限対象物へのユーザによる予約、及びユーザに対する制限対象物への利用制限に適した対象物端末装置100-2等を提供できる。特に、対象物端末装置100-2において予約情報を直接入力することが可能であり、ユーザによる利便性をより高めることが可能である。
【0156】
[第2の実施形態]
以下、本開示の第2の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。
【0157】
まず、図1及び図3に示した第1の対象物端末装置100-2に対応する第2の対象物端末装置100-3の構成を説明する。図10は、第2の対象物端末装置100-3の構成を示す図である。第2の対象物端末装置100-3のプロセッサ112には、ユーザによって所持され、近距離無線通信による非接触で情報の読み取り及び書き込みが可能なICカード16(記録媒体)から情報を読み取る読取装置122が、出力インターフェイス111にさらに接続される。
【0158】
なお、このシステム1においては、上記(A3)において図6Aを参照して説明したユーザUiの認証情報Ciの他に、ICカード16に記憶された認証情報が、対象物端末装置100-3によるユーザUiの認証情報Ciとの照合のために用いられる入力情報として用いられる。ICカード16に記憶される認証情報は、例えば、管理装置200がユーザUiにブース50の利用を許可するために作成し、ICカード16に書き込んだユーザ識別子Ui及び/又は暗証番号等である。
【0159】
以下、対象物端末装置100-2の代わりに対象物端末装置100-3が用いられたシステム1の動作を説明する。図11は、対象物端末装置100-2の代わりに対象物端末装置100-3が用いられるシステム1において、ICカード16、対象物端末装置100-3及び施解錠装置4の間で送信及び受信される情報及びその順番を示す通信シーケンス図である。
【0160】
図11に示すように、利用開始時刻以降に、図8C等を参照して説明したステップS160の処理が行われる。具体的には、ステップS160において、予約したブース50に到着したユーザUiは、入力情報が記憶されたICカード16を、読取装置122が読み取れる位置にかざす。つまり、ユーザUiは、対象物端末装置100-3に対して、上記(A3)において図6Aを参照して説明したユーザUiの認証情報Ciとの照合のために用いられる入力情報を、対象物端末装置100-3に入力するための操作を行う。
【0161】
ステップS274において、対象物端末装置100-3は、入力インターフェイス116に接続された読取装置122を介して、ICカード16からユーザUiの認証情報を、入力情報として取得する。
【0162】
認証情報を取得した以降は、図8C等を参照して説明したステップS164~ステップS184と同様の処理が行われる。なお、以下に説明するように、図11に示した処理を実現するための対象物端末装置100-3及び施解錠装置4それぞれの処理は、図9Aを参照して説明した処理を、適宜、変更することにより実現される。
【0163】
図12は、図1及び図10に示した対象物端末装置100-3の第2の実施形態にかかる処理を示すフローチャートである。図12に示すように、ステップS280において、対象物端末装置100-3のプロセッサ112は、読取装置122を介してICカードに記憶された認証情報を読み取る。そして、ステップS282において、読み取られた認証情報を入力情報として受け付ける。
【0164】
そして、ステップS284において、対象物端末装置100-3のプロセッサ112は、ICカード16から得られた入力情報に基づいて、図7Bに示したブース利用管理テーブルに記憶された各認証情報Ciを参照し、ステップS280で受け付けられた入力情報と各認証情報Ciとを比較し、一致する認証情報Ciを特定する。そして、プロセッサ112は、入力情報に基づいて一の認証情報Ciを特定することができたか否かを判断する。以降、ステップS244~ステップS254に係る処理は、図9Aを参照して説明したステップS244~ステップS254の処理と同様である。
【0165】
図1に示したシステム1において、第1の対象物端末装置100-2の代わりに第2の対象物端末装置100-3が用いられると、顔認証等の生体情報を用いた認証と、ICカードを用いた認証を併用して、ユーザUiに対するブース50の利用制限及び利用制限解除ができ、より高いセキュリティ性を実現することができる。また、対象物端末装置100-3の利用により、ユーザUiは、生体情報による認証の他に、ICカード16を用いた認証ができるようになる。また、読取装置122を、ICカード16からユーザ識別子Ui等の入力情報を読み取るとともに、ユーザ端末装置100-1からも入力情報を読み取ることができるように構成してもよい。あるいは、読取装置122を、ICカード16の代わりに、ユーザ端末装置100-1から入力情報を読み取るように構成してもよい。また、読取装置122は、第2の対象物端末装置100-3と一体に構成してもよいし、入力インターフェイス又は通信インターフェイスを介して別体に構成してもよい。
【0166】
[第3の実施形態]
以下、本開示の第3の実施形態を、図13を参照して詳細に説明する。第3の実施形態にかかるシステム1は、第1の実施形態において上記(4)で説明した対象物端末装置100-2において即時利用する場合や、上記(5)で説明した対象物端末装置100-2において将来の利用予約をする場合において、さらに決済処理も行うことが可能である。
【0167】
図13は、図1図3及び図4に示した対象物端末装置100-2と管理装置200との間で、上記(5)で説明した対象物端末装置100-2において将来の利用予約をする場合において、決済処理を示す通信シーケンス図である。図13に示すように、まず、ステップS300において、上記(A4)において図6Aを参照して説明したように、アカウント情報Aiにおいて、決算方法の指定が行われる。ステップS300の処理の後には、図8Fに示したステップS202~ステップS206及びステップS160~ステップS164の処理が行われる。
【0168】
ステップS164の処理が終わると、ステップS302の処理が実行される。ステップS302において、対象物端末装置100-2のプロセッサ112は、通信インターフェイス114及び通信ネットワーク14を介して、ステップS160の操作を行ったユーザUiのアカウント情報Ai(上記(A4))に含まれる決済方法の確認を要求する決済方法確認要求情報を管理装置200に送信する。
【0169】
ステップS304において、管理装置200のプロセッサ212は、アカウント情報AiがユーザUiの決済方法を示す情報を含む場合には、この決済方法を確認する決済方法確認情報を、通信インターフェイス214及び通信ネットワーク14を介して対象物端末装置100-2に送信する。ステップS284の処理が終わると、図8Fを参照して説明したステップS220~ステップS224の処理が行われる。なお、図8Fでは、ステップS226~ステップS232の処理が行われるが、本実施形態においては同様であるためその説明は省略する。
【0170】
そして、ステップS306において、所定のタイミングで、対象物端末装置100-2のプロセッサ112は、受信した決済方法を示す情報に基づいて決済処理を実行する。なお、決済処理については下記に説明する通り、種々のタイミングで実行することが可能である。以下、クレジットカードを利用して決済することを前提に、それぞれ具体的に説明する。
【0171】
(A)ブース50の利用前のタイミングで対象物端末装置100-2を利用して決済する場合
当該決済処理の一例としては、図13においてステップS220で入力された利用開始時刻と利用終了時刻とに基づいて利用料金を算出して行われる。具体的には、管理装置200のプロセッサ212は、ステップS220で入力された利用開始時刻及び利用終了時刻を示す情報を対象物端末装置100-2から受信し、受信した利用終了時刻から利用開始時刻を減算してブース50の利用時間を算出する。そして、プロセッサ212は、得られた利用時間にブース50の単位時間当たりの利用料金を乗算してブース50の利用料金を算出する。プロセッサ212は、算出された利用料金を示す情報を対象物端末装置100-2に送信する。そして、対象物端末装置100-2は受信した利用料金を示す情報を、出力インターフェイス111を介してディスプレイに表示し、ユーザに利用料金に対して許容する旨の入力を求める。そして、ユーザにより利用料金に対して許容する旨の入力がなされると、管理装置200のプロセッサ212は当該入力を示す情報を受信し、当該ユーザに対応付けられた決済方法を示す情報に基づいて決済処理を実行する。
【0172】
このとき、管理装置200のプロセッサ212は、利用終了時刻が入力され上記のとおり利用料金が算出された段階であらかじめ取得されたクレジットカード情報に基づいて決済額を確定し、決済処理サーバ装置(図示しない。例えば、クレジットカード会社の運営するサーバ装置。)に対して与信判断要求を送信する。そして、あらかじめ決められたブース50の利用予約に関してキャンセル可能な期間(例えば、利用開始時刻の30分前など)を経過すると、プロセッサ212は、決済処理サーバ装置に対して算出された利用料金による決済処理要求を送信し、決済処理を進行する。これにより、決済処理が完了する。このように、利用予約する時点では、利用実績が未確定である。このような場合は、利用予約の時点では与信判断要求までを行い、キャンセル可能な期間を経過した時点で決済要求を行う。これによって、決済処理をよりフレキシブルに行うことができる。
【0173】
(B)ブース50の利用前のタイミングでユーザ端末装置100-1を利用して決済する場合
当該決済処理の一例としては、図8BにおいてステップS142で受信した予約要求情報に含まれる利用開始時刻と利用終了時刻とに基づいて利用料金を算出して行われる。具体的には、管理装置200のプロセッサ212は、ステップS142で受信した利用終了時刻から利用開始時刻を減算して予約したブース50の利用時間を算出する。そして、プロセッサ212は、得られた利用時間にブース50の単位時間当たりの利用料金を乗算してブース50の利用料金を算出する。プロセッサ212は、算出された利用料金を示す情報をユーザ端末装置100-1に送信する。そして、ユーザ端末装置100-1は受信した利用料金を示す情報を、出力インターフェイス111を介してディスプレイに表示し、ユーザに利用料金に対して許容する旨の入力を求める。そして、ユーザにより利用料金に対して許容する旨の入力がなされると、管理装置200のプロセッサ212は当該入力を示す情報を受信し、当該ユーザに対応付けられた決済方法を示す情報に基づいて決済処理を実行する。
【0174】
このとき、上記(A)の場合と同様に、管理装置200のプロセッサ212は、利用終了時刻が入力され上記のとおり利用料金が算出された段階であらかじめ取得されたクレジットカード情報に基づいて決済額を確定し、決済処理サーバ装置(図示しない。例えば、クレジットカード会社の運営するサーバ装置。)に対して与信判断要求を送信する。そして、あらかじめ決められたブース50の利用予約に関してキャンセル可能な期間(例えば、利用開始時刻の30分前など)を経過すると、プロセッサ212は、決済処理サーバ装置に対して算出された利用料金による決済処理要求を送信し、決済処理を進行する。これにより、決済処理が完了する。このように、利用予約する時点では、利用実績が未確定である。このような場合は、利用予約の時点では与信判断要求までを行い、キャンセル可能な期間を経過した時点で決済要求を行う。これによって、決済処理をよりフレキシブルに行うことができる。
【0175】
(C)ブース50の利用後のタイミングで決済する場合
当該決済処理の一例としては、対象物端末装置100-2のプロセッサ112は、あらかじめ予約された時間においてユーザUiがブース50に入室した入室時刻を、例えば図8Cに示すステップS182において利用制限解除通知を受けたタイミングで利用開始時刻として取得する。次に、プロセッサ112は、ユーザが対象物端末装置100-2の入力デバイス117を操作して利用終了処理を行った時刻を利用終了時刻として取得する。そして、プロセッサ112は、取得された利用開始時刻及び利用終了時刻を示す情報を管理装置200に送信する。管理装置200のプロセッサ212は、受信した利用終了時刻から利用開始時刻を減算してブース50の利用時間を算出する。プロセッサ212は、得られた利用時間にブース50の単位時間当たりの利用料金を乗算してブース50の利用料金を算出する。プロセッサ212は、算出された利用料金を示す情報を対象物端末装置100-2に送信する。そして、対象物端末装置100-2は受信した利用料金を示す情報を、出力インターフェイス111を介してディスプレイに表示し、ユーザに利用料金に対して許容する旨の入力を求める。そして、ユーザにより利用料金に対して許容する旨の入力がなされると、管理装置200のプロセッサ212は当該入力を示す情報を受信し、当該ユーザに対応付けられた決済方法を示す情報に基づいて決済処理を実行する。
【0176】
このとき、既にブース50の利用実績は確定している。そのため、管理装置200のプロセッサ212は、利用終了時刻が入力され上記のとおり利用料金が算出された段階であらかじめ取得されたクレジットカード情報に基づいて決済額を確定し、決済処理サーバ装置(図示しない。例えば、クレジットカード会社の運営するサーバ装置。)に対して与信判断要求及び決済処理要求を送信する。これにより、決済処理が完了する。
【0177】
決済処理については、上記の決済のタイミングに加えて、決済方法も種々の決済方法を用いることが可能である。具体的には、上記のクレジットカード決済に加えて、銀行振り込みによる決済、電子通貨を利用した決済、プリペイド式決済及びこれらの組み合わせなどを適宜用いることが可能である。例えば、プリペイド式決済の場合、あらかじめユーザUiが所定の金額分に相当するポイントを購入し利用料金に応じたポイントを消費することによって決済することが可能である。
【0178】
さらに、決済処理については、上記の決済のタイミングや決済方法に加えて、利用料金の算出方法も種々の方法を用いることが可能である。以下、具体的にそれぞれ説明する。
【0179】
(i)サブスクリプション方式
図13のステップS280において受信した決済方法を示す情報に基づいて、当該ユーザUiがサブスクリプション方式の決済方法が選択されるようにしてもよい。具体的には、ユーザUiはあらかじめ所定期間ごとに所定の金額で決済することによって、その期間について自由にブース50を利用予約できるようにする。すなわち、管理装置200のプロセッサ212は、決済方法を示す情報を受信したときにサブスクリプション方式の決済方法が選択されていた場合には、その所定期間内であるか否かを判断したうえで利用料金の決済処理を中断する。
【0180】
(ii)無料枠方式
図13のステップS280において受信した決済方法を示す情報に基づいて、当該ユーザUiが無料枠方式の決済方法が選択されるようにしてもよい。具体的には、ユーザUiはあらかじめ所定期間ごとに所定の金額で決済することによって、その期間についてあらかじめ決められた時間に達するまで自由にブース50を利用予約できるようにする。すなわち、管理装置200のプロセッサ212は、決済方法を示す情報を受信したときに無料枠方式の決済方法が選択されていた場合には、今回利用予約された時間と上記期間における過去の累積利用時間とを合算し、あらかじめ決められた時間に達するか否かを判断する。その結果、プロセッサ212は、達しないと判断した場合には利用料金の決済処理を中断する。一方、プロセッサ212は、超過すると判断した場合には、超過する分の時間に応じた利用料金を算出し、当該利用料金に基づく決済処理を実行する。
【0181】
(iii)事後一括方式
上記においては利用予約するごと、又は実際に利用するごとに決済する場合について説明したが、複数回の利用や延長しての利用をまとめて一括して決済可能な事後一括方式が選択されるようにしてもよい。具体的には、管理装置200のプロセッサ212は、図13のステップS280において受信した決済方法を示す情報に基づいて事後一括方式が選択されていた場合には、対象物端末装置100-2から受信した利用開始時刻及び利用終了時刻を示す情報に基づいて、ユーザUiのユーザ識別子Ujに対応付けて利用開始時刻及び利用終了時刻を示す情報、利用開始時刻と利用終了時刻から算出される利用料金を示す情報又はそれらの組み合わせの情報を生成する。そして、プロセッサ212は、生成した情報を利用履歴情報Hi(図6C)として利用履歴テーブルに記憶する。そして、プロセッサ212は、利用履歴情報Hiに基づいて、所定期間(例えば、1日、数日、1週間、数週間、1ケ月又は数か月)ごとにその期間内における利用料金の合算値を算出し、決済処理を実行する。このような決済方式の場合、例えばユーザが利用時間を延長してブースを利用した場合や、ユーザが一度ブースを退出して再度利用する場合に都度決済する必要がなくなり、より利便性を向上することができる。
【0182】
(iv)法人一括方式
上記においては、利用予約するごと、又は実際に利用するとごとに各ユーザUiが決済処理を実行する場合について説明したが、当該ユーザと他のユーザを含む複数のユーザの利用料金を一括して決済するようにしてもよい。例えば、ユーザUiとユーザUiとは異なる他のユーザや、これらユーザが属する会社等の法人が、ユーザUiの利用料金等を一括して決済する場合がこれに該当する。具体的には、管理装置200のプロセッサ212は、図13のステップS280において受信した決済方法を示す情報に基づいて法人一括方式が選択されていた場合には、対象物端末装置100-2から利用開始時刻及び利用終了時刻を示す情報とユーザUiのユーザ識別子Ujを受信する。そして、プロセッサ212は、ユーザ識別子Ujに対応付けて、利用開始時刻及び利用終了時刻を示す情報、利用開始時刻と利用終了時刻から算出される利用料金を示す情報又はそれらの組み合わせの情報を生成する。そして、プロセッサ212は、生成した情報を利用履歴情報Hi(図6C)として利用履歴テーブルに記憶する。そして、プロセッサ212は、あらかじめ定められた各ユーザ識別子と各ユーザが属する法人とが対応付けられたテーブルを参照して、所定期間ごとに各法人に属するユーザの利用料金の合算値を算出し、決済処理を実行する。なお、ここでは法人単位としたが、当然複数のユーザが属するチーム、課、部などのグループ単位とすることも可能である。
【0183】
さらに、決済処理については、上記の決済のタイミングや決済方法、利用料金の算出方法に加えて、種々の利用料金設定をすることが可能である。上記の例では、利用開始時刻と利用終了時刻から算出される利用時間に、単位時間当たりの利用料金を乗算して算出した。これ以外に、単位時間を1秒、30秒、1分、15分、30分、1時間、1日等、種々の単位で設定することが可能である。また、利用時間帯に応じて単位時間当たりの利用料金を変更することも可能である。例えば、午前6時~午前10時のブース50の利用料金を15分ごとに300円とし、午前11時~午後6時のブース50の利用料金を15分ごとに500円等とすることができる。また、利用時間の長さに応じて料金を変動することも可能である。例えば、利用時間120分までは単位時間当たり500円であり、120分を超過すると単位時間あたり1.5倍の利用料金とすることができる。
【0184】
[変形例]
以下、実施形態にかかるシステム1の変形例を説明する。第1及び第2の実施形態においては、システム1により、ブース50の利用制限及び利用制限解除が行われる場合が説明された。一方、システム1は、ブース50以外に、例えば、駐輪場にとめられた自転車、及び駐車場にとめられた車両を走行可能又は走行不可能にする車止め等の鍵の施解錠、商業施設、遊戯施設、オフィス、駐車場、貸倉庫及び部屋等の出入り口を開けるようにしたり、閉じたままで開けないようにしたりする鍵の施解錠などを介して、これらの利用制限及び利用制限解除を行うことができる。すなわち、本開示において制限対象物の例としては、ブース50、商業施設、遊戯施設、オフィス、駐車場、貸倉庫及び部屋などの、ある空間をその隣接する空間と区分けするためにある空間の少なくとも一部に設けられた壁面又は区分け線を含む有体物や、自転車、車両などの物品が挙げられる。
【0185】
また、制限装置3は、ブース50の製造時に本体部分500の正面部分に取り付けられる場合が説明されたが、制限装置3は、ブース50が、不特定多数の人が立ち入り可能な場所に設けられた後で、本体部分500に、取り外し可能又は一体的に、ネジなどの取り付け部材又は接着剤などにより取り付けられてよい。制限装置3を、ブース50への取り付けを容易に構成することにより、制限装置3のブース50への取り付けが簡単になり、また、取り付けのための工事が不要になり、さらに、取り付け時間を数分にすることもできる。また、本体部分500及び扉502の少なくとも一方には、採光及び不正利用の防止等のためなどに、他人が外から中の全てを見ることができず、使用中のユーザのプライバシーが保てる程度に半透明に加工された窓が、さらに設けられてよい。
【0186】
なお、ブース50が複数ある場合には、各ブースに対して1つずつ制限装置3が取り付けられる場合を具体例として説明したが、‘‘各ブースの施解錠装置4を、一つ又はブースの数以下の対象物端末装置100-2が制御してもよい。つまり、一つの対象物端末装置100-2が複数のブース50の利用の予約及びユーザの認証のための処理を行ってもよい。
【0187】
ブース50は、図2において(a)~(c)に示した構成要素以外に、照明等、他の構成要素をさらに含みうる。また、端末装置100は、図2に示す構成要素の全てを備える必要はなく、端末装置100の一部の構成要素は省略されうる。また、端末装置100には、図2に示した以外の他の構成要素が加えられうる。
【0188】
さらに、ブース50のユーザUiが他の利用者Ui’と連絡を取ったり、予約状況等を確認可能にするために、ブース50の内部にタブレットPCが備えられてよい。例えば、このように連絡を取れるようにすると、ブース50を利用しているユーザが、ブース50の外部の人に、忘れ物を届けさせたり、ブース50で行われている会議に外部の人を呼んだりできる。また、タブレットPCにより、ユーザに、利用開始時刻及び利用終了時刻のリマインドをすることもできる。また、システム1の運営者は、このPCに適切なアプリケーションプログラムをインストールして、ブース50が利用されているか否かを確認したり、このPCに取り付けられたカメラを、ユーザがブース50に入ったときに自動的に起動するようにすることにより、保安のための監視ができたりする。
【0189】
また、システム1は、複数のユーザ端末装置100-1を備えうるが、全てのユーザ端末装置100-1が同一の機種である必要はなく、複数のユーザ端末装置100-1は、様々な機種を含みうる。また、システム1は、複数の対象物端末装置100-2を含みうるが、ユーザ端末装置100-1と同様に、複数の対象物端末装置100-2もまた、様々な機種を含みうる。また、対象物端末装置100-2は、専用のハードウェアによって構成されても、既製品のタブレット型PCを利用して構成されてもよい。
【0190】
また、管理装置200は、図4に示す構成要素の全てを備える必要はなく、一部の構成要素は省略されうる。また、管理装置200には、図4に示した以外の他の構成要素が加えられうる。なお、管理装置200のプロセッサ212及びメモリ213は、1台のコンピュータにおいて一体に構成されても、複数のコンピュータに渡って分散されて構成されてもよい。また、入力インターフェイス116が入力デバイス117を、例えば、Bluetooth(登録商標)等の無線通信方式により接続するような場合には、入力インターフェイス116と通信インターフェイス114とは、機能を兼用することも可能である。
【0191】
また、施解錠装置4としては、非接触無線通信を利用して施解錠が可能な電子錠が、そのまま、あるいは、改造されて用いられうる。また、上記(A4)において図6Aを参照して説明したアカウント情報Aiは、ログイン用識別子IDi及びログイン用パスワードPWiを含んでもよい。この場合、図6Aに示したユーザ管理テーブルからは、上記(A2)において説明したログイン用識別子IDi及びログイン用パスワードPWiが除かれる。
【0192】
また、認証情報Ciとして、ユーザUiの顔の画像データから抽出された情報量以外に、顔の画像データ自体が用いられてよい。また、認証情報Ciとして、目の虹彩の画像データ、及び/又は指紋の画像データ、あるいは、これらの画像から抽出された特徴量を示す情報等が用いられてよい。利用履歴情報Hiは、ユーザUiが、いずれのブース50を、どれだけの時間利用したかを示す履歴の他に、ユーザUiのブース50の利用回数等の情報を含んでよい。
【0193】
また、上記(B2)において図6Bを参照して説明した予約情報Rjは、利用条件情報に併せて、ユーザU1~Umのいずれにより、いかなる利用開始時刻及び利用終了時刻で、いずれのブース50が実際に利用されたかを示す情報をさら含んでよい。また、予約情報Rjの単位時間もまた、システム1の運営者により適宜、変更されうる。また、以上、履歴情報Hiが、ユーザUiがいずれのブース50をどれだけの時間、予約したかに基づいて作成される場合を例示したが、これらの情報は、ユーザUiがいずれのブース50をどれだけの時間、実際に利用したかを示す情報に基づいて作成されてもよい。
【0194】
また、管理装置200の各構成及び各機能の全て若しくは一部、又は対象物端末装置100-2(及び対象物端末装置100-3)の各構成及び各機能の全て若しくは一部は、互いにいずれかの装置に統合することも可能である。例えば、管理装置200の各構成及び各機能が対象物端末装置100-2に統合された場合、対象物端末装置100-2において予約処理、利用許可証生成に係る処理、決済処理等を実施することが可能である。
【0195】
なお、図7Aを参照して説明したブース情報テーブルは、要求に応じて素早く応答する必要がなく、ブース情報テーブルに含まれる情報の送信を、対象物端末装置100-2が、必要に応じて、通信インターフェイス114及び通信ネットワーク14を介して管理装置200に対して要求して受信する場合には、メモリ113に記憶される必要はない。また、図7Bを参照して説明したブース利用管理テーブルは、対象物端末装置100-2のプロセッサ112が、ブース利用管理テーブルに含まれる情報の送信を、必要に応じて通信インターフェイス114及び通信ネットワーク14を介して管理装置200に対して要求して受信する場合には、メモリ113に記憶される必要はない。
【0196】
また、管理装置200と端末装置100との間の通信、対象物端末装置100-2と施解錠装置4との間の通信の安全性及び秘匿性が高く、利用許可証情報Li等の情報が他者に漏れる可能性がないか、極めて低い場合には、これらの間で送信及び受信される情報の暗号化及び復号は不要である。また、なお、図8D及び図8Eには、プロセッサ212がブース50を選択する場合を示した。一方、ステップS210の処理において、ディスプレイに表示された予約情報R1”~Rn”を見たユーザUiが、利用可能なブース50を選択して利用できるようにプロセッサ212の処理を変更することもできる。
【0197】
また、ユーザによるブース50の実際の利用開始時刻及び利用終了時刻を通知するように施解錠装置4を構成することにより、システム1の運用者は、ブース50それぞれの利用開始時刻及び利用終了時刻を確実に把握できる。また、ユーザがブース50の利用を終了してブース50の扉502を閉じたときに、アクチュエータ420を制御して自動的に鍵504を閉じるように、施解錠装置4を構成することにより、ブース50のオートロックを実現できる。
【0198】
また、ブース50の運営者とシステム1の運営者とを分けることもでき、例えば、ブース50の運営者がブース50をユーザに利用させることにより利益を得て、システム1の運用者がブース50を管理して、ブース50の運営者から管理料金を受けることもできる。また、システム1の運用者が、ブース50のユーザからレビューを受けることにより、ユーザのニーズに迅速に応えることができる。
【0199】
また、対象物端末装置及び施解錠装置は、別体として構成しているが、同一筐体内に一体に構成さてもよい。したがって、対象物端末装置と施解錠装置との間では、出力インターフェイス、プロセッサ、メモリ及び通信インターフェイスなど、各装置において共通する構成要素は、適宜、共通化されうる。また、対象物端末装置においてICカードの読取装置を一体に構成しているが、読取装置は対象物端末装置と別体に構成し、読取装置で読み取れた情報を無線通信及び通信インターフェイスを介して対象物端末装置に送信するようにしてもよい。
【0200】
以上、本開示の様々な本実施形態においては、不特定多数の人の立ち入りが制限されたオフィスビルの会議室のみならず、不特定多数の人が立ち入り可能な場所に設けられたテレコミュニケーションブース等の制限対象物へのユーザによる予約、及びユーザに対する制限対象物への利用制限に適した対象物端末装置100-2等を提供できる。特に、対象物端末装置100-2において予約情報を直接入力することが可能であり、ユーザによる利便性をより高めることが可能である。
【0201】
本開示に係る処理及び手順は、実施形態において明示的に説明された装置よってだけでなく、ソフトウェア、ハードウェア又はこれらの組み合わせにより実現されうる。具体的には、本明細書で説明された処理及び手順は、集積回路、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、磁気ディスク、光ストレージなどの媒体に、当該処理に相当するロジックを実装することにより実現されうる。また、本明細書で説明される処理及び手順は、それらの処理及び手順をコンピュータプログラムとして実装されえ、端末装置及びサーバ装置を含む各種のコンピュータにより実行されうる。
【0202】
本明細書中において、単一の装置、ソフトウェア、コンポーネント、及び/又は、モジュールによって実行されると説明された処理及び手順は、複数の装置、複数のソフトウェア、複数のコンポーネント、及び/又は、複数のモジュールによって実行されうる。また、本明細書において、単一のメモリ及び記憶装置に格納される旨が説明された各種情報は、単一の装置に含まれる複数のメモリ又は複数の装置に分散して配置された複数のメモリに分散して格納されうる。さらに、本明細書において説明された複数のソフトウェア及びハードウェアは、それらをより少ない構成要素に統合することにより、又は、より多い構成要素に分解することにより実現されうる。
【0203】
本発明の実施形態が説明されたが、この実施形態は、例として提示されたものであり、発明の範囲を限定することを意図されていない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることができ、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更され得る。これら実施形態やその変形は、本発明の範囲及び要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0204】
1 システム、14 通信ネットワーク、16 ICカード、100 端末装置、100-1 ユーザ端末装置、100-2,100-3 視聴ユーザ端末装置、110,210,410 バス、111,411 出力インターフェイス、112,212,412 プロセッサ、113,213,413 メモリ、114,414 通信インターフェイス、115 通信処理回路、116 入力インターフェイス、117 入力デバイス、118 カメラ、122 読取装置、420 アクチュエータ、5 制限対象物、50 ブース、500 本体部分、502 扉、504 鍵、506 ハンドル、508 床、510 机、512 椅子、514 通信装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E
図8F
図9A
図9B
図10
図11
図12
図13