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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023098855
(43)【公開日】2023-07-11
(54)【発明の名称】コポリマー、樹脂、および複合材料
(51)【国際特許分類】
   C08G 59/20 20060101AFI20230704BHJP
【FI】
C08G59/20
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022207783
(22)【出願日】2022-12-26
(31)【優先権主張番号】110149262
(32)【優先日】2021-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】390023582
【氏名又は名称】財團法人工業技術研究院
【氏名又は名称原語表記】INDUSTRIAL TECHNOLOGY RESEARCH INSTITUTE
【住所又は居所原語表記】No.195,Sec.4,ChungHsingRd.,Chutung,Hsinchu,Taiwan 31040
(74)【代理人】
【識別番号】110000914
【氏名又は名称】弁理士法人WisePlus
(72)【発明者】
【氏名】丁文彬
(72)【発明者】
【氏名】荘貴貽
(72)【発明者】
【氏名】蕭宇翔
(72)【発明者】
【氏名】楊偉達
【テーマコード(参考)】
4J036
【Fターム(参考)】
4J036AA05
4J036AC01
4J036AC03
4J036AC05
4J036AD04
4J036AD07
4J036AD08
4J036AD10
4J036AD13
4J036AD15
4J036AD17
4J036AE05
4J036DB17
4J036DC45
4J036EA01
4J036FA01
4J036FA05
4J036FA06
4J036FA10
4J036JA08
(57)【要約】      (修正有)
【課題】コポリマー、樹脂、および複合材料の提供。
【解決手段】コポリマーは、組成物Iを反応させることにより形成され、前記組成物Iが、
(a)下記の化学構造を有する第1のエポキシ化合物と、

(式中、Rは単一結合、-O-、

(b)(a)の第1のエポキシ化合物とは異なる第2のエポキシ化合物と、(c)硬化剤と、を含む。当該コポリマーを無機粉末と混合して複合材料を形成することができる。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
組成物Iを反応させることにより形成されるコポリマーであって、
前記組成物Iが、
(a)下記の化学構造を有する第1のエポキシ化合物と、
【化1】
(式中、Rは単一結合、-O-、
【化2】
(b)(a)の第1のエポキシ化合物とは異なる第2のエポキシ化合物と、
(c)硬化剤と、
を含む、コポリマー。
【請求項2】
(a)の第1のエポキシ化合物が、下記のうちのいずれか、またはそれらの組み合わせを含む、請求項1に記載のコポリマー。
【化3】
【請求項3】
(b)の第2のエポキシ化合物が、下記の化学構造のうちのいずれか、またはそれらの組み合わせを含む、請求項1に記載のコポリマー。
【化4】
(式中、RはC2n+1であり、nは1から5であり、xは1から3であり、yは0から2である。)
【請求項4】
(c)の硬化剤が、下記の化学構造のうちのいずれか、またはそれらの組み合わせを有する、請求項1に記載のコポリマー。
【化5】
(式中、Rの各々は独立にフェニルまたはナフチルであり、kは0から3であり、lは0から5である。)
【請求項5】
請求項1に記載のコポリマーと、
無機粉末と、
を含む複合材料であって、
前記コポリマーと前記無機粉末との重量比が100:30から100:300である、複合材料。
【請求項6】
組成物Oを反応させることにより形成される樹脂であって、
前記組成物Oが第1のコポリマーおよび第2のコポリマーを含み、
前記第1のコポリマーが組成物Iを反応させることにより形成され、前記組成物Iが、
(a)下記の化学構造を有する第1のエポキシ化合物と、
【化6】
(式中、Rは単一結合、-O-、
【化7】
(b)(a)の前記第1のエポキシ化合物とは異なる第2のエポキシ化合物と、
(c)硬化剤と、
を含み、
前記第2のコポリマーが、組成物IIを反応させることにより形成され、前記組成物IIが、
(d)芳香族モノマー、そのオリゴマー、またはそのポリマーと、
(e)脂肪族モノマー、そのオリゴマー、またはそのポリマーと、
を含み、
前記芳香族モノマーが下記の化学構造を有する、樹脂。
【化8】
(式中、RはCHであり、nは0から4であり、
は単一結合、-O-、
【化9】
はC2-10アルキレン基であり、
の各々は独立に単一結合、-O-、
【化10】
oは1から70であり、
の各々は独立に
【化11】
このうちRはHまたはCHであり、R10はC1-10アルキレン基である。)
【請求項7】
請求項6に記載の樹脂と、
無機粉末と、
を含む複合材料であって、
前記樹脂と前記無機粉末との重量比が100:30から100:300である、複合材料。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術分野は、コポリマーおよびこのコポリマーを含む樹脂に関し、より詳細にはコポリマーのモノマーに関する。
【背景技術】
【0002】
2020年に5G移動通信ネットワークが開始され、ブルートゥース(登録商標)無線通信、サーバー、およびクラウドベースのモノのインターネット(internet-of-things,IoT)技術の発展が促された。電磁波帯域の周波数が高まるのに伴い、高周波低誘電損失の材料への仕様の要求がより厳しくなってきている。通信製品に用いる回路板およびIC基板は高速および高密度集積化する傾向にあるため、PCB基板には低誘電率および低誘電損失だけでなく、高伝熱性も求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第5019608号明細書
【特許文献2】台湾特許第269017B号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
高伝熱性、低熱膨張係数、低誘電率、低誘電損失(誘電正接)を有する新規なポリマーが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一実施形態は、組成物Iを反応させることにより形成されるコポリマーを提供し、組成物Iが、(a)下記の化学構造を有する第1のエポキシ化合物と、
【0006】
【化1】
【0007】
(式中、Rは単一結合、-O-、
【化2】
【0008】
(b)(a)の第1のエポキシ化合物とは異なる第2のエポキシ化合物と、(c)硬化剤と、を含む。
【0009】
本開示の一実施形態は、上述したコポリマーおよび無機粉末を含む複合材料を提供し、コポリマーと無機粉末との重量比は100:30から100:300である。
【0010】
本開示の一実施形態は、組成物Oを反応させることにより形成される樹脂を提供し、組成物Oが第1のコポリマーおよび第2のコポリマーを含む。第1のコポリマーは組成物Iを反応させることにより形成され、組成物Iは、(a)下記の化学構造を有する第1のエポキシ化合物と、
【0011】
【化3】
【0012】
(式中、Rは単一結合、-O-、
【化4】
【0013】
(b)(a)の第1のエポキシ化合物とは異なる第2のエポキシ化合物と、(c)硬化剤と、を含む。第2のコポリマーは組成物IIを反応させることにより形成され、組成物IIは、(d)芳香族モノマー、そのオリゴマー、またはそのポリマーと、(e)脂肪族モノマー、そのオリゴマー、またはそのポリマーと、を含み、芳香族モノマーは下記の化学構造を有する。
【0014】
【化5】
【0015】
(式中、RはCHであり、nは0から4であり、Rは単一結合、-O-、
【化6】
はC2-10アルキレン基であり、Rの各々は独立に単一結合、-O-、
【化7】
oは1から70であり、Rの各々は独立に
【化8】
はHまたはCHであり、R10はC1-10アルキレン基である。)
【0016】
本開示の一実施形態は、上述した樹脂および無機粉末を含む複合材料を提供し、樹脂と無機粉末との重量比が100:30から100:300である。
【発明の効果】
【0017】
コーティング層が、高伝熱性(例えば、伝熱係数(w/mK)≧0.28、ひいては≧0.4)、低熱膨張係数(CTE≦60ppm/℃、ひいては≦50ppm/℃)、高周波で低い誘電率(Dk@10GHz≦3.2、ひいては≦2.8)、および高周波で低い誘電損失(Df@10GHz≦0.007、ひいては≦0.005)を備える。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下の実施形態において詳細な説明を行う。
【0019】
以下の詳細な記載では、開示された実施形態が十分に理解されるよう、説明の目的で、多数の具体的な詳細が示される。しかしながら、これら具体的な詳細がなくとも、1つまたはそれ以上の実施形態が実施可能であるということは明らかであろう。
【0020】
本開示の一実施形態は、組成物Iを反応させて形成されるコポリマーを提供し、組成物Iが、(a)下記の化学構造を有する第1のエポキシ化合物と、
【0021】
【化9】
【0022】
(式中、Rは単一結合、-O-、
【化10】
【0023】
(b)(a)の第1のエポキシ化合物とは異なる第2のエポキシ化合物と、(c)硬化剤と、を含む。
【0024】
いくつかの実施形態において、(a)の第1のエポキシ化合物は、下記のいずれか、またはそれらの組み合わせを含む。
【0025】
【化11】
【0026】
いくつかの実施形態において、(b)の第2のエポキシ化合物は、下記の化学構造のいずれか、またはそれらの組み合わせを有する。
【0027】
【化12】
【0028】
(式中、RはC2n+1であり、nは1から5であり、xは1から3であり、yは0から2である。)
【0029】
いくつかの実施形態において、(a)の第1のエポキシ化合物と(b)の第2のエポキシ化合物との当量比は100:1から100:120、100:2から100:120、100:2から100:100、または100:50から100:120である。(a):(b)を適した割合で有する樹脂は、より低い熱膨張係数を達成でき、かつ優れた伝熱性を保つ傾向がある。
【0030】
いくつかの実施形態において、(c)の硬化剤は下記の化学構造のいずれか、またはそれらの組み合わせを有する。
【0031】
【化13】
【0032】
(式中、Rの各々は独立にフェニルまたはナフチルであり、kは0から3であり、lは0から5である。)
【0033】
いくつかの実施形態において、(a)の第1のエポキシ化合物および(b)の第2のエポキシ化合物の当量の合計と、(c)の硬化剤の当量との比は、100:70から100:120または100:90から100:100である。好適な割合の(a)+(b):(c)を有することで、樹脂はより完全に硬化される。さらに、過剰な極性基(例えば、加熱による鎖の切断により生じるもの)から引き起こされる生成物の電気的劣化が低減され得る。
【0034】
本開示の一実施形態は、上述したコポリマーおよび無機粉末を含む複合材料を提供し、コポリマーと無機粉末との重量比は100:30から100:300である。無機粉末は、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、アルミナ(即ち、酸化アルミニウム)、水酸化マグネシウム、シリカ、またはこれらの組み合わせであってよい。無機粉末は、コポリマーの誘電率、誘電損失、および熱膨張係数をさらに低減させることができる。無機粉末が適した比率であると、コポリマー中により容易に分散する。
【0035】
本開示の一実施形態は、組成物Oを反応させることにより形成される樹脂を提供する。組成物Oは第1のコポリマーおよび第2のコポリマーを含む。第1のコポリマーは、組成物Iを反応させることにより形成され得る上記のコポリマーであり、ここでは詳細な説明を繰り返さない。第2のコポリマーは、組成物IIを反応させることにより形成され、組成物IIは、(d)芳香族モノマー、そのオリゴマー、またはそのポリマーと、(e)脂肪族モノマー、そのオリゴマー、またはそのポリマーと、を含む。芳香族モノマーは下記の化学構造を有する。
【0036】
【化14】
【0037】
(式中、RはCHであり、nは0から4であり、Rは単一結合、-O-、
【化15】
はC2-10アルキレン基であり、Rの各々は独立に単一結合、-O-、
【化16】
oは1から70であり、Rの各々は独立に
【化17】
はHまたはCHであり、R10はC1-10アルキレン基である。)
【0038】
いくつかの実施形態において、芳香族モノマーは下記の化学構造のうちのいずれかを有する。
【0039】
【化18】
【0040】
いくつかの実施形態において、脂肪族モノマーは1,3-ブタジエン、イソプレン、1,3-ペンタジエン、2,3-ジメチル-1,3-ブタジエン、2-メチル-1,3-ペンタジエン、2,3-ジメチル-1,3-ペンタジエン、4,5-ジエチル-1,3-オクタジエン、
【化19】
このうちR11はC1-12アルキレン基もしくはシクロアルキレン基であり、R12
【化20】
13の各々は独立にHまたはCHであり、R14はC2-5アルキレン基であり、R15の各々は独立にHまたはCHであり、qは1から70である。
【0041】
いくつかの実施形態において、脂肪族モノマーは1,3-ブタジエン、
【化21】
【0042】
いくつかの実施形態において、(d)の芳香族モノマー、そのオリゴマー、またはそのポリマーと、(e)の脂肪族モノマー、そのオリゴマー、またはそのポリマーとのモル比(d/e)は1:2から99:1である。(d)の芳香族モノマー、そのオリゴマー、またはそのポリマーの量が少なすぎると、第2のコポリマーの伝熱性が十分でなくなって、これにより樹脂の伝熱性が不十分となってしまう。
【0043】
また、第2のコポリマーの実施方式および具体的な詳細については、本出願人により先に出願された米国特許出願第17/497673号明細書を参考にすることができる。
【0044】
いくつかの実施形態において、第1のコポリマーと第2のコポリマーとの重量比は100:5から100:120である。第2のコポリマーの量が多すぎると、樹脂の熱膨張係数が過度に高くなってしまう。
【0045】
本開示一実施形態は、上記樹脂および無機粉末を含む複合材料を提供し、樹脂と無機粉末との重量比は100:30から100:300である。無機粉末は、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、アルミナ、水酸化マグネシウム、シリカ、またはこれらの組み合わせであってよい。無機粉末は、樹脂の誘電率、誘電損失、および熱膨張係数をさらに低減させることができる。無機粉末の量が多すぎると、無機粉末が樹脂中に容易に分散できなくなってしまう。
【0046】
一実施形態において、コポリマー、樹脂、または複合材料は、接着または封止材料として適用され得る。一実施形態において、コポリマー、樹脂、または複合材料のコーティング材料(コーティング有機溶媒)を担体に塗布してから、ベイクして乾燥させ、コーティング層を形成することができる。いくつかの実施形態において、担体は、銅箔、ポリマーフィルム(例えば、ポリイミドフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルムもしくは別のポリマーフィルム)、または類似のものであってよい。コーティング層は、高い伝熱性(例えば、伝熱係数(w/mK)≧0.28、ひいては≧0.4)、低い熱膨張係数(CTE≦60ppm/℃、ひいては≦50ppm/℃)、高周波で低い誘電率(Dk@10GHz≦3.2、ひいては≦2.8)、および高周波で低い誘電損失(Df@10GHz≦0.007、ひいては≦0.005)を有する。
【0047】
一実施形態において、担体(それらの上にそれぞれコーティング層を含む)を、コーティング層が互いに接触し合うようにラミネートする。担体が銅箔であるとき、そのラミネート構造はいわゆる銅張積層板である。一実施形態において、ラミネートプロセスは、圧力5Kgから50Kg、温度150℃から250℃で1時間から10時間行う。
【0048】
一実施形態において、補強材をコーティング材料中に浸すことができる(A-stage)。この含浸補強材を50.0℃から500.0℃のオーブンに入れてから、ベイクして乾燥させ、プリプレグを形成する(B-stage)。一実施形態において、補強材にはガラス、セラミック、炭素材、樹脂、またはこれらの組み合わせが含まれ、かつ補強材は繊維、粉体、シート、織布、またはこれらの組み合わせの形であってよい。例えば、補強材はガラスクロスであり得る。プリプレグは高い伝熱性、低い熱膨張係数、高周波での低誘電率、および低誘電損失などを有する。一実施形態において、1つまたはそれ以上のプリプレグを銅箔の間に介在させ、次いでラミネートして銅張積層板を形成する。一実施形態において、ラミネートプロセスは、圧力5Kgから50Kg、温度150℃から250℃で1時間から10時間行う。
【0049】
以下に、当該分野において当業者が容易に理解できるように、例示的な実施形態を詳細に記載する。ここに示されたかかる例示的実施形態に限定されることなく、本発明概念は様々な形式で具体化され得る。
【実施例0050】
以下の実施例において、コーティング層の伝熱係数(W/mK)はASTM-D5470規格にしたがって測定し、コーティング層の熱膨張係数はASTM-2113-04規格にしたがって測定し、コーティング層の誘電率および誘電損失はJIS-C2565規格にしたがって測定した。
【0051】
合成例1
4,4’-ビスフェノール(186g、1mol)、エピクロロヒドリン(370g、2.4mol)、および臭化テトラn-ブチルアンモニウム(17g、0.2mol)を窒素下で混合して90℃に加熱し、2時間反応させた。次いで、その反応物に40%水酸化ナトリウム水溶液(1L)を加え、引き続き1.5時間反応させた。その反応で得られたものを2Lのメタノール中に滴下して生成物を析出し、撹拌してからろ過して固体を収集し、水で洗浄した後、ベイクして乾燥させて生成物を得た(283g)。その生成物は下記の化学構造を有していた。
【0052】
【化22】
【0053】
合成例2
4,4’-ジヒドロキシベンゾフェノン(214g、1mol)、エピクロロヒドリン(370g、2.4mol)、および臭化テトラn-ブチルアンモニウム(17g、0.2mol)を窒素下で混合して90℃に加熱し、2時間反応させた。次いで、その反応物に40%水酸化ナトリウム水溶液(1L)を加え、引き続き1.5時間反応させた。その反応で得られたものを2Lのメタノール中に滴下して生成物を析出し、撹拌してからろ過して固体を収集し、水で洗浄した後、ベイクして乾燥させて生成物を得た(312g)。その生成物は下記の化学構造を有していた。
【0054】
【化23】
【0055】
合成例3
4-ヒドロキシアセトフェノン(136g、1mol)、エピクロロヒドリン(370g、2.4mol)、および臭化テトラn-ブチルアンモニウム(8.4g、0.1mol)を窒素下で混合して90℃に加熱し、2時間反応させた。次いで、その反応物に2M水酸化ナトリウム水溶液(700mL)を加え、一晩撹拌してからろ過して固体を収集した。その固体を水で洗浄した後、ベイクして乾燥させて中間生成物を得た(198g、収率=95%)。その中間生成物、硫酸ヒドラジン(64g、0.49mol)、およびトリエチルアミン(49g、0.49mol)をエタノール(200g)に加え、5時間加熱還流して反応させてから、室温まで冷却して固体を析出した。その固体をエタノールおよび脱イオン水で洗浄してから、ベイクして乾燥させ、生成物を得た(120g)。その生成物は下記の化学構造を有していた。
【0056】
【化24】
【0057】
実施例1
合成例1の生成物373g、DICより購入可能なアントラセン型ジエポキシ化合物4032D 6.8g、DICより購入可能な硬化剤8000-65T 227g、および開始剤DMAP(Aldrichより購入可能な4-(ジメチルアミノ)ピリジン)3gをテトラヒドロフラン(THF)1000mL中に溶解した。そのTHF溶液を2時間還流、反応させてコポリマーを得た。合成例1の生成物(例えば、(a)第1のエポキシ化合物)と4032D(例えば、(b)第2のエポキシ化合物)とのモル比は98:2であって、(a)第1のエポキシ化合物と(b)の第2のエポキシ化合物との当量比は100:2.04であった。(a)第1のエポキシ化合物および(b)第2のエポキシ化合物の当量の合計と(c)硬化剤の当量との比は約100:90であった。そのコポリマーを塗布して成膜してから、ベイクして乾燥させ、厚さ約100μmのコーティング層を形成した。そのコーティング層の伝熱係数は0.428W/Mk、熱膨張係数は43.9ppm/℃、ガラス転移温度(Tg)は179℃であった。4032Dは下記の化学構造を有するものであった。
【0058】
【化25】
【0059】
8000-65Tは下記の化学構造を有するものであった。
【0060】
【化26】
【0061】
式中、Rはフェニルまたはナフチルであり、kは0から1であり、lは0から2である。
【0062】
実施例2
合成例2の生成物326g、アントラセン型ジエポキシ化合物4032D 27.2g、硬化剤8000-65T 196g、および開始剤DMAP 3gをTHF 1000mL中に溶解した。そのTHF溶液を2時間還流、反応させてコポリマーを得た。合成例2の生成物(例えば、(a)第1のエポキシ化合物)と4032D(例えば、(b)第2のエポキシ化合物)とのモル比は90:10であって、(a)第1のエポキシ化合物と(b)第2のエポキシ化合物との当量比は100:11.11であった。(a)第1のエポキシ化合物および(b)第2のエポキシ化合物の当量の合計と(c)硬化剤の当量との比は約100:90であった。そのコポリマーを塗布して成膜してから、ベイクして乾燥させ、厚さ約100μmのコーティング層を形成した。そのコーティング層の伝熱係数は0.385W/mK、熱膨張係数は38.1ppm/℃、ガラス転移温度(Tg)は186℃であった。
【0063】
実施例3
合成例3の生成物380g、アントラセン型ジエポキシ化合物4032D 272g、硬化剤8000-65T 356g、および開始剤DMAP 3gをTHF 1000mL中に溶解した。そのTHF溶液を2時間還流、反応させてコポリマーを得た。合成例3の生成物(例えば、(a)第1のエポキシ化合物)と4032D(例えば、(b)第2のエポキシ化合物)とのモル比は50:50であって、(a)第1のエポキシ化合物と(b)第2のエポキシ化合物との当量比は100:100であった。(a)第1のエポキシ化合物および(b)第2のエポキシ化合物の当量の合計と(c)硬化剤の当量との比は約100:90であった。そのコポリマーを塗布して成膜してから、ベイクして乾燥させ、厚さ約100μmのコーティング層を形成した。そのコーティング層の伝熱係数は0.315W/mK、熱膨張係数は36.4ppm/℃、ガラス転移温度(Tg)は190℃であった。
【0064】
実施例4
合成例1の生成物187g、合成例2の生成物204g、アントラセン型ジエポキシ化合物4032D 6.8g、硬化剤8000-65T 227g、および開始剤DMAP 3gをTHF 1000mL中に溶解した。そのTHF溶液を2時間還流、反応させてコポリマーを得た。合成例1の生成物(例えば、(a)第1のエポキシ化合物)と、合成例2の生成物(例えば、(a)第1のエポキシ化合物)と、4032D(例えば、(b)第2のエポキシ化合物)とのモル比は49:49:2であって、(a)第1のエポキシ化合物と(b)第2のエポキシ化合物との当量比は100:2.04であった。(a)第1のエポキシ化合物および(b)第2のエポキシ化合物の当量の合計と(c)硬化剤の当量との比は約100:90であった。そのコポリマーを塗布して成膜してから、ベイクして乾燥させ、厚さ約100μmのコーティング層を形成した。そのコーティング層の伝熱係数は0.403W/mK、熱膨張係数は44.7ppm/℃、ガラス転移温度(Tg)は176℃であった。
【0065】
実施例5
合成例2の生成物163g、合成例3の生成物190g、アントラセン型ジエポキシ化合物4032D 27.2g、硬化剤8000-65T 196g、および開始剤DMAP 3gをTHF 1000mL中に溶解した。そのTHF溶液を2時間還流、反応させてコポリマーを得た。合成例2の生成物(例えば、(a)第1のエポキシ化合物)と、合成例3の生成物(例えば、(a)第1のエポキシ化合物)と、4032D(例えば、(b)第2のエポキシ化合物)とのモル比は45:45:10であって、(a)第1のエポキシ化合物と(b)第2のエポキシ化合物との当量比は100:11.11であった。(a)第1のエポキシ化合物および(b)第2のエポキシ化合物の当量の合計と(c)硬化剤の当量との比は約100:90であった。そのコポリマーを塗布して成膜してから、ベイクして乾燥させ、厚さ約100μmのコーティング層を形成した。そのコーティング層の伝熱係数は0.355W/mK、熱膨張係数は40.1ppm/℃、ガラス転移温度(Tg)は183℃であった。
【0066】
実施例6
合成例1の生成物149g、合成例3の生成物190g、アントラセン型ジエポキシ化合物4032D 272g、硬化剤8000-65T 356g、および開始剤DMAP 3gをTHF 1000mL中に溶解した。そのTHF溶液を2時間還流、反応させてコポリマーを得た。合成例1の生成物(例えば、(a)第1のエポキシ化合物)と、合成例3の生成物(例えば、(a)第1のエポキシ化合物)と、4032D(例えば、(b)第2のエポキシ化合物)とのモル比は25:25:50であって、(a)第1のエポキシ化合物と(b)第2のエポキシ化合物との当量比は100:100であった。(a)第1のエポキシ化合物および(b)第2のエポキシ化合物の当量の合計と(c)硬化剤の当量との比は約100:90であった。そのコポリマーを塗布して成膜してから、ベイクして乾燥させ、厚さ約100μmのコーティング層を形成した。そのコーティング層の伝熱係数は0.301W/mK、熱膨張係数は38.2ppm/℃、ガラス転移温度(Tg)は187℃であった。
【0067】
合成例4
4,4’-ビスフェノール(186g、1mol)、無水メタクリル酸(370g、2.4mol)、および炭酸水素ナトリウム(17g、0.2mol)を窒素下で混合して80℃に加熱し、2時間反応させた。2M水酸化ナトリウムの水溶液(1L)をその反応で得られたものに加えて一晩撹拌し、ろ過し、水で洗浄し、ベイクし乾燥させて生成物を得た(306g)。その生成物は下記の化学構造を有していた。
【0068】
【化27】
【0069】
比較例1
合成例4の生成物402g、ビスマレイミド(BMI-TMH、Daiwa Kasei Kogyo Co.,Ltd.より購入可能)8g、およびラジカル開始剤101(2,5-ビス(tert-ブチルペルオキシ)-2,5-ジメチルヘキサン、Aldrichより購入可能)4gをシクロヘキサン1000mL中に溶解してから、2時間還流、反応させてコポリマーを得た。合成例4の生成物とBMI-TMHとのモル比は98:2であった。そのコポリマーを塗布して成膜してから、ベイクして乾燥させ、厚さ約100μmのコーティング層を形成した。そのコーティング層の伝熱係数は0.416W/mK、熱膨張係数は78.4ppm/℃、ガラス転移温度(Tg)は171℃であった。BMI-TMHは下記の化学構造を有するものであった。
【0070】
【化28】
【0071】
実施例7
実施例1のコポリマー303g、比較例1のコポリマー30g、および開始剤2E4MZ(Aldrichより購入可能な2-エチル-4-メチルイミダゾール)7gをTHF 1000mL中に溶解した。そのTHF溶液を2時間還流、反応させて樹脂を形成した。実施例1のコポリマーと比較例1のコポリマーとの重量比は91:9であった。その樹脂を塗布して成膜してから、ベイクして乾燥させ、厚さ約100μmのコーティング層を形成した。そのコーティング層の伝熱係数は0.41W/mK、熱膨張係数は47.6ppm/℃、高周波誘電率(DK@10GHz)は2.86、高周波誘電損失(DF@10GHz)は0.0067であった。
【0072】
実施例8
実施例1のコポリマー240g、比較例1のコポリマー60g、開始剤2E4MZ 6gをTHF 1000mL中に溶解した。そのTHF溶液を2時間還流、反応させて樹脂を形成した。実施例1のコポリマーと比較例1のコポリマーとの重量比は80:20であった。その樹脂を塗布して成膜してから、ベイクして乾燥させ、厚さ約100μmのコーティング層を形成した。そのコーティング層の伝熱係数は0.385W/mK、熱膨張係数は51.3ppm/℃、高周波誘電率(DK@10GHz)は2.8、高周波誘電損失(DF@10GHz)は0.0059であった。
【0073】
実施例9
実施例1のコポリマー204g、比較例1のコポリマー204g、開始剤2E4MZ 8gをTHF 1000mL中に溶解した。そのTHF溶液を2時間還流、反応させて樹脂を形成した。実施例1のコポリマーと比較例1のコポリマーとの重量比は50:50であった。その樹脂を塗布して成膜してから、ベイクして乾燥させ、厚さ約100μmのコーティング層を形成した。そのコーティング層の伝熱係数は0.388W/mK、熱膨張係数は55.6ppm/℃、高周波誘電率(DK@10GHz)は2.72、高周波誘電損失(DF@10GHz)は0.0052であった。
【0074】
実施例10
実施例10は実施例9と類似しており、実施例10では樹脂にシリカ175gをさらに加えて複合材料を形成した点が相違している。シリカと樹脂との重量比は約30:70とした。その複合材料を塗布して成膜してから、ベイクして乾燥させ、厚さ約100μmのコーティング層を形成した。そのコーティング層の伝熱係数は0.398W/mK、熱膨張係数は43.2ppm/℃、高周波誘電率(DK@10GHz)は2.74、高周波誘電損失(DF@10GHz)は0.0049であった。
【0075】
実施例11
実施例11は実施例9と類似しており、実施例11では樹脂にシリカ408gをさらに加えて複合材料を形成した点が相違している。シリカと樹脂との重量比は約50:50とした。その複合材料を塗布して成膜してから、ベイクして乾燥させ、厚さ約100μmのコーティング層を形成した。そのコーティング層の伝熱係数は0.425W/mK、熱膨張係数は28.2ppm/℃、高周波誘電率(DK@10GHz)は2.71、高周波誘電損失(DF@10GHz)は0.0046であった。
【0076】
実施例12
実施例12は実施例9と類似しており、実施例12では樹脂にシリカ925gをさらに加えて複合材料を形成した点が相違している。シリカと樹脂との重量比は約70:30とした。その複合材料を塗布して成膜してから、ベイクして乾燥させ、厚さ約100μmのコーティング層を形成した。そのコーティング層の伝熱係数は0.447W/mK、熱膨張係数は18.8ppm/℃、高周波誘電率(DK@10GHz)は2.58、高周波誘電損失(DF@10GHz)は0.004であった。
【0077】
実施例13
合成例2の生成物326g、DICより購入可能なアントラセン型テトラエポキシ化合物4710 170g、Acrosより購入可能なトリアジン硬化剤94g、および開始剤2E4MZ 3gをTHF 1000mL中に溶解した。そのTHF溶液を2時間還流、反応させてコポリマーを得た。合成例2の生成物(例えば、(a)第1のエポキシ化合物)と4710(例えば、(b)第2のエポキシ化合物)とのモル比は50:50であって、(a)第1のエポキシ化合物と(b)第2のエポキシ化合物との当量比は100:50であった。(a)第1のエポキシ化合物および(b)第2のエポキシ化合物の当量の合計と(c)硬化剤の当量との比は約100:100であった。そのコポリマーを塗布して成膜してから、ベイクして乾燥させ、厚さ約100μmのコーティング層を形成した。そのコーティング層の伝熱係数は0.284W/mK、熱膨張係数は42.6ppm/℃、ガラス転移温度(Tg)は164℃であった。4710は下記の化学構造を有するものであった。
【0078】
【化29】
【0079】
トリアジン硬化剤は下記の化学構造を有するものであった。
【0080】
【化30】
【0081】
実施例14
合成例2の生成物489g、アントラセン型テトラエポキシ化合物4710 85g、トリアジン硬化剤94g、および開始剤2E4MZ 3.5gをTHF 1000mL中に溶解した。そのTHF溶液を2時間還流、反応させてコポリマーを得た。合成例2の生成物(例えば、(a)第1のエポキシ化合物)と4710(例えば、(b)第2のエポキシ化合物)とのモル比は75:25であって、(a)第1のエポキシ化合物と(b)第2のエポキシ化合物との当量比は100:16.67であった。(a)第1のエポキシ化合物および(b)第2のエポキシ化合物の当量の合計と(c)硬化剤の当量との比は約100:100であった。そのコポリマーを塗布して成膜してから、ベイクして乾燥させ、厚さ約100μmのコーティング層を形成した。そのコーティング層の伝熱係数は0.302W/mK、熱膨張係数は55.7ppm/℃、ガラス転移温度(Tg)は157℃であった。
【0082】
実施例15
合成例2の生成物326g、DICより購入可能なアントラセン型多エポキシ(multi-epoxy)化合物9900 272g、トリアジン硬化剤94g、および開始剤2E4MZ 3.5gをTHF 1000mL中に溶解した。そのTHF溶液を2時間還流、反応させてコポリマーを得た。合成例2の生成物(例えば、(a)第1のエポキシ化合物)と9900(例えば、(b)第2のエポキシ化合物)とのモル比は50:50であって、(a)第1のエポキシ化合物と(b)第2のエポキシ化合物との当量比は100:100であった。(a)第1のエポキシ化合物および(b)第2のエポキシ化合物の当量の合計と(c)硬化剤の当量との比は約100:100であった。そのコポリマーを塗布して成膜してから、ベイクして乾燥させ、厚さ約100μmのコーティング層を形成した。そのコーティング層の伝熱係数は0.298W/mK、熱膨張係数は51.4ppm/℃、ガラス転移温度(Tg)は159℃であった。アントラセン型多エポキシ(multi-epoxy)化合物9900は下記の化学構造を有するものであった。
【0083】
【化31】
【0084】
式中、RはC2n+1であり、nは1から5であり、xは1から3である。
【0085】
実施例16
合成例2の生成物326g、Mitsubishi Chemicalより購入可能なアントラセン型ジエポキシ化合物YX4000 190g、トリアジン硬化剤94g、および開始剤2E4MZ 3.5gをTHF 1000mL中に溶解した。そのTHF溶液を2時間還流、反応させてコポリマーを得た。合成例2の生成物(例えば、(a)第1のエポキシ化合物)とYX4000(例えば、(b)第2のエポキシ化合物)とのモル比は50:50であって、(a)第1のエポキシ化合物と(b)第2のエポキシ化合物との当量比は100:100であった。(a)第1のエポキシ化合物および(b)第2のエポキシ化合物の当量の合計と(c)硬化剤の当量との比は約100:90であった。そのコポリマーを塗布して成膜してから、ベイクして乾燥させ、厚さ約100μmのコーティング層を形成した。そのコーティング層の伝熱係数は0.275W/mK、熱膨張係数は62.8ppm/℃、ガラス転移温度(Tg)は153℃であった。YX4000は下記の化学構造を有するものであった。
【0086】
【化32】
【0087】
実施例17
合成例2の生成物373g、Truetime Industrialより購入可能なジエポキシ化合物1010A 188g、Acrosより購入可能な無水物硬化剤266g、および開始剤2EZ(Aldrichより購入可能な2-エチル-イミダゾール)3gをTHF 1000mL中に溶解した。そのTHF溶液を2時間還流、反応させてコポリマーを得た。合成例2の生成物(例えば、(a)第1のエポキシ化合物)と1010A(例えば、(b)第2のエポキシ化合物)とのモル比は50:50であって、(a)第1のエポキシ化合物と(b)第2のエポキシ化合物との当量比は100:100であった。(a)第1のエポキシ化合物および(b)第2のエポキシ化合物の当量の合計と(c)硬化剤の当量との比は約100:90であった。そのコポリマーを塗布して成膜してから、ベイクして乾燥させ、厚さ約100μmのコーティング層を形成した。そのコーティング層の伝熱係数は0.268W/mK、熱膨張係数は82.5ppm/℃、ガラス転移温度(Tg)は147℃であった。1010Aは下記の化学構造を有するものであった。
【0088】
【化33】
【0089】
式中、yは0から2である。
【0090】
無水物硬化剤は下記の化学構造を有するものであった。
【0091】
【化34】
【0092】
実施例18
合成例2の生成物373g、Truetime Industrialより購入可能なジエポキシ化合物1010A 188g、二酸硬化剤83g、および開始剤2MZ(Aldrichより購入可能な2-メチル-イミダゾール)3gをTHF 1000mL中に溶解した。そのTHF溶液を2時間還流、反応させてコポリマーを得た。合成例2の生成物(例えば、(a)第1のエポキシ化合物)と1010A(例えば、(b)第2のエポキシ化合物)とのモル比は50:50であって、(a)第1のエポキシ化合物と(b)第2のエポキシ化合物との当量比は100:100であった。(a)第1のエポキシ化合物および(b)第2のエポキシ化合物の当量の合計と(c)硬化剤の当量との比は約100:90であった。そのコポリマーを塗布して成膜してから、ベイクして乾燥させ、厚さ約100μmのコーティング層を形成した。そのコーティング層の伝熱係数は0.263W/mK、熱膨張係数は78.4ppm/℃、ガラス転移温度(Tg)は145℃であった。二酸硬化剤は下記の化学構造を有するものであった。
【0093】
【化35】
【0094】
開示された方法および材料に様々な修飾および変更を加え得るということが、当業者には明らかであろう。明細書および実施例は単に例示としてみなされることが意図されており、本開示の範囲は、以下の特許請求の範囲およびそれらの均等物によって示されるものである。