IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ パナソニックIPマネジメント株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-レーザモジュール 図1
  • 特開-レーザモジュール 図2
  • 特開-レーザモジュール 図3
  • 特開-レーザモジュール 図4
  • 特開-レーザモジュール 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023099244
(43)【公開日】2023-07-12
(54)【発明の名称】レーザモジュール
(51)【国際特許分類】
   H01S 5/024 20060101AFI20230705BHJP
   H01S 5/022 20210101ALI20230705BHJP
【FI】
H01S5/024
H01S5/022
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020097772
(22)【出願日】2020-06-04
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】龍堂 誠
【テーマコード(参考)】
5F173
【Fターム(参考)】
5F173MC12
5F173MD16
5F173MD58
5F173ME54
5F173ME56
(57)【要約】
【課題】レーザ素子で生じる熱を効率良く放熱できるようにする。
【解決手段】第1部材10にレーザ素子40が載置される。第1部材10の放熱面には、複数の放熱部15が立設している。複数の放熱部15は、第2部材20の内部流路21に配置される。放熱部15は、第1部材10の材質とは異なる金属材料で構成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザ光を出射するレーザ素子を備えたレーザモジュールであって、
前記レーザ素子が載置された第1部材と、
前記第1部材における前記レーザ素子が載置された面とは反対側の放熱面に重ね合わされた第2部材とを備え、
前記第2部材には、前記放熱面に沿って冷却媒体を流通させる内部流路が設けられ、
前記第1部材は、前記放熱面から立設して前記内部流路に配置された複数の放熱部を有し、
前記放熱部は、前記第1部材の材質とは異なる金属材料で構成されている、レーザモジュール。
【請求項2】
請求項1において、
前記放熱部は、前記内部流路における冷却媒体の流通方向と交差する幅方向に間隔をあけて複数配置され、
前記第1部材及び前記第2部材の重ね合わせ方向から見て、前記レーザ素子の幅方向の中央側で隣接する前記放熱部同士の間隔は、幅方向の外側で隣接する該放熱部同士の間隔よりも小さい、レーザモジュール。
【請求項3】
請求項1又は2において、
前記複数の放熱部のうち少なくとも1つは、前記放熱面に金属ワイヤの一端部が接合されたバンプ状の第1放熱部を含む、レーザモジュール。
【請求項4】
請求項1乃至3のうち何れか1つにおいて、
前記複数の放熱部のうち少なくとも1つは、前記放熱面に金属ワイヤの両端部が接合されたループ状の第2放熱部を含む、レーザモジュール。
【請求項5】
請求項4において、
前記第2放熱部は、前記内部流路における冷却媒体の流通方向に沿って延びている、レーザモジュール。
【請求項6】
請求項5において、
前記第2放熱部は、前記内部流路における冷却媒体の流通方向と交差する幅方向に間隔をあけて複数配置され、
前記複数の第2放熱部のうち、少なくとも前記幅方向の外側に配置された該第2放熱部は、前記流通方向の上流側から下流側にかけて幅方向の外側に向かうように傾斜している、レーザモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザモジュールに関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ヒートシンクの上面に半導体レーザ素子を配置し、ヒートシンク内部の流路を流れる冷却媒体によって、半導体レーザ素子を冷却するようにした半導体レーザ装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2017/183300号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、レーザ素子が高温になると、レーザ出力の低下などの性能劣化が生じるおそれがある。そのため、レーザ素子で生じた熱をさらに効率良く放熱して、レーザ素子の性能をより安定化させたいという要望がある。
【0005】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、レーザ素子で生じる熱を効率良く放熱できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明は、レーザ光を出射するレーザ素子を備えたレーザモジュールであって、前記レーザ素子が載置された第1部材と、前記第1部材における前記レーザ素子が載置された面とは反対側の放熱面に重ね合わされた第2部材とを備え、前記第2部材には、前記放熱面に沿って冷却媒体を流通させる内部流路が設けられ、前記第1部材は、前記放熱面から立設して前記内部流路に配置された複数の放熱部を有し、前記放熱部は、前記第1部材の材質とは異なる金属材料で構成されている。
【0007】
第1の発明では、第1部材にレーザ素子が載置される。第1部材の放熱面には、複数の放熱部が立設している。複数の放熱部は、内部流路に配置される。放熱部は、第1部材の材質とは異なる金属材料で構成される。
【0008】
このように、複数の放熱部を、第1部材の材質とは異なる金属材料で構成することで、製造コストを抑えつつ、放熱面積を増やすことができる。
【0009】
具体的に、第1部材の放熱面積を増やすためには、放熱面を溝状に機械加工して、複数のフィン部を一体形成することが考えられる。しかしながら、フィン部を機械加工することは困難であり、加工工数が多くなってコストが増大してしまう。
【0010】
これに対し、第1部材の放熱面に、例えば、スタッドバンプやワイヤボンディングを行うことで、複数の放熱部を接合するようにすれば、機械加工を行うことなく、放熱面積を増やすことができる。これにより、レーザ素子で生じる熱を効率良く放熱することができる。
【0011】
第2の発明は、第1の発明において、前記放熱部は、前記内部流路における冷却媒体の流通方向と交差する幅方向に間隔をあけて複数配置され、前記第1部材及び前記第2部材の重ね合わせ方向から見て、前記レーザ素子の幅方向の中央側で隣接する前記放熱部同士の間隔は、幅方向の外側で隣接する該放熱部同士の間隔よりも小さい。
【0012】
第2の発明では、放熱部は、幅方向に間隔をあけて複数配置される。レーザ素子の幅方向の中央側で隣接する放熱部同士の間隔が、幅方向の外側で隣接する放熱部同士の間隔よりも小さくなっている。
【0013】
具体的に、レーザ素子の幅方向の中央側では、幅方向の外側に比べて、発熱密度が高くなっている。
【0014】
そこで、レーザ素子の幅方向の中央側に配置された放熱部同士の間隔を小さくすることで、発熱密度の高い部分の放熱面積を増やし、効率良く放熱できるようにしている。
【0015】
第3の発明は、第1又は2の発明において、前記複数の放熱部のうち少なくとも1つは、前記放熱面に金属ワイヤの一端部が接合されたバンプ状の第1放熱部を含む。
【0016】
第3の発明では、金属ワイヤの一端部を放熱面に接合することで、バンプ状の第1放熱部を構成している。これにより、レーザ素子を電極と接続するためのバンプを形成するワイヤボンディング装置を流用して、第1部材に第1放熱部を形成することができる。
【0017】
第4の発明は、第1乃至3の発明のうち何れか1つにおいて、前記複数の放熱部のうち少なくとも1つは、前記放熱面に金属ワイヤの両端部が接合されたループ状の第2放熱部を含む。
【0018】
第4の発明では、金属ワイヤの両端部を放熱面に接合することで、ループ状の第2放熱部を構成している。これにより、レーザ素子を電極と接続するためのバンプを形成するワイヤボンディング装置を流用して、第1部材に第2放熱部を形成することができる。
【0019】
第5の発明は、第4の発明において、前記第2放熱部は、前記内部流路における冷却媒体の流通方向に沿って延びている。
【0020】
第5の発明では、内部流路における冷却媒体の流通方向に沿って第2放熱部が延びている。これにより、ループ状の第2放熱部の側面に沿って、冷却媒体を内部流路の下流側にスムーズに流すことができる。
【0021】
第6の発明は、第5の発明において、前記第2放熱部は、前記内部流路における冷却媒体の流通方向と交差する幅方向に間隔をあけて複数配置され、前記複数の第2放熱部のうち、少なくとも前記幅方向の外側に配置された該第2放熱部は、前記流通方向の上流側から下流側にかけて幅方向の外側に向かうように傾斜している。
【0022】
第6の発明では、第2放熱部は、幅方向に間隔をあけて複数配置される。幅方向の外側に配置された第2放熱部は、冷却媒体の流通方向の上流側から下流側にかけて幅方向の外側に向かうように傾斜している。
【0023】
これにより、ループ状の第2放熱部の側面に沿って、幅方向の外側に広がるように冷却媒体をスムーズに流すことができ、冷却媒体が滞留するのを抑えることができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、レーザ素子で生じる熱を効率良く放熱することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本実施形態1に係るレーザモジュールの構成を示す側面断面図である。
図2】第1ブロックを重ね合わせ面側から見たときの放熱部の配置を示す図である。
図3】本実施形態2に係るレーザモジュールの構成を示す側面断面図である。
図4】第1ブロックを重ね合わせ面側から見たときの放熱部の配置を示す図である。
図5】本実施形態3に係るレーザモジュールにおいて、第1ブロックを重ね合わせ面側から見たときの放熱部の配置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
【0027】
《実施形態1》
図1に示すように、レーザモジュール1は、第1部材10と、第2部材20と、第3部材25と、第1電極ブロック30と、第2電極ブロック35と、レーザ素子40と、サブマウント41と、絶縁層45とを有する。
【0028】
第1部材10は、板状のヒートシンクである。第1部材10は、主に炭化ケイ素(SiC)又は窒化アルミニウム(AlN)で構成される。詳しくは後述するが、第1部材10の放熱面(図1で下面)には、複数の放熱部15が設けられる。
【0029】
第1部材10の上面には、導電性のサブマウント41を介してレーザ素子40が載置される。サブマウント41は、主に銅タングステン合金(CuW)で構成される。
【0030】
レーザ素子40は、下面が正電極であり、上面が負電極である。レーザ素子40は、正電極から負電極に向かって電流が流れると、発光面からレーザ光Lを出射する。
【0031】
レーザ素子40の正電極は、サブマウント41に電気的に接続される。サブマウント41は、第1電極ブロック30に電気的に接続される。これにより、第1電極ブロック30は、サブマウント41を介してレーザ素子40の正電極に電気的に接続される。
【0032】
第1電極ブロック30は、主に銅(Cu)で構成される。第1電極ブロック30では、銅製のブロックに対して、ニッケル(Ni)と金(Au)とが順番にメッキされる。
【0033】
第1電極ブロック30の上面には、絶縁層45が設けられている。絶縁層45は、ポリイミドやセラミックなどで構成されている。絶縁層45の上には、第2電極ブロック35が載置される。
【0034】
レーザ素子40の負電極は、バンプ(図示せず)を介して第2電極ブロック35に電気的に接続される。第2電極ブロック35は、主に銅(Cu)で構成される。第2電極ブロック35では、銅製のブロックに対して、ニッケル(Ni)と金(Au)とが順番にメッキされる。
【0035】
第2部材20は、第1部材10におけるレーザ素子40が載置された面とは反対側の放熱面(図1で下面)に重ね合わされる。第2部材20は、主にセラミックで構成される。詳しくは後述するが、第2部材20には、内部流路21が設けられる。
【0036】
第3部材25は、第2部材20の下面に重ね合わされる。第3部材25は、主にセラミックで構成される。詳しくは後述するが、第3部材25は、複数の供給孔26と、排出孔27とを有する。
【0037】
第1電極ブロック30、第2電極ブロック35、第2部材20、及び第3部材25は、図示しないネジによって締結されている。このとき、第1電極ブロック30は、第2電極ブロック35に対して電気的に絶縁された状態で締結される。
【0038】
このような構成のレーザモジュール1では、レーザ素子40の正電極から負電極に向かって電流が流れると、レーザ素子40の側面の発光面からレーザ光Lが出力される。このとき、レーザ素子40で生じた熱は、第1部材10の放熱面から放熱される。
【0039】
ところで、レーザ素子40が高温になると、レーザ出力の低下などの性能劣化が生じるおそれがある。そのため、レーザ素子40で生じた熱を効率良く伝熱及び放熱して、レーザ素子40の性能をより安定化させたいという要望がある。
【0040】
そこで、本実施形態のレーザモジュール1では、レーザ素子40で生じる熱をより効率良く放熱できるような構造としている。
【0041】
図2に示すように、第2部材20には、内部流路21が設けられる。内部流路21は、第2部材20を厚み方向に貫通する孔で構成される。内部流路21は、レーザ素子40の反対側の放熱面から後方(図1で左方)に向かって延びる。内部流路21の上方開口は、第1部材10で塞がれる。内部流路21の下方開口は、第3部材25で塞がれる。
【0042】
第1部材10には、複数の放熱部15が設けられる。放熱部15は、第1部材10の放熱面から立設して内部流路21に配置される。放熱部15は、第1部材10の材質とは異なる金属材料で構成される。
【0043】
具体的に、放熱部15は、第1放熱部11を含む。第1放熱部11は、金属ワイヤとしての金線の一端部を第1部材10の放熱面に接合することで、バンプ状に形成される。
【0044】
このように、炭化ケイ素(SiC)又は窒化アルミニウム(AlN)で構成された第1部材10の放熱面に、金(Au)で構成された放熱部15を接合するようにしている。
【0045】
第1放熱部11は、内部流路21における冷却媒体の流通方向(図2で左右方向)及び流通方向に交差する幅方向(図2で上下方向)にそれぞれ間隔をあけて複数設けられる。
【0046】
ここで、第1部材10及び第2部材20の重ね合わせ方向から見て、レーザ素子40の幅方向の中央側で隣接する第1放熱部11同士の間隔が、幅方向の外側で隣接する第1放熱部11同士の間隔よりも小さくなっている。
【0047】
第3部材25は、第2部材20の下面に重ね合わされる。第3部材25は、複数の供給孔26と、排出孔27とを有する。供給孔26は、第3部材25の幅方向に間隔をあけて複数設けられる。供給孔26には、図示しないチラーユニットによって外部から冷却媒体が供給される。冷却媒体は、例えば水である。供給孔26は、冷却媒体を内部流路21に供給する。なお、図1及び図2では、冷却媒体の流れを矢印線で示している。
【0048】
複数の供給孔26から内部流路21に供給された冷却媒体は、複数の第1放熱部11の間に供給され、内部流路21の上面に沿って下流側に流れる。
【0049】
排出孔27は、第3部材25における内部流路21の下流側に開口している。排出孔27は、内部流路21から外部に冷却媒体を排出して、冷却媒体を図示しないチラーユニットに戻す。
【0050】
排出孔27は、第1部材10及び第2部材20の重ね合わせ方向に対して傾斜した方向に延びている。図1に示す例では、排出孔27は、左側に向かって斜め下方に傾斜している。
【0051】
以上のように、本実施形態に係るレーザモジュール1によれば、複数の第1放熱部11を、第1部材10の材質とは異なる金属材料で構成することで、製造コストを抑えつつ、放熱面積を増やすことができる。
【0052】
また、レーザ素子40の幅方向の中央側に配置された第1放熱部11同士の間隔を小さくすることで、発熱密度の高い部分の放熱面積を増やし、効率良く放熱することができる。
【0053】
《実施形態2》
以下、前記実施形態1と同じ部分については同じ符号を付し、相違点についてのみ説明する。
【0054】
図3に示すように、レーザモジュール1は、第1部材10と、第2部材20と、第3部材25と、第1電極ブロック30と、第2電極ブロック35と、レーザ素子40と、サブマウント41と、絶縁層45とを有する。第2部材20には、内部流路21が設けられる。
【0055】
第1部材10には、複数の放熱部15が設けられる。放熱部15は、第1部材10の放熱面から立設して内部流路21に配置される。放熱部15は、第1部材10の材質とは異なる金属材料で構成される。
【0056】
具体的に、放熱部15は、第2放熱部12を含む。第2放熱部12は、金属ワイヤとしての金線の両端部を第1部材10の放熱面に接合することで、ループ状に形成される。
【0057】
このように、炭化ケイ素(SiC)又は窒化アルミニウム(AlN)で構成された第1部材10の放熱面に、金(Au)で構成された放熱部15を接合するようにしている。
【0058】
図4に示すように、第2放熱部12は、内部流路21における冷却媒体の流通方向(図4で左右方向)に沿って延びる。第2放熱部12は、内部流路21における冷却媒体の流通方向及び流通方向に交差する幅方向(図4で上下方向)にそれぞれ間隔をあけて複数設けられる。
【0059】
ここで、第1部材10及び第2部材20の重ね合わせ方向から見て、レーザ素子40の幅方向の中央側で隣接する第2放熱部12同士の間隔が、幅方向の外側で隣接する第2放熱部12同士の間隔よりも小さくなっている。
【0060】
また、複数の第2放熱部12のうち、幅方向の外側に配置された第2放熱部12は、冷却媒体の流通方向の上流側から下流側にかけて幅方向の外側に向かうように傾斜している。図4に示す例では、幅方向の上側の3列の第2放熱部12と、幅方向の下側の3列の第2放熱部12とが、幅方向の外側に向かってそれぞれ傾斜している。
【0061】
複数の供給孔26から内部流路21に供給された冷却媒体は、複数の第2放熱部12の間に供給され、内部流路21の上面に沿って下流側に流れる。内部流路21を流れた冷却媒体は、排出孔27から排出される。
【0062】
以上のように、本実施形態に係るレーザモジュール1によれば、複数の第2放熱部12を、第1部材10の材質とは異なる金属材料で構成することで、製造コストを抑えつつ、放熱面積を増やすことができる。
【0063】
また、ループ状の第2放熱部12の側面に沿って、冷却媒体を内部流路21の下流側にスムーズに流すことができる。
【0064】
さらに、内部流路21の幅方向の外側では、ループ状の第2放熱部12の側面に沿って、幅方向の外側に広がるように冷却媒体をスムーズに流すことで、冷却媒体が滞留するのを抑えることができる。
【0065】
《実施形態3》
図5に示すように、第1部材10には、複数の放熱部15が設けられる。放熱部15は、第1部材10の放熱面から立設して内部流路21に配置される。放熱部15は、第1部材10の材質とは異なる金属材料で構成される。
【0066】
具体的に、放熱部15は、第1放熱部11と、第2放熱部12とを含む。第1放熱部11は、金属ワイヤとしての金線の一端部を第1部材10の放熱面に接合することで、バンプ状に形成される。第2放熱部12は、金属ワイヤとしての金線の両端部を第1部材10の放熱面に接合することで、ループ状に形成される。
【0067】
第1放熱部11は、内部流路21における冷却媒体の流通方向(図5で左右方向)及び流通方向に交差する幅方向(図5で上下方向)にそれぞれ間隔をあけて複数設けられる。
【0068】
第2放熱部12は、第1放熱部11よりも幅方向の外側に配置される。第2放熱部12は、第1部材10の幅方向に沿って延びる。第2放熱部12は、内部流路21における冷却媒体の流通方向及び幅方向にそれぞれ間隔をあけて複数設けられる。
【0069】
複数の第2放熱部12のうち、冷却媒体の流通方向の下流側に配置された第2放熱部12は、幅方向の中央側から外側にかけて下流側に向かうように傾斜している。
【0070】
以上のように、本実施形態に係るレーザモジュール1によれば、複数の第1放熱部11及び第2放熱部12を、第1部材10の材質とは異なる金属材料で構成することで、製造コストを抑えつつ、放熱面積を増やすことができる。
【0071】
また、ループ状の第2放熱部12の側面に沿って、幅方向の外側に広がるように冷却媒体をスムーズに流すことができ、冷却媒体が滞留するのを抑えることができる。
【産業上の利用可能性】
【0072】
以上説明したように、本発明は、レーザ素子で生じる熱を効率良く放熱することができるという実用性の高い効果が得られることから、きわめて有用で産業上の利用可能性は高い。
【符号の説明】
【0073】
1 レーザモジュール
10 第1部材
11 第1放熱部
12 第2放熱部
15 放熱部
20 第2部材
21 内部流路
40 レーザ素子
L レーザ光
図1
図2
図3
図4
図5