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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023099260
(43)【公開日】2023-07-12
(54)【発明の名称】冷蔵保存容器
(51)【国際特許分類】
   F25D 23/00 20060101AFI20230705BHJP
   F25D 25/00 20060101ALI20230705BHJP
【FI】
F25D23/00 302Z
F25D25/00 E
F25D23/00 307
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021215479
(22)【出願日】2021-12-30
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-06-28
(71)【出願人】
【識別番号】522003822
【氏名又は名称】合同会社シバ&コンパニー
(71)【出願人】
【識別番号】502444700
【氏名又は名称】株式会社関口商事
(74)【代理人】
【識別番号】100125265
【弁理士】
【氏名又は名称】貝塚 亮平
(74)【代理人】
【識別番号】100097157
【弁理士】
【氏名又は名称】桂木 雄二
(72)【発明者】
【氏名】シバスンタラン スハルナン
(72)【発明者】
【氏名】関口 紀正
【テーマコード(参考)】
3L345
【Fターム(参考)】
3L345AA02
3L345AA30
3L345BB01
3L345DD55
3L345DD70
3L345FF04
3L345FF14
3L345FF50
3L345GG26
3L345KK04
(57)【要約】
【課題】冷凍庫内で食品などを非凍結状態で冷蔵保存することができる冷蔵保存容器を提供する。
【解決手段】冷凍庫内に収納可能な冷蔵保存容器(1)は、容器台(2)と、容器台の上に設けられ、絶縁板(30、40)に挟まれた高圧電極(31)と高圧電極に電気的に接続された複数のコネクタ(32a~32d)とからなる高圧パネル(PHV)と、高圧パネルを底面として取り囲む側壁部(5)と側壁部の上部を覆う天井部(6)とにより容器台上に形成される収容部(C)と、からなり、複数のコネクタの少なくとも1つを通して高圧電極に高電圧を印加することで収容部内に電場を形成する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器台と、
前記容器台の上に設けられ、絶縁板に挟まれた高圧電極と前記高圧電極に電気的に接続された複数のコネクタとからなる高圧パネルと、
前記高圧パネルを底面として取り囲む側壁部と前記側壁部の上部を覆う天井部とにより前記容器台上に形成される収容部と、
からなり、
前記複数のコネクタの少なくとも1つを通して前記高圧電極に高電圧を印加することで前記収容部内に電場を形成することを特徴とする冷蔵保存容器。
【請求項2】
前記側壁部および前記天井部に前記収容部の内部と外部とを連通する複数の通気孔が形成されたことを特徴とする請求項1に記載の冷蔵保存容器。
【請求項3】
前記複数のコネクタが前記冷蔵保存容器の側面の各面に少なくとも1個配置されたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の冷蔵保存容器。
【請求項4】
前記高圧パネルが前記容器台の底枠内に配置され、前記底枠に前記複数のコネクタを固定するコネクタ取付口が設けられたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の冷蔵保存容器。
【請求項5】
前記複数のコネクタの少なくとも1個を他の冷蔵保存容器のコネクタに接続することで前記高圧電極と前記他の冷蔵保存容器の高圧電極とを電気的に接続することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の冷蔵保存容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電場内で食品などを冷蔵保存することで鮮度を長期間維持することができる冷蔵保存容器に関する。
【背景技術】
【0002】
冷蔵庫内に形成された電場空間内に食品を保存すると食品の分子が電場により振動し、冷蔵室内の温度を氷点下数度程度にまで下げても非凍結状態を維持することができる。この現象を利用して食品の鮮度を長期間に渡って維持する冷蔵保存庫がこれまでに種々提案されている(例えば特許文献1および2を参照)。また、冷蔵庫の収容部壁面に電場形成用パネルを配置して高電圧を印加するだけで氷結点以下の温度でも食品を非凍結状態に維持する冷蔵保存庫も提案されている(たとえば特許文献3を参照)。
【0003】
また冷蔵品あるいは冷凍品を運搬するための保冷機能を備えた冷凍/冷蔵用の容器(ボックスパレット)も種々提案されている(たとえば特許文献4を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001-215074号公報
【特許文献2】特許第3862085号公報
【特許文献3】特開2013-096675号公報
【特許文献4】特開2005-059893号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1~3に開示された大型の冷蔵保存庫では庫内で一様な電場を得ることが困難であり、一様な電場を形成するためには複数の電極を設けるなどの特別の工夫を必要とし、構造が複雑化する難点があった。
【0006】
また保冷機能を備えたボックスパレットはこれまでにも多数提案されているが、多くは保冷機能あるいは蓄熱機能の向上を目的としたものであり、非凍結状態を維持して食品の鮮度を維持することを目的としたボックスパレットは提案されていない。このようなボックスパレットがあれば、非凍結状態を維持する食品等を収納するだけで大型の冷凍庫に多数のボックスパレットを容易に搬入あるいは搬出することができ、作業効率を大幅に向上させる上で望ましい。
【0007】
そこで、本発明の目的は、冷凍庫内で食品などを非凍結状態で冷蔵保存することができる冷蔵保存容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の一態様による冷蔵保存容器(1)は、容器台(2)と、前記容器台の上に設けられ、絶縁板(30、40)に挟まれた高圧電極(31)と前記高圧電極に電気的に接続された複数のコネクタ(32a~32d)とからなる高圧パネル(PHV)と、前記高圧パネルを底面として取り囲む側壁部(5)と前記側壁部の上部を覆う天井部(6)とにより前記容器台上に形成される収容部(C)と、からなり、前記複数のコネクタの少なくとも1つを通して前記高圧電極に高電圧を印加することで前記収容部内に電場を形成することを特徴とする。
この構成により、冷凍庫内で冷蔵保存容器に収容された食品などを非凍結状態で冷蔵保存することが可能となる。
本発明の第二の態様によれば、前記側壁部(5)および前記天井部(6)に前記収容部(C)の内部と外部とを連通する複数の通気孔(H)が形成されてもよい。これにより収容部内の冷蔵対象物を冷凍庫内の温度で非凍結状態に維持することができる。
本発明の第三の態様によれば、前記複数のコネクタ(32a~32d)が前記冷蔵保存容器の側面の各面に少なくとも1個配置され得る。これにより冷蔵保存容器がどの向きであってもコネクタに容易にアクセスすることが可能となる。
本発明の第四の態様によれば、前記高圧パネル(PHV)が前記容器台(2)の底枠(23)内に配置され、前記底枠(23)に前記複数のコネクタを固定するコネクタ取付口(24a~24d)が設けられてもよい。これにより高圧パネルを底枠内に載置するだけでコネクタを底枠に簡単に取り付けることができる。
本発明の第五の態様によれば、前記複数のコネクタの少なくとも1個を他の冷蔵保存容器のコネクタに接続することで前記高圧電極と前記他の冷蔵保存容器の高圧電極とを電気的に接続してもよい。これにより複数の冷蔵保存容器の高圧電極を接続でき、複数の冷蔵保存容器の高圧電極に高電圧を同時に印加することが可能となる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、冷凍庫内で冷蔵保存容器内の食品などを非凍結状態で冷蔵保存することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態による折り畳み可能な冷蔵保存容器の分解斜視図である。
図2図1に例示する冷蔵保存容器の使用状態の斜視図(A)、畳まれた収納状態の斜視図(B)である。
図3図2(A)に例示する使用状態での冷蔵保存容器の正面図である。
図4図3における破線指示されたコネクタ部の概略的構成を示す拡大断面図である。
図5図4に示すコネクタ部の概略的構成を示す拡大平面図である。
図6】本発明の一実施形態による冷蔵保存容器と高圧電源との接続を説明するための模式的な断面構成図である。
図7】本実施形態による冷蔵保存容器で使用される電極のコネクタ配置の一例を示す模式的な平面図である。
図8】本実施形態による冷蔵保存容器で使用される電極のコネクタ配置の他の例を示す模式的な平面図である。
図9】本実施形態による冷蔵保存容器のコネクタを縦続接続した冷蔵保存容器列の構成例を示す模式的な平面図である。
図10】本実施形態による冷蔵保存容器を大型冷凍庫内に収納した冷蔵保存容器列の一例を示す大型冷凍庫の模式的な側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。ただし、以下の実施形態に記載されている構成要素は単なる例示であり、構成要素の形状、寸法およびそれらの間の比率等は本発明を説明するためのものであって本発明の技術範囲をそれらのみに限定する趣旨ではない。
【0012】
図1を参照すると、本発明の一実施形態による冷蔵保存容器1は、容器台2と、電極パネル3およびカバーパネル4からなる高圧パネルPHVと、側壁部5と、天井部6とからなる。高圧パネルPHV、側壁部5および天井部6で囲まれる空間が冷蔵対象物を収容する収容部Cを形成する。
【0013】
容器台2は所定寸法の縦、横および高さを有する直方体状の台本体20からなり、台本体の各側面にはフォークリフトのフォークを差し込んで搬送するための一対のフォーク差込口21a、21bおよび22a、22bが設けられている。台本体20の上面周辺には底枠23が形成され、底枠23の四隅は底枠23より上方に突出した底枠コーナ部23a~23dがそれぞれ形成されている。さらに底枠23の四隅近傍にそれぞれコネクタ取付口24a~24dが貫通形成されている。容器台2の上面の底枠23に囲まれた矩形状部分が底板部25となり、底板部25上に高圧パネルPHVが嵌合載置される。
【0014】
高圧パネルPHVは電極パネル3およびカバーパネル4からなる。電極パネル3は、底枠23内に嵌合する絶縁パネル30と、絶縁パネル30上に貼り付けられた高圧電極31と、高圧電極31の四隅近傍で電気的に接続したコネクタ32a~32dと、からなる。絶縁パネル30は絶縁材料からなり、たとえば板状に成形された断熱樹脂(発泡ポリウレタン等)を用いることができる。高圧電極31はアルミニウム等の導電体材料からなり、本実施形態では1m×1mのアルミ板を用いる。コネクタ32a~32dは、後述するようにケーブルで高圧電極31に接続され、容器台2の底枠23に形成されたコネクタ取付口24a~24dにそれぞれ固定される。
【0015】
電極パネル3は高圧電極31が挟まれるようにカバーパネル4と貼り付けられて高圧パネルPHVを構成するが、これに限定されない。たとえば高圧電極31にコネクタ32a~32dをそれぞれケーブル接続した後で、高圧電極31の両側から絶縁樹脂板を圧着させた単板構造であってもよい。
【0016】
カバーパネル4は絶縁パネル40からなり、コネクタ32a~32dと高圧電極31との接続ケーブルを通す位置にコネクタ接続凹部41a~41dが形成されている。したがって、コネクタ接続凹部41a~41dにコネクタ32a~32dのそれぞれのケーブル部分が配置され、カバーパネル4と電極パネル3とを高圧電極31を挟んで密着させることができる。
【0017】
側壁部5は側板51~54と支持柱55a~55dとからなる。支持柱55a~55dは容器台2の底枠コーナ部23a~23dにそれぞれ配置され、支持柱55a~55dにより支持された側板51~54が底枠23の底板部25を取り囲むことで筒状の側壁部5が構成される。本実施形態では、支持柱55a~55dと側板51~53とが一体形成され、側板54が支持柱55aと55bとの間にスライド挿入されることで、筒形の側壁部5が構成される。また、支持柱55cおよび55dは屈曲可能に形成され、側板53は収容部Cの内部へ向けて折れ曲がるように2枚の側板で構成されている。したがって、側板51~53は側板53が内側へ折れ曲がることでM字状に折りたたむことができ、冷蔵保存容器1を使用しないときの収納スペースを小さくできる。
【0018】
天井部6は天板枠60と天板枠60に固定された天板61とからなる。天井部6は天板枠60の四隅に側壁部5の支持柱55a~55dの上端部がそれぞれ嵌合する。こうして高圧パネルPHV、側壁部5および天井部6により規定される収容部Cが形成される。言い換えれば、容器台2上の高圧パネルPHV、側壁部5および天井部6により荷物を運ぶ搬送用の容器(ボックスパレット)が形成される。なお、ここでは冷蔵保存容器1はフォークリフトで搬送される例を示したが、容器台2の底面にキャスタを設けて冷蔵保存容器1を移動可能としてもよい。
【0019】
本実施形態によれば、側壁部5の側板51~54および天井部6の天板60には多数の通気孔Hが設けられ、収容部C内の温度を冷凍庫内の温度と等しくすることができる。通気孔Hの個数および大きさは、収容部C内の温度が速やかに冷凍庫内と同等になるようにそれぞれ設定すればよい。
【0020】
図2(A)に例示するように、本実施形態による冷蔵保存容器1を使用するときは、図1に示すように高圧パネルPHV、側壁部5および天井部6を組み立てることで冷蔵保存容器1の収容部Cを形成する。逆に使用しないときは、図2(B)に例示するように、側板54を外し、側板51~53をM字状に折りたたみ、側板54と共に天井部6を重ねることで収納スペースを小さくできる。
【0021】
図3に示すように、冷蔵保存容器1の底枠23の四隅近傍にはコネクタ取付口24a~24dを通してコネクタ32a~32dが外に向けて固定されている。以下、コネクタ周りの構成を詳細に説明するために、図3におけるコネクタ32bを含む破線指示部100の構成について図4および図5を参照しながら説明する。なお、他のコネクタ32a、32cおよび32dに関してもコネクタ32bと同様の構成を有する。
【0022】
図4は、図3における破線指示部100の一部破断断面図であり、図5は平面図である。図4および図5において、コネクタ32bは底枠コーナ部23bの近傍の底枠23にあるコネクタ取付口24bに貫通して装着されている。コネクタ32bに接続されたケーブル33は固定具34によって固定され、絶縁パネル30と40との間のコネクタ接続凹部41bを通って高圧電極31の接続部まで延びている。この接続部でケーブル33の導線は接続ネジ35によって高圧電極31に電気的に接続されている。
【0023】
コネクタ32bは図示しない凹部内で端子が突出した構成を有し、その凹部に高圧電源側のプラグを差し込むことでケーブル33を通して高圧電源が高圧電極31に接続される。
【0024】
図6は冷蔵保存容器と高圧電源との接続を説明するための模式的な断面構成図であるが、煩雑化を避けるためにコネクタ32a~32dは便宜的に1つのコネクタ32として記載されている。また、図1および図4で説明した部材と同一機能を有する部材には同一参照番号を付して説明は省略する。
【0025】
図6に模式的に示すように、本実施形態による冷蔵保存容器1はコネクタ32に高圧電源プラグ201を差し込むことで、高圧電源202からの高電圧(たとえば2500~7000V)を高圧電極31に印加することができる。なお、高電圧が印加される構成なので、容器台2、側壁部5および天井部6は絶縁材料で形成される。
【0026】
またコネクタ32a~32dと接続可能なプラグ301および302を両端に有する接続ケーブル300を用意することで、同様に構成を有する複数の冷蔵保存容器1(1)、1(2)・・・を電気的に連結することができる。たとえば、一方のプラグ301を冷蔵保存容器1(1)のコネクタ32(1)に接続し、他方のプラグ302を他の冷蔵保存容器1(2)のコネクタ32(2)に接続することで、複数の冷蔵保存容器の高圧電極31(1)、31(2)・・・を電気的に接続することができる。このような複数の冷蔵保存容器1を連結することを考慮してコネクタを配置することが望ましい。以下、図7および図8に2種類の配置例を示す。
【0027】
図7に例示されるように、コネクタ32a~32dを平面形状が正方形の側壁部5の各側面に1個ずつ配置することができる。この配置により全方向にコネクタがあるので、冷蔵保存容器1がどの方向に向いていても高圧電源側プラグ201との接続が容易になる。冷蔵保存容器1の向きを問わずにコネクタにアクセスできるので、冷蔵保存容器1の平面形状を正方形にすることができる。なお、他の例として、コネクタ32a~32dは側壁部5の1側面に2個、他の2側面に1個ずつ配置されてもよいし、側壁部5の対向する側面に2個ずつ配置されてもよい。
【0028】
図8に例示されるように、8個のコネクタ32a1~32d1および32a2~32d2を平面形状が正方形の側壁部5の各側面に2個ずつ配置することもできる。すなわち、底枠23の四隅にそれぞれコネクタ32a1および32a2、コネクタ32b1および32b2、コネクタ32c1および32c2、コネクタ32d1および32d2を設け、これらのコネクタをそれぞれのケーブルを通して高圧電極31に接続ネジ35a~35dで接続する。このコネクタ配置により冷蔵保存容器1がどの方向に向いていても常に2個のコネクタにアクセスできるので、高圧電源側プラグ201との接続が容易になるだけでなく、複数の冷蔵保存容器1(1)、1(2)・・・の電気的な連結も容易となる。
【0029】
図9に例示するように、8個のコネクタ32a1~32d1および32a2~32dを有する冷蔵保存容器1(1)、1(2)・・・が接続ケーブル300を用いて電気的に接続可能である。この場合、一つの冷蔵保存容器1(1)の空いているコネクタに高圧電源側のプラグ201を接続するだけで、すべての冷蔵保存容器1(1)、1(2)・・・に高圧電圧を印加することができる。高圧電源202の容量に依存するが、たとえば1m四方の高圧電極31であれば、20台の冷蔵保存容器を電気的に連結可能である。
【0030】
また複数の冷蔵保存容器1(1)、1(2)・・・は一列に連結する必要はなく、図8に示すように各冷蔵保存容器はどの側面にも2個のコネクタがあるので、連結方向を任意の方向に伸ばすことができる。
【0031】
図10に例示するように、大型冷凍庫400の庫内に本実施形態による冷蔵保存容器1を2段に配列して収容した場合でも、連結ケーブル300により電気的に連結することで複数の冷蔵保存容器だけを選択的に非凍結状態に維持することができる。
【0032】
本実施形態による冷蔵保存容器1は、食品用の冷蔵保管には限らず、食品以外にも動物の血液や臓器あるいは微生物等、鮮度を長期間維持する必要があるものの冷蔵保管であれば、どのようなものにも適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明は冷蔵庫、冷蔵コンテナ等の冷蔵保存庫内に収納できる冷蔵保存容器に用いることができる。
【符号の説明】
【0034】
1 冷蔵保存容器
2 容器台
3 電極パネル
4 カバーパネル
5 側壁部
6 天井部
20 台本体
21a、21b、22a、22b フォーク差込口
23 底枠
23a~23d 底枠コーナ部
24、24a~24d コネクタ取付口
25 底板部
30 絶縁パネル
31 高圧電極
32、32a~32d コネクタ
33 ケーブル
34 固定部
35 接続ねじ
40 絶縁パネル
41、41a~41d コネクタ接続凹部
51~54 側板
55a~55d 支持柱
60 天板枠
61 天板
201 高圧電源プラグ
202 高圧電源
300 接続ケーブル
301、302 プラグ
400 大型冷凍庫
C 収容部
HV 高圧パネル
H 通気孔
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2022-04-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器台と、
前記容器台の上に設けられ、絶縁板に挟まれた高圧電極と前記高圧電極に電気的に接続された複数のコネクタとからなる高圧パネルと、
前記高圧パネルを底面として取り囲む側壁部と前記側壁部の上部を覆う天井部とにより前記容器台上に形成される収容部と、
からなり、
前記側壁部および前記天井部に前記収容部の内部と外部とを連通する複数の通気孔が形成されており、
前記複数のコネクタの少なくとも1つを通して前記高圧電極に高電圧を印加することで前記収容部内に電場を形成することを特徴とする冷蔵保存容器。
【請求項2】
前記複数のコネクタが前記冷蔵保存容器の側面の各面に少なくとも1個配置されたことを特徴とする請求項1に記載の冷蔵保存容器。
【請求項3】
前記高圧パネルが前記容器台の底枠内に配置され、前記底枠に前記複数のコネクタを固
定するコネクタ取付口が設けられたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の冷蔵保存容器。
【請求項4】
前記複数のコネクタの少なくとも1個を他の冷蔵保存容器のコネクタに接続することで前記高圧電極と前記他の冷蔵保存容器の高圧電極とを電気的に接続することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の冷蔵保存容器。