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特開2023-99297テスト基板を含む基板処理装置及び距離測定センサーを用いたオートティーチング方法
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  • 特開-テスト基板を含む基板処理装置及び距離測定センサーを用いたオートティーチング方法 図1
  • 特開-テスト基板を含む基板処理装置及び距離測定センサーを用いたオートティーチング方法 図2a
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  • 特開-テスト基板を含む基板処理装置及び距離測定センサーを用いたオートティーチング方法 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023099297
(43)【公開日】2023-07-12
(54)【発明の名称】テスト基板を含む基板処理装置及び距離測定センサーを用いたオートティーチング方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/677 20060101AFI20230705BHJP
   G01C 3/06 20060101ALI20230705BHJP
【FI】
H01L21/68 A
G01C3/06 120Q
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022180823
(22)【出願日】2022-11-11
(31)【優先権主張番号】10-2021-0193172
(32)【優先日】2021-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】598123150
【氏名又は名称】セメス株式会社
【氏名又は名称原語表記】SEMES CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】77,4sandan 5-gil,Jiksan-eup,Seobuk-gu,Cheonan-si,Chungcheongnam-do,331-814 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ジュン,スン ヒュク
(72)【発明者】
【氏名】シム,ジン ウ
【テーマコード(参考)】
2F112
5F131
【Fターム(参考)】
2F112AD01
2F112BA02
2F112BA05
2F112CA04
2F112CA12
2F112FA03
2F112FA21
2F112GA01
5F131AA02
5F131AA10
5F131BA11
5F131CA18
5F131DA20
5F131DB02
5F131DB52
5F131DB62
5F131DB76
5F131DB82
5F131HA09
5F131HA12
5F131HA13
5F131KA12
5F131KA47
5F131KA52
5F131KA72
5F131KB12
5F131KB53
(57)【要約】      (修正有)
【課題】処理装置の外部だけでなく、使用者が目視で確認しにくい処理装置の内部で基板の位置を調節することができる、テスト基板を含む基板処理装置及び距離測定センサーを用いたオートティーチング方法、基板処理装置及び記憶媒体を提供する。
【解決手段】テスト基板100を含む基板処理装置は、ロボットアーム310と連携して予め設定された第1方向に沿って基板処理装置の内部に入るテスト基板と、テスト基板に連結され、予め設定された第2方向Zに沿って基板処理装置をスキャンしながら、第1方向Yにおいて基板処理装置との距離を測定する距離測定センサー110と、予め設定された処理装置の関連情報と距離測定センサーの測定結果に基づいて、第2方向において基板処理装置への基板進入可能領域を判断する位置制御部を有する制御部と、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットアームと連携して予め設定された第1方向に沿って処理装置の内部に入るテスト基板と、
前記テスト基板に連結され、予め設定された第2方向に沿って前記処理装置をスキャンしながら、前記第1方向において前記処理装置との距離を測定する距離測定センサーと、
予め設定された処理装置の関連情報と前記距離測定センサーの測定結果に基づいて、前記第2方向において前記処理装置への基板進入可能領域を判断する位置制御部と、を含む、テスト基板を含む基板処理装置。
【請求項2】
前記テスト基板が前記基板進入可能領域内に移動するように前記ロボットアームの駆動データに対する設定を行う設定制御部をさらに含む、請求項1に記載のテスト基板を含む基板処理装置。
【請求項3】
前記位置制御部は、前記処理装置の関連情報のうち、前記第1方向への距離閾値の情報と前記距離測定センサーの測定結果を比較して、前記距離閾値に対応する前記処理装置の基板進入可能領域の第2方向の高さを決定し、
前記設定制御部は、前記処理装置の前記第2方向の高さと前記テスト基板の現在位置を考慮して前記ロボットアームをオートティーチングする、請求項2に記載のテスト基板を含む基板処理装置。
【請求項4】
前記テスト基板は、前記距離測定センサーの測定結果を一時的に保存する揮発性メモリと、前記設定制御部と送受信する送受信機と、をさらに含む、請求項3に記載のテスト基板を含む基板処理装置。
【請求項5】
前記テスト基板は、前記ロボットアームと連携して前記第1方向と垂直をなす水平方向である第3方向に沿って移動し、前記距離測定センサーは、予め設定された第3方向に沿って前記処理装置をスキャンしながら前記第1方向において前記処理装置との距離を測定し、
前記位置制御部は、前記処理装置の関連情報及び前記距離測定センサーの測定結果に基づいて、前記第3方向において前記処理装置への基板進入可能領域をさらに判断する、請求項1に記載のテスト基板を含む基板処理装置。
【請求項6】
前記距離測定センサーは、前記処理装置に向けて光を照射するトランスミッタ、及び前記光が前記処理装置から反射した反射光を受光するレシーバーを含み、
前記トランスミッタ及び前記レシーバーは、テスト基板の前面に並んで配置される、請求項1に記載のテスト基板を含む基板処理装置。
【請求項7】
前記トランスミッタはLEDを含み、前記レシーバーはTOF(Time of Flight)センサーを含む、請求項6に記載のテスト基板を含む基板処理装置。
【請求項8】
前記処理装置は、密閉された1つの内部空間を有するか、または一定間隔で区画化した同一規格の複数のセクションを含む、請求項1に記載のテスト基板を含む基板処理装置。
【請求項9】
前記処理装置内の内部構造物または外部構造物の有無及び長さ情報と、これにより演算された前記第1方向への距離閾値の情報を含む処理装置の関連情報が予め保存されるか、または送受信機を介して前記メモリに入力されるようにする情報保存部をさらに含む、請求項4に記載のテスト基板を含む基板処理装置。
【請求項10】
前記距離測定センサーが測定した測定結果が予め設定された下限値以下で出力され、前記テスト基板が処理装置の内部に入ることを失敗した場合、
前記設定制御部は、前記ロボットアームが駆動を開始する基準点に戻るように前記ロボットアームを制御し、前記基準点は前記処理装置への進入可能の領域の底面または天井面と対応する位置である、請求項9に記載のテスト基板を含む基板処理装置。
【請求項11】
前記テスト基板の下部に設置されたカメラをさらに含み、
前記距離測定センサーが測定した測定結果に対応する第1方向の距離の分だけ前記処理装置の内部に入った場合、前記テスト基板が前記処理装置内の目標位置に置かれるように、前記カメラが撮影したイメージに応じて前記ロボットアームを駆動させる、請求項9に記載のテスト基板を含む基板処理装置。
【請求項12】
前面に距離測定センサーが設けられたテスト基板を移送させるロボットアームのオートティーチング方法において、
前記距離測定センサーが予め設定された第2方向に沿って処理装置をスキャンし、予め設定された第1方向において前記テスト基板から前記処理装置までの距離を測定する距離測定段階と、
前記距離測定センサーの測定結果と予め設定された処理装置の関連情報に基づいて、前記第2方向において前記処理装置への基板進入可能領域を判断する高さ算出段階と、
前記テスト基板が前記基板進入可能領域内に移動するように前記ロボットアームの駆動データに対する設定を行う設定段階と、を含む、オートティーチング方法。
【請求項13】
設定が完了すると、ロボットアームによって前記第1方向に沿って前記テスト基板を前記処理装置の内部に進入させるテスト進入段階を含む、請求項12に記載のオートティーチング方法。
【請求項14】
前記高さ算出段階は、
前記処理装置の関連情報のうち、前記第1方向への距離閾値の情報と前記距離測定センサーの測定結果を比較する段階と、
前記比較の結果によって、前記距離閾値に対応する前記処理装置の基板進入可能領域の第2方向を決定し、前記処理装置の前記第2方向の高さと前記テスト基板の現在位置を考慮して前記ロボットアームをオートティーチングする段階と、を含む、請求項12に記載のオートティーチング方法。
【請求項15】
前記ロボットアームと連携して前記第1方向と垂直をなす水平方向である第3方向に沿って前記テスト基板を移動させ、前記処理装置をスキャンし、予め設定された第3方向において処理装置との距離を測定する段階と、
前記処理装置の関連情報と前記距離測定センサーの測定結果に基づいて、前記第3方向において前記処理装置への基板進入可能領域をさらに判断する幅方向の位置算出段階と、をさらに含み、
前記設定段階は、前記テスト基板が現在位置から前記第3方向に基板進入可能領域に移動するように、前記ロボットアームの第3方向の駆動データに対する設定をさらに行う、請求項12に記載のオートティーチング方法。
【請求項16】
前記距離測定段階は、前記テスト基板の前面に並んで配置されるトランスミッタ及びレシーバーによって前記処理装置に向けて光照射し、前記処理装置によって反射された光を受光して前記テスト基板に対する前記処理装置との距離を測定する、請求項12に記載のオートティーチング方法。
【請求項17】
前記設定段階は、
位置制御部によって判断された基板進入可能領域及び前記テスト基板の現在位置を考慮して設定された前記ロボットアームの駆動データを前記ロボットアームに伝達する伝達段階と、
前記ロボットアームの駆動データを前記処理装置内にウエハーを進入させる前記ロボットアームの基準点に設定するウエハー進入設定段階をさらに含む、請求項12に記載のオートティーチング方法。
【請求項18】
前記距離測定段階は、前記ロボットアームが前記処理装置の底面または天井面に対応する基準点から前記第2方向に駆動し、前記処理装置に対するスキャンを行うスキャン段階をさらに含む、請求項12に記載のオートティーチング方法。
【請求項19】
前記スキャン段階は、前記距離測定センサーによって測定された測定結果が、前記テスト基板が前記処理装置に進入可能な基板進入可能領域の距離閾値と対応する場合、前記スキャン段階を終了する、請求項18に記載のオートティーチング方法。
【請求項20】
請求項12から15のいずれか一項に記載された方法を行うプログラムが保存された、記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テスト基板を含む基板処理装置及び距離測定センサーを用いたオートティーチング方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体製造装置において、ウエハーWは様々な工程を行うために移送を繰り返し、工程チャンバー、真空チャンバーなど様々なチャンバー内への進入及び後退を繰り返す。
【0003】
特に、真空チャンバーの場合、空間内部が密閉されているため、外部からはウエハーWの進入有無を確認しにくく、内部に別途のカメラを設置することも物理的に容易ではない。したがって、真空チャンバー内にウエハーが良好に収容されて装着されたか否かの確認が困難であるため、使用者がウエハーの衝突可能性を監視し、チャンバー内にウエハーを投入する際に障害物の存在有無を手動で確認する必要があった。
【0004】
これにより、人的エラーが必然的に発生し、ウエハーの位置に誤差が発生する可能性が高く、結果的にウエハーの歩留まりに悪影響を及ぼすことになる。
【0005】
また、従来特許文献では、処理装置の外壁と移送装置に一対のセンサー部を設けて、受光部で受光するセンサーの光量に応じて距離を測定し、チャンバー内部では第2センサー部を介して2次位置制御を行ったが、そのためには、処理装置の外部に別途のセンサー部を設ける必要があり、処理装置の外部にセンサーを取り付けることができない場合には距離の測定を行うことができず、処理装置の内部で位置制御を行う際にウエハーが中央に位置するか否かのみ確認可能であり、Z軸への位置補正は行うことができなかった。
【0006】
すなわち、従来文献によって、チャンバーの外部または内部からZ軸への位置補正及び進行が良好に行われているかを確認することは不可能であった。
【0007】
したがって、チャンバーの内部空間に影響を与えずにウエハーの進入有無を調節し、ウエハーがチャンバーの内部に正しく進入されたかどうかを確認することができる装置または方法が必要であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】韓国登録特許番号10-2139612 B1(2020.07.31)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、従来技術の問題点を解決するために、処理装置の外部だけでなく、使用者が目視で確認しにくい処理装置の内部で基板の位置を調節することができる、テスト基板を含む基板処理装置及び距離測定センサーを用いたオートティーチング方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、テスト基板を含む基板処理装置及び距離測定センサーを用いたオートティーチング方法を提供することができる。
【0011】
本発明の一実施形態によるテスト基板を含む基板処理装置は、ロボットアームと連携して予め設定された第1方向に沿って処理装置の内部に入るテスト基板と、上記テスト基板に連結され、予め設定された第2方向に沿って上記処理装置をスキャンしながら、上記第1方向において上記処理装置との距離を測定する距離測定センサーと、予め設定された処理装置の関連情報及び上記距離測定センサーの測定結果に基づいて、上記第2方向において上記処理装置への基板進入可能領域を判断する位置制御部と、を含むことができる。
【0012】
本発明の一実施形態による前面に距離測定センサーが設けられたテスト基板を移送させるロボットアームのオートティーチング方法は、上記距離測定センサーが予め設定された第2方向に沿って処理装置をスキャンし、予め設定された第1方向において上記テスト基板から上記処理装置までの距離を測定する距離測定段階と、上記距離測定センサーの測定結果と予め設定された処理装置の関連情報に基づいて、上記第2方向において上記処理装置への基板進入可能領域を判断する高さ算出段階と、上記テスト基板が上記基板進入可能領域内に移動するように上記ロボットアームの駆動データに対する設定を行う設定段階と、を含むことができる。
【0013】
また、本発明は一実施形態による上記方法を行うプログラムが保存された記録媒体を提供することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の一実施形態によると、使用者が目視で確認することができない処理装置の内部でも別途の装置を設けることなく、ウエハーを正しい位置に移送及び進入させることができる。また、本発明の一実施形態によると、ウエハーを内部に移送する際に処理装置の内部空間に影響を与えず、工程作業の歩留まりを低下させない。また、本発明の一実施形態によるテスト基板を含む基板処理装置は、構造が単純で管理が容易であり、費用が安い。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態による距離測定センサーを用いたテスト基板を含む基板処理装置の側面図である。
図2a】本発明の一実施形態による距離測定センサーが設置されたテスト基板を示した図面である。
図2b】本発明の一実施形態によるテスト基板及びこれに連結された制御部を簡略に示した内部ブロック図である。
図3】本発明の一実施形態による距離測定センサーを用いたテスト基板を含む基板処理装置の制御過程を示した図面である。
図4】本発明の一実施形態による距離測定センサーを用いたテスト基板を含む基板処理装置の制御過程を示した図面である。
図5】本発明の一実施形態による距離測定センサーを用いたテスト基板を含む基板処理装置の制御過程を示した図面である。
図6】本発明の他の実施形態による距離測定センサーを用いたテスト基板を含む基板処理装置を示した側面図である。
図7】本発明の他の実施形態による距離測定センサーを用いたテスト基板を含む基板処理装置の制御過程を示した図面である。
図8】本発明の他の実施形態による距離測定センサーを用いたテスト基板を含む基板処理装置の制御過程を示した図面である。
図9】本発明の一実施形態による距離測定センサーを用いたオートティーチング方法のフローチャートを示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付の図面を参照して、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が本発明を容易に実施することができるように好ましい実施形態を詳細に説明する。但し、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明するに当たり、関連する公知の機能又は構成に対する具体的な説明が本発明の要旨を曖昧にする可能性があると判断される場合には、その詳細な説明を省略する。なお、類似した機能及び作用をする部分については、図面全体にわたって同一符号を付与する。なお、本明細書において、「上」、「上部」、「上面」、「下」、「下部」、「下面」、「側面」などの用語は図面を基準としたものであり、実際には構成要素が配置される方向によって変わることができる。
【0017】
なお、明細書全体において、ある部分が他の部分と「連結」されているとするとき、これは「直接的に連結」されている場合だけでなく、その間に他の構成要素を挟んで「間接的に連結」されている場合も含まれる。さらに、ある構成要素を「含む」とは、特に反対される記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0018】
図1は、本発明の一実施形態による距離測定センサー110、120を用いたテスト基板100を含む基板処理装置を示した側面図であり、図2aは、本発明の一実施形態によるテスト基板100を示した図面であり、図2bは、本発明の一実施形態によるテスト基板100及びこれに連結された制御部400を簡略に示した内部ブロック図である。
【0019】
図1及び図2aに示したように、ロボットアーム310と連携して予め設定された第1方向に沿って処理装置の内部に入るテスト基板100、上記テスト基板100に連結されて、予め設定された第2方向に沿って上記処理装置をスキャンしながら上記第1方向において上記処理装置との距離を測定する距離測定センサー110、120及び予め設定された処理装置の関連情報と上記距離測定センサー110、120の測定結果に基づいて、上記第2方向において上記処理装置への基板進入可能領域を判断する位置制御部400を含むことができる。
【0020】
ここで、基板進入可能領域は、予め設定された第2方向、すなわちZ軸方向を基準とした基板進入の高さを意味することができる。
【0021】
本発明の一実施形態によるテスト基板100は、ウエハーWが真空チャンバー200に進入する前にウエハーWが進入する位置を確認し、設定するために真空チャンバー200内に進入させる基板であることができる。
【0022】
本発明の一実施形態によると、図1に示したように、上記処理装置は真空チャンバー200であることができる。但し、上記例示的な実施形態によって制限されるものではなく、処理装置は、真空チャンバー200以外にも、工程チャンバー、昇降チャンバー、バッファ、ロードロック、及びロードポートの少なくとも1つを含むことができ、一定間隔でそれぞれセクションが分かれているすべての構造を意味することができる。
【0023】
また、上記第1方向は、予め設定された方向であり、テスト基板100が真空チャンバー200の内部に進入する方向であり、本発明の一実施形態によると、図1に示したようにY軸方向であることができる。
【0024】
具体的には、本発明の一実施形態による距離測定センサー110、120は、図2aに示したように、上記真空チャンバー200に向かって光を照射するトランスミッタ120及び上記チャンバー200から反射された光を受光するレシーバー110を含むことができ、上記トランスミッタ120及び上記レシーバー110はテスト基板100の前面に並んで配置されることができる。
【0025】
一実施形態として、上記トランスミッタ120及び上記レシーバー110は、LED及びTOF(Time of Flight)センサーであることができ、本発明の特許請求の範囲は、距離測定が可能なセンサーを全て含み、上記例示的な実施形態によって制限されない。
【0026】
本発明の一実施形態によって距離測定センサー110、120が配置されたテスト基板100は、ロボットアーム310によってX、Y、Z軸に移動することができ、または、X、Y平面においてR距離にθ角度の分だけ移動させて平面における方向を調節し、Z軸の垂直方向に別途調節して移動されることもできる。
【0027】
従来、上から下に向かってテスト基板100を撮影して水平方向においてX、Y軸またはR、θを調節することは容易であったが、テスト基板100が真空チャンバー200の内部に入ると、それ以上はテスト基板100を撮影することができなくなり、Z軸方向の位置補正は容易でなかった。
【0028】
したがって、本発明の一実施形態によると、真空チャンバー200の内部に進入するテスト基板100の前面部に距離測定センサー110、120を設けることで真空チャンバー200に進入する前はもちろん、真空チャンバー200の内部に進入した後にも距離測定センサー110、120による距離測定及びこれを介した位置制御を行うことができ、Z軸方向へのオートティーチングを可能にした。
【0029】
これにより、真空チャンバー200に進入する前には、真空チャンバー200のスリット弁230などの外部構造物を感知して、これを回避し、進入可能なZ軸空間にオートティーチングを行い、真空チャンバー200に進入した後には、真空チャンバー200の静電チャック(ESC)220や下部支持台210などの内部構造物を感知して回避し、ウエハーWが装着できる空間にオートティーチングを行うことができた。
【0030】
また、テスト基板100が移動し、真空チャンバー200の構造が工程の実行途中に変更する場合、テスト基板100のZ軸位置調整をやり直さなければならない場合があるが、本発明の一実施形態によると、テスト基板100が基準位置から遠く外れた場合にも、テスト基板100の前面部に設けられた距離測定センサー110、120を介して容易に進入可能なZ軸領域を検出することができる。
【0031】
また、真空チャンバー200をオープンせずに閉鎖された暗黒状態において、別途の撮影装置やイメージ処理がなくてもZ軸位置補正を行うことができるため、作業効率が上昇することができる。
【0032】
一方、図2bに示したように、テスト基板100はトランスミッタ120から照射され、レシーバー110に受光された反射光の情報を、送受信機130を介して制御部400に伝達し、このとき、測定された測定結果をメモリ140に保存することができる。一実施形態として、上記メモリ140は、繰り返される距離測定センサー110、120の測定結果が入力されるために揮発性メモリであることができる。
【0033】
本発明の一実施形態による制御部400は、位置制御部410、設定制御部420、情報保存部430を含むことができ、上記位置制御部410は、上記処理装置の関連情報のうち上記第1方向への距離閾値の情報と上記距離測定センサーの測定結果を比較して、上記距離閾値に対応する上記処理装置の基板進入可能領域の第2方向の高さを決定し、設定制御部420は上記処理装置の上記第2方向の高さと上記テスト基板100の現在位置を考慮して上記ロボットアーム310をオートティーチングすることで上記テスト基板100が上記基板進入の高さに移動するように設定を行うことができ、情報保存部430は、距離閾値の情報などの処理装置の関連情報が予め入力されて保存されることができる。
【0034】
ここで、処理装置の関連情報は、本発明の一実施形態による真空チャンバーの関連情報であることができる。
【0035】
具体的には、図1に示したように、情報保存部430は、基準点のテスト基板100から静電チャック220の一面までの長さA、静電チャック220の長さB、真空チャンバー200の長さC、基準点のテスト基板100からスリット弁230の上部面までの長さDが保存されることができる。
【0036】
例えば、上記Aは284mm、上記Bは300mm、上記Cは568mm、上記Dは150mmで保存されることができ、予め設定された誤差範囲で上記真空チャンバーの関連情報の距離閾値の範囲を予め設定することができる。上記A~Dの具体的な数値は変わることができる。
【0037】
すなわち、上記真空チャンバー200の構造に応じてA~Dの予め設定された数値を位置制御部410に入力し、上記位置制御部410が予め設定された数値に応じてC1、C2、C3のポイント位置範囲を決定して、第1閾値、第2閾値、第3閾値を決定することができ、距離測定センサー110、120で測定した測定結果を第1閾値、第2閾値、第3閾値と比較して、テスト基板100が真空チャンバー200に進入可能なZ軸領域にあるかどうかを判断することができる。
【0038】
例えば、誤差範囲を5mmとしてCの範囲が563mm~573mmであると、上記Cの範囲を距離閾値として決定し、距離測定センサー110、120による測定結果が上記閾値の範囲にあると、テスト基板100が静電チャック220の上部の空隙と対応する高さで配置されていることが分かる。これにより、テスト基板100が真空チャンバー200に進入可能なZ軸領域にあるか否かを判断し、真空チャンバー200への進入を決定することができる。
【0039】
したがって、本発明の一実施形態による位置制御部410は、情報保存部430に保存された距離閾値の情報と上記距離測定センサー110、120の測定結果を比較して上記距離閾値に対応する上記真空チャンバー200の高さを算出し、上記処理装置の高さに対応する上記テスト基板100に対する基板進入の高さを算出することができる。
【0040】
そして、設定制御部420が算出された基板進入の高さに移動するようにロボットアーム310の駆動情報を設定して、テスト基板100が算出された基板進入の高さに移動するようにティーチングすることができる。
【0041】
一方、本発明の一実施形態による移送ロボット300は、一側に連結されたロボットアーム310を含み、上記ロボットアーム310を介してテスト基板100を移送することができる。
【0042】
上記移送ロボット300は、回転または垂直方向(Z軸)に駆動することができ、連結されたロボットアーム310を介してY軸方向にテスト基板100を移動させることもできる。
【0043】
以下、上述した本発明の一実施形態による距離測定センサー110、120を用いたテスト基板100を含む基板処理装置の具体的な制御過程を説明する。図3~5は、第1実施形態による半導体製造設備であり、図6~8は、第2実施形態による半導体製造設備を示したものである。
【0044】
第1実施形態
本発明の一実施形態によると、ロボットアーム310を含む移送ロボット300、上記移送ロボット300によって基板が安着するステージを有する真空チャンバー200、上記ロボットアーム310と連携して予め設定された第1方向(Y軸)に沿って真空チャンバー200の内部に入るテスト基板100、上記テスト基板100に連結され、上記第1方向において上記真空チャンバー200との距離を測定する距離測定センサー110、120、予め設定された真空チャンバー関連情報と上記距離測定センサー110、120の測定結果に基づいて、上記真空チャンバー200への基板進入の高さを算出する位置制御部410及び上記テスト基板100が上記基板進入の高さに移動するように設定を行う設定制御部420を含むことができる。
【0045】
ここで、設定制御部420は、テスト基板100が基板進入可能領域内に移動するように上記ロボットアーム310の駆動データに対する設定を行うことができる。
【0046】
具体的には、本発明の一実施形態による上記位置制御部410は、複数の高さで測定された上記距離測定センサー110、120の測定結果を受け、上記真空チャンバー関連情報のうち距離閾値の情報と上記距離測定センサー110、120の測定結果を比較して、上記距離閾値に対応する上記真空チャンバー200の高さと、上記真空チャンバー200の高さに対応する上記テスト基板100に対する基板進入の高さを算出することができる。
【0047】
例えば、図3に示したように、上記位置制御部410は、上記距離測定センサー110、120の測定値W1が予め設定された第1閾値の範囲内にある場合、上記テスト基板100が進入不可能なZ軸領域にあると判断し、上記ロボットアーム310が上記テスト基板100を上昇させるように制御することができる。
【0048】
このとき、上記第1閾値の範囲は、上記テスト基板100から上記チャンバー200内の上記ESC220の一側までの距離範囲であることができる。
【0049】
具体的には、図3に示したように、距離測定センサー110、120が測定した距離W1が予め設定されたA~Dに応じて、テスト基板100からESC200の一側までの距離範囲を演算した第1閾値に属すると、位置制御部410は、このままテスト基板100が進入する場合、ESC220にぶつかるため、テスト基板100が現在、進入不可能なZ軸領域にあると判断することができる。
【0050】
したがって、位置制御部410は、ロボットアーム310に上昇命令を与えてESC220の一側面より上にテスト基板100を位置移動させることができ、距離測定センサー110、120による測定結果が第1閾値から外れて進入可能なZ軸領域と対応する第2閾値に進入すると移動を完了し、ロボットアーム310はチャンバー200内にテスト基板100の進入を行うことができる。
【0051】
一実施形態として、ロボットアーム310が駆動を開始する駆動基準点からロボットアーム310をゆっくり上昇させて距離測定センサー110、120の測定値が第1閾値の範囲内に属するようになると、そのときから、ESC220の高さの分だけロボットアーム310を移動させてチャンバー200内に進入することもできる。
【0052】
あるいは、図4に示したように、本発明の一実施形態による上記位置制御部410は、上記距離測定センサー110、120の測定値W2が予め設定された第2閾値の範囲内にある場合、上記テスト基板100が進入可能なZ軸領域にあると判断し、上記ロボットアーム310が第1方向(Y軸)にテスト基板100を上記真空チャンバー200内に移動させるように制御することができる。
【0053】
このとき、上記第2閾値の範囲は、上記テスト基板100から上記テスト基板100とは反対側に位置したチャンバー壁面であるチャンバーの第1側壁241までの距離範囲であることができる。
【0054】
具体的には、図4に示したように、距離測定センサー110、120が測定した距離W2が予め設定されたA~Dに応じてテスト基板100からチャンバーの第1側壁241までの距離範囲を演算した第2閾値に属すると、位置制御部410は、このままテスト基板100が進入する場合、チャンバー200の内部の構成にぶつかることなく、ESC220上に装着できるため、テスト基板100が現在、進入可能なZ軸領域にあると判断することができる。
【0055】
したがって、位置制御部410は、ロボットアーム310に別途の上昇または下降命令を出すことなく、ロボットアーム310は、現在位置のままチャンバー200内にテスト基板100を進入させることができる。
【0056】
また、図5に示したように、本発明の一実施形態による上記位置制御部410は、上記距離測定センサー110、120の測定値が予め設定された第3閾値の範囲内にある場合、上記テスト基板100が進入不可能なZ軸領域にあると判断し、上記ロボットアーム310が上記テスト基板100を下降させるように制御することができる。
【0057】
このとき、上記第3閾値の範囲C3は、上記テスト基板100から上記チャンバー200の外部のスリット弁230の上部面までの距離範囲であることができる。
【0058】
具体的には、図5に示したように、距離測定センサー110、120が測定した距離W3が予め設定されたA~Dに応じて、テスト基板100から外部のスリット弁230の上部面までの距離範囲を演算した第3閾値に属すると、位置制御部410は、このままテスト基板100が進入する場合、真空チャンバー200の外壁にぶつかるため、テスト基板100が現在、進入不可能なZ軸領域にあると判断することができる。
【0059】
したがって、位置制御部410は、ロボットアーム310に下降命令を出して、スリット弁230の上部面の下、すなわち、スリット弁230が位置した高さにテスト基板100を位置移動させることができ、W3が属する閾値の範囲が変わって位置移動が完了すると、ロボットアーム310は真空チャンバー200内にテスト基板100を進入させることができる。
【0060】
一実施形態として、上記ロボットアーム310が駆動を開始する駆動基準点からロボットアーム310をゆっくり上昇させてテスト基板100を真空チャンバー200内に進入させることもでき、または、真空チャンバー200の構造変更などによりテスト基板100がスリット弁230より上に位置する場合、ロボットアーム310をゆっくり下降させて距離測定センサー110、120の測定値W3が第2閾値の範囲に属するときにテスト基板100を進入させることもできる。
【0061】
したがって、真空チャンバー200内の内部構造物または外部の外部構造物に対する値を情報保存部430に予め設定し、それに応じて導出されたY軸方向の距離閾値を距離測定センサー110、120の測定結果と比較して、テスト基板100のZ軸方向の基板進入の高さを算出して、テスト基板100の進入をオートティーチングすることができる。
【0062】
すなわち、情報保存部430は、上記処理装置、例えば、真空チャンバー200内の内部構造物または外部構造物の有無及び長さ情報と、これに応じて演算された上記第1方向への距離閾値の情報を含む処理装置の関連情報が事前に保存されることができ、または上記送受信機130を介して上記メモリ140に入力されるようにすることができる。情報保存部430は、テスト基板100内に搭載されることもでき、テスト基板100の外部に配置されてテスト基板100と通信を行うこともできる。
【0063】
最終的に、図3図5に示したように、Z軸位置制御工程が完了すると、上記テスト基板100が進入可能なZ軸領域にあると判断し、上記ロボットアーム310が予め設定された第1方向にテスト基板100を上記真空チャンバー200内に移動させることができる。
【0064】
したがって、密閉されたチャンバー200内でZ軸方向のテスト基板100の位置が分かりにくい状況において、テスト基板100がどの位置にあるかに関係なく進入可能なZ軸領域に移動させてテスト基板100の位置制御を可能にすることができる。
【0065】
これは、真空チャンバー200内に別途のセンサー部を設ける必要がなく、テスト基板100に設けられた距離測定センサー110、120で取得したY軸データで別途のイメージ処理が必要のないZ軸の基板進入位置を取得することができるため、構造が単純であり、作業効率を向上させることができる。
【0066】
あるいは、本発明の一実施形態によると、上記距離測定センサー110、120が測定した測定結果が予め設定された下限値以下で出力され、上記テスト基板100が処理装置の内部に入ることを失敗した場合、具体的には、例えば、距離測定センサー110、120がリアルタイムで測定しているテスト基板100と処理装置間の距離において0に近い数値が出た場合、これ以上進入すると処理装置の構造物との衝突が発生することが分かる。
【0067】
このとき、上記設定制御部420は、上記ロボットアーム310が駆動を開始する基準点に戻るように上記ロボットアーム310を制御し、上記基準点は上記処理装置への進入可能領域の底面または天井面と対応する位置であることができる。
【0068】
したがって、再びスキャンを行うことができるように底面または天井面に戻って、ロボットアーム310と連携したテスト基板100が底面または天井面からZ軸方向のスキャンを行い、第1方向の距離を測定して再びオートティーチングを行うことができる。
【0069】
そして、上記距離測定センサー110、120が処理装置と衝突せず、測定した測定結果に対応する第1方向の距離の分だけ上記処理装置の内部に入った場合、テスト基板100の進入が完了したことを感知し、テスト基板100が処理領域内の中央に位置するようにセンタリングを行うことができる。
【0070】
具体的には、本発明の一実施形態によると、上記テスト基板100の下部に設けられたカメラをさらに含むことができ、上記テスト基板100が上記処理装置内の目標位置に置かれるように上記カメラが撮影したイメージに応じて上記ロボットアーム310を駆動させることができる。処理装置内部でカメラを介したイメージ処理を行うために、照明装置をカメラの一側に追加設置することもできる。
【0071】
一方、本発明の他の実施形態によると、上記テスト基板100は、上記ロボットアーム310と連携して上記第1方向(Y軸)と垂直をなす水平方向である第3方向(X軸)に沿って移動し、上記距離測定センサー110、120は、予め設定された第3方向(X軸)に沿って上記処理装置、例えば、真空チャンバー200をスキャンしながら、上記第1方向(Y軸)において上記処理装置との距離を測定し、上記位置制御部410は、上記処理装置の関連情報と上記距離測定センサー110、120の測定結果に基づいて、上記第3方向(X軸)において上記処理装置への基板進入可能領域をさらに判断することができる。
【0072】
すなわち、第3方向における基板進入可能領域とは、第3方向における基板進入の幅方向の位置を意味することができる。
【0073】
ロボットアーム310は、X軸にも移動可能であるため、X軸方向の真空チャンバー200の内部構造物または外部構造物を考慮して距離閾値を予め設定し、これに応じてX軸方向にロボットアーム310を駆動させて距離測定センサー110、120から得られた複数の測定結果を距離閾値と比較することができる。これにより、位置制御部410は、ロボットアーム310が移動すべき基板進入の幅方向の位置をさらに算出することができ、設定制御部420は、上記テスト基板100が上記基板進入の幅方向の位置に移動するように上記テスト基板100に対して第3方向(X軸)に対する設定をさらに行うことができる。
【0074】
すなわち、本発明の他の実施形態による位置制御部410は、上記距離測定センサー110、120の測定値を用いて上記真空チャンバー200の前面部と後面部との間の上記テスト基板100の幅方向の進入位置を算出し、設定制御部420が、上記テスト基板100が上記チャンバー200に進入可能な幅方向の進入位置に上記テスト基板100の位置を設定することができ、上記ロボットアーム310は、設定に応じて上記テスト基板100を第3方向(X軸)に移動させることができる。
【0075】
このとき、チャンバー200の前面部及び後面部は、テスト基板100と向かい合う側面部である第1側壁241、第2側壁242を除いた面を意味する。
【0076】
1つの距離測定センサー110、120を介してZ軸オートティーチングだけでなく、X軸オートティーチングも行うことができ、ビジョンテスト基板100の進入を効率的に行うことができる。
【0077】
上述した実施形態は真空チャンバー200に限定して説明したが、これは例示的な実施形態に過ぎず、他の処理装置にも処理装置の関連情報を考慮して本発明を適用することができる。
【0078】
第2実施形態
本発明の他の実施形態によると、複数のウエハーWが進入できる複数のステージ510を含む処理装置500に対してテスト基板100をオートティーチングすることができる。
【0079】
図6に示したように、本発明の他の実施形態による距離測定センサー110、120を用いたテスト基板100を含む基板処理装置は、ロボットアーム310を含む移送ロボット300、複数のテスト基板100を収容する複数のステージ510を含む処理装置500、ロボットアーム310と連携して予め設定された第1方向に沿って処理装置500の内部に入るテスト基板100、上記テスト基板100に連結され、上記第1方向において上記処理装置500との距離を測定する距離測定センサー110、120、及び予め設定された処理装置の関連情報と上記距離測定センサー110、120の測定結果に基づいて、上記処理装置500への基板進入の高さを算出する位置制御部410を含むことができる。
【0080】
一実施形態として、上記距離測定センサー110、120は、上記ロボットアーム310の前面部に並んで配置されたLED及びTOF(Time of Flight)センサーであることができる。重複する内容は説明の明瞭性のために省略する。
【0081】
図6に示したように、複数のテスト基板100が収容されるように一定間隔で区画化したステージ510が形成された処理装置500にも本発明の一実施形態によるテスト基板100を含む基板処理装置を適用することができる。
【0082】
具体的には、図7に示したように、上記位置制御部410は、上記距離測定センサー110、120の測定値が予め設定された第4閾値の範囲内にある場合、上記テスト基板100が進入不可能なZ軸領域にあると判断し、上記ロボットアーム310が上記ウエハーを上昇させるように制御することができる。
【0083】
このとき、上記第4閾値の範囲は、上記ロボットアーム310から上記処理装置500内の上記ステージ510の突出垂直面511までの距離範囲であることができる。
【0084】
具体的には、図7に示したように、処理装置500は一定間隔でテスト基板100が収容可能なステージ510と、上記ステージ510をそれぞれ区画して区分した突出垂直面511を含み、上記突出垂直面511はテスト基板100が進入不可能な領域である。
【0085】
したがって、距離測定センサー110、120が測定した測定結果がロボットアーム310またはロボットアーム310に設けられたテスト基板100から突出垂直面511までの距離閾値に属する場合、位置制御部410は、ロボットアーム310を下降または上昇させて進入可能なステージ510に移動させることができる。
【0086】
あるいは、1つのステージ510に既にテスト基板100が収容されている場合、距離測定センサー110、120が測定した測定結果は、上記ステージ510のある領域であっても第4閾値の範囲に属することができ、この場合、ロボットアーム310はテスト基板100を他のステージ510に移動させることができる。
【0087】
または、図8に示したように、本発明の他の実施形態による上記位置制御部は、上記距離測定センサー110、120の測定値が予め設定された第5閾値の範囲内にある場合、上記テスト基板100が進入可能なZ軸領域にあると判断し、上記ロボットアーム310がウエハー収容方向にテスト基板100を上記ステージ510に移動させるように制御することができる。
【0088】
このとき、上記第5閾値の範囲は、上記ロボットアーム310から上記ステージ510までの距離範囲であることができる。
【0089】
具体的には、図8に示したように、距離測定センサー110、120が測定した測定値がロボットアーム310またはロボットアーム310に設けられたテスト基板100からステージ510まで、または処理装置500の内側の壁面までの距離範囲内に属する場合、位置制御部はロボットアーム310を位置移動させずに、そのまま進入を行うことができる。
【0090】
したがって、真空チャンバー200の形態ではなく、処理装置500のように1つの構造内にテスト基板100が進入できる複数のステージ510が備えられた構造にもテスト基板100を用いてZ軸位置調整を行うことができ、これにより別途の使用者による手動制御なしに自動的にテスト基板100の進入を制御して作業効率を上昇させることができる。
【0091】
図9は、本発明の一実施形態による距離測定センサーを用いたオートティーチング方法のフローチャートを示した図面である。
【0092】
本発明の一実施形態によるオートティーチング方法は、前面に距離測定センサー110、120が設けられたテスト基板100を移送させるロボットアーム310を用いて行うことができる。
【0093】
図9に示したように、本発明の一実施形態によると、上記距離測定センサー110、120が予め設定された第2方向に沿って上記処理装置をスキャンし、予め設定された第1方向において上記テスト基板100から処理装置500までの距離を測定する距離測定段階(S910)、上記距離測定センサー110、120の測定結果と予め設定された処理装置の関連情報に基づいて、上記第2方向において上記処理装置500への基板進入可能領域を判断する高さ算出段階(S920)、上記テスト基板100が上記基板進入可能領域内に移動するように、上記ロボットアームの駆動データに対する設定を行う設定段階(S930)を含むことができる。
【0094】
ここで、基板進入可能領域とは、Z軸方向に基板が進入可能な基板進入の高さを意味することができる。
【0095】
S930で設定が完了すると、ロボットアーム310によって上記第1方向(Y軸)に沿って上記テスト基板100を上記処理装置500の内部に進入させるテスト進入段階(S940)を含むことができる。
【0096】
本発明の一実施形態による上記高さ算出段階(S920)は、上記処理装置の関連情報のうち、上記第1方向への距離閾値の情報と上記距離測定センサー110、120の測定結果を比較する段階、及び上記比較結果によって上記距離閾値に対応する上記処理装置500の基板進入可能領域の第2方向を決定し、上記処理装置500の上記第2方向の高さ及び上記テスト基板100の現在位置を考慮して、上記ロボットアームをオートティーチングする段階を含むことができる。
【0097】
すなわち、距離閾値を距離測定センサー110、120の測定結果と比較して垂直方向の基板進入の高さを算出し、進入可能なZ軸領域にティーチングを行うことができる。
【0098】
また、本発明の他の実施形態によると、上記ロボットアーム310と連携して上記第1方向と垂直をなす水平方向である第3方向(X軸)に沿って上記テスト基板100を移動させ、上記処理装置をスキャンし、予め設定された第3方向(X軸)において処理装置との距離を測定する段階、及び上記処理装置の関連情報と上記距離測定センサー110、120の測定結果に基づいて、上記第3方向において上記処理装置500への基板進入可能領域をさらに判断する幅方向の位置算出段階をさらに含むことができる。
【0099】
さらに、上記設定段階(S930)は、上記テスト基板100が現在位置から上記第3方向に基板進入可能領域に移動するように、上記ロボットアーム310の第3方向の駆動データに対する設定をさらに行うことができる。
【0100】
別のセンサーをさらに設けることなく、距離測定センサー110、120を用いて垂直方向だけでなく、第3方向に対するティーチングも行うことができ、構造が単純であり、作業効率を向上させることができる。
【0101】
本発明の一実施形態によると、上記距離測定段階(S910)は、上記テスト基板100の前面に並んで配置されるトランスミッタ120とレシーバー110によって上記処理装置500に向けて光を照射し、上記処理装置500によって反射された光を受光して、上記テスト基板100に対する上記処理装置500との距離を測定することができる。
【0102】
一方、本発明の一実施形態によると、上記設定段階(S930)は、上記位置制御部410によって判断された基板進入可能領域及び上記テスト基板100の現在位置を考慮して設定された上記ロボットアーム310の駆動データを上記ロボットアーム310に伝達する伝達段階及び上記ロボットアーム310の駆動データを上記処理装置500内にウエハーWを進入させる上記ロボットアーム310の基準点に設定するウエハー進入設定段階をさらに含むことができる。
【0103】
テスト基板100へのロボットアーム310の進入位置の設定が完了すると、後にウエハーWを進入させる際に、当該駆動データを基準点として初期進入のための時間を無駄にすることなく効率的にウエハーWを進入させることができる。
【0104】
また、本発明の一実施形態によると、上記距離測定段階(S910)は、上記ロボットアーム310が上記処理装置500の底面または天井面と対応する基準点から第2方向、すなわち、高さ方向に駆動し、上記処理装置500に対するスキャンを行うスキャン段階をさらに含むことができ、上記スキャン段階は、上記距離測定センサー110、120によって測定された測定結果が、上記テスト基板100が上記処理装置500に進入可能な基板進入可能領域の距離閾値と対応する場合、上記位置制御部410はスキャンを終了することができる。
【0105】
全体的なZ軸領域をスキャンすることで、正確な基板進入の高さを算出し、正確な設定によりオートティーチングの作業効率を向上させることができる。上述した内容と重複する内容は、説明の明瞭性のために省略する。
【0106】
また、上述した方法を行うプログラムが保存された記録媒体が提供可能であり、上述したオートティーチング方法で開示された高さ算出段階及び設定段階は、コンピュータで実行されるためのプログラムで製作されてコンピュータが読み取り可能な記録媒体に保存されることができる。コンピュータが読み取り可能な記録媒体の例としては、ROM、RAM、CD-ROM、磁気テープ、フロッピーディスク、光データ記憶装置などを含む。また、コンピュータが読み取り可能な記録媒体は、ネットワークに連結されたコンピュータシステムに分散され、分散方式でコンピュータが読み取り可能なコードが保存されて行われることができる。そして、上記方法を実現するための機能的な(function)プログラム、コード及びコードセグメントは、本発明が属する技術分野のプログラマーによって容易に推論できる。
【0107】
さらに、本発明の説明において、「位置制御部」は様々な方式、例えば、プロセッサ、プロセッサによって行われるプログラム命令、ソフトウェアモジュール、マイクロコード、コンピュータプログラム生成物、ロジック回路、アプリケーション専用集積回路、ファームウェアなどによって実現することができる。
【0108】
以上、添付された図面を参照して、本発明の実施形態を説明したが、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明の技術的思想や必須の特徴を変更せず、他の具体的な形態で実施されることができるということが理解できる。それ故に、以上で記述した実施形態はすべての面で例示的なものであり、限定的ではないものと理解すべきである。
【符号の説明】
【0109】
100 テスト基板 120 トランスミッタ
110 レシーバー 130 送受信機
140 メモリ 200 真空チャンバー
210 下部支持台 220 静電チャック(ESC)
230 スリット弁 241 チャンバーの第1側壁
242 チャンバーの第2側壁 300 移送ロボット
310 ロボットアーム 400 制御部
410 位置制御部 420 設定制御部
430 情報保存部 500 処理装置
510 ステージ 511 突出垂直面
図1
図2a
図2b
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9