(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023099328
(43)【公開日】2023-07-12
(54)【発明の名称】シールド接続部材および高電圧コネクタ
(51)【国際特許分類】
H01R 13/6581 20110101AFI20230705BHJP
H01R 13/533 20060101ALI20230705BHJP
【FI】
H01R13/6581
H01R13/533 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022207712
(22)【出願日】2022-12-26
(31)【優先権主張番号】202123403246.8
(32)【優先日】2021-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】521523202
【氏名又は名称】タイコ エレクトロニクス (スーチョウ) リミテッド
(71)【出願人】
【識別番号】508079120
【氏名又は名称】タイコ エレクトロニクス (シャンハイ) カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100130030
【弁理士】
【氏名又は名称】大竹 夕香子
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(72)【発明者】
【氏名】ヂゥアンヂィー ビル ウー
(72)【発明者】
【氏名】カァイシュアン エヴァン ヂィアン
(72)【発明者】
【氏名】イォウウェイ ペーター パァン
(72)【発明者】
【氏名】イォンチィアン スゥン
【テーマコード(参考)】
5E021
5E087
【Fターム(参考)】
5E021FA09
5E021FA14
5E021FA16
5E021FB07
5E021FC21
5E021LA09
5E021LA15
5E021LA21
5E087FF13
5E087MM05
5E087RR34
(57)【要約】 (修正有)
【課題】電磁シールド効果が向上する高電圧ケーブルコネクタを提供する。
【解決手段】シールド接続部材21は、反対向きの第1の面および第2の面を有し、かつ内側ハウジング10に装着されている本体部と、本体部に接続され、かつ本体部の第1の面から外方に突出する第1の弾性アームと、本体部に接続され、かつ本体部の第2の面から外方に突出する第2の弾性アームとを備える。第1の弾性アームおよび第2の弾性アームは、内側ハウジングに装着されている2つのケーブルシールドスリーブ22にそれぞれ電気的に接触するのに適している。2つのケーブルシールドスリーブが、シールド接続部材の弾性アームによって電気的に接続されることにより、高電圧コネクタの電磁シールド効果を向上させる。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
高電圧コネクタ用のシールド接続部材であって、
反対向きの第1の面および第2の面を有し、かつ内側ハウジング(10)に装着されている本体部(210)と、
前記本体部(210)に接続され、かつ前記本体部(210)の前記第1の面から外方に突出する第1の弾性アーム(211)と、
前記本体部(210)に接続され、かつ前記本体部(210)の前記第2の面から外方に突出する第2の弾性アーム(212)とを備え、
前記第1の弾性アーム(211)および前記第2の弾性アーム(212)は、前記内側ハウジング(10)に装着されている2つのケーブルシールドスリーブ(22)にそれぞれ電気的に接触するのに適している、
シールド接続部材。
【請求項2】
前記第1の弾性アーム(211)は、前記本体部(210)の一側に形成されたアーチブリッジ弾性アームであり、前記第1の弾性アーム(211)の両端部が前記本体部(210)にそれぞれ接続され、かつ/または、
前記第2の弾性アーム(212)は、前記本体部(210)の他側に形成されたアーチブリッジ弾性アームであり、前記第2の弾性アーム(212)の両端部が前記本体部(210)にそれぞれ接続されている、
請求項1に記載のシールド接続部材。
【請求項3】
前記本体部(210)は、前記内側ハウジング(10)に形成されたスロット(13)に挿入されるように構成されている固定端部(213)を有し、
弾性ロック片(214)が、前記本体部(210)の前記固定端部(213)の2つの側の各々に形成され、前記弾性ロック片(214)は、前記内側ハウジング(10)に形成されたスロット孔(14)に留められて、前記シールド接続部材(21)を前記内側ハウジング(10)にロックするように構成されている、
請求項1に記載のシールド接続部材。
【請求項4】
前記本体部(210)の一側の前記弾性ロック片(214)は、前記本体部(210)の前記第1の面から斜め外方に延び、かつ/または、
前記本体部(210)の他側の前記弾性ロック片(214)は、前記本体部(210)の前記第2の面から斜め外方に延びる、
請求項3に記載のシールド接続部材。
【請求項5】
前記シールド接続部材(21)は、1枚の材料板を打ち抜くことによって形成された一体打抜き部品である、
請求項1から4のいずれか一項に記載のシールド接続部材。
【請求項6】
高電圧コネクタであって、
内側ハウジング(10)と、
前記内側ハウジング(10)の外側に配置され、かつ反対向きの第1のポートおよび第2のポートを有するシールドシェル(23)と、
前記内側ハウジング(10)に装着されている、請求項1から5のいずれか一項に記載の前記シールド接続部材と、
を備える、
高電圧コネクタ。
【請求項7】
2つのケーブルのシールド層にそれぞれ電気的に接続するために使用される2つのケーブルシールドスリーブ(22)をさらに備え、
シールド接続部材(21)の一部が、前記2つのケーブルシールドスリーブ(22)間に配置され、前記シールド接続部材(21)の前記第1の弾性アーム(211)および前記第2の弾性アーム(212)が、それぞれ前記2つのケーブルシールドスリーブ(22)に接触し、前記2つのケーブルシールドスリーブ(22)を電気的に接続する、
請求項6に記載の高電圧コネクタ。
【請求項8】
前記第1のポートの内側に向かって突出する複数の第1のばね片(231)が、前記シールドシェル(23)の前記第1のポートの周壁に形成され、
前記2つのケーブルシールドスリーブ(22)の一端部(221)が、前記シールドシェル(23)の前記第1のポートに収容され、前記複数の第1のばね片(231)は、前記2つのケーブルシールドスリーブ(22)の外壁に電気的に接触する、
請求項7に記載の高電圧コネクタ。
【請求項9】
前記ケーブルシールドスリーブ(22)の他端部(222)が、前記ケーブルの前記シールド層に圧着され、それにより、前記ケーブルの前記シールド層は、前記ケーブルシールドスリーブ(22)を介して前記シールドシェル(23)に電気的に接続されるようになっている、
請求項8に記載の高電圧コネクタ。
【請求項10】
前記ケーブルシールドスリーブ(22)の前記一端部(221)は、前記内側ハウジング(10)のプラグ部(11)に嵌められ、前記シールドシェル(23)は、前記内側ハウジング(10)および前記ケーブルシールドスリーブ(22)の前記一端部(221)に嵌められている、
請求項9に記載の高電圧コネクタ。
【請求項11】
前記第2のポートの内側に向かって突出する複数の第2のばね片(232)が、前記シールドシェル(23)の前記第2のポートの周壁に形成され、前記複数の第2のばね片(232)は、前記シールドシェル(23)の前記第2のポートに挿入される相手側シールドシェルの外壁に電気的に接触するように構成されている、
請求項8に記載の高電圧コネクタ。
【請求項12】
2つのケーブルをさらに備え、前記2つのケーブルの一端部が、前記2つのケーブルシールドスリーブ(22)をそれぞれ通過して前記内側ハウジング(10)内へ延び、
前記ケーブルシールドスリーブ(22)は、前記ケーブルの前記シールド層に圧着されている、
請求項7から11のいずれか一項に記載の高電圧コネクタ。
【請求項13】
前記シールド接続部材(21)、前記ケーブルシールドスリーブ(22)、前記シールドシェル(23)、および前記内側ハウジング(10)を受け入れる外側ハウジング(30)をさらに備える、
請求項7から11のいずれか一項に記載の高電圧コネクタ。
【請求項14】
前記内側ハウジング(10)に配置された端子をさらに備え、
前記端子の一端部が、前記内側ハウジング(10)内へ延びる前記ケーブルに電気的に接続され、前記端子の他端部が、相手側高電圧コネクタの相手側端子に嵌合するために使用される、
請求項11に記載の高電圧コネクタ。
【請求項15】
前記内側ハウジング(10)は2つのプラグ部(11)を有し、間隙(12)が前記2つのプラグ部(11)間に形成され、前記シールド接続部材(21)は、前記内側ハウジング(10)の前記間隙(12)に挿入され、
前記2つのケーブルシールドスリーブ(22)の一端部(221)が、前記2つのプラグ部(11)にそれぞれ嵌められ、前記シールド接続部材(21)は、前記2つのケーブルシールドスリーブ(22)の側壁間に挟まれている、
請求項7から11のいずれか一項に記載の高電圧コネクタ。
【請求項16】
凸状リブ(11a)が、前記シールド接続部材(21)とは反対側の前記プラグ部(11)の外側壁に形成され、前記凸状リブ(11a)は、前記ケーブルシールドスリーブ(22)の内壁に当接し、それにより、前記ケーブルシールドスリーブ(22)が前記シールド接続部材(21)から離れる側に向かって所定の距離だけずれて、装着中に、前記ケーブルシールドスリーブ(22)が前記シールド接続部材(21)の端部ヘッド(215)に衝突することを防ぐようになっている、
請求項15に記載の高電圧コネクタ。
【請求項17】
スロット(13)が、前記内側ハウジング(10)の前記間隙(12)の底部に形成され、前記シールド接続部材(21)の固定端部(213)が前記スロット(13)に挿入され、
前記シールド接続部材(21)の前記第1の弾性アーム(211)および前記第2の弾性アーム(212)は、前記間隙(12)に収容され、前記2つのケーブルシールドスリーブ(22)にそれぞれ電気的に接触する、
請求項15に記載の高電圧コネクタ。
【請求項18】
前記内側ハウジング(10)に、前記シールド接続部材(21)の弾性ロック片(214)に嵌合するためのスロット孔(14)も形成され、前記シールド接続部材(21)の前記弾性ロック片(214)は、前記スロット孔(14)にロックされている、
請求項17に記載の高電圧コネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年12月30日に中国国家知識産権局に出願された中国特許出願第CN202123403246.8号の優先権を主張する。その開示全体が、参照により本明細書に組み込まれている。
【0002】
本発明は、高電圧コネクタ用のシールド接続部材、およびシールド接続部材を備える高電圧コネクタに関する。
【背景技術】
【0003】
従来技術において、高電圧ケーブルコネクタは、通常、内側ハウジング、外側ハウジング、シールドシェル、ケーブル、およびケーブルシールドスリーブを備える。シールドシェルは内側ハウジングに外装(sheathed on)され、外側ハウジングはシールドシェルに外装され、シールドスリーブの一端部が、内側ハウジングのプラグ部に外装され、他端部が、ケーブルのシールド層に圧着されている。複数のばね片が、シールドシェルの一端部の周壁に形成され、複数のばね片は、ケーブルシールドスリーブの一端部の外壁に電気的に接触している。
【0004】
しかしながら、高電圧ケーブルコネクタが2つのケーブルおよび2つのケーブルシールドスリーブを有するとき、2つのケーブルシールドスリーブの互いに対向する側壁は、シールドシェルのばね片に電気的に接触することができず、高電圧ケーブルコネクタの電磁シールド効果を低下させる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、上記の欠点のうちの少なくとも1つの局面を克服または軽減するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様によれば、高電圧コネクタ用のシールド接続部材が提供される。シールド接続部材は、反対向きの第1の面および第2の面を有し、かつ内側ハウジングに装着されている本体部と、本体部に接続され、かつ本体部の第1の面から外方に突出する第1の弾性アームと、本体部に接続され、かつ本体部の第2の面から外方に突出する第2の弾性アームとを備える。第1の弾性アームおよび第2の弾性アームは、内側ハウジングに装着されている2つのケーブルシールドスリーブにそれぞれ電気的に接触するのに適している。
【0007】
本発明の例示的な実施形態によれば、第1の弾性アームは、本体部の一側に形成されたアーチブリッジ弾性アームであり、第1の弾性アームの両端部が本体部にそれぞれ接続され、かつ/または、第2の弾性アームは、本体部の他側に形成されたアーチブリッジ弾性アームであり、第2の弾性アームの両端部が本体部にそれぞれ接続されている。
【0008】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、本体部は、内側ハウジングに形成されたスロットに挿入されるように構成されている固定端部を有し、弾性ロック片が、本体部の固定端部の2つの側の各々に形成され、弾性ロック片は、内側ハウジングに形成されたスロット孔に留められて、シールド接続部材を内側ハウジングにロックするように構成されている。
【0009】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、本体部の一側の弾性ロック片は、本体部の第1の面から斜め外方に延び、かつ/または、本体部の他側の弾性ロック片は、本体部の第2の面から斜め外方に延びる。
【0010】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、シールド接続部材は、1枚の材料板を打ち抜くことによって形成された一体打抜き部品である。
【0011】
本発明の別の態様によれば、高電圧コネクタであって、内側ハウジングと、内側ハウジングの外側に配置され、かつ反対向きの第1のポートおよび第2のポートを有するシールドシェルと、内側ハウジングに装着されている上記のシールド接続部材とを備える高電圧コネクタが提供される。
【0012】
本発明の例示的な実施形態によれば、高電圧コネクタは、2つのケーブルのシールド層にそれぞれ電気的に接続するために使用される2つのケーブルシールドスリーブをさらに備え、シールド接続部材の一部が、2つのケーブルシールドスリーブ間に配置され、シールド接続部材の第1の弾性アームおよび第2の弾性アームが、それぞれ2つのケーブルシールドスリーブに接触し、2つのケーブルシールドスリーブを電気的に接続する。
【0013】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、第1のポートの内側に向かって突出する複数の第1のばね片が、シールドシェルの第1のポートの周壁に形成され、2つのケーブルシールドスリーブの一端部が、シールドシェルの第1のポートに収容され、複数の第1のばね片は、2つのケーブルシールドスリーブの外壁に電気的に接触する。
【0014】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、ケーブルシールドスリーブの他端部が、ケーブルのシールド層に圧着され、それにより、ケーブルのシールド層は、ケーブルシールドスリーブを介してシールドシェルに電気的に接続されるようになっている。
【0015】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、ケーブルシールドスリーブの一端部は、内側ハウジングのプラグ部に嵌められ、シールドシェルは、内側ハウジングおよびケーブルシールドスリーブの一端部に嵌められている。
【0016】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、第2のポートの内側に向かって突出する複数の第2のばね片が、シールドシェルの第2のポートの周壁に形成され、複数の第2のばね片は、シールドシェルの第2のポートに挿入される相手側シールドシェルの外壁に電気的に接触するように構成されている。
【0017】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、高電圧コネクタは、2つのケーブルをさらに備え、2つのケーブルの一端部が、2つのケーブルシールドスリーブをそれぞれ通過して内側ハウジング内へ延び、ケーブルシールドスリーブは、ケーブルのシールド層に圧着されている。
【0018】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、高電圧コネクタは、シールド接続部材、ケーブルシールドスリーブ、シールドシェル、および内側ハウジングを受け入れる外側ハウジングをさらに備える。
【0019】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、高電圧コネクタは、内側ハウジングに配置された端子をさらに備え、端子の一端部が、内側ハウジング内へ延びるケーブルに電気的に接続され、端子の他端部が、相手側高電圧コネクタの相手側端子に嵌合するために使用される。
【0020】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、内側ハウジングは2つのプラグ部を有し、間隙が2つのプラグ部間に形成され、シールド接続部材は、内側ハウジングの間隙に挿入され、2つのケーブルシールドスリーブの一端部が、2つのプラグ部にそれぞれ嵌められ、シールド接続部材は、2つのケーブルシールドスリーブの側壁間に挟まれている。
【0021】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、凸状リブが、シールド接続部材とは反対側のプラグ部の外側壁に形成され、凸状リブは、ケーブルシールドスリーブの内壁に当接し、それにより、ケーブルシールドスリーブがシールド接続部材から離れる側に向かって所定の距離だけずれて、装着中に、ケーブルシールドスリーブがシールド接続部材の端部ヘッドに衝突することを防ぐようになっている。
【0022】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、スロットが、内側ハウジングの間隙の底部に形成され、シールド接続部材の固定端部がスロットに挿入され、シールド接続部材の第1の弾性アームおよび第2の弾性アームは、間隙に収容され、2つのケーブルシールドスリーブにそれぞれ電気的に接触する。
【0023】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、内側ハウジングに、シールド接続部材の弾性ロック片に嵌合するためのスロット孔も形成され、シールド接続部材の弾性ロック片は、スロット孔にロックされている。
【0024】
本発明による上記の例示的な実施形態において、2つのケーブルシールドスリーブの互いに対向する側壁を、シールド接続部材の弾性アームを介して互いに電気的に接続することにより、高電圧コネクタの電磁シールド効果を向上させることができる。
【0025】
添付図面を参照しながら例示的な実施形態を詳細に説明することにより、本発明の上記その他の特徴がより明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明の例示的な実施形態による高電圧コネクタの説明分解図である。
【
図2】本発明の例示的な実施形態による、電磁シールドアセンブリおよび内側ハウジングの説明組立図である。
【
図3】本発明の例示的な実施形態による、シールド接続部材、ケーブルシールドスリーブ、および内側ハウジングの説明組立図である。
【
図4】本発明の例示的な実施形態による、シールドコネクタ、ケーブルシールドスリーブ、および内側ハウジングの説明分解図である。
【
図5】本発明の例示的な実施形態によるシールド接続部材の説明斜視図である。
【
図6】本発明の例示的な実施形態による、シールド接続部材および内側ハウジングの説明組立図である。
【
図7】
図3に示すように組み立てられた、シールド接続部材、ケーブルシールドスリーブ、および内側ハウジングの長手方向断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下で、添付図面を参照しながら本開示の例示的な実施形態について詳細に説明する。図中、同一の参照数字は同一の要素を指す。しかしながら、本開示は、多くの異なる形態で具体化することができ、本明細書に記載される実施形態に限定されるものと解釈すべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が徹底的かつ完全なものとなるように、かつ当業者に本開示の概念を十分に伝えるように提示される。
【0028】
以下の詳細な説明では、説明の目的で、開示する実施形態の徹底的な理解をもたらすために、多数の具体的な詳細を記載する。しかしながら、これらの具体的な詳細がなくても1つまたは複数の実施形態を実施することができることが明らかであろう。他の場合には、図面を簡略化するために、周知の構造およびデバイスは概略的に示す。
【0029】
本発明の一般的な概念によれば、高電圧コネクタ用のシールド接続部材が提供される。シールド接続部材は、反対向きの第1の面および第2の面を有し、かつ内側ハウジングに装着されている本体部と、本体部に接続され、かつ本体部の第1の面から外方に突出する第1の弾性アームと、本体部に接続され、かつ本体部の第2の面から外方に突出する第2の弾性アームとを備える。第1の弾性アームと第2の弾性アームとは、内側ハウジングに装着されている2つのケーブルシールドスリーブにそれぞれ電気的に接触するのに適している。
【0030】
図1は、本発明の例示的な実施形態による高電圧コネクタの説明分解図である。
図2は、本発明の例示的な実施形態による、電磁シールドアセンブリおよび内側ハウジング10の説明組立図である。
図3は、本発明の例示的な実施形態による、シールド接続部材21、ケーブルシールドスリーブ22、および内側ハウジング10の説明組立図である。
図4は、本発明の例示的な実施形態による、シールド接続部材21、ケーブルシールドスリーブ22、および内側ハウジング10の説明分解図である。
【0031】
図1~
図4に示すように、図示の実施形態において、高電圧コネクタは、内側ハウジング10、外側ハウジング30、シールド接続部材21、ケーブルシールドスリーブ22、シールドシェル23、およびケーブル(図示せず)を備える。シールドシェル23は内側ハウジング10に外装され、外側ハウジング30はシールドシェル23に外装され、ケーブルシールドスリーブ22の一端部が、内側ハウジング10のプラグ部11に外装され、ケーブルシールドスリーブ22の他端部が、ケーブルのシールド層に圧着されている。
【0032】
図5は、本発明の例示的な実施形態によるシールド接続部材21の説明斜視図である。
【0033】
図1~
図5に示すように、図示の実施形態において、シールド接続部材21は、本体部210、第1の弾性アーム211、および第2の弾性アーム212を主に備える。本体部210は、第1の面と、第1の面とは反対側の第2の面とを有し、本体部210は内側ハウジング10に装着されている。第1の弾性アーム211は、本体部210に接続され、本体部210の第1の面から外方に突出する。第2の弾性アーム212は、本体部210に接続され、本体部210の第2の面から外方に突出する。
【0034】
図6は、本発明の例示的な実施形態による、シールド接続部材21および内側ハウジング10の説明組立図である。
図7は、
図3に示すように組み立てられた、シールドコネクタ21、ケーブルシールドスリーブ22、および内側ハウジング10の長手方向断面図である。
【0035】
図1~
図7に示すように、図示の実施形態において、シールド接続部材21の第1の弾性アーム211および第2の弾性アーム212は、内側ハウジング10に装着されている2つのケーブルシールドスリーブ22にそれぞれ電気的に接触するのに適している。
【0036】
図1~
図7に示すように、図示の実施形態において、第1の弾性アーム211は、本体部210の一側に形成されたアーチブリッジ弾性アームであり、第1の弾性アーム211の両端部が本体部210に接続されている。同様に、
図1~
図7に示すように、第2の弾性アーム212は、本体部210の他側に形成されたアーチブリッジ弾性アームであり、第2の弾性アーム212の両端部が本体部210に接続されている。
【0037】
図1~
図7に示すように、図示の実施形態において、本体部210は、内側ハウジング10に形成されたスロット13に挿入されるように構成されている固定端部213を有する。弾性ロック片214が、本体部210の固定端部213の2つの側にそれぞれ形成されている。弾性ロック片214は、内側ハウジング10に形成されたスロット孔14に留められて、シールド接続部材21を内側ハウジング10にロックするのに適している。スロット孔14は、スロット13の側壁に形成されている。
【0038】
図1~
図7に示すように、図示の実施形態において、本体部210の一側の弾性ロック片214は、本体部210の第1の面から斜め外方に延びる。本体部210の他側の弾性ロック片214は、本体部210の第2の面から斜め外方に延びる。
【0039】
図1~
図7に示すように、図示の実施形態において、シールド接続部材21は、1枚の薄板を打ち抜くことによって形成された一体打抜き部品である。このようにして、製造コストを削減することができ、製造効率を向上させることができる。しかしながら、本発明はこれに限定されず、シールド接続部材21は機械加工部品であってもよい。
【0040】
図1~
図7に示すように、本発明の例示的な実施形態において、電磁シールドアセンブリも開示されている。電磁シールドアセンブリは、2つのケーブルシールドスリーブ22と、上記のシールド接続部材21とを備える。2つのケーブルシールドスリーブ22は、2つのケーブルのシールド層にそれぞれ電気的に接続するために使用される。シールド接続部材21は、2つのケーブルシールドスリーブ22間に挟まれて、2つのケーブルシールドスリーブ22を電気的に接続するのに適している。
【0041】
図1~
図7に示すように、図示の実施形態において、電磁シールドアセンブリはシールドシェル23も備える。シールドシェル23は、第1のポートと、第1のポートとは反対側の第2のポートとを含み、第1のポートの内側に向かって突出する複数の第1のばね片231が、シールドシェル23の第1のポートの周壁に形成されている。2つのケーブルシールドスリーブ22の一端部221(図の左端)が、シールドシェル23の第1のポートに収容され、複数の第1のばね片231は、2つのケーブルシールドスリーブ22の外壁に電気的に接触するのに適している。
【0042】
図1~
図7に示すように、図示の実施形態において、ケーブルシールドスリーブ22の他端部222(図の右端)が、ケーブルのシールド層に圧着されるように構成され、ケーブルのシールド層は、ケーブルシールドスリーブ22を介してシールドシェル23に電気的に接続される。
【0043】
図1~
図7に示すように、図示の実施形態において、シールド接続部材21は内側ハウジング10に装着され、ケーブルシールドスリーブ22の一端部221は、内側ハウジング10のプラグ部11に嵌めるのに適しており、シールドシェル23は、内側ハウジング10およびケーブルシールドスリーブ22の一端部221に嵌めるのに適している。
【0044】
図1~
図7に示すように、図示の実施形態において、第2のポートの内側に向かって突出する複数の第2のばね片232が、シールドシェル23の第2のポートの周壁に形成され、複数の第2のばね片232は、シールドシェル23の第2のポートに挿入される相手側シールドシェル(図示せず)の外壁に電気的に接触するのに適している。
【0045】
図1~
図7に示すように、本発明の例示的な実施形態において、高電圧コネクタも開示されている。高電圧コネクタは、内側ハウジング10と電磁シールドアセンブリとを備える。電磁シールドアセンブリは内側ハウジング10に装着されている。
【0046】
図1~
図7に示すように、図示の実施形態において、高電圧コネクタはケーブル(図示せず)も備え、ケーブルの一端部が、ケーブルシールドスリーブ22を通過して内側ハウジング10内へ延びる。ケーブルシールドスリーブ22の一端部221は内側ハウジング10に嵌められ、他端部222はケーブルのシールド層に圧着されている。
【0047】
図1~
図7に示すように、図示の実施形態において、高電圧コネクタは外側ハウジング30も備える。電磁シールドアセンブリ21、22、23および内側ハウジング10は、外側ハウジング30に収容されている。
【0048】
図1~
図7に示すように、図示の実施形態において、高電圧コネクタは端子(図示せず)も備える。端子は内側ハウジング10に配置されている。端子の一端部が、内側ハウジング10内へ延びるケーブルに電気的に接続され、端子の他端部が、相手側高電圧コネクタ(図示せず)の相手側端子に嵌合するために使用される。
【0049】
図1~
図7に示すように、図示の実施形態において、内側ハウジング10は2つのプラグ部11を有する。間隙12が2つのプラグ部11間に形成されている。シールド接続部材21は、内側ハウジング10の間隙12に挿入されている。2つのケーブルシールドスリーブ22の一端部221が、2つのプラグ部11にそれぞれ嵌められ、シールド接続部材21は、2つのケーブルシールドスリーブ22の側壁間にクランプされている。
【0050】
図1~
図7に示すように、図示の実施形態において、凸状リブ11aが、シールド接続部材21とは反対側のプラグ部11の外側壁に形成され、凸状リブ11aは、ケーブルシールドスリーブ22の内壁に当接し、それにより、ケーブルシールドスリーブ22がシールド接続部材21から離れる側に向かって、シールド接続部材21に対して所定の距離だけずれて、装着中に、ケーブルシールドスリーブ22がシールド接続部材21の端部ヘッド215に衝突することを防ぐようになっている。
【0051】
図1~
図7に示すように、図示の実施形態において、スロット13が、内側ハウジング10の間隙12の底部に形成され、シールド接続部材21の固定端部213がスロット13に挿入されている。シールド接続部材21の第1の弾性アーム211および第2の弾性アーム212は、間隙12に収容され、2つのケーブルシールドスリーブ22にそれぞれ電気的に接触する。
【0052】
図1~
図7に示すように、図示の実施形態において、内側ハウジング10に、シールド接続部材21の弾性ロック片214に対応するスロット孔14も形成され、スロット孔14はスロット13に連通し、シールド接続部材21の弾性ロック片214はスロット孔14にロックされている。このようにして、シールド接続部材21を内側ハウジング10に固定することができる。
【0053】
上記の実施形態は例示的なものであり、限定的なものではないことを、当業者には理解されたい。例えば、当業者であれば、構成上または原理上矛盾することなく、上記の実施形態に多くの修正を加えることができ、異なる実施形態に記載する様々な特徴を互いに自由に組み合わせることができる。
【0054】
いくつかの例示的な実施形態について図示し説明したが、本開示の原理および趣旨から逸脱することなく、これらの実施形態に様々な変更または修正を加えることができることが、当業者には理解されよう。本開示の範囲は、特許請求の範囲およびその均等物により定義される。
【0055】
本明細書で使用されるとき、単数形で記載され「a」または「an」という単語が前に付く要素は、前記の要素またはステップの複数形を除外することが明示的に述べられていない限り、これらを除外しないものとして理解すべきである。さらに、本発明の「一実施形態」への言及は、記載された特徴を同じく組み込む追加の実施形態の存在を除外するものとして解釈されることを意図していない。さらに、そうではないと明示的に述べられていない限り、特定の特性を有する1つの要素または複数の要素を「備える」または「有する」実施形態は、その特性を有していない追加のそのような要素を含んでよい。
【外国語明細書】