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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023099356
(43)【公開日】2023-07-12
(54)【発明の名称】肺静脈隔離用二重バルーン
(51)【国際特許分類】
   A61B 18/14 20060101AFI20230705BHJP
   A61M 25/10 20130101ALI20230705BHJP
【FI】
A61B18/14
A61M25/10 520
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022211720
(22)【出願日】2022-12-28
(31)【優先権主張番号】63/295,344
(32)【優先日】2021-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/059,217
(32)【優先日】2022-11-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】511099630
【氏名又は名称】バイオセンス・ウエブスター・(イスラエル)・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Biosense Webster (Israel), Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアム・ジェームズ・アグニュー
(72)【発明者】
【氏名】ハミド・マサウド
【テーマコード(参考)】
4C160
4C267
【Fターム(参考)】
4C160KK03
4C160KK04
4C160KK17
4C160KK54
4C267AA09
4C267BB02
4C267BB30
4C267CC19
(57)【要約】
【課題】バルーン型医療装置を提供すること。
【解決手段】遠位バルーンを使用して、拍動している心臓における電気的アブレーションのための第2のバルーンの安定性を確保することができるように、アブレーションエンドエフェクタの様々な実施例が、独立して膨張可能な2つのバルーンを用いて図示及び説明される。アブレーションエンドエフェクタを動作させるための方法及び技術も説明される。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向軸に沿って近位部分から遠位部分まで延在する管状部材と、
前記管状部材の内側からアクチュエータシャフト遠位端まで延在するアクチュエータシャフトと、
前記アクチュエータシャフト遠位端に結合された第1のバルーン遠位部分と摺動可能なカプラに結合された第1のバルーン近位部分とを備える第1のバルーンと、
第2のバルーンであって、前記第2のバルーンが、
前記管状部材に結合された第2のバルーン近位部分と、前記摺動可能なカプラに結合された第2のバルーン遠位部分とを備え、前記摺動可能なカプラが、
カプラ本体であって、前記カプラ本体を通って前記長手方向軸に沿って延在する開口部を備えるカプラ本体を含み、
前記開口部が、前記アクチュエータシャフトに対して前記カプラ本体の移動を可能にし、前記カプラ本体と前記アクチュエータシャフトとの間に密封嵌合を提供するように構成されている、第2のバルーンと、を備えるバルーン型医療装置。
【請求項2】
前記第1のバルーンが、前記第1のバルーンの遠位端部分の上方に配置されるノーズピースを用いて前記アクチュエータシャフト遠位端に接続され、前記ノーズピースと前記アクチュエータシャフトとの間に前記第1のバルーンの前記遠位端部分を捕捉する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第1のバルーンが、前記第1のバルーンの近位端部分及び前記摺動可能なカプラの前記カプラ本体の上方に配置される結合リングを用いて前記摺動可能なカプラに接続され、それにより、前記第1のバルーンの前記近位端部分が前記結合リングと前記カプラ本体との間に捕捉されている、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記第2のバルーンの遠位端部分が、結合リングと前記カプラ本体との間に捕捉されている、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
少なくとも1つの引張りワイヤが、前記カプラ本体に接続され、それにより、前記少なくとも1つの引張りワイヤが前記管状部材の前記近位部分に向かって後退させられると、前記摺動可能なカプラが前記アクチュエータシャフトに対して並進する、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つの引張りワイヤが、前記長手方向軸に対して直径方向に配置される2つの引張りワイヤを備える、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記アクチュエータシャフトが、
第1の通路であって、ガイドワイヤを前記第1の通路に挿入することを可能にする、第1の通路と、
前記第1の通路と略平行な第2の通路であって、流体が前記第2の通路を通って流れ、少なくとも1つの周辺ポートを通って出ることを可能にする、第2の通路とを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記アクチュエータシャフトは、ガイドワイヤの挿入を可能にする第1の通路と、流体ポートを介して前記第2のバルーンに進入する流体流を提供する第2の通路と、前記第1のバルーンへの流体流を可能にする第3の通路とを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記密封嵌合が、前記アクチュエータシャフトの外径と前記カプラ本体の内径との差よりも大きい厚さを有する、前記アクチュエータシャフトの外面上に配置される固体潤滑剤コーティングを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記密封嵌合が、前記アクチュエータシャフトの外径と前記カプラ本体の内径との差よりも大きい厚さを有する、前記カプラ本体の内面上に配置される固体潤滑剤コーティングを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記第2のバルーンが、前記第2のバルーンの外面上に配置される複数の電極を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記第1のバルーンが、前記第1のバルーンの外面上に配置される複数の電極を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記第1のバルーンが、前記第1のバルーンの外面上に配置される複数の電極を含み、前記第2のバルーンが、前記第2のバルーンの外面上に配置される複数の電極を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項14】
前記アクチュエータシャフトが、流体を前記第2のバルーンに送達するための一次灌注通路を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項15】
前記アクチュエータシャフトが、前記第2のバルーンへの流体の送達とは独立して、流体を前記第1のバルーンに送達するための二次灌注通路を含む、請求項1に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示される主題は、電気生理学的カテーテル、特に心臓組織をアブレーションすることができる電気生理学的カテーテルに関する。
【背景技術】
【0002】
心臓組織のアブレーションは、心不整脈の治療に使用されている。アブレーションエネルギーは、通常、アブレーションすべき組織に沿ってアブレーションエネルギーを送達することができる先端部分によって心臓組織に供給される。これらのカテーテルの一部は、様々な電極3次元構造からのアブレーションエネルギーを投与する。このようなカテーテルを組み込むアブレーション処置は、X線透視法を使用して可視化され得る。
【図面の簡単な説明】
【0003】
本明細書は、本明細書に記載の主題を特に指摘し、且つ明確にその権利を主張する特許請求の範囲で終了するが、その主題は、添付の図面と併せて取られた特定の実施例の以下の説明からよりよく理解されると考えられ、図面において、同様の参照番号は同じ要素を特定する。
図1A】医療処置において使用するための例示的なデバイスの概略図である。
図1B図1Aに示される挿入図の拡大部分を示す。
図2図1Bの拡大部分の縦断面図を示す。
図3A】本明細書に開示されるデバイスの第1の実施例を示す。
図3B】本明細書に開示されるデバイスの第2の実施例を示す。
図3C】本明細書に開示されるデバイスの第3の実施例を示す。
図4A】本明細書に開示されるデバイスの第1の動作モードを示す
図4B】本明細書に開示されるデバイスの第2の動作モードを示す
図4C】本明細書に開示されるデバイスの第3の動作モードを示す
図5A】モデル肺静脈を備えるプロトタイプを示す。
図5B】モデル肺静脈を備えるプロトタイプを示す。
図5C】モデル肺静脈を備えるプロトタイプを示す。
図6】心臓アブレーション処置のために本明細書に開示されるデバイスと併せて使用される全体的環境及びシステムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0004】
以下の詳細な説明は、図面を参照しながら読まれるべきものであり、異なる図面における同様の要素には同一の番号が付けられている。図面は、必ずしも縮尺どおりとは限らず、選択された実施形態を描写しており、また本発明の範囲を限定することを意図していない。詳細な説明は、限定ではなく、例として、本発明の原理を例解する。この説明は、当業者が本発明を製造及び使用することを明らかに可能にし、また本発明を実施するための最良の態様であると現在考えられているものを含めて、本発明のいくつかの実施形態、適応例、変形例、代替物及び使用を説明する。
【0005】
本明細書で使用される際、任意の数値又は数値範囲に対する「約」又は「略」という用語は、構成要素の一部又は構成要素集合を、本明細書に記載のその意図された目的に沿って機能させるのに適した寸法の許容誤差を示すものである。より具体的には、「約」又は「略」は、挙げた値の±10%の数値範囲のことであってもよく、例えば「約90%」は、81%から99%の数値範囲のことであってもよい。更に、本明細書で使用される場合、「患者」、「宿主」、「ユーザー」、及び「被験者」という用語は、任意のヒト又は動物被験体を指し、ヒト患者における本発明の使用が好ましい実施形態を表すが、システム又は方法をヒトの使用に限定することを意図するものではない。
【0006】
概説
機能不全の心臓を治療するための心組織のアブレーションは、このような治療を実施するための周知の処置である。典型的には、アブレーションを成功させるために、心筋の様々な位置で心臓の電極電位を測定する必要がある。更に、アブレーション中の温度測定により、アブレーションの有効性を測定することができるデータがもたらされる。肺静脈隔離(PVI)は、バルーンを使用して、バルーンの外面に取り付けられた電極を介して、又はバルーンの内側に圧送される極低温冷却流体によって熱アブレーションを適用するバルーンエンドエフェクタを介して肺静脈内に円周方向損傷を形成する技術である。極低温冷却では、極低温流体の非常に低い温度により、バルーンの外面を心臓組織に強く接着し(すなわち、粘着性アイシクル効果)、バルーン表面と組織との間にシールが形成されている。電気的アブレーションでは、アイシクル効果はなく、したがって、作業者は、静脈を通した血液の圧送にもかかわらず、良好な接触を確実にするために、一定の圧力をバルーンに印加しなければならない。
【0007】
本発明者らは、電気的アブレーション(無線周波数又は不可逆性電気穿孔)による肺静脈隔離に使用することができるバルーン型医療用カテーテル100を考案した。図1Aに示されるように、カテーテル100は、長手方向軸L-Lに沿って延在する2つの部分(ハンドル組立体100A及びエンドエフェクタ100B)から作られる。ハンドル組立体100Aは、ピニオンが少なくとも1つ以上の引張りワイヤを並進させることを可能にするようにウォームホイールを回転させる回転可能ホイール104を有する近位位置(作業者に最も近い近位)に設けられているハンドル102を含む。ハンドル102はまた、カテーテルシャフト10の内側に配置されているアクチュエータシャフト20が長手方向軸L-Lに沿って並進することを可能にするプッシャ又はプラー部材106を含む。エンドエフェクタ100Bは、長手方向軸L-Lに沿って近位ハンドル100A又は近位部分10Aから遠位部分10Bまで延在する管状部材10の形態のカテーテルシャフトを含む。磁気位置検知コイル12(2軸コイル又は3軸コイル)が管状シャフト10内に取り付けられ、インピーダンス電極14がシャフト10上に取り付けられ、インピーダンス電極14は、磁気検知コイル12と併せて使用されて、電極12の位置情報(したがって管状シャフト10の位置)を提供することができる。磁気コイル12及びインピーダンス電極14を用いた位置検知のための技術は、当技術分野で周知であり、図6を参照しながら文脈において説明される。
【0008】
プッシャ106を介して軸L-Lに沿って管状部材10に対して移動可能であるように設計されたアクチュエータシャフト20が、管状部材10の内側に部分的に配置されている。アクチュエータ20の遠位端22には、アクチュエータシャフト遠位端22に結合された第1のバルーン遠位部分32を介して遠位端22に接続された第1のバルーン30が取り付けられている。第1のバルーン30は、遠位端22の近位に配置されている摺動可能なカプラ50に結合されている。第1のバルーンは、第1のバルーン近位部分34とカプラ50との間に移動が起きないように、摺動可能なカプラに結合された第1のバルーン近位部分34を有する。第2のバルーン40がカプラ50の近位に設けられている。第2のバルーンは、管状部材10に結合された第2のバルーン近位部分44と、摺動可能なカプラ50に結合された第2のバルーン遠位部分42とを有する。この例示的な実施形態では、アクチュエータシャフトは、ガイドワイヤ70が管状部材10を通ってハンドル102まで延在することを可能にする貫通通路を含んでもよい。
【0009】
図1Bの挿入図を参照すると、カプラ50がアクチュエータシャフト20上で軸L-Lに沿って摺動可能であることを可能にしながら、カプラ50が第1のバルーン30と第2のバルーン40とを接続するために使用されることが分かる。カプラ50は、カプラ本体52を通って長手方向軸に沿って延在する開口部54を備えるカプラ本体52を有することに留意されたい。貫通開口部54は、アクチュエータシャフト20に対してカプラ本体52の移動を可能にし、カプラ本体52とアクチュエータシャフト20との間に密封嵌合又は摺動シール26を提供する。
【0010】
第1のバルーン30は、リングリテーナ56とカプラ34の外面との間に捕捉された第1のバルーン30の近位部分34を有する。すなわち、第1のバルーン30は、第1のバルーン30の近位端部分34及び摺動可能なカプラ50のカプラ本体52の上方に配置されている結合リング56を用いて摺動可能なカプラに物理的に接続され、それにより、第1のバルーンの近位端部分は、結合リング56とカプラ本体52との間に捕捉されている。リテーナ56がバルーン遠位部分34の上方に配置されていると、リテーナ56は、接着接合又は機械的圧着によってカプラ本体52に接続することができる。第1のバルーンの遠位部分36は、アクチュエータシャフトとリテーナノーズピース58との間に捕捉され得、リテーナノーズピース58は、ノーズピース58がアクチュエータシャフトに圧着又は接着剤によって接合され得るように、リテーナリング56と同様の構成を有してもよい。第2のバルーン40は、リングリテーナ56とカプラ52の外面との間に捕捉され、接着剤又は機械的保持技術によってカプラに接続された第2のバルーン40の遠位部分42を有する。第2のバルーン40の近位部分44は、適切な保持技術(例えば、接着剤又はポリマーリフロー)によって管状部材10の内側に捕捉されている。リテーナリング56及びノーズピース58は、(アクチュエータシャフト内に配置されている電気トレース又はワイヤを介して)アクチュエータシャフトに電気的に接続することができる。
【0011】
カプラ50は、少なくとも1つの引張りワイヤ60Aに結合され得、カプラ50がアクチュエータシャフト20に沿って摺動させられるように、シャフト20に対して移動可能であるように構成され得る。すなわち、少なくとも1つの引張りワイヤ60Aが管状部材10の近位部分に向かって後退すると、摺動可能なカプラ50はアクチュエータシャフト20に対して並進する。対称のために直径方向に配置された2つの引張りワイヤが示されているが、カプラ50の並進を可能にするには1つのワイヤのみが必要である。引張りワイヤ60A又は引張りワイヤ60Bは、カプラ50に接合されたインサート成形であり得る。
【0012】
上述したように、アクチュエータシャフト20は、第1の通路22であって、ガイドワイヤ70を第1の通路22に挿入することを可能にする、第1の通路22と、第1の通路と略平行な第2の通路24であって、流体100が第2の通路24を通って流れ、少なくとも1つの周辺ポート28を通って出ることを可能にする、第2の通路24とを含む。第2の通路24は、弁を備える洗浄ポンプに接続され、第2の通路24に入り、第2のバルーンに出る流体の流れを制御する。また、アクチュエータシャフトには、第2のバルーン40への流体流とは独立して第1のバルーン30への流体流を可能にする第3の通路27が組み込まれている。第3の通路27はまた、弁を介して洗浄ポンプに接続され、第3の通路27及びバルーン30への流体の流れを制御する。図2に示されるように、第1の通路及び第2の通路は、第2の通路及び第3の通路のそれぞれの弁(不図示)まで戻るように延在する分割ブロック25によって分離されている。第2の通路及び第3の通路は、動作モードに対して後述するように、バルーンの独立した膨張を可能にする。
【0013】
図2を参照すると、アクチュエータ20は、内面52Aの内径ID52よりもわずかに小さい、外面間で直径方向に測定された外径OD20を有する。「t」として示されるこの間隙の間には、アクチュエータシャフト20とカプラ内面52Aとの間の実質的な摺動シールを確保する固体タイプの潤滑剤コーティングなどの適切なシール26が配置されている。好ましい実施形態では、摺動シール26の厚さ「t」は、アクチュエータシャフト20の外面20A上のコーティング26の形態で約5から20ミクロンである。厚さtは、アクチュエータシャフトの外径OD20とカプラ本体52の内径ID52との差よりも大きい厚さtとする。或いは、又はそれに加えて、コーティング26は、アクチュエータシャフトの外径とカプラ本体52の内径ID52との差よりも大きい厚さtを有するカプラ本体52の内面52A上に配置され得る。或いは、コーティング26を排除することができ、代わりに、アクチュエータシャフトは、カプラ本体52の内径ID52と実質的に同じであるか又はそれよりわずかに大きい外径OD20を有する潤滑性材料、例えばテフロン(登録商標)から作ることができ、それにより、アクチュエータシャフト20に対してカプラ52の移動を依然として可能にしながら、アクチュエータシャフト20とカプラ本体52との間に十分に緊密なシールを形成することができる。アクチュエータシャフトの外径OD20がカプラ本体52の内径ID52以下である更に別の変形形態では、図1Bに示されるように、少なくとも1つのOリング受容溝をカプラの内面に形成して、Oリング60Aを受容することができる。第2のOリング溝はまた、第2のOリング60Bを受容するために設けることができる。
【0014】
バルーンは、以下のように組み立てることができる。アクチュエータシャフト20は、第2のバルーン40、(リテーナリング56がカプラ50に取り付けられている)カプラ50、及び第1のバルーン30に挿入され、これらの構成要素は、バルーンとカプラとの間の正しい間隔を確保するためにジグ(不図示)に取り付けられる。正しい間隔が作られると、第2のバルーン40の近位部分44を管状シャフト10に接合することができる。リテーナリング56は、第2のバルーン40の遠位部分42及びカプラ50に接合され、他方のリテーナリング56は、第1のバルーン30の近位部分34に接合されている。ノーズピースは、第1のバルーンの遠位部分36をアクチュエータシャフト20の遠位部分に接合するために使用することができる。
【0015】
図3Aを参照すると、第2のバルーン40は、第2のバルーン40の外面46上に配置されている複数の電極80Aから電極80Eを有してもよいことが分かる。例示的な実施形態では、第2のバルーンは、第2のバルーンの外面46の長手方向軸の周りに等角に配置されている8個から10個の電極を有してもよい。図3Bに示される更に別の実施形態では、第1のバルーン30は、第1のバルーンの外面36上に配置されている複数の電極90Aから電極90Fを含んでもよい。図3Cでは、第1のバルーン30は、第1のバルーンの外面36上に配置されている複数の電極90Aから電極90Jを含み、第2のバルーン40もまた、第2のバルーン40の外面46上に配置されている複数の電極80Aから電極80Jを含む。孔108は、アブレーション中に電極を洗浄する方法として、洗浄流体がバルーンから逃げることを可能にするために、バルーン表面を通して設けることができることに留意されたい。図3Aから図3Cでは、各バルーンは、付録に提供される写しとともに参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第10660700号(B2)に説明及び図示される10電極構成などの8個から12個の電極を有してもよい。図3Aの好ましい実施例では、第1のバルーンはいかなる電極も有しておらず(したがって孔108が設けられておらず)、アブレーション電極は、電極を洗浄するための孔を備える第2のバルーン40に設けられている。
【0016】
図4A図4B及び図4Cは、本発明によって達成することができる少なくとも3つの構成を示す。図4Aでは、独立した膨張を利用する本発明の概念の能力を示すために、第1のバルーン30がわずかに膨張し、第2のバルーン40が収縮した状態で示されている。意図された使用において、第1のバルーン30(その最大長Lmaxまで完全に伸長されたアクチュエータシャフトとともにわずかに膨張される)は、肺静脈の内側の十分な長さまで肺静脈の中に挿入され、わずかに膨張され(図4A)、肺静脈の中への正しい挿入長を確保するであろう。挿入長は、磁気位置センサ12を用いたインピーダンス測定によって、並びに電極12、ノーズピース58、及びリテーナリング56のインピーダンス測定によって決定することができ、それにより、第2のバルーンが膨張されると、電気エネルギーが印加される前に、第2のバルーン上の全ての電極80が肺静脈と良好に接触する。インピーダンス電極14、56及び58を有する磁気センサ12について、図6を参照しながら説明する。
【0017】
第1のバルーン30が所望の位置に配置されていると、第1のバルーン30がポート28Bを介してその最大直径まで完全に膨張されている間、管状シャフト10は静止したままであり得る。第1のバルーンが膨張すると、第1のバルーン30の長さが短くなり、アクチュエータシャフト20をカプラ50に対して後退させる。完全に膨張すると、第1のバルーン30は、肺静脈PVの壁に係止されたままである。このとき、第2のバルーンは、ポート28Aを介して(ポート28Bから独立して)流体110で膨張させることができる。バルーンの多孔性に起因して、一部の流体110は、第2のバルーン40の内部から逃げる。作業者は、シャフト20を後退させながらチューブ10を静止状態に保持することによって、第2のバルーン40のサイズを調節することができる。第1のバルーン30は孔を有しておらず、膨張圧力は一定のままであり、したがってその最大外径OD1maxは一定のままであるので、シャフト20を近位方向に調節すると、摺動可能なカプラ50が自動的に近位方向に調節されて、第2のバルーン40の長手方向の長さが短くなり、それによってその直径が最大直径OD2maxまで増加する。この時点で、作業者は、(図6に関連して図示及び説明されるように)第2のバルーン40’上の電極80にアブレーションエネルギーを印加することができる。アブレーションが完了すると、ここでは図4Cに示すように、第1のバルーン30を収縮させることができ、流体はポート28Bから排出される。第2のバルーン40は、アブレーションの有効性を評価するためのインピーダンス測定が実行することができるように、膨張したままであり得る。或いは、第2のバルーン40は、第1のバルーン30と同時に収縮させることもできる。
【0018】
図5A、5B及び5Cは、当業者によって利用され得る別の技術として、異なる一連の膨張におけるプロトタイプを示す。図5Aでは、第1のバルーン30は、図5Bの肺静脈PVの小型モデルへの進入を可能にするために膨張されていない。第2のバルーン40は、第1のバルーンがPVに接近するにつれて、わずかに膨張させることができる。図5Cでは、第1のバルーン30は、完全にPVの内側にある一方、第2のバルーン40は、肺静脈PVへの入口のアブレーションのために、その等高線(したがって、アブレーション電極80[不図示])をここで提示している。この段階で、第2のバルーン40を最初に膨張させ、次に第1のバルーン30を膨張させて、第2のバルーンのPVへの固定を確実にすることができる。或いは、第1のバルーン30が最初に膨張され得、第2のバルーン40が次に膨張され得、その後、図4Cに記載されるように、アブレーションエネルギーが電極に送達され得る。
【0019】
図6は、本開示の例示的な態様による、マッピングシステム124の描写図である。ここに示すシステムは、生きている被験者(例えば、患者128)の身体部分(例えば、心臓126の心腔)に挿入されるように構成されているカテーテルシャフト10を含む。医師130は、エンドエフェクタの偏向可能セグメントを操作することによって、本明細書に説明及び図示されるエンドエフェクタ100Bを患者128の心臓126内の標的位置にナビゲートする。患者128は、ユニット143によって駆動される複数の磁場発生コイル142を含むパッドによって生成された磁場内に配置されている。磁場発生コイル142は、生きている被験者(例えば、患者128)の身体部分(例えば、心臓126)が位置する領域に、それぞれ異なる周波数を有するそれぞれの交流磁場を生成させるように構成されている。磁気コイルセンサ12は、それぞれの磁場を検知するのに応じて電気信号を出力するように構成されている。例えば、9つの異なる周波数を有する9つの異なる交流磁場をそれぞれ生成する9つの磁場発生コイル142が存在する場合、磁気コイルセンサ12によって出力される電気信号は、9つの異なる周波数の交流磁場の成分を含む。各磁場の大きさは、磁気コイルセンサ12の位置が磁気コイルセンサ12によって検知された磁場から決定されることができるように、それぞれの磁場発生コイル142からの距離とともに変化する。したがって、伝達された交流磁場は、電気信号が磁気コイルセンサ12の位置及び向きを示すように、センサ12内に電気信号を生成する。磁気コイルセンサは、3つの異なる向きの軸を測定するための3軸センサであり得ることに留意されたい。
【0020】
いくつかの例示的な態様では、処理回路141は、電極14又は体表面電極149及び磁気センサ12から受信した位置信号を使用して、心腔内などの身体部分内の組立体100Bの位置を推定する。いくつかの例示的な態様では、処理回路141は、電極14及び149から受信した位置信号を、以前に取得した磁気位置較正位置信号と相関させて、身体部分内の組立体100Bの位置を推定する。電極14の位置座標は、他の入力の中でもとりわけ、電極14と体表面電極149との間の測定されたインピーダンス、電圧、又は電流分布の割合に基づいて、処理回路141によって決定されてもよい。
【0021】
電流分布測定及び/又は外部磁場を使用する位置検知の方法は、様々な医療用途、例えば、Biosense Webster Inc.(カリフォルニア州アーバイン)によって製造されたCarto(登録商標)システムで実装され、米国特許第5,391,199号、同第6,690,963号、同第6,144,118号、同第6,239,724号、同第6,618,612号、同第6,332,089号、同第7,756,576号、同第7,869,865号、及び同第7,848,787号、国際公開第96/05768号、並びに米国特許出願公開第2002/0065455号(A1)及び同第2004/0068178号(A1)に詳細に記載されており、これらは全て参照により本明細書に組み込まれる。
【0022】
Carto(登録商標)3システムには、複合電流分布・磁気ベースの位置追跡技術である活性電流位置特定(ACL:Active Current Location)が適用される。いくつかの例示的な態様では、ACLを使用して、処理回路141は電極14の位置を推定する。いくつかの例示的な態様では、電極14、149から受信された信号は、電流分布比(又は別の電気値)を磁気位置較正位置信号から以前に取得された位置にマッピングする電流位置行列(CPM)と相関される。電流分布比は、電極14から体表面電極149に流れる電流の体表面電極149の測定に基づく。
【0023】
いくつかの例示的な態様では、磁気センサを含まないカテーテルを可視化するために、処理回路141は、独立電流位置(ICL)技術と呼ばれる電気信号ベースの方法を適用してもよい。ICLでは、処理回路141は、カテーテルが可視化される容積の各ボクセルについて局所スケーリングファクタを計算する。この係数は、投げ縄形状カテーテルなど、空間関係が分かっている複数の電極を備えるカテーテルを使用して確認される。しかし、正確な局所スケーリングをもたらすが(例えば、数ミリメートルにわたって)、そのサイズが数センチメートル程度である心室全体の容積に適用されると、ICLはあまり正確ではなくなる。電流分布割合に基づき位置が計算されるICL法は誤差が生じ得、電流ベースのICL空間の非線形性に起因して組立体100Bの歪んだ形状がもたらされる可能性がある。いくつかの例示的な態様では、処理回路141は、開示されたICL方法を適用して、電極80Aから電極80J間の既知のより小さいスケールの距離に基づいて、ICL空間及び組立体100B形状を正しいものにスケーリングしてもよい。
【0024】
典型的には汎用コンピュータの一部である処理回路141は、適切なフロントエンド及びインタフェース回路44を介して更に接続されて、体表面電極149から信号を受信する。処理回路141は、患者128の胸までケーブル139を走るワイヤによって体表面電極149に接続されている。カテーテル100Aは、処理回路141に結合するために挿入チューブ10の近位端100Aに配置されたコネクタ147を含む。
【0025】
いくつかの例示的な態様では、処理回路141は、アブレーションバルーン上の挿入チューブ10及び電極80A~80Jの計算された位置座標に応じて、ディスプレイ127、カテーテル100aの少なくとも一部の表現131、及び解剖学的マップ又は(例えば、マッピング処理からの、又は本明細書に示されるシステムに以前に登録された身体部分のスキャン(例えば、CT又はMRI)からの)身体部分をレンダリングする。
【0026】
処理回路機構141は、本明細書に記載の機能を実施するように通常ソフトウェアにおいてプログラムされている。このソフトウェアは、例えばネットワーク上で、コンピュータに電子形態でダウンロードしてもよく、その代わりに又は更に、磁気メモリ、光メモリ若しくは電子メモリなどの非一時的有形媒体に提供し且つ/又は格納してもよい。ここに示されるシステムはまた、処理回路141によって使用されるメモリ151を含んでもよい。本明細書に説明及び図示される構成要素及びシステムによって、バルーン型アブレーションエフェクタを動作させる方法を達成することができる。本方法は、長手方向軸L-Lに沿って近位部分10Aから遠位部分10Bまで延在する管状部材10であって、アクチュエータシャフト20が管状部材10の内側からアクチュエータシャフト遠位端22まで延在し、アクチュエータシャフト20が複数の流体ポートを有する、管状部材10を有するエンドエフェクタを用いて達成することができる。エンドエフェクタ100Bは、アクチュエータシャフト遠位端22に結合された第1のバルーン遠位部分32と、摺動可能なカプラ50に結合された第1のバルーン近位部分34とを備える第1のバルーン30を含む。エンドエフェクタ100はまた、管状部材10に結合された第2のバルーン近位部分44と、摺動可能なカプラ50に結合された第2のバルーン遠位部分42とを備える第2のバルーン40を含む。本方法のステップは、アクチュエータシャフトを管状部材に対してアクチュエータシャフトの最大長まで遠位方向に延在させるステップと、第1のバルーンが第1のバルーン外径に到達し、第2のバルーンが第2のバルーン直径に到達するように、流体ポートを介して流体で第1のバルーン及び第2のバルーンのうちの少なくとも1つを膨張させるステップと、管状シャフトに対してカプラ本体を後退させることによって、第2のバルーンの第2のバルーン外径を最大外径まで増加させ、第1のバルーンの第1のバルーン外径を減少させるステップとを含む。
【0027】
他のステップは、管状シャフトの近位部分に向かって長手方向軸に沿ってアクチュエータシャフトを後退させることによって、第1のバルーン外径を最大外径まで増加させるステップを含む。
【0028】
本明細書に記載の実施例又は実施形態のいずれも、上記のものに加えて又はそれらの代わりに様々な他の特徴を含むことができる。本明細書に記載の教示、表現、実施形態、実施例などは、互いに対して独立して考慮されるべきではない。本明細書の教示を組み合わせることができる様々な適切な方法は、本明細書の教示に鑑みて当業者には明らかであるべきである。
【0029】
本発明に含まれる主題の例示的な実施形態について図示及び説明したが、本明細書に記載の方法及びシステムの更なる適合は、特許請求の範囲から逸脱することなく適切な修正によって達成することができる。更に、上記の方法及びステップが特定の順序で発生する特定の事象を示す場合、特定のステップは、説明された順序で実行される必要はなく、ステップが、実施形態がそれらの意図された目的のために機能することを可能にする限り、任意の順序で実行されることが意図される。したがって、本開示の趣旨の範囲内であるか、又は特許請求の範囲に見出される本発明と同等である本発明の変形例が存在する限り、本特許はそれらの変形例も包含することが意図されている。一部のそのような修正は、当業者には明らかであるはずである。例えば、上述の実施例、実施形態、幾何学的形状、材料、寸法、比率、ステップなどは、例示的なものである。したがって特許請求の範囲は、明細書及び図面に記載される構造及び操作の特定の詳細に限定されるべきではない。
【0030】
〔実施の態様〕
(1) 長手方向軸に沿って近位部分から遠位部分まで延在する管状部材と、
前記管状部材の内側からアクチュエータシャフト遠位端まで延在するアクチュエータシャフトと、
前記アクチュエータシャフト遠位端に結合された第1のバルーン遠位部分と摺動可能なカプラに結合された第1のバルーン近位部分とを備える第1のバルーンと、
第2のバルーンであって、前記第2のバルーンが、
前記管状部材に結合された第2のバルーン近位部分と、前記摺動可能なカプラに結合された第2のバルーン遠位部分とを備え、前記摺動可能なカプラが、
カプラ本体であって、前記カプラ本体を通って前記長手方向軸に沿って延在する開口部を備えるカプラ本体を含み、
前記開口部が、前記アクチュエータシャフトに対して前記カプラ本体の移動を可能にし、前記カプラ本体と前記アクチュエータシャフトとの間に密封嵌合を提供するように構成されている、第2のバルーンと、を備えるバルーン型医療装置。
(2) 前記第1のバルーンが、前記第1のバルーンの遠位端部分の上方に配置されるノーズピースを用いて前記アクチュエータシャフト遠位端に接続され、前記ノーズピースと前記アクチュエータシャフトとの間に前記第1のバルーンの前記遠位端部分を捕捉する、実施態様1に記載の装置。
(3) 前記第1のバルーンが、前記第1のバルーンの近位端部分及び前記摺動可能なカプラの前記カプラ本体の上方に配置される結合リングを用いて前記摺動可能なカプラに接続され、それにより、前記第1のバルーンの前記近位端部分が前記結合リングと前記カプラ本体との間に捕捉されている、実施態様1に記載の装置。
(4) 前記第2のバルーンの遠位端部分が、結合リングと前記カプラ本体との間に捕捉されている、実施態様1に記載の装置。
(5) 少なくとも1つの引張りワイヤが、前記カプラ本体に接続され、それにより、前記少なくとも1つの引張りワイヤが前記管状部材の前記近位部分に向かって後退させられると、前記摺動可能なカプラが前記アクチュエータシャフトに対して並進する、実施態様1に記載の装置。
【0031】
(6) 前記少なくとも1つの引張りワイヤが、前記長手方向軸に対して直径方向に配置される2つの引張りワイヤを備える、実施態様5に記載の装置。
(7) 前記アクチュエータシャフトが、
第1の通路であって、ガイドワイヤを前記第1の通路に挿入することを可能にする、第1の通路と、
前記第1の通路と略平行な第2の通路であって、流体が前記第2の通路を通って流れ、少なくとも1つの周辺ポートを通って出ることを可能にする、第2の通路とを含む、実施態様1に記載の装置。
(8) 前記アクチュエータシャフトは、ガイドワイヤの挿入を可能にする第1の通路と、流体ポートを介して前記第2のバルーンに進入する流体流を提供する第2の通路と、前記第1のバルーンへの流体流を可能にする第3の通路とを含む、実施態様1に記載の装置。
(9) 前記密封嵌合が、前記アクチュエータシャフトの外径と前記カプラ本体の内径との差よりも大きい厚さを有する、前記アクチュエータシャフトの外面上に配置される固体潤滑剤コーティングを備える、実施態様1に記載の装置。
(10) 前記密封嵌合が、前記アクチュエータシャフトの外径と前記カプラ本体の内径との差よりも大きい厚さを有する、前記カプラ本体の内面上に配置される固体潤滑剤コーティングを備える、実施態様1に記載の装置。
【0032】
(11) 前記第2のバルーンが、前記第2のバルーンの外面上に配置される複数の電極を含む、実施態様1に記載の装置。
(12) 前記第1のバルーンが、前記第1のバルーンの外面上に配置される複数の電極を含む、実施態様1に記載の装置。
(13) 前記第1のバルーンが、前記第1のバルーンの外面上に配置される複数の電極を含み、前記第2のバルーンが、前記第2のバルーンの外面上に配置される複数の電極を含む、実施態様1に記載の装置。
(14) 前記アクチュエータシャフトが、流体を前記第2のバルーンに送達するための一次灌注通路を含む、実施態様1に記載の装置。
(15) 前記アクチュエータシャフトが、前記第2のバルーンへの流体の送達とは独立して、流体を前記第1のバルーンに送達するための二次灌注通路を含む、実施態様1に記載の装置。
【0033】
(16) バルーンエンドエフェクタを操作する方法であって、
エンドエフェクタを提供するステップであって、前記エンドエフェクタが、
長手方向軸に沿って近位部分から遠位部分まで延在する管状部材であって、アクチュエータシャフトが前記管状部材の内側からアクチュエータシャフト遠位端まで延在し、前記アクチュエータシャフトが複数の流体ポートを有する、管状部材と、
前記アクチュエータシャフト遠位端に結合された第1のバルーン遠位部分、及び摺動可能なカプラに結合された第1のバルーン近位部分を備える第1のバルーンと、
前記管状部材に結合された第2のバルーン近位部分、及び前記摺動可能なカプラに結合された第2のバルーン遠位部分を備える第2のバルーンとを含む、ステップと、
前記アクチュエータシャフトを前記管状部材に対して前記アクチュエータシャフトの最大長まで遠位方向に延在させるステップと、
前記第2のバルーンを膨張させることなく前記第1のバルーンを膨張させるステップと、
前記第2のバルーンを膨張させるステップとを含む、方法。
(17) 管状シャフトに対してカプラ本体を後退させることによって、前記第2のバルーンの第2のバルーン外径を最大外径まで増加させ、前記第1のバルーンの第1のバルーン外径を減少させるステップを更に含む、実施態様16に記載の方法。
(18) 管状シャフトに対して、前記管状シャフトの前記近位部分に向かって前記長手方向軸に沿って前記アクチュエータシャフトを後退させることによって、第1のバルーン外径を最大外径まで増加させるステップを更に含む、実施態様16に記載の方法。
(19) 前記第2のバルーンが、前記第2のバルーンの外面上に配置される複数の電極を備える、実施態様16に記載の方法。
(20) 前記複数の電極を用いて組織をアブレーションすることを更に含む、実施態様19に記載の方法。
図1A
図1B
図2
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図5C
図6
【外国語明細書】