IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッドの特許一覧

<>
  • 特開-表示パネル及び表示装置 図1
  • 特開-表示パネル及び表示装置 図2
  • 特開-表示パネル及び表示装置 図3
  • 特開-表示パネル及び表示装置 図4
  • 特開-表示パネル及び表示装置 図5
  • 特開-表示パネル及び表示装置 図6
  • 特開-表示パネル及び表示装置 図7
  • 特開-表示パネル及び表示装置 図8
  • 特開-表示パネル及び表示装置 図9
  • 特開-表示パネル及び表示装置 図10
  • 特開-表示パネル及び表示装置 図11
  • 特開-表示パネル及び表示装置 図12
  • 特開-表示パネル及び表示装置 図13
  • 特開-表示パネル及び表示装置 図14
  • 特開-表示パネル及び表示装置 図15
  • 特開-表示パネル及び表示装置 図16
  • 特開-表示パネル及び表示装置 図17
  • 特開-表示パネル及び表示装置 図18
  • 特開-表示パネル及び表示装置 図19
  • 特開-表示パネル及び表示装置 図20
  • 特開-表示パネル及び表示装置 図21
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023099444
(43)【公開日】2023-07-13
(54)【発明の名称】表示パネル及び表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/30 20060101AFI20230706BHJP
   H10K 50/10 20230101ALI20230706BHJP
   H05B 33/02 20060101ALI20230706BHJP
   H10K 59/10 20230101ALI20230706BHJP
【FI】
G09F9/30 338
G09F9/30 348A
H05B33/14 A
H05B33/02
H01L27/32
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022170243
(22)【出願日】2022-10-25
(31)【優先権主張番号】10-2021-0194695
(32)【優先日】2021-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100114915
【弁理士】
【氏名又は名称】三村 治彦
(74)【代理人】
【識別番号】100125139
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100209808
【弁理士】
【氏名又は名称】三宅 高志
(72)【発明者】
【氏名】朴 恩 智
(72)【発明者】
【氏名】韓 仁 孝
(72)【発明者】
【氏名】徐 大 榮
【テーマコード(参考)】
3K107
5C094
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107CC45
3K107EE04
5C094AA21
5C094AA43
5C094BA03
5C094BA27
5C094DA13
5C094DA15
5C094DB01
5C094EA04
(57)【要約】
【課題】工程を簡単にすることができる表示パネル及び表示装置を提供する。
【解決手段】本開示の実施形態は、基板上に配置された第1~第4の信号ライン及びアクティブ層、アクティブ層の上面の一部に配置され、互いに離隔された第1の金属層及び第2の金属層、第1及び第2の金属層が配置された基板上に配置された第1の絶縁膜、第1の絶縁膜上に配置された第2の絶縁膜、アクティブ層上に配置され、第1の絶縁膜上に配置され、第2の絶縁膜に重畳しない電極パターン、第2の絶縁膜上に配置され、互いに離隔された第1の電極及び第1~第4の信号ラインと交差する第5の信号ラインを含み、第1の電極は、アクティブ層上に配置された第1の金属層の上面に接触し、第5の信号ラインは、第1の電極と同一層に配置される。
【選択図】 図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板上に配置された第1~第4の信号ライン及びアクティブ層と、
前記アクティブ層の上面の一部に配置され、互いに離隔された第1の金属層及び第2の金属層と、
前記第1及び第2の金属層が配置された基板上に配置された第1の絶縁膜と、
前記第1の絶縁膜上に配置され、前記アクティブ層上に配置された前記第1及び第2の金属層の少なくとも一部に重畳し、前記第1~第4の信号ラインに重畳し、前記アクティブ層の上面の一部に重畳しない第2の絶縁膜と、
前記アクティブ層上に配置され、前記第1の絶縁膜上に配置され、前記第2の絶縁膜に重畳されない電極パターンと、
前記第2の絶縁膜上に配置され、互いに離隔された第1の電極及び前記第1~第4の信号ラインに交差する第5の信号ラインと、
前記第1の電極上に配置された発光層と、
前記発光層上に配置された第2の電極とを含み、
前記第1の電極は、前記アクティブ層上に配置された前記第1の金属層の上面に接触し、
前記第5の信号ラインは第1の電極と同一層に配置されている、表示装置。
【請求項2】
前記電極パターンは、トランジスタのゲート電極であり、
前記第1の金属層及び前記第2の金属層のうちの一方は、前記トランジスタのソース電極であり、他方は、ドレイン電極である、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記第1の電極及び前記第5の信号ラインと同一層に配置されたプレートをさらに含み、
前記第1の電極、前記プレート及び前記電極パターンのそれぞれは下部層及び前記下部層上に配置された上部層を含み、
前記下部層は透明導電物質を含み、
前記上部層は金属層を含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記アクティブ層及び前記第2の金属層が積層された領域において、前記第2の金属層および前記プレートの間に、前記第1の絶縁膜が配置され、前記第2の絶縁膜が配置されない領域を含み、前記第2の金属層および前記プレートは、ストレージキャパシタを形成する、請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
前記電極パターンは、前記ストレージキャパシタが備えられた領域に配置されたプレートと同一層に配置され、前記第2の絶縁膜上に配置され、透明導電物質を含む下部層及び前記下部層上に配置され、金属を含む上部層を含む、請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
前記第1の電極の前記下部層の一部と、前記第1の電極の前記上部層の全体上には、第3の絶縁膜が配置され、
前記第3の絶縁膜上には、バンクが配置されている、請求項3に記載の表示装置。
【請求項7】
前記プレートは、前記第1及び第2の絶縁膜に設けられたコンタクトホールを介して、前記第2の金属層の上面と接触されている、請求項3に記載の表示装置。
【請求項8】
前記基板上に配置された少なくとも1つのパッド電極を含み、
前記パッド電極は、第1のパッド電極、前記第1のパッド電極上に配置された第2のパッド電極及び前記第2のパッド電極上に配置された第3のパッド電極を含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項9】
前記第1~第4の信号ラインのそれぞれは、第1の層及び第1の層上に配置された第2の層を含み、
前記第2のパッド電極は、前記アクティブ層及び前記第1~第4の信号ラインのそれぞれの第1の層と同一層に配置され、
前記第2のパッド電極は、前記第1及び第2の金属層及び前記第1~第4の信号ラインのそれぞれの第2の層と同一層に配置されている、請求項8に記載の表示装置。
【請求項10】
前記第3のパッド電極は、前記第1の電極の下部層と同一層に配置されている、請求項8に記載の表示装置。
【請求項11】
前記第1の絶縁膜は、前記アクティブ層の表面の一部に重畳しない領域を含み、
前記アクティブ層が前記第1の絶縁膜に重畳しない領域は、導体化された領域である、請求項1に記載の表示装置。
【請求項12】
前記第1の絶縁膜は、前記アクティブ層の上面及び側面の全体に重畳し、
前記アクティブ層が前記電極パターンに重畳する領域を除いた残りの領域は、イオンドーピングされた領域である、請求項1に記載の表示装置。
【請求項13】
前記アクティブ層の下部に配置され、前記アクティブ層のチャンネル領域に重畳する遮光層をさらに含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項14】
前記基板は、発光領域及び非発光領域に区分けられ、
前記第2の絶縁膜は、前記非発光領域で複数のスリットを備えている、請求項1に記載の表示装置。
【請求項15】
前記第2の絶縁膜の前記複数のスリットのうち少なくとも1つは、異なる発光領域間の前記非発光領域に設けられている、請求項14に記載の表示装置。
【請求項16】
前記アクティブ層は、駆動トランジスタのアクティブ層であり、
前記第2の絶縁膜の前記複数のスリットは、前記非発光領域に配置された駆動トランジスタの前記アクティブ層のチャンネル領域の少なくとも3つの側面と対応するように配置されている、請求項14に記載の表示装置。
【請求項17】
前記第2の絶縁膜の表面は、平坦な形状である、請求項1に記載の表示装置。
【請求項18】
発光領域及び非発光領域に区分けられる基板と、
前記基板上に配置された第1~第4の信号ライン及びアクティブ層と、
前記アクティブ層の上面の一部に配置され、互いに離隔された第1の金属層及び第2の金属層と、
前記第1及び第2の金属層が配置された基板上に配置された第1の絶縁膜と、
前記第1の絶縁膜上に配置され、前記アクティブ層上に配置された前記第1及び第2の金属層の少なくとも一部に重畳し、前記第1~第4の信号ラインに重畳し、前記アクティブ層の上面の一部に重畳しない第2の絶縁膜と、
前記アクティブ層上に配置され、前記第1の絶縁膜上に配置され、前記第2の絶縁膜に重畳しない電極パターンと、
前記第2の絶縁膜上に配置され、互いに離隔された第1の電極及び前記第1~第4の信号ラインと交差する第5の信号ラインと、
前記第1の電極上に配置された発光層と、
前記発光層上に配置された第2の電極とを含み、
前記第1の電極は、前記アクティブ層上に配置された前記第1の金属層の上面に接触し、
前記第5の信号ラインは、第1の電極と同一層に配置されている、表示パネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、表示パネル及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
表示装置は、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:TFT)、ストレージキャパシタ、及び複数の配線を含む。表示装置が作製される基板は、薄膜トランジスタ、キャパシタ、配線などの微細パターンで構成され、薄膜トランジスタ、ストレージキャパシタ、及び配線間の複雑な接続により、表示装置が動作する。近年、表示装置の工程が複雑になるにつれて、工程の簡略化が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示の実施形態は、工程を簡単にすることができ、工程に必要なマスク数を減らすことができる表示パネル及び表示装置に関する。
【0004】
本開示の実施形態は、内部光によって駆動トランジスタの特性が低下するのを防ぐことができる表示パネル及び表示装置に関する。
【0005】
本開示の実施形態は、信号ラインの下に配置された構成による段差によって信号ラインの破損が発生するのを防ぐことができる表示パネル及び表示装置に関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の実施形態は、基板上に配置された第1~第4の信号ライン及びアクティブ層と、アクティブ層の上面の一部に配置され、互いに離隔された第1の金属層及び第2の金属層と、第1及び第2の金属層が配置された基板上に配置された第1の絶縁膜と、第1の絶縁膜上に配置され、アクティブ層上に配置された第1及び第2の金属層の少なくとも一部に重畳し、第1~第4の信号ラインと重畳され、アクティブ層の上面の一部に重畳しない第2の絶縁膜と、アクティブ層上に配置され、第1の絶縁膜上に配置され、第2の絶縁膜に重畳しない電極パターンと、第2の絶縁膜上に配置され、互いに離隔された第1の電極及び第1~第4の信号ラインと交差する第5の信号ラインと、第1の電極上に配置された発光層と、発光層上に配置された第2の電極とを含み、第1の電極は、アクティブ層上に配置された第1の金属層の上面に接触し、第5の信号ラインは、第1の電極と同一層に配置された表示装置を提供することができる。
【0007】
本開示の実施形態は、発光領域及び非発光領域に区分けられた基板と、基板上に配置された第1~第4の信号ライン及びアクティブ層と、アクティブ層の上面の一部に配置され、互いに離隔された第1の金属層及び第2の金属層と、第1及び第2の金属層が配置された基板上に配置された第1の絶縁膜と、第1の絶縁膜上に配置され、アクティブ層上に配置された第1及び第2の金属層の少なくとも一部に重畳し、第1~第4の信号ラインに重畳し、アクティブ層の上面の一部に重畳しない第2の絶縁膜と、アクティブ層上に配置され、第1の絶縁膜上に配置され、第2の絶縁膜に重畳しない電極パターンと、第2の絶縁膜上に配置され、互いに離隔された第1の電極及び第1~第4の信号ラインと交差する第5の信号ラインと、第1の電極上に配置された発光層と、発光層上に配置された第2の電極とを含み、第1の電極は、アクティブ層上に配置された第1の金属層の上面に接触し、第5の信号ラインは、有機発光素子の第1の電極と同一層に配置された表示パネルを提供することができる。
【発明の効果】
【0008】
本開示の実施形態によれば、アクティブ層、複数の信号ライン及びパッド電極を同一工程で形成し、有機発光素子の第1の電極、少なくとも1つの信号ライン、電極パターン、プレート及びパッド電極を同一工程で形成することにより、工程を簡略化することができ、工程中に必要なマスク数を減らすことができる表示パネル及び表示装置を提供することができる。
【0009】
本開示の実施形態によれば、開口部と駆動トランジスタとの距離が離れており、第3の絶縁膜に設けられた複数のスリットを介して、内部光が駆動トランジスタのチャネル領域に到達できないようにすることで、駆動トランジスタの特性が低下することを防止できる表示パネル及び表示装置を提供することができる。
【0010】
本開示の実施形態によれば、少なくとも1つの信号ラインが、有機発光素子の第1の電極と同一層に配置されることにより、信号ラインの下に配置された構成による段差により、信号ラインの破損が発生することを防止できる表示パネル及び表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の実施形態による有機発光表示装置の概略的なシステム構成図である。
図2】本開示の実施形態による有機発光表示パネルPNLが、OLED(Organic Light Emitting Diode)有機発光表示パネルの場合、サブピクセルSPの構造を示す図である。
図3】本開示の実施形態による有機発光表示装置のアクティブ領域に配置されたサブピクセルの一部領域を示す平面図である。
図4図3のA-B、C-D及びE-Fに沿って切断した断面図である。
図5】有機発光素子の第1の電極、電極パターン、プレート及び第3のパッド電極を形成する工程を簡略に示す図である。
図6】有機発光素子の第1の電極、電極パターン、プレート及び第3のパッド電極を形成する工程を簡略に示す図である。
図7】有機発光素子の第1の電極、電極パターン、プレート及び第3のパッド電極を形成する工程を簡略に示す図である。
図8】有機発光素子の第1の電極、電極パターン、プレート及び第3のパッド電極を形成する工程を簡略に示す図である。
図9】有機発光素子の第1の電極、電極パターン、プレート及び第3のパッド電極を形成する工程を簡略に示す図である。
図10】有機発光素子の第1の電極、電極パターン、プレート及び第3のパッド電極を形成する工程を簡略に示す図である。
図11】有機発光素子の第1の電極、電極パターン、プレート及び第3のパッド電極を形成する工程を簡略に示す図である。
図12】有機発光素子の第1の電極、電極パターン、プレート及び第3のパッド電極を形成する工程を簡略に示す図である。
図13】有機発光素子の第1の電極、電極パターン、プレート及び第3のパッド電極を形成する工程を簡略に示す図である。
図14図4のG-Hに沿って切断した断面図である。
図15】比較例による第5の信号ラインの位置を示す断面図である。
図16】本開示の実施形態による表示装置の別の断面構造を示す図である。
図17】本開示の実施形態による表示装置の概略的な断面構造を示す図である。
図18】本開示の実施形態による表示装置の概略的な断面構造を示す図である。
図19】本開示の実施形態による表示装置が、アクティブ領域内で光漏れ現象を防止することができる構造を示す平面図である。
図20図19のI-Jに沿って切断した断面図である。
図21】本開示の実施形態による表示装置の駆動トランジスタ(例えば、第1のトランジスタ)に入射した光量と、比較例による表示装置の駆動トランジスタに入射した光量とを比較したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本開示の一部の実施形態を、例示的な図面を参照して詳細に説明する。各図面の構成要素に参照符号を付け加えるにおいて、同一の構成要素については、たとえ他の図面上に表示されていても、可能な限り同一の符号を付することがある。なお、本開示を説明するに当たって、関連する公知の構成又は機能の具体的な説明が、本開示の要旨を曖昧にすることがあると判断される場合、その詳細な説明は省略する。本明細書上で言及した「含む」、「有する」、「構成される」などが使用される場合、「~のみ」が使用されない限り、他の部分が追加されてもよい。構成要素を単数として表現した場合に、特に明示的な記載事項のない限り、複数を含む場合を含むことができる。
【0013】
また、本開示の構成要素を説明するにあたって、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使用することができる。これらの用語は、その構成要素を、他の構成要素と区別するためのものであるだけで、その用語によって当該構成要素の本質、順番、順序又は数などが限定されない。
【0014】
構成要素の位置関係についての説明において、2つ以上の構成要素が、「連結」、「結合」又は「接続」されると記載されている場合、2つ以上の構成要素が、直接「連結」、「結合」又は「接続」され得るが、2つ以上の構成要素と他の構成要素とが、さらに「介在」され、「連結」、「結合」又は「接続」されることも可能であることを理解されたい。ここで、他の構成要素は、互いに「連結」、「結合」又は「接続」される2つ以上の構成要素のうち1つ以上に含まれてもよい。
【0015】
構成要素や、動作方法や作製方法などに関する時間的流れの関係の説明において、例えば、「~後に」、「~に続いて」、「~次に」、「~前に」などで、時間的先後関係又は流れ的前後関係が説明される場合、「直ちに」又は「直接」が使用されていない限り、連続的でない場合も含み得る。
【0016】
一方、構成要素に関する数値又はその対応情報(例えば、レベルなど)が言及されている場合、別途の明示的な記載がなくても、数値又はその対応情報は、各種要因(例えば、工程上の要因、内部又は外部の衝撃、ノイズなど)によって発生できる誤差の範囲を含むと解釈され得る。
【0017】
以下、添付の図面を参照して、本開示の様々な実施形態を詳細に説明する。
【0018】
図1は、本開示の実施形態による有機発光表示装置の概略的なシステム構成図である。本開示の実施形態による有機発光表示装置100は、有機発光表示装置100、照明装置、発光装置などを含むことができる。以下では、説明の便宜のために、有機発光表示装置100を中心に説明する。しかしながら、有機発光表示装置100だけでなく、トランジスタを含むだけであれば、照明装置、発光装置などの他の様々な有機発光表示装置100にも同様に適用できる。
【0019】
本開示の実施形態による有機発光表示装置100は、映像を表示するか、光を出力する表示パネルPNLと、これらの表示パネルPNLを駆動するための駆動回路とを含むことができる。また、本開示の実施形態による有機発光表示装置100は、発光素子が配置される基板方向に、光が出射される下部発光方式の有機発光表示装置であってもよいが、本開示はこれに限定されない。場合によって、本開示の有機発光表示装置100は、発光素子が配置される基板と反対面に、光が出射される上部発光方式であるか、発光素子から発光された光が、基板方向と、基板の反対面とに出射される両面発光方式であり得る。
【0020】
表示パネルPNLは、複数のデータラインDL及び複数のゲートラインGLを配置することができる。そして、表示パネルPNLには、複数のデータラインDL及び複数のゲートラインGLによって定義される複数のサブピクセルSPがマトリクス型で配列できる。表示パネルPNLで複数のデータラインDLと複数のゲートラインGLとは、交差して配置されてもよい。例えば、複数のゲートラインGLは、行(Row)又は列(Column)に配列でき、複数のデータラインDLは、列又は行に配列できる。以下では、説明の便宜のために、複数のゲートラインGLは、行に配列され、複数のデータラインDLは、列に配列されると仮定する。
【0021】
表示パネルPNLには、サブピクセル構造などに応じて、複数のデータラインDL及び複数のゲートラインGLの他に、異なる種類の信号配線が配置され得る。表示パネルPNLには、駆動電源ライン、基準電源ライン、又は共通電源ラインなどがさらに配置されてもよい。表示パネルPNLに配置される信号配線の種類は、サブピクセル構造などによって変わり得る。そして、本明細書では、信号配線は、信号が印加される電極を含む概念である場合もある。表示パネルPNLは、画像(映像)が表示されるアクティブ領域AAと、その外郭領域で、画像が表示されない非アクティブ領域NAとを含むことができる。ここで、非アクティブ領域NAは、ベゼル領域とも呼ばれる。
【0022】
アクティブ領域AAには、画像表示用の複数のサブピクセルSPが配置される。非アクティブ領域NAには、データドライバDDRが電気的に接続されるためのパッド領域が配置され得る。そして、非アクティブ領域NAには、パッド領域と複数のデータラインDLとの間の接続のための複数のデータリンクラインが配置されてもよい。ここで、複数のデータリンクラインは、複数のデータラインDLが、非アクティブ領域NAに延びる部分であってもよく、複数のデータラインDLと電気的に接続された別途のパターンであってもよい。
【0023】
また、非アクティブ領域NAには、データドライバDDRが電気的に接続されるパッド部を介して、ゲートドライバGDRに、ゲート駆動に必要な電圧(信号)を伝達するためのゲート駆動関連の配線が配置され得る。例えば、ゲート駆動関連の配線は、クロック信号を伝達するためのクロック配線、ゲート電圧(VGH、VGL)を伝達するゲート電源ライン、及びスキャン信号生成に必要な各種制御信号を伝達するゲート駆動制御信号配線などを含むことができる。このようなゲート駆動関連の配線は、アクティブ領域AAに配置されるゲートラインGLとは異なり、非アクティブ領域NAに配置される。
【0024】
駆動回路は、複数のデータラインDLを駆動するデータドライバDDRと、複数のゲートラインGLを駆動するゲートドライバGDRと、データドライバDDR及びゲートドライバGDRを制御するコントローラCTRなどを含むことができる。
【0025】
データドライバDDRは、複数のデータラインDLにデータ電圧を出力することによって、複数のデータラインDLを駆動することができる。ゲートドライバGDRは、複数のゲートラインGLにスキャン信号を出力することによって、複数のゲートラインGLを駆動することができる。
【0026】
コントローラCTRは、データドライバDDR及びゲートドライバGDRの駆動動作に必要な各種制御信号DCS、GCSを供給して、データドライバDDR及びゲートドライバGDRの駆動動作を制御することができる。また、コントローラCTRは、映像データDATAを、データドライバDDRに供給できる。コントローラCTRは、各フレームで実現されるタイミングに従ってスキャンを開始する。そして、コントローラCTRは、外部から入力される入力映像データを、データドライバDDRで使用するデータ信号形式に合わせて切り替え、切替えられた映像データDATAを出力し、スキャンに合わせて適当な時間にデータ駆動を制御する。
【0027】
コントローラCTRは、データドライバDDR及びゲートドライバGDRを制御するために、垂直同期信号Vsync、水平同期信号Hsync、入力データイネーブル(DE:Data Enable)信号、及びクロック信号CLKなどのタイミング信号を、外部(例えば、ホストシステム)から入力され、各種制御信号を生成することができる。そして、コントローラCTRは、生成された各種制御信号を、データドライバDDR及びゲートドライバGDRに出力する。例えば、コントローラCTRは、ゲートドライバGDRを制御するために、ゲートスタートパルス(GSP:Gate Start Pulse)、ゲートシフトクロック(GSC:Gate Shift Clock)、及びゲート出力イネーブル信号(GOE:Gate Output Enable)などを含む各種ゲート制御信号(GCS:Gate Control Signal)を出力する。
【0028】
また、コントローラCTRは、データドライバDDRを制御するために、ソーススタートパルス(SSP:Source Start Pulse)、ソースサンプリングクロック(SSC:Source Sampling Clock)、及びソース出力イネーブル信号(SOE:Source Output Enable)などを含む各種データ制御信号(DCS:Data Control Signal)を出力する。コントローラCTRは、通常のディスプレイ技術で使用されるタイミングコントローラ(Timing Controller)であり得る。あるいは、コントローラCTRは、タイミングコントローラを含めて、他の制御機能もさらに実行できる制御装置であってもよい。コントローラCTRは、データドライバDDRと別の部品として実施することもできる。あるいは、コントローラCTRは、データドライバDDRと統合されて、集積回路で実装されてもよい。
【0029】
データドライバDDRは、コントローラCTRから映像データDATAを入力され、複数のデータラインDLにデータ電圧を供給することにより、複数のデータラインDLを駆動する。ここで、データドライバDDRは、ソースドライバとも呼ばれる。データドライバDDRは、様々なインターフェースを介して、コントローラCTRと各種信号をやり取りすることができる。
【0030】
ゲートドライバGDRは、複数のゲートラインGLにスキャン信号を順次供給することにより、複数のゲートラインGLを順次駆動する。ここで、ゲートドライバGDRは、スキャンドライバとも呼ばれる。ゲートドライバGDRは、コントローラCTRの制御に応じて、オンOn電圧又はオフOff電圧のスキャン信号を、複数のゲートラインGLに順次供給する。
【0031】
データドライバDDRは、ゲートドライバGDRによって特定のゲートラインが開かれると、コントローラCTRから受信した映像データDATAを、アナログ形式のデータ電圧に変換して、複数のデータラインDLに供給する。データドライバDDRは、表示パネルPNLの一側(例えば、上側又は下側)に位置することができる。しかし、これに限定されない。例えば、データドライバDDRは、駆動方式又は表示パネル設計方式などに応じて、表示パネルPNLの両側(例えば、上側と下側)の両方に位置してもよい。
【0032】
ゲートドライバGDRは、表示パネルPNLの一側(例えば、左側又は右側)に位置することができる。しかし、これに限定されない。例えば、ゲートドライバGDRは、駆動方式又は表示パネル設計方式等に応じて、表示パネルPNLの両側(例えば、左側と右側)の両方に位置してもよい。データドライバDDRは、1つ以上のソースドライバ集積回路(SDIC:Source Driver Integrated Circuit)を含むように実装できる。
【0033】
各ソースドライバ集積回路SDICは、シフトレジスタ(Shift Register)、ラッチ回路(Latch Circuit)、デジタルアナログコンバータ(DAC:Digital to Analog Converter)、及び出力バッファ(Output Buffer)などを含むことができる。データドライバDDRは、場合によっては、1つ以上のアナログデジタルコンバータ(ADC:Analog to Digital Converter)をさらに含むことができる。
【0034】
各ソースドライバ集積回路SDICは、TAB(Tape Automated Bonding)タイプ又はCOG(Chip On Glass)タイプで表示パネルPNLのボンディングパッド(Bonding Pad)に接続することができる。あるいは、各ソースドライバ集積回路SDICは、表示パネルPNL上に直接配置されてもよい。場合によっては、各ソースドライバ集積回路SDICは、表示パネルPNLに集積化して配置することができる。また、各ソースドライバ集積回路SDICは、COF(Chip On Film)タイプで実装できる。この場合、各ソースドライバ集積回路SDICは、回路フィルム上に実装できる。そして、回路フィルム上に実装された各ソースドライバ集積回路SDICは、回路フィルムを介して、表示パネルPNLにおけるデータラインDLと電気的に接続され得る。
【0035】
ゲートドライバGDRは、複数のゲート駆動回路GDCを含むことができる。ここで、複数のゲート駆動回路GDCは、複数のゲートラインGLにそれぞれ対応することができる。
【0036】
各ゲート駆動回路GDCは、シフトレジスタ(Shift Register)及びレベルシフタ(Level Shifter)等を含むことができる。各ゲート駆動回路GDCは、TAB(Tape Automated Bonding)タイプ又はCOG(Chip On Glass)タイプで表示パネルPNLのボンディングパッド(Bonding Pad)に接続することができる。また、各ゲート駆動回路GDCは、COF(Chip On Film)方式で実装できる。この場合、各ゲート駆動回路GDCは、回路フィルム上に実装できる。回路フィルムに実装された各ゲート駆動回路GDCは、回路フィルムを介して、表示パネルPNLにおけるゲートラインGLと電気的に接続されてもよい。また、各ゲート駆動回路GDCは、GIP(Gate In Panel)タイプで実現され、表示パネルPNLに組み込まれてもよい。したがって、各ゲート駆動回路GDCは、表示パネルPNLに直接形成できる。
【0037】
図2は、本開示の実施形態による有機発光表示パネルPNLが、OLED(Organic Light Emitting Diode)有機発光表示パネルである場合、サブピクセルSPの構造を示す図である。
【0038】
図2を参照すると、OLED有機発光表示パネルである有機発光表示パネルPNLにおける各サブピクセルSPは、駆動トランジスタT1のゲートノードに対応する第1のノードN1に、データ電圧Vdataを伝達するための第2のトランジスタT2と、映像信号電圧に対応するデータ電圧Vdata又はそれに対応する電圧を、1フレーム時間の間、維持するストレージキャパシタCstとをさらに含むように構成できる。
【0039】
有機発光素子OLEDは、第1の電極(アノード電極又はカソード電極)、少なくとも1層の発光層を含む有機層、及び、第2の電極(カソード電極又はアノード電極)などからなり得る。一例として、有機発光素子OLEDの第2の電極には、ベース電圧EVSSが印加され得る。
【0040】
駆動トランジスタT1は、有機発光素子OLEDに駆動電流を供給することによって、有機発光素子OLEDを駆動する。駆動トランジスタT1は、第1のノードN1、第2のノードN2及び第3のノードN3を有する。第1~第3のノードN1、N2、N3の「ノード」は、同じ電気的状態を有する支点、電極又は配線を意味することができる。これらの第1のノードN1、第2のノードN2及び第3のノードN3のそれぞれは、1つ以上の電極から構成されてもよい。
【0041】
駆動トランジスタT1の第1のノードN1は、ゲートノードに対応するノードであり、第2のトランジスタT2のソースノード又はドレインノードと電気的に接続され得る。駆動トランジスタT1の第2のノードN2は、有機発光素子OLEDの第1の電極と電気的に接続され得、ソースノード又はドレインノードであり得る。駆動トランジスタT1の第3のノードN3は、駆動電圧EVDDが印加されるノードであり、駆動電圧EVDDを供給する駆動電圧ライン(DVL:Driving Voltage Line)と電気的に接続され得、ドレインノード又はソースノードであり得る。
【0042】
駆動トランジスタT1と第2のトランジスタT2とは、n型で実現されてもよく、p型で実現されてもよい。第2のトランジスタT2は、データラインDLと、駆動トランジスタT1の第1のノードN1との間に電気的に接続され、ゲートラインを介して、第1のスキャン信号SCAN1をゲートノードに印加されて制御できる。このような第2のトランジスタT2は、スキャン信号SCANによってターンオンされ、データラインDLから供給されたデータ電圧Vdataを、駆動トランジスタT1の第1のノードN1に伝達できる。
【0043】
ストレージキャパシタCstは、駆動トランジスタT1の第1のノードN1と第2のノードN2との間に電気的に接続され得る。このようなストレージキャパシタCstは、駆動トランジスタT1の第1のノードN1と、第2のノードN2との間に存在する内部容量である寄生容量(例えば、Cgs、Cgd)ではなく、駆動トランジスタT1の外部に意図的に設計した外部容量である。
【0044】
第3のトランジスタT3は、駆動トランジスタT1の第2のノードN2と、基準電圧ラインRVLとの間に電気的に接続され、ゲートノードに第2のスキャン信号SCAN2を印加されて、オン-オフが制御され得る。第3のトランジスタT3のドレインノード又はソースノードは、基準電圧ラインRVLに電気的に接続され、第3のトランジスタT3のソースノード又はドレインノードは、駆動トランジスタT1の第2のノードN2に電気的に接続され得る。第3のトランジスタT3は、一例として、ディスプレイ駆動時の区間でターンオンすることができ、駆動トランジスタT1の特性値又は有機発光ダイオードOLEDの特性値をセンシングするためのセンシング駆動時の区間でターンオンすることができる。第3のトランジスタT3は、当該駆動タイミング(例えば、ディスプレイ駆動タイミング又はセンシング駆動時の区間内初期化タイミング)に合わせて、第2のスキャン信号SCAN2によりターンオンされ、基準電圧ラインRVLに供給された基準電圧Vrefを、駆動トランジスタT1の第2のノードN2に伝達することができる。
【0045】
また、第3のトランジスタT3は、当該駆動タイミング(例えば、センシング駆動時の区間内サンプリングタイミング)に合わせて、第2のスキャン信号SCAN2によってターンオンされ、駆動トランジスタT1の第2のノードN2の電圧を、基準電圧ラインRVLに伝達できる。言い換えれば、第3のトランジスタT3は、駆動トランジスタT1の第2のノードN2の電圧状態を制御するか、駆動トランジスタT1の第2のノードN2の電圧を、基準電圧ラインRVLに伝達することができる。
【0046】
ここで、基準電圧ラインRVLは、基準電圧ラインRVLの電圧をセンシングして、デジタル値に変換し、デジタル値を含むセンシングデータを出力するアナログデジタルコンバータと電気的に接続できる。
【0047】
アナログデジタルコンバータは、データドライバDDRを実装したソースドライバ集積回路SDICの内部に含まれてもよい。アナログデジタルコンバータから出力されたセンシングデータは、駆動トランジスタT1の特性値(例えば、閾値電圧、移動度など)又は有機発光ダイオードOLEDの特性値(例えば、閾値電圧など)をセンシングするために使用できる。
【0048】
駆動トランジスタT1、第2のトランジスタT2及び第3のトランジスタT3のそれぞれは、n型のトランジスタでもp型のトランジスタでもよい。一方、第1のスキャン信号SCAN1及び第2のスキャン信号SCAN2は、別個のゲート信号であり得る。この場合、第1のスキャン信号SCAN1及び第2のスキャン信号SCAN2は、異なるゲートラインを介して、第2のトランジスタT2のゲートノード及び第3のトランジスタT3のゲートノードにそれぞれ印加されることもある。
【0049】
場合によっては、第1のスキャン信号SCAN1と第2のスキャン信号SCAN2とは、同じゲート信号であってもよい。この場合、第1のスキャン信号SCAN1及び第2のスキャン信号SCAN2は、同一のゲートラインを介して、第2のトランジスタT2のゲートノード及び第3のトランジスタT3のゲートノードに共通に印加されてもよい。
【0050】
図2に例示された各サブピクセルの構造は、説明のための例示であるだけで、1つ以上のトランジスタをさらに含むか、場合によっては、1つ以上のストレージキャパシタをさらに含むこともある。又は、複数のサブピクセルのそれぞれが、同じ構造になっても、複数のサブピクセルの一部が異なる構造になってもよい。
【0051】
図3は、本開示の実施形態による有機発光表示装置のアクティブ領域に配置されたサブピクセルの一部領域を示す平面図である。
【0052】
図3を参照すると、本開示の実施形態による有機発光表示装置100のアクティブ領域AAには、複数のサブピクセルSP1、SP2、SP3、SP4が配置され得る。各サブピクセルSP1、SP2、SP3、SP4は、少なくとも1つの発光領域EA1、EA2、EA3、EA4、及び、少なくとも1つの回路領域を含むことができる。
【0053】
例えば、第1のサブピクセルSP1は、第1の発光領域EA1及び回路領域を含み、第2のサブピクセルSP2は、第2の発光領域EA2及び回路領域を含み、第3のサブピクセルSP3は、第3の発光領域EA3及び回路領域を含み、第4のサブピクセルSP4は、第4の発光領域EA4及び回路領域を含むことができる。
【0054】
また、第1のサブピクセルSP1、第2のサブピクセルSP2、第3のサブピクセルSP3及び第4のサブピクセルSP4は、1つのピクセルPixelに含まれてもよいが、これに限定されない。開示の実施形態による有機発光表示装置100は、1つのピクセルが2つ以上のサブピクセルを含む構造であれば、十分である。
【0055】
第1の発光領域EA1は、赤色光を発光する領域であり、第2の発光領域EA2は、白色光を発光する領域であり、第3の発光領域EA3は、青色光を発光する領域であり、第4の発光領域EA4は、緑色光を発光する領域であり得るが、本開示の実施形態による有機発光表示装置は、これに限定されない。
【0056】
第1の発光領域EA1と対応する領域には、第1の発光領域EA1の面積より大きい第1のカラーフィルタ371が配置され得、第3の発光領域EA3に対応する領域には、第3の発光領域EA3の面積より大きい第2のカラーフィルタ372が配置され得、第4の発光領域EA4と対応する領域には、第4の発光領域EA4の面積よりも大きい第3のカラーフィルタ373が配置され得る。
【0057】
第2の発光領域EA2と対応する領域には、カラーフィルタが未配置であり得るが、本開示の実施形態は、これに限定されない。第1のカラーフィルタ371は、赤色カラーフィルタであり、第2のカラーフィルタ372は、青色カラーフィルタであり、第3のカラーフィルタ373は、緑色カラーフィルタであり得る。第1~第4の発光領域EA1、EA2、EA3、EA4のうち少なくとも2つの発光領域の面積は、互いに異なっていてもよく、場合によっては、第1~第4の発光領域EA1、EA2、EA3、EA4のそれぞれの面積は、同じであってもよい。
【0058】
本開示の実施形態による有機発光表示装置100のバンク390は、発光領域EA1、EA2、EA3、EA4と、非発光領域とを含むことができる。発光領域EA1、EA2、EA3、EA4は、バンク390に重畳しない領域であり、非発光領域は、バンク390と重畳された領域であり得る。非発光領域には、有機発光素子OLEDを駆動するための回路領域が配置されてもよい。
【0059】
回路領域には、複数の信号ライン、複数のトランジスタ及びストレージキャパシタCstが配置され得る。具体的に、基板300上に、第1の信号ライン311、第2の信号ライン312、第3の信号ライン313、第4の信号ライン314が配置され得る。第1~第4の信号ライン311、312、313、314のそれぞれは、互いに離隔されるものの、第1の方向(例えば、縦方向)に延びるラインであり得る。ここで、第1及び第2の信号ライン311、312は、データラインであってもよく、第3の信号ライン313は、駆動電圧ラインであってもよく、第4の信号ライン314は、基準電圧ラインであってもよいが、本開示の実施形態による信号ラインの種類は、これに限定されない。
【0060】
第1~第4の信号ライン311、312、313、314のそれぞれは、2層で構成できる。例えば、第1の信号ライン311は、311a上に配置された311bを含み、第2の信号ライン312は、312a上に配置された312bを含み、第3の信号ライン313は、313a上に配置された313bを含み、第4の信号ライン314は、314a上に配置された314bを含むことができる。
【0061】
第1~第4の信号ライン311、312、313、314が配置された基板300上には、複数のアクティブ層331、332が配置され得る。複数のアクティブ層331、332は、第1~第4の信号ライン311、312、313、314に含まれる311a、312a、313a、314aと、複数のアクティブ層331、332とは、同一層に配置されてもよい。
【0062】
第1~第4の信号ライン311、312、313、314に含まれる311a、312a、313a、314aと、複数のアクティブ層331、332のそれぞれは、酸化亜鉛(ZnO)、亜鉛-錫酸化物(ZTO)、亜鉛-インジウム酸化物(ZIO)、インジウム酸化物(InO)、酸化チタン(TiO)、インジウム-ガリウム-亜鉛酸化物(IGZO)、インジウム-亜鉛-錫酸化物(IZTO)のうち少なくとも1つを含むことができるが、本発明は、これに限定されない。
【0063】
第1~第4の信号ライン311、312、313、314に含まれる311b、312b、313b、314bと、複数のアクティブ層331、332上に配置された第1~第3の金属層333、334、335は、互いに同一層に配置されてもよい。例えば、311b、312b、313b、314bと、第1~第3の金属層333、334、335は、アルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)などの金属又はそれらの合金のうちいずれかを含むことができる。例えば、モリブデン(Mo)とチタン(Ti)の合金であってもよいが、本開示の実施形態は、これに限定されるものではない。
【0064】
即ち、第1~第4の信号ライン311、312、313、314を形成する工程において、複数のアクティブ層331、332と、第1~第3の金属層333、334、335とを同時に形成することができるので、工程を簡単にすることができる効果がある。
【0065】
図3を参照すると、第3の信号ライン313と電気的に接続されたパッド電極360を含むことができる。パッド電極360は、非アクティブ領域NAに配置できる。
【0066】
図3では、第3の信号ライン313と電気的に接続されたパッド電極360のみを示したが、アクティブ領域AAに配置された全ての信号ラインのそれぞれは、非アクティブ領域NAに配置されたパッド電極と電気的に接続されてもよい。第1~第4の信号ライン311、312、313、314、複数のアクティブ層331、332及び第1~第3の金属層333、334、335が配置された基板300上には、電極パターン341、プレート342、第5の信号ライン345、第1の延長部346、第2の延長部347及び有機発光素子OLEDの第1の電極380が配置され得る。
【0067】
電極パターン341、プレート342、第5の信号ライン345、第1の延長部346、第2の延長部347及び有機発光素子OLEDの第1の電極380は、同一物質を含むことができる。言い換えれば、電極パターン341、プレート342、第5の信号ライン345、第1の延長部346、第2の延長部347及び有機発光素子OLEDの第1の電極380は、同じ工程で形成することができる。
【0068】
したがって、電極パターン341、プレート342、第5の信号ライン345、第1の延長部346、第2の延長部347及び有機発光素子OLEDの第1の電極380を、同一のマスクを用いて形成することができるので、工程を簡単にすることができる。
【0069】
第5の信号ライン345は、第2の方向(例えば、横方向)に延びることができる。第5の信号ライン345は、スキャンラインであり得る。第1の延長部346は、第3の信号ライン313と電気的に接続することができる。複数のサブピクセルは、第1の延長部346を介して駆動電圧を供給され得る。
【0070】
第2の延長部347は、第4の信号ライン314と電気的に接続することができる。複数のサブピクセルは、第2の延長部347を介して基準電圧を供給され得る。
【0071】
電極パターン341は、第1のアクティブ層331と重畳され得る。プレート342は、第1の金属層333と重畳されて、ストレージキャパシタCstを形成することができる。一つの第1の電極380は、1つの発光領域全体と重畳され、非発光領域の一部まで延びることができる。
【0072】
各サブピクセルの回路領域は、第1のトランジスタT1、第2のトランジスタT2及び第3のトランジスタT3を含むことができる。第1のトランジスタT1は、駆動トランジスタであり、第2のトランジスタT2は、スイッチングトランジスタであり、第3のトランジスタT3は、センシングトランジスタであり得るが、本開示の実施形態は、これに限定されない。
【0073】
第1のトランジスタT1は、第1のアクティブ層331、第1の金属層333、第3の金属層335、及び第1の電極パターン341を含むことができる。
【0074】
第1及び第3の金属層333、335のそれぞれは、第1のアクティブ層331の上面の一部と接触することができる。第1及び第3の金属層333、335は、第1のトランジスタT1のソース電極及びドレイン電極として機能することができる。第1の金属層333には、有機発光素子の第1の電極380が電気的に接続され、第3の金属層335は、第2のトランジスタT2と電気的に接続され得る。
【0075】
電極パターン341は、第1のトランジスタT1のゲート電極として機能することができる。電極パターン341と第1のアクティブ層331とが重畳された領域は、第1のアクティブ層331の第1のチャネル領域CH1であり得る。
【0076】
第2のトランジスタT2は、第2のアクティブ層332、第3の金属層335、第1の信号ライン311の分岐領域336及び第5の信号ライン345を含むことができる。
【0077】
第3の金属層335及び第1の信号ライン311の分岐領域336のそれぞれは、第2のアクティブ層332の上面の一部と接触することができる。第3の金属層335及び第1の信号ライン311の分岐領域336は、第2のトランジスタT2のソース電極及びドレイン電極として機能することができる。
【0078】
第5の信号ライン345は、第2のトランジスタT2のゲート電極として機能することができる。第5の信号ライン345と第2のアクティブ層332とが重畳された領域は、第2のアクティブ層332の第2のチャネル領域CH2であり得る。
【0079】
第3のトランジスタT3は、第1のアクティブ層331、第2の金属層334、第3の金属層335及び第5の信号ライン345を含むことができる。第2の金属層334は、第1のアクティブ層331の上面の一部と接触することができる。第2の金属層334及び第3の金属層335は、第3のトランジスタT3のソース電極及びドレイン電極として機能することができる。
【0080】
第5の信号ライン345は、第3のトランジスタT3のゲート電極として機能することができる。第5の信号ライン345と第1のアクティブ層331とが重畳された領域は、第1のアクティブ層332の第3のチャネル領域CH3であり得る。
【0081】
第1のアクティブ層331は、第1及び第3のチャネル領域CH1、CH3を除いた残りの領域の少なくとも一部が導体化された領域であり得る。第2のアクティブ層332は、第2のチャネル領域CH2を除いた残りの領域の少なくとも一部が導体化された領域であり得る。
【0082】
このような本開示の実施形態による表示装置の構造を具体的に検討すると、以下の通りである。
【0083】
図4は、図3のA-B、C-D及びE-Fに沿って切断した断面図である。図4を参照すると、本開示の実施形態による表示装置100は、基板300上に配置された第1の絶縁膜401を含むことができる。
【0084】
第1の絶縁膜401は、シリコンオキサイド(SiOx)、シリコンナイトライド(SiNx)又はシリコンオキシナイトライド(SiON)などの無機絶縁物質を含むことができるが、本開示の実施形態は、これに限定されない。図4では、第1の絶縁膜401が単層である構造を示したが、本開示の実施形態は、これに限定されるものではなく、第1の絶縁膜401が多層構造で形成されてもよい。また、場合によっては、第1の絶縁膜401が、有機絶縁物質を含んでもよい。
【0085】
第1の絶縁膜401上には、第1のアクティブ層331、第1の信号ライン311の第1の層311a及び第1のパッド電極461が配置され得る。第1のアクティブ層331、第1の信号ライン311の第1の層311a及び第1のパッド電極461のそれぞれは、酸化亜鉛(ZnO)、亜鉛-錫酸化物(ZTO)、亜鉛-インジウム酸化物(ZIO)、酸化インジウム(InO)、酸化チタン(TiO)、インジウム-ガリウム-亜鉛酸化物(IGZO)、インジウム-亜鉛-錫酸化物(IZTO)のうち少なくとも1つを含むことができるが、本発明は、これに限定されない。第1のアクティブ層331、第1の信号ライン311の第1の層311a、及び第1のパッド電極461は、同一工程で形成することができる。
【0086】
第1のトランジスタT1が位置する領域において、第1のアクティブ層331の上面の一部には、第1の金属層333及び第2の金属層334が配置され得る。また、図4に示すように、第1の金属層333は、ストレージキャパシタCstの電極として機能することができ、ストレージキャパシタCstが設けられた領域において、第1の金属層333の下部には、第1のアクティブ層331が配置され得る。
【0087】
図4を参照すると、第1の信号ライン311の第1の層311a上には、金属を含む第2の層311bが配置され得る。また、非アクティブ領域NAに配置された第1のパッド電極461上には、金属を含む第2のパッド電極462が配置され得る。ここで、第1の金属層333、第2の金属層334、第1の信号ライン311の第2の層311b及び第2のパッド電極462は、同一工程で形成することができる。
【0088】
第1の金属層333、第2の金属層334、第1の信号ライン311の第2の層311b及び第2のパッド電極462が配置された基板300上には、第2の絶縁膜402が配置され得る。第2の絶縁膜402は、シリコンオキサイド(SiOx)、シリコンナイトライド(SiNx)又はシリコンオキシナイトライド(SiON)などの無機絶縁物質を含むことができるが、本開示による実施形態はこれに限定されない。
【0089】
第2の絶縁膜402は、第1のアクティブ層331の上面の一部を露出するように配置できる。第2の絶縁膜402と未重畳された第1のアクティブ層331の領域は、導体化された領域であり得る。第2の絶縁膜402上には、第1のカラーフィルタ371が配置されてもよい。
【0090】
第1のカラーフィルタ371は、第1の発光領域EA1と重なってもよい。第1のカラーフィルタ371が配置された基板300上には、第3の絶縁膜403が配置され得る。
【0091】
第3の絶縁膜403は、有機絶縁物質を含むことができる。第3の絶縁膜403の表面は、平坦に形成することができる。第3の絶縁膜403は、第1のアクティブ層331の一部と未重畳され得る。具体的に、第3の絶縁膜403は、第1のアクティブ層331上に配置された第1の金属層333及び第2の金属層334の上面の一部を露出するコンタクトホールを含むことができる。また、第3の絶縁膜403は、第2の絶縁膜402が第1のアクティブ層331の上面を露出する領域で、第1のアクティブ層331の上面を露出することができる。また、第3の絶縁膜403は、第1の金属層333がストレージキャパシタCstの電極として用いられる領域に未配置されてもよい。このような第3の絶縁膜403が配置された基板300上には、有機発光素子の第1の電極380、電極パターン341、プレート342及び第3のパッド電極463が配置され得る。
【0092】
有機発光素子の第1の電極380は、第3の絶縁膜403上に配置されるものの、第3の絶縁膜403に設けられたコンタクトホールを介して、第1のアクティブ層331上に配置された第1の金属層333の上面と接触できる。
【0093】
プレート342の一部は、第3の絶縁膜403上に配置され、第3の絶縁膜403に設けられた他のコンタクトホールを介して、第1のアクティブ層331上に配置された第2の金属層334の上面と接触できる。言い換えれば、プレート342は、第2の金属層334と電気的に接続できる。また、プレート342の他の一部は、第2の絶縁膜402上に配置され、第1のアクティブ層331及び第1の金属層333と重畳して、ストレージキャパシタCstを形成することができる。
【0094】
電極パターン341は、第1のアクティブ層331及び第2の絶縁膜402上に配置され得る。このような電極パターン341は、第1のトランジスタT1のゲート電極として機能することができる。また、非アクティブ領域NAには、第2の絶縁膜402上に配置された第3のパッド電極463を含むことができる。第3のパッド電極463は、第2の絶縁膜402に設けられたコンタクトホールを介して、第2のパッド電極462の上面と接触することができる。
【0095】
有機発光素子OLEDの第1の電極380、電極パターン341、プレート342、及び第3のパッド電極463は、同じマスクを介して形成できる。また、第1の電極380、電極パターン341、プレート342は、二重層からなり得る。例えば、図4に示すように、第1の電極380、プレート342及び電極パターン341のそれぞれは、下部層481、441a、442a及び上部層482、441b、442bを含むことができる。ここで、下部層481、441a、442aと第3のパッド電極463とは、透明導電物質を含むことができる。例えば、下部層481、441a、442aと第3のパッド電極463とは、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)及びIGZO(Indium Gallium Zinc Oxide)のうちいずれかを含むことができるが、本開示の実施形態は、これに限定されない。
【0096】
上部層482、441b、442bは、アルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)などの金属又はそれらの合金のうちいずれかを含むことができるが、本開示の実施形態は、これに限定されない。図4を参照すると、第1の電極380の上部層482は、下部層481の上面の一部と重なってもよい。例えば、第1の電極380の上部層482は、非発光領域NEAにおいて、第1の電極380の下部層481と重畳され、発光領域EA1では、未重畳され得る。
【0097】
電極パターン341は、第1のアクティブ層331及び第2の絶縁膜402が配置された基板300上には、第4の絶縁膜404及びバンク390が順に配置され得る。第4の絶縁膜404及びバンク390は、アクティブ領域AAで発光領域を除いた残りの領域に配置され得る。ここで、バンク390は、黒色のバンクであり、内部光による光漏れ現象を防止することができる。すなわち、第4の絶縁膜404及びバンク390は、第1の電極380の下部層481の一部を露出するように配置できる。アクティブ領域AAにおいて、バンク390が配置された基板300上に、有機発光素子OLEDの発光層491が配置され、発光層491上には、第2の電極492が配置され得る。
【0098】
前述のように、本開示の実施形態による表示装置は、第1の信号ライン311を形成する工程において、第1のアクティブ層331、第1及び第2の金属層333、334と、第1及び第2のパッド電極461、462も形成することができるので、工程時に必要なマスク数を減らし、工程を簡単にすることができる効果がある。
【0099】
また、電極パターン341、プレート342及び第3のパッド電極463を形成する工程で、有機発光素子OLEDの第1の電極380も形成できるので、工程時に必要なマスク数を減らし、工程を簡単にすることができる効果がある。
【0100】
図4では、第1の発光領域EA1及び第1の発光領域EA1と電気的に接続された回路領域の一部のみを示したが、第3の発光領域EA3及び第3の発光領域EA3と電気的に接続された回路領域だけでなく、第4の発光領域EA4及び第4の発光領域EA4と電気的に接続された回路領域の構造も図4と同一であってもよい。
【0101】
また、第2の発光領域EA2及び第2の発光領域EA2と電気的に接続された回路領域は、図4の構造において第1のカラーフィルタ3が削除された構造と同じであり得る。
【0102】
有機発光素子OLEDの第1の電極380、電極パターン341、プレート342及び第3のパッド電極463を形成する工程を検討すると、次の通りである。
【0103】
図5図13は、有機発光素子の第1の電極、電極パターン、プレート及び第3のパッド電極を形成する工程を簡略に示す図である。
【0104】
まず、図5を参照すると、基板300上に第1の絶縁膜401を形成できる。第1の絶縁膜上には、第1の信号ライン311、第1のアクティブ層331、第1及び第2の金属層333、334と、第1及び第の2パッド電極461、462が形成され得る。第1の信号ライン311、第1のアクティブ層331、第1及び第2の金属層333、334と、第1及び第2のパッド電極461、462が形成された基板上には、一部パターニングされた第2の絶縁膜物質502が形成され得る。
【0105】
第2の絶縁膜物質502の上面の一部には、第1のカラーフィルタ371が配置され得る。図6を参照すると、第1のカラーフィルタ371が配置された基板300上には、一部パターニングされた第3の絶縁膜物質503が配置されてもよい。第3の絶縁膜物質503は、第1の金属層333、第2の金属層334、及び第2のパッド電極462のそれぞれの上面の一部と重畳されたホールを設けられる。また、第3の絶縁膜物質503は、非アクティブ領域NA、第1のアクティブ層331と重なるものの、第1及び第2の金属層333、334とは未重畳された領域に配置された第3の絶縁膜物質503の高さは、残りの領域に配置された第3の絶縁膜物質503の高さより低くてもよい。
【0106】
図7を参照すると、第3の絶縁膜物質503をマスクとして、ドライエッチング工程を通じて、第2の絶縁膜物質502をパターニングすることができる。具体的に、第3の絶縁膜物質503のホールと対応する領域で、第2の絶縁膜物質502は、除去できる。したがって、第2の絶縁膜物質502は、第1の金属層333、第2の金属層334、及び第2のパッド電極462のそれぞれの上面の一部と重畳された領域にホールを設けられる。
【0107】
図7を参照すると、第2の絶縁膜物質502は、第1の金属層333の上面の一部、第2の金属層334の一部、及び第2のパッド電極462の上面の一部を露出するように形成できる。
【0108】
図8を参照すると、第3の絶縁膜物質503は、非アクティブ領域NA、第1のアクティブ層331と重畳されるものの、第1及び第2の金属層333、334とは未重畳された領域に配置された第3の絶縁膜物質503は、アッシング(ashing)工程によって除去できる。
【0109】
図8を参照すると、第3の絶縁膜物質503は、第2の絶縁膜物質502と共に、第1の金属層333の上面の一部、第2の金属層334の一部及び第2のパッド電極462の上面の一部を露出するように形成できる。また、第3の絶縁膜物質503は、第2のパッド電極462上で全て除去され得る。また、第3の絶縁膜物質503は、第1のアクティブ層331の上面に一部未配置されるように形成できる。具体的には、図5に示すように、断面上に第1の金属層333と第2の金属層334との間の領域に、第3の絶縁膜物質503が未配置され得る。また、第2の金属層334が、ストレージキャパシタCstの電極として機能する領域上にも、第3の絶縁膜物質503は、未配置され得る。
【0110】
図9を参照すると、第3の絶縁膜物質503が形成された基板300上には、下部層物質581が配置され、下部層物質581上には、上部層物質582が配置され得る。
【0111】
以降、図10に示すように、フォトレジストパターン600が配置され得る。フォトレジストパターン600は、第1及び第2のパッド電極461、462上に配置できる。また、フォトレジストパターン600は、第1のカラーフィルタ371と重畳され、第1の金属層333と重畳され得る。また、フォトレジストパターン600は、断面上に第1の金属層333と第2の金属層334との間の領域に、第3の絶縁膜物質503が未配置された領域上に配置されてもよい。また、フォトレジストパターン600は、第2の金属層334と重なってもよい。また、フォトレジストパターン600は、第2の金属層がストレージキャパシタCstの電極として機能する領域上に配置され得る。
【0112】
図10を参照すると、第1の金属層333と重畳された領域におけるフォトレジストパターン600の高さH1、第1の金属層333と第2の金属層334との間の領域で、第3の絶縁膜物質503が未配置された領域上に配置されたフォトレジストパターン600の高さH1、第2の金属層334と重畳された領域に配置されたフォトレジストパターン600の高さH1、及び、第2の金属層334がストレージキャパシタCstの電極として機能する領域上に配置されたフォトレジストパターン600の高さH1は、互いに対応することができる。また、第1及び第2のパッド電極461、462上に配置されたフォトレジストパターン600の高さH2と、第1のカラーフィルタ371と重畳されたフォトレジストパターン600の高さH2は、互いに対応することができる。ここで、高さH1は、高さH2より高くてもよい。
【0113】
以降、図11に示すように、フォトレジストパターン600をマスクとして、下部層物質581及び上部層物質582をエッチングすることができる。具体的に、図11に示すように、フォトレジストパターン600と未重畳された下部層物質581と上部層物質582は、除去できる。また、第3の絶縁膜物質は、第3の絶縁膜403となり得る。
【0114】
以降、図12に示すように、フォトレジストパターン600がエッチングされ得る。具体的に、図11及び図12を参照すると、高さH2を有するフォトレジストパターン600の部分が除去され、高さH1を有するフォトレジストパターン600は、基板300上に存在するが、図8に示すように、H1より高さが低くなることがある。
【0115】
図12に示されたように、フォトレジストパターン600は、第1の金属層333と重畳された領域、第1の金属層333と第2の金属層334との間の領域、第2の金属層334と重畳された領域及び第2の金属層334が、ストレージキャパシタCstの電極として機能する領域上に残るようになる。以降、フォトレジストパターン600をマスクとして、エッチング液を用いて、上部層物質をエッチングすることができる。この際、図12に示すように、第1のアクティブ層331を含めて、第1のアクティブ層331と同一層に配置された構成の上面及び側面を、第2の絶縁膜物質402が囲んでいることにより、上部層物質をエッチングするのに使用されるエッチング液によって、第1のアクティブ層331及び第1のアクティブ層331と同一層に配置された構成に、損傷が発生することを防止することができる。この工程では、フォトレジストパターン600と重畳された領域に配置された上部層物質が基板300上に残り、フォトレジストパターン600と未重畳された領域に配置された上部層物質は、除去され得る。
【0116】
その後、図13に示すように、第2の絶縁膜物質は、ドライエッチング工程を通じて、一部がエッチングできる。これにより、第2の絶縁膜402が、第1のアクティブ層331の上面の一部を露出するように形成できる。そして、第2の絶縁膜402と未重畳された第1のアクティブ層331の領域は、ドライエッチング工程により導体化することができる。
【0117】
第1のアクティブ層331が、電極パターン341と重畳された領域は、第1のアクティブ層331の第1のチャネル領域であってもよい。第1のアクティブ層331が、導体化された領域と、第1及び第2の金属層333、334とが接触して、電気的に連結されてもよい。その後、基板300上に存在するフォトレジストパターン600が全て除去できる。
【0118】
このような工程を通じて、有機発光素子OLEDの第1の電極380、電極パターン341、プレート342及び第3のパッド電極463を形成することができる。
【0119】
本開示の実施形態による表示装置100は、第1及び第2のアクティブ層331、332、第1~第4の信号ライン311、312、313、314のそれぞれの第1の層及び第1のパッド電極461を形成するために使用される第1のマスク、第1~第3の金属層333、334、335、第1~第4の信号ライン311、312、313、314のそれぞれの第2の層及び第1のパッド電極462を形成するために使用される第2のマスク、第2の絶縁膜402を形成するために使用される第3のマスク、カラーフィルタ317、318、319を形成するために使用される第4のマスク、第3の絶縁膜403を形成するために使用される第5のマスク、有機発光素子OLEDの第1の電極380、第5の信号ライン345、電極パターン341、及びプレート342を形成するために使用される第6のマスク及び第4の絶縁膜404及びバンク390を形成するために使用される第7のマスクを介して形成することができる。
【0120】
一方、本開示の実施形態による表示装置100は、第5の信号ラインが有機発光素子OLEDの第1の電極380と同一層に配置されることにより、破損の確率を下げることができる効果がある。これを、図14及び図15を参照して検討すると、以下の通りである。
【0121】
図14は、図4のG-Hに沿って切断した断面図である。図15は、比較例による第5の信号ラインの位置を示す断面図である。図14を参照すると、本開示の実施形態による表示装置100は、第1の絶縁膜401、第1の信号ライン311、第2の絶縁膜402、第3の絶縁膜403、第4の絶縁膜404、及び第5の信号ライン345を含むことができる。
【0122】
具体的に、基板300上に第1の絶縁膜401が配置され、第1の絶縁膜401上に第1の層311a及び第2の層311bを含む第1の信号ライン311が配置され得る。第1の信号ライン311上には、第2の絶縁膜402、第3の絶縁膜403、及び第4の絶縁膜404が順に配置され得る。
【0123】
第4の絶縁膜404上には、第5の信号ライン345が配置され得る。第5の信号ライン345は、第4の絶縁膜404上に配置された下部層1045aと、下部層1045a上に配置された上部層1045bとを含むことができる。第5の信号ライン345の下部層1045aは、図4の第1の電極380及びプレート342のそれぞれの下部層481、442aと同じ層に配置できる。第5の信号ライン345の上部層1045bは、図4の第1の電極380及びプレート342のそれぞれの上部層482、442bと同じ層に配置できる。図14に示されるように、第5の信号ライン345は、表面が平坦な第3の絶縁膜403上に配置されることにより、第1の信号ライン311と重なるように配置されるにもかかわらず、第5の信号ライン345の表面が平坦に形成できる。
【0124】
図15を参照すると、比較例による表示装置は、データライン1141、第1の絶縁膜1101、第2の絶縁膜1102、ゲートライン1145、層間絶縁膜1103、及びオーバーコート層1104を含むことができる。具体的に、図15に示すように、基板300上にデータライン1141が配置され得る。データライン1141上には、無機絶縁物質を含む第1及び第2の絶縁膜1101、1102が順に配置できる。第1及び第2の絶縁膜1101、1102は、データライン1141が配置された基板300の表面の形状に沿う表面形状を有することができる。
【0125】
第2の絶縁膜1102上には、ゲートライン1145が配置され得る。ゲートライン1145も、第2の絶縁膜1102の表面形状に沿って形成されることにより、少なくとも1つの段差を含む形態で形成できる。ゲートライン1145上には、無機絶縁物質を含む層間絶縁膜1103と有機絶縁物質を含むオーバーコート層1104とが配置され得る。図15には示されていないが、オーバーコート層1104上には、有機発光素子の第1の電極が配置され得る。一方、ゲートライン1145が有機発光素子の第1の電極とは異なる層に配置され、他の信号ライン(例えば、データライン)と重なるように配置される構造を有することにより、ゲートライン1145は、少なくとも1つの段差を有するように形成することができる。ゲートライン1145に応力が加わると、ゲートライン1145の段差が設けられた領域に応力が集中して、ゲートライン1145が容易に破損され得る。
【0126】
一方、図14に示すように、本開示の実施形態による表示装置は、第1の信号ライン311と重畳された領域においても、第5の信号ライン345が段差を有さず、平坦に形成されることで、第5の信号ライン345に応力が加わっても、応力が集中する部分がないので、強健な設計が可能である。また、図14の第1の信号ライン311と、第5の信号ライン345との間の距離(L1、第2の絶縁膜402、第3の絶縁膜403及び第4の絶縁膜404の高さの合計)が、図11のデータライン1141とゲートライン1145との間の距離(L2、第1の絶縁膜1101及び第2の絶縁膜1102の高さの合計)よりも離れてもよい。即ち、第1の信号ライン311と、第5の信号ライン345との間の距離L1が十分に確保されることにより、第1の信号ライン311と第5の信号ライン345との間に生じる寄生容量を低減することができる。
【0127】
一方、図1図14では、第2の絶縁膜402が、第1のアクティブ層331の上面の一部を露出する構造を中心に説明したが、本開示の実施形態による表示装置100の構造は、これに限定されるものではない。
【0128】
図16は、本開示の実施形態による表示装置の別の断面構造を示す図である。後述する説明では、先に説明した実施形態と重複する内容(構成、効果など)は、省略することができる。なお、後述する説明において、前述した実施形態と重複する構成の図面番号は、同一の図面番号を使用してもよい。
【0129】
図16を参照すると、第2の絶縁膜402は、第1の金属層333と第2の金属層334との間の領域において、第1のアクティブ層331の上面全体及び側面全体と重なってもよい。すなわち、第2の絶縁膜402は、第1のアクティブ層331全体を囲むように配置することができる。この場合、第1のアクティブ層331は、第2の絶縁膜402のドライエッチング工程ではなく別途のドーピング工程を介して、チャネル領域を除いた残りの領域にドーピングすることができる。また、本開示の実施形態による表示装置100の構造は、これに限定されず、基板300上に配置されたトランジスタの特性を保護するための構成をさらに含むことができる。これを、図17及び図18を参照して検討すると、以下の通りである。
【0130】
図17及び図18は、本開示の実施形態による表示装置の概略的な断面構造を示す図である。後述する説明では、先に説明した実施形態と重複する内容(構成、効果など)は、省略することができる。なお、後述する説明において、前述した実施形態と重複する構成の図面番号は、同一の図面番号を使用してもよい。
【0131】
図17を参照すると、本開示の実施形態による表示装置100のアクティブ領域AAに配置された複数のアクティブ層331の下部には、遮光層1300が配置され得る。遮光層1300は、アルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)などの金属又はそれらの合金のうちいずれかを含むことができるが、本発明はこれに限定されない。遮光層1300は、基板300上に配置することができ、遮光層1300上には、少なくとも1層の第1の絶縁膜401が配置され得る。
【0132】
第1の絶縁膜401上には、第1のアクティブ層331、第1の信号ライン311の第1の層311a、及び第1のパッド電極461が配置され得る。図17に示されたように、遮光層1300は、第1のアクティブ層331全体と重なってもよい。ただし、本開示の実施形態による遮光層1300の構造は、これに限定されず、遮光層1300は、第1のアクティブ層331のチャネル領域と重なる領域にのみ配置されてもよい。
【0133】
図17を参照すると、遮光層1300は、発光領域EA1と未重畳されてもよい。これにより、有機発光素子OLEDから発光された光が、基板300の方向に出射される場合、遮光層1300によって有機発光素子OLEDの光が吸収されずに、外部に出射できる。
【0134】
また、図17には示されていないが、第2のアクティブ層332と重なる遮光層1300がさらに配置され得る。これにより、第1及び第2のアクティブ層331、332に光が入射して、第1~第3のトランジスタT1、T2、T3の特性が変わることを防止することができる。
【0135】
図18を参照すると、基板300の裏面から入射した光が、第1及び第2のアクティブ層331、332に到達するのを防ぐために、基板300の裏面に遮光フィルム1400が付着され得る。遮光フィルム1400は、アクティブ領域AAの一部と重なってもよい。例えば、図18に示すように、遮光フィルム1400は、アクティブ領域AA内の発光領域EA1と未重畳され、非発光領域NEAと重畳できる。これにより、有機発光素子OLEDから発光された光が、基板300の外部に出射されるとともに、基板300上に配置されたアクティブ層331、332に外光が入射することを防止することができる。
【0136】
また、本開示の実施形態による表示装置100は、図4の構造においてさらに異なるサブピクセルに光が進行して、光漏れ現象が発生したり、駆動トランジスタに光が入射して、トランジスタの特性が変化したりすることを防止できる構造を持つことができる。これを、図19及び図20を参照すると、以下の通りである。
【0137】
図19は、本開示の実施形態による表示装置が、アクティブ領域内で光漏れ現象を防止することができる構造を示す平面図であり、図20は、図19のI - Jに沿って切断した断面図である。後述する説明では、先に説明した実施形態と重複する内容(構成、効果など)は、省略することができる。なお、後述する説明において、前述した実施形態と重複する構成の図面番号は、同一の図面番号を使用してもよい。
【0138】
図19及び図20を参照すると、本開示の実施形態による表示装置100は、非発光領域NEAに設けられた複数の第3の絶縁膜403にスリット1551を備えることができる。図20に示されたように、第3の絶縁膜403のスリット1551は、第2の絶縁膜402に形成されたスリットと重なり、第1の絶縁膜401の上面の一部を露出することができる。
【0139】
第3の絶縁膜403のスリット1551と、第2の絶縁膜402のスリット内には、第4の絶縁膜404及びバンク390が充填されてもよい。有機発光素子から発光された光の一部は、第3の絶縁膜403内に進行して、異なる色の光を発光する別のサブピクセルに移ることができるが、本開示の実施形態による表示装置では、有機発光素子から発光された光が、第3の絶縁膜403のスリット1551と、第2の絶縁膜のスリットとに設けられた第4の絶縁膜404に会って、第3及び第4の絶縁膜403、404の屈折率差により、屈折して異なる色を発光するサブピクセルに進まないことがある。従って、異なる色の光を発光するサブピクセル間の光漏れ現象が現れるのを防止することができる。
【0140】
また、図19に示すように、第3の絶縁膜403のスリット1551は、異なる発光領域間(例えば、第1及び第2の発光領域間、第2及び第3の発光領域間など)にのみ設けられるものではなく、第1のトランジスタT1の周辺部にも設けられてもよい。例えば、図19に示すように、第1のアクティブ層331の第1のチャネル領域CH1の少なくとも3つの側面に対応するように、第3の絶縁膜403のスリット1551が設けられてもよい。
【0141】
図19を参照すると、第1~第4のサブピクセルSP1、SP2、SP3、SP4に配置された第1のトランジスタT1の第1のアクティブ層331の第1のチャネル領域CH1の少なくとも3つの側面に対応するように、第3の絶縁膜403にスリット1551が設けられてもよい。これにより、各サブピクセルの発光領域EA1、EA2、EA3、EA4で発光された光が、第1のトランジスタT1の第1のチャネル領域CH1に入射して、第1のトランジスタT1の電気的特性が変化するのを防ぐことができる。
【0142】
図19を参照すると、第3の絶縁膜403の複数のスリット1551のうち一部は、第1の延長部346と発光領域EA1、EA2、EA3、EA4との間に配置されてもよい。また、第3の絶縁膜403の複数のスリット1551のうち一部は、第1の信号ライン311と、第2の信号ライン312との間に配置されてもよい。また、第3の絶縁膜403の複数のスリット1551のうち一部は、第2の金属層334と重なるものの、第5の信号ライン345と、第2の延長部347との間の領域に配置されてもよい。また、第3の絶縁膜403の複数のスリット1551のうち一部は、第2の延長部347と、第2及び第3の発光領域EA2、EA3との間に配置されてもよい。
【0143】
また、図19を参照すると、有機発光素子OLEDの第1の電極380と、第1のトランジスタT1のゲート電極の役割を果たす電極パターン341とが、同一工程で形成されることで、互いに接触しないように離隔距離Xが必要である。これにより、サブピクセルの開口部(バンクと未重畳された領域)と電極パターン341との距離が遠くなる可能性がある。したがって、発光領域EA1、EA2、EA3、EA4から第1のトランジスタT1の距離が遠くなる可能性があり、距離が離れたほど発光領域EA1、EA2、EA3、EA4から発光された光によって、第1のトランジスタT1の特性が低下することを防止できる確率が高くなり得る。
【0144】
図21は、本開示の実施形態による表示装置の駆動トランジスタ(例えば、第1のトランジスタ)に入射した光量と、比較例による表示装置の駆動トランジスタに入射した光量とを比較したグラフである。
【0145】
図21において、比較例1による表示装置は、図15の構造を有する表示装置が、駆動トランジスタのアクティブ層の下部に遮光層のない構造であり得る。比較例2による表示装置は、図15の構造を有する表示装置が、駆動トランジスタのアクティブ層の下部に遮光層が配置された構造であり得る。比較例1及び2による表示装置は、オーバーコート層の下部に駆動トランジスタのゲート電極及びスキャンラインが配置され、オーバーコート層上に有機発光素子の第1の電極が配置される構造を有することができる。
【0146】
図21において、実施例1による表示装置は、図3の構造を有し、実施例2による表示装置は、図19の構造を有することができる。図21を参照すると、比較例1及び比較例2による表示装置のR、G、B及びWサブピクセルのそれぞれに配置された駆動トランジスタに入射される光量が、実施例1及び実施例2による表示装置のR、G、B及びWサブピクセルのそれぞれに配置された駆動トランジスタに入射される光量よりも大きくてもよい。
【0147】
すなわち、本開示の実施形態による表示装置は、工程を簡単にすることができるだけでなく、各サブピクセルに配置された駆動トランジスタに入射する内部光量を低減できることにより、駆動トランジスタの特性が内部光によって変化することを防ぐことができる。
【0148】
本開示の実施形態によれば、アクティブ層、複数の信号ライン及びパッド電極を同一工程で形成し、有機発光素子の第1の電極、少なくとも1つの信号ライン、電極パターン、プレート及びパッド電極を同一工程で形成することにより、工程を簡単にすることができ、工程時に必要なマスク数を減らすことができる表示パネル及び表示装置を提供することができる。
【0149】
本開示の実施形態によれば、開口部と駆動トランジスタとの距離が遠く、第3の絶縁膜に設けられた多数のスリットを介して、内部光が駆動トランジスタのチャネル領域に到達できないようにすることにより、駆動トランジスタの特性が低下することを防止できる表示パネル及び表示装置を提供することができる。
【0150】
本開示の実施形態によれば、少なくとも1つの信号ラインが、有機発光素子の第1の電極と同一層に配置されることにより、信号ラインの下に配置された構成による段差による信号ラインの破損が発生するのを防ぐことができる表示パネルおよび表示装置を提供することができる。
【0151】
以上の説明は、本開示の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本開示が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本開示の本質的な特性から逸脱しない範囲で、様々な修正及び変形が可能であるだろう。また、本開示に示されている実施形態は、本開示の技術思想を限定するものではなく、説明するためのものであるため、これらの実施形態によって本開示の技術思想の範囲が限定されるものではない。本開示の保護範囲は、以下の特許請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等の範囲内にあるすべての技術思想は、本開示の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0152】
100 有機発光表示装置
300 基板
371 第1のカラーフィルタ
372 第2のカラーフィルタ
331 第1のアクティブ層
401 第1の絶縁膜
402 第2の絶縁膜
390 バンク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21