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特開2023-99499コネクタハウジングアセンブリ、コネクタ、およびコネクタアセンブリ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023099499
(43)【公開日】2023-07-13
(54)【発明の名称】コネクタハウジングアセンブリ、コネクタ、およびコネクタアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/52 20060101AFI20230706BHJP
   H01R 13/42 20060101ALI20230706BHJP
   H01R 13/6582 20110101ALI20230706BHJP
【FI】
H01R13/52 301E
H01R13/52 301H
H01R13/42 E
H01R13/42 F
H01R13/6582
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022207716
(22)【出願日】2022-12-26
(31)【優先権主張番号】202111665088.5
(32)【優先日】2021-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】516193944
【氏名又は名称】タイコ・エレクトロニクス・テクノロジー・(エスアイピー)・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Tyco Electronics Technology (SIP) Co.Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100130030
【弁理士】
【氏名又は名称】大竹 夕香子
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(72)【発明者】
【氏名】ヂィエンリィン フアン
(72)【発明者】
【氏名】ファン カルロス パァン
(72)【発明者】
【氏名】ミィンヂィエ ヂゥー
【テーマコード(参考)】
5E021
5E087
【Fターム(参考)】
5E021FA05
5E021FA09
5E021FA16
5E021FB07
5E021FC21
5E021FC40
5E021LA01
5E021LA10
5E021LA15
5E087EE12
5E087FF08
5E087FF12
5E087FF18
5E087GG26
5E087GG31
5E087GG32
5E087JJ09
5E087LL03
5E087LL04
5E087LL12
5E087MM05
5E087PP01
5E087QQ03
5E087QQ06
5E087RR04
5E087RR12
(57)【要約】      (修正有)
【課題】構造を簡素化し体積が小さいコネクタハウジングアセンブリを提供する。
【解決手段】コネクタハウジングアセンブリは、複数の端子を固定して取り付けるための端子取付孔が形成された内側ハウジング200と、内側ハウジングに装着された、内側ハウジングと内側ハウジング内に延びるケーブル1との間のシールを実現するためのケーブルシール210、220と、内側ハウジングの外側に嵌められた、内側ハウジングと相手側コネクタの相手側ハウジングとの間のシールを実現するためのハウジングシール230とを備える。ケーブルシールとハウジングシールとの両方が内側ハウジングに設けられている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の端子(10、20、30)を固定して取り付けるための端子取付孔(211、212、213)が形成された内側ハウジング(200)と、
前記内側ハウジング(200)に装着された、前記内側ハウジング(200)と前記内側ハウジング(200)内に延びるケーブル(1、2、3)との間のシールを実現するためのケーブルシール(210、220)と、
前記内側ハウジング(200)の外側に嵌められた、前記内側ハウジング(200)と相手側コネクタの相手側ハウジングとの間のシールを実現するためのハウジングシール(230)と
を備える、コネクタハウジングアセンブリ。
【請求項2】
前記ケーブルシール(210、220)は、
前記コネクタの一部のケーブル(1)をシールするための第1のケーブルシール(210)、および/または、
前記コネクタの他のケーブル(2、3)をシールするための第2のケーブルシール(220)
を含む、請求項1に記載のコネクタハウジングアセンブリ。
【請求項3】
前記第1のケーブルシール(210)を収容するように構成されている第1の収容チャンバ(201)と、前記第2のケーブルシール(220)を収容するように構成されている第2の収容チャンバ(202)とが、前記内側ハウジング(200)に形成されている、請求項2に記載のコネクタハウジングアセンブリ。
【請求項4】
前記ハウジングシール(230)を取り付けるように構成されているシール取付部(203)が、前記内側ハウジング(200)の外側に形成されている、請求項3に記載のコネクタハウジングアセンブリ。
【請求項5】
前記ハウジングシール(230)は、前記内側ハウジング(200)の外側に形成されたシール取付部(203)に配置されているシールリングであり、
前記ハウジングシール(230)の外周面が、コネクタの外側ハウジング(100)の内周面から所定の間隙だけ半径方向に離間して、前記ハウジングシール(230)と前記外側ハウジング(100)との間に前記相手側ハウジングが挿入できるようになっている、請求項3に記載のコネクタハウジングアセンブリ。
【請求項6】
前記ケーブルシール(210、220)は、複数の異なるタイプおよび/または複数の異なるサイズのケーブル(1、2、3)を同時にシールするように構成されている、請求項1に記載のコネクタハウジングアセンブリ。
【請求項7】
前記ケーブルシール(210、220)は、第1のケーブルシール(210)と第2のケーブルシール(220)とを含み、
少なくとも2つの異なるケーブル貫通孔(202、203)が、前記第1のケーブルシール(210)および前記第2のケーブルシール(220)のうちの少なくとも一方に形成されている、請求項6に記載のコネクタハウジングアセンブリ。
【請求項8】
前記内側ハウジング(200)内に延びて前記ケーブルシール(210、220)を貫通するケーブル(1、2、3)をさらに備え、
前記ケーブル(1、2、3)は、信号を伝送するための信号ケーブル(1、2)と、電力を伝送するための電力ケーブル(3)とを含む、請求項1から7のいずれか一項に記載のコネクタハウジングアセンブリ。
【請求項9】
前記ケーブル(1、2、3)は、
第1の信号を伝送するための第1のケーブル(1)と、
前記第1の信号とは異なる第2の信号を伝送するための第2のケーブル(2)と、
電力を伝送するための第3のケーブル(3)と
を含む、請求項8に記載のコネクタハウジングアセンブリ。
【請求項10】
前記内側ハウジング(200)に設けられ、前記第1のケーブル(1)に電気的に接続されている第1の端子(10)と、
前記内側ハウジング(200)に設けられ、前記第2のケーブル(2)に電気的に接続されている第2の端子(20)と、
前記内側ハウジング(200)に設けられ、前記第3のケーブル(3)に電気的に接続されている第3の端子(30)と
をさらに備える、請求項9に記載のコネクタハウジングアセンブリ。
【請求項11】
前記内側ハウジング(200)に設けられたシールド(11)をさらに備え、
前記第1のケーブル(1)は、イーサネット信号を伝送するために使用され、シールド層を有し、前記シールド(11)は、前記第1のケーブル(1)の前記シールド層に電気的に接続され、前記第1の端子(10)は、少なくとも部分的に前記シールド(11)に収容されている、請求項10に記載のコネクタハウジングアセンブリ。
【請求項12】
前記ケーブルシール(210、220)は、第1のケーブルシール(210)と第2のケーブルシール(220)とを含み、
前記第1のケーブル(1)に嵌合するように構成されている第1のケーブル貫通孔が、前記第1のケーブルシール(210)に形成され、
前記第2のケーブル(2)に嵌合するように構成されている第2のケーブル貫通孔(222)と、前記第3のケーブル(3)に嵌合するように構成されている第3のケーブル貫通孔(223)とが、前記第2のケーブルシール(220)に形成されている、請求項9に記載のコネクタハウジングアセンブリ。
【請求項13】
前記第1のケーブル(1)の外径が、前記第2のケーブル(2)および前記第3のケーブル(3)の外径よりも大きく、前記第1のケーブル貫通孔の内径が、前記第2のケーブル貫通孔(222)および前記第3のケーブル貫通孔(223)の内径よりも大きく、
前記第3のケーブル(3)の外径が、前記第2のケーブル(2)の外径よりも大きく、前記第3のケーブル貫通孔(223)の内径が、前記第2のケーブル貫通孔(222)の内径よりも大きい、請求項12に記載のコネクタハウジングアセンブリ。
【請求項14】
前記第1のケーブルシール(210)は、シールリングであり、前記第1のケーブル(1)に嵌められ、
前記第2のケーブルシール(220)は、前記第2のケーブル貫通孔(222)および前記第3のケーブル貫通孔(223)が形成されたブロック状シール体(221)を含む、請求項12に記載のコネクタハウジングアセンブリ。
【請求項15】
前記第1の端子(10)を前記内側ハウジング(200)にロックするための弾性ラッチ(240)が、前記内側ハウジング(200)に一体に形成され、
ロック部材(300)を挿入するためのスロット(250)が、前記内側ハウジング(200)に形成され、前記第2の端子(20)および前記第3の端子(30)は、前記スロット(250)に挿入された前記ロック部材(300)によって前記内側ハウジング(200)にロックされるように構成されている、請求項10に記載のコネクタハウジングアセンブリ。
【請求項16】
前記内側ハウジング(200)に、シールドばね片(40)を取り付けるように構成されている取付部(260)が形成され、前記シールド(11)は、前記取付部(260)に取り付けられた前記シールドばね片(40)を介して前記相手側コネクタの相手側シールドに電気的に接続するように構成されている、請求項11に記載のコネクタハウジングアセンブリ。
【請求項17】
請求項1から16のいずれか一項に記載の前記コネクタハウジングアセンブリと、
外側ハウジング(100)と
を備え、
前記内側ハウジング(200)が、少なくとも部分的に前記外側ハウジング(100)に収容され、前記外側ハウジング(100)に固定して接続されている、コネクタ。
【請求項18】
前記外側ハウジング(100)は、前記ハウジングシール(230)の周りに配置され、前記外側ハウジング(100)と前記ハウジングシール(230)との間に、相手側コネクタの相手側ハウジングを収容するための間隙が形成されている、請求項17に記載のコネクタ。
【請求項19】
請求項17または18に記載の前記コネクタと、
前記コネクタに嵌合するように構成されている相手側コネクタと
を備える、コネクタアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、開示全体が参照により本明細書に組み込まれている、2021年12月31日に中国国家知識産権局に出願された中国特許出願第CN202111665088.5号の利益を主張する。
【0002】
本発明は、コネクタハウジングアセンブリ、コネクタハウジングアセンブリを含むコネクタ、およびコネクタを含むコネクタアセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
従来技術において、レーザレーダ用コネクタは、一般に、外側ハウジングと、外側ハウジング内に設けられた内側ハウジングと、内側ハウジングに設けられた、信号(例えば、イーサネット信号)および電力を伝送するための端子とを含む。従来技術において、防水シール機能を実現するために、通常、ケーブルシールを内側ハウジングに設ける必要があり、ケーブルシールをケーブルに嵌めて、ケーブルとハウジングとの間のシールを実現する。加えて、外側ハウジングと相手側コネクタの相手側ハウジングとの間のシールを実現するために、ハウジングシールを外側ハウジングに設ける必要もある。
【0004】
しかしながら、従来技術において、ケーブルシールとハウジングシールとを内側ハウジングと外側ハウジングとにそれぞれ設ける必要があるため、コネクタの構造が複雑になり、体積が大きくなりすぎる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記の欠点のうちの少なくとも1つの局面を克服または軽減するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様によれば、コネクタハウジングアセンブリが提供される。コネクタハウジングアセンブリは、複数の端子を固定して取り付けるための端子取付孔が形成された内側ハウジングと、内側ハウジングに装着された、内側ハウジングと内側ハウジング内に延びるケーブルとの間のシールを実現するためのケーブルシールと、内側ハウジングの外側に嵌められた、内側ハウジングと相手側コネクタの相手側ハウジングとの間のシールを実現するためのハウジングシールとを備える。
【0007】
本発明の例示的な実施形態によれば、ケーブルシールは、コネクタの一部のケーブルをシールするための第1のケーブルシール、および/または、コネクタの他のケーブルをシールするための第2のケーブルシールを含む。
【0008】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、第1のケーブルシールを収容するように構成されている第1の収容チャンバと、第2のケーブルシールを収容するように構成されている第2の収容チャンバとが、内側ハウジングに形成されている。
【0009】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、ハウジングシールを取り付けるように構成されているシール取付部が、内側ハウジングの外側に形成されている。
【0010】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、ハウジングシールは、内側ハウジングの外側に形成されたシール取付部に配置されているシールリングであり、ハウジングシールの外周面が、コネクタの外側ハウジングの内周面から所定の間隙だけ半径方向に離間して、ハウジングシールと外側ハウジングとの間に相手側ハウジングが挿入できるようになっている。
【0011】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、ケーブルシールは、複数の異なるタイプおよび/または複数の異なるサイズのケーブルを同時にシールするように構成されている。
【0012】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、ケーブルシールは、第1のケーブルシールと第2のケーブルシールとを含み、少なくとも2つの異なるケーブル貫通孔が、第1のケーブルシールおよび第2のケーブルシールのうちの少なくとも一方に形成されている。
【0013】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、コネクタハウジングアセンブリは、内側ハウジング内に延びてケーブルシールを貫通するケーブルをさらに備え、ケーブルは、信号を伝送するための信号ケーブルと、電力を伝送するための電力ケーブルとを含む。
【0014】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、ケーブルは、第1の信号を伝送するための第1のケーブルと、第1の信号とは異なる第2の信号を伝送するための第2のケーブルと、電力を伝送するための第3のケーブルとを含む。
【0015】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、コネクタハウジングアセンブリは、内側ハウジングに設けられ、第1のケーブルに電気的に接続されている第1の端子と、内側ハウジングに設けられ、第2のケーブルに電気的に接続されている第2の端子と、内側ハウジングに設けられ、第3のケーブルに電気的に接続されている第3の端子とをさらに備える。
【0016】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、コネクタハウジングアセンブリは、内側ハウジングに設けられたシールドをさらに備え、第1のケーブルは、イーサネット信号を伝送するために使用され、シールド層を有し、シールドは、第1のケーブルのシールド層に電気的に接続され、第1の端子は、少なくとも部分的にシールドに収容されている。
【0017】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、ケーブルシールは、第1のケーブルシールと第2のケーブルシールとを含み、第1のケーブルに嵌合するように構成されている第1のケーブル貫通孔が、第1のケーブルシールに形成され、第2のケーブルに嵌合するように構成されている第2のケーブル貫通孔と、第3のケーブルに嵌合するように構成されている第3のケーブル貫通孔とが、第2のケーブルシールに形成されている。
【0018】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、第1のケーブルの外径が、第2のケーブルおよび第3のケーブルの外径よりも大きく、第1のケーブル貫通孔の内径が、第2のケーブル貫通孔および第3のケーブル貫通孔の内径よりも大きく、第3のケーブルの外径が、第2のケーブルの外径よりも大きく、第3のケーブル貫通孔の内径が、第2のケーブル貫通孔の内径よりも大きい。
【0019】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、第1のケーブルシールは、シールリングであり、第1のケーブルに嵌められ、第2のケーブルシールは、第2のケーブル貫通孔および第3のケーブル貫通孔が形成されたブロック状シール体を含む。
【0020】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、第1の端子を内側ハウジングにロックするための弾性ラッチが、内側ハウジングに一体に形成され、ロック部材を挿入するためのスロットが、内側ハウジングに形成され、第2の端子および第3の端子は、スロットに挿入されたロック部材によって内側ハウジングにロックされるように構成されている。
【0021】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、内側ハウジングに、シールドばね片を取り付けるように構成されている取付部が形成され、シールドは、取付部に取り付けられたシールドばね片を介して相手側コネクタの相手側シールドに電気的に接続するように構成されている。
【0022】
本発明の別の態様によれば、コネクタが提供される。コネクタは、上記のコネクタハウジングアセンブリと、外側ハウジングとを備える。内側ハウジングが、少なくとも部分的に外側ハウジングに収容され、外側ハウジングに固定して接続されている。
【0023】
本発明の例示的な実施形態によれば、外側ハウジングは、ハウジングシールの周りに配置され、外側ハウジングとハウジングシールとの間に、相手側コネクタの相手側ハウジングを収容するための間隙が形成されている。
【0024】
本発明の別の態様によれば、コネクタアセンブリが提供される。コネクタアセンブリは、上記のコネクタと、コネクタに嵌合するように構成されている相手側コネクタとを備える。
【0025】
本発明による上記の例示的な実施形態において、ケーブルシールとハウジングシールとの両方が内側ハウジングに設けられている。したがって、本発明は、コネクタの構造を簡素化し、ケーブルシールの装着の困難を減らし、コネクタの体積を小さくする。
【0026】
添付図面を参照しながら例示的な実施形態を詳細に説明することにより、本発明の上記その他の特徴がより明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の例示的な実施形態によるコネクタの例示的な斜視図である。
図2】本発明の例示的な実施形態によるコネクタの長手方向断面図である。
図3】外側ハウジングを取り外した、本発明の例示的な実施形態によるコネクタの例示的な斜視図である。
図4】シールドばね片を示す、本発明の例示的な実施形態によるコネクタの内側ハウジングの説明図である。
図5】本発明の例示的な実施形態によるコネクタの例示的な分解図である。
図6】本発明の例示的な実施形態によるコネクタの内側ハウジング、ケーブルシール、およびハウジングシールの例示的な分解図である。
図7】本発明の例示的な実施形態によるコネクタの内側ハウジング、ケーブルシール、およびハウジングシールの例示的な組立図である。
図8】本発明の例示的な実施形態によるコネクタのケーブルおよびケーブルシールの例示的な組立図である。
図9図8に示す第2のケーブルシールの例示的な斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下で、添付図面を参照しながら本開示の例示的な実施形態について詳細に説明する。図中、同一の参照数字は同一の要素を指す。しかしながら、本開示は、多くの異なる形態で具現化することができ、本明細書に記載される実施形態に限定されるものと解釈すべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が徹底的かつ完全なものとなるように、かつ当業者に本開示の概念を十分に伝えるように提供される。
【0029】
以下の詳細な説明では、説明の目的で、開示する実施形態の徹底的な理解をもたらすために、多数の具体的な詳細を記載する。しかしながら、これらの具体的な詳細がなくても1つまたは複数の実施形態を実施することができることが明らかであろう。他の場合には、図面を簡略化するために、周知の構造およびデバイスは概略的に示す。
【0030】
本発明の一般的な概念によれば、コネクタハウジングアセンブリが提供される。コネクタハウジングアセンブリは、複数の端子を固定して取り付けるための端子取付孔が形成された内側ハウジングと、内側ハウジングに装着された、内側ハウジングと内側ハウジング内に延びるケーブルとの間のシールを実現するためのケーブルシールと、内側ハウジングの外側に嵌められた、内側ハウジングと相手側コネクタの相手側ハウジングとの間のシールを実現するためのハウジングシールとを備える。
【0031】
本発明の別の一般的な概念によれば、コネクタが提供される。コネクタは、上記のコネクタハウジングアセンブリと、外側ハウジングとを備える。内側ハウジングが、少なくとも部分的に外側ハウジングに収容され、外側ハウジングに固定して接続されている。
【0032】
図1は、本発明の例示的な実施形態によるコネクタの例示的な斜視図である。図2は、本発明の例示的な実施形態によるコネクタの長手方向断面図である。図3は、外側ハウジング100を取り外した、本発明の例示的な実施形態によるコネクタの例示的な斜視図である。図4は、シールドばね片40を示す、本発明の例示的な実施形態によるコネクタの内側ハウジングの説明図である。図5は、本発明の例示的な実施形態によるコネクタの例示的な分解図である。図6は、本発明の例示的な実施形態によるコネクタの内側ハウジング200、ケーブルシール210、220、およびハウジングシール230の例示的な分解図である。
【0033】
図1図6に示すように、図示の実施形態において、例えばレーザレーダに接続するのに適したコネクタが開示され、このコネクタは、電力を伝送可能な電力端子と、信号を伝送可能な信号端子とを含む。コネクタは、コネクタハウジングアセンブリと、外側ハウジング100と、ケーブル1とを含む。コネクタハウジングアセンブリは、内側ハウジング200と、ケーブルシール210、220と、ハウジングシール230とを含む。内側ハウジング200は、少なくとも部分的に外側ハウジング100に収容され、外側ハウジング100に固定されていてよい。ケーブル1、2、3が、外側ハウジング100および内側ハウジング200内に延びてケーブルシール210、220を貫通する。
内側ハウジング200に、複数の端子10、20、30を固定して取り付けるための端子取付孔211、212、213が設けられている。外側ハウジング100は、ハウジングシール230の周りに設けられ、外側ハウジング100とハウジングシール230との間に、相手側コネクタ(図示せず)の相手側ハウジングを収容するための間隙が形成されている。
【0034】
図7は、本発明の例示的な実施形態によるコネクタの内側ハウジング200、ケーブルシール210、220、およびハウジングシール230の例示的な組立図である。
【0035】
図1図7に示すように、図示の実施形態において、ケーブルシール210、220は、内側ハウジング200に収容されて、内側ハウジング200と内側ハウジング200内に延びるケーブル1、2、3との間のシールを実現する。ハウジングシール230は、内側ハウジング200の外側に嵌められて、内側ハウジング200と相手側コネクタの相手側ハウジング(図示せず)との間のシールを実現する。
【0036】
図1図7に示すように、図示の実施形態において、ケーブルシール210、220は、第1のケーブルシール210と第2のケーブルシール220とを含む。第1のケーブルシール210は、コネクタの一部のケーブル1をシールするために使用される。第2のケーブルシール220は、コネクタの他のケーブル2、3をシールするために使用される。
【0037】
図1図7に示すように、図示の実施形態において、第1の収容チャンバ201と第2の収容チャンバ202とが、内側ハウジング200に形成されている。第1の収容チャンバ201は、第1のケーブルシール210を収容するために使用される。第2の収容チャンバ202は、第2のケーブルシール220を収容するために使用される。内側ハウジング200の第1の収容チャンバ201と第2の収容チャンバ202とは、互いに分離されている。ハウジングシール230を受け入れるように構成されているシール取付部203が、内側ハウジング200の外側に形成されている。
【0038】
図1図7に示すように、図示の実施形態において、ハウジングシール230はシールリングであり、内側ハウジング200の外側に形成されたシール取付部203に配置されている。ハウジングシール230の外周面が、コネクタの外側ハウジング100の内周面から所定の間隙だけ半径方向に離間して、ハウジングシール230と外側ハウジング100との間に相手側コネクタの相手側ハウジングが挿入できるようになっている。すなわち、ハウジングシール230は、相手側コネクタの相手側ハウジングと内側ハウジング200の外周壁との間で半径方向に押されることにより、これらの間にシールを実現する。
【0039】
図8は、本発明の例示的な実施形態によるコネクタのケーブル1、2、3およびケーブルシール210、220の例示的な組立図である。図9は、図8に示す第2のケーブルシール220の例示的な斜視図である。
【0040】
図1図9に示すように、図示の実施形態において、ケーブルシール210、220は、複数の異なるタイプおよび/または複数の異なるサイズのケーブル1、2、3を同時にシールするように構成されている。例えば、複数の異なるタイプおよび/または複数の異なるサイズのケーブル1、2、3の装着に適した複数の異なるケーブル貫通孔222、223を、ケーブルシール210、220に形成することができる。
【0041】
図1図9に示すように、図示の実施形態において、ケーブルシール210、220は、第1のケーブルシール210と第2のケーブルシール220とを含む。少なくとも2つの異なるタイプおよび/または異なるサイズのケーブル2、3に嵌合するための少なくとも2つの異なるケーブル貫通孔222、223が、第1のケーブルシール210および第2のケーブルシール220のうちの少なくとも一方に形成されている。
【0042】
図1図9に示すように、本発明の例示的な実施形態において、前述したコネクタハウジングアセンブリと、ハウジング100と、ケーブル1、2、3とを含むコネクタも開示されている。内側ハウジング200は、少なくとも部分的に外側ハウジング100に収容されている。ケーブル1、2、3は、外側ハウジング100および内側ハウジング200内に延びてケーブルシール210、220を貫通する。
【0043】
図1図9に示すように、図示の実施形態において、ケーブル1、2、3は、信号を伝送するための信号ケーブル1、2と、電力を伝送するための電力ケーブル3とを含む。すなわち、コネクタは、信号と電力とを同時に伝送するのに適したハイブリッドコネクタである。例えば、コネクタは、レーザレーダに接続するためのハイブリッドコネクタであってよい。
【0044】
図1図9に示すように、図示の実施形態において、ケーブル1、2、3は、第1のケーブル1と、第2のケーブル2と、第3のケーブル3とを含む。第1のケーブル1は、第1の信号、例えばイーサネット信号を伝送するために使用される。第2のケーブル2は、第1の信号とは異なる第2の信号を伝送するため、例えばLAN信号を伝送するために使用される。第3のケーブル3は、電力を伝送するために使用される。
【0045】
図1図9に示すように、図示の実施形態において、コネクタハウジングアセンブリは、第1の端子10と、第2の端子20と、第3の端子30とをさらに含む。第1の端子10は、内側ハウジング200の第1の端子取付孔211に設けられ、第1のケーブル1に電気的に接続されている。第2の端子20は、内側ハウジング200の第2の端子取付孔212に設けられ、第2のケーブル2に電気的に接続されている。第3の端子30は、内側ハウジング200の第3の端子取付孔213に設けられ、第3のケーブル3に電気的に接続されている。
【0046】
図1図7に示すように、図示の実施形態において、第1の端子10を内側ハウジング200にロックするための弾性ラッチ240が、内側ハウジング200に一体に形成されている。ロック部材300を挿入するように構成されているスロット250が、内側ハウジング200に形成されている。第2の端子20および第3の端子30は、スロット250に挿入されたロック部材300によって内側ハウジング200にロックされるように構成されている。
【0047】
図1図7に示すように、図示の実施形態において、シールドばね片40を取り付けるのに適した取付部260が、内側ハウジング200に形成されている。シールド11は、取付部260に取り付けられたシールドばね片40を介して相手側コネクタの相手側シールドに電気的に接続するように構成されている。図示の実施形態において、シールドばね片40は、シールド11と相手側シールドとに同時に電気的に接触するように構成されている弾性アーム41を有する。
【0048】
図1図9に示すように、図示の実施形態において、第1のケーブル1は、イーサネット信号を伝送するためのイーサネットケーブルであり、コネクタハウジングアセンブリは、内側ハウジング200に設けられたシールド11をさらに含む。シールド11は、第1のケーブル1のシールド層に電気的に接続され、第1の端子10は、少なくとも部分的にシールド11に収容されている。したがって、第1の端子10の電磁シールドを設けて、信号干渉を防ぐことができる。
【0049】
図1図9に示すように、図示の実施形態において、ケーブルシール210、220は、第1のケーブルシール210と第2のケーブルシール220とを含む。第1のケーブル1に嵌合するように構成されている第1のケーブル貫通孔が、第1のケーブルシール210に形成されている。第2のケーブル2に嵌合するように構成されている第2のケーブル貫通孔222と、第3のケーブル3に嵌合するように構成されている第3のケーブル貫通孔223とが、第2のケーブルシール220に形成されている。
【0050】
図1図9に示すように、図示の実施形態において、第1のケーブル1の外径が、第2のケーブル2および第3のケーブル3の外径よりも大きく、第1のケーブル貫通孔の内径が、第2のケーブル貫通孔222および第3のケーブル貫通孔223の内径よりも大きい。第3のケーブル3の外径が、第2のケーブル2の外径よりも大きく、第3のケーブル貫通孔223の内径が、第2のケーブル貫通孔222の内径よりも大きい。
【0051】
図1図9に示すように、図示の実施形態において、第1のケーブルシール210は、シールリングであり、第1のケーブル1に嵌められている。第2のケーブルシール220は、ブロック状シール体221を含み、第2のケーブル貫通孔222および第3のケーブル貫通孔223は、シール体221に形成されている。
【0052】
図1図9に示すように、本発明の例示的な実施形態において、ハウジング100と、コネクタハウジングアセンブリとを含むコネクタも開示されている。内側ハウジング200は、少なくとも部分的に外側ハウジング100に収容され、外側ハウジング100に固定して接続されている。外側ハウジング100は、ハウジングシール230の周りに設けられ、外側ハウジング100とハウジングシール230との間に、相手側コネクタの相手側ハウジングを収容するための間隙が形成されている。
【0053】
図示しないが、本発明の例示的な実施形態において、前述したコネクタと、前述したコネクタに嵌合するように構成されている相手側コネクタとを含むコネクタアセンブリも開示されている。
【0054】
上記の実施形態は例示的なものであり、限定的なものではないことを、当業者には理解されたい。例えば、当業者であれば、構成上または原理上矛盾することなく、上記の実施形態に多くの修正を加えることができ、異なる実施形態に記載する様々な特徴を互いに自由に組み合わせることができる。
【0055】
いくつかの例示的な実施形態について図示し説明したが、本開示の原理および趣旨から逸脱することなく、これらの実施形態に様々な変更または修正を加えることができることが、当業者には理解されよう。本開示の範囲は、特許請求の範囲およびその均等物により定義される。
【0056】
本明細書で使用されるとき、単数形で記載され「a」または「an」という単語が前に付く要素は、前記の要素またはステップの複数形を除外することが明示的に述べられていない限り、これらを除外しないものとして理解すべきである。さらに、本発明の「一実施形態」への言及は、記載された特徴も組み込む追加の実施形態の存在を除外するものとして解釈されることを意図していない。さらに、そうではないと明示的に述べられていない限り、特定の特性を有する1つの要素もしくは複数の要素を「備える」または「有する」実施形態は、その特性を有していない追加のそのような要素を含んでよい。
図1
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【外国語明細書】