(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023099502
(43)【公開日】2023-07-13
(54)【発明の名称】ハイブリッドコネクタハウジング、ハイブリッドコネクタおよびコネクタアセンブリ
(51)【国際特許分類】
H01R 13/514 20060101AFI20230706BHJP
H01R 13/52 20060101ALI20230706BHJP
H01R 13/631 20060101ALI20230706BHJP
【FI】
H01R13/514
H01R13/52 301H
H01R13/631
【審査請求】未請求
【請求項の数】23
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022207719
(22)【出願日】2022-12-26
(31)【優先権主張番号】202111666804.1
(32)【優先日】2021-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】516193944
【氏名又は名称】タイコ・エレクトロニクス・テクノロジー・(エスアイピー)・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Tyco Electronics Technology (SIP) Co.Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100130030
【弁理士】
【氏名又は名称】大竹 夕香子
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(72)【発明者】
【氏名】ヂィエンリィン フアン
(72)【発明者】
【氏名】ファン カルロス パァン
(72)【発明者】
【氏名】カァイ ヂゥー
【テーマコード(参考)】
5E021
5E087
【Fターム(参考)】
5E021FA05
5E021FA09
5E021FA14
5E021FA16
5E021FB07
5E021FB21
5E021FC08
5E021FC21
5E021FC31
5E021FC32
5E021HA07
5E021LA10
5E087EE02
5E087EE14
5E087EE17
5E087FF06
5E087FF12
5E087GG26
5E087GG32
5E087HH01
5E087JJ08
5E087LL02
5E087LL04
5E087LL12
5E087MM05
5E087PP01
5E087QQ01
5E087QQ03
5E087RR12
5E087RR25
(57)【要約】 (修正有)
【課題】コストが増大せず、組み立ても容易なハイブリッドコネクタアセンブリの提供。
【解決手段】ハイブリッドコネクタハウジングは、内側ハウジング100を備え、内側ハウジング100は、後部ハウジング130と、後端部が後部ハウジング130の前面に接続されている第1のサブハウジング110と、後端部が後部ハウジング130の前面に接続されている第2のサブハウジング120とを備え、第1のサブハウジング110は、コネクタの第1のケーブルアセンブリ1を収容するように構成され、第2のサブハウジング120は、コネクタの第2のケーブルアセンブリ2および第3のケーブルアセンブリ3を収容するように構成される。第1のサブハウジング110および第2のサブハウジング120は、横並びで配置され、内側ハウジング100は、一体部品である、ハイブリッドコネクタハウジング。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
後部ハウジング(130)と、
後端部が前記後部ハウジング(130)の前面に接続されている第1のサブハウジング(110)と、
後端部が前記後部ハウジング(130)の前面に接続されている第2のサブハウジング(120)と
を備える内側ハウジング(100)
を備えるハイブリッドコネクタハウジングであって、
前記第1のサブハウジング(110)は、コネクタの第1のケーブルアセンブリ(1)を収容するように構成され、前記第2のサブハウジング(120)は、前記コネクタの第2のケーブルアセンブリ(2)および第3のケーブルアセンブリ(3)を収容するように構成され、
前記第1のサブハウジング(110)および前記第2のサブハウジング(120)は、横並びで配置され、前記内側ハウジング(100)は、一体部品である、
ハイブリッドコネクタハウジング。
【請求項2】
前記第1のサブハウジング(110)および前記第2のサブハウジング(120)の前端部の間に接続され、相手側コネクタの相手側シールド接続部材と干渉しない位置に配置されている接続プレート(105)
をさらに備える、請求項1に記載のハイブリッドコネクタハウジング。
【請求項3】
前記内側ハウジング(100)には、長手方向において前記後部ハウジング(130)および前記第1のサブハウジング(110)を貫通する第1の端子キャビティ(101)が形成され、前記第1のケーブルアセンブリ(1)は、前記第1の端子キャビティ(101)に挿入されるように適合され、
前記長手方向において前記後部ハウジング(130)および前記第2のサブハウジング(120)を貫通する第2の端子キャビティ(102)および第3の端子キャビティ(103)が、前記内側ハウジング(100)に形成され、前記第2のケーブルアセンブリ(2)および前記第3のケーブルアセンブリ(3)は、それぞれ前記第2の端子キャビティ(102)および前記第3の端子キャビティ(103)に挿入されるように適合されている、
請求項1に記載のハイブリッドコネクタハウジング。
【請求項4】
前記第1のサブハウジング(110)の前端部は、前記第2のサブハウジング(120)の前端部を越えて延びる、
請求項1に記載のハイブリッドコネクタハウジング。
【請求項5】
開口部(106)が、前記第1のケーブルアセンブリ(1)のシールド接続部材(13)を露出させるために前記第1のサブハウジング(110)の側壁に形成されている、
請求項1に記載のハイブリッドコネクタハウジング。
【請求項6】
前記第1のサブハウジング(110)は、前記第1のケーブルアセンブリ(1)を前記第1のサブハウジング(110)にロックするために前記第1のサブハウジング(110)に一体に形成されている弾性ラッチ(111、112)を含む、
請求項1に記載のハイブリッドコネクタハウジング。
【請求項7】
前記弾性ラッチ(111、112)は、
前記ハウジング(100)の側壁に接続されている弾性カンチレバー(111)と、
前記弾性カンチレバー(111)の端部に接続されているフック状バックル(112)と
を備え、
前記第1のサブハウジング(110)には、前記フック状バックル(112)と嵌合するように適合されているスロット(113)が形成され、
前記フック状バックル(112)が前記スロット(113)にロックされたときに、前記フック状バックル(112)は、前記第1のケーブルアセンブリ(1)の第1の端子(11)を前記第1のサブハウジング(110)にロックするように前記第1の端子(11)に当接する、
請求項6に記載のハイブリッドコネクタハウジング。
【請求項8】
前記第2のケーブルアセンブリ(2)の第2の端子(21)および前記第3のケーブルアセンブリ(3)の第3の端子(31)を前記第2のサブハウジング(120)にロックするためのロック部材(200)
をさらに備え、
前記第2のサブハウジング(120)には、前記ロック部材(200)を挿入するための、前記第2のサブハウジング(120)の横方向に沿って延びるロックスロット(121)が形成され、
前記ロック部材(200)が前記ロックスロット(121)に挿入されたときに、前記ロック部材(200)は、前記第2の端子(21)および前記第3の端子(31)を前記第2のサブハウジング(120)にロックするように前記第2の端子(21)および前記第3の端子(31)に同時に当接する、
請求項1に記載のハイブリッドコネクタハウジング。
【請求項9】
第1の案内リブ(115)が、前記第1のサブハウジング(110)の外面に形成され、前記第1の案内リブ(115)は、相手側コネクタの相手側ハウジングに挿入されるように前記第1のサブハウジング(110)を案内するために前記相手側ハウジングに形成されている第1の案内スロットと嵌合するように、前記第1のサブハウジング(110)の長手方向に沿って延び、かつ/または、
第2の案内リブ(125)が、前記第2のサブハウジング(120)の外面に形成され、前記第2の案内リブ(125)は、前記相手側コネクタの前記相手側ハウジングに挿入されるように前記第2のサブハウジング(120)を案内するために前記相手側ハウジングに形成されている第2の案内スロットと嵌合するように、前記第2のサブハウジング(120)の長手方向に沿って延びる、
請求項1に記載のハイブリッドコネクタハウジング。
【請求項10】
複数のシール装着部分(301a、302a、303a)が設けられている外側ハウジング(300)と、
前記外側ハウジング(300)と前記外側ハウジング(300)内へと延びるケーブル(10、20、30)との間の封止を実現するために、前記複数のシール装着部分(301a、302a、303a)のうちのケーブルシール装着部分(301a、302a)に装着されているケーブルシール(310、320)と、
前記ハウジング(300)と相手側コネクタの相手側ハウジングとの間の封止を実現するために、前記複数のシール装着部分(301a、302a、303a)のうちのハウジングシール装着部分(303a)に装着されているハウジングシール(330)と
を備える封止アセンブリ
をさらに備える、請求項1に記載のハイブリッドコネクタハウジング。
【請求項11】
前記ケーブルシール(310、320)は、
前記コネクタの一部のケーブル(10)を封止するための第1のケーブルシール(310)と、
前記コネクタの他のケーブル(20、30)を封止するための第2のケーブルシール(320)と
を備え、
前記外側ハウジング(300)には、
前記第1のケーブルシール(310)を収容するための第1の収容チャンバ(301)であって、前記第1の収容チャンバ(301)のチャンバ壁が前記第1のケーブルシール(310)と封止係合する、第1の収容チャンバ(301)と、
前記第2のケーブルシール(320)を収容するための第2の収容チャンバ(302)であって、前記第2の収容チャンバ(302)のチャンバ壁が前記第2のケーブルシール(320)と封止係合する、第2の収容チャンバ(302)と
が形成されている、
請求項10に記載のハイブリッドコネクタハウジング。
【請求項12】
前記封止アセンブリは、前記第1のケーブルシール(310)を前記外側ハウジング(300)の前記第1の収容チャンバ(301)に保持して、前記第1のケーブルシール(310)が前記第1の収容チャンバ(301)から引き抜かれることを防止するために、前記第1の収容チャンバ(301)の開口部に固定されているシール保護エンドキャップ(400)をさらに備える、
請求項11に記載のハイブリッドコネクタハウジング。
【請求項13】
前記外側ハウジング(300)は、
外周壁(311)と、
前記外周壁(311)から径方向に離隔している内周壁(312)と、
前記外周壁(311)と前記内周壁(312)との間に接続されている径方向側壁(313)と
を備え、
前記内周壁(312)は、前記第1の収容チャンバ(301)を前記第2の収容チャンバ(302)から隔離し、
前記ハウジングシール(330)を収容するための第3の収容チャンバ(303)が、前記外周壁(311)、前記内周壁(312)および前記径方向側壁(313)により画定されている、
請求項11に記載のハイブリッドコネクタハウジング。
【請求項14】
前記ハウジングシール(330)は、前記内周壁(312)の外面に配され、前記内周壁(312)と封止係合する、
請求項13に記載のハイブリッドコネクタハウジング。
【請求項15】
前記第1のサブハウジング(110)および前記第2のサブハウジング(120)は、相手側コネクタの相手側シールド接続部材が通過することを可能とする前記第1のサブハウジング(110)と前記第2のサブハウジング(120)との間の回避スロット(104)を形成するように、所定の距離だけ互いに離隔している、
請求項1から14のいずれか一項に記載のハイブリッドコネクタハウジング。
【請求項16】
後部ハウジング(130)と、
後端部が前記後部ハウジング(130)の前面に接続されている第1のサブハウジング(110)と、
後端部が前記後部ハウジング(130)の前面に接続されている第2のサブハウジング(120)と
を備えるハイブリッドコネクタハウジングであって、
前記第1のサブハウジング(110)には、コネクタの第1のケーブルアセンブリ(1)を受け入れるように連続的に延びて前記後部ハウジング(130)を通過する第1の端子キャビティ(101)が設けられ、
前記第2のサブハウジング(110)には、それぞれ前記コネクタの第2のケーブルアセンブリ(2)および第3のケーブルアセンブリ(3)を収容するように、連続的に延びて前記後部ハウジング(130)を通過する第2の端子キャビティ(102)および第3の端子キャビティ(103)が設けられ、
前記第1のサブハウジング(110)および前記第2のサブハウジング(120)は、相手側コネクタの相手側シールド接続部材が通過することを可能とする前記第1のサブハウジング(110)と前記第2のサブハウジング(120)との間の回避スロット(104)を形成するように、所定の距離だけ互いに離隔している、
ハイブリッドコネクタハウジング。
【請求項17】
前記第1の端子キャビティ(101)および前記第2の端子キャビティ(102)はそれぞれ、異なるタイプの信号を伝送する第1の端子(11)および第2の端子(21)を収容するために用いられ、
前記第3の端子キャビティ(103)は、電力を伝送するための第3の端子(31)を収容するために、前記第1の端子キャビティ(101)と前記第2の端子キャビティ(102)との間に配されている、
請求項16に記載のハイブリッドコネクタハウジング。
【請求項18】
請求項1から17のいずれか一項に記載の前記ハイブリッドコネクタハウジングと、
前記ハイブリッドコネクタハウジングの前記第1のサブハウジング(110)に挿入されている第1のケーブルアセンブリ(1)と、
前記ハイブリッドコネクタハウジングの前記第2のサブハウジング(120)に挿入されている第2のケーブルアセンブリ(2)および第3のケーブルアセンブリ(3)と
を備えるハイブリッドコネクタであって、
前記第1のケーブルアセンブリ(1)は、第1の信号を伝送するために用いられ、前記第2のケーブルアセンブリ(2)は、前記第1の信号とは異なる第2の信号を伝送するために用いられ、前記第3のケーブルアセンブリ(3)は、電力を伝送するために用いられる、
ハイブリッドコネクタ。
【請求項19】
前記第1のケーブルアセンブリ(1)は、
第1のケーブル(10)と、
前記第1のケーブル(10)に接続されている第1の端子(11)と、
前記第1の端子(11)が保持されている端子ホルダ(12)と、
前記端子ホルダ(12)に固定されている一端部(13a)および前記第1のケーブル(10)のシールド層に電気的に接続されている他端部(13b)を有するシールド接続部材(13)と
を備える、
請求項18に記載のハイブリッドコネクタ。
【請求項20】
前記シールド接続部材(13)を相手側コネクタの相手側シールド接続部材に電気的に接続するためのシールドアダプタ(500)
をさらに備え、
前記シールドアダプタ(500)は、前記第1のサブハウジング(110)に装着され、前記第1のサブハウジング(110)に設けられて前記第1のサブハウジング(110)に形成されている開口部(106)を通して露出している前記シールド接続部材(13)に電気的に接続されている、
請求項19に記載のハイブリッドコネクタ。
【請求項21】
前記第2のケーブルアセンブリ(2)は、
第2のケーブル(20)と、
前記第2のケーブル(20)に接続されている第2の端子(21)と
を備え、
前記第3のケーブルアセンブリ(3)は、
第3のケーブル(30)と、
前記第3のケーブル(30)に接続されている第3の端子(31)と
を備える、
請求項19に記載のハイブリッドコネクタ。
【請求項22】
前記第3のケーブルアセンブリ(3)は、前記第1のケーブルアセンブリ(1)と前記第2のケーブルアセンブリ(2)との間に配置され、
前記シールド接続部材(13)は、少なくとも、前記第1のケーブルアセンブリ(1)を前記第3のケーブルアセンブリ(3)から隔離するための前記第1のケーブルアセンブリ(1)と前記第3のケーブルアセンブリ(3)との間の隔壁を含む、
請求項21に記載のハイブリッドコネクタ。
【請求項23】
請求項18から22のいずれか一項に記載の前記ハイブリッドコネクタと、
前記ハイブリッドコネクタと嵌合するように適合されている相手側コネクタと
を備えるコネクタアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、中国国家知識産権局において2021年12月31日に出願された中国特許出願第CN202111666804.1号および2021年12月31日に出願された中国特許出願第CN202123423556.6号の利益を主張し、その全開示が本明細書に参照により組み込まれる。
【0002】
本発明は、ハイブリッドコネクタハウジング、ハイブリッドコネクタハウジングを含むハイブリッドコネクタ、およびハイブリッドコネクタを含むコネクタアセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
従来技術において、レーザレーダ用コネクタは一般に、ハウジングと、電力を伝送するためにハウジングに設けられる電力供給端子と、イーサネット信号を伝送するためのイーサネット信号端子とを含む。従来技術においては、電磁干渉を防止するために、イーサネット信号端子の外側にシールド接続部材を設置する必要があり、シールド接続部材を相手側コネクタの相手側シールド接続部材に挿入する必要がある。したがって、従来技術においては、ハウジングは通常2つの別個のサブハウジングを含むように設計され、イーサネット信号端子が一方のサブハウジングに配置され、電力供給端子および他の信号端子が他方のサブハウジングに配置される。ハウジングを2つの別個のサブハウジングに設計することにより、コストが増大するのみならず、コネクタを組み立てることが困難になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記の難点のうちの少なくとも1つの側面を克服または軽減するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、ハイブリッドコネクタハウジングが提供される。ハイブリッドコネクタハウジングは、内側ハウジングを備える。内側ハウジングは、後部ハウジングと、後端部が後部ハウジングの前面に接続されている第1のサブハウジングと、後端部が後部ハウジングの前面に接続されている第2のサブハウジングとを備える。第1のサブハウジングは、コネクタの第1のケーブルアセンブリを収容するように構成され、第2のサブハウジングは、コネクタの第2のケーブルアセンブリおよび第3のケーブルアセンブリを収容するように構成され、第1のサブハウジングおよび第2のサブハウジングは、横並びで配置され、内側ハウジングは、一体部品である。
【0006】
本発明の例示的実施形態によれば、ハイブリッドコネクタハウジングは、第1のサブハウジングおよび第2のサブハウジングの前端部の間に接続され、相手側コネクタの相手側シールド接続部材と干渉しない位置に配置されている接続プレートをさらに備える。
【0007】
本発明の別の例示的実施形態によれば、内側ハウジングには、長手方向において後部ハウジングおよび第1のサブハウジングを貫通する第1の端子キャビティが形成され、第1のケーブルアセンブリは、第1の端子キャビティに挿入されるように適合され、長手方向において後部ハウジングおよび第2のサブハウジングを貫通する第2の端子キャビティおよび第3の端子キャビティが、内側ハウジングに形成され、第2のケーブルアセンブリおよび第3のケーブルアセンブリは、それぞれ第2の端子キャビティおよび第3の端子キャビティに挿入されるように適合される。
【0008】
本発明の別の例示的実施形態によれば、第1のサブハウジングの前端部は、第2のサブハウジングの前端部を越えて延びる。
【0009】
本発明の別の例示的実施形態によれば、開口部が、第1のケーブルアセンブリのシールド接続部材を露出させるために第1のサブハウジングの側壁に形成される。
【0010】
本発明の別の例示的実施形態によれば、第1のサブハウジングは、第1のケーブルアセンブリを第1のサブハウジングにロックするために第1のサブハウジングに一体に形成されている弾性ラッチを含む。
【0011】
本発明の別の例示的実施形態によれば、弾性ラッチは、ハウジングの側壁に接続されている弾性カンチレバーと、弾性カンチレバーの端部に接続されているフック状バックルとを備える。第1のサブハウジングには、フック状バックルと嵌合するように適合されているスロットが形成され、フック状バックルがスロットにロックされたときに、フック状バックルは、第1のケーブルアセンブリの第1の端子を第1のサブハウジングにロックするように第1の端子に当接する。
【0012】
本発明の別の例示的実施形態によれば、ハイブリッドコネクタハウジングは、第2のケーブルアセンブリの第2の端子および第3のケーブルアセンブリの第3の端子を第2のサブハウジングにロックするためのロック部材をさらに備える。第2のサブハウジングには、ロック部材を挿入するための、第2のサブハウジングの横方向に沿って延びるロックスロットが形成される。ロック部材がロックスロットに挿入されたときに、ロック部材は、第2の端子および第3の端子を第2のサブハウジングにロックするように第2の端子および第3の端子に同時に当接する。
【0013】
本発明の別の例示的実施形態によれば、第1の案内リブが、第1のサブハウジングの外面に形成され、第1の案内リブは、相手側コネクタの相手側ハウジングに挿入されるように第1のサブハウジングを案内するために相手側ハウジングに形成されている第1の案内スロットと嵌合するように、第1のサブハウジングの長手方向に沿って延び、かつ/または、第2の案内リブが、第2のサブハウジングの外面に形成され、第2の案内リブは、相手側コネクタの相手側ハウジングに挿入されるように第2のサブハウジングを案内するために相手側ハウジングに形成されている第2の案内スロットと嵌合するように、第2のサブハウジングの長手方向に沿って延びる。
【0014】
本発明の別の例示的実施形態によれば、ハイブリッドコネクタハウジングは、封止アセンブリをさらに備える。封止アセンブリは、複数のシール装着部分が設けられている外側ハウジングと、外側ハウジングと外側ハウジング内へと延びるケーブルとの間の封止を実現するために、複数のシール装着部分のうちのケーブルシール装着部分に装着されているケーブルシールと、ハウジングと相手側コネクタの相手側ハウジングとの間の封止を実現するために、複数のシール装着部分のうちのハウジングシール装着部分に装着されているハウジングシールとを備える。
【0015】
本発明の別の例示的実施形態によれば、ケーブルシールは、コネクタの一部のケーブルを封止するための第1のケーブルシールと、コネクタの他のケーブルを封止するための第2のケーブルシールとを備える。外側ハウジングには、第1のケーブルシールを収容するための第1の収容チャンバであって、第1の収容チャンバのチャンバ壁が第1のケーブルシールと封止係合する(sealingly engaged,密閉的に係合する)、第1の収容チャンバと、第2のケーブルシールを収容するための第2の収容チャンバであって、第2の収容チャンバのチャンバ壁が第2のケーブルシールと封止係合する、第2の収容チャンバとが形成されている。
【0016】
本発明の別の例示的実施形態によれば、封止アセンブリは、第1のケーブルシールを外側ハウジングの第1の収容チャンバに保持して、第1のケーブルシールが第1の収容チャンバから引き抜かれることを防止するために、第1の収容チャンバの開口部に固定されているシール保護エンドキャップをさらに備える。
【0017】
本発明の別の例示的実施形態によれば、外側ハウジングは、外周壁と、外周壁から径方向に離隔している内周壁と、外周壁と内周壁との間に接続されている径方向側壁とを備える。内周壁は、第1の収容チャンバを第2の収容チャンバから隔離し、ハウジングシールを収容するための第3の収容チャンバが、外周壁、内周壁および径方向側壁により画定される。
【0018】
本発明の別の例示的実施形態によれば、ハウジングシールは、内周壁の外面に配され、内周壁と封止係合する。
【0019】
本発明の別の例示的実施形態によれば、第1のサブハウジングおよび第2のサブハウジングは、相手側コネクタの相手側シールド接続部材が通過することを可能とする第1のサブハウジングと第2のサブハウジングとの間の回避スロットを形成するように、所定の距離だけ互いに離隔している。
【0020】
本発明の別の態様によれば、ハイブリッドコネクタハウジングが提供される。ハイブリッドコネクタハウジングは、後部ハウジングと、後端部が後部ハウジングの前面に接続されている第1のサブハウジングと、後端部が後部ハウジングの前面に接続されている第2のサブハウジングとを備える。
第1のサブハウジングには、コネクタの第1のケーブルアセンブリを受け入れるように連続的に延びて後部ハウジングを通過する第1の端子キャビティが設けられ、第2のサブハウジングには、それぞれコネクタの第2のケーブルアセンブリおよび第3のケーブルアセンブリを収容するように、連続的に延びて後部ハウジングを通過する第2の端子キャビティおよび第3の端子キャビティが設けられ、第1のサブハウジングおよび第2のサブハウジングは、相手側コネクタの相手側シールド接続部材が通過することを可能とする第1のサブハウジングと第2のサブハウジングとの間の回避スロットを形成するように、所定の距離だけ互いに離隔している。
【0021】
本発明の例示的実施形態によれば、第1の端子キャビティおよび第2の端子キャビティはそれぞれ、異なるタイプの信号を伝送する第1の端子および第2の端子を収容するために用いられ、第3の端子キャビティは、電力を伝送するための第3の端子を収容するために、第1の端子キャビティと第2の端子キャビティとの間に配される。
【0022】
本発明の別の態様によれば、ハイブリッドコネクタが提供される。ハイブリッドコネクタは、上記のハイブリッドコネクタハウジングと、ハイブリッドコネクタハウジングの第1のサブハウジングに挿入されている第1のケーブルアセンブリと、ハイブリッドコネクタハウジングの第2のサブハウジングに挿入されている第2のケーブルアセンブリおよび第3のケーブルアセンブリとを備える。第1のケーブルアセンブリは、第1の信号を伝送するために用いられ、第2のケーブルアセンブリは、第1の信号とは異なる第2の信号を伝送するために用いられ、第3のケーブルアセンブリは、電力を伝送するために用いられる。
【0023】
本発明の例示的実施形態によれば、第1のケーブルアセンブリは、第1のケーブルと、第1のケーブルに接続されている第1の端子と、第1の端子が保持されている端子ホルダと、端子ホルダに固定されている一端部および第1のケーブルのシールド層に電気的に接続されている他端部(b)を有するシールド接続部材とを備える。
【0024】
本発明の別の例示的実施形態によれば、ハイブリッドコネクタは、シールド接続部材を相手側コネクタの相手側シールド接続部材に電気的に接続するためのシールドアダプタをさらに備え、シールドアダプタは、第1のサブハウジングに装着され、第1のサブハウジングに設けられて第1のサブハウジングに形成されている開口部を通して露出しているシールド接続部材に電気的に接続される。
【0025】
本発明の別の例示的実施形態によれば、第2のケーブルアセンブリは、第2のケーブルと、第2のケーブルに接続されている第2の端子とを備える。第3のケーブルアセンブリは、第3のケーブルと、第3のケーブルに接続されている第3の端子とを備える。
【0026】
本発明の別の例示的実施形態によれば、第3のケーブルアセンブリは、第1のケーブルアセンブリと第2のケーブルアセンブリとの間に配置され、シールド接続部材は、少なくとも、第1のケーブルアセンブリを第3のケーブルアセンブリから隔離するための第1のケーブルアセンブリと第3のケーブルアセンブリとの間の隔壁を含む。
【0027】
本発明の別の態様によれば、コネクタアセンブリが提供される。コネクタアセンブリは、上記のハイブリッドコネクタと、ハイブリッドコネクタと嵌合するように適合されている相手側コネクタとを備える。
【0028】
本発明に係る前述の例示的実施形態においては、ハイブリッドコネクタの内側ハウジングが一体形成部品であり、そのためハイブリッドコネクタハウジングの製造コストが低減し、ハイブリッドコネクタの構造が簡略化し、ハイブリッドコネクタの組み立ての困難さが低減する。
【0029】
本発明の上記および他の特徴が、添付の図面を参照してその例示的実施形態を詳細に説明することによって、より明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】封止アセンブリが示されていない、本発明の例示的実施形態に係るコネクタの説明斜視図である。
【
図2】本発明の例示的実施形態に係るコネクタの説明分解図である。
【
図3】下側から見た場合における本発明の例示的実施形態に係るコネクタの説明斜視図である。
【
図4】コネクタの一方側から見た場合における本発明の例示的実施形態に係るコネクタの説明斜視図である。
【
図5】ロック部材が示されている、コネクタの一方側から見た場合における本発明の例示的実施形態に係るコネクタの説明斜視図である。
【
図6】本発明の例示的実施形態に係るコネクタの内側ハウジングの説明斜視図である。
【
図7】封止アセンブリが示されていない、本発明の例示的実施形態に係るコネクタの断面図である。
【
図8】シール保護エンドキャップおよび封止アセンブリが示されている、本発明の例示的実施形態に係るコネクタの説明斜視図である。
【
図9】封止アセンブリを示す、本発明の例示的実施形態に係るコネクタの断面図である。
【
図10】本発明の例示的実施形態に係る封止アセンブリの説明分解図である。
【
図11】本発明の例示的実施形態に係る封止アセンブリの断面図である。
【
図12】シールドアダプタが示されている、本発明の例示的実施形態に係るコネクタの説明斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
添付の図面を参照して、本開示の例示的実施形態を以下で詳細に説明する。図面において、同様の参照符号は同様の要素を指す。しかしながら、本開示は、多数の異なる形態で実施されてもよく、本明細書に記載の実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が徹底的かつ完全なものとなるように提供されており、本開示の概念を当業者に十分に伝達するであろう。
【0032】
以下の詳細な説明においては、説明の目的で、多数の具体的な詳細事項が、開示の実施形態の完全な理解をもたらすために記載されている。しかしながら、1つまたは複数の実施形態がこれらの具体的な詳細事項なしで実施されてもよいことは明らかであろう。他の例において、図面を簡略化するために、周知の構造および装置は模式的に示されている。
【0033】
本発明の一般概念によれば、ハイブリッドコネクタハウジングが提供される。ハイブリッドコネクタハウジングは、内側ハウジングを備える。内側ハウジングは、後部ハウジングと、後端部が後部ハウジングの前面に接続されている第1のサブハウジングと、後端部が後部ハウジングの前面に接続されている第2のサブハウジングとを備える。第1のサブハウジングは、コネクタの第1のケーブルアセンブリを収容するように構成され、第2のサブハウジングは、コネクタの第2のケーブルアセンブリおよび第3のケーブルアセンブリを収容するように構成され、第1のサブハウジングおよび第2のサブハウジングは、横並びで配置され、内側ハウジングは、一体部品である。
【0034】
本発明の別の一般概念によれば、ハイブリッドコネクタハウジングが提供される。ハイブリッドコネクタハウジングは、後部ハウジングと、後端部が後部ハウジングの前面に接続されている第1のサブハウジングと、後端部が後部ハウジングの前面に接続されている第2のサブハウジングとを備える。
第1のサブハウジングには、コネクタの第1のケーブルアセンブリを受け入れるように連続的に延びて後部ハウジングを通過する第1の端子キャビティが設けられ、第2のサブハウジングには、それぞれコネクタの第2のケーブルアセンブリおよび第3のケーブルアセンブリを収容するように、連続的に延びて後部ハウジングを通過する第2の端子キャビティおよび第3の端子キャビティが設けられ、第1のサブハウジングおよび第2のサブハウジングは、相手側コネクタの相手側シールド接続部材が通過することを可能とする第1のサブハウジングと第2のサブハウジングとの間の回避スロットを形成するように、所定の距離だけ互いに離隔している。
【0035】
本発明の別の一般概念によれば、ハイブリッドコネクタが提供される。ハイブリッドコネクタは、上記のハイブリッドコネクタハウジングと、ハイブリッドコネクタハウジングの第1のサブハウジングに挿入されている第1のケーブルアセンブリと、ハイブリッドコネクタハウジングの第2のサブハウジングに挿入されている第2のケーブルアセンブリおよび第3のケーブルアセンブリとを備える。第1のケーブルアセンブリは、第1の信号を伝送するために用いられ、第2のケーブルアセンブリは、第1の信号とは異なる第2の信号を伝送するために用いられ、第3のケーブルアセンブリは、電力を伝送するために用いられる。
【0036】
図1は、内側ハウジング100の外側に設置される封止アセンブリが示されていない、本発明の例示的実施形態に係るコネクタの説明斜視図を示す。
図2は、本発明の例示的実施形態に係るコネクタの説明分解図を示す。
【0037】
図1および
図2に示すように、例示の実施形態においては、例えばレーザレーダとの接続に好適なコネクタが開示される。コネクタは、電力を伝送するための電力端子と、信号を伝送するための信号端子とを含むハイブリッドコネクタである。例示の実施形態において、コネクタは、コネクタハウジング、第1のケーブルアセンブリ1、第2のケーブルアセンブリ2、および第3のケーブルアセンブリ3を含む。コネクタハウジングは、一体に形成された内側ハウジング100を含む。第1のケーブルアセンブリ1は、内側ハウジング100の第1のサブハウジング110に挿入される。第2のケーブルアセンブリ2および第3のケーブルアセンブリ3は、内側ハウジング100の第2のサブハウジング120に挿入される。
【0038】
図1および
図2に示すように、例示の実施形態において、第1のケーブルアセンブリ1は、第1の信号、例えばイーサネット信号を伝送するために用いられる。第2のケーブルアセンブリ2は、第1の信号とは異なる第2の信号の伝送、例えばローカルエリアネットワーク信号の伝送に用いられる。第3のケーブルアセンブリ3は、電力を伝送するために用いられる。すなわち、本発明におけるコネクタは、信号および電力を同時に伝送することが可能なハイブリッドコネクタである。
【0039】
図1および
図2に示すように、例示の実施形態において、第1のケーブルアセンブリ1は、第1のケーブル10、第1の端子11、端子ホルダ12、およびシールド接続部材13を含む。第1の端子11は、第1のケーブル10に接続される。第1の端子11は、端子ホルダ12に保持される。シールド接続部材13の一端部13aは、端子ホルダ12に固定され、他端部13bは、第1のケーブル10のシールド層に電気的に接続される。
【0040】
図1および
図2に示すように、例示の実施形態において、第2のケーブルアセンブリ2は、第2のケーブル20および第2の端子21を含み、第2の端子21は、第2のケーブル20に接続される。第3のケーブルアセンブリ3は、第3のケーブル30および第3の端子31を含み、第3の端子31は、第3のケーブル30に接続される。
【0041】
図1および
図2に示すように、例示の実施形態において、第1のケーブルアセンブリ1、第2のケーブルアセンブリ2、および第3のケーブルアセンブリ3の各々を、内側ハウジング100に一体に挿入することができる。よって、設置が非常に簡便である。
【0042】
図3は、下側から見た場合における本発明の例示的実施形態に係るコネクタの説明斜視図を示す。
図4は、コネクタの一方側から見た場合における本発明の例示的実施形態に係るコネクタの説明斜視図を示す。
図5は、ロック部材200が示されている、コネクタの一方側から見た場合における本発明の例示的実施形態に係るコネクタの説明斜視図を示す。
図6は、本発明の例示的実施形態に係る内側ハウジング100の説明斜視図を示す。
図7は、本発明の例示的実施形態に係るコネクタの断面図を示す。
【0043】
図1~
図7に示すように、例示の実施形態において、内側ハウジング100は、後部ハウジング130、第1のサブハウジング110、および第2のサブハウジング120を含む。第1のサブハウジング110の後端部は、コネクタの第1のケーブルアセンブリ1を収容するように、後部ハウジング130の前面に接続される。第2のサブハウジング120の後端部は、コネクタの第2のケーブルアセンブリ2および第3のケーブルアセンブリ3を収容するように、後部ハウジング130の前面に接続される。第1のサブハウジング110および第2のサブハウジング120は、横並びで配置され、内側ハウジング100は、一体形成部品である。例えば、内側ハウジング100は、一体の射出成形部品、一体の機械加工部品、または一体の3Dプリント部品であってよい。
【0044】
図1~
図7に示すように、例示の実施形態において、第1のサブハウジング110および第2のサブハウジング120は、相手側コネクタ(不図示)の相手側シールド接続部材(不図示)が通過することを可能とする第1のサブハウジング110と第2のサブハウジング120との間の回避スロット104を形成するように、所定の距離だけ互いに離隔している。
【0045】
図1~
図7に示すように、例示の実施形態において、内側ハウジング100は、接続プレート105をさらに含む。接続プレート105は、第1のサブハウジング110および第2のサブハウジング120の前端部の間に接続され、相手側シールド接続部材と干渉しない位置に配置される。これにより、第1のサブハウジング110および第2のサブハウジング120の強度を向上させることができ、それらの前端部が変形することを防止することができる。
【0046】
図1~
図7に示すように、例示の実施形態において、内側ハウジング100には、長手方向において後部ハウジング130および第1のサブハウジング110を貫通する第1の端子キャビティ101が形成され、第1のケーブルアセンブリ1は、第1の端子キャビティ101に挿入されるように適合される。内側ハウジング100にはまた、長手方向において後部ハウジング130および第2のサブハウジング120を貫通する第2の端子キャビティ102および第3の端子キャビティ103が形成される。第2のケーブルアセンブリ2および第3のケーブルアセンブリ3は、それぞれ第2の端子キャビティ102および第3の端子キャビティ103に挿入されるように適合される。
【0047】
図1~
図7に示すように、例示の実施形態において、第1のサブハウジング110の前端部は、長手方向において第2のサブハウジング120の前端部から突出する。すなわち、第1のサブハウジング110は、第2のサブハウジング120を越えて前方に延びる。
【0048】
図1~
図7に示すように、例示の実施形態において、コネクタのシールド接続部材13を露出させるための開口部106が、第1のサブハウジング110の側壁に形成される。相手側コネクタの相手側シールド接続部材(不図示)は、開口部106を通して露出しているコネクタのシールド接続部材13に直接または間接的に電気的に接続される。
【0049】
図1~
図7に示すように、例示の実施形態において、第1のサブハウジング110は、弾性ラッチ111および112を含む。弾性ラッチ111および112は、第1のケーブルアセンブリ1を第1のサブハウジング110にロックして、第1のケーブルアセンブリ1が第1のサブハウジング110から引き抜かれることを防止するために、第1のサブハウジング110に一体に形成される。
【0050】
図1~
図7に示すように、例示の実施形態において、弾性ラッチ111および112は、弾性カンチレバー111およびフック状バックル112を含む。弾性カンチレバー111は、ハウジング100の側壁に接続される。フック状バックル112は、弾性カンチレバー111の端部に接続される。第1のサブハウジング110には、フック状バックル112と嵌合するように適合されるスロット113が形成される。フック状バックル112がスロット113にロックされると、フック状バックル112の一方側に形成される突出部114が、第1の端子11を第1のサブハウジング110にロックするように第1のケーブルアセンブリ1の第1の端子11に当接する。よって、第1のケーブルアセンブリ1が第1のサブハウジング110から引き抜かれることを防止することができる。
【0051】
図1~
図7に示すように、例示の実施形態において、コネクタは、ロック部材200をさらに含む。ロック部材200は、第2のケーブルアセンブリ2の第2の端子21および第3のケーブルアセンブリ3の第3の端子31を第2のサブハウジング120にロックするために用いられる。第2のサブハウジング120には、ロック部材200を挿入するための、第2のサブハウジング120の横方向に延びるロックスロット121が形成される。ロック部材200がロックスロット121に挿入されると、ロック部材200は、第2のケーブルアセンブリ2の第2の端子21および第3のケーブルアセンブリ3の第3の端子31を第2のサブハウジング120にロックするように、第2の端子21および第3の端子31に同時に当接する。
よって、第2のケーブルアセンブリ2および第3のケーブルアセンブリ3が第2のサブハウジング120から引き抜かれることを防止することができる。
【0052】
図1~
図7に示すように、例示の実施形態において、第1の案内リブ115が、第1のサブハウジング110の外面に形成される。第1の案内リブ115は、第1のサブハウジング110の長手方向に沿って延び、第1のサブハウジング110を相手側コネクタの相手側ハウジング(不図示)へと案内するために相手側ハウジングに形成される第1の案内スロット(不図示)と嵌合するように用いられる。
【0053】
同様に、
図1~
図7に示すように、例示の実施形態において、第2の案内リブ125が、第2のサブハウジング120の外面に形成される。第2の案内リブ125は、第2のサブハウジング120の長手方向に沿って延び、相手側コネクタの相手側ハウジングに挿入されるように第2のサブハウジング120を案内するために相手側ハウジングに形成される第2の案内スロット(不図示)と嵌合するように用いられる。
【0054】
図1~
図7に示すように、本発明の例示的実施形態においては、上述の内側ハウジング100、第1のケーブルアセンブリ1、第2のケーブルアセンブリ2、および第3のケーブルアセンブリ3を含むコネクタも開示される。第1のケーブルアセンブリ1は、内側ハウジング100の第1のサブハウジング110に挿入される。第2のケーブルアセンブリ2および第3のケーブルアセンブリ3は、内側ハウジング100の第2のサブハウジング120に挿入される。
【0055】
図1~
図7に示すように、例示の実施形態において、第3のケーブルアセンブリ3は、第1のケーブルアセンブリ1と第2のケーブルアセンブリ2との間に配置される。シールド接続部材13は、少なくとも、第1のケーブルアセンブリ1を第3のケーブルアセンブリ3から隔離するための、第1のケーブルアセンブリ1と第3のケーブルアセンブリ3との間の隔壁を含む。
【0056】
図8は、シール保護エンドキャップ400および封止アセンブリが示されている、本発明の例示的実施形態に係るコネクタの説明斜視図を示す。
図9は、封止アセンブリを示す、本発明の例示的実施形態に係るコネクタの断面図を示す。
図10は、本発明の例示的実施形態に係る封止アセンブリの説明分解図を示す。
図11は、本発明の例示的実施形態に係る封止アセンブリの断面図を示す。
【0057】
図8~
図11に示すように、例示の実施形態において、コネクタは、封止アセンブリをさらに含む。封止アセンブリは、外側ハウジング300、ケーブルシール310および320、ならびにハウジングシール330を含む。複数のシール装着部分301a、302aおよび303aが、外側ハウジング300の内側に設けられる。ケーブルシール310および320は、複数のシール装着部分301a、302aおよび303aのうちのケーブルシール装着部分301aおよび302aに装着され、外側ハウジング300と、外側ハウジング300内へと延びるケーブル10、20および30との間の封止を実現するために用いられる。ハウジングシール330は、複数のシール装着部分301a、302a、および303aのうちのハウジングシール装着部分303aに装着され、外側ハウジング300と相手側コネクタの相手側ハウジングとの間の封止を実現するために用いられる。
【0058】
図8~
図11に示すように、例示の実施形態において、ケーブルシール310および320は、第1のケーブルシール310および第2のケーブルシール320を含む。第1のケーブルシール310は、コネクタの一部のケーブル10を封止するために用いられる。第2のケーブルシール320は、コネクタの他のケーブル20、30を封止するために用いられる。第1の収容チャンバ301および第2の収容チャンバ302が、外側ハウジング300に形成される。第1の収容チャンバ301は、第1のケーブルシール310を収容するために用いられ、第1の収容チャンバ301のチャンバ壁は、第1のケーブルシール310と封止係合する。第2の収容チャンバ302は、第2のケーブルシール320を収容するために用いられ、第2の収容チャンバ302のチャンバ壁は、第2のケーブルシール320と封止係合する。
【0059】
図8~
図11に示すように、例示の実施形態において、封止アセンブリは、シール保護エンドキャップ400をさらに含む。シール保護エンドカバー400は、ハウジング300の第1の収容チャンバ301の開口部に固定され、第1のケーブルシール310を第1の収容チャンバ301に保持して、第1のケーブルシール310が第1の収容チャンバ301から引き抜かれることを防止するために用いられる。
【0060】
図8~
図11に示すように、例示の実施形態において、外側ハウジング300は、外周壁311、内周壁312、および径方向側壁313を含む。内周壁312は、外周壁311から径方向に離隔している。径方向側壁313は、外周壁311と内周壁312との間に接続される。内周壁312は、第1の収容チャンバ301を第2の収容チャンバ302から隔離する。ハウジングシール330を収容するための第3の収容チャンバ303が、外周壁311、内周壁312および径方向側壁313により画定される。例示の実施形態において、ハウジングシール330は、内周壁312の外面に設けられ、内周壁312と封止係合する。
【0061】
図12は、シールドアダプタ500が示されている、本発明の例示的実施形態に係るコネクタの説明斜視図を示す。
【0062】
図1~
図12に示すように、例示の実施形態において、コネクタは、シールドアダプタ500をさらに含む。シールドアダプタ500は、コネクタのシールド接続部材13を相手側コネクタの相手側シールド接続部材(不図示)に電気的に接続するために用いられる。シールドアダプタ500は、第1のサブハウジング110に装着され、第1のサブハウジング110に設けられて第1のサブハウジング110の開口部106を通して露出しているシールド接続部材13に電気的に接続される。
【0063】
図1~
図12に示すように、本発明の例示的実施形態においては、コネクタハウジングも開示される。コネクタハウジングは、後部ハウジング130、第1のサブハウジング110および第2のサブハウジング120を含む。第1のサブハウジング110の後端部は、後部ハウジング130の前面に接続される。第1のサブハウジング110には、コネクタの第1のケーブルアセンブリ1を収容するように、連続的に延びて後部ハウジング130を通過する第1の端子キャビティ101が設けられる。第2のサブハウジング120の後端部は、後部ハウジング130の前面に接続される。第2のサブハウジング120には、第2の端子キャビティ102および第3の端子キャビティ103が設けられる。
第2の端子キャビティ102および第3の端子キャビティ103は、それぞれコネクタの第2のケーブルアセンブリ2および第3のケーブルアセンブリ3を収容するように、連続的に延びて後部ハウジング130を通過する。第1のサブハウジング110および第2のサブハウジング120は、相手側コネクタの相手側シールド接続部材が通過することを可能とする第1のサブハウジング110と第2のサブハウジング120との間の回避スロット104を形成するように、所定の距離だけ互いに離隔している。
【0064】
図1~
図12に示すように、例示の実施形態において、第1の端子キャビティ101および第2の端子キャビティ102はそれぞれ、異なるタイプの信号を伝送する第1の端子11および第2の端子21を収容するために用いられる。第3の端子キャビティ103は、電力を伝送するための第3の端子31を収容するために、第1の端子キャビティ101と第2の端子キャビティ102との間に配される。
【0065】
図示はしないが、本発明の例示的実施形態において、上述のコネクタ、および上述のコネクタと嵌合するように適合される相手側コネクタ(不図示)を含むコネクタアセンブリも開示される。
【0066】
上記の実施形態は、限定ではなく例示を意図したものであることが、当業者には理解されるべきである。例えば、多数の修正が当業者により上記の実施形態に対してなされてよく、種々の実施形態において説明されている様々な特徴は、構成または原理において矛盾しない限り互いに自由に組み合わされてよい。
【0067】
いくつかの例示的実施形態を示して説明したが、本開示の原理および趣旨から逸脱しない限り、これらの実施形態において様々な変更または修正がなされてよいことが、当業者には理解されるであろう。本開示の範囲は、特許請求の範囲およびその均等物において定められる。
【0068】
本明細書において用いられる場合、単数形で記載され「a」または「an」の語に続く要素は、複数の当該要素またはステップを除外することが明示されていない限り、そのような除外をしないものとして理解されるべきである。さらに、本発明の「一実施形態」という記載は、記載されている特徴を同様に組み込むさらなる実施形態の存在を除外するものとして解釈されることを意図するものではない。加えて、そうでないことが明示されていない限り、特定の性質を有する要素または複数の要素を「備える」または「有する」実施形態は、その性質を有しないさらなるそのような要素を含み得る。
【外国語明細書】