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特開2023-99528金属担持モレキュラーシーブ触媒およびその調製方法と用途
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023099528
(43)【公開日】2023-07-13
(54)【発明の名称】金属担持モレキュラーシーブ触媒およびその調製方法と用途
(51)【国際特許分類】
   B01J 29/76 20060101AFI20230706BHJP
   C07C 2/84 20060101ALI20230706BHJP
   C07C 9/06 20060101ALI20230706BHJP
   C07C 11/04 20060101ALI20230706BHJP
   C07C 27/12 20060101ALI20230706BHJP
   C07C 31/04 20060101ALI20230706BHJP
   C07C 409/04 20060101ALI20230706BHJP
   C07C 67/37 20060101ALI20230706BHJP
   C07C 69/14 20060101ALI20230706BHJP
   B01J 37/30 20060101ALI20230706BHJP
   B01J 37/16 20060101ALI20230706BHJP
   B01J 37/04 20060101ALI20230706BHJP
   B01J 29/44 20060101ALI20230706BHJP
   B01J 29/12 20060101ALI20230706BHJP
   C07B 61/00 20060101ALN20230706BHJP
【FI】
B01J29/76 Z
C07C2/84
C07C9/06
C07C11/04
C07C27/12
C07C31/04
C07C409/04
C07C67/37
C07C69/14
B01J37/30
B01J37/16
B01J37/04 102
B01J29/44 Z
B01J29/12 Z
C07B61/00 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023000324
(22)【出願日】2023-01-04
(31)【優先権主張番号】202111668640.6
(32)【優先日】2021-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】514278429
【氏名又は名称】ハイケム株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】520108855
【氏名又は名称】株式会社模範
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】高 潮
(72)【発明者】
【氏名】楊 国輝
(72)【発明者】
【氏名】椿 范立
【テーマコード(参考)】
4G169
4H006
4H039
【Fターム(参考)】
4G169AA03
4G169AA08
4G169AA09
4G169BA07A
4G169BA07B
4G169BA07C
4G169BB08C
4G169BB10C
4G169BB12C
4G169BB16C
4G169BB20C
4G169BC31A
4G169BC31B
4G169BC31C
4G169BC32A
4G169BC32B
4G169BC32C
4G169BC33A
4G169BC33C
4G169BC66A
4G169BC66C
4G169BC67A
4G169BC67C
4G169BC68A
4G169BC68C
4G169BC72A
4G169BC72B
4G169BC72C
4G169BC75A
4G169BC75C
4G169BD12C
4G169CB07
4G169CB25
4G169CB62
4G169CB72
4G169DA05
4G169FA01
4G169FA02
4G169FB06
4G169FB44
4G169FC02
4G169FC04
4G169FC07
4G169FC08
4G169ZA04A
4G169ZA04B
4G169ZA06A
4G169ZA06B
4G169ZA11A
4G169ZA11B
4G169ZA12A
4G169ZA13A
4G169ZA14A
4G169ZA16A
4G169ZA19A
4G169ZA22A
4G169ZA23A
4G169ZA32A
4G169ZA36A
4G169ZD01
4G169ZF01B
4G169ZF05A
4G169ZF05B
4H006AA02
4H006AC21
4H006AC23
4H006AC40
4H006AC41
4H006AC48
4H006BA05
4H006BA25
4H006BA55
4H006BA81
4H006BC10
4H006BC11
4H006BC18
4H006BE30
4H006BE32
4H006BE40
4H039CA19
4H039CA60
4H039CA62
4H039CA66
(57)【要約】      (修正有)
【課題】温和、低消費エネルギーかつ効率的で新規な還元技術による、金属担持モレキュラーシーブ触媒の調製方法、金属担持モレキュラーシーブ触媒およびその用途を提供する。
【解決手段】金属担持モレキュラーシーブ触媒は、(1)イオン交換法によりNH 型モレキュラーシーブを調製し;(2)金属前駆体を用いてNH 型モレキュラーシーブに対して担持改質を行い、金属担持NH 型モレキュラーシーブを調製し;および(3)金属担持NH 型モレキュラーシーブを焼結し、NH モレキュラーシーブから放出されたアンモニアを使用して担持金属を還元し、金属担持モレキュラーシーブ触媒を得る;のステップを含む方法によって調製される。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属担持モレキュラーシーブ触媒であって、下記のステップを含む方法によって調製される、金属担持モレキュラーシーブ触媒:
(1)イオン交換法によりNH 型モレキュラーシーブを調製し;
(2)金属前駆体を用いてNH 型モレキュラーシーブに対して担持改質を行い、金属担持NH 型モレキュラーシーブを調製し;および
(3)金属担持NH 型モレキュラーシーブを焼結し、NH モレキュラーシーブから放出されたアンモニアを使用して担持金属を還元し、金属担持モレキュラーシーブ触媒を得る。
【請求項2】
前記モレキュラーシーブは、ZSM-5、ZSM-11、ZSM-23、ZSM-35、ZSM-34、EU-12、RUB-41、HSUZ-4、PST-22、ZSM-57、ZSM-22、MCM-56、LTA、CAN、LTL、EMT、PST-32、PST-2、ZEO-1、Y、β、MOR、MCM-22、CHAおよびSBA-15のうちの1種以上、好ましくはZSM-5、ZSM-11、ZSM-23、ZSM-35、Y、β、MORおよびMCM-22のうちの1種以上、より好ましくはZSM-5、Y、β、MORおよびMCM-22のうちの1種以上を含む、請求項1に記載のモレキュラーシーブ触媒。
【請求項3】
ステップ(1)において、モレキュラーシーブのNH イオン交換は下記サブステップを含む、請求項1又は2に記載のモレキュラーシーブ触媒:
(1)-i.モレキュラーシーブ粉末、アンモニウム塩および水を均一に混合して混合物を得;および
(1)-ii.サブステップ(1)-iで得られた混合物をイオン交換にかけ、次いで吸引濾過し、洗浄し、乾燥して、NH 型モレキュラーシーブを得る。
【請求項4】
前記アンモニウム塩は、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウムおよびアンモニア水のうちの1種以上、好ましくは硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウムおよび塩化アンモニウムのうちの1種以上、より好ましくは硝酸アンモニウムから選択され、および/またはモレキュラーシーブ粉末、アンモニウム塩および水のモル比は、n(モレキュラーシーブ):n(アンモニウム塩):n(水)=1:(0.1~9.13):(1~100)、好ましくは1:(0.2~8):(10~40)、より好ましくは1:(0.5~2):(10~30)である、請求項1~4のいずれか一項に記載のモレキュラーシーブ触媒。
【請求項5】
前記金属前駆体は、金属硫酸塩、金属硝酸塩、金属塩化物、金属炭酸塩、金属塩素酸塩、金属アミドのうちの1種以上、好ましくは金属硫酸塩、金属硝酸塩、金属塩化物のうちの1種以上、より好ましくは金属硝酸塩から選択され、および/または前記金属は、元素周期表中の貴金属および卑金属、例えば、Fe、Co、Ni、Pt、Au、Ag、CuおよびPdのうちの1種以上、好ましくはFe、Pt、Au、Ag、CuおよびPdのうちの1種以上、より好ましくはAg、CuおよびPdのうちの1種以上を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のモレキュラーシーブ触媒。
【請求項6】
ステップ(2)において、金属担持NH 型モレキュラーシーブの調製は下記サブステップを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のモレキュラーシーブ触媒:
(2)-i.ステップ(1)で得られたNH 型モレキュラーシーブ粉末と、金属前駆体と、水とを均一に混合して混合物を得;
(2)-ii.サブステップ(2)-iで得られた混合物をイオン交換した後、吸引濾過、洗浄、乾燥して金属イオン交換後のNH 型モレキュラーシーブを得る。
【請求項7】
前記NH 型モレキュラーシーブ粉末、金属前駆体、水のモル比は、n(NH 型モレキュラーシーブ):n(金属前駆体):n(水)=1:(0.01~10):(1~100)、好ましくは1:(0.2~8):(10~40)、より好ましくは1:(0.5~2):(10~30)である、請求項6に記載のモレキュラーシーブ触媒。
【請求項8】
ステップ(3)において、焼結ガス雰囲気は空気、アルゴン、窒素またはヘリウム、好ましくは空気または窒素を含み、および/または焼結温度は350~650℃、好ましくは450~550℃、より好ましくは480~530℃であり、焼結時間は0.5~15時間、好ましくは1~5時間、より好ましくは1.5~3時間である、請求項1~7のいずれか一項に記載のモレキュラーシーブ触媒。
【請求項9】
モレキュラーシーブ触媒中の金属含有量は、モレキュラーシーブ触媒の重量に基づいて0.5~10重量%、好ましくは0.8~8重量%、より好ましくは1~6重量%である、請求項1~8のいずれか一項に記載のモレキュラーシーブ触媒。
【請求項10】
好ましくはジメチルエーテル(DME)カルボニル化、メタンカップリングまたは低温メタン酸化を含む、請求項1~9のいずれか一項に記載のモレキュラーシーブ触媒による反応を触媒する用途。
【請求項11】
好ましくはジメチルエーテル(DME)カルボニル化、メタンカップリングまたは低温メタン酸化を含む、請求項1~9のいずれか一項に記載のモレキュラーシーブ触媒による反応を触媒する方法。
【請求項12】
反応圧力は0.1~20MPa、好ましくは1~5MPaであり、および/または反応温度は40~800℃、好ましくは50~400℃であり、および/または反応ガス流量は10~200mL/min、好ましくは20~160mL/minであり、および/または反応ガスの組成は一酸化炭素、および/または水素、および/またはメタン、および/またはジメチルエーテルである、請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属担持モレキュラーシーブ触媒およびその調製方法と用途に関し、また金属担持モレキュラーシーブ触媒を使用して様々な重要な工業反応を触媒する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
工業分野では、モレキュラーシーブ触媒は、例えば、ガス吸着および分離材料、イオン交換の前駆体、および化学物質を製造するための形状選択触媒などの成熟した多孔質材料として広く研究され応用されている。モレキュラーシーブは調整可能な活性部位、秩序だった細孔構造と優れた形状選択性を有するため、これらの触媒は従来の不均一触媒領域に大きな影響を与えてきた。触媒の分野では、モレキュラーシーブを担体として使用し、モレキュラーシーブにさまざまな金属を担持させて金属-モレキュラーシーブ触媒を調製することは、二官能性触媒の合成に有効な方法である。
【0003】
金属-モレキュラーシーブ触媒を調製する過程において、還元は非常に重要なステップである。しかし、金属とモレキュラーシーブの間の強い相互作用力により、モレキュラーシーブ中の金属酸化物は還元されにくい。既存の還元技術はいずれもエネルギー集約型であり、爆発性の水素あるいは有毒な一酸化炭素を用いる必要がある。また、極めて高い還元温度により、金属-モレキュラーシーブ触媒中の金属粒子の凝集が避けられず、深刻な場合にはモレキュラーシーブの構造まで破壊される。そのため、温和、低消費エネルギーかつ効率的で新規な還元技術を開発・設計し、モレキュラーシーブ中の金属種の還元に応用することは、大きな研究意義と実用的価値のある方向である。
【発明の概要】
【0004】
従来技術の上記状況に鑑み、本発明者は、NH 型モレキュラーシーブのH型モレキュラーシーブへの変換過程で生成するアンモニア分子を用いて、モレキュラーシーブに担持された金属をイン・サイチュ還元する方向を広く深く研究してきた。
【0005】
本発明の発明者らは、驚くべきことに、モレキュラーシーブに担持された異なる金属のほとんどが、NH 型モレキュラーシーブからH型モレキュラーシーブへの変換中に生成されるアンモニア分子を使用することによって還元できることを発見した。モレキュラーシーブのこのような還元効果はそのトポロジーの影響を受けない。担持金属種を大気雰囲気で効率よく還元できる。NH モレキュラーシーブのイン・サイチュ還元によって得られる触媒は、高い触媒活性を有し、多くの重要な工業触媒反応に適している。
【0006】
本発明の実施解決策は、以下のように要約することができる。
1.下記のステップを含む方法によって調製される金属担持モレキュラーシーブ触媒:
(1)イオン交換法によりNH 型モレキュラーシーブを調整し;
(2)金属前駆体を用いてNH 型モレキュラーシーブの担持改質を行い、金属担持NH 型モレキュラーシーブを調製し;および
(3)金属担持NH 型モレキュラーシーブを焼結し、NH 型モレキュラーシーブから放出されたアンモニアを使用して担持金属を還元し、金属担持モレキュラーシーブ触媒を得る。
【0007】
2.前記モレキュラーシーブは、ZSM-5、ZSM-11、ZSM-23、ZSM-35、ZSM-34、EU-12、RUB-41、HSUZ-4、PST-22、ZSM-57、ZSM-22、MCM-56、LTA、CAN、LTL、EMT、PST-32、PST-2、ZEO-1、Y、β、MOR、MCM-22、CHAおよびSBA-15のうちの1種以上、好ましくはZSM-5、ZSM-11、ZSM-23、ZSM-35、Y、β、MORおよびMCM-22のうちの1種以上、より好ましくはZSM-5、Y、β、MORおよびMCM-22のうちの1種以上を含む、解決策1に記載のモレキュラーシーブ触媒。
【0008】
3.ステップ(1)において、モレキュラーシーブのNH イオン交換は下記サブステップを含む、解決策1又は2に記載のモレキュラーシーブ触媒:
(1)-i.モレキュラーシーブ粉末、アンモニウム塩および水を均一に混合して混合物を得;および
(1)-ii.サブステップ(1)-iで得られた混合物をイオン交換にかけ、次いで吸引濾過し、洗浄し、乾燥して、NH モレキュラーシーブを得る。
【0009】
4.前記アンモニウム塩は、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウムおよびアンモニア水のうちの1種以上、好ましくは硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウムおよび塩化アンモニウムのうちの1種以上、より好ましくは硝酸アンモニウムから選択され、および/または前記モレキュラーシーブ粉末、アンモニウム塩および水のモル比は、n(モレキュラーシーブ):n(アンモニウム塩):n(水)=1:(0.1~9.13):(1~100)、好ましくは1:(0.2~8):(10~40)、より好ましくは1:(0.5~2):(10~30)である、解決策3に記載のモレキュラーシーブ触媒。
【0010】
5.前記金属前駆体は、金属硫酸塩、金属硝酸塩、金属塩化物、金属炭酸塩、金属塩素酸塩、金属アミドのうちの1種以上、好ましくは金属硫酸塩、金属硝酸塩、金属塩化物のうちの1種以上、より好ましくは金属硝酸塩から選択され、および/または前記金属は、元素周期表中の貴金属および卑金属、例えば、Fe、Co、Ni、Pt、Au、Ag、CuおよびPdのうちの1種以上、好ましくはFe、Pt、Au、Ag、CuおよびPdのうちの1種以上、より好ましくはAg、CuおよびPdのうちの1種以上を含む、解決策1~4のいずれか一項に記載のモレキュラーシーブ触媒。
【0011】
6.ステップ(2)において、金属担持NH 型モレキュラーシーブの調製は下記サブステップを含む、解決策1-5のいずれか一項に記載のモレキュラーシーブ触媒:
(2)-i.ステップ(1)で得られたNH 型モレキュラーシーブ粉末と、金属前駆体と、水とを均一に混合して混合物を得;
(2)-ii.サブステップ(2)-iで得られた混合物をイオン交換した後、吸引濾過、洗浄、乾燥して金属イオン交換後のNH 型モレキュラーシーブを得る。
【0012】
7.NH 型モレキュラーシーブ粉末、金属前駆体、水のモル比は、n(NH 型モレキュラーシーブ):n(金属前駆体):n(水)=1:(0.01~10):(1~100)、好ましくは1:(0.2~8):(10~40)、より好ましくは1:(0.5~2):(10~30)である、解決策6に記載のモレキュラーシーブ触媒。
【0013】
8.ステップ(3)において、焼結ガス雰囲気は、空気、アルゴン、窒素またはヘリウム、好ましくは空気または窒素を含み、および/または焼結温度は350~650℃、好ましくは450~550℃、より好ましくは480~530℃であり、焼結時間は0.5~15時間、好ましくは1~5時間、より好ましくは1.5~3時間である、解決策1~7のいずれか一項に記載のモレキュラーシーブ触媒。
【0014】
9.モレキュラーシーブ触媒中の金属含有量は、モレキュラーシーブ触媒の重量に基づいて0.5~10重量%、好ましくは0.8~8重量%、より好ましくは1~6重量%である、解決策1~8のいずれか一項に記載のモレキュラーシーブ触媒。
【0015】
10.好ましくはジメチルエーテル(DME)カルボニル化、メタンカップリングまたは低温メタン酸化を含む、解決策1~9のいずれか一項に記載のモレキュラーシーブ触媒による反応を触媒する用途。
【0016】
11.好ましくはジメチルエーテル(DME)カルボニル化、メタンカップリングまたは低温メタン酸化を含む、解決策1~9のいずれか一項に記載のモレキュラーシーブ触媒による反応を触媒する方法。
【0017】
12.反応圧力は0.1~20MPa、好ましくは1~5MPaであり、および/または反応温度は40~800℃、好ましくは50~400℃であり、および/または反応ガス流量は10~200mL/min、好ましくは20~160mL/minであり、および/または反応ガスの組成は一酸化炭素、および/または水素、および/またはメタン、および/またはジメチルエーテルである、解決策11に記載の方法。
【0018】
発明を実施するための形態
本発明の第1の態様において、本発明は、以下のステップを含む方法によって調製される金属担持モレキュラーシーブ触媒に関する:
(1)イオン交換法によりNH 型モレキュラーシーブを調製し;
(2)金属前駆体を用いてNH 型モレキュラーシーブに対して担持改質を行い、金属担持NH 型モレキュラーシーブを調製し;および
(3)金属担持NH 型モレキュラーシーブを焼結し、NH モレキュラーシーブから放出されたアンモニアを使用して担持金属を還元し、金属担持モレキュラーシーブ触媒を得る。
【0019】
本発明で使用されるモレキュラーシーブは、当業者に知られており、市販されているか、水熱法によって合成できるアンモニウム形態にイオン交換できる任意のモレキュラーシーブであってもよい。例えば、モレキュラーシーブは、様々なトポロジー構造を有する既存のモレキュラーシーブを含んでもよい。好ましくは、前記モレキュラーシーブは、ZSM-5、ZSM-11、ZSM-23、ZSM-35、ZSM-34、EU-12、RUB-41、HSUZ-4、PST-22、ZSM-57、ZSM-22、MCM-56、LTA、CAN、LTL、EMT、PST-32、PST-2、ZEO-1、Y、β、MOR、MCM-22、CHAおよびSBA-15のうちの1種以上、好ましくはZSM-5、ZSM-11、ZSM-23、ZSM-35、Y、β、MORおよびMCM-22のうちの1種以上、より好ましくはZSM-5、Y、β、MORおよびMCM-22のうちの1種以上を含む。
【0020】
ステップ(1)において、前記モレキュラーシーブのNH イオン交換は下記サブステップを含んでもよい:
(1)-i.モレキュラーシーブ粉末、アンモニウム塩および水を均一に混合して混合物を得;および
(1)-ii.サブステップ(1)-iで得られた混合物をイオン交換にかけ、次いで吸引濾過し、洗浄し、乾燥して、NH 型モレキュラーシーブを得る。
【0021】
本発明において、サブステップ(1)-iにおけるアンモニウム塩の種類は、特に限定されず、実際の必要に応じて選択することができる。例えば、前記アンモニウム塩は、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウムおよびアンモニア水のうちの1種以上、好ましくは硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウムおよび塩化アンモニウムのうちの1種以上、より好ましくは硝酸アンモニウムから選択される。
【0022】
本発明において、サブステップ(1)-iにおけるモレキュラーシーブ粉末、アンモニウム塩および水の用量は、特に限定されず、実際の必要に応じて選択することができる。例えば、前記モレキュラーシーブ粉末、アンモニウム塩および水のモル比は、n(モレキュラーシーブ):n(アンモニウム塩):n(水)=1:(0.1~9.13):(1~100)、好ましくは1:(0.2~8):(10~40)、より好ましくは1:(0.5~2):(10~30)である
【0023】
本発明において、サブステップ(1)-iiにおけるイオン交換方法は、特に限定されず、実際の必要に応じて選択することができる。例えば、イオン交換は、静的交換または動的交換の形をとることができる。交換温度範囲は、40~120℃、好ましくは60~110℃、より好ましくは70~90℃であってもよい。交換時間は、10分~24時間、好ましくは2~8時間、より好ましくは5~7時間である。イオン交換回数は、1~10回、好ましくは2~8回、より好ましくは3~5回である。
【0024】
本発明において、サブステップ(1)-iiにおける吸引濾過、洗浄および乾燥の方法は特に限定されず、実際の必要に応じて選択することができる。例えば、サブステップ(1)-iiにおける乾燥温度は、80~160℃、好ましくは100~150℃、より好ましくは110~130℃とすることができ、乾燥時間は6~24時間、好ましくは8~18時間、より好ましくは10~14時間とすることができる。
【0025】
ステップ(2)で使用される金属前駆体は、金属硫酸塩、金属硝酸塩、金属塩化物、金属炭酸塩、金属塩素酸塩、金属アミドのうちの1種以上、好ましくは金属硫酸塩、金属硝酸塩、金属塩化物のうちの1種以上、より好ましくは金属硝酸塩から選択される。前記金属は、元素周期表中の貴金属および卑金属を含むことができ、例えば、Fe、Co、Ni、Pt、Au、Ag、CuおよびPdのうちの1種以上、好ましくはFe、Pt、Au、Ag、CuおよびPdのうちの1種以上、より好ましくはAg、CuおよびPdのうちの1種以上を含むことができる。本発明において、ステップ(2)におけるNH 型モレキュラーシーブの金属担持改質の方法には特に制限はなく、実際の必要に応じて選択することができる。例えば、金属担持改質は、イオン交換、含浸、共沈、溶融、好ましくはイオン交換または含浸、より好ましくはイオン交換を含む。
【0026】
本発明の一実施形態において、金属担持NH 型モレキュラーシーブの調製は下記のサブステップを含んでもよい:
(2)-i.ステップ(1)で得られたNH4+型モレキュラーシーブ粉末と、金属前駆体と、水とを均一に混合して混合物を得;および
(2)-ii.サブステップ(2)-iで得られた混合物をイオン交換した後、吸引濾過、洗浄、乾燥して金属イオン交換後のNH 型モレキュラーシーブを得る。
【0027】
本発明において、サブステップ(2)-iにおけるNH モレキュラーシーブ粉末、金属前駆体および水の量は特に限定されず、実際の必要に応じて選択することができる。例えば、NH モレキュラーシーブ粉末、金属前駆体および水のモル比は、n(NH モレキュラーシーブ):n(金属前駆体):n(水)=1:(0.01-10):(1-100)であってもよく、好ましくは1:(0.2~8):(10~40)、より好ましくは1:(0.5~2):(10~30)である。金属前駆体は上記で定義した通りである。
【0028】
本発明において、サブステップ(2)-iiにおけるイオン交換方法は、特に限定されず、実際の必要に応じて選択することができる。例えば、イオン交換は、静的交換または動的交換の形をとることができる。交換温度範囲は、40~120℃、好ましくは60~110℃、より好ましくは70~90℃であってもよい。交換時間は、10分~24時間、好ましくは2~8時間、より好ましくは5~7時間である。イオン交換回数は、1~10回、好ましくは2~8回、より好ましくは3~5回である。
【0029】
本発明は、サブステップ(2)~iiにおける吸引濾過、洗浄、乾燥方式を特に限定することなく、実際の必要に応じて選択することができる。例えば、サブステップ(2)~iiにおける乾燥温度は、80~160℃、好ましくは100~150℃、より好ましくは110~130℃であってもよく、乾燥時間は、6~24時間、好ましくは8~18時間、より好ましくは10~14時間であってもよい。
【0030】
ステップ(3)では、ステップ(2)で得られた金属担持NH 型モレキュラーシーブを焼結すると同時に、モレキュラーシーブに担持された金属をイン・サイチュで還元する。焼結ガス雰囲気は、空気、アルゴン、窒素またはヘリウムなどの非還元性ガス雰囲気を含んでもよい。好ましくは、焼結ガス雰囲気は空気または窒素であってもよい。焼結温度は、350~650℃、好ましくは450~550℃、より好ましくは480~530℃とすることができ、焼結時間は、0.5~15時間、好ましくは1~5時間、より好ましくは1.5~3時間とすることができる。
【0031】
本発明の1つ実施手段において、前記モレキュラーシーブ触媒中の金属含有量の前記モレキュラーシーブ触媒に基づく重量は0.5-10重量%であり、好ましくは0.8-8重量%、より好ましくは1-6重量%である。
【0032】
本発明の別の態様では、本発明は、本発明の金属担持モレキュラーシーブ触媒の調製方法に関し、前記方法は上記で定義したとおりである。
【0033】
本発明のさらに別の態様では、本発明は、ジメチルエーテル(DME)カルボニル化、メタンカップリング、または低温メタン酸化を含むが、これらに限定されない様々な重要な工業触媒反応のための、本発明の金属担持モレキュラーシーブ触媒の用途に関する。
【0034】
本発明のさらに別の態様において、本発明は、本発明の金属担持モレキュラーシーブ触媒による、好ましくはジメチルエーテル(DME)カルボニル化、メタンカップリングまたは低温メタン酸化を含む反応を触媒する方法に関する。好ましくは、この方法は、一酸化炭素、および/または水素、および/またはメタン、および/またはジメチルエーテルを含む反応ガスを触媒上に通すことを含む。
【0035】
本発明の一実施形態では、触媒を固定床またはスラリー床反応器に充填することができ、反応ガスを導入して圧力を上昇させ、目標圧力に達した後、温度を反応温度に上昇させる。触媒反応は、一定の流量、圧力、温度で実施され、生成物はリアルタイムでオンラインで分析する。
【0036】
本発明の好ましい実施形態では、反応圧力は0.1~20MPa、好ましくは1~5MPaであってもよく、および/または反応温度は40~800℃、好ましくは50~400℃であってもよく、および/または反応ガス流量は、10~200mL/分、好ましくは20~160mL/分であってもよく、および/または反応ガスの組成は、一酸化炭素、および/または水素、および/またはメタン、および/またはジメチルエーテルであってもよい。
【0037】
本発明の発明者らは、広範かつ詳細な研究を通じて、本発明が、金属を調製する方法と比較して、NH タイプのモレキュラーシーブの自己還元効果を通じて金属担持モレキュラーシーブ触媒を調製する方法を含むことを見出した。従来の水素および/または一酸化炭素還元によるモレキュラーシーブ触媒を担持したこの方法は、より安全で、より省エネルギーで、より効率的であると同時に、空気雰囲気であっても追加の還元雰囲気を必要としないという特徴がある。モレキュラーシーブに担持された金属の効率的な削減も実現できる。本発明の上記方法によって調製された金属担持モレキュラーシーブ触媒は、ジメチルエーテル(DME)カルボニル化、メタンカップリングまたは低温メタン酸化を含むがこれらに限定されない様々な重要な工業的触媒反応において優れた触媒活性を示す。
【0038】
本発明のこれらおよび他の目的、特徴および利点は、以下と併せて本発明を考察することにより、当業者には容易に明らかになるであろう。
【0039】
実施例
本発明は、特定の実施例に関連して以下でさらに説明されるが、それらは本発明の保護範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0040】
実施例1
本発明の触媒H-Cu(X)-MOR(APE)と比較触媒H-Cu(X)-MOR(H)の調製
市販のNa-MORモレキュラーシーブ(Si/Al=9、Tosho Co.,Ltd、日本)をモレキュラーシーブ前駆体として使用した。NH-MORサンプルは、イオン交換によってNa-MORから得られた。Na-MORモレキュラーシーブをNHNO(和光化学株式会社、日本)水溶液(1gのモレキュラーシーブ固体を1mol/LのNHNO溶液30mLに分散)に80℃で分散させ、6時間イオン交換した。固体を濾過により集め、脱イオン水で洗浄し、120℃で12時間乾燥した。このプロセスは、完全なNH 交換が達成されるまで繰り返された。
【0041】
銅改質サンプルを調製するために、NH-MORをCu(NO・3HO(和光化学株式会社、日本)水溶液でイオン交換した。Cu2+の交換プロセスはNH の交換プロセスと同じであるが、違いはCu2+水溶液の濃度が0.1mol/Lであることである。このイオン交換プロセスは、モレキュラーシーブ中の所望の銅含有量が得られるまで繰り返された。その後、銅含有量の異なるモレキュラーシーブを500℃で2時間、加熱速度3℃/minで焼結し、イン・サイチュで放出されたアンモニア分子を使用して銅種の還元を行い、それによってNH 型モレキュラーシーブをH型に変換した。調製された触媒は、H-Cu(X)-MOR(APE)と命名された。ここで、Xはモレキュラーシーブ触媒中の銅の重量パーセントを指す。これらの触媒は真空下で保存され、DMEカルボニル化に直接使用された。
【0042】
比較として、純水素で還元したCu-MORサンプルを用意した。NH-MORの調製プロセスは上記と同じである。NH-MORサンプルが得られた後、H-MORサンプルは、3℃/minの加熱速度で500℃で2時間焼結することによって調製された。次に、Cu2+交換を行った。Cu2+交換プロセスは上記と同じである。交換したサンプルを500℃で2時間、昇温速度3℃/minで焼結した後、サンプルを反応管内で400℃の純水素40mL/minで10時間還元した。調製された触媒は、H-Cu(X)-MOR(H)と命名され、ここでXは上記で定義された通りである。DMEカルボニル化反応は、温度が220℃の反応温度に下げられたときに直接行われた。
【0043】
本発明の触媒H-Cu(X)-MOR(APE)と比較触媒H-Cu(X)-MOR(H)の評価
【0044】
DMEカルボニル化反応は9.5mm-i.dステンレス鋼反応器で行い、触媒使用量は0.5gであった。反応物に曝露する前に、触媒を20mL/minの流動高純度N中500℃で3時間前処理した。反応は1.5MPaで220℃で行い、反応ガスAr/DME/CO(3.1%Ar、4.1%DME、92.8%CO)を20mL/minの流量で反応器に流した。気相反応生成物は、Porapak Qと活性炭カラムにそれぞれ接続されたデュアルTCD検出器を有するオンラインガスクロマトグラフにより分析した。氷トラップによって収集された液体生成物を、キャピラリーカラムに接続された別のFIDガスクロマトグラフ(DB-624)を用いて分析した。
【0045】
本発明の触媒H-Cu(X)-MOR(APE)と比較触媒H-Cu(X)-MOR(H)を用いて上記DMEカルボニル化反応を行った結果を表1に示す。
【0046】
<表1>
反応条件:触媒0.5g、反応温度220℃、反応圧力1.5MPa、反応時間8時間、反応ガスDME/CO/Ar=4.1/92.8/3.1(体積%)、流量=20mL/min、GHSV(ガス毎時空間速度)=2400mL(gh)-1
【0047】
実施例2
本発明の触媒Ag-ZSM5(APE)と比較触媒Ag-ZSM5(H)、Ag-ZSM(E-NH)、Ag/SiO(H)およびAg/Al(H)の調製
Ag-ZSM5(APE)とAg-ZSM5(H)触媒の調製は実施例1と同様である。ZSM5(Si/Al=19)のモレキュラーシーブ前駆体は日本の東ソー社から購入した。Agの供給源はAgNO3(Merck KGaA、ドイツ)である。
【0048】
Ag-ZSM(E-NH3)は、Ag-ZSM5(H2)サンプルと同様に調製したが、還元ガスの水素は外部から導入されたアンモニアに置き換えた。NHの外部還元は、反応チューブ内で実施された。400℃で40mL/minの5%NHガス(95%Ar、5%NH3)で10時間還元した。
【0049】
Ag/SiO(H)およびAg/Al(H)は初期湿潤含浸法により調製した。SiO(75-150μm、Fuji Silysia、日本)およびAl(NST-7、Nikki-Universal Co.,日本)担体は、銀をロードする前に空気中450℃で3時間前処理した。適切な量のAgNO(Merck KGaA、ドイツ)を3gの脱イオン水に溶解した。Ag前駆体溶液を5gのSiO担体と均一に混合した。得られた湿った固体を48時間真空脱気し、120℃で12時間乾燥し、最後に500℃で3時間焼結した。これらのサンプルは、触媒評価の前に400℃で10時間、40mL/minのHで還元した。
【0050】
本発明の触媒Ag-ZSM5(APE)および比較触媒Ag-ZSM5(H)、Ag-ZSM(E-NH)、Ag/SiO(H)とAg/Al(H)の評価
メタンカップリング反応は、連続固定床反応器中で800℃および大気圧下で行った。触媒使用量は0.5gであり、石英反応器(内径=8.0mm)に投入した。石英ウールを触媒床層の固定に用いた。反応前に、触媒をN流(30mL/min)で800℃(10℃/min)に加熱した。次に、CH/Ar=90.3%/9.7%(体積%)の混合ガスを12.5mL/minの流量で反応器に導入し、反応を開始させた。
【0051】
本発明の触媒Ag-ZSM5(APE)および比較触媒Ag-ZSM5(H)、Ag-ZSM(E-NH)、Ag/SiO(H)とAg/Al(H)を用いて上記メタンカップリング反応を行った結果を表2に示す。
【0052】
<表2>
【0053】
実施例3
本発明の触媒Pd-Y(APE)、Pd-MCM-22(APE)、Pd-β(APE)と比較触媒Pd-Y(H)、Pd-MCM-22(H)、Pd-β(H)の調製
Pd-Y(APE)、Pd-MCM-22(APE)、Pd-β(APE)、Pd-Y(H)、Pd-MCM-22(H)とPd-β(H)触媒の調製は実施例1と同様である。Y(Si/Al=50)、MCM-22(Si/Al=20)とβ(Si/Al=20)のモレキュラーシーブ前駆体は、日本の東ソー株式会社から購入した。Pdの供給源はPd(NO・2HO(アラジン、中国)である。
【0054】
本発明の触媒Pd-Y(APE)、Pd-MCM-22(APE)、Pd-β(APE)と比較触媒Pd-Y(H)、Pd-MCM-22(H)、Pd-β(H)の評価
メタン酸化反応は、ステンレス鋼のオートクレーブで完結させた。10mgまたは30mgの触媒と10mLのH(0.5M)脱イオン水溶液をオートクレーブに入れて混合した。密閉後、反応器内を1MPaの反応ガスで3回置換した後、反応器内に90%CHを含むArを3MPaまで供給した。撹拌モーターを1200rpmで激しく撹拌すると同時に、温度を50または70℃に上げて反応を開始させた。30分間の反応後、容器を氷冷(<10℃)して生成物の揮発を防いだ。
【0055】
本発明の触媒Pd-Y(APE)、Pd-MCM-22(APE)、Pd-β(APE)と比較触媒Pd-Y(H)、Pd-MCM-22(H)、Pd-β(H)を用いて上記メタン酸化反応を行った結果を表3に示す。
【0056】
<表3>
反応条件:触媒10mg、0.5MのHの水溶液10mL、反応温度70℃、反応圧力3.0MPa(CH)、反応時間30min
触媒30mg、反応温度50℃
触媒10mg、反応温度70℃
排気中にCOまたはCOは検出されなかったが、溶媒に少量のCOが溶解している可能性がある。
【0057】
表1~3の結果によれば、従来の水素および/または一酸化炭素の還元方法と比較して、本発明のNH 型モレキュラーシーブに基づく還元方法によって調製された触媒は、より高い触媒活性を有することが分かる。本発明のNH モレキュラーシーブに基づく還元方法は、より安全で、より省エネルギーで、より効率的である。本発明のNH モレキュラーシーブに基づく還元方法は、追加の還元雰囲気を必要とせず、空気雰囲気でもモレキュラーシーブに担持された金属の効率的な還元を実現することができる。
【外国語明細書】