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特開2023-99605ステント及び血管の可視化及び診断のシステム、装置、及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023099605
(43)【公開日】2023-07-13
(54)【発明の名称】ステント及び血管の可視化及び診断のシステム、装置、及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 1/00 20060101AFI20230706BHJP
   A61F 2/86 20130101ALI20230706BHJP
【FI】
A61B1/00 550
A61B1/00 526
A61F2/86
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023077688
(22)【出願日】2023-05-10
(62)【分割の表示】P 2020053738の分割
【原出願日】2015-07-24
(31)【優先権主張番号】62/028,711
(32)【優先日】2014-07-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】509128672
【氏名又は名称】ライトラボ・イメージング・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107364
【弁理士】
【氏名又は名称】斉藤 達也
(72)【発明者】
【氏名】ゴピナス,アジェイ
(57)【要約】
【課題】ステント及び血管の可視化及び診断のシステム、装置、及び方法を提供すること。
【解決手段】血管内のステント配備を評価する方法であって、1つ以上のコンピューティング装置を使用し、前記血管に対して取得された第1の血管内データセットを使用して前記血管の一セグメントの表現を生成するステップと、前記血管の一セグメントの表現に対して相対的な第1の基準の選択を受けるステップと、前記血管の一セグメントの表現に対して相対的な第2の基準の選択を受けるステップと、1つ以上のコンピューティング装置を使用して、前記第1の基準及び前記第2の基準に基づいて、ターゲットステント外形を生成するステップと、1つ以上のコンピューティング装置を使用して、前記血管内にステントを配備した後に血管内腔外形を生成するステップと、前記ターゲットステント外形を、前記血管内腔外形の1つ以上の領域と比較するステップと、を含む。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
血管内のステント配備を評価する方法であって、
1つ以上のコンピューティング装置を使用し、前記血管に対して取得された第1の血管内データセットを使用して前記血管の一セグメントの表現を生成するステップと、
前記血管の一セグメントの表現に対して相対的な第1の基準の選択を受けるステップと、
前記血管の一セグメントの表現に対して相対的な第2の基準の選択を受けるステップと、
1つ以上のコンピューティング装置を使用して、前記第1の基準及び前記第2の基準に基づいて、ターゲットステント外形を生成するステップと、
1つ以上のコンピューティング装置を使用して、前記血管内にステントを配備した後に血管内腔外形を生成するステップと、
前記ターゲットステント外形を、前記血管内腔外形の1つ以上の領域と比較するステップと、
を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、参照によって全内容が本明細書に組み込まれている、2014年7月24日に出願された米国特許仮出願第62/028,711号の優先権及び利益を主張するものである。
【背景技術】
【0002】
冠動脈疾患は、全世界における主な死因の1つである。冠動脈疾患をよりよく診断、観察、及び治療できることは、救命上重要なことであると考えられる。血管内光コヒーレンス断層撮影(OCT)は、光を使用して、冠動脈壁内をのぞきこみ、その画像を検討用として生成する、カテーテルベースの撮像モダリティである。OCTは、コヒーレント光、干渉計、及びマイクロオプティックスを利用して、罹患血管内で、ビデオレートの生体内断層撮影をマイクロメートルレベルの分解能で実現することが可能である。光ファイバプローブを使用して表面下構造を高分解能で表示できる為、OCTは、内部の組織や器官を最小限の侵襲性で撮像することに特に有用である。これだけの詳細度がOCTによって可能になると、ユーザは、冠動脈疾患の進行を診断並びに観察することが可能になる。
【0003】
患者の身体の各部をOCT撮像することは、医師らにとって有用な診断ツールとなる。例えば、血管内OCTで冠動脈を撮像することにより、狭窄箇所を明らかにすることが可能である。この情報は、心臓専門医が、侵襲性の冠動脈バイパス手術か、血管形成やステント送達のような低侵襲性のカテーテルベースの処置かを選択する際の助けになる。ステント送達は、普及している選択肢ではあるが、それ自体につきもののリスクがある。
【0004】
ステントは、メッシュから形成されることが多い管状構造物である。ステントを血管内に挿入し、広げることにより、血流を妨げる狭窄状態を解消することが可能である。ステントは、典型的には、金属又は高分子足場から作られる。ステントは、カテーテルにより狭窄部位に配備されることが可能である。心臓血管処置において、ステントは、ガイドワイヤによってカテーテルを通って狭窄部位に送達され、バルーンを使用して広げられることが可能である。典型的には、ステントは、あらかじめ設定された圧力で広げられて、狭窄血管の内腔を拡張する。
【0005】
患者にステントを配備した結果を左右する要因が幾つかある。処置によっては、ステントを、隣接する健康な血管セグメントの直径に相当する直径まで広げなければならない。ステントが広がりすぎると、血管の広い範囲が損傷して、解離、離断、壁内出血などが起きやすくなる場合がある。ステントの広がりが不足すると、血管の広がりが不十分となる場合がある。ステントの各部分が血管壁にうまく接触しないと、血栓症のリスクが高まる場合がある。ステントの広がりが不足すると、正常な血流を回復できない場合がある。ステントの設置後に、ステントの広がりが過剰であるか不足していると、様々な問題が発生する可能性があるのは明らかである。
【0006】
ステントの設置及び関連の処置に関連する別の課題もある。血管壁に対して相対的なステント配備の様子を可視化するのに血管造影システムを使用するのは、検査として行うには無理がある。
【0007】
更に、画像を手動で精査して、画像ごとにステント位置を特定することも、誤りが発生しやすい。そこで、ステントによる血管の広がり、又はステント自体の広がりを評価することを、血管内診断情報を使用して促進するシステム、方法、及び装置が必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本開示は、これらの課題及び他の課題に対処する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示は、一部分において、血管内に配置されたステントを、その血管又はステントに関して取得された1つ以上の計画立案段階及び外形に対して相対的に評価する為のシステム、方法、及び装置に関する。血管又はステントに関する外形及び情報は、血管内データ収集システム及び関連するプローブを使用して取得可能であり、そのようなシステムとして、光コヒーレンス断層撮影(OCT)又は血管内超音波(IVUS)又は他の血管内データ収集モダリティがある。更に、本開示は、血管内に配置されたステントが適切なレベル(例えば、実質的に最適なレベル又は他の適合性メトリクス)まで広がっているかどうかを評価する自動化された方法をユーザ(例えば、臨床担当者又は他の人)に提供する。これらのメトリクスは、一実施形態では、ユーザが指定してよい。ステントが広がりすぎているか、不適切に位置決めされているか、側枝を閉塞している場合、これらの状態も、本明細書に記載の方法及びシステムを使用して評価することが可能である。
【0010】
本開示は、一部分において、血管内のステント配備を評価する方法に関する。本方法は、1つ以上のコンピューティング装置を使用し、血管に対して取得された第1の血管内データセットを使用して血管の一セグメントの表現を生成するステップと、血管の一セグメントの表現に対して相対的な遠位基準又は第1の基準の選択を受けるステップと、血管の一セグメントの表現に対して相対的な近位基準又は第2の基準の選択を受けるステップと、1つ以上のコンピューティング装置を使用して、遠位基準及び近位基準に基づいて、ターゲットステント外形を生成するステップと、1つ以上のコンピューティング装置を使用して、血管内にステントを配備した後に血管内腔外形を生成するステップと、ターゲットステント外形を、血管内腔外形の1つ以上の領域と比較するステップと、ユーザインタフェースを使用して、ターゲットステント外形を上記1つ以上の領域と比較した結果である1つ以上の差を含む出力を生成するステップと、を含む。一実施形態では、出力を生成するステップは、ターゲットステント外形と血管内腔外形の上記1つ以上の領域との間の相関又は適合度を表す1つ以上の出力を表示するステップを含む。一実施形態では、第1の基準は、ユーザが選択した遠位フレームなどの遠位基準であってよく、第2の基準は、ユーザが選択した近位フレームなどの近位基準であってよく、或いは、第1の基準は、ユーザが選択した近位フレームなどの近位基準であってよく、第2の基準は、ユーザが選択した遠位フレームなどの遠位基準であってよい。
【0011】
本方法は、ターゲットステント外形を血管内腔外形の1つ以上の領域と比較した際に検出されなかった1つ以上の側枝に基づいて、側枝閉塞のインジケータを表示するステップを含んでよい。一実施形態では、上記1つ以上の出力は、ターゲットステント外形が血管内腔外形の1つ以上の領域と重なり合うことの視覚的描写である。一実施形態では、上記1つ以上の出力は、血管の上記セグメントに対して相対的に測定又は計算されるパラメータの変化の比較メトリクスである。一実施形態では、パラメータは、血流予備量比、流量、血管抵抗比、仮想血流予備量比、シミュレートされた血流予備量比、測定された血流予備量比、及び圧力測定値からなる群から選択される。
【0012】
一実施形態では、本方法は、1つ以上のコンピューティング装置を使用して、血管内にステントを配備した後に血管内腔外形を生成するステップを含み、このステップは、血管に対して取得された第2の血管内データセットを使用して血管の一セグメントの表現を生成するステップを含む。一実施形態では、第1の血管内データセットは、第1の光コヒーレンス断層撮影撮像セッションの間に取得される。一実施形態では、第2の血管内データセットは、第2の光コヒーレンス断層撮影撮像セッションの間に取得される
【0013】
一実施形態では、本方法は、ステント後内腔外形とステント前ターゲット外形との差を生成して表示するか、フレーム当たり、又はセグメント当たりの差と相関がある値を生成して表示するステップを含む。一実施形態では、本方法は、血管内で1つ以上の側枝を検出するステップを含む。一実施形態では、本方法は、ターゲットステント外形の形状を側枝ごとに調整するステップを含む。一実施形態では、本方法は、上記形状を調整するステップを含み、このステップは、遠位基準径が近位基準径より小さい場合に、側枝が検出されるごとにステント外形をステップアップするステップを含む。一実施形態では、本方法は、上記形状を調整するステップを含み、このステップは、遠位基準径が近位基準径より大きい場合に、側枝が検出されるごとにステント外形をステップダウンするステップを含む。
【0014】
本開示は、一部分において、プロセッサベースのステント配備評価器又は評価システムに関する。本システム又は評価器は、1つ以上のメモリ装置と、メモリ装置と通信しているコンピューティング装置と、を含み、メモリ装置はコンピューティング装置によって実行可能な命令を含み、これらの命令は、ユーザインタフェースからの1つ以上のユーザ選択に対する応答として、ターゲットステント外形を生成するステップであって、ユーザインタフェースは、血管の第1の表現を表示し、ユーザ選択は、近位基準及び遠位基準を含む、上記生成するステップと、ステント配備後に血管の第2の表現を生成し、第2の表現を表示するステップと、血管の第2の表現に対して相対的な1つ以上のパラメータを表示するステップであって、この1つ以上のパラメータは、配備されたステントの広がりが不足しているか、或いは広がりが過剰であるか、或いは側枝と重なり合っていることを表す、上記表示するステップと、をコンピューティング装置に行わせる。
【0015】
図面は、必ずしも縮尺が正しくなく、むしろ、原理を説明することに主に重点が置かれている。図面は、あらゆる面で例示的であると見なされるべきであり、本開示を限定することを意図しておらず、本開示の範囲は特許請求の範囲によってのみ定義される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本開示の一例示的実施形態によるデータ収集システム及びデータ収集プローブの概略図である。
図2】本開示の一例示的実施形態による、血管内のステントに対して相対的に位置決めされたデータ収集システム及びデータ収集プローブの概略図である。
図3】本開示の一例示的実施形態による、血管内撮像された血管の内腔外形の概略図であって、4つの側枝、内腔外形(LP)、及びコンピューティング装置で生成されたターゲットステント外形(TSP)を示す図である。
図4】本開示の一例示的実施形態による、ステントがLPに対して相対的に配備された後の血管の内腔外形の概略図である。図示されるように、ステント留置後に2つの側枝がブロックされており、第2のプルバックの後に、2つの側枝だけが検出されている。
図5】本開示の一例示的実施形態による、図の上側部分に図3のステント計画立案概略図があって、これがステント後比較分析の入力となるステント前ターゲット外形を与える概略図である。
図6】一血管セグメントに対して相対的に取得されたデータを受け、本明細書に開示の方法を実施することに適する出力及び制約を生成することに適する血管内データ処理ソフトウェアモジュール又はコンポーネントの概略図である。
図7】本開示の一例示的実施形態による、配備されたステントの評価を血管内データ収集により行う一例示的方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本開示は、一部分において、1つ以上のコンピューティング装置を使用して、ステント前計画、ステント計画、及びステント後計画を立案することに適する、コンピュータベースの方法、装置、及びシステムに関する。1つ以上の装置が、1つ以上のユーザインタフェース、及び血管内データ、又はそのようなデータから導出される他の情報を表示することが可能である。血管内データの取得は、IVUS又はOCTベースのデータ収集システム及びプローブ、又は他の撮像モダリティにより可能である。本方法は、1つ以上のコンピューティング装置及びメモリストレージを使用して実施可能であり、これらは、血管内データ、並びにグラフィックユーザインタフェース(GUI)経由のユーザ入力を受け取り、画像処理やフレーム選択を行う1つ以上のソフトウェアコンポーネントを含む。コンピューティング装置は、マイクロプロセッサ、ASIC、又は他の、血管内撮像システムとの使用に適するプロセッサであってよい。
【0018】
図1に示されるように、血管への挿入の前又は後のプローブ7が示されている。プローブ7は、一実施形態では、OCTに加えて、又はOCTの代わりに、超音波などの他の撮像モダリティを含んでよい。プローブ7は、OCTシステム10又は他の撮像システム(例えば、IVUSシステム)と光通信をしている。光ファイバ15を介してプローブ7とつながるOCTシステム又はサブシステム10は、レーザなどの光源と、サンプルアーム及び参照アームを有する干渉計と、様々な光路と、クロック発生器と、フォトダイオードと、他のOCTシステムコンポーネントと、を含んでよい。
【0019】
システム10は、ステント外形分析ソフトウェア9を含む。このソフトウェアは、非過渡的命令として、1つ以上のメモリ装置、例えば、メモリ装置45に記憶されてよく、1つ以上のコンピューティング装置、例えば、コンピューティング装置40によって実行されてよい。ステント外形分析ソフトウェアは、1つ以上の外形(例えば、ユーザが生成するターゲット外形)、ステント前外形及びステント後外形又は他の外形を比較する為の比較器又は他の比較ソフトウェアルーチンを含んでよい。ステント外形分析ソフトウェア9は、配備されたステントの画像を、ターゲット外形、又は別のオーバレイの1つ以上のステント前外形又はステント後外形に対して相対的に重ね合わせることに適するオーバレイ方法を含んでよい。ソフトウェア9は又、側枝とステントが重なり合った場合にこれを識別する側枝閉塞インジケータソフトウェアモジュールを含んでよい。ソフトウェア9は又、プルバックとも呼ばれる第1及び第2の血管内データ収集セッションについて決定されるFFR、VRR、及び他の値を比較することが可能である。ステント外形分析ソフトウェア9は、本明細書に記載の方法及び特徴を実施する為に、図1に示されたソフトウェアコンポーネント及び他のものを含んでよい。ソフトウェア9は又、図5に示されるような他の血管内データ処理モジュールのパイプラインの一部であってもよい。
【0020】
一実施形態では、受光器31(例えば、平衡フォトダイオードベースのシステム)がプローブ7から出た光を受けることが可能である。コンピューティング装置40(例えば、コンピュータ、プロセッサ、ASIC、又は他の装置)が、OCTシステム10の一部であってよく、或いは、OCTシステム10と電気通信又は光通信をしている別個のサブシステムとして含まれてよい。コンピューティング装置40は、データ処理に適するメモリ、ストレージ、バス、及び他のコンポーネントと、ソフトウェア44、例えば、後述のようにステント可視化、ステント付着不良検出、及びプルバックデータ収集の為に構成された画像データ処理段階と、を含んでよい。
【0021】
一実施形態では、コンピューティング装置40は、ソフトウェアモジュール又はプログラム44を含むか、これにアクセスし、これは、例えば、側枝検出モジュール、ガイドワイヤ検出モジュール、内腔検出モジュール、ステント検出モジュール、中間マスク除去モジュール、強度平均化モジュール、ステント付着不良検出モジュール、ステント計画立案モジュール、ステント分析モジュール、FFR測定モジュール、VRR測定モジュールなどのソフトウェアモジュールである。ソフトウェアモジュール又はプログラム44は、画像データ処理パイプライン又はそのコンポーネントモジュールと、1つ以上のグラフィカルユーザインタフェース(GUI)とを含んでよい。収集されたOCTデータを血管及びステントの2次元図及び3次元図に変換する為の一例示的画像処理パイプライン50を図5に示す。画像データ処理パイプライン、又は本明細書に記載のいずれかの方法が、メモリに記憶され、1つ以上のコンピューティング装置(例えば、プロセッサ、デバイス、又は他の集積回路)により実行される。
【0022】
図1に示されるように、ディスプレイ46が、情報47を表示する為の、システム10の一部であってもよく、情報47は、例えば、収集されたOCTデータを使用して生成される、血管の断面図及び長手方向図である。この、OCTに基づく情報47は、1つ以上のグラフィックユーザインタフェース(GUI)により表示されてよい。更に、この情報47は、OCT又はIVUSシステム及びデータ収集プローブを使用して取得された断面走査データ、長手方向走査結果、直径グラフ、ターゲットステント外径、近位基準値、遠位基準値、ステント留置前及びステント留置後のFFR値、又は基本的な距離測定値を含んでよく、これらに限定されない。コンピューティング装置40はソフトウェア又はプログラム44を含んでもよく、これは、1つ以上のメモリ装置45に記憶されてよく、側枝、膨らみ不足なステント領域、及び他のステント配備の測定値又は計算値、並びに他の血管形体を、テキスト、矢印、色分け、強調表示、輪郭線、又は他の適切な、人間又は機械が可読なしるしなどにより識別するように構成されてよい。
【0023】
OCTデータがプローブによって取得され、メモリに記憶されたら、これを処理して情報47を生成してよく、情報47は、例えば、プルバック領域又はその一部の長さ方向の血管の断面図、長手方向図、及び/又は3次元図である。これらの図は、図面に示されるように、ユーザインタフェースの一部として描かれてよい。OCTシステムから取得された距離測定値を使用して生成された血管画像は、血管及び血管内に配置された物体についての情報を提供する。
【0024】
一実施形態では、一方法が1つ以上のステント外形(例えば、ターゲットステント外形)を生成し、これは、ステント前計画立案段階において、ユーザが1つ以上の基準フレームを選択することにより構成可能である。本方法は、あらかじめ設定されたターゲットステント外形と、ステント配備後の血管内腔領域との相対的な比較分析を実施する。本方法及び関連するユーザインタフェースは、ステントを移動させたり、ステントを除去したり、ステントを再配置したり、ステントを膨らませたりするよう、ユーザにアラートを出すことが可能である。この比較分析に基づいて、側枝閉塞の場所を識別して表示することも可能である。予測されたパラメータ値と、ステント配備後に測定又は算出された値とに関して、ステント配備の結果に基づいて変化するパラメータが表示されてよい。これらのパラメータは、パラメータの値が、計画立案段階で設定されたターゲットパラメータより小さいことの結果として、ステントを移動させるか、膨らませることが必要であるという指示をユーザに与えることが可能である。
【0025】
本開示は、一部分において、ステントを可視化する、コンピュータベースの方法、システム、及び装置に関する。一実施形態では、本開示は、ステントが留置された血管の広がり、並びに、更なる広がりが必要かどうか、或いは、ステントの再配置が必要かどうか、を評価する方法に関する。これらの評価方法は、様々な状態(例えば、血管に対して相対的に広がった状態)のステントの1つ以上の図を表示し、画像化されたステントを、1つ以上の選択されたステント外形に対して相対的に比較することを含んでよい。一実施形態では、本方法は自動的に実施される。本開示の方法は、ステント外形分析ソフトウェアなどのソフトウェアにより実施されてよく、このソフトウェアは、ステント計画立案ソフトウェア及び病変準備ソフトウェアを含んでよい(又はその逆であってよい)。
【0026】
配備するステントの選択は、OCT、IVUS、血管造影、又は他のプローブデータを、ステント留置されていない血管セグメントに対して相対的に取得し、その後、ステント留置された血管と比較することにより、行われてよい。ステント計画のステント留置段階及びステント未留置段階は、1つ以上のグラフィックユーザインタフェース(GUI)の一部として、長手方向に続けて表示されるか、広がった状態または広がっていない状態の断面図として表示されてよい。そのようなインタフェースは、OCTシステム、IVUSシステム、血管造影システム、又は他のデータ収集システムによる取得された距離測定値を使用して生成される1つ以上の血管図を含んでよい。
【0027】
一実施形態では、本方法は、ステント前計画立案段階においてユーザが設定したターゲットステント広がり外形を受け取るステップを含む。本方法は又、そのターゲット外形を、ステント配備後の1つ以上の血管内腔領域と比較することも可能である。本方法は、ターゲットステント外形とステントの現在の広がりとを比較する為の正確なプロセスを提供する。ユーザが配備後のステントを広げることを1度しか試みることができない生体再吸収性ステント(BRS)の場合は、ステントを広げる必要がある領域を示すことが、どこでバルーンを膨らませ、どこで、ステントが広がった後のバルーンのサイズを選択するかを決定することにも役立つ。そこで、撮像プローブにより1回のプルバックが実施されて内腔環境が認識され、これが、ステント留置後の第2のプルバックの結果と比較される。第2のプルバックは、ステントを更に膨らませたり、再配置したり、除去したりできるように、ステント留置の直後に実施可能である。一実施形態では、ステント計画をGUIから入力してメモリに記憶させ、これを使用したり、他の血管内データ及び画像と比較したりすることが可能である。
【0028】
ステント計画は、開始フレームなどの第1の場所と、終了フレームなどの第2の場所とを含んでよい。ステント計画は、複数のステント径を含んでよい。一実施形態では、ステント計画は、画像化された血管に沿う第1及び第2の場所と、第1及び第2の場所におけるステント径とを含む。ステント計画は、複数のフレームを含んでよく、これらのフレームは、血管内で光学的又は音響的に測定されたデータ及びパラメータ、例えば、光コヒーレンス断層撮影やIVUSのデータ及びパラメータを使用して生成される。これらのフレームは、1つ以上の期間において血管に対して相対的に取得された長手方向図、断面図、又は他の図又は画像又はデータを含んでよい。一例として、第1の期間は、第1のプルバックを含んでよく、この期間に血管が撮像される。同様に、第2の期間は、第2のプルバックを含んでよく、この期間に血管が撮像される。一実施形態では、ステント計画は、第1のフレーム及び第2のフレームに加えて、1つ以上のフレーム、例えば、第1のフレーム及び第2のフレーム、又は第1及び第2のフレームの間にあるフレーム、及びこれらの組み合わせにおけるステント径を含んでよい。一実施形態では、第1及び第2のフレームを含む各フレーム、又は第1及び第2のフレームに続く各フレームのステント径がステント計画に含まれる。
【0029】
光コヒーレンス断層撮影(OCT)は、サンプル、例えば、血管又は血管内に配置された物体などに対して相対的な距離測定値を、干渉計を使用して取得する撮像モダリティである。血管内超音波、即ちIVUSは、超音波又は音響波ベースの撮像モダリティである。これらの一方又は両方が、血管内データ収集プローブにおいて組み合わされてよい。図2に示されるように、血管5は、データ収集プローブ7により撮像されてよい。図2に示されるように、ガイドワイヤ8を使用して、プローブ7が血管5内に導入されてよい。プローブなどにより収集されたデータから生成された、血管の画像又はデータの例を、図3図4、及び図5に示す。
【0030】
データ収集プローブ7は、血管5の長さ方向に導入され、プルバックされて、その間にデータを収集することが可能である。血管の長さ方向に光ファイバが引き込まれる(プルバックされる)際に、プローブ又はその一部分が回転して、複数の走査結果又はOCTデータセットが収集される。これが、一実施形態では、プルバックと称される。これらのデータセットを使用して、関心対象領域を識別することが可能であり、例えば、狭窄領域やステント12のようなステントが配備された領域を識別することが可能である。一実施形態では、第1のプルバックがステント配備前に実施され、第2のプルバックがステント配備後に実施される。第1及び第2のプルバックの両方の間に、画像化された血管に対して相対的に血管造影データが生成されてよい。第1のプルバックと第2のプルバックとの間で、関心対象領域及びパラメータ、例えば、血管抵抗比、FFR、内腔領域、内腔外形、及び他のパラメータを比較することが可能である。
【0031】
一実施形態では、データ収集プローブ7は、干渉計及びデータ処理システムを含むOCTシステム10とともに使用するように構成されたOCTプローブである。OCTプローブ7を使用して収集された距離測定値を処理して、画像データのフレーム、例えば、血管の断面図又は長手方向図(Lモード図)を生成することが可能である。明確にする為に、断面図は、長手方向図を含んでよく、これは限定ではない。これらの画像は、本明細書において概説されているような1つ以上の画像データ処理モジュール又は段階により、処理されてよい。
【0032】
図2に示される血管5においては、ステント12が血管の内腔14に配置されており、様々なタイプのデータ収集プローブ及び関連するOCTシステムが使用可能である。一実施形態では、OCTシステム10は、様々なデータ処理段階又はモジュールを実行するように構成されたプロセッサ、メモリ、又は他のコンポーネントを含む。これらの段階又はモジュールは、画像データに対して動作し、画像データを変換する。これらのモジュール又は段階は、ステント検出ソフトウェアコンポーネント及びステント付着不良検出コンポーネントを含んでよい。所与のステント及びその構成要素が、ステントの構成要素である1つ以上のステントストラットと血管壁との間の接触又は接触不足の度合いの表示又は測定値を含むように可視化されてよい。ステント12及び壁26に対するステントの膨らみ不足の度合いを示す1つの領域が、領域18として示されている。図4及び図5の表示は、ユーザが、そのような状況においてステントを更に膨らませる為の診断として使用してよい。本明細書では、これらの特徴に関して、更に詳細に説明している。
【0033】
図2に示されるように、所与の血管においては、血管の壁が、血液が流れる内腔を画定する。血管造影システム13によって提供されるような、X線ベースの撮像モダリティを使用して、血管を撮像し、ステント配備又はステント可視化を促進することが可能である。更に、本明細書に記載のように、血管5への挿入に適するプローブ7を使用して、所与の血管の断面の画像を生成することが可能である。OCTシステム及び関連するデータ収集プローブにより取得された、血管の様々な断面図及び3次元図を使用して、狭窄領域、又はステント12のような配備済みステント(これは内腔14に配置されている)を表示することが可能である。
【0034】
図2は、側枝検出、内腔検出、ガイドワイヤ検出、及び他の様々な処理を実施することに適するデータ収集プローブ及びOCTシステム10を示す高レベル概略図である。OCTシステム10は、本明細書に記載の用途及びデータ収集のコヒーレンス及び帯域幅の要件を満たす適切な光源を含んでよい。プローブ7はカテーテル20を含んでよく、カテーテル20には、1つ以上の光ファイバ15と、プローブ先端17とが中に配置されているカテーテル部分がある。プローブ先端17は、一実施形態では、ビーム誘導器を含む。
【0035】
図示されるように、カテーテル20は、動脈内腔などの内腔14に導入される。プローブ7は、回転するか摺動可能なファイバ15を含んでよく、ファイバ15は、光を内腔14の内部に誘導するか、ファイバ15の長手軸に垂直な方向に誘導する。結果として、ファイバ15が回転すると光がプローブの側面から誘導される場合、OCTデータは、血管5の壁25に対して収集される。血管25の壁が内腔境界を画定する。この内腔境界は、内腔検出ソフトウェアコンポーネント又はモジュールを使用して、プローブ先端17で収集された光信号から取得された距離測定値から検出可能である。ファイバの代わりに、血管壁及び1つ以上のステントに関するIVUS信号を収集することに適する超音波トランスデューサが使用されてもよい。
【0036】
内腔検出ソフトウェアは、1つ以上のステップを含んでよい。例えば、一実施形態では、内腔検出を実施する為に、フィルタ又は他の画像処理装置を2次元画像に適用して、画像中の、内腔境界を表すエッジを検出することが可能である。別の実施形態では、走査線ベースの方法が用いられる。1回以上のプルバックの間に、血管と、血管の内腔に配置された1つ以上のステントと、に対する走査線として、光信号又は超音波信号が収集される。一実施形態では、コンピューティング装置で実行される内腔検出ソフトウェアが、コンピューティング装置を使用して、一連の走査線から1つ以上の画像を生成する。
【0037】
更に、内腔検出は、コンピューティング装置を使用して、血管画像のバイナリマスクを生成するステップを含んでよく、バイナリマスクは強度閾値を使用して生成される。別のステップとして、バイナリマスク内で複数の走査線が定義される。この複数の走査線のうちの各走査線に関しては、一実施形態では、内腔境界組織として識別される領域がその上にある。この境界の輪郭セグメントが、内腔境界組織の領域の存在に基づいて識別される。一実施形態では、本方法は、隣接する輪郭セグメントを識別する。この内腔境界検出方法は、隣接する輪郭セグメント同士の間の欠落している輪郭データを補間するステップを含んでもよい。結果として、一実施形態では、隣接する輪郭セグメント、及び欠落していて補間された輪郭データが、内腔境界を画定する。
【0038】
図2に示されるように、プローブ先端17は、点線A、Bで境界が示されている、血管5のステントが留置された領域より遠位にあるように内腔14に配置されている。プローブ先端17は、光を送出し、(例えば、ステント12などの)物体や血管5の壁25からの後方散乱光を受けるように構成されている。プローブ先端17及びデータ収集プローブ7のその他の部分は、線A、Bで画定されている、ステントが留置された領域を先端が通過するように、内腔14を通って引っ張られる。ユーザが選択した基準フレームに対する応答として生成されたターゲットステント外形(TSP)が、配備されたステントの線A及びBの間に示されている。ターゲットステント外形は、本明細書に記載の1つ以上の方法により生成され、この方法は、ユーザが提供した1つ以上の基準フレーム、又は他の、識別された血管の一部分に対して相対的に選択されるものを入力としてを含む。一実施形態では、ターゲットステント外形は、図5に示されるような、内腔外形のうちの、検出されたステントストラットに対応する領域の上に自動的に置かれるかオーバレイされる。
【0039】
従って、本開示は、一部分において、血管、ステント、又は他の、関心対象の血管情報に関する情報を評価及び描写することに適するソフトウェアベースの方法並びに関連するシステム及び装置に関する。最初のステント配備又はステント関連の修正処置の前又は後に、OCTデータを使用して、血管の断面図や長手方向図などの2-D図を生成することが可能である。データ収集プローブ及び様々なデータ処理ソフトウェアモジュールを使用して取得されたOCTデータを使用して、ステント、及び/又は、ステント及び/又はステントが配置されている内腔に関連する1つ以上の特性を識別し、特徴化し、可視化することが可能である。
【0040】
更に、そのような2次元画像又は3次元画像が生成されているか、基本的な測定値がデータベースやメモリ装置などのデータ記憶場所において利用可能であると、血管及びステントに対して相対的な測定値を取得することにより、診断作業を更に強化することが可能である。例えば、ステント外形がずれている度合いのような、ステントに関連する測定値を、OCTデータを使用して自動的に生成することが可能であり、その場合、ユーザが計算に関与する必要はない。
【0041】
一実施形態では、図2に示されるように、血管造影システム13を使用して、関心対象の血管の高レベル図を取得することが可能である。このステップは、回転可能OCTプローブのプルバックより先に行われてよく、同時に行われてもよい。そのような手順の一例として、ユーザとの間に相関関係又は相関関係の不足があるように、ステント外形及びステント外形の不整合がソフトウェアによって自動的に特定されて表示された場合、ユーザは、配備されたステントを更に膨らませる為にバルーンを使用することを選択してよい。バルーンは、血管造影システム13の支援を受けて配置されることが可能であり、バルーンを膨らませて、ステントの状態を変化させ、膨らみ不足の度合いを減らすことが可能である。一実施形態では、設置されたステントを点検する為に、更なるOCTプルバックを実施してよい。ステントの検出、ステントの配置、及び内腔の検出は、画像又はOCTデータを入力とする、画像データ処理パイプライン内に編成された複数のソフトウェアモジュールを使用して実施されてよい。
【0042】
ステント計画立案段階では、血管内データ収集システムと電気通信をしている、プロセッサやマイクロプロセッサなどのコンピューティング装置を使用して、ターゲットステント広がり外形(TSP、即ちターゲットステント外形とも称される)を決定する。ターゲットステント外形は、1つ以上のユーザ選択に基づいて生成され、これらのユーザ選択は、例えば、図3に示されるような、近位領域及び遠位領域においてユーザが選択した基準領域である。近位基準及び遠位基準を、関連する内腔径とともに設定することにより、ユーザは、血管のうちの、ターゲット領域であるセグメントをステント留置対象として定義する。図3では、近位基準領域及び遠位基準領域における内腔径と中間枝径とにより、近位基準領域と遠位基準領域とをつなぐ最適なステント留置先細形状が生成される。図3の縦の点線は、最小内腔面積値(MLA)である。
【0043】
ステント外形は、基準フレーム間の所与のセグメントにおいて一定不変である。枝の端から端までの外形は直線補間されている。即ち、血管をその長さ方向に生理学的に先細化することと、近位基準及び遠位基準とにより、ターゲットステント外形の上方境界及び下方境界が生成される。基準フレームが同じセグメントにある場合(即ち、基準フレーム間に枝がない場合)、ステント外形は、2つの基準フレームの間の直線補間になる。
【0044】
一実施形態では、本方法は、遠位基準径が近位基準径より小さい場合には、遠位から近位に向かう各枝点においてターゲットステント外形をステップアップすることにより、外形の幾何学的形状を調節する。遠位基準径が近位基準径より大きい場合には、本方法は、遠位から近位に向かう各セグメントにおいてターゲットステント外形をステップダウンする。このようにして、基準エンドポイントのユーザ選択と、血管及び関連付けられた流れの先細特性と、側枝に起因する他の変化とが考慮され、モデル化されて、ステント留置によって引き起こされるであろう、予想される変化が認識される。
【0045】
遠位基準フレームと近位基準フレームが同じセグメントにある場合、ステント外形は、遠位基準フレームと近位基準フレームとの間の直線補間になる。一実施形態では、ユーザが選択した1つ以上の基準フレームに対する応答としてターゲットステント外形を決定する方法は、以下のとおりである。
基準フレーム間の側枝の総数をNとする。

例えば、図3では、図示されているセグメントの最遠位フレームと最近位フレームとの間に4本(N=4)の側枝が示されている。1本の側枝が内腔の上部にあり、3本の側枝が下部にある。

exp=2.3はスケーリング指数である。一実施形態では、指数値の範囲は、約2以上から約3以下である。この指数値は、ユーザが選択した基準フレームの間のセグメントの先細形状のスケーリングを示す。指数の最良値の選択は、血管の先細形状、及びそれらの血管の枝径が測定されている、OCT及び血管造影の画像データベースの統計的分析に基づいて行われる。通常の被験体では、指数値の範囲は約2.2から約2.7である。

近位基準径と遠位基準径との差は次式のとおりである。
【数1】
proxは近位基準フレーム径であり、ddistは遠位基準フレーム径である。

【数2】
は、n番目の枝におけるステントセグメントの増分である(要計算)。

各枝におけるセグメントの増分は、スケーリング則指数でべき乗される枝径に比例する。
【数3】
セグメントn+1におけるステント径は次のとおりである。
【数5】
【0046】
上述のセグメント径はデルタ測定値を与えており、血管セグメントの全体にわたって先細境界が生成されていると、ターゲットステント外形の上部及び下部先細形状の境界は、デルタ測定値などの量が段階的に変化する。ステント配備前又はステント計画立案段階では、ターゲットステント広がり外形(ステント前ターゲット)は、ユーザにとってのターゲットを設定する。ユーザインタフェースは、ステントサイズの選択肢を提示して、ユーザが、所与のターゲット外形に対して適切にサイズ決定されたステントを選択することを支援する。
【0047】
ステントが配備された後、ステント検出アルゴリズムは、ステントが留置された内腔領域の位置を特定する。ステントが留置された領域の内腔外形は、ステント前ターゲットと比較される。広がりすぎ又は広がり不足があれば、ユーザが分析することに備えて、自動的に強調表示されることが可能である。定量化された誤差測度を生成することが可能であり、これは、ステント後内腔外形とステント前ターゲット外形との間のフレーム当たり誤差又はセグメント当たり誤差を示す。この誤差測度は、ユーザが、留置後のステントを広げる際に、適切なサイズのバルーンを選択することを支援することが可能である。この誤差測度は、ステント後内腔外形とステント前ターゲット外形との差となる距離を含んでよい。
【0048】
一実施形態では、ステント外形又はステント計画立案ソフトウェアは、ステント前計画立案段階において、予測されるVFR又はFFR又は他の血管内パラメータを使用し、これを、ステント後に達成されたVFR又はFFR又は他の血管内パラメータと比較する。予測されたFFR-ステント留置後のFFRのような測定値の差も、ステント配備に関連する変化に対してユーザを誘導する為に表示されてよい。これらのパラメータ同士の値が近い場合、支援されたステント留置は、予測された結果を達成し、それらの差が優位である場合は、ステントを再留置するか、更に膨らませることが必要になる可能性がある。この比較の結果として、ステントの広がりレベルを変更する必要がある場合、ユーザインタフェースは、バルーンを膨らませる領域を血管の画像上で識別することにより、自動的にガイダンスを与えることが可能である。
【0049】
本システムは、VFR値の改善量を表示することも可能であり、ステント後分析段階においてユーザを更に支援することが可能である。側枝閉塞の発生は、前後のセグメント画像データを比較することによって表示可能であり、そのような閉塞が配備済みステントの移動を必要とする場合にはインジケータを使用して表示可能である。
【0050】
ステント後内腔との比較にはステント前外形が使用されるが、これは、ステント後プルバックだけを使用して計算されたステント外形は、ステント配備中に閉塞又はブロックされた側枝を考慮することが全くできない為である。
【0051】
血管内撮像された血管を、ステントの配置、ステントの選択、及びステントの広がりレベルの評価に使用することを可能にする例示的ワークフローを以下に示す。遠位基準フレームと近位基準フレームが同じセグメントにある場合、ステント外形は、遠位基準フレームと近位基準フレームとの間の直線補間になる。
【0052】
ステント前計画立案:医師は、ステントを留置する、血管の、病変又は他の狭窄があるセグメントと、ステントのサイズとを、ステント計画立案ツールを使用して決定する。このツールは、図3に示されるようなユーザインタフェース表示を含んでよい。基準を選択すると、可能なステントサイズの範囲が指定される。ユーザが選択した第1の基準R1が、インタフェースの左側、即ち、遠位側に図示されている。ユーザが選択した第2の基準R2が、インタフェースの右側、即ち、近位側に図示されている。このプロセスは、1つ以上の血管内データセットに関連する表示及びメトリクスを含んでよい1つ以上のユーザインタフェースを使用して実施される。ユーザが与えた基準フレームに基づくターゲットステント外形TSPは、水平線で示される上方境界及び下方境界を有する内腔外形輪郭に対して相対的に狭くなるように示されている。内腔外形LPは、血管の中心に沿ってターゲットステント計画の両側に示されており、上方輪郭及び下方輪郭に、図3に示されるようなTSPによって境界がつけられている。
【0053】
これらのデータセットは、血管内を通るプルバックの間に取得されたOCT又はIVUSのデータセットを含んでよい。図3では、血管の画像の中に4つの側枝SB1-SB4が示されている。内腔は、中央の暗い領域として示されており、左側に遠位端、右側に近位端がある。縦の点線はMLAに相当する。ステントを配置することの決定は、VFR、又は測定されたFFRに基づいてよい。基準フレームを選択すると、その応答として、予測されるVFR(VFRp)、ステント長、及びターゲットステント外形が生成される。これらの値を、計画立案時に期待されたVFR又はFFR、並びに、ステント配備後に取得された測定値を使用して比較して、血管内のステントの効果、並びに、更に膨らませるか、ステント留置をやりなおすことの必要性を評価することが可能である。
【0054】
ステント後分析:図4のインタフェースまたは表示の表現において示されるようなステントが配備された後、血管、及び新しく配備されたステントに対して相対的な血管内データを収集する、新たなプルバックが取得される。新たなプルバックで示されるように、図3とは対照的に、図4に示される第2のプルバックでは、ステント留置後に2つの側枝SB1及びSB4がブロックされており、2つの側枝SB2及びSB4だけが検出されている。一実施形態では、ステント外形分析ソフトウェアは、ステント検出機能を用いて、ステントが留置された領域を自動的に識別する。ステントが留置された領域の内腔外形LPは、図5に示されるように、ターゲットステント外形TSPがオーバレイされて表示される。
【0055】
図5に示されるように、ステント留置後に、OCT又はIVUSプルバックなどの第2のデータ収集セッションにおいて取得されたVFR値は、ステント前計画立案段階の(予測された)VFRpとともに表示される。ステント後のVFRがステント前計画立案段階のVFRpより小さい場合、ステントは所望のターゲットより下方に配備されたが、VFRpより大きい場合、ステントは、ターゲットVFRを首尾よく満たして配置された。ステント配備の前後のプルバックを使用する、これらの診断示差測定は、ステントが留置された血管及び関連する1つ以上のステントに対して相対的に何らかの変更が行われたとしたらどうなるかについての評価を促進する。
【0056】
図示されるように、図5では、内腔外形が示されており、計画されたステント前ターゲット外形が点線で示されている。ステント外形は、内腔外形LPのうちの、検出されたステントストラットに対応する領域の上に自動的に配置される。図5の下部パネルに、検出されたステントストラットの長手方向図が示されている。図5では、ステントは、図示されているように、ターゲットステント外形に対して相対的に膨らみ不足である。ターゲットステント外形は、図5において点線で示されている上方先細境界及び下方先細境界を含む。これが起こるのは、画像処理パイプラインによって識別されたステントの検出されたストラットが、図示されている水平線まで広がらない為である。図5は、近位基準及び遠位基準によって選択された血管セグメントを表しており、これは、ステント及びターゲットステント外形の概略表示を含む。このインタフェースは、様々な角度から見ることができるステントの画像を下部パネルに含んでよい。図5のユーザインタフェース表示のパネルは、その全てが同時に表示される必要はないが、そのうちの1つ以上が、ステント配備後にステントを膨らませるかどうか、移動させるかどうか、或いは定位置に放置するかどうかをユーザが決定することを支援することが可能である。
【0057】
収集されたOCTデータを血管及びステントの2次元図及び3次元図に変換し、配備されたステントに対して外形を相対比較する為の一例示的画像処理パイプライン50を、図6に示す。画像データ処理パイプライン、又は本明細書に記載のいずれかの方法が、メモリに記憶され、1つ以上のコンピューティング装置(例えば、プロセッサ、デバイス、又は他の集積回路)により実行される。一実施形態では、コンピューティング装置40は、ソフトウェアモジュール又はプログラム44を含むか、これにアクセスし、これは、例えば、側枝検出モジュール、ガイドワイヤ検出モジュール、内腔検出モジュール、ステント配備分析ソフトウェア(例えば、図1のソフトウェア9)、及び他のソフトウェアモジュールである。ソフトウェアモジュール又はプログラム44は、画像データ処理パイプライン又はそのコンポーネントモジュールと、1つ以上のグラフィカルユーザインタフェース(GUI)とを含んでよい。
【0058】
図6に示されるように、収集された血管内データを使用して生成された、血管の断面図及び長手方向図(例えば、図3図4、及び図5の血管セグメント図及び外形、並びに他の、本明細書に記載のもの)のような情報を表示する為に、ディスプレイ46がシステム10の一部分であってもよい。この情報47は、1つ以上のグラフィックユーザインタフェース(GUI)を使用して表示されてよい。更に、この情報47は、限定でなく、断面走査データ、長手方向捜査結果、内腔外形、VRR値、FFR値、ステント、付着不良の面積、内腔境界、側枝閉塞、及び他の、血管の画像又は表現、或いは、システム10及びデータ収集プローブを使用して取得された基本的な距離測定値を含んでよい。コンピューティング装置40はソフトウェア又はプログラム44を含んでもよく、これは、1つ以上のメモリ装置に記憶されてよく、ターゲットステント外形、内腔輪郭、及びステント計画と配備されたステント及び他血管形体の結果とのずれを、テキスト、矢印、色分け、強調表示、輪郭線、又は他の適切な、人間又は機械が可読なしるしなどにより識別するように構成されてよい。
【0059】
OCTデータがプローブによって取得され、メモリに記憶されたら、これを処理して情報を生成してよく、情報は、例えば、プルバック領域又はその一部の長さ方向の血管の断面図、長手方向図、及び/又は3次元図である。これらの図は、図3図4、及び図5に示されるように、ユーザインタフェースの一部として示されてよい。OCTシステムから取得された距離測定値を使用して生成された血管画像は、血管及び血管内に配置された物体についての情報を提供する。
【0060】
図示されるように、パイプラインは、血管を撮像する最初のプルバックの後に来るであろうステント配備後プルバックデータ52を受けてよい。ユーザ選択がGUI経由で受けられてよく、ステント計画データは、図1のソフトウェア9のようなステント外形又はステント配備分析ソフトウェアに転送されてよい。ガイドワイヤ54、側枝検出56、ステント検出58、及び内腔検出の各モジュールは、収集された走査線であってよいステント配備後プルバックデータに対して動作してよい。ソフトウェア62は、本明細書に記載の様々なステップを実施してよく、例えば、外形のオーバレイ、パラメータ比較(例えば、ステント留置の前後のVFR)、及びステント計画及び血管にステントを留置した結果からの差を実施してよい。
【0061】
図7は、配備されたステントに対して相対的な診断評価を実施する為の一例示的プロセスフローを示す。一実施形態では、本方法はステップAからE、又はその一部を含み、これは、血管内撮像システムからの1つ以上のユーザ選択を伴う。一実施形態では、ステップAは、血管内データを使用して血管の一セグメントの表現を生成することを含む。一実施形態では、ステップBは、血管の一セグメントの表現に対して相対的な第1の基準の選択を受けることを含む。第1及び第2の基準は、血管内セグメント表現のフレーム又は他の部分を含んでよい。
【0062】
これらの基準はユーザインタフェースによって生成され、ユーザインタフェースは、ソフトウェア9、又は他の、本明細書に記載のソフトウェアコンポーネントに信号又はコマンド命令を伝達する。一実施形態では、ステップCは、血管の一セグメントの表現に対して相対的な第2の基準の選択を受けることを含む。一実施形態では、ステップDは、第1の基準及び第2の基準を使用してターゲットステント外形を生成することを含む。一実施形態では、ステップEは、ステントを血管内に配備した後に血管内腔外形を生成することを含む。一実施形態では、ステップFは、ターゲットステント外形を、血管内腔外形の1つ以上の領域と比較することを含む。一実施形態では、ステップGは、比較による1つ以上の差を含む出力を表示することを含む。
【0063】
典型的には、OCT画像、例えば、図5の、検出されたステントストラットを含む、下部パネルの長手方向画像が、一度に1つの走査線で取得される。カテーテルの中心から最大撮像深度に向けて発せられる光線に沿う一連のサンプルが、走査線と称される。従って、所与の走査線は、ステントストラット又はステント部分の1次元キュー又はしるしに対応しうる。プローブが回転するにつれて、走査線が収集されて、断面画像が形成される。
【0064】
図1及び図2に示されるように、プローブは、狭窄領域、血管壁、及びステントストラットに関して、プルバック中にデータを収集する。一実施形態では、光データは、プローブ先端からプローブに入る。プローブ先端は、レンズ又は反射器又はこれらの組み合わせであるようなビーム誘導器を含んでよく、ビーム誘導器は、プローブの一部分であり、ビームを血管壁上に誘導する。プローブ先端は又、血管壁から戻る散乱光を受ける。
【0065】
一実施形態では、ステント同士が重なり合わない場合、ステントストラットは、所与の走査線の点集合の中の1点である。プローブの回転に伴って収集された一連の走査線から、断面画像を形成することが可能である。更に、動脈又は他の血管の一セグメントを撮像する場合は、カテーテルを、回転させながら長手方向に移動させる。このようにして、プローブは、らせんパターンの一連の断面画像を取得する。
【0066】
本明細書に記載のシステム及びソフトウェアベースの方法は、血管内に配置されたステントの評価、又は他の形式の特徴化が可能であるように、血管に関して取得された光コヒーレンス断層撮影データのフレームを処理することが可能である。一実施形態では、各断面画像がOCT画像データのフレームを構成することが可能である。例えば、一実施形態では、そのようなステントの識別が、収集されたOCTデータを使用して生成される血管の3次元又は2次元画像を表示するグラフィックユーザインタフェースにおいて行われる。
【0067】
本明細書に記載のソフトウェアモジュール、並びにステントが留置された血管の広がりを評価及び表示する機能は、非過渡的コンピュータ可読記憶媒体を使用して実施されてよい。一実施形態では、非過渡的コンピュータ可読記憶媒体は、コンピューティング装置によって実行された場合に、血管内画像データ及び血管内パラメータを処理するか、他の形式でそれらに作用する方法をコンピューティング装置に実施させるプログラムを記憶する。各方法は、本明細書で概説されたステップのうちの1つ以上を含んでよい。ステント計画立案及び配備後診断の方法及びシステムを実施する為の非限定的なソフトウェア機能及び実施形態
【0068】
以下の説明は、本明細書に記載の開示の方法を実施することに適する装置ハードウェア及び他の動作コンポーネントの概要を与えることを目的としている。この説明は、本開示の適用可能な環境又は範囲を限定するものではない。同様に、これらのハードウェア及び他の動作コンポーネントは、上述の装置の一部分として適するものであってよい。本開示は、他のシステム構成とともに実施されてよく、例えば、パーソナルコンピュータ、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースの、又はプログラマブルな電子装置、ネットワークPC、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ等とともに実施されてよい。又、本開示は、カテーテル処置室の異なる複数の部屋などにあって、通信ネットワークを介してリンクされている複数の遠隔処理装置によってタスクが実施される分散コンピューティング環境で実施されてよい。
【0069】
上記詳細説明の幾つかの部分は、コンピュータメモリ内でのデータビットに対する作用のアルゴリズム及びシンボル表現の観点から説明されている。コンピュータ及びソフトウェア関連分野の当業者であれば、このようなアルゴリズム的な説明及び表現を用いることは可能である。一実施形態では、アルゴリズムは、本明細書において、且つ一般的に、所望の結果につながる、自己矛盾のない一連の操作であると考えられている。本明細書に記載の方法ステップまたは他のものとして実施される操作は、物理量の物理的操作を必要とする操作である。必須ではないが、通常、このような量は、記憶、転送、結合、変換、比較、又は他の操作が行われることが可能な電気信号又は磁気信号の形式である。
【0070】
以下の説明から明らかなように、特に断らない限り、説明全体を通して、「処理する」、又は「計算する」、又は「オーバレイする」、又は「検索する」、又は「検出する」、又は「測定する」、又は「算出する」、又は「比較する」、又は「生成する」、又は「決定する」、又は「表示する」などの用語や、ブール論理などの集合関連操作などを利用する議論は、コンピュータシステム又は電子装置のレジスタ及びメモリ内で物理(電子的)量として表されたデータを操作して、電子メモリ又はレジスタ又は他のそのような、情報を記憶、伝送、又は表示する装置において同様に物理量として表される他のデータに変換するコンピュータシステム又は電子装置の動作又は処理について述べるものであることを理解されたい。
【0071】
又、本開示は、実施形態によっては、本明細書に記載の操作を実施する装置に関する。本装置は、求められている目的に特化して構築されてよく、或いは、コンピュータに記憶されたコンピュータプログラムによって選択的に活性化又は再構成される汎用コンピュータを含んでよい。
【0072】
本明細書において提示されたアルゴリズム及び表示は、いかなる特定のコンピュータ又は他の装置にも本質的に関連付けられることはない。様々な汎用システムが、本明細書の教示に従うプログラムで使用されてよく、或いは、必要とされる方法ステップを実施することに、より特化された装置を構築することが好都合である場合がある。これらの様々なシステムに対して要求される構造は、以下の説明から明らかになるであろう。更に、本開示の説明は、いかなる特定のプログラミング言語も基準にしていない為、様々なプログラミング言語を使用する様々な実施形態が実施されてよい。
【0073】
本開示の実施形態は、多様な形態で実施されてよく、そのような形態として、プロセッサ(例えば、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、又は汎用コンピュータ)とともに使用されるコンピュータプログラムロジック、プログラマブルロジックデバイス(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)又は他のプログラマブルロジックデバイス)とともに使用されるプログラマブルロジック、ディスクリート部品、集積回路(例えば、特定用途向け集積回路(ASIC))、又は、これらの何らかの組み合わせを含む他の任意の手段があり、これらに全く限定されない。本開示の典型的な実施形態では、OCTプローブ及びプロセッサベースのシステムを使用して収集されたデータの処理の一部又は全てが一連のコンピュータプログラム命令として実施され、これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータで実行可能な形式に変換され、その形式でコンピュータ可読媒体に記憶され、オペレーティングシステムの制御下でマイクロプロセッサによって実行される。従って、クエリ応答及び入力データが、OCTデータを生成すること、内腔境界を検出すること、ステントストラットを検出すること、測定された垂直距離を、設定された閾値と比較すること、並びに、他の方法で、画像比較、信号処理、アーチファクト除去、及び他の、上述の特徴及び実施形態を実施することに適する、プロセッサが理解できる命令に変換される。
【0074】
本明細書において既に説明された機能性の全て又は一部を実施するコンピュータプログラムロジックは、様々な形式で実施されてよく、そのような形式として、ソースコード形式、コンピュータで実行可能な形式、及び様々な中間形式(例えば、アセンブラ、コンパイラ、リンカ、又はロケータによって生成される形式)があり、これらに全く限定されない。ソースコードは、様々なオペレーティングシステム又はオペレーティング環境とともに使用される様々なプログラミング言語(例えば、オブジェクトコード、アセンブリ言語、或いは、、フォートラン、C、C++、JAVA(登録商標)、又はHTMLのような高級言語)のいずれかで実装される一連のコンピュータプログラム命令を含んでよい。ソースコードは、様々なデータ構造体及び通信メッセージを定義して使用してよい。ソースコードは、(例えば、インタプリタを介して)コンピュータで実行可能な形式であってよく、或いは、(例えば、トランスレータ、アセンブラ、又はコンパイラにより)コンピュータで実行可能な形式に変換されてよい。
【0075】
コンピュータプログラムは、任意の形式(例えば、ソースコード形式、コンピュータで実行可能な形式、又は中間形式)で、有形の記憶媒体に永続的又は一時的に固定されてよく、そのような記憶媒体として、例えば、半導体メモリ素子(例えば、RAM、ROM、PROM、EEPROM、又はフラッシュプログラマブルRAM)、磁気メモリ素子(例えば、ディスケット又は固定ディスク)、光メモリ素子(例えば、CD-ROM)、PCカード(例えば、PCMCIAカード)、又は他のメモリ素子がある。コンピュータプログラムは、任意の形式で、様々な通信技術のいずれかを使用してコンピュータに送信可能な信号に固定されてよく、そのような通信技術として、アナログ技術、デジタル技術、光技術、無線技術(例えば、Bluetooth)(登録商標)、ネットワーキング技術、及びインターネットワーキング技術があり、これらに全く限定されない。コンピュータプログラムは、印刷文書又は電子文書が添付されたリムーバブル記憶媒体(例えば、シュリンク包装されたソフトウェア)として任意の形式で配布されてよく、コンピュータシステムが(例えば、システムROM又は固定ディスクに)プリロードされてよく、或いは、サーバ又は電子掲示板から通信システム(例えば、インターネット又はワールドワイドウェブ)によって配布されてよい。
【0076】
本明細書において既に説明された機能性の全て又は一部を実施するハードウェアロジック(プログラマブルロジックデバイスとともに使用されるプログラマブルロジックを含む)は、従来の手作業で設計されてよく、或いは、様々なツール、例えば、コンピュータ支援設計(CAD)、ハードウェア記述言語(例えば、VHDL又はAHDL)、又はPLDプログラミング言語(例えば、PALASM、ABEL、又はCUPL)を使用して、電子的に設計、取り込み、シミュレーション、又は文書化が行われてよい。
【0077】
プログラマブルロジックは、有形の記憶媒体に永続的又は一時的に固定されてよく、そのような記憶媒体として、例えば、半導体メモリ素子(例えば、RAM、ROM、PROM、EEPROM、又はフラッシュプログラマブルRAM)、磁気メモリ素子(例えば、ディスケット又は固定ディスク)、光メモリ素子(例えば、CD-ROM)、又は他のメモリ素子がある。プログラマブルロジックは、任意の形式で、様々な通信技術のいずれかを使用してコンピュータに送信可能な信号に固定されてよく、そのような通信技術として、アナログ技術、デジタル技術、光技術、無線技術(例えば、Bluetooth)、ネットワーキング技術、及びインターネットワーキング技術があり、これらに全く限定されない。プログラマブルロジックは、印刷文書又は電子文書が添付されたリムーバブル記憶媒体(例えば、シュリンク包装されたソフトウェア)として配布されてよく、コンピュータシステムが(例えば、システムROM又は固定ディスクに)プリロードされてよく、或いは、サーバ又は電子掲示板から通信システム(例えば、インターネット又はワールドワイドウェブ)によって配布されてよい。
【0078】
以下では、好適な処理モジュールの様々な実施例について、詳細に説明する。本明細書では、モジュールとは、特定のデータ処理又はデータ送信のタスクを実施することに適するソフトウェア、ハードウェア、又はファームウェアのことである。典型的には、好ましい一実施形態において、モジュールとは、命令又は様々なタイプのデータの受信、変換、ルーティング、及び処理を行うことに適するソフトウェアルーチン、プログラム、又は他のメモリ常駐アプリケーションのことであり、そのようなデータとして、OCT走査データ、IVUS走査データ、干渉計信号データ、ターゲットステント外形、ステント配備後の内腔外形及び画像、側枝位置、側枝径、側枝閉塞、ステント留置前FFR値、ステント留置後FFR値、及び他の、ステント留置前後の値、並びに他の関心対象情報がある。
【0079】
本明細書に記載のコンピュータ及びコンピュータシステムは、作用的に関連付けられたコンピュータ可読媒体、例えば、データの取得、処理、記憶、及び/又は伝達に使用されるソフトウェアアプリケーションを記憶するメモリを含んでよい。そのようなメモリは、その作用的に関連付けられたコンピュータ又はコンピュータシステムに対して内部、外部、遠隔、又はその場所にあってよいことを理解されたい。
【0080】
メモリは、ソフトウェア又は他の命令を記憶する為の任意の手段を含んでもよく、そのような手段として、例えば、ハードディスク、光ディスク、フロッピーディスク、DVD(デジタル多用途ディスク)、CD(コンパクトディスク)、メモリスティック、フラッシュメモリ、ROM(読み出し専用メモリ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)、DRAM(動的ランダムアクセスメモリ)、PROM(プログラマブルROM)、EEPROM(拡張消去可能PROM)、及び/又は他の同様のコンピュータ可読媒体があり、これらに限定されない。
【0081】
概して、本明細書に記載の開示の実施形態に関連して適用されるコンピュータ可読メモリ媒体は、プログラマブル装置によって実行される命令を記憶することが可能な任意のメモリ媒体を含んでよい。本明細書に記載の方法ステップは、当てはまる場合には、コンピュータ可読メモリ媒体に記憶された命令として実施又は実行されてよい。これらの命令は、様々なプログラミング言語(例えば、C++、C、Java、及び/又は様々な他の種類のソフトウェアプログラミング言語)で実施されて、本開示の実施形態に従って命令を作成することに適用可能なソフトウェアであってよい。
【0082】
記憶媒体は、非過渡的であってよく、或いは、非過渡的素子を含んでよい。従って、非過渡的記憶媒体又は非過渡的素子は、有形である素子を含んでよく、これは、その素子が具体的な物理形態を有することを意味するが、その素子は物理的状態が変化してもよい。従って、例えば、非過渡的とは、このように素子の状態が変化しても素子が有形であることは変わらないことである。
【0083】
本開示の態様、実施形態、特徴、及び実施例は、全ての点で例示的であると見なされるべきであり、本開示を限定することを意図しておらず、本開示の範囲は特許請求の範囲によってのみ定義される。当業者であれば、特許請求対象の開示の趣旨及び範囲から逸脱しない他の実施形態、修正形態、及び使用法が明らかであろう。
【0084】
本出願における見出し及びセクションの使用は、本開示を限定することを意図しておらず、各セクションは、本開示のいずれの態様、実施形態、又は特徴にも該当しうる。
【0085】
本出願全体を通して、各構成物が特定の構成要素を有するか、含むか、備えるように説明されている場合、或いは、各方法が特定の方法ステップを有するか、含むか、備えるように説明されている場合、本教示の各構成物は、記載された構成要素から基本的に構成されるか構成されるものでもあり、且つ、本教示の各方法は、記載された方法ステップから基本的に構成されるか構成されるものでもあると考えられたい。
【0086】
本出願において、要素又は構成要素が記載の要素又は構成要素のリストに含まれるか、且つ/又は、記載の要素又は構成要素のリストから選択されるとされる場合、当然のことながら、要素又は構成要素は、記載の要素又は構成要素のうちのいずれであってもよく、記載の要素又は構成要素のうちの2つ以上からなる群から選択されてよい。更に、当然のことながら、本明細書に記載の構成物、装置、又は方法の要素及び/又は特徴は、本明細書において明示されているか暗示されているかにかかわらず、本教示の趣旨及び範囲から逸脱しない様々な様式で組み合わされてよい。
【0087】
「含む(include)」、「含む(includes)」、「含む(including)」、「有する(have)」、「有する(has)」、又は「有する(having)」という語の使用は、特に断らない限り、オープンエンデッド且つ非限定的であると大まかに理解されたい。
【0088】
特に断らない限り、本明細書において、単数形の使用は複数形を包含し、複数形の使用は単数形を包含する。更に、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈上明らかに矛盾する場合を除き、複数形を包含する。「約(about)」という語は、定量値から±10%の変動があることを意味する。更に、「約(about)」という語が定量値の前で使用された場合、本教示では、特に断らない限り、その特定の定量値そのものも包含される。
【0089】
当然のことながら、ステップの順序、又は特定のアクションを実施する順序は、本教示が動作可能である限り、重要なことではない。更に、2つ以上のステップ又はアクションが同時に実施されてもよい。
【0090】
値の範囲又はリストが与えられている場合、その値の範囲又はリストの上限と下限の間にある各中間値は、個別のものとして考えられ、各値が本明細書に具体的に列挙されているかのように本開示に包含される。更に、所与の範囲の上限と下限の間にあって、上限又は下限を含む、より小さい範囲も、本開示の範囲内であると考えられ、包含される。例示的な値又は範囲をリストすることは、所与の範囲の上限と下限の間にあって、その上限又は下限を含む他の値又は範囲を排除するものではない。
【0091】
当然のことながら、本開示の図面及び説明は、本開示の明確な理解に必要な要素は示し、他の要素は明確さの為に排除するように簡略化されている。しかしながら、当業者であれば理解されるように、これらの排除される要素及び他の要素が望ましい場合もある。しかしながら、そのような要素は当該技術分野において周知である為、且つ、それらは本開示のよりよい理解を促進するものでもない為、そのような要素についての説明は本明細書では行われていない。当然のことながら、図面は、構造図としてではなく、例示を目的として提示されている。省略された細部、並びに修正形態又は代替実施形態は、当業者の視野内にある。
【0092】
本開示の特定の態様においては、要素又は構造を提供する為に、或いは、所与の1つ以上の機能を実施する為に、単一の構成要素を複数の構成要素で置き換えてよいこと、並びに、複数の構成要素を単一の構成要素で置き換えてよいことが理解されよう。そのような置換は、本開示の特定の実施形態を実施するように作用しない場合を除き、本開示の範囲内であると見なされる。
【0093】
本明細書において提示された実施例は、本開示の、可能性のある実施態様や具体的な実施態様を例示することを意図している。それらの実施例は、当業者に向けて本開示を例示することを主たる目的としていることが理解されよう。これらの図、或いは本明細書に記載の動作には、本開示の趣旨から逸脱しない変形形態があってよい。例えば、場合によっては、方法ステップ又は動作が別の順序で実施又は実行されてよく、或いは、動作が追加されたり、削除されたり、修正されたりしてよい。
【0094】
〔付記1〕
血管内のステント配備を評価する方法であって、
1つ以上のコンピューティング装置を使用し、前記血管に対して取得された第1の血管内データセットを使用して前記血管の一セグメントの表現を生成するステップと、
前記血管の一セグメントの表現に対して相対的な第1の基準の選択を受けるステップと、
前記血管の一セグメントの表現に対して相対的な第2の基準の選択を受けるステップと、
1つ以上のコンピューティング装置を使用して、前記第1の基準及び前記第2の基準に基づいて、ターゲットステント外形を生成するステップと、
1つ以上のコンピューティング装置を使用して、前記血管内にステントを配備した後に血管内腔外形を生成するステップと、
前記ターゲットステント外形を、前記血管内腔外形の1つ以上の領域と比較するステップと、
ユーザインタフェースを使用して、前記ターゲットステント外形を前記1つ以上の領域と比較した結果である1つ以上の差を含む出力を生成するステップと、
を含む方法。
〔付記2〕
前記ターゲットステント外形を前記血管内腔外形の1つ以上の領域と比較した際に検出されなかった1つ以上の側枝に基づいて、側枝閉塞のインジケータを表示するステップを更に含む、付記1に記載の方法。
〔付記3〕
前記1つ以上の出力は、前記ターゲットステント外形が前記血管内腔外形の1つ以上の領域と重なり合うことの視覚的描写である、付記1に記載の方法。
〔付記4〕
前記1つ以上の出力は、前記血管の前記セグメントに対して相対的に測定又は計算されるパラメータの変化の比較メトリクスである、付記1に記載の方法。
〔付記5〕
前記パラメータは、血流予備量比、流量、血管抵抗比、仮想血流予備量比、シミュレートされた血流予備量比、測定された血流予備量比、及び圧力測定値からなる群から選択される、付記4に記載の方法。
〔付記6〕
1つ以上のコンピューティング装置を使用して、前記血管内にステントを配備した後に血管内腔外形を生成する前記ステップは、前記血管に対して取得された第2の血管内データセットを使用して前記血管の一セグメントの表現を生成するステップを含む、付記1に記載の方法。
〔付記7〕
前記第1の血管内データセットは、第1の光コヒーレンス断層撮影撮像セッションの間に取得される、付記6に記載の方法。
〔付記8〕
前記第1の血管内データセットは、第1の血管内超音波撮像セッションの間に取得される、付記6に記載の方法。
〔付記9〕
出力を生成する前記ステップは、前記ターゲットステント外形と前記血管内腔外形の前記1つ以上の領域との間の相関又は適合度を表す1つ以上の出力を表示するステップを含む、付記1に記載の方法。
〔付記10〕
前記ステント後内腔外形と前記ステント前ターゲット外形との差を生成して表示するか、フレーム当たり、又はセグメント当たりの前記差と相関がある値を生成して表示するステップを更に含む、付記1に記載の方法。
〔付記11〕
前記血管内で1つ以上の側枝を検出するステップを更に含む、付記1に記載の方法。
〔付記12〕
前記ターゲットステント外形の形状を側枝ごとに調整するステップを更に含む、付記11に記載の方法。
〔付記13〕
前記形状を調整する前記ステップは、遠位基準径が前記近位基準径より小さい場合に、側枝が検出されるごとに前記ステント外形をステップアップするステップを含む、付記12に記載の方法。
〔付記14〕
前記形状を調整する前記ステップは、遠位基準径が前記近位基準径より大きい場合に、側枝が検出されるごとに前記ステント外形をステップダウンするステップを含む、付記12に記載の方法。
〔付記15〕
血管内のステント配備を評価する為の、プロセッサベースの自動システムであって、
1つ以上のメモリ装置と、
前記メモリ装置と通信しているコンピューティング装置と、を備え、前記メモリ装置は前記コンピューティング装置によって実行可能な命令を備え、前記命令は、
ユーザインタフェースからの1つ以上のユーザ選択に対する応答として、ターゲットステント外形を生成するステップであって、前記ユーザインタフェースは、前記血管の第1の表現を表示し、前記ユーザ選択は、近位基準及び第1の基準を含む、前記生成するステップと、
ステント配備後に前記血管の第2の表現を生成し、前記第2の表現を表示するステップと、
前記血管の前記第2の表現に対して相対的な1つ以上のパラメータを表示するステップであって、前記1つ以上のパラメータは、前記配備されたステントの広がりが不足しているか、或いは過剰であることを表す、前記表示するステップと、を前記コンピューティング装置に行わせる、
システム。
〔付記16〕
前記コンピューティング装置によって実行可能な前記命令は、側枝閉塞を表示するステップを、前記コンピューティング装置に行わせる、付記15に記載のシステム。
〔付記17〕
前記コンピューティング装置によって実行可能な前記命令は、ターゲットステント外形を表示するステップを、前記コンピューティング装置に行わせる、付記15に記載のシステム。
〔付記18〕
前記コンピューティング装置によって実行可能な前記命令は、前記ターゲットステント外形の形状を側枝ごとに調整するステップを、前記コンピューティング装置に行わせる、付記17に記載のシステム。
〔付記19〕
前記コンピューティング装置によって実行可能な前記命令は、前記ターゲットステント外形を内腔外形上にオーバレイするステップを、前記コンピューティング装置に行わせる、付記15に記載のシステム。
〔付記20〕
前記コンピューティング装置によって実行可能な前記命令は、ステップ配備後に測定されたFFR値又はVRR値を表示するステップを、前記コンピューティング装置に行わせる、付記15に記載のシステム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2023-05-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上のメモリ装置と、前記メモリ装置と通信するコンピューティング装置と、を備えるステント配置評価システムであって、
前記メモリ装置は前記コンピューティング装置によって実行可能な命令を備え、前記命令は、
血管に対して取得された第1の血管内データセットを使用して血管セグメントの第1の表現を生成すること、
ユーザインタフェースを生成すること、
ユーザに前記第1の表現を表示すること、
前記血管に対して取得された第2の血管内データセットを使用して前記血管セグメントの第2の表現を生成することであって、前記第2の血管内データセットは、前記血管におけるステントの展開後に取得されること、
前記第2の表現を表示すること、
前記血管におけるステントの展開後の1つ以上の血管またはステントのパラメータを決定すること、
前記1つ以上の血管またはステントのパラメータに基づいて、ステントの広がりが過剰である又はステントの広がりが不足している領域を自動的に識別すること、及び、
前記第2の表現に関する前記1つ以上の血管またはステントのパラメータを表示することであって、前記1つ以上の血管またはステントのパラメータは、展開された前記ステントが拡張不足または拡張過剰であることを示すこと、
を前記コンピューティング装置に行わせる、
システム。
【請求項2】
前記コンピューティング装置によって実行可能な前記命令は、
前記ユーザインタフェースから1つ以上のユーザの選択に応答して、ターゲットステント外形を生成すること、
を前記コンピューティング装置に行わせる、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記コンピューティング装置によって実行可能な前記命令は、
前記ターゲットステント外形を前記第1の表現または前記第2の表現の1つ以上の領域と比較することにより、前記1つ以上の血管またはステントのパラメータを決定すること、
を前記コンピューティング装置に行わせる、
請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記コンピューティング装置によって実行可能な前記命令は、
前記第2の表現または1つ以上の血管内データのセットを使用して、血管内腔外形を生成すること、
を前記コンピューティング装置に行わせる、
請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記コンピューティング装置によって実行可能な前記命令は、
前記血管内の1つ以上の側枝を検出すること、
を前記コンピューティング装置に行わせる、
請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記コンピューティング装置によって実行可能な前記命令は、
拘束されている側枝を表示すること、
を前記コンピューティング装置に行わせる、
請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記コンピューティング装置によって実行可能な前記命令は、
第1の基準フレームおよび第2の基準フレームに応答して生成されたターゲットステント外形を表示すること、
を前記コンピューティング装置に行わせる、
請求項2に記載のシステム。
【請求項8】
前記コンピューティング装置によって実行可能な前記命令は、
側枝ごとに前記ターゲットステント外形の形状を調整すること、
を前記コンピューティング装置に行わせる、
請求項2または7に記載のシステム。
【請求項9】
前記コンピューティング装置によって実行可能な前記命令は、
前記ターゲットステント外形を内腔外形にオーバーレイすること、
を前記コンピューティング装置に行わせる、
請求項2または7に記載のシステム。
【請求項10】
前記コンピューティング装置によって実行可能な前記命令は、
前記ステントの展開後に測定したFFR値またはVRR値を表示すること、
を前記コンピューティング装置に行わせる、
請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記コンピューティング装置によって実行可能な前記命令は、
前記血管セグメントの前記第1の表現または前記第2の表現に関する第1の基準および第2の基準の選択を受信すること、
を前記コンピューティング装置に行わせる、
請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記1つ以上の血管またはステントのパラメータは、血流予備量比、血流量、血管抵抗比、仮想血流予備量比、シミュレートされた血流予備量比、測定された血流予備量比、及び血管内圧力測定値からなる群から選択される、
請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記コンピューティング装置によって実行可能な前記命令は、
ステント後の血管内腔外形とステント前のターゲット外形との間の差、またはフレームごとまたはセグメントごとに前記差と相関のある値を、生成して表示すること、
を前記コンピューティング装置に行わせる、
請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記コンピューティング装置によって実行可能な前記命令は、
側枝ごとにターゲットステント外形の形状を調整すること、
を前記コンピューティング装置に行わせる、
請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記ターゲットステント外形の形状を調整することは、
(i)遠位基準径が近位基準径よりも小さい場合、検出された各側枝のステント外形をステップアップすること、または
(ii)遠位基準径が近位基準径よりも大きい場合、検出された各側枝のステント外形をステップダウンすること、
により行われる、
請求項14に記載のシステム。