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  • 特開-ラムネ容器用の合成樹脂製抜栓具 図1
  • 特開-ラムネ容器用の合成樹脂製抜栓具 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023009967
(43)【公開日】2023-01-20
(54)【発明の名称】ラムネ容器用の合成樹脂製抜栓具
(51)【国際特許分類】
   B67B 7/00 20060101AFI20230113BHJP
【FI】
B67B7/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021113674
(22)【出願日】2021-07-08
(71)【出願人】
【識別番号】000216195
【氏名又は名称】天龍化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099966
【弁理士】
【氏名又は名称】西 博幸
(74)【代理人】
【識別番号】100134751
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 隆一
(72)【発明者】
【氏名】吉田 仁昭
【テーマコード(参考)】
3E081
【Fターム(参考)】
3E081AA12
3E081AB06
3E081AC02
3E081BB58
3E081CC04
3E081EE21
(57)【要約】
【課題】外筒の内部に栓抜き配置し、栓抜きの天板が複数のブリッジを介して外筒の上端部に連結されている抜栓具において、ブリッジを千切れやすくしく栓抜きの切除を容易ならしめる。
【解決手段】抜栓具9は、外筒10と栓抜き11とで構成されている。栓抜き11を構成する天板14の外周に外向き凹所17を形成し、ブリッジ16の内端を外向き凹所17の底に連結する。天板14の外径は変えることなくブリッジ16の長さを長くして、ブリッジ16を千切れ性を向上できる。すなわち、ブリッジ16に大きなモーメントを作用させて、応力を集中できる。天板14と外筒10との間の隙間は変わらないため、美観の悪化は生じない。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラムネ容器の口部で支持される外筒と、前記外筒の内部に配置された栓抜きとを有し、
前記栓抜きは、前記外筒の上部内に配置された天板と、前記天板の下面から垂下した押し筒とを有し、前記天板の外周部縁は周方向に離反して配置された複数のブリッジを介して前記外筒の上端部に一体に連結されている構成であって、
前記天板と外筒とのうちいずれか一方又は両方に、平面視で前記ブリッジが入り込む凹所を形成している、
ラムネ容器用の合成樹脂製抜栓具。
【請求項2】
前記各ブリッジと外筒とにより、上向きに開口したV溝が形成されている、
請求項1に記載したラムネ容器用の合成樹脂製抜栓具。
【請求項3】
前記各ブリッジは、その延長線が平面視で栓抜き及び外筒の軸心と交叉しない姿勢になっている、
請求項1又は2に記載したラムネ容器用の合成樹脂製抜栓具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、ガラス玉(ビー玉)で封止されるラムネ容器に装着される合成樹脂製の抜栓具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ラムネはレモネード(炭酸水)をガラス玉封止式の容器(ボトル)に充填したものであり、T型の栓抜きでガラス玉(栓体)を押し下げて開封される。そして、栓抜きを用意しておかなくても容器を開封できるように、ラムネ容器に合成樹脂製の抜栓具を付属して販売することが行われている。
【0003】
抜栓具には幾つかの種類があるが、その種類に関係なく天板から押し筒を垂下させた栓抜きを備えており、この栓抜きを、ガラス玉に当たらないように支持手段でラムネ容器で支持することにより、ラムネの流通段階で上から外力が掛かっても不測に開封されないように保持している。
【0004】
栓抜きの支持手段としては、押し筒に嵌め込まれるリング状のスペーサと、栓抜きを外側から囲う外筒とがあり、特許文献1には、外筒をストレートに形成してラムネ容器の頂面で支持することが開示されている。栓抜きは外筒の内部に配置されており、栓抜きの天板は、複数のブリッジを介して外筒に連結されている。
【0005】
他方、特許文献2,3には、外筒を、ラムネ容器の上端部に載る小径部とその下端に連続した大径部とで凸形に形成し、小径部の上端に栓抜きの天板を複数のブリッジにて連結する一方、大径部はラムネ容器の上部に外側から遊嵌させることが開示されている。
【0006】
抜栓具は、熱収縮性のフィルムによってラムネ容器に脱落不能に保持されるが、特許文献2,3のように筒体を凸形に形成すると、起立姿勢のラムネ容器をコンベヤで移動させながら、ラムネの充填、抜栓具のセット、熱収縮性フィルムの装着、熱収縮性フィルムの加熱という一連の工程を自動的に行うにおいて、抜栓具をラムネ容器に装着された状態に保持できるため、充填工程の自動化を支障なく実行できる利点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】実公平1-20311号公報
【特許文献2】特許第3462482号公報
【特許文献3】特開2019-15012号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
さて、支持手段がスペーサ方式である場合は、スペーサを栓抜きとは別部材として製造しておくことにより、スペーサは全く力をかけずに栓抜きから取り外せることができるのに対して、各特許文献のように支持手段が外筒である場合は、栓抜きの天板に指先を押し当ててブリッジを押し切ることになるが、ブリッジを押し切るには相当の力を要するため栓抜きの取り外しが厄介であり、女性や子供のように非力な人の場合は栓抜きを取り外しできないおそれがあった。
【0009】
本願発明は、このような現状を背景に成されたものであり、外筒を備えた抜栓具において、栓抜きの取り外しを容易に行える技術を開示せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本願発明の抜栓具は、請求項1のとおり、
「ラムネ容器の口部で支持される外筒と、前記外筒の内部に配置された栓抜きとを有し、
前記栓抜きは、前記外筒の上部内に配置された天板と、前記天板の下面から垂下した押し筒とを有し、前記天板の外周部縁は周方向に離反して配置された複数のブリッジを介して前記外筒の上端部に一体に連結されている」
という基本構成において、
「前記天板と外筒とのうちいずれか一方又は両方に、平面視で前記ブリッジが入り込む凹所を形成している」
という構成になっている。
【0011】
本願発明は様々に展開できる。その例として請求項2では、
「前記各ブリッジと外筒とにより、上向きに開口したV溝が形成されている」
という構成を採用した。この場合、ブリッジの全体と外筒の内面とでV溝を形成してもよいし、ブリッジの付け根部のみにV溝を形成してもよい。
【0012】
また、請求項3では、請求項1又は2において、
「前記各ブリッジは、その延長線が平面視で栓抜き及び外筒の軸心と交叉しない姿勢になっている」
という構成を採用した。
【発明の効果】
【0013】
さて、ブリッジは狭い部分に応力を集中させると千切れやすくなる。従って、天板の外径を小さくするか外筒の外径を小さくしてブリッジの長さを長くすると、天板の押し下げによって各ブリッジにモーメントが作用して、ブリッジの付け根に応力が集中するため、ブリッジは千切れやすくなると云える。
【0014】
他方、栓抜きによってラムネの栓を抜くに際しては、天板に手の平を当てて押圧するため、天板の外径はできるだけ大きいのが好ましい。また、筒体の外径を大きくするとラムネ容器による安定性が低下するおそれがあるため、筒体の外径(特許文献2,3の場合は小径部の外径)にもおのずと限度がある。更に、天板と外筒との間の間隔が大きいと見た目が悪くなるという問題もある。
【0015】
このような制約により、従来は、栓抜きの天板と外筒の上端との間の間隔をできるだけ狭くしており、その結果、ブリッジの長さは非常に短い寸法(0.5mm前後)にせざるを得ず、すると、モーメントを利用した応力集中現象を実現できずに、ブリッジの押し切りが非常に厄介になっていた。
【0016】
これに対して本願発明では、ブリッジの端が天板又は外筒に形成した凹所に入り込んでいるため、天板の外径や外筒の内径は従来と同じにしつつブリッジを長くして、天板に対する押圧によって各ブリッジに大きなモーメントを作用させることができる。これにより、栓抜きの機能低下のような問題を招来することなく、栓抜きの取り外しに要する力を大きく低減できる。従って、女性や子供のように非力な人にとっても朗報である。
【0017】
凹所は天板と外筒とのうちいずれに形成してもよいが、凹所を天板に形成すると、ブリッジの残骸が天板の外周面の外側に露出することを防止して、安全性を向上できる。他方、外筒の内面に形成すると、ブリッジが千切れた後に残る残骸(突起)を凹所に納めることができるため、この場合も、指が残骸に当たることを防止して安全性を向上できる利点がある。
【0018】
請求項2のようにV溝を形成すると、ブリッジの付け根に応力を集中させる機能が向上するため、栓抜きの押し切りを更に軽い力で行える利点がある。請求項3の構成を採用すると、天板の押圧に際して、ブリッジには軸心回りに捩じるような外力が作用するため、ブリッジの押し切りを更に軽い力で行える。
【0019】
さて、抜栓具を射出成形法で製造するに際しては、一般に、天板の中心部にゲートを配置しており、溶融した合成樹脂は、天板形成用空所からブリッジ形成用空所を通って外筒形成用空所に流れるが、請求項3の構成では、ブリッジ形成用空所が、栓抜き用空所の軸心を通る放射線に対して傾斜しているため、溶融した樹脂は外筒形成用を周方向の一方方向に流れるように方向付けられる。従って、樹脂の流動性を良くして成形精度を向上できる利点もある。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】(A)は第1実施形態に係る抜栓具の斜視図、(B)はラムネ容器に装着した状態での縦断面図、(C)は(A)のC-C視断面図、(D)は抜栓具の平面図、(E)は(D)のE-E視断面図、(F)は第2実施形態の要部縦断面図である。
図2】(A)は第3実施形態の要部縦断面図、(B)は第4実施形態の要部縦断面図、(C)は(B)のC-C視断面図、(D)は第5実施形態の要部縦断面図、(E)は第6実施形態の要部縦断面図、(F)は第7実施形態の要部平面図、(G)は第8実施形態の要部平面図、(H)は第8実施形態で栓抜きを除去した後の平面図、(I)は第9実施形態の要部縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(1).第1実施形態
以下、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。まず、図1の(A)~(E)に示す第1実施形態を説明する。
【0022】
抜栓具の説明に先立ってラムネ容器1を説明するに、ラムネ容器1の口部2は外向きのフランジ3を備えており、フランジ3よりも上の部分に合成樹脂製のキャップ4が強制嵌合によって嵌着している。このため、ラムネ容器1の上端部には環状突起5が形成されている。
【0023】
キャップ4の上面と外周面とは、滑らかに湾曲面を介して連続している。また、キャップ4の外周のうち略中間高さに段部4aを形成し、下端には外向きのフランジ6を形成している。キャップ4はラムネ容器の内部に入り込む内筒7を有しており、内筒7にガラス玉8が下方から密嵌している。図示していないが、ラムネ容器1は、ガラス玉8が抜栓後に底まで落ち込まないように保持するくびれ部を有している。
【0024】
抜栓具9は、基本構造は特許文献2,3と共通しており、外筒10とその内部に配置された栓抜き11とを備えている。外筒10は、キャップ4の上面に載る小径部12と、キャップ4の外周に僅かの遊びを持って嵌る大径部13とを有して、両者は湾曲部を介して一体に繋がっている。大径部13の下端は、キャップ4の段部4aに載るようになっている。
【0025】
栓抜き11は、円形の天板14とその下面に垂下した円筒形の押し筒15とから成っており、押し筒15の下端は、ラムネ容器1にセットした状態でガラス玉8の近くまで延びている。
【0026】
栓抜き11の天板14は、周方向に等間隔を隔てて配置された複数個(4個)のブリッジ16を介して外筒10の上端部に連結されている。ブリッジ16の外端は外筒10における小径部12の内面に連結されて、ブリッジ16の内端は、天板14の外周縁に形成された外向き凹所17の底に連結されている。ブリッジ16は、平面視で栓抜き11の軸心から放射方向に延びている。外向き凹所17の深さは、天板14及び外筒10の板厚と略同じ程度の寸法(実寸では1mm軽度)になっている。ブリッジ16の断面形状は、円形や四角形などの任意の形状を選択できる。
【0027】
抜栓具9は、ラムネ容器1にセットされた状態で熱収縮性のシュリンクフィルム18で覆われており、シュリンクフィルム18は、縦長の平行な一対のミシン線で区画された帯状の切除部(図示せず)を有して、切除部の上端はタブになって天板14の上に位置している。そこで、天板14を外筒10の上端面よりも若干の寸法だけ下げることにより、タブを引き起こすための隙間を形成している。シュリンクフィルム18は、ラムネ容器1のフランジ3の下方まで延びている。
【0028】
(2).まとめ
以上の構成において、シュリンクフィルム18を除去して抜栓具9をラムネ容器1から取り外してのち、例えば、抜栓具9をテーブルなどの上に載せて親指で天板14を下向きに押すと、ブリッジ16の群が千切れて栓抜き11が外筒10から分離する。
【0029】
そして、本実施形態では、ブリッジ16の内端は天板14の外向き凹所17に入り込んでいて、ブリッジ16の長さが従来の3倍程度になっているため、天板14に対する押圧によってブリッジ16に大きなモーメントが作用するため、ブリッジ16の狭い部位に応力を集中させることができて、ブリッジ16を軽い力で千切ることができる。従って、女性や子供のように非力な人であっても、栓抜き11を容易に取り外すことができる。
【0030】
ブリッジ16がどこから千切れるかは必ずしも一定していないが、例えば、断面積が内端から外端に向けて僅かに縮小するように外窄まりに形成しておくと、ブリッジ16のうち、外筒10の小径部12に繋がった外端部に応力を集中させることができるため、千切れる箇所を一定化できる。逆に、内窄まりに形成することも可能であるし、中間部の断面積が最も小さくなる鼓形に形成すると、千切れ箇所を中間部に一定化できる。中央部から両端に向けて窄まった太鼓形に形成してもよい。
【0031】
従来品では、栓抜き11を取り外した後、天板14の外周にブリッジ16の残骸が鋭いエッジの状態で露出することがあり、これに人が不用意に触って皮膚を傷付けるおそれがあったが、本実施形態のように天板14に外向き凹所17を形成すると、ブリッジ16の残骸を外向き凹所17に納めることができるため、ブリッジ16の残骸で傷付くことを抑制できる。
【0032】
各ブリッジ16は同じ高さ位置に配置しているが、実施形態のように4箇所にブリッジ16を配置している場合、対向した一対ずつの高さを少し(例えば0.5mm程度)異ならせると、天板14に対する押圧力が一対ずつのブリッジ16に順番に作用するため、ブリッジ16の押し切りを更に軽快に行える。すなわち、まず一対のブリッジ16が千切れ、次いで残った一対が千切れる、という現象が殆ど瞬時に発生して、栓抜き11を軽い力で切り離すことができる。
【0033】
(3).他の実施形態
次に、他の実施形態を説明する。図1(F)に示す第2実施形態では、ブリッジ16を外に行くに従って低くなるように傾斜させることにより、ブリッジ16の上面全体と外筒10の小径部12とでV溝19を形成している。この実施形態では、応力をブリッジ16の外端部(小径部12との付け根部)に集中させて、ブリッジ16の押し切りの容易性を向上できる。
【0034】
図1(F)に示す第2実施形態はブリッジ16の全体を傾斜させてV溝19を形成したが、図2(A)に示す第3実施形態では、ブリッジ16をく字状に形成して、V溝を外側のみに形成している。この第3実施形態では、第2実施形態よりも応力集中効果は優れていると思料される。
【0035】
図2(B)(C)に示す第4実施形態は第2実施形態の変形例であり、ブリッジ16の全体を傾斜させてV溝を形成しつつ、外筒10の小径部12にも内向き凹所20を形成して、ブリッジ16の外端を内向き凹所20の底面に連結している。この実施形態では、天板14の外径と小径部12の内径とは変えることなくブリッジ16の長さを更に長くして、ブリッジ16を押し切りの容易性を向上できる。
【0036】
第4実施形態では、天板14は小径部12との両方に凹所17,20を形成したが、外筒10の小径部12のみに内向き凹所20を形成することも可能である。
【0037】
図2(D)に示す第5実施形態では、第2実施形態のようにブリッジ16を傾斜させた場合において、外筒10の小径部12に、ブリッジ16の外端から上向きに広がるヌスミ溝21を形成している。この場合も、ブリッジ16の外端に対する応力集中効果を向上できると云える。
【0038】
図2(E)に示す第6実施形態では、外筒10の小径部12に内向き凹所20を形成しつつ、内向き凹所20の底面とブリッジ16の上面とでV溝19を形成している。ブリッジ16は上面のみを傾斜させている。従って、ブリッジ16は外窄まりになっていて、折損しやすくなっている。
【0039】
図2のうち(F)に示す第7実施形態では、天板14に外向き凹所17を形成して、ブリッジ16を、その軸心22が平面視で栓抜き11の軸心と交叉しないように非放射姿勢に形成している。この実施形態では、天板14を押し下げると、ブリッジ16には軸心回りに捩じる力も作用するため、更に折損しやすくなっている。
【0040】
また、抜栓具9を製造する金型において、ゲートは天板形成用空所に開口させているため、成形に際しては、溶融した樹脂は、天板形成用空所から各ブリッジ形成用空所を通って外筒形成用空所に流れるが、ブリッジ用空所が放射線に対して傾斜しているため、樹脂は、外筒形成用空所では、矢印23で示すように周方向の一方方向に方向性を持って流れる。このため、外筒形成用凹所への樹脂の流れが非常にスムースになって、加工精度を向上できる。また、樹脂の流動性が増して気泡の滞留が無くなるため、気泡に起因した白化現象も防止できる。
【0041】
図2のうち(G)(H)に示す第8実施形態では、外筒10の小径部12を全高にわたって外向きに膨出させることによって内向き凹所20を形成し、ブリッジ16の外端を内向き凹所20の底面に連結している。この実施形態では、ブリッジ16が千切れると、その残骸16aは(H)に示すように内向き凹所20の内部に納まるため、人が残骸16aで怪我することを防止できる。
【0042】
図2(I)に示す第9実施形態では、天板14のうち外周部は外筒10の小径部12と同じ高さに揃えつつ、天板14のうち外周部を除いた大部分を段落ちさせて(凹ませて)、シュリンクフィルム18を引き起こすための隙間を形成している。外向き凹所17は天板14に形成しているが、外筒10の小径部に形成してもよい。
【0043】
以上、本願発明の実施形態を説明したが、本願発明は他にも様々に具体化できる。例えば、上記した各実施形態は、趣旨が相反しない限り互いに適用できる。また、本願発明において、外筒は特許文献1のようなストレート形状であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本願発明は、ラムネ容器用の抜栓具に具体化できる。従って、産業上利用できる。
【符号の説明】
【0045】
1 ラムネ容器
2 口部
4 ラムネ容器の一部を構成するキャップ
4a 段部
8 ガラス玉
9 抜栓具
10 外筒
11 栓抜き
12 小径部
13 大径部
14 天板
15 押し筒
16 ブリッジ
17 外向き凹所
18 シュリンクフィルム
19 V溝
20 内向き凹所
図1
図2