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特開2023-999コンピュータプログラム、それに用いるゲームシステム、及び制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023000999
(43)【公開日】2023-01-04
(54)【発明の名称】コンピュータプログラム、それに用いるゲームシステム、及び制御方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/573 20140101AFI20221222BHJP
   A63F 13/812 20140101ALI20221222BHJP
【FI】
A63F13/573
A63F13/812 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022015368
(22)【出願日】2022-02-03
(62)【分割の表示】P 2021101542の分割
【原出願日】2021-06-18
(71)【出願人】
【識別番号】506113602
【氏名又は名称】株式会社コナミデジタルエンタテインメント
(72)【発明者】
【氏名】尾島 正敏
(72)【発明者】
【氏名】藤代 裕治
(72)【発明者】
【氏名】小林 昭太
(72)【発明者】
【氏名】岸野 雄吾
(72)【発明者】
【氏名】田谷 淳一
(72)【発明者】
【氏名】小川 健太
(72)【発明者】
【氏名】西山 秀人
(72)【発明者】
【氏名】青柳 柊人
(57)【要約】
【課題】一つの指示の継続時間でボールの移動速度及び上昇角度の両方が決定されるサッカーゲームにおいてシュートの種類を増やすことができるコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】コンピュータプログラムPGは、コントローラ6の左操作ボタン13への操作の継続時間に応じてボールBIの移動速度及び上昇角度が増加する規則に従った通常シュートNSを含むサッカーゲームを提供するゲーム装置2の制御ユニット21を次のような手段として機能させる。すなわち、コンピュータプログラムPGは、コントローラ6のR2ボタン15R2が押し込まれた場合に、左操作ボタン13の操作の継続時間に応じて通常シュートNSと異なる規則に従ってボールBIの移動速度及び上昇角度を決定し、通常シュートNSと同種のパワーシュートPSとしてその決定した移動速度等でボールBIが移動するように表示を制御する手段として制御ユニット21を機能させる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザによって複数種類の指示が入力される入力装置と、前記複数種類の指示を通じて動作させるキャラクタ、及び当該キャラクタの動作を通じて操作されるボールを含むゲーム画面を表示する表示装置とに接続され、前記ボールの移動速度及び上昇角度の指示としての速度指示を含むシュート指示が前記ユーザによって実行された場合に、所定方向に向かって移動するシュートとして前記速度指示の継続時間に応じて前記ボールの移動速度及び上昇角度が増加する所定の第1規則に従った第1シュートを実行するように前記キャラクタが動作するサッカーゲームを提供するゲームシステムに組み込まれるコンピュータを、
前記第1シュートと同様の前記所定方向に移動するシュートとして第2シュートに関連付けられる特定の指示が前記シュート指示の一部として実行された場合に、前記速度指示の継続時間に応じて前記第1規則と異なる規則としての第2規則に従って前記ボールの移動速度及び上昇角度が増加するように前記第2シュートにおける前記ボールの移動速度及び上昇角度を決定する速度決定手段、及び
前記第2シュートとして前記第2規則に従って決定された移動速度及び上昇角度で前記ボールが移動するように、前記ボールの表示を制御する表示制御手段、
として機能させる、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザによって複数種類の指示が入力される入力装置と、それらの複数種類の指示を通じて動作させるキャラクタ、及びそのキャラクタの動作を通じて操作されるボールを含むゲーム画面を表示する表示装置とに接続され、ボールの移動速度及び上昇角度の指示としての速度指示を含むシュート指示がユーザによって実行された場合に、所定方向に向かって移動するシュートとして速度指示の継続時間に応じてボールの移動速度及び上昇角度が増加する所定の第1規則に従った第1シュートを実行するようにキャラクタが動作するサッカーゲームを提供するゲームシステムに組み込まれるコンピュータに適用されるコンピュータプログラム等に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザによって複数種類の指示が入力される入力装置と、それらの複数種類の指示を通じて動作させるキャラクタ、及びそのキャラクタの動作を通じて操作されるボールを含むゲーム画面を表示する表示装置とに接続され、ボールの移動速度及び上昇角度の指示としての速度指示を含むシュート指示がユーザによって実行された場合に、所定方向に向かって移動するシュートとして速度指示の継続時間に応じてボールの移動速度及び上昇角度が増加する所定の第1規則に従った第1シュートを実行するようにキャラクタが動作するサッカーゲームを提供するゲームシステムが存在する。例えば、このようなユーザキャラクタとしての選手を含むサッカーゲームをゲームシステムのコンピュータに提供させるコンピュータプログラムが知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001-327751号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のサッカーゲームでは、シュートの方向がアナログスティックへの操作により、垂直方向の角度(高さ)がシュートボタンを押す長さにより、速度がシュートボタンを押す強さにより、それぞれ設定される。この場合、シュートボタンを押す強さの調整には繊細さが要求され、角度及び速度の調整には一定の技量が要求される。結果として、同じ角度及び速度のシュートの再現にも技量が要求される。一方で、同様のサッカーゲームにおいて角度及び速度の両方が一つの操作の操作時間(継続時間)に基づいて同時に決定される場合もある。この場合、シュートにおける角度及び速度の関係は予め設定される所定の規則に基づいて一定に保たれる。このため、同じ角度及び速度の同種のシュートを比較的容易に再現できる。一方で、一つの操作だけでは角度及び速度の関係が異なる別種のシュートは実現されない。結果として、シュートの種類が限定されてしまう可能性がある。
【0005】
そこで、本発明は、一つの指示の継続時間でボールの移動速度及び上昇角度の両方が決定されるサッカーゲームにおいてシュートの種類を増やすことができるコンピュータプログラム等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のコンピュータプログラムは、ユーザによって複数種類の指示が入力される入力装置と、前記複数種類の指示を通じて動作させるキャラクタ、及び当該キャラクタの動作を通じて操作されるボールを含むゲーム画面を表示する表示装置とに接続され、前記ボールの移動速度及び上昇角度の指示としての速度指示を含むシュート指示が前記ユーザによって実行された場合に、所定方向に向かって移動するシュートとして前記速度指示の継続時間に応じて前記ボールの移動速度及び上昇角度が増加する所定の第1規則に従った第1シュートを実行するように前記キャラクタが動作するサッカーゲームを提供するゲームシステムに組み込まれるコンピュータを、前記第1シュートと同様の前記所定方向に移動するシュートとして第2シュートに関連付けられる特定の指示が前記シュート指示の一部として実行された場合に、前記速度指示の継続時間に応じて前記第1規則と異なる規則としての第2規則に従って前記ボールの移動速度及び上昇角度が増加するように前記第2シュートにおける前記ボールの移動速度及び上昇角度を決定する速度決定手段、及び前記第2シュートとして前記第2規則に従って決定された移動速度及び上昇角度で前記ボールが移動するように、前記ボールの表示を制御する表示制御手段、として機能させるものである。
【0007】
一方、本発明のゲームシステムは、ユーザによって複数種類の指示が入力される入力装置と、前記複数種類の指示を通じて動作させるキャラクタ、及び当該キャラクタの動作を通じて操作されるボールを含むゲーム画面を表示する表示装置とに接続され、前記ボールの移動速度及び上昇角度の指示としての速度指示を含むシュート指示が前記ユーザによって実行された場合に、所定方向に向かって移動するシュートとして前記速度指示の継続時間に応じて前記ボールの移動速度及び上昇角度が増加する所定の第1規則に従った第1シュートを実行するように前記キャラクタが動作するサッカーゲームを提供するゲームシステムであって、前記第1シュートと同様の前記所定方向に移動するシュートとして第2シュートに関連付けられる特定の指示が前記シュート指示の一部として実行された場合に、前記速度指示の継続時間に応じて前記第1規則と異なる規則としての第2規則に従って前記ボールの移動速度及び上昇角度が増加するように前記第2シュートにおける前記ボールの移動速度及び上昇角度を決定する速度決定手段と、前記第2シュートとして前記第2規則に従って決定された移動速度及び上昇角度で前記ボールが移動するように、前記ボールの表示を制御する表示制御手段と、を備えるものである。
【0008】
また、本発明の制御方法は、ユーザによって複数種類の指示が入力される入力装置と、前記複数種類の指示を通じて動作させるキャラクタ、及び当該キャラクタの動作を通じて操作されるボールを含むゲーム画面を表示する表示装置とに接続され、前記ボールの移動速度及び上昇角度の指示としての速度指示を含むシュート指示が前記ユーザによって実行された場合に、所定方向に向かって移動するシュートとして前記速度指示の継続時間に応じて前記ボールの移動速度及び上昇角度が増加する所定の第1規則に従った第1シュートを実行するように前記キャラクタが動作するサッカーゲームを提供するゲームシステムに組み込まれるコンピュータに、前記第1シュートと同様の前記所定方向に移動するシュートとして第2シュートに関連付けられる特定の指示が前記シュート指示の一部として実行された場合に、前記速度指示の継続時間に応じて前記第1規則と異なる規則としての第2規則に従って前記ボールの移動速度及び上昇角度が増加するように前記第2シュートにおける前記ボールの移動速度及び上昇角度を決定する速度決定手順と、前記第2シュートとして前記第2規則に従って決定された移動速度及び上昇角度で前記ボールが移動するように、前記ボールの表示を制御する表示制御手順と、を実行させる、ものである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一形態に係るゲームシステムの全体構成の一例を示す図。
図2】コントローラの具体的な構成の一例を示す図。
図3】全体画面の一例を模式的に示す図。
図4】シュートの種類の一例を説明するための説明図。
図5】シュートの種類に応じた高さ及び速度の増加規則の一例を説明するための説明図。
図6】種類指定操作の一例を説明するための説明図。
図7】パワーシュートを実現するための高さ及び速度の増加規則の一例を説明するための説明図。
図8】シュートの種類に応じたシュート動作の一例を模式的に示す図。
図9】ゲーム装置の制御系の要部を示す機能ブロック図。
図10】シュート決定処理の手順の一例を示すフローチャート。
図11】表示制御処理の手順の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一形態に係るゲームシステムについて説明する。図1は、本発明の一形態に係るゲームシステム1の全体構成の一例を示している。ゲームシステム1は、クライアントとしての複数のゲーム装置2と、ゲーム装置2とネットワークNT(一例としてインターネット)を介して接続されるサーバ3とを含んだクライアントサーバ型のシステムとして構成されている。
【0011】
ゲーム装置2は、ユーザによるゲームのプレイに供される装置であって、ネットワークNTを介した情報通信機能を備えた情報通信端末装置の一種である。ゲーム装置2として、ゲームを提供する適宜のコンピュータ装置が利用されてよい。例えば所定のプレイ料金の支払いと引き換えに、そのプレイ料金に対応した範囲でユーザにゲームをプレイさせる商業用のゲーム装置(所定の施設に設置される場合が多い)がゲーム装置2として利用されてもよいが、図1の例ではユーザ端末装置がゲーム装置2として利用されている。
【0012】
ユーザ端末装置は、ネットワーク接続が可能でかつユーザの個人用途に供されるコンピュータ装置である。例えば、そのようなコンピュータ装置には、据置型又はブック型のパーソナルコンピュータ、あるいは携帯電話(スマートフォンを含む)、携帯型ゲーム機、携帯型タブレット端末装置といったモバイル端末装置が含まれる。このような各種のコンピュータ装置が適宜にゲーム装置2として利用されてよいが、図1の例では据置型の家庭用ゲーム機が利用されている。このようなゲーム装置2は適宜に構成されてよいが、一例として据置型のゲーム機本体5と、そのゲーム機本体5に接続される入力装置の一例としてのコントローラ6と、出力装置の一例としてのモニタ7とを含んでいる。
【0013】
ゲーム機本体5は、ゲームの提供を主たる目的として構成され、コンシューマゲーム機あるいはゲームコンソールと呼ばれることもある。入力装置はコントローラ6に限定されず、例えばユーザのプレイ行為(各種の指示)としての動作を入力するためのカメラ等、各種のプレイ行為(複数種類の指示)を入力するための適宜の入力装置であってよい。出力装置は、モニタ7に加えて、音声出力用のスピーカユニット等を含んでよいが、その図示は省略した。複数のモニタ7がゲーム機本体5に接続されてもよい。
【0014】
サーバ3は、複数台のサーバユニットを適宜に組み合わせて構成されてもよいし、単一のサーバユニットによって構成されてもよい。クラウドコンピューティング技術を利用したクラウドサーバとしてサーバ3が構成されてもよい。サーバ3は、ゲームに関連した各種のサービス、例えばゲームにて対戦すべきプレイヤ同士をマッチングするサービス、ゲーム装置2間で共有されるべきゲームの情報を中継するサービス等をゲーム装置2に提供する。なお、ゲームシステム1には、携帯電話、スマートフォン、業務用のゲーム機といった各種の情報通信端末装置が適宜に追加されてもよい。例えば、業務用のゲーム機は、ゲーム装置2にて提供されるゲームと連携したゲームを提供するクライアントとして利用されてもよい。
【0015】
図2は、コントローラ6の具体的な構成の一例を示している。コントローラ6は、ユーザが両手で持つことを前提として形状及びサイズが選定された本体ハウジング10を有している。本体ハウジング10は左右の手で把持するためのグリップ11L、11Rを備えている。左側のグリップ11Lの正面上部には4つの方向キー12が、右側のグリップ11Rの正面上部には4つの操作ボタン13がそれぞれ設けられ、グリップ11L、11Rの間には一対のスティック14L、14Rが設けられている。スティック14L、14Rは無操作状態を中立位置として、その中立位置から全方向、すなわち360°のいずれの方向にも操作可能である。さらに、左側のグリップ11Lの上方の端面には2つの操作ボタン15L1、15L2が、右側のグリップ11Rの上方の端面には2つの操作ボタン15R1、15R2が設けられている。以下において、左側のスティック14LをLスティック14Lと、右側のスティック14RをRスティック14Rと呼び、左側の操作ボタン15L1、15L2をコントローラ6の正面側から順にL1ボタン15L1、L2ボタン15L2と呼び、右側の操作ボタン15R1、15R2をコントローラ6の正面側から順にR1ボタン15R1、R2ボタン15R2と呼んで区別することがある。一方、スティック14L、14Rをスティック14と総称し、操作ボタン15L1、15L2、15R1、15R2を操作ボタン15と総称する場合もある。
【0016】
コントローラ6の方向キー12、操作ボタン13、スティック14、操作ボタン15のそれぞれは、入力装置の操作部の一例として機能する。これらの操作部のうち、少なくとも一部の操作部は、ユーザによる操作量が検出対象とされ、その操作量に応じて出力信号が変化する操作量検出型の操作部として設けられている。例えば、スティック14及び操作ボタン15がその種の操作部として設けられている。したがって、スティック14の操作に関しては、その操作方向及び操作量(中立位置から傾斜の角度)が検出されて出力信号に反映される。操作ボタン15の操作に関しては、その押し込み操作量が検出されて出力信号に反映される。一方、方向キー12及び操作ボタン13は、いずれも押し込み操作の有無が検出対象とされ、その操作の有無が出力信号に反映されるオンオフ型の操作部として設けられている。ただし、それらの区別は一例であって、適宜の設定が可能である。操作量検出型の操作部であっても、例えばユーザの設定により、操作の有無のみが検出対象とされるオンオフ型の操作部として機能するようにソフトウエア上で切り替え可能であってもよい。
【0017】
次に、図3を参照して、ゲーム装置2を介して提供されるゲームについて説明する。本形態のゲームシステム1では、ゲーム装置2のユーザが対戦相手(対戦者)のユーザとサッカーを通じて対戦する対戦型のサッカーゲームが提供される。対戦相手は、いずれかのゲーム装置2を利用する実在のユーザであってもよいし、ゲーム装置2又はサーバ3のコンピュータによって制御される仮想的な存在であってもよい。対戦は1対1であることを必ずしも要しない。例えば、少なくとも一人のユーザを含んだグループが、他のグループと対戦するいわゆるグループ対戦の形式でサッカーがプレイされてもよい。
【0018】
図3は、全体画面の一例を模式的に示す図である。サッカーゲームでは各種のゲーム画面が適宜に使用され得るが、全体画面50はサッカーゲームのフィールド全体を表示するためのゲーム画面である。具体的には、サッカーゲームでは対戦の状況に応じて自動的に最適な位置に視点が切り替えられ、その視点に応じたゲーム画面がモニタ7に表示され得るが、全体画面50はフィールド全体の様子が収まる所定の視点から観察したものである。この場合、図3に示すように、全体画面50は、選手(参照符号は一部の選手のみに付してある。)PL、ボールBI、及びフィールドFDを含んでいる。
【0019】
選手PL及びボールBIは、いずれもゲームの仮想的な空間内で動作するオブジェクトの一例であるが、選手PLはサッカーのチームを構成する各選手に対応する。各チームにはそれぞれ複数の選手PLが含まれ、ユーザに関連付けられるユーザチームと、対戦相手に関連付けられる対戦者チームとが形成される。このため、サッカーゲームはユーザチームと対戦者チームとの間で対戦するチーム対戦型のゲームとして構成される。
【0020】
一方、ボールBIは、サッカーにおけるボールに相当するオブジェクトであり、選手PLの動作に応じて移動等するように操作される。フィールドFDは、サッカーのフィールド(ピッチ)に対応する領域であり、選手PLの主な活動範囲である。フィールドFDはタッチライン、或いはゴールラインといった各種のラインで区切られる。選手PLは、これらのラインの外で活動する場合もあるが、多くの場合フィールドFDを活動範囲として利用する。そして、周知のように、サッカーゲームでは、ユーザ及び対戦相手のそれぞれの選手PLが仮想的なフィールドFD内で現実のサッカーと同様に行動することにより対戦が進行する。
【0021】
フィールドFDの選手の一部は、ユーザによる操作対象の選手PLとして設定される。一人のユーザに対して一の選手PLが操作対象として選定される。例えば、ユーザが攻撃側である場合は、ボールBIを支配すべき選手PLがそのユーザの操作対象として設定され、守備側のユーザに対しては、ボールBIを支配する選手PLに対する守備を担うべき選手PLが操作対象として設定される。また、操作対象の選手PLはユーザの操作(対象変更の指示)に応じて適宜に切り替えられる。操作対象の選手PLの操作には、適宜の操作部に対する各種の操作が含まれ得るが、一例としてスティック14Lによる操作が含まれる。具体的には、操作対象の選手PLは全体画面50においてスティック14Lが操作された方向に移動する。全体画面50において、操作対象の選手PLは、例えばカーソル52によって識別可能である。
【0022】
カーソル52は現在操作対象の選手PLにのみ表示されてもよいが、一例として現在操作対象の選手PL、及び対象変更の指示により次に操作対象に変化する予定の選手PLに表示される。これらのカーソル52は適宜に識別されてよいが、図3の例では現在操作対象の選手PLのカーソル52が白塗りに、次に操作対象に変化予定の選手PLを示すカーソル52が黒塗りに表示されている。つまり、これらのカーソル52は配色の相違に識別可能に表示されている。また、操作対象の選手PLの名前等を示す情報部53が全体画面50に付加されてもよい。操作対象の選手PLは、コントローラ6に対するユーザの操作に基づいてその動作が制御される。一方、操作対象外の選手PLの動作は試合の状況に応じて自動的に制御される。
【0023】
また、全体画面50は、その他にも各種のオブジェクト、或いは情報を適宜に含んでいてよいが、図3の例ではマップ54を含んでいる。マップ54は、フィールドFDの全体における選手PLの位置を示す画像(情報)である。マップ54は全体画面50の適宜の位置に配置されてよいが、図3の例では下部中央に配置されている。さらに、全体画面50には、ユーザ及び対戦相手のチーム名、得点、経過時間といった対戦の状況を示す情報が適宜の位置に表示されてもよい。
【0024】
次に、図4図8を参照して、サッカーゲームに用意されるシュートの種類について説明する。図4は、シュートの種類の一例を説明するための説明図である。サッカーゲームにおいて各選手PLには各種のキック、及びそれに伴うパスといった現実のサッカーに準じた適宜の動作が許容されてよく、そのような動作にはシュートが含まれる。また、サッカーゲームには各種のシュートが用意され得るが、図4の例は四種類のシュートを示している。これらのシュートの特徴は各種の観点から説明され得るが、図4の例は高さ及び距離の観点から各シュートの特徴が説明される場合を示している。具体的には、図4の例は、四種類のシュートに生じる代表的な軌道(フィールドFDに対する垂直方向の軌道)を示している。図4の例では、横軸が距離を、縦軸が高さ(角度)を、それぞれ示している。この場合、図4に示すように、各選手PLが実行するシュートには、ループシュートLP、通常シュートNS、コントロールシュートCO、及びパワーシュートPSが含まれるが、これらは互いに異なる軌道を描くように設定される。
【0025】
具体的には、ループシュートLPは、緩やかな放物線を描く軌道で生じるシュートである。ループシュートLPは、四種類のシュートのなかで最も高い軌道を描く。ループシュートLPでは、選手PLによって打ち出された直後(キック直後)のボールBIの位置は高いものの、水平方向に移動する距離に応じた落差が大きい。このため、ゴールキーパの頭上を越える軌道が必要な場合に使用される場合が多い。
【0026】
通常シュートNS、及びパワーシュートPSは、いずれも同様の直線的な軌道で生じるシュートである。当然距離に応じて落下するような放物線も描くが、いずれも所定方向に向かって真っ直ぐ移動する軌道を持つ同種のシュートである。つまり、通常シュートNS、及びパワーシュートPSは、いずれも水平方向にはずれず、所定方向に向かって真っ直ぐ移動する。通常シュートNSとパワーシュートPSとの間の相違は高さ及び速度である。具体的には、パワーシュートPSは通常シュートNSよりも低くて速い速度で生じるシュートである。このため、パワーシュートPSは通常シュートNSよりも低い軌道で生じる。この例において通常シュートNS、及びパワーシュートPSが本発明の第1シュート、及び第2シュートとしてそれぞれ機能する。
【0027】
一方、コントロールシュートCOは、軌道よりもコースに特徴を持つシュートである。コントロールシュートCOは、コントロール精度の高いシュートとして実行される。具体的には、コントロールシュートCOは、ゴールキーパがセービングし難いコースとしてゴールキーパの位置等に応じて設定されるコースを突くように生じる。ただし、精度が優勢されるため、通常シュートNSよりもボールBIの速度は遅くなる。また、コースを付くようにカーブ等を通じて適宜に水平方向への移動が生じる場合も多い。結果として、仮に通常シュートNSと同じ高さでコントロールシュートCOが蹴り出された場合、コントロールシュートCOは通常シュートNSほど距離が伸びず、通常シュートNSの到達位置よりも手前になる可能性が高い。
【0028】
ループシュートLP、通常シュートNS、コントロールシュートCO、及びパワーシュートPSの指示は、適宜に実現されてよいが、一例としてシュートにおける速度及び高さを決定するための操作(以下、速度決定操作と呼ぶ場合がある)、及び移動方向を指示する操作(以下、方向指示操作と呼ぶ場合がある)において共通する。速度決定操作として、コントローラ6の各操作部に対する適宜の操作が利用されてよいが、一例として四つの操作ボタン13の左右に並ぶ二つの操作ボタン13のうち、左側に位置する操作ボタン13(以下、左操作ボタン13と呼ぶ場合がある)に対する押す操作が利用される。具体的には、ループシュートLP、通常シュートNS、コントロールシュートCO、及びパワーシュートPSのいずれも、左操作ボタン13を押す操作の長さ(押す操作の継続時間)に応じて高さ(上昇角度)及び速度の両方が所定の規則に従って増加するように決定される。ただし、高さ及び速度の増加の仕方を決める規則については、シュートの種類に応じて適宜に相違する。所定の規則の一例として、通常シュートNS、コントロールシュートCO、及びパワーシュートPSに関する高さ及び速度の増加規則については後述する。この例において左操作ボタン13を押す操作が本発明の速度指示として機能する。
【0029】
方向指示操作は水平方向に関する方向を指示するための操作である。方向指示操作としてコントローラ6の各操作部に対する適宜の操作が利用されてよいが、一例としてLスティック14Lに対する操作が利用される。具体的には、ループシュートLP、通常シュートNS、コントロールシュートCO、及びパワーシュートPSのいずれもLスティック14Lが操作された方向(倒された方向)に向かって移動するように生じる。つまり、いずれのシュートも水平方向の移動方向はLスティック14Lへの方向指示で実現される。より詳細には、左操作ボタン13が押されてから選手PLによってボールBIが打ち出されるまでの期間又はその期間内における所定のタイミングでのLスティック14Lへの方向指示によって水平方向の移動方向が決定される。ただし、コントロールシュートCOは、前述の水平方向の移動方向の決定の後、選手PLによってボールBIが打ち出されてから後のLスティック14Lへの方向指示に基づき、カーブ等の水平方向に関する変化が自動制御にて生じ得る。このため、当初は方向指示操作による指示方向に向かって移動するものの、必ずしもその方向が維持されるわけではなく、適宜に方向が自動修正される。このため、コントロールシュートCOは、移動方向の指示が反映される程度において他のシュートと相違する。この例において、Lスティック14Lの操作が本発明の方向指示として機能する。
【0030】
また、ループシュートLP、通常シュートNS、コントロールシュートCO、及びパワーシュートPSの種類は適宜に判別されてよいが、一例として左操作ボタン13のみが操作された場合は通常シュートNSの高さ及び速度の決定と判別される。つまり、左操作ボタン13のみに押す操作が実行された場合、その押す操作(速度決定操作)は通常シュートNSの指示と判別され、その押す操作の継続時間に応じた速度等を持つ通常シュートNSが実現される。
【0031】
一方、ループシュートLP、コントロールシュートCO、及びパワーシュートPSの判別は、積極的にシュートの種類を指定する種類指定操作に基づいて判別される。つまり、これらのシュートLP、CO、PSの指示は、方向指示操作(適宜に省略されてもよく、その場合は予め指定の方向に移動してよい)、速度決定操作、及び種類指定操作の三つの操作の組み合わせにより実現される。種類指定操作としてコントローラ6の各操作部に対する各種の操作が採用されてよいが、一例としてL1ボタン15L1、及びR2ボタン15R2への操作が採用される。具体的には、L1ボタン15L1を押す操作がループシュートLPを指示する種類指定操作として、R2ボタン15R2を押す操作がその操作の操作量に応じてコントロールシュートCO、或いはパワーシュートPSの種類指定操作として、それぞれ機能する。つまり、コントロールシュートCO、及びパワーシュートPSの種類指定操作として、同じR2ボタン15R2への積極的な操作が利用され、その操作の操作量に応じてコントロールシュートCOの指示とパワーシュートPSの指示とが使い分けられる。この例においてR2ボタン15R2が本発明のシュート用操作部として機能する。また、通常シュートNSにおける方向指示操作、及び速度決定操作の二つの操作、或いはその他のシュートにおける方向指示操作、速度決定操作、及び種類指定操作の三つの操作が本発明のシュート操作として機能する。
【0032】
なお、上述のように、ループシュートLP、通常シュートNS、コントロールシュートCO、及びパワーシュートPSにおけるボールBIの上昇角度及び移動速度は左操作ボタン13を押す操作の長さに依存するため、図4の例の各シュート間の高さの関係は説明の便宜のための一例にすぎず、ユーザの操作に依存して変化する可能性がある。また、図4の例は、四種類のシュートLP、CO、NS、PSを示しているが、同様のパスが用意されてもよい。あるいは、四種類のシュートLP、CO、NS、PSは軌道上に味方の選手PLが存在する場合にはパスとして機能する場合がある。このため、四種類のシュートLP、CO、NS、PSはシュートに限定されず、四種類のパスとして機能してもよい。
【0033】
図5は、通常シュートNS、コントロールシュートCO、及びパワーシュートPSに関する高さ及び速度の増加規則の一例を説明するための説明図である。これらのシュートNS、CO、PSの間には、左操作ボタン13への押す操作の継続時間に応じてボールBIの上昇角度及び移動速度が増加する規則として異なる適宜の規則が適用されてよく、例えば二次関数的(放物線的)に増加する規則、指数関数的に増加する規則、或いは段階的に増加する規則が適用されてもよいが、図5の例はいずれにも線形に増加する規則が適用される場合を示している。図5の例では、横軸が各シュートにおけるボールBIの速度(移動速度)を、縦軸が各シュートにおけるボールBIの高さ(上昇角度)を、それぞれ示している。なお、図5の例における各線形の変化は説明の便宜のための一例に過ぎず、速度の変化に関する傾き(速度軸に対する各線形の上昇角度)は図5の例に限定されない。また、図5の例のグラフにおいて各矢印は各シュートの規則の一例を示す線形(傾向)に該当するが、説明の便宜のために各シュートに対応する線形に各シュートに対応する符号が付されている。図7も同様である。
【0034】
図5に示すように、通常シュートNS、コントロールシュートCO、及びパワーシュートPSに関する高さ及び速度の増加規則は、いずれも異なる線形を描くが、速度の変化に関する高さの変化の割合がパワーシュートPS、通常シュートNS、コントロールシュートCOの順に高くなるように設定される。つまり、通常シュートNS、コントロールシュートCO、及びパワーシュートPSの増加規則はいずれも一次関数に対応する増加傾向を示すが、その一次関数の傾き(換言すれば速度の積算される定数)がパワーシュートPS、通常シュートNS、コントロールシュートCOの順に高くなるように設定される。このため、同じ速度であればパワーシュートPS、通常シュートNS、コントロールシュートCOの順に上昇角度の低いシュートとなり、低い軌道(弾道)を描く。換言すれば、左操作ボタン13への押す操作の継続時間が同じであれば、パワーシュートPS、通常シュートNS、コントロールシュートCOの順にボールBIの移動速度は速くなる。
【0035】
図6は、コントロールシュートCO、及びパワーシュートPSを指示する種類指定操作の一例を説明するための説明図である。具体的には、図6の例は、R2ボタン15R2への押す操作の操作量に応じてコントロールシュートCOの指示、及びパワーシュートPSの指示が使い分けられる場合を示している。この場合、図6に示すように、R2ボタン15R2はユーザの押す操作(右手の人差し指で実行される場合が多い)によって無操作の状態から最大操作の状態まで変化する(無段階を含む適宜の段階に変化してよい)が、その無操作の状態から最大操作の状態までの間の操作量(押し込み量)OVには第1範囲OV1~第3範囲OV3の三つの範囲が設けられる。
【0036】
第1範囲OV1は、無操作に関連付けられる範囲である。無操作に関連付けらえる範囲は省略されてもよいが、図6の例では誤操作防止の観点から無操作の範疇に入る遊び範囲(適宜の少量の範囲でよい)として設けられている。また、上述のように通常シュートNSは左操作ボタン13への押す操作によりR2ボタン15R2への操作不要で指示される。結果的に無操作は通常シュートNSに指示としても機能するため、第1範囲OV1は通常シュートNSが割り当てられる操作量としても機能する。
【0037】
一方、第2範囲OV2、及び第3範囲OV3はいずれも積極的な操作と判別される範囲である。具体的には、第2範囲OV2、及び第3範囲OV3はコントロールシュートCO、及びパワーシュートPSの指示にそれぞれ関連付けられる範囲である。つまり、第2範囲OV2はコントロールシュートCOの指示に、第3範囲OV3はパワーシュートPSの指示に、それぞれ割り当てられる操作量として機能する。第2範囲OV2、及び第3範囲OV3は無操作の状態から最大操作の状態までの間に適宜に設定されてよいが、一例として第3範囲OV3は最大操作の状態と判別される範囲の操作量に設定され、第2範囲OV2は積極的にR2ボタン15R2が操作された場合の最大操作以外の操作と判別される操作量に設定される。つまり、R2ボタン15R2を最大量まで押し込む最大操作(第3範囲OV3に属する操作)がパワーシュートPSに、R2ボタン15R2を最大量に至らない途中まで押し込む途中操作(第2範囲OV2に属する操作)がコントロールシュートCOに、それぞれ割り当てられる。この例においてコントロールシュートCOが本発明の第3シュートとして機能する。また、R2ボタン15R2への最大操作(第3範囲OV3に属する操作)が本発明の特定の指示、及び第2操作として、途中操作(第2範囲OV2に属する操作)が本発明の第3操作としてそれぞれ機能する。
【0038】
図7は、パワーシュートPSを実現するための高さ及び速度の増加規則の一例を説明するための説明図である。パワーシュートPSと通常シュートNSとは高さ及び速度の増加規則において相違するものの、いずれも水平方向において同様の直線的な軌道を描く同種のシュートに分類される。このため、図7の例では、パワーシュートPSの増加規則が通常シュートNSと対比されるように示されている。具体的には、パワーシュートPSには通常シュートNSの増加規則よりも高さが低く、速度が速い部分が生じる適宜の規則が適用され得るが、図7の例はパワーシュートPSの増加規則として(1)角度共通型の規則、及び(2)速度共通型の規則が適用される場合を示している。(1)角度共通型の規則は通常シュートNSの増加規則と上昇角度における増加の規則が共通する規則である。一方、(2)速度共通型の規則は、通常シュートNSの増加規則と速度における増加の規則が共通する規則である。また、図7の(1)において上のグラフはボールBIの上昇角度に関する増加規則を、下のグラフは移動速度に関する増加規則を、それぞれ示している。一方、図7の(2)において上のグラフはボールBIの移動速度に関する増加規則を、下のグラフは上昇角度に関する増加規則を、それぞれ示している。
【0039】
図7の(1)に示すように、角度共通型の規則がパワーシュートPSの増加規則に適用される場合、左操作ボタン13への押す操作の継続時間に対するボールBIの移動速度の増加率が通常シュートNSのそれと比べて高められ、通常シュートNSよりも低くて速いパワーシュートPSが実現される。具体的には、図7の例の(1)において上のグラフでは、横軸が左操作ボタン13への押す操作の継続時間を、縦軸がボールBIの上昇角度(高さ)を、それぞれ示しているが、押す操作の継続時間に対するボールBIの上昇角度の増加率(増加速度)は、パワーシュートPSも通常シュートNSと同様に増加する線形に設定される。例えば、この線形における高さHgがゴールGOの高さ(クロスバーが位置する高さ、ゴール枠の縦幅)に対応する場合、パワーシュートPSでも通常シュートNSでもその高さHgには同じ時間(押す操作の継続時間)thに至る。
【0040】
一方、図7の例の(1)において下のグラフでは、縦軸がボールBIの速度(移動速度)を、横軸が上のグラフと同様に左操作ボタン13への押す操作の継続時間を、それぞれ示しているが、パワーシュートPSの速度の増加率(傾き)の方が通常シュートNSのそれよりも大きく設定されている。また、パワーシュートPSの増加率において初期値(一次関数の切片に相当する値)は適宜でよく、通常シュートNSの増加率における初期値よりも小さく設定されていてもよいが、一例として通常シュートNSの増加率における初期値と同じ値(適宜の値でよい)に設定されている。このため、例えば、押す操作の継続時間th(ゴールGOの高さに対応する高さHgに至る時間)において通常シュートNS及びパワーシュートPSの移動速度はそれぞれ移動速度v1及び移動速度v2に至るが、パワーシュートPSの移動速度v2は通常シュートNSの移動速度v1を上回る。結果として、(1)の角度共通型の規則がパワーシュートPSの増加規則に適用される場合、同じ継続時間(例えば継続時間th)において通常シュートNSよりも速い移動速度(例えば移動速度v2)のパワーシュートPSが実現される。また、パワーシュートPSでは継続時間teにおいて移動速度v1に至るため、例えば継続時間thと継続時間teとの間の継続時間では、パワーシュートPSは通常シュートNSよりも低くて速いシュートとして機能する。
【0041】
同様に、図7の(2)に示すように、速度共通型の規則がパワーシュートPSの増加規則に適用される場合、左操作ボタン13への押す操作の継続時間に対するボールBIの上昇角度の上昇率が通常シュートNSのそれと比べて抑えられ、通常シュートNSよりも低くて速いパワーシュートPSが実現される。具体的には、図7の例の(2)において上のグラフは(1)の下のグラフと同様の縦軸及び横軸を持っているが、押す操作の継続時間に対するボールBIの移動速度の増加率は、パワーシュートPSも通常シュートNSと同様に増加する線形に設定される。この線形では、左操作ボタン13への押す操作が時間thまで継続されると、(1)の下のグラフと同様にボールBIの移動速度は速度v1に至る。つまり、継続時間thの操作はパワーシュートPSでも通常シュートNSでも同じ移動速度v1のシュートとして実現される。
【0042】
一方、図7の例の(2)において下のグラフは(1)の上のグラフと同様の縦軸及び横軸を持つが、パワーシュートPSの上昇角度の増加率(傾き)の方が通常シュートNSのそれよりも小さく設定されている。また、パワーシュートPSの増加率において初期値(一次関数の切片に相当する値)は適宜でよく、通常シュートNSの増加率における初期値と相違していてもよいが、一例として通常シュートNSの増加率における初期値と同じく“0”に設定されている。このため、例えば、押す操作の継続時間thにおいて通常シュートNS及びパワーシュートPSの高さはそれぞれ高さHg及び高さHlに至るが、パワーシュートPSの高さHlは通常シュートNSの高さHgよりも小さい。高さHgはゴールGOの高さ(クロスバーが位置する高さ、ゴール枠の縦幅)に相当するため、通常シュートNSではゴールGOの枠に収めるためには継続時間th以上に左操作ボタン13への押す操作を継続することができないが、パワーシュートPSでは継続時間thを超えて左操作ボタン13への押す操作を継続することができる。結果として、(2)の速度共通型の規則がパワーシュートPSの増加規則に適用される場合、同じ継続時間(例えば継続時間th)において通常シュートNSよりも高さの低い(例えば高さHl)パワーシュートPSが実現される。また、通常シュートNSでは継続時間tlにおいて高さHlに至るため、例えば継続時間tlと継続時間thとの間の継続時間では、パワーシュートPSは通常シュートNSよりも低くて速いシュートとして機能する。この例において(1)及び(2)の上のグラフに示す通常シュートNSの増加規則の組合せが本発明の第1規則として機能する。一方、(1)、或いは(2)に示すパワーシュートPSの規則が本発明の第2規則として機能する。
【0043】
図8は、パワーシュートPS、及び通常シュートNSを実行する場合の選手PLの動作の一例を模式的に示す図である。具体的には、図8の例の(1)が通常シュートNSの場合に選手PLが実行するシュート動作を、(2)がパワーシュートPSの場合に選手PLが実行するシュート動作を、それぞれ示している。シュート動作はパワーシュートPSと通常シュートNSとにおいて一致していてもよいが、図8の例は相違する場合を示している。図8の例では、シュート動作の開始から終了までの一連の動作のうち、(1)及び(2)のいずれにおいても左側がシュート動作の開始時の動作を、右側がボールBIを蹴る動作を、それぞれ示している。また、図8の例では、全体画面50における各選手PLが拡大されて表示されている。この場合、図8に示すように、一連のシュート動作は開始時の動作、及び蹴る動作を含むが、パワーシュートPSと通常シュートNSとの間ではこれらの動作が相違している。
【0044】
具体的には、パワーシュートPS及び通常シュートNSのいずれにおいても、開始時の動作ではボールBIに選手PLが近づく動作(助走をする助走動作)を実行しているが、通常シュートNSに比べてパワーシュートPSでは離れた位置からボールBIに近づく(助走を長くとる)ように動作している。結果として、蹴る動作の開始までにパワーシュートPSの方が通常シュートNSよりも時間を要す。同様に、パワーシュートPS及び通常シュートNSのいずれにおいても、蹴る動作では選手PLはボールBIを蹴ろうとしているが、通常シュートNSに比べてパワーシュートPSでは蹴るための動作が大きい。このため、蹴る動作でも、ボールBIが実際に蹴られるまでにパワーシュートPSの方が通常シュートNSよりも時間を要す。つまり、パワーシュートPSにおけるシュート動作は、通常シュートNSにおけるそれよりも時間を要すように実行される。
【0045】
パワーシュートPSと通常シュートNSとの間に生じるシュート動作の開始から終了までの時間差は適宜に設定されてよく、例えば左操作ボタン13に対する押す操作の継続時間等のユーザの操作に応じて変化してもよいが、一例としてユーザの操作にかかわらず一律に0.3秒程度に設定される。具体的には、例えば通常シュートNSでは約0.3秒で蹴る動作までの一連のシュート動作が終了するが、パワーシュートPSでは同様の一連のシュート動作の終了までに約0.6秒要すように設定される。当然、ボールBIがシュートとして移動を開始する時間にも同様の遅れが生じる。そして、通常シュートNSであってもパワーシュートPSであっても、シュート動作の途中にはディフェンス側の選手PL(対戦相手の選手PL)からタックル動作等の各種のディフェンス動作が許容され、インターセプトされる可能性がある。このため、シュート動作に要する時間が長いほど、インターセプトされる(途中で邪魔される)可能性が高くなる。上述のように、パワーシュートPSは通常シュートNSよりも低くて速く、効果的なシュートになる可能性が高い。このため、シュート動作に要する時間を長くする(インターセプトの可能性を高める)ことにより、パワーシュートPSと通常シュートNSとの間のバランス調整が図られる。このようなパワーシュートPSのデメリットは設けられなくてもよいが、一例としてシュート動作に要する時間を通じて設けられる。
【0046】
また、図8の例では、パワーシュートPSでも通常シュートNSでも、選手PLの下に速度ゲージSGが設けられている。速度ゲージSGは、左操作ボタン13への押す操作の継続時間に応じて増加するゲージである。換言すれば、速度ゲージSGは、パワーシュートPS、或いは通常シュートNSにおけるボールBIの高さ(上昇角度)及び速度を決定する目安を示すためのゲージである。速度ゲージSG、つまり押す操作の継続時間の目安は省略されてもよいが、一例として少なくとも左操作ボタン13への押す操作の開始とともに、ボールBIを持つ(支配する)選手PLの下に表示される。また、速度ゲージSGの上昇速度は、速度等の増加規則を反映するようにパワーシュートPSと通常シュートNSとの間で相違していてもよいが、一例として継続時間に応じて増加するようにパワーシュートPSと通常シュートNSとの間で一致している。
【0047】
次に、図9を参照してゲーム装置2の制御系の要部を説明する。ゲーム装置2には、コンピュータとしての制御ユニット21と、記憶手段としての記憶部22とが設けられる。制御ユニット21は、所定のコンピュータプログラムに従って各種の処理を実行するプロセッサの一例としてのCPUと、その動作に必要な内部メモリその他の周辺装置とを組み合わせたコンピュータとして構成されている。制御ユニット21には、制御ユニット21のハードウエア資源とソフトウエア資源としてのゲームプログラムPGとの組合せによって実現される各種の論理的装置が設けられるが、図9の例では、マッチング部23、進行制御部24、及び表示制御部25が示されている。
【0048】
マッチング部23は、ユーザと対選相手との間のマッチングに関連する各種の処理を実行する論理的装置である。例えば、ユーザが他のゲーム装置2を使用してサッカーゲームをプレイする他のユーザ(対戦相手)と対戦する場合、サーバ3を介したマッチングが必要になるが、マッチング部23はそのマッチングに関連する各種の周知な処理を実行する。
【0049】
進行制御部24は、ゲームの進行を制御するための各種の処理を実行する論理的装置である。このような処理には、サッカーゲームをプレイするための各種のゲーム画面を適宜に切り替えたり、各種の時間を計測したり、或いは各種ルール等の判定を実行したりする処理が含まれる。進行制御部24は、このような処理の一例として、シュート決定処理を実行する。シュート決定処理の手順の詳細は後述する。
【0050】
表示制御部25は、ゲーム画面に含まれる各種のオブジェクトの表示を制御するための各種の処理を実行する論理的装置である。このような処理には、例えば全体画面50においてユーザの操作結果に応じた動作をユーザの操作対象の選手PLに実行させたり、サーバ3を介して対戦相手の操作結果を取得してその操作結果に基づく動作を対戦相手の操作対象の選手PLに実行させたりする処理が含まれる。例えば、表示制御部25が実行する処理には、シュート等に対応する各種のボールBIの移動表示を実行したり、シュート等を実行するように選手PLを動作させたりする処理が含まれる。表示制御部25は、このような処理の一例として、表示制御処理を実行する。表示制御処理の手順の詳細は後述する。
【0051】
記憶部22は、ハードディスク、半導体記憶装置といった不揮発性記憶媒体(コンピュータ読み取り可能な記憶媒体)を含んだ記憶ユニットによって実現される外部記憶装置である。記憶部22には、上述したゲームプログラムPGとともに、各種のデータが記録されるが、図9の例ではゲームデータGDが示されている。ゲームデータGDは、ゲームプログラムPGに従ってユーザにサッカーゲームをプレイさせるためデータである。ゲームデータGDは、例えばサッカーゲーム用の各種の画像を表示するための画像データ、各種のBGMを再生するためのBGMデータといった各種のデータを含んでいてよいが、図9の例では選手データGD1が示されている。
【0052】
選手データGD1は、サッカーゲームに含まれる各種のキャラクタを定義するためのデータである。このようなキャラクタには選手PLが含まれ、選手データGD1には一例として各選手PLを定義する各種のパラメータが記録される。また、そのようなパラメータには、例えば名前、画像、走力、或いはキック力等が含まれる。
【0053】
記憶部22には、例えばその他にもプレイデータ、或いはIDデータといった各種のデータが適宜に記憶されていてよい。プレイデータは、各ユーザの過去のプレイ実績に関する情報が記述されたデータである。プレイデータは、例えば、前回までのプレイ結果(過去の実績)を次回以降に引き継ぐため、或いは各ユーザに固有の設定内容を引き継ぐために使用される。例えば、サッカーゲームの各選手PLがプレイ状況に応じて成長する場合、その成長分のパラメータの情報は、適宜に管理されてよいが、一例として過去の実績としてプレイデータによって管理される。この場合、各選手PLのパラメータはプレイデータ(変化分)、及び選手データGD1(初期値)との組合せにより再現される。IDデータは各種のIDを管理するためのデータである。このようなデータには、各ユーザを識別するためのユーザIDが含まれる。プレイデータはユーザIDを介して管理されるため、ユーザIDはプレイデータの生成、或いは取得等のために使用される。プレイデータ及びIDデータ等は適宜に記憶部22に記憶されてよいが、一例として必要な部分を含むようにサーバ3から提供される。
【0054】
制御ユニット21には各種の出力装置及び入力装置が適宜に接続され得るが、図9の例では上述のコントローラ6、及びモニタ7が示されている。モニタ7は、全体画面50、或いはマッチアップ画面60といったサッカーゲームのための各種のゲーム画面を表示するための周知の表示装置である。モニタ7は、制御ユニット21からの出力信号に従ってサッカーゲームを提供するための各種のゲーム画面(画像)を表示する。同様に、コントローラ6は、各種操作部が設けられた周知の入力装置である。コントローラ6は、各操作部への各種操作に応じた信号を制御ユニット21に出力する。
【0055】
次に、図10図11を参照して、シュート決定処理、及び表示制御処理について説明する。シュート決定処理は、ユーザによってシュートが指示された場合にその指示に基づいてシュートの種類、及び速度等を決定するための処理である。図10の例は、速度決定操作、及び種類指定操作に基づいてシュートが指示される場合のシュート決定処理を示している。この場合、進行制御部24は、全体画面50等の選手PLによるシュート(換言すればユーザによるシュートの指示)が許容されるゲーム画面において速度決定操作(例えば左操作ボタン13を押す操作)が実行される毎に図10のシュート決定処理を開始し、まず種類指定操作があるか否か判別する(ステップS101)。種類指定操作は、一例としてL1ボタン15L1、或いはR2ボタン15R2への押す操作によって実現される。このため、進行制御部24は、ステップS101においてL1ボタン15L1、或いはR2ボタン15R2に押す操作が実行されているか否か判別する。そして、L1ボタン15L1、或いはR2ボタン15R2に押す操作が実行されていない場合、つまり種類指定操作がない場合、進行制御部24は、ステップS103に進む。
【0056】
一方、L1ボタン15L1、或いはR2ボタン15R2に押す操作が実行されている場合、つまり種類指定操作がある場合、進行制御部24は種類指定操作の詳細を判別する(ステップS102)。種類指定操作の詳細には、例えば押す操作の対象、つまりL1ボタン15L1、及びR2ボタン15R2の判別が含まれる。また、押す操作の対象がR2ボタン15R2である場合、種類指定操作の詳細にはその押す操作の操作量が更に含まれる。つまり、進行制御部24は、ステップS102において押す操作の対象、或いはR2ボタン15R2への押す操作の操作量といった詳細を判別する。
【0057】
ステップS102において詳細を判別した後、或いはステップS101において種類指定操作がないと判別した後において、進行制御部24は、シュートの種類を判別する(ステップS103)。具体的には、進行制御部24はステップS101において種類指定操作がないと判別した場合、シュートの種類を通常シュートNSと判別する。また、進行制御部24は種類指定操作がL1ボタン15L1を押す操作に該当する場合、シュートの種類をループシュートLPと判別する。一方、進行制御部24は種類指定操作がR2ボタン15R2を押す操作に該当する場合、その押す操作の操作量に応じてシュートの種類を判別する。例えば、R2ボタン15R2を押す操作の操作量が第1範囲OV1に属する場合、進行制御部24は種類指定操作がないと判別し、やはりシュートの種類を通常シュートNSと判別する。一方、R2ボタン15R2を押す操作の操作量が第2範囲OV2に属する場合、進行制御部24はシュートの種類をコントロールシュートCOと判別する。また、R2ボタン15R2を押す操作の操作量が第3範囲OV3に属する場合、進行制御部24はシュートの種類をパワーシュートPSと判別する。
【0058】
続いて進行制御部24は、速度決定操作の継続時間に基づいて各シュートにおけるボールBIの速度及び上昇角度を決定する(ステップS104)。この決定は、シュートの種類毎に設定される速度及び上昇角度に関する増加規則に従って実行される。例えば、通常シュートNSの場合、進行制御部24は、まず左操作ボタン13に対する押す操作の継続時間を判別し、図7の例の(1)及び(2)において上のグラムで示される通常シュートNSの増加規則に従ってその継続時間に対応する速度及び角度を決定する。パワーシュートPSの場合、図7の例の(1)、及び(2)のパワーシュートPSの規則のいずれが適用されてもよく、例えば(1)及び(2)のいずれも下のグラフで示されるパワーシュートPSの増加規則が組み合わされた規則が適用されてもよいが、一例として(1)の増加規則が適用される。このため、進行制御部24は、図7の例の(1)で示されるパワーシュートPSの速度、及び角度の増加規則に従って継続時間に対応する速度及び角度を決定する。ループシュートLP、及びコントロールシュートCOの場合も同様である。つまり、進行制御部24は、ループシュートLPに適用される所定の増加規則、或いはコントロールシュートCOに適用される所定の増加規則(例えば通常シュートNS及びパワーシュートPSのいずれの規則とも異なる図5の例の規則)に従って継続時間に対応する速度及び角度を決定する。そして、ボールBIの速度及び角度を決定した後に進行制御部24は今回のシュート決定処理を終了する。
【0059】
図10の手順により、ユーザの指示に基づいて四種類のシュートにおけるボールBIの速度、及び角度が決定される。具体的には、種類指定操作によりシュートの種類が決定され、種類毎に適用される増加規則及び速度決定操作の継続時間に基づいてボールBIの速度、及び高さが決定される。換言すれば、ユーザの指示に応じて四種類のシュートが実現されるように種類毎に適用される増加規則に従ってボールBIの速度、及び高さが決定される。
【0060】
表示制御処理は、ユーザによるシュートの指示に基づいて、そのシュートが実現されるように選手PL、及びボールBIの表示を制御するための処理である。表示制御部25は、図10の処理においてボールBIの速度及び角度を決定する毎(図10の処理を終了する毎)に図11の表示制御処理を開始し、まずボールBIを持つ選手PLに一連のシュート動作を開始させる(S201)。つまり、表示制御部25は一連のシュート動作を実行するように、選手PLの動作を制御する。また、一連のシュート動作は、シュートの種類に応じて相違する場合がある。この場合、表示制御部25は、まず図10の処理結果に基づいてシュートの種類を特定し、そのシュートの種類に応じたシュート動作を開始させる。例えば、シュートの種類が通常シュートNSに該当する場合、表示制御部25は一連のシュート動作として図8の例の(1)に示す開始時の動作を開始させる。あるいは、シュートの種類がパワーシュートPSに該当する場合、表示制御部25は一連のシュート動作として図8の例の(2)に示す開始時の動作を開始させる。
【0061】
続いて表示制御部25は、一連のシュート動作が終了するまで(例えば蹴る動作が終了するまで)にボールBIがディフェンス動作を通じてディフェンス側の選手PLに奪われたか否か判別する(ステップS202)。ボールBIがディフェンス側の選手PLに奪われた場合、表示制御部25は、シュートの失敗を演出するための所定の失敗動作(例えば躓く動作)を選手PLが実行するように、選手PLの動作を制御する。そして、その制御の後に表示制御部25は今回の表示制御処理を終了する。
【0062】
一方、一連のシュート動作の終了までボールBIがディフェンス側の選手PLに奪われなかった場合、表示制御部25はボールBIの移動を開始させる(ステップS204)。つまり、一連のシュート動作に伴うシュート(ボールBIの移動)が実現されるように、表示制御部25はボールBIの表示を制御する。また、方向指示操作が実行されている場合にはその指示結果がボールBIの移動に反映される。このため、表示制御部25は方向指示操作の結果を取得し、その結果をボールBIの移動に反映する。より具体的には、表示制御部25は方向指示操作によって指示された方向に図10の処理において決定した速度及び高さにて移動するように、ボールBIの表示を制御する。また、この移動は一連のシュート動作における蹴る動作に合わせて開始されるように実行されるが、例えば通常シュートNS、及びパワーシュートPSのように蹴る動作の終了までの時間に差が生じる場合、その終了に合わせて実行される(換言すればボールBIの移動開始に合わせて蹴る動作が実行される)。このため、ボールBIの速度等の決定から実際のボールBIの移動開始までの期間には、シュートの種類(例えばパワーシュートPSの方が通常シュートNSよりも遅い等)に応じて差が生じ得る。
【0063】
続いて表示制御部25は、所定の事後動作を実行するように選手PLの動作を制御する(ステップS205)。事後動作は適宜に設定されてよく、省略されてもよいが、例えばボールBIを蹴った後に足を振り抜く動作が事後動作として実行される。そして、この制御の後に表示制御部25は今回の表示制御処理を終了する。これにより、全体画面50等のゲーム画面においてシュートが実現されるように選手PL、及びBIの表示が制御される。より具体的には、シュートの種類に応じた一連の動作を実行するように選手PLの動作が制御され、かつそのシュートの種類に応じた速度等で移動するようにボールBIの表示が制御される。結果として、例えばパワーシュートPSのシュート動作の終了(例えば蹴る動作)が、通常シュートNSのシュート動作の終了よりも遅くなり、ボールBIの移動開始も遅くなるといったシュートに応じた演出も実現される。
【0064】
以上に説明したように、この形態によれば、例えばパワーシュートPSの実行が指示された場合には、通常シュートNSに適用される増加規則とは別の増加規則に従って左操作ボタン13を押す操作の継続時間に応じてボールBIの移動速度及び上昇角度が決定され、その移動速度及び上昇角度で移動するようにボールBIが表示される。つまり、パワーシュートPSの指示を通じて、移動速度と上昇角度との関係が通常シュートNSと相違するパワーシュートPSが実現される。これにより、左操作ボタン13を押す操作の継続時間でボールBIの移動速度及び上昇角度の両方が決定される場合において、通常シュートNS及びパワーシュートPSといったシュートの種類を増やすことができる。
【0065】
より具体的には、R2ボタン15R2が操作されない場合には通常シュートNSが、R2ボタン15R2を最大量まで押し込む最大操作が実行されている場合にはパワーシュートPSが、それぞれ実行される。つまり、同じように左操作ボタン13が同じ時間だけ押されていても、R2ボタン15R2への最大操作があるか否かによって通常シュートNSとパワーシュートPSとが使い分けられる。パワーシュートPSには、同じ時間だけ左操作ボタン13が操作された場合において通常シュートNSに適用される増加規則よりも低くて速いシュートとなるような増加規則が適用される。このため、所定方向(ユーザの指定の方向)に向かって水平方向において真っ直ぐに移動する同種のストレートなシュートとして、増加規則の相違する二種類のシュートを用意することができる。より具体的には、所定方向(ユーザの指定の方向)に向かって水平方向において真っ直ぐに移動する同種のストレートなシュートでありながら、通常シュートNSよりも低くて速いパワーシュートPSを実現することができる。
【0066】
また、通常シュートNSの増加規則における移動速度の初期値と同じ値、及び上昇角度の初期値と同じ値が、パワーシュートPSの増加規則における移動速度の初期値、及び上昇角度の初期値にそれぞれ適用される場合、左操作ボタン13への押す操作の継続時間が比較的短いときにおいて、パワーシュートPSと通常シュートNSとの間のボールBIの移動速度、及び上昇角度を一致させる(あるいは、ほぼ同等にする)ことができる。シュートとしては低く速いシュートの方が効果的な可能性が高いため、パワーシュートPSの有用性は通常シュートNSよりも高いと考えられる。増加規則における初期値を一致させることにより、パワーシュートPSと通常シュートNSとの間のボールBIの移動速度等の相違を抑制することができるので、左操作ボタン13への押す操作の継続時間が比較的短い場合にまでパワーシュートPSの効果が生じることを抑制できる。
【0067】
同様に、パワーシュートPSのシュート動作として通常シュートNSのシュート動作よりも遅い動作が適用される場合、インターセプトの可能性が高くなるというデメリットをパワーシュートPSに生じさせることができる。このようなデメリットによってもパワーシュートPSの効果を抑制することができるので、パワーシュートPSへの依存の増加、換言すれば通常シュートNSの使用頻度の低下を抑制することができる。
【0068】
また、R2ボタン15R2への同様の操作が操作量に応じてコントロールシュートCO、及びパワーシュートPSの二種類のシュートの指示として機能する場合、R2ボタン15R2を押すという一つの操作を二つのシュートの指示として使い分けることができ、その一方をパワーシュートPSの指示として活用することができる。これにより、操作量のみに依存する直感的な操作で二つのシュートの使い分けを実現することができる。
【0069】
以上の形態において、ゲーム装置2の進行制御部24が、図10の手順のステップS104を実行することにより本発明の速度決定手段として機能する。また、ゲーム装置2の表示制御部25が、図11の手順を実行することにより本発明の表示制御手段及びキャラクタ制御手段として機能する。具体的には、表示制御部25が図11の手順のステップS204を実行することにより表示制御手段として、ステップS201を実行することによりキャラクタ制御手段として、それぞれ機能する。
【0070】
本発明は上述した形態に限定されず、適宜の変形又は変更が施された形態にて実施されてよい。例えば、上述の形態では、R2ボタン15R2の第1範囲OV1は無操作に対応するように設定されている。しかし、本発明は、このような形態に限定されない。例えば、R2ボタン15R2の第1範囲OV1には、積極的な操作に該当する操作量が設定され、通常シュートNSはその第1範囲OV1に該当する操作量だけR2ボタン15R2を積極的に押す操作により指示されてもよい。つまり、一つのR2ボタン15R2が操作量に応じて三種類のシュートの種類指定操作として機能してよい。この場合、第1範囲OV1に該当する操作量だけR2ボタン15R2を積極的に押す操作が、本発明の第1操作として機能する。
【0071】
上述の形態では、パワーシュートPSのシュート動作として通常シュートNSのシュート動作よりも遅い動作(以下、遅延動作と呼ぶ場合がある)が採用されている。しかし、本発明は、このような形態に限定されない。例えば、遅延動作には適宜に例外が設定されてもよい。具体的には、例えばボールBIに向かって選手PLが速い速度で移動しているときにパワーシュートPSが指示された場合には、球速が速くなる必然性があることから遅延動作が回避されてもよい。つまり、この場合、パワーシュートPSは、通常シュートNSと同様の動作、或いは通常シュートNSと相違するものの同程度で蹴る動作まで終了する動作によって実現されてよい。あるいは、遅延動作は特定の状況に限定されて適用されてもよい。例えば、ゴールGOと反対方向(自陣のゴールGO方向)を向いているときにパワーシュートPSが指示された場合に、シュートのためにゴールGO(敵側)を向くアジャスト動作が自動で適用されてもよく、そのようなアジャスト動作が適用される場合にのみ遅延動作が実行されてもよい。つまり、各種のシュートに適さない状況においてパワーシュートPSが指示された場合にのみ遅延動作が適用され、それ以外の場合にはパワーシュートPSにも通常シュートNSと同程度の時間のシュート動作が適用されてもよい。これらの場合、遅延動作を享受するか、遅延動作を回避するための動作を実行するかといった戦略性をパワーシュートPSの指示に持たせることができる。
【0072】
また、上述の形態では、ゲーム装置2が図10図11の処理を実行している。結果として、ゲーム装置2の単体(あるいはゲーム装置2の制御ユニット21単体)が本発明のゲームシステムとして機能している。しかし、本発明は、このような形態に限定されない。例えば、ゲーム装置2の役割(例えば図10図11の処理等)の全部或いは一部をサーバ3が実行してもよい。このため、例えば図10図11の処理の全部をサーバ3が実行する場合、サーバ3単体(複数のサーバ装置の組み合わせにより実現される場合を含む)が本発明のゲームシステムとして機能してもよい。あるいは、その反対にサーバ3の役割の全部、又は一部をゲーム装置2が実行してもよい。この場合、サーバ3は省略されてもよい。
【0073】
上述した実施の形態及び変形例のそれぞれから導き出される本発明の各種の態様を以下に記載する。なお、以下の説明では、本発明の各態様の理解を容易にするために添付図面に図示された対応する部材を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【0074】
本発明のコンピュータプログラムは、ユーザによって複数種類の指示が入力される入力装置(6)と、前記複数種類の指示を通じて動作させるキャラクタ(PL)、及び当該キャラクタの動作を通じて操作されるボール(BI)を含むゲーム画面(50)を表示する表示装置(7)とに接続され、前記ボールの移動速度及び上昇角度の指示としての速度指示を含むシュート指示が前記ユーザによって実行された場合に、所定方向に向かって移動するシュートとして前記速度指示の継続時間に応じて前記ボールの移動速度及び上昇角度が増加する所定の第1規則に従った第1シュート(NS)を実行するように前記キャラクタが動作するサッカーゲームを提供するゲームシステム(2)に組み込まれるコンピュータ(21)を、前記第1シュートと同様の前記所定方向に移動するシュートとして第2シュート(PS)に関連付けられる特定の指示が前記シュート指示の一部として実行された場合に、前記速度指示の継続時間に応じて前記第1規則と異なる規則としての第2規則に従って前記ボールの移動速度及び上昇角度が増加するように前記第2シュートにおける前記ボールの移動速度及び上昇角度を決定する速度決定手段(24)、及び前記第2シュートとして前記第2規則に従って決定された移動速度及び上昇角度で前記ボールが移動するように、前記ボールの表示を制御する表示制御手段(25)、として機能させるものである。
【0075】
本発明によれば、特定の指示が実行された場合には、第1規則とは別の第2規則に従って速度指示の継続時間に応じてボールの移動速度及び上昇角度が決定され、その移動速度及び上昇角度で移動するようにボールが表示される。つまり、特定の指示を通じて、移動速度と上昇角度との関係が第1シュートと相違する第2シュートが実現される。これにより、速度指示の継続時間でボールの移動速度及び上昇角度の両方が決定されるサッカーゲームにおいて、第1シュート及び第2シュートといったシュートの種類を増やすことができる。
【0076】
第2シュートとして、第1シュートと同様の所定方向に向かって移動する各種のシュートが採用されてよい。また、所定方向は適宜に設定されてよく、例えば予め設定された固定的な方向であってもよいし、ユーザの指示に応じて設定される方向であってもよい。例えば、本発明のコンピュータプログラムの一態様において、前記シュート指示は、前記入力装置を介して入力される指示として前記ボールの移動方向を指示するように実行される方向指示(14L)を含み、前記第1シュート、及び前記第2シュートは、いずれも前記所定方向として前記方向指示によって前記ユーザによって指定された移動方向に向かって真っ直ぐ移動する同種のシュートとして構成されてもよい。この場合、ユーザによって指定された移動方向に向かって真っ直ぐ移動する同種のシュートとして、速度指示の継続時間に応じたボールの移動速度と上昇角度との間の関係が相違する複数のシュートを用意することができる。
【0077】
特定の指示を含む複数種類の指示は適宜に実現されてよい。例えば、特定の指示はユーザによる特定の動作であってもよい。この場合、入力装置としてユーザの動作を検出する検出装置が機能してもよい。あるいは、各指示は適宜の操作部を介して入力されてもよい。この場合、入力装置には、その各指示が実行される操作部が適宜に設けられていてよい。例えば、本発明のコンピュータプログラムの一態様において、前記入力装置には、前記特定の指示が実行されるシュート用操作部(15R2)が設けられ、前記シュート用操作部に対する操作は、当該操作の操作量に応じて設定される第1操作、及び第2操作を含み、前記特定の指示は、前記第2操作に割り当てられてもよい。この場合、一つのシュート用操作部を操作量に応じて二つの操作として使い分けることができ、その一方を特定の指示として活用することができる。
【0078】
第1操作には適宜の役割が割り当てられてよい。例えば、第1操作にはドリブル等のシュートとは別の役割が割り当てられてもよい。あるいは、第1操作には第2シュートとは別のシュートの指示が割り当てられてもよい。例えば、入力装置にシュート用操作部が設けられる態様において、前記第1操作には、前記第1シュート及び前記第2シュートと別の第3シュート(CO)が用意される場合の当該第3シュート、或いは前記第1シュートのいずれか一方の指示が割り当てられ、前記速度決定手段は、前記シュート用操作部に前記第2操作に属する操作量の操作が実行された場合に、前記第2規則に従って前記ボールの移動速度及び上昇角度を決定するとともに、前記第1操作が実行された場合に当該第1操作に割り当てられる前記第1シュートの指示に基づいて前記第1規則に従って前記ボールの移動速度及び上昇角度が増加するように、或いは前記第1操作に割り当てられる前記第3シュートの指示に基づいて前記速度指示の継続時間に応じて前記第1規則及び前記第2規則のいずれとも異なる規則としての第3規則に従って前記ボールの移動速度及び上昇角度が増加するように、前記第1シュート、或いは前記第3シュートにおける前記ボールの移動速度及び上昇角度を決定し、前記表示制御手段は、前記第1操作が実行された場合に前記第1シュート、或いは前記第3シュートとして前記第1規則、或いは前記第3規則に従って決定された移動速度及び上昇角度で前記ボールが移動するように、前記ボールの表示を制御してもよい。この場合、一つのシュート用操作部を操作量に応じて二種類のシュートの指示として使い分けることができる。
【0079】
第1シュートは適宜に指示されてよく、例えば速度指示のみが実行された場合に第1シュートの指示と判断されてもよい。つまり、特定の指示等のシュートの種類は指示されず、速度指示のみにより第1シュートは指示されてもよい。あるいは、第1シュートも第2シュートと同様に第1シュートを指示する積極的な指示が設けられてもよい。この場合、そのような指示は適宜に実現されてよく、例えば上述のように第1操作により実現されてもよい。第3シュートの指示についても同様である。例えば、入力装置にシュート用操作部が設けられる態様において、前記シュート用操作部に対する操作は、当該操作の操作量に応じて設定される第3操作を更に含み、前記第1操作、及び前記第3操作には、前記第1シュート、前記第3シュートの指示がそれぞれ割り当てられ、前記速度決定手段は、前記第1操作が実行された場合には前記第1規則に従って、前記第3操作が実行された場合には前記第3規則に従って、それぞれ前記ボールの移動速度及び上昇角度が増加するように前記第1シュート、及び前記第3シュートにおける前記ボールの移動速度及び上昇角度を決定してもよい。この場合、一つのシュート用操作部を操作量に応じて三種類のシュートの指示として使い分けることができる。
【0080】
第1規則、及び第2規則として各種の規則が適宜に設定されてよい。例えば、速度指示の継続時間に応じて速度が一次関数的(線形的)に増加する規則、二次関数的に増加する規則、指数関数的に増加する規則、或いは段階的に増加する規則といった各種の規則が速度の増加に関する規則として適用されてよい。また、これらの増加の規則において初期値は適宜に設定されてよい。例えば、初期値としてゼロが設定され、速度指示が一定以上継続されないとシュートとして成立しなくてもよい(移動速度ゼロのため移動が発生しない)。あるいは、初期値としてゼロ以外の適宜の値が設定されてもよい。角度に関しても同様である。そして、これらの速度に関する規則及び角度に関する規則の適宜の組合せが、第1規則、或いは第2規則に適用されてよい。また、第2規則における移動速度の初期値及び上昇角度の初期値は、第1規則における移動速度の初期値及び上昇角度の初期値と一致していても、適宜に相違していてもよい。例えば、本発明のコンピュータプログラムの一態様において、前記第1規則、及び前記第2規則は、いずれも前記ボールの移動速度及び上昇角度の両方が前記速度指示の継続時間に応じて線形に増加するように設定され、前記ボールの移動速度の初期値及び前記ボールの上昇角度の初期値には、前記第1規則、及び前記第2規則のいずれにも同じ値が設定されてもよい。この場合、比較的短時間の速度指示において第1シュートと第2シュートとの間の移動速度等の相違を抑制することができる。
【0081】
第2規則として第1規則と相違する適宜の規則が適用されてよい。例えば、第2規則として、速度指示の継続時間に応じた移動速度及び上昇角度の増加率が第1規則より大きい規則が採用されても、小さい規則が採用されてもよい。また、これらの相違は各規則の特性に応じて適宜に生じてよく、速度指示の継続時間の一部に生じても全部に生じてもよい。例えば、本発明の第1規則及び第2規則のいずれにも線形の規則が適用される態様において、前記第2規則として、前記第1規則における前記ボールの上昇角度と同様に増加する線形が適用される前記ボールの上昇角度と前記1規則における前記ボールの移動速度よりも増加速度の速い線形が適用される前記ボールの移動速度とを利用する角度共通型の規則、或いは前記第1規則における前記ボールの移動速度と同様に増加する線形が適用される前記ボールの移動速度と前記1規則における前記ボールの上昇角度よりも増加速度の遅い線形が適用される前記ボールの上昇角度とを利用する速度共通型の規則のいずれか一方が利用されてもよい。この場合、第2シュートとして第1シュートと同種のシュートでありながら、第1シュートよりも低くて速いシュートを実現することができる。
【0082】
第1シュート及び第2シュートはゲーム画面において適宜に表現されてよい。例えば、本発明のコンピュータプログラムの一態様において、前記表示制御手段は、前記ボールの移動速度及び上昇角度の決定から前記ボールの移動開始までの期間が前記第1シュートよりも前記第2シュートの方が遅くなるように前記ボールの表示を制御してもよい。また、この態様において、前記コンピュータを、前記第2シュートが実行される場合に、前記ボールの移動開始に合わせて前記ボールを蹴る動作を実行させることにより、当該ボールを蹴る動作までの一連の動作として前記第1シュートにおける一連の動作よりも前記ボールを蹴る動作の時期が遅い動作を前記キャラクタが実行するように、前記キャラクタの動作を制御するキャラクタ制御手段(25)として更に機能させる態様が採用されてもよい。
【0083】
一方、本発明のゲームシステムは、ユーザによって複数種類の指示が入力される入力装置(6)と、前記複数種類の指示を通じて動作させるキャラクタ(PL)、及び当該キャラクタの動作を通じて操作されるボール(BI)を含むゲーム画面(50)を表示する表示装置(7)とに接続され、前記ボールの移動速度及び上昇角度の指示としての速度指示を含むシュート指示が前記ユーザによって実行された場合に、所定方向に向かって移動するシュートとして前記速度指示の継続時間に応じて前記ボールの移動速度及び上昇角度が増加する所定の第1規則に従った第1シュート(NS)を実行するように前記キャラクタが動作するサッカーゲームを提供するゲームシステム(2)であって、前記第1シュートと同様の前記所定方向に移動するシュートとして第2シュート(PS)に関連付けられる特定の指示が前記シュート指示の一部として実行された場合に、前記速度指示の継続時間に応じて前記第1規則と異なる規則としての第2規則に従って前記ボールの移動速度及び上昇角度が増加するように前記第2シュートにおける前記ボールの移動速度及び上昇角度を決定する速度決定手段(24)と、前記第2シュートとして前記第2規則に従って決定された移動速度及び上昇角度で前記ボールが移動するように、前記ボールの表示を制御する表示制御手段(25)と、を備えるものである。
【0084】
また、本発明の制御方法は、ユーザによって複数種類の指示が入力される入力装置(6)と、前記複数種類の指示を通じて動作させるキャラクタ(PL)、及び当該キャラクタの動作を通じて操作されるボール(BI)を含むゲーム画面(50)を表示する表示装置(7)とに接続され、前記ボールの移動速度及び上昇角度の指示としての速度指示を含むシュート指示が前記ユーザによって実行された場合に、所定方向に向かって移動するシュートとして前記速度指示の継続時間に応じて前記ボールの移動速度及び上昇角度が増加する所定の第1規則に従った第1シュート(NS)を実行するように前記キャラクタが動作するサッカーゲームを提供するゲームシステム(2)に組み込まれるコンピュータ(21)に、前記第1シュートと同様の前記所定方向に移動するシュートとして第2シュート(PS)に関連付けられる特定の指示が前記シュート指示の一部として実行された場合に、前記速度指示の継続時間に応じて前記第1規則と異なる規則としての第2規則に従って前記ボールの移動速度及び上昇角度が増加するように前記第2シュートにおける前記ボールの移動速度及び上昇角度を決定する速度決定手順と、前記第2シュートとして前記第2規則に従って決定された移動速度及び上昇角度で前記ボールが移動するように、前記ボールの表示を制御する表示制御手順と、を実行させる、ものである。本発明のコンピュータプログラム、或いは制御方法が実行されることにより、本発明のゲームシステムを実現することができる。
【符号の説明】
【0085】
2 ゲーム装置(ゲームシステム)
6 コントローラ(入力装置)
7 モニタ(表示装置)
21 制御ユニット(コンピュータ)
24 進行制御部(速度決定手段)
25 表示制御部(表示制御手段、キャラクタ制御手段)
50 全体画面(ゲーム画面)
BI ボール(移動オブジェクト)
CO コントロールシュート(第3シュート)
NS 通常シュート(第1シュート)
PG ゲームプログラム(コンピュータプログラム)
PL 選手(キャラクタ)
PS パワーシュート(第2シュート)
15R2 R2ボタン(シュート用操作部)
図1
図2
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図11