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特開2023-99961プログラム、情報処理装置および情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023099961
(43)【公開日】2023-07-14
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理装置および情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/5375 20140101AFI20230707BHJP
   A63F 13/55 20140101ALI20230707BHJP
【FI】
A63F13/5375
A63F13/55
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022000268
(22)【出願日】2022-01-04
(71)【出願人】
【識別番号】511249637
【氏名又は名称】株式会社Cygames
(74)【代理人】
【識別番号】100135666
【弁理士】
【氏名又は名称】原 弘晃
(74)【代理人】
【識別番号】100131680
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 健一
(72)【発明者】
【氏名】梶 泰幸
(72)【発明者】
【氏名】阿部 祐斗
(72)【発明者】
【氏名】平口 明臣
(57)【要約】
【課題】 プレイヤーに移動が制限されていることを感じさせずにゲームを進行させることができるようにすること。
【解決手段】 境界を示唆する表示が表示されない特定透明オブジェクトがゲームフィールドに配置されつつ、特定透明オブジェクトに自キャラクターが接近して、自キャラクターと特定透明オブジェクトの距離が所定距離以下になると、自キャラクターが特定透明オブジェクトから離れるようにプレイヤーを誘導する誘導動作がガイドキャラクターによって行われ、自キャラクターが特定透明オブジェクトから離れるようにプレイヤーを誘導する誘導台詞の文字が台詞表示領域に表示され、誘導台詞の音声がスピーカーから出力される。
【選択図】 図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤーが操作可能な第1オブジェクトとプレイヤーが操作不可能な第2オブジェクトの仮想空間における移動を制御するオブジェクト制御部と、
前記第2オブジェクトによりプレイヤーに提供されるゲーム情報を決定するゲーム情報決定部としてコンピューターを機能させ、
前記オブジェクト制御部は、
前記仮想空間に設定された境界を前記第1オブジェクトが越えないように前記第1オブジェクトの移動を制限し、
前記ゲーム情報決定部は、
前記第1オブジェクトが前記境界に接近すると、所定条件下で前記ゲーム情報として前記第1オブジェクトが前記境界から離れるように誘導する誘導情報の提供を決定するプログラム。
【請求項2】
請求項1において、
前記オブジェクト制御部は、
前記誘導情報の提供が決定されると、前記第1オブジェクトが前記境界から離れるように誘導する動作を前記第2オブジェクトに行わせるプログラム。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記オブジェクト制御部は、
前記誘導情報の提供が決定されると、前記境界に接近するように前記第2オブジェクトを移動させるプログラム。
【請求項4】
請求項1~3のいずれかにおいて、
前記ゲーム情報に対応するゲーム情報表示を表示させる表示制御部としてコンピューターを更に機能させ、
前記表示制御部は、
前記ゲーム情報表示として前記誘導情報に対応する誘導情報表示を表示させるプログラム。
【請求項5】
プレイヤーが操作可能な第1オブジェクトとプレイヤーが操作不可能な第2オブジェクトの前記仮想空間における移動を制御するオブジェクト制御部と、
前記第2オブジェクトによりプレイヤーに提供されるゲーム情報を決定するゲーム情報決定部を含み、
前記オブジェクト制御部は、
前記仮想空間に設定された境界を前記第1オブジェクトが越えないように前記第1オブジェクトの移動を制限し、
前記ゲーム情報決定部は、
前記第1オブジェクトが前記境界に接近すると、所定条件下で前記ゲーム情報として前記第1オブジェクトが前記境界から離れるように誘導する誘導情報の提供を決定する情報処理装置。
【請求項6】
コンピューターにより実行される情報処理方法であって、
プレイヤーが操作可能な第1オブジェクトとプレイヤーが操作不可能な第2オブジェクトの前記仮想空間における移動を制御し、
前記第2オブジェクトによりプレイヤーに提供されるゲーム情報を決定し、
前記仮想空間に設定された境界を前記第1オブジェクトが越えないように前記第1オブジェクトの移動を制限し、
前記第1オブジェクトが前記境界に接近すると、所定条件下で前記ゲーム情報として前記第1オブジェクトが前記境界から離れるように誘導する誘導情報の提供を決定する情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、情報処理装置および情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、キャラクターなどのオブジェクトが配置される仮想空間(仮想的な3次元空間)において仮想カメラ(所与の視点)から見た画像を生成する情報処理装置が知られている。この種の情報処理装置には、プレイヤーが操作するプレイヤーキャラクターに追従するように移動するノンプレイヤーキャラクターを表示させ、ノンプレイヤーキャラクターにプレイヤーのゲームを補助させるものがある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-85845号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この種の情報処理装置では、ゲームを円滑に進行させるために仮想空間におけるプレイヤーキャラクターの移動が制限される場合があるが、プレイヤーに移動が制限されていることを感じさせずにゲームを進行させることが好ましい。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、プレイヤーに移動が制限されていることを感じさせずにゲームを進行させることができるプログラム、情報処理装置および情報処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明は、プレイヤーが操作可能な第1オブジェクトとプレイヤーが操作不可能な第2オブジェクトの仮想空間における移動を制御するオブジェクト制御部と、前記第2オブジェクトによりプレイヤーに提供されるゲーム情報を決定するゲーム情報決定部としてコンピューターを機能させ、前記オブジェクト制御部は、前記仮想空間に設定された境界を前記第1オブジェクトが越えないように前記第1オブジェクトの移動を制限し、前記ゲーム情報決定部は、前記第1オブジェクトが前記境界に接近すると、所定条件下で前記ゲーム情報として前記第1オブジェクトが前記境界から離れるように誘導する誘導情報の提供を決定するプログラムに関するものである。
【0007】
本発明では、仮想空間に設定された境界を第1オブジェクトが越えないように第1オブジェクトの移動を制限しつつも、第2オブジェクトによりプレイヤーに提供されるゲーム情報として、第1オブジェクトが境界から離れるように誘導する誘導情報が提供されるため、プレイヤーに移動が制限されていることを感じさせずにゲームを円滑に進行させることができる。
【0008】
(2)また本発明は、前記オブジェクト制御部は、前記誘導情報の提供が決定されると、前記第1オブジェクトが前記境界から離れるように誘導する動作を前記第2オブジェクトに行わせるようにしてもよい。
【0009】
このようにすれば、第2オブジェクトの動作により、第1オブジェクトを境界から離れさせる操作を行うようにプレイヤーを誘導することができる。
【0010】
(3)また本発明は、前記オブジェクト制御部は、前記誘導情報の提供が決定されると、前記境界に接近するように前記第2オブジェクトを移動させるようにしてもよい。
【0011】
このようにすれば、第2オブジェクトが境界に接近するように移動することにより、第1オブジェクトを境界から離れさせる操作を行うようにプレイヤーを誘導することができる。
【0012】
(4)また本発明は、前記ゲーム情報に対応するゲーム情報表示を表示させる表示制御部としてコンピューターを更に機能させ、前記表示制御部は、前記ゲーム情報表示として前記誘導情報に対応する誘導情報表示を表示させるようにしてもよい。
【0013】
このようにすれば、第2オブジェクトの誘導情報表示により、第1オブジェクトを境界から離れさせる操作を行うようにプレイヤーを誘導することができる。
【0014】
(5)また本発明は、プレイヤーが操作可能な第1オブジェクトとプレイヤーが操作不可能な第2オブジェクトの前記仮想空間における移動を制御するオブジェクト制御部と、前記第2オブジェクトによりプレイヤーに提供されるゲーム情報を決定するゲーム情報決定部を含み、前記オブジェクト制御部は、前記仮想空間に設定された境界を前記第1オブジェクトが越えないように前記第1オブジェクトの移動を制限し、前記ゲーム情報決定部は、前記第1オブジェクトが前記境界に接近すると、所定条件下で前記ゲーム情報として前記第1オブジェクトが前記境界から離れるように誘導する誘導情報の提供を決定する情報処理装置に関するものである。
【0015】
(6)また本発明は、コンピューターにより実行される情報処理方法であって、プレイヤーが操作可能な第1オブジェクトとプレイヤーが操作不可能な第2オブジェクトの前記仮想空間における移動を制御し、前記第2オブジェクトによりプレイヤーに提供されるゲーム情報を決定し、前記仮想空間に設定された境界を前記第1オブジェクトが越えないように前記第1オブジェクトの移動を制限し、前記第1オブジェクトが前記境界に接近すると、所定条件下で前記ゲーム情報として前記第1オブジェクトが前記境界から離れるように誘導する誘導情報の提供を決定する情報処理方法に関するものである。
【0016】
(7)また本発明は、プレイヤーが操作可能な第1オブジェクトとプレイヤーが操作不可能な第2オブジェクトの仮想空間における移動を制御するオブジェクト制御部と、前記第2オブジェクトによりプレイヤーに提供されるゲーム情報を決定するゲーム情報決定部としてコンピューターを機能させ、前記オブジェクト制御部は、前記仮想空間に設定された境界を前記第1オブジェクトが越えないように前記第1オブジェクトの移動を制限し、前記ゲーム情報決定部は、前記第1オブジェクトが前記境界に接近すると、所定条件下で前記ゲーム情報として前記第1オブジェクトが前記境界から離れるように誘導する誘導情報の提供を決定するプログラムを格納する非一時的にコンピューターが読み取り可能な情報記憶媒体に関するものである。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施形態の情報処理システムの構成を示す概略ブロック図である。
図2】本発明の実施形態のサーバー装置の機能を示す機能ブロック図である。
図3】本発明の実施形態の端末装置の機能を示す機能ブロック図である。
図4】本発明の実施形態の端末装置に表示される画像を示す図である。
図5】本発明の実施形態の端末装置のコントローラーを示す図である。
図6】本発明の実施形態の仮想3次元空間を示す図である。
図7】本発明の実施形態の端末装置に表示される画像を示す図である。
図8】本発明の実施形態の端末装置に表示される画像を示す図である。
図9】本発明の実施形態の処理の流れを示すフローチャートである。
図10】本発明の実施形態の処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下では、本発明の実施形態について説明する。なお以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0019】
1.情報処理システムの構成
図1は、本実施形態の情報処理システム10の構成を示す概略ブロック図である。図1に示すように情報処理システム10では、サーバー装置12と複数の端末装置14が、インターネット、携帯電話網、LAN、WANなどのネットワーク16により接続されており、いわゆるクライアント・サーバー方式の通信システムが構成されている。そして複数の端末装置14のそれぞれは、ネットワーク16を介してサーバー装置12と互いに通信を行って種々の情報を送受信したり、ネットワーク16およびサーバー装置12を介して他の端末装置14と互いに通信を行って種々の情報を送受信したりする。
【0020】
サーバー装置12は、CPU等のプロセッサー、ROMやRAM等の主記憶装置、ハードディスク等の外部記憶装置、キーボード等の入力装置、液晶ディスプレイ等の表示装置、通信装置等を備えている。そしてサーバー装置12では、CPUが、主記憶装置に記憶されているプログラムや、外部記憶装置から主記憶装置にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行し、通信装置によって端末装置14からの情報を受信したり、端末装置14に情報を送信したりする。
【0021】
端末装置14は、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピューター、携帯ゲーム機、据え置きゲーム機など種々の形態の情報処理装置とすることができ、これらもCPU等のプロセッサー、ROMやRAM等の主記憶装置、フラッシュメモリ、ハードディスク等の外部記憶装置、タッチパネルやキーボード、マイク等の入力装置、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等の表示装置、スピーカー等の音出力装置、通信装置等を備えている。そして端末装置14でも、CPUが、主記憶装置に記憶されているプログラムや、外部記憶装置から主記憶装置にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行し、通信装置によってサーバー装置12からの情報を受信したり、サーバー装置12や他の端末装置14に情報を送信したりする。
【0022】
図2は、本実施形態のサーバー装置12の機能を示す機能ブロック図である。図2に示すように、本実施形態のサーバー装置12は、サーバー情報記憶媒体20、サーバー記憶部30、サーバー通信部36、サーバー情報処理部40を含む。なお、図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0023】
サーバー情報記憶媒体20は、サーバー情報処理部40やサーバー通信部36が各種の処理を行うためのプログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、フラッシュメモリ、ハードディスク、光ディスク(DVD、BD)などにより実現できる。すなわちサーバー情報記憶媒体20には、本実施形態の各部としてコンピューターを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピューターに実行させるためのプログラム)が記憶されている。
【0024】
サーバー記憶部30は、サーバー情報処理部40やサーバー通信部36のワーク領域となるものであり、その機能はRAM(メインメモリ)や、VRAM(ビデオメモリ)などにより実現できる。詳細にはサーバー記憶部30は、サーバー情報記憶媒体20からプログラムやデータが読み込まれる主記憶部32を含む。
【0025】
サーバー通信部36は、外部ネットワーク(例えば他のサーバー装置12や端末装置14)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサー(CPU(メインプロセッサー)、GPU(描画プロセッサー)、DSP等)、または通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0026】
サーバー情報処理部40は、サーバー通信部36が受信した受信データや、サーバー記憶部30の各種プログラムやデータなどに基づいて、ゲーム処理などの各種処理を、主記憶部32をワーク領域として行うものであり、その機能は、各種プロセッサー、ASICなどのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0027】
そしてサーバー情報処理部40は、サーバーゲーム処理部42、サーバー通信制御部48を含む。なおこれらの一部を省略する構成としてもよい。
【0028】
サーバーゲーム処理部42は、サーバー通信部36が受信した受信データや、サーバー情報処理部40で行われる種々の処理の結果や、主記憶部32に読み込まれたプログラムやデータなどに基づいて、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、複数種類のゲーム機能のうち選択されたゲーム機能を実行する処理、複数のプレイヤー(プレイヤー識別情報、プレイヤーID)をマッチングして1つのグループを形成する処理、1つのグループを形成する複数のプレイヤーを共通のゲームに参加させる処理、対戦ゲームを制御する処理、ゲームを進行させる処理、プレイヤーに付与するキャラクターやアイテムなどのゲーム媒体を複数のゲーム媒体から抽選により決定する処理、イベント発生条件が満たされた場合にイベントを発生させる処理、ゲーム結果を演算する処理、あるいはゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などを行う。
【0029】
サーバー通信制御部48は、サーバー通信部36に他のサーバー装置12あるいは端末装置14と通信を行わせ、種々の情報を送受信するための処理を行う。例えばサーバー通信制御部48は、プレイヤーを情報処理システム10に新規登録する処理に必要な情報や、プレイヤーを情報処理システム10にログインさせる処理に必要な情報や、ログインさせたプレイヤーと協力あるいは対戦する相手プレイヤーを設定する処理に必要な情報や、複数の端末装置14を同期させる処理に必要な情報や、複数の端末装置14において共通のゲームを実行するための処理に必要な情報などをサーバー通信部36に送受信させる。またサーバー通信制御部48は、情報の宛先を示す宛先情報や、情報の送信元を示す送信元情報や、情報を生成した情報処理システム10を識別する識別情報などもサーバー通信部36に送受信させる。
【0030】
図3は、本実施形態の端末装置14の機能を示す機能ブロック図である。図3に示すように、本実施形態の端末装置14は、プレイヤー入力検出部50、表示部52、音出力部54、端末情報記憶媒体56、端末記憶部60、端末通信部66、端末情報処理部100を含む。なお、図3の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0031】
プレイヤー入力検出部50は、プレイヤーによる端末装置14に対する入力をプレイヤー入力として検出するためのものであり、その機能は、タッチセンサー、スイッチ、光学センサー、可変抵抗式センサー(ポテンショメーター)、加速度センサー、マイクなどにより実現できる。
【0032】
表示部52は、表示画面に画像を表示するものであり、その機能は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどにより実現できる。
【0033】
音出力部54は、音を出力するものであり、その機能は、スピーカー、ヘッドフォンなどにより実現できる。
【0034】
端末情報記憶媒体56は、端末情報処理部100や端末通信部66が各種の処理を行うためのプログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、フラッシュメモリ、ハードディスク、光ディスク(DVD、BD)などにより実現できる。すなわち端末情報記憶媒体56には、本実施形態の各部としてコンピューターを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピューターに実行させるためのプログラム)が記憶されている。
【0035】
端末記憶部60は、端末情報処理部100や端末通信部66のワーク領域となるものであり、その機能はRAM(メインメモリ)や、VRAM(ビデオメモリ)などにより実現できる。詳細には端末記憶部60は、端末情報記憶媒体56からプログラムやデータが読み込まれる主記憶部62と、表示部52に表示させる画像が描画される描画バッファ64を含む。
【0036】
端末通信部66は、外部ネットワーク(例えばサーバー装置12や他の端末装置14)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサーまたは通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0037】
なお本実施形態の各部としてコンピューターを機能させるためのプログラム(データ)は、サーバー装置12からネットワーク16および端末通信部66を介して端末装置14の端末情報記憶媒体56(あるいは主記憶部62)にダウンロードするようにしてもよく、このようなサーバー装置12の使用も本発明の範囲内に含めることができる。
【0038】
端末情報処理部100は、プレイヤー入力検出部50が検出したプレイヤー入力や、端末通信部66が受信した受信データや、端末記憶部60の各種プログラムやデータなどに基づいて、ゲーム処理、画像生成処理、音生成処理などの各種処理を、主記憶部62をワーク領域として行うものであり、その機能は、各種プロセッサー(CPU(メインプロセッサー)、GPU(描画プロセッサー)、DSP等)、ASICなどのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0039】
そして端末情報処理部100は、端末ゲーム処理部110、入力受付部120、表示制御部130、画像生成部140、音制御部150、端末通信制御部160を含む。なおこれらの一部を省略する構成としてもよい。
【0040】
端末ゲーム処理部110(ゲーム処理部)は、プレイヤー入力検出部50が検出したプレイヤー入力や、端末通信部66が受信した受信データや、端末情報処理部100で行われる種々の処理の結果や、主記憶部62に読み込まれたプログラムやデータなどに基づいて、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、複数種類のゲーム機能のうち選択されたゲーム機能を実行する処理、自端末のプレイヤー(プレイヤー、プレイヤーID)を他端末のプレイヤー(他のプレイヤー、他のプレイヤーID)とマッチングさせて共通のゲームに参加させるための処理、対戦ゲームを制御する処理、ゲームを進行させる処理、イベント発生条件が満たされた場合にイベントを発生させる処理、自端末のプレイヤーあるいはキャラクターの各種のパラメーターを更新する処理、ゲーム結果を演算する処理、あるいはゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などを行う。
【0041】
特に端末ゲーム処理部110は、ゲームを円滑に進行させたり、プレイヤーがゲームを継続する意欲を増加させたりするためにプレイヤーに提供されるゲーム情報を決定するゲーム情報決定部112を含む。ゲーム情報決定部112は、プレイヤー入力検出部50が検出したプレイヤー入力や、端末通信部66が受信した受信データや、端末情報処理部100で行われる種々の処理の結果や、主記憶部62に読み込まれたプログラムやデータなどに基づいて、複数種類のゲーム情報からプレイヤーに提供されるゲーム情報を決定する。
【0042】
入力受付部120は、プレイヤー入力検出部50が検出したプレイヤー入力や、端末通信部66が受信した受信データや、端末情報処理部100で行われる種々の処理の結果や、主記憶部62に読み込まれたプログラムやデータなどに基づいて、プレイヤーの入力を状況に応じた入力として受け付けたり、プレイヤーの入力を受け付けないようにしたりする。例えば、ボタンなどのGUIが表示されている状態でGUIがタップされると、表示されているGUIの種類に応じた入力として受け付ける。
【0043】
表示制御部130は、表示部52に表示される画像の表示制御を行う。具体的には、プレイヤー入力検出部50が検出したプレイヤー入力や、端末通信部66が受信した受信データや、端末情報処理部100で行われる種々の処理の結果や、主記憶部62に読み込まれたプログラムやデータなどに基づいて、種々のオブジェクトやプリレンダリング画像(ムービー画像)の表示内容、表示態様、表示タイミングなどの表示制御を行う。
【0044】
例えば、背景を表示するための背景オブジェクト、エフェクトを表示するためのエフェクトオブジェクト、ボタンなどのGUI(Graphic User Interface)を表示するためのGUIオブジェクト、プレイヤーが移動や動作を操作可能な自キャラクターやプレイヤーが移動や動作を操作不可能な1または複数のノンプレイヤーキャラクターを表示するためのキャラクターオブジェクト、建物、道具、乗り物、地形などのキャラクター以外の物を表示するための非キャラクターオブジェクトなどの種々のオブジェクトのオブジェクトデータ、および種々のプリレンダリング画像の画像データが、端末情報記憶媒体56に記憶されている。
【0045】
そして表示制御部130は、実行中のゲーム機能の種類や、ゲームの進行状況などに応じて、主記憶部62に読み込まれたオブジェクトデータやプリレンダリング画像の画像データに基づいて、オブジェクトやプリレンダリング画像の表示制御を行う。
【0046】
ここで表示制御部130は、3次元ゲーム画像を表示させる場合には、主記憶部62に読み込まれたオブジェクトデータに基づいて、オブジェクトを表すポリゴン、自由曲面、二次元画像などのプリミティブで構成されるオブジェクトを、仮想3次元空間(仮想空間)に配置したり、移動あるいは動作させたりする処理を行う。また表示制御部130は、仮想3次元空間内の所与(任意)の視点から見える画像を生成するための仮想カメラ(視点)の位置、向き(視線方向)および画角(視野範囲)を制御する処理を行う。
【0047】
より詳細には、表示制御部130は、オブジェクト制御部132、仮想カメラ制御部134を含む。
【0048】
オブジェクト制御部132は、ポリゴンなどのプリミティブ面で構成される各種オブジェクトを仮想3次元空間に配置する処理を行う。具体的には、オブジェクト制御部132は、プレイヤー入力検出部50が検出したプレイヤー入力や、端末通信部66が受信した受信データや、端末情報処理部100で行われる種々の処理の結果や、主記憶部62に読み込まれたプログラムやデータなどに基づいて、1フレーム(1/30秒)ごとに、ワールド座標系でのオブジェクトの位置や向き(回転角度)を決定し、決定した位置(3次元座標)に決定した向きでオブジェクトを配置する。
【0049】
またオブジェクト制御部132は、自キャラクターやノンプレイヤーキャラクターなどの移動または動作するオブジェクトの移動演算や動作演算(移動または動作シミュレーション)を行う。具体的には、オブジェクト制御部132は、プレイヤー入力検出部50が検出したプレイヤー入力や、端末通信部66が受信した受信データや、端末情報処理部100で行われる種々の処理の結果や、主記憶部62に読み込まれた移動アルゴリズム、動作アルゴリズムや、モーションデータなどに基づいて、1フレームごとに、オブジェクトの移動情報(位置、回転角度、速度、加速度など)や動作情報(オブジェクトを構成する各パーツの位置、回転角度、速度、加速度など)を求め、仮想3次元空間内でオブジェクトを移動させたり、オブジェクトを構成する複数のパーツのそれぞれを動作(アニメーション)させたりする処理を行う。またオブジェクト制御部132は、オブジェクト同士が接触したか否かを判定し、オブジェクト同士が接触する場合には、オブジェクト同士が重ならないようにオブジェクトの移動や動作を制限する処理を行う。
【0050】
特に、オブジェクトがキャラクターオブジェクトである場合には、オブジェクト制御部132は、各キャラクターに対応づけられたモーションデータに基づいて、キャラクターオブジェクトの動作を制御する。具体的には、モーションデータには、キャラクターオブジェクトのスケルトンを構成する各骨(キャラクターを構成するパーツオブジェクト、関節、モーション骨)の位置や回転角度(親の骨に対する子の骨の回転角度)などが含まれ、オブジェクト制御部132は、モーションデータに基づいてキャラクターオブジェクトのスケルトンを構成する各骨を動かすことで、またはスケルトン形状を変形させることで、キャラクターオブジェクトの攻撃動作、防御動作、移動動作などを制御する。
【0051】
仮想カメラ制御部134は、仮想3次元空間内の所与(任意)の視点から見える画像を生成するための仮想カメラ(視点)を制御する処理を行う。具体的には、プレイヤー入力検出部50が検出したプレイヤー入力や、端末通信部66が受信した受信データや、端末情報処理部100で行われる種々の処理の結果や、主記憶部62に読み込まれたプログラムや仮想カメラ制御データなどに基づいて、1フレーム(1/30秒)ごとに、ワールド座標系での仮想カメラの位置、向き(回転角度)、画角を決定し、決定した位置に決定した向きと画角で仮想カメラを配置する。
【0052】
ここで、仮想カメラの向きは、仮想カメラが見る点である注視点を仮想3次元空間内に設定し、設定された注視点を向くように仮想カメラの向きを制御するようにしてもよい。また、仮想カメラの画角は、画角を拡大、縮小させることにより制御してもよいし、オブジェクトを投影するスクリーン(投影面)と仮想カメラとの距離を変化させることにより制御してもよい。なお、仮想カメラの画角を狭くする、またはスクリーンと仮想カメラの距離を遠ざけることにより対象オブジェクトをズームアップする画像を生成することができ、仮想カメラの画角を広くする、またはスクリーンと仮想カメラの距離を近づけることにより対象オブジェクトからズームバックする画像を生成することができる。
【0053】
また仮想カメラ制御部134は、プレイヤー入力に基づいて移動や動作を行う自キャラクターの位置および向きの変化に仮想カメラが追従するように、また、プレイヤー入力に基づいて仮想カメラの位置、向き、画角が変化するように、仮想カメラの位置、向き、画角を制御する。
【0054】
また仮想カメラ制御部134は、仮想カメラの位置(移動経路)、向き、画角、注視点を特定するための仮想カメラ制御データに基づいて、仮想カメラの位置が予め決められた位置に移動したり、予め決められた移動経路で移動したり、仮想カメラの向きが予め決められた回転角度で回転したり、仮想カメラの画角が予め決められた画角に変化したりするように、仮想カメラの位置、向き、画角を制御する。仮想カメラ制御データには、1フレームごとの仮想カメラの位置、回転角度、画角、注視点の位置や、仮想カメラの位置、回転角度、画角、注視点の1フレームごとの変化量、変化率、変化期間(フレーム数)などが含まれるようにしてもよい。
【0055】
画像生成部140は、プレイヤー入力検出部50が検出したプレイヤー入力や、端末通信部66が受信した受信データや、端末情報処理部100で行われる種々の処理の結果、特に表示制御部130で行われる種々の処理の結果や、主記憶部62に読み込まれたプログラムやデータなどに基づいて、1フレームごとに描画バッファ64にゲーム画像を描画する処理を行うことにより、各種のオブジェクトや、各種のプリレンダリング画像が表示されるゲーム画像を生成し、生成したゲーム画像を表示部52に出力してゲーム画像を表示させる。
【0056】
3次元ゲーム画像を生成する場合には、表示制御部130の各種の処理結果に基づいて、オブジェクト(モデル)の各頂点の頂点データ(頂点の位置座標、テクスチャ座標、色データ、法線ベクトル或いはα値等)を含むオブジェクトデータ(モデルデータ)が取得され、取得したオブジェクトデータに含まれる頂点データに基づいて、頂点処理(頂点シェーダによるシェーディング)が行われる。
【0057】
頂点処理では、頂点処理プログラム(頂点シェーダプログラム)に従って、頂点の移動処理や、座標変換(ワールド座標変換、カメラ座標変換)、クリッピング処理、あるいは透視変換等のジオメトリ処理が行われ、その処理結果に基づいて、オブジェクトを構成する頂点群について与えられた頂点データが変更(更新、調整)される。
【0058】
頂点処理が行われると、頂点処理後の頂点データに基づいてラスタライズ(走査変換)が行われ、ポリゴン(プリミティブ)の面とピクセル(画素)とが対応づけられる。ラスタライズが行われると、画像を構成するピクセル(表示画面を構成するフラグメント)を描画するピクセル処理(ピクセルシェーダによるシェーディング、フラグメント処理)が行われる。
【0059】
ピクセル処理では、ピクセル処理プログラム(ピクセルシェーダプログラム)に従って、テクスチャマッピング、隠面消去、色データの設定/変更、半透明合成、アンチエイリアス等の各種処理を行って、画像を構成するピクセルの最終的な描画色を決定し、透視変換されたオブジェクトの描画色を描画バッファ64(ピクセル単位で画像情報を記憶できるバッファ、レンダリングターゲット)に出力(描画)する。すなわち、ピクセル処理では、画像情報(色値、輝度値、Z値、法線、α値等)をピクセル単位で設定あるいは変更するパーピクセル処理が行われる。これにより、仮想3次元空間内において仮想カメラ(所与の視点)から見える画像が生成される。
【0060】
音制御部150は、端末情報処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、楽曲、BGM、効果音、または音声などのゲーム音を生成し、音出力部54に出力する。
【0061】
端末通信制御部160は、端末通信部66にサーバー装置12あるいは他の端末装置14と通信を行わせ、種々の情報を送受信させるための処理を行う。例えば端末通信制御部160は、プレイヤーを情報処理システム10に新規登録する処理に必要な情報や、プレイヤーを情報処理システム10にログインさせる処理に必要な情報や、ログインさせたプレイヤーと協力あるいは対戦する相手プレイヤーを設定する処理に必要な情報や、複数の端末装置14を同期させる処理に必要な情報や、複数の端末装置14において共通のゲームを実行するための処理に必要な情報などを端末通信部66に送受信させる。また端末通信制御部160は、情報の宛先を示す宛先情報や、情報の送信元を示す送信元情報や、情報を生成した情報処理システム10を識別する識別情報なども端末通信部66に送受信させる。
【0062】
なお、端末装置14の端末情報記憶媒体56の機能の全部または一部、端末記憶部60の機能の全部または一部、端末通信部66の機能の全部または一部、端末情報処理部100の機能の全部または一部を、サーバー装置12が備えるようにしてもよいし、サーバー装置12のサーバー情報記憶媒体20の機能の全部または一部、サーバー記憶部30の機能の全部または一部、サーバー通信部36の機能の全部または一部、サーバー情報処理部40の機能の全部または一部を、端末装置14が備えるようにしてもよい。
【0063】
2.本実施形態の制御手法
以下では、本実施形態の制御手法について、端末装置14をコンソールビデオゲーム機として、本実施形態のゲームプログラムをコンソールビデオゲーム機のゲームアプリケーションとして適用した場合を例に挙げて詳細に説明する。
【0064】
図4は、本実施形態のゲームプログラムにより生成され、ディスプレイ200に表示されるゲーム画像の例を示す図である。本実施形態のゲームプログラムは、三人称視点のアクションゲームを実行可能に構成されており、図4に示すように、自キャラクター(第1オブジェクト)の右後方から自キャラクターを見た画像を生成し、ディスプレイ200に表示させる。図4の例では、自キャラクターの前方にノンプレイヤーキャラクターである2人の敵キャラクターが表示されている。
【0065】
プレイヤーは、ディスプレイ200を見ながら、図5に示すコンソールビデオゲーム機のコントローラー202を用いて自キャラクターを移動させたり動作させたりする入力を行い、所与のアルゴリズムにより移動したり動作したりする複数の敵キャラクターとバトルを行うゲームを楽しむ。
【0066】
図5に示すように、コントローラー202には、左アナログスティック204、右アナログスティック206、複数のボタン208、方向パッド210等が設けられており、左アナログスティック204、右アナログスティック206が倒された方向と量は、可変抵抗式センサーによって検出される。
【0067】
そして、左アナログスティック204を倒す操作が行われると、自キャラクターを移動させる移動入力として検出され、左アナログスティック204が倒された方向と量に応じて自キャラクターが移動する。右アナログスティック206を倒す操作が行われると、仮想カメラの向きを変化させる仮想カメラ入力として検出され、右アナログスティック206が倒された方向と量に応じて仮想カメラの向きが変化する。
【0068】
また、いずれかのボタン208や方向パッド210を押す操作が行われると、押されたボタン208の種類や押された方向パッド210の位置に応じて、自キャラクターに敵キャラクターへの攻撃アクションを行わせる攻撃入力として検出されたり、自キャラクターに敵キャラクターの攻撃に対する回避アクションを行わせる回避入力として検出されたりする。
【0069】
仮想カメラは、基本的には、自キャラクターの位置から右後方に所定の距離をおいた基準位置に配置され、自キャラクターの向きに対して僅かに左方向に傾くように向けられており、図4に示すように、自キャラクターは、ディスプレイ200の表示領域の中心から左下方にずれた位置に表示される。そして、自キャラクターの位置や向きが変化すると、自キャラクターの位置や向きの変化に追従するように仮想カメラの位置や向きが制御される。
【0070】
また図4に示すように、自キャラクターの頭上には、ゲームの進行に応じてゲームに関するゲーム情報をプレイヤーに提供することによりプレイヤーをガイドするガイドキャラクター(第2オブジェクト)が表示される。そしてガイドキャラクターは、プレイヤーが操作不可能なノンプレイヤーキャラクターとなっており、自キャラクターの位置や動作、敵キャラクターの位置や動作、時間の経過、ミッションの達成などの各種の条件が満たされたことに基づいて、ゲーム情報の提供として、満たされた条件に対応するガイドキャラクターの動作が行われたり、満たされた条件に対応するガイドキャラクターの台詞の音声がスピーカーから出力されたり、出力された台詞の音声に対応するガイドキャラクターの台詞の文字や満たされた条件に対応するガイドキャラクターの台詞の文字がディスプレイ200の表示領域の下部の台詞表示領域に表示されたりする。
【0071】
台詞表示領域の左端には、台詞を言っているキャラクターのアイコンと名称が表示されることにより、台詞の文字がどのキャラクターに対応するものであるか示される。図4の例では、台詞表示領域にガイドキャラクターの台詞の文字が表示されているため、ガイドキャラクターのアイコンと名称が表示されている。
【0072】
ここでゲーム情報には、例えば、自キャラクターが進むべき方向や自キャラクターが行うべき行動などを指示あるいは示唆する誘導情報、敵キャラクターの状況、敵キャラクターの行動、敵キャラクターの弱点、敵キャラクターを攻撃するタイミング、戦闘の終了などの戦闘に関する情報、村や地形や村人などのノンプレイヤーキャラクターに関する情報、プレイヤーを賞賛などのゲームに関する各種の情報が含まれ、各種のゲーム情報は端末情報記憶媒体56に格納されている。
【0073】
図4の例では、敵キャラクターが出現したため、敵キャラクターを発見したことに対応するガイドキャラクターの動作が行われ、敵キャラクターを発見したことに対応するガイドキャラクターの台詞の音声が出力されるとともに、出力された台詞の音声に対応するガイドキャラクターの台詞の文字が台詞表示領域に表示されている。
【0074】
またガイドキャラクターは、基本的には自キャラクターの頭上やや前方の通常位置を浮遊しており、自キャラクターの位置や向きが変化すると、自キャラクターの位置や向きの変化に追従するようにガイドキャラクターの位置や向きが制御される。
【0075】
そして、自キャラクターと敵キャラクターが戦闘状態になると、戦闘の妨げにならないようにするため、ガイドキャラクターは通常位置よりも高い退避位置に退避するように制御され、仮想カメラを頭上に向けない限り表示されなくなる。なおガイドキャラクターについては、自キャラクターまたは敵キャラクターの攻撃がヒットしたか否かが判定されず、自キャラクターまたは敵キャラクターの攻撃がガイドキャラクターによって妨げられることはない。
【0076】
図6は、仮想3次元空間に設定されるゲームフィールドを上から見た図である。自キャラクターは、実線で描かれたゲームフィールドの内側を基本的には自由に移動することができるが、1つのゲームフィールドの複数の異なる場所のそれぞれに、自キャラクターが到達したことを判定する領域である判定領域が設けられている。判定領域は、自キャラクターがゲームフィールドを先に進むためには必ず通過するように、ゲームフィールドを塞ぐように設けられている。
【0077】
そして、複数の判定領域のそれぞれには、自キャラクターが達成すべきミッションが対応付けられており、各判定領域に自キャラクターが到達すると、到達した判定領域のミッションが達成されるまで、到達した判定領域に対応する領域であるミッション領域から自キャラクターが外に出ることができなくなるように制御される。
【0078】
図6の例では、図中左端部のゲームフィールド上に、ゲーム開始時に自キャラクターが配置されるスタート地点が設定され、図中中央部のゲームフィールドが細くなっている部分に、自キャラクターが最初に到達する1番目の判定領域が設けられている。
【0079】
1番目の判定領域には、困っている村人を助けるという1番目のミッションが対応づけられており、1番目の判定領域に自キャラクターが到達すると、村人が出現して自キャラクターに助けを求めてきて1番目のミッションが開始される。
【0080】
すると、1番目の判定領域の手前側と奥側に、自キャラクターが通過することができない(自キャラクターの移動が制限される)封鎖オブジェクトとして、透明で表示されない面状の透明オブジェクトが配置され(境界が設定され)、手前側の透明オブジェクトと奥側の透明オブジェクトの内側の領域が1番目のミッション領域となって、自キャラクターが1番目のミッション領域から外に出られなくなる。ただし、手前側の透明オブジェクトは、手前側から奥側にはキャラクターが通過することができ、奥側の透明オブジェクトは、奥側から手前側にはキャラクターが通過することができるため、ミッション領域が形成されてからも、ミッション領域の外側からミッション領域の内側にキャラクターが進入することができるようになっている。
【0081】
そして、1番目のミッションが達成されると、1番目のミッション領域の奥側の透明オブジェクトが排除され、自キャラクターがゲームフィールドを先に進むことができるようになるが、1番目のミッション領域の手前側の透明オブジェクトは維持され、自キャラクターがゲームフィールドを戻ることができないままとなる。
【0082】
また、図中右上部のゲームフィールドが細くなっている部分には、自キャラクターが2番目に到達する2番目の判定領域が設けられており、2番目の判定領域の奥側には、奥側の封鎖オブジェクトとして予め多数の岩オブジェクトがゲームフィールドを塞ぐように配置されている。2番目の判定領域には、敵のボスキャラクターを倒すという2番目のミッションが対応づけられており、2番目の判定領域に自キャラクターが到達すると、ボスキャラクターが出現して2番目のミッションが開始される。
【0083】
すると、2番目の判定領域の手前側に、封鎖オブジェクトとして透明オブジェクトが配置され、手前側の透明オブジェクトと奥側の岩オブジェクトの内側の領域が2番目のミッション領域となって、自キャラクターが2番目のミッション領域から外に出られなくなる。なお図6の例では、自キャラクターが2番目の判定領域に到達していないため、2番目の判定領域の手前側の透明オブジェクトはまだ配置されていない。
【0084】
そして、2番目のミッションが達成されると、倒されたボスキャラクターが岩オブジェクトに衝突して岩オブジェクトが排除され、自キャラクターがゲームフィールドを先に進むことができるようになるが、2番目のミッション領域の手前側の透明オブジェクトは維持され、自キャラクターがゲームフィールドを戻ることができないままとなる。
【0085】
こうして本実施形態では、1つのゲームフィールドの複数の異なる場所のそれぞれにおいて、自キャラクターが順にミッションを達成しながらゲームが進行されるようにしている。そして、ミッションが達成されると、排除される奥側の封鎖オブジェクトが注視されるように仮想カメラの向きが自動的に制御されることにより、自キャラクターが進むべき方向が示唆される。
【0086】
しかし、ミッション領域に透明オブジェクトが配置される場合には、自キャラクターが透明オブジェクトに接触すると、透明オブジェクトは表示されないにもかかわらず自キャラクターの移動が制限されるため、プレイヤーに不自然さを感じさせてしまう。
【0087】
ここで、透明オブジェクトに沿って境界線を表示させたり、透明オブジェクトの周囲に霧などを表示させたりすることにより、境界を示唆して自キャラクターを透明オブジェクトに接近させないようにプレイヤーを誘導することも考えられるが、1番目のミッションのように、困っている村人を助けるような場合には、透明オブジェクトに沿って境界線が表示されたり、透明オブジェクトの周囲に霧などが表示されたりすると、プレイヤーに移動が制限されていることを感じさせてしまう。
【0088】
そこで本実施形態では、1番目のミッション領域や2番目のミッション領域の透明オブジェクトとして、境界を示唆する表示が表示されない特定透明オブジェクトがゲームフィールドに配置されつつ、特定透明オブジェクトに自キャラクターが接近して、自キャラクターと特定透明オブジェクトの距離が所定距離以下になると(所定条件下で)、ガイドキャラクターによる誘導情報の提供として、自キャラクターが特定透明オブジェクトから離れるようにプレイヤーを誘導する誘導動作がガイドキャラクターによって行われ、自キャラクターが特定透明オブジェクトから離れるようにプレイヤーを誘導する誘導台詞の文字が台詞表示領域に表示され、誘導台詞の音声がスピーカーから出力される。
【0089】
図7の例では、1番目のミッションの実行中において、自キャラクターが奥側の特定透明オブジェクトに接近したため、ガイドキャラクターの誘導動作として、1番目のミッションの実行中に対応する第1誘導動作が決定され、決定された第1誘導動作として、ガイドキャラクターが通常位置から自キャラクターの前方の誘導位置に降りて来て(境界に接近するように移動し)、自キャラクターと特定透明オブジェクトの間で自キャラクターをたしなめるように左右に往復移動している。このときガイドキャラクターの周囲には、ガイドキャラクターを中心として面状に広がることにより、先に行けないように見えるエフェクト表示が表示される。
【0090】
そして、ガイドキャラクターの誘導台詞として、1番目のミッションの実行中に対応する第1誘導台詞が決定され、決定された第1誘導台詞の文字として、1番目のミッションを達成するように促す文字が台詞表示領域に表示され、決定された第1誘導台詞の音声として、1番目のミッションを達成するように促す音声がスピーカーから出力されている。
【0091】
なお、ガイドキャラクターの誘導動作は、自キャラクターの位置と向きに基づいて、誘導動作の動作データに従った予め定められた動作として行われる。また、ガイドキャラクターは、特定透明オブジェクトと接触したか否かは判定されず、特定透明オブジェクトによってガイドキャラクターの移動や動作が制限されることはない。
【0092】
また図8の例では、1番目のミッションの終了後において、自キャラクターが手前側の特定透明オブジェクトに接近したため、ガイドキャラクターの誘導動作として、1番目のミッションの終了後に対応する第2誘導動作が決定され、決定された第2誘導動作として、ガイドキャラクターが通常位置から誘導位置に降りて来て、自キャラクターと特定透明オブジェクトの間で自キャラクターを急かすように上下に往復移動している。このときガイドキャラクターの周囲には、エフェクト表示が表示されない。
【0093】
そして、ガイドキャラクターの誘導台詞として、1番目のミッションの終了後に対応する第2誘導台詞が決定され、決定された第2誘導台詞の文字として、先に進むことを促す文字が台詞表示領域に表示され、決定された第2誘導台詞の音声として、先に進むことを促す音声がスピーカーから出力されている。
【0094】
また図示しないが、2番目のミッションの実行中は、戦闘状態であるためガイドキャラクターは退避位置に退避しているが、自キャラクターが手前側の特定透明オブジェクトに接近すると、ガイドキャラクターの誘導動作として、2番目のミッションの実行中に対応する第1誘導動作が決定され、決定された第1誘導動作として、ガイドキャラクターが退避位置から誘導位置に降りて来て、自キャラクターと特定透明オブジェクトの間でプレイヤーを急かすように細かく左右に往復移動する。このときガイドキャラクターの周囲には、エフェクト表示が表示される。
【0095】
そして、ガイドキャラクターの誘導台詞として、2番目のミッションの実行中に対応する第1誘導台詞が決定され、決定された第1誘導台詞の文字として、2番目のミッションを達成するように促す文字が台詞表示領域に表示され、決定された第1誘導台詞の音声として、2番目のミッションを達成するように促す音声がスピーカーから出力される。
【0096】
一方、2番目のミッションの実行中であっても、自キャラクターが奥側の封鎖オブジェクトである岩オブジェクトに接近したことを条件としては、ガイドキャラクターの誘導動作や誘導台詞は決定されない。ただし、自キャラクターが岩オブジェクトに接近している状態で、敵キャラクターやボスキャラクターが攻撃して来た場合や、自キャラクターが所定時間にわたって移動も動作もしない場合など、所定の条件が満たされた場合には、誘導動作は決定されないものの、満たされた条件に対応するガイドキャラクターの台詞が決定され、決定された台詞の文字が台詞表示領域に表示され、決定された台詞の音声がスピーカーから出力される。
【0097】
また図示しないが、3番目のミッション領域の手前側と奥側には、封鎖オブジェクトとして透明オブジェクトが配置されるが、2番目のミッションの実行中では、手前側の透明オブジェクトと奥側の透明オブジェクトは、透明オブジェクトを透過して背景が見えつつも周囲に毒ガスが滞留しているような画像が表示されるため、境界を示唆する表示が表示される非特定透明オブジェクトとして設定される。
【0098】
そして、3番目のミッションの実行中は、自キャラクターが手前側の非特定透明オブジェクトまたは奥側の非特定透明オブジェクトに接近したことを条件としては、ガイドキャラクターの誘導動作や誘導台詞は決定されない。ただし、自キャラクターが非特定透明オブジェクトに接近している状態で、上述したような所定の条件が満たされた場合には、誘導動作は決定されないものの、満たされた条件に対応するガイドキャラクターの台詞が決定され、決定された台詞の文字が台詞表示領域に表示され、決定された台詞の音声がスピーカーから出力される。
【0099】
また、3番目のミッションが達成されると、毒ガスが消えるとともに3番目のミッション領域の奥側の非特定透明オブジェクトが排除され、自キャラクターがゲームフィールドを先に進むことができるようになるが、3番目のミッション領域の手前側の非特定透明オブジェクトは、毒ガスが消えるとともに特定透明オブジェクトに設定されて維持され、自キャラクターがゲームフィールドを戻ることができないままとなる。
【0100】
そして、3番目のミッションの終了後では、自キャラクターが手前側の特定透明オブジェクトに接近すると、ガイドキャラクターの誘導動作として、3番目のミッションの終了後に対応する第2誘導動作が決定され、決定された第2誘導動作として、ガイドキャラクターが通常位置から誘導位置に降りて来て、自キャラクターと特定透明オブジェクトの間で毒ガスによってふらついたように移動する。このときガイドキャラクターの周囲には、エフェクト表示が表示されない。
【0101】
そして、ガイドキャラクターの誘導台詞として、3番目のミッションの終了後に対応する第2誘導台詞が決定され、決定された第2誘導台詞の文字として、この場から立ち去ることを促す文字が台詞表示領域に表示され、決定された第2誘導台詞の音声として、この場から立ち去ることを促す音声がスピーカーから出力される。
【0102】
こうして本実施形態では、境界を示唆する表示が表示されない特定透明オブジェクトがゲームフィールドに配置されつつ、自キャラクターと特定透明オブジェクトの距離が所定距離以下になると、ガイドキャラクターによる誘導情報の提供が行われることにより、プレイヤーに移動が制限されていることを感じさせずにゲームを円滑に進行させることができる。
【0103】
以下では、本実施形態の端末装置14の端末情報処理部100で行われる処理の流れを、図9図10のフローチャートを用いて説明する。
【0104】
図9に示すミッション処理では、端末ゲーム処理部110が、自キャラクターが判定領域に到達したと判定すると(ステップS100でY)、到達した判定領域のミッションを開始させ(ステップS102)、オブジェクト制御部132が、到達した判定領域の封鎖オブジェクトを配置する(ステップS104)。すると、端末ゲーム処理部110が、ミッションが達成されたか否か判定し(ステップS106)、ミッションが達成されたと判定すると(ステップS106でY)、ミッションを終了させ(ステップS108)、オブジェクト制御部132が、奥側の封鎖オブジェクトを排除する(ステップS110)。
【0105】
図10に示すガイドキャラクター制御処理では、端末ゲーム処理部110が、自キャラクターと特定透明オブジェクトの距離が所定距離以下であると判定すると(ステップS120でY)、ミッションが実行中である場合には(ステップS122でY)、ゲーム情報決定部112が、実行中のミッションに対応する第1誘導動作と第1誘導台詞を決定する(ステップS124)。
【0106】
一方、ミッションが実行中でない場合、すなわちミッションが終了している場合には(ステップS122でN)、ゲーム情報決定部112が、実行中のミッションに対応する第2誘導動作と第2誘導台詞を決定する(ステップS126)。
【0107】
すると、オブジェクト制御部132が、決定された誘導動作をガイドキャラクターに行わせ(ステップS128)、表示制御部130が、決定された誘導台詞の文字を表示させ(ステップS130)、音制御部150が、決定された誘導台詞の音声を出力させる(ステップS132)。
【0108】
3.変形例
本発明は、上記の実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能であり、以下に変形例を紹介する。なお、上記実施形態や、以下において変形例として説明する各種の手法は、本発明を実現する手法として適宜組み合わせて採用することができる。
【0109】
まず上記実施形態では、判定領域に自キャラクターが到達すると、オブジェクト制御部132が、自キャラクターが通過することができない封鎖オブジェクトを配置することにより、自キャラクターの移動を制限する例を挙げて説明したが、オブジェクト制御部132が、自キャラクターが移動できる移動可能範囲(境界)を設定することにより、自キャラクターの移動を制限するようにしてもよい。そしてこの場合には、自キャラクターと移動可能範囲の外縁の距離が所定距離以下になると、ガイドキャラクターによる誘導情報の提供が行われるようにしてもよい。
【0110】
また上記実施形態では、自キャラクターと特定透明オブジェクトの距離が所定距離以下になると、ガイドキャラクターによる誘導情報の提供が行われる例を挙げて説明したが、自キャラクターと特定透明オブジェクトが接触すると(所定条件下で)、ガイドキャラクターによる誘導情報の提供が行われるようにしてもよい。
【0111】
また上記実施形態では、ガイドキャラクターの誘導動作では、自キャラクターの位置と向きに基づいて、誘導動作の動作データに従ってガイドキャラクターが通常位置あるいは退避位置から誘導位置に移動する例を挙げて説明したが、自キャラクターの位置と向きと特定透明オブジェクトの位置と向きに基づいて、ガイドキャラクターが通常位置あるいは退避位置から特定透明オブジェクトに接近して、自キャラクターと特定透明オブジェクトの間に移動するようにしてもよい。
【0112】
また上記実施形態では、本発明をソロプレイヤーのアクションゲームについて適用した場合の例を挙げて説明したが、本発明をマルチプレイヤーの対戦ゲームについて適用するようにしてもよく、この場合には、他のプレイヤーが自キャラクターの味方となるキャラクターを操作可能であるようにしてもよいし、他のプレイヤーが自キャラクターの敵となるキャラクターを操作可能であるようにしてもよい。また、ソロプレイヤーのゲームにおいて、自プレイヤーの味方となるキャラクターがノンプレイヤーキャラクターであるようにしてもよいし、マルチプレイヤーのゲームにおいて、自プレイヤーの味方となるキャラクターのうち、一部がノンプレイヤーキャラクターであり、一部が他のプレイヤーが操作可能なキャラクターであるようにしてもよいし、全部が他のプレイヤーが操作可能なキャラクターであるようにしてもよい。
【0113】
そしてこの場合には、他のプレイヤーが操作可能な他のプレイヤーのキャラクターにもガイドキャラクターが追従するが、プレイヤーのディスプレイ200に他のプレイヤーのガイドキャラクターが表示されるようにしてもよいし、表示されないようにしてもよい。また、味方となるノンプレイヤーキャラクターに追従するガイドキャラクターが表示されるようにしてもよい。
【0114】
またこの場合には、ゲーム情報に、他のプレイヤーのキャラクターや味方となるノンプレイヤーキャラクターの状況や行動などの他のプレイヤーのキャラクターや味方となるノンプレイヤーキャラクターに関する情報が含まれるようにしてもよい。
【0115】
また、1つのゲームフィールドに同時に複数のプレイヤーのキャラクターや味方となるノンプレイヤーキャラクターが存在する場合には、いずれか1人のプレイヤーのキャラクターあるいは味方となるノンプレイヤーキャラクターが判定領域に到達すると、封鎖オブジェクトが配置されてミッション領域が形成されるようにしてもよい。
【0116】
そしてこの場合には、ミッション領域の外側のキャラクターからミッション領域の内側のキャラクターへの攻撃や、回復スキルの発動やステータス強化などは無効となるようにしてもよい。そして、ミッション領域の外側の残りのプレイヤーのキャラクターは、ミッション領域の外側からミッション領域の内側に入ることができるが、ミッション領域の内側からミッション領域の外側に出ることができないようにしてもよい。
【0117】
また、ミッション領域の内側に入らないまま他のプレイヤーのキャラクターによってミッションが達成された場合には、ミッション領域の内側に入らなかったキャラクターのプレイヤーについては、排除される奥側の封鎖オブジェクトが自動的に注視される仮想カメラの制御は行われないが、維持されている手前側の封鎖オブジェクトを手前側から奥側に通過して、先に進むことができるようになっている。
【0118】
また上記実施形態では、本発明をアクションゲームに適用した場合の例を挙げて説明したが、本発明を格闘ゲーム、レースゲームなど、各種の三人称視点のゲームや各種の一人称視点のゲームに適用してもよい。
【0119】
また上記実施形態では、本発明をコンソールビデオゲーム機のゲームアプリに適用した場合を例に挙げて説明したが、本発明をスマートフォン(情報処理装置)や、店舗に設置されるアーケードゲーム装置(情報処理装置)に適用してもよい。そして、本発明をスマートフォンやアーケードゲーム装置に適用する場合にも、端末装置をスマートフォンやアーケードゲーム装置として、複数の端末装置がサーバー装置と互いに通信を行うようにしてもよく、この場合には、端末装置あるいはサーバー装置に本発明を適用することができる。また、サーバー装置12に接続されないスタンドアロンのゲーム装置に本発明を適用してもよい。
【符号の説明】
【0120】
10 情報処理システム、12 サーバー装置、14 端末装置、16 ネットワーク、
20 サーバー情報記憶媒体、30 サーバー記憶部、36 サーバー通信部、
40 サーバー情報処理部、42 サーバーゲーム処理部、48 サーバー通信制御部、
50 プレイヤー入力検出部、52 表示部、54 音出力部、
56 端末情報記憶媒体、60 端末記憶部、62 主記憶部、
64 描画バッファ、66 端末通信部、
100 端末情報処理部、110 端末ゲーム処理部、112 ゲーム情報決定部、
120 入力受付部、130 表示制御部、132 オブジェクト制御部、
134 仮想カメラ制御部、140 画像生成部、150 音制御部、
160 端末通信制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2023-06-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤーが操作可能な第1オブジェクトとプレイヤーが操作不可能な第2オブジェクトの仮想空間における移動を制御するオブジェクト制御部と、
前記第2オブジェクトからプレイヤーに提供されるゲーム情報を決定するゲーム情報決定部としてコンピューターを機能させ、
前記オブジェクト制御部は、
前記仮想空間に設定された境界を前記第1オブジェクトが越えないように前記第1オブジェクトの移動を制限し、
前記ゲーム情報決定部は、
前記第1オブジェクトが前記境界に接近すると、所定条件下で前記ゲーム情報として前記第1オブジェクトが前記境界から離れるように誘導する誘導情報の提供を決定し、
前記第2オブジェクトから前記誘導情報が提供される際に、前記境界により前記第2オブジェクトの移動が制限されないプログラム。
【請求項2】
請求項1において、
前記オブジェクト制御部は、
前記誘導情報の提供が決定されると、前記第1オブジェクトが前記境界から離れるように誘導する動作を前記第2オブジェクトに行わせるプログラム。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記オブジェクト制御部は、
前記誘導情報の提供が決定されると、前記境界に接近するように前記第2オブジェクトを移動させるプログラム。
【請求項4】
請求項1~3のいずれかにおいて、
前記ゲーム情報に対応するゲーム情報表示を表示させる表示制御部としてコンピューターを更に機能させ、
前記表示制御部は、
前記ゲーム情報表示として前記誘導情報に対応する誘導情報表示を表示させるプログラム。
【請求項5】
プレイヤーが操作可能な第1オブジェクトとプレイヤーが操作不可能な第2オブジェクトの仮想空間における移動を制御するオブジェクト制御部と、
前記第2オブジェクトからプレイヤーに提供されるゲーム情報を決定するゲーム情報決定部を含み、
前記オブジェクト制御部は、
前記仮想空間に設定された境界を前記第1オブジェクトが越えないように前記第1オブジェクトの移動を制限し、
前記ゲーム情報決定部は、
前記第1オブジェクトが前記境界に接近すると、所定条件下で前記ゲーム情報として前記第1オブジェクトが前記境界から離れるように誘導する誘導情報の提供を決定し、
前記第2オブジェクトから前記誘導情報が提供される際に、前記境界により前記第2オブジェクトの移動が制限されない情報処理装置。
【請求項6】
コンピューターにより実行される情報処理方法であって、
プレイヤーが操作可能な第1オブジェクトとプレイヤーが操作不可能な第2オブジェクトの仮想空間における移動を制御し、
前記第2オブジェクトからプレイヤーに提供されるゲーム情報を決定し、
前記仮想空間に設定された境界を前記第1オブジェクトが越えないように前記第1オブジェクトの移動を制限し、
前記第1オブジェクトが前記境界に接近すると、所定条件下で前記ゲーム情報として前記第1オブジェクトが前記境界から離れるように誘導する誘導情報の提供を決定し、
前記第2オブジェクトから前記誘導情報が提供される際に、前記境界により前記第2オブジェクトの移動が制限されない情報処理方法。