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特開2024-100094クーポン配信システム、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024100094
(43)【公開日】2024-07-26
(54)【発明の名称】クーポン配信システム、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0207 20230101AFI20240719BHJP
   G06Q 50/12 20120101ALI20240719BHJP
【FI】
G06Q30/0207 348
G06Q50/12
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023003821
(22)【出願日】2023-01-13
(71)【出願人】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】浅野 利也
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L030BB07
5L049BB07
5L049CC24
5L050CC24
(57)【要約】
【課題】効率的に食材の消費を促進することが可能なクーポン配信システムを提供すること。
【解決手段】本開示にかかるクーポン配信システム1000は、店舗における食材の在庫量及び食材の消費期限を含む在庫情報に基づいて、廃棄対象となり得る対象食材を抽出する食材抽出部1011と、抽出された対象食材を使用するメニューを特定するメニュー特定部1012と、特定されたメニューに対するクーポンを作成してサーバに送信するクーポン処理部1013と、を有する情報処理装置1010と、受信したクーポンを顧客端末に配信するクーポン配信部1022を有するサーバ1020と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗における食材の在庫量及び前記食材の消費期限を含む在庫情報に基づいて、廃棄対象となり得る対象食材を抽出する食材抽出部と、
抽出された前記対象食材を使用するメニューを特定するメニュー特定部と、
特定されたメニューに対するクーポンを作成してサーバに送信するクーポン処理部と、を有する情報処理装置と、
前記情報処理装置から受信したクーポンを顧客端末に配信するクーポン配信部を有するサーバと、を備える
クーポン配信システム。
【請求項2】
前記サーバは、
前記顧客端末の位置情報を取得する端末位置情報取得部をさらに有し、
前記クーポン配信部は、取得された前記位置情報に基づいて、前記店舗又は前記店舗の周辺に位置する顧客端末に対して前記クーポンを配信する
請求項1に記載のクーポン配信システム。
【請求項3】
前記情報処理装置は、
前記対象食材を抽出するための食材廃棄基準を設定する基準設定部をさらに備え、
前記食材抽出部は、前記在庫情報及び前記食材廃棄基準に基づいて、前記対象食材を抽出する
請求項1又は2に記載のクーポン配信システム。
【請求項4】
前記基準設定部は、前記食材の消費量見込みを算出し、算出結果に基づいて前記食材廃棄基準を設定する
請求項3に記載のクーポン配信システム。
【請求項5】
前記基準設定部は、前記店舗周辺の気象を示す気象情報及び前記食材の消費実績に基づいて、前記消費量見込みを算出する
請求項4に記載のクーポン配信システム。
【請求項6】
前記気象情報は、前記店舗周辺の天候を示す天候情報及び前記店舗周辺の気温を示す気温情報の少なくとも一方を含む
請求項5に記載のクーポン配信システム。
【請求項7】
前記基準設定部は、所定期間における食材ごとの平均消費量に、前記気象情報に基づく所定の係数を乗算することで前記消費量見込みを算出する
請求項5に記載のクーポン配信システム。
【請求項8】
店舗における食材の在庫量及び前記食材の消費期限を含む在庫情報に基づいて、廃棄対象となり得る対象食材を抽出する食材抽出部と、
抽出された前記対象食材を使用するメニューを特定するメニュー特定部と、
特定されたメニューに対するクーポンを作成してサーバに送信するクーポン処理部と、を備える
情報処理装置。
【請求項9】
店舗における食材の在庫量及び前記食材の消費期限を含む在庫情報に基づいて、廃棄対象となり得る対象食材を抽出する食材抽出ステップと、
抽出された前記対象食材を使用するメニューを特定するメニュー特定ステップと、
特定されたメニューに対するクーポンを作成してサーバに送信するクーポン処理ステップと、を実行する
情報処理方法。
【請求項10】
店舗における食材の在庫量及び前記食材の消費期限を含む在庫情報に基づいて、廃棄対象となり得る対象食材を抽出する食材抽出ステップと、
抽出された前記対象食材を使用するメニューを特定するメニュー特定ステップと、
特定されたメニューに対するクーポンを作成してサーバに送信するクーポン処理ステップと、をコンピュータに実行させる
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、クーポン配信システム、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
飲食店において、メニューに使用される食材の在庫状況に応じて、販売促進するメニューを変更する技術が知られている。関連する技術として、特許文献1は、POS(Point Of Sales)データ及び食材情報に基づいて、使用期限までに使い切れないと推定される食材を判定する情報処理装置を開示する。当該情報処理装置は、判定された食材が使用されたメニューが優先的に掲載されるようにメニュー情報を更新する。
【0003】
例えば、アスパラガスが使用期限までに使い切れないと推定されたとする。この場合、アスパラガスが使用されたメニューがおすすめメニューとして優先的に表示される。ユーザは、ユーザ端末を用いて、飲食店情報提供サーバが提供するWebページを受信することで、ブラウザを介してメニュー情報を閲覧する。ブラウザでは、アスパラガスが使用されたメニューがおすすめメニューとして表示されているので、ユーザが当該メニューを選択する可能性が高くなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2017-037389号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
引用文献1が開示する技術では、所定のWebページを閲覧したユーザに対して、使用期限までに使いきれない食材を使用したメニューを優先的に表示することで、食材の効率的な消費を図っている。しかしながら、当該Webページを閲覧したユーザ以外に対しては、当該メニューを勧めることができない。
【0006】
本開示の目的は、上述した課題を鑑み、効率的に食材の消費を促進することが可能なクーポン配信システム、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示にかかるクーポン配信システムは、
店舗における食材の在庫量及び前記食材の消費期限を含む在庫情報に基づいて、廃棄対象となり得る対象食材を抽出する食材抽出部と、
抽出された前記対象食材を使用するメニューを特定するメニュー特定部と、
特定されたメニューに対するクーポンを作成してサーバに送信するクーポン処理部と、を有する情報処理装置と、
前記情報処理装置から受信したクーポンを顧客端末に配信するクーポン配信部を有するサーバと、を備えるものである。
【0008】
本開示にかかる情報処理装置は、
店舗における食材の在庫量及び前記食材の消費期限を含む在庫情報に基づいて、廃棄対象となり得る対象食材を抽出する食材抽出部と、
抽出された前記対象食材を使用するメニューを特定するメニュー特定部と、
特定されたメニューに対するクーポンを作成してサーバに送信するクーポン処理部と、を備えるものである。
【0009】
本開示にかかる情報処理方法は、
店舗における食材の在庫量及び前記食材の消費期限を含む在庫情報に基づいて、廃棄対象となり得る対象食材を抽出する食材抽出ステップと、
抽出された前記対象食材を使用するメニューを特定するメニュー特定ステップと、
特定されたメニューに対するクーポンを作成してサーバに送信するクーポン処理ステップと、を実行するものである。
【0010】
本開示にかかるプログラムは、
店舗における食材の在庫量及び前記食材の消費期限を含む在庫情報に基づいて、廃棄対象となり得る対象食材を抽出する食材抽出ステップと、
抽出された前記対象食材を使用するメニューを特定するメニュー特定ステップと、
特定されたメニューに対するクーポンを作成してサーバに送信するクーポン処理ステップと、をコンピュータに実行させるものである。
【発明の効果】
【0011】
本開示にかかるクーポン配信システム、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムは、効率的に食材の消費を促進することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施形態1にかかるクーポン配信システムの構成を示すブロック図である。
図2】実施形態1にかかるクーポン配信システムが行う処理を示すフローチャートである。
図3】実施形態2にかかるクーポン配信システムの構成を示すブロック図である。
図4】実施形態2にかかるクーポン配信システムの処理を模式的に示す図である。
図5】実施形態2にかかるPOS端末の構成を示すブロック図である。
図6】実施形態2にかかるサーバの構成を示すブロック図である。
図7】実施形態2にかかるクーポン配信システムが行う処理の全体の流れを示す図である。
図8】実施形態2にかかるPOS端末がクーポンを配信するか否かの判定を行う処理である。
図9】実施形態2にかかる在庫マスタDBの一例を示す図である。
図10】実施形態2にかかるクーポンを配信しない場合の食材展開マスタDBを示す図である。
図11】実施形態2にかかるクーポンを配信する場合の食材展開マスタDBを示す図である。
図12】実施形態2にかかるPOS端末が行う配信処理を示すフローチャートである。
図13】実施形態2にかかるクーポン条件DBの一例を示す図である。
図14】実施形態2にかかるサーバが行うクーポン配信処理を示すフローチャートである。
図15】実施形態2にかかる対象食材の在庫量が食材廃棄基準未満となった場合の在庫マスタDBの一例を示す図である。
図16】実施形態3にかかるクーポン配信システムの構成を示すブロック図である。
図17】実施形態3にかかるクーポン配信システムの処理を模式的に示す図である。
図18】実施形態3にかかるPOS端末の構成を示すブロック図である。
図19】実施形態3にかかる在庫マスタDBの一例を示す図である。
図20】実施形態3にかかるPOS端末がクーポンを配信するか否かの判定を行う処理である。
図21】POS端末等を実現するコンピュータのハードウエア構成を例示するブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下では、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一又は対応する要素には同一の符号が付されている。説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。
【0014】
<実施形態1>
まず、図1を参照して、実施形態1について説明する。図1は、本実施形態にかかるクーポン配信システム1000の構成を示すブロック図である。クーポン配信システム1000は、情報処理装置1010及びサーバ1020を備えている。
【0015】
情報処理装置1010は、食材抽出部1011、メニュー特定部1012、及びクーポン処理部1013を備えている。また、サーバ1020は、クーポン配信部1022を備えている。
【0016】
情報処理装置1010において、食材抽出部1011は、店舗における食材の在庫量及び食材の消費期限を含む在庫情報に基づいて、廃棄対象となり得る対象食材を抽出する。メニュー特定部1012は、抽出された対象食材を使用するメニューを特定する。クーポン処理部1013は、特定されたメニューに対するクーポンを作成してサーバに送信する。サーバ1020において、クーポン配信部1022は、情報処理装置1010から受信したクーポンを顧客端末に配信する。
【0017】
情報処理装置1010及びサーバ1020のそれぞれは、図示しない構成としてプロセッサ、メモリ及び記憶装置を備えている。当該記憶装置には、本実施形態にかかる処理が実装されたコンピュータプログラムが記憶されている。プロセッサは、記憶装置からコンピュータプログラムをメモリへ読み込ませ、当該コンピュータプログラムを実行することができる。これにより、プロセッサは、情報処理装置1010及びサーバ1020のそれぞれが備える各機能を実現する。
【0018】
続いて、図2を参照してクーポン配信システム1000が行う処理を説明する。図2は、クーポン配信システム1000が行う処理を示すフローチャートである。
【0019】
まず、情報処理装置1010において、食材抽出部1011は、在庫情報に基づいて、廃棄対象となり得る対象食材を抽出する(S1)。次に、メニュー特定部1012は、抽出された対象食材を使用するメニューを特定する(S2)。続いて、クーポン処理部1013は、特定されたメニューに対するクーポンを作成してサーバに送信する(S3)。そして、サーバ1020において、クーポン配信部1022は、情報処理装置1010から受信したクーポンを顧客端末に配信する(S4)。
【0020】
以上説明したように、本実施形態にかかるクーポン配信システム1000は、廃棄対象となり得る対象食材を使用するメニューを特定し、当該メニューに対して使用可能なクーポンを顧客端末に配信する。このようにすることで、クーポン配信システム1000は、効率的に食材の消費を促進することができる。
【0021】
<実施形態2>
続いて、実施形態2について説明する。実施形態2は、上述した実施形態1の具体例である。まず、図3を参照して、本実施形態にかかるクーポン配信システム100の構成について説明する。図3は、クーポン配信システム100の構成を示すブロック図である。
【0022】
(クーポン配信システム100の構成及び概要)
図に示されるように、クーポン配信システム100は、POS端末10、サーバ20、及び顧客端末30を備えている。POS端末10、サーバ20、及び顧客端末30は、ネットワークNを介して接続されている。ネットワークNは、有線であっても無線であってもよい。ネットワークNは、例えば、インターネットなどの無線通信ネットワークなどである。POS端末10は、上述した情報処理装置1010の一例である。また、サーバ20は、上述したサーバ1020の一例である。
【0023】
クーポン配信システム100は、POS端末10及びサーバ20のそれぞれが所定の処理を行うことで、飲食店の顧客が使用する顧客端末30に対してクーポンを配信する情報処理システムである。クーポン配信システム100は、例えば、飲食店の店舗において実現され得る。図では、POS端末10、サーバ20、及び顧客端末30をそれぞれ1つずつ示しているが、各構成の数は1つに限定されない。例えば、サーバ20は複数の店舗のそれぞれに設けられたPOS端末10と接続されて、各店舗のクーポン配信を管理してもよい。
【0024】
図4は、クーポン配信システム100の処理を模式的に示す図である。クーポン配信システム100では、POS端末10に記憶された各種情報を用いて、所定の処理を実行することでクーポンを作成する。各種情報は、例えば、図に示される売上データDB(DataBase)191、食材展開マスタDB192、在庫マスタ193DB、クーポン条件194DB、及びクーポン情報DB195などである。
【0025】
POS端末10は、店舗で管理される食材の在庫、店舗で提供されるメニュー又は商品、店舗の売上げ、及び顧客に配信するクーポンなどに関する処理を行う。POS端末10は、例えば、店舗の開店時における開店処理、食材の仕入れに関する仕入処理、メニューの売上げに関する売上処理などを行う。POS端末10は、例えば仕入れ処理において在庫量の加算を行い、売上げ処理において在庫量の減算を行う。在庫量は、在庫の数量や重量を用いて表され得る。これにより、POS端末10は、店舗における食材の在庫を管理する。またPOS端末10は、在庫量に基づいて、クーポン配信に関する処理も行う。
【0026】
POS端末10は、例えば、飲食店向けのPOSシステムの一部として構成され得る。例えばPOSシステムは、店舗において、POS端末10、図示しないオーダーエントリー端末、図示しないセルフ注文機、又は図示しないキッチンディスプレイなどから構成され得る。POS端末10は、顧客からメニューの注文が入ると、当該メニューに使用される食材とその使用量を特定し、在庫量から減算する。
【0027】
またPOS端末10は、クーポンの配信に関する処理を行う。POS端末10は、例えば、サーバ20に対してクーポンの配信を要求するクーポン配信要求処理を行う。またPOS端末10は、クーポンの配信を停止するか否かを判定するクーポン停止判定処理、及びクーポンの配信停止を要求するクーポン配信停止処理を行う。POS端末10の構成について、詳細は後述する。
【0028】
サーバ20は、POS端末10からの要求に従い、クーポンの配信及び停止を行う。サーバ20は、例えば、PC(Personal Computer)である。サーバ20は、飲食店向けのアプリケーションサーバであってもよい。サーバ20の構成について、詳細は後述する。
【0029】
図に示されるように、POS端末10は、クーポンの内容等を示すクーポン情報を作成してサーバ20に送信する。サーバ20は、受信したクーポン情報をクーポン情報DB295に記憶する。またサーバ20は、顧客端末30の位置情報を取得して端末位置情報DB296に記憶する。サーバ20は、端末位置情報DB296を参照して、店舗又は店舗の周辺に位置する顧客端末30を特定し、特定した顧客端末30に対してクーポンを配信する。
【0030】
このようにすることで、サーバ20は店舗付近にいる顧客に対してクーポンを配信することができる。また顧客は、自発的にWebページを閲覧することなく、店舗が配信するクーポンを受信することができる。
【0031】
顧客端末30は、顧客が使用する端末である。顧客端末30は、例えば、スマートフォンやタブレット端末などのような可搬型のコンピュータである。例えば、顧客端末30は、所定のアプリケーションを予めインストールすることで、クーポン配信システム100から配信されるクーポンを受信する。クーポンは、顧客に対して利益を付与するものである。クーポンは、例えば、対象メニューに対する値引きである。クーポンは、店舗のポイントサービスにおけるポイントの付加などであってもよい。
【0032】
クーポンは、例えば、文字情報や画像情報などを用いて構成され得る。顧客は、例えば顧客端末30の表示画面上にクーポンを表示させ、店員に提示することでクーポンを利用する。クーポンは、一次元バーコードや二次元バーコードなどを用いて表されてもよい。顧客は、表示画面上にクーポンを表示させ、所定のコードリーダなどを用いてクーポンを読み込むことでクーポンを利用してもよい。
【0033】
(POS端末10の構成)
続いて、図5を参照して、POS端末10の構成について説明する。図5は、POS端末10の構成を示すブロック図である。POS端末10は、在庫管理部8、食材抽出部11、メニュー特定部12、クーポン処理部13、基準設定部14、通信部15、及び記憶部19を備えている。
【0034】
在庫管理部8は、食材の在庫量の加算及び減算を行うことで在庫の管理を行う。例えば、在庫管理部8は、食材の仕入れが行われた場合に仕入処理を行う。仕入処理において、在庫管理部8は、仕入れた食材の在庫量を加算する。在庫管理部8は、仕入単位で食材の消費期限及び在庫量を管理する。
【0035】
また在庫管理部8は、オーダーエントリー端末又はセルフ注文機を介して顧客からのメニューの注文を受け付けて注文処理を行う。また在庫管理部8は、注文に対応する売上げを計上するための売上処理を行う。
【0036】
在庫管理部8は、注文メニューに使用される食材を特定し、当該食材の在庫量を減算する。このとき、在庫管理部8は、消費期限の近い在庫から減算を行う。例えば、在庫管理部8は、仕入日が古い在庫から順に在庫量を減算する。また在庫管理部8は、食材が廃棄された場合にも食材の在庫量を減算する。
【0037】
食材抽出部11は、上述した食材抽出部1011の一例である。食材抽出部11は、店舗における食材の在庫量及び食材の消費期限を含む在庫情報に基づいて、廃棄対象となり得る対象食材を抽出する。対象食材は、例えば、消費期限が近い食材である。
【0038】
例えば、食材抽出部11は、現在日時から消費期限までの期間を算出し、当該期間が所定以内の食材を対象食材として抽出する。食材抽出部11は、対象食材の在庫量を算出する。食材抽出部11は、在庫量が所定以上の食材を対象食材として抽出し得る。
【0039】
また、食材抽出部11は、在庫情報及び食材廃棄基準に基づいて、対象食材を抽出する。食材廃棄基準は、対象食材を抽出するための基準となる情報である。食材廃棄基準は、基準設定部14において設定され得る。
【0040】
メニュー特定部12は、上述したメニュー特定部1012の一例である。メニュー特定部12は、食材抽出部11で抽出された対象食材を使用するメニューを特定する。例えば、対象食材がスライスチーズであるとする。メニュー特定部12は、スライスチーズが使用されるメニューとして、チーズバーガーを特定する。
【0041】
クーポン処理部13は、上述したクーポン処理部1013の一例である。クーポン処理部13は、メニュー特定部12で特定されたメニューに対するクーポンを作成し、当該クーポンに関するクーポン情報をサーバ20に送信する。クーポン処理部13は、例えば、特定されたメニューに対して値引きを行うためのクーポンを作成する。例えば、クーポン処理部13は、クーポン条件DB194を参照して、特定されたメニューに対応するクーポン条件を取得して、クーポンを作成する。クーポン処理部13は、作成したクーポンに関するクーポン情報を、クーポン情報DB195に記憶する。
【0042】
クーポン処理部13は、クーポンの配信を要求するためのクーポン配信要求をサーバ20に送信する。また、クーポン処理部13は、クーポンの配信を停止するか否かを判定し、判定結果に応じて、クーポンの配信を停止するためのクーポン配信停止要求をサーバ20に送信する。
【0043】
基準設定部14は、対象食材を抽出するための食材廃棄基準を設定する。食材廃棄基準は、在庫管理されている食材を廃棄するための基準となる情報である。基準設定部14は、食材の在庫量及び食材の消費期限に基づいて食材廃棄基準を設定し得る。例えば、基準設定部14は、在庫量及び消費期限のそれぞれについて、閾値となる値を設定し、2つの閾値を組み合わせた情報を食材廃棄基準として設定する。消費期限に関する閾値は、例えば、現在日時から消費期限までの日数などである。例えば、基準設定部14は、スライスチーズの食材廃棄基準を、「消費期限までの期間が1日以内であり、かつ、在庫が60個」のように設定し得る。
【0044】
通信部15は、POS端末10をネットワークNに接続させる。通信部15は、有線又は無線により通信を行うための通信インタフェースであってよい。
【0045】
記憶部19は、POS端末10が行う処理に関する各種情報を記憶する。記憶部19は、売上データDB191、食材展開マスタDB192、在庫マスタDB193、クーポン条件DB194、及びクーポン情報DB195を有している。
【0046】
売上データDB191は、売上データの情報を管理する。売上データDB191は、例えば、売上を識別する売上ID、注文日、注文されたメニュー、及び金額などを対応付けた情報である。
【0047】
食材展開マスタDB192は、メニューの提供に必要な食材の情報を管理する。食材展開マスタDB192は、例えば、メニューを識別するメニューID、メニュー名、食材を識別する食材ID、食材名、分量、及びクーポンフラグなどを対応付けた情報である。クーポンフラグは、クーポンを作成するか否かを示す情報である。例えば、クーポンを作成する場合は「1」、作成しない場合は「0」がクーポンフラグとして記憶され得る。食材展開マスタDB192の具体例については後述する。
【0048】
在庫マスタDB193は、食材の在庫量に関する情報を管理する。在庫マスタDB193は、例えば、食材ID、食材名、消費期間、仕入れを識別する仕入ID、在庫量、消費量実績、及び食材廃棄基準などを対応付けた情報である。食材廃棄基準は、食材を廃棄する基準となる在庫量を示す情報である。在庫マスタDB193の具体例については後述する。
【0049】
クーポン条件DB194は、クーポンの使用条件に関する情報を管理する。クーポン条件DB194は、例えば、メニューID、メニュー名、価格、及びクーポン価格(値下げ後の価格)などを対応付けた情報である。クーポン条件DB194は、クーポンの使用可能期間の情報などを含んでもよい。クーポン条件DB194の具体例については後述する。
【0050】
クーポン情報DB195は、クーポンの配信に関する情報を管理する。クーポン情報DB195は、例えば、クーポンを識別するクーポンID、配信日時、及びクーポン内容などを対応付けた情報である。クーポン内容は、例えば、メニュー名、通常価格、及びクーポン価格などが含まれ得る。クーポン情報は、顧客端末30の表示画面に表示され得る。
【0051】
(サーバ20の構成)
続いて、図6を参照して、サーバ20の構成について説明する。図6は、サーバ20の構成を示すブロック図である。サーバ20は、端末位置情報取得部21、クーポン配信部22、通信部25、及び記憶部29を備えている。
【0052】
端末位置情報取得部21は、顧客端末30の位置情報を取得する。端末位置情報取得部21は、例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)などを用いて顧客端末30の測位を行う。
【0053】
クーポン配信部22は、上述したクーポン配信部1022の一例である。クーポン配信部22は、POS端末10から受信したクーポンを顧客端末30に配信する。クーポン配信部22は、端末位置情報取得部21で取得された顧客端末30の位置情報に基づいて、店舗又は店舗の周辺に位置する顧客端末30を特定する。クーポン配信部22は、特定された顧客端末30に対してクーポンを配信する。クーポン配信部22は、例えば通信部25を介してクーポンを送信する。
【0054】
通信部25は、サーバ20をネットワークNに接続させる。通信部25は、有線又は無線により通信を行うための通信インタフェースであってよい。例えば、通信部25は、POS端末10からクーポン情報を受信する。また通信部25は、顧客端末30に対してクーポンを配信する。
【0055】
記憶部29は、サーバ20が行う処理に関する各種情報を記憶する。例えば、記憶部29は、クーポン情報DB295及び端末位置情報DB296を記憶する。
【0056】
クーポン情報DB295は、上述したクーポン情報DB195に対応するものである。クーポン情報DB295は、例えば、クーポンID、配信日時、及びクーポン内容などを対応付けた情報である。クーポン内容としては、例えば、メニュー名、通常価格、及びクーポン価格などが含まれ得る。クーポン情報は、顧客端末30の表示画面に表示され得る。
【0057】
端末位置情報DB296は、顧客端末30の位置情報を管理する。端末位置情報DB296は、例えば、顧客端末30を識別する端末ID、日時、及び位置情報などを対応付けた情報である。端末位置情報DB296は、所定の時間間隔で更新されてよい。また端末位置情報DB296は、顧客端末30と店舗との間の距離の情報を含んでもよい。これにより、サーバ20は、店舗から所定の範囲内にいる顧客を特定することができる。
【0058】
以上、クーポン配信システム100が備える構成について説明した。上述したクーポン配信システム100の構成は一例に過ぎず、適宜変更され得る。例えば、POS端末10及びサーバ20の各構成要素の一部又は全部が複数の情報処理装置や回路等により実現される場合には、複数の情報処理装置や回路等は、集中配置されてもよいし、分散配置されてもよい。例えば、情報処理装置や回路等は、クライアントサーバシステム、クラウドコンピューティングシステム等、各々が通信ネットワークを介して接続される形態として実現されてもよい。また、POS端末10等の機能がSaaS(Software as a Service)形式で提供されてもよい。
【0059】
例えば、上述の説明では、クーポン配信システム100がPOS端末10とサーバ20とを備える構成を示したが、これに限られない。例えば、POS端末10がサーバ20の構成を備えるように構成されてもよい。このようにすることで、POS端末10は、サーバを介すことなく、クーポン配信システム100を実現することができる。
【0060】
(クーポン配信システム100の処理)
続いて、図7図15を参照して、クーポン配信システム100の処理について説明する。図7は、クーポン配信システム100が行う処理の全体の流れを示す図である。以下では、図7と共に図8図15を参照しながら説明を行う。なお、図7に示される一方向矢印は、情報(データ又は信号など)の流れを端的に示したものであり、情報の双方向性を排除するものではない。
【0061】
POS端末10は、本実施形態にかかる処理に用いられる情報を予め各種DBに登録する。例えば、POS端末10は、店舗の従業員や管理者からの入力を受け付けて各種情報を登録し得る。なお、POS端末10は、サーバ20とオンラインで接続されているものとする。POS端末10は、店舗独自のクーポン配信を行い得る。
【0062】
例えば、POS端末10は、各メニューの提供に必要な食材の情報を食材展開マスタDB192に登録する。また、POS端末10は、食材の消費期限別の在庫量を在庫マスタDB193に登録する。POS端末10は、クーポン発行条件をクーポン条件DB194に登録する。
【0063】
図7に示されるように、POS端末10は、クーポン配信処理を開始する(S11)。まず、POS端末10は、当日の営業を開始する前に開店処理を行う(S12)。POS端末10は、基準設定部14において、食材の消費期限及び在庫量に基づいて、食材廃棄基準を設定する(S13)。POS端末10は、在庫マスタDB193を参照し、食材廃棄基準に基づいて、クーポンを配信するか否かの判定を行う(S14)。開店時に当該判定を行うことで、POS端末10は、営業開始前にクーポン配信の要否を判定することができる。
【0064】
ここで、図8を参照して、ステップ13及び14の処理について具体的に説明する。図8は、POS端末10がクーポンを配信するか否かの判定を行う処理である。
【0065】
まず、基準設定部14は、食材廃棄基準を設定する(S101)。食材抽出部11は、在庫情報及び食材廃棄基準に基づいて、廃棄対象となり得る対象食材を抽出する(S102)。食材廃棄基準については後述する。
【0066】
メニュー特定部12は、対象食材があるか否かを判定し(S103)、対象食材がない場合(S103のNO)は処理を終了する。対象食材がある場合(S103のYES)、メニュー特定部12は対象食材を使用したメニューを特定する(S104)。
【0067】
これにより、クーポン処理部13は、特定されたメニューに使用可能なクーポンを配信すると判定し、食材展開マスタDB192のクーポンフラグを更新する(S105)。クーポン処理部13は、クーポンを配信するか否かの判定を所定の時間間隔で行ってもよい。なお、基準設定部14は、開店処理の前に、予め食材廃棄基準を設定してもよい。
【0068】
ここで、図9を参照して、食材廃棄基準について説明する。図9は、在庫マスタDB193の一例を示す図である。図に示されるように、在庫マスタDB193は、仕入れごとに食材を管理する。ここでは、2022/7/1に仕入1が行われており、2022/7/5に仕入2が行われている。図に示される在庫マスタDB193は、例えば、2022/7/8の開店時における開始処理において用いられる。
【0069】
図に示されるように、在庫マスタDB193は、食材ごとに消費量実績A及び食材廃棄基準Cの情報を含んでいる。消費量実績Aは、食材が消費された実績を示す情報である。消費量実績Aは、売上データDB191から取得され得る。消費量実績Aは、前週平均A1及び前週合計A2を含んでいる。前週合計A2は、過去7日間における食材ごとの消費量の合計を示している。前週平均A1は、前週平均A1に基づいて算出された、1日あたりの平均消費量である。
【0070】
食材廃棄基準Cは、対象食材を抽出するための基準となる情報である。基準設定部14は、消費量実績Aに基づいて、食材廃棄基準Cを設定し得る。食材廃棄基準Cは、消費期限までの期間C1、在庫量参照値C2、及び在庫量設定値C3を含んでいる。在庫量参照値C2は、食材廃棄基準を設定するために参照される値を示している。在庫量設定値C3は、食材廃棄基準として設定された値を示している。
【0071】
例えば、基準設定部14は、前週平均A1と同じ値を、図の太枠線で示されるように、在庫量参照値C2及び在庫量設定値C3として自動的に設定する。また、例えば店舗の管理者等は、在庫量参照値C2を参考にして在庫量設定値C3を決定し、手動で在庫量設定値C3を設定してもよい。
【0072】
食材抽出部11は、以下の式(1)で示される条件を満たす食材を対象食材として抽出する。
仕入ごとの在庫量≧在庫量設定値C3 ・・・(1)
【0073】
図の例では、仕入1におけるスライスチーズの在庫量は70である。また、在庫量設定値C3は60である。したがって、食材抽出部11は、仕入1の在庫情報及び在庫量設定値C3に基づいて、対象食材としてスライスチーズを抽出する。またこの場合、メニュー特定部12は、抽出された対象食材を使用するメニューを特定する。例えば、メニュー特定部12は、対象食材であるスライスチーズを使用するメニューとして、チーズバーガーを特定する。クーポン処理部13は、チーズバーガーに対するクーポンを配信すると判定し、食材展開マスタDB192のクーポンフラグを更新する。
【0074】
図10は、クーポンを配信しない場合の食材展開マスタDB192を示す図である。図に示されるように、クーポンを配信しない場合、全ての食材のクーポンフラグは「0」である。
【0075】
図11は、クーポンを配信する場合の食材展開マスタDB192を示す図である。図に示されるように、クーポン処理部13は、クーポンを配信すると判定した、メニューID「002」のスライスチーズについて、クーポンフラグを「1」に変更する。
【0076】
図7に示されるステップS14の後、POS端末10は、特定されたメニューに対してクーポンを配信するための配信処理を行う(S20)。
【0077】
ここで、図12を参照して配信処理について具体的に説明する。図12は、POS端末10が行う配信処理を示すフローチャートである。まず、クーポン処理部13は、クーポン条件DB194を参照し、メニュー特定部12で特定されたメニューに対応するクーポン条件を取得する(S201)。
【0078】
ここで、図13を参照してクーポン条件DB194について説明する。図13は、クーポン条件DB194の一例を示す図である。クーポン処理部13は、特定されたメニューのメニューID「002」を参照して、チーズバーガーに対応するクーポン価格を取得する。ここでは、クーポン処理部13は、クーポン価格として150円を取得する。クーポン価格は、予め設定されてもよいし、在庫量などに応じて調整されてもよい。
【0079】
また、図示しないが、クーポン条件DB194は、クーポンを使用することが可能な使用可能期間の情報を含み得る。ここでは、クーポン処理部13は、メニュー、クーポン価格、及び使用可能期間の情報を含むクーポンを作成する。
【0080】
使用可能期間は、クーポンの有効期間を示している。例えば、使用可能期間は、クーポンが使用可能となる日時と、使用不可能となる日時と、を用いて設定され得る。使用可能期間は、所定の日数で設定されてもよいし、対象のメニューが所定の数量まで提供されるまでの期間、などのように設定されてもよい。これらに限らず、使用可能期間として任意の期間が設定され得る。例えば、使用可能期間は、当日限りとしてもよい。
【0081】
図12に戻り説明を続ける。クーポン処理部13は、取得したクーポン条件に従い、特定されたメニューに対するクーポンを作成する(S202)。クーポン処理部13は、作成されたクーポンをサーバ20に送信する(S203)。例えば、通信部15は、クーポン情報を含むクーポン配信要求をサーバ20に送信する。
【0082】
ここで、図14を参照してサーバ20の処理を説明する。図14は、サーバ20が行うクーポン配信処理を示すフローチャートである。
【0083】
まず、通信部25は、POS端末10から、クーポン情報を含むクーポン配信要求を受信する(S301)。次に、端末位置情報取得部21は、顧客端末30の位置情報を取得する(S302)。続いて、クーポン配信部22は、顧客端末30の位置情報が所定の条件を満たすか否かを判定する。例えば、クーポン配信部22は、顧客端末30と店舗との距離を算出し、顧客端末30が店舗又は店舗の周辺に位置するか否かを判定する(S303)。なお、店舗の所在地は予め登録され得る。
【0084】
顧客端末30が店舗又は店舗周辺に位置している場合(S303のYES)、クーポン配信部22は、通信部25を介してクーポンを顧客端末30に配信し(S304)、位置していない場合(S303のNO)は処理を終了する。例えば、クーポン配信部22は、店舗又は店舗の周辺に位置する複数の顧客端末30を特定し、特定した複数の顧客端末30に対してクーポンを一斉配信してもよい。このようにすることで、クーポン配信システム100は、来店しやすい顧客を対象としてクーポンを配信することができる。
【0085】
また、図示しないが、顧客端末30は、サーバ20から配信されたクーポンを受信する。顧客は、顧客端末30の表示画面を提示するなどしてクーポンを利用することができる。例えば、POS端末10は、図示しないバーコードリーダや、QRコード(登録商標)リーダを備えてもよい。POS端末10は、クーポンのバーコード等を読み取ることで、クーポンの販促情報(特典)を自動識別するように構成され得る。
【0086】
図7に戻り、クーポンの配信停止処理について説明する。POS端末10において、クーポン処理部13は、在庫マスタDB193を参照して、クーポンの配信を停止するか否かを判定する(S24)。具体的には、クーポン処理部13は、在庫マスタDB193を参照して、対象食材の在庫量が食材廃棄基準未満となったか否かを判定する。対象食材の在庫量が食材廃棄基準未満となった場合、クーポン処理部13は、クーポンの配信を停止すると判定する。
【0087】
図15は、対象食材の在庫量が食材廃棄基準未満となった場合の在庫マスタDB193の一例を示す図である。仕入1において、スライスチーズの在庫量は40であり、在庫量設定値C3が示す60を下回っている。よって、クーポン処理部13は、仕入1のスライスチーズを使用したメニューに対するクーポンの配信を停止すると判定する。
【0088】
クーポン処理部13は、食材展開マスタDB192を更新する。これにより、食材展開マスタDB192は、上述した図10に示されるように、スライスチーズに対するクーポンフラグが「0」の状態に戻る。このようにすることで、クーポンの効果で、食材の消費が進み、在庫量が食材廃棄基準未満になった場合に、食材展開マスタDB192のクーポンフラグをリセットすることができる。
【0089】
図7に戻り説明を続ける。クーポンの配信を停止する場合、クーポン処理部13は、サーバ20に対してクーポンの配信停止を要求するクーポン配信停止処理を行う(S25)。クーポン処理部13は、配信を停止するクーポンのクーポンIDなどを含むクーポン配信停止要求をサーバ20に送信する。サーバ20は、クーポン配信停止要求をPOS端末10から受信して、配信を停止するクーポンを特定し、当該クーポンの配信を停止する。
【0090】
また、POS端末10において、在庫管理部8は、日次締め処理を行う(S21)。在庫管理部8は、当日の食材消費量を集計し、集計結果に基づいて、在庫マスタDB193の消費量実績を更新する(S22)。消費量実績は、図9等に示される前週平均A1及び前週合計A2を含み得る。また、基準設定部14は、更新された消費量実績に基づいて、食材廃棄基準を改めて設定し、在庫マスタDB193を更新する(S23)。
【0091】
また、在庫管理部8は、食材の仕入れが行われたときに仕入処理を行い(S15)、在庫マスタDB193を更新する(S16)。例えば、在庫管理部8は、仕入日付、消費期限、及び在庫量を対応付けて在庫マスタDB193に登録する。
【0092】
さらに、在庫管理部8は、メニューが注文された場合に売上処理を行い(S17)、在庫マスタDB193を更新する(S18)。在庫管理部8は、メニューに使用される食材を特定し、在庫マスタDB193に登録されている食材の在庫量を減算する。在庫管理部8は、仕入れの日付が古い食材から在庫量を減算する。上述した例では、在庫管理部8は、仕入1及び仕入れ2のうち、日付が古い仕入1の在庫量を優先して減算する。
【0093】
なお、任意のタイミングにおいて、基準設定部14は、店舗の管理者等の入力を受け付けて、食材廃棄基準を設定し得る(S19)。このようにすることで、基準設定部14は、上述した開店処理や日次締め処理以外のタイミングで食材廃棄基準を手動で設定することができる。
【0094】
以上説明したように、本実施形態にかかるクーポン配信システム100では、POS端末10において、食材の在庫情報に基づいて、廃棄対象となり得る対象食材を抽出し、対象食材を使用するメニューを特定する。またPOS端末10は、特定されたメニューに対するクーポンを作成して、サーバ20に送信する。サーバ20は、POS端末10から受信したクーポンを顧客端末30に配信する。また、サーバ20は、顧客端末30の位置情報に基づいて、店舗付近にいる顧客を特定してクーポンを配信することができる。
【0095】
これにより、クーポン配信システム100は、飲食店のアプリケーションを所有している顧客の端末に対し、値引きなどの特典付きのクーポンを配信することができる。このようにすることで、顧客は、廃棄の可能性のあるメニューを優先的に選択し得るので、食材廃棄による食材ロスの低減、及び店舗の利益改善に寄与することができる。
【0096】
また、例えば、全店共通のクーポンを配信する技術では、飲食店の本部が登録したクーポンを顧客の端末に配信することで来店を誘うことはできるが、各店舗の食材の在庫状況などに応じたフレキシブルな販売促進を行うことは難しい。これに対し、本実施形態にかかるクーポン配信システム100は、各店舗の食材の在庫状況に応じたクーポン配信が可能であるので、効率的に食材の消費を促進することができる。
【0097】
<実施形態3>
続いて、実施形態3について説明する。実施形態3は、実施形態1の具体例である。実施形態3にかかる情報処理装置は、食材の消費量見込みを算出し、算出結果に基づいて食材廃棄基準を設定する点が実施形態2と異なる。以下では実施形態2と異なる点を主に説明し、重複する点は適宜省略する。
【0098】
(クーポン配信システム100aの構成及び概要)
図16は、本実施形態にかかるクーポン配信システム100aの構成を示すブロック図である。クーポン配信システム100aは、POS端末10a、サーバ20、顧客端末30、及び気象データサーバ50を備えている。上述した実施形態2のクーポン配信システム100と異なり、クーポン配信システム100aは、気象データサーバ50を備えている。気象データサーバ50は、POS端末10a、サーバ20、及び顧客端末30と同様、ネットワークNに接続されている。
【0099】
気象データサーバ50は、気象データを提供するサーバである。気象データは、店舗周辺の気温を示す気温情報、及び店舗周辺の天候を示す天候情報の少なくとも一方を含む気象情報を含み得る。POS端末10aは、例えば、日次締め処理の際に気象データサーバ50から当日の気象データを取得する。またPOS端末10aは、翌日の気象情報及び翌々日の気象情報を予報する予報データを気象データサーバ50から取得する。
【0100】
図17は、クーポン配信システム100aの処理を模式的に示す図である。クーポン配信システム100aは、POS端末10aに記憶された各種情報を用いて、所定の処理を実行する。POS端末10aは、売上データDB191、食材展開マスタDB192、在庫マスタDB193、クーポン条件DB194及びクーポン情報DB195に加え、気象データDB196をさらに記憶する。気象データDB196は、気象データを管理する。
【0101】
(POS端末10aの構成)
図18を参照して、本実施形態にかかるPOS端末10aの構成について説明する。図18は、POS端末10aの構成を示すブロック図である。POS端末10aにおいて、記憶部19は、売上データDB191などのほか、気象データDB196を記憶する。
【0102】
基準設定部14aは、気象情報及び食材の消費実績に基づいて、消費量見込みを算出し、算出結果に基づいて食材廃棄基準を設定する。具体的には、基準設定部14aは、まず、食材の消費量見込みを算出する。消費量見込みは、食材が消費される見込みの量を示している。
【0103】
基準設定部14aは、当日や過去の消費量実績に基づいて、消費量見込みを算出し得る。基準設定部14aは、過去の所定期間内の売上実績に基づいて消費量見込みを算出してもよい。本実施形態では、過去の消費量実績に加え、気象データサーバ50から取得される気象データに基づいて消費量見込みを算出する。
【0104】
基準設定部14aは、例えば毎日の日次締め処理時において、気象データサーバ50から当日の天候を示す天候情報(例えば、晴れ、曇り、雨、雪)と、当日の気温を示す気温情報(各種温度帯)と、を含む気象データを取得する。これにより、POS端末10aは、日ごとの販売実績と天候との関係、及び、日ごとの販売実績と気温の関係を示す情報を蓄積する。
【0105】
基準設定部14aは、当日の販売実績、平均日次販売実績、及び取得した気象データに基づいて、販売実績と気象データとの関係を示す係数を算出する。例えば、基準設定部14aは、天候ごと、気温ごとの売上変動率を算出し、算出結果に基づいて、天候ごと、気温帯ごとの係数を算出する。
【0106】
ここでは、天候情報を用いて算出された係数を天候係数と称し、気温情報を用いて算出された係数を気温係数と称して説明を行う。基準設定部14aは、販売実績及び天候情報に基づいて天候係数を算出する。また基準設定部14aは、販売実績及び気温情報に基づいて気温係数を算出する。
【0107】
例えば、基準設定部14aは、天候がよくなるにつれ、係数が大きくなるように天候係数を設定する。例えば、基準設定部14aは、天候が晴れの場合は1.1、曇りの場合は1.0、雨の場合は0.9、雪の場合は0.8、のように天候係数を設定する。
【0108】
また、例えば基準設定部14aは、気温が高くなるにつれ、係数が大きくなるように気温係数を設定する。例えば、基準設定部14aは、気温が-10℃未満の場合は0.8、-10℃以上0℃未満の場合は0.9、0℃以上10℃未満の場合は1.0、10℃以上20℃未満の場合は1.1、20℃以上30℃未満の場合は1.2、30℃以上40℃未満の場合は1.3、のように気温係数を設定する。
【0109】
上述した天候係数及び気温係数は一例であるので、基準設定部14aは、食材が使用されるメニューや季節などに応じて、各係数を適宜設定し得る。基準設定部14aは、天候係数及び気温係数を記憶部19に蓄積してもよい。
【0110】
基準設定部14aは、予報データに基づいて、翌日及び翌々日に消費されると見込まれる食材の量を消費量見込みとしてそれぞれ算出する。基準設定部14aは、当日から3日後以降の消費量見込みを算出してもよい。
【0111】
基準設定部14aは、算出した消費量見込みに基づいて、食材廃棄基準を設定する。消費量見込みが大きい場合、食材が多く消費されると想定される。よって、基準設定部14aは、消費量見込みが大きくなるにつれ、食材廃棄基準が大きくなるように、食材廃棄基準を設定し得る。
【0112】
例えば、基準設定部14aは、所定期間における食材ごとの平均消費量に、気象情報に基づく所定の係数を乗算することで消費量見込みを算出する。基準設定部14aは、食材ごとの平均消費量に、上述した各係数を乗算することで消費量見込みを算出する。
【0113】
図19は、本実施形態にかかる在庫マスタDB193aの一例を示す図である。図9の例と異なり、在庫マスタDB193aでは、消費量実績A及び食材廃棄基準Cに加え、消費量見込みBが食材と対応付けられている。消費量見込みBは、食材の消費量の見込みを示す情報である。
【0114】
基準設定部14aは、気象情報及び消費量実績Aに基づいて、消費量見込みBを算出する。消費量見込みBは、翌日消費量見込みB1及び翌々日消費量見込みB2を含んでいる。基準設定部14aは、算出した消費量見込みBに基づいて、食材廃棄基準Cを設定する。
【0115】
上述した係数を用いて消費量見込みを算出することで、基準設定部14aは、気象情報を加味して食材廃棄基準Cを設定することができる。これにより、より精度よく在庫の消費を促進することができる。例えば図の例では、天候係数及び気温係数を考慮した結果、図9等と比較して食材廃棄基準Cが小さくなっている。そのため、クーポンはより発行されやすくなる。
【0116】
(POS端末10aの処理)
続いて、図20を参照して、POS端末10aが行う処理について説明する。図20は、POS端末10aがクーポンを配信するか否かの判定を行う処理である。POS端末10aは、例えば、日次締め処理時に当該処理を行う。なお、POS端末10aは、所定の時間間隔で気象データサーバ50から気象データを取得し、日ごとの売上データなどと対応付けて、気象データDB196に記憶しているものとする。これにより、POS端末10aは、食材の消費実績と、気象データに含まれる気象情報と、を対応付けて管理する。
【0117】
まず、基準設定部14aは、気象データサーバ50から気象データを取得する(S401)。基準設定部14aは、例えば、翌日及び翌々日の気象データを気象データサーバ50から取得する。気象データは、店舗周辺の天候情報及び店舗周辺の気温情報の少なくとも一方を含んでいる。ここでは、気象データは、天候情報及び気温情報の両方を含むものとする。
【0118】
次に、基準設定部14aは、気象データに基づいて、所定の係数を設定する(S402)。基準設定部14aは、天候係数及び気温係数を設定する。例えば、基準設定部14aは、翌日の天候が雨と予報された場合、天候係数として0.9を設定する。また基準設定部14aは、翌日の気温が5℃と予報された場合、気温係数として1.0を設定する。
【0119】
続いて、基準設定部14aは、算出した係数を用いて食材の消費量見込を算出する(S403)。基準設定部14aは、所定期間における食材ごとの平均消費量に、天候係数及び気温係数を乗算することで、翌日及び翌々日の消費量見込みを算出する。基準設定部14aは、算出した消費量見込みに基づいて、食材廃棄基準を設定する(S404)。例えば、基準設定部14aは、算出した消費量見込みを、食材廃棄基準Cの在庫量参照値C2及び在庫量設定値C3(図19を参照)に設定する。
【0120】
ステップS102以降の処理は、図8を用いて説明した実施形態2におけるPOS端末10の処理と概ね同様であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
【0121】
以上説明したように、本実施形態にかかるクーポン配信システム100aでは、基準設定部14aは、翌日及び翌々日の天候、気温の予報データに基づいて消費量見込みを算出し、算出結果に応じて食材廃棄基準を設定する。このようにすることで、店舗周辺の天候情報及び気温情報を加味して、食材廃棄基準を設定することができるので、より効率的にクーポンを発行し、食材の消費を促進することができる。
【0122】
<ハードウエアの構成例>
POS端末10、POS端末10a、サーバ20、及び顧客端末30(以下、「POS端末10等」という)の各機能構成部は、各機能構成部を実現するハードウエア(例:ハードワイヤードされた電子回路など)で実現されてもよいし、ハードウエアとソフトウエアとの組み合わせ(例:電子回路とそれを制御するプログラムの組み合わせなど)で実現されてもよい。以下、POS端末10等の各機能構成部がハードウエアとソフトウエアとの組み合わせで実現される場合について、さらに説明する。
【0123】
図21は、POS端末10等を実現するコンピュータ900のハードウエア構成を例示するブロック図である。コンピュータ900は、POS端末10等を実現するために設計された専用のコンピュータであってもよいし、汎用のコンピュータであってもよい。コンピュータ900は、スマートフォンやタブレット端末などといった可搬型のコンピュータであってもよい。
【0124】
例えば、コンピュータ900に対して所定のアプリケーションをインストールすることにより、コンピュータ900で、POS端末10等の各機能が実現される。上記アプリケーションは、POS端末10等の機能構成部を実現するためのプログラムで構成される。
【0125】
コンピュータ900は、バス902、プロセッサ904、メモリ906、ストレージデバイス908、入出力インタフェース910、及びネットワークインタフェース912を有する。バス902は、プロセッサ904、メモリ906、ストレージデバイス908、入出力インタフェース910、及びネットワークインタフェース912が、相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。ただし、プロセッサ904などを互いに接続する方法は、バス接続に限定されない。
【0126】
プロセッサ904は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又は量子プロセッサ(量子コンピュータ制御チップ)などの種々のプロセッサである。メモリ906は、RAM(Random Access Memory)などを用いて実現される主記憶装置である。ストレージデバイス908は、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)、メモリカード、又はROM(Read Only Memory)などを用いて実現される補助記憶装置である。
【0127】
入出力インタフェース910は、コンピュータ900と入出力デバイスとを接続するためのインタフェースである。例えば入出力インタフェース910には、キーボードなどの入力装置や、ディスプレイ装置などの出力装置が接続される。
【0128】
ネットワークインタフェース912は、コンピュータ900をネットワークに接続するためのインタフェースである。このネットワークは、LAN(Local Area Network)であってもよいし、WAN(Wide Area Network)であってもよい。
【0129】
ストレージデバイス908は、POS端末10等の各機能構成部を実現するプログラム(前述したアプリケーションを実現するプログラム)を記憶している。プロセッサ904は、このプログラムをメモリ906に読み出して実行することで、POS端末10等の各機能構成部を実現する。
【0130】
プロセッサの各々は、図面を用いて説明されたアルゴリズムをコンピュータに行わせるための命令群を含む1又はそれ以上のプログラムを実行する。このプログラムは、コンピュータに読み込まれた場合に、実施形態で説明された1又はそれ以上の機能をコンピュータに行わせるための命令群(又はソフトウェアコード)を含む。プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)又は実体のある記憶媒体(tangible storage medium)に格納されてもよい。限定ではなく例として、非一時的なコンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体は、random-access memory(RAM)、read-only memory(ROM)、フラッシュメモリ、solid-state drive(SSD)又はその他のメモリ技術、CD-ROM、digital versatile disc(DVD)、Blu-ray(登録商標)ディスク又はその他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又はその他の磁気ストレージデバイスを含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)又は通信媒体上で送信されてもよい。限定ではなく例として、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体は、電気的、光学的、音響的、又はその他の形式の伝搬信号を含む。
【0131】
なお、本開示は上記実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。また、上述した実施形態は任意に組み合わせて実行可能である。例えば、実施形態1~3は、任意に組み合わせて実行することができる。
【0132】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
店舗における食材の在庫量及び前記食材の消費期限を含む在庫情報に基づいて、廃棄対象となり得る対象食材を抽出する食材抽出部と、
抽出された前記対象食材を使用するメニューを特定するメニュー特定部と、
特定されたメニューに対するクーポンを作成してサーバに送信するクーポン処理部と、を有する情報処理装置と、
前記情報処理装置から受信したクーポンを顧客端末に配信するクーポン配信部を有するサーバと、を備える
クーポン配信システム。
(付記2)
前記サーバは、
前記顧客端末の位置情報を取得する端末位置情報取得部をさらに有し、
前記クーポン配信部は、取得された前記位置情報に基づいて、前記店舗又は前記店舗の周辺に位置する顧客端末に対して前記クーポンを配信する
付記1に記載のクーポン配信システム。
(付記3)
前記情報処理装置は、
前記対象食材を抽出するための食材廃棄基準を設定する基準設定部をさらに備え、
前記食材抽出部は、前記在庫情報及び前記食材廃棄基準に基づいて、前記対象食材を抽出する
付記1又は2に記載のクーポン配信システム。
(付記4)
前記基準設定部は、前記食材の消費量見込みを算出し、算出結果に基づいて前記食材廃棄基準を設定する
付記3に記載のクーポン配信システム。
(付記5)
前記基準設定部は、前記店舗周辺の気象を示す気象情報及び前記食材の消費実績に基づいて、前記消費量見込みを算出する
付記4に記載のクーポン配信システム。
(付記6)
前記気象情報は、前記店舗周辺の天候を示す天候情報及び前記店舗周辺の気温を示す気温情報の少なくとも一方を含む
付記5に記載のクーポン配信システム。
(付記7)
前記基準設定部は、所定期間における食材ごとの平均消費量に、前記気象情報に基づく所定の係数を乗算することで前記消費量見込みを算出する
付記5に記載のクーポン配信システム。
(付記8)
店舗における食材の在庫量及び前記食材の消費期限を含む在庫情報に基づいて、廃棄対象となり得る対象食材を抽出する食材抽出部と、
抽出された前記対象食材を使用するメニューを特定するメニュー特定部と、
特定されたメニューに対するクーポンを作成してサーバに送信するクーポン処理部と、を備える
情報処理装置。
(付記9)
前記情報処理装置は、
前記対象食材を抽出するための食材廃棄基準を設定する基準設定部をさらに備え、
前記食材抽出部は、前記在庫情報及び前記食材廃棄基準に基づいて、前記対象食材を抽出する
付記8に記載の情報処理装置。
(付記10)
前記基準設定部は、前記食材の消費量見込みを算出し、算出結果に基づいて前記食材廃棄基準を設定する
付記9に記載の情報処理装置。
(付記11)
前記基準設定部は、前記店舗周辺の気象を示す気象情報及び前記食材の消費実績に基づいて、前記消費量見込みを算出する
付記10に記載の情報処理装置。
(付記12)
前記気象情報は、前記店舗周辺の気温を示す気温情報及び前記店舗周辺の天候を示す天候情報の少なくとも一方を含む
付記11に記載の情報処理装置。
(付記13)
前記基準設定部は、所定期間における食材ごとの平均消費量に、前記気象情報に基づく所定の係数を乗算することで前記消費量見込みを算出する
付記12に記載の情報処理装置。
(付記14)
店舗における食材の在庫量及び前記食材の消費期限を含む在庫情報に基づいて、廃棄対象となり得る対象食材を抽出する食材抽出部と、
抽出された前記対象食材を使用するメニューを特定するメニュー特定部と、
特定されたメニューに対するクーポンを作成するクーポン処理部と、
作成されたクーポンを顧客端末に配信するクーポン配信部と、を備える
クーポン配信装置。
(付記15)
前記顧客端末の位置情報を取得する端末位置情報取得部をさらに有し、
前記クーポン配信部は、取得された前記位置情報に基づいて、前記店舗又は前記店舗の周辺に位置する顧客端末に対して前記クーポンを配信する
付記14に記載のクーポン配信装置。
(付記16)
情報処理装置において、
店舗における食材の在庫量及び前記食材の消費期限を含む在庫情報に基づいて、廃棄対象となり得る対象食材を抽出する食材抽出ステップと、
抽出された前記対象食材を使用するメニューを特定するメニュー特定ステップと、
特定されたメニューに対するクーポンを作成してサーバに送信するクーポン処理ステップと、を実行し、
サーバにおいて、
前記情報処理装置から受信したクーポンを顧客端末に配信するクーポン配信ステップを実行する
クーポン配信方法。
(付記17)
前記サーバにおいて、
前記顧客端末の位置情報を取得する端末位置情報取得ステップをさらに実行し、
前記クーポン配信ステップでは、取得された前記位置情報に基づいて、前記店舗又は前記店舗の周辺に位置する顧客端末に対して前記クーポンを配信する
付記16に記載のクーポン配信方法。
(付記18)
店舗における食材の在庫量及び前記食材の消費期限を含む在庫情報に基づいて、廃棄対象となり得る対象食材を抽出する食材抽出ステップと、
抽出された前記対象食材を使用するメニューを特定するメニュー特定ステップと、
特定されたメニューに対するクーポンを作成してサーバに送信するクーポン処理ステップと、を実行する
情報処理方法。
(付記19)
前記対象食材を抽出するための食材廃棄基準を設定する基準設定ステップをさらに実行し、
前記食材抽出ステップでは、前記在庫情報及び前記食材廃棄基準に基づいて、前記対象食材を抽出する
付記18に記載の情報処理方法。
(付記20)
店舗における食材の在庫量及び前記食材の消費期限を含む在庫情報に基づいて、廃棄対象となり得る対象食材を抽出する食材抽出ステップと、
抽出された前記対象食材を使用するメニューを特定するメニュー特定ステップと、
特定されたメニューに対するクーポンを作成してサーバに送信するクーポン処理ステップと、をコンピュータに実行させる
プログラム。
(付記21)
前記対象食材を抽出するための食材廃棄基準を設定する基準設定ステップをさらにコンピュータに実行させ、
前記食材抽出ステップでは、前記在庫情報及び前記食材廃棄基準に基づいて、前記対象食材を抽出する
付記20に記載のプログラム。
【符号の説明】
【0133】
10、10a POS端末(情報処理装置)
11、1011 食材抽出部
12、1012 メニュー特定部
13、1013 クーポン処理部
14、14a 基準設定部
15、25 通信部
19、29 記憶部
20、1020 サーバ
21 端末位置情報取得部
22、1022 クーポン配信部
100、100a、1000 クーポン配信システム
1010 情報処理装置
8 在庫管理部
30 顧客端末
50 気象データサーバ
A 消費量実績
A1 前週平均
A2 前週合計
B 消費量見込み
B1 翌日消費量見込み
B2 翌々日消費量見込み
C 食材廃棄基準
C1 期間
C2 在庫量参照値
C3 在庫量設定値
191 売上データDB
192 食材展開マスタDB
193、193a 在庫マスタDB
194 クーポン条件DB
195 クーポン情報DB
196 気象データDB
295 クーポン情報DB
296 端末位置情報DB
N ネットワーク
900 コンピュータ
902 バス
904 プロセッサ
906 メモリ
908 ストレージデバイス
910 入出力インタフェース
912 ネットワークインタフェース
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
【手続補正書】
【提出日】2024-05-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗における食材の在庫量及び前記食材の消費期限を含む在庫情報に基づいて、廃棄対象となり得る対象食材を抽出する食材抽出部と、
抽出された前記対象食材を使用するメニューを特定するメニュー特定部と、
特定されたメニューに対するクーポンを作成してサーバに送信するクーポン処理部と、を有する情報処理装置と、
前記情報処理装置から受信したクーポンを顧客端末に配信するクーポン配信部を有するサーバと、を備え
前記情報処理装置は、
前記対象食材を抽出するための食材廃棄基準を設定する基準設定部をさらに有し、
前記食材抽出部は、前記在庫情報及び前記食材廃棄基準に基づいて、前記対象食材を抽出し、
前記クーポン処理部は、前記対象食材の在庫量が前記食材廃棄基準未満となった場合、前記サーバに対してクーポンの配信停止を要求す
クーポン配信システム。
【請求項2】
前記サーバは、
前記顧客端末の位置情報を取得する端末位置情報取得部をさらに有し、
前記クーポン配信部は、取得された前記位置情報に基づいて、前記店舗又は前記店舗の周辺に位置する顧客端末に対して前記クーポンを配信する
請求項1に記載のクーポン配信システム。
【請求項3】
前記基準設定部は、前記食材の消費量見込みを算出し、算出結果に基づいて前記食材廃棄基準を設定する
請求項1又は2に記載のクーポン配信システム。
【請求項4】
前記基準設定部は、前記店舗周辺の気象を示す気象情報及び前記食材の消費実績に基づいて、前記消費量見込みを算出する
請求項に記載のクーポン配信システム。
【請求項5】
前記気象情報は、前記店舗周辺の天候を示す天候情報及び前記店舗周辺の気温を示す気温情報の少なくとも一方を含む
請求項に記載のクーポン配信システム。
【請求項6】
前記基準設定部は、所定期間における食材ごとの平均消費量に、前記気象情報に基づく所定の係数を乗算することで前記消費量見込みを算出する
請求項に記載のクーポン配信システム。
【請求項7】
店舗における食材の在庫量及び前記食材の消費期限を含む在庫情報に基づいて、廃棄対象となり得る対象食材を抽出する食材抽出部と、
抽出された前記対象食材を使用するメニューを特定するメニュー特定部と、
特定されたメニューに対するクーポンを作成してサーバに送信するクーポン処理部と、を備え
前記対象食材を抽出するための食材廃棄基準を設定する基準設定部をさらに備え、
前記食材抽出部は、前記在庫情報及び前記食材廃棄基準に基づいて、前記対象食材を抽出し、
前記クーポン処理部は、前記対象食材の在庫量が前記食材廃棄基準未満となった場合、前記サーバに対してクーポンの配信停止を要求す
情報処理装置。
【請求項8】
情報処理装置のコンピュータが、
店舗における食材の在庫量及び前記食材の消費期限を含む在庫情報に基づいて、廃棄対象となり得る対象食材を抽出する食材抽出ステップと、
抽出された前記対象食材を使用するメニューを特定するメニュー特定ステップと、
特定されたメニューに対するクーポンを作成してサーバに送信するクーポン処理ステップと、を実行し、
前記コンピュータは、
前記対象食材を抽出するための食材廃棄基準を設定する基準設定ステップをさらに実行し、
前記食材抽出ステップでは、前記在庫情報及び前記食材廃棄基準に基づいて、前記対象食材を抽出し、
前記クーポン処理ステップの後、前記対象食材の在庫量が前記食材廃棄基準未満となった場合、前記サーバに対してクーポンの配信停止を要求する
情報処理方法。
【請求項9】
店舗における食材の在庫量及び前記食材の消費期限を含む在庫情報に基づいて、廃棄対象となり得る対象食材を抽出する食材抽出ステップと、
抽出された前記対象食材を使用するメニューを特定するメニュー特定ステップと、
特定されたメニューに対するクーポンを作成してサーバに送信するクーポン処理ステップと、を情報処理装置のコンピュータに実行させ
前記コンピュータに、
前記対象食材を抽出するための食材廃棄基準を設定する基準設定ステップをさらに実行させ、
前記食材抽出ステップでは、前記在庫情報及び前記食材廃棄基準に基づいて、前記対象食材を抽出させ、
前記クーポン処理ステップの後、前記対象食材の在庫量が前記食材廃棄基準未満となった場合、前記サーバに対してクーポンの配信停止を要求するステップをさらに実行させ
プログラム。