(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024100274
(43)【公開日】2024-07-26
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0251 20230101AFI20240719BHJP
【FI】
G06Q30/0251
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023004141
(22)【出願日】2023-01-13
(71)【出願人】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】谷口 博基
(72)【発明者】
【氏名】兵藤 安昭
(72)【発明者】
【氏名】助光 康大
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB08
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】信号待ちをしている歩行者の周辺にある店舗の事業者の利便性を高めることができる情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを提供すること。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、情報受付部と、取得部と、提供部とを備える。情報受付部は、歩行者の信号待ち時に歩行者の周辺に位置する店舗の広告情報を受け付ける。取得部は、歩行者の信号待ちの情報である信号待ち情報を取得する。提供部は、情報受付部によって受け付けられた広告情報と取得部によって取得された信号待ち情報とに基づいて、信号待ちの状態にある歩行者に広告情報の提供を行う。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
歩行者の信号待ち時に前記歩行者の周辺に位置する店舗の広告情報を受け付ける情報受付部と、
前記歩行者の信号待ちの情報である信号待ち情報を取得する取得部と、
前記情報受付部によって受け付けられた前記広告情報と前記取得部によって取得された前記信号待ち情報とに基づいて、前記信号待ちの状態にある前記歩行者に前記広告情報の提供を行う提供部と、を備える
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記信号待ち情報には、
前記歩行者の前記信号待ちの時間の情報が含まれ、
前記提供部は、
前記信号待ちの時間に応じた広告情報を前記歩行者に提供する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記提供部は、
前記信号待ちの総時間に応じた広告情報を前記歩行者に提供する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記提供部は、
前記店舗の位置との位置関係が特定の関係である前記歩行者に対して前記広告情報を提供する
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記提供部は、
前記歩行者の位置が前記信号待ち時に前記店舗の周辺の位置である場合に、前記位置関係が前記特定の関係にあると判定する
ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記提供部は、
前記信号待ち時に前記歩行者が前記店舗に入店可能な位置である場合に、前記位置関係が前記特定の関係にあると判定する
ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記提供部は、
前記信号待ちの時間において前記店舗で販売する商品の注文を受け付けるための受付情報を前記歩行者に対して提供する
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記歩行者による前記信号待ちの許容時間を示す情報である許容時間情報を受け付ける許容時間受付部と、
前記許容時間受付部によって受け付けられた前記許容時間情報に基づいて、前記信号待ちの時間を決定する決定部と、
前記信号待ちを制御する信号機の制御装置に対して、前記決定部によって決定された前記信号待ちの時間を示す情報を通知する通知部と、を備える
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項9】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
歩行者の信号待ち時に前記歩行者の周辺に位置する店舗の広告情報を受け付ける情報受付工程と、
前記歩行者の信号待ちの情報である信号待ち情報を取得する取得工程と、
前記情報受付工程によって受け付けられた前記広告情報と前記取得工程によって取得された前記信号待ち情報とに基づいて、前記信号待ちの状態にある前記歩行者に前記広告情報の提供を行う提供工程と、を含む
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項10】
歩行者の信号待ち時に前記歩行者の周辺に位置する店舗の広告情報を受け付ける情報受付手順と、
前記歩行者の信号待ちの情報である信号待ち情報を取得する取得手順と、
前記情報受付手順によって受け付けられた前記広告情報と前記取得手順によって取得された前記信号待ち情報とに基づいて、前記信号待ちの状態にある前記歩行者に前記広告情報の提供を行う提供手順と、をコンピュータに実行させる
ことを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、交差点などに設置された信号機の信号待ちをしている歩行者に対して情報を通知する技術が知られている。例えば、特許文献1には、横断歩道で信号待ちをしている歩行者を特定し、信号機の信号が変化した場合に、信号待ちをしている歩行者に対し、信号機の信号が変化したことを示す情報を通知する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術では、信号待ちしている歩行者の利便性を高めることができるものの、信号待ちをしている歩行者の周辺の店舗の利便性を高めるものではない。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、信号待ちをしている歩行者の周辺にある店舗の事業者の利便性を高めることができる情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、情報受付部と、取得部と、提供部とを備える。情報受付部は、歩行者の信号待ち時に歩行者の周辺に位置する店舗の広告情報を受け付ける。取得部は、歩行者の信号待ちの情報である信号待ち情報を取得する。提供部は、情報受付部によって受け付けられた広告情報と取得部によって取得された信号待ち情報とに基づいて、信号待ちの状態にある歩行者に広告情報の提供を行う。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、信号待ちをしている歩行者の周辺にある店舗の事業者の利便性を高めることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る端末装置の構成の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る情報処理装置の構成の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る利用者情報記憶部に記憶される利用者情報テーブルの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る入稿情報記憶部に記憶される入稿情報テーブルの一例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る情報処理装置の処理部による情報処理の一例を示すフローチャートである。
【
図8】
図8は、実施形態に係る情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムが限定されるものではない。また、各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
〔1.情報処理の一例〕
まず、
図1を用いて、実施形態に係る情報処理の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図であり、情報処理装置1によって実行される。
【0011】
図1に示す情報処理装置1は、店舗Sの入稿情報を受け付ける(ステップS1)。例えば、情報処理装置1は、店舗Sを運営する事業者Bが操作する端末装置である事業者装置4から送信される入稿情報を受け付ける。事業者装置4は、例えば、ノートPC、デスクトップPC、タブレットPC、またはスマートフォンなどである。
【0012】
店舗Sでは、例えば、商品やサービスなどが販売される。店舗Sは、信号機3がある横断歩道の周辺にある店舗であり、例えば、コンビニエンスストア、ファストフード店、クリーニング店、ドラッグストア、100円ショップ、雑貨店などであるが、かかる例に限定されない。
【0013】
入稿情報は、例えば、店舗Sの周辺にある信号機3の信号(交通信号)による信号待ちの状態にある歩行者Pに提供される広告情報と、かかる広告情報を歩行者Pに提供する条件を示す情報を含む条件情報とを含む。歩行者Pは、利用者Uの一例であり、利用者Uには、広告情報を提供する広告配信サービスが情報処理装置1によって提供される。
【0014】
入稿情報に含まれる広告情報は、店舗Sの広告情報であり、歩行者Pの端末装置2に送信されて端末装置2に表示される。かかる広告情報は、例えば、歩行者Pの端末装置2にプッシュ通知されたり、歩行者Pが端末装置2を用いて閲覧中のコンテンツに挿入されたりすることで、信号待ち状態にある歩行者Pに提供される。
【0015】
入稿情報に含まれる条件情報は、例えば、信号機3を特定するための情報、店舗Sの周辺にある信号機3の信号による信号待ちに関する情報などを含む。信号機3を特定するための情報は、例えば、信号機3の識別子または信号機3の位置を示す情報などである。以下において、店舗Sの周辺にある信号機3の信号による信号待ちを単に信号待ちと記載する場合がある。
【0016】
条件情報に含まれる信号待ちに関する情報は、例えば、信号待ちの時間の情報、信号待ちの回数の情報、信号待ちの総時間の情報などである。以下において、信号待ちの時間を信号待ち時間と記載し、信号待ちの回数を信号待ち回数と記載し、信号待ちの総時間を信号待ち総時間と記載する場合がある。
【0017】
信号待ち回数は、歩行者Pが過去に信号機3の信号による信号待ちをした回数である。信号待ち総時間は、歩行者Pが過去に信号機3の信号による信号待ちをした時間の総計であり、例えば、予め定められた期間前までの歩行者Pの信号待ち時間の総計である。
【0018】
入稿情報は、例えば、広告情報と条件情報との組を複数含む。これにより、情報処理装置1は、入稿情報に含まれる複数の広告情報のうち条件情報で規定する信号待ちに関する情報に応じた広告情報を歩行者Pに提供することができる。
【0019】
例えば、情報処理装置1は、入稿情報に含まれる複数の広告情報のうち、条件情報で規定する信号待ち時間に応じた広告情報、条件情報で規定する信号待ち回数に応じた広告情報、または条件情報で規定する信号待ち総時間に応じた広告情報を歩行者Pに提供することができる。
【0020】
また、条件情報には、信号待ち状態にある利用者Uの位置に関する条件である位置条件を示す情報が含まれる。位置条件は、例えば、信号待ちの状態にある利用者Uと店舗Sの位置との位置関係が特定の関係であるといった条件である。以下において、信号待ちの状態にある利用者Uを信号待ち状態にある利用者Uまたは信号待ちをしている利用者Uと記載する場合がある。
【0021】
特定の位置関係は、信号待ち状態の利用者Uの位置が店舗Sの周辺の位置にあるという関係である。店舗Sの周辺の位置は、
図1に示すように、信号待ちしている歩行者Pが横断歩道を渡ることなく店舗Sに来店できる位置であり、例えば、店舗Sの手前の位置である。
【0022】
また、特定の位置関係は、利用者Uが歩行者Pである場合において、歩行者Pが信号待ち時において店舗Sに入店可能な位置であってもよく、歩行者Pが信号待ち時において店舗Sに入店可能な位置であって且つ店舗Sでの商品の購入やサービスの利用が可能な位置であってもよい。
【0023】
また、位置条件は、例えば、事業者Bによって指定された予め定められた範囲内であるといった条件であってもよい。予め定められた範囲は、例えば、信号待ち状態にあると推定される利用者Uが存在する範囲であり、例えば、事業者Bによる事業者装置4を用いた操作によって指定される。
【0024】
つづいて、情報処理装置1は、歩行者Pの位置を示す情報である位置情報を利用者Uの端末装置2などから取得する(ステップS2)。例えば、情報処理装置1は、歩行者Pの端末装置2によって検出された歩行者Pの位置を示す位置情報を端末装置2から取得する。
【0025】
つづいて、情報処理装置1は、信号機3の状態を示す情報である信号状態情報を交通情報提供装置5から取得する(ステップS3)。信号機3の状態を示す信号状態情報は、信号機3で示される信号の状態を示す情報であり、例えば、現時点の信号機3で示される信号を示す情報と、信号機3で示される信号が次に変化するまでの時間を示す情報とを含む。
【0026】
信号機3で示される信号は、進行許可を示す信号および停止指示を示す信号などである。進行許可を示す信号は、例えば、青信号であり、停止指示を示す信号は、赤信号である。信号機3で示される信号が次に変化するまでの時間は、例えば、信号機3で示される信号が停止指示を示す信号から進行許可を示す信号に変化するまでの時間、または信号機3で示される信号が進行許可を示す信号から停止指示を示す信号に変化するまでの時間などである。
【0027】
つづいて、情報処理装置1は、歩行者Pの信号待ちの情報である信号待ち情報を取得する(ステップS4)。例えば、情報処理装置1は、ステップS2で取得された歩行者Pの位置情報とステップS3で取得された信号状態情報とに基づいて、歩行者Pの信号待ち状態を判定し、かかる判定結果を信号待ち情報として取得する。信号待ち情報は、例えば、信号待ち時間の情報を含む。
【0028】
例えば、情報処理装置1は、歩行者Pの位置と信号機3の状態とに基づいて、歩行者Pが信号待ちで停止しているか否かを判定し、歩行者Pが信号待ちで停止している場合には、歩行者Pの信号待ち時間を判定する。歩行者Pの信号待ち時間は、歩行者Pの信号待ちが開始されてから歩行者Pの信号待ちが終了するまでの時間である。
【0029】
また、情報処理装置1は、歩行者Pの将来の信号待ち状態を判定し、かかる判定結果を信号待ち情報として取得することもできる。歩行者Pの将来の信号待ち状態は、例えば、現時点から予め定められた期間までにおける歩行者Pの将来の信号待ち状態である。
【0030】
例えば、情報処理装置1は、歩行者Pの移動速度と将来の信号機3の状態とに基づいて、歩行者Pの将来の信号待ち状態を判定する。情報処理装置1は、将来の信号待ち状態を判定する際に、歩行者Pの過去の移動履歴の情報を用いて、歩行者Pの移動ルートを予測し、予測した移動ルート、歩行者Pの移動速度、および将来の信号機3の状態に基づいて、歩行者Pの将来の信号待ち状態を判定することもできる。
【0031】
また、情報処理装置1は、判定した歩行者Pの過去の信号待ち状態に基づいて、歩行者Pの信号待ちの総時間および歩行者Pの信号待ちの回数などを判定し、判定した、歩行者Pの信号待ちの総時間および歩行者Pの信号待ちの回数などの情報を信号待ち情報として取得することもできる。
【0032】
つづいて、情報処理装置1は、ステップS1で受け付けた入稿情報とステップS4で取得された信号待ち情報とに基づいて、信号待ち状態にある歩行者Pに対して提供する広告情報を決定する(ステップS5)。
【0033】
情報処理装置1は、ステップS1で受け付けた入稿情報に含まれる条件情報で示される位置条件に基づいて、ステップS4で取得された信号待ち情報で示される信号待ち状態にある歩行者Pを広告情報の提供対象とするか否かを判定する。
【0034】
情報処理装置1は、条件情報で示される位置条件に基づいて、例えば、信号待ち状態にある歩行者Pが、店舗Sの位置との位置関係が特定の関係である歩行者Pである場合に、かかる歩行者Pを広告情報の提供対象である広告提供対象として決定する。店舗Sの位置との位置関係が特定の関係であるとは、例えば、歩行者Pが信号待ち時に歩行者Pが店舗Sに入店可能な位置である。
【0035】
また、店舗Sの位置との位置関係が特定の関係であるとは、例えば、歩行者Pが信号待ち時に歩行者Pが事前に注文した商品の受け取りが可能である位置、歩行者Pが信号待ち時に歩行者Pが事前に注文したサービスの利用が可能である位置などである。
【0036】
また、情報処理装置1は、例えば、広告提供対象として決定した歩行者Pの信号待ちの時間に応じた広告情報を歩行者Pに提供する広告情報として決定する。また、情報処理装置1は、広告提供対象として決定した歩行者Pの信号待ちの総時間に応じた広告情報を歩行者Pに提供する広告情報として決定したり、歩行者Pの信号待ちの回数に応じた広告情報を歩行者Pに提供する広告情報として決定したりすることができる。
【0037】
つづいて、情報処理装置1は、ステップS5で広告提供対象として決定した歩行者Pに対して、ステップS5で決定した広告情報を提供する(ステップS6)。情報処理装置1は、ステップS5で広告提供対象として決定した歩行者Pの端末装置2に対してステップS5で決定した広告情報を送信することによって、歩行者Pに広告情報を提供する。
【0038】
例えば、情報処理装置1は、歩行者Pの端末装置2に広告情報をプッシュ通知することによって端末装置2に広告情報を表示させたり、歩行者Pが端末装置2を用いてコンテンツを閲覧中の場合、かかるコンテンツに広告情報を挿入したりすることで、歩行者Pに広告情報を提供することができる。
【0039】
このように、情報処理装置1は、歩行者Pの信号待ち時に歩行者Pの周辺に位置する店舗Sの広告情報を受け付け、歩行者Pの信号待ちの情報である信号待ち情報を取得する。そして、情報処理装置1は、受け付けた広告情報と取得した信号待ち情報とに基づいて、信号待ちの状態にある歩行者Pに広告情報の提供を行う。
【0040】
情報処理装置1は、信号待ちをしている歩行者Pに周辺の店舗Sの広告情報を提供することができるため、店舗Sの広告を効果的に行うことができ、店舗Sへの来店を促進することができる。そのため、情報処理装置1は、信号待ちをしている歩行者Pの周辺の店舗Sの事業者Bの利便性を高めることができる。
【0041】
また、情報処理装置1は、利用者Uの信号待ちの許容時間を示す情報である許容時間情報を利用者Uから受け付けることができる。例えば、情報処理装置1は、歩行者Pの端末装置2から歩行者Pの許容時間情報を受け付ける。
【0042】
許容時間情報は、信号機3毎の信号待ちの許容時間を示す情報であってもよく、すべての信号機3に共通の信号待ちの許容時間を示す情報であってもよく、地理的範囲毎に共通の信号待ちの許容時間を示す情報であってもよい。歩行者Pの許容時間情報は、例えば、歩行者Pによって決定されるが、情報処理装置1によって決定されてもよい。
【0043】
情報処理装置1は、受け付けた許容時間情報に基づいて、信号待ちの時間を決定する。例えば、情報処理装置1は、信号待ちをしている歩行者Pの許容時間情報で示される許容時間に基づいて、歩行者Pの信号待ち時間を決定する。情報処理装置1は、信号待ちをしている歩行者Pが複数いる場合、複数の歩行者Pの許容時間情報で示される許容時間に基づいて、複数の歩行者Pの信号待ち時間を決定する。
【0044】
例えば、いずれの歩行者Pも許容時間情報で示される許容時間が3分であり、信号機3の信号が停止指示を示す状態の通常期間が2分であり、信号機3の信号が進行許可を示す状態から停止指示を示す状態に変化したタイミングでいずれの歩行者Pも信号待ちを開始したものとする。
【0045】
この場合、情報処理装置1は、信号機3の信号が停止指示を示す状態の期間が2分を超え且つ3分以下の期間を各歩行者Pの待ち時間として決定する。例えば、情報処理装置1は、各歩行者Pの待ち時間を3分に決定する。
【0046】
そして、情報処理装置1は、信号待ちを制御する信号機3の制御装置6に対して、決定した信号待ちの時間に基づく制御情報を通知する。制御装置6は、情報処理装置1から制御情報を受け付けた場合、情報処理装置1からの制御情報に基づいて、信号機3を制御する。
【0047】
例えば、信号機3の信号が停止指示を示す状態の通常期間が2分であり、信号機3の信号が進行許可を示す状態から停止指示を示す状態に変化したタイミングでいずれの歩行者Pも信号待ちを開始し、情報処理装置1によって各歩行者Pの待ち時間が3分に決定されたものとする。
【0048】
この場合、情報処理装置1は、信号機3の信号が停止指示である期間を2分から3分へと変更する制御情報を制御装置6に通知する。制御装置6は、情報処理装置1からの制御情報に基づいて、信号機3の信号が停止指示である期間が一時的に3分になるように信号機3を制御する。これにより、情報処理装置1は、利用者Uの信号待ち時間を増やすことができ、店舗Sの広告を効果的に行うことができ、店舗Sへの来店を促進することができる。
【0049】
以下、このような処理を行う情報処理装置1、端末装置2、信号機3、事業者装置4、交通情報提供装置5、および制御装置6を含む情報処理システムの構成などについて、詳細に説明する。
【0050】
〔2.情報処理システムの構成〕
図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示す図である。
図2に示すように、実施形態に係る情報処理システム100は、情報処理装置1と、複数の端末装置2と、複数の信号機3と、複数の事業者装置4と、交通情報提供装置5と、制御装置6とを含む。
【0051】
複数の端末装置2は、互いに異なる利用者Uによって用いられる。端末装置2は、例えば、車載装置または携帯端末である。携帯端末は、スマートフォン、タブレットPC、ウェアラブルデバイスである。ウェアラブルデバイスは、例えば、スマートグラス、またはスマートウォッチなどであるが、かかる例に限定されない。
【0052】
複数の事業者装置4は、互いに異なる事業者Bによって用いられる。事業者装置4は、例えば、ノートPC、タブレットPC、またはスマートフォンなどであるが、かかる例に限定されない。制御装置6は、複数の信号機3を制御する装置である。
【0053】
情報処理装置1、複数の端末装置2、複数の信号機3、複数の事業者装置4、交通情報提供装置5、および制御装置6は、ネットワークNを介して、有線または無線により互いに通信可能に接続される。なお、
図2に示す情報処理システム100には、情報処理装置1、交通情報提供装置5、および制御装置6などが複数含まれてもよい。また、制御装置6は、交通情報提供装置5に含まれる構成であってもよい。
【0054】
ネットワークNは、例えば、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)およびLTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation)、5G(5th Generation:第5世代移動通信システム)などの移動体通信網などを含む。
【0055】
端末装置2は、移動体通信網や、Bluetooth(登録商標)、無線LAN(Local Area Network)などの近距離無線通信を介してネットワークNに接続し、情報処理装置1と通信することができる。
【0056】
〔3.端末装置2〕
図3は、実施形態に係る端末装置2の構成の一例を示す図である。
図3に示すように、実施形態に係る端末装置2は、通信部10と、表示部11と、操作部12と、センサ群13と、記憶部14と、処理部15とを備える。
【0057】
〔3.1.通信部10〕
通信部10は、例えば、NIC(Network Interface Card)などによって実現される。通信部10は、ネットワークNと有線または無線で接続され、ネットワークNを介して、情報処理装置1との間で情報の送受信を行う。
【0058】
〔3.2.表示部11〕
表示部11は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)または有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどである。
【0059】
〔3.3.操作部12〕
操作部12は、例えば、文字、数字、およびスペースを入力するためのキー、エンターキーおよび矢印キーなどを含むキーボード、マウス、および電源ボタンなどを含む。表示部11は、タッチパネル対応ディスプレイである場合、操作部12はタッチパネルを含む。
【0060】
〔3.4.センサ群13〕
センサ群13は、例えば、測位センサ、温度センサ、湿度センサ、照度センサ、マイク、加速度センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ、およびイメージセンサなどを含む。測位センサは、端末装置2の位置を検出する位置センサである。
【0061】
温度センサは、端末装置2の周囲の温度を検出するセンサである。湿度センサは、端末装置2の周囲の湿度を検出するセンサである。照度センサは、端末装置2の周囲の照度を検出するセンサである。マイクは、端末装置2の周囲の音を検出するセンサである。
【0062】
加速度センサは、端末装置2の加速度を検出するセンサである。ジャイロセンサは、端末装置2の傾きおよび回転などの姿勢を検出するセンサである。地磁気センサは、地磁気を検出するセンサである。イメージセンサは、端末装置2の周囲を撮像するセンサである。
【0063】
〔3.5.記憶部14〕
記憶部14は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置によって実現される。
【0064】
記憶部14には、例えば、情報処理装置1から送信されネットワークNおよび通信部10を介して処理部15によって取得された情報およびセンサ群13によって検出された情報である検出情報などが記憶される。
【0065】
〔3.6.処理部15〕
処理部15は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)またはMPU(Micro Processing Unit)などによって、端末装置2内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。
【0066】
処理部15は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)またはFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路により一部または全部が実現されてもよい。処理部15には、OS(Operating System)上での専用アプリケーションプログラムがインストールされており、これにより、処理部15は、情報取得部16と、表示処理部17と、情報出力部18とを含む機能部として機能する。
【0067】
〔3.6.1.情報取得部16〕
情報取得部16は、情報処理装置1から送信されネットワークNを介して通信部10で受信される種々の情報を取得する。情報処理装置1から端末装置2に送信される情報は、例えば、広告情報および通知情報などである。また、情報取得部16は、センサ群13によって検出された情報である検出情報をセンサ群13から取得する。
【0068】
〔3.6.2.表示処理部17〕
表示処理部17は、情報取得部16によって取得された情報を表示部11に表示させる。例えば、表示処理部17は、情報取得部16によって取得された広告情報および通知情報などを表示部11に表示させる。
【0069】
〔3.6.3.情報出力部18〕
情報出力部18は、例えば、利用者Uによる操作部12への操作に応じた情報である操作情報を情報処理装置1へ通信部10を介して送信する。また、情報出力部18は、情報取得部16によって取得された検出情報を情報処理装置1へ通信部10を介して送信する。
【0070】
〔4.情報処理装置1の構成〕
図4は、実施形態に係る情報処理装置1の構成の一例を示す図である。
図4に示すように、情報処理装置1は、通信部20と、記憶部21と、処理部22とを有する。
【0071】
〔4.1.通信部20〕
通信部20は、例えば、NICなどによって実現される。そして、通信部20は、ネットワークNと有線または無線で接続され、他の各種装置との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部20は、端末装置2、事業者装置4、交通情報提供装置5、および制御装置6などとの間でネットワークNを介して情報の送受信を行う。
【0072】
〔4.2.記憶部21〕
記憶部21は、例えば、RAM、フラッシュメモリなどの半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置によって実現される。記憶部21は、利用者情報記憶部30と、入稿情報記憶部31と、交通関連情報記憶部32とを有する。
【0073】
〔4.2.1.利用者情報記憶部30〕
利用者情報記憶部30は、利用者Uに関する各種の情報を記憶する。
図5は、実施形態に係る利用者情報記憶部30に記憶される利用者情報テーブルの一例を示す図である。
【0074】
図5に示す例では、利用者情報記憶部30に記憶される利用者情報テーブルは、「利用者ID(Identifier)」、「属性情報」、「履歴情報」、「位置情報」、「信号待ち情報」、および「設定情報」といった項目の情報を含む。
【0075】
「利用者ID」は、利用者Uを識別する識別子であり、利用者U毎に付される情報である。「属性情報」は、「利用者ID」に対応付けられた利用者Uの属性を示す属性情報である。利用者Uの属性は、例えば、デモグラフィック属性、サイコグラフィック属性などである。デモグラフィック属性は、人口統計学的属性であり、例えば、年齢、性別、職業、居住地、年収、家族構成などの複数の属性項目を含む。
【0076】
サイコグラフィック属性は、心理学的属性であり、例えば、ライフスタイル、価値観、興味関心などに関する複数の属性項目を含む。例えば、サイコグラフィック属性における複数の属性項目の各々は、車、服、旅行、ゲーム、キャンプ、バイク、電車、家電、またはパソコンなどといった利用者Uの興味関心を有する対象である。
【0077】
「履歴情報」は、「利用者ID」に対応付けられた利用者Uの履歴の情報であり、例えば、利用者Uの移動履歴の情報、店舗Sの利用履歴の情報などを含む。利用者Uの移動履歴は、利用者Uの過去の位置の履歴、利用者Uの移動ルートの履歴、利用者Uの信号待ちの履歴などを含む。利用者Uの信号待ちの履歴は、信号待ちを行った位置、信号待ちの時間などの情報を含む。
【0078】
利用者Uによる店舗Sの利用履歴は、利用者Uの店舗Sでの商品の購入履歴、利用者Uの店舗Sでのサービス利用履歴などを含む。なお、「履歴情報」は、「利用者ID」に対応付けられた利用者Uのオンラインサービスにおける行動履歴の情報を含んでいてもよい。利用者Uのオンラインサービスにおける行動履歴の情報は、例えば、利用者Uのオンラインサービスにおける検索履歴情報、閲覧履歴情報、および取引履歴情報などを含む。
【0079】
利用者Uの検索履歴情報は、例えば、ウェブ検索サービスにおける利用者Uによる検索履歴の情報などを含む。利用者Uの閲覧履歴情報は、例えば、オンラインサービスにおける利用者Uによるコンテンツの閲覧履歴の情報などを含む。利用者Uの取引履歴の情報は、オンラインサービスにおける利用者Uによる商品の取引履歴の情報などを含む。
【0080】
「位置情報」は、「利用者ID」に対応付けられた利用者Uの現在位置を示す位置情報を含む。位置情報は、例えば、端末装置2によって検出され端末装置2から送信される検出情報に含まれる情報であり、処理部22によって端末装置2から取得され利用者情報記憶部30に記憶される。
【0081】
「信号待ち情報」は、「利用者ID」に対応付けられた利用者Uの信号待ちに関する情報である信号待ち情報を含む。信号待ち情報には、例えば、利用者Uの信号待ち時間の情報、利用者Uの信号待ち総時間の情報、および利用者Uの信号待ち回数の情報などが含まれる。信号待ち情報は、例えば、処理部22によって判定される情報である。なお、利用者Uの信号待ち総時間の情報、および利用者Uの信号待ち回数の情報などは、利用者Uの移動履歴に含まれる情報であってもよい。
【0082】
「設定情報」は、「利用者ID」に対応付けられた利用者Uの設定情報であり、例えば、利用者Uによって設定され処理部22によって受け付けられた許容時間情報、利用者Uによって設定されて利用者Uのアカウントに紐付けられたスケジュール情報などである。
【0083】
〔4.2.2.入稿情報記憶部31〕
入稿情報記憶部31は、各事業者Bから送信される入稿情報を記憶する。
図6は、実施形態に係る入稿情報記憶部31に記憶される入稿情報テーブルの一例を示す図である。
【0084】
図6に示す例では、入稿情報記憶部31に記憶される入稿情報テーブルは、「入稿ID」および「入稿情報」といった項目の情報を含む。「入稿ID」は、入稿情報を識別する識別子であり、入稿情報毎に付される情報である。
【0085】
「入稿情報」は、「入稿ID」に対応付けられた入稿情報であり、「店舗情報」、「広告情報」、および「条件情報」といった項目の情報を含む。
【0086】
「店舗情報」は、事業者Bの店舗Sに関する情報であり、事業者Bの店舗Sを識別する識別子、事業者Bの店舗Sの名称を示す情報、事業者Bの店舗Sの位置を示す情報などを含む。
【0087】
「広告情報」は、事業者Bによって利用者Uに提供される店舗Sの広告情報である。かかる広告情報は、例えば、利用者Uの端末装置2にプッシュ通知されたり、利用者Uが端末装置2を用いて閲覧中のコンテンツに挿入されたりすることで、利用者Uに提供される。
【0088】
「条件情報」は、利用者Uへの広告情報の提供の条件を示す情報である条件情報である。条件情報は、例えば、信号機3を特定するための情報、店舗Sの周辺にある信号機3の信号による信号待ちに関する情報、などを含む。信号機3を特定するための情報は、例えば、信号機3の識別子または信号機3の位置を示す情報などである。
【0089】
条件情報に含まれる信号待ちに関する情報は、例えば、信号待ち時間の情報、信号待ち回数の情報、信号待ち総時間の情報などである。信号待ち時間は、歩行者Pが信号機3の信号による信号待ちをする時間であり、歩行者Pが信号機3の停止指示の信号による信号待ちによって停止してから信号機3の信号が進行許可を示す信号に変化するまでの時間である。
【0090】
信号待ち回数は、歩行者Pが過去に信号機3の信号による信号待ちをした回数である。信号待ち総時間は、歩行者Pの過去の信号待ち時間の総計であり、例えば、予め定められた期間前までの歩行者Pの信号待ち時間の総計である。
【0091】
「入稿情報」は、「広告情報」と「条件情報」との組を複数含む。「広告情報」と「条件情報」との複数の組によって、同じ信号待ちに対して異なる広告情報を利用者Uに提供することが可能となる。
【0092】
例えば、情報処理装置1は、入稿情報に基づいて、信号待ち時間、信号待ちの回数、および信号待ちの総時間のうちの少なくとも1つに応じた広告情報を提供することができる。なお、「広告情報」と「条件情報」との組は、「入稿ID」に対応付けられた入稿情報において1組であってもよい。
【0093】
また、条件情報は、信号待ち時間の情報、信号待ちの回数の情報、および信号待ちの総時間などに加えてまたは代えて、例えば、広告情報の提供対象となる利用者Uの属性を示す情報、広告情報の提供対象となる利用者Uの行動履歴に関する情報、広告情報の提供対象となる利用者Uの利用者レベルを示す情報などを含んでいてもよい。
【0094】
利用者Uの属性を示す情報は、例えば、利用者Uの性別、年齢、および職業などの複数の属性項目の組み合わせで示される情報であり、例えば、20代男性会社員、30代女性看護師などの情報を含む。
【0095】
利用者Uの行動履歴に関する情報は、例えば、条件情報で示される信号機3による利用者Uの過去の信号待ちの平均時間の情報などを含む。
【0096】
利用者Uの利用者レベルは、例えば、店舗Sにおける利用者Uの会員レベルであり、利用者Uによる店舗Sの利用額が高いほど高いレベルになる。例えば、店舗Sにおける利用者Uの会員レベルは、レベル1、レベル2、レベル3の中から選択される。店舗Sにおける利用者Uの会員レベルは、レベル1が最も高く、レベル3が最も低い。なお、店舗Sにおける利用者Uの会員レベルは、3段階未満であってもよく、4段階以上であってもよい。
【0097】
また、条件情報は、信号待ち状態にある利用者Uの位置に関する条件である位置条件を示す情報を含む。信号待ち状態にある利用者Uの上述した位置条件は、例えば、信号待ち状態にある利用者Uと店舗Sの位置との位置関係が特定の関係であるといった条件である。
【0098】
特定の位置関係は、利用者Uが信号待ち時に利用者Uである歩行者Pの位置が店舗Sの周辺の位置にあるという関係である。店舗Sの周辺の位置は、例えば、
図1に示すように、信号待ちしている歩行者Pが横断歩道を渡ることなく店舗Sに来店できる位置であり、例えば、店舗Sの手前の位置である。
【0099】
また、特定の位置関係は、歩行者Pの位置が店舗Sの周辺の位置であって歩行者Pが信号待ち時において店舗Sに入店可能な位置であってもよい。この場合、歩行者Pの位置は、例えば、歩行者Pが信号待ち時において店舗Sに入店可能な位置であって且つ歩行者Pが事前に注文した商品の受け取りが歩行者Pの信号待ち時において可能である位置、歩行者Pが信号待ち時において店舗Sに入店可能な位置であって且つ店舗Sでの商品の購入やサービスの利用が歩行者Pの信号待ち時において可能な位置などであってもよい。
【0100】
また、特定の位置関係は、例えば、店舗Sを中心として予め定められた範囲内の位置であってもよく、店舗Sを中心として店舗Sの入り口から予め定められた範囲であって店舗Sの入り口を利用者Uが視認できる範囲内の位置であってもよい。また、特定の位置関係は、店舗S毎に異なる位置関係であってもよく、複数の店舗Sで共通する位置関係であってもよい。
【0101】
また、信号待ち状態にある利用者Uの位置条件は、信号待ち状態にある利用者Uと店舗Sの位置との位置関係が特定の関係であるといった条件に代えて、利用者Uの位置が事業者Bによって直接指定された位置範囲内にあるといった条件であってもよい。
【0102】
〔4.2.3.交通関連情報記憶部32〕
交通関連情報記憶部32は、信号状態情報や交通関連情報を記憶する。信号状態情報は、信号機3の状態を示す情報である。
【0103】
信号状態情報は、信号機3で示される信号の状態を示す情報であり、例えば、現時点の信号機3で示される信号を示す情報と、信号機3で示される信号が次に変化するまでの時間を示す情報などが含まれる。
【0104】
信号機3で示される信号は、進行許可を示す信号および停止指示を示す信号などである
進行許可を示す信号は、例えば、青信号であり、停止指示を示す信号は、赤信号である。信号機3で示される信号が次に変化するまでの時間は、例えば、信号機3で示される信号が停止指示を示す信号から進行許可を示す信号に変化するまでの時間、または信号機3で示される信号が進行許可を示す信号から停止指示を示す信号に変化するまでの時間などである。
【0105】
交通関連情報は、例えば、交通量情報および交通規制情報などを含む。交通量情報は、信号機3を含む領域に位置する各歩道の交通量に関する情報である。例えば、交通量情報は、各歩道の歩行者Pの数を示す情報などを含む。歩行者Pの数は、例えば、リアルタイムの数、または過去の交通量履歴に基づいて交通情報提供装置5または情報処理装置1によって予測される数である。
【0106】
交通規制情報は、信号機3を含む領域における交通規制に関する情報であり、例えば、信号機3を含む領域における特定の移動規制の箇所を示す情報および信号機3を含む領域における特定の移動規制の種別を示す情報などを含む。特定の移動規制の種別は、一時的な通行禁止、一時的な通行止め、または一時的な一方通行などのように利用者Uの移動ができない移動規制の種別であるが、これらの移動規制に限定されず、利用者Uの移動に規制が加わる種別であればよい。
【0107】
一時的な通行禁止、一時的な通行止め、または一時的な一方通行などは、例えば、道路工事などによる交通規制、交通事故などによる交通規制、またはイベントの開催による交通規制などによって設定されるが、かかる例に限定されない。
【0108】
なお、交通関連情報記憶部32は、信号状態情報に代えてまたは加えて、制御情報を記憶することもできる。制御情報は、信号機3毎の制御情報であり、例えば、信号機3の信号制御パターンの情報と信号機3の信号制御タイミングの情報を含む。
【0109】
信号制御パターンの情報は、例えば、信号機3で示される信号が青信号である期間を示す情報、信号機3で示される信号が黄色信号である期間を示す情報、および信号機3で示される信号が赤信号である期間を示す情報などを含む。
【0110】
信号制御タイミングの情報は、信号機3で示される信号が変化するタイミングであり、例えば、信号機3で示される信号が最後に青信号に切り替わったタイミングを示す情報であるが、信号機3で示される信号が最後に赤信号に切り替わったタイミングを示す情報であってもよく、それ以外の情報であってもよい。
【0111】
〔4.3.処理部22〕
処理部22は、コントローラであり、例えば、CPU、MPUなどのプロセッサによって、情報処理装置1内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAMなどを作業領域として実行されることにより実現される。また、処理部22は、例えば、ASIC、FPGA、GPGPUなどの集積回路によって一部または全部が実現されてもよい。
【0112】
図4に示すように、処理部22は、受付部40と、取得部41と、判定部42と、提供部43と、決定部44と、通知部45とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、処理部22の内部構成は、
図4に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0113】
〔4.3.1.受付部40〕
受付部40は、通信部20などを介して種々の情報や要求を受け付ける。例えば、受付部40は、端末装置2や事業者装置4などから送信される情報や要求を受け付ける。受付部40は、情報受付部50と、許容時間受付部51とを含む。
【0114】
〔4.3.1.1.情報受付部50〕
情報受付部50は、信号待ち状態にある歩行者Pの周辺に位置する店舗Sの事業者Bによって提供される入稿情報を受け付ける。例えば、情報受付部50は、事業者装置4から送信される入稿情報を受け付ける。信号待ち状態にある歩行者Pの周辺に位置する店舗Sは、歩行者Pが信号待ち状態となったと仮定した場合に歩行者Pの周辺に位置する店舗である。
【0115】
入稿情報は、例えば、上述した店舗情報、広告情報、および条件情報などを含む。情報受付部50は、入稿情報を受け付けた場合、受け付けた入稿情報を入稿情報記憶部31の入稿情報テーブルを追加する。
【0116】
〔4.3.1.2.許容時間受付部51〕
許容時間受付部51は、歩行者Pである利用者Uによる信号待ちの許容時間を示す情報である許容時間情報を受け付ける。
【0117】
例えば、許容時間受付部51は、利用者Uの端末装置2から送信される許容時間情報を受け付ける。許容時間受付部51は、許容時間情報を受け付けた場合、受け付けた許容時間情報を設定情報の一部として利用者情報記憶部30の利用者情報テーブルの一部として追加する。
【0118】
〔4.3.2.取得部41〕
取得部41は、外部の情報処理装置、端末装置2、事業者装置4、および交通情報提供装置5などから通信部20を介して種々の情報を取得し、取得した情報を記憶部21に記憶させる。
【0119】
例えば、取得部41は、外部の情報処理装置または端末装置2などから通信部20を介して利用者Uの情報を示す情報を取得し、取得した利用者Uの情報を示す情報を利用者情報記憶部30に記憶させる。
【0120】
また、取得部41は、交通情報提供装置5から通信部20を介して、信号状態情報および交通関連情報などを取得し、取得した信号状態情報および交通関連情報などを交通関連情報記憶部32に記憶させる。また、取得部41は、信号状態情報に代えてまたは加えて、制御情報を取得し、取得した制御情報を交通関連情報記憶部32に記憶させることもできる。
【0121】
また、取得部41は、記憶部21から各種の情報を取得する。例えば、取得部41は、利用者Uの情報である利用者情報を利用者情報記憶部30から取得する。また、取得部41は、入稿情報を入稿情報記憶部31から取得する。
【0122】
また、取得部41は、歩行者Pである利用者Uの信号待ちの情報である信号待ち情報を利用者情報記憶部30または判定部42から取得する。信号待ち情報には、上述したように、例えば、利用者Uの信号待ちに関する情報などが含まれる。
【0123】
〔4.3.3.判定部42〕
判定部42は、取得部41によって取得された利用者情報および信号状態情報に基づいて、利用者Uが信号待ち状態であるか否かを判定し、利用者Uが信号待ち状態であると判定した場合、利用者Uの信号待ちの時間を判定する。
【0124】
例えば、判定部42は、取得部41によって取得された利用者情報に含まれる位置情報と行動履歴の情報とに基づいて、利用者Uの位置および利用者Uの移動方向を判定する。判定部42は、利用者Uの位置が各信号機3による信号待ちの位置範囲である信号待ち位置範囲のいずれかの信号待ち位置範囲内にあるか否かを判定する。信号待ち位置範囲は、例えば、信号機3毎に予め定められた範囲であるが、例えば、入稿情報に含まれる条件情報で規定される位置条件で示される位置範囲であってもよい。
【0125】
判定部42は、利用者Uの位置が信号待ち位置範囲内にある場合、取得部41によって取得された信号状態情報と上述のように判定した利用者Uの移動方向とに基づいて、利用者Uが信号待ち状態であるか否かを判定する。
【0126】
例えば、判定部42は、判定した利用者Uの移動方向が信号機3によって通過が規制される横断歩道を通過する方向であり、信号状態情報で示される信号機3の信号が停止指示を示す信号である場合、利用者Uが信号待ち状態であると判定し、そうでない場合、利用者Uが信号待ち状態ではないと判定する。
【0127】
判定部42は、利用者Uが信号待ち状態になると判定した場合、取得部41によって取得された信号状態情報に基づいて、利用者Uの信号待ちの時間を判定する。判定部42は、判定した利用者Uの信号待ちの時間の情報を含む信号待ち情報を利用者情報記憶部30に記憶させたり、取得部41に受け渡したりする。
【0128】
また、判定部42は、利用者Uの現在の信号待ち状態に加えて、利用者Uの将来の信号待ち状態を判定し、利用者Uが将来に信号待ち状態になると判定した場合、利用者Uの将来の信号待ちの時間を判定することもできる。
【0129】
利用者Uの将来の信号待ち状態は、例えば、現時点から予め定められた期間までにおける利用者Uの将来の信号待ち状態である。判定部42は、利用者Uの将来の信号待ちの時間の情報を含む信号待ち情報を利用者情報記憶部30に記憶させたり、取得部41に受け渡したりする。
【0130】
例えば、判定部42は、取得部41によって取得された利用者情報に含まれる位置情報と行動履歴の情報とに基づいて、将来の利用者Uの移動ルートを判定する。判定部42は、利用者Uの移動ルートにおいて利用者Uの位置が各信号機3による信号待ちの位置範囲である信号待ち位置範囲のいずれかの信号待ち位置範囲内になるか否かを判定する。
【0131】
判定部42は、利用者Uの位置が信号待ち位置範囲内になる場合、取得部41によって取得された信号状態情報と上述のように判定した利用者Uの移動ルートとに基づいて、利用者Uが信号待ち状態になるか否かを判定する。
【0132】
判定部42は、利用者Uが信号待ち状態になると判定した場合、取得部41によって取得された信号状態情報に基づいて、利用者Uの信号待ちの時間を判定する。判定部42は、判定した利用者Uの信号待ちの時間の情報を含む信号待ち情報を利用者情報記憶部30に記憶させたり、取得部41に受け渡したりする。
【0133】
また、判定部42は、判定した歩行者Pの過去の信号待ち状態に基づいて、歩行者Pの信号待ちの総時間および歩行者Pの信号待ちの回数などを判定する。判定部42は、判定した歩行者Pの信号待ちの総時間および歩行者Pの信号待ちの回数などの情報を信号待ち情報を利用者情報記憶部30に記憶させたり、取得部41に受け渡したりする。
【0134】
なお、利用者Uが信号待ち状態であると判定した場合、歩行者Pの信号待ちの総時間は、過去の信号待ち時間の総計に、新たな信号待ち時間を加算したものであってもよく、歩行者Pの信号待ち回数は、過去の信号待ち回数に、新たな信号待ちの1回を加えた回数であってもよい。
【0135】
また、判定部42は、取得部41によって制御情報が取得された場合、かかる制御情報に基づいて、現時点において信号機3で示される信号、信号機3で示される信号が次に変化するまでの時間などを判定する。そして、判定部42は、判定した結果を交通関連情報記憶部32に記憶させたり、取得部41に受け渡したりする。
【0136】
〔4.3.4.提供部43〕
提供部43は、利用者Uに対して種々の情報を提供する。例えば、提供部43は、事業者Bの事業者装置4や利用者Uの端末装置2に対して種々の情報を送信して事業者Bの事業者装置4や利用者Uの端末装置2に種々の情報を表示させることによって、事業者Bや利用者Uに対して種々の情報を提供する。
【0137】
例えば、提供部43は、事業者Bの事業者装置4に対して設定受付用情報を送信することで、事業者Bに設定受付用情報を提供する。設定受付用情報は、上述した入稿情報を設定するためのGUI(Graphical User Interface)画面を表示するための情報であり、事業者装置4にGUI画面が表示される。
【0138】
事業者Bは、事業者装置4を操作することによって、GUI画面に入稿情報を設定することができる。また、事業者Bは、GUI画面に入稿報を設定した後、事業者装置4を操作することによって、GUI画面に設定した入稿情報を事業者装置4から情報処理装置1に送信させることができる。
【0139】
提供部43は、信号待ちの状態にある歩行者Pまたは信号待ち状態であった利用者Uの端末装置2に広告情報の提供を行う。提供部43は、例えば、利用者Uが信号待ちを開始してから予め定められた期間(例えば、1秒、3秒、または5秒)内に広告情報を信号待ち状態にある利用者Uに提供する。
【0140】
予め定められた期間は、例えば、利用者Uが信号待ちを開始してから情報処理装置1によって広告情報を提供するために必要な時間以上の期間である。なお、提供部43は、過去に信号待ちを行った歩行者Pに広告情報の提供を行うこともできる。
【0141】
例えば、提供部43は、情報受付部50によって受け付けられた入稿情報と取得部41によって取得された信号待ち情報とに基づいて、信号待ちの状態にある歩行者Pに広告情報の提供を行う。
【0142】
入稿情報は、上述したように、例えば、店舗Sの周辺にある信号機3の信号による信号待ちの状態にある歩行者Pに提供される広告情報と、かかる広告情報を提供する条件を示す情報を含む条件情報とを含む。
【0143】
入稿情報は、上述した広告情報と条件情報との組を複数含む。広告情報と条件情報との複数の組によって、互いに異なる複数の広告報酬のうちのいずれかの広告情報を利用者Uに提供することができる。
【0144】
提供部43は、入稿情報および信号待ち情報に基づいて、信号待ちをしている利用者Uまたは信号待ちをした利用者Uに対して信号待ちに関する情報に応じた広告情報を利用者Uに提供する。例えば、提供部43は、信号待ちの時間に応じた広告情報を利用者Uに提供する。
【0145】
ここで、入稿情報に含まれる複数の条件情報が互いに異なる範囲の信号待ち時間の情報を含むとする。例えば、複数の条件情報が、信号待ち時間が第1閾値Tth1未満であることを示す第1時間情報、信号待ち時間が第1閾値Tth1以上且つ第2閾値Tth2未満であることを示す第2時間情報、信号待ち時間が第2閾値Tth2以上であることを示す第3時間情報を含むとする。なお、第1閾値Tth1と第2閾値Tth2との関係は、Tth1<Tth2である。
【0146】
また、第1時間情報に関連付けられた広告情報が第1広告情報であり、第2時間情報に関連付けられた広告情報が第2広告情報であり、第3時間情報に関連付けられた広告情報が第3広告情報であるとする。
【0147】
この場合、提供部43は、信号待ち情報で示される利用者Uの信号待ち時間が第1閾値Tth1未満であれば、第1広告情報を利用者Uに提供する。また、提供部43は、信号待ち情報で示される利用者Uの信号待ち時間が第1閾値Tth1以上且つ第2閾値Tth2未満であれば、第2広告情報を利用者Uに提供する。また、提供部43は、信号待ち情報で示される利用者Uの信号待ち時間が第2閾値Tth2以上であれば、第3広告情報を利用者Uに提供する。
【0148】
また、提供部43は、信号待ちの総時間に応じた広告情報を利用者Uに提供する。例えば、入稿情報に含まれる複数の条件情報が互いに異なる範囲の信号待ち総時間の情報を含むとする。例えば、複数の条件情報が、信号待ち総時間が第1閾値MTth1未満であることを示す第1総時間情報、信号待ち総時間が第1閾値MTth1以上且つ第2閾値MTth2未満であることを示す第2総時間情報、信号待ち総時間が第2閾値MTth2以上であることを示す第3総時間情報を含むとする。なお、第1閾値MTth1と第2閾値MTth2との関係は、MTth1<MTth2である。
【0149】
また、第1総時間情報に関連付けられた広告情報が第1広告情報であり、第2総時間情報に関連付けられた広告情報が第2広告情報であり、第3総時間情報に関連付けられた広告情報が第3広告情報であるとする。
【0150】
この場合、提供部43は、利用者Uの信号待ち総時間が第1閾値MTth1未満であれば、第1広告情報を利用者Uに提供する。また、提供部43は、利用者Uの信号待ち総時間が第1閾値MTth1以上且つ第2閾値MTth2未満であれば、第2広告情報を利用者Uに提供する。また、提供部43は、利用者Uの信号待ち総時間が第2閾値MTth2以上であれば、第3広告情報を利用者Uに提供する。
【0151】
また、入稿情報に含まれる複数の条件情報が互いに異なる範囲の信号待ち回数の情報を含むとする。複数の条件情報は、例えば、信号待ち回数が第1閾値Nth1未満であることを示す第1回数情報、信号待ち回数が第1閾値Nth1以上且つ第2閾値Nth2未満であることを示す第2回数情報、信号待ち回数が第2閾値Nth2以上であることを示す第3回数情報などであるとする。
【0152】
また、第1回数情報に関連付けられた広告情報が第1広告情報であり、第2回数情報に関連付けられた広告情報が第2広告情報であり、第3回数情報に関連付けられた広告情報が第3広告情報であるとする。
【0153】
この場合、提供部43は、利用者Uの信号待ち回数が第1閾値Nth1未満であれば、第1広告情報を利用者Uに提供する。また、提供部43は、利用者Uの信号待ち回数が第1閾値Nth1以上且つ第2閾値Nth2未満であれば、第2広告情報を利用者Uに提供する。また、提供部43は、利用者Uの信号待ち回数が第2閾値Nth2以上であれば、第3広告情報を利用者Uに提供する。
【0154】
また、提供部43は、信号待ち時間、信号待ち総時間、および信号待ち回数のうちの2以上の重み付け加算して得られるスコアに応じた広告情報を利用者Uに提供することもできる。
【0155】
また、条件情報は、信号待ちの時間の情報、信号待ち総時間の情報、および信号待ちの回数の情報などに加えてまたは代えて、例えば、広告情報の提供対象となる利用者Uの属性を示す情報、広告情報の提供対象となる利用者Uの行動履歴に関する情報、広告情報の提供対象となる利用者Uの利用者レベルを示す情報などを含んでいてもよい。
【0156】
これにより、事業者Bは、例えば、利用者Uの属性毎に信号待ち時間や信号待ち回数の条件を変えたり、特定の属性を有する利用者Uに対してのみ広告情報の提供を行うといった条件にしたり、特定の行動を行った利用者Uに対してのみ広告情報の提供を行うといった条件にすることができる。特定の行動は、例えば、信号待ち状態での端末装置2の操作、信号待ち状態での端末装置2でのウェブサイトの閲覧、信号待ち状態での端末装置2での店舗Sの検索などである。
【0157】
また、事業者Bは、条件情報に含まれる条件を、例えば、利用者レベルが高い利用者Uほど情報の価値が高い広告情報を提供するといった条件にしたり、利用者レベルが高い利用者Uほど情報量が多い広告情報を提供するといった条件にしたりすることができる。なお、広告情報は、例えば、かかる広告情報に含まれるお得な商品の数が多いほど、情報の価値が高く、かかる広告情報に含まれる商品の数が多いほど、情報量が多い。
【0158】
また、事業者Bは、条件情報に含まれる条件を、利用者レベルが特定のレベルである利用者Uに対してのみ広告情報の提供を行うといった条件にしたり、利用者レベルに応じた商品の情報を含む広告情報を利用者Uに提供するといった条件にしたりすることもできる。
【0159】
また、条件情報には、信号待ち状態にある利用者Uの位置に関する条件である上述した位置条件を示す情報が含まれており、提供部43は、位置条件を満たす利用者Uに限り、広告情報を提供することができる。信号待ち状態にある利用者Uの位置に関する条件は、例えば、上述したように、信号待ち状態にある利用者Uと店舗Sの位置との位置関係が特定の関係であるといった条件である。
【0160】
特定の位置関係は、利用者Uが信号待ち時に利用者Uの位置が店舗Sの周辺の位置にあるという関係である。また、店舗Sの周辺の位置は、
図1に示すように、信号機3による信号待ちしている歩行者Pが横断歩道を渡ることなく店舗Sに来店できる位置であり、例えば、店舗Sの手前の位置である。
【0161】
また、特定の位置関係は、例えば、歩行者Pの位置が店舗Sの周辺の位置であって歩行者Pが信号待ち時において店舗Sに入店可能な位置であってもよい。この場合、歩行者Pの位置は、例えば、歩行者Pが信号待ち時において店舗Sに入店可能な位置であって且つ歩行者Pが事前に注文した商品の受け取りが歩行者Pの信号待ち時において可能である位置、歩行者Pが信号待ち時において店舗Sに入店可能な位置であって且つ歩行者Pが信号待ち時において店舗Sでの商品の購入やサービスの利用が可能な位置などであってもよい。
【0162】
提供部43は、例えば、歩行者Pの位置と店舗Sとの距離、信号待ち情報で示される信号待ち時間、利用者Uの移動速度(例えば、移動履歴から得られる平均移動速度など)に基づいて、歩行者Pが信号待ち時において店舗Sに入店可能な位置か否かを判定することができる。
【0163】
また、提供部43は、事前に注文した商品を利用者Uが受け取るのに要する時間をさらに用いて、歩行者Pが信号待ち時において店舗Sに入店可能な位置であって且つ歩行者Pが事前に注文した商品の受け取りが歩行者Pの信号待ち時において可能である位置か否かを判定することができる。事前に注文した商品を利用者Uが受け取るのに要する時間の情報は、例えば、事業者装置4から情報処理装置1に送信され取得部41によって取得される。
【0164】
また、提供部43は、店舗Sでの商品の購入やサービスの利用で必要な時間をさらに用いて、歩行者Pが信号待ち時において店舗Sに入店可能な位置であって且つ歩行者Pが信号待ち時において店舗Sでの商品の購入やサービスの利用が可能な位置であるか否かを判定することができる。店舗Sでの商品の購入やサービスの利用で必要な時間の情報は、例えば、事業者装置4から情報処理装置1に送信され取得部41によって取得される。
【0165】
提供部43は、利用者Uが上述した位置条件を満たすか否かを判定し、上述した位置条件を満たすと判定した利用者Uであって且つ条件情報で示される上述したその他の条件を満たす利用者Uに対して広告情報を提供する。
【0166】
提供部43は、例えば、利用者Uの位置と店舗Sの位置とから利用者Uが上述した位置条件を満たすか否かを判定する。また、提供部43は、条件情報で示される条件が上述した位置範囲であれば、利用者Uの位置が上述した位置範囲内である場合に、位置条件を満たすと判定する。なお、条件情報で示される条件が上述した位置条件以外にない場合、提供部43は、上述した位置条件を満たすと判定した利用者Uに対して広告情報を提供する。
【0167】
なお、条件情報で規定される条件は、上述した例に限定されず、事業者Bは、種々の条件を設定することができる。例えば、条件情報で規定される条件は、利用者Uが移動している歩道の交通量に基づく条件である交通量条件を含んでいてもよい。以下において、利用者Uが移動している歩道の交通量を対象交通量と記載する。
【0168】
交通量条件は、例えば、対象交通量が第1閾値Mth1未満であるといった条件、対象交通量が第2閾値Mth2以上であるといった条件、または対象交通量が第1閾値Mth1以上且つ第2閾値Mth2未満であるといった条件などである。対象交通量は、例えば、利用者Uが移動している位置から予め定められた範囲までの交通量である。
【0169】
また、条件情報で規定される条件は、信号待ち状態にある利用者Uの位置から予め定められた範囲に特定の移動規制の箇所があるといった条件を含んでいてもよい。特定の移動規制の箇所は、一時的な通行禁止、一時的な通行止め、または一時的な一方通行などのように利用者Uの移動ができない移動規制の種別であるが、これらの移動規制に限定されず、利用者Uの移動に規制が加わる種別であればよい。
【0170】
また、条件情報で規定される条件は、例えば、同一の信号機3の信号によって同じ領域で信号待ちをしている利用者Uの数に基づく条件である信号待ち人数条件を含んでいてもよい。以下において、同一の信号機3の信号によって同じ領域で信号待ちをしている利用者Uの数を対象待ち人数と記載する。
【0171】
信号待ち人数条件は、例えば、対象待ち人数が第1閾値Mth1未満であるといった条件、対象待ち人数が第2閾値Mth2以上であるといった条件、または対象待ち人数が第1閾値Mth1以上且つ第2閾値Mth2未満であるといった条件などである。
【0172】
また、提供部43は、利用者Uの端末装置2に広告情報をプッシュ通知することによって端末装置2に広告情報を表示させたり、利用者Uが端末装置2を用いてコンテンツを閲覧中の場合、かかるコンテンツに広告情報を挿入したりすることで、利用者Uに広告情報を提供することができる。
【0173】
また、提供部43は、信号待ちの時間において店舗Sで販売する商品の注文を受け付けるための注文受付情報を利用者Uの端末装置2に送信することで端末装置2の表示部11に注文受付情報を表示させて利用者Uに対して注文受付情報を提供する。
【0174】
端末装置2に表示される注文受付情報は、例えば、店舗Sの名称、店舗Sの位置、店舗Sで提供する商品やサービスのメニューなどの情報を含む。利用者Uは、端末装置2の操作部12を操作することで、表示部11に表示されている商品やサービスのメニューの中から所望の商品やサービスを選択することで、商品やサービスの注文が可能である。
【0175】
端末装置2は、利用者Uが選択した商品やサービスを示す選択情報を含む注文情報を事業者装置4または不図示の注文受付サーバに送信する。注文情報には、選択情報の他、利用者Uの情報(例えば、利用者Uの氏名や連絡先の電話番号などの情報)が含まれている。不図示の注文受付サーバは、注文情報を受信すると、受信した注文情報を事業者装置4に送信する。
【0176】
事業者Bは、事業者装置4によって注文情報が受信された場合、かかる注文情報に基づいて、商品またはサービスを利用者Uが来店時にすぐに提供できるように作業を行う。例えば、事業者Bは、注文対象がハンバーガーとフライドポテトのセットである場合、かかる注文対象を利用者Uが来店時にすぐに受け取れるように作業を行う。なお、「事業者B」は、例えば、事業者Bの従業員を含む概念である。
【0177】
また、提供部43は、判定部42によって将来の信号待ち状態が判定された利用者Uに対して、将来の信号待ち状態になる前(例えば、予め定められた期間前)に、広告情報を提供することもできる。
【0178】
〔4.3.5.決定部44〕
決定部44は、許容時間受付部51によって受け付けられた許容時間情報に基づいて、信号待ちの時間を決定する。
【0179】
例えば、決定部44は、信号待ちをしている利用者Uの許容時間情報で示される許容時間に基づいて、利用者Uの信号待ち時間を決定する。決定部44は、信号待ちをしている利用者Uが1名である場合、かかる利用者Uの許容時間情報で示される許容時間以内の時間を利用者Uの信号待ち時間として決定する。
【0180】
また、決定部44は、信号待ちをしている利用者Uが複数いる場合、複数の利用者Uの許容時間情報で示される許容時間に基づいて、複数の利用者Uの信号待ち時間を決定する。
【0181】
例えば、いずれの利用者Uの許容時間情報で示される許容時間が3分であり、信号機3の信号が停止指示を示す状態の通常期間が2分であり、信号機3の信号が進行許可を示す状態から停止指示を示す状態に変化したタイミングでいずれの利用者Uも信号待ちを開始したものとする。
【0182】
この場合、決定部44は、信号機3の信号が停止指示を示す状態の期間が2分を超え且つ3分以下の期間を各利用者Uの待ち時間として決定する。例えば、情報処理装置1は、各利用者Uの待ち時間を3分に決定する。
【0183】
決定部44によって決定される利用者Uの待ち時間は、例えば、条件情報で規定される信号待ち時間以上の時間であるが、かかる例に限定されない。例えば、決定部44によって決定される利用者Uの待ち時間は、許容時間情報で示される許容時間であってもよく、また、信号待ちをしている利用者Uが店舗Sに来店する可能性が高くなる信号待ち時間であってもよい。
【0184】
また、決定部44は、例えば、判定部42によって判定される利用者Uの信号待ち時間が条件情報に規定する信号待ちの時間よりも短い場合に、利用者Uの許容時間情報に基づいて、条件情報に規定する信号待ちの時間よりも長い時間を利用者Uの信号待ちの時間として決定することができる。
【0185】
この場合、決定部44は、例えば、条件情報に規定する信号待ちの時間以外の条件が満たされ、且つ判定部42によって判定される利用者Uの信号待ち時間が条件情報に規定する信号待ちの時間よりも短い場合に、利用者Uの許容時間情報に基づいて、条件情報に規定する信号待ちの時間よりも長い時間を利用者Uの信号待ちの時間として決定する。これにより、決定部44は、条件情報で規定する条件を満たす利用者Uを増やすことができる。
【0186】
〔4.3.6.通知部45〕
通知部45は、信号待ちを制御する信号機3の制御装置6に対して、決定部44によって決定された信号待ちの時間に基づく制御情報を通知する。制御装置6は、情報処理装置1から制御情報を受け付けた場合、情報処理装置1からの制御情報に基づいて、信号機3を制御する。
【0187】
例えば、信号機3の信号が停止指示を示す状態の通常期間が2分であり、決定部44によって決定された信号待ち時間が3分であるとする。この場合、通知部45は、信号機3の信号が停止指示である期間を2分から3分へと変更する制御情報を制御装置6に通知する。制御装置6は、情報処理装置1からの制御情報に基づいて、信号機3の信号が停止指示である期間が一時的に3分になるように信号機3を制御する。
【0188】
なお、上述した提供部43の機能の一部または全部は、通知部45によって実行されてもよく、また、提供部43の機能の一部または全部は、通知部45によって実行されてもよい。
【0189】
〔5.処理手順〕
次に、実施形態に係る情報処理装置1の処理部22による情報処理の手順について説明する。
図7は、実施形態に係る情報処理装置1の処理部22による情報処理の一例を示すフローチャートである。
【0190】
図7に示すように、情報処理装置1の処理部22は、情報を取得または受け付けたか否かを判定する(ステップS10)。処理部22は、情報を取得または受け付けたと判定した場合(ステップS10:Yes)、取得または受け付けた情報を記憶部21に記憶させる(ステップS11)。例えば、処理部22は、利用者Uの情報、入稿情報、信号状態情報、交通関連情報などを取得し、取得した利用者Uの情報、入稿情報、信号状態情報、交通関連情報などを記憶部21に記憶させる。
【0191】
処理部22は、ステップS11の処理が終了した場合、または情報を取得または受け付けていないと判定した場合(ステップS10:No)、判定タイミングになったか否かを判定する(ステップS12)。判定タイミングは、例えば、予め定められた周期で到来するタイミングであるが、かかる例に限定されない。
【0192】
処理部22は、判定タイミングになったと判定した場合(ステップS12:Yes)、ステップS11において記憶部21に記憶させた情報などに基づいて、各利用者Uの信号待ち状態の有無を判定する(ステップS13)。
【0193】
つづいて、処理部22は、信号待ち状態にある利用者Uがあるか否かを判定する(ステップS14)。そして、処理部22は、信号待ち状態にある利用者Uがあると判定した場合(ステップS14:Yes)、信号待ち状態にある利用者Uが報酬情報に含まれる条件情報で規定される条件を満たすか否かを判定する(ステップS15)。
【0194】
処理部22は、信号待ち状態にある利用者Uが報酬情報に含まれる条件情報で規定される条件を満たすと判定した場合(ステップS15:Yes)、信号待ち状態にあり且つ条件情報で規定される条件を満たす利用者Uに広告情報を提供する(ステップS16)。
【0195】
処理部22は、ステップS16の処理が終了した場合、判定タイミングになっていないと判定した場合(ステップS12:No)、信号待ち状態にある利用者Uがないと判定した場合(ステップS14:No)、または信号待ち状態にある利用者Uが条件情報で規定される条件を満たさないと判定した場合(ステップS15:No)、動作終了タイミングになったか否かを判定する(ステップS17)。処理部22は、例えば、情報処理装置1の電源がオフにされた場合などに動作終了タイミングになったと判定する。
【0196】
処理部22は、動作終了タイミングになっていないと判定した場合(ステップS17:No)、処理をステップS10へ移行し、動作終了タイミングになったと判定した場合(ステップS17:Yes)、
図7に示す処理を終了する。
【0197】
〔6.変形〕
上述した例では、情報処理装置1は、利用者Uの位置情報を端末装置2から取得するが、利用者Uの位置情報を端末装置2以外から取得することができる構成であってもよい。
【0198】
例えば、情報処理装置1は、利用者Uが所持するIC(Integrated Circuit)タグを検出する通信装置から送信されるICタグの位置情報を利用者Uの位置情報として取得することができる。また、情報処理装置1は、歩道を含む道路を移動する歩行者Pを撮像する監視カメラから得られる撮像情報を取得し、取得した撮像情報から利用者Uの画像を判別し、判別した結果に基づいて、利用者Uの位置を検出することもできる。
【0199】
また、提供部43は、互いに異なる複数の店舗Sの各々の入稿情報に含まれる条件情報で示される条件を同時に満たす利用者Uに対して、複数の店舗Sのうちの1つの店舗Sの広告情報が提供されてもよい。以下において、互いに異なる複数の店舗Sの各々の入稿情報に含まれる条件情報で示される条件を同時に満たす利用者Uを同時条件充足利用者と記載する場合がある。
【0200】
例えば、同時条件充足利用者が共に条件情報で示される条件を満たす複数の入稿情報の各々の広告情報が有効期限付きの広告情報であるとする。この場合、提供部43は、複数の有効期限付きの広告情報のうち有効期限が最も遅いまたは最も早い広告情報を同時条件充足利用者に提供する広告情報として決定し、決定した広告情報を同時条件充足利用者に提供することもできる。
【0201】
また、提供部43は、利用者Uの信号待ちの位置、利用者Uの信号待ち時間、利用者Uの信号待ち総時間、および利用者Uの信号待ち回数などに基づいて、使用期限付きの報酬の使用期限を決定することができる。例えば、提供部43は、利用者Uの信号待ちの位置が店舗Sに近いほど、利用者Uの信号待ち時間が長いほど、利用者Uの信号待ち総時間が長いほど、または利用者Uの信号待ち回数が多いほど、報酬の使用期限として長いまたは短い使用期限を決定することができる。
【0202】
また、処理部22は、条件情報に代えてまたは加えて、学習モデルを用いて信号待ちをしている利用者Uまたは信号待ちをした利用者Uに広告情報を提供するか否かを決定することもできる。学習モデルは、例えば、過去に広告情報を提供した利用者Uのうち来店した利用者Uの信号待ち時の位置、信号待ち時間、信号待ち総時間、信号待ち回数、属性、利用者レベル、および行動履歴のうちの少なくとも1つを入力とし、来店可能性を示すスコアまたは店舗利用可能性を示すスコアを出力するモデルである。
【0203】
上述した各学習モデルは、任意の種別のモデルが採用可能である。例えば、各学習モデルは、DNN(Deep Neural Network)、GBDT(Gradient Boosting Decision Tree)、SVM(Support Vector Machine)などのように、機械学習によって生成されるモデルである。DNNは、例えば、CNN(Convolutional Neural Network)やRNN(Recurrent Neural Network)である。また、RNNは、LSTM(Long short-term memory)などであってもよい。また、各学習モデルは、例えば、CNNとRNNとを組み合わせたモデルなど、複数のモデルを組み合わせることで実現されるモデルであってもよい。
【0204】
処理部22は、利用者Uの履歴情報などに基づいて、上記学習モデルを機械学習によって生成する学習部を有する構成であってもよい。
【0205】
〔7.ハードウェア構成〕
上述してきた実施形態に係る情報処理装置1は、例えば
図8に示すような構成のコンピュータ200によって実現される。
図8は、実施形態に係る情報処理装置1の機能を実現するコンピュータ200の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ200は、CPU201、RAM202、ROM(Read Only Memory)203、HDD(Hard Disk Drive)204、通信インターフェイス(I/F)205、入出力インターフェイス(I/F)206、およびメディアインターフェイス(I/F)207を有する。
【0206】
CPU201は、ROM203またはHDD204に記憶されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM203は、コンピュータ200の起動時にCPU201によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ200のハードウェアに依存するプログラムなどを記憶する。
【0207】
HDD204は、CPU201によって実行されるプログラム、および、かかるプログラムによって使用されるデータなどを記憶する。通信インターフェイス205は、ネットワークN(
図2参照)を介して他の機器からデータを受信してCPU201へ送り、CPU201が生成したデータを、ネットワークNを介して他の機器へ送信する。
【0208】
CPU201は、入出力インターフェイス206を介して、ディスプレイやプリンタなどの出力装置、および、キーボードまたはマウスなどの入力装置を制御する。CPU201は、入出力インターフェイス206を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU201は、入出力インターフェイス206を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
【0209】
メディアインターフェイス207は、記録媒体208に記憶されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM202を介してCPU201に提供する。CPU201は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス207を介して記録媒体208からRAM202上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体208は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)などの光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)などの光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリなどである。
【0210】
例えば、コンピュータ200が実施形態に係る情報処理装置1として機能する場合、コンピュータ200のCPU201は、RAM202上にロードされたプログラムを実行することにより、処理部22の機能を実現する。また、HDD204には、記憶部21内のデータが記憶される。コンピュータ200のCPU201は、これらのプログラムを記録媒体208から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0211】
〔8.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0212】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0213】
例えば、上述した情報処理装置1は、端末装置とサーバコンピュータとで実現してもよく、複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットホームなどをAPIやネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0214】
また、上述してきた実施形態および変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0215】
〔9.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置1は、情報受付部50と、取得部41と、提供部43とを備える。情報受付部50は、歩行者Pの信号待ち時に歩行者Pの周辺に位置する店舗Sの広告情報を受け付ける。取得部41は、歩行者Pの信号待ちの情報である信号待ち情報を取得する。提供部43は、情報受付部50によって受け付けられた広告情報と取得部41によって取得された信号待ち情報とに基づいて、信号待ちの状態にある歩行者に広告情報の提供を行う。これにより、情報処理装置1は、信号待ちをしている歩行者Pに周辺の店舗Sの広告情報を提供することができるため、店舗Sの広告を効果的に行うことができ、店舗Sへの来店を促進することができる。そのため、情報処理装置1は、信号待ちをしている歩行者Pの周辺の店舗Sの事業者Bの利便性を高めることができる。
【0216】
また、信号待ち情報には、歩行者Pの信号待ちの時間の情報が含まれ、提供部43は、信号待ちの時間に応じた広告情報を歩行者Pに提供する。これにより、情報処理装置1は、店舗Sの広告をより効果的に行うことができ、信号待ちをしている歩行者Pの周辺の店舗Sの事業者Bの利便性を高めることができる。
【0217】
また、提供部43は、信号待ちの総時間に応じた広告情報を歩行者Pに提供する。これにより、情報処理装置1は、店舗Sの広告をより効果的に行うことができ、信号待ちをしている歩行者Pの周辺の店舗Sの事業者Bの利便性を高めることができる。
【0218】
また、提供部43は、店舗Sの位置との位置関係が特定の関係である歩行者Pに対して広告情報を提供する。これにより、情報処理装置1は、店舗Sの広告をより効果的に行うことができ、信号待ちをしている歩行者Pの周辺の店舗Sの事業者Bの利便性を高めることができる。
【0219】
また、提供部43は、歩行者Pの位置が信号待ち時に店舗Sの周辺の位置である場合に、位置関係が特定の関係にあると判定する。これにより、情報処理装置1は、店舗Sの広告をより効果的に行うことができ、信号待ちをしている歩行者Pの周辺の店舗Sの事業者Bの利便性を高めることができる。
【0220】
また、提供部43は、信号待ち時に歩行者Pが店舗Sに入店可能な位置である場合に、位置関係が特定の関係にあると判定する。これにより、情報処理装置1は、店舗Sの広告をより効果的に行うことができ、信号待ちをしている歩行者Pの周辺の店舗Sの事業者Bの利便性を高めることができる。
【0221】
また、提供部43は、信号待ちの時間において店舗Sで販売する商品の注文を受け付けるための受付情報を歩行者Pに対して提供する。これにより、情報処理装置1は、信号待ちをしている歩行者Pの周辺の店舗Sの事業者Bの利便性を高めることができる。
【0222】
また、情報処理装置1は、歩行者Pによる信号待ちの許容時間を示す情報である許容時間情報を受け付ける許容時間受付部51と、許容時間受付部51によって受け付けられた許容時間情報に基づいて、信号待ちの時間を決定する決定部44と、信号待ちを制御する信号機3の制御装置6に対して、決定部44によって決定された信号待ちの時間を示す情報を通知する通知部45とを備える。これにより、情報処理装置1は、店舗Sの広告をより効果的に行うことができ、信号待ちをしている歩行者Pの周辺の店舗Sの事業者Bの利便性を高めることができる。
【0223】
以上、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、これは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0224】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0225】
1 情報処理装置
2 端末装置
3 信号機
4 事業者装置
5 交通情報提供装置
6 制御装置
10,20 通信部
11 表示部
12 操作部
13 センサ群
14,21 記憶部
15,22 処理部
16 情報取得部
17 表示処理部
18 情報出力部
30 利用者情報記憶部
31 入稿情報記憶部
32 交通関連情報記憶部
40 受付部
41 取得部
42 判定部
43 提供部
44 決定部
45 通知部
50 情報受付部
51 許容時間受付部
100 情報処理システム
N ネットワーク
P 歩行者
S 店舗
U 利用者