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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024100299
(43)【公開日】2024-07-26
(54)【発明の名称】照明装置、貯蔵庫及びカバー
(51)【国際特許分類】
   F21V 33/00 20060101AFI20240719BHJP
   F25D 27/00 20060101ALI20240719BHJP
   F21V 3/00 20150101ALI20240719BHJP
   F21V 3/10 20180101ALI20240719BHJP
   F21V 5/00 20180101ALI20240719BHJP
   F21V 5/02 20060101ALI20240719BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20240719BHJP
【FI】
F21V33/00 300
F25D27/00
F21V3/00 510
F21V3/00 320
F21V3/10 370
F21V5/00 510
F21V5/02 100
F21V5/02 350
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023004186
(22)【出願日】2023-01-16
(71)【出願人】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147304
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 知哉
(74)【代理人】
【識別番号】100148493
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 浩二
(72)【発明者】
【氏名】三角 勝
(72)【発明者】
【氏名】公文 ゆい
(72)【発明者】
【氏名】山内 紘平
【テーマコード(参考)】
3K014
3L045
【Fターム(参考)】
3K014AA01
3K014PD00
3L045AA05
3L045BA01
3L045CA02
3L045PA04
(57)【要約】
【課題】光がユーザに眩しさを感じさせることを抑制することと、光により貯蔵庫の庫内を明るく照明することと、を両立することができる照明装置、貯蔵庫及びカバーを提供する。
【解決手段】照明装置は、貯蔵庫の庫内に配置される照明装置であって、第1の光及び第2の光を発する発光部と、前記第1の光を拡散透過させる拡散透過部と、前記拡散透過部から見て特定の方向、且つ前記拡散透過部よりも前記発光部から遠くに配置され、前記第2の光を透過させ、且つ前記第2の光の出射方向を前記第2の光の入射方向から前記特定の方向に傾ける透過部と、を備える。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
貯蔵庫の庫内に配置される照明装置であって、
第1の光及び第2の光を発する発光部と、
前記第1の光を拡散透過させる拡散透過部と、
前記拡散透過部から見て特定の方向、且つ前記拡散透過部よりも前記発光部から遠くに配置され、前記第2の光を透過させ、且つ前記第2の光の出射方向を前記第2の光の入射方向から前記特定の方向に傾ける透過部と、
を備える照明装置。
【請求項2】
前記拡散透過部は、前記第1の光が入射する面を有し、前記面に形成される複数の光拡散部を備え、
前記複数の光拡散部の各々は、前記第1の光を構成する光を拡散させる
請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記複数の光拡散部の各々は、球冠状の表面形状を有する
請求項2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記複数の光拡散部に含まれる各光拡散部は、前記各光拡散部の周囲より突出する凸形状を有する
請求項3に記載の照明装置。
【請求項5】
前記透過部は、前記第2の光が入射する第1の面と、前記第2の光が出射する第2の面と、を有し、前記第1の面又は前記第2の面に形成され前記特定の方向に並ぶ複数の光屈折部を備え、
前記複数の光屈折部の各々は、前記第2の光を構成する光を屈折させる
請求項1から4までのいずれかに記載の照明装置。
【請求項6】
前記複数の光屈折部の各々は、前記特定の方向と反対の方向に向かって傾斜し前記第2の光を構成する光を屈折させる屈折面を有する
請求項5に記載の照明装置。
【請求項7】
前記複数の光屈折部は、前記第1の面に形成され、
前記屈折面の傾斜は、前記特定の方向に進むにつれて大きくなる
請求項6に記載の照明装置。
【請求項8】
前記複数の光屈折部は、前記第2の面に形成され、
前記屈折面の傾斜は、前記特定の方向に進むにつれて小さくなる
請求項6に記載の照明装置。
【請求項9】
前記複数の光屈折部は、前記第1の面及び前記第2の面の一方の面に形成され第1の方向に延びる第1の複数の線状構造であり、
前記透過部は、前記第1の面及び前記第2の面の他方の面に形成され前記第1の方向と交差する第2の方向に延びる第2の複数の線状構造である
請求項5に記載の照明装置。
【請求項10】
前記一方の面は、前記第1の面であり、
前記他方の面は、前記第2の面であり、
前記第1の方向は、前記特定の方向と交差しており、
前記第2の方向は、前記特定の方向に沿っている
請求項9に記載の照明装置。
【請求項11】
前記特定の方向は、第1の特定の方向であり、
前記透過部は、第1の透過部であり、
前記発光部は、第3の光を発し、
前記拡散透過部から見て前記第1の特定の方向と反対の第2の特定の方向、且つ前記拡散透過部よりも前記発光部から遠くに配置され、前記第3の光を透過させ、且つ前記第3の光の出射方向を前記第3の光の入射方向から前記第2の特定の方向に傾ける第2の透過部を備える
請求項1から4までのいずれかに記載の照明装置。
【請求項12】
前記発光部の主放射方向は、水平方向から鉛直方向下方へ傾斜している
請求項1から4までのいずれかに記載の照明装置。
【請求項13】
請求項1から4までのいずれかに記載の照明装置を備える貯蔵庫。
【請求項14】
貯蔵庫の庫内に配置され、第1の光及び第2の光を発する発光部を覆うカバーであって、
前記第1の光を拡散透過させる拡散透過部と、
前記拡散透過部から見て特定の方向、且つ前記拡散透過部よりも前記発光部から遠くに配置され、前記第2の光を透過させ、且つ前記第2の光の出射方向を前記第2の光の入射方向から前記特定の方向に傾ける透過部と、
を備えるカバー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、照明装置、貯蔵庫及びカバーに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、生物のもつ多彩な機能を模倣して利用する技術、いわゆるバイオミメティクス(biomimetics)に注目が集まっている。そして、そのような生体模倣技術を電気製品等に採用するモノづくりの一例としてネイチャーテクノロジー(登録商標)が知られている。
【0003】
特許文献1は、冷蔵庫を開示する。当該冷蔵庫においては、導光板が反射板で覆われる。また、光が導光板に入光されて反射板で反射され、反射された光が意匠パネルで拡散させられる(段落0011、0025及び0026)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4738281号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示された冷蔵庫においては、光がユーザに眩しさを感じさせることを抑制することと、光により冷蔵庫の庫内を明るく照明することと、を両立することができない可能性がある。
【0006】
本開示は、この問題に鑑みてなされた。本開示の一態様は、例えば、光がユーザに眩しさを感じさせることを抑制することと、光により貯蔵庫の庫内を明るく照明することと、を両立することができる照明装置、貯蔵庫及びカバーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の第1の態様の照明装置は、貯蔵庫の庫内に配置される照明装置であって、第1の光及び第2の光を発する発光部と、前記第1の光を拡散透過させる拡散透過部と、前記拡散透過部から見て特定の方向、且つ前記拡散透過部よりも前記発光部から遠くに配置され、前記第2の光を透過させ、且つ前記第2の光の出射方向を前記第2の光の入射方向から前記特定の方向に傾ける透過部と、を備える。
【0008】
本開示の第2の態様の冷蔵庫は、本開示の第1の態様の照明装置を備える。
【0009】
本開示の第3の態様のカバーは、貯蔵庫の庫内に配置され、第1の光及び第2の光を発する発光部を覆うカバーであって、前記第1の光を拡散透過させる拡散透過部と、前記拡散透過部から見て特定の方向、且つ前記拡散透過部よりも前記発光部から遠くに配置され、前記第2の光を透過させ、且つ前記第2の光の出射方向を前記第2の光の入射方向から前記特定の方向に傾ける透過部と、を備える。
【0010】
なお、この開示はホッキョクグマの毛の中の空洞及びクシクラゲの櫛板に着目した技術的思想を含んでいる。つまり、この開示は、バイオミメティクスに関係するものである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】第1実施形態の冷蔵庫を模式的に図示する正面図である。
図2】第1実施形態の冷蔵庫を模式的に図示する断面図である。
図3】第1実施形態の照明装置に備えられるカバーを正面側の右上から見下ろした状態を模式的に図示する斜視図である。
図4】第1実施形態の照明装置に備えられるカバーを背面側の左上から見下ろした状態を模式的に図示する斜視図である。
図5】第1実施形態の照明装置に備えられるカバーを模式的に図示する背面図である。
図6】第1実施形態の照明装置に備えられるカバーの、図5に描かれた切断線A-Aの位置における断面を模式的に図示する断面図である。
図7】第1実施形態の照明装置に備えられるカバーの、図5に描かれた切断線B-Bの位置における断面を模式的に図示する断面図である。
図8】第1実施形態の照明装置に備えられる拡散透過部の一部を模式的に図示する断面図である。
図9】第1実施形態の照明装置に備えられる第1の透過部の一部を模式的に図示する断面図である。
図10】第1実施形態の照明装置に備えられる第1の透過部の一部を模式的に図示する断面図である。
図11】第1実施形態の照明装置に備えられる第2の透過部の一部を模式的に図示する断面図である。
図12】第1実施形態の照明装置に備えられる第2の透過部の一部を模式的に図示する断面図である。
図13】第1実施形態の照明装置の、当該照明装置に備えられる発光部及び第1の透過部の付近を模式的に図示する断面図である。
図14】第1実施形態の照明装置に備えられる第1の透過部の一部を模式的に図示する断面図である。
図15】第1実施形態の照明装置に備えられる第1の透過部の一部を模式的に図示する断面図である。
図16】第1実施形態の照明装置及び第1参考例の照明装置の、当該照明装置に備えられる第1の透過部の付近を模式的に図示する断面図である。
図17】第1実施形態の照明装置に備えられる第1の透過部の一部を模式的に図示する断面図である。
図18】第1実施形態の照明装置に備えられる第1の透過部の一部を模式的に図示する断面図である。
図19】第1実施形態の照明装置に備えられる第1の透過部の一部を模式的に図示する断面図である。
図20】第1実施形態の照明装置に備えられる第1の透過部の一部を模式的に図示する断面図である。
図21】第1実施形態の第1変形例の照明装置の、第1の透過部の付近を模式的に図示する断面図である。
図22】第1実施形態の照明装置を模式的に図示する正面図である。
図23】第1実施形態の第2変形例の照明装置を模式的に図示する正面図である。
図24】第2実施形態の照明装置に備えられるカバーを正面側の右上から見下ろした状態を模式的に図示する斜視図である。
図25】第2実施形態の照明装置に備えられるカバーを背面側の左上から見下ろした状態を模式的に図示する斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、図面については、同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0013】
1 第1実施形態
1.1 冷蔵庫
図1は、第1実施形態の冷蔵庫を模式的に図示する正面図である。図2は、第1実施形態の冷蔵庫を模式的に図示する断面図である。図1及び図2においては、第1実施形態の冷蔵庫に備えられる下部扉及び上部扉の図示が省略されている。
【0014】
図1及び図2に図示される第1実施形態の冷蔵庫1は、物品を冷却し貯蔵する。冷蔵庫1は、物品を冷蔵する機能及び物品を冷凍する機能を有する冷蔵冷凍庫である。
【0015】
図1及び図2に図示されるように、冷蔵庫1は、本体11を備える。本体11には、冷蔵室21、野菜室22、開口23、冷凍室31及び開口32が形成される。
【0016】
本体11は、天面21a、底面21b、右側面21c、左側面21d及び奥面21fを有する。冷蔵室21は、天面21a、底面21b、右側面21c、左側面21d及び奥面21fに囲まれる。天面21a及び底面21bは、冷蔵室21の高さ方向Hに互いに離される。天面21a及び底面21bは、冷蔵室21を挟んで互いに対向する。右側面21c及び左側面21dは、冷蔵室21の幅方向Wに互いに離される。右側面21c及び左側面21dは、冷蔵室21を挟んで互いに対向する。奥面21f及び開口23は、冷蔵室21の奥行方向Dに互いに離される。開口23は、奥面21fより冷蔵室21の奥行方向Dの手前側にある。奥面21f及び開口23は、冷蔵室21及び野菜室22を挟んで互いに対向する。冷蔵室21は、開口23を介して本体11の外部に露出する。冷蔵室21は、冷蔵される物品を収容する。冷蔵される物品は、本体11の外部から開口23を経由して冷蔵室21に入れられる。冷蔵されていた物品は、冷蔵室21から開口23を経由して本体11の外部へ出される。このため、冷蔵される物品が冷蔵室21に入れられる場合及び冷蔵されていた物品が冷蔵室21から出される場合には、開口23より冷蔵室21の奥行方向Dの手前側にユーザが居る。
【0017】
冷蔵庫1は、図示されない下部扉及び上部扉を備える。
【0018】
下部扉は、本体11の開口23を塞ぐ位置と開口23を塞がない位置との間で可動である。上部扉は、本体11の開口32を塞ぐ位置と開口32を塞がない位置との間で可動である。
【0019】
冷蔵庫1は、冷蔵室21の高さ方向Hが鉛直方向となり、冷蔵室21の幅方向W及び奥行方向Dが水平方向となるように設置される。
【0020】
1.2 照明装置
図1及び図2に図示されるように、冷蔵庫1は、照明装置41を備える。
【0021】
照明装置41は、冷蔵庫1の庫内に配置される。照明装置41は、光61を発し、発した光61により冷蔵庫1の庫内を照明する。照明装置41は、奥面21fに配置される。このため、照明装置41は、冷蔵室21の奥行方向Dの奥側から冷蔵室21の奥行方向Dの手前側に向かって光61を発し、発する光61により冷蔵室21を照明する。
【0022】
照明装置41により発せられる光61は、開口23に向かう光を含む。当該光は、開口23より冷蔵室21の奥行方向Dの手前側に居るユーザの目に直接的に到達する可能性がある。照明装置41は、当該光を柔らかい拡散透過光とすることにより、当該光がユーザに眩しさを感じさせることを抑制する。
【0023】
照明装置41により発せられる光61は、冷蔵室21の右側面21c及び左側面21dに向かう光を含む。照明装置41は、当該光により右側面21c及び左側面21d並びにこれらの付近に置かれた物品を照明する。照明装置41は、当該光を強い光にすることにより、当該光により冷蔵室21の右側面21c及び左側面21d並びにこれらの付近に置かれた物品を明るく照明する。
【0024】
照明装置41が、冷蔵室21の奥面21f以外に配置されてもよい。例えば、照明装置41が、冷凍室31の奥面に配置されてもよい。照明装置41が、冷蔵庫1以外の貯蔵庫の庫内に配置されてもよい。例えば、照明装置41が、冷凍庫、保冷庫、保温庫、冷温庫、恒温庫、加湿庫、除湿庫、恒湿庫、恒温恒湿庫、保管庫等の庫内に配置されてもよい。
【0025】
図1及び図2に図示されるように、照明装置41は、発光部51及びカバー52を備える。
【0026】
発光部51は、光61を発する。発光部51は、冷蔵室21の奥行方向Dの奥側から冷蔵室21の奥行方向Dの手前側に向かって光61を発する。発光部51は、発光ダイオード71を備える。発光部51が、発光ダイオード71以外の発光素子を備えてもよい。例えば、発光部51が、白熱電球等を備えてもよい。
【0027】
カバー52は、発光部51を覆う。カバー52は、光透過性を有する。カバー52は、発光部51より冷蔵室21の奥行方向Dの手前側に配置される。このため、カバー52は、発光部51により発せられた光61を透過させる。カバー52は、空気の屈折率1.0より大きい屈折率を有する。カバー52は、樹脂により構成される。例えば、カバー52は、屈折率1.5を有する樹脂により構成される。カバー52が、樹脂以外の材質により構成されてもよい。例えば、カバー52が、ガラスにより構成されてもよい。カバー52は、発せられた光61を導く導光部及び発せられた光61を拡散させる拡散部として機能する。
【0028】
1.3 カバー
図3は、第1実施形態の照明装置に備えられるカバーを正面側の右上から見下ろした状態を模式的に図示する斜視図である。図4は、第1実施形態の照明装置に備えられるカバーを背面側の左上から見下ろした状態を模式的に図示する斜視図である。図5は、第1実施形態の照明装置に備えられるカバーを模式的に図示する背面図である。図6は、第1実施形態の照明装置に備えられるカバーの、図5に描かれた切断線A-Aの位置における断面を模式的に図示する断面図である。図7は、第1実施形態の照明装置に備えられるカバーの、図5に描かれた切断線B-Bの位置における断面を模式的に図示する断面図である。
【0029】
図3から図7までに図示されるように、カバー52は、第1の板状部81、第2の板状部82、第3の板状部83、第4の板状部84及び第5の板状部85を備える。
【0030】
カバー52は、トレー状の形状を有する。第1の板状部81は、トレー状の形状の底を構成する。第2の板状部82、第3の板状部83、第4の板状部84及び第5の板状部85は、トレー状の形状の縁を構成する。
【0031】
第1の板状部81、第2の板状部82、第3の板状部83、第4の板状部84及び第5の板状部85の各々は、平板状の形状を有し、矩形状の平面形状を有する。第1の板状部81は、冷蔵室21の奥行方向Dと垂直をなし、冷蔵室21の高さ方向H及び幅方向Wと平行をなす。第2の板状部82及び第3の板状部83は、冷蔵室21の高さ方向Hと垂直をなし、冷蔵室21の奥行方向D及び幅方向Wと平行をなす。第4の板状部84及び第5の板状部85は、冷蔵室21の幅方向Wと垂直をなし、冷蔵室21の奥行方向D及び高さ方向Hと平行をなす。
【0032】
第2の板状部82及び第3の板状部83は、冷蔵室21の高さ方向Hに互いに離される。第2の板状部82及び第3の板状部83は、互いに平行をなす。第4の板状部84及び第5の板状部85は、冷蔵室21の幅方向Wに互いに離される。第4の板状部84及び第5の板状部85は、互いに平行をなす。第2の板状部82、第3の板状部83、第4の板状部84及び第5の板状部85は、第1の板状部81と垂直をなす。
【0033】
1.4 拡散透過部
図3から図7までに図示されるように、第1の板状部81は、拡散透過部90を備える。
【0034】
図6に図示されるように、発光部51により発せられる光61は、第1の光101を含む。第1の光101は、発光部51から拡散透過部90に向かい、拡散透過部90に入射する。拡散透過部90は、発光部51に近づけて配置される。このため、拡散透過部90に入射する第1の光101は、強い光である。第1の光101は、拡散透過部90に入射するまでは、開口23に向かって進む。このため、拡散透過部90が存在しない場合は、第1の光101は、ユーザの目に直接的に到達する可能性があり、ユーザに眩しさを感じさせる可能性がある。
【0035】
ホッキョクグマの毛は、白色を呈するように見えるが、実際は透明である。しかし、ホッキョクグマの毛の中には、空洞があり、ホッキョクグマの毛は、光を拡散させる。このため、ホッキョクグマの毛は、実際は透明であるにもかかわらず、白色を呈するように見える。拡散透過部90は、ホッキョクグマの毛に白色を呈させる光の拡散に着目した構造を有する。
【0036】
拡散透過部90は、強い光拡散性を有する。このため、拡散透過部90は、入射した第1の光101を拡散透過させる。これにより、拡散透過部90は、出射する第1の光101をユーザに眩しさを感じさせない柔らかい拡散透過光にする。
【0037】
1.5 透過部
図3から図6までに図示されるように、第1の板状部81は、第1の透過部91及び第2の透過部92を備える。
【0038】
図6に図示されるように、発光部51により発せられる光61は、第2の光102及び第3の光103を含む。第2の光102は、発光部51から第1の透過部91に向かい、第1の透過部91に入射する。第3の光103は、発光部51から第2の透過部92に向かい、第2の透過部92に入射する。
【0039】
第1の透過部91は、拡散透過部90から見て第1の特定の方向P1に配置される。第2の透過部92は、拡散透過部90から見て第2の特定の方向P2に配置される。第1の特定の方向P1及び第2の特定の方向P2は、冷蔵室21の幅方向Wと平行をなす。第1の特定の方向P1及び第2の特定の方向P2は、互いに反対の方向である。このため、拡散透過部90は、冷蔵室21の幅方向Wについて、第1の板状部81の中央に配置され、第1の透過部91及び第2の透過部92に挟まれる。第1の透過部91及び第2の透過部92は、冷蔵室21の幅方向Wについて、第1の板状部81の両端に配置される。第1の透過部91及び第2の透過部92は、冷蔵室21の幅方向Wについて、対称に配置される。
【0040】
第1の透過部91及び第2の透過部92は、拡散透過部90よりも発光部51から遠くに配置される。第1の透過部91及び第2の透過部92は、発光部51から同じ距離に配置される。
【0041】
クシクラゲの櫛板は、深海においても太陽光を反射して光を発し、発した光により敵を攪乱する。第1の透過部91及び第2の透過部92は、クシクラゲの櫛板に着目した構造を有する。
【0042】
第1の透過部91及び第2の透過部92は、拡散透過部90の光拡散性より弱い光拡散性しか有さず、光透過性を有する。このため、第1の透過部91及び第2の透過部92は、入射した第2の光102及び第3の光103をそれぞれ透過させる。第1の透過部91は、第2の光102の出射方向を、第2の光102の入射方向から第1の特定の方向P1に傾ける。このため、第2の光102の出射方向は、第2の光102の入射方向と第1の特定の方向P1との中間の方向である。第2の透過部92は、第3の光103の出射方向を、第3の光103の入射方向から第2の特定の方向P2に傾ける。このため、第3の光103の出射方向は、第3の光103の入射方向と第2の特定の方向P2との中間の方向である。
【0043】
第1の透過部91及び第2の透過部92は、拡散透過部90の光拡散性より弱い光拡散性しか有さず、光透過性を有する。これにより、第1の透過部91及び第2の透過部92は、それぞれ、第2の光102及び第3の光103を大きく弱めない。また、第1の透過部91は、第2の光102の出射方向を第2の光102の入射方向から第1の特定の方向P1に傾ける。また、第2の透過部92は、第3の光103の出射方向を第3の光103の入射方向から第2の特定の方向P2に傾ける。これにより、光が届きにくい右側面21c及び左側面21d並びにこれらの付近に置かれた物品に、出射する第2の光102及び第3の光103を届けることができる。これらにより、出射する第2の光102及び第3の光103により右側面21c及び左側面21d並びにこれらの付近に置かれた物品を明るく照明することができる。
【0044】
1.6 拡散透過部の入射面及び出射面
図8は、第1実施形態の照明装置に備えられる拡散透過部の一部を模式的に図示する断面図である。図8は、図5に描かれた切断線B-Bの位置における断面を図示する。
【0045】
図3から図8までに図示されるように、拡散透過部90は、第1の面90a及び第2の面90bを有する。拡散透過部90の第1の面90a及び第2の面90bは、互いに反対の側にある主面である。拡散透過部90の第1の面90aは、発光部51が配置される側に配置される。このため、拡散透過部90の第1の面90aには、第1の光101が入射する。拡散透過部90の第2の面90bからは、第1の光101が出射する。
【0046】
1.7 拡散透過部の光拡散部
図4から図8までに図示されるように、拡散透過部90は、複数の光拡散部111を備える。光拡散部111は、拡散透過部90の第1の面90aに形成される。
【0047】
光拡散部111は、拡散透過部90の第1の面90aの広がり方向に並ぶ。光拡散部111は、第1の面90aの広がり方向に2次元配列される。光拡散部111は、千鳥状に2次元配列される。光拡散部111が、非千鳥状に2次元配列されてもよい。例えば、光拡散部111が、マトリクス状に2次元配列されてもよい。
【0048】
複数の光拡散部111の各々は、第1の光101を構成する光を拡散させる。これにより、光拡散部111を備える拡散透過部90は、第1の光101を拡散させる。
【0049】
複数の光拡散部111の各々は、球冠状の表面形状を有する。例えば、光拡散部111の各々は、半球状の表面形状を有する。球冠状の表面形状は、ドーム状の表面形状とも呼ばれる。光拡散部111の各々の表面は、様々な方向を向く。これにより、当該表面は、当該表面に入射した光を様々な方向に屈折又は反射させて当該光を効率よく拡散させる。
【0050】
複数の光拡散部111に含まれる各光拡散部111は、各光拡散部111の周囲より突出する凸形状を有する。各光拡散部111が、各光拡散部111の周囲より凹んだ凹形状を有してもよい。
【0051】
複数の光拡散部111は、同じ大きさを有する。光拡散部111が、互いに異なる大きさを有してもよい。光拡散部111が互いに異なる大きさを有する場合は、一の光拡散部111により屈折又は反射させられた光が他の光拡散部111により反射又は屈折させられやすくなる。このため、拡散透過部90の光拡散性が強くなる。
【0052】
1.8 拡散透過部の横筋
図3図7及び図8に図示されるように、拡散透過部90は複数の横筋121を備える。横筋121は、拡散透過部90の第2の面90bに形成される。
【0053】
拡散透過部90の複数の横筋121は、冷蔵室21の高さ方向Hに並ぶ。横筋121は、冷蔵室21の高さ方向Hに1次元配列される。横筋121の各々は、冷蔵室21の幅方向Wに延びる線状構造である。
【0054】
拡散透過部90の複数の横筋121の各々は、傾斜面121a及び傾斜面121bを有する。傾斜面121a及び傾斜面121bは、拡散透過部90の第2の面90bを構成する。傾斜面121aが向く方向すなわち傾斜面121aの法線方向は、冷蔵室21の奥行方向Dの手前側から冷蔵室21の高さ方向Hの上側に傾斜する。傾斜面121bが向く方向すなわち傾斜面121bの法線方向は、冷蔵室21の奥行方向Dの手前側から冷蔵室21の高さ方向Hの下側に傾斜する。傾斜面121a及び傾斜面121bは、互いに隣接する。このため、傾斜面121a及び傾斜面121bは、三角形状の断面形状を有する三角山を第2の面90bに形成する。隣接するふたつの三角山の間には、三角形状の断面形状を有する三角溝が形成される。
【0055】
拡散透過部90の横筋121の傾斜面121a及び傾斜面121bの傾斜の大きさは、同じである。このため、拡散透過部90の第2の面90bに形成される三角山及び三角溝は、二等辺三角形状の断面形状を有する。
【0056】
拡散透過部90の横筋121の傾斜面121a及び傾斜面121bからは、第1の光101を構成する光が出射する。傾斜面121a及び傾斜面121bは、当該光が出射する際に、当該光を屈折させる。
【0057】
拡散透過部90の複数の横筋121は、一定の間隔で並ぶ。横筋121は、同じ形状を有する。これにより、横筋121が形成された拡散透過部90の第2の面90bの清掃が容易になる。
【0058】
複数の横筋121以外の構造が拡散透過部90の第2の面90bに形成されてもよい。例えば、各々が冷蔵室21の高さ方向Hに延びる線状構造である複数の縦筋が第2の面90bに形成されてもよい。第2の面90bが平坦であってもよい。
【0059】
凸形状を有する複数の光拡散部111が形成された面の清掃は、困難である。これに対して、複数の横筋121が形成された面の清掃は、容易である。このため、光拡散部111が拡散透過部90の第1の面90aに形成され、横筋121が拡散透過部90の第2の面90bに形成されることにより、清掃を困難にする光拡散部111が冷蔵室21に露出する第2の面90bに形成されることを回避することができる。これにより、カバー52の清掃が困難になることを抑制することができる。この点は、凹形状を有する複数の光拡散部111が第1の面90aに形成される場合及び複数の縦筋が第2の面90bに形成される場合も同様である。
【0060】
1.9 透過部の入射面及び出射面
図9及び図10は、第1実施形態の照明装置に備えられる第1の透過部の一部を模式的に図示する断面図である。図11及び図12は、第1実施形態の照明装置に備えられる第2の透過部の一部を模式的に図示する断面図である。図9は、図5に描かれた切断線A-Aの位置における断面を図示する。図10は、図5に描かれた切断線C-Cの位置における断面を図示する。図11は、図5に描かれた切断線A-Aの位置における断面を図示する。図12は、図5に描かれた切断線D-Dの位置における断面を図示する。
【0061】
図3から図6まで、図9及び図10に図示されるように、第1の透過部91は、第1の面91a及び第2の面91bを有する。第1の面91a及び第2の面91bは、互いに反対の側にある主面である。第1の面91aは、発光部51が配置される側に配置される。このため、第1の面91aには、第2の光102が入射する。第2の面91bからは、第2の光102が出射する。
【0062】
図3から図6まで、図11及び図12に図示されるように、第2の透過部92は、第1の面92a及び第2の面92bを有する。第1の面92a及び第2の面92bは、互いに反対の側にある主面である。第1の面92aは、発光部51が配置される側に配置される。このため、第1の面92aには、第3の光103が入射する。第2の面92bからは、第3の光103が出射する。
【0063】
1.10 透過部の縦筋
図4から図6まで及び図9に図示されるように、第1の透過部91は、複数の縦筋131を備える。縦筋131は、第1の透過部91の第1の面91aに形成される。
【0064】
図4から図6まで及び図11に図示されるように、第2の透過部92は、複数の縦筋132を備える。縦筋132は、第2の透過部92の第1の面92aに形成される。
【0065】
第1の透過部91の複数の縦筋131は、第1の特定の方向P1に並ぶ。縦筋131は、第1の特定の方向P1に1次元配列される。縦筋131の各々は、第1の特定の方向P1と交差する方向に延びる線状構造である。第1の特定の方向P1と交差する方向は、第1の特定の方向P1と垂直をなす方向である。
【0066】
第2の透過部92の複数の縦筋132は、第2の特定の方向P2に並ぶ。縦筋132は、第2の特定の方向P2に1次元配列される。縦筋132の各々は、第2の特定の方向P2と交差する方向に延びる線状構造である。第2の特定の方向P2と交差する方向は、第2の特定の方向P2と垂直をなす方向である。
【0067】
第1の透過部91の複数の縦筋131の各々は、第2の光102を構成する光を屈折させる光屈折部を構成する。これにより、縦筋131を備える第1の透過部91は、第2の光102を屈折させる。
【0068】
第2の透過部92の複数の縦筋132の各々は、第3の光103を構成する光を屈折させる光屈折部を構成する。これにより、縦筋132を備える第2の透過部92は、第3の光103を屈折させる。
【0069】
光屈折部を構成する第1の透過部91の複数の縦筋131の各々は、傾斜面131c及び傾斜面131dを有する。傾斜面131c及び傾斜面131dは、第1の透過部91の第1の面91aを構成する。傾斜面131cが向く方向すなわち傾斜面131cの法線方向は、第1の特定の方向P1と垂直をなす方向から第1の特定の方向P1へ傾斜する。傾斜面131dが向く方向すなわち傾斜面131dの法線方向は、第1の特定の方向P1と垂直をなす方向から第1の特定の方向P1と反対の方向へ傾斜する。傾斜面131c及び傾斜面131dは、互いに隣接する。このため、傾斜面131c及び傾斜面131dは、三角形状の断面形状を有する三角山を第1の面91aに形成する。隣接するふたつの三角山の間には、三角形状の断面形状を有する三角溝が形成される。
【0070】
第2の透過部92の複数の縦筋132の各々は、傾斜面132c及び傾斜面132dを有する。傾斜面132c及び傾斜面132dは、第2の透過部92の第1の面92aを構成する。傾斜面132cが向く方向すなわち傾斜面132cの法線方向は、第2の特定の方向P2と垂直をなす方向から第2の特定の方向P2へ傾斜する。傾斜面132dが向く方向すなわち傾斜面132dの法線方向は、第2の特定の方向P2と垂直をなす方向から第2の特定の方向P2と反対の方向へ傾斜する。傾斜面132c及び傾斜面132dは、互いに隣接する。このため、傾斜面132c及び傾斜面132dは、三角形状の断面形状を有する三角山を第1の面92aに形成する。隣接するふたつの三角山の間には、三角形状の断面形状を有する三角溝が形成される。
【0071】
第1の透過部91の縦筋131の傾斜面131c及び傾斜面131dの傾斜の大きさは、互いに異なる。このため、第1の透過部91の第1の面91aに形成される三角山及び三角溝は、非二等辺三角形状の断面形状を有する。傾斜面131dの傾斜の大きさは、傾斜面131cの傾斜の大きさより小さい。このため、冷蔵室21の奥行方向Dの奥側から見られた場合に、傾斜面131dは、傾斜面131cが占める面積より大きな面積を占める。
【0072】
第2の透過部92の縦筋132の傾斜面132c及び傾斜面132dの傾斜の大きさは、互いに異なる。このため、第2の透過部92の第1の面92aに形成される三角山及び三角溝は、非二等辺三角形状の断面形状を有する。傾斜面132dの傾斜の大きさは、傾斜面132cの傾斜の大きさより小さい。このため、冷蔵室21の奥行方向Dの奥側から見られた場合に、傾斜面132dは、傾斜面132cが占める面積より大きな面積を占める。
【0073】
第1の透過部91の縦筋131の傾斜面131dが向く方向は、発光部51から離れる方向である第1の特定の方向P1と反対の方向に傾斜する。このため、傾斜面131dは、発光部51に向いて傾斜する。このため、傾斜面131dには、発光部51により発せられる第2の光102を構成する光が入射する。傾斜面131dは、当該光が入射する際に、当該光を屈折させる。このため傾斜面131dは、当該光を屈折させる屈折面を構成する。
【0074】
第2の透過部92の縦筋132の傾斜面132dが向く方向は、発光部51から離れる方向である第2の特定の方向P2と反対の方向に傾斜する。このため、傾斜面132dは、発光部51に向いて傾斜する。このため、傾斜面132dには、発光部51により発せられる第3の光103を構成する光が入射する。傾斜面132dは、当該光が入射する際に、当該光を屈折させる。このため、傾斜面132dは、当該光を屈折させる屈折面を構成する。
【0075】
1.11 透過部の横筋
図3及び図10に図示されるように、第1の透過部91は、複数の横筋141を備える。横筋141は、第1の透過部91の第2の面91bに形成される。
【0076】
図3及び図12に図示されるように、第2の透過部92は、複数の横筋142を備える。横筋142は、第2の透過部92の第2の面92bに形成される。
【0077】
第1の透過部91の複数の横筋141は、第1の特定の方向P1と交差する方向に並ぶ。横筋141は、第1の特定の方向P1と交差する方向に1次元配列される。横筋141の各々は、第1の特定の方向P1に延びる線状構造である。第1の特定の方向P1と交差する方向は、第1の特定の方向P1と垂直をなす方向である。
【0078】
第2の透過部92の複数の横筋142は、第2の特定の方向P2と交差する方向に並ぶ。横筋142は、第2の特定の方向P2と交差する方向に1次元配列される。横筋142の各々は、第2の特定の方向P2に延びる線状構造である。第2の特定の方向P2と交差する方向は、第2の特定の方向P2と垂直をなす方向である。
【0079】
これにより、冷蔵室21に露出する拡散透過部90の第2の面90b、第1の透過部91の第2の面91b及び第2の透過部92の第2の面92bの全体に横筋が形成される。これにより、冷蔵室21に露出する第2の面90b、第2の面91b及び第2の面92bの外観に統一感を与えることができる。
【0080】
第1の透過部91の複数の横筋141の各々は、傾斜面141a及び傾斜面141bを有する。傾斜面141a及び傾斜面141bは、第1の透過部91の第2の面91bを構成する。傾斜面141aが向く方向すなわち傾斜面141aの法線方向は、冷蔵室21の奥行方向Dの手前側から冷蔵室21の高さ方向Hの上側に傾斜する。傾斜面141bが向く方向すなわち傾斜面141bの法線方向は、冷蔵室21の奥行方向Dの手前側から冷蔵室21の高さ方向Hの下側に傾斜する。傾斜面141a及び傾斜面141bは、互いに隣接する。このため、傾斜面141a及び傾斜面141bは、三角形状の断面形状を有する三角山を第2の面91bに形成する。隣接するふたつの三角山の間には、三角形状の断面形状を有する三角溝が形成される。
【0081】
第2の透過部92の複数の横筋142の各々は、傾斜面142a及び傾斜面142bを有する。傾斜面142a及び傾斜面142bは、第2の透過部92の第2の面92bを構成する。傾斜面142aが向く方向すなわち傾斜面142aの法線方向は、冷蔵室21の奥行方向Dの手前側から冷蔵室21の高さ方向Hの上側に傾斜する。傾斜面142bが向く方向すなわち傾斜面142bの法線方向は、冷蔵室21の奥行方向Dの手前側から冷蔵室21の高さ方向Hの下側に傾斜する。傾斜面142a及び傾斜面142bは、互いに隣接する。このため、傾斜面142a及び傾斜面142bは、三角形状の断面形状を有する三角山を第2の面92bに形成する。隣接するふたつの三角山の間には、三角形状の断面形状を有する三角溝が形成される。
【0082】
第1の透過部91の横筋141の傾斜面141a及び傾斜面141bの傾斜の大きさは、同じである。このため、第1の透過部91の第2の面91bに形成される三角山及び三角溝は、二等辺三角形状の断面形状を有する。
【0083】
第2の透過部92の横筋142の傾斜面142a及び傾斜面142bの傾斜の大きさは、同じである。このため、第2の透過部92の第2の面92bに形成される三角山及び三角溝は、二等辺三角形状の断面形状を有する。
【0084】
第1の透過部91の横筋141の傾斜面141a及び傾斜面141bからは、第2の光102を構成する光が出射する。傾斜面141a及び傾斜面141bは、当該光が出射する際に、当該光を屈折させる。
【0085】
第2の透過部92の横筋142の傾斜面142a及び傾斜面142bからは、第3の光103を構成する光が出射する。傾斜面142a及び傾斜面142bは、当該光が出射する際に、当該光を屈折させる。
【0086】
第1の透過部91の複数の横筋141は、一定の間隔で並ぶ。横筋141は、同じ形状を有する。これにより、横筋141が形成された第1の透過部91の第2の面91bの清掃が容易になる。
【0087】
第2の透過部92の複数の横筋142は、一定の間隔で並ぶ。横筋142は、同じ形状を有する。これにより、横筋142が形成された第2の透過部92の第2の面92bの清掃が容易になる。
【0088】
第1の透過部91の複数の横筋141は、拡散透過部90の複数の横筋121が並ぶ間隔と同じ間隔で並ぶ。第2の透過部92の複数の横筋142は、拡散透過部90の複数の横筋121が並ぶ間隔と同じ間隔で並ぶ。第1の透過部91の複数の横筋141は、拡散透過部90の複数の横筋121と同じ形状を有する。第2の透過部92の複数の横筋142は、拡散透過部90の複数の横筋121と同じ形状を有する。第1の透過部91の複数の横筋141は、拡散透過部90の複数の横筋121からそれぞれ連続する。第2の透過部92の複数の横筋142は、拡散透過部90の複数の横筋121からそれぞれ連続する。これらにより、冷蔵室21に露出する拡散透過部90の第2の面90b、第1の透過部91の第2の面91b及び第2の透過部92の第2の面92bの外観に統一感を与えることができる。
【0089】
1.12 第2の光を構成する光の光路
図13は第1実施形態の照明装置の、当該照明装置に備えられる発光部及び第1の透過部の付近を模式的に図示する断面図である。図14及び図15は、第1実施形態の照明装置に備えられる第1の透過部の一部を模式的に図示する断面図である。図14及び図15は、それぞれ、図13に描かれた部分151及び部分152を拡大して図示する。
【0090】
図13図14及び図15に図示されるように、発光部51により発せられる第2の光102は、光161、光162及び光163を含む。第1の透過部91の複数の縦筋131は、縦筋171、縦筋172及び縦筋173を含む。拡散透過部90から縦筋171までの距離、拡散透過部90から縦筋172までの距離及び拡散透過部90から縦筋173までの距離は、記載された順に大きくなる。
【0091】
屈折面を構成する縦筋171、縦筋172及び縦筋173の傾斜面131dには、光161、光162及び光163がそれぞれ入射する。縦筋171、縦筋172及び縦筋173の傾斜面131dは、入射する光161、光162及び光163をそれぞれ屈折させる。第1の透過部91は、屈折した光161、光162及び光163を透過させる。第1の透過部91の第2の面91bからは、透過した光161、光162及び光163が出射する。第2の面91bは、出射する光161、光162及び光163を屈折させる。光161、光162及び光163がそれぞれ入射する縦筋171、縦筋172及び縦筋173の傾斜面131dは、光161、光162及び光163が出射する第1の透過部91の第2の面91bの出射領域とそれぞれ平行でない。このため、光161、光162及び光163の出射方向は、光161、光162及び光163の入射方向とそれぞれ異なる。縦筋171、縦筋172及び縦筋173の傾斜面131dは、第1の特定の方向P1と反対の方向に傾斜する。このため、光161、光162及び光163の出射方向は、光161、光162及び光163の入射方向から第1の特定の方向P1にそれぞれ傾斜する。
【0092】
第2の透過部92についても、傾斜の方向が異なる点を除いて、第1の透過部91と同様のことがいえる。
【0093】
1.13 透過部の縦筋の有無
図16は、第1実施形態の照明装置及び第1参考例の照明装置の、当該照明装置に備えられる第1の透過部の付近を模式的に図示する断面図である。図16は、第1実施形態の照明装置及び当該照明装置により発せられる第2の光を構成する光の光路を実線で図示する。図16は、第1参考例の照明装置及び当該照明装置により発せられる第2の光を構成する光の光路を破線で図示する。
【0094】
図16に実線で図示されるように、第1実施形態の照明装置41においては、第1の透過部91の複数の縦筋131が第1の透過部91の第1の面91aに形成される。このため、光161、光162及び光163がそれぞれ入射する縦筋171、縦筋172及び縦筋173の傾斜面131dは、光161、光162及び光163が出射する第1の透過部91の第2の面91bの出射領域とそれぞれ平行でない。このため、光161、光162及び光163の出射方向は、光161、光162及び光163の入射方向から第1の特定の方向P1にそれぞれ傾斜する。
【0095】
これに対して、図16に破線で図示されるように、第1参考例の照明装置においては、第1の透過部91の複数の縦筋131が第1の透過部91の第1の面91aに形成されない。このため、第1の面91aは、平坦である。このため、光161、光162及び光163がそれぞれ入射する第1の面91aの入射領域は、光161、光162及び光163が出射する第2の面91bの出射領域とそれぞれ平行である。このため、光161、光162及び光163の出射方向は、それぞれ、光161、光162及び光163の入射方向に概ね一致する。
【0096】
これらのことからは、第1の透過部91の複数の縦筋131は、第2の光102の出射方向を第2の光102の入射方向から第1の特定の方向P1に傾斜させることを理解することができる。
【0097】
第2の透過部92についても、傾斜の方向が異なる点を除いて、第1の透過部91と同様のことがいえる。
【0098】
1.14 傾斜面の傾斜の大小
図17は、第1実施形態の照明装置に備えられる第1の透過部の一部を模式的に図示する断面図である。図17は、第1の透過部の縦筋の屈折面の傾斜が第1の大きさを有する場合の第1の透過部及び当該照明装置により発せられる第2の光を構成する光の光路を実線で図示する。図17は、当該傾斜が第1の傾斜より小さい第2の大きさを有する場合の三角山及び当該照明装置により発せられる第2の光を構成する光の光路を破線で図示する。
【0099】
図17に図示されるように、屈折面を構成する第1の透過部91の縦筋131の傾斜面131dの第1の特定の方向P1と反対の方向への傾斜が小さくなった場合は、第2の光102を構成する光の出射方向の第1の特定の方向P1への傾斜が小さくなる。これにより、冷蔵室21の奥行方向Dの手前側に向かう光を増やすことができる。これにより、第2の光102を構成する光により冷蔵室21を明るく照明することができる。
【0100】
図18は、第1実施形態の照明装置に備えられる第1の透過部の一部を模式的に図示する断面図である。図18は、第1の透過部の縦筋の屈折面の傾斜が第1の大きさを有する場合の第1の透過部及び当該照明装置により発せられる第2の光を構成する光の光路を実線で図示する。図17は、当該傾斜が第1の傾斜より大きい第3の大きさを有する場合の三角山及び当該照明装置により発せられる第2の光を構成する光の光路を破線で図示する。
【0101】
図18に図示されるように、屈折面を構成する第1の透過部91の縦筋131の傾斜面131dの第1の特定の方向P1と反対の方向への傾斜が大きくなった場合は、第2の光102を構成する光の出射方向の第1の特定の方向P1への傾斜が大きくなる。これにより、冷蔵室21の奥行方向Dの手前側に向かう光を減らすことができる。これにより、第2の光102を構成する光がユーザに眩しさを感じさせることを抑制することができる。
【0102】
第2の透過部92についても、傾斜の方向が異なる点を除いて、第1の透過部91と同様のことがいえる。
【0103】
1.15 傾斜面の傾斜の分布
図19及び図20は、第1実施形態の照明装置に備えられる第1の透過部の一部を模式的に図示する断面図である。図19及び図20は、それぞれ、図13に描かれた部分151及び部分152を拡大して図示する。図19及び図20は、第1の透過部の縦筋の屈折面の傾斜が第1の特定の方向に進んでも変化しない場合の第1の透過部を実線で図示する。図19及び図20は、当該傾斜が第1の特定の方向に進むにつれて大きくなる場合の屈折面及び当該照明装置により発せられる第2の光を構成する光の光路を破線で図示する。
【0104】
図19及び図20に図示されるように、屈折面を構成する第1の透過部91の複数の縦筋131の傾斜面131dへの第2の光102を構成する光の入射方向は、互いに異なる。また、傾斜面131dの第1の特定の方向P1と反対の方向への望ましい傾斜は、傾斜面131dへの第2の光102を構成する光の入射方向に応じて変化する。そこで、傾斜面131dの第1の特定の方向P1と反対の方向への傾斜は、傾斜面131dへの第2の光102を構成する光の入射方向に応じて調整される。例えば、点線で図示されるように、傾斜面131dの第1の特定の方向P1と反対の方向への傾斜は、第1の特定の方向P1に進むにつれて大きくされる。傾斜面131dの第1の特定の方向P1と反対の方向への傾斜が第1の特定の方向P1に進むにつれて大きくなる場合は、傾斜面131dの第1の特定の方向P1と反対の方向への傾斜が第1の特定の方向P1に進んでも変化しない場合と比較して、第2の光102を構成する光の出射方向の第1の特定の方向P1への傾斜のばらつきが大きくなる。これにより、第1の透過部91の光拡散性を強くすることができる。
【0105】
第2の透過部92についても、傾斜の方向が異なる点を除いて、第1の透過部91と同様のことがいえる。
【0106】
1.16 透過部の縦筋及び横筋の交差
上述したように、第1の透過部91の複数の縦筋131は、第1の透過部91の第1の面91aに形成される。第1の透過部91の複数の横筋141は、第1の透過部91の第2の面91bに形成される。縦筋131が、第2の面91bに形成され、横筋141が、第1の面91aに形成されてもよい。
【0107】
第2の透過部92の複数の縦筋132は、第2の透過部92の第1の面92aに形成される。第2の透過部92の複数の横筋142は、第2の透過部92の第2の面92bに形成される。縦筋132が、第2の面92bに形成され、横筋142が、第1の透過部91の第1の面91aに形成されてもよい。
【0108】
第1の透過部91の複数の縦筋131の各々は、第1の方向Q1に延びる第1の線状構造である。第1の透過部91の複数の横筋141の各々は、第1の方向Q1と交差する第2の方向Q2に延びる第2の線状構造である。これにより、横筋141は、縦筋131と交差する。これにより、縦筋131若しくは横筋141が並ぶ間隔又は縦筋131若しくは横筋141のサイズを調整することにより、第1の透過部91の光拡散性及び光透過性を調整することができる。例えば、縦筋131が並ぶ間隔が狭くされた場合は、第1の透過部91の光拡散性を高くすることができ、縦筋131が並ぶ間隔が広くされた場合は、第1の透過部91の光透過性を高くすることができる。また、横筋141が並ぶ間隔が狭くされた場合は、第1の透過部91の光拡散性を高くすることができ、横筋141が並ぶ間隔が広くされた場合は、第1の透過部91の光透過性を高くすることができる。第1の透過部91の光拡散性が高くされた場合は、第1の透過部91を均一に光らせることができる。第1の透過部91の光透過性が高くされた場合は、第1の透過部91を筋状に光らせることができる。
【0109】
第2の透過部92の複数の縦筋132の各々は、第1の方向Q1に延びる第1の線状構造である。第2の透過部92の複数の横筋142の各々は、第1の方向Q1と交差する第2の方向Q2に延びる第2の線状構造である。これにより、横筋142は、縦筋132と交差する。これにより、縦筋132若しくは横筋142が並ぶ間隔又は縦筋132若しくは横筋142のサイズを調整することにより、第2の透過部92の光拡散性及び光透過性を調整することができる。例えば、縦筋132が並ぶ間隔が狭くされた場合は、第2の透過部92の光拡散性を高くすることができ、縦筋132が並ぶ間隔が広くされた場合は、第2の透過部92の光透過性を高くすることができる。また、横筋142が並ぶ間隔が狭くされた場合は、第2の透過部92の光拡散性を高くすることができ、横筋142が並ぶ間隔が広くされた場合は、第2の透過部92の光透過性を高くすることができる。第2の透過部92の光拡散性が高くされた場合は、第2の透過部92を均一に光らせることができる。第2の透過部92の光透過性が高くされた場合は、第2の透過部92を筋状に光らせることができる。
【0110】
第1の方向Q1は、第1の特定の方向P1と交差する。第2の方向Q2は、第1の特定の方向P1に沿う。第2の方向Q2は、第1の方向Q1と垂直をなす。
【0111】
1.17 透過部の第2の面への縦筋の形成
図21は、第1実施形態の第1変形例の照明装置の、第1の透過部の付近を模式的に図示する断面図である。
【0112】
図21に図示されるように、第1実施形態の第1変形例においては、第1の透過部91の複数の縦筋131が第1の透過部91の第2の面91bに形成される。
【0113】
上述したように第1の透過部91の複数の縦筋131が第1の透過部91の第1の面91aに形成される場合は、縦筋131の傾斜面131dにより屈折させられる光は、相対的に小さい屈折率を有する空気の側から相対的に大きい屈折率を有する第1の透過部91の側に入射する。これに対して、第1の透過部91の複数の縦筋131が第1の透過部91の第2の面91bに形成される場合は、縦筋131の傾斜面131dにより屈折させられる光は、相対的に大きい屈折率を有する第1の透過部91の側から相対的に小さい屈折率を有する空気の側に出射する。
【0114】
これらのことに起因して、上述したように第1の透過部91の複数の縦筋131が第1の透過部91の第1の面91aに形成される場合は、縦筋131の傾斜面131dは、冷蔵室21の奥行方向Dの奥側から図9における反時計回り方向に傾斜する。これに対して、第1の透過部91の複数の縦筋131が第1の透過部91の第2の面91bに形成される場合は、縦筋131の傾斜面131dは、冷蔵室21の奥行方向Dの手前側から図21における時計回り方向に傾斜する。
【0115】
また、第1の透過部91の複数の縦筋131が第1の透過部91の第1の面91aに形成される場合は、上述したように、第1の透過部91の光拡散性を強くするために、縦筋131の傾斜面131dの第1の特定の方向P1と反対の方向への傾斜が第1の特定の方向P1に進むにつれて大きくされる。これに対して、第1の透過部91の複数の縦筋131が第1の透過部91の第2の面91bに形成される場合は、第1の透過部91の光拡散性を強くするために、図21に破線で図示されるように、縦筋131の傾斜面131dの第1の特定の方向P1と反対の方向への傾斜が第1の特定の方向P1に進むにつれて小さくされる。
【0116】
第2の透過部92についても、傾斜の方向が異なる点を除いて、第1の透過部91と同様のことがいえる。
【0117】
1.18 発光部の高さ方向の位置及び主放射方向
図1及び図2に図示されるように、発光部51は、冷蔵室21の高さ方向Hの中央より上側に配置される。また、発光部51の主放射方向すなわち発光部51により発せられる光61が最も強くなる方向は、冷蔵室21の奥行方向Dの手前側から冷蔵室21の高さ方向Hの下側に傾斜する。このため、発光部51の主放射方向は、水平方向から鉛直方向下方に傾斜する。これにより、発光部51により発せられる光61により冷蔵室21を明るく照明しながら、当該光61がユーザに眩しさを感じさせることを抑制することができる。
【0118】
1.19 カバーの縁の表面形状
図3及び図4に図示されるように、第2の板状部82及び第3の板状部83の両主面は、平坦である。
【0119】
第4の板状部84及び第5の板状部85の、発光部51が配置される側に配置される主面は、平坦である。第4の板状部84及び第5の板状部85の、発光部51が配置される側と反対の側に配置される主面には、複数の横筋181及び複数の横筋182がそれぞれ形成される。
【0120】
1.20 発光部及びカバー
図22は、第1実施形態の照明装置を模式的に図示する正面図である。
【0121】
図22に図示されるように、発光部51は、複数の発光ダイオード71を備える。第1実施形態においては、複数の発光ダイオード71は、ふたつの発光ダイオードである。
【0122】
複数の発光ダイオード71は、冷蔵室21の幅方向Wに配列される。複数の発光ダイオード71は、冷蔵室21の幅方向Wに互いに離される。
【0123】
発光部51は、冷蔵室21の幅方向Wについて、照明装置41の中央に配置される。このため、発光部51に備えられる複数の発光ダイオード71により発せられる光61は、冷蔵室21の幅方向Wについて、照明装置41の中央において強くなり、照明装置41の両端において弱くなる。
【0124】
拡散透過部90は、冷蔵室21の幅方向Wについて、複数の発光ダイオード71により発せられる光61が強くなる照明装置41の中央に配置される。これにより、拡散透過部90は、当該光61が強くなる照明装置41の中央において当該光61を強く拡散させて透過させることができる。これにより、当該光61がユーザに眩しさを感じさせることを抑制することができる。
【0125】
第1の透過部91及び第2の透過部92は、冷蔵室21の幅方向Wについて、複数の発光ダイオード71により発せられる光61が弱くなる照明装置41の両端に配置される。これにより、第1の透過部91及び第2の透過部92は、当該光61が弱くなる照明装置41の両端において当該光61を強く拡散させずに透過させることができる。これにより、当該光61が弱くなりすぎることを抑制することができる。
【0126】
冷蔵室21の高さ方向H及び幅方向Wについて、拡散透過部90が存在する範囲は、複数の発光ダイオード71が配置される範囲より広い。このため、照明装置41が冷蔵室21の奥行方向Dの手前側から冷蔵室21の奥行方向Dの奥側に向かって見られた場合は、複数の発光ダイオード71は、拡散透過部90に重なる。これにより、照明装置41が冷蔵室21の奥行方向Dの手前側から冷蔵室21の奥行方向Dの奥側に向かって見られた場合に、複数の発光ダイオード71により発せられた光61がユーザに眩しさを感じさせることを抑制することができる。また、複数の発光ダイオード71の配置パターンが直接的に見えることを抑制することができる。これにより、照明装置41の美観が向上する。
【0127】
図23は、第1実施形態の第2変形例の照明装置を模式的に図示する正面図である。
【0128】
図23に図示されるように、第1実施形態の第2変形例においては、冷蔵室21の高さ方向Hについて、拡散透過部90が存在する範囲は、複数の発光ダイオード71が配置される範囲より広い。しかし、冷蔵室21の幅方向Wについて、拡散透過部90が存在する範囲は、複数の発光ダイオード71が配置される範囲と同程度である。
【0129】
2 第2実施形態
以下では、第2実施形態が第1実施形態と相違する点が説明される。説明されない点については、第1実施形態において採用される構成と同様の構成が第2実施形態においても採用される。
【0130】
図24は、第2実施形態の照明装置に備えられるカバーを正面側の右上から見下ろした状態を模式的に図示する斜視図である。図25は、第2実施形態の照明装置に備えられるカバーを背面側の左上から見下ろした状態を模式的に図示する斜視図である。
【0131】
図24及び図25に図示されるように、第2実施形態においては、拡散透過部90の第2の面90bに、複数の縦筋191が形成される。第1の透過部91の第1の面91aには、複数の横筋141が形成される。第2の透過部92の第1の面92aには、複数の横筋142が形成される。第1の透過部91の第2の面91bには、複数の縦筋131が形成される。第2の透過部92の第2の面92bには、複数の縦筋132が形成される。第2の板状部82及び第3の板状部83の、発光部51が配置される側に配置される主面は、平坦である。第2の板状部82及び第3の板状部83の、発光部51が配置される側と反対の側に配置される主面には、複数の縦筋201及び複数の縦筋202がそれぞれ形成される。第4の板状部84及び第5の板状部85の、発光部51が配置される側に配置される主面には、複数の横筋211及び複数の横筋212がそれぞれ形成される。第4の板状部84及び第5の板状部85の、発光部51が配置される側と反対の側に配置される主面は、平坦である。
【0132】
本開示は、上記実施の形態に限定されるものではなく、上記実施の形態で示した構成と実質的に同一の構成、同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成で置き換えてもよい。
【符号の説明】
【0133】
1 冷蔵庫、11 本体、21 冷蔵室、21a 天面、21b 底面、21c 右側面、21d 左側面、21f 奥面、22 野菜室、23 開口、31 冷凍室、32 開口、36 開口、41 照明装置、51 発光部、52 カバー、61 光、71 発光ダイオード、81 第1の板状部、82 第2の板状部、83 第3の板状部、84 第4の板状部、85 第5の板状部、90 拡散透過部、90a 第1の面、90b 第2の面、91 第1の透過部、91a 第1の面、91b 第2の面、92 第2の透過部、92a 第1の面、92b 第2の面、101 第1の光、102 第2の光、103 第3の光、111 光拡散部、121 横筋、121a 傾斜面、121b 傾斜面、131 縦筋、131c 傾斜面、131d 傾斜面、132 縦筋、132c 傾斜面、132d 傾斜面、141 横筋、141a 傾斜面、141b 傾斜面、142 横筋、142a 傾斜面、142b 傾斜面、151 部分、152 部分、161 光、162 光、163 光、171 縦筋、172 縦筋、173 縦筋、181 横筋、182 横筋、191 縦筋、201 縦筋、202 縦筋、211 横筋、212 横筋、H 高さ方向、W 幅方向、D 奥行方向、P1 第1の特定の方向、P2 第2の特定の方向、Q1 第1の方向、Q2 第2の方向
図1
図2
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