(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024100374
(43)【公開日】2024-07-26
(54)【発明の名称】遠隔接客システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/01 20230101AFI20240719BHJP
【FI】
G06Q30/01
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023004330
(22)【出願日】2023-01-16
(71)【出願人】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147304
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 知哉
(74)【代理人】
【識別番号】100148493
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 浩二
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】裏谷 治
(72)【発明者】
【氏名】西浦 一夫
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB00
5L049BB00
(57)【要約】
【課題】顧客が必要とする際に顧客への接客を開始可能な遠隔接客システムを提供する。
【解決手段】遠隔接客システム10は、店舗Stに備えられた接客用端末装置100を介して、店舗Stに来店した顧客Cuに対して遠隔地に在るオペレータOpが接客を行う。遠隔接客システム10は、接客用端末装置100と、店舗Stの内部を撮像する撮像装置200と、制御装置300とを備える。制御装置300は、撮像装置200の撮像画像に含まれる被写体をトラッキング対象として認識し、撮像画像からトラッキング対象に関する情報を取得する画像認識部302aと、トラッキング対象に関する情報に基づいて、オペレータOpに対して接客の開始を促す報知を実行する制御情報を生成する制御情報生成部302bとを備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗に備えられた接客用端末装置を介して、前記店舗に来店した顧客に対して遠隔地に在るオペレータが接客を行う遠隔接客システムであって、
前記接客用端末装置と、
前記店舗の内部を撮像する撮像装置と、
制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、
前記撮像装置の撮像画像に含まれる被写体をトラッキング対象として認識し、前記撮像画像から前記トラッキング対象に関する情報を取得する画像認識部と、
前記トラッキング対象に関する情報に基づいて、前記オペレータに対して接客の開始を促す報知を実行する制御情報を生成する制御情報生成部と
を備える、遠隔接客システム。
【請求項2】
前記制御装置は、前記トラッキング対象に関する情報に基づいて、前記トラッキング対象が接客を求めているか否かを判定する判定部を更に備え、
前記トラッキング対象が接客を求めていると前記判定部が判定する場合、前記制御情報生成部は前記制御情報を生成する、請求項1に記載の遠隔接客システム。
【請求項3】
前記判定部は、所定の場所における前記トラッキング対象の滞在時間が第1閾値を超えるか否かを判定し、
前記滞在時間が前記第1閾値を超える場合、前記制御情報生成部は前記制御情報を生成する、請求項2に記載の遠隔接客システム。
【請求項4】
前記判定部は、前記トラッキング対象の所定の場所への訪問頻度が第2閾値を超えるか否かを判定し、前記訪問頻度が前記第2閾値を超える場合、前記制御情報生成部は前記制御情報を生成する、請求項2に記載の遠隔接客システム。
【請求項5】
前記接客用端末装置を介して接客を行う操作を前記オペレータから受け付けるオペレータ用端末装置を更に備え、
前記制御装置は、前記オペレータ用端末装置と通信する第1通信部を更に備え、
前記第1通信部は、前記制御情報を前記オペレータ用端末装置に送信する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の遠隔接客システム。
【請求項6】
前記オペレータ用端末装置は、前記制御装置と通信し、前記制御情報を受信する第2通信部と、
前記制御情報を受信した場合に、前記オペレータに対して接客の開始を促すように報知する報知部と
を備える、請求項5に記載の遠隔接客システム。
【請求項7】
前記オペレータ用端末装置は、前記オペレータからの操作を受け付ける第1操作部を更に備え、
前記第1操作部が前記オペレータから前記操作を受け付けた場合、前記第2通信部は前記トラッキング対象が存在する場所の接客用端末装置と通信する、請求項6に記載の遠隔接客システム。
【請求項8】
前記接客用端末装置は、前記顧客からの操作を受け付ける第2操作部と、第3通信部と、を更に備え、
前記第2操作部が前記顧客から操作を受け付けた場合、前記第3通信部は前記オペレータ用端末装置と通信する、請求項6に記載の遠隔接客システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遠隔接客システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネットまたは専用回線等の通信回線を介して顧客を遠隔のオペレータが接客するケースが増えており、遠隔接客をスムーズに進行させるための様々な技術が提案されている。例えば、特許文献1には、顧客の端末から商品および商品を使用する予定の地域を受け付けることにより、商品を使用する予定の地域に基づいて対応する販売員を特定し、顧客の端末と販売員の端末との間で通信を行う技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の遠隔接客システムでは、顧客は、顧客の端末から商品および商品を使用する予定の地域を入力することが必要であり、顧客がこれらの情報を入力しないと、販売員は、顧客への接客を開始できない。
【0005】
本発明は、顧客が必要とする際に顧客への接客を開始可能な遠隔接客システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る遠隔接客システムは、店舗に備えられた接客用端末装置を介して、前記店舗に来店した顧客に対して遠隔地に在るオペレータが接客を行う。前記遠隔接客システムは、前記接客用端末装置と、前記店舗の内部を撮像する撮像装置と、制御装置とを備える。前記制御装置は、前記撮像装置の撮像画像に含まれる被写体をトラッキング対象として認識し、前記撮像画像から前記トラッキング対象に関する情報を取得する画像認識部と、前記トラッキング対象に関する情報に基づいて、前記オペレータに対して接客の開始を促す報知を実行する制御情報を生成する制御情報生成部とを備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る遠隔接客システムによれば、顧客が必要とする際に顧客への接客を開始できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、本実施形態の遠隔接客システムの模式図である。
【
図2】
図2は、本実施形態の遠隔接客システムのブロック図である。
【
図3A】
図3Aは、本実施形態の遠隔接客システムの模式図である。
【
図3B】
図3Bは、本実施形態の遠隔接客システムの模式図である。
【
図3C】
図3Cは、本実施形態の遠隔接客システムの模式図である。
【
図3D】
図3Dは、本実施形態の遠隔接客システムの模式図である。
【
図3E】
図3Eは、本実施形態の遠隔接客システムの模式図である。
【
図4】
図4は、本実施形態の遠隔接客システムにおける制御装置のフローである。
【
図5A】
図5Aは、本実施形態の遠隔接客システムの模式図である。
【
図5B】
図5Bは、本実施形態の遠隔接客システムの模式図である。
【
図5C】
図5Cは、本実施形態の遠隔接客システムの模式図である。
【
図5D】
図5Dは、本実施形態の遠隔接客システムの模式図である。
【
図5E】
図5Eは、本実施形態の遠隔接客システムの模式図である。
【
図5F】
図5Fは、本実施形態の遠隔接客システムの模式図である。
【
図6】
図6は、本実施形態の遠隔接客システムにおいてオペレータ用端末装置の一例を示す模式図である。
【
図7】
図7は、本実施形態の遠隔接客システムにおいてオペレータ用端末装置の一例を示す模式図である。
【
図8】
図8は、本実施形態の遠隔接客システムにおいてオペレータ用端末装置の一例を示す模式図である。
【
図9】
図9は、本実施形態の遠隔接客システムにおいてオペレータ用端末装置の一例を示す模式図である。
【
図10】
図10は、本実施形態の遠隔接客システムの模式図である。
【
図11B】
図11Bは、本実施形態の遠隔接客システムにおいてオペレータ用端末装置の一例を示す模式図である。
【
図12】
図12は、本実施形態の遠隔接客システムのブロック図である。
【
図13】
図13は、本実施形態の遠隔接客システムのブロック図である。
【
図14】
図14は、本実施形態の遠隔接客システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、実施形態に係る遠隔接客システム10について説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0010】
まず、
図1を参照して、本実施形態における遠隔接客システム10を説明する。
図1は、本実施形態における遠隔接客システム10の構成を示す模式図である。
【0011】
図1に示すように、遠隔接客システム10は、店舗Stにいる顧客Cuに対して、店舗Stから離れた遠隔地のオペレータOpが接客することを可能にするシステムである。例えば、遠隔接客システム10は、店舗Stにいる顧客Cuと、店舗Stから離れた場所にあるコールセンターCcのオペレータOpとの間での音声、映像および/またはメッセージをやり取りする。
【0012】
遠隔接客システム10は、接客用端末装置100と、撮像装置200と、制御装置300とを備える。接客用端末装置100は、店舗Stに配置される。接客用端末装置100は、顧客Cuの接客に用いられる。
【0013】
例えば、接客用端末装置100は、顧客Cuに、店舗St内の商品についての情報を提示する。また、接客用端末装置100は、顧客Cuに、店舗St自体についての情報を提示する。
【0014】
例えば、接客用端末装置100は、顧客Cuに音声を出力する。接客用端末装置100は、オペレータOpの音声を出力してもよい。あるいは、接客用端末装置100は、あらかじめ記憶された所定の音声を出力してもよい。
【0015】
また、接客用端末装置100は、顧客Cuに映像を表示する。接客用端末装置100は、オペレータOpの映像を表示してもよい。あるいは、接客用端末装置100は、あらかじめ記憶された所定の映像を表示してもよい。
【0016】
接客用端末装置100は、本実施形態において、パソコン(Personal Computer:PC)、タブレット端末、又はスマートフォン等の装置であってもよい。また、接客用端末装置100は、デジタルサイネージであってもよい。
【0017】
撮像装置200は、店舗Stの内部を撮像する。撮像装置200は、店舗St内に配置される。
【0018】
撮像装置200は、店舗St内を撮像する。撮像装置200は、撮像に基づいて撮像画像情報を生成する。撮像装置200は、店舗St内の所定範囲を撮像する。店舗St内の所定範内に顧客Cuが入ると、撮像装置200は、店舗St内の顧客Cuを撮像する。
【0019】
典型的には、撮像装置200は、接客用端末装置100の近くに設置される。また、撮像装置200は、接客用端末装置100と連動して動作してもよい。
【0020】
制御装置300は、店舗StおよびコールセンターCcとは別の場所に配置される。制御装置300は、店舗St内の顧客Cuに対して対応するオペレータOpを割り当てる。例えば、制御装置300は、いわゆるサーバである。
【0021】
制御装置300は、撮像装置200と接続する。撮像装置200と制御装置300とは、公衆回線又は専用回線等の通信回線に接続されている。
【0022】
制御装置300は、撮像装置200から撮像情報を受信する。制御装置300は、撮像装置200から接客用端末装置100付近を撮像した撮像情報を受信する。
【0023】
遠隔接客システム10は、オペレータ用端末装置400をさらに備える。オペレータ用端末装置400は、コールセンターCcに配置される。オペレータ用端末装置400は、オペレータOpに用いられる。オペレータ用端末装置400は、本実施形態において、パソコン(Personal Computer:PC)、タブレット端末、又はスマートフォン等の装置であってもよい。
【0024】
オペレータOpは、オペレータ用端末装置400を用い、接客用端末装置100を介して顧客Cuと映像および音声をやり取りすることにより遠隔接客を行う。
【0025】
また、制御装置300は、オペレータ用端末装置400と接続する。制御装置300とオペレータ用端末装置400とは、公衆回線又は専用回線等の通信回線に接続されている。
【0026】
制御装置300は、オペレータOpに対して接客の開始を促す報知を実行する制御情報をオペレータ用端末装置400に送信する。また、制御装置300は、オペレータOpによる接客の開始を示す接客開始情報をオペレータ用端末装置400から受信する。
【0027】
また、制御装置300は、接客用端末装置100と接続してもよい。接客用端末装置100と制御装置300とは、公衆回線又は専用回線等の通信回線に接続されている。
【0028】
制御装置300は、接客開始情報に基づいて、接客用端末装置100とオペレータ用端末装置400とを接続する。また、制御装置300は、オペレータ用端末装置400からの画像、音声およびメッセージを含む接客情報を接客用端末装置100に送信する。制御装置300は、接客用端末装置100および/または撮像装置200からの画像、音声およびメッセージを含む接客情報をオペレータ用端末装置400に送信する。
【0029】
本実施形態の遠隔接客システム10によれば、顧客Cuが必要とする際に顧客Cuへの接客を開始できる。遠隔接客システム10により、店舗Stに来店した顧客Cuに対して遠隔地に在るオペレータOpが、店舗Stの顧客Cuに接客できる。
【0030】
なお、接客用端末装置100の数は、1台に限らず、2台以上であってもよい。以下、遠隔接客システム10の構成について具体的に説明する。
【0031】
次に、
図1および
図2を参照して、本実施形態における遠隔接客システム10を説明する。
図2は、本実施形態における遠隔接客システム10のブロック図である。
【0032】
図2に示すように、遠隔接客システム10は、接客用端末装置100と、撮像装置200と、制御装置300と、オペレータ用端末装置400とを備える。制御装置300は、接客用端末装置100、撮像装置200、および、オペレータ用端末装置400を制御する。
【0033】
接客用端末装置100は、制御部102と、記憶部104と、表示部110と、操作部120と、音声入力部130と、音声出力部140と、通信部180とを備える。制御部102は、記憶部104、表示部110、操作部120、音声入力部130、音声出力部140および通信部180を制御する。
【0034】
制御部102は、中央処理演算素子(Central Processing Unit:CPU)を含む。
【0035】
記憶部104は、ハードディスク等の不揮発性記憶媒体を含む。記憶部104は、遠隔接客のための自端末のIPアドレス、ならびに、撮像装置200、制御装置300およびオペレータ用端末装置400のアドレス等のアドレス情報を記憶する。記憶部104は、メモリ(読み出し専用メモリ(Read Only Memory:ROM)およびランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM))を含む。制御部102は、CPUがROMに記憶された遠隔接客アプリケーションの制御プログラムを実行する。
【0036】
表示部110は、画像を表示する。例えば、表示部110は、オペレータOp、店舗St内の商品、および/または、店舗Stに関する画像を表示する。表示部110により、顧客Cuは、オペレータOp、店舗St内の商品、および/または、店舗Stに関する画像を視認できる。
【0037】
表示部110は、液晶パネル等の表示パネルと、表示パネルを駆動する駆動回路とを含む(いずれも図示略)。駆動回路は、制御部102の制御の下、撮像装置200で撮像された被写体の映像や、通信部180を介して取得された通信相手の映像等を表示するための駆動信号を表示パネルに供給する。表示パネルは、駆動回路から供給される駆動信号に応じた画像を表示する。
【0038】
操作部120は、顧客Cuからの操作を受け付ける。操作部120は、マウス、キーボード、又はタッチパネル等を含む(いずれも図示略)。例えば、タッチパネルは、表示部110に設けられる。操作部120は、顧客Cuの操作を受け付け、受け付けた操作を示す操作信号を制御部102へ出力する。
【0039】
音声入力部130は、店舗St内の音声を受け付ける。例えば、音声入力部130は、顧客Cuの音声を受け付けて電気信号に変換する。一例では、音声入力部130は、マイクロフォンである。
【0040】
音声入力部130は、接客用端末装置100周辺の音声を集音して電気信号に変換した音声信号を制御部102へ出力する。このため、音声入力部130は、接客用端末装置100A周辺の音声を集音できる。
【0041】
音声出力部140は、店舗St内に音声を出力する。例えば、音声出力部140は、オペレータOpの音声を示す音声情報を示す電気信号を音声に変換して出力する。一例では、音声出力部140は、スピーカである。
【0042】
音声出力部140は、制御部102から出力された音声データをD/A変換し、増幅して音声を出力する。
【0043】
通信部180は、通信回線を介して制御装置300と通信するための通信インタフェースである。通信部180は、制御部102の制御の下、リアルタイム トランスポート プロトコル(Real-time Transport Protocol:RTP)等の通信プロトコルを用い、制御装置300との間で通信を確立する。具体的には、通信部180は、制御装置300から受信したデータを制御部102へ出力し、制御部102から入力されるデータを制御装置300へ送信する。
【0044】
通信部180は、制御装置300を介してオペレータ用端末装置400との間でデータを送受信する。なお、通信部180は、制御装置300を介して撮像装置200との間でデータを送受信してもよい。
【0045】
なお、制御部102は、操作部120を介した顧客Cuの操作に応じて、CPUがROMに記憶された遠隔接客アプリケーションの制御プログラムを実行する。
【0046】
撮像装置200は、制御部202と、記憶部204と、撮像部210と、通信部280とを備える。制御部202は、記憶部204、撮像部210および通信部280を制御する。制御部202は、中央処理演算素子(CPU)を含む。
【0047】
記憶部204は、ハードディスク等の不揮発性記憶媒体を含む。記憶部204は、遠隔接客のための自端末のIPアドレス、ならびに、接客用端末装置100、制御装置300およびオペレータ用端末装置400のアドレス等のアドレス情報を記憶する。記憶部204は、メモリ(ROMおよびRAM)を含む。制御部202は、CPUがROMに記憶された遠隔接客アプリケーションの制御プログラムを実行する。
【0048】
撮像部210は、デジタルカメラで構成される。撮像部210は、撮像部210の画角の範囲に写る被写体を撮像した撮像画像情報を制御部202へ出力する。つまり、撮像装置200は、顧客Cu等の被写体を撮像する。また、撮像装置200は、撮影モードとして、通常モードと追従モードとを有する。追従モードは、制御部202から指示された被写体部分(トラッキング対象)をフォーカスし、制御部202から追従モード終了の指示がなされるまで、トラッキング対象を追従して撮影するモードである。追従モードでは、撮影画像において、トラッキング対象を含む所定領域を囲う画像(以下、トラッキング画像)が重畳される。通常モードは、画角内の被写体を自動的にオートフォーカスして撮影するモードである。
【0049】
通信部280は、通信回線を介して制御装置300と通信するための通信インタフェースである。通信部280は、制御部202の制御の下、リアルタイム トランスポート プロトコル(Real-time Transport Protocol:RTP)等の通信プロトコルを用い、制御装置300との間で通信を確立する。具体的には、通信部280は、制御装置300から受信したデータを制御部202へ出力し、制御部202から入力されるデータを制御装置300へ送信する。
【0050】
通信部280は、制御装置300を介して撮像装置200との間でデータを送受信する。なお、通信部280は、制御装置300を介してオペレータ用端末装置400との間でデータを送受信してもよい。
【0051】
なお、制御部202は、CPUがROMに記憶された遠隔接客アプリケーションの制御プログラムを実行する。
【0052】
制御装置300は、制御部302と、記憶部304と、通信部380とを備える。制御部302は、記憶部304および通信部380を制御する。制御部302は、CPUを含む。
【0053】
記憶部304は、ハードディスク等の不揮発性記憶媒体を含む。記憶部304は、遠隔接客のための自端末のIPアドレス、ならびに、接客用端末装置100、撮像装置200およびオペレータ用端末装置400のアドレス等のアドレス情報を記憶する。記憶部304は、メモリ(ROMおよびRAM)を含む。制御部302は、CPUがROMに記憶された遠隔接客アプリケーションの制御プログラムを実行する。
【0054】
制御部302は、CPUがROMに記憶された遠隔接客アプリケーションの制御プログラムを実行する。制御部302は、CPUが制御プログラムを実行することにより、撮像装置200の撮像画像に含まれる被写体をトラッキング対象として認識し、撮像画像からトラッキング対象に関する情報を取得する。また、制御部302は、CPUが制御プログラムを実行することにより、トラッキング対象に関する情報に基づいて、オペレータOpに対して接客の開始を促す報知を実行する制御情報を生成する。さらに、制御部302は、CPUが制御プログラムを実行することにより、トラッキング対象に関する情報に基づいて、トラッキング対象が接客を求めているか否かを判定する。
【0055】
このように、制御部302は、CPUが制御プログラムを実行することにより、画像認識部302a、制御情報生成部302bおよび判定部302cとして機能し、遠隔接客処理を行う。
【0056】
画像認識部302aは、撮像装置200の撮像画像に含まれる被写体をトラッキング対象として認識し、撮像画像からトラッキング対象に関する情報を取得する。制御情報生成部302bは、トラッキング対象に関する情報に基づいて、オペレータOpに対して接客の開始を促す報知を実行する制御情報を生成する。判定部302cは、トラッキング対象に関する情報に基づいて、トラッキング対象が接客を求めているか否かを判定する。
【0057】
通信部380は、通信回線を介して撮像装置200と通信するための通信インタフェースである。通信部380は、制御部302の制御の下、RTP等の通信プロトコルを用い、撮像装置200との間で通信を確立する。具体的には、通信部380は、撮像装置200から受信したデータを制御部302へ出力し、制御部302から入力されるデータを撮像装置200へ送信する。
【0058】
通信部380は、接客用端末装置100との間でデータを送受信する。
【0059】
通信部380は、オペレータ用端末装置400との間でデータを送受信する。本明細書において、通信部380を第1通信部と記載することがある。
【0060】
なお、制御部302は、CPUがROMに記憶された遠隔接客アプリケーションの制御プログラムを実行する。
【0061】
オペレータ用端末装置400は、制御部402と、記憶部404と、表示部410と、操作部420と、音声入力部430と、音声出力部440と、撮像部450と、通信部480とを備える。制御部402は、記憶部404、表示部410、操作部420、音声入力部430、音声出力部440、撮像部450および通信部480を制御する。
【0062】
制御部402は、中央処理演算素子(Central Processing Unit:CPU)を含む。
【0063】
記憶部404は、ハードディスク等の不揮発性記憶媒体を含む。記憶部404は、遠隔接客のための自端末のIPアドレス、ならびに、接客用端末装置100、撮像装置200および制御装置300のアドレス等のアドレス情報を記憶する。記憶部404は、メモリ(ROMおよびRAM)を含む。制御部402は、CPUがROMに記憶された遠隔接客アプリケーションの制御プログラムを実行する。
【0064】
表示部410は、店舗Stに関する画像を表示する。表示部410により、オペレータOpは、顧客Cuに関する画像を視認できる。
【0065】
制御情報を受信した場合に、表示部410は、オペレータOpに対して接客の開始を促すようにメッセージを表示する。表示部410は、報知部の一例である。
【0066】
表示部410は、液晶パネル等の表示パネルと、表示パネルを駆動する駆動回路とを含む(いずれも図示略)。駆動回路は、制御部402の制御の下、撮像装置200で撮像された被写体の映像や、通信部480を介して取得された通信相手の映像等を表示するための駆動信号を表示パネルに供給する。表示パネルは、駆動回路から供給される駆動信号に応じた画像を表示する。
【0067】
操作部420は、オペレータOpからの操作を受け付ける。操作部420は、マウス、キーボード、又はタッチパネル等を含む(いずれも図示略)。タッチパネルは、表示部410に設けられる。操作部420は、オペレータOpの操作を受け付け、オペレータOpの操作を示す操作信号を制御部402へ出力する。本明細書において、操作部420を第1操作部と記載することがある。また、本明細書において、接客用端末装置100の操作部120を第2操作部と記載することがある。
【0068】
音声入力部430は、コールセンターCc内の音声を受け付ける。例えば、音声入力部430は、オペレータOpの音声を受け付けて電気信号に変換する。一例では、音声入力部430は、マイクロフォンである。
【0069】
音声入力部430は、オペレータ用端末装置400周辺の音声を集音して電気信号に変換した音声信号を制御部402へ出力する。このため、音声入力部430は、オペレータ用端末装置400の周辺の音声を集音できる。
【0070】
音声出力部440は、コールセンターCc内に音声を出力する。例えば、音声出力部440は、顧客Cuの音声を示す音声情報を示す電気信号を音声に変換して出力する。一例では、音声出力部440は、スピーカである。
【0071】
音声出力部440は、制御部402から出力された音声データをD/A変換し、増幅して音声を出力する。
【0072】
制御情報を受信した場合に、音声出力部440は、オペレータOpに対して接客の開始を促すように音声を出力する。音声出力部440は、報知部の一例である。
【0073】
撮像部450は、デジタルカメラで構成される。撮像部450は、撮像部450の画角の範囲に写る被写体を撮像した撮像画像情報を制御部402へ出力する。撮像部450は、撮像装置200の撮像部210と同様に、トラッキング可能であってもよい。
【0074】
通信部480は、通信回線を介して制御装置300と通信するための通信インタフェースである。通信部480は、制御部402の制御の下、RTP等の通信プロトコルを用い、制御装置300との間で通信を確立する。具体的には、通信部480は、制御装置300から受信したデータを制御部402へ出力し、制御部402から入力されるデータを制御装置300へ送信する。
【0075】
通信部480は、制御装置300を介して接客用端末装置100との間でデータを送受信する。なお、通信部480は、制御装置300を介して撮像装置200との間でデータを送受信してもよい。本明細書において、通信部480を第2通信部と記載することがある。また、本明細書において、接客用端末装置100の通信部180を第3通信部と記載することがある。
【0076】
なお、制御部402は、操作部420を介したオペレータOpの操作に応じて、CPUがROMに記憶された遠隔接客アプリケーションの制御プログラムを実行する。
【0077】
次に、
図1~
図3Eを参照して、本実施形態の遠隔接客システム10を説明する。
図3A~
図3Eは、本実施形態の遠隔接客システム10の模式図である。
【0078】
図3Aに示すように、撮像装置200は、店舗St内を撮像する。撮像装置200は、店舗St内の所定領域を撮像する。典型的には、撮像装置200は、店舗St内の接客用端末装置100の近傍を撮像する。撮像装置200は、店舗St内を撮像した撮像画像情報を生成する。撮像装置200は、撮像画像を示す撮像画像情報を制御装置300に送信する。
【0079】
制御装置300は、撮像画像内の被写体にトラッキング対象がないことを認識する。例えば、画像認識部302aは、撮像画像内の被写体にトラッキング対象がないことを認識する。
【0080】
図3Bに示すように、顧客Cuが接客用端末装置100の近くに来ると、撮像装置200は、店舗St内の顧客Cuを撮像する。撮像装置200は、顧客Cuの画像を含む撮像画像を示す撮像画像情報を制御装置300に送信する。
【0081】
制御装置300は、撮像画像内に含まれる被写体をトラッキング対象として認識する。例えば、画像認識部302aは、撮像画像内の被写体(顧客Cu)をトラッキング対象として認識する。
【0082】
図3Cに示すように、制御装置300は、顧客Cuが接客を求めているか否かを判定する。制御装置300は、顧客Cuが接客を求めていると判定すると、制御装置300は、オペレータOpに対して接客の開始を促す報知を実行する制御情報をオペレータ用端末装置400に送信する。
【0083】
例えば、判定部302cは、所定の場所におけるトラッキング対象の滞在時間が第1閾値を超えるか否かを判定する。滞在時間が前記第1閾値を超える場合、制御情報生成部302bは、制御情報を生成し、オペレータ用端末装置400に送信する。
【0084】
あるいは、判定部302cは、トラッキング対象の所定の場所への訪問頻度が第2閾値を超えるか否かを判定する。訪問頻度が第2閾値を超える場合、制御情報生成部302bは、制御情報を生成し、オペレータ用端末装置400に送信する。
【0085】
図3Dに示すように、オペレータ用端末装置400は、制御情報に基づいて接客の開始を促す報知を実行する。オペレータOpがオペレータ用端末装置400からの報知に基づいて接客を開始することを希望すると、オペレータ用端末装置400は、制御装置300に接客開始情報を送信する。
【0086】
図3Eに示すように、オペレータ用端末装置400は、接客用端末装置100と通信する。例えば、オペレータ用端末装置400は、制御装置300を介して接客用端末装置100と通信する。あるいは、オペレータ用端末装置400は、制御装置300を介さずに接客用端末装置100と通信してもよい。オペレータOpは、オペレータ用端末装置400を用いて接客用端末装置100の前の顧客Cuを接客できる。
【0087】
以上のように、本実施形態によれば、顧客Cuが必要とする際にオペレータOpが顧客Cuへの接客を開始できる。
【0088】
次に、
図1~
図4を参照して、本実施形態の遠隔接客システム10を説明する。
図4は、本実施形態の遠隔接客システム10における制御装置300のフローである。
【0089】
図4に示すように、ステップS102において、制御装置300は、撮像装置200から撮像画像情報を受信する。撮像装置200は、撮像画像を示す撮像画像情報を生成し、制御装置300は、撮像装置200から撮像画像情報を受信する。
【0090】
ステップS104において、撮像画像情報に示された撮像画像に含まれる被写体にトラッキング対象が含まれるか否かを判定する。例えば、制御部302は、撮像画像にトラッキング対象として人物が含まれるか否かを判定する。あるいは、制御部302は、撮像画像にトラッキング対象として特定の人物が含まれるか否かを判定する。
【0091】
撮像画像にトラッキング対象が含まれる場合(ステップS104においてYes)、処理は、ステップS106に進む。一方、撮像画像にトラッキング対象が含まれない場合(ステップS104おいてNo)、ステップS102に戻る。この場合、制御部302は、撮像画像にトラッキング対象として被写体(顧客Cu)が含まれると判定されるまでステップS102およびステップS104を繰り返す。
【0092】
ステップS106において、トラッキング対象に関する情報を取得する。
【0093】
ステップS108において、トラッキング対象が接客を求めているか否かを判定する。例えば、制御部302は、トラッキング対象が接客を求めているか否かを判定する。一例では、判定部302cは、トラッキング対象に関する情報に基づいて、トラッキング対象が接客を求めているか否かを判定する。
【0094】
トラッキング対象が接客を求めていると判定された場合(ステップS108においてYes)、処理は、ステップS110に進む。一方、トラッキング対象が接客を求めていないと判定された場合(ステップS108おいてNo)、ステップS102に戻る。この場合、制御部302は、トラッキング対象が接客を求めていると判定されるまでステップS102~ステップS108を繰り返す。
【0095】
ステップS110において、制御装置300は、オペレータOpに対して接客の開始を促す報知を実行する制御情報を生成する。また、制御装置300は、オペレータ用端末装置400に制御情報を送信する。例えば、制御部302は、制御情報を生成して、オペレータ用端末装置400に制御情報を送信する。
【0096】
この場合、オペレータ用端末装置400は、オペレータOpに対して接客の開始を促す報知を実行する。例えば、オペレータ用端末装置400において、表示部410が、接客の開始を促すメッセージを表示する。あるいは、オペレータ用端末装置400において、音声出力部440が、接客の開始を促す音声を出力する。
【0097】
ステップS112において、制御装置300は、オペレータ用端末装置400から接客の開始を示す接客開始情報を受信する。オペレータ用端末装置400は、接客開始情報を生成し、制御装置300は、オペレータ用端末装置400から接客開始情報を受信する。
【0098】
典型的には、オペレータ用端末装置400において、操作部420が、オペレータOpから接客の開始を許可する操作を受け付けると、通信部480は、制御装置300に接客開始情報を送信する。
【0099】
ステップS114において、制御装置300は、オペレータ用端末装置400と接客用端末装置100とを接続する。制御部302は、オペレータ用端末装置400のオペレータOpが接客用端末装置100の顧客Cuに接客できるようにオペレータ用端末装置400と接客用端末装置100とを接続する。
【0100】
ステップS116において、制御装置300は、オペレータOpによる顧客Cuの接客を開始する。制御部302は、オペレータ用端末装置400と接客用端末装置100とを接続し続ける。
【0101】
ステップS118において接客が完了した否かを判定する。例えば、制御部302は、撮像画像のトラッキング対象が画角内にいるか否かを判定する。
【0102】
ステップS118において接客が完了したと判定された場合(ステップS118においてYes)、処理は、ステップS120に進む。一方、ステップS118において接客が完了していないと判定された場合(ステップS118おいてNo)、ステップS118に戻る。この場合、制御部302は、接客が完了したと判定されるまでステップS118を繰り返す。
【0103】
ステップS120において撮影情報の受信が完了した否かを判定する。例えば、制御部302は、撮影情報の受信が完了したか否かを判定する。典型的には、撮像装置200がオフになった場合、制御部302は、撮影情報の受信が完了したと判定する。
【0104】
ステップS120において撮影情報の受信が完了したと判定された場合(ステップS120においてYes)、処理は、終了する。一方、ステップS120において撮影情報の受信が完了していないと判定された場合(ステップS120おいてNo)、ステップS102に戻る。この場合、制御部302は、撮影情報の受信が完了したと判定されるまでステップS102~ステップS120を繰り返す。
【0105】
本実施形態によれば、以上のようにして、顧客Cuが必要とする際に顧客Cuへの接客を開始できる。
【0106】
次に、
図1~
図5Fを参照して、本実施形態の遠隔接客システム10を説明する。
図5A~
図5Fは、本実施形態の遠隔接客システム10の模式図である。
【0107】
図5Aに示すように、撮像装置200は、店舗St内を撮像する。撮像装置200は、店舗St内の接客用端末装置100の近傍を撮像する。典型的には、撮像装置200は、店舗St内の所定領域を撮像する。撮像装置200は、接客用端末装置100の近傍を撮像した撮像画像情報を生成する。撮像装置200は、撮像画像情報を制御装置300に送信する。
【0108】
制御装置300は、撮像画像情報内の被写体としてトラッキング対象が存在するか否かを判定する。
【0109】
図5Bに示すように、顧客Cuが接客用端末装置100の近くに来ると、撮像装置200は、店舗St内の顧客Cuを撮像する。撮像装置200は、顧客Cuの画像を含む撮像画像を示す撮像画像情報を制御装置300に送信する。制御装置300は、顧客Cuをトラッキング対象として認識する。
【0110】
図5Cに示すように、制御装置300は、顧客Cuが接客を求めているか否かを判定する。制御装置300は、トラッキング対象として顧客Cuが接客を求めていると判定すると、制御装置300は、オペレータOpに対して接客の開始を促す報知を実行する制御情報をオペレータ用端末装置400に送信する。
【0111】
例えば、撮像画像情報に示された撮像画像内に顧客Cuが所定期間存在する場合、制御装置300は、顧客Cuが接客を求めていると判定する。一例では、撮像画像情報に示された撮像画像内に顧客Cuが10秒以上10分以下の所定の期間にわたって存在する場合、制御装置300は、顧客Cuが接客を求めていると判定する。
【0112】
あるいは、撮像画像情報に示された撮像画像内に顧客Cuが複数回表れる場合、制御装置300は、顧客Cuが接客を求めていると判定する。一例では、撮像画像情報に示された撮像画像内に顧客Cuが1時間に3回現れた場合、制御装置300は、顧客Cuが接客を求めていると判定する。
【0113】
制御装置300は、トラッキング対象として顧客Cuが接客を求めていると判定すると、制御装置300は、オペレータOpに対して接客の開始を促す報知を実行する制御情報をオペレータ用端末装置400に送信する。
【0114】
図5Dに示すように、オペレータ用端末装置400は、制御情報に基づいて接客の開始を促す報知を実行する。例えば、オペレータ用端末装置400は、オペレータOpに、接客を開始すべき顧客Cuが存在することを報知する。一例では、オペレータ用端末装置400において、音声出力部440は、オペレータOpに、接客を開始すべき顧客Cuが存在する旨の音声を出力する。
【0115】
図5Fに示すように、オペレータOpがオペレータ用端末装置400から接客を開始することを希望すると、制御装置300は、オペレータ用端末装置400から接客開始情報を受信する。例えば、オペレータOpがオペレータ用端末装置400において操作部420を操作して接客の開始を希望すると、オペレータ用端末装置400は、制御装置300に接客開始情報を送信する。
【0116】
図5Fに示すように、制御装置300は接客開始情報に基づいて、オペレータ用端末装置400と接客用端末装置100とを接続する。例えば、オペレータ用端末装置400は、制御装置300を介して接客用端末装置100と通信する。オペレータOpは、オペレータ用端末装置400を用いて接客用端末装置100の前の顧客Cuを接客できる。
【0117】
以上のように、本実施形態によれば、顧客Cuが必要とする際にオペレータOpが顧客Cuへの接客を開始できる。
【0118】
次に、
図1~
図6を参照して、本実施形態の遠隔接客システム10を説明する。
図6は、本実施形態の遠隔接客システム10においてオペレータ用端末装置400の一例を示す模式図である。
【0119】
図6に示すように、オペレータ用端末装置400は、撮像装置200において撮像された撮像画像情報を表示してもよい。例えば、撮像装置200が顧客Cuを撮像する場合、オペレータ用端末装置400は、撮像装置200において撮像された顧客Cuを表示してもよい。
【0120】
なお、オペレータ用端末装置400は、制御情報を受信した後で、顧客Cuを表示してもよい。この場合、オペレータ用端末装置400は制御情報を受信したことにより、オペレータOpは、顧客Cuを視認できる。
【0121】
あるいは、オペレータ用端末装置400は、オペレータOpに対して接客の開始を促す報知を実行する制御情報を受信する前に顧客Cuを表示してもよい。この場合、オペレータ用端末装置400は、顧客Cuを表示した状態で制御情報を受信すると、顧客Cuに対して接客の開始をするようにオペレータOpに対して報知する。
【0122】
例えば、
図7に示すように、オペレータ用端末装置400は、顧客Cuを表示した状態で制御情報を受信すると、顧客Cuが所定時間以上滞在していることを示すメッセージを表示してもよい。
【0123】
または、
図8に示すように、オペレータ用端末装置400は、顧客Cuを含む撮像画像を複数回受信したことを示す制御情報を受信すると、顧客Cuを所定回数トラッキングしたことを示すメッセージを表示してもよい。
【0124】
なお、上述した説明では、接客用端末装置100は、オペレータ用端末装置400を用いるオペレータOpを表示し、オペレータ用端末装置400のオペレータOpは、接客用端末装置100の前の顧客Cuに対して接客を開始したが、本実施形態はこれに限定されない。オペレータ用端末装置400のオペレータOpは、接客用端末装置100の前の顧客Cuからの動作に基づいて接客を開始してもよい。例えば、オペレータ用端末装置400が接客開始情報を送信すると、接客用端末装置100は顧客Cuからの接客を要望する動作を受け付けてもよい。
【0125】
例えば、
図9に示すように、オペレータ用端末装置400が接客開始情報を送信すると、接客用端末装置100は、顧客CuがオペレータOpによる接客を要望するか否かを確認するメッセージを表示する。顧客Cuが接客用端末装置100の操作部120を操作すると、オペレータOpは、接客用端末装置100の前の顧客Cuに対して接客を開始できる。
【0126】
なお、上述した説明では、発明が過度に複雑になることを避ける目的で、制御装置300が、1つの接客用端末装置100、1つの撮像装置200、および、1つのオペレータ用端末装置400を接続したが、本実施形態はこれに限定されない。制御装置300は、複数の接客用端末装置100、複数の撮像装置200、および、複数のオペレータ用端末装置400を接続してもよい。
【0127】
次に、
図1~
図10を参照して、本実施形態の遠隔接客システム10を説明する。
図10は、本実施形態の遠隔接客システム10においてオペレータ用端末装置400の一例を示す模式図である。
【0128】
図10に示すように、遠隔接客システム10は、複数の接客用端末装置100と、複数の撮像装置200と、制御装置300と、複数のオペレータ用端末装置400とを備える。ここで、接客用端末装置100は、接客用端末装置100A、接客用端末装置100Bおよび接客用端末装置100Cを含み、撮像装置200は、撮像装置200A、撮像装置200Bおよび撮像装置200Cを含む。また、オペレータ用端末装置400は、オペレータ用端末装置400A、オペレータ用端末装置400Bおよびオペレータ用端末装置400Cを含む。撮像装置200Aは、ある場所の顧客Cu等の被写体を撮像し、撮像装置200Bは、別の場所の顧客Cu等の被写体を撮像する。
【0129】
例えば、オペレータ用端末装置400A、オペレータ用端末装置400Bおよびオペレータ用端末装置400Cは、1人のオペレータOpによって操作されてもよい。
【0130】
撮像装置200Aが、接客用端末装置100A近傍の顧客Cuを撮像する場合、制御装置300は、オペレータ用端末装置400Aに制御情報を送信する。また、撮像装置200Bが、接客用端末装置100B近傍の顧客Cuを撮像する場合、制御装置300は、オペレータ用端末装置400Bに制御情報を送信する。同様に、撮像装置200Cが、接客用端末装置100C近傍の顧客Cuを撮像する場合、制御装置300は、オペレータ用端末装置400Cに制御情報を送信する。このように、制御装置300は、撮像装置200に応じて、オペレータ用端末装置400に制御情報を送信するため、オペレータOpは、店舗St内のどの場所の顧客Cuが接客を求めているか把握できる。
【0131】
次に、
図1~
図11Bを参照して、本実施形態の遠隔接客システム10を説明する。
図11Aは、本実施形態の遠隔接客システム10の模式図である。
図11Bは、本実施形態の遠隔接客システム10においてオペレータ用端末装置400の一例を示す模式図である。
【0132】
図11Aに示すように、遠隔接客システム10は、接客用端末装置100A~100Dと、撮像装置200A~200Dと、制御装置300と、オペレータ用端末装置400とを備える。制御装置300は、接客用端末装置100A~100D、撮像装置200A~200D、および、オペレータ用端末装置400を制御する。
【0133】
撮像装置200Aは、接客用端末装置100Aの近傍を撮像する。同様に、撮像装置200B~200Dは、接客用端末装置100B~100Dの近傍をそれぞれ撮像する。
【0134】
図11Bに示すように、オペレータ用端末装置400において、表示部410は、店舗St内の所定の領域を表示する。表示部410は、撮像装置200Aによって撮像された撮像画像を領域410aに表示する。同様に、表示部410は、撮像装置200~200Dによって撮像された撮像画像を領域410b~410dに表示する。
【0135】
また、表示部410は、店舗St内の接客用端末装置100A~100Dおよび撮像装置200A~200Dの配置位置を示すフロアマップを領域410fに表示する。
【0136】
接客用端末装置100Aおよび接客用端末装置100Bは、店舗St内の棚Shaと棚Shbとの間に位置し、接客用端末装置100Cおよび接客用端末装置100Dは、店舗St内の棚Shbと棚Shcとの間に位置する。
【0137】
なお、
図1~
図11Bを参照した上述の説明では、撮像装置200は、接客用端末装置100から離れて配置されていたが、本実施形態はこれに限定されない。撮像装置200は、接客用端末装置100に隣接して配置されてもよい。あるいは、撮像装置200は、接客用端末装置100に組み込まれてもよい。
【0138】
次に、
図1~
図12を参照して、本実施形態の遠隔接客システム10を説明する。
図12は、本実施形態の遠隔接客システム10のブロック図である。
図12の遠隔接客システム10は、撮像装置200が接客用端末装置100に組み込まれている点を除いて、
図2に示した遠隔接客システム10と同様の構成を有しており、冗長を避ける目的で重複する説明を省略する。
【0139】
図12に示すように、遠隔接客システム10は、接客用端末装置100と、撮像装置200と、制御装置300と、オペレータ用端末装置400とを備える。接客用端末装置100は、店舗Stに配置される。接客用端末装置100は、顧客Cuの接客に用いられる。
【0140】
撮像装置200は、店舗Stの内部を撮像する。撮像装置200は、店舗St内に配置される。
【0141】
接客用端末装置100は、制御部102と、記憶部104と、表示部110と、操作部120と、音声入力部130と、音声出力部140と、通信部180とを備える。ここでは、撮像装置200は、接客用端末装置100に組み込まれる。制御部102は、記憶部104、表示部110、操作部120、音声入力部130、音声出力部140および通信部180にくわえて撮像装置200を制御する。
【0142】
通信部180は、通信回線を介して制御装置300と通信するための通信インタフェースである。通信部180は、制御部102の制御の下、リアルタイム トランスポート プロトコル(Real-time Transport Protocol:RTP)等の通信プロトコルを用い、制御装置300との間で通信を確立する。具体的には、通信部180は、撮像装置200から受信した撮像画像情報を制御装置300に送信する。
【0143】
なお、
図12を参照した上述の説明では、撮像装置200は、接客用端末装置100に組み込まれていたが、本実施形態はこれに限定されない。制御装置300が、接客用端末装置100に組み込まれてもよい。
【0144】
次に、
図1~
図13を参照して、本実施形態の遠隔接客システム10を説明する。
図13は、本実施形態の遠隔接客システム10のブロック図である。
図13の遠隔接客システム10は、制御装置300が接客用端末装置100に組み込まれている点を除いて、
図2に示した遠隔接客システム10と同様の構成を有しており、冗長を避ける目的で重複する説明を省略する。
【0145】
図13に示すように、遠隔接客システム10は、接客用端末装置100と、撮像装置200と、制御装置300と、オペレータ用端末装置400とを備える。接客用端末装置100は、店舗Stに配置される。接客用端末装置100は、顧客Cuの接客に用いられる。
【0146】
撮像装置200は、店舗Stの内部を撮像する。撮像装置200は、店舗St内に配置される。
【0147】
接客用端末装置100は、制御部102と、記憶部104と、表示部110と、操作部120と、音声入力部130と、音声出力部140と、通信部180とを備える。ここでは、制御装置300は、制御部102に組み込まれる。制御装置300は、CPUがROMに記憶された遠隔接客アプリケーションの制御プログラムを実行する。制御装置300は、CPUが制御プログラムを実行することにより、撮像装置200の撮像画像に含まれる被写体をトラッキング対象として認識し、撮像画像からトラッキング対象に関する情報を取得する。また、制御装置300は、CPUが制御プログラムを実行することにより、トラッキング対象に関する情報に基づいて、オペレータOpに対して接客の開始を促す報知を実行する制御情報を生成する。さらに、制御装置300は、CPUが制御プログラムを実行することにより、トラッキング対象に関する情報に基づいて、トラッキング対象が接客を求めているか否かを判定する。
【0148】
このように、制御装置300は、CPUが制御プログラムを実行することにより、画像認識部302a、制御情報生成部302bおよび判定部302cとして機能し、遠隔接客処理を行う。
【0149】
画像認識部302aは、撮像装置200の撮像画像に含まれる被写体をトラッキング対象として認識し、撮像画像からトラッキング対象に関する情報を取得する。制御情報生成部302bは、トラッキング対象に関する情報に基づいて、オペレータOpに対して接客の開始を促す報知を実行する制御情報を生成する。判定部302cは、トラッキング対象に関する情報に基づいて、トラッキング対象が接客を求めているか否かを判定する。
【0150】
なお、
図13を参照した上述の説明では、制御装置300は、接客用端末装置100に組み込まれていたが、本実施形態はこれに限定されない。制御装置300は、オペレータ用端末装置400に組み込まれてもよい。
【0151】
次に、
図1~
図14を参照して、本実施形態の遠隔接客システム10を説明する。
図14は、本実施形態の遠隔接客システム10のブロック図である。
図14の遠隔接客システム10は、制御装置300がオペレータ用端末装置400に組み込まれている点を除いて、
図2に示した遠隔接客システム10と同様の構成を有しており、冗長を避ける目的で重複する説明を省略する。
【0152】
図14に示すように、遠隔接客システム10は、接客用端末装置100と、撮像装置200と、制御装置300と、オペレータ用端末装置400とを備える。接客用端末装置100は、店舗Stに配置される。接客用端末装置100は、顧客Cuの接客に用いられる。
【0153】
撮像装置200は、店舗Stの内部を撮像する。撮像装置200は、店舗St内に配置される。
【0154】
オペレータ用端末装置400は、制御部402と、記憶部404と、表示部410と、操作部420と、音声入力部430と、音声出力部440と、通信部480とを備える。ここでは、制御装置300は、制御部402に組み込まれる。制御装置300は、CPUがROMに記憶された遠隔接客アプリケーションの制御プログラムを実行する。制御装置300は、CPUが制御プログラムを実行することにより、撮像装置200の撮像画像に含まれる被写体をトラッキング対象として認識し、撮像画像からトラッキング対象に関する情報を取得する。また、制御装置300は、CPUが制御プログラムを実行することにより、トラッキング対象に関する情報に基づいて、オペレータOpに対して接客の開始を促す報知を実行する制御情報を生成する。さらに、制御装置300は、CPUが制御プログラムを実行することにより、トラッキング対象に関する情報に基づいて、トラッキング対象が接客を求めているか否かを判定する。
【0155】
このように、制御装置300は、CPUが制御プログラムを実行することにより、画像認識部302a、制御情報生成部302bおよび判定部302cとして機能し、遠隔接客処理を行う。
【0156】
画像認識部302aは、撮像装置200の撮像画像に含まれる被写体をトラッキング対象として認識し、撮像画像からトラッキング対象に関する情報を取得する。制御情報生成部302bは、トラッキング対象に関する情報に基づいて、オペレータOpに対して接客の開始を促す報知を実行する制御情報を生成する。判定部302cは、トラッキング対象に関する情報に基づいて、トラッキング対象が接客を求めているか否かを判定する。
【0157】
以上、本発明に係る実施形態について説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数等は、図面作成の都合上から実際とは異なる。また、上記の実施形態で示す各構成要素の形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0158】
本発明は、遠隔接客に利用可能である。
【符号の説明】
【0159】
10 遠隔接客システム
100 接客用端末装置
102 制御部
104 記憶部
110 表示部
120 操作部
130 音声入力部
140 音声出力部
180 通信部
200 撮像装置
202 制御部
204 記憶部
300 制御装置
302 制御部
302a 画像認識部
302b 制御情報生成部
302c 判定部
304 記憶部
380 通信部
300 制御装置
400 オペレータ用端末装置
402 制御部
404 記憶部
410 表示部
420 操作部
430 音声入力部
440 音声出力部
450 撮像部
480 通信部