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  • 特開-車両用シート 図1
  • 特開-車両用シート 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024100379
(43)【公開日】2024-07-26
(54)【発明の名称】車両用シート
(51)【国際特許分類】
   B60N 2/427 20060101AFI20240719BHJP
   B60N 2/90 20180101ALI20240719BHJP
【FI】
B60N2/427
B60N2/90
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023004339
(22)【出願日】2023-01-16
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000241500
【氏名又は名称】トヨタ紡織株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】近藤 圭一
(72)【発明者】
【氏名】吉本 雅則
(72)【発明者】
【氏名】生友 章裕
(72)【発明者】
【氏名】新美 和久
(72)【発明者】
【氏名】赤尾 圭祐
【テーマコード(参考)】
3B087
【Fターム(参考)】
3B087CD02
3B087DE10
(57)【要約】
【課題】車両が後突した際の座面パネルの飛散を抑制する。
【解決手段】車両幅方向に延びるクロスパネル18の上側に配置された座面パネル50と、クロスパネル18の車両前後方向後端部と、座面パネル50の車両前後方向後端部とを接続するストラップ70と、を備える車両用シート100。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両幅方向に延びるクロスパネルの上側に配置された座面パネルと、
前記クロスパネルの車両前後方向後端部と、前記座面パネルの車両前後方向後端部とを接続するストラップと、
を備える車両用シート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用シートの構造に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、車両のフロアパネルよりも高い位置に配置されたシートフレームの上に後席用の車両用シートを取り付ける構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008-1148号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、車両が後突した際の衝撃でシートフレームが上方向に変形し、車両用シートの座面パネルが飛散する場合があった。
【0005】
そこで、本発明は、車両が後突した際の座面パネルの飛散を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の車両用シートは、車両幅方向に延びるクロスパネルの上側に配置された座面パネルと、前記クロスパネルの車両前後方向後端部と、前記座面パネルの車両前後方向後端部とを接続するストラップとを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
これにより、本発明は、車両が後突した際の座面パネルの飛散を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態の車両用シートが取り付けられた車両の後部の構成を示す斜視図である。
図2図1に示す車両用シートの断面図であって、図1に示すA-A断面である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら実施形態の車両用シート100の構成について説明する。各図に示す矢印FR、矢印UP、矢印RHは、車両用シート100の前側、上側、右側をそれぞれ示している。また、各矢印FR、UP、RHの反対方向は、後側、下側、左側を示す。以下、単に前後、左右、上下の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、車両用シート100の前後方向の前後、左右方向の左右、上下方向の上下を示すものとする。尚、車両用シート100は、前方側が車両10の前方となるように車両10に搭載されている。したがって、車両用シート100が車両10に搭載された状態では、車両用シート100の前後方向、左右方向、上下方向は、車両10の前後方向、左右方向、上下方向と同一方向となる。
【0010】
図1に示すように、車両用シート100は、車両10の後部に設けられた段部15の上に搭載されている。段部15は、フロアパネル11よりも一段高くなった部分である。段部15の左右は、左右のサイドパネル12、13で囲まれている。また、段部15の後方は、段部15よりも高くなった後端立ち上がり部14となっている。後端立ち上がり部14の後方には、図示しないリアウィンドウが設けられている。段部15には、4つの車両用シート100が搭載されている。車両用シート100は、座面パネル50と、背もたれ60とで構成される。座面パネル50は、段部15の上側に取り付けられており、背もたれ60は後端立ち上がり部14の前方の壁面に取り付けられている。
【0011】
図2に示すように、段部15は、車両幅方向に延びる前方クロスメンバ16と、前方クロスメンバ16と後方クロスメンバ(図示せず)の間を車両前後方向に接続するシートフレーム17とを含んでいる。シートフレーム17は、座面パネル50の左右に1本ずつ配置されている。2本のシートフレーム17の間には、車両幅方向に延びるクロスパネル18が掛け渡されてといる。クロスパネル18の上面には、複数のピン19が立設されている。また、前方クロスメンバ16の前側には、樹脂製の内装部品25が取り付けられている。
【0012】
前方クロスメンバ16の上側には、座面パネル50の前方を保持する支持台20が取り付けられている。支持台20は、ベース21と、ポスト22と、受け座23とで構成されている。
【0013】
座面パネル50は、乗員が着座する樹脂パネル40と、樹脂パネル40の下側に取付けられた金属製の尻下パネル30とで構成されている。尻下パネル30の前部31は、図示しないクリップで支持台20の受け座23に取り付けられている。また、尻下パネル30の中央部32と樹脂パネル40の中央部42のピン19に対応した位置には、ピン19が嵌まり込む穴38、43が設けられている。尻下パネル30と樹脂パネル40は、各穴38、43がピン19と係合することにより、車両前後方向、車両左右方向に移動しないようにクロスパネル18の上に保持される。乗員が樹脂パネル40の上に着座すると乗員の荷重は、尻下パネル30と支持台20を介して前方クロスメンバ16で支持される。また、乗員の荷重は、クロスパネル18、シートフレーム17を介して前方クロスメンバ16と後方クロスメンバ(図示せず)で受け止められる。
【0014】
尻下パネル30の後部33は、中央部32から斜め上後方に向かって延びている。後端部34の車両幅方向中央には、所定幅の切欠き35が設けられている。切欠き35の車両幅方向の両縁部には、U字型のフック36が取付けられている。
【0015】
クロスパネル18の後端18Aと、フック36との間は、ストラップ70で接続されている。ストラップ70の先端71はクロスパネル18の後端18Aにピン73で固定されている。また、ストラップ70の後端72は、フック36に巻き付けられてピン74で固定されている。このように、ストラップ70は、クロスパネル18の車両前後方向後端部と、座面パネル50の車両前後方向後端部とを接続する。ストラップ70は、樹脂製でもよいし、ゴム製でもよい。
【0016】
以上のように構成された車両用シート100を搭載した車両10が後突した際には、シートフレーム17が上に凸に変形する。この変形により、クロスパネル18が上方に移動する。これにより、座面パネル50の後方がクロスパネル18に対して上方向に移動する。しかし、この上方向への移動はストラップ70により抑制される。このため、車両用シート100は、車両10が後突した際の座面パネル50の飛散を抑制できる。
【符号の説明】
【0017】
10 車両、11 フロアパネル、12、13 サイドパネル、14 後端立ち上がり部、15 段部、16 前方クロスメンバ、17 シートフレーム、18 クロスパネル、18A 後端、19、73、74 ピン、20 支持台、21 ベース、22 ポスト、23 受け座、25 内装部品、30 尻下パネル、31 前部、32、42 中央部、33 後部、34 後端部、35 切欠き、36 フック、38、43 穴、40 樹脂パネル、42 中央部、50 座面パネル、70 ストラップ、71 先端、72 100 車両用シート。
図1
図2