(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024100475
(43)【公開日】2024-07-26
(54)【発明の名称】装飾材
(51)【国際特許分類】
B27D 5/00 20060101AFI20240719BHJP
B27M 3/00 20060101ALI20240719BHJP
E04F 13/16 20060101ALI20240719BHJP
【FI】
B27D5/00
B27M3/00 N
E04F13/16 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023004498
(22)【出願日】2023-01-16
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り ・令和4年1月19日に三菱製紙株式会社内(東京都墨田区両国2-10-14両国シティコア)にて公開。 ・令和4年2月2日にN-PLUS2022(東京ビックサイト(東京都江東区有明3丁目11-1))にて公開。 ・令和4年10月13日に株式会社三角屋内(滋賀県高島市朽木岩瀬731)にて公開。
(71)【出願人】
【識別番号】594153063
【氏名又は名称】株式会社竹六商店
(74)【代理人】
【識別番号】100121441
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 竜平
(74)【代理人】
【識別番号】100154704
【弁理士】
【氏名又は名称】齊藤 真大
(74)【代理人】
【識別番号】100129702
【弁理士】
【氏名又は名称】上村 喜永
(74)【代理人】
【識別番号】100206151
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 惇志
(74)【代理人】
【識別番号】100218187
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 治子
(74)【代理人】
【識別番号】100227673
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 光起
(72)【発明者】
【氏名】田井中 聡明
(72)【発明者】
【氏名】森倉 稔貴
【テーマコード(参考)】
2B002
2B250
2E110
【Fターム(参考)】
2B002AA01
2B002AA02
2B002AA07
2B002BA19
2B002BA20
2B250AA06
2B250BA03
2B250BA09
2B250CA11
2B250DA03
2E110AA42
2E110AA57
2E110AB04
2E110AB23
2E110AB32
2E110BA02
2E110BA03
2E110BA12
2E110BB03
2E110BB22
2E110BC02
2E110BC17
2E110CA03
2E110CA04
2E110DA12
2E110DC21
2E110EA09
2E110GA15W
2E110GA15X
2E110GA32W
2E110GA32X
2E110GA42X
2E110GB06X
2E110GB12X
2E110GB32X
2E110GB62W
(57)【要約】
【課題】網代部材を使用した装飾材において、軽量であり、かつ、湾曲した施工面に貼り付けても破損し難いものを得る。
【解決手段】植物を細長く加工して形成された帯部材を編組した網代部材と、前記網代部材の裏面に接着された可撓性を有するシート部材部材とを備え、前記網代部材が、前記帯部材同士が重なる部分を有しており、その帯部材同士が重なる部分を構成する帯部材が互いに非接着とする。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物を細長く加工して形成された帯部材を編組した網代部材と、
前記網代部材の裏面に接着された可撓性を有するシート部材とを備え、
前記網代部材は、前記帯部材同士が重なる部分を有しており、その帯部材同士が重なる部分を構成する帯部材同士が互いに非接着であることを特徴とする装飾材。
【請求項2】
植物を細長く加工して形成された帯部材を編組した網代部材と、
前記網代部材の裏面に接着された可撓性を有するシート部材とを備え、
前記網代部材は、前記帯部材同士が重なる部分を有しており、その帯部材同士が重なる部分を構成する帯部材が互いに接着されており、
前記網代部材と前記シート部材とを撓めた場合に、前記帯部材同士が重なる部分の接着が剥離可能になっていることを特徴とする装飾材。
【請求項3】
前記帯部材同士が重なる部分は、裏側の帯部材と表側の帯部材とを備え、
前記裏側の帯部材は、裏面が前記シート部材に接着されているとともに、表面が前記表側の帯部材に接着されており、
前記裏側の帯部材の前記表側の帯部材との接着力が、前記シート部材との接着力よりも弱くなるように構成されている請求項2記載の装飾材。
【請求項4】
前記裏側の帯部材は、その縁部のみが前記表側の帯部材に接着されている請求項3記載の装飾材。
【請求項5】
前記シート部材が、無機繊維を主原料とするものである請求項1又は2のいずれかに記載の装飾材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装飾材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
建物の壁や天井などの平らな施工面に貼り付けられる内装材として網代部材と呼ばれるものがある。この網代部材は、植物を細長く加工して形成した帯部材を編組してなるものであり、貼り付け時にばらけ易い。このため、従来は、特許文献1に示すように、予め平らな合板に接着しておき、その合板を貼り付ける施工法が取られている。
【0003】
しかしながら、建築基準の改訂によって、建物に高い耐震性が求められるようになった。このため、前記特許文献1記載の装飾材のように合板を使用したものでは、壁や天井などの重量が増し、耐震性が悪くなる。その結果、壁や天井などの支持構造の剛性を向上せざるを得ず、建築コストが増すという問題がある。
【0004】
また、近年の建物は、デザイン性が高いものが多くなり、湾曲した壁や天井などを用いたものも増えた。ところが、前記特許文献1記載の装飾材は、網代部材が合板に貼り付けられていることから、湾曲した施工面に合わせて無理に撓ませると破損するという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明は、網代部材を使用した装飾材において、軽量であり、かつ、湾曲した施工面に貼り付けても破損し難いものを得ることを主な課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る装飾材は、植物を細長く加工して形成された帯部材を編組した網代部材と、前記網代部材の裏面に接着された可撓性を有するシート部材とを備え、前記網代部材は、前記帯部材同士が重なる部分を有しており、その帯部材同士が重なる部分を構成する帯部材が互いに非接着であることを特徴とするものである。
【0008】
このような構成によれば、網代部材をシート部材に接着したので、特許文献1記載の装飾材のように合板に接着されているものに比べて軽量になり、建物の耐震性に悪影響を及ぼし難い。また、シート部材が可撓性を有し、かつ、帯部材同士が重なる部分を構成する帯部材を互いに非接着としたので、帯部材同士が重なる部分に隙間が形成され、その隙間が遊びとなって、撓め易くなるとともに、撓めても割れなどの破損が生じ難くなる。
【0009】
また、本発明に係る装飾材は、植物を細長く加工して形成された帯部材を編組した網代部材と、前記網代部材の裏面に接着された可撓性を有するシート部材とを備え、前記網代部材は、前記帯部材同士が互いに重なる部分を有しており、その帯部材同士が重なる部分を構成する帯部材が互いに接着されており、前記網代部材と前記シート部材とを撓めた場合に、前記帯部材同士の接着が剥離可能になっていることを特徴とするものである。
【0010】
このような構成によれば、網代部材をシート部材に接着したので、特許文献1記載の装飾材のように網代部材が合板に接着されているものに比べて軽量になり、建物の耐震性に悪影響を及ぼし難い。また、帯部材同士が重なる部分を構成する帯部材が互いに接着されているので、例えば運搬時に帯部材同士が重なる部分に物が引っ掛かって破損してしまうことを抑制できる。また、従来とおり、平らな面に貼り付けられた場合、帯部材同士が重なる部分の接着が維持され、帯部材同士が重なる部分に物が引っ掛かって破損してしまうことを抑制できる。さらに、撓めることにより、帯部材同士が重なる部分を構成する帯部材の接着が剥離することで、帯部材同士が重なる部分に隙間が形成され、その隙間が遊びとなって、撓め易くなるとともに、撓めても割れなどの破損が生じ難くなる。
【0011】
また、前記帯部材同士が重なる部分は、裏側の帯部材と表側の帯部材を備え、前記裏側の帯部材は、裏面が前記シート部材に接着されているとともに、表面が前記表側の帯部材に接着されており、前記裏側の帯部材の前記表側の帯部材との接着力が、前記シート部材との接着力よりも弱くなるように構成されているものであってもよい。
【0012】
このような構成によれば、撓めた場合に、裏側の帯部材が、シート部材よりも先に表側の帯部材から剥離するようになる。これにより、網代部材のシート部材との接着を維持しながら、帯部材が重なる部分に隙間を形成できる。
【0013】
また、前記裏側の帯部材は、その縁部のみが前記表側の帯部材に接着されているものであってもよい。
【0014】
このような構成であれば、例えば接着剤が塗布されたシート部材を網代部材にプレス加工するだけで簡単に形成できる。
【0015】
また、前記シート部材が、無機繊維を主原料とするものであってもよい。
【0016】
このような構成であれば、網代部材は燃焼し易い材料であるが、シート部材が燃焼し難い材料であるため、装飾材全体として見た場合、建築基準法に定められた防火性能を満たし易くなる。また、シート部材は、破断し難いので、耐久性も増す。さらに、シート部材は、合板よりも薄く形成できるので、軽量化できる。
【発明の効果】
【0017】
このように、本発明に係る装飾材であれば、網代部材を使用しているにもかかわらず、軽量であり、かつ、湾曲した施工面に貼り付けても破損し難い。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】第1実施形態の装飾材を模式的に示す斜視図である。
【
図2】第1実施形態の装飾材を模式的に示す断面図である。
【
図3】第2実施形態の装飾材を模式的に示す断面図である。
【
図4】第2実施形態の装飾材の製造工程を模式的に示す断面図である。
【
図5】その他の実施形態の装飾材を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明に係る装飾材は、主に建物の内装材として使用されるものである。具体的には、建物の壁や天井などに貼り付けて使用される。
【0020】
<第1実施形態> 本実施形態に係る装飾材100は、可撓性を有するシート状のものであり、
図1に示すように、網代部材10と、網代部材10の裏面に接着されたシート部材20とを備えている。網代部材10とシート部材30とは、接着剤30によって接着されている。なお、装飾材100は、網代部材10側が表面となるように貼り付けられる。
【0021】
前記網代部材10は、植物を細長く加工して形成された複数の帯部材11によって形成されたものである。なお、植物としては、例えば杉やヒノキ等の木、竹、葦等の草などの撓りを有するものが挙げられる。本実施形態の帯部材11は、長尺、かつ、扁平に形成されたベルト状のものである。網代部材10は、複数の帯部材11を所定のパターンで編組して形成される。したがって、網代部材10は、帯部材11同士が重なる部分10xが規則的に並んだ構造となる。帯部材11同士が重なる部分10xは、具体的には、別々(別体)の帯部材11同士が互いに重なる部分である。編組パターンとしては、斜門織り、繻子織りなど織物で一般的に使用されるパターンが挙げられるが、これに限定されるものではない。なお、本実施形態の網代部材10は、帯部材11を平織りして形成されていることから、帯部材11同士が重なる部分10xが格子状に並んだ構造となる。より具体的には、帯部材11の延伸方向に対し、帯部材11同士が重なる部分10xと帯部材11同士が重ならない部分10yとが交互に並んだ構造となる。つまり、帯部材11同士が重なる部分10xと隣接するように、帯部材11同士が重ならない部分10yが形成される。
【0022】
前記シート部材20は、可撓性を有するものである。シート部材20は、帯部材11よりも限界撓み量が同一又は大きいものであることが好ましい。ここで、限界撓み量とは、所定形状に形成した部材を加重によって撓ませ、折れ曲がるか破損する直前までの撓み量のことを示している。なお、撓み量は、例えば3点曲げ試験に基づき測定した撓み量のことを示している。より具体的には、JIS K 7074に基づき試験片の大きさを調整して測定した撓み量を示している。帯部材11は、シート部材20と同じ大きさの試験片を3点曲げ試験によって撓めた場合、シート部材20よりも先に限界撓み量に達する。
【0023】
また、前記シート部材20は、不燃性を有するものが好ましい。具体的には、無機材料からなるシート状のもの又は無機材料を主原料とするシート状のものであればよい。より具体的には、例えばシート部材20としては、厚さが0.15mm以上3.00mm以下の無機繊維を主原料とする無機繊維シート(無機繊維紙)を使用すればよい。なお、無機繊維シートは、例えばガラス繊維やセラミック繊維などの無機繊維のみから形成されたものであってもよく、これらの無機繊維を主原料とし、無機繊維以外の無機材料(例えば、ケイ酸マグネシウムなどの石粉)を含有するものであってもよい。また、無機繊維シートは、多少有機材料が含まれるものであってもよい。なお、無機材料からなるシート状のものとしては、例えばアルミ箔などを挙げられる。
【0024】
前記接着剤30は、乾燥した状態で弾性を有する不燃性のものが好ましい。接着材は、有機系又は無機系のいずれでもあってもよい。無機系の場合には、例えばシリカ、アルミナなどを主原料とするものを使用すればよい。
【0025】
次に、本実施形態に係る装飾材100の製造方法を説明しながら、網代部材10とシート部材20との接着構造を説明する。
【0026】
先ず、複数の帯部材11を平らな面で編組して網代部材10を形成する。本実施形態では、複数の帯部材11を平織りして網代部材10を形成している。次に、シート部材20に接着剤30を塗布する。なお、接着剤30は、シート部材20の一方面に均一な厚さで塗布することが好ましい。そして、接着剤30が塗布されたシート部材20を網代部材10に密着させて接着して形成する。
【0027】
これにより、
図2に示すように、帯部材11同士が重なる部分10xを見た場合、裏側の帯部材11aの裏面(具体的には、裏面全体)が、シート部材20に接着された状態となる。一方、裏側の帯部材11aの表面が、表側の帯部材11bに接着されていない状態となる。つまり、帯部材11同士が重なる部分10xは、その部分を構成する帯部材11a,11bが互いに非接着状態となる。
【0028】
また、帯部材11同士が重ならない部分10yを見た場合、帯部材11cとシート部材20との間が接着剤30で満たされており、この接着剤30により、帯部材11cの裏面が、シート部材20に接着された状態となる。また、前記接着剤30を介して、帯部材11cは、裏側の帯部材11aと接着された状態となる。因みに、この接着は、ある程度撓めることで剥離可能になっている。
【0029】
このような構成によれば、帯部材11同士が重なる部分10xが、互いに非接着状態であるため、帯部材11同士が重なる部分10xに隙間が形成され、この隙間が遊びとなって、撓め易くなるとともに、撓めても割れなどの破損が生じ難くなる。
【0030】
また、シート部材20として不燃性のものを使用したので、装飾材100全体として建築基準法で定められる防火性能を満たし易くなる。さらに、シート部材20として無機繊維シートを使用することで、十分な撓み量を確保しながらも、特許文献1記載の装飾材のように合板に接着されているものに比べて軽量になり、建物の耐震性に悪影響を及ぼし難く、湾曲した面にも貼り付けることができるようになる。
【0031】
また、帯部材11同士が重なる部分10xの裏側の帯部材11aと、帯部材11同士が重ならない部分10yを構成する帯部材11cとが互いに接着されているので、表側の帯部材11bが裏側の帯部材11bから浮くことを防止できる。これにより、例えば運搬時に表側の帯部材11bが引っ掛かり破損することを防止できる。
【0032】
<第2実施形態> 本実施形態に係る装飾材100は、前記第1実施形態に係る装飾材100と同一の網代部材10及びシート部材20によって構成されているが、これらの接着構造が異なる変形例である。
【0033】
詳述すると、本実施形態の装飾材100は、帯部材11同士が重なる部分10xを見た場合、裏側の帯部材11aの裏面が、シート部材20に接着されている点は、前記第1実施形態と一致するが、裏側の帯部材11aの表面が、表側の帯部材11bと接着された状態になっている点で、前記第1実施形態と接着構造が異なる。
【0034】
そこで、本実施形態に係る装飾材100の製造方法を
図4に基づき説明しながら、網代部材10とシート部材20との接着構造をより詳細に説明する。
【0035】
先ず、
図4(a)に示すように、複数の帯部材11を平らな面で編組して網代部材10を形成する。次に、
図4(b)に示すように、シート部材20に接着剤を塗布する。次に、
図4(c)に示すように、接着剤が塗布されたシート部材20を網代部材10に密着させて押圧(プレス加工)する。
【0036】
これにより、
図3及び
図4(d)に示すように、帯部材11同士が重なる部分10xを見た場合、裏側の帯部材11aと表側の帯部材11bとの間に接着剤が入り込み、この接着剤により、裏側の帯部材11aと表側の帯部材11bとが互いに接着された状態となる。具体的には、本実施形態の装飾材100は、裏側の帯部材11aと表側の帯部材11bとが、互いに対向する面同士で接着されている。より具体的には、裏側の帯部材11aの長手方向に延びる両縁部11ax表面と、表側の帯部材11bのその両縁部11ax表面に対向する裏面とが互いに接着されている。そして、裏側の帯部材11aの長手方向に延びる中央部11ay表面と、表側の帯部材11bのその中央部11ay表面に対向する裏面とは接着されていない。したがって、裏側の帯部材11aは、裏面のシート部材20に対する接着面積よりも表面の表側の帯部材11bに対する接着面積の方が小さくなっており、後者の方が前者よりも接着力が弱くなっている。なお、この裏側の帯部材11aと表側の帯部材11bとの接着は、装飾材100を所定の撓み量以上に撓めることにより、剥離するようになっている。
【0037】
このような構成によれば、撓めることにより、帯部材11同士の重なる部分10xの接着が剥離し隙間が形成される。そして、この隙間が遊びとなって、撓め易くなるとともに、撓めても割れが生じ難くなる。
【0038】
<その他の実施形態> 本発明に係る装飾材は、前記各実施形態のものに限定されない。例えば、前記各実施形態では、網代部材として、帯部材を密に平織りしたものを使用したが、例えば透かし網代部材を使用してもよい。この場合、シート部材として透光性を有するものを使用してもよい。
【0039】
前記帯部材は、例えば植物を加工したものをそのまま使用したものであってもよく、炭化して着色したものであってもよい。炭化する際には、例えば水蒸気によって加熱してもよい。
【0040】
前記第1実施形態では、帯部材同士が重ならない部分とシート部材との間を接着剤で満たし、帯部材同士が重ならない部分を構成する帯部材と帯部材同士が重なる部分を構成する裏側の帯部材とを接着させるように構成したが、例えば
図5に示すように、帯部材11同士が重ならない部分10xとシート部材20との間を接着剤30で満たさず、帯部材11同士が重ならない部分10yを構成する帯部材11cと帯部材11同士が重なる部分10xを構成する裏側の帯部材11aとを接着させないように構成してもよい。
【0041】
前記各実施形態では、帯部材同士が重なる部分が、二枚の帯部材が重なる構造になっているが、二枚以上の帯部材が重なる構造のものであってもよい。例えば、三枚の帯部材が重なる場合、各帯部材が、互いに隣り合う帯部材と接着するように構成してもよく、また、二枚の帯部材を互いに接着し、他の一枚の帯部材を接着しないように構成してもよい。
【0042】
前記第2実施形態では、全ての帯部材同士が重なる部分を構成する帯部材が互いに接着されているが、一部の帯部材同士が重なる部分を構成する帯部材のみが互いに接着されているものであってもよい。
【0043】
その他、本発明の趣旨に反しない限りにおいて様々な実施形態の一部同士の組み合わせや、変形等を行っても構わない。
【符号の説明】
【0044】
100 装飾材
10 網代部材
10x 帯部材同士が重なる部分
11a 裏側の帯部材
11ax 両縁部
11b 表側の帯部材
10y 帯部材同士が重ならない部分
11c 帯部材
20 シート部材
30 接着剤