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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024100482
(43)【公開日】2024-07-26
(54)【発明の名称】排気浄化装置
(51)【国際特許分類】
   F01N 3/24 20060101AFI20240719BHJP
   F01N 13/08 20100101ALI20240719BHJP
   F01N 3/28 20060101ALI20240719BHJP
【FI】
F01N3/24 C
F01N13/08 D
F01N3/28 301V
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023004509
(22)【出願日】2023-01-16
(71)【出願人】
【識別番号】391002498
【氏名又は名称】フタバ産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】金澤 太哉
【テーマコード(参考)】
3G004
3G091
【Fターム(参考)】
3G004AA01
3G004DA13
3G004EA05
3G091BA07
3G091HA08
3G091HB01
(57)【要約】
【課題】車両の内燃機関からの排気を浄化する排気浄化装置において、流路部材における特に接合部に熱応力を発生させにくくするための技術を提供する。
【解決手段】排気浄化装置は、流路部材と、第1浄化部と、第2浄化部と、を備える。流路部材は、排気の流路を形成する。第1浄化部は、流路に設けられ、排気を浄化する。第2浄化部は、流路における第1浄化部よりも下流側に設けられ、排気を浄化する。流路部材は、第1浄化部と第2浄化部との間に接合部を有する。接合部は、車両に排気浄化装置を取り付けるためのブラケットが外面に接合される部分である。接合部の少なくとも一部は、第1浄化部からの前記排気の排出方向に沿って見て、第1浄化部の下流側の端面と重なる。流路における第1浄化部と接合部との間には、排出方向に沿って見て接合部の少なくとも一部を遮蔽する遮蔽部が形成されている。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の内燃機関からの排気を浄化する排気浄化装置であって、
前記排気の流路を形成する流路部材と、
前記流路に設けられ、前記排気を浄化する第1浄化部と、
前記流路における前記第1浄化部よりも下流側に設けられ、前記排気を浄化する第2浄化部と、
を備え、
前記流路部材は、前記第1浄化部と前記第2浄化部との間に、前記車両に前記排気浄化装置を取り付けるためのブラケットが外面に接合される部分である接合部を有し、
前記接合部の少なくとも一部は、前記第1浄化部からの前記排気の排出方向に沿って見て、前記第1浄化部の下流側の端面と重なり、
前記流路における前記第1浄化部と前記接合部との間には、前記排出方向に沿って見て前記接合部の少なくとも一部を遮蔽する遮蔽部が形成されている、排気浄化装置。
【請求項2】
請求項1に記載の排気浄化装置であって、
前記遮蔽部は、前記第1浄化部の下流側の端面に対向する面である対向面を有し、
前記対向面は、前記流路の下流側へ延びている、排気浄化装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の排気浄化装置であって、
前記流路部材は、
前記第1浄化部を内部に収容する収容部と、
前記収容部の下流側に連結され、前記第1浄化部と前記第2浄化部との間の前記流路を形成する連結部と、
を有し、
前記遮蔽部は、前記収容部の下流側の端面から延出した部分である、排気浄化装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車両の内燃機関からの排気を浄化する排気浄化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば引用文献1には、車両の内燃機関からの排気を浄化する排気浄化装置が記載されている。引用文献1に記載の排気浄化装置は、排気の流路を形成する流路部材と、当該流路に設けられた酸化触媒及び微粒子捕集フィルタと、を備える。排気は、酸化触媒及び微粒子捕集フィルタを通過することにより浄化される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-2831号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この種の排気浄化装置には、当該装置を車両に取り付けるためのブラケットが接合される。排気浄化装置が引用文献1に記載のように排気を浄化する浄化部を複数備える場合、ブラケットは、例えば、流路部材における浄化部同士の間に接合される。
【0005】
しかしながら、流路部材におけるブラケットの接合部が、上流側の浄化部からの排気の排出方向に沿って見て当該浄化部の下流端面と重なる位置に設けられた場合、接合部には、浄化部から排出された排気が直接当たりやすい。このため、排気の熱の影響により、流路部材における特に接合部に熱応力が発生してしまう場合があった。
【0006】
本開示の一局面は、車両の内燃機関からの排気を浄化する排気浄化装置において、流路部材における特に接合部に熱応力を発生させにくくするための技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様は、車両の内燃機関からの排気を浄化する排気浄化装置であって、流路部材と、第1浄化部と、第2浄化部と、を備える。流路部材は、排気の流路を形成する。第1浄化部は、流路に設けられ、排気を浄化する。第2浄化部は、流路における第1浄化部よりも下流側に設けられ、排気を浄化する。流路部材は、第1浄化部と第2浄化部との間に接合部を有する。接合部は、車両に排気浄化装置を取り付けるためのブラケットが外面に接合される部分である。接合部の少なくとも一部は、第1浄化部からの排気の排出方向に沿って見て、第1浄化部の下流側の端面と重なる。流路における第1浄化部と接合部との間には、遮蔽部が形成されている。遮蔽部は、排出方向に沿って見て接合部の少なくとも一部を遮蔽する。このような構成によれば、流路部材における特に接合部に熱応力を発生させにくくすることができる。
【0008】
本開示の一態様では、遮蔽部は、第1浄化部の下流側の端面に対向する面である対向面を有してもよい。対向面は、流路の下流側へ延びていてもよい。このような構成によれば、遮蔽部により排気の流れが妨げられることを生じにくくすることができる。
【0009】
本開示の一態様では、流路部材は、収容部と、連結部と、を有してもよい。収容部は、第1浄化部を内部に収容する。連結部は、収容部の下流側に連結され、第1浄化部と第2浄化部との間の流路を形成する。遮蔽部は、収容部の下流側の端面から延出した部分であってもよい。このような構成によれば、比較的容易に遮蔽部を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】排気浄化装置の外観図である。
図2図1とは異なる角度から見た排気浄化装置の外観図である。
図3図2のIII-III断面図である。
図4図4Aは、第1浄化部からの排気の排出方向と垂直な切断面における排気浄化装置の断面図である。図4Bは、図4Aにおいて第1浄化部の図示を省略した排気浄化装置の断面図である。
図5図1のV-V断面図である。
図6】第1浄化部が内部に収容された第1収容部の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の例示的な実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、図4A及び図4Bは断面図であるが、ハッチングが省略されている。
【0012】
[1.構成]
図1及び図2に示す排気浄化装置1は、自動車等の車両に搭載されて用いられる。排気浄化装置1は、車両の内燃機関からの排気を浄化する装置である。図面には、排気の流れ方向が白抜きの矢印で示されている。排気浄化装置1は、流路部材2と、第1浄化部3Aと、第2浄化部3Bと、ブラケット4と、を備える。
【0013】
流路部材2は、内燃機関からの排気の流路を形成する部材である。以下では、排気の流路における上流側及び下流側を、単に上流側及び下流側という。流路部材2は、金属製である。流路部材2は、上流側の第1収容部21と、下流側の第2収容部22と、これらを連結する連結部23と、を有する。
【0014】
図3に示すように、第1収容部21は、第1浄化部3Aを内部に収容する筒状の部分である。第2収容部22は、第2浄化部3Bを内部に収容する筒状の部分である。第1浄化部3A及び第2浄化部3Bは、排気の流路に設けられている。第2収容部22が第1収容部21よりも下流側に配置されていることから、第2浄化部3Bは、排気の流路における第1浄化部3Aよりも下流側に設けられている。
【0015】
第1浄化部3A及び第2浄化部3Bは、排気中の環境汚染物質を改質又は捕集し、排気を浄化する。本実施形態の第1浄化部3A及び第2浄化部3Bは、触媒である。第1浄化部3A及び第2浄化部3Bの内部に担持される触媒成分としては、例えば、白金族元素、希土類元素等が挙げられる。第1浄化部3A及び第2浄化部3Bそれぞれの内部に担持される触媒成分は、同一であってもよいし、互いに異なってもよい。
【0016】
また、本実施形態では、第1浄化部3A及び第2浄化部3Bは、軸方向に径が一定の円柱状である。第1浄化部3A及び第2浄化部3Bの中心軸は、直線状である。第1浄化部3A及び第2浄化部3Bの中心軸に垂直な断面の外形は、真円状である。なお、ここでいう真円状とは、厳密な真円状を意味するものではなく、楕円状と区別する意味である。以下同様である。
【0017】
第1収容部21及び第2収容部22は、第1浄化部3A及び第2浄化部3Bの外形に対応して、軸方向に径が一定の円筒状に形成されている。第1収容部21及び第2収容部22の中心軸は、直線状である。第1収容部21及び第2収容部22の中心軸に垂直な断面外形は、真円状である。
【0018】
連結部23は、第1収容部21の下流側の端部と第2収容部22の上流側の端部とを連結する筒状の部分である。連結部23は、第1収容部21から第2収容部22までの排気の流路を形成する。図2及び図4Aに示すように、連結部23は、2つの構成部品23a,23bを含んで構成されている。2つの構成部品23a,23bは、板材により形成された断面略C字状の部品である。つまり、2つの構成部品23a,23bは、所定の方向に延びる溝を形成する。2つの構成部品23a,23bが、断面略C字状における開口同士を対向させた状態で溶接等により互いに接合されることにより、筒状の連結部23が形成される。連結部23は、いわゆるモナカ構造である。モナカ構造は、シェル構造とも称される。
【0019】
図3に戻り、連結部23は、全体として概ね円筒状である。連結部23の中心軸は、少なくとも一部が湾曲した形状である。連結部23の中心軸は、例えば、連結部23の排気の流れ方向における中央付近で湾曲している。つまり、連結部23は、例えば、排気の流れ方向における中央付近に、中心軸が湾曲した部分である湾曲部を有する。
【0020】
連結部23の上流側の端部は、第1収容部21の下流側の端部が内側に嵌り込む形状に形成されている。本実施形態では、連結部23の上流側の端部は、中心軸に垂直な断面の外形が真円状である筒状に形成されている。連結部23の上流側の端部の内径は、第1収容部21の下流側の端部の外径と略同一である。
【0021】
連結部23の下流側の端部は、第2収容部22の上流側の端部が内側に嵌り込む形状に形成されている。本実施形態では、連結部23の下流側の端部は、中心軸に垂直な断面の外形が真円状である筒状に形成されている。連結部23の下流側の端部の内径は、第2収容部22の上流側の端部の外径と略同一である。
【0022】
連結部23には、上流側の端部に第1収容部21が挿入され、下流側の端部に第2収容部22が挿入されている。そして、例えば溶接により、連結部23と第1収容部21及び第2収容部22のそれぞれとが接合されている。
【0023】
図1及び図2に示すように、連結部23の外面には、ブラケット4が接合されている。ブラケット4は、車両に排気浄化装置1を取り付けるための部材である。ブラケット4は、金属製である。ブラケット4は、本体部41と、フランジ部42と、を有する。図2に示すように、本体部41は、板材により形成された断面略C字状の部分である。フランジ部42は、本体部41の略C字状の端面から略C字状の外側へ延出した板状の部分である。ブラケット4は、フランジ部42が連結部23の外面に当接された状態で、溶接等により連結部23に接合されている。以下では、連結部23におけるブラケット4が外面に接合される部分を、接合部231という。
【0024】
図1及び図3に示すように、接合部231は、連結部23の外周壁の一部が平坦になるように、周囲の部分よりも相対的に凹んだ部分である。また、図4A図5に示すように、接合部231は、第1浄化部3Aからの排気の排出方向Hに沿って見て(つまり図4A及び図4Bのように見て)、第1浄化部3Aの下流端面31と少なくとも一部が重なる位置に形成されている。第1浄化部3Aの下流端面31とは、第1浄化部3Aの下流側の端面である。また、本実施形態の接合部231は、連結部23の排気の流れ方向における中央よりも上流側に形成されている。例えば、連結部23が排気の流れ方向における中央付近に湾曲部を有する場合、接合部231は、当該湾曲部よりも上流側に形成されてもよい。
【0025】
第1浄化部3Aからの排気の排出方向Hは、第1浄化部3Aの下流端面31における排気の通過方向とも言い換えられる。以下では、第1浄化部3Aからの排気の排出方向Hを、単に排出方向Hという。前述した、排出方向Hに沿って見て、接合部231の少なくとも一部が第1浄化部3Aの下流端面31と重なることとは、排出方向Hに平行投影した場合に、接合部231の少なくとも一部が第1浄化部3Aの下流端面31と重なることを意味する。本実施形態の排出方向Hは、第1浄化部3Aの軸方向と一致する。
【0026】
図5に示すように、排気の流路における第1浄化部3Aと接合部231との間には、遮蔽部211が形成されている。遮蔽部211は、排出方向Hに沿って見て、接合部231の少なくとも一部を遮蔽する。より詳細には、遮蔽部211は、排出方向Hに沿って見て、接合部231における第1浄化部3Aの下流端面31と重なる領域の少なくとも一部を遮蔽する。すなわち、遮蔽部211の少なくとも一部は、排出方向Hに沿って見て、第1浄化部3A及び接合部231の双方と重なっている。
【0027】
遮蔽部211は、排気浄化装置1における排気の流路に接する面から、当該流路内へ延出した板状の部分である。具体的には、遮蔽部211は、第1収容部21の下流端面21aの一部の範囲から排気の流路内へ延出している。第1収容部21の下流端面21aとは、第1収容部21の下流側の端面である。また、第1収容部21の下流端面21aの一部の範囲から延出していることとは、より詳細には、第1収容部21の下流端面21aの周方向における一部の範囲から延出していることを意味する。
【0028】
図6に示すように、本実施形態では、第1収容部21の下流端面21aは、真円状の外形を有する環状の面である。そして、遮蔽部211は、図4A及び図4Bに示すように、下流端面21aの周方向における約90°の範囲から排気の流路内へ延出している。また、遮蔽部211は、図5に示すように、第1収容部21の下流端面21aから下流側かつ排気の流路の中心軸に近づく方向へ延出している。つまり、遮蔽部211は、第1収容部21が下流側に部分的に伸長され且つネッキングされた部分である。ネッキングされた部分は、縮径した部分とも言い換えられる。遮蔽部211は、第1浄化部3Aの下流端面31に対向する対向面211aを有する。対向面211aは、下流側かつ排気の流路の中心軸に近づく方向へ延びている。
【0029】
[2.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(2a)排気浄化装置1のように、流路部材2における、排出方向Hに沿って見て第1浄化部3Aの下流端面31と少なくとも一部が重なる部分に、接合部231が形成された構成では、第1浄化部3Aから排出された排気が接合部231に直接当たりやすい。接合部231に排気が直接当たった場合、接合部231は、排気の熱の影響により変形しようとすることがある。しかし、接合部231は外面に接合されたブラケット4により変形が拘束されているため、このような場合には接合部231に熱応力が発生してしまう。接合部231、延いては流路部材2に熱応力が発生した場合、流路部材2の破損に繋がる可能性がある。
【0030】
そこで、本実施形態では、排気の流路における第1浄化部3Aと接合部231との間に遮蔽部211が形成されている。遮蔽部211は、排出方向Hに沿って見て接合部231の少なくとも一部を遮蔽する。このような構成によれば、第1浄化部3Aから排出された排気の一部は、接合部231ではなく遮蔽部211に当たる。すなわち、遮蔽部211によって、第1浄化部3Aから排出された排気が接合部231に直接当たることを抑制することができる。したがって、接合部231、延いては流路部材2に熱応力を発生させにくくすることができる。
【0031】
(2b)遮蔽部211における対向面211aは、排気の流路の下流側へ延びている。このような構成によれば、遮蔽部211により排気の流れが妨げられることを生じにくくすることができる。
【0032】
(2c)遮蔽部211は、流路部材2における、第1浄化部3Aと接合部231との間の排気の流路を形成する部分に形成される。したがって、遮蔽部211は、第1収容部21及び連結部23の少なくとも一方に形成される。ただし、連結部23は、中心軸の少なくとも一部が湾曲した形状であり、径も一定ではないために、第1収容部21と比較して成形が難しい。
【0033】
そこで、本実施形態では、遮蔽部211は、連結部23ではなく第1収容部21に形成されている。このような構成によれば、遮蔽部211を連結部23に形成する場合と比較して、容易に遮蔽部211を形成することができる。
【0034】
(2d)特に本実施形態では、遮蔽部211は、第1収容部21の下流端面21aから延出した部分である。このような構成によれば、遮蔽部211を第1収容部21の内面に形成する場合と比較して、容易に遮蔽部211を形成することができる。
【0035】
(2e)遮蔽部211は、第1収容部21の下流端面21aから下流側かつ排気の流路の中心軸に近づく方向へ延出した板状の部分である。このような構成によれば、第1収容部21の下流側の端部を連結部23に挿入する際に、遮蔽部211が連結部23に干渉することを抑制することができる。
【0036】
[3.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
【0037】
(3a)上記実施形態では、遮蔽部211は、第1収容部21の下流端面21aから下流側へ延出した板状の部分である。しかし、遮蔽部211は、必ずしも下流側へ延出していなくてもよく、例えば、排出方向Hと垂直に延出していてもよい。言い換えれば、遮蔽部211における対向面211aは、必ずしも下流側へ延出していなくてもよく、例えば、排出方向Hと垂直に延出していてもよい。
【0038】
(3b)上記実施形態では、遮蔽部211は、第1収容部21の下流端面21aから延出した部分であるが、遮蔽部は、必ずしも第1収容部21の下流端面21aから延出した部分でなくてもよい。例えば、遮蔽部は、第1収容部21の内面から延出した部分であってもよい。
【0039】
(3c)上記実施形態では、遮蔽部211は、板状の部分である。しかし、遮蔽部は、板状の部分に限定されず、例えば、第1収容部21の内面に形成された凸状の部分であってもよい。このように遮蔽部が凸状の部分である構成においても、遮蔽部における第1浄化部3Aの下流端面31に対向する対向面が下流側へ延びるように形成されることにより、上記(2b)の効果を得ることができる。
【0040】
(3d)上記実施形態のように、第1浄化部3Aと接合部231との間の排気の流路が第1収容部21と連結部23とにより形成される場合、遮蔽部は、必ずしも第1収容部21に形成されなくてもよい。例えば、遮蔽部は、連結部23に形成されてもよい。また例えば、第1収容部21及び連結部23以外にも、第1浄化部3Aと接合部231との間の排気の流路を形成する部材が存在する場合、この部材に接合部231が形成されてもよい。
【0041】
(3e)上記実施形態では、図4A及び図4Bに示すように、排出方向Hに沿って見たときに、接合部231は、遮蔽部211から僅かに露出している。すなわち、上記実施形態の遮蔽部211は、排出方向Hに沿って見て接合部231を完全には遮蔽していない。しかし、遮蔽部は、例えば、排出方向Hに沿って見て接合部231を完全に遮蔽するように形成されてもよい。排出方向Hに沿って見たときに、接合部231における遮蔽部により遮蔽される範囲が広いほど、排気が接合部231に直接当たることをより抑制することができる。
【0042】
(3f)上記実施形態では、図5に示すように、排気の流れ方向において遮蔽部211は接合部231と重ならない。しかし、遮蔽部は、例えば、排気の流れ方向において接合部231と重なるように形成されてもよい。排気の流れ方向において遮蔽部が接合部231と重なる場合、排気が接合部231に直接当たることをより抑制することができる。一方で、本実施形態のように遮蔽部が第1収容部21の下流端面21aから延出した部分である場合には、遮蔽部の延出方向に沿った長さが短いほど、遮蔽部を形成しやすくすることができる。
【0043】
(3g)流路部材2の形状は特に限定されない。例えば、第1収容部21及び第2収容部22の形状は、第1浄化部3A及び第2浄化部3Bの外形に応じて適宜変更されてもよい。また例えば、連結部23の形状は、車両における第1収容部21及び第2収容部22並びに他の排気系部品の配置に応じて適宜変更されてもよい。
【0044】
(3h)上記実施形態では、第1浄化部3A及び第2浄化部3Bは、触媒である。しかし、第1浄化部及び第2浄化部は、触媒以外の構成により実現されてもよい。例えば、第1浄化部及び第2浄化部の少なくとも一方が、排気中の特定の成分を吸着することにより排気を浄化する吸着材であってもよい。
【0045】
(3i)上記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素として分散させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に統合したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。
【符号の説明】
【0046】
1…排気浄化装置、2…流路部材、3A…第1浄化部、3B…第2浄化部、4…ブラケット、21…第1収容部、22…第2収容部、23…連結部、211…遮蔽部、211a…対向面、231…接合部、H…排出方向。
図1
図2
図3
図4
図5
図6