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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024100521
(43)【公開日】2024-07-26
(54)【発明の名称】ファイル共有システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/176 20190101AFI20240719BHJP
【FI】
G06F16/176
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023004579
(22)【出願日】2023-01-16
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100125346
【弁理士】
【氏名又は名称】尾形 文雄
(72)【発明者】
【氏名】岡本 拓也
(57)【要約】
【課題】遠隔会議中に表示されたページのみを共有する場合と比較して、遠隔会議の内容を共有する作業を効率化させる。
【解決手段】
ファイル共有システムは、1または複数のプロセッサを備えるファイル共有システムであり、1または複数のプロセッサは、遠隔会議が行われた時刻を示す会議時刻情報を取得し、遠隔会議に参加した複数の参加者の情報である参加者情報を取得し、会議時刻情報を基に、遠隔会議の際に使用された使用ファイルを特定し、少なくとも使用ファイルを含むファイルを、複数の参加者の各々に共有させる。
【選択図】図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1または複数のプロセッサを備えるファイル共有システムであり、
前記1または複数のプロセッサは、
遠隔会議が行われた時刻を示す会議時刻情報を取得し、
前記遠隔会議に参加した複数の参加者の情報である参加者情報を取得し、
前記会議時刻情報を基に、前記遠隔会議の際に使用された使用ファイルを特定し、
少なくとも前記使用ファイルを含むファイルを、前記複数の参加者の各々に共有させる、
ファイル共有システム。
【請求項2】
前記1または複数のプロセッサは、
特定された前記使用ファイルの中から、前記参加者が指定した当該使用ファイルを、前記複数の参加者に共有させること、
を特徴とする請求項1に記載のファイル共有システム。
【請求項3】
前記使用ファイルを指定する前記参加者は、前記遠隔会議中に当該使用ファイルを使用した参加者であること、
を特徴とする請求項2に記載のファイル共有システム。
【請求項4】
前記使用ファイルを指定する前記参加者は、前記遠隔会議中に当該使用ファイルを使用した参加者とは異なる他の参加者であって、当該使用ファイルを指定する権限を有する当該他の参加者であること、
を特徴とする請求項2に記載のファイル共有システム。
【請求項5】
前記ファイルには、前記使用ファイルと、前記遠隔会議の際に使用されなかった未使用ファイルとを含むこと、
を特徴とする請求項1に記載のファイル共有システム。
【請求項6】
前記未使用ファイルには、前記使用ファイルと関連する関連ファイルであること、
を特徴とする請求項5に記載のファイル共有システム。
【請求項7】
前記1または複数のプロセッサは、
特定された前記使用ファイルと前記関連ファイルとが、前記参加者が共有するファイルを指定する際に識別可能となるように表示すること、
を特徴とする請求項6に記載のファイル共有システム。
【請求項8】
前記1または複数のプロセッサは、
前記使用ファイルと前記関連ファイルとの間で、表示形式を異ならせること、
を特徴とする請求項7に記載のファイル共有システム。
【請求項9】
前記1または複数のプロセッサは、
前記複数の参加者の各々には共有しないファイルの指定を受け付け、
前記参加者が共有しないとしたファイルについては、前記複数の参加者の各々には共有しないこと、
を特徴とする請求項1に記載のファイル共有システム。
【請求項10】
前記1または複数のプロセッサは、
特定された前記使用ファイルであっても共有しないとしたファイルについては前記複数の参加者の各々には共有しないこと、
を特徴とする請求項9に記載のファイル共有システム。
【請求項11】
前記1または複数のプロセッサは、
共有するファイルであっても共有しないとした当該ファイルのページ、または共有しないとした当該ページの一部については前記複数の参加者の各々には共有しないこと、
を特徴とする請求項9に記載のファイル共有システム。
【請求項12】
前記1または複数のプロセッサは、
共有されたファイルの中で、前記使用ファイルと、前記遠隔会議の際に用いられなかった未使用ファイルとの間で、表示態様を異ならせること、
を特徴とする請求項1に記載のファイル共有システム。
【請求項13】
前記1または複数のプロセッサは、
共有されたファイルの中で、前記遠隔会議中に使用されたページと、当該遠隔会議中に使用されなかったページとの間で、表示態様を異ならせること、
を特徴とする請求項1に記載のファイル共有システム。
【請求項14】
前記1または複数のプロセッサは、
共有された複数の共有ファイルが表示部に表示されている際に、当該共有ファイルの各々に対応させて、当該共有ファイルの属性を示す属性情報を当該表示部に表示させること、
を特徴とする請求項1に記載のファイル共有システム。
【請求項15】
前記1または複数のプロセッサは、
少なくとも前記使用ファイルを含むファイルを、共有に係る条件を満たす場合に、複数の前記参加者の各々に共有させること、
を特徴とする請求項1に記載のファイル共有システム。
【請求項16】
前記共有に係る条件は、前記遠隔会議の全ての前記参加者が前記共有に関する設定を完了したことであること、
を特徴とする請求項15に記載のファイル共有システム。
【請求項17】
前記1または複数のプロセッサは、
前記遠隔会議中に前記使用ファイルを使用した参加者とは異なる他の参加者であって、当該使用ファイルを指定する権限を有する当該他の参加者が、前記設定を完了している場合、当該遠隔会議の全ての前記参加者が当該設定を完了したと特定すること、
を特徴とする請求項16に記載のファイル共有システム。
【請求項18】
前記1または複数のプロセッサは、
予め定められた条件を満たす場合、複数の前記参加者の各々に共有させる前に、前記他の参加者に、前記使用ファイルの前記設定について通知を行うこと、
を特徴とする請求項17に記載のファイル共有システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ファイル共有システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、発言者の音声を入力するマイクロフォンが設けられた複数の端末装置と、複数の端末装置にネットワークを介して接続され発言者に関連する情報を記憶するサーバとを備えるネットワーク会議システムについて記載されている。特許文献1では、サーバは、少なくとも1つの端末装置から送信される端末特定情報に基づいて発言者及び発言時刻を特定する発言者特定手段と、特定された発言者の音声をテキスト化し且つ音声テキストを発言時刻と共に記憶する音声テキスト記憶手段と、ネットワーク会議の資料として使用される画像ファイル及び画像ファイルの表示時刻を記憶する画像記憶手段と、音声テキスト、発言時刻、画像ファイル及び表示時刻に関連付けされた議事録ファイルを作成する議事録作成手段とを備えることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-180828号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば遠隔会議では、遠隔会議中にファイル内のページが表示された場合に、このページが表示された画面の画像が時間に沿ってまとめられ、遠隔会議の終了後に遠隔会議に参加した複数の参加者に共有されることがある。
ここで、時間切れなどが原因で、遠隔会議中に必要なページやファイルが表示されない場合がある。この場合、遠隔会議の内容を補助するために、画面の画像の共有とは別に、参加者が、遠隔会議中に表示されなかったページやファイルをまとめて、遠隔会議に参加した他の参加者に共有しなければならない。
本発明の目的は、遠隔会議中に表示されたページのみを共有する場合と比較して、遠隔会議の内容を共有する作業を効率化させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、1または複数のプロセッサを備えるファイル共有システムであり、前記1または複数のプロセッサは、遠隔会議が行われた時刻を示す会議時刻情報を取得し、前記遠隔会議に参加した複数の参加者の情報である参加者情報を取得し、前記会議時刻情報を基に、前記遠隔会議の際に使用された使用ファイルを特定し、少なくとも前記使用ファイルを含むファイルを、前記複数の参加者の各々に共有させる、ファイル共有システムである。
請求項2に記載の発明は、前記1または複数のプロセッサは、特定された前記使用ファイルの中から、前記参加者が指定した当該使用ファイルを、前記複数の参加者に共有させること、を特徴とする請求項1に記載のファイル共有システムである。
請求項3に記載の発明は、前記使用ファイルを指定する前記参加者は、前記遠隔会議中に当該使用ファイルを使用した参加者であること、を特徴とする請求項2に記載のファイル共有システムである。
請求項4に記載の発明は、前記使用ファイルを指定する前記参加者は、前記遠隔会議中に当該使用ファイルを使用した参加者とは異なる他の参加者であって、当該使用ファイルを指定する権限を有する当該他の参加者であること、を特徴とする請求項2に記載のファイル共有システムである。
請求項5に記載の発明は、前記ファイルには、前記使用ファイルと、前記遠隔会議の際に使用されなかった未使用ファイルとを含むこと、を特徴とする請求項1に記載のファイル共有システムである。
請求項6に記載の発明は、前記未使用ファイルには、前記使用ファイルと関連する関連ファイルであること、を特徴とする請求項5に記載のファイル共有システムである。
請求項7に記載の発明は、前記1または複数のプロセッサは、特定された前記使用ファイルと前記関連ファイルとが、前記参加者が共有するファイルを指定する際に識別可能となるように表示すること、を特徴とする請求項6に記載のファイル共有システムである。
請求項8に記載の発明は、前記1または複数のプロセッサは、前記使用ファイルと前記関連ファイルとの間で、表示形式を異ならせること、を特徴とする請求項7に記載のファイル共有システムである。
請求項9に記載の発明は、前記1または複数のプロセッサは、前記複数の参加者の各々には共有しないファイルの指定を受け付け、前記参加者が共有しないとしたファイルについては、前記複数の参加者の各々には共有しないこと、を特徴とする請求項1に記載のファイル共有システムである。
請求項10に記載の発明は、前記1または複数のプロセッサは、特定された前記使用ファイルであっても共有しないとしたファイルについては前記複数の参加者の各々には共有しないこと、を特徴とする請求項9に記載のファイル共有システムである。
請求項11に記載の発明は、前記1または複数のプロセッサは、共有するファイルであっても共有しないとした当該ファイルのページ、または共有しないとした当該ページの一部については前記複数の参加者の各々には共有しないこと、を特徴とする請求項9に記載のファイル共有システムである。
請求項12に記載の発明は、前記1または複数のプロセッサは、共有されたファイルの中で、前記使用ファイルと、前記遠隔会議の際に用いられなかった未使用ファイルとの間で、表示態様を異ならせること、を特徴とする請求項1に記載のファイル共有システムである。
請求項13に記載の発明は、前記1または複数のプロセッサは、共有されたファイルの中で、前記遠隔会議中に使用されたページと、当該遠隔会議中に使用されなかったページとの間で、表示態様を異ならせること、を特徴とする請求項1に記載のファイル共有システムである。
請求項14に記載の発明は、前記1または複数のプロセッサは、共有された複数の共有ファイルが表示部に表示されている際に、当該共有ファイルの各々に対応させて、当該共有ファイルの属性を示す属性情報を当該表示部に表示させること、を特徴とする請求項1に記載のファイル共有システムである。
請求項15に記載の発明は、前記1または複数のプロセッサは、少なくとも前記使用ファイルを含むファイルを、共有に係る条件を満たす場合に、複数の前記参加者の各々に共有させること、を特徴とする請求項1に記載のファイル共有システムである。
請求項16に記載の発明は、前記共有に係る条件は、前記遠隔会議の全ての前記参加者が共有させるファイルに関する設定を完了したことであること、を特徴とする請求項15に記載のファイル共有システムである。
請求項17に記載の発明は、前記1または複数のプロセッサは、前記遠隔会議中に前記使用ファイルを使用した参加者とは異なる他の参加者であって、当該使用ファイルを指定する権限を有する当該他の参加者が、前記設定を完了している場合、当該遠隔会議の全ての前記参加者が当該設定を完了したと特定すること、を特徴とする請求項16に記載のファイル共有システムである。
請求項18に記載の発明は、前記1または複数のプロセッサは、予め定められた条件を満たす場合、複数の前記参加者の各々に共有させる前に、前記他の参加者に、前記使用ファイルの前記設定について通知を行うこと、を特徴とする請求項17に記載のファイル共有システムである。
【発明の効果】
【0006】
請求項1の発明によれば、遠隔会議中に表示されたページのみを共有する場合と比較して、遠隔会議の内容を共有する作業を効率化させることができる。
請求項2の発明によれば、使用されたファイルを全て共有する場合と比較して、遠隔会議の内容の中で必要な情報を共有する作業を効率化させることができる。
請求項3の発明によれば、使用されたファイルを遠隔会議中に用いていない参加者に、共有するか否かを判断させる構成と比べて、遠隔会議の内容の中で必要な情報を選択する作業を効率化させることができる。
請求項4の発明によれば、使用されたファイルを遠隔会議中に用いた参加者のみに共有するか否かを判断させる構成と比べて、遠隔会議の内容の中で必要な情報を選択する作業を効率化させることができる。
請求項5の発明によれば、遠隔会議中に使用されたファイルのみを共有する場合と比較して、遠隔会議の内容を補足することができる。
請求項6の発明によれば、遠隔会議中に使用されたファイルに関連するファイルを共有させることができる。
請求項7の発明によれば、共有するファイルを指定する場合において、使用ファイルと関連ファイルとを一律の表示態様とする構成と比較して、使用ファイルと関連ファイルとを区別して選択する作業を効率化させることができる。
請求項8の発明によれば、共有するファイルを指定する場合において、使用ファイルと関連ファイルとが同一の表示形式で表示される構成と比較して、使用ファイルと関連ファイルとを区別する作業を効率化させることができる。
請求項9の発明によれば、参加者が遠隔会議後には共有したくない情報を、遠隔会議後に他の参加者に閲覧されることを防ぐことができる。
請求項10の発明によれば、遠隔会議中に使用したファイルであっても遠隔会議後には共有したくないファイルの内容を、遠隔会議後に他の参加者に閲覧されることを防ぐことができる。
請求項11の発明によれば、共有するファイルのうちの、一のファイルに含まれる一の情報は共有しないが、他の情報は共有させることができる。
請求項12の発明によれば、共有されたファイルを閲覧する場合において、遠隔会議後に、遠隔会議中に使用されたファイルを参加者に通知することができる。
請求項13の発明によれば、共有されたファイルを閲覧する場合において、遠隔会議後に、遠隔会議中に使用されたページを参加者に通知することができる。
請求項14の発明によれば、共有されたファイルを閲覧する場合において、共有されたファイルに含まれるファイルの属性情報を参加者に通知することができる。
請求項15の発明によれば、ファイルが共有されるまでに、遠隔会議の内容の情報を選別する期間を確保することができる。
請求項16の発明によれば、ファイルが共有されるまでに、全ての参加者に遠隔会議の内容の情報を選別させることができる。
請求項17の発明によれば、ファイルが共有されるまでに、遠隔会議の内容の情報を選別させることができる。
請求項18の発明によれば、遠隔会議後に共有する情報の選別を促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本実施形態に係るファイル共有システムの構成の一例を示す図である。
図2】本実施形態に係るユーザ端末、ファイル管理サーバ、遠隔会議サーバの構成の一例を示す図である。
図3】本実施形態に係るユーザ端末の機能構成の一例を示す図である。
図4】本実施形態が適用される表示部における表示例の一例を示す図であり、(A)はファイルが使用されていない状態、(B)はファイル「契約書」が使用されている状態を示す図である。
図5】本実施形態に係るファイル管理サーバの機能構成の一例を示す図である。
図6】ファイルの分類の一例であり、(A)は参加者による使用に基づいたファイルの分類の一例、(B)は使用ファイルの分類の一例、(C)は関連ファイルの分類の一例である。
図7】本実施形態に係るファイル管理サーバが共有ファイルを共有する処理の流れを示したフロー図である。
図8】本実施形態が適用される操作画面の表示の他の例を示す図であり、(A)は遠隔会議の会議情報の入力を受け付ける画面の一例、(B)は遠隔会議の参加者情報の入力を受け付ける画面の一例を示している。
図9】本実施形態に係るユーザ端末の表示部の表示の他の例を示す図である。
図10】本実施形態に係るユーザ端末の表示部の表示の他の例を示す図である。
図11】使用情報の一例を示した図である。
図12】本実施形態が適用される操作画面の表示の他の例を示す図である。
図13】本実施形態が適用される共有ファイルの一例を示す図である。
図14】本実施形態が適用される操作画面の表示の他の例を示す図であり、(A)は使用ファイルのページが指定された状態、(B)はページ停止ボタンが選択された状態を示している。
図15】指定されたページの全体の共有を停止する処理を説明するための図であり、(A)はページの全体の共有の停止に関する設定を受け付ける画面の一例、(B)はページの全体の共有が停止された共有ファイルの一例を示している。
図16】指定されたページの一部の共有を停止する処理を説明するための図であり、(A)はファイル「契約書」の1ページ目の一部の共有の停止に関する設定を受け付ける画面の一例、(B)はファイル「秘密保持契約書」の1ページ目の一部の共有の停止に関する設定を受け付ける画面の一例を示している。
図17】選択されたページの一部の共有を停止する処理を説明するための図であり、(A)はファイル「契約書」の1ページ目の一部の共有の停止に関する設定を受け付けた画面を示す図であり、(B)はページの一部の共有が停止された共有ファイルを示す図である。
図18】本実施形態が適用される操作画面の表示の他の例を示す図である。
図19】使用ファイルに関連する関連ファイルを共有する処理を説明するための図であり、(A)は関連ファイルの特定に関する設定を受け付ける画面の一例、(B)は共有ファイルに含める関連ファイルを確認させる画面の一例を示している。
図20】共有ファイルに含める関連ファイルを確認させる画面の他の例を示す図であり、(A)は関連ファイルの特定を行う範囲を拡大した状態、(B)は関連ファイルの特定を行う範囲を縮小した状態を示す図である。
図21】本実施形態が適用される操作画面の表示の他の例を示す図である。
図22】関連ファイルも共有する共有ファイルの一例を示す図である。
図23】本実施形態が適用される共有ファイルの他の例を示す図であり、(A)は遠隔会議の際に使用されたページのページ画像が表示された状態、(B)は使用ファイルのうちの遠隔会議の際に使用されなかったページのページ画像が表示された状態、(C)は関連ファイルに含まれるページのページ画像が表示された状態を示す図である。
図24】本実施形態に係るファイル管理サーバの共有結果出力部が共有ファイルに関する設定について通知する処理の流れを示したフロー図である。
図25】本実施形態が適用されるファイル共有システムの構成の一例を示す図である。
図26】本実施形態が適用されるファイル共有システムの構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[ファイル共有システム1]
図1は、本実施形態が適用されるファイル共有システム1の構成の一例を示す図である。
本実施形態におけるファイル共有システム1は、ユーザが操作する端末であるユーザ端末10と、ユーザのファイルを管理するファイル管理サーバ20と、各ユーザがユーザ端末10を介して遠隔会議に参加することを可能にする遠隔会議サーバ30とが、通信回線80を介して接続されることにより構成されている。この通信回線80は、例えば、インターネットなどの回線であり、ユーザ端末10とファイル管理サーバ20との間の情報通信や、ユーザ端末10と遠隔会議サーバ30との間の情報通信に用いられる。
【0009】
ここで、本実施形態において、「ファイル」とは、ファイル管理サーバ20などに記憶される電子ファイルのことである。このファイルには、画像データ、動画データ、音データ、テキストデータ、プログラム、またはこれらの中の少なくとも2つの組み合わせが含まれる。また、ファイルには、ファイルの作成日時、更新日時、作成者、編集者、用紙サイズ、ページ数、ファイル名、ファイル内のキーワードなどの属性情報が含まれてもよい。ファイルの形式は特段制限されないが、ファイル管理サーバ20が管理するファイルの形式が制限されてもよい。
【0010】
また、本実施形態において、「遠隔会議」とは、通信回線80を介して接続されたユーザ端末10を用いて各ユーザが参加する形態の会議であって、ビジネス上の会議だけでなく、会合や講義、セミナー、授業なども含む。なお、遠隔会議は、例えばウェブ会議、オンライン会議、リモート会議、ビデオ会議などと称されることがある。
図1の例において、通信回線80を介した遠隔会議により、ユーザAとユーザBとユーザCとは対話することが可能である。各ユーザは、例えばファイル管理サーバ20に管理されているファイルを使用しながら遠隔会議を行う。「使用」とは、ファイルの内容を参照することが可能な形態で画像が表示されたことである。例えば、一のファイルの内容を参照する指示が受け付けられ、この一のファイルの内容に対応する画像が表示されている場合、一のファイルが使用されている状態となる。
【0011】
本実施形態におけるユーザ端末10は、ユーザが遠隔会議に参加するために操作する情報処理装置である。ユーザ端末10の各々には、ユーザに対して画像やテキスト情報などを表示する液晶ディスプレイパネルや有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイパネルなどからなる表示部15が設けられている。ユーザ端末10は、例えば、コンピュータ装置、タブレット型情報端末、スマートフォン、ゲーム機器、その他の情報処理装置により実現される。
なお、図1に示すファイル共有システム1には、3台のユーザ端末10が配置されているが、これに限られない。遠隔会議中に2人以上のユーザがファイル管理サーバ20のサービスおよび遠隔会議サーバ30のサービスを利用できればよく、2台以上のユーザ端末10が配置されていればよい。
【0012】
本実施形態におけるファイル管理サーバ20は、ファイルを管理するサービス(以下「ファイル管理サービス」という。)を提供する情報処理装置である。
例えば、ファイル管理サーバ20は、ファイル管理サービスとして、ファイルを格納するための格納場所を提供する。格納されたファイルは、格納を指示したユーザによって閲覧されるだけでなく、格納を指示したユーザとは異なる他のユーザに共有されてもよい。その他、ユーザ端末10から受信した要求に応じて、格納されたファイルの内容が変更されてもよく、また格納されたファイル自体が削除または複製されてもよい。
なお、図1に示すファイル共有システム1には、ファイル管理サーバ20が1台のサーバで構成されているが、複数台のサーバで構成されてもよい。また、ファイル管理サーバ20は、いわゆるクラウドサーバとして構成されてもよいし、オンプレミス型のサーバとして構成されてもよい。
【0013】
本実施形態における遠隔会議サーバ30は、各ユーザがユーザ端末10を介して参加する遠隔会議を管理するサービス(以下「遠隔会議サービス」という。)を提供する情報処理装置である。
例えば、遠隔会議サーバ30は、遠隔会議サービスとして、ユーザ端末10において取得されるデータを、遠隔会議に参加しているユーザである参加者のユーザ端末10に送受信する。送受信されるデータは、参加者の発話音声を含む音声のデジタルデータや、参加者の様子を撮影した撮影画像を含む動画または静止画のデジタルデータである。
なお、図1に示すファイル共有システム1には、遠隔会議サーバ30が1台のサーバで構成されているが、複数台のサーバで構成されてもよい。また、遠隔会議サーバ30は、いわゆるクラウドサーバとして構成されてもよいし、オンプレミス型のサーバとして構成されてもよい。
【0014】
以下では、遠隔会議の参加者のうちの発表者が、発表者のユーザ端末10の表示部15に表示されている画像を、遠隔会議の参加者のうちの聞き手が使用するユーザ端末10の表示部15に同期して表示させるように指示する場合を想定する。換言すると、遠隔会議における発表者が、発表者のユーザ端末10の表示部15に表示されている画像を、遠隔会議における聞き手が使用するユーザ端末10の表示部15に共有するように指示する場合を想定する。
なお、遠隔会議における発表者と聞き手とを区別する必要がない場合は、参加者と称することもある。
【0015】
ここで、本実施形態のファイル共有システム1が適用されるファイル管理サーバ20が有する機能の概要を説明する。
ファイル管理サーバ20が、参加者が格納したファイルを保持している。ユーザ端末10に対する参加者の操作に応じて、このファイル管理サーバ20が保持するファイルが使用される。遠隔会議が終了した後、ファイル管理サーバ20が、遠隔会議の際に使用されたファイル(以下「使用ファイル」という。)を含むファイルを、複数の参加者の各々に共有する。
【0016】
本実施形態のファイル管理サーバ20が上述した機能を有することにより、参加者に対して、遠隔会議の際に参加者が使用した使用ファイル自体を共有する。具体的には、本実施形態により、遠隔会議の内容を共有するために、表示部15の表示を同期している際に表示していないページや、表示部15の表示を同期している際に使用していないファイルの内容をまとめる必要がなくなる。
本実施形態は、ファイル管理サーバ20のユーザが、遠隔会議中には共有していない情報や遠隔会議の際に口頭のみで説明した情報などをまとめる手間や時間を削減し、遠隔会議の内容を共有する作業を効率化させることに寄与することを図る。
以下、本実施形態のファイル共有システム1について詳細に説明する。
【0017】
〔ハードウェア構成〕
図2は、本実施形態に係るユーザ端末10、ファイル管理サーバ20、遠隔会議サーバ30の構成の一例を示す図である。
本実施形態に係るユーザ端末10、ファイル管理サーバ20、遠隔会議サーバ30の各装置は、装置全体の動作を制御する制御部11と、種々の情報が記録される2次記憶部12と、通信回線80(図1参照)を介して情報の送受信を行う通信部13とを有している。なお、制御部11と、2次記憶部12と、通信部13とは、バスや信号線を通じて接続される。
【0018】
制御部11は、プロセッサの一例として装置全体を制御するCPU11a、CPU11aの作業用メモリなどとして用いられるRAM11b、CPU11aにより実行されるプログラムなどが格納されるROM11cを備えている。また、制御部11は、書き換え可能で電源供給が途絶えた場合にもデータを保持できる不揮発性メモリ11d、制御部11に接続される通信部13などの各部を制御するインターフェース部11eを備えている。
不揮発性メモリ11dは、例えば、電池によりバックアップされたSRAMやフラッシュメモリなどによって構成される。また、制御部11が2次記憶部12に記憶されたプログラムを読み込むことによって、本実施形態の各装置にて各処理が実行される。
【0019】
2次記憶部12は、例えばハードディスク装置(HDD)や半導体メモリなどによって構成される。2次記憶部12は、各装置の商品形態によって異なる。2次記憶部12には、制御部11により実行されるプログラムや、種々の情報が記憶されている。
【0020】
この他、ユーザ端末10は、キーボードやマウスなどの入力デバイス、液晶ディスプレイなどにより構成される表示部15(図1参照)を備える。ユーザ端末10にて、入力デバイスがタッチパネルの場合、表示部15と一体となって設けられてもよい。
【0021】
〔ユーザ端末10の機能構成〕
図3は、本実施形態に係るユーザ端末10の機能構成の一例を示す図である。図3に示すユーザ端末10の各機能は、主に制御部11のCPU11aによって実現される。
図3に示すように、ユーザ端末10は、操作判定部101と、表示制御部102と、共有管理部103と、通信制御部104とを備えている。
【0022】
操作判定部101は、ユーザ端末10に対し、入力デバイス等を介したユーザ操作が行われたか否かを判定する。このユーザ操作とは、例えば、遠隔会議の開始または終了を指示する操作、使用するファイルの選択を指示する操作、ファイルの共有に係る設定を指示する操作などである。
【0023】
表示制御部102は、表示部15における表示の態様などを制御する。具体的には、表示制御部102は、表示部15に表示される画面の表示態様を制御する。例えば、遠隔会議サービスを利用する際の画面や、ファイル管理サービスを利用する際の画面などの表示態様を制御する。
【0024】
ここで、ユーザ端末10に設けられた表示部15における表示について、図4を用いて説明する。
図4は、本実施形態が適用される表示部15における表示例の一例を示す図であり、(A)はファイルが使用されていない状態、(B)はファイル「契約書」が使用されている状態を示す図である。
【0025】
図4(A)に示す表示例では、本実施形態に係るユーザ端末10の表示部15には、ファイル管理サービスを利用する際の画面が表示されている。具体的には、表示部15には、表示部15上におけるユーザの操作箇所を示すカーソル100と、ユーザの操作を受け付ける操作画面500とが表示される。
カーソル100は、ポインタ画像の一例であり、ユーザによるマウスなどの操作に応じて移動する。ユーザは、表示部15のうちの、自身が希望する位置までカーソル100を移動させて、表示部15に表示されている要素の選択を行う。
【0026】
操作画面500には、所謂ファイルハンドリングソフトウェア上のワークスペース510が表示される。ファイルハンドリングソフトウェアは、電子化されたファイルを管理するソフトウェアであり、紙と電子の一元管理を促進する機能を有する。
また、操作画面500に、ファイルが収容されるフォルダの選択を受け付けるフォルダ選択欄530と、格納されているファイルの検索を受け付ける検索窓540と、ファイルハンドリングソフトウェアにて実行することが可能な各種処理の実行の指示を受け付けるツールバー550とが表示されてもよい。
【0027】
ワークスペース510は、ファイルに対応しファイルを表すファイルアイコン520などが配置される領域である。また、ワークスペース510は、ファイルが使用された場合に、ファイルの内容を表示する領域としても機能する。
【0028】
ファイルの内容を参照する指示を受け付ける画像の一例としてのファイルアイコン520(521,522,523,524,525)は、ファイルの各々に対応して表示される画像である。ファイルアイコン520は、例えば、絵や記号や文字情報を用いてファイルの内容を表した画像により構成される。ファイルアイコン520は、対応するファイルが画像データの場合、例えば、この画像データにより表される画像を縮小して表示される。
ファイルアイコン520が受け付ける指示としては、対応するファイルを開く指示や、縮小して表示されている画像を拡大する指示が挙げられる。その他、ファイルアイコン520は、例えば対応するファイルを指定する指示、対応するファイルの格納場所を変更する指示、ファイルアイコン520の表示位置を変更する指示などを受け付けてもよい。
なお、図4(A)に示すファイルアイコン521,522,523,524,525は、それぞれ、異なるファイル「契約書」、「秘密保持契約書」、「図面A」、「図面B」、「説明書」に対応する。
【0029】
フォルダ選択欄530は、ファイルが収容されるフォルダの各々が識別することが可能な状態で表示される領域である。ユーザは、フォルダを選択する際に、フォルダ選択欄530に表示され、フォルダに対応する絵や記号や文字情報を選択する。
検索窓540は、ユーザからの検索を受け付けるための画像である。検索窓540に文字列が入力されると、例えば、操作画面500に表示されているワークスペース510上のファイルを対象にして、入力された文字列を用いた検索処理が実行される。
【0030】
ツールバー550は、ユーザからの指示を受け付ける指示部である。ツールバー550は、例えば、ファイルハンドリングソフトウェアの提供者などにより標準的に用意される指示部である。ファイルハンドリングソフトウェアにて実行することが可能な各種処理の実行の指示を受け付ける画像を1つまたは複数備える。この画像の種類および対応する処理の内容は、ユーザの指示に基づいて変更されてもよい。
図4(A)に示す例では、ツールバー550は、ファイルを新規作成する処理の実行の指示を受け付ける新規作成ボタン551と、ファイルのプロパティを編集する処理の実行の指示を受け付けるプロパティボタン552と、遠隔会議の開始時刻を記録する処理の実行の指示を受け付ける会議開始ボタン553とを含む。本実施形態において、遠隔会議の開始時刻を記録する処理が実行された場合、会議開始ボタン553を選択したユーザは、記録された開始時刻から遠隔会議に参加している参加者と特定される。
【0031】
本実施形態では、ファイルアイコン520が選択された場合、このファイルアイコン520に対応するファイルの内容が、ユーザにより参照されることが可能な形態で表示される。ファイルアイコン520に対応するファイルを開く指示を受け付けた場合、またはファイルアイコン520に縮小して表示されている画像を拡大する指示を受け付けた場合に、該当するファイルアイコン520は選択された状態となる。
ファイルアイコン520に対応するファイルが開かれて表示される画像(不図示)と、ファイルアイコン520に縮小して表示されている画像が拡大された拡大画像560(後述)とは、ファイルの内容に対応する画像の一例である。
【0032】
例えば、ファイルアイコン521に対するクリック操作が行われていないが、図4(A)に示すように、カーソル100がファイルアイコン521に位置している状態が継続している場合、図4(B)に示すように、ファイルアイコン521に対応する拡大画像560が表示される。
その他、例えば、ファイルアイコン521に対応する拡大画像560の表示の指示を受け付けるボタン(不図示)が選択された場合に、図4(B)に示すように、拡大画像560が表示されるようにしてもよい。
【0033】
拡大画像560は、この拡大画像560の表示の元となったファイルアイコン520よりも表示サイズが大きい画像である。図4(B)に示す例では、ファイルアイコン521に対応する拡大画像560は、このファイルアイコン521よりも表示サイズが大きい。
ここで、「表示サイズが大きい」とは、表示面積が大きいと同義である。なお、本明細書では、以下同様に、表示サイズが大きいと言う場合、表示面積が大きいことを指す。また、表示サイズが小さいと言う場合、表示面積が小さいことを指す。
【0034】
本実施形態では、拡大画像560は、この拡大画像560の表示の元となったファイルアイコン520に隣接する箇所に表示される。また、拡大画像560は、ファイルアイコン520の左右のそれぞれに存在する余白のうちの大きい方の余白が位置する側に表示されてもよい。
その他、例えば、拡大画像560は、表示部15に表示されたワークスペース510の中央寄りの位置であって、この拡大画像560の表示の元となったファイルアイコン520の表示階層よりも上位の階層(ユーザ側)に表示されてもよい。
【0035】
本実施形態では、拡大画像560の形状と、この拡大画像560の表示の元となったファイルアイコン520の形状とが相似となる関係となっている。
なお、このような表示形態に限らず、拡大画像560には、この拡大画像560の表示の元となったファイルアイコン520の表示内容とは異なる内容が表示されるようにしてもよい。また、拡大画像560の形状と、この拡大画像560の表示の元となったファイルアイコン520の形状とが相似とはならない関係であってもよい。
【0036】
本実施形態では、拡大画像560が表示されている状態にて、拡大画像560の表示を解除する指示を受け付けると、拡大画像560の表示が解除される。換言すると、本実施形態では、拡大画像560が表示されている状態にて、拡大画像560の表示を解除する指示を受け付けると、拡大画像560が非表示となる。
例えば、カーソル100がファイルアイコン521上から外れると拡大画像560の表示を解除される場合において、ユーザが、カーソル100をファイルアイコン521上から外した場合、拡大画像560が非表示となる。
その他、例えば、カーソル100がファイルアイコン521上から外れても拡大画像560の表示が維持される場合において、拡大画像560の表示を解除する指示をユーザから受け付けるためのボタン(不図示)が選択された場合に、拡大画像560が非表示となる。
【0037】
図3の説明に戻る。
共有管理部103は、ファイルの共有に関する情報を管理する。具体的には、共有管理部103は、ファイル管理サービスにて、遠隔会議後に複数の参加者の各々に対してファイルを共有させるサービスを利用する際に使用される情報を管理する。
共有管理部103が管理する情報としては、例えば、複数の参加者の各々に対して遠隔会議後に共有されるファイル(以下「共有ファイル」という。)自体の情報や、共有ファイルの候補を示す情報、各ファイルの使用状況を示す情報、各ファイルの属性情報などが挙げられる。
【0038】
通信制御部104は、通信部13が送信する情報を処理したり、受信した情報を処理したりする。
通信制御部104は、通信部13を介し、ファイル管理サーバ20に対してファイル管理サービスの提供を要求したり、遠隔会議サーバ30に対して遠隔会議サービスの提供を要求したりする。
また、通信制御部104は、通信部13を介し、ファイル管理サーバ20や遠隔会議サーバ30から送信された情報から、必要な情報を抽出する。換言すると、通信制御部104は、取得した情報を処理して判断する。
【0039】
〔ファイル管理サーバ20の機能構成〕
図5は、本実施形態に係るファイル管理サーバ20の機能構成の一例を示す図である。図5に示すファイル管理サーバ20の各機能は、主に制御部11のCPU11aによって実現される。
図5に示すように、ファイル管理サーバ20は、ファイル取得部201と、要求情報取得部202と、会議情報取得部203と、参加者情報取得部204と、使用情報取得部205と、共有候補出力部206と、共有結果出力部207と、ファイルデータベース(DB)208と、会議DB209と、ユーザDB210とを備えている。
【0040】
ファイル取得部201は、ファイルの内容に対応する画像データなどの情報を取得する。具体的には、ファイル取得部201は、他の装置から受信した種々の情報や自装置の2次記憶部12に記憶されている種々の情報から、ファイルの内容に対応する画像データなどの情報を取得する。他の装置としては、例えばユーザ端末10が挙げられる。
ファイル取得部201は、取得したファイルの内容に対応する画像データなどの情報を、ファイルDB208に格納する。
【0041】
要求情報取得部202は、ユーザ端末10を介してユーザの要求を示す要求情報を取得する。具体的には、要求情報取得部202は、ユーザにユーザ端末10を介して要求を入力させ、ユーザが入力した要求情報を、通信回線80を介して取得する。
なお、要求情報取得部202が要求情報を取得する方法は、上記方法に限定されるものではない。
【0042】
会議情報取得部203は、ファイル管理サービスを利用しながら行われた遠隔会議についての会議情報を取得する。具体的には、会議情報取得部203は、他の装置から受信した種々の情報から、会議情報を取得する。なお、会議情報には、例えば、遠隔会議の識別情報の他に、遠隔会議が行われた時刻を示す会議時刻情報などが含まれる。
会議情報取得部203は、取得した会議情報を、会議DB209に格納する。
【0043】
参加者情報取得部204は、ファイル管理サービスを利用するユーザのうちの、遠隔会議に参加しているユーザのユーザ情報を取得する。具体的には、参加者情報取得部204は、ユーザDB210に格納されているユーザ情報の中から、遠隔会議の参加者のユーザ情報を取得する。例えば、ユーザDB210に格納されているユーザ情報の中から、遠隔会議の参加者として、遠隔会議を行うユーザ同士を対応付けるための情報が一致するユーザのユーザ情報が取得される。
参加者情報取得部204は、取得した遠隔会議の参加者のユーザ情報を、会議DB209に格納する。
【0044】
使用情報取得部205は、遠隔会議の際に使用された使用ファイルに関する使用情報を取得する。具体的には、使用情報取得部205は、要求情報取得部202に取得された要求情報に基づいて、使用情報を取得する。なお、使用情報には、例えば、使用ファイルの識別情報の他に、使用ファイルが使用された時刻を示す情報や、使用ファイルを使用したユーザを示す情報などが含まれる。
使用情報取得部205は、取得した使用情報を、会議DB209に格納する。
【0045】
共有候補出力部206は、共有ファイルの候補を特定し、この共有ファイルの候補に関する情報をユーザ端末10へ出力する。具体的には、共有候補出力部206は、会議DB209に格納されている遠隔会議に関する情報に基づいて、ファイル管理サービスにて使用することが可能なファイルの中から、共有ファイルの候補を特定する。共有候補出力部206は、共有ファイルの候補に関する情報を、通信部13を介してユーザ端末10へ出力する。
【0046】
本実施形態の場合、共有ファイルの候補には、参加者が遠隔会議の際に使用した使用ファイルが含まれる。また、共有ファイルの候補に、参加者が遠隔会議の際に使用しなかったファイル(以下「未使用ファイル」という。)が含まれてもよい。
【0047】
ここで、ファイル管理サービスにて使用することが可能なファイルの分類について説明する。
図6は、ファイルの分類の一例であり、(A)は参加者による使用に基づいたファイルの分類の一例、(B)は使用ファイルの分類の一例、(C)は関連ファイルの分類の一例である。
【0048】
図6(A)において、ファイル管理サービスにて使用することが可能なファイル300は、参加者の操作に応じて分類される。
本実施形態の場合、ファイル300は、遠隔会議の際に使用された使用ファイル310と、遠隔会議の際に使用されなかった未使用ファイル320とに分けられる。
また、未使用ファイル320は、参加者が遠隔会議の際に使用しなかったが使用ファイル310に関連するファイル(以下、「関連ファイル」という。)330と、使用ファイル310に関連しないファイル(以下、「非関連ファイル」という。)340とに分けられる。
【0049】
図6(B)において、使用ファイル310は、複数の参加者の各々に対して遠隔会議後に共有されるか否かに基づいて、さらに分類される。
本実施形態の場合、使用ファイル310は、複数の参加者の各々に対して遠隔会議後に共有される共有ファイル311と、複数の参加者の各々に対して遠隔会議後に共有されないファイル(以下、「非共有ファイル」という。)312とに分けられる。具体的には、例えば、共有ファイルの候補として特定された使用ファイル310の中から、参加者によって共有すると指定された共有ファイル311と、参加者によって共有すると指定されていない非共有ファイル312とに分けられる。
その他、例えば、共有ファイルの候補として特定された使用ファイル310の中から、参加者によって共有しないと指定されていない共有ファイル311と、参加者によって共有しないと指定された非共有ファイル312と、に分けられる。
【0050】
また、複数の参加者の各々に対して遠隔会議後に共有されるか否かに基づいて、共有ファイル311のページや、共有ファイル311の各ページ内の箇所が分類されてもよい。
例えば、共有ファイル311は、複数の参加者の各々に対して遠隔会議後に共有されるページ(以下、「共有ページ」という。)313と、複数の参加者の各々に対して遠隔会議後に共有されないページ(以下、「非共有ページ」という。)314とに分けられる。
また、例えば、共有ページ313は、複数の参加者の各々に対して遠隔会議後に共有される箇所(以下、「共有箇所」という。)315と、複数の参加者の各々に対して遠隔会議後に共有されない箇所(以下、「非共有箇所」という。)316とに分けられる。
【0051】
図6(C)において、関連ファイル330は、使用ファイル310と同様に、複数の参加者の各々に対して遠隔会議後に共有されるか否かに基づいて、さらに分類される。
本実施形態の場合、関連ファイル330は、複数の参加者の各々に対して遠隔会議後に共有される共有ファイル331と、複数の参加者の各々に対して遠隔会議後に共有されない非共有ファイル332とに分けられる。
また、例えば、共有ファイル331は、複数の参加者の各々に対して遠隔会議後に共有される共有ページ333と、複数の参加者の各々に対して遠隔会議後に共有されない非共有ページ334とに分けられる。
さらに、例えば、共有ページ333は、複数の参加者の各々に対して遠隔会議後に共有される共有箇所335と、複数の参加者の各々に対して遠隔会議後に共有されない非共有箇所336とに分けられる。
【0052】
図5に示す共有結果出力部207は、共有ファイルを、複数のユーザ端末10の各々へ出力する。具体的には、共有結果出力部207は、共有ファイルを特定し、この共有ファイルを、共有に係る条件を満たす場合に、通信部13を介して複数のユーザ端末10の各々へ出力する。
【0053】
共有に係る条件としては、共有ファイルの候補について、共有ファイルに関する設定が完了していることが一例に挙げられる。具体的には、例えば、共有に係る条件として、複数の参加者の全員が、共有ファイルの候補について共有ファイルに関する設定が完了したことが挙げられる。ここで、「共有ファイルに関する設定」は、例えば共有ファイルや共有ページ、共有箇所を指定して設定することである。なお、共有ファイルに関する設定として、非共有ファイルや非共有ページ、非共有箇所を指定して設定することでもよく、共有する宛先を指定して設定することでもよい。
その他、共有に係る条件としては、複数の参加者の各々に対して共有ファイルを共有させる指示を受け付けたことが一例に挙げられる。具体的には、例えば、共有に係る条件として、複数の参加者の各々に対して共有ファイルを共有させる指示を参加者から受け付けるためのボタンが、遠隔会議の招集者、責任者または参加者によって選択されたことが挙げられる。
なお、共有に係る条件は、1つの条件のみが用意されてもよいし、2つ以上の条件が用意されてもよい。
【0054】
また、共有結果出力部207は、共有ファイルを複数のユーザ端末10の各々へ出力する前に、共有候補出力部206が特定した共有ファイルの候補に含まれるファイルについて、共有ファイルに関する設定について通知を行う。具体的には、共有結果出力部207は、共有ファイルを複数のユーザ端末10の各々へ出力する前に、通知に係る条件を満たすか否かを判断する。通知に係る条件を満たす場合、共有結果出力部207は、共有ファイルの候補に含まれる使用ファイルを遠隔会議の際に使用した参加者とは異なる他の参加者に対して、共有ファイルに関する設定について通知を行う。なお、共有ファイルに関する設定についての通知は、他の参加者に対してユーザ端末10を介して絵、音、光等を用いて通知してもよいし、他の参加者宛に電子メール等の送信により通知してもよい。
【0055】
通知に係る条件としては、遠隔会議の終了から予め定められた時間が経過したが、共有ファイルの候補について、共有ファイルに関する設定が完了していないことが一例に挙げられる。具体的には、例えば、通知に係る条件として、共有ファイルの候補に含まれる使用ファイルについて、遠隔会議の際に使用した参加者によって共有ファイルに関する設定が期日までに完了されなかったことが挙げられる。
その他、通知に係る条件としては、通知を行う他の参加者に対して、共有ファイルに関する設定を行う権限が付与されていることが一例に挙げられる。共有ファイルに関する設定を行う権限が付与されている他の参加者は、例えば遠隔会議の開催者、管理者、責任者の他、ユーザ情報が使用ファイルを使用していた参加者のユーザ情報と関連のある参加者などが挙げられる。
また、通知に係る条件としては、通知を行う他の参加者に対して、共有ファイルの候補に含まれる使用ファイルについて、編集などの操作を行う権限が予め付与されていることが一例に挙げられる。編集などの操作を行う権限が付与されている他の参加者は、例えばファイルの作成者の他、ユーザ情報が使用ファイルを使用していた参加者のユーザ情報と関連のある参加者などが挙げられる。
なお、通知に係る条件は、1つの条件のみが用意されてもよいし、2つ以上の条件が用意されてもよい。通知に係る条件は、予め定められた条件の一例である。
【0056】
ファイルDB208は、ファイル取得部201が取得したファイルの内容に対応する画像データなどの情報を記憶し蓄積する。
会議DB209は、遠隔会議に関する情報を記憶している。具体的には、会議DB209は、会議情報取得部203が取得した会議情報と、参加者情報取得部204が取得した遠隔会議の参加者のユーザ情報と、使用情報取得部205が取得した使用情報とを、対応付けて記憶し蓄積する。
ユーザDB210は、ファイル管理サービスを利用するユーザについてのユーザ情報を記憶している。具体的には、ユーザDB210は、ファイル管理サービスを利用しているユーザを特定するユーザ情報を記憶し蓄積する。このユーザ情報には、例えば、ユーザ名、パスワード、生体情報、所属、付与されている権限などの情報が含まれる。
【0057】
〔遠隔会議サーバ30の機能構成〕
遠隔会議サーバ30は、ユーザ端末10からの要求に応じて、遠隔会議の開始および終了、遠隔会議の際にユーザ端末10の表示部15に表示されている画像の共有等の処理を実行する。また、遠隔会議サーバ30は、遠隔会議自体の情報や、遠隔会議の参加者を特定する情報等の各種の情報を、ファイル管理サーバ20へ提供してもよい。
本実施形態では、2次記憶部12が遠隔会議に関する情報等を記憶し、通信部13が他の装置からの要求等を受信したり、要求された遠隔会議に関する情報等を送信したりする。
【0058】
〔共有ファイルを共有させる処理〕
遠隔会議が終了した後に、使用ファイルを含む共有ファイルを、複数のユーザ端末10の各々へ出力する場合の処理例を説明する。
図7は、本実施形態に係るファイル管理サーバ20が共有ファイルを共有する処理の流れを示したフロー図である。
図7では、ファイル管理サーバ20にて特定された共有ファイルの候補を、ユーザ端末10を介して参加者に提示する場合を例としている。
【0059】
まず、ファイル管理サーバ20が、遠隔会議に関する情報を取得する(S1)。具体的には、会議情報取得部203が、遠隔会議に関する情報として、遠隔会議が行われた時刻を示す会議時刻情報を含む会議情報を取得する。また、参加者情報取得部204が、遠隔会議に関する情報として、遠隔会議の参加者のユーザ情報を取得する。また、使用情報取得部205が、遠隔会議に関する情報として、遠隔会議の際に使用されたファイルの使用情報を取得する。
【0060】
この処理例では、ファイル管理サーバ20が、ファイル管理サービスを提供する操作画面500(図4(B)参照)に対するユーザの操作に基づいて遠隔会議に関する情報を取得する場合を想定する。具体的には、ファイル管理サーバ20は、ファイル管理サービスを利用しながら行われる遠隔会議について、会議情報や参加者情報をユーザ端末10から取得する。
【0061】
ここで、ファイル管理サービスを利用しながら行われる遠隔会議について、参加者のユーザ端末10の表示部15に表示される画面について、図8図10を用いて説明する。
図8は、本実施形態が適用される操作画面500の表示の他の例を示す図であり、(A)は遠隔会議の会議情報の入力を受け付ける画面の一例、(B)は遠隔会議の参加者情報の入力を受け付ける画面の一例を示している。
【0062】
本実施形態の場合、会議開始ボタン553(図4(B)参照)が選択された場合、図8(A)に示すように、遠隔会議の開始に関する情報の入力を受け付ける開始画面600が操作画面500に表示される。
図8(A)に示す表示例では、開始画面600は、遠隔会議の特定に用いられる情報の入力を受け付ける入力欄601と、遠隔会議の際に使用した使用ファイルの共有を承諾する指示を受け付ける承諾ボタン602と、遠隔会議の開始に関する情報の入力を中止する処理の実行の指示を受け付ける入力中止ボタン603とを含む。
【0063】
入力欄601は、ファイル管理サービスを利用するユーザのうち、遠隔会議を行うユーザ同士を対応付けるための情報の入力を受け付ける。具体的には、入力欄601は、ファイル管理サービス内で定められたキーワードの入力を受け付ける。
例えば、遠隔会議の参加者のうちの最初に承諾ボタン602を選択した参加者によって入力された文字列などを、ファイル管理サービス内で定められたキーワードにしてもよい。また、例えば、ファイル管理サーバ20によってファイル管理サービス内で遠隔会議の予約が行われた場合に付与される文字列などを、ファイル管理サービス内で定められたキーワードにしてもよい。
【0064】
図8(A)に示す表示例では、入力欄601は、ファイル管理サービス内で定められたキーワードとして、ルームナンバーの入力を受け付ける。ここで、「ルームナンバー」は、遠隔会議を特定する会議番号であって、遠隔会議の参加者が集合する仮想の会議室の会議室番号に相当する。
本実施形態の場合、遠隔会議に参加するユーザ同士の間で、ファイル管理サービス内で定められたキーワードが確認される。例えば、ファイル管理サービス内で定められたキーワードを知っている一のユーザが、このキーワードを知らない他のユーザに対して、キーワードを伝達する。また、ファイル管理サーバ20が、遠隔会議の参加者の候補に含まれるユーザに対して、ファイル管理サービス内で定められたキーワードを通知してもよい。
【0065】
承諾ボタン602は、ファイル管理サービスを利用するユーザのうち、入力欄601に入力されたルームナンバーが一致する他のユーザに対して、遠隔会議の際に使用した使用ファイルを共有することを承諾する旨を受け付ける。
本実施形態において、ユーザが、ルームナンバーを入力欄601に入力し、承諾ボタン602を選択した場合、ルームナンバーによって特定される遠隔会議に参加している参加者と特定される。
【0066】
入力中止ボタン603は、ファイル管理サービスを利用するユーザのうち、入力欄601に入力されたルームナンバーが一致する他のユーザに対して、遠隔会議の際に使用した使用ファイルを共有する処理の実行を中止する旨を受け付ける。
本実施形態において、入力中止ボタン603が選択された場合、開始画面600の表示が解除され、開始画面600が非表示となる。
【0067】
また、本実施形態の場合、承諾ボタン602が選択された場合、図8(B)に示すように、遠隔会議の参加者に関する情報の入力を受け付ける参加者情報画面610が操作画面500に表示される。図8(B)では、遠隔会議の開催者であって管理者であるユーザAのユーザ端末10に表示される参加者情報画面610を例としている。
参加者情報画面610は、参加している遠隔会議の会議名に相当する情報が表示される会議名欄611と、参加者の権限に関する情報が表示される権限欄612と、遠隔会議の他の参加者について参加者名に相当する情報が表示される参加者名欄613とを含む。また、参加者情報画面610には、遠隔会議の管理者の権限(以下「管理者権限」という。)を委譲する指示を受け付ける委譲ボタン614と、遠隔会議から他の参加者を除外する指示を受け付ける除外ボタン615とが表示されている。また、参加者情報画面610には、遠隔会議に参加していない他のユーザを招待する指示を受け付ける招待ボタン616と、参加している遠隔会議から退出する指示を受け付ける退出ボタン617とが表示されている。
【0068】
会議名欄611は、参加している遠隔会議の特定に用いられる情報が表示される領域である。図8(B)に示す例では、参加している遠隔会議に対応付けられているルームナンバーとして、入力欄601(図8(A)参照)に入力されていた「123」が表示されている。
権限欄612は、参加者情報画面610に対して操作を行う参加者に付与されている権限についての情報が表示される領域である。図8(B)では、参加者情報画面610に対して操作を行うユーザAに、管理者権限が付与されている旨が表示されている。
参加者名欄613は、参加者が参加している遠隔会議の他の参加者の特定に用いられる情報が表示される領域である。図8(B)では、ファイル管理サーバ20が保持しているユーザ情報に含まれる、ユーザBおよびユーザCのそれぞれのユーザ名が表示され、ユーザAが参加している遠隔会議の他の参加者がユーザBおよびユーザCであることが示されている。
【0069】
図8(B)に示す例では、委譲ボタン614および除外ボタン615は、参加者名欄613ごとに関連付けて表示されている。一の委譲ボタン614が選択された場合は、一の委譲ボタン614に対応する参加者名欄613に表示された他の参加者に管理者権限が委譲される。また、一の除外ボタン615が選択された場合には、一の除外ボタン615に対応する参加者名欄613に表示された他の参加者を遠隔会議から退出させる。
【0070】
その他、図8(B)に示す例では、招待ボタン616が選択された場合、ユーザAが参加している遠隔会議に他のユーザを招待する。具体的には、例えば、招待ボタン616が選択された場合、他のユーザに対して、ユーザAが参加している遠隔会議に招待する旨の通知が行われる。
また、退出ボタン617が選択された場合、ユーザAを遠隔会議から退出させる。具体的には、例えば、退出ボタン617が選択された場合、ユーザAを遠隔会議から退出させ、参加者情報画面610の表示が解除される。
【0071】
図9は、本実施形態に係るユーザ端末10の表示部15の表示の他の例を示す図であり、表示部15の表示を他のユーザ端末10の表示部15に同期して表示させる画面の一例を示している。ここで、図9では、遠隔会議の開催者であって管理者であるユーザAのユーザ端末10に表示されている操作画面500を例としている。
図9に示す例では、遠隔会議の終了時刻を記録する処理の実行の指示を受け付ける会議終了ボタン554を含むツールバー550が表示されている。
本実施形態の場合、図8(A)に示す承諾ボタン602が選択された場合、開始画面600(図8(A)参照)に代えて、参加者情報画面610が操作画面500に表示される。なお、参加者情報画面610の表示サイズや表示位置などの表示態様は、図9の例に限定されず、ユーザによって変更されてもよい。
【0072】
図10は、本実施形態に係るユーザ端末10の表示部15の表示の他の例を示す図であり、他のユーザ端末10の表示部15の表示が同期して表示された画面の一例を示している。ここで、図10では、遠隔会議の参加者であるユーザBまたはユーザCのユーザ端末10に表示されている画面を例としている。
図10に示す表示例では、本実施形態に係るユーザ端末10の表示部15には、遠隔会議サービスを利用する際の画面が表示されている。具体的には、表示部15に、他のユーザ端末10の表示部15の表示が同期して表示される同期スペース710と、参加者などの遠隔会議の情報が表示される会議情報欄720とを含む、遠隔会議サービスを提供する遠隔会議画面700が表示される。
【0073】
同期スペース710は、他のユーザ端末10の表示部15の表示として、他のユーザの操作画面500などが同期して表示される領域である。
図10に示す例では、他のユーザ端末10の表示部15の表示として、ユーザAの操作画面500が同期して表示されている。同期して表示されたユーザAの操作画面500には、参加者情報画面610(図9参照)に代えて会議情報画面620が表示されている。
会議情報画面620には、遠隔会議を行うユーザ同士を対応付けるためにファイル管理サービス内で定められたキーワードとして、例えばユーザAが参加している遠隔会議に対応付けられているルームナンバーが表示されている。
なお、他のユーザ端末10の表示部15の表示として、図9に示したユーザAの操作画面500がそのまま表示されてもよい。
【0074】
本実施形態の場合、遠隔会議画面700が表示された状態にて、ファイル管理サービスを利用することが可能である。具体的には、例えば遠隔会議画面700にて他のユーザ端末10の表示部15の表示を参照しながら、ファイル管理サービスを利用して自分がファイル管理サーバ20に格納したファイルを使用することが可能である。
【0075】
次に、ファイル管理サーバ20が、使用ファイルを特定する(S2)。具体的には、共有候補出力部206が、使用情報取得部205によって取得された使用情報に基づいて、ファイル管理サービスにて使用することが可能なファイルの中から、遠隔会議の際に使用された使用ファイルを特定する。
【0076】
ここで、使用情報取得部205によって取得された使用情報について説明する。
図11は、使用情報の一例を示した図である。
図11では、ユーザAとユーザBとユーザCとが、遠隔会議の際にファイル管理サービスを利用してファイル管理サーバ20に格納したファイルを使用した場合を例としている。
【0077】
本実施形態の場合、使用情報は、遠隔会議の際にファイルを使用したユーザを示す「ユーザ名」と、ユーザによって使用されたファイルを示す「使用ファイル名」と、ユーザがファイルを使用した時刻を示す「使用時刻」とが対応付けられた情報である。
「ユーザ名」には、遠隔会議の参加者の中から遠隔会議の際にファイルを使用した参加者を特定する情報として、ファイル管理サーバ20が保持しているユーザ情報に含まれるファイルを使用した参加者のユーザ名が反映される。「使用ファイル名」には、遠隔会議の際に使用されたファイルの識別情報として、使用されたファイルに対応付けられているファイル名が反映される。「使用時刻」には、遠隔会議の際のファイルの使用状況を示す情報として、ファイルが使用された時刻が反映される。
【0078】
図11に示す例では、ユーザAが、2023/1/23 13:59にファイル「契約書」を使用し、2023/1/23 14:02にファイル「秘密保持契約書」を使用したことが示されている。また、ユーザBが、2023/1/23 14:15にファイル「仕様書」を使用し、2023/1/23 14:28にファイル「見積書」を使用したことが示されている。また、ユーザCが、2023/1/23 14:24にファイル「図面」を使用したことが示されている。
【0079】
次に、ファイル管理サーバ20が、共有ファイルの候補を特定する(S3)。具体的には、共有候補出力部206が、少なくとも使用ファイルを含む共有ファイルの候補を特定する。そして、共有候補出力部206が、特定した共有ファイルの候補に関する情報を、遠隔会議の参加者の各々に対して提示する。
この処理例では、ファイル管理サーバ20にて特定された共有ファイルの候補に関する情報は、遠隔会議の参加者のユーザ端末10に提示される。
【0080】
ここで、遠隔会議の参加者のユーザ端末10に提示される共有ファイルの候補に関する情報について説明する。
図12は、本実施形態が適用される操作画面500の表示の他の例を示す図であり、共有ファイルの候補を提示する画面の一例を示している。
図12では、ユーザAのユーザ端末10に表示されている操作画面500を例としている。
【0081】
図12に示す例では、共有ファイルの候補を提示する提示画面800が操作画面500に表示される。提示画面800には、共有ファイルの候補に含まれる使用ファイルを表示する候補表示欄810と、共有ファイルの候補に含まれるファイルのページの指定を一括して受け付ける一括指定ボタン820とが含まれる。また、提示画面800には、指定されたページの全体の共有を停止させる指示を受け付けるページ停止ボタン830と、指定されたページの一部の共有を停止させる指示を受け付ける一部停止ボタン840とが含まれる。また、提示画面800には、共有ファイルの候補に含まれる他の参加者である他のユーザの使用ファイルを追加して表示させる指示を受け付ける追加表示ボタン850と、共有ファイルに関する設定を完了させる指示を受け付ける完了ボタン860と、共有ファイルに関する設定を中止する処理の実行の指示を受け付ける設定中止ボタン870とを含む。
【0082】
候補表示欄810には、ユーザが遠隔会議に参加しながら使用した使用ファイルについての情報が表示される。具体的には、候補表示欄810には、ユーザが遠隔会議に参加しながら使用した使用ファイルのページに対応する画像が表示される。
ページに対応する画像は、それぞれ対応するページの選択を受け付ける。ページに対応する画像は、例えばページの画像データにより表される画像を縮小した画像であり、使用ファイルにおけるページ数が関連づけて表示されている。
また、ページに対応する画像だけでなく、使用ファイルのファイル名や、使用したユーザのユーザ名、使用ファイルが使用された時刻などを関連づけて表示してもよい。
【0083】
本実施形態の場合、ユーザが、ユーザ端末10を介して、共有ファイルの候補について共有ファイルに関する設定を行う。例えば、ユーザは、使用ファイルごとや、使用ファイルのページごと、使用ファイルの各ページ内の箇所ごとに、共有ファイルに関する設定を行う。
【0084】
次に、ファイル管理サーバ20が、共有ファイルに関する設定を受け付ける(S4)。具体的には、共有結果出力部207が、要求情報取得部202によって取得された要求情報に基づいて、共有ファイルに関する設定を受け付ける。
そして、ファイル管理サーバ20が、共有ファイルを出力し(S5)、処理を終了する。具体的には、共有結果出力部207が、共有ファイルに関する設定に基づいて、共有ファイルを特定し、この共有ファイルを複数のユーザ端末10の各々へ出力し、処理を終了する。
【0085】
ここで、遠隔会議の複数の参加者の各々に対して共有された共有ファイルの表示態様について説明する。
図13は、本実施形態が適用される共有ファイル900の一例を示す図である。
図13に示す例では、少なくとも使用ファイルを含む複数のファイルが1つのファイルとして束ねられた共有ファイル900に、ファイルのページに対応するページ画像901が含まれる。また、共有ファイル900に、各ファイルを識別させる識別画像910と、使用されたページを通知する通知画像920とが含まれる。
【0086】
共有ファイル900は、ファイルの各々の使用状況に応じて複数のファイルが1つのファイルとして束ねられている。換言すると、共有ファイル900は、複数のファイルが使用状況に基づいて並べられ、1つのファイルとして束ねられている。図13の例では、各ファイルの使用時刻に基づいて複数のファイルが並べられ、1つのファイルとして束ねられている。
ページ画像901は、共有ファイル900に含まれるページに対応する画像である。図13の例では、ページ画像901として、ユーザAの使用ファイル「契約書」の最初のページに対応する画像が表示されている。
【0087】
識別画像910は、各使用ファイルの最初のページに関連付けて表示される。換言すると、識別画像910は、共有ファイル900に含まれる使用ファイルの各々に対応させて表示される。識別画像910には、対応する使用ファイルの属性を示す属性情報が表示されている。
図13に示す例では、属性情報として、対応する使用ファイルのファイル名とともに、対応する使用ファイルを遠隔会議の際に使用した参加者のユーザ名、または対応する使用ファイルについて共有ファイルに関する設定を行ったユーザのユーザ名を含む識別画像910が表示されている。
また、識別画像910が選択された場合、対応する使用ファイルの最初のページが表示されるようにしてもよい。
【0088】
通知画像920は、遠隔会議の際に使用されたページに関連付けて表示される。通知画像920は、共有ファイル900に含まれるファイルの中で、遠隔会議の際に使用されなかったページに対して表示されない。共有ファイル900に含まれるファイルの中で、遠隔会議中に使用されたページと遠隔会議中に使用されなかったページとは、通知画像920の有無により、表示態様が異なる。
また、通知画像920が選択された場合、対応するページが表示されるようにしてもよい。
【0089】
〔共有ファイルに含まれるページの全体の共有停止〕
図14は、本実施形態が適用される操作画面500の表示の他の例を示す図であり、(A)は使用ファイルのページが指定された状態、(B)はページ停止ボタン830が選択された状態を示している。
図14では、ユーザAのユーザ端末10に表示されている操作画面500を例としている。
【0090】
使用ファイルのページがユーザによって指定された場合、図14(A)に示すように、それぞれのページに対応する画像を取り囲む枠の画像811が表示される。例えば、ファイル「契約書」の1ページ目に対応する画像およびファイル「秘密保持契約書」の1ページ目に対応する画像がユーザによって選択された場合、それぞれのページに対応する画像に対して画像811が表示される。
画像811は、ページに対応する画像の選択を受け付けたことを示すための画像である。画像811は、例えば選択を受け付けたページに対応する画像の輪郭を示す枠線により構成される。
【0091】
また、ページ停止ボタン830が選択された状態にて、使用ファイルのページがユーザによって指定された場合、図14(B)に示すように、それぞれのページに対応する画像を取り囲む枠の画像812と、それぞれのページの共有が停止される旨を通知するバッジ813とが表示される。例えば、ページ停止ボタン830が選択された後、ファイル「契約書」の1ページ目に対応する画像およびファイル「秘密保持契約書」の一括指定ボタン820がユーザによって選択される場合がある。この場合、ファイル「契約書」の1ページ目に対応する画像およびファイル「秘密保持契約書」のページに対応する画像の全てに対し、画像812とバッジ813とが表示される。
画像812は、共有を停止するページに対応する画像の選択を受け付けたことを示すための画像である。画像812は、例えば選択を受け付けたページに対応する画像の輪郭を示す枠線により構成される。
バッジ813は、選択されたページについて共有が停止されることを強調して通知するための画像である。
【0092】
図15は、指定されたページの全体の共有を停止する処理を説明するための図であり、(A)はページの全体の共有の停止に関する設定を受け付ける画面の一例、(B)はページの全体の共有が停止された共有ファイル900の一例を示している。
図15では、ユーザAの使用ファイル「契約書」の1ページ目について、ページの全体の共有を停止する場合を例としている。
【0093】
本実施形態の場合、図14(B)に示す状態にて、完了ボタン860が選択された場合、図15(A)に示すように、ページの全体の共有の停止に関する設定を受け付けるページ設定画面831が操作画面500に表示される。
図15(A)に示す例では、ページ設定画面831には、テキストメッセージの入力を受け付けるメッセージ入力欄832と、メッセージ入力欄832に入力されたメッセージを反映させるページに対応する画像が表示されるページ表示欄833とが含まれる。また、ページ設定画面831には、メッセージ入力欄832に入力されたテキストメッセージの反映を一括して受け付ける一括反映ボタン834が含まれる。また、ページ設定画面831には、ページの全体の共有の停止に関する設定を適用させる指示を受け付ける適用ボタン835と、ページの全体の共有の停止に関する設定について適用を中止する処理の実行の指示を受け付ける適用中止ボタン836とを含む。
【0094】
メッセージ入力欄832は、指定されたページの画像データの代わりに表示されるテキストメッセージの入力を受け付ける。
ページ表示欄833には、例えば、図14(B)にて指定された使用ファイルのページに対応する画像が表示される。ページ表示欄833に表示される画像を切り替えると、共有ファイル900(図13参照)において、ページ表示欄833の画像に対応するページの画像データの代わりに表示されるテキストメッセージが表示されるように、メッセージ入力欄832の表示も切り替わる。
【0095】
一括反映ボタン834が選択された場合、メッセージ入力欄832に表示されたテキストメッセージが、指定されている全てのページについて、ページの各々の画像データの代わりに表示されるように設定が反映される。
適用ボタン835が選択された場合、共有ファイルを共有する際に、ページの各々の画像データの代わりにメッセージ入力欄832に表示されたテキストメッセージを共有する設定が適用される。
また、適用中止ボタン836が選択された場合、ページの全体の共有の停止に関する設定について適用を中止させる。具体的には、例えば、適用中止ボタン836が選択された場合、画像データの代わりにテキストメッセージを共有する設定の適用を中止させ、ページ設定画面831の表示が解除される。
【0096】
本実施形態の場合、図15(A)に示す状態にて、適用ボタン835が選択された場合、図15(B)に示すように、ページの全体の共有を停止するページについて、画像データの代わりにテキストメッセージが表示された共有ファイル900が複数の参加者の各々に対して共有される。換言すると、共有するファイルであっても共有しないと指定されたページの内容は、複数の参加者の各々に対して共有されない。
図15(B)に示す例では、ページの全体の共有を停止するページに対応するページ画像902が表示されている。
ページ画像902は、共有ファイル900に含まれるページに対応する画像の代わりに、ページ設定画面831(図15(A)参照)にて設定されたテキストメッセージを表示する画像である。図15の例では、ページ画像902として、ユーザAの使用ファイル「契約書」の最初のページについて、ページの画像データの代わりにテキストメッセージ「このページは「ユーザA」さんによって共有が拒否されました。」が表示されている。
【0097】
〔共有ファイルに含まれるページの一部の共有停止〕
図16は、指定されたページの一部の共有を停止する処理を説明するための図であり、(A)はファイル「契約書」の1ページ目の一部の共有の停止に関する設定を受け付ける画面の一例、(B)はファイル「秘密保持契約書」の1ページ目の一部の共有の停止に関する設定を受け付ける画面の一例を示している。
図16では、ユーザAの使用ファイル「契約書」の1ページ目とファイル「秘密保持契約書」の1ページ目とについて、ページの一部の共有を停止する場合を例としている。
【0098】
本実施形態の場合、図14(A)に示す状態にて、一部停止ボタン840が選択された場合、図16(A)に示すように、ページの一部の箇所について共有の停止に関する設定を受け付ける箇所設定画面841が操作画面500に表示される。
図16(A)に示す例では、箇所設定画面841には、共有を停止させる箇所の指定を受け付けるページの内容に対応する画像が表示されている。また、箇所設定画面841に関連付けて、箇所設定画面841に表示されたページに対するユーザの指示を受け付けるメニューバー842が表示されている。
【0099】
箇所設定画面841には、ユーザによって指定された使用ファイルのページの内容に対応する画像が表示され、新たにプログラムを起動させずに表示される。ここで、箇所設定画面841は、ユーザがページの内容を理解できる程度の大きさに拡大して表示するものとする。箇所設定画面841の画像は、一般には、対応する画像811が付された画像よりも大きく表示される。また、箇所設定画面841の画像の解像度は、画像811が付された画像として表示されるサムネイル画像の解像度に比べて高くする態様がある。
【0100】
メニューバー842は、ページに対するユーザの操作を受け付ける領域であって、ページの編集の実行を受け付けるボタン画像が表示されている。文書の編集としては、ページの一部の箇所を覆う画像の追加などが挙げられる。
ページの一部の箇所を覆う画像は、ユーザによって指定された共有を停止させる箇所に追加される。ユーザによって指定された共有を停止させる箇所は、ユーザが指定した箇所設定画面841の領域に対応するページの箇所でもよいし、ユーザによって指定された文字や記号などが表示されている箇所でもよい。
ページの一部の箇所を覆う画像の形状は、円、楕円、正方形、長方形などの予め登録された形状でもよいし、ユーザが作成した形状であってもよい。また、ページの一部の箇所を覆う画像の表示サイズは、ユーザの指示に基いて変更されてもよい。
【0101】
また、本実施形態の場合、図16(A)に示す状態にて、表示ページの変更を受け付けるボタン画像(不図示)が選択された場合、図16(B)に示すように、箇所設定画面841の表示が切り替わる。具体的には、箇所設定画面841の表示が、例えばユーザAの使用ファイル「契約書」のうち指定されたページから、ユーザAの使用ファイル「秘密保持契約書」の指定されたページに切り替わる。
【0102】
図17は、選択されたページの一部の共有を停止する処理を説明するための図であり、(A)はファイル「契約書」の1ページ目の一部の共有の停止に関する設定を受け付けた画面を示す図であり、(B)はページの一部の共有が停止された共有ファイル900を示す図である。
図17では、ユーザAの使用ファイル「契約書」の1ページ目について、ページの一部の共有を停止する場合を例としている。
【0103】
本実施形態の場合、図16(A)に示す状態にて、ページの一部の箇所を覆う画像の追加が行われた場合、図17(A)に示すように、ページの一部の共有の停止に関する設定を受け付けた箇所設定画面841が操作画面500に表示される。
図17(A)に示す例では、箇所設定画面841には、ユーザによって指定された共有を停止させる箇所に画像が追加して表示され、ページの一部の箇所が隠されている。具体的には、箇所設定画面841には、ユーザによって指定された共有を停止させる箇所の内容を隠す処理が実行されたページに対応する画像のプレビューが表示されている。
【0104】
本実施形態の場合、図17(A)に示す状態にて、完了ボタン860が選択された場合、図17(B)に示すように、ページの一部の共有を停止するページについて、ページの一部の内容が隠された共有ファイル900が複数の参加者の各々に対して共有される。換言すると、共有するファイルであっても共有しないと指定されたページの一部の内容は、複数の参加者の各々に対して共有されない。
図17(B)に示す例では、ページの一部の共有を停止するページに対応するページ画像903が表示されている。
ページ画像903は、共有ファイル900に含まれるページに対応する画像に対して、箇所設定画面841(図17(A)参照)にて設定された箇所の内容を隠した画像である。図17の例では、ページ画像903として、ユーザAの使用ファイル「契約書」の最初のページについて、ページの一部の箇所を覆う画像が表示され、契約者の情報が隠されている。
【0105】
〔共有ファイルの候補に含まれる他の参加者の使用ファイルの提示〕
図18は、本実施形態が適用される操作画面500の表示の他の例を示す図であり、共有ファイルの候補を提示する画面の他の例を示している。
図18では、ユーザAが、他のユーザであるユーザCの使用ファイルについて共有ファイルに関する設定を行う権限を有している場合を例としている。
【0106】
本実施形態の場合、図12に示す状態にて、追加表示ボタン850が選択された場合を、図18に示すように、共有ファイルの候補に含まれる他のユーザが使用した使用ファイルについての候補表示欄810が設けられる。この候補表示欄810には、共有ファイルの候補に含まれる他のユーザの使用ファイルのうちの、共有ファイルに関する設定を行う権限を有している他のユーザの使用ファイルが表示される。図18に示す例では、共有ファイルに関する設定を行う権限として、編集などの操作を行う権限を有している他のユーザの使用ファイルが表示される。また、候補表示欄810に表示された他のユーザの使用ファイルについても共有ファイルに関する設定を受け付ける。
【0107】
図18に示す例では、ユーザCの使用ファイルについて共有ファイルに関する設定を行う権限を有しているユーザAに対して、共有ファイルの候補として、ユーザCによって遠隔会議の際に使用されたファイル「図面」が提示されている。これにより、ユーザAによって、ユーザCの使用ファイルであるファイル「図面」について共有ファイルに関する設定が行われることを図る。
【0108】
〔関連ファイルの共有〕
図19は、使用ファイルに関連する関連ファイルを共有する処理を説明するための図であり、(A)は関連ファイルの特定に関する設定を受け付ける画面の一例、(B)は共有ファイルに含める関連ファイルを確認させる画面の一例を示している。
図19では、ユーザAの使用ファイル「契約書」,「秘密保持契約書」に関連する関連ファイルを共有する場合を例としている。
【0109】
本実施形態の場合、使用ファイルについて共有ファイルに関する設定を行った状態にて、完了ボタン860(図12参照)が選択された場合、図19(A)に示すように、関連ファイルの特定に関する設定を受け付ける関連ファイル設定画面861が操作画面500に表示される。
図19(A)に示す例では、関連ファイル設定画面861には、共有ファイルに含まれる使用ファイルを表示する共有表示欄862と、関連ファイルとして特定する未使用ファイルと共有表示欄862に表示された使用ファイルとの関連性の設定を受け付ける関連性ボタン863,864,865とが含まれる。また、関連ファイル設定画面861には、関連ファイルの特定に関する設定を終了させる指示を受け付ける終了ボタン868と、関連ファイルの特定を中止する処理の実行の指示を受け付ける特定中止ボタン869とを含む。
【0110】
共有表示欄862は、共有ファイルに含まれる使用ファイルの特定に用いられる情報が表示される領域である。共有表示欄862には、例えば共有ファイルに含まれる使用ファイルのファイル名などが表示される。
関連性ボタン863,864,865の各々は、関連ファイルとして特定する未使用ファイルと共有表示欄862に表示された使用ファイルとの関連性ごとに設けられる。図19(A)に示す例では、関連性ボタン863,864,865のうち、関連性ボタン863がユーザによって選択されている。
【0111】
関連性ボタン863は、共有表示欄862に表示された使用ファイルが格納されているフォルダ内の未使用ファイルを関連ファイルとして特定する設定を受け付ける。
関連性ボタン863が選択された場合、使用ファイルが格納されているフォルダ内を検索範囲として、関連ファイルの特定が行われる。
【0112】
関連性ボタン864は、特定の属性が付与されている未使用ファイルを関連ファイルとして特定する設定を受け付ける。特定の属性として、一または複数の属性情報の選択を受け付ける画面であって、ユーザが指定することが可能な属性情報が示された画面を表示させる指示を受け付ける属性選択ボタン866が設けられてもよい。
関連性ボタン864が選択された場合、関連ファイルとして、ユーザによって指定された属性情報と一致または類似する属性情報が付与されている未使用ファイルが特定される。
【0113】
関連性ボタン865は、共有表示欄862に表示された使用ファイルのファイルアイコン520(図4(A)参照)の表示位置の近くのファイルアイコン520に対応する未使用ファイルを関連ファイルとして特定する設定を受け付ける。
関連性ボタン865が選択された場合、ワークスペース510(図4(A)参照)のうち、使用ファイルのファイルアイコン520の表示位置の近くの領域を検索範囲として、関連ファイルの特定が行われる。
なお、関連ファイルとして特定する未使用ファイルと共有表示欄862に表示された使用ファイルとの関連性の種類や関連性ボタンの数は、図19(A)に示す例に限られない。
【0114】
本実施形態の場合、関連ファイルの特定に関する設定を受け付け、終了ボタン868(図19(A)参照)が選択された場合、図19(B)に示すように、共有ファイルに含める関連ファイルを確認させる確認画面871が操作画面500に表示される。
確認画面871には、関連ファイルとして特定された未使用ファイルを表示する関連表示欄872と、関連表示欄872に表示された未使用ファイルを関連ファイルに確定する指示を受け付ける確定ボタン876とが含まれる。
関連表示欄872は、共有ファイルに含まれる関連ファイルについての情報が表示される領域である。関連表示欄872には、例えば関連ファイルとして特定された未使用ファイルのファイル名などが表示される。
【0115】
図19(B)には、共有ファイルに含める関連ファイルとして、使用ファイルのファイルアイコン520の近くのファイルアイコン520に対応する未使用ファイルが特定されている場合が示されている。この場合、確認画面871には、関連表示欄872と、確定ボタン876との他に、「使用ファイルのファイルアイコン520の近く」の範囲を表示する範囲表示欄873と、範囲を拡大させる指示を受け付ける拡大ボタン874と、範囲を縮小させる指示を受け付ける縮小ボタン875とが含まれる。
範囲表示欄873は、ワークスペース510(図4(A)参照)のうち、「使用ファイルのファイルアイコン520の近く」として、関連ファイルの特定を行った領域を表示する。換言すると、範囲表示欄873は、関連ファイルの特定の際に未使用ファイルを検索した範囲を表示する。
【0116】
図19(B)に示す例では、範囲表示欄873に表示されたワークスペース510(図4(A)参照)内には、使用ファイル「契約書」,「秘密保持契約書」の他にも、未使用ファイル「図面A」,「図面B」に対応する複数のファイルアイコン520(図4(A)参照)が表示されている。換言すると、図19(B)に示す例では、使用ファイルのファイルアイコン520の近くの範囲には、未使用ファイル「図面A」,「図面B」のファイルアイコン520が表示されている。未使用ファイル「図面A」,「図面B」が共有ファイルに含める関連ファイルとして特定され、この未使用ファイル「図面A」,「図面B」のファイル名が関連表示欄872に表示されている。
【0117】
図20は、共有ファイルに含める関連ファイルを確認させる画面の他の例を示す図であり、(A)は関連ファイルの特定を行う範囲を拡大した状態、(B)は関連ファイルの特定を行う範囲を縮小した状態を示す図である。
図20では、図19(B)に示す状態にて、「使用ファイルのファイルアイコン520の近く」の範囲を変更する指示を受け付けた場合を例としている。
【0118】
図19(B)に示す状態にて拡大ボタン874が選択された場合、図20(A)に示すように、「使用ファイルのファイルアイコン520の近く」の範囲が拡大され、関連ファイルが特定される。
図20(A)に示す例では、範囲表示欄873に表示されたワークスペース510(図4(A)参照)内には、使用ファイル「契約書」,「秘密保持契約書」のファイルアイコン520の他に、未使用ファイル「図面A」,「図面B」,「説明書」のファイルアイコン520が表示されている。換言すると、図20(A)に示す例では、使用ファイルのファイルアイコン520の近くの範囲には、未使用ファイル「図面A」,「図面B」,「説明書」のファイルアイコン520が表示されている。未使用ファイル「図面A」,「図面B」,「説明書」が共有ファイルに含める関連ファイルとして特定され、この未使用ファイル「図面A」,「図面B」のファイル名が関連表示欄873に表示されている。
【0119】
また、図19(B)に示す状態にて縮小ボタン875が選択された場合、図20(B)に示すように、「使用ファイルのファイルアイコン520の近く」の範囲が縮小され、関連ファイルが特定される。
図20(B)に示す例では、範囲表示欄873に表示されたワークスペース510(図4(A)参照)内には、使用ファイル「契約書」,「秘密保持契約書」のファイルアイコン520の他に、未使用ファイル「図面A」のファイルアイコン520が表示されている。換言すると、図20(B)に示す例では、使用ファイルのファイルアイコン520の近くの範囲には、未使用ファイル「図面A」のファイルアイコン520が表示されている。未使用ファイル「図面A」が共有ファイルに含める関連ファイルとして特定され、この未使用ファイル「図面A」のファイル名が関連表示欄873に表示されている。
【0120】
上述した例では、ユーザが共有するファイルを指定する際に、使用ファイルと関連ファイルとについて別個の画面が表示され、使用ファイルと関連ファイルとの間で表示形式が異なっていたが、この構成に限られない。使用ファイルと関連ファイルとが、ユーザが共有するファイルを指定する際に識別可能となるように表示されればよい。
図21は、本実施形態が適用される操作画面500の表示の他の例を示す図であり、共有ファイルの候補を提示する画面の他の例を示している。
図21では、ユーザAのユーザ端末10に表示されている操作画面500を例としている。
【0121】
図21に示す例では、提示画面800には、共有ファイルの候補として、使用ファイルとともに関連ファイルが提示されている。
関連ファイルを表示する候補表示欄810には、ユーザが遠隔会議に参加しながら使用していない未使用ファイルのうちの使用ファイルに関連する未使用ファイルである関連ファイルについての情報が表示される。関連ファイルについての情報として、例えば関連ファイルのページに対応する画像や、関連ファイルのファイル名などが表示される。また、関連ファイルについての情報として、例えば候補表示欄810に情報が表示されているファイルが関連ファイルであることを通知するテキストメッセージや記号、画像が表示されてもよい。
【0122】
関連ファイルを表示する候補表示欄810の表示態様は、使用ファイルを表示する候補表示欄810の表示態様と異ならせてもよい。
例えば、使用ファイルのページに対応する画像が表示される領域を示す枠線が実線であるのに対し、図21に示すように、関連ファイルのページに対応する画像が表示される領域を示す枠線を破線としてもよい。
その他、例えば、関連ファイルのページに対応する画像が表示される領域に付される色を、使用ファイルのページに対応する画像が表示される領域に付される色と異ならせてもよい。
【0123】
図22は、関連ファイルも共有する共有ファイル900の一例を示す図である。
図22では、ユーザAによって関連ファイル「図面A」が共有すると指定された場合を例としている。
本実施形態の場合、使用ファイルの他に、関連ファイルも共有すると指定された場合、図22に示すように、使用ファイルと関連ファイルとを含む複数のファイルが1つのファイルとして束ねられた共有ファイル900が複数の参加者の各々に対して共有される。
【0124】
図22に示す例では、共有ファイル900に、関連ファイルを強調させる強調画像930が含まれる。
強調画像930は、関連ファイルの最初のページに関連付けて表示される。換言すると、強調画像930は、共有ファイル900に含まれる関連ファイルの各々に対応させて表示される。強調画像930には、対応する関連ファイルの属性を示す属性情報が表示されている。
図22に示す例では、属性情報として、対応する関連ファイルのファイル名とともに、対応する関連ファイルについて共有ファイルに関する設定を行ったユーザのユーザ名を含む強調画像930が表示されている。
強調画像930が選択された場合、対応する関連ファイルの最初のページが表示されるようにしてもよい。
【0125】
強調画像930の表示態様は、使用ファイルの最初のページに関連付けて表示される識別画像910の表示態様と異なる。換言すると、共有ファイル900に含まれるファイルの中で、遠隔会議の際に使用されなかった未使用ファイルと、使用された使用ファイルとの間で、表示態様と異ならせる。
例えば、強調画像930に付される色を、識別画像910に付される色と異ならせる。その他、例えば、強調画像930の形状や表示サイズを、識別画像910の形状や表示サイズと異ならせてもよい。
【0126】
上述した例では、識別画像910や通知画像920、強調画像930の付箋状の画像が、共有ファイル900に含まれるページ画像からはみ出すように表示されていたが、この構成に限られない。
例えば、識別画像910や通知画像920、強調画像930の付箋状の画像が、ページ画像からはみ出さないように表示されてもよい。
その他、例えば、識別画像910や通知画像920、強調画像930の付箋状の画像に代えて、対応するファイルやページについての情報に基づいて、ページ画像の表示態様を異ならせてもよい。
【0127】
図23は、本実施形態が適用される共有ファイル900の他の例を示す図であり、(A)は遠隔会議の際に使用されたページのページ画像901が表示された状態、(B)は使用ファイルのうちの遠隔会議の際に使用されなかったページのページ画像904が表示された状態、(C)は関連ファイルに含まれるページのページ画像905が表示された状態を示す図である。
図23では、識別画像910や通知画像920、強調画像930が表示されない場合を例としている。
【0128】
図23(A)に示す例では、使用ファイルに含まれるページのうち、遠隔会議の際に使用されたページに対応するページ画像901が表示されている。また、ページ画像901を囲む画像941が表示されている。画像941は、例えばページ画像901の輪郭を実線で囲む画像ある。
【0129】
図23(B)に示す例では、使用ファイルに含まれるページのうち、遠隔会議の際に使用されなかったページに対応するページ画像904が表示されている。また、ページ画像904を囲む画像942が表示されている。
画像942の表示形態は、画像941(図23(A)参照)の表示形態とは異なる。画像942は、例えばページ画像904の輪郭を破線で囲む画像ある。
【0130】
図23(C)に示す例では、関連ファイルに含まれるページのページ画像905が表示されている。また、ページ画像905を囲む画像943が表示されている。
画像942の表示形態は、画像941(図23(A)参照)の表示形態や画像942(図23(B)参照)の表示形態とは異なる。画像943は、例えばページ画像905の輪郭を、画像941よりも太い実線で囲む画像ある。
なお、画像941,942,943は、互いに形状を異ならせる構成に限られず、画像941,942,943の各々に付される色を異ならせてもよい。
【0131】
上述した例では、少なくとも使用ファイルを含む複数のファイルが1つのファイルとして束ねられた状態で共有されているが、この構成に限られない。例えば、共有するファイルの各々が別個の状態で、複数の参加者の各々に共有されてもよい。
【0132】
〔共有ファイルに関する設定の通知の処理〕
共有ファイルの候補に含まれるファイルについて、共有ファイルに関する設定について通知する場合の処理例を説明する。
図24は、本実施形態に係るファイル管理サーバ20の共有結果出力部207が共有ファイルに関する設定について通知する処理の流れを示したフロー図である。
図24では、共有ファイルの候補に含まれる使用ファイルを遠隔会議の際に使用した参加者とは異なる他の参加者に対して、共有ファイルに関する設定について通知する場合を例としている。
【0133】
まず、共有結果出力部207が、共有ファイルの候補について、共有に係る条件を満たすか否かを判断する(S11)。
具体的には、共有結果出力部207は、共有ファイルの候補が共有に係る条件を満たすか否かを判断する。
共有に係る条件を満たす場合(S11でYES)、共有結果出力部207が、共有ファイルに関する設定について通知を行わず、共有ファイルを出力し(S15)、処理を終了する。
【0134】
S11にて、共有に係る条件を満たさない場合(S11でNO)、共有結果出力部207が、共有ファイルの候補について、通知に係る条件を満たすか否かを判断する(S12)。
通知に係る条件を満たさない場合(S12でNO)、共有結果出力部207が、共有ファイルの候補について、共有に係る条件を満たすか否かの判断を行う。
【0135】
S12にて、通知に係る条件を満たす場合(S12でYES)、共有結果出力部207が、共有ファイルに関する設定について通知を行う(S13)。具体的には、共有結果出力部207が、共有ファイルの候補に含まれる使用ファイルを遠隔会議の際に使用した参加者とは異なる他の参加者であって使用ファイルを指定する権限を有する他の参加者に対して、共有ファイルに関する設定について通知を行う。
【0136】
この処理例では、共有ファイルに関する設定について通知された他の参加者は、ユーザ端末10を介して、共有ファイルに関する設定を行う。具体的には、共有ファイルに関する設定について通知された他の参加者は、共有ファイルの候補に含まれる使用ファイルのうち、何らかの権限を有する使用ファイルについて、共有ファイルに関する設定を行う。
【0137】
次に、共有結果出力部207が、共有ファイルに関する設定を受け付ける(S14)。
そして、共有結果出力部207が、共有ファイルを出力し(S15)、処理を終了する。
具体的には、共有結果出力部207が、使用ファイルについて、要求情報取得部202によって取得された要求情報に基づき、通知した他の参加者による共有ファイルに関する設定を受け付ける。そして、共有結果出力部207は、遠隔会議中に使用ファイルを使用した参加者とは異なる他の参加者によって共有ファイルに関する設定が完了された場合、複数の参加者の全員が、共有ファイルの候補について共有ファイルに関する設定が完了したと特定する。共有結果出力部207は、共有ファイルに関する設定に基づいて、共有ファイルを特定し、この共有ファイルを複数のユーザ端末10の各々へ出力し、処理を終了する。
【0138】
上述した例では、遠隔会議の他の参加者に対して、共有ファイルに関する設定について通知が行われたが、遠隔会議に参加していなかったユーザに対して通知が行われてもよい。具体的には、遠隔会議に参加していなかったユーザであっても、例えば使用ファイルを作成したユーザや、ユーザ情報が使用ファイルを使用していた参加者のユーザ情報と関連のあるユーザに対して、共有ファイルに関する設定について通知が行われてもよい。
【0139】
<変形例1>
図25は、本実施形態が適用されるファイル共有システム2の構成の一例を示す図である。
本実施形態が適用されるファイル共有システム2は、ファイル共有システム1に対して、会議情報や参加者情報を、遠隔会議サーバ32から取得する点が異なる。以下、ファイル共有システム1と異なる点について説明する。ファイル共有システム1とファイル共有システム2とで、同じものについては同じ符号を用い、その詳細な説明は省略する。
【0140】
ファイル共有システム2は、ユーザ端末10と、データが提供されるファイル管理サーバ22と、データを提供する遠隔会議サーバ32とが、通信回線80を介して接続されることにより構成されている。
本実施形態の場合、データとして、遠隔会議自体の情報や遠隔会議の参加者を特定する情報等の各種の情報が、遠隔会議サーバ32からファイル管理サーバ22に提供される。換言すると、遠隔会議サーバ32が管理しているデータが、ファイル管理サーバ22に同期される。ファイル管理サーバ22と遠隔会議サーバ32とは、例えば、ファイル管理サーバ22および遠隔会議サーバ32が提供しているAPI(Application Programming Interface)を用いて連携される。
これにより、ファイル管理サーバ20が、ファイル管理サービスを提供する操作画面500(図4(B)参照)に対するユーザの操作に基づいて、遠隔会議サーバ32が管理する遠隔会議に関する情報を取得する必要がなくなる。また、ユーザが、ファイル管理サーバ20に遠隔会議に関する情報を取得させるための操作を行う必要がなくなる。
【0141】
<変形例2>
図26は、本実施形態が適用されるファイル共有システム3の構成の一例を示す図である。
本実施形態が適用されるファイル共有システム3は、ファイル共有システム1に対して、ファイル管理サーバ23が、遠隔会議サービスも提供する点が異なる。以下、ファイル共有システム1と異なる点について説明する。ファイル共有システム1とファイル共有システム3とで、同じものについては同じ符号を用い、その詳細な説明は省略する。
【0142】
ファイル共有システム3は、ユーザ端末10と、ファイル管理サービスと遠隔会議サービスとを提供するファイル管理サーバ23とが、通信回線80を介して接続されることにより構成されている。
本実施形態の場合、ファイル管理サーバ23が、各ユーザがユーザ端末10を介して参加する遠隔会議を管理する。具体的には、ファイル管理サーバ23が、ユーザ端末10からの要求に応じて、遠隔会議の開始および終了、遠隔会議の際にユーザ端末10の表示部15に表示されている画像の共有等の処理を実行する。
これにより、ファイル管理サーバ20が、自装置とは異なる装置から、遠隔会議に関する情報を取得する必要がなくなる。また、ユーザが、ファイル管理サービスを利用しながら遠隔会議を行う場合に、複数のサービスを利用する必要がなくなる。
【0143】
各実施形態におけるファイル共有システムが行う処理は、例えば、アプリケーションソフトウェアなどのプログラムとして用意される。各実施形態にてプロセッサの一例としてのCPU11aによって実行されるプログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスクなど)、光記録媒体(光ディスクなど)、光磁気記録媒体、半導体メモリなどのコンピュータが読取可能な記録媒体に記憶した状態で提供しうる。また、CPU11aによって実行されるプログラムは、インターネットなどの通信手段を用いて提供してもよい。
本明細書において、プロセッサとは、広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU:Central Processing Unit等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU:Graphics Processing Unit、ASIC:Application Specific Integrated Circuit、FPGA:Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。
また、プロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は、本実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、変更してもよい。
【0144】
(付記)
(((1)))
1または複数のプロセッサを備えるファイル共有システムであり、
前記1または複数のプロセッサは、
遠隔会議が行われた時刻を示す会議時刻情報を取得し、
前記遠隔会議に参加した複数の参加者の情報である参加者情報を取得し、
前記会議時刻情報を基に、前記遠隔会議の際に使用された使用ファイルを特定し、
少なくとも前記使用ファイルを含むファイルを、前記複数の参加者の各々に共有させる、
ファイル共有システム。
(((2)))
前記1または複数のプロセッサは、
特定された前記使用ファイルの中から、前記参加者が指定した当該使用ファイルを、前記複数の参加者に共有させること、
を特徴とする(((1)))に記載のファイル共有システム。
(((3)))
前記使用ファイルを指定する前記参加者は、前記遠隔会議中に当該使用ファイルを使用した参加者であること、
を特徴とする(((2)))に記載のファイル共有システム。
(((4)))
前記使用ファイルを指定する前記参加者は、前記遠隔会議中に当該使用ファイルを使用した参加者とは異なる他の参加者であって、当該使用ファイルを指定する権限を有する当該他の参加者であること、
を特徴とする(((2)))に記載のファイル共有システム。
(((5)))
前記ファイルには、前記使用ファイルと、前記遠隔会議の際に使用されなかった未使用ファイルとを含むこと、
を特徴とする(((1)))乃至(((4)))の何れかに記載のファイル共有システム。
(((6)))
前記未使用ファイルには、前記使用ファイルと関連する関連ファイルであること、
を特徴とする(((5)))に記載のファイル共有システム。
(((7)))
前記1または複数のプロセッサは、
特定された前記使用ファイルと前記関連ファイルとが、前記参加者が共有するファイルを指定する際に識別可能となるように表示すること、
を特徴とする(((6)))に記載のファイル共有システム。
(((8)))
前記1または複数のプロセッサは、
前記使用ファイルと前記関連ファイルとの間で、表示形式を異ならせること、
を特徴とする(((7)))に記載のファイル共有システム。
(((9)))
前記1または複数のプロセッサは、
前記複数の参加者の各々には共有しないファイルの指定を受け付け、
前記参加者が共有しないとしたファイルについては、前記複数の参加者の各々には共有しないこと、
を特徴とする(((1)))乃至(((8)))の何れかに記載のファイル共有システム。
(((10)))
前記1または複数のプロセッサは、
特定された前記使用ファイルであっても共有しないとしたファイルについては前記複数の参加者の各々には共有しないこと、
を特徴とする(((9)))に記載のファイル共有システム。
(((11)))
前記1または複数のプロセッサは、
共有するファイルであっても共有しないとした当該ファイルのページ、または共有しないとした当該ページの一部については前記複数の参加者の各々には共有しないこと、
を特徴とする(((9)))に記載のファイル共有システム。
(((12)))
前記1または複数のプロセッサは、
共有されたファイルの中で、前記使用ファイルと、前記遠隔会議の際に用いられなかった未使用ファイルとの間で、表示態様を異ならせること、
を特徴とする(((1)))乃至(((11)))の何れかに記載のファイル共有システム。
(((13)))
前記1または複数のプロセッサは、
共有されたファイルの中で、前記遠隔会議中に使用されたページと、当該遠隔会議中に使用されなかったページとの間で、表示態様を異ならせること、
を特徴とする(((1)))乃至(((12)))の何れかに記載のファイル共有システム。
(((14)))
前記1または複数のプロセッサは、
共有された複数の共有ファイルが表示部に表示されている際に、当該共有ファイルの各々に対応させて、当該共有ファイルの属性を示す属性情報を当該表示部に表示させること、
を特徴とする(((1)))乃至(((13)))の何れかに記載のファイル共有システム。
(((15)))
前記1または複数のプロセッサは、
少なくとも前記使用ファイルを含むファイルを、共有に係る条件を満たす場合に、複数の前記参加者の各々に共有させること、
を特徴とする(((1)))乃至(((14)))の何れかに記載のファイル共有システム。
(((16)))
前記共有に係る条件は、前記遠隔会議の全ての前記参加者が前記共有に関する設定を完了したことであること、
を特徴とする(((15)))に記載のファイル共有システム。
(((17)))
前記1または複数のプロセッサは、
前記遠隔会議中に前記使用ファイルを使用した参加者とは異なる他の参加者であって、当該使用ファイルを指定する権限を有する当該他の参加者が、前記設定を完了している場合、当該遠隔会議の全ての前記参加者が当該設定を完了したと特定すること、
を特徴とする(((16)))に記載のファイル共有システム。
(((18)))
前記1または複数のプロセッサは、
予め定められた条件を満たす場合、複数の前記参加者の各々に共有させる前に、前記他の参加者に、前記使用ファイルの前記設定について通知を行うこと、
を特徴とする(((17)))に記載のファイル共有システム。
【0145】
(((1)))の発明によれば、遠隔会議中に表示されたページのみを共有する場合と比較して、遠隔会議の内容を共有する作業を効率化させることができる。
(((2)))の発明によれば、使用されたファイルを全て共有する場合と比較して、遠隔会議の内容の中で必要な情報を共有する作業を効率化させることができる。
(((3)))の発明によれば、使用されたファイルを遠隔会議中に用いていない参加者に、共有するか否かを判断させる構成と比べて、遠隔会議の内容の中で必要な情報を選択する作業を効率化させることができる。
(((4)))の発明によれば、使用されたファイルを遠隔会議中に用いた参加者のみに共有するか否かを判断させる構成と比べて、遠隔会議の内容の中で必要な情報を選択する作業を効率化させることができる。
(((5)))の発明によれば、遠隔会議中に使用されたファイルのみを共有する場合と比較して、遠隔会議の内容を補足することができる。
(((6)))の発明によれば、遠隔会議中に使用されたファイルに関連するファイルを共有させることができる。
(((7)))の発明によれば、共有するファイルを指定する場合において、使用ファイルと関連ファイルとを一律の表示態様とする構成と比較して、使用ファイルと関連ファイルとを区別して選択する作業を効率化させることができる。
(((8)))の発明によれば、共有するファイルを指定する場合において、使用ファイルと関連ファイルとが同一の表示形式で表示される構成と比較して、使用ファイルと関連ファイルとを区別する作業を効率化させることができる。
(((9)))の発明によれば、参加者が遠隔会議後には共有したくない情報を、遠隔会議後に他の参加者に閲覧されることを防ぐことができる。
(((10)))の発明によれば、遠隔会議中に使用したファイルであっても遠隔会議後には共有したくないファイルの内容を、遠隔会議後に他の参加者に閲覧されることを防ぐことができる。
(((11)))の発明によれば、共有するファイルのうちの、一のファイルに含まれる一の情報は共有しないが、他の情報は共有させることができる。
(((12)))の発明によれば、共有されたファイルを閲覧する場合において、遠隔会議後に、遠隔会議中に使用されたファイルを参加者に通知することができる。
(((13)))の発明によれば、共有されたファイルを閲覧する場合において、遠隔会議後に、遠隔会議中に使用されたページを参加者に通知することができる。
(((14)))の発明によれば、共有されたファイルを閲覧する場合において、共有されたファイルに含まれるファイルの属性情報を参加者に通知することができる。
(((15)))の発明によれば、ファイルが共有されるまでに、遠隔会議の内容の情報を選別する期間を確保することができる。
(((16)))の発明によれば、ファイルが共有されるまでに、全ての参加者に遠隔会議の内容の情報を選別させることができる。
(((17)))の発明によれば、ファイルが共有されるまでに、遠隔会議の内容の情報を選別させることができる。
(((18)))の発明によれば、遠隔会議後に共有する情報の選別を促すことができる。
【符号の説明】
【0146】
1,2,3…ファイル共有システム、10…ユーザ端末、11a…CPU、15…表示部、20…ファイル管理サーバ、30…遠隔会議サーバ、201…ファイル取得部、202…要求情報取得部、203…会議情報取得部、204…参加者情報取得部、205…使用情報取得部、206…共有候補出力部、207…共有結果出力部、208…ファイルDB、209…会議DB、210…ユーザ情報DB、500…操作画面、520…ファイルアイコン、560…拡大画像、800…提示画面、831…ページ設定画面、841…箇所設定画面、861…関連ファイル設定画面、871…確認画面、900…共有ファイル、901,902,903,904,905…ページ画像、910…識別画像、920…通知画像、930…強調画像
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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