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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024100630
(43)【公開日】2024-07-26
(54)【発明の名称】手袋及び手袋の装着方法
(51)【国際特許分類】
   A41D 19/00 20060101AFI20240719BHJP
   A41D 19/015 20060101ALI20240719BHJP
【FI】
A41D19/00 C
A41D19/015 610Z
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2023013577
(22)【出願日】2023-01-16
(71)【出願人】
【識別番号】515089976
【氏名又は名称】株式会社Sun Blue Road
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 晴道
【テーマコード(参考)】
3B033
【Fターム(参考)】
3B033AA10
3B033AA11
3B033AA12
3B033AA15
3B033AB08
3B033AB09
3B033AB20
3B033AC03
(57)【要約】
【課題】本発明の目的は、手袋内に水が浸入しにくい新規な構成の手袋及び手袋の装着方法を提供する。
【解決手段】本発明の手袋は、手を覆う手被覆部と、前記手被覆部と一体的に接続している手首を覆う手首被覆部と、前記手首被覆部に備えられている手を挿入する開口部とを有し、前記開口部の一部もしくはその近傍を捻った状態で、前記手被覆部又は前記手首被覆部に固定可能な固定部を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
手を覆う手被覆部と、前記手被覆部と一体的に接続している手首を覆う手首被覆部と、前記手首被覆部に備えられている手を挿入する開口部とを有する手袋の前記開口部から手を挿入する工程と、
前記開口部の一部もしくはその近傍を摘み上げて、摘み上げた部分を半回転以上捻る工程と、
前記摘み上げた部分を捻った状態で前記手被覆部又は前記手首被覆部に固定する工程と、を含む手袋の装着方法。
【請求項2】
手を覆う手被覆部と、前記手被覆部と一体的に接続している手首を覆う手首被覆部と、前記手首被覆部に備えられている手を挿入する開口部とを有し、
前記開口部の一部もしくはその近傍を捻った状態で、前記手被覆部又は前記手首被覆部に固定可能な固定部を備える手袋。
【請求項3】
前記開口部は弾性体である請求項2に記載の手袋。
【請求項4】
前記固定部は、前記開口部もしくはその近傍に備えられた第1部材と、前記第1部材と係合可能な第2部材とを有する請求項2又は3に記載の手袋。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手袋及び手袋の装着方法に関する。
【背景技術】
【0002】
食器洗いや洗濯などの水仕事による手荒れを予防するために、水仕事中に手袋を装着することが行われている。水仕事で用いる手袋は、水仕事中に、手袋の手を挿入する開口部と手首との隙間から水が浸入しないことが好ましい。そこで、手袋の開口部と手首との密着性を向上させるために、手袋の手首を覆う手首被覆部を、面ファスナーを用いて手首に締め付けること(特許文献1)、手袋に略筒状の袖部を設けて、裾部の途中に絞りを設けること(特許文献2)が検討されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003-201608号公報
【特許文献2】特開2011-241496号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、面ファスナーを用いて手首被覆部を手首に締め付ける構成の手袋は、面ファスナーの結合部分にストレスがかかるため、水仕事中に面ファスナーが外れるおそれがあった。また、裾部の途中に絞りを設ける構成の手袋では、手首の太さが使用者によって異なるため、使用者によっては絞りをきつく感じる場合があり、また使用者によっては絞りが緩く水の浸入を防止することができない場合があった。
【0005】
従って、本発明の目的は、手袋内に水が浸入しにくい新規な構成の手袋及び手袋の装着方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の発明者は、手袋に手を挿入した後、前記開口部の一部もしくはその近傍を摘み上げて、摘み上げた部分を半回転以上捻り、その摘み上げた部分を捻って捻り部を形成した状態で手被覆部又は手首被覆部に固定することによって、手首被覆部を手首に安定して締め付けることができ、手袋内に水を長時間にわたって安定して浸入しにくくすることが可能となることを見出した。そして、互いに係合可能な第1部材と第2部材とを用意して、第1部材は手首被覆部の開口部側に、第2部材は手首被覆部の手被覆部側にそれぞれ配置することによって、手首被覆部の開口部近傍を捻った状態で容易に手首被覆部の手被覆部側に固定することが可能となることを見出して本発明を完成させた。
【0007】
従って、本発明は、手を覆う手被覆部と、前記手被覆部と一体的に接続している手首を覆う手首被覆部と、前記手首被覆部に備えられている手を挿入する開口部とを有する手袋の前記開口部から手を挿入する工程と、前記開口部の一部もしくはその近傍を摘み上げて、摘み上げた部分を半回転以上捻る工程と、前記摘み上げた部分を捻った状態で前記手被覆部又は前記手首被覆部に固定する工程と、を含む手袋の装着方法にある。
【0008】
また、本発明は、手を覆う手被覆部と、前記手被覆部と一体的に接続している手首を覆う手首被覆部と、前記手首被覆部に備えられている手を挿入する開口部とを有し、前記開口部の一部もしくはその近傍を捻った状態で、前記手被覆部又は前記手首被覆部に固定可能な固定部を備える手袋にもある。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、手袋内に水が浸入しにくい新規な構成の手袋及び手袋の装着方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の第1実施形態に係る手袋の正面図である。
図2図1に示す手袋の側面図である。
図3図1に示す手袋を手に装着した状態を説明する正面図である。
図4図3に示す手袋の側面図である。
図5】本発明の第2実施形態に係る手袋の正面図である。
図6図5に示す手袋の側面図である。
図7図5に示す手袋を手に装着した状態を説明する正面図である。
図8図7に示す手袋の側面図である。
図9】本発明の第3実施形態に係る手袋の正面図である。
図10図9に示す手袋の側面図である。
図11図9に示す手袋を手に装着した状態を説明する正面図である。
図12図11に示す手袋の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施形態に係る手袋及び手袋の装着方法を、添付図面を参照しながら説明する。
【0012】
[第1実施形態]
第1実施形態の手袋1aは、図1~2に示すように、手被覆部2と、手被覆部2と一体的に接続している手首被覆部3と、手首被覆部3に備えられている開口部4とを含む。手被覆部2は、手を覆う部分である。手首被覆部3は、手首を覆う部分である。開口部4は、手を挿入する部分である。手被覆部2及び手首被覆部3は、手及び手首を覆うことが可能であれば、その形状に制限はない。手首被覆部3は互いに係合可能な第1部材6と第2部材5とを有する。第1部材6は手首被覆部3の開口部4の近傍の外側面に配置されていて、第2部材5は手首被覆部3の手被覆部2側の外側面に配置されている。
【0013】
手被覆部2と手首被覆部3とは、同一の材料で形成されていてもよいし、異なる材料で形成されていてもよい。手被覆部2と手首被覆部3の材料は、特に制限はなく、通常の手袋に使用されている材料を用いることができる。手被覆部2及び手首被覆部3の材料としては、例えば樹脂、ゴムを用いることができる。樹脂の例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、塩化ビニルを挙げることができる。ゴムの例としては、天然ゴム、シリコンゴム、ウレタンゴム、ニトリルゴム、アクリルゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン-ブタジエンゴム、ポリエチレンゴムを挙げることができる。手首被覆部3は、開口部4の一部を容易に摘み上げて捻ることができるように、弾性体で形成されていることが好ましい。
【0014】
第1部材6及び第2部材5は、互いに係合可能であれば、その構成に特に制限はない。例えば第1部材6は紐であって、第2部材5は突起物であり、第1部材6を第2部材5に引っ掛けることによって、第1部材6と第2部材5とが係合するようにされていてもよい。また、第1部材6及び第2部材5として、フックやボタンなどを用いることができる。
【0015】
本実施形態の手袋1aは、次の装着方法によって手に装着することができる。
まず、手袋1aの開口部4から手を挿入する。次いで、第1部材6を開口部4の一部とともに摘み上げて、摘み上げた部分を捻る。摘み上げた部分を捻る回数は、開口部4の摘み上げられていない部分と手首との密着性が向上し、かつ第1部材6と第2部材5とを係合させることができる回数であれば、特に制限はなく、使用者の手首の太さ等に合わせて調整できる。開口部4を捻る回数は、例えば1~3回の自然数回である。次いで、摘み上げた部分を捻った状態のまま、第1部材6と第2部材5とを係合させて、摘み上げた部分を捻った状態で第2部材5(手被覆部2)に固定する。
【0016】
上記のようにして装着された手袋1aは、図3~4に示すように、開口部4の一部が捻じられた捻り部10とされた状態で手首被覆部3に固定される。開口部4の一部が捻り部10とされることによって、開口部4は絞られて、開口部4の捻り部10以外の部分と手首100との密着性が向上する。また、開口部4の一部を捻り部10として固定することによって、面ファスナーを用いて手首に締め付けた場合と比較して外れにくくなり、手首被覆部3を手首100に安定して密着させることができる。
【0017】
以上に説明したように、本実施形態の手袋1a及び手袋1aの装着方法によれば、手首被覆部3と手首とを安定して密着させることができるので、手袋内に水を長時間にわたって安定して浸入しにくくすることが可能となる。また、本実施形態の手袋1aでは、開口部4に備えられた第1部材6と、第1部材6と係合可能な第2部材5とを有するので、手首被覆部3の開口部4を捻った状態で容易に手首被覆部3に固定することが可能となる。
【0018】
[第2実施形態]
第2実施形態の手袋1bは、図5~6に示すように、第1部材6が手首被覆部3の開口部4近傍の内側面に配置されていること以外は、第1実施形態の手袋1aと同じである。このため、第1実施形態と同一の部分については、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0019】
本実施形態の手袋1bは、開口部4を捻る回数は、半回もしくは自然数回+半回である。捻る回数を半回プラスすることによって、図7~8に示すように、開口部4を捻った捻り部10の第1部材6aと第2部材5とを係合させることが可能となる。
【0020】
本実施形態の手袋1b及び手袋1bの装着方法によれば、第1実施形態の手袋1aと同様に、手首被覆部3と手首とを安定して密着させることができるので、手袋b内に水を長時間にわたって安定して浸入しにくくすることが可能となる。
【0021】
[第3実施形態]
第3実施形態の手袋1cは、図9~10に示すように、手首被覆部3の一部が開口部4を残して切り取られた切り抜き部7を有し、第1部材と第2部材とを有しないこと以外は、第1実施形態の手袋1aと同じである。このため、第1実施形態と同一の部分については、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0022】
本実施形態の手袋1cの装着方法では、図11図12に示すように、切り抜き部7と接する開口部4の開口縁部8を摘み上げて捻る。開口縁部8を捻る回数は、半回以上である。開口縁部8を捻ることにより開口部4が絞られて、開口部4と手首100との密着性が向上する。次いで、開口縁部8を捻った捻り部10と、手被覆部2の中指を被覆する部分とを係合させることにより、弾性部13を捻った状態で手被覆部2に固定する。こうして、手100に手袋cが装着される。
【0023】
本実施形態の手袋1c及び手袋1cの装着方法によれば、第1実施形態の手袋1aと同様に手袋内に、手首被覆部3と手首とを安定して密着させることができるので、水を長時間にわたって安定して浸入しにくくすることが可能となる。
【0024】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。例えば、本実施形態の手袋の装着方法では、開口部4の摘み上げた部分を捻った状態で手被覆部2又は手首被覆部3に固定するが、その固定方法は、上述の実施形態に限定されるものではない。開口部4の摘み上げた部分を捻った状態で固定する方法としては、例えば接着剤や粘着剤を用いることができる。
【符号の説明】
【0025】
1a、1b、1c 手袋
2 手被覆部
3 手首被覆部
4 開口部
5 第2部材
6 第1部材
7 切り抜き部
8 開口縁部
10 捻り部
100 手
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2023-08-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
手を覆う手被覆部と、前記手被覆部と一体的に接続している手首を覆う手首被覆部と、前記手首被覆部に備えられている手を挿入する開口部とを有し、前記開口部の一部もしくはその近傍を捻った状態で、前記手被覆部又は前記手首被覆部に固定可能な固定部を備える手袋の前記開口部から手を挿入する工程と、
前記開口部の一部もしくはその近傍を摘み上げて、摘み上げた部分を半回転以上捻る工程と、
前記摘み上げた部分を捻った状態で前記手被覆部又は前記手首被覆部に前記固定部により固定する工程と、を含む手袋の装着方法。
【請求項2】
手を覆う手被覆部と、前記手被覆部と一体的に接続している手首を覆う手首被覆部と、前記手首被覆部に備えられている手を挿入する開口部とを有し、
前記開口部の一部もしくはその近傍を捻った状態で、前記手被覆部又は前記手首被覆部に固定可能な固定部を備える手袋。
【請求項3】
前記開口部は弾性体である請求項2に記載の手袋。
【請求項4】
前記固定部は、前記開口部もしくはその近傍に備えられた第1部材と、前記第1部材と係合可能な第2部材とを有する請求項2又は3に記載の手袋。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
従って、本発明は、手を覆う手被覆部と、前記手被覆部と一体的に接続している手首を覆う手首被覆部と、前記手首被覆部に備えられている手を挿入する開口部とを有し、前記開口部の一部もしくはその近傍を捻った状態で、前記手被覆部又は前記手首被覆部に固定可能な固定部を備える手袋の前記開口部から手を挿入する工程と、前記開口部の一部もしくはその近傍を摘み上げて、摘み上げた部分を半回転以上捻る工程と、前記摘み上げた部分を捻った状態で前記手被覆部又は前記手首被覆部に前記固定部により固定する工程と、を含む手袋の装着方法にある。