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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024100646
(43)【公開日】2024-07-26
(54)【発明の名称】産業用照明装置の金型共通製造方法
(51)【国際特許分類】
   F21V 15/00 20150101AFI20240719BHJP
   F21V 15/01 20060101ALI20240719BHJP
   B22D 17/00 20060101ALI20240719BHJP
   F21W 131/402 20060101ALN20240719BHJP
【FI】
F21V15/00 100
F21V15/01 510
B22D17/00 B
F21W131:402
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023077597
(22)【出願日】2023-05-10
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-04-12
(31)【優先権主張番号】202310075318.5
(32)【優先日】2023-01-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】317016394
【氏名又は名称】厦門普為光電科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100185694
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 隆志
(72)【発明者】
【氏名】洪海波
(72)【発明者】
【氏名】盧福星
(72)【発明者】
【氏名】曹亮亮
(57)【要約】
【課題】産業用照明器具用の金型共通製造方法を提供する。
【解決手段】
産業用照明器具用の金型共通製造方法は、金属材料を金型に入れ、ダイカストステップを行ってブランク材を生成し、ブランク材は、板状部と、板状部上に配置された箱状部とを有することと、金型からブランク材を取り出し、冷却ステップを行ってブランク材を冷却することと、分離ステップを行って板状部と箱状部とを分離することと、板状部及び箱状部に再加工ステップを行って、放熱器及び駆動器をそれぞれ得ることと、結合ステップを行って放熱器と駆動器を結合することと、を含む。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属材料を金型に入れ、ダイカストステップを行ってブランク材を生成し、前記ブランク材は、板状部と、前記板状部上に配置された箱状部とを有することと、
前記金型から前記ブランク材を取り出し、冷却ステップを行って前記ブランク材を冷却することと、
分離ステップを行って前記板状部と前記箱状部とを分離することと、
前記板状部及び前記箱状部に再加工ステップを行って、放熱器及び駆動器をそれぞれ得ることと、
結合ステップを行って前記放熱器と前記駆動器を結合することと、
を含むことを特徴とする産業用照明装置用の金型共通製造方法。
【請求項2】
前処理ステップを行って前記ブランク材のスラグ及びヘッドを除去することを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の産業用照明装置用の金型共通製造方法。
【請求項3】
ネームプレートを前記放熱器に固定することを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の産業用照明装置用の金型共通製造方法。
【請求項4】
前記ネームプレートにバーコードを形成することを更に含むことを特徴とする請求項3に記載の産業用照明装置用の金型共通製造方法。
【請求項5】
前記バーコードは、一次元バーコード、二次元バーコード又は三次元バーコードであることを特徴とする請求項4に記載の産業用照明器具用の金型共通製造方法。
【請求項6】
前記分離ステップは、打ち抜き又は数値制御ツールによる機械加工であることを特徴とする請求項1に記載の産業用照明器具用の金型共通製造方法。
【請求項7】
前記再加工ステップは、ドリル加工、タッピング加工及びスプレー加工のうちの1つ以上を含むことを特徴とする請求項1に記載の産業用照明器具用の金型共通製造方法。
【請求項8】
前記板状部及び前記箱状部に前記再加工ステップを行ってそれぞれ前記放熱器及び前記駆動器を得るステップは、
複数の固定孔を有する矩形基板、上ケース及び下ケースを含む前記駆動器を形成し、前記上ケース及び前記下ケースは、前記矩形基板の上面及び下面にそれぞれ配置されることと、
中央穴と、前記中央穴の周囲に配置される複数の固定柱とを有する前記放熱器を形成し、前記中央穴の形状は、前記矩形基板の形状に対応することと、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の産業用照明器具用の金型共通製造方法。
【請求項9】
前記結合ステップを行って前記放熱器及び前記駆動器を結合するステップは、
複数の固定部材を前記複数の固定孔及び前記複数の固定柱にそれぞれ通過させ、前記駆動器及び前記放熱器を相互に固定させ、前記駆動器を前記放熱器に懸架させることを含むことを特徴とする請求項8に記載の産業用照明器具用の金型共通製造方法。
【請求項10】
前記金属材料は、アルミニウム合金であることを特徴とする請求項1に記載の産業用照明器具用の金型共通製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、産業用照明装置の製造方法、特に、産業用照明装置の金型共通製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
産業の発展に伴い、鉱山、油田及び工場などに応用する産業用照明装置(ハイベイライト、防爆ライトなど)の需要が徐々に増加している。一部の従来の産業用照明装置は、分離式設計を採用し、即ち、放熱器及び駆動器は異なる金型によって製造する必要があり、製造コストを大幅に増加させている。一部の従来の産業用照明装置は、統合式設計を採用し、即ち、放熱器及び駆動器は、同じ金型で製造する。但し、駆動器が故障した場合、その照明装置は、修理することができない。ユーザは、その照明装置を別の照明装置に交換するしかないため、メンテナンスコストが大幅に増加する。
【0003】
従来の産業用照明装置の製品情報は、製品マニュアルに記録されており、製品マニュアルは、通常、照明装置の梱包箱に配置されている。従って、ユーザが製品マニュアルを紛失した場合、ユーザはインターネットを介して製品情報を検索するか、製造元(又は販売店)に問い合わせるしかなく、非常に不便であり、ユーザの使用体験に影響を及ぼす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、産業用照明装置の金型共通製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施形態に基づき、金属材料を金型に入れ、ダイカストステップを行ってブランク材を生成し、ブランク材は、板状部と、板状部上に配置された箱状部とを有することと、金型からブランク材を取り出し、冷却ステップを行ってブランク材を冷却することと、分離ステップを行って板状部と箱状部とを分離することと、板状部及び箱状部に再加工ステップを行って、放熱器及び駆動器をそれぞれ得ることと、結合ステップを行って放熱器と駆動器を結合することと、を含む産業用照明装置用の金型共通製造方法を提供する。
【0006】
一実施形態において、産業用照明装置用の金型共通製造方法は、前処理ステップを行ってブランク材のスラグ及びヘッドを除去することを更に含む。
【0007】
一実施形態において、産業用照明装置用の金型共通製造方法は、ネームプレートを放熱器に固定することを更に含む。
【0008】
一実施形態において、産業用照明装置用の金型共通製造方法は、ネームプレートにバーコードを形成することを更に含む。
【0009】
一実施形態において、バーコードは、一次元バーコード、二次元バーコード又は三次元バーコードである。
【0010】
一実施形態において、分離ステップは、打ち抜き又は数値制御ツールによる機械加工である。
【0011】
一実施形態において、再加工ステップは、ドリル加工、タッピング加工及びスプレー加工のうちの1つ以上を含む。
【0012】
一実施形態において、板状部及び箱状部に再加工ステップを行ってそれぞれ放熱器及び駆動器を得るステップは、複数の固定孔を有する矩形基板、上ケース及び下ケースを含む駆動器を形成し、上ケース及び下ケースは、矩形基板の上面及び下面にそれぞれ配置されることと、中央穴と、中央穴の周囲に配置される複数の固定柱とを有する放熱器を形成し、中央穴の形状は、矩形基板の形状に対応することと、を含む。
【0013】
一実施形態において、結合ステップを行って放熱器及び駆動器を結合するステップは、複数の固定部材を複数の固定孔及び複数の固定柱にそれぞれ通過させ、駆動器及び放熱器を相互に固定させ、駆動器を放熱器に懸架させることを含む。
【0014】
一実施形態において、金属材料は、アルミニウム合金である。
【発明の効果】
【0015】
上記に基づき、本発明の実施形態の産業用照明装置の金型共通製造方法によれば、次の利点の1つ以上を有することができる。
(1)本発明の一実施形態において、金型共通製造方法は、先ずダイカストステップを行って1つの金型を介して板状部及び箱状部を有するブランク材を形成し、その後、分離ステップを行って板状部及び箱状部を分離し、最後に結合ステップを行って放熱器及び駆動器を結合する。上記製造フローは、1つの共通の金型を介して産業用照明装置の放熱器と駆動器を製造することができるため、産業用照明装置の製造コストを大幅に削減し、産業用照明装置の製品競争力を向上させることができ、市場の必要をよりよく満たすことができる。
(2)本発明の一実施形態において、金型共通製造方法は、先ずダイカストステップを行って1つの金型を介して板状部及び箱状部を有するブランク材を形成し、その後、分離ステップを行って板状部及び箱状部を分離し、最後に結合ステップを行って放熱器及び駆動器を結合する。従って、産業用照明装置の駆動器が故障した場合、ユーザは、駆動器を取り外して修理又は交換を行うことができ、産業用照明装置のメンテナンス費用を大幅に削減する。従って、産業用照明装置は、実際の応用の必要をより確実に満たすことができる。
(3)本発明の一実施形態において、金型共通製造方法は、産業用照明装置にネームプレートを設置することができ、このネームプレートは、産業用照明装置の外観の全体的な視覚効果を向上させることができる。従って、上記の構造設計は、産業用照明装置の質感を大幅に向上させることができ、それにより、ユーザの使用体験を効果的に向上させるとともに、ユーザの満足度を高めることができる。
(4)本発明の一実施形態において、金型共通製造方法は、産業用照明器具にネームプレートを設置することができ、且つそのネームプレートは、バーコード(一次元バーコード、二次元バーコード、三次元バーコードなど)を有することができるため、ユーザは、電子装置(スマートフォン、タブレットPCなど)を使用してこのバーコードをスキャンし、この産業用照明装置の製品情報及び他の関連情報をすばやく取得することができる。従って、ユーザが産業用照明装置の製品マニュアルを紛失した場合でも、産業用照明装置を便利かつ迅速に取り付けることができるため、ユーザの使用体験及び満足度を更に向上させることができる。
(5)本発明の一実施形態では、金型共通製造方法は、産業用照明装置の製造コスト及びメンテナンスコストを同時に削減することができるため、産業用照明装置の普及率を効果的に高めることができる。従って、産業用照明装置の応用範囲を更に広げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施形態の産業用照明装置の金型共通製造方法の第1説明図である。
図2】本発明の一実施形態の産業用照明装置の金型共通製造方法の第2説明図である。
図3】本発明の一実施形態の産業用照明装置の金型共通製造方法の第3説明図である。
図4】本発明の一実施形態の産業用照明装置の金型共通製造方法の第4説明図である。
図5】本発明の一実施形態の産業用照明装置の金型共通製造方法の第5説明図である。
図6】本発明の一実施形態の産業用照明装置の金型共通製造方法のフローチャートである。
図7】本発明の別の実施形態の産業用照明装置の金型共通製造方法のフローチャートである。
図8】本発明の別の実施形態の産業用照明装置の金型共通製造方法の説明図である。
図9】本発明の一実施形態の産業用照明装置の構造の分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下の実施形態では、本発明の詳細な特徴及び利点を説明し、その内容は、当業者に本発明の技術内容を理解し、それに応じて実施可能にさせるのに十分であり、且つ本明細書の開示内容、特許請求の範囲及び図面により、当業者が本発明に関する目的及び利点を容易に理解できるようにする。
【0018】
以下では、関連する図面を参照し、本発明の産業用照明装置の金型共通製造方法の実施形態について説明するが、分かり易く且つ図面で説明し易くするために、図面内の各部材は、寸法及び比率を誇張又は縮小して示し得る。以下の説明及び/又は特許請求の範囲において、部材が別の部材に「接続」又は「結合」すると述べる場合、それは、当該別の部材に直接的な接続又は結合してもよく、仲介する部材が存在してもよい。部材が別の部材に「直接接続」又は「直接結合」すると述べる場合、仲介する部材が存在せず、部材又は層間の関係を説明するための他の用語についても同様に解釈されるべきである。理解し易くするため、以下の実施形態における同じ部材は、同じ符号で示して説明する。
【0019】
図1図5は、本発明の一実施形態の産業用照明装置の金型共通製造方法の第1説明図、第2説明図、第3説明図、第4説明図及び第5説明図である。本実施形態の金型共通製造方法を使用して、危険な作業場(鉱山、油田、工場など)に適した産業用照明器具(ハイベイライト、防爆ライトなど)を製造することができる。図1に示すように、先ず、第1ステップでは、金型11の供給口111から金型11内に金属材料を投入し、ダイカストステップを行う。一実施形態では、金属材料は、アルミニウム合金又は他の既存の金属材料であってよい。
【0020】
図2に示すように、前記ダイカストステップにより、ブランク材12を生成することができる。次に、第2ステップでは、金型11からブランク材12を取り出し、冷却ステップを行ってブランク材12を冷却する。金型11の構造により、ブランク材12は、板状部121及び箱状部122を有することができ、箱状部122は板状部121上に配置される。
【0021】
図3に示すように、第3ステップでは、前処理ステップを行ってブランク材12のヘッドX1及びスラグX2を除去する。一実施形態では、前処理ステップは、打ち抜き、数値制御ツール加工などの機械加工によって実行することができる。
【0022】
図4に示すように、第4ステップでは、分離ステップを行ってブランク材12の板状部121と箱状部122とを分離する。一実施形態では、分離ステップは、打ち抜き、数値制御ツール加工などの機械加工によって実行することができる。その後、第5ステップでは、板状部121と箱状部122に再加工ステップを行ってそれぞれ放熱器121’と駆動器122’を得る。一実施形態では、再加工ステップは、ドリル、タッピング及びスプレー加工のうちの1つ以上を含み、放熱フィン、ねじ孔、スタッド、固定板などの他の必要な部材を形成する。放熱器121’及び駆動器122’の構造は、実際の必要に応じて変更することができる。
【0023】
本実施形態において、駆動器122’は、矩形基板1221、上ケース1222、及び下ケース1223を有することができ、矩形基板1221は、正方形、長方形、又は菱形であってよい。上ケース1222及び下ケース1223は、矩形基板1221の上面及び下面にそれぞれ配置される。矩形基板1221は、矩形基板1221の四隅にそれぞれ配置される複数の固定孔FHを有する。放熱器121’は、中央穴CH及び複数の固定柱PTを有し、中央穴CHの形状は、矩形基板1221の形状に対応する。上記複数の固定柱PTは、中央穴CHの周囲に配置される。ここで、各固定柱PTは、中央穴CHのうち一辺の中心点に隣接する位置に配置される。
【0024】
図5に示すように、最後のステップでは、結合ステップを行い、放熱器121’及び駆動器122’を結合し、放熱器121’と駆動器122’とを統合したモジュールを得る。本実施形態では、複数の固定部材Fxは、複数の固定孔FH及び複数の固定柱PTをそれぞれ貫通し、駆動器122’と放熱器121’とを相互に固定する。このようにして、駆動器122’は、放熱器121’上に懸架することができる。放熱器121’及び駆動器122’の構造設計により、放熱器121’及び駆動器122’を分離ステップによって互いに分離した後、放熱器121’及び駆動器122’を統合したモジュールに容易に再結合することができる。その後、包装工程を行って、上記モジュールを包装することができる。
【0025】
当然ながら、本実施形態は、例示説明に用いるのみであって本発明の範囲を制限するものではなく、本実施形態の放熱器121’及び駆動器122’に基づいて行う均等の修正又は変更は、依然として本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【0026】
上記から分かるように、本実施形態の金型共通製造方法は、先ずダイカストステップを行って1つの金型11を介して板状部121及び箱状部122を有するブランク材12を形成し、その後、分離ステップを行って板状部121及び箱状部122を分離し、最後に結合ステップを行って放熱器121’及び駆動器122’を結合する。上記製造フローは、1つの共通の金型11を介して産業用照明装置の放熱器121’と駆動器122’を製造することができるため、産業用照明装置の製造コストを大幅に削減し、産業用照明装置の製品競争力を向上させることができ、市場の必要をよりよく満たすことができる。
【0027】
また、産業用照明装置の駆動器122’が故障した場合、ユーザは、駆動器122’を直接取り外して修理又は交換を行い、産業用照明装置を正常に動作させることができる。このようにして、ユーザは便利かつ効率的に修理又はメンテナンスを行うことができるため、産業用照明装置のメンテナンスコストを削減することができる。従って、この金型共通製造方法を使用して製造される産業用照明装置は、実際の応用の必要をより確実に満たすことができる。
【0028】
従って、この金型共通製造方法によって製造される産業用照明装置は、従来技術の利点を有するが、従来技術の欠点を有さない。この金型共通製造方法は、確かにより低コストで所望の効果を達成することができる。
【0029】
別の実施形態では、産業用照明器具は、ネームプレートを更に有してもよく、そのネームプレートは、産業用照明装置の外環の全体の視覚効果を向上させることができる。また、そのネームプレートは、バーコード(一次元バーコード、二次元バーコード、三次元バーコードなど)を有することができるため、ユーザは、電子装置(スマートフォン、タブレットPCなど)を使用してこのバーコードをスキャンし、この産業用照明装置の製品情報及び他の関連情報をすばやく取得することができる。従って、ユーザが産業用照明装置の製品マニュアルを紛失した場合でも、産業用照明装置を便利かつ迅速に取り付け及び使用することができるため、ユーザの使用体験及び満足度を更に向上させることができる。従って、上記の構造設計は、産業用照明装置の質感を大幅に向上させることができ、それにより、ユーザの使用体験を効果的に向上させるとともに、ユーザの満足度を高めることができる。
【0030】
当然ながら、本実施形態は、例示説明に用いるのみであって本発明の範囲を制限するものではなく、本実施形態の産業用照明装置の金型共通製造方法に基づいて行う均等の修正又は変更は、依然として本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【0031】
図6は、本発明の一実施形態の産業用照明装置の金型共通製造方法のフローチャートである。図に示すように、本実施形態の産業用照明装置の金型共通製造方法は、以下のステップを含む。
ステップS61:金型に金属材料を入れてダイカストステップを行ってブランク材を生成し、ブランク材は、板状部と、板状部上に配置される箱状部とを有する。
ステップS62:金型からブランク材を取り出し、冷却ステップを行ってブランク材を冷却する。
ステップS63:前処理ステップを行ってブランク材のスラグとヘッドを除去する。
ステップS64:分離ステップを行って板状部と箱状部とを分離する。
ステップS65:板状部及び箱状部に再加工ステップを行って放熱器及び駆動器をそれぞれ得る。再加工ステップは、複数の固定孔FHを有する矩形基板1221、上ケース1222及び下ケース1223を含む駆動器122’を形成することができる。上ケース1222及び下ケース1223は、矩形基板1221の上面及び下面にそれぞれ配置される。また、再加工ステップは、中央穴CHと、中央穴CHの周囲に配置された複数の固定柱PTとを有する放熱器121’を形成することができる。中央穴CHの形状は、矩形基板1221の形状に対応する。
ステップS66:結合ステップを行って放熱器と駆動器を結合する。結合ステップによって、複数の固定部材Fxは、上記複数の固定孔FHと上記複数の固定柱PTとをそれぞれ貫通することができ、駆動器122’と放熱器121’とを相互に固定し、駆動器122’を放熱器121’に懸架させる。一実施形態では、固定部材Fxは、ねじ又は他の類似の部材であってよい。その後、包装工程を行って上記モジュールを包装することができる。
【0032】
当然ながら、本実施形態は、例示説明に用いるのみであって本発明の範囲を制限するものではなく、本実施形態の産業用照明装置の金型共通製造方法に基づいて行う均等の修正又は変更は、依然として本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【0033】
尚、一部の従来の産業用照明装置は、統合式設計を採用し、即ち、放熱器及び駆動器は、同じ金型で製造する。但し、駆動器が故障した場合、その照明装置は、修理することができない。ユーザは、その照明装置を別の照明装置に交換するしかないため、メンテナンスコストが大幅に増加する。また、従来の産業用照明装置の製品情報は、製品マニュアルに記録されており、製品マニュアルは、通常、照明装置の梱包箱に配置されている。従って、ユーザが製品マニュアルを紛失した場合、ユーザはインターネットを介して製品情報を検索するか、製造元(又は販売店)に問い合わせるしかなく、非常に不便であり、ユーザの使用体験に影響を及ぼす。これに対し、本発明の実施形態によれば、金型共通製造方法は、先ずダイカストステップを行って1つの金型を介して板状部及び箱状部を有するブランク材を形成し、その後、分離ステップを行って板状部及び箱状部を分離し、最後に結合ステップを行って放熱器及び駆動器を結合する。上記製造フローは、1つの共通の金型を介して産業用照明装置の放熱器と駆動器を製造することができるため、産業用照明装置の製造コストを大幅に削減し、産業用照明装置の製品競争力を向上させることができ、市場の必要をよりよく満たすことができる。
【0034】
また、本発明の実施形態によれば、金型共通製造方法は、先ずダイカストステップを行って1つの金型を介して板状部及び箱状部を有するブランク材を形成し、その後、分離ステップを行って板状部及び箱状部を分離し、最後に結合ステップを行って放熱器及び駆動器を結合する。従って、産業用照明装置の駆動器が故障した場合、ユーザは、駆動器を取り外して修理又は交換を行うことができ、産業用照明装置のメンテナンス費用を大幅に削減する。従って、産業用照明装置は、実際の応用の必要をより確実に満たすことができる。
【0035】
また、本発明の実施形態によれば、金型共通製造方法は、産業用照明装置にネームプレートを設置することができ、このネームプレートは、産業用照明装置の外観の全体的な視覚効果を向上させることができる。従って、上記の構造設計は、産業用照明装置の質感を大幅に向上させることができ、それにより、ユーザの使用体験を効果的に向上させるとともに、ユーザの満足度を高めることができる。
【0036】
また、本発明の実施形態によれば、金型共通製造方法は、産業用照明器具にネームプレートを設置することができ、且つそのネームプレートは、バーコード(一次元バーコード、二次元バーコード、三次元バーコードなど)を有することができるため、ユーザは、電子装置(スマートフォン、タブレットPCなど)を使用してこのバーコードをスキャンし、この産業用照明装置の製品情報及び他の関連情報をすばやく取得することができる。従って、ユーザが産業用照明装置の製品マニュアルを紛失した場合でも、産業用照明装置を便利かつ迅速に取り付けることができるため、ユーザの使用体験及び満足度を更に向上させることができる。
【0037】
また、本発明の実施形態によれば、金型共通製造方法は、産業用照明装置の製造コスト及びメンテナンスコストを同時に削減することができるため、産業用照明装置の普及率を効果的に高めることができる。従って、産業用照明装置の応用範囲を更に広げることができる。上記から、本発明の実施形態による産業用照明装置の金型共通製造方法は、実際に優れた技術的効果を達成できることが分かる。
【0038】
図7及び図8を参照し、同時に図1図5も参照する。図7は、本発明の別の実施形態の産業用照明装置の金型共通製造方法のフローチャートである。図8は、本発明の別の実施形態の産業用照明装置の金型共通製造方法の説明図である。図に示すように、本実施形態の産業用照明装置の金型共通製造方法は、以下のステップを含む。
ステップS71:金型に金属材料を入れてダイカストを行ってブランク材を生成し、ブランク材は、板状部と、板状部上に配置された箱状部とを有する。
ステップS72:金型からブランク材を取り出し、冷却ステップを行ってブランク材を冷却する。
ステップS73:前処理ステップを行ってブランク材のスラグと頭部を除去する。
ステップS74:分離ステップを行って板状部と箱状部とを分離する。
ステップS75:板状部及び箱状部に再加工ステップを行って、放熱器及び駆動器をそれぞれ得る。再加工ステップは、複数の固定孔FHを有する矩形基板1221、上ケース1222及び下ケース1223を含む駆動器122’を形成することができる。上ケース1222及び下ケース1223は、矩形基板1221の上面及び下面にそれぞれ配置される。また、再加工ステップは、中央穴CHと、中央穴CHの周囲に配置された複数の固定柱PTとを有する放熱器121’を形成することができる。中央穴CHの形状は、矩形基板1221の形状に対応する。
ステップS76:ネームプレートにバーコードを形成する。
ステップS77:放熱器にネームプレートを固定する。
ステップS78:結合ステップを行って放熱器と駆動器を結合する。結合ステップによって、複数の固定部材Fxは、複数の固定孔FHと複数の固定柱PTとをそれぞれ貫通することができ、駆動器122’と放熱器121’とを相互に固定し、駆動器122’を放熱器121’に懸架させる。
【0039】
前述の実施形態と異なるのは、本実施形態の金型共通製造方法が、ネームプレート13にバーコードBDを形成し、ネームプレート13を放熱器121’に固定するステップを含むことである。一実施形態では、上記バーコードBDは、一次元バーコード、二次元バーコード又は三次元バーコードであってよい。次に、包装工程を行って、上記モジュールを包装することができる。
【0040】
このネームプレート13は、産業用照明装置の外観の全体的な視覚効果を高めることができる。従って、上記の構造設計は、産業用照明装置の質感を大幅に向上させることができ、それにより、ユーザの使用体験を効果的に向上させるとともに、ユーザ満足度を高めることができる。
【0041】
また、ネームプレート13は、バーコードBD(1次元バーコード、2次元バーコード又は3次元バーコードなど)を有することができるため、ユーザは、電子装置(スマートフォン、タブレットPCなど)を介してバーコードBDをスキャンすることによって産業用照明装置の製品情報及びその他の関連情報を迅速に入手することができる。例えば、ユーザは、電子装置(スマートフォン、タブレットPCなど)でバーコードBDをスキャンすることにより、産業用照明装置の製品名、製品仕様、動作電流、動作電圧、動作電力、製造元、及び製造元連絡先情報、販売店、販売店連絡先情報、使用マニュアル、使用上の注意事項等を迅速に取得することができる。従って、ユーザは、産業用照明装置の製品マニュアルを紛失した場合でも、産業用照明装置を便利かつ迅速に取り付け、使用することができるため、ユーザの使用体験及び満足度がさらに向上させることができる。
【0042】
当然ながら、本実施形態は、例示説明に用いるのみであって本発明の範囲を制限するものではなく、本実施形態の産業用照明装置の金型共通製造方法に基づいて行う均等の修正又は変更は、依然として本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【0043】
本発明に記載する方法のステップは特定の順序で示され、説明されているが、各方法の操作の順序は変更してもよく、いくつかのステップを逆の順序で実行してもよく、又は他のステップと同時に実行してもよい。別の実施形態では、異なるステップを間歇及び/又は交互に実施してもよい。
【0044】
図9は、本発明の一実施形態の産業用照明装置の構造の分解図である。図に示すように、産業用照明装置LDは、吊り環D1、放熱器121’、駆動器122’、光源基板D2、レンズD3、内側防水リングD4及び外側防水リングD5を含む。放熱器121’と駆動器122’とは互いに結合される。吊り環D1は、駆動器122’上に配置される。光源基板D2は、放熱器121’上に配置され、レンズD3も放熱器121’上に配置され、光源基板D2を覆う。内側防水リングD4及び外側防水リングD5は、放熱器121’とレンズD3との間に配置される。上記の実施形態は、放熱器121’と駆動器122’の製造方法の一例を説明しているに過ぎない。
【0045】
当然ながら、本実施形態は、例示説明に用いるのみであって本発明の範囲を制限するものではなく、本実施形態の産業用照明装置に基づいて行う均等の修正又は変更は、依然として本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【0046】
まとめると、本発明の実施形態によれば、金型共通製造方法は、先ずダイカストステップを行って1つの金型を介して板状部及び箱状部を有するブランク材を形成し、その後、分離ステップを行って板状部及び箱状部を分離し、最後に結合ステップを行って放熱器及び駆動器を結合する。上記製造フローは、1つの共通の金型を介して産業用照明装置の放熱器と駆動器を製造することができるため、産業用照明装置の製造コストを大幅に削減し、産業用照明装置の製品競争力を向上させることができ、市場の必要をよりよく満たすことができる。
【0047】
また、本発明の実施形態によれば、金型共通製造方法は、先ずダイカストステップを行って1つの金型を介して板状部及び箱状部を有するブランク材を形成し、その後、分離ステップを行って板状部及び箱状部を分離し、最後に結合ステップを行って放熱器及び駆動器を結合する。従って、産業用照明装置の駆動器が故障した場合、ユーザは、駆動器を取り外して修理又は交換を行うことができ、産業用照明装置のメンテナンス費用を大幅に削減する。従って、産業用照明装置は、実際の応用の必要をより確実に満たすことができる。
【0048】
また、本発明の実施形態によれば、金型共通製造方法は、産業用照明装置にネームプレートを設置することができ、このネームプレートは、産業用照明装置の外観の全体的な視覚効果を向上させることができる。従って、上記の構造設計は、産業用照明装置の質感を大幅に向上させることができ、それにより、ユーザの使用体験を効果的に向上させるとともに、ユーザの満足度を高めることができる。
【0049】
また、本発明の実施形態によれば、金型共通製造方法は、産業用照明器具にネームプレートを設置することができ、且つそのネームプレートは、バーコード(一次元バーコード、二次元バーコード、三次元バーコードなど)を有することができるため、ユーザは、電子装置(スマートフォン、タブレットPCなど)を使用してこのバーコードをスキャンし、この産業用照明装置の製品情報及び他の関連情報をすばやく取得することができる。従って、ユーザが産業用照明装置の製品マニュアルを紛失した場合でも、産業用照明装置を便利かつ迅速に取り付けることができるため、ユーザの使用体験及び満足度を更に向上させることができる。
【0050】
更に、本発明の実施形態によれば、金型共通製造方法は、産業用照明装置の製造コスト及びメンテナンスコストを同時に削減することができるため、産業用照明装置の普及率を効果的に高めることができる。従って、産業用照明装置の応用範囲を更に広げることができる。
【0051】
本明細書では上記各実施形態につき説明を行っているが、本発明の特許請求の範囲を制限するものではないことに留意すべきである。従って、本発明の革新的理念に基づく、本明細書に記載の実施形態への変更及び修正、又は本発明の明細書及び図面の内容を用いて行われる均等の構造又は均等の過程の置換、直接的又は間接的に上記技術案をその他の関連する技術分野に適用することは、何れも本発明の特許請求の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0052】
11 金型
111 供給口
12 ブランク材
121 板状部
122 箱状部
121’ 放熱器
1221 矩形基板
1222 上ケース
1223 下ケース
122’ 駆動器
13 ネームプレート
CH 中央穴
PT 固定柱
FH 固定孔
Fx 固定部材
BD バーコード
X1 ヘッド
X2 スラグ
LD 産業用照明装置
D1 吊り環
D2 光源基板
D3 レンズ
D4 内側防水リング
D5 外側防水リング
S61 ステップ
S62 ステップ
S63 ステップ
S64 ステップ
S65 ステップ
S66 ステップ
S71 ステップ
S72 ステップ
S73 ステップ
S74 ステップ
S75 ステップ
S76 ステップ
S77 ステップ
S78 ステップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2023-12-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属材料を金型に入れ、ダイカストステップを行ってブランク材を生成し、前記ブランク材は、板状部と、前記板状部上に配置された箱状部とを有することと、
前記金型から前記ブランク材を取り出し、冷却ステップを行って前記ブランク材を冷却することと、
分離ステップを行って前記板状部と前記箱状部とを分離することと、
前記板状部及び前記箱状部に再加工ステップを行って、放熱器及び駆動器をそれぞれ得ることと、
結合ステップを行って前記放熱器と前記駆動器を結合することと、
を含むことを特徴とする産業用照明装置の金型共通製造方法。
【請求項2】
前処理ステップを行って前記ブランク材のスラグ及びヘッドを除去することを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の産業用照明装置の金型共通製造方法。
【請求項3】
ネームプレートを前記放熱器に固定することを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の産業用照明装置の金型共通製造方法。
【請求項4】
前記ネームプレートにバーコードを形成することを更に含むことを特徴とする請求項3に記載の産業用照明装置の金型共通製造方法。
【請求項5】
前記バーコードは、一次元バーコード、二次元バーコード又は三次元バーコードであることを特徴とする請求項4に記載の産業用照明装置の金型共通製造方法。
【請求項6】
前記分離ステップは、打ち抜き又は数値制御ツールによる機械加工であることを特徴とする請求項1に記載の産業用照明装置の金型共通製造方法。
【請求項7】
前記再加工ステップは、ドリル加工、タッピング加工及びスプレー加工のうちの1つ以上を含むことを特徴とする請求項1に記載の産業用照明装置の金型共通製造方法。
【請求項8】
前記板状部及び前記箱状部に前記再加工ステップを行ってそれぞれ前記放熱器及び前記駆動器を得るステップは、
複数の固定孔を有する矩形基板、上ケース及び下ケースを含む前記駆動器を形成し、前記上ケース及び前記下ケースは、前記矩形基板の上面及び下面にそれぞれ配置されることと、
中央穴と、前記中央穴の周囲に配置される複数の固定柱とを有する前記放熱器を形成し、前記中央穴の形状は、前記矩形基板の形状に対応することと、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の産業用照明装置の金型共通製造方法。
【請求項9】
前記結合ステップを行って前記放熱器及び前記駆動器を結合するステップは、
複数の固定部材を前記複数の固定孔及び前記複数の固定柱にそれぞれ通過させ、前記駆動器及び前記放熱器を相互に固定させ、前記駆動器を前記放熱器に懸架させることを含むことを特徴とする請求項8に記載の産業用照明装置の金型共通製造方法。
【請求項10】
前記金属材料は、アルミニウム合金であることを特徴とする請求項1に記載の産業用照明装置の金型共通製造方法。