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特開2024-100664複合金属材料、及びそれを含む高熱伝導率の低温はんだペースト
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  • 特開-複合金属材料、及びそれを含む高熱伝導率の低温はんだペースト 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024100664
(43)【公開日】2024-07-26
(54)【発明の名称】複合金属材料、及びそれを含む高熱伝導率の低温はんだペースト
(51)【国際特許分類】
   B22F 1/00 20220101AFI20240719BHJP
   B22F 1/17 20220101ALI20240719BHJP
   B22F 1/052 20220101ALI20240719BHJP
   B22F 1/065 20220101ALI20240719BHJP
   B23K 35/26 20060101ALI20240719BHJP
   B23K 35/363 20060101ALI20240719BHJP
   C22C 9/06 20060101ALI20240719BHJP
   C22C 9/00 20060101ALI20240719BHJP
   C22C 9/02 20060101ALI20240719BHJP
   C22C 12/00 20060101ALI20240719BHJP
   B23K 35/30 20060101ALI20240719BHJP
   B23K 1/00 20060101ALI20240719BHJP
【FI】
B22F1/00 L
B22F1/17
B22F1/052
B22F1/065
B23K35/26 310C
B23K35/26 310A
B23K35/363 C
B23K35/363 E
C22C9/06
C22C9/00
C22C9/02
C22C12/00
B23K35/30 310C
B23K1/00 330A
B23K1/00 310Z
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023132886
(22)【出願日】2023-08-17
(31)【優先権主張番号】202310064390.8
(32)【優先日】2023-01-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】523313702
【氏名又は名称】シアメン ジッシュウ ソルダー ペイスト カンパニー リミテッド
(71)【出願人】
【識別番号】504458976
【氏名又は名称】厦▲門▼大学
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】シューザン ジェン
(72)【発明者】
【氏名】ジハオ ザン
(72)【発明者】
【氏名】ジシエン シン
(72)【発明者】
【氏名】グワンシン ワン
(72)【発明者】
【氏名】シチン リ
【テーマコード(参考)】
4K018
【Fターム(参考)】
4K018BA02
4K018BA20
4K018BB03
4K018BB04
4K018BC22
4K018BD04
4K018BD10
4K018KA32
(57)【要約】      (修正有)
【課題】複合金属材料、及びそれを含む高熱伝導率の低温はんだペーストを提供する。
【解決手段】複合金属材料は、Cuコア/Ag中間層/Snシェル型金属粉末(Cu@Ag@Sn)、又はCuコア/Ni中間層/Snシェル型金属粉末(Cu@Ni@Sn)であり、その粒径が20μm~60μmであり、該複合金属材料をSn-Bi系合金粉末とフラックスと混合した後、高熱伝導率の低温はんだペーストが形成され、この低温はんだペーストは、数種の基板の溶接に適用でき、溶接温度が150℃以下の低温溶接に適合する。本発明に記載の複合金属材料は、プロセスがシンプルで、コストが低く、実用性が高く、現在市販されるはんだペーストの熱伝導率が低いため、電源デバイスのチップをボンディングした後の放熱性が悪いという問題を解決する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コアがCu、中間層がAg又はNi、シェル層がSnの3層のコアシェル構造であり、直径が20μm~60μmの球形であることを特徴とする、複合金属材料。
【請求項2】
前記コアの直径は、15μm~60μmであり、前記中間層の厚さは、0.5μm~2μmであり、前記シェル層の厚さは、0.5μm~2μmであることを特徴とする、請求項1に記載の複合金属材料。
【請求項3】
重量部で、Cuは、総重量の60%~98%を占め、Ag又はNiは、総重量の1%~20%を占め、Snは、総重量の1%~20%を占めることを特徴とする、請求項1又は2に記載の複合金属材料。
【請求項4】
請求項1に記載の複合金属材料、Sn-Bi系合金粉末及びフラックスを含み、前記複合金属材料は、総重量の10%~30%を占め、前記Sn-Bi系合金粉末は、総重量の10%~30%を占めることを特徴とする、高熱伝導率の低温はんだペースト。
【請求項5】
前記フラックスは、中低温用無鉛ロジン系フラックスであり、
前記Sn-Bi系合金粉末は、粒径が20μm~60μmの亜共晶Sn-Bi合金粉末、共晶Sn-58Bi合金粉末及び過共晶Sn-Bi合金粉末のうちの少なくとも1つから選択されることを特徴とする、請求項4に記載の高熱伝導率の低温はんだペースト。
【請求項6】
初期融点が138~140℃、ピーク温度が140~145℃、熱伝導率が50~55W/(m・K)の少なくとも一つを満たすことを特徴とする、請求項5に記載の高熱伝導率の低温はんだペースト。
【請求項7】
請求項4~6のいずれか一項に記載の高熱伝導率の低温はんだペーストで溶接することによって得られる、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子溶接の技術分野に関し、複合金属材料、及びそれを含む高熱伝導率の低温はんだペーストに関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子製品の超大規模集積化と小型化の進展に伴い、チップの配線密度は急激に増加し、この背景下、はんだペーストは表面実装技術(SMT)における最も重要な接続材料となっている。しかし、高出力デバイスは発熱量が大きくて作動温度が高いため、チップボンディングに使用される針状材料の熱伝導率に新たな課題が生じている。従って、高熱伝導率の針状材料の開発は重要な研究課題となっている。
【0003】
従来のはんだペーストは、錫銀銅(SAC)系合金を溶接材料として使用することが一般的であり、溶接温度は通常240℃以上である必要があり、電子デバイスの溶接プロセスではデバイスの変形などの問題が発生しやすくなり、従って、現在、Sn-Bi系合金を低温溶接材料として使用するはんだペーストが主流であり、ここで、共晶点Sn-58Bi合金の融点は138℃である。Sn-Bi系合金中のBiの含有量は融点に大きな影響を与え、Biの含有量が58wt%未満の場合、合金の融点は138℃よりも高くなるが、そうでない場合、合金の融点が138℃以下である。
【0004】
一方で、従来の該系の合金は凝固中に硬くて脆いBiを偏析させ、その結果、熱伝導率と引張強度が低くなり、機械的落下衝撃耐性も低下する。その一方で、Biの含有量を低減すると、熱伝導率が向上するが、合金の融点が上昇するため、銅管の溶接は、140℃以下で行う必要があり、図1に示すように、銅管と放熱装置ははんだでろう付けされるが、銅管の熱量を放熱装置に伝えて冷却するために、はんだの熱伝導率を高める必要があり、同時に、銅管の熱膨張の影響を受けるため、溶接温度は150℃以下である。銅管を放熱装置に溶接するために、はんだは、140℃以下で溶融する必要があり、そうでない場合、銅管内の液体は爆発する危険がある。
【0005】
従って、高熱伝導率の低温はんだの開発は非常に重要である。
【0006】
複合はんだとは、従来のはんだにマイクロ・ナノ粒子、希元素、及び多孔質金属などの材料を加え、性能を高めた新規なはんだである。近年、複合はんだバンプは、従来のはんだバンプにおける重要な特性、特にせん断強度、熱安定性、金属間化合物の成長、相核生成の観点から、学界と産業界の両方で大きな注目を集めている。揚州大学のYang Liuらによる研究では、Sn58Bi合金に多孔質のCu発泡体シートを追加すると、Sn58Bi合金の熱伝導率を41.32W/(m・K)に高めることができ、しかし、該方法で使用されるCu発泡体のコストは高く、得られたシート構造をそのままはんだペーストの製造に使用することはできない(Liu, Yang, et al. Journal of Materials Science:Materials in Electronics. 2020, 31, 8258-8267.)。ハルビン理工大学のHao Zhangらによる研究では、Sn58Biはんだペーストには、5wt.%の直径5μmのCu粒子を加えると、Sn58Biはんだ層の熱伝導率を18.89W/(m・K)から26.60W/(m・K)まで高め、LEDパッケージの面では、熱学性能に優れた(Hao Zhang, et al. Journal of Materials Science:Materials in Electronics. 2019, 30:340-347)。ハルビン工業大学の陳広濤らは、Cu@Snコアシェル構造のはんだを提供するHongtao Chen, Tianqi Hu, et al. IEEE Transactions on Power Electronics. 2017, 32(1): 441-51.)。Cu粒子の表面にSnをメッキすることによってCu@Snコアシェル金属粒子形成し、次に、Cu@Snコアシェル金属粒子を、Cu-Cu接続のために30MPaの圧力下で400±20μmの複合はんだシートにプレスする。大量のCuコアが存在するため、複合はんだシートの熱伝導率は127.99~154.26W/(m・K)に達する。しかし、該複合はんだシートは、Sn層を溶融させ、はんだ内のCuボールを相互に接続するために、250℃で溶接する必要があり、外層のSnは、高再溶融温度を持つCu-Sn金属間化合物に変化し、その結果、溶接継目は高温に耐え、熱サイクルに耐える機能を備え、150℃の低温接続には適しない。従って、はんだペーストに適用する低融点、高熱伝導率のはんだの開発は十分に重要である。
【発明の概要】
【0007】
本発明の目的は、従来技術の不足を克服するために、複合金属材料を提供することであり、該金属材料は、Cu@Ag@Snコアシェル金属粉末、又はCu@Ni@Snコアシェル金属粉末であり、還流過程では、Snシェル層は溶融せず、又は溶融の限りがあるため、Cuコア及びAg、Ni中間層は溶解せず、又は少量で溶解することを確保し、内層の高耐熱性の金属間化合物CuSnの生成を低減し、Sn-Bi系はんだの熱伝導率を85℃で21.4W/(m・K)から50.82W/(m・K)まで高めることができ、はんだの融点は138.9℃だけであり、低温溶接に適合し、はんだの高熱伝導率と低融点の矛盾を解決し、熱伝導率と低温溶融の両立を実現する。
【0008】
本発明は、上記の複合金属材料を含む高熱伝導率の低温はんだペーストを更に提供し、それは、実用性が高く、現在市販されるはんだペーストの熱伝導率が低いため、電源デバイスのチップをボンディングした後の放熱性が悪いという問題を解決する。
【0009】
具体的な技術的解決手段は、以下のとおりである。
【0010】
前記複合金属材料は、直径が20μm~60μmの球形であり、また、コアがCu、中間層がAg又はNi、シェル層がSnの3層のコアシェル構造である。特定の実施例では、複合金属材料は、完璧な球形であり、その直径は、25~55μm、例えば、30μm、35μm、40μm、42μm、45μm、48μm、50μm、52μm、54μmであり得る。上記の構造を有する複合金属材料は、良好な構造安定性を有し、はんだの面では、はんだの熱伝導率を向上させる役割を果たし、その結果、製品の熱伝導性を向上させる。
【0011】
更に、前記コアの直径は、15μm~60μm、好ましくは、20~50μmであり、それは、25μm、30μm、33μm、35μm、38μm、40μm、45μm、48μmであり得、前記中間層の厚さは、0.5μm~2μm、好ましくは、0.8~1.8μmであり、それは、1.0μm、1.2μm、1.4μm、1.5μm、1.6μm、1.7μmであり得、前記シェル層の厚さは、0.5μm~2μm、好ましくは、0.8~1.8μmであり、それは、0.9μm、1.0μm、1.2μm、1.3μm、1.4μm、1.5μm、1.6μm、1.7μmであり得る。3層の厚さで最適化された複合金属材料を使用すると、コアへの保護作用を効果的に果たすことができ、また、加熱時、CuSnの形成を効果的に防止し、その結果、はんだの熱伝導率を大幅に向上させる。
【0012】
更に、前記複合金属材料では、重量部で、Cuは、総重量の60%~98%、好ましくは、総重量の65-95%を占め、それは、70%、73%、75%、76%、78%、80%、82%、85%、88%、90%であり得、Ag又はNiは、総重量の1%~20%、好ましくは、総重量の3~18%を占め、それは、4%、6%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%であり得、Snは、総重量の1%~20%、好ましくは、総重量の3~18%を占め、それは、4%、6%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%であり得る。3種類の元素を重量部で配合することにより、はんだの熱伝導率を向上させながら、139℃の低温下で溶接を完了することができ、はんだの熱伝導率を向上させる。
【0013】
前記複合金属材料の製造方法も本発明の保護範囲に属し、前記複合金属材料は、Cu@Ni@Snコルシェル金属粉末であり、その製造プロセスは、
Cu粉末を取り出して酸洗浄し、蒸留水中に分散させて混合溶液Aを形成するステップS1と、
還元剤及び安定剤を前記溶液Aに加え、超音波分散した後にオレイルアミンを加えて混合溶液Bを得て、前記混合溶液Bを反応釜中に入れて加熱反応させ、反応生成物を収集し、前記反応生成物をすすぎ洗いし、次に、蒸留水中に分散させて混合溶液Cを得るステップS2と、
錯化剤、光沢剤、硝酸銀及びpH調整剤を前記混合溶液C中に加え、均一に混合した後、混合溶液Dを得て、前記混合溶液Dを保温反応させ、反応生成物を収集し、すすぎ洗いし、次に、蒸留水中に分散させて混合溶液Eを得るステップS3と、
分散剤、配位剤及びSn粉末を前記混合溶液E中に加え、撹拌反応させ、反応終了後、生成物を収集し、すすぎ洗いし、乾燥させると、Cu@Ag@Snコアシェル金属粉末を得るステップS4とを含む。
【0014】
更に、ステップS1では、粒径が15μm~60μmのCu粉末をふるいで選択し、超音波酸洗浄し、次に、蒸留水中に均一に分散させて混合溶液Aを形成し、Cu粉末の濃度は、1g/mL~3g/mL、例えば、1.5g/mL、2.0g/mLであり得、好ましくは、酸洗浄には、硝酸、塩酸又は硫酸のうちの任意の1つを使用し、質量濃度が2%~5%であり、
任意選択で、ステップS2における前記還元剤は、ギ酸ナトリウム、ギ酸カリウム及びギ酸カルシウムのうちの1つから選択されるギ酸塩であり、前記混合溶液B中の前記還元剤の濃度は、0.1g/mL~0.2g/mLであり、前記安定剤は、N,N-ジメチルホルムアミド、グリセリン及びプロピレングリコールのうちの1つから選択され、前記安定剤の添加量は、前記混合溶液Bの体積の60~80%を占め、オレイルアミンの添加量は、前記混合溶液Bの体積の3~6%を占め、好ましくは、前記加熱反応は、120℃~200℃で10時間~20時間保温し、保温中に100周り/分間~500周り/分間の速度で磁気撹拌することであり、前記すすぎ洗いは、蒸留水とエタノールで交互に2~3回すすぎ洗いすることであり、前記混合溶液Cの濃度は、5g/mL~10g/mLであり、
任意選択で、ステップS3における前記錯化剤は、N-β-ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、イミダゾール、クエン酸、酒石酸及びグルコン酸のうちの少なくとも1つから選択され、前記混合溶液D中の前記錯化剤の濃度は、0.03g/mL~0.05g/mLであり、前記光沢剤は、グリセリン、エチレングリコール及びグリシンのうちの1つから選択され、前記混合溶液D中の前記光沢剤の濃度は、0.003g/mL~0.005g/mLであり、前記混合溶液D中の硝酸銀の濃度は、0.004g/mL~0.006g/mLであり、前記pH調整剤は、硝酸及び塩酸のうちの少なくとも1つから選択され、前記混合溶液DのpHを3~4に調整し、好ましくは、前記保温反応は、40℃~70℃で2分間~8分間保温し、保温中に100周り/分間~200周り/分間の速度で磁気撹拌することであり、前記混合溶液Eの濃度は、0.1g/mL~0.3g/mLであり、
任意選択で、ステップS4では、前記分散剤は、パラフィン、ポリビニルピロリドン及びポリエチレングリコールのうちの少なくとも1つから選択され、前記混合溶液E中の前記分散剤の濃度は、1g/mL~0.2g/mLであり、前記配位剤は、チオシアン酸アンモニウム、及びチオ尿素のうちの少なくとも1つから選択され、前記混合溶液E中の前記配位剤の濃度は、0.1g/mL~0.2g/mLであり、前記混合溶液E中のSn粉末の濃度は、0.03g/mL~0.06g/mLであり、好ましくは、前記撹拌反応は、100周り/分間~200周り/分間の速度で室温で5~10分間撹拌することであり、生成物を収集し、蒸留水で2~3回すすぎ洗いし、50~70℃で30~60分間乾燥させると、Cu@Ag@Snコアシェル金属粉末を得る。
【0015】
本発明の別の態様として、前記複合金属材料は、Cu@Ni@Snコルシェル金属粉末であり、その製造プロセスは、
Cu粉末を取り出して酸洗浄し、蒸留水中に分散させて混合溶液Aを形成するステップP1と、
還元剤及び安定剤を前記溶液Aに加え、超音波分散した後にオレイルアミンを加えて混合溶液Bを得て、前記混合溶液Bを反応釜中に入れて加熱反応させ、反応生成物を収集し、前記反応生成物をすすぎ洗いし、生成物Cを得るステップP2と、
ニッケル塩、還元剤、安定剤、促進剤及びpH調整剤を深共晶溶媒に加え、溶解した後にメッキ液Dを得るステップP3であって、前記深共晶溶媒は、水素結合受容体と水素結合供与体との混合物で構成されるステップP3と、
前記生成物Cを前記メッキ液D中に入れ、無電解ニッケルメッキし、メッキ終了後、生成物を収集し、すすぎ洗いし、次に、蒸留水中に分散させて混合溶液Fを得るステップP4と、
分散剤、配位剤及びSn粉末を前記混合溶液F中に加え、撹拌反応させ、反応終了後、生成物を収集し、すすぎ洗いし、乾燥させると、Cu@Ni@Snコアシェル金属粉末を得るステップP5とを含む。
【0016】
更に、ステップP1では、粒径が15μm~60μmのCu粉末をふるいで選択し、超音波酸洗浄し、次に、蒸留水中に均一に分散させて混合溶液Aを形成し、Cu粉末の濃度は、1g/mL~3g/mLであり、好ましくは、酸洗浄には、硝酸、塩酸又は硫酸のうちの任意の1つを使用し、質量濃度が2%~5%であり、
任意選択で、ステップS2における前記還元剤は、ギ酸ナトリウム、ギ酸カリウム及びギ酸カルシウムのうちの1つから選択されるギ酸塩であり、前記混合溶液B中の前記還元剤の濃度は、0.1g/mL~0.2g/mLであり、前記安定剤は、N,N-ジメチルホルムアミド、グリセリン及びプロピレングリコールのうちの1つから選択され、前記安定剤の添加量は、前記混合溶液Bの体積の60~80%を占め、オレイルアミンの添加量は、前記混合溶液Bの体積の3~6%を占め、好ましくは、前記加熱反応は、120℃~200℃で10時間~20時間保温し、保温中に100周り/分間~500周り/分間の速度で磁気撹拌することであり、前記すすぎ洗いは、蒸留水とエタノールで交互に2~3回すすぎ洗いすることであり、前記混合溶液Cの濃度は、5g/mL~10g/mLであり、
任意選択で、ステップP3における前記ニッケル塩は、塩化ニッケル、硫酸ニッケル、酢酸ニッケル及びスルファミン酸ニッケルのうちの1つ以上の組み合わせであり、濃度範囲は、5~50g/Lであり、前記還元剤は、ヒドラジン、次亜リン酸ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム及びジメチルアミンボランのうちの1つから選択され、濃度範囲は、1~30g/Lであり、前記安定剤は、ホウ酸、クエン酸、乳酸、酒石酸カリウムナトリウム及びエデト酸二ナトリウムのうちの1つ以上であり、濃度範囲は0.5~15g/Lであり、前記促進剤は、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N-メチルジエタノールアミン及びN,N-ジメチルエタノールアミンのうちの1つ以上であり、濃度範囲は5~20g/Lであり、前記pH調整剤は、5wt%水酸化ナトリウム-エチレングリコール溶液であり、そのpH範囲は、7.0~14.0であり、好ましくは、前記深共晶溶媒中の前記水素結合受容体は、塩化コリン、塩化テトラメチルアンモニウム、塩化テトラブチルアンモニウム、塩化テトラエチルアンモニウム及びそれらの誘導体のうちの1つ以上の組み合わせであり、前記水素結合供与体は、ポリオール、アミド及びカルボン酸のうちの1つ又は2つの組み合わせであり、前記水素結合受容体と前記水素結合供与体とのモル比は、1:1~1:5であり、両者を混合した後、60~90℃で2~4時間撹拌し、前記深共晶溶媒を得て、
任意選択で、ステップP4における前記無電解ニッケルメッキ処理のメッキ温度は、60℃~150℃であり、メッキのpHは、7.0~14.0であり、メッキ期間は、0.5~4.0時間であり、メッキ中に100周り/分間~200周り/分間の速度で磁気撹拌し、反応終了後に生成物を収集し、蒸留水で2~3回すすぎ洗いする。すすぎ洗い後の生成物を蒸留水に分散させて混合溶液Fを得て、前記混合溶液Fの濃度は、0.1g/mL~0.3g/mLであり、
任意選択で、ステップP5では、前記分散剤は、パラフィン、ポリビニルピロリドン及びポリエチレングリコールのうちの少なくとも1つから選択され、前記混合溶液F中の前記分散剤の濃度は、1g/mL~0.2g/mLであり、前記配位剤は、チオシアン酸アンモニウム、及びチオ尿素のうちの少なくとも1つから選択され、前記混合溶液F中の前記配位剤の濃度は、0.1g/mL~0.2g/mLであり、前記混合溶液F中のSn粉末の濃度は、0.03g/mL~0.06g/mLであり、前記撹拌反応は、100周り/分間~200周り/分間の速度で室温で5~10分間撹拌することであり、生成物を収集し、蒸留水で2~3回すすぎ洗いし、50~70℃で30~60分間乾燥させると、Cu@Ni@Snコアシェル金属粉末を得る。
【0017】
前記複合金属材料を含む高熱伝導率の低温はんだペーストも本発明の保護範囲に属し、前記高熱伝導率の低温はんだペーストは、前記複合金属材料、Sn-Bi系合金粉末及びフラックスを含み、前記複合金属材料は、総重量の10%~30%、好ましくは、総重量の12~28%を占め、それは、例えば、14%、16%、18%、19%、20%、21%、23%、25%、26%であり得、前記Sn-Bi系合金粉末は、総重量の10%~30%、好ましくは、総重量の12~28%を占め、それは、例えば、14%、16%、18%、19%、20%、21%、23%、25%、26%であり得る。
【0018】
更に、前記フラックスは、中低温用ロジン系フラックスであり、ここで、低温は、はんだの溶接温度が150℃よりも低いことを意味し、具体的には、はんだの融点が138~140℃であることを意味し、ロジン系フラックスは、ロジンをキャリアとして使用し、有機溶媒によってロジンと有機酸を溶解し、チキソ剤で製造されたペーストを意味し、それは、本分野で一般的なロジン系フラックスであり得、
任意選択で、前記Sn-Bi系合金粉末は、粒径が20μm~60μmの亜共晶Sn-Bi合金粉末、共晶Sn-58Bi合金粉末及び過共晶Sn-Bi合金粉末のうちの少なくとも1つから選択され、好ましくは、粒径は、25μm~55μmであり、それは、例えば、28μm、30μm、32μm、35μm、38μm、40μm、41μm、42μm、45μm、48μm、50μm、53μmであり得る。
【0019】
任意選択で、前記高熱伝導率の低温はんだペーストは、初期融点が138~140℃、ピーク温度が140~145℃、熱伝導率が50~55W/(m・K)である。特定の実施例では、前記高熱伝導率の低温はんだペーストは、初期融点が138.5℃、139.0℃、139.5℃又は139.8℃、ピーク温度が140.5℃、141.0℃、141.5℃、142.0℃、142.5℃、143.0℃、143.5℃又は144℃、熱伝導率が50.5W/(m・K)、51.0W/(m・K)、51.5W/(m・K)、52.0W/(m・K)、52.5W/(m・K)、53.0W/(m・K)、54.0W/(m・K)又は54.5W/(m・K)である。
【0020】
前記高熱伝導率の低温はんだペーストで溶接することによって得られた装置も本発明の保護範囲に属する。
【発明の効果】
【0021】
1.本発明は、まず、多層無電解メッキプロセスを使用し、Cu粉末の表面には、Ag又はNi中間装置及びSnシェル層を被覆し、外形に優れたCu@Ag@Snコアシェル構造の粒子及びCu@Ni@Snコアシェル構造の粒子を得る。それは、現在のCu粉末が空気中で酸化しやすく、保存しにくいという欠点を解決するだけでなく、Ag及びNi中間層、Snシェル層は、Cuコア、Ag及びNi中間層が溶解せず、又は少量で溶解するように効果的に保護でき、内層の高耐熱性の金属間化合物Cu6Sn5の生成を低減し、はんだの熱伝導率を効果的に向上させ、
2.Sn-Bi系のはんだペーストに比べて、本発明によって製造された高熱伝導率の低温はんだペーストは、85℃で、熱伝導率が21.4W/(m・K)から50.82W/(m・K)まで向上し、はんだの融点が138.9℃だけであり、低温溶接に適合し、現在市販されるはんだペーストの熱伝導率が低いため、電源デバイスのチップをボンディングした後の放熱性が悪いという問題を解決し、
3.本発明によって製造された高熱伝導率の低温はんだペーストは、還流過程では、接続 を形成し、それは、プロセスがシンプルであり、大面積チップのボンディング時間を大幅に短縮し、
4.本発明は、プロセスがシンプルで、コストが低く、実用性が高く、実際の使用環境に応じて粒径及び被覆量が異なる金属粉末を選択して針状材料を製造することができる。
【0022】
要するに、本発明は、外形に優れたCu@Ag@Snコアシェル金属粒子及びCu@Ni@Snコアシェル金属粒子を得ることができ、Ag及びNi中間層、Snシェル層は、Cuコア、Ag及びNi中間層が溶解せず、又は少量で溶解するように効果的に保護でき、内層の高耐熱性の金属間化合物Cu6Sn5の生成を低減し、はんだの熱伝導率を効果的に向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
本発明の技術的解決手段をより明確に説明するために、以下、図面を簡単に紹介し、明らかに、以下の説明における図面は本発明のいくつかの実施例に過ぎず、本発明を限定しない。
図1】本発明の背景技術によって提供された溶接の現物図である。
図2】本発明の実施例3によって提供されたCu@Ag@Snコアシェル金属粉末の現物図及びX線回折図である。
図3】本発明の実施例3によって提供されたCu@Ag@Snコアシェル金属粒子の走査型電子顕微鏡写真である。
図4】本発明の実施例3によって提供されたCu@Ag@Snコアシェル金属粒子のエネルギースペクトル面走査図である。
図5】本発明の実施例3によって提供されたCu@Ag@Snコアシェル金属粒子の横断面のエネルギースペクトル線走査図である。
図6】本発明の実施例7によって提供された高熱伝導率の低温はんだペーストの現物図である。
図7】本発明の実施例7によって提供された高熱伝導率の低温はんだペーストのDSC曲線図である。
図8】本発明の実施例7で製造された高熱伝導率の低温はんだペーストの熱伝導率の図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の好ましい実施例をより詳細に説明する。以下、本発明の好ましい実施形態を説明するが、本発明は、様々な形態で具現化することができ、本明細書に記載の実施形態によって限定されるわけではないことを理解されたい。実施例には、特定の技術若しくは条件が示されない場合、本分野の文献に記載の技術若しくは条件、又は製品仕様書に従って実施する。使用された試薬又は器具には、製造元が示されない場合、市場で購入できる通常の製品である。以下の実施例では、明記されない限り、「%」はいずれも重量百分率を意味する。
【0025】
以下、低温用無鉛ロジン系フラックスは、厦門及時雨▲かん▼料有限公司のハロゲンフリーフラックスS8である。
(実施例1)
Cu@Ag@Snコアシェル金属粉末の製造
ステップS1、粒径が20μmのCu粉末の20gをふるいで選択し、質量分率が2%の塩酸で5分間超音波酸洗浄し、次に、20mLの蒸留水中に均一に分散させて混合溶液Aを形成し、
ステップS2、1.2gのギ酸ナトリウム及び72mLのN,N-ジメチルホルムアミドを混合溶液A中に加え、3分間超音波分散した後、8mLのオレイラミンを加え、混合溶液Bを得る。次に、混合溶液Bを高圧反応釜中に入れ、150℃で18時間保温し、保温中に200周り/分間の速度で磁気撹拌する。反応生成物を収集し、蒸留水とエタノールで交互に3回すすぎ洗いする。すすぎ洗い後の生成物を200mLの蒸留水に分散させて混合溶液Cを得て、
ステップS3、混合溶液C中には、6gのN-β-ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、6gのエタノール、8gの硝酸銀を加え、質量分率が38%の塩酸でpHを4に調整し、均一に混合した後、混合溶液Dを得る。混合溶液Dを50℃で8分間保温し、保温中に100周り/分間の速度で磁気撹拌する。保温終了後、反応生成物を収集し、蒸留水で3回すすぎ洗いし、すすぎ洗い後の生成物を200mLの蒸留水に分散させて混合溶液Eを得て、
ステップS4、混合溶液Eには、20gのパラフィン、20gのチオシアン酸アンモニウム、6gの純Sn粉末を加え、十分に反応させるために、室温で100周り/分間の速度で8分間磁気撹拌する。反応終了後、生成物を収集し、蒸留水で3回すすぎ洗いする。最後に、60℃で40分間乾燥させると、Cu@Ag@Snコアシェル金属粉末を得ることができる。
(実施例2)
Cu@Ag@Snコアシェル金属粉末の製造
ステップS1、粒径が20μmのCu粉末の20gをふるいで選択し、質量分率が2%の塩酸で5分間超音波酸洗浄し、次に、20mLの蒸留水中に均一に分散させて混合溶液Aを形成し、
ステップS2、1.2gのギ酸ナトリウム及び72mLのN,N-ジメチルホルムアミドを混合溶液A中に加え、3分間超音波分散した後、8mLのオレイラミンを加え、混合溶液Bを得る。次に、混合溶液Bを高圧反応釜中に入れ、150℃で18時間保温し、保温中に200周り/分間の速度で磁気撹拌する。反応生成物を収集し、蒸留水とエタノールで交互に3回すすぎ洗いする。すすぎ洗い後の生成物を200mLの蒸留水に分散させて混合溶液Cを得て、
ステップS3、混合溶液C中には、10gのN-β-ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、10gのエタノール、12gの硝酸銀を加え、質量分率が38%の塩酸でpHを4に調整し、均一に混合した後、混合溶液Dを得る。混合溶液Dを50℃で8分間保温し、保温中に100周り/分間の速度で磁気撹拌する。保温終了後、反応生成物を収集し、蒸留水で3回すすぎ洗いし、すすぎ洗い後の生成物を200mLの蒸留水に分散させて混合溶液Eを得て、
ステップS4、混合溶液Eには、20gのパラフィン、20gのチオシアン酸アンモニウム、6gの純Sn粉末を加え、十分に反応させるために、室温で100周り/分間の速度で8分間磁気撹拌する。反応終了後、生成物を収集し、蒸留水で3回すすぎ洗いする。最後に、60℃で40分間乾燥させると、Cu@Ag@Snコアシェル金属粉末を得ることができる。
(実施例3)
Cu@Ag@Snコアシェル金属粉末の製造
ステップS1、粒径が20μmのCu粉末の20gをふるいで選択し、質量分率が2%の塩酸で5分間超音波酸洗浄し、次に、20mLの蒸留水中に均一に分散させて混合溶液Aを形成し、
ステップS2、1.2gのギ酸ナトリウム及び72mLのN,N-ジメチルホルムアミドを混合溶液A中に加え、3分間超音波分散した後、8mLのオレイラミンを加え、混合溶液Bを得る。次に、混合溶液Bを高圧反応釜中に入れ、150℃で18時間保温し、保温中に200周り/分間の速度で磁気撹拌する。反応生成物を収集し、蒸留水とエタノールで交互に3回すすぎ洗いする。すすぎ洗い後の生成物を200mLの蒸留水に分散させて混合溶液Cを得て、
ステップS3、混合溶液C中には、6gのN-β-ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、6gのエタノール、8gの硝酸銀を加え、質量分率が38%の塩酸でpHを4に調整し、均一に混合した後、混合溶液Dを得る。混合溶液Dを50℃で8分間保温し、保温中に100周り/分間の速度で磁気撹拌する。保温終了後、反応生成物を収集し、蒸留水で3回すすぎ洗いし、すすぎ洗い後の生成物を200mLの蒸留水に分散させて混合溶液Eを得て、
ステップS4、混合溶液Eには、40gのパラフィン、40gのチオシアン酸アンモニウム、12gの純Sn粉末を加え、十分に反応させるために、室温で100周り/分間の速度で8分間磁気撹拌する。反応終了後、生成物を収集し、蒸留水で3回すすぎ洗いする。最後に、60℃で40分間乾燥させると、Cu@Ag@Snコアシェル金属粉末を得ることができる。
(実施例4)
Cu@Ni@Snコアシェル金属粉末の製造
ステップP1、粒径が20μmのCu粉末の20gをふるいで選択し、質量分率が2%の塩酸で5分間超音波酸洗浄し、次に、20mLの蒸留水中に均一に分散させて混合溶液Aを形成し、
ステップP2、1.2gのギ酸ナトリウム及び72mLのN,N-ジメチルホルムアミドを混合溶液A中に加え、3分間超音波分散した後、8mLのオレイラミンを加え、混合溶液Bを得る。次に、混合溶液Bを高圧反応釜中に入れ、150℃で18時間保温し、保温中に200周り/分間の速度で磁気撹拌する。反応生成物を収集し、蒸留水とエタノールで交互に3回すすぎ洗いし、生成物Cを得て、
ステップP3、25g/Lの塩化ニッケル、15g/Lの次亜リン酸ナトリウム、10g/Lのクエン酸、10g/Lのトリエタノールアミンを、塩化コリンとエチレングリコールとのモル比が1:2の深共晶溶媒中に溶解し、5wt%のNaOH-エチレングリコール溶液でpHを9.0に調整し、撹拌して溶解した後、無電解メッキのメッキ液Dを得る。
【0026】
ステップP4、生成物Cをメッキ液Dに入れ、メッキ温度が60℃、メッキ期間が2時間である。その期間、十分に反応させるために、100周り/分間~200周り/分間の速度で磁気撹拌する。反応終了後、生成物を収集し、蒸留水で3回すすぎ洗いする。すすぎ洗い後の生成物を蒸留水に分散させて混合溶液Fを得て、その濃度は、0.2g/mLであり、
ステップP5、混合溶液Fには、40gのパラフィン、40gのチオシアン酸アンモニウム、12gの純Sn粉末を加え、十分に反応させるために、室温で100周り/分間の速度で8分間磁気撹拌する。反応終了後、生成物を収集し、蒸留水で3回すすぎ洗いする。最後に、60℃で40分間乾燥させると、Cu@Ni@Snコアシェル金属粉末を得ることができる。
(実施例5)
はんだペーストの製造
前述の実施例1によって製造されたCu@Ag@Snコアシェル金属粉末と市販の直径45μmの共晶Sn-58Bi合金粉末を1:8の質量比で混合した後、低温用無鉛ロジン系フラックスと混合する。混合プロセスは、室温で、撹拌しながら金属粉末を徐々に加え、ペーストにするまで行われ、混合比例は、Cu@Ag@Snコアシェル金属粉末がはんだの総質量の10%、フラックスが10%を占めることであり、それにより、高熱伝導率の低温はんだペーストを得る。
(実施例6)
はんだペーストの製造
前述の実施例2によって製造されたCu@Ag@Snコアシェル金属粉末と市販の直径45μmの共晶Sn-58Bi合金粉末を2:7の質量比で混合した後、低温用無鉛ロジン系フラックスと混合する。混合プロセスは、室温で、撹拌しながら金属粉末を徐々に加え、ペーストにするまで行われ、混合比例は、Cu@Ag@Snコアシェル金属粉末がはんだの総質量の20%、フラックスが10%を占めることであり、それにより、高熱伝導率の低温はんだペーストを得る。
(実施例7)
はんだペーストの製造
前述の実施例3によって製造されたCu@Ag@Snコアシェル金属粉末と市販の直径45μmの共晶Sn-58Bi合金粉末を3:6の質量比で混合した後、低温用無鉛ロジン系フラックスと混合する。混合プロセスは、室温で、撹拌しながら金属粉末を徐々に加え、ペーストにするまで行われ、混合比例は、Cu@Ag@Snコアシェル金属粉末がはんだの総質量の30%、フラックスが10%を占めることであり、それにより、高熱伝導率の低温はんだペーストを得る。
(実施例8)
前述の実施例4によって製造されたCu@Ni@Snコアシェル金属粉末と市販の直径45μmの共晶Sn-58Bi合金粉末を1:8の質量比で混合した後、低温用無鉛ロジン系フラックスと混合する。混合プロセスは、室温で、撹拌しながら金属粉末を徐々に加え、ペーストにするまで行われ、混合比例は、Cu@Ni@Snコアシェル金属粉末がはんだの総質量の10%、フラックスが10%を占めることであり、それにより、高熱伝導率の低温はんだペーストを得る。
(実施例9)
Cu@Ag@Snコアシェル金属粉末の製造
ステップS1、粒径が50μmのCu粉末の20gをふるいで選択し、質量分率が2%の塩酸で5分間超音波酸洗浄し、次に、20mLの蒸留水中に均一に分散させて混合溶液Aを形成し、
ステップS2、1.5gのギ酸ナトリウム及び72mLのN,N-ジメチルホルムアミドを混合溶液A中に加え、3分間超音波分散した後、8mLのオレイラミンを加え、混合溶液Bを得る。次に、混合溶液Bを高圧反応釜中に入れ、200℃で10時間保温し、保温中に200周り/分間の速度で磁気撹拌する。反応生成物を収集し、蒸留水とエタノールで交互に3回すすぎ洗いする。すすぎ洗い後の生成物を200mLの蒸留水に分散させて混合溶液Cを得て、
ステップS3、混合溶液C中には、5gのイミダゾール、7gのエタノール、7gの硝酸銀を加え、質量分率が38%の塩酸でpHを4に調整し、均一に混合した後、混合溶液Dを得る。混合溶液Dを50℃で8分間保温し、保温中に100周り/分間の速度で磁気撹拌する。保温終了後、反応生成物を収集し、蒸留水で3回すすぎ洗いし、すすぎ洗い後の生成物を200mLの蒸留水に分散させて混合溶液Eを得て、
ステップS4、混合溶液Eには、25gのポリエチレングリコール、25gのチオシアン酸アンモニウム、5gの純Sn粉末を加え、十分に反応させるために、室温で100周り/分間の速度で8分間磁気撹拌する。反応終了後、生成物を収集し、蒸留水で3回すすぎ洗いする。最後に、60℃で40分間乾燥させると、Cu@Ag@Snコアシェル金属粉末を得ることができる。
(実施例10)
Cu@Ag@Snコアシェル金属粉末の製造
ステップS1、粒径が30μmのCu粉末の20gをふるいで選択し、質量分率が2%の塩酸で5分間超音波酸洗浄し、次に、20mLの蒸留水中に均一に分散させて混合溶液Aを形成し、
ステップS2、1.2gのギ酸ナトリウム及び80mLのN,N-ジメチルホルムアミドを混合溶液A中に加え、3分間超音波分散した後、8mLのオレイラミンを加え、混合溶液Bを得る。次に、混合溶液Bを高圧反応釜中に入れ、120℃で20時間保温し、保温中に200周り/分間の速度で磁気撹拌する。反応生成物を収集し、蒸留水とエタノールで交互に3回すすぎ洗いする。すすぎ洗い後の生成物を200mLの蒸留水に分散させて混合溶液Cを得て、
ステップS3、混合溶液C中には、6gの酒石酸、6gのグリセリン、8gの硝酸銀を加え、質量分率が38%の塩酸でpHを4に調整し、均一に混合した後、混合溶液Dを得る。混合溶液Dを50℃で8分間保温し、保温中に100周り/分間の速度で磁気撹拌する。保温終了後、反応生成物を収集し、蒸留水で3回すすぎ洗いし、すすぎ洗い後の生成物を200mLの蒸留水に分散させて混合溶液Eを得て、
ステップS4、混合溶液Eには、20gのポリビニルピロリドン、20gのチオ尿素、8gの純Sn粉末を加え、十分に反応させるために、室温で100周り/分間の速度で8分間磁気撹拌する。反応終了後、生成物を収集し、蒸留水で3回すすぎ洗いする。最後に、60℃で40分間乾燥させると、Cu@Ag@Snコアシェル金属粉末を得ることができる。
(実施例11)
Cu@Ni@Snコアシェル金属粉末の製造
ステップP1、粒径が50μmのCu粉末の20gをふるいで選択し、質量分率が2%の塩酸で5分間超音波酸洗浄し、次に、20mLの蒸留水中に均一に分散させて混合溶液Aを形成し、
ステップP2、1.0gのギ酸カリウム及び80mLのプロピレングリコールを混合溶液A中に加え、3分間超音波分散した後、8mLのオレイラミンを加え、混合溶液Bを得る。次に、混合溶液Bを高圧反応釜中に入れ、200℃で10時間保温し、保温中に200周り/分間の速度で磁気撹拌する。反応生成物を収集し、蒸留水とエタノールで交互に3回すすぎ洗いし、生成物Cを得て、
ステップP3、15g/Lの酢酸ニッケル、15g/Lのジメチルアミンボラン、10g/Lのクエン酸、10g/LのN-メチルジエタノールアミンを、塩化コリンとエチレングリコールとのモル比が1:2の深共晶溶媒中に溶解し、5wt%のNaOH-エチレングリコール溶液でpHを9.0に調整し、撹拌して溶解した後、無電解メッキのメッキ液Dを得る。
【0027】
ステップP4、生成物Cをメッキ液Dに入れ、メッキ温度が120℃、メッキ期間が2時間である。その期間、十分に反応させるために、100周り/分間~200周り/分間の速度で磁気撹拌する。反応終了後、生成物を収集し、蒸留水で3回すすぎ洗いする。すすぎ洗い後の生成物を蒸留水に分散させて混合溶液Fを得て、その濃度は、0.1g/mLであり、
ステップP5、混合溶液Fには、50gのポリエチレングリコール、40gのチオシアン酸アンモニウム、16gの純Sn粉末を加え、十分に反応させるために、室温で100周り/分間の速度で8分間磁気撹拌する。反応終了後、生成物を収集し、蒸留水で3回すすぎ洗いする。最後に、60℃で40分間乾燥させると、Cu@Ni@Snコアシェル金属粉末を得ることができる。
(実施例12)
Cu@Ni@Snコアシェル金属粉末の製造
ステップP1、粒径が40μmのCu粉末の20gをふるいで選択し、質量分率が2%の塩酸で5分間超音波酸洗浄し、次に、20mLの蒸留水中に均一に分散させて混合溶液Aを形成し、
ステップP2、1.5gのギ酸カルシウム及び70mLのプロピレングリコールを混合溶液A中に加え、3分間超音波分散した後、8mLのオレイラミンを加え、混合溶液Bを得る。次に、混合溶液Bを高圧反応釜中に入れ、120℃で20時間保温し、保温中に200周り/分間の速度で磁気撹拌する。反応生成物を収集し、蒸留水とエタノールで交互に3回すすぎ洗いし、生成物Cを得て、
ステップP3、20g/Lの硫酸ニッケル、12g/Lの水素化ホウ素ナトリウム、15g/Lのホウ酸、15g/Lのジエタノールアミンを、塩化コリンとエチレングリコールとのモル比が1:2の深共晶溶媒中に溶解し、5wt%のNaOH-エチレングリコール溶液でpHを9.0に調整し、撹拌して溶解した後、無電解メッキのメッキ液Dを得る。
【0028】
ステップP4、生成物Cをメッキ液Dに入れ、メッキ温度が100℃、メッキ期間が2時間である。その期間、十分に反応させるために、100周り/分間~200周り/分間の速度で磁気撹拌する。反応終了後、生成物を収集し、蒸留水で3回すすぎ洗いする。すすぎ洗い後の生成物を蒸留水に分散させて混合溶液Fを得て、その濃度は、0.3g/mLであり、
ステップP5、混合溶液Fには、45gのポリビニルピロリドン、35gのチオ尿素、15gの純Sn粉末を加え、十分に反応させるために、室温で100周り/分間の速度で8分間磁気撹拌する。反応終了後、生成物を収集し、蒸留水で3回すすぎ洗いする。最後に、60℃で40分間乾燥させると、Cu@Ni@Snコアシェル金属粉末を得ることができる。
(比較例1)
Sn58Bi合金に多孔質のCu発泡体シートを添加
多孔質のCu発泡体シートを溶融したSn58Biはんだに浸漬し、複合はんだシートを製造し、次に、その熱伝導率を試験する(Liu, Yang, et al. Journal of Materials Science:Materials in Electronics. 2020, 31, 8258-8267.を参照)。具体的なステップは、以下のとおりである。
【0029】
ステップS1、1インチあたり500個の孔(500ppi)、孔隙率85%、厚さ0.05mmの多孔質のCu発泡体を選択し、
ステップS2、多孔質のCu発泡体を250℃の溶融したSn58Biはんだ中に7秒間浸漬し、取り出し、室温で冷却し、複合はんだシートを得て、
ステップS3、複合はんだシートを、直径12.7mm、厚さ2mmの円形サンプルに製造し、次に、NETZSCH LFA 447を使用してその熱伝導率を試験する。
該方法によって製造された多孔質のCu発泡体シートをSn58Biに浸漬する複合はんだシートの熱伝導率は、41.32W/(m・K)である。従来方法に比べて、本願の実施例7によって製造されたた高熱伝導率の低温はんだペーストの熱伝導率は、50.82W/(m・K)に達する。
(比較例2)
Sn58Biはんだペースト中にCu粒子を添加
Sn58Biはんだペースト中に5wt.%のCu粒子を加え、複合はんだペーストを製造し、次に、その熱伝導率を試験する(Hao Zhang, et al. Journal of Materials Science:Materials in Electronics. 2019, 30:340-347を参照)。具体的なステップは、以下のとおりである。
【0030】
ステップS1、平均直径5μmのCu粒子と45μmのSn58Bi粒子を選択し、混合した後、フラックスを加え、30分間機械撹拌し、複合はんだペーストを得て、
ステップS2、複合はんだペーストを銅パッドと回路を備えたアルミニウム基板に塗布し、次に、3535 LEDランプを置き、ピーク温度が170℃になるまで加熱し、3535 LEDランプを基板に溶接し、はんだバンプを形成し、
ステップS3、T3Sterにより、溶接されたLEDランプの熱挙動とSn58Bi-5wt.%のCuはんだ層の熱伝導率を評価する。
【0031】
該方法によって製造されたSn58Bi-5wt.%のCu複合はんだの溶接ピーク温度は170℃、Sn58Bi-5wt.%のCuはんだ層の熱伝導率は26.60W/(m・K)である。従来方法に比べて、本願の実施例7によって製造されたた高熱伝導率の低温はんだペーストは、融点が138.9℃、溶接温度が150℃以下、熱伝導率が50.82W/(m・K)である。
(比較例3)
Cu@Sn複合はんだシート
Cu粒子の表面にSnをメッキすることによってCu@Snコアシェル金属粒子形成し、次に、Cu@Snコアシェル金属粒子を、30MPaの圧力下で400±20μmの複合はんだシートにプレスし、次に、その熱伝導率を試験する(Hongtao Chen, Tianqi Hu, et al. IEEE Transactions on Power Electronics. 2017, 32(1): 441-51.)。具体的なステップは、以下のとおりである。
【0032】
ステップS1、室温で、チオ尿素(0.65mol/L)、EDTA(0.0014mol/L)、ハイドロキノン(0.0036mol/L)及び次亜リン酸ナトリウム(0.2mol/L)を80mLの脱イオン水中に溶解し、次に、メタンスルフォン酸(0.0042mol/L)及びエチレングリコール(15mL/L)を加え、材料が完全に溶解するまで溶液を穏やかに撹拌し、混合溶液Aを得て、
ステップS2、2gの塩化第一スズを1mLの塩酸溶液に溶解し、混合溶液Bを得て、
ステップS3、平均直径35μmのCu粒子粉末の2gを5%の塩酸を含有するエタノール溶液に滴下し、溶液を超音波洗浄し、Cu粒子外の表面汚染物質及び酸化層を除去し、最後に、脱イオン水でCu粒子を4回洗浄し、
ステップS4、溶液Bを溶液A中に入れ、溶液が均一に混合されるまで連続して撹拌する。次に、酸洗浄後のCu粒子を混合溶液中に迅速に加える。室温で、3時間連続して撹拌し、濾過すると、Cu@Snコアシェル粒子を得て、
ステップS5、Cu@Snコアシェル金属粒子を30MPaの圧力下で1分間保持し、400±20μmの複合はんだシートにプレスし、
ステップS6、NETZSCH 477、NETZSCH STA 449F3によって複合はんだシートの熱拡散係数及び比熱をそれぞれ試験し、最後に、得られた熱拡散係数、比熱及び密度を乗算すると、複合はんだシートの熱伝導率を得ることができる。
【0033】
該方法によって製造されたCu@Sn複合はんだシートの熱伝導率は、30℃で154.26W/(m・K)、150℃で130.64W/(m・K)、250℃で127.99W/(m・K)であり、溶接を実現するための還流温度は、250℃であるため、150℃以下の低温溶接に適用できない。従来方法に比べて、本願の実施例7によって製造されたた高熱伝導率の低温はんだペーストは、融点が138.9℃、溶接温度が150℃以下、熱伝導率が50.82W/(m・K)である。
【0034】
性能検出
(1)複合材料の外形
実施例3によって製造された金属複合材料を取って分析する。図2は、Cu@Ag@Sn金属粉末及びXRD図であり、Ag元素、Sn元素、及びAg原子とSn原子によって形成された化合物Ag3Snを見え、それは、Cu粒子の表面がAg層とSn層をうまく被覆することを示す。
【0035】
図3及び図4はそれぞれCu@Ag@Snコアシェル金属粒子の走査型電子顕微鏡写真及びエネルギースペクトル面走査図であり、その結果から分かるように、Cu粒子にAg及びSnを無電解メッキした後、Ag及びSn原子の厚いメッキ層がCu粒子の表面に堆積し、形成されたCu@Ag@Snコアシェル金属粒子の表面は粗くなり、くぼみがある。
【0036】
図5は、Cu@Ag@Snコアシェル金属粒子の横断面の局所的なエネルギースペクトル線走査図であり、その図面から分かるように、2回の無電解メッキが行われた後のAg中間層とSn外層はCuコアに密着し、隙間がなく、エネルギースペクトル線走査の結果は、異なるメッキ層においてAg元素及びSn元素の強度が交互に変動することを示し、それは、メッキ層がそれぞれAg層及びSn層であることを実証する。
【0037】
(2)融点
実施例7によって製造されたはんだペーストを取り、その現物図は、図7に示され、その融点を試験する。具体的な方法は、以下とおりである。はんだペーストをAlセラミック基板に置き、150℃で5分間加熱して還流し、溶融したはんだ及びAlセラミックには、湿り気がないため、表面張力の作用下で、はんだは、ボール形に収縮し、冷却して固化した後、はんだ合金ボールを製造し、次に、はんだボールを研磨してつや出しし、直径12.50~12.90mm、厚さ1~5mmのはんだ合金シートを製造する。次に、DSC 204 F1示差走査熱量計によってはんだ合金のDSC曲線を試験する。試験結果は、図7に示され、はんだ合金のピーク温度は、146.0℃であり、標準化委員会ICTAのルールによれば、DSC曲線における前基準線の延長線とピークの前縁の最大傾きの接線との交点は、融点を表し、即ち、該はんだ合金の融点は、138.9℃である。
【0038】
(3)熱伝導率
実施例7によって製造されたはんだペーストを取り、その熱伝導率を試験する。具体的な方法は、以下とおりである。はんだペーストをAlセラミック基板に置き、150℃で5分間加熱して還流し、溶融したはんだ及びAlセラミックには、湿り気がないため、表面張力の作用下で、はんだは、ボール形に収縮し、冷却して固化した後、はんだ合金ボールを製造し、次に、はんだボールを研磨してつや出しし、直径12.50~12.90mm、厚さ1~5mmのはんだ合金シートを製造する。次に、BS210S電子密度天びん計、LFA447レーザー射出熱伝導率分析計、DSC 204 F1示差走査熱量計によってはんだ合金シートの密度、熱拡散係数及び比熱をそれぞれ試験し、最後に、得られた熱拡散係数、比熱及び密度を乗算すると、複合はんだシートの熱伝導率を得ることができる。試験結果は、図8に示され、本はんだ合金の熱伝導率は、25℃で40.59W/(m・K)、40℃で42.39W/(m・K)、55℃で43.84W/(m・K)、70℃で45.44W/(m・K)、85℃で50.82W/(m・K)、100℃で52.51W/(m・K)である。
【0039】
前述の内容は、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明するが、本発明は、上記実施形態の詳細に限定されるものではなく、本発明の技術的概念の範囲内で、本発明の技術的解決手段に対して様々な簡単な変更を行うことができ、これらの簡単な変更は全て本発明の保護範囲に属する。
【0040】
なお、説明すべきものとして、上記の特定の実施形態で説明された各具体的な技術的特徴は、矛盾しない限り、任意の適切な方式で組み合わせることができる。不必要な繰り返しを回避するために、様々な可能な組み合わせは、本発明では説明されない。
【0041】
また、本発明の様々な実施形態は、本発明の趣旨に反しない限り、任意に組み合わせることができ、それらも本発明に開示された内容と見なされるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8