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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024100681
(43)【公開日】2024-07-26
(54)【発明の名称】スライドレールアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   A47B 88/49 20170101AFI20240719BHJP
【FI】
A47B88/49
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023178645
(22)【出願日】2023-10-17
(31)【優先権主張番号】112101920
(32)【優先日】2023-01-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】504297766
【氏名又は名称】川湖科技股▲分▼有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】513240939
【氏名又は名称】川益科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】陳 庚金
(72)【発明者】
【氏名】楊 順和
(72)【発明者】
【氏名】▲黄▼ 建立
(72)【発明者】
【氏名】王 俊強
【テーマコード(参考)】
3B160
【Fターム(参考)】
3B160AB71
3B160EA03
3B160EA14
3B160EA35
3B160EA36
3B160EA44
3B160EA52
(57)【要約】
【課題】 改善されたスライドレールアセンブリを提供すること。
【解決手段】 スライドレールアセンブリは、第1のレール、第2のレール、第3のレール、第4レール及び第5レールを含む。第2のレール及び第3のレールは、それぞれ第1のレールに対して可動である。第2のレール及び第3のレールのそれぞれには通路が形成されている。第4レール及び第5レールは、それぞれ第2のレール及び第3のレールの通路に収容されるように構成されている。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の通路が形成された第1のレールと、
前記第1のレールの第1の通路に可動に取り付けられる第2のレール及び第3のレールであって、該第2のレール及び該第3のレールにはそれぞれ第2の通路及び第3の通路が形成されている、第2のレール及び第3のレールと、
前記第2のレールの第2の通路及び前記第3のレールの第3の通路にそれぞれ可動に取り付けられる第4のレール及び第5のレールと、
を含むスライドレールアセンブリ。
【請求項2】
前記第1のレールは、第1の壁、第2の壁及び前記第1のレールの第1の壁と第2の壁との間に接続される長手壁を含み、前記第1の通路は、前記第1のレールの該第1の壁、該第2の壁及び該長手壁によって画定されるととともに、前記第2のレール及び前記第3のレールを収容するように構成され、
前記第2のレールは、第1の壁、第2の壁及び前記第2のレールの第1の壁と第2の壁との間に接続される長手壁を含み、前記第2の通路は、前記第2のレールの該第1の壁、該第2の壁及び該長手壁によって画定されるととともに、前記第4のレールを収容するように構成され、
前記第3のレールは、第1の壁、第2の壁及び前記第3のレールの第1の壁と第2の壁との間に接続される長手壁を含み、前記第3の通路は、前記第3のレールの該第1の壁、該第2の壁及び該長手壁によって画定されるととともに、前記第5のレールを収容するように構成されている、請求項1に記載のスライドレールアセンブリ。
【請求項3】
前記第2のレールは、前記第1のレールに対して開方向に沿って第1の伸長位置に動かすことができ、前記第4のレールは、前記第2のレールに対して該開方向に沿って第2の伸長位置に動かすことができ、
前記第1のレール及び前記第4のレールのそれぞれは前部及び後部を有し、
前記第4のレールが前記第2の伸長位置に位置する場合、前記第4のレールの前部は、前記第1のレールの前部を越えて延在している、請求項1に記載のスライドレールアセンブリ。
【請求項4】
前記第4のレールが取り外しのために前記第2の伸長位置から前記開方向に沿って動かされる場合、前記第3のレールは前記第1のレールに対して前記開方向に沿って第3の伸長位置に動かすことができ、前記第5のレールは前記第3のレールに対して前記開方向に沿って第4の伸長位置に動かすことができ、
前記第5のレールは前部及び後部を有し、
前記第5のレールが前記第4の伸長位置に位置している場合、前記第5のレールの前部は、前記第1のレールの前部を越えて延在している、請求項3に記載のスライドレールアセンブリ。
【請求項5】
前記第2のレール及び前記第3のレールは長さが異なり、前記第4のレール及び前記第5のレールは長さが異なる、請求項1に記載のスライドレールアセンブリ。
【請求項6】
第1のレールと、
前記第1のレールに対してそれぞれ可動な第2のレール及び第3のレールであって、該第2のレール及び該第3のレールのそれぞれには通路が形成され、該第2のレールの通路は該第3のレールの通路と連通し且つ整列している、第2のレール及び第3のレールと、
前記第2のレールの通路及び前記第3のレールの通路にそれぞれ収容されるように構成された第4のレール及び第5のレールと、
を含む、スライドレールアセンブリ。
【請求項7】
前記第1のレールは、第1の壁、第2の壁及び前記第1のレールの第1の壁と第2の壁との間に接続される長手壁を含み、前記第1のレールの該第1の壁、該第2の壁及び該長手壁によって第1の通路が画定されるととともに、該第1の通路は前記第2のレール及び前記第3のレールを収容するように構成され、
前記第2のレールは、第1の壁、第2の壁及び前記第2のレールの第1の壁と第2の壁との間に接続される長手壁を含み、前記第2のレールの該第1の壁、該第2の壁及び該長手壁によって第2の通路が画定されるととともに、該第2の通路は前記第4のレールを収容するように構成され、
前記第3のレールは、第1の壁、第2の壁及び前記第3のレールの第1の壁と第2の壁との間に接続される長手壁を含み、前記第3のレールの該第1の壁、該第2の壁及び該長手壁によって第3の通路が画定されるととともに、該第3の通路は前記第5のレールを収容するように構成されている、請求項6に記載のスライドレールアセンブリ。
【請求項8】
前記第2のレールは、前記第1のレールに対して開方向に沿って第1の伸長位置に動かすことができ、前記第4のレールは、前記第2のレールに対して前記開方向に沿って第2の伸長位置に動かすことができ、
前記第1のレール及び前記第4のレールのそれぞれは前部及び後部を有し、前記第4のレールが前記第2の伸長位置に位置している場合、前記第4のレールの前部は前記第1のレールの前部を超えて延在し、
前記第4のレールが、取り外しのために前記第2の伸長位置から前記開方向に沿って動かされると、前記第3のレールは前記第1のレールに対して前記開方向に沿って第3の伸長位置に動かすことができ、前記第5のレールは前記第3のレールに対して前記開方向に沿って第4の伸長位置に動かすことができ、前記第5のレールは前部及び後部を有し、前記第5のレールが前記第4の伸長位置に位置している場合、前記第5のレールの前部は前記第1のレールの前部を越えて延在している、請求項6に記載のスライドレールアセンブリ。
【請求項9】
ラックに取り付けられるように構成された外側レールであって、該ラックは前端及び後端を有する、外側レールと、
前記外側レールに対して可動な2つの内側レールであって、該2つの内側レールは長さが異なる、2つの内側レールと、
を含むスライドレールアセンブリであって、
前記2つの内側レールのうちの第1の内側レールは第1の保持物体を保持するように構成され、前記2つの内側レールのうちの第2の内側レールは第2の保持物体を保持するように構成され、
前記2つの内側レールのうちの第1の内側レールが前記外側レールに対して第1の所定の伸長位置に位置している場合、前記第1の保持物体は、前記ラックの前端を少なくとも部分的に超えて延在し、
前記2つの内側レールのうちの第1の内側レールが、取り外しのために前記外側レールに対して前記第1の所定の伸長位置から開方向に沿って動かされた場合、前記2つの内側レールのうちの第2の内側レールは、前記外側レールに対して前記開方向に沿って第2の所定の伸長位置に動かすことができ、
前記2つの内側レールのうちの第2の内側レールが前記第2の所定の伸長位置に位置する場合、前記第2の保持物体は前記ラックの前端を少なくとも部分的に超えて延在している、スライドレールアセンブリ。
【請求項10】
前記2つの内側レールのうちの第1の内側レールは、前記第1の保持物体を取り付けるように構成された少なくとも1つの第1の接続部を含み、前記2つの内側レールのうちの第2の内側レールは、前記第2の保持物体を取り付けるように構成された少なくとも1つの第2の接続部を含む、請求項9に記載のスライドレールアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はスライドレール機構に関し、より具体的には特別な構造構成を有する複数のスライドレールを含むスライドレールアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、第1のレール、第2のレール、第3のレール及び延長レールを含むスライドレールアセンブリが開示されている。第2のレールは第1のレールに対して可動である。第3のレール及び延長レールは、それぞれ第1のシャーシ及び第2のシャーシに取り付けられる。第3のレール及び延長レールが所定の位置に動かされると、サーバーシャーシ内の狭い空間及びその記憶装置の複雑な配線による配線の取り外し及び部品の交換の困難さをできるように第3のレール及び延長レールを互いに分離することができる。
【0003】
特許文献1の実施形態では、第3のレールは、第2のレールの第1のレール区画(例えば、後ろ側レール区画)に可動に取り付けられ、延長レールは、第2のレールの第2のレール区画(例えば、前側レール区画)に固定されている。延長レールは第2のレールに固定されているため、第2のシャーシは第2のレールから取り外すことができない。さらに、第3のレールに取り付けられる第1のシャーシは、第2のシャーシによってブロックされるように構成されているため、第1のシャーシを開方向に沿って第2のレールから取り外すことができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第9572277号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、市場の多様な要求に応えるためには、様々なスライドレール製品を開発することが重要である。
【0006】
本発明は、特別な構造構成を有する複数のスライドレールを含むスライドレールアセンブリを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態によれば、スライドレールアセンブリは、第1のレール、第2のレール、第3のレール、第4レール及び第5レールを含む。第1のレールには第1の通路が形成されている。第2のレール及び第3のレールは、第1のレールの第1の通路に可動に取り付けられ、第2のレール及び第3のレールには、それぞれ第2の通路及び第3の通路が形成されている。第4のレール及び第5のレールは、それぞれ第2のレールの第2の通路及び第3のレールの第3の通路に可動に取り付けられる。
【0008】
本発明の別の実施形態によれば、スライドレールアセンブリは、第1のレール、第2のレール、第3のレール、第4のレール及び第5のレールを含む。第2のレール及び第3のレールは、それぞれ第1のレールに対して可動である。第2のレール及び第3のレールのそれぞれには通路が形成されている。第2のレールの通路は第3のレールの通路と連通し且つ整列している。第4レール及び第5レールは、それぞれ第2のレールの通路及び第3のレールの通路に収容されるように構成されている。
【0009】
本発明の別の実施形態によれば、スライドレールアセンブリは外側レール及び2つの内側レールを含む。外側レールはラックに取り付けられるように構成されている。ラックは前端及び後端を有する。2つの内側レールは外側レールに対して可動である。2つの内側レールの長さは異なる。2つの内側レールのうちの第1の内側レールは第1の保持物体を保持するように構成され、2つの内側レールのうちの第2の内側レールは第2の保持物体を保持するように構成されている。2つの内側レールのうちの第1の内側レールが外側レールに対して第1の所定の伸長位置に位置する場合、第1の保持物体はラックの前端を少なくとも部分的に超えて延在している。2つの内側レールのうちの第1の内側レールが、取り外しのために、外側レールに対して第1の所定の伸長位置から開方向に沿って動かされると、2つの内側レールのうちの第2の内側レールは外側レールに対して開方向に沿って第2の所定の伸長位置に動かすことができる。2つの内側レールのうちの第2の内側レールが第2の所定の伸長位置に位置する場合、第2の保持物体はラックの前端を少なくとも部分的に超えて延在している。
【0010】
本発明のこれら及び他の目的は、様々な図及び図面に示される好ましい実施形態の以下の詳細な説明を読んだ後に当業者に間違いなく明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本発明の第1の実施形態に係るスライドレールアセンブリを示す図である。
図2図2は、本発明の第1の実施形態に係るスライドレールアセンブリの分解図である。
図3図3は、本発明の第1の実施形態に係る、ラックに取り付けられたスライドレールアセンブリを示す図である。
図4図4は、本発明の第1の実施形態に係る、スライドレールアセンブリのスライドレールを介して第1の保持物体がラックに対して開かされた状態のラックに取り付けたスライドレールアセンブリを示す図である。
図5図5は、本発明の第1の実施形態に係る、第1の保持物体がラックから取り外された状態のラックに取り付けたスライドレールアセンブリを示す図である。
図6図6は、本発明の第1の実施形態に係る、スライドレールアセンブリのスライドレールを介して第2の保持物体がラックに対して開かされた状態のラックに取り付けたスライドレールアセンブリを示す図である。
図7図7は、本発明の第2の実施形態に係るスライドレールアセンブリを示す図である。
図8図8は、本発明の第2の実施形態に係る、2つの保持物体を保持するように構成された、ラックに取り付けられたスライドレールアセンブリを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1及び図2に示すように、本発明の第1実施形態に係るスライドレールアセンブリ20は、互いに対して長手方向に可動な複数のスライドレールを含む。本実施形態では、スライドレールアセンブリ20は、第1のレール22、第2のレール24、第3のレール26、第4のレール28及び第5のレール30を含む。本実施形態では、X軸は長手方向(又はスライドレールの長さ方向若しくは移動方向)であり、Y軸は横方向(又はスライドレールの横方向)であり、Z軸は縦方向(又はスライドレールの高さ方向)である。加えて、スライドレール22、24、26、28、30のそれぞれは前部及び後部を有する。例えば、第1のレール22は前部22a及び後部22bを有し、第2のレール24は前部24a及び後部24bを有し、第3のレール26は前部26a及び後部26bを有し、第4のレール28は前部28a及び後部28bを有し、第5のレール30は前部30a及び後部30bを有する。
【0013】
さらに、第1のレール22には第1の通路32が形成されている。第2のレール24及び第3のレール26は、第1のレール22の第1の通路32に可動に取り付けられている。第2のレール24及び第3のレール26には、それぞれ第2の通路34及び第3の通路36が形成されている。第4のレール28及び第5のレール30は、それぞれ第2のレール24の第2の通路34及び第3のレール26の第3の通路36に収容されるように構成されている。例えば、第4のレール28及び第5のレール30は、それぞれ第2のレール24の第2の通路34及び第3のレール26の第3の通路36に可動に取り付けられている。第2の通路34及び第3の通路36は、互いに連通し且つ整列している。すなわち、第4のレール28及び第5のレール30は同一の長手経路上を移動可能である。
【0014】
第1のレール22は、第1の壁38a、第2の壁38b及び第1のレール22の第1の壁38aと第2の壁38bとの間に接続される長手壁40とを含むことが好ましい。第1の通路32は、第1のレール22の第1の壁38a、第2の壁38b及び長手壁40によって画定され、第2のレール24及び第3のレール26を収容するように構成されている。
【0015】
第2のレール24は、第1の壁42a、第2の壁42b及び第2のレール24の第1の壁42aと第2の壁42bとの間に接続される長手壁44とを含むことが好ましい。第2の通路34は、第2のレール22の第1の壁42a、第2の壁42b及び長手壁44によって画定され、第4のレール28を収容するように構成されている。
【0016】
第3のレール26は、第1の壁46a、第2の壁46b及び第3のレール26の第1の壁46aと第2の壁46bとの間に接続される長手壁48とを含むことが好ましい。第3の通路36は、第3のレール26の第1の壁46a、第2の壁46b及び長手壁44によって画定され、第5のレール30を収容するように構成されている。
【0017】
スライドレールアセンブリ20は、第2のレール24の第2の通路34内に可動に取り付けられる第1の摺動補助装置50をさらに含み、第1の摺動補助装置50は、第2のレール24の前側レール区画に隣接している。第1の摺動補助装置50は、第2のレール24と第4のレール28との間の相対移動の円滑さを改善するように構成されている。第1の摺動補助装置50は、第2のレール24と第4のレール28との間で支持されるように構成された複数の第1の回転ボールB1を含む。
【0018】
スライドレールアセンブリ20は、第2のレール24の第2の通路34内に配置される第2の摺動補助装置52をさらに含む。本実施形態では、第2の摺動補助装置52は第2のレール24(第2のレール24の長手壁44)に固定接続されるが、本発明はこのような構成に限定されない。第1の摺動補助装置50とは対照的に、第2の摺動補助装置52は、第2のレール24の後ろ側レール区画に隣接し、第2の摺動補助装置52は、第2のレール24と第4のレール28との間の相対移動の円滑さを改善するように構成されている。第2の摺動補助装置52は、第2のレール24と第4のレール28との間で支持されるように構成された複数の第2の回転ボールB2を含む。
【0019】
スライドレールアセンブリ20は、第3のレール26の第3の通路36内に可動に取り付けられる第3の摺動補助装置54をさらに含む。第3の摺動補助装置54は、第3のレール26と第5のレール30との間の相対移動の円滑さを改善するように構成されている。第3の摺動補助装置54は、第3のレール26と第5のレール28との間で支持されるように構成された複数の第1の回転ボールB3を含む。
【0020】
第2のレール24及び第3のレール26は長手方向の長さが異なっていることが好ましい。本実施形態では、第2のレール24が第3のレール26よりも長いが、本発明はこのような構成に限定されない。
【0021】
第4のレール28及び第5のレール30は長手方向の長さが異なっていることが好ましい。本実施形態では、第4のレール28が第5のレール30よりも長いが、本発明はこのような構成に限定されない。
【0022】
スライドレールアセンブリ20は、第2のレール24及び第3のレール26と反対の第1のレール22の長手壁40の一方側に接続された(例えば、固定接続された)ブラケット56をさらに含むことが好ましい。例えば、ブラケット56は第1のレール22の長手壁40の後ろ側に接続されている。
【0023】
ブラケット56は、第1の壁58a、第2の壁58b及びブラケット56の第1の壁58aと第2の壁58bとの間に接続された長手壁60を含むことが好ましく、ブラケット56の第1の壁58a、第2の壁58b及び長手壁60は、それぞれ第1のレール22の第1の壁38a、第2の壁38b及び長手壁40の一部を覆うように構成されている。
【0024】
図3に示すように、第1のレール22はラック62(又はポスト)に取り付けられるように構成されている。例えば、第1のレール22は、ラック62の前部62a及び後部62bに取り付けられるように構成されている。本実施形態では、第1のレール22は、ブラケット56を介してラック62の前部62a及び後部62bに取り付けられている。加えて、ラック62は前端f及び後端Rを有する。
【0025】
ラック62は、ブラケット56を取り付けるように構成された複数の第1の取り付け部64及び複数の第2の取り付け部66等の複数の取り付け部を有する。このような構成は当業者にはよく知られており、簡略化のためこれ以上の説明は省略する。他方、第4のレール28は第1の保持物体68を保持するように構成され、第5のレール30は第2の保持物体70を保持するように構成されている。例えば、第4のレール28は、第1の保持物体68を取り付けるように構成された少なくとも1つの第1の接続部72を含み、第5のレール30は、第2の保持物体70を取り付けるように構成された少なくとも1つの第2の接続部74を含む。第1の保持物体68及び第2の保持物体70のそれぞれは、シャーシ、電子機器、引き出し等であり得るが、本発明はこのような構成に限定されない。さらに、第4のレール28及び第5のレール30は、第4のレール28及び第5のレール30が長手方向の長さが異なる保持物をそれぞれ保持するよう構成されるように、長手方向の長さが異なる。本実施形態では、第1の保持物体68は第2の保持物体70よりも長い。
【0026】
さらに、スライドレールアセンブリ20は、図3に示すように引っ込められた状態にある。この状態では、第2のレール24及び第3のレール26の双方は、第1のレール22に対して引っ込められ、第4のレール28及び第5のレール30は、それぞれ第2のレール24及び第3のレール26に対して引っ込められている。第4のレール28(及び第1の保持物体68)はラック62の内部に位置する。例えば、第4のレール28(及び第1の保持物体68)はラック62の前端fを越えて延在していない。第5のレール30(及び第2の保持物体70)もラック62の内部に位置し、第2の保持物体70は第1の保持物体68の後方に位置する。
【0027】
図4に示すように、第2のレール24及び第4のレール28は、第1のレール22に対して伸長状態にある。さらに、第2のレール24は、(図3に示す)第1の引っ込め位置R1から(図4に示す)第1の伸長位置E1に開方向Dに沿って第1のレール22に対して可動であり、第4のレール28は、(図3に示す)第2の引っ込め位置R2から(図4に示す)第2の伸長位置E2に開方向Dに沿って第2のレール24に対して可動である。図4の状態では、ユーザが第1の保持物体68のメンテナンスを行うのに便利なように、第4のレール28(及び第1の保持物体68)の少なくとも一部はラック62の前端fを越えて延在しているか又は第4のレール28(及び第1の保持物体68)はラック62の外側に位置している。第4のレール28が第2の伸長位置E2に位置する場合、(図4に示すように)第4のレール28の前部28aは第1のレール22の前部22aを越えて延在し、第4のレール28の前部28aもラック62の前端fを越えて延在している。同様に、第2のレール24が第1のレール22に対して第1の伸長位置E1に位置すると、(図4に示すように)第2のレール24の前部24aは第1のレール22の前部22aを越えて延在し、第2のレール24の前部24aもラック62の前端fを越えて延在している。
【0028】
図5に示すように、第4のレール28及び第1の保持物体68は、取り外しのために、第2のレール24に対して、第2の伸長位置E2から開方向Dに沿って動かすことができる。
【0029】
図6と共に図3を参照されたい。第4のレール28及び第1の保持物体68が、取り外しのために第2の伸長位置E2から開方向Dに沿って移動すると、第3のレール26は第1のレール22に対して(図3に示す)第3の引っ込め位置から(図6に示す)第3の伸長位置E3に開口方向Dに沿って動かすことができ、第3のレール26の第3の通路36内の第5のレール30は、第3のレール26に対して(図3に示す)、第4の引っ込め位置R4から開方向Dに沿って動かして、第2のレール24の第2の通路34を通り、(図6に示す)第4の伸長位置E4に到達できる。そのような状態では、ユーザが第2の保持物体70に対する関連メンテナンス作業を行うのに便利なように、第5のレール30(及び第2の保持物体70)はラック62の前端fを越えて少なくとも部分的に延在しているか又は第5のレール30(及び第2の保持物体70)はラック62の外側に位置する。第5のレール30が第4の伸長位置E4に位置する場合、第5のレール30の前部30aは第1のレール22の前部22aを越えて延在し、第5のレール30の前部30aもラック62の前端fを越えて延在している。第5のレール30は、取り外しのために、第3のレール26及び第2のレール24に対して、第4の伸長位置E4から開方向Dに沿ってさらに動かすことができることが好ましい(図示せず)。
【0030】
図7及び図8は、本発明の第2の実施形態に係るスライドレールアセンブリ200を示す。5つのスライドレール(第1のレール~第5のレール)を含む第1の実施形態のスライドレールアセンブリ20とは異なって、第2の実施形態のスライドレールアセンブリ200は3つのスライドレールを含む。
【0031】
具体的には、スライドレールアセンブリ200は、外側レール202と、第1の内側レール204及び第2の内側レール206等の2つの内側レールとを含む。第1の内側レール204及び第2の内側レール206は、外側レール202の通路内に可動に取り付けられ、それぞれ外側レール202に対して長手方向に移動可能である。外側レール202はラック208に取り付けられるように構成されている。例えば、外側レール202は、ラック208の前部208a及び後部208bに取り付けられるように構成されている。第1の内側レール204は第1の保持物体210を保持するように構成され、第2の内側レール206は第2の保持物体212を保持するように構成されている。例えば、第1の内側レール204は、第1の保持物体210を取り付けるように構成された少なくとも1つの第1の接続部214を含み、第2の内側レール206は、第2の保持物体212を取り付けるように構成された少なくとも1つの第2の接続部216を含む。加えて、第1の内側レール204及び第2の内側レール206は、第1の保持物体210及び第2の保持物体212の異なる長手方向の長さに対応する異なる長手方向の長さを有する。本実施形態では、第1の内側レール204は第2の内側レール206よりも長い。
【0032】
第1の保持物体210を、取り外しのために、外側レール202に対して第1の内側レール204を介して開方向Dに沿って伸長位置に動かす場合、第2の保持物体212は、ユーザが第2の保持物体212に対して関連メンテナンスを行うのに便利なように、外側レール202に対して第2の内側レール206を介して引っ込め置R’から開方向Dに沿って別の伸長位置に動かすことができる。そのような同様の構成は第1の実施形態で開示されており、簡略化のためにさらなる説明を省略する。
【0033】
したがって、本発明の実施形態に係るスライドレールアセンブリは、以下の技術的特徴を有する。
1)スライドレールアセンブリ20は、第1のレール22、第2のレール24、第3のレール26、第4のレール28及び第5のレール30等の複数のスライドレールを含む。第1のレール22はスライドレールアセンブリ20の外側レールとみなすことができ、第2のレール24及び第3のレール26はスライドレールアセンブリ20の2つの中間レールとみなすことができ、第4のレール28及び第5のレール30はスライドレールアセンブリ20の2つの内側レールとみなすことができる。すなわち、2つの中間レール(24、26)と対応する2つの内側レール(28、30)は同じ外側レール22を共有する。加えて、スライドレールアセンブリ200は、外側レール202と、同じ外側レール202を共有する2つの内側レール(204、206)とを含む。したがって、従来技術のスライドレールアセンブリとは対照的に、本願の実施形態によって提供されるスライドレールアセンブリのスライドレールの接続構成はより革新的で、少なくとも2つの保持物体の使用を容易にできる。
2)スライドレールアセンブリ(20、200)がラック(62、208)に取り付けられている場合、スライドレールアセンブリ(20、200)の内側レール(28、204)及び内側レール(30、206)等の2つの内側レールは、それぞれ第1の保持物体(68、210)及び第2の保持物体(70、212)を保持するように構成され、第1の保持物体(68、210)を保持する内側レール(28、204)及び第2の保持物体(70、212)を保持する内側レール(30、206)は、ユーザが第1の保持物体(68、210)又は第2の保持物体(70、212)に対してメンテナンスを行うのに便利なように、第1のレール(22、202)に対して開く及び/又は取り外すことができる。
3)スライドレールアセンブリ(20、200)の内側レール(28、204)及び内側レール(30、206)等の2つの内側レールの長さは異なる。したがって、2つの内側レールは、それぞれ長さが異なる第1の保持物体(68、210)及び第2の保持物体(70、212)等の保持物体を対応して保持できる。
【0034】
当業者であれば、本発明の教示を保持したまま、装置及び方法に多数の修正及び変更が行われ得ることを容易に理解できるであろう。したがって、上記開示は、添付の特許請求の範囲の制限によってのみ限定されると解釈すべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8