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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024100711
(43)【公開日】2024-07-26
(54)【発明の名称】X線診断装置及びX線検出装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 6/42 20240101AFI20240719BHJP
【FI】
A61B6/42 500Z
A61B6/42 500S
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024000864
(22)【出願日】2024-01-05
(31)【優先権主張番号】202310066478.3
(32)【優先日】2023-01-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】594164542
【氏名又は名称】キヤノンメディカルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001771
【氏名又は名称】弁理士法人虎ノ門知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】ワン イェン
(72)【発明者】
【氏名】ユ レイ
(72)【発明者】
【氏名】ジュウ シエン ナン
(72)【発明者】
【氏名】ユー ジィァン ファ
(72)【発明者】
【氏名】秋山 真己
【テーマコード(参考)】
4C093
【Fターム(参考)】
4C093AA01
4C093CA38
4C093EB12
4C093EB13
4C093EB17
4C093EB30
4C093EC16
4C093EC59
(57)【要約】
【課題】X線検出器に接続されたケーブルの摩耗を抑制すること。
【解決手段】実施形態に係るX線診断装置は、被検体にX線を照射するX線発生装置が支持アームの一端に設けられ、前記支持アームの他端であって前記X線発生装置に対向する位置にX線検出装置が設けられるX線診断装置であって、前記X線検出装置は、前記支持アームの前記他端に回転可能に設けられ、前記被検体を透過したX線を検出するX線検出器と、前記X線検出器の前記X線発生装置からより遠い側に位置し且つ前記X線検出器で発生した熱を排熱するためのヒートシンクであって、前記X線発生装置と前記X線検出装置とが対向する対向方向に沿った通路が設けられるヒートシンクと、前記通路を通して配線されることで前記X線検出器に接続されるケーブルとを備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体にX線を照射するX線発生装置が支持アームの一端に設けられ、前記支持アームの他端であって前記X線発生装置に対向する位置にX線検出装置が設けられるX線診断装置であって、
前記X線検出装置は、
前記支持アームの前記他端に回転可能に設けられ、前記被検体を透過したX線を検出するX線検出器と、
前記X線検出器の前記X線発生装置からより遠い側に位置し且つ前記X線検出器で発生した熱を排熱するためのヒートシンクであって、前記X線発生装置と前記X線検出装置とが対向する対向方向に沿った通路が設けられるヒートシンクと、
前記通路を通して配線されることで前記X線検出器に接続されるケーブルとを備える、X線診断装置。
【請求項2】
前記ヒートシンクは、第1ヒートシンクと第2ヒートシンクとから構成され、
前記ケーブルは、前記第1ヒートシンクと前記第2ヒートシンクとの間の空間を前記通路として配線される、請求項1に記載のX線診断装置。
【請求項3】
前記ヒートシンクは、第1ヒートシンクと第2ヒートシンクとから構成され、
前記第1ヒートシンクと前記第2ヒートシンクとの間に配置され、且つ、円形の孔が設けられた配線部材を更に備え、
前記ケーブルは、前記配線部材に設けられた孔を前記通路として配線される、請求項1に記載のX線診断装置。
【請求項4】
前記ヒートシンクは、前記対向方向に沿って貫通孔が設けられ、
前記ケーブルは、前記ヒートシンクに設けられた貫通孔を前記通路として配線される、請求項1に記載のX線診断装置。
【請求項5】
前記貫通孔は、前記ヒートシンクの中央を貫通するように設けられる、請求項4に記載のX線診断装置。
【請求項6】
前記ヒートシンクは、前記X線検出器とともに回転可能に前記X線検出器に固定接続される、請求項4に記載のX線診断装置。
【請求項7】
前記ヒートシンクの前記X線発生装置からより遠い側に配置され、前記ヒートシンクからの熱を前記X線診断装置の外部に排出し、側壁にケーブルを通すための開口が設けられる通風部を更に備え、
前記ケーブルは、前記X線検出器に接続される一端とは反対の他端が、前記貫通孔を通って前記通風部の前記開口を通過し、ケーブルインターフェースに接続される、請求項4に記載のX線診断装置。
【請求項8】
前記ヒートシンクは、少なくとも前記貫通孔の両端に設けられた配線部材を含む、請求項4に記載のX線診断装置。
【請求項9】
前記配線部材の内縁の出入口は、弧状とされている、請求項8に記載のX線診断装置。
【請求項10】
前記配線部材の材質は、樹脂である、請求項8に記載のX線診断装置。
【請求項11】
前記通風部は、ファンと、前記ファンの前記X線発生装置により近い側に設けられた支持板金と、前記ファンの前記X線発生装置からより遠い側に設けられた排出通路とを含む、請求項7に記載のX線診断装置。
【請求項12】
前記支持板金は、前記ファンと前記ヒートシンクとの間に位置して枠状に形成され、中央に前記ヒートシンクの貫通孔に貫通する通風路が形成されており、前記開口は前記支持板金の側壁上に設けられている、請求項11に記載のX線診断装置。
【請求項13】
前記通風部は、前記開口に設けられるシール材をさらに含む、請求項7に記載のX線診断装置。
【請求項14】
前記シール材の材質は、シリコンゲルである、請求項13に記載のX線診断装置。
【請求項15】
前記ヒートシンクを囲むように設けられる環状の回転部をさらに備え、前記回転部と前記ヒートシンクとの間には隙間が形成されており、前記ケーブルは、前記ヒートシンクと前記回転部との隙間を通過しない、請求項7に記載のX線診断装置。
【請求項16】
前記回転部が前記X線検出器と前記ヒートシンクとを一緒に回転させる際に、前記通風部は動かない、請求項15に記載のX線診断装置。
【請求項17】
被検体を透過したX線を検出するX線検出器と、
前記X線検出器で発生した熱を排熱するためのヒートシンクであって、X線診断装置に対してX線発生装置及びX線検出装置が設置された際にこれらが対向する対向方向に沿った通路が設けられるヒートシンクと、
前記通路を通して配線されることで前記X線検出器に接続されるケーブルとを備える、X線検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書及び図面に開示の実施形態は、X線診断装置及びX線検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
X線診断装置は、被検体を透過したX線をX線検出器により検出することで、被検体のX線画像を収集する装置である。ここで、X線検出器は、回転可能に構成される場合がある。一般に、X線検出器には電力供給やデータ伝送などの目的でケーブルが接続されるが、X線検出器が回転した際にケーブルが他の部材と擦れ、ケーブルの摩耗や断線が生じる場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-222604号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、X線検出器に接続されたケーブルの摩耗や断線を抑制することである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態に係るX線診断装置は、被検体にX線を照射するX線発生装置が支持アームの一端に設けられ、前記支持アームの他端であって前記X線発生装置に対向する位置にX線検出装置が設けられるX線診断装置であって、前記X線検出装置は、前記支持アームの前記他端に回転可能に設けられ、前記被検体を透過したX線を検出するX線検出器と、前記X線検出器の前記X線発生装置からより遠い側に位置し且つ前記X線検出器で発生した熱を排熱するためのヒートシンクであって、前記X線発生装置と前記X線検出装置とが対向する対向方向に沿った通路が設けられるヒートシンクと、前記通路を通して配線されることで前記X線検出器に接続されるケーブルとを備える。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、実施形態に係るX線診断装置を示す模式図である。
図2図2は、実施形態に係るX線診断装置のX線検出装置を示す部分断面図である。
図3図3は、実施形態に係るケーブルが通風部とヒートシンクとの間を通ることを示す分解斜視図である。
図4図4は、実施形態に係るヒートシンクの構成例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係るヒートシンクの構成例を示す図である。
図6A図6Aは、従来技術のケーブル配線方式を示す平面図である。
図6B図6Bは、従来技術のケーブル配線方式を示す斜視図である。
図6C図6Cは、従来技術のケーブル配線方式の摩耗が発生しやすい箇所を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を参照しながら、実施形態について説明する。なお、以下の説明はあくまで一例であり、実施形態はこれに限定されるものではない。また、以下の説明において、略同一の機能及び構成を有する構成要素には同一の符号を付し、必要な場合にのみ重複説明を行なう。なお、各図面において、同一の部材であっても、異なる割合で示される場合がある。
【0008】
(実施形態)
図1は、実施形態に係るX線診断装置の一例を示す模式図である。図1に示すように、X線診断装置1は、X線検出装置10と、X線発生装置11と、Cアーム12と、スタンド13と、高電圧発生器14と、寝台15とを備える。
【0009】
X線検出装置10は、X線を検出する装置である。例えば、X線検出装置10は、入射されたX線を直接的又は間接的に電荷に変換する複数の検出素子(画素)の2次元アレイを備えたX線検出器を含む。X線検出装置10は、Cアーム12の他端の、X線発生装置11に対向する位置に設けられ、X線発生装置11からのX線を検出する。言い換えれば、X線検出装置10は、X線が被検体OBJを透過したときに被検体から透過したX線を検出する。X線検出装置10については、X線検出手段とも記載する。
【0010】
X線発生装置11は、X線を検出する装置である。例えば、X線発生装置11は、X線管を含む。X線管は、高電圧とフィラメント電流とを受けたときに、被検体OBJに照射可能なX線を発生する。X線発生装置11は、Cアーム12の一端に設けられている。X線発生装置11については、X線発生手段とも記載する。
【0011】
Cアーム12は、支持アームとして、スタンド13に回転可能に支持されている。Cアーム12を回転させたり移動させたりすることで、被検体に対してX線を照射する角度や位置を変化させることができる。即ち、Cアーム12を駆動することで、撮影角度や撮影位置を変化させることができる。例えば、Cアーム12を回転させながら被検体OBJへX線の撮影を繰り返すことで、3次元画像の再構成に必要な多方向のX線投影データを収集することができる。
【0012】
スタンド13は、Cアーム12を回転可能及び移動可能に支持するためのものである。一般的には、スタンド13は、床面に設けられたベース部と、ベース部に支持されるスライドレールと、スライドレールに摺動可能に支持されるスライダと、スライダに水平回転軸を中心に回転可能に支持されるとともに、Cアーム12が水平回転軸を中心に円弧方向に摺動できるようにCアーム12を支持するアームホルダとを備える。
【0013】
高電圧発生器14は、ケーブルを介してX線発生装置11とX線検出装置10とに接続されており、X線を発生させるための電圧をX線発生装置11に供給し、X線検出装置10に回転及び検出用の電圧を供給する。
【0014】
寝台15は、検査中に被検体OBJが横たわるためのものであり、自モータの駆動により天板を前後方向に移動させるとともに、ブレーキ装置の駆動により天板を停止位置に保持する。
【0015】
本実施形態では、図1に示すように、第1の方向X、第2の方向Y、第3の方向Zを定義している。第2の方向Yは、第1の方向Xに垂直な方向であり、第3の方向Zは、第1の方向X、第2の方向Yに垂直な方向である。第1の方向X及び第2の方向Yが位置する平面を水平方向と定義し、第2の方向Y及び第3の方向Zが位置する平面を上下方向と定義する。ここで、上下方向とは、X線検出装置10がX線発生装置11に対向する方向であり、X線照射時にX線が出射する方向であり、厳密な意味上の重力方向ではなく、X線発生装置11に対するX線検出装置10の方位を上方とし、X線検出ユニット10に対するX線発生装置11の方位を下方とする。水平方向とは、X線検出器がリセット状態で延びる方向であって、上下方向に直交する方向である。
【0016】
即ち、上下方向とは、X線検出装置10とX線発生装置11とが対向する対向方向である。Cアーム12が図1に示す状態にある時、対抗方向は鉛直方向に一致するが、Cアーム12が回転することにより、対抗方向は鉛直方向に対して変化する。
【0017】
以上、X線診断装置の構成例について説明した。ここで、X線検出装置10が備えるX線検出器には、電力供給やデータ伝送などの目的でケーブルが接続される。例えば、X線検出器は、ケーブルを介して、X線発生装置、コンソール、電源等に接続される。図1に示したようなCアームを備えるX線診断装置は、例えば血管造影等に利用可能なX線影像設備である。かかるX線診断装置においては、撮影角度の変化に応じてX線検出器を回転させる必要があり、X線検出器に接続されたケーブルも相対的に移動してしまうため、回転中のケーブルの摩耗や断線の問題を考慮する必要がある。
【0018】
本実施形態に係るX線検出装置10は、図2に示すように、X線検出器101と、ヒートシンク102と、通風部103と、ケーブル104と、回転部Rotとを備える。
【0019】
X線検出器101は、支持アームであるCアームの、X線発生装置11に対向する端部に設けられ、X線発生装置11からのX線を検出する。X線検出器101は、ケーブルを介して高電圧発生器14、X線発生装置11等に接続されており、図示しない制御部の制御で回転することができる。X線検出器101が回転する時に、それに接続されたケーブルも相対的に移動するため、回転中に発生し得るケーブルの摩耗や断線を抑制することが好ましい。
【0020】
ヒートシンク102は、固定具108及び図示しない接続具によってX線検出器101の上方に固定され、X線検出器101で発生した熱を放熱する。固定具108の一端はヒートシンク102の外壁に固定され、ヒートシンク102の外壁に沿って下方に延びる。固定具108の他端は、複数段折り(例えば2段折り)を介して、ヒートシンク102から水平方向に離れた位置まで伸展し、図示しない接続具を介してX線検出器101に接続されている。ヒートシンク102とX線検出器101とは互いに相対的に移動せず、X線検出器101が回転する時、ヒートシンク102はX線検出器101と共に回転する。また、ヒートシンク102は、固定具108によってX線検出器101と上下方向に一定の間隔を空けており、この一定の間隔を設けることにより、ケーブル104がX線検出器101の回転に伴って一緒に回転する際に、ケーブル104に十分な可動空間を提供する。また、ヒートシンク102の内部(例えば中央)には、ケーブル104を通すための上下方向に延びる貫通孔が設けられている。貫通孔は、対向方向に沿った通路の一例である。貫通孔は、平面視で、例えば四角形であるが、これに限定されるものではなく、後述する配線部材106を設けた後にケーブル104の通行を満足できる内径であれば、他の形状であってもよい。
【0021】
また、ヒートシンク102の貫通孔の少なくとも上下両端には、例えばPOM(ポリオキシメチレン)からなる樹脂材質の配線部材106が設けられている。配線部材106は、例えば、貫通孔が設けられた管状の部材である。配線部材106を貫通孔の上下両端に設けることにより、ケーブル104をヒートシンク102の貫通孔における上下両端の縁から分離し、ケーブル104に対する保護作用を発揮することができる。また、配線部材106を樹脂で形成することにより、ケーブル104が配線部材106に接触しても、摩耗を低減することができる。
【0022】
また、配線部材106の内縁の出入口は弧状とされており、弧状とすることで、ケーブル104と配線部材106とを面接触させて、摩耗をさらに低減することができる。なお、弧状とは、厳密に円周の一部分の形状となる必要はなく、いわゆるR面取りや、面取りした状態を含む。
【0023】
なお、配線部材106は、ヒートシンク102の貫通孔の上下両端以外に、ヒートシンク102の貫通孔の上下方向全体に亘って設けられていてもよいが、この場合、ケーブル104の貫通孔内での可動空間が小さくなるため、配線部材106を貫通孔の上下両端に設けることが好ましい。
【0024】
通風部103は、ヒートシンク102の上方に配置され、X線検出器101及びヒートシンク102からの熱をX線診断装置1の外部に排出する。通風部103の側壁には、ケーブル104が通ってヒートシンク102内部に連通するための開口が設けられている。
【0025】
具体的には、通風部103は、ファン103A、ファン103Aの上方に設けられた排出通路103Bと、ファン103Aの下方に設けられた支持板金103Cとを含む。図2では便宜上、排出通路103Bの一部のみを図示している。
【0026】
ファン103Aは、X線検出器101から放出された熱を外へ引き出す吸引力を発生し、熱はヒートシンク102、支持板金103C、ファン103A及び排出通路103Bを介して外部に排出される。図2では、モデルによりファン103Aの位置を模式的に示し、ファン103Aの具体的な構成は図示を省略している。支持板金103Cは、ファン103Aとヒートシンク102との間に位置する。例えば、支持板金103Cは、金属製で、枠状に形成される。支持板金103Cの中央には、ヒートシンク102の貫通孔に連通する通風路が形成されている。
【0027】
ヒートシンク102の貫通孔と、支持板金103Cの通風路と、ファン103Aと排出通路103Bとは、上下方向に連通しており、共にX線検出器101の熱放出通路を構成している。
【0028】
支持板金103Cの側壁上の開口は、通風部103の開口であって、ケーブル104が通ってヒートシンク102の内部貫通孔に進入するようにケーブル104の配線口となる。
【0029】
通風部103の開口、すなわち支持板金103Cの開口には、シール機能を有するシール材105がさらに設けられている。このシール材105は、例えばシリコンゲルからなり、開口のうちケーブル104以外の部分を塞ぐことで、このケーブル104の配線口である支持板金103Cの開口からの風量の漏れを低減させる。また、シール材105によってケーブル104を固定する作用を発揮することもできる。これにより、ケーブル104は、支持板金103Cの開口で相対移動しにくくなり、ケーブルが摩耗や断線する可能性が低減される。
【0030】
ケーブル104は、電力を供給するためのケーブルであってもよいし、データを伝送するためのケーブルであってもよく、また、その数は複数であってもよい。ケーブル104は一端がX線検出器101に接続され、他端がヒートシンク102の貫通孔を通って通風部103の側壁上の開口から延出された後、支持アームであるCアームに沿って延び、対応するケーブルインターフェースに接続される。この対応するケーブルインターフェースは、必要に応じて、電源のケーブルインターフェースであってもよいし、制御部や他の構成要素のケーブルインターフェースであってもよい。
【0031】
回転部Rotは、環状に形成されており、ヒートシンク102を囲むように設けられている。本実施形態では、回転部Rotは、例えば、ウォームホィール107と、ウォームホィール107の下方に設けられた軸受内輪109と、軸受内輪109の下方に設けられ、X線検出器101を取り付けるためのX線検出器取付部111とから構成される。回転部Rotとヒートシンク102との間には隙間が形成されており、ケーブル104は、ヒートシンク102と回転部Rotの隙間を通過しない。
【0032】
回転部Rotについて、ウォームホィール107と、軸受内輪109と、X線検出器取付部111とから構成されるものとして説明した。しかしながら実施形態はこれに限定されるものではなく、回転部Rotは、X線検出器101を回転させて通風部103と相対回転可能な部材であればよい。また、回転部RotとX線検出器101との間は直接接続でも間接接続でもよい。また、回転部Rotは1つの部材でも複数の部材でもよい。本実施形態では、例えばウォームホィール107を回転部Rotしてもよい。なお、X線検出器取付部111と固定具108の他端との間に接続具が設けられてもよいが、図2では便宜上この部分の図示を省略している。
【0033】
また、図2において、破線で区切られた上下の2部分はそれぞれ可動部材と非可動部材を示している。破線の上方に示される支持板金103C、排出通路103B、ファン103A及びシール材105は支持アームに固定された不動の部材である。破線の下方に示されるヒートシンク102及びウォームホィール107などは図示しない制御部の制御で回転可能な部分である。
【0034】
本実施形態では、ウォームホィール107は、例えば下方の軸受内輪109、X線検出器取付部111を介してX線検出器101に接続されている。ウォームホィール107とヒートシンク102との間には、径方向に隙間が形成されているが、ケーブル104は、ヒートシンク102とウォームホィール107との隙間を通過しないため、ケーブルがウォームホィール107の内周縁で摩耗や断線することを回避することができる。
【0035】
このように構成することにより、ウォームホィール107がX線検出器101及びヒートシンク102を一緒に回転させる時に、支持板金103Cとシール材105は動かず、ケーブル104が支持板金103Cの開口縁で摩耗や断線する可能性を低減することができる。また、ヒートシンク102が回転する際、ヒートシンク102の貫通孔に配線部材106が設けられているため、ケーブル104とヒートシンク102の上下縁とが摩耗する可能性も低減できる。
【0036】
図3は、ケーブル104が通風部103とヒートシンク102との間で通すことを示す分解斜視図である。図3は、支持板金103Cの開口と、ヒートシンク102の貫通孔と、配線部材106とを他の角度から示すために例示されるものである。図3では模式的に1つのケーブル104を示されているが、上述したように、ケーブル104は複数であってもよい。また、配線部材106は、外側が方形で内側が円形となる管状に形成され、例えば取付具によってヒートシンクの内部に固定され、その外周がヒートシンク102の貫通孔の内周に密着して接合されている。支持板金103Cの開口は、楕円形に形成されているが、これに限定されるものではなく、他の形状であってもよい。
【0037】
図1図3では、対向方向に沿った通路の例として、ヒートシンク102に設けられる貫通孔について説明した。しかしながら実施形態はこれに限定されるものではない。
【0038】
例えば、図4に示すように、第1ヒートシンク102aと第2ヒートシンク102bとからヒートシンク102を構成してもよい。この場合、第1ヒートシンク102aと第2ヒートシンク102bとの間の隙間を通してケーブル104を配線し、ケーブルインターフェースとX線検出器101とを接続することが可能である。即ち、ケーブル104は、第1ヒートシンク102aと第2ヒートシンク102bとの隙間を通路として配線することが可能である。
【0039】
また、図4に示すように、円形の孔が設けられた配線部材106aを第1ヒートシンク102aと第2ヒートシンク102bとの間に配置してもよい。この場合、配線部材106aに設けられた孔を通してケーブル104を配線し、ケーブルインターフェースとX線検出器101とを接続することが可能である。即ち、ケーブル104は、配線部材106aに設けられた孔を通路として配線することが可能である。配線部材106aは、例えば、POMからなる樹脂材質で作製される。配線部材106aの孔における内縁の出入口は、配線部材106と同様、弧状とされてもよい。
【0040】
図4の奥行き方向における配線部材106aの寸法は、第1ヒートシンク102a及び第2ヒートシンク102bと同程度であってもよいし、第1ヒートシンク102a及び第2ヒートシンク102bより短くてもよい。例えば配線部材106aは、第1ヒートシンク102aと第2ヒートシンク102bとの隙間の端部にのみ設けられてもよい。例えば、配線部材106aは、図2に示した配線部材106と同様、両端に設けられる複数の部材であってもよい。
【0041】
ヒートシンク102は、効率的な熱伝達のためのフィンを備える。また、フィンは、複数の金属板を組み合わせて構成される。ここで、例えば図3に示したように、ヒートシンク102に貫通孔を設ける場合、寸法の異なる複数種類の金属板を組み合わせてフィンを構成する必要がある。これに対し、例えば図4に示したように、第1ヒートシンク102aと第2ヒートシンク102bとを組み合わせてその隙間を通路とする場合、単一の寸法の金属板を組み合わせてフィンを構成することができる。
【0042】
第1ヒートシンク102aと第2ヒートシンク102bとの間に配線部材106aを設ける場合において、配線部材106aを固定する方法は特に限定されるものではないが、一例として、図5に示す固定部材112a及び固定部材112bにより固定することができる。固定部材112a及び固定部材112bは、フィンに差し込むようにして第1ヒートシンク102a及び第2ヒートシンク102bに固定され、また、図5の上下方向から配線部材106aを固定することができる。或いは、固定部材112a及び固定部材112bは、フィンの各金属板と直交する向きに配置され、図5の左右方向から配線部材106aを固定してもよい。
【0043】
従来技術の一例として、図6A図6Cを用いて従来のケーブル配線方式について説明する。
【0044】
CアームのX線検出器が設けられた一端部には、ケーブルが環状の回転部とヒートシンクとの間の空間(隙間)を通って配線されるとともに、回転部とヒートシンクとの間のケーブルが配線される空間が比較的に狭いことが知られている。図6Aは従来技術のケーブル配線方式の平面図を示し、図6Bは従来技術のケーブル配線方式の斜視図を示し、図示の便宜上、図中には、回転部としてウォームホィール207のみが示されている。図6A及び図6Bからわかるように、ヒートシンク202及びファン203は長方体状であり、平面視で両者はほぼ同じ大きさの四角形であり、ウォームホィール207は、内径がヒートシンク202及びファン203の外径よりも大きい円環形に形成され、ヒートシンク202の外周にヒートシンク202と一定の間隔をおいて設けられており、ケーブル204はウォームホィール207とヒートシンク202との間に形成された隙間を通って図示しない下方に位置するX線検出器へ延びてX線検出器に接続されている。ヒートシンク202はX線検出器と共に回転するので、ヒートシンク202の四隅が回転中にケーブル204に引っ掛かることを避けるために、ケーブル204は隙間のうちの、回転するヒートシンク202に引っ掛からない位置に配置され、一般的にはウォームホィール207側に寄せて配置される。
【0045】
しかし、ウォームホィール207とヒートシンク202との間の空間が狭いため、図6Cに示すように、ケーブル204は金属材質のウォームホィール207の内周縁に接触する可能性があり、使用中に、ウォームホィール207がX線検出器とともに回転すると、ケーブル204とウォームホィール207の内周縁との間に相対移動が生じ、ケーブル204の外部保護層が摩耗や断線する恐れがある。ケーブル204の摩耗や断線を低減するためにケーブル204におけるウォームホィール207の内周と接触する位置に多量のシリコーンオイルを塗布して摩擦を低減し、耐用年数を延長する働きをさせることができるが、シリコーンオイルを塗布する作業は非常に煩雑であり、この方式はケーブルの摩耗の問題を根本的に解決することができない。
【0046】
また、ケーブルの摩耗は空間の狭小化につながるが、装置の大型化を招くことなく摩耗を低減することが望ましい。
【0047】
これに対し、実施形態に係るX線診断装置によれば、装置の体積を変更せずに、ケーブルの摩耗や断線を抑制することができる。具体的には、実施形態に係るX線診断装置は、被検体にX線を照射するX線発生装置が支持アームの一端に設けられ、前記支持アームの他端であって前記X線発生装置に対向する位置にX線検出装置が設けられるX線診断装置であって、前記X線検出装置は、前記支持アームの前記他端に回転可能に設けられ、前記被検体を透過したX線を検出するX線検出器と、前記X線検出器の前記X線発生装置からより遠い側に位置し且つ前記X線検出器で発生した熱を排熱するためのヒートシンクであって、前記X線発生装置と前記X線検出装置とが対向する対向方向に沿った通路が設けられるヒートシンクと、前記通路を通して配線されることで前記X線検出器に接続されるケーブルとを備える。
【0048】
当該構成によれば、ケーブルを、ヒートシンク内部に設けられた貫通孔を通してケーブルインターフェースに接続することにより、ケーブルがヒートシンク外部と環状の回転部との間に配置される場合に比べ、装置の体積を変更することなく簡単な構成でケーブルの配線を実現しつつ、ケーブルと回転部の摩耗や断線を回避することができる。
【0049】
また、X線検出器101の回転面に平行な方向(水平方向)において回転中心から離れるほど、X線検出器101を回転させた際のケーブルの動作量は大きくなり、摩耗や断線も生じやすくなる。これに対し、実施形態に係るX線診断装置においては、ヒートシンクに設けた通路を通してケーブルを配線し、X線検出器に接続することができる。これにより、ケーブルは回転中心に近い位置に配置されることとなり、X線検出器101を回転させた際のケーブルの動作量を抑制し、ひいてはケーブルの摩耗や断線を抑制することができる。特に、図2~3に示したように、ヒートシンクの中央を貫通するように貫通孔を設けることで、X線検出器101を回転させた際のケーブルの動作量を最小限とすることができる。
【0050】
なお、一般的に、フィンの体積が大きいほど排熱効率は高くなるところ、従来通りの単一且つ貫通孔のないヒートシンクと比較して、実施形態に係るヒートシンクでは、ケーブルを配線するための通路を設けた分だけフィンの体積が少なくなっている。
【0051】
但し、図2図5に示した例では、ケーブルを配線するための通路は、X線検出器101の回転中心上に設けられている。また、熱を外へ引き出す吸引力を発生するためのファン(図3のファン103Aなど)の回転中心の位置は、X線検出器101の回転中心と概ね一致する。また、ファンの回転中心には回転軸があるところ、熱を外へ引き出す吸引力は回転軸の周りに設けられる羽根から生じるのであって、回転軸そのものからは生じない。
【0052】
即ち、X線検出器101の回転中心の位置における放熱性能は、ファンの回転中心に回転軸が存在することによる制限を受けており、当該位置にケーブルを配線するための通路を設けたとしてもその影響は限定的である。言い換えると、X線検出器101の回転中心の位置における放熱性能のボトルネックはファンであり、当該位置のフィンを削減しても、同程度の放熱性能を維持することが可能である。
【0053】
また、実施形態に係るX線診断装置では、ヒートシンクは、第1ヒートシンクと第2ヒートシンクとから構成され、ケーブルは、前記第1ヒートシンクと前記第2ヒートシンクとの間の空間を前記通路として配線されてもよい。
【0054】
当該構成によれば、ヒートシンクにおけるフィンを単一の寸法の金属板を組み合わせて構成することができる。これにより、ヒートシンクの製造コストやメンテナンスの負担を軽減することができる。
【0055】
また、実施形態に係るX線診断装置では、前記ヒートシンクは、第1ヒートシンクと第2ヒートシンクとから構成され、前記第1ヒートシンクと前記第2ヒートシンクとの間に配置され、且つ、円形の孔が設けられた配線部材を更に備え、前記ケーブルは、前記配線部材に設けられた孔を前記通路として配線されてもよい。
【0056】
当該構成によれば、ヒートシンクにおけるフィンを単一の寸法の金属板を組み合わせて構成することができる。これにより、ヒートシンクの製造コストやメンテナンスの負担を軽減することができる。更に、配線部材によって、ケーブルとヒートシンクとの接触を回避し、ケーブルの摩耗や断線を更に低減することができる。
【0057】
また、実施形態に係るX線診断装置では、前記貫通孔は、前記ヒートシンクの中央を貫通するように設けられてもよい。また、実施形態に係るX線診断装置では、前記ヒートシンクは、前記X線検出器とともに回転可能に前記X線検出器に固定接続されてもよい。また、実施形態に係るX線診断装置では、前記ヒートシンクの前記X線発生装置からより遠い側に配置され、前記ヒートシンクからの熱を前記X線診断装置の外部に排出し、側壁にケーブルを通すための開口が設けられる通風部を更に備え、前記ケーブルは、前記X線検出器に接続される一端とは反対の他端が、前記貫通孔を通って前記通風部の前記開口を通過し、ケーブルインターフェースに接続されてもよい。
【0058】
当該構成によれば、ケーブルを、ヒートシンクの中央を貫通して通風部側壁の開口から延出させることにより、装置の体積を変更することなく簡単な構成でケーブルの配線を実現しつつ、ケーブルと回転部の摩耗や断線を回避することができる。
【0059】
また、実施形態に係るX線診断装置では、前記ヒートシンクは、少なくとも前記貫通孔の両端に設けられる配線部材を含んでもよい。
【0060】
当該構成によれば、配線部材を設けることにより、ケーブルがヒートシンクの貫通孔縁でヒートシンクに接触することを防止でき、ヒートシンク回転によるケーブルへの摩耗や断線の影響を低減することができる。
【0061】
また、実施形態に係るX線診断装置では、前記配線部材の内縁の出入口は、弧状とされてもよい。
【0062】
当該構成によれば、配線部材の内縁の出入口を弧状とすることにより、ケーブルと配線部材とを面接触させ、摩耗を低減することができる。
【0063】
また、実施形態に係るX線診断装置では、前記配線部材の材質は樹脂であってもよい。
【0064】
上記構成によれば、配線部材を樹脂で形成することにより、ケーブルと配線部材の接触が生じても、摩耗を低減することができる。
【0065】
また、実施形態に係るX線診断装置では、前記通風部は、ファンと、前記ファンの前記X線発生装置により近い側に設けられた支持板金と、前記ファンの前記X線発生装置からより遠い側に設けられた排出通路とを含んでもよい。
【0066】
当該構成によれば、ヒートシンクからの熱を外部に排出することができる。
【0067】
また、実施形態に係るX線診断装置では、前記支持板金は、前記ファンと前記ヒートシンクとの間に位置して枠状に形成され、中央に前記ヒートシンクの貫通孔に貫通する通風路が形成されており、前記開口は前記支持板金の側壁上に設けられてもよい。
【0068】
当該構成によれば、ケーブルが通風部の内部を通ることが可能となる。
【0069】
また、実施形態に係るX線診断装置では、前記通風部は、前記開口に設けられるシール材をさらに含んでもよい。
【0070】
当該構成によれば、通風部の内部へのケーブルの配線を図りつつ、通風部の密閉性を確保することができる。
【0071】
また、実施形態に係るX線診断装置では、前記シール材の材質は、シリコンゲルであってもよい。
【0072】
当該構成によれば、シール性を確保しつつ、ケーブルと支持板金との摩耗を低減することができる。
【0073】
また、実施形態に係るX線診断装置では、前記ヒートシンクを囲むように設けられる環状の回転部をさらに備え、前記回転部と前記ヒートシンクとの間には隙間が形成されており、前記ケーブルは、前記ヒートシンクと前記回転部との隙間を通過しなくてもよい。
【0074】
当該構成によれば、ケーブルを回転部と前記ヒートシンクとの間の隙間に通さないようにすることで、ケーブルが回転部の内周縁で摩耗するのを回避することができる。
【0075】
また、実施形態に係るX線診断装置では、前記回転部が前記X線検出器と前記ヒートシンクとを一緒に回転させる際に、前記通風部は動かなくてもよい。
【0076】
当該構成によれば、ヒートシンクの回転時にヒートシンクとケーブルとが相対的に移動するが、ヒートシンクにおける配線部材とケーブルとの間が面接触になり、及び/又は配線部材が樹脂からなる場合には、ケーブルの摩耗が起こりにくい。また、金属製の支持板金とケーブルとは、シール材の存在により相対移動がほとんど生じないため、ケーブルの摩耗や断線も起こりにくい。
【0077】
前述したX線診断装置は、Cアームを備えたX線診断装置を例に説明したが、これに限定されるものではなく、他の形態のX線診断装置であってもよい。即ち、X線検出器に接続されたケーブルを備え、且つ、当該X線検出器が回転可能な構成のX線診断装置について、上述の実施形態を同様に適用することが可能である。
【0078】
上述した実施形態に係る各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、各装置にて行われる各処理機能は、その全部又は任意の一部が、CPU及び当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現されうる。
【0079】
また、上述した実施形態で説明した方法は、予め用意された制御プログラムをパーソナルコンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することによって実現することができる。このプログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することができる。また、このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD-ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な非一過性の記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することもできる。
【0080】
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、X線検出器に接続されたケーブルの摩耗を抑制することができる。
【0081】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0082】
1:X線診断装置
10:X線検出装置
11:X線発生装置
12:Cアーム
13:スタンド
14:高電圧発生器
15:寝台
101:X線検出器
102:ヒートシンク
102a:第1ヒートシンク
102b:第2ヒートシンク
103:通風部
103A:ファン
103B:排出通路
103C:支持板金
104:ケーブル
105:シール材
106:配線部材
106a:配線部材
107:ウォームホィール
108:固定具
109:軸受内輪
111:X線検出器取付部
Rot:回転部
202:ヒートシンク
203:ファン
204:ケーブル
207:ウォームホィール
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図6C