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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024100719
(43)【公開日】2024-07-26
(54)【発明の名称】発光素子を含む表示装置
(51)【国際特許分類】
   H10K 50/858 20230101AFI20240719BHJP
   H10K 50/842 20230101ALI20240719BHJP
   H10K 59/126 20230101ALI20240719BHJP
   H10K 59/40 20230101ALI20240719BHJP
   H10K 59/80 20230101ALI20240719BHJP
   G02B 3/00 20060101ALI20240719BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20240719BHJP
   H10K 50/80 20230101ALI20240719BHJP
【FI】
H10K50/858
H10K50/842 141
H10K59/126
H10K59/40
H10K59/80
G02B3/00 A
G09F9/30 349Z
G09F9/30 365
H10K50/80
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024001740
(22)【出願日】2024-01-10
(31)【優先権主張番号】10-2023-0006262
(32)【優先日】2023-01-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100114915
【弁理士】
【氏名又は名称】三村 治彦
(74)【代理人】
【識別番号】100125139
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100209808
【弁理士】
【氏名又は名称】三宅 高志
(72)【発明者】
【氏名】陳 釉 ▲ヨン▼
(72)【発明者】
【氏名】李 榮 福
(72)【発明者】
【氏名】金 成 祐
(72)【発明者】
【氏名】李 京 鎭
(72)【発明者】
【氏名】李 龍 求
(72)【発明者】
【氏名】金 致 龍
(72)【発明者】
【氏名】李 源 植
(72)【発明者】
【氏名】呉 世 完
(72)【発明者】
【氏名】奇 ▲ソク▼ 鎬
【テーマコード(参考)】
3K107
5C094
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107CC05
3K107CC37
3K107EE27
3K107EE29
3K107EE46
3K107EE66
3K107FF06
3K107FF15
5C094AA07
5C094AA12
5C094BA03
5C094BA14
5C094BA27
5C094CA19
5C094DA13
5C094ED01
5C094ED15
5C094FA02
5C094FA03
5C094FA04
5C094FB15
5C094JA08
5C094JA13
(57)【要約】
【課題】発光素子の上に位置するブラックマトリックスの開口部を通過する光の量を増加させ得る表示装置を提供する。
【解決手段】各画素領域内には光を放出する発光素子が位置する。前記発光素子上には封止ユニットが位置する。前記封止ユニット上にはブラックマトリックスが位置する。前記ブラックマトリクスの開口部は、第1方向に前記発光素子と重なる。制御絶縁膜の上面には、前記基板方向にリセスされた領域である溝が形成される。光学レンズは、前記制御絶縁膜の前記溝の上に位置する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画素領域を含む基板と、
前記基板の前記画素領域の内に位置し、光を放出する発光素子と、
前記発光素子の上に位置する封止ユニットと、
前記封止ユニットの上に位置し、第1方向に前記発光素子と重なる開口部を含む第1ブラックマトリクスと、
前記封止ユニットの上に位置し、上面に前記基板の方向に窪んだ領域である溝が形成され、前記第1方向に前記第1ブラックマトリクスの前記開口部と重なる絶縁膜と、
前記絶縁膜の前記溝の上に位置する光学レンズとを含む表示装置。
【請求項2】
前記光学レンズの屈折率は、前記絶縁膜の屈折率よりも大きい請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記第1ブラックマトリクスは前記絶縁膜上に位置し、前記溝は前記開口部内に位置する請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記絶縁膜上に位置する第2ブラックマトリクスは、前記第1方向に前記第1ブラックマトリクスの前記開口部及び前記発光素子と重なる第2開口部とを含み、
前記溝は前記第2開口部の内に位置する請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記光学レンズの少なくとも一部は、凸形状または半円形状を有する請求項1に記載の表示装置。
【請求項6】
前記窪んだ領域は前記光学レンズの少なくとも一部によって充填される請求項1に記載の表示装置。
【請求項7】
前記窪んだ領域は第2方向に傾斜した第1面及び前記第2方向とは異なる第3方向に傾斜した第2面とを含む請求項5に記載の表示装置。
【請求項8】
前記溝の前記窪んだ領域の形状は、円錐形状、ピラミッド形状、プリズム形状のうちの少なくとも1つである請求項1に記載の表示装置。
【請求項9】
前記発光素子は、第1電極、発光層及び第2電極を含み、
前記発光素子の前記第1電極、前記発光層及び前記第2電極が重なる発光領域の大きさは、前記第1ブラックマトリクスの前記開口部の大きさより大きい請求項1に記載の表示装置。
【請求項10】
前記窪んだ領域の大きさは前記第1ブラックマトリクスの前記開口部の大きさよりも小さく、前記光学レンズの端部は前記開口内の前記第1ブラックマトリクスの側面と接触する請求項1に記載の表示装置。
【請求項11】
前記溝の前記窪んだ領域の表面は曲がった請求項1に記載の表示装置。
【請求項12】
前記窪んだ領域の底面は平坦であり、前記窪んだ領域の側面は前記窪んだ領域の底面と垂直である請求項1に記載の表示装置。
【請求項13】
前記窪んだ領域は、第2方向に傾斜した第1面と、前記第2方向とは異なる第3方向に傾斜した第2面及び前記絶縁膜の上面に垂直な第3面とを含む請求項1に記載の表示装置。
【請求項14】
前記窪んだ領域は、光学絶縁膜で満たされ、前記光学レンズは前記光学絶縁膜上に位置し、前記光学絶縁膜の屈折率は前記光学レンズの屈折率と前記絶縁膜の屈折率との間である請求項1に記載の表示装置。
【請求項15】
前記光学レンズ上に位置するレンズ保護膜を含み、
前記レンズ保護膜の屈折率は、前記光学レンズの屈折率と同じまたは大きい請求項1に記載の表示装置。
【請求項16】
前記基板から第1の距離を有する前記溝の前記窪んだ領域は、前記基板から前記第1の距離よりも大きい第2距離を有する前記溝の前記窪んだ領域よりも広い幅を有する請求項1に記載の表示装置。
【請求項17】
前記光学レンズは、前記第1ブラックマトリクスの少なくとも一部に位置する請求項1に記載の表示装置。
【請求項18】
画素領域を含む基板と、
前記画素領域内に位置し、光を放出する発光素子と、
前記発光素子上に位置する絶縁膜と、
前記絶縁膜上に位置し、少なくとも一部が開口部を形成したタッチ電極を含み、
前記絶縁膜の上面は、前記開口部内で前記基板の方向に窪んだ溝を含み、
前記開口部は光学レンズで覆われている表示装置。
【請求項19】
前記絶縁膜と前記タッチ電極との間に位置するブラックマトリクスをさらに含む請求項18に記載の表示装置。
【請求項20】
前記光学レンズは、前記開口部内で前記タッチ電極の側面又は上面を覆う請求項18に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は素子基板の画素領域の上に発光素子が位置する表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に表示装置はユーザーに映像を提供する。例えば、前記表示装置は多数の発光素子を含み得る。各発光素子は、特定の色を表す光を放出し得る。例えば、各発光素子は順に積層された第1電極、発光層及び第2電極を含み得る。
【0003】
表示装置によって再現された映像は、ユーザーの周囲の人々に認識されないこともある。例えば、表示装置は、各発光素子から放出された光の進行方向を制限するための視野角制御ユニットを含み得る。視野角制御ユニットは、少なくとも一層のブラックマトリックスを含み得る。ブラックマトリックスは、前記発光素子と重なる開口部を含み得る。各発光素子によって生成された光は、ブラックマトリックスの前記開口部の一つを通じて外部に放出され得る。
【0004】
しかし、表示装置では、ブラックマトリックスによって使用者に提供される光の量が減少し得る。すなわち、表示装置では各発光素子によって生成された光の抽出効率がブラックマトリックスによって低下し得る。これにより、表示装置では再現される映像の輝度が全体的に低下し得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は視野角を制限し、光の抽出効率を改善できる表示装置を提供することである。
【0006】
本発明が解決しようとする他の課題は、発光素子の上に位置するブラックマトリックスの開口部を通過する光の量を増加させ得る表示装置を提供することである。
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、前述の課題に限定されない。ここで言及されていない課題は、以下の記載から通常の技術者に明確に理解されるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記解決しようとする課題を達成するための本発明の技術的思想による表示装置は素子基板を含む。素子の基板の上にはバンク絶縁膜および発光素子が位置する。バンク絶縁膜は発光領域を定義する。発光素子は発光領域の上に位置する。バンク絶縁膜および発光素子の上には封止ユニットが位置する。封止ユニットの上にはブラックマトリックスおよび制御絶縁膜が位置する。ブラックマトリックスは発光素子の上に位置する開口部を含む。制御絶縁膜はブラックマトリックスを覆う。制御絶縁膜の上には光学レンズが位置する。光学レンズは発光領域と重なる。光学レンズに向けた制御絶縁膜の上面には制御溝が位置する。制御溝は発光領域内に位置する。
【0009】
制御絶縁膜の上面では、制御溝はブラックマトリックスの開口部と同じ大きさであり得る。
【0010】
制御絶縁膜と光学レンズとの間には光学部材が位置し得る。光学部材は制御溝を埋めることがある。光学部材の屈折率は制御絶縁膜の屈折率より大きく構成され得る。
【0011】
光学レンズは光学部材と他の物質を含み得る。
【0012】
素子基板に向けた制御溝の表面は、第1底面および第2底面を含み得る。第1底面は第1方向に傾斜し得る。第2底面は第2方向を傾斜させ得る。第2方向は第1方向と異なる場合がある。
【0013】
制御溝の大きさは素子基板方向に行くほど減少し得る。
【0014】
発光領域の中心部を基準に第2底面は第1底面と対称になり得る。
【0015】
発光領域はブラックマトリックスの開口部より大きい大きさであり得る。
【0016】
解決しようとする他の課題を達成するための本発明の技術的思想による表示装置は、素子基板を含む。素子の基板の上には発光素子および封止ユニットが位置する。発光素子は画素領域の上に位置する。封止ユニットは発光素子を覆う。封止ユニットの上には第1ブラックマトリックスが位置する。第1ブラックマトリックスは発光素子と重なる第1開口部を含む。第1ブラックマトリックスは制御絶縁膜によって覆われる。制御絶縁膜は発光素子の上に位置する制御溝を含む。制御絶縁膜の上には光学レンズが位置する。光学レンズは発光素子と重なる。光学レンズは制御溝内に位置する領域を含む。
【0017】
光学レンズの屈折率は制御絶縁膜の屈折率より大きく構成され得る。
【0018】
制御溝の側面は光学レンズに向けた制御絶縁膜の上面と垂直な方向に延長し得る。
【0019】
制御絶縁膜の上面では、制御溝はブラックマトリックスの開口部より小さく構成され得る。
【0020】
素子基板に向けた光学レンズの下面は、ブラックマトリックスの開口部より大きく構成され得る。
【0021】
制御絶縁膜の上面では、制御溝の平面は光学レンズの下面の平面と異なる形状を有し得る。
【0022】
制御絶縁膜の上には第2ブラックマトリックスが位置し得る。第2ブラックマトリックスは、第1ブラックマトリックスと重なり得る。第2ブラックマトリックスは、第2開口部を含み得る。第2開口部は第1開口部と重なり得る。制御溝は第2開口部内に位置し得る。
【0023】
第2開口部は第1開口部と同じ大きさであり得る。
【発明の効果】
【0024】
本発明の技術的思想による表示装置は、発光素子の上に位置するブラックマトリックス、ブラックマトリックスを覆う制御絶縁膜及び制御絶縁膜の上に位置する光学レンズを含むが、前記ブラックマトリックスが前記発光素子と重なる開口部を含み、前記制御絶縁膜が前記発光素子と光学レンズとの間に位置する制御溝を含むことができる。これにより、本発明の技術的思想による表示装置では、前記発光素子によって生成された光が前記制御溝によって前記光学レンズ方向に屈折することができる。すなわち、本発明の技術的思想による表示装置では、前記発光素子によって生成された光の抽出効率が向上することができる。したがって、本発明の技術的思想による表示装置では、使用者に提供される光の量が増加し得る。また、本発明の技術的思想による表示装置では、方位角による輝度偏差が緩和され得る。さらに、本発明の技術的思想による表示装置では、光の抽出改善により低電力駆動が可能であり、消費電力を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の実施例による表示装置を概略的に示した図である。
図2】本発明の実施例による表示装置で単位画素領域の回路を示した図である。
図3】本発明の実施例による表示装置における画素領域の断面を示した図である。
図4図3のK1領域を拡大した図である。
図5】本発明の実施例による表示装置の形成方法を順次示した図である。
図6】本発明の実施例によるディスプレイ表示装置の形成方法を順次示した図である。
図7】本発明の実施例によるディスプレイ表示装置の形成方法を順次示した図である。
図8】本発明の実施例によるディスプレイ表示装置の形成方法を順次示した図である。
図9】本発明の実施例によるディスプレイ表示装置の形成方法を順次示した図である。
図10】本発明の他の実施例による表示装置を示した図である。
図11】本発明の他の実施例による表示装置を示した図である。
図12】本発明の他の実施例による表示装置を示した図である。
図13】本発明の他の実施例による表示装置を示した図である。
図14】本発明の他の実施例による表示装置を示した図である。
図15】本発明の他の実施例による表示装置を示した図である。
図16】本発明の他の実施例による表示装置を示した図である。
図17】本発明の他の実施例による表示装置を示した図である。
図18】本発明の他の実施例による表示装置を示した図である。
図19】本発明の他の実施例による表示装置を示した図である。
図20】本発明の他の実施例による表示装置を示した図である。
図21】本発明の他の実施例による表示装置を示した図である。
図22】本発明の他の実施例による表示装置を示した図である。
図23】本発明の他の実施例による表示装置を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の目的と技術的構成及びこれによる作用効果に関する詳細事項は、本発明の実施例を図示している図面を参照した以下の詳細な説明によって、さらに明確に理解されることである。ここで、本発明の実施例は当業者に本発明の技術的思想が十分に伝えられるようにするために提供されるものであるため、本発明は以下説明される実施例に限定されないよう他の形態で具体化できる。
【0027】
また、明細書全体にわたって同じ参照番号で表示された部分は同じ構成要素を意味し、図面において層または領域の長さと厚さは便宜のために誇張されて表現できる。なお、第1要素が第2要素「上」にあると記載されている場合、第1要素が第2要素と直接接触する上側に位置するだけでなく、第1要素と第2要素との間に第3要素が位置する場合も含む。
【0028】
ここで、第1、第2などの用語は多様な構成要素を説明するためのもので、一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的で使われる。ただし、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲では、第1成分と第2成分は当業者の便宜によって任意に命名し得る。
【0029】
本発明の明細書で使用する用語は、単に特定の実施例を説明するために使用されるものであり、本発明を限定しようとする意図ではない。例えば、単数で表現された要素は文脈上明らかに単数のみを意味しない場合、複数の要素を含む。また、本発明の明細書において、「含む」又は「有する」等の用語は、明細書の上に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部分品又はこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであって、一つ又はそれ以上の他の特徴若しくは数字,ステップ,動作,構成要素,部分品若しくはこれらを組み合わせたものの存在又は付加可能性をあらかじめ排除しないものと理解しなければならない。
【0030】
なお、別に定義されない限り、技術的または科学的な用語を含めてここで使用されるすべての用語は、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般的に理解されるのと同じ意味がある。一般的に使用される辞書に定義されているような用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味があるものと解釈されなければならず、本発明の明細書で明確に定義しない限り、理想的または過度に形式的な意味では解釈されない。
【0031】
(実施例)
図1は、本発明の実施例による表示装置を概略的に示した図である。図2は、本発明の実施例による表示装置で単位画素領域の回路を示した図である。
【0032】
図1及び2を参照すると、本発明の実施例による表示装置は、表示パネルDPを含み得る。表示パネルDPは、ユーザーに提供する映像を生成し得る。
【0033】
例えば、表示パネルDPは多数の画素領域PAを含み得る。
各画素領域PAには信号配線GL、DL、PLを通じて多様な信号が提供され得る。例えば、の信号配線GL、DL、PLは各画素領域PAにゲート信号を印加するゲートラインGL、各画素領域PAにデータ信号を印加するデータラインDLおよび各画素領域PAに電源電圧を供給する電源電圧供給ラインPLを含み得る。ゲートラインGLはゲートドライバーGDと電気的に接続され、データラインDLはデータドライバーDDと電気的に接続され得る。ゲートドライバーGDおよびデータドライバーDDは、タイミングコントローラTCによって制御できる。例えば、ゲートドライバーGDはタイミングコントローラTCからクロック信号、リセット信号およびスタート信号を受け取り、データドライバーDDはタイミングコントローラTCからデジタルビデオデータおよびソースタイミング信号を受け取り得る。の電源電圧供給ラインPLは、電源ユニットPUと電気的に接続できる。
【0034】
表示パネルDPは、画素領域PAが位置する表示領域AAおよび表示領域AAの外側に位置するベゼル領域BZを含み得る。ゲートドライバーGD、データドライバーDD、タイミングコントローラTCおよび電源ユニットPUの少なくとも一つは、表示パネルDPのベゼル領域BZの上に位置し得る。例えば、本発明の実施例による表示装置は、ゲートドライバーGDが表示パネルDPのベゼル領域BZの上に形成された(GIPGate In Panel)タイプの表示装置であり得る。
【0035】
各画素領域PAは特定の色を具現し得る。例えば、各画素領域PA内には発光素子300と電気的に接続される画素駆動回路DCが位置し得る。各画素領域PAの画素駆動回路DCは、素子基板100の上に位置し得る。素子基板100は絶縁性物質を含み得る。例えば、素子基板100はガラスまたはプラスチックを含み得る。
【0036】
各画素領域PAの画素駆動回路DCは、ゲート信号によってデータ信号に対応する駆動電流を一フレームの間、該当画素領域PAの発光素子300に供給し得る。例えば、各画素領域PAの画素駆動回路DCは、第1薄膜トランジスタT1、第2薄膜トランジスタT2及びストレージキャパシタCstを含み得る。
【0037】
図3は、本発明の実施例による表示装置における画素領域の断面を示した図である。図4図3のK1領域を拡大した図である。
【0038】
図2乃至図4を参照すると、の第1薄膜トランジスタT1は、第1半導体パターン、第1ゲート電極、第1ドレイン電極および第1ソース電極を含み得る。第1薄膜トランジスタT1は、ゲート信号によってデータ信号を第2薄膜トランジスタT2に伝達し得る。例えば、第1薄膜トランジスタT1はスイッチング薄膜トランジスタであり得る。第1ゲート電極は、ゲートラインGLのうち一つと電気的に接続され、第1ドレイン電極はデータラインDLのうち一つと電気的に接続され得る。
【0039】
第1半導体パターンは、半導体物質を含み得る。例えば、第1半導体パターンは非晶質シリコン(a-Si)、多結晶シリコン(Poly-Si)またはIGZOのような酸化物半導体を含み得る。の第1半導体パターンは、第1ドレイン領域、第1チャンネル領域および第1ソース領域を含み得る。第1チャンネル領域は、第1ドレイン領域と第1ソース領域との間に位置し得る。第1ドレイン領域の抵抗および第1ソース領域の抵抗は、第1チャンネル領域の抵抗より小さく構成され得る。例えば、第1ドレイン領域および第1ソース領域は、酸化物半導体の導体化領域を含み得る。第1チャンネル領域は酸化物半導体の導体化されていない領域であり得る。
【0040】
第1ゲート電極は導電性物質を含み得る。例えば、第1ゲート電極はアルミニウム(Al)、クロム(Cr)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)およびタングステン(W)などの金属を含み得る。第1ゲート電極は、第1半導体パターンの上に位置し得る。例えば、第1ゲート電極は、第1半導体パターンの第1チャンネル領域と重なり得る。
第1半導体パターンの第1ソース領域および第1ドレイン領域は、第1ゲート電極の外側に位置し得る。第1ゲート電極は、第1半導体パターンと絶縁され得る。例えば、第1半導体パターンの第1ソース領域は、ゲート信号によって第1半導体パターンの第1ドレイン領域と電気的に接続され得る。
【0041】
第1ドレイン電極は導電性物質を含み得る。例えば、第1ドレイン電極はアルミニウム(Al)、クロム(Cr)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)およびタングステン(W)などの金属を含み得る。第1ドレイン電極は、第1ゲート電極と他の物質を含み得る。第1ドレイン電極は、第1ゲート電極と異なる層の上に位置し得る。例えば、第1ドレイン電極は、第1ゲート電極と絶縁され得る。第1ドレイン電極は、第1半導体パターンの第1ドレイン領域と電気的に接続され得る。
【0042】
第1ソース電極は導電性物質を含み得る。例えば、第1ソース電極はアルミニウム(Al)、クロム(Cr)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)およびタングステン(W)などの金属を含み得る。第1ソース電極は、第1ゲート電極と他の物質を含み得る。第1ソース電極は、第1ゲート電極と異なる層の上に位置し得る。例えば、第1ソース電極は、第1ドレイン電極と同じ層の上に位置し得る。第1ソース電極は、第1ドレイン電極と同じ物質を含み得る。第1ソース電極は、第1ゲート電極と絶縁され得る。第1ソース電極は、第1半導体パターンの第1ソース領域と電気的に接続され得る。
【0043】
第2薄膜トランジスタT2は、第2半導体パターン221、第2ゲート電極223、第2ドレイン電極225および第2ソース電極227を含み得る。第2薄膜トランジスタT2は、データ信号に対応する駆動電流を生成し得る。例えば、第2薄膜トランジスタT2は駆動薄膜トランジスタであり得る。第2ゲート電極223は、第1ソース電極と電気的に接続され、第2ドレイン電極225は電圧ラインPLのうち一つと電気的に接続され得る。
【0044】
第2半導体パターン221は、半導体物質を含み得る。例えば、第2半導体パターン221は、非晶質シリコンa-Si、多結晶シリコンPoly-SiまたはIGZOのような酸化物半導体を含み得る。第2半導体パターン221は、第2ドレイン領域と第2ソース領域との間に位置する第2チャンネル領域を含み得る。第2ドレイン領域および第2ソース領域は、第2チャネル領域より小さい抵抗であり得る。例えば、第2ドレイン領域および第2ソース領域は酸化物半導体の導体化領域を含み、第2チャンネル領域は酸化物半導体の導体化されていない領域であり得る。
【0045】
第2半導体パターン221は、第1半導体パターンと同じ物質を含み得る。第2半導体パターン221は、第1半導体パターンと同じ層の上に位置し得る。例えば、第2半導体パターン221は、第1半導体パターンと同時に形成し得る。第2チャンネル領域の抵抗は、第1チャンネル領域の抵抗と同一であり得る。
【0046】
第2ゲート電極223は導電性物質を含み得る。例えば、第2ゲート電極223はアルミニウム(Al)、クロム(Cr)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)およびタングステン(W)のような金属を含み得る。第2ゲート電極223は、第2半導体パターン221の上に位置し得る。例えば、第2ゲート電極223は、第2半導体パターン221の第2チャンネル領域と重なり得る。第2半導体パターン221の第2ドレイン領域および第2ソース領域は、第2ゲート電極223の外側に位置し得る。第2ゲート電極223は、第2半導体パターン221と絶縁され得る。例えば、第2半導体パターン221の第2チャンネル領域は、第2ゲート電極223に印加される電圧に対応する電気伝導度を有し得る。
【0047】
第2ゲート電極223は、第1ゲート電極と同じ物質を含み得る。第2ゲート電極223は、第1ゲート電極と同じ層の上に位置し得る。例えば、第2ゲート電極223は、第1ゲート電極と同時に形成され得る。
【0048】
第2ドレイン電極225は導電性物質を含み得る。例えば、第2ドレイン電極225はアルミニウム(Al)、クロム(Cr)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)およびタングステン(W)のような金属を含み得る。第2ドレイン電極225は、第2ゲート電極223とは異なる物質を含み得る。第2ドレイン電極225は、第2ゲート電極223とは異なる層の上に位置し得る。例えば、第2ドレイン電極225は、第2ゲート電極223と絶縁され得る。第2ドレイン電極225は、第2半導体パターン221の第2ドレイン領域と電気的に接続され得る。
【0049】
第2ドレイン電極225は、第1ドレイン電極と同じ層の上に位置し得る。第2ドレイン電極225は、第1ドレイン電極と同じ物質を含み得る。例えば、の第2ドレイン電極225は、第1ドレイン電極と同時に形成し得る。
【0050】
第2ソース電極227は導電性物質を含み得る。例えば、第2ソース電極227はアルミニウム(Al)、クロム(Cr)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)およびタングステン(W)のような金属を含み得る。第2ソース電極227は、第2ゲート電極223とは異なる物質を含み得る。第2ソース電極227は、第2ゲート電極223とは異なる層の上に位置し得る。例えば、第2ソース電極227は、第2ドレイン電極225と同じ層の上に位置し得る。第2ソース電極227は、第2ドレイン電極225と同じ物質を含み得る。第2ソース電極227は、第2ゲート電極223と絶縁され得る。第2ソース電極227は、第2半導体パターン221の第2ソース領域と電気的に接続され得る。
【0051】
第2ソース電極227は、第1ソース電極と同じ層の上に位置し得る。第2ソース電極227は、第1ソース電極と同じ物質を含み得る。例えば、第2ソース電極227は、第1ソース電極と同時に形成し得る。
【0052】
ストレージキャパシタCstは、第2薄膜トランジスタT2の第2ゲート電極223に印加される信号を一フレーム維持し得る。例えば、ストレージキャパシタCstは、第2薄膜トランジスタT2の第2ゲート電極223と第2ソース電極227との間に電気的に接続され得る。ストレージキャパシタCstは、キャパシタ電極の積層構造であり得る。ストレージキャパシタCstは、第1薄膜トランジスタT1および第2薄膜トランジスタT2の形成工程を利用して形成し得る。例えば、ストレージキャパシタCstは、第2ゲート電極223と同じ層の上に位置する第1キャパシタ電極および第2ソース電極227と同じ層の上に位置する第2キャパシタ電極を含み得る。
【0053】
素子基板100の上には、各画素領域PA内で不要な電気的接続を防止するための多数の絶縁膜110、120、130、140、150、160が位置し得る。例えば、素子基板100の上には素子バッファ膜110、ゲート絶縁膜120、層間絶縁膜130、素子保護膜140、平坦化膜150及びバンク絶縁膜160が位置し得る。
【0054】
素子バッファ膜110は、素子基板100に近く位置し得る。素子バッファ膜110は、各画素領域PAの画素駆動回路DCを形成する工程で、素子基板100による汚染を防止し得る。例えば、各画素領域PAの画素駆動回路DCに向けた素子基板100の上面は、素子バッファ膜110によって完全に覆われることがある。素子バッファ膜110は絶縁性物質を含み得る。例えば、素子バッファ膜110は、シリコン酸化物(SiOx)およびシリコン窒化物(SiNx)のような無機絶縁物質を含み得る。素子バッファ膜110は多重層構造であり得る。
例えば、素子バッファ膜110は、シリコン酸化物(SiOx)からなる無機絶縁膜とシリコン窒化物(SiNx)からなる無機絶縁膜の積層構造を有し得る。
【0055】
ゲート絶縁膜120は、素子バッファ膜110の上に位置し得る。ゲート絶縁膜120は、各画素領域PAのゲート電極223を該当半導体パターン221と絶縁し得る。例えば、ゲート絶縁膜120は、各画素領域PAの第1半導体パターン及び第2半導体パターン221を覆い得る。各画素領域PAの第1ゲート電極および第2ゲート電極223は、ゲート絶縁膜120の上に位置し得る。ゲート絶縁膜120は絶縁性物質を含み得る。例えば、ゲート絶縁膜120はシリコン酸化物(SiOx)のような無機絶縁物質を含み得る。
【0056】
層間絶縁膜130は、ゲート絶縁膜120の上に位置し得る。各画素領域PAのドレイン電極225およびソース電極223は、層間絶縁膜130によって該当ゲート電極223と絶縁され得る。例えば、層間絶縁膜130は、各画素領域PAの第1ゲート電極および第2ゲート電極223を覆い得る。各画素領域PAの第1ドレイン電極、第1ソース電極、第2ドレイン電極225および第2ソース電極227は層間絶縁膜130の上に位置し得る。層間絶縁膜130は絶縁性物質を含み得る。例えば、層間絶縁膜130は、シリコン酸化物(SiOx)およびシリコン窒化物(SiNx)のような無機絶縁物質を含み得る。
【0057】
素子保護膜140は、層間絶縁膜130の上に位置し得る。素子保護膜140は、外部水分及び衝撃による各画素領域PA内に位置する画素駆動回路DCの損傷を防止できる。例えば、各画素領域PAの第1ドレイン電極、第1ソース電極、第2ドレイン電極225および第2ソース電極227は、素子保護膜140によって覆われることがある。素子保護膜140は絶縁性物質を含み得る。例えば、素子保護膜140はシリコン酸化物(SiOx)およびシリコン窒化物(SiNx)のような無機絶縁物質を含み得る。
【0058】
平坦化膜150は、素子保護膜140の上に位置し得る。平坦化膜150は、各画素領域PAの画素駆動回路DCによる段差を除去し得る。例えば、素子基板100と対向する平坦化膜150の上面は平らな平面であり得る。平坦化膜150は絶縁性物質を含み得る。平坦化膜150は、素子保護膜140と他の物質を含み得る。例えば、平坦化膜150は有機絶縁物質を含み得る。
【0059】
各画素領域PAの発光素子300は、平坦化膜150の上に位置し得る。各画素領域PAの発光素子300は、特定の色を表す光を放出し得る。例えば、各画素領域PAの発光素子300は、当該画素領域PAの平坦化膜150の上に順に積層された第1電極310、発光層320及び第2電極330を含み得る。
【0060】
第1電極310は導電性物質を含み得る。第1電極310は相対的に高い反射率を有する物質を含み得る。例えば、第1電極310はアルミニウム(Al)および銀(Ag)のような金属を含み得る。第1電極310は多重層構造であり得る。例えば、第1電極310はITOおよびIZOのような透明な導電性物質からなる透明電極との間に金属からなる反射電極が位置する構造であり得る。
【0061】
発光層320は、第1電極310と第2電極330との間の電圧差に対応する輝度の光を生成し得る。例えば、発光層320は発光物質を含む発光物質層(Emission Material Layer; EML)を含み得る。発光物質は有機物質、無機物質またはハイブリッド物質を含み得る。例えば、本発明の実施例による表示装置は、有機発光物質を含む有機発光表示装置であり得る。
【0062】
発光層320は多重層構造であり得る。例えば、発光層320は、正孔注入層(Hole Injection Layer;HIL)、正孔輸送層(Hole Transport Layer;HTL)、電子輸送層(Electron Transport Layer;ETL)及び電子注入層(Electron Injection Layer;EIL)のうち少なくとも一つを含み得る。これにより、本発明の実施例による表示装置では、発光層320の発光効率が向上し得る。
【0063】
第2電極330は導電性物質を含み得る。第2電極330は、第1電極310とは異なる物質を含み得る。第2電極330の透過率は、第1電極310の透過率より大きく構成され得る。
【0064】
例えば、第2電極330はITOおよびIZOのような透明な導電性物質からなる透明電極またはAgおよびMgのような金属が薄く形成された半透明電極であり得る。これにより、本発明の実施例による表示装置では、発光層320によって生成された光が第2電極330を通じて外部に放出され得る。
【0065】
各画素領域PAの発光素子300は、該当画素領域PA内に位置する画素駆動回路DCの第2薄膜トランジスタT2と電気的に接続され得る。例えば、各画素領域PAの第2ソース電極227は、該当画素領域PAの第1電極310と電気的に接続され得る。
【0066】
素子保護膜140および平坦化膜150は、各画素領域PAの第2ソース電極227を部分的に露出する電極コンタクトホールを含み得る。各画素領域PAの第1電極310は、電極コンタクトホールの一つを通じて該当画素領域PAの第2ソース電極227と直接接触し得る。各画素領域PAの第1電極310は、平坦化膜150の上面と直接接触し得る。これにより、本発明の実施例による表示装置では、各発光素子300から放出される光の生成位置による輝度偏差を低減できる。
【0067】
バンク絶縁膜160は、平坦化膜150の上に位置し得る。バンク絶縁膜160は、各画素領域PA内に発光領域EAを定義し得る。例えば、バンク絶縁膜160は、各画素領域PA内に位置する第1電極310の端を覆い得る。各画素領域PAの発光層320および第2電極330は、バンク絶縁膜160によって露出された該当第1電極310の一部領域の上に順に積層され得る。バンク絶縁膜160は絶縁性物質を含み得る。例えば、バンク絶縁膜160は有機絶縁物質を含み得る。バンク絶縁膜160は、平坦化膜150と他の物質を含み得る。各画素領域PAの第1電極310は、バンク絶縁膜160によって隣接した画素領域PAの第1電極310と絶縁され得る。
【0068】
各画素領域PAは、隣接する画素領域PAとは異なる色を再現し得る。例えば、各画素領域PAの発光層320は、隣接する画素領域PAの発光層320から離間して配置され得る。各画素領域PAの発光層320は、バンク絶縁膜160の上に位置する端部を含み得る。各画素領域PAの発光層320は個別に形成され得る。例えば、各画素領域PAの発光層320は、微細金属マスク(Fine Metal Mask;FMM)で形成し得る。バンク絶縁膜160の上にはスペーサが位置し得る。スペーサは、微細金属マスクによるバンク絶縁膜160及び隣接した画素領域PA内に位置する発光層320の損傷を防止し得る。スペーサは絶縁性物質を含み得る。例えば、スペーサは有機絶縁物質を含み得る。スペーサは、バンク絶縁膜160と同じ物質を含み得る。例えば、バンク絶縁膜160およびスペーサは、ハーフトーンマスクを利用したパターニング工程によって同時に形成され得る。各画素領域PA内に位置する発光層320の端部はスペーサとVAできる。
【0069】
各画素領域PAの第2電極330に印加される電圧は、隣接する画素領域PAの第2電極330に印加される電圧と同一であり得る。例えば、各画素領域PAの第2電極330は、隣接する画素領域PAの第2電極330と電気的に接続され得る。各画素領域PAの第2電極330は、隣接する画素領域PAの第2電極330と同じ物質を含み得る。例えば、各画素領域PAの第2電極330は、隣接する画素領域PAの第2電極330と同時に形成され得る。各画素領域PAの第2電極330は、隣接する画素領域PAの第2電極330と直接接触し得る。例えば、各画素領域PAの第2電極330は、バンク絶縁膜160の上に延長し得る。これにより、本発明の実施例による表示装置では、各画素領域PA内に第2電極330を形成する工程が単純化できる。また、本発明の実施例による表示装置では、各画素領域PAの画素駆動回路DCに印加されるデータ信号によって、該当画素領域PAの発光素子300から放出される光の輝度を調節できる。
【0070】
各画素領域PAの発光素子300の上には、封止ユニット400が位置し得る。封止ユニット400は、外部水分及び衝撃による発光素子300の損傷を防止し得る。例えば、各画素領域PAの発光素子300は、封止ユニット400によって完全に覆われることがある。封止ユニット400は、多重層構造を有し得る。例えば、の封止ユニット400は、順に積層された第1袋層410、第2袋層420及び第3袋層430を含み得る。第1袋層410、第2袋層420及び第3袋層430は絶縁性物質を含み得る。第2袋層420は、第1袋層410および第3袋層430と異なる物質を含み得る。例えば、第1袋層410及び第3袋層430は無機絶縁物質からなる無機絶縁膜であり、第2袋層420は有機絶縁物質からなる有機絶縁膜であり得る。これにより、本発明の実施例による表示装置では、外部水分及び衝撃による発光素子300の損傷が効果的に防止できる。
【0071】
封止ユニット400の上には視野角制御ユニット500が位置し得る。視野角制御ユニット500は、各画素領域PAの発光素子300から放出された光の進行方向を制限し得る。例えば、視野角制御ユニット500は、第1ブラックマトリックス510及び第1ブラックマトリックス510の上に位置する第2ブラックマトリックス520を含み得る。
【0072】
第2ブラックマトリックス520は、第1ブラックマトリックス510と重なり得る。例えば、第1ブラックマトリックス510は、封止ユニット400と第2ブラックマトリックス520との間に位置し得る。第1ブラックマトリックス510および第2ブラックマトリックス520は、それぞれ各画素領域PAの発光領域EAと重なる開口部510h、520hを含み得る。本発明の一実施形態による表示装置では、発光領域EAが光を放射するために、第1電極310、発光層320及び第2電極330が重なる領域に対応し得る。本発明の一実施形態による表示装置では、各開口部510h、520hは、発光する方向に発光素子300と重畳し得る。例えば、第1ブラックマトリックス510は、バンク絶縁膜160によって定義された各画素領域PAの発光領域EAと重畳する第1開口部510hを含み、第2ブラックマトリックス520は第1開口部510hと重畳する第2開口部520hを含み得る。各画素領域PAの発光素子300によって生成された光は、第1開口部510hのうち一つ及び第2開口部520hのいずれかを通じて外部に放出され得る。各画素領域PAの発光素子300から当該発光領域EAの外側方向に放出された光は、第1ブラックマトリックス510及び第2ブラックマトリックス520によって遮断され得る。これにより、本発明の実施例による表示装置によって具現された画像は、第1ブラックマトリックス510及び第2ブラックマトリックス520によって使用者の周囲の人々に認識されない。すなわち、本発明の実施例による表示装置では、狭視野角を実現し得る。
【0073】
各画素領域PAの上に位置する第1開口部510hの大きさ500wは、該当画素領域PA内に定義された発光領域EAの大きさと同一であり得る。各画素領域PAの第2開口部520hは、該当画素領域PAの第1開口部510hと同じ大きさ500wであり得る。例えば、各画素領域PAの発光領域EAは、第1ブラックマトリックス510及び第2ブラックマトリックス520の外側に位置し得る。第1ブラックマトリックス510および第2ブラックマトリックス520は、バンク絶縁膜160と重なり得る。第1ブラックマトリックス510および第2ブラックマトリックス520は、各画素領域PAの発光領域EAと重畳しないことがある。
【0074】
視野角制御ユニット500は、第1ブラックマトリックス510と第2ブラックマトリックス520との間に位置する制御絶縁膜530を含み得る。例えば、制御絶縁膜530は、第1ブラックマトリックス510を覆い得る。第2ブラックマトリックス520は、制御絶縁膜530の上に位置し得る。制御絶縁膜530は、発光領域EAと重なる領域を含み得る。例えば、各画素領域PAの第1開口部510hを通過した光は、制御絶縁膜530を通過して該当画素領域PAの第2開口部520hに進行し得る。
【0075】
制御絶縁膜530は、高い透過率を有する物質を含み得る。
【0076】
制御絶縁膜530は絶縁性物質を含み得る。例えば、制御絶縁膜530は有機絶縁物質を含み得る。第1ブラックマトリックス510による段差は、制御絶縁膜530によって除去され得る。素子基板100に向けた第2ブラックマトリックス520の下面は、制御絶縁膜530と直接接触し得る。例えば、第2ブラックマトリックス520の下面は平らであり得る。これにより、本発明の実施例による表示装置では、第1ブラックマトリックス510による第2ブラックマトリックス520の位置偏差が防止される。すなわち、本発明の実施例による表示装置では、各画素領域PA内に位置する第2ブラックマトリックス520の第2開口部520hと素子基板100との距離が実質的に同一であり得る。したがって、本発明の実施例による表示装置では、第2ブラックマトリックス520の位置偏差による視野角および/または方位角による輝度偏差を低減できる。
【0077】
視野角制御ユニット500の上には光学ユニット600が位置し得る。光学ユニット600は、多数の光学レンズ610を含み得る。光学レンズ610は、視野角制御ユニット500の上に並んで位置し得る。例えば、各光学レンズ610は画素領域PAの一つの上に位置し得る。
【0078】
光学レンズ610は、各画素領域PAの発光素子300から放出された光を集光し得る。例えば、素子基板100に対向する各光学レンズ610の表面は半円形であり得る。各画素領域PAの上に位置する光学レンズ610は、該当画素領域PA内に定義された発光領域EAと重なり得る。例えば、各画素領域PAの光学レンズ610は、該当画素領域PAの第1開口部510hおよび第2開口部520hと重なり得る。例えば、各画素領域PAの第1開口部510hおよび第2開口部520hを通過した光は、該当画素領域PAの光学レンズ610によって集光され得る。
【0079】
各画素領域PAの光学レンズ610は、該当画素領域PA内に定義された発光領域EAより大きいサイズであり得る。例えば、第2ブラックマトリックス520は、制御絶縁膜530と各光学レンズ610の端との間に位置する領域を含み得る。各画素領域PAの上に位置する光学レンズ610の大きさは、該当画素領域PAの上に位置する第2開口部520hの大きさより大きく構成され得る。これにより、本発明の実施例による表示装置では、各画素領域PAの第2開口部520hを通過したすべての光が該当画素領域PAの光学レンズ610によって集光され得る。したがって、本発明の実施例による表示装置では、各画素領域PAの正面輝度及び光の抽出効率が向上し得る。
【0080】
光学ユニット600は、光学レンズ610の上に位置するレンズ保護膜620を含み得る。レンズ保護膜620は、外部衝撃による光学レンズ610の損傷を防止し得る。例えば、各光学レンズ610は、レンズ保護膜620によって完全に覆われることがある。各光学レンズ610の半円形を有する表面は、レンズ保護膜620と直接接触し得る。レンズ保護膜620は絶縁性物質を含み得る。例えば、レンズ保護膜620は有機絶縁物質を含み得る。光学レンズ610による段差は、レンズ保護膜620によって除去できる。例えば、素子基板100と対向するレンズ保護膜620の上面は平らな平面であり得る。
【0081】
レンズ保護膜620は、各光学レンズ610と同一または大きな屈折率を有し得る。これにより、本発明の実施例による表示装置では、各光学レンズ610とレンズ保護膜620の屈折率差によって該当光学レンズ610を通過した光の反射が防止される。例えば、本発明の実施例による表示装置では、各光学レンズ610を通過した光が該当光学レンズ610とレンズ保護膜620の境界面で素子基板100方向に反射されないことがある。したがって、本発明の実施例による表示装置では屈折率差による光の抽出効率の低下を防止できる。
【0082】
光学ユニット600に向けた制御絶縁膜530の上面には、多数の制御溝530gが位置し得る。本発明の一実施形態による表示装置では、各制御溝530gが制御絶縁膜530または発光素子300上に積層された絶縁膜のうちの1つが、素子基板100の方向に窪んだ領域(recessed portion)であってもよい。例えば、各制御溝530の窪んだ領域は当該絶縁膜に凹状に形成され得る。
【0083】
各制御溝530gは、光学レンズ610のいずれかと重なり得る。例えば、制御溝530gは発光領域EAと重なり得る。各制御溝530gは、第2開口部520hのうち一つ内に位置し得る。例えば、制御絶縁膜530の上面で各画素領域PAの制御溝530gは、該当画素領域PAの第2開口部520hと同じ大きさであり得る。素子基板100に向けた各制御溝530gの表面は、第1方向に傾斜した第1底面531bs及び第2方向に傾斜した第2底面532bsを含み得る。第2方向は、の第1方向とは異なる方向であり得る。例えば、各画素領域PAの上に位置する制御溝530gの第2底面532bsは、当該画素領域PA内に定義された発光領域EAの中心部を基準に、当該制御溝530gの第1底面531bsと対称となり得る。各制御溝530gの大きさは、素子基板100方向に行くほど減少し得る。例えば、素子基板100と第1距離を有する制御溝530gの凹部領域は、素子基板100と第1距離よりも大きい第2距離を有する制御溝530gの窪んだ領域より広い幅を有し得る。
【0084】
各制御溝530gは、光学レンズ610のいずれかの一部によって充填し得る。例えば、各画素領域PAの光学レンズ610は、該当画素領域PAの制御溝530g内に位置する領域を含み得る。これにより、本発明の実施例による表示装置では、各画素領域PAの第1開口部510hを通過した光Lが当該画素領域PAの上に位置する制御溝530gの第1底面531bsまたは第2底面532bsによって当該画素領域PA内に定義された発光領域EAの中心方向に屈折し得る。例えば、本発明の実施例による表示装置では、各画素領域PAの第1開口部510hを通過した光Lが当該画素領域PAの制御溝530gと光学レンズ610との境界面で1次屈折し、当該画素領域PAの光学レンズ610とレンズ保護膜620との境界面で2次屈折し得る。したがって、本発明の実施例による表示装置では、各画素領域PAの第2開口部520hを通過する光の量が増加し得る。また、本発明の実施例による表示装置では、各画素領域PAの第1開口部510hを通過した光Lの放出位置による輝度偏差が該当画素領域PAの上に位置する制御溝530gの第1底面531bs及び第2底面532bsによって緩和できる。すなわち、本発明の実施例による表示装置では、各画素領域PA内に位置する発光素子300と視野角制御ユニット500の誤整列による視野角および/または方位角による輝度偏差が緩和される。
【0085】
各光学レンズ610は、制御絶縁膜530とは異なる屈折率であり得る。例えば、各光学レンズ610の屈折率は、制御絶縁膜530の屈折率より大きく構成され得る。これにより、本発明の実施例による表示装置では、制御絶縁膜530と各画素領域PAとの光学レンズ610の屈折率差によって、該当画素領域PAの第1開口部510hを通過した光の反射が防止される。例えば、本発明の実施例による表示装置では、各画素領域PAの第1開口部510hを通過した光が当該画素領域PAの光学レンズ610と制御絶縁膜530との境界面で素子基板100方向に反射されないことがある。したがって、本発明の実施例による表示装置では屈折率差による光の抽出効率の低下を防止できる。
【0086】
図5乃至図9は、本発明の実施例による表示装置の形成方法を順次示した図である。
【0087】
図3乃至図9を参照して、本発明の実施例による表示装置の形成方法を説明する。
【0088】
まず、図5に示すように、本発明の実施例による表示装置の形成方法は、素子基板100の各画素領域PAの上に第2薄膜トランジスタT2を含む画素駆動回路を形成するステップであり、各画素領域PAの画素駆動回路を覆う平坦化膜150を形成するステップである。各画素領域PAの平坦化膜150の上に当該画素領域PAの第2ソース電極227と電気的に接続される第1電極310を形成するステップ、平坦化膜150の上に位置する電極310を覆うステップである、バンク絶縁膜160によって定義された各画素領域PAの発光領域EAの上に発光層320を形成するステップ、各画素領域PAの発光層320の上に第2電極330を形成するステップ、各画素領域PAの第2電極330の上に封止ユニット400を形成するステップ及び封止ユニット400の上に第1開口部510hを含む第1ブラックマトリックス510を形成するステップを含み得る。
【0089】
各第1開口部510hは、画素領域PAのいずれかの発光領域EAの上に位置し得る。例えば、第1ブラックマトリックス510を形成するステップは、封止ユニット400の上に遮光物質からなる遮光層を形成するステップ及び遮光層をパターニングして各画素領域PAの発光領域EAを露出する第1開口部510hを形成するステップを含み得る。
【0090】
図6に示すように、本発明の実施例による表示装置の形成方法は、第1ブラックマトリックス510を覆う制御絶縁膜530を形成するステップ及び制御絶縁膜530の上面に制御溝530gを形成するステップを含み得る。
【0091】
制御溝530gは、第1ブラックマトリックス510の第1開口部510hと重なり得る。例えば、各制御溝530gは、画素領域PAのいずれかの発光領域EA内に形成され得る。制御絶縁膜530の上面で各画素領域PAの制御溝530gは、該当画素領域PAの第1開口部510hと同じ大きさに形成され得る。
【0092】
素子基板100に向けた各制御溝530gの表面は、傾斜して形成され得る。例えば、各制御溝530gは、第1方向に傾斜した第1床面531bsおよび第1方向と異なる第2方向に傾斜した第2床面532bsを有するように形成され得る。各制御溝530gの大きさは、素子基板100方向に行くほど減少し得る。例えば、各画素領域PAの制御溝530gは、該当画素領域PA内に定義された発光領域EAの中心部を基準に対称な形状で形成できる。
【0093】
図7に示すように、本発明の実施例による表示装置の形成方法は、制御絶縁膜530の上に第2開口部520hを含む第2ブラックマトリックス520を形成するステップを含み得る。
【0094】
各第2開口部520hは、画素領域PAのうち一つの発光領域EAの上に位置し得る。各画素領域PAの第2開口部520hは、該当画素領域PAの制御溝530gを露出し得る。各画素領域PAの第2開口部520hは、制御絶縁膜530の上面で該当画素領域PAの制御溝530gと同じ大きさに形成できる。例えば、第2ブラックマトリックス520は、制御溝530gの外側に形成し得る。第2ブラックマトリックス520は、第1ブラックマトリックス510と同じ工程で形成できる。例えば、第2ブラックマトリックス520を形成するステップは、制御絶縁膜530の上に遮光物質からなる遮光層を形成するステップ及び遮光層をパターニングして各画素領域PAの制御溝530gを露出する第2開口部510hを形成するステップを含み得る。
【0095】
図8に示すように、本発明の実施例による表示装置の形成方法は、第2ブラックマトリックス520が形成された素子基板100の上に制御溝530gと重なる光学パターン610pを形成するステップを含み得る。
【0096】
光学パターン610pは、第2ブラックマトリックス520の第2開口部520h内で制御絶縁膜530と直接接触し得る。例えば、各制御溝530gは、光学パターン610pによって充填し得る。各光学パターン610pは隣接した光学パターン610pと同時に形成できる。例えば、光学パターン610pを形成するステップは、第2ブラックマトリックス520が形成された素子基板100の上に制御溝530gを満たす光学物質層を形成するステップ及び光学物質層をパターニングするステップを含み得る。
【0097】
光学物質層は、制御絶縁膜530とは異なる屈折率の物質で形成され得る。例えば、各光学パターン610pの屈折率は、制御絶縁膜530の屈折率より大きく構成され得る。これにより、本発明の実施例による表示装置の形成方法では、各光学パターン610pと制御絶縁膜530との境界面を通過する光は屈折し得る。
【0098】
図9に示すように、本発明の実施例による表示装置の形成方法は、第2ブラックマトリックス520の第2開口部520hの上に光学レンズ610を形成するステップを含み得る。
【0099】
光学レンズ610は、光学パターン610pを利用して形成し得る。例えば、光学レンズ610を形成するステップは、光学パターン610pをリフロー(reflow)するステップを含み得る。素子基板100に向けた各光学レンズ610の下面は円形であり得る。素子基板100に対向する各光学レンズ610の表面は半円状であり得る。これにより、本発明の実施例による表示装置の形成方法では、各画素領域PAの光学レンズ610が同時に形成され得る。すなわち、本発明の実施例による表示装置の形成方法では、各画素領域PAの上に光学レンズ610を形成する工程が単純化できる。したがって、本発明の実施例による表示装置の形成方法では、工程効率を向上することができる。光学パターン610pをリフローするステップにおいて、光学パターン610pの熱処理によって光学パターン610pの粘度は減少され得る。また、光学パターン610pの流動性は高めることがある。制御溝530gは、各光学レンズ610が形成すべき位置に対応する光学パターン610pを形成されるので、工程効率をさらに向上させることができる。
【0100】
図3及び図4に示すように、本発明の実施例による表示装置の形成方法では、光学レンズ610を覆うレンズ保護膜620を形成するステップを含み得る。
【0101】
レンズ保護膜620は、光学レンズ610を完全に覆うように形成され得る。例えば、レンズ保護膜620を形成するステップは、光学レンズ610が形成された素子基板100の上にレンズ保護膜620の形成のための有機絶縁物質を塗布するステップを含み得る。
【0102】
結果として、本発明の実施例による表示装置は、各画素領域PAの発光素子300を覆う封止ユニット400、封止ユニット400の上に位置する視野角制御ユニット500及び視野角制御ユニット500の上に位置する光学レンズ610とを含むが、視野角制御ユニット500が第1ブラックマトリクス510と第2ブラックマトリクス520との間に位置する制御絶縁膜530とを含み、各画素領域PAの制御絶縁膜530が当該画素領域PAの第1開口部510hと第2開口部520hとの間に位置する制御溝530gを含む、各画素領域PAの光学レンズ610が第1方向に傾斜した第1底面531bs及び第2方向に傾斜した第2底面532bsを含む該当制御溝530gの内側に位置する領域を含み得る。これにより、本発明の実施例による表示装置では、各画素領域PAの第1開口部510hを通過した光Lが当該画素領域PAの制御溝530gと光学レンズ610との間の境界面及び当該画素領域PAの光学レンズ610とレンズ保護膜620との間の境界面で屈折した後、放出され得る。したがって、本発明の実施例による表示装置では、各画素領域PAの第2開口部520hを通じて放出される光の量が増加し得る。すなわち、本発明の実施例による表示装置では、光の抽出効率が向上し得る。また、本発明の実施例による表示装置では、各画素領域PAの発光素子300と視野角制御ユニット500の誤整列による輝度偏差が低減される。
【0103】
本発明の実施例による表示装置は、各制御溝530gが形成された領域が互いに対応する方向に傾いた第1底面531bsおよび第2底面532bsを含むものと説明した。しかし、本発明の他の実施例による表示装置では、各制御溝530gの窪んだ領域が多様な形状で形成され得る。例えば、図10に示すように、本発明の他の実施例による表示装置では、各制御溝530gが傾斜面530bsを有する円錐状で形成され得る。
【0104】
本発明の他の実施例による表示装置では、制御絶縁膜530の上面で各制御溝530gの平面が各光学レンズ610の下面と異なる形状を有し得る。例えば、図11に示すように、本発明の他の実施例による表示装置では、各制御溝530gを四角錐状に形成し得る。これにより、本発明の他の実施例による表示装置では、各制御溝530gの形状に対する自由度が向上し得る。
【0105】
本発明の他の実施例による表示装置では、各制御溝530gの断面が多様な形状を有し得る。例えば、図12に示すように、本発明の他の実施例による表示装置では、各制御溝530gがプリズム状であり得る。これにより、本発明の他の実施例による表示装置では、第3方向に各制御溝530gの断面が第3方向と異なる第4方向に各制御溝530gの断面と異なる形状を有し得る。したがって、本発明の他の実施例による表示装置では、各制御溝530gの形状に対する自由度がさらに向上し得る。
【0106】
本発明の実施例による表示装置では、各画素領域PAの発光領域EAが当該画素領域PAの上に位置する第1開口部510h及び第2開口部520hと同じ大きさを有するものと説明した。しかし、図13に示すように、本発明の他の実施例による表示装置では、各画素領域PAの発光領域EAが当該画素領域PAの上に位置する第1開口部510h及び第2開口部520hより大きい大きさでことがある。例えば、各発光領域EAは、第1ブラックマトリックス510の端および第2ブラックマトリックス520の端と重なり得る。これにより、本発明の他の実施例による表示装置では、各画素領域PAの第1開口部510hを通過して該当画素領域PAの制御溝530gと光学レンズ610との境界面で屈折される光の量が増加し得る。すなわち、本発明の他の実施例による表示装置では、各画素領域PA内に位置する発光素子300の動作のための消費電力を低減できる。したがって、本発明の他の実施例による表示装置では、各発光素子300の寿命を延ばすことができる。
【0107】
本発明の実施例による表示装置は、制御絶縁膜530の上面で各画素領域PAの制御溝530gが当該画素領域PAの第2開口部520hと同じ大きさであるものと説明した。しかし、本発明の他の実施例による表示装置では、制御絶縁膜530の上面で各画素領域PAの上に位置する制御溝530gの大きさが当該画素領域PAの上に位置する第2開口部520hの大きさと異なってもよい。例えば、図14に示すように、本発明の他の実施例による表示装置では、制御絶縁膜530の上面で各画素領域PAの制御溝530gが当該画素領域PAの第2開口部520hより小さい大きさを有し得る。
各画素領域PAの上に位置する光学レンズ610は、該当画素領域PAの第2開口部520h内に位置し得る。例えば、各画素領域PAの上に位置する光学レンズ610の端は、該当画素領域PAの上に位置する第2開口部520hの側面と直接接触できる。すなわち、本発明の他の実施例による表示装置では、光学レンズ610の形成位置が第2ブラックマトリックス520の第2開口部520hによって定義され得る。光学レンズ610の表面または端部は、第2の開口部520hのうちの1つによって露出されたブラックマトリックス520の側面と接触することができる。これにより、本発明の他の実施例による表示装置では、光学レンズ610の大きさの偏差を低減することができる。
【0108】
本発明の実施例による表示装置では、素子基板100に向けた各制御溝530gの窪んだ領域の底面が傾斜面531bs、532bsであると説明される。しかし、図15に示すように、本発明の他の実施例による表示装置では、各制御溝530gの底面が一定の曲率を有する曲面であり得る。これにより、本発明の他の実施例による表示装置では、各制御溝530gの底面に入射する光が入射位置によって異なる方向に屈折することができる。したがって、本発明の他の実施例による表示装置では、各制御溝530gによって一次屈折された光の輝度偏差が緩和されることができる。すなわち、本発明の他の実施例による表示装置では、各画素領域PA内に位置する発光素子300と視野角制御ユニット500の誤整列による視野角および/または方位角による輝度偏差が効果的に緩和される。
【0109】
本発明の他の実施例による表示装置では、各制御溝530gの底面が制御絶縁膜530の上面と平行でも実質的に平らでもよい。例えば、図16及び図17に示すように、本発明の他の実施例による表示装置では、各制御溝530gが制御絶縁膜530の上面または制御溝530gの底面と垂直な方向に延長する側面530gsを含み得る。各制御溝530gを満たす光学レンズ610の屈折率は、制御絶縁膜530の屈折率より大きく構成され得る。これにより、本発明の他の実施例による表示装置では、各制御溝530gの側面530gs方向に進行した光が該当制御溝530gを満たす光学レンズ610と制御絶縁膜530の屈折率差によって反射され得る。すなわち、本発明の他の実施例による表示装置では、各制御溝530gの側面530gsに入射した光が該当制御溝530gの内側方向に反射され得る。したがって、本発明の他の実施例による表示装置では、光の抽出効率が効果的に向上し得る。また、本発明の他の実施例による表示装置では、誤整列による輝度偏差が効果的に緩和され得る。
【0110】
図18に示すように、本発明の他の実施例による表示装置では、各制御溝530gが傾斜した底面および制御絶縁膜530の上面と垂直な方向に延長する側面を全て含み得る。したがって、本発明の他の実施例による表示装置では視野角が制限され、光の抽出効率が効果的に改善できる。
【0111】
本発明の実施例による表示装置は、各画素領域PAの制御溝530gが当該画素領域PAの光学レンズ610によって満たされるものと説明される。しかし、本発明の他の実施例による表示装置では、各画素領域PAの制御溝530gが多様な方式で満たされ得る。例えば、図19に示すように、本発明の他の実施例による表示装置では、視野角制御ユニット500が制御溝530gを充填する光学絶縁膜540を含み得る。光学絶縁膜540は絶縁性物質を含み得る。光学絶縁膜540は透明な物質を含み得る。学絶縁膜540は、制御絶縁膜530とは異なる屈折率であり得る。例えば、各光学絶縁膜540の屈折率は、制御絶縁膜530の屈折率と各光学レンズ610の屈折率の間であり得る。光学絶縁膜540は、光学レンズ610とは異なる物質を含み得る。これにより、本発明の他の実施例による表示装置では、各画素領域PAの第1開口部510hを通過した光が制御絶縁膜530とその制御溝530g内に位置する光学絶縁膜540との境界面で一次屈折され、当該画素領域PAの光学絶縁膜540と光学レンズ610との境界面で二次屈折し、当該画素領域PAの光学レンズ610とレンズ保護膜620との境界面で3次屈折し得る。したがって、本発明の他の実施例による表示装置では、各画素領域PAの第2開口部520hを通過する光の量が大きく増加し得る。すなわち、本発明の他の実施例による表示装置では、光の抽出効率が大きく向上することができる。
【0112】
本発明の他の実施例による表示装置は、使用者および/またはツールのタッチを感知し得る。例えば、図20乃至図23に示すように、本発明の他の実施例による表示装置はタッチセンサCmを含み得る。タッチセンサCmは、相互静電容量(Mutual Capacitance)の変化を通じてタッチ有無およびタッチ位置を感知し得る。例えば、タッチセンサCmはタッチ駆動信号が印加される駆動タッチライン710及びタッチセンシング信号が印加されるセンシングタッチライン720を含むことができる。
【0113】
各駆動タッチライン710は、第1タッチ電極711および第1ブリッジ電極712を含み得る。第1ブリッジ電極712は、第1タッチ電極711の間を電気的に接続し得る。例えば、各駆動タッチライン710は、第1ブリッジ電極712によって一側方向に接続された第1タッチ電極711を含み得る。
【0114】
各センシングタッチライン720は、第2タッチ電極721および第2ブリッジ電極722を含み得る。
【0115】
第2タッチ電極721は、第1タッチ電極711との間に位置し得る。例えば、第1タッチ電極711及び第2タッチ電極712は互いに交錯して配置し得る。これにより、本発明の他の実施例による表示装置は、駆動タッチライン710およびセンシングタッチライン720を利用して使用者および/またはツールのタッチを感知し得る。
【0116】
第2ブリッジ電極722は、第2タッチ電極721の間を電気的に接続し得る。第2タッチ電極721は、第2ブリッジ電極722によって第1タッチ電極711と垂直な方向に接続され得る。例えば、各センシングタッチライン720は、駆動タッチライン710と交差し得る。各第2ブリッジ電極722は、第1ブリッジ電極712のいずれかと交差し得る。第2ブリッジ電極722は、第1ブリッジ電極712とは異なる層の上に位置し得る。
【0117】
タッチセンサCmは、封止ユニット400と光学ユニット600との間に位置し得る。例えば、本発明の他の実施例による表示装置では、視野角制御ユニット500が第1ブラックマトリクス510及び第1ブラックマトリクス510を覆う制御絶縁膜520とを含み、第2ブリッジ電極722が制御絶縁膜520の上に位置し、第2ブリッジ電極722を覆うタッチ絶縁膜750の上に第1タッチ電極711、第2タッチ電極721及び第1ブリッジ電極712が位置し得る。タッチ絶縁膜750は絶縁性物質を含み得る。例えば、タッチ絶縁膜750は、シリコン酸化物(SiOx)およびシリコン窒化物(SiNx)のような無機絶縁物質を含み得る。
【0118】
第1タッチ電極711、第1ブリッジ電極712、第2タッチ電極721及び第2ブリッジ電極722は導電性物質を含み得る。第1タッチ電極711、第1ブリッジ電極712、第2タッチ電極721及び第2ブリッジ電極722は相対的に低い抵抗を有する物質を含み得る。例えば、第1タッチ電極711、第1ブリッジ電極712、第2タッチ電極721及び第2ブリッジ電極722は銅Cu、モリブデンMo、チタンTi及びタンタルTaのような金属を含み得る。
【0119】
タッチセンサCmの第1タッチ電極711、第1ブリッジ電極712、第2タッチ電極721および第2ブリッジ電極722は表示領域AA内に位置し得る。バンク絶縁膜160によって定義された各画素領域PAの発光領域EAは、第1タッチ電極711、第1ブリッジ電極712、第2タッチ電極721および第2ブリッジ電極722との間に位置し得る。例えば、第1タッチ電極711、第1ブリッジ電極712、第2タッチ電極721及び第2ブリッジ電極722はバンク絶縁膜160と重なり得る。第1ブラックマトリックス510は、第1タッチ電極711、第1ブリッジ電極712、第2タッチ電極721および第2ブリッジ電極722と重なり得る。
【0120】
各第1タッチ電極711の平面および各第2タッチ電極721の平面は、各画素領域PAの発光領域EAと重なる開口部を含むメッシュ(mesh)状を有し得る。タッチ電極、例えば、第1タッチ電極711および/または第2タッチ電極721の少なくとも一部は、第1ブラックマトリックス510の開口部および発光素子300と光が放出される方向に重なる開口部を含み得る。これにより、本発明の他の実施例による表示装置では、タッチセンサCmを利用したタッチ感知の正確度が向上し、駆動タッチライン710及びセンシングタッチライン720による光の抽出効率の低下が減少または最小化される。また、本発明の他の実施例による表示装置では、発光領域EAの外側に位置する駆動タッチライン710及びセンシングタッチライン720によって各発光素子300から放出される光の進行方向が制限され得る。例えば、タッチ絶縁膜750は、各画素領域PAの発光領域EAと重なる制御溝750gを含み、光学ユニット600の各光学レンズ610はタッチ絶縁膜750の制御溝750gのうち一つを満たすことがある。したがって、本発明の他の実施例による表示装置では、使用者および/またはツールのタッチが正確に感知され、狭い視野角の映像が実現され、光の抽出効率が効果的に向上することができる。
【0121】
図23に示すように、本発明の他の実施形態による表示装置は、タッチセンサCmが封止ユニット400と光学ユニット600との間に配置され得る。発光素子300上に位置する制御絶縁膜530は、ブラックマトリクス510を選択的に覆い得る。タッチ絶縁膜750は、制御絶縁膜530上に位置することができる。タッチ絶縁膜750は絶縁性材料を含み得る。例えば、タッチ絶縁膜750は、酸化シリコン(SiOx)および窒化シリコン(SiNx)などの無機絶縁材料を含み得る。
【0122】
第2ブリッジ電極722は、制御絶縁膜530上に位置し、第1タッチ電極711、第2タッチ電極721及び第1ブリッジ電極712は、タッチ絶縁膜750上に配置し得る。タッチ絶縁膜750は絶縁性材料を含み得る。本発明の他の実施形態による表示装置は、ブラックマトリックス520がタッチ電極711、721と光学ユニット600との間に配置され得る。これにより、タッチ電極、例えば第1タッチ電極711及び/又は第2タッチ電極721の少なくとも一部とブラックマトリクス520に光が放出される方向に発光素子300と重なる開口部を形成し得る。光学レンズ610は、タッチ電極、例えば第1タッチ電極711または第2タッチ電極721の少なくとも一部に位置し得る。
【符号の説明】
【0123】
100 素子基板
300 発光素子
400 封止ユニット
500 視野角制御ユニット
530 制御平坦化膜
530g 制御溝
610 光学レンズ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23