(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024100723
(43)【公開日】2024-07-26
(54)【発明の名称】光コネクタソケット
(51)【国際特許分類】
G02B 6/36 20060101AFI20240719BHJP
【FI】
G02B6/36
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024002231
(22)【出願日】2024-01-11
(31)【優先権主張番号】112101457
(32)【優先日】2023-01-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】521362793
【氏名又は名称】劉 美妙
(74)【代理人】
【識別番号】110001151
【氏名又は名称】あいわ弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】劉 美妙
【テーマコード(参考)】
2H036
【Fターム(参考)】
2H036QA01
2H036QA47
2H036QA57
(57)【要約】
【課題】光コネクタソケットを提供する。
【解決手段】本発明は、ソケット本体、駆動構造、可撓性遮蔽構造からなる光コネクタソケットを提供する。ソケット本体は、スロットと、光コネクタと接続するためのスロットの内部に配置された結合貫通孔を有する結合部とを備える。駆動構造は、スロットの内側に摺動可能に配置されている。光コネクタがスロットに挿入されると、駆動構造が光コネクタによって押されて第1位置に移動し、光コネクタがスロットに沿って移動すると、駆動構造が押されて第2位置に移動する。可撓性遮蔽構造は、駆動構造に連結され、駆動構造が前記第1位置に移動されると、可撓性遮蔽構造は、可撓性遮蔽構造が第2位置に移動される間、結合貫通孔が可撓性遮蔽構造によって遮蔽される。
【選択図】
図2A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光コネクタソケットであって、ソケット本体と、駆動構造と、可撓性遮蔽構造とを含み、
前記ソケット本体は、スロットを有し、前記スロットは、結合貫通孔を有する結合部をさらに備え、前記スロットを介して挿入された前記光コネクタと結合され、
前記駆動構造は、前記スロット内に摺動可能に配置され、前記光コネクタが前記スロットに挿入されると、前記駆動構造が前記光コネクタに押されて第1位置に移動し、前記光コネクタが引張力で移動すると、前記駆動構造が前記光コネクタによって第2位置に押され、
前記可撓性遮蔽構造は、前記駆動構造に連結され、前記駆動構造が前記第1位置にあるとき、前記可撓性遮蔽構造が変形して前記結合貫通孔が露出し、前記駆動構造が前記第2位置に摺動すると、前記結合貫通孔が遮蔽されることを特徴とする、光コネクタソケット。
【請求項2】
前記ソケット本体は、内部に第1制限構造及び第2制限構造をさらに備え、前記第1制限構造は、前記ソケットの内壁に配置され、前記結合部の一側に位置し、前記第2制限構造は、隣接する前記ソケットの挿入口の内壁に配置されることを特徴とする、請求項1に記載の光コネクタソケット。
【請求項3】
前記駆動構造は、摺動ベースとカンチレバーとをさらに備え、前記摺動ベースは、前記スロットの底部で摺動され、前記カンチレバーの一端は、前記摺動ベースの一側と連結され、前記カンチレバーの他端は、前記スロットの挿入口の方向に向かって延びることを特徴とする、請求項2に記載の光コネクタソケット。
【請求項4】
前記カンチレバーはさらに、第1作動構造、第2作動構造、および第3制限構造を有し、前記第1作動構造は、前記カンチレバーの自由端に配置され、前記第2作動構造は、前記摺動ベースに近い前記カンチレバー上に配置され、前記第3制限構造は、前記第1作動構造の両側に配置されることを特徴とする、請求項3に記載の光コネクタソケット。
【請求項5】
前記第1作動構造は、第1当接面と、第2当接面と、前記第1当接面と前記第2当接面とをそれぞれ結ぶ傾斜面を有し、前記第1位置に移動するので、前記第2作動構造が前記第1制限構造に当接し、前記光コネクタが移動する過程で、カンチレバーが前記第1制限構造の力によって駆動されて下方に変形および屈曲し、前記駆動構造が前記第1位置に移動すると、前記第1当接面が前記光コネクタから分離されることを特徴とする、請求項4に記載の光コネクタソケット。
【請求項6】
前記第1当接面が前記光コネクタから分離された後、前記光コネクタが前記結合部に向かって移動し、前記光コネクタが前記傾斜面に沿って前記カンチレバーを押し下げ、前記光コネクタと前記結合部が結合されると、前記第1作動構造が前記光コネクタの底部の溝に嵌入され、前記第3制限構造の高さが前記第2制限構造の高さよりも低くなることを特徴とする請求項5に記載の光コネクタソケット。
【請求項7】
前記光コネクタが引張力によって引っ張られると、前記光コネクタの底部にある溝の側壁が、前記第1作動構造体の前記第2当接面に当接して、前記光コネクタの移動に伴って、前記駆動構造が駆動されて前記第2位置に移動し、前記可撓性遮蔽構造が前記結合部を遮蔽する元の状態に復元され、前記第3制限構造が前記駆動構造の移動に伴って前記第2制限構造の底面に沿って移動し、前記駆動構造が前記第2位置に移動すると、前記第1作動構造は前記溝から分離され、前記第3制限構造は前記第2制限構造の束縛から解放されるため、前記カンチレバーは変形しない状態に回復することを特徴とする、請求項4に記載の光コネクタソケット。
【請求項8】
前記摺動ベースは、複数の第1案内構造を有し、前記ソケット本体の底部の内壁は、対応する前記第1案内構造の位置に、前記第1案内構造と摺動している第2案内構造を備えることを特徴とする、請求項3に記載の光コネクタソケット。
【請求項9】
前記ソケット本体は、内部に第1制限構造および第2制限構造をさらに備え、前記第1制限構造は、前記スロットの内壁に配置され、前記結合部の一側に位置し、前記第2制限構造は、前記スロットの挿入口の内壁に配置され、前記結合部の方向に向かって延びており、前記第2制限構造の底面は案内傾斜面を有することを特徴とする、請求項1に記載の光コネクタソケット。
【請求項10】
前記カンチレバーはさらに、第1作動構造、第2作動構造、および第4制限構造を有し、前記第1作動構造は、前記カンチレバーの自由端に配置され、前記第2作動構造は、前記摺動ベースに近い前記カンチレバーに配置され、前記第4制限構造は、前記第1作動構造の底側に配置されることを特徴とする、請求項9に記載の光コネクタソケット。
【請求項11】
前記第1作動構造は、第1当接面と第2当接面と、前記第1当接面と前記第2当接面とをそれぞれ接続する傾斜面とを有し、前記カンチレバーは、第1作動構造と、第2作動構造とを有し、前記光コネクタが前記スロットに挿入されると、前記光コネクタが前記第1当接面に当たって、前記駆動構造が前記第1位置に移動するように駆動され、前記第2作動構造が前記第1制限構造に当接するように、前記光コネクタが移動する過程で、前記第1制限構造の力によって前記カンチレバーが駆動されて、下方に変形して屈曲し、前記駆動構造が前記第1位置に移動すると、前記第1当接面が前記光コネクタから外れることを特徴とする、請求項10に記載の光コネクタソケット。
【請求項12】
前記光コネクタが前記引張力によって引っ張られると、前記光コネクタの溝の側壁が前記第1作動構造の前記第2当接面に当たって、前記光コネクタの移動に伴って前記駆動構造が駆動されて前記第2位置に移動し、前記駆動構造を第2位置に移動させると、前記可撓性遮蔽構造は、前記結合部を遮蔽する元の状態に戻り、前記第4制限構造は、前記案内傾斜面に当接し、前記第1作動構造を前記溝から切り離し、前記第4制限構造は、前記カンチレバーの変形によって蓄積された弾性力によって前記案内傾斜面に沿って移動することにより、前記カンチレバーが変形しない状態に戻ることを特徴とする、請求項11に記載の光コネクタソケット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光コネクタ技術、特に、保護カバーを用いて、光コネクタを挿入する際に、光コネクタと結合する結合貫通孔を露出させ、光コネクタを抜き取った際に結合貫通孔を遮蔽する光コネクタソケットである。
【0002】
高帯域幅と低損失の利点により、光ファイバーは近年、信号伝送媒体として広く使用されている。光ファイバーの使用は、通信業界に革命的な大きい影響を与えた。現在、100G光モジュール通信ではもはや十分ではなく、将来は400G光モジュール通信の時代に移行すると予想されている。通信技術の進歩により、データセンターまたはコンピュータルームは高密度配線の使用の必要性を満たさなければならない。
【背景技術】
【0003】
上記の使用上のニーズを満たすために、光ファイバ伝送媒体である光ファイバコネクタは、データセンターにおけるデータ量と伝送速度の増加の主な力である。しかしながら、送信塔または中継局のような特定の使用状況では、光ファイバが情報の伝送に使用するに加えて、受信機および送信機に電力を供給するためのワイヤが必要である。このようなニーズに基づいて、同時に光信号と電力を伝送できる光コネクタの製品がある。
【0004】
上記背景技術の段落において、開示された説明は、本発明の背景技術をより理解させるためのものである。したがって、上記説明は、本発明を妨害しない従来技術が含まれ、それは当業者にはよく知られているはずである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、内部に保護設計を有する光コネクタソケットであって、光コネクタと結合する結合部を汚染から保護し、コネクタ挿入を介して可撓性遮蔽構造を遮蔽位置から駆動し、光コネクタを光コネクタソケットと円滑に結合できるようにし、コネクタを抜いたときに、可撓性遮蔽構造を駆動して元の位置に戻し、コネクタソケットを粉塵汚染から保護する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態において、本発明は、光コネクタに挿入される光コネクタソケットを提供する。光コネクタソケットは、ソケット本体と、駆動構造と、可撓性遮蔽構造とを含む。ソケット本体にはスロットがあり、このスロットには、光コネクタに結合された結合貫通孔を備えた結合部も含まれている。駆動構造は、スロット内に摺動可能に配置され、光コネクタをスロットに挿入すると、駆動構造が光コネクタに押されて第1位置に移動し、光コネクタが引張力で移動すると、駆動構造が光コネクタによって第2位置に押される。可撓性遮蔽構造は、駆動構造に連結され、駆動構造が第1位置にあるとき、可撓性遮蔽構造が変形して結合貫通孔が露出し、駆動構造が第2位置に摺動すると、結合貫通孔が遮蔽される。
【0007】
一実施形態では、ソケット本体は、内部に第1制限構造及び第2制限構造をさらに備え、第1制限構造は、ソケットの内壁に配置され、結合部の一側に位置し、第2制限構造は、隣接するソケットの挿入口の内壁に配置される。駆動構造は、摺動ベースとカンチレバーとをさらに備え、摺動ベースは、スロットの底部で摺動され、カンチレバーの一端は、摺動ベースの一側と連結され、カンチレバーの他端は、スロットの挿入口の方向に延びる。カンチレバーはさらに、第1作動構造、第2作動構造、および第3制限構造を有し、第1作動構造は、カンチレバーの自由端に配置され、第2作動構造は、摺動ベースに近いカンチレバー上に配置され、第3制限構造は、第1作動構造の両側に配置される。
【0008】
一実施形態において、ソケット本体は、第1制限構造と第2制限構造とをさらに備え、第1制限構造は、ソケットの内壁に配置され、結合部の一側に位置し、第2制限構造は、ソケットの挿入口の内壁に配置され、結合部の方向に向かって延びており、第2制限構造の底面は、案内傾斜面を有する。カンチレバーは、第1作動構造、第2作動構造、および第4制限構造をさらに有し、第1作動構造は、カンチレバーアームの自由端に配置され、第2作動構造は、摺動ベースに近いカンチレバー上に配置され、第4制限構造は、第1作動構造の底側に配置される。
【0009】
上記の目的、技術的特徴、および実施後の利点をより明白にするため、実施形態において、図示とともに、より詳細に説明する。
【0010】
詳細な説明および図面を通して、本発明の実施形態の図のみがより完全に理解されるであろう。したがって、以下の図面は、本発明の実施形態を説明するために使用されることを意図しており、本発明の請求項の範囲を限定していない。
【発明の効果】
【0011】
本発明の光コネクタソケットは、光コネクタと結合する結合部をラッピングして汚染されない内部保護設計により、コネクタが挿入されたときに可撓性遮蔽構造を駆動して遮蔽位置から抜け出し、光コネクタを光コネクタソケットとスムーズに結合できるようにし、コネクタが引き抜かれたときに可撓性遮蔽構造を駆動して元の位置に戻り、コネクタソケットを粉塵汚染から保護する効果を達成する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1A】本発明の光コネクタの3次元概略図である。
【
図1B】本発明の光コネクタXY平面の3次元断面概略図である。
【
図2A】フレキシブル遮蔽構造と駆動構造とを組み合わせる前の概略図である。
【
図2B】駆動構造とフレキシブル遮蔽構造との組み合わせ後の概略図である。
【
図3A】本発明の光コネクタソケットにおける結合部の遮蔽を解除する一実施形態の概略図である。
【
図3B】本発明の光コネクタソケットにおける結合部の遮蔽を解除する一実施形態の概略図である。
【
図3C】本発明の光コネクタソケットにおける結合部の遮蔽を解除する一実施形態の概略図である。
【
図3D】本発明の光コネクタソケットにおける結合部の遮蔽を解除する一実施形態の概略図である。
【
図3E】本発明の光コネクタソケット結合部を遮蔽する1つの実施形態の動作の概略図である。
【
図3F】本発明の光コネクタソケット結合部を遮蔽する1つの実施形態の動作の概略図である。
【
図3G】本発明の光コネクタソケット結合部を遮蔽する1つの実施形態の動作概略図である。
【
図3H】本発明の光コネクタソケット結合部を遮蔽する1つの実施形態の動作の概略図である。
【
図3I】本発明の光コネクタソケット結合部を遮蔽する1つの実施形態の動作の概略図である。
【
図4A】本発明の他の実施形態の駆動構造の概略図である。
【
図4B】本発明の光コネクタソケットの別の実施形態の部分断面概略図である。
【
図5A】光コネクタソケットに挿入される光コネクタの1つの実施形態の概略図である。
【
図5B】本発明の光コネクタが光コネクタソケットから引き抜ける過程におけるフレキシブル遮蔽構造が結合部を遮蔽する一実施形態の動作の概略図である。
【
図5C】本発明の光コネクタが光コネクタソケットから引き抜ける過程におけるフレキシブル遮蔽構造が結合部を遮蔽する一実施形態の動作の概略図である。
【
図5D】本発明の光コネクタが光コネクタソケットから引き抜ける過程におけるフレキシブル遮蔽構造が結合部を遮蔽する一実施形態の動作の概略図である。
【
図6】本発明のソケット本体の他の実施形態の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の目的、技術的解決手段および利点をより明確に理解するために、以下、図面および実施形態と併せて、本発明をさらに詳述する。本明細書に記載の特定の実施形態は、本発明を説明するためにのみ使用され、本発明を限定することを意図するものではないことを理解されたい。
【0014】
本発明の利点および特徴、ならびにそれを達成するための方法は、理解を容易にするために、例示的な実施形態および添付の図面を参照してより詳細に説明される。しかしながら、本発明は、異なる形態で実施することができ、本明細書に記載の実施形態に限定されると理解されるべきではない。それどころか、この技術分野の通常の知識を有する人々にとって、提供される実施形態は、本開示をより徹底的、包括的かつ完全に本発明の範囲を伝える。そして、本発明は、添付の請求項の範囲によってのみ定義されるであろう。添付の図示において、コンポーネントのサイズと相対サイズは、明確で理解しやすいように誇張されている。明細書全体を通して、いくつかの異なるコンポーネント符号が同じコンポーネントである場合がある。以下で使用されるように、「および/または」という用語は、列挙されたオブジェクトの1つ以上の任意の組み合わせを含む。
【0015】
図1A~
図1Bを参照されたい。
図1Aは本発明の光コネクタの3次元概略図、
図1Bは、本発明の光コネクタXY平面の3次元断面の概略図である。本実施形態に示す光コネクタソケット2は、光コネクタ3と整合されており、光コネクタソケット2は、ソケット本体20と、駆動構造21と、可撓性遮蔽構造22とを備える。ソケット本体20は、スロット200を有し、その内部は、結合部201をさらに備える。結合部201は、結合貫通孔201aを有し、スロット200を介して挿入された光コネクタ3と接続されている。ソケット本体20は、第1制限構造202と第2制限構造203とをさらに備える。 本実施形態では、第1及び第2制限構造202、203は、スロット200の内壁20Aにそれぞれ配置されており、第1制限構造202は、結合部201の一方の側面に位置し、第2制限構造203は、スロット200の開口に近い内壁20Aに配置されている。一実施形態では、第1及び第2制限構造202、203は、内壁20Aからスロット200内の空間に特定幅の構造を突出させている。
【0016】
駆動構造211は、スロット200内に摺動可能に配置され、スロット200に光コネクタ3が挿入されると、駆動構造21は光コネクタ3によって駆動されて結合部201の方向(本実施形態では正のX軸方向)に向かって移動し、逆に、光コネクタ3が引張力で移動すると、駆動構造21は光コネクタ3によって駆動され、光コネクタ3の引き抜き方向(本実施形態では負のX軸方向)に沿って移動し、その詳細な動作については後述する。
図2Aおよび
図2Bに示すように、
図2Aは、可撓性遮蔽構造と駆動構造との組み合わせ前の概略図であり、
図2Bは、駆動構造と可撓性遮蔽構造との組み合わせの概略図である。駆動構造21は、摺動ベース210とカンチレバー211とをさらに備え、摺動ベース210はスロット200の底部で摺動できるように設けられている。
【0017】
一実施形態では、摺動ベース210は、結合部201とスロット200の底部との間の空間内を摺動して配置されている。
図2A及び
図1Bに示すように、摺動ベース210は、ベース本体210Cを備え、その上に複数の第1案内構造210a、210bを有し、第1案内構造210aは、スロット200の開口に近い側のベース本体210cに配置され、第1案内構造210bは、結合部201に近いベース本体210cの側方に配置されている。ソケット本体20の底部両側では、内壁20Aが対応する第1案内構造210a、210bの位置には、第2案内構造204を有し、第1案内構造210a、210bとは摺動して接続れている。本実施形態では、第1案内構造210a、210bは逆L字状の構造であり、第2案内構造204上に跨って摺動して接続されている。
【0018】
図2A及び
図2Bに示すように、カンチレバー211の一端は摺動ベース210の一側に連結され、カンチレバー211の他端は、スロット200の挿入口の方向に延びる自由端である。一実施形態では、カンチレバー211は、第1作動構造211a、第2作動構造211b及び第3制限構造211cをさらに備えており、第1作動構造211aは、カンチレバー211の自由端に配置され、第2作動構造211bは、摺動ベース210に近いカンチレバー211に配置され、第3制限構造211cは、第1作動構造211aの両側に配置されている。一実施形態において、第1作動構造211aは、第1当接面S1と、第2当接面S2と、第1当接面S1と第2当接面S2とをそれぞれ接続する傾斜面S3を有しており、その効果については後述する。
【0019】
可撓性遮蔽構造 22は、駆動構造21と連結されている。本実施形態では、可撓性遮蔽構造22は、固定座220と、可撓性連結部221と、遮蔽片222とを有する。固定座220は、天板220aと底板220bとを備え、天板220aと結合されている。天板220a及び底板220bは、それぞれ固定貫通孔220dが設けられている。固定座220の一側は、クランプ口220cを有する。駆動構造21の摺動ベース210は、クランプ口220cを介して固定座220に設置されている。固定の効果を強めるために、摺動ベース210のべース本体210cの上下面には、位置決め構造210dが設けられている。摺動ベース210がクランプ口220cを介して固定座220に設置されると、位置決め構造210dが対応する固定貫通孔220dに貫通して密着の効果を生じ、可撓性遮蔽構造22を駆動構造21に強固に固定することができることを確実にする。可撓性連結部221は固定座220に接続され、遮蔽片222の一端は可撓性連結部221に接続されている。本実施形態では、第1状態において、可撓性遮蔽構造22の遮蔽片222を直立させて結合部201の結合貫通孔201aを遮蔽し、第2状態では、遮蔽片222が結合部201に押されて応力を受け、時計回りに回転して結合貫通孔201aを露出させることで、光コネクタ3の信号端子を結合貫通孔201aに挿入できるようにし、その詳細な動作態様については後述する。
【0020】
次に、結合部の遮蔽を解除する動作について、
図3A~
図3Dを参照されたい。これらの図は、本発明の光コネクタソケットにおける結合部の遮蔽を解除する一実施形態の動作の概略図である。
図3Aから
図3Dは、
図1Aに示すAA断面の概略図である。この光コネクタ3を光コネクタソケット2のスロット200に挿入すると、
図3Aに示すように、光コネクタ3の先端面31が第1作動構造211aの第1当接面S1に当接し、駆動構造21が駆動されてX軸に沿って結合部201の方向に移動する。光コネクタ3を連続的に内側に押し込むと、可撓性遮蔽構造22が駆動構造21と接続されるため、可撓性遮蔽構造22も結合部201の方向に移動する。
図3Bに示すように、駆動構造21が光コネクタ3によって駆動されて移動すると、可撓性遮蔽構造22を駆動して移動し、結合部201に接触すると、可撓性遮蔽構造22の遮蔽片222が結合部201によって加圧され、遮蔽片222が時計回りに回転する。同時に、遮蔽片222が時計回りに回転するため、可撓性連結部221が柔軟に屈曲し、弾性復元力が蓄積される。遮蔽片222を時計回りに回すと、結合部201の結合貫通孔201aが露出する。
【0021】
図3Bに示すように、駆動構造21が光コネクタ3によって駆動し続けると、駆動構造の第2作動構造211bが第1制限構造202の縁部に当接し、光コネクタ3が移動する過程で、カンチレバー211が時計回り方向に回転駆動され、第1制限構造202の力によって曲がり、
図3Cに示すような状態を形成する。
図3Cにおいて、駆動構造21が第1位置に移動すると、駆動構造21の端面212が光コネクタソケット2内部の停止構造205に当接し、第1当接面S1が光コネクタ3から外れる。このとき、停止構造205の阻害により、駆動構造21は移動しないため、光コネクタ3が結合部201に向かって移動し続けると、光コネクタ3の端面31が傾斜面S3に押し付け、カンチレバー211を時計回りに押圧し続けるため、カンチレバー211が弾性回復力を蓄積する。そして同時に、光コネクタ3は結合部201に向かって移動し続け、最終的に
図3Dに示すように光コネクタ3と結合部201が互い挿入して接続することを形成する。なお、カンチレバー211は可撓性があるため、光コネクタ3の傾斜面S3にかかる圧力によりカンチレバー211は柔軟に撓むが、光コネクタ3を結合部201に挿入すると、傾斜面S3は光コネクタ3に加圧されなくなるため、カンチレバー211が反時計回りに跳ね返り、第1作動構造211aが光コネクタ3の底部の溝30に跳ねて入り込む。
【0022】
次に、光コネクタを抜いて、可撓性遮蔽構造が結合部を自動的に遮蔽する動作について説明する。
図3E~
図3Iに示すように、これらの図は本発明の光コネクタソケットが結合部を遮蔽する一実施形態の動作概略図である。
図3Eに示すように、ユーザは、光コネクタ3を光コネクタソケット2から引き抜きたいとき、その引き抜きの過程で、光コネクタ3の溝30の内壁300は、第1作動構造211aの第2当接面S2に当接させることができる。したがって、光コネクタ3が外側に引っ張られる過程では、溝30の内壁300が、その勢いを利用して駆動構造21を外側に押し出し、そして、駆動構造21を外側に移動する。
図1B、
図2A及び
図3Fに示すように、駆動構造21の第3制限構造211cは、正負のY軸に向かって突出する構造であり、第2制限構造203は、内壁に配置され、正負のY軸方向に突出している。したがって、光コネクタ3が外側に引っ張り続けると、第3制限構造211cが第2制限構造203に当接され、第3制限構造211cが下方に押圧される(負のZ軸方向移動)。本実施形態において、第2制限構造203は、第1案内面203a、第2案内面203b及び第3案内面203cを有する。第3制限構造211cは、第1案内面203aに最初に接触する。本実施形態では、第1案内面203aが傾斜面であるため、光コネクタ3が外側に引っ張り続けると、第3制限構造211cは、第1案内面203aに沿って下降し、その後、第1案内面203aに押されてカンチレバー211を駆動して時計回りに撓む。
【0023】
次に、第3制限構造211cは、内壁300と共に押し続け、第3制限構造211cは下降し続け、第2案内面203bによって案内され、第2案内面203bは、平面または傾斜面とすることができる。第3制限構造211cが下方へ続く過程では、一方ではカンチレバー211に可撓性力が蓄積され、他方では第1作動構造211aも下方に駆動されることで、第2当接面S2が内壁300から離脱し、
図3Gのような状態を形成する。
図3Hに示すように、第3制限構造211cが第2案内面203bから離脱した後、カンチレバー211によって蓄積された弾性力が解放され、第1作動構造211aが上方に持ち上げられる。第3案内面203cが第1作動構造211aを制限しなくなるため、第1作動構造が徐々に上昇し、同時に、第1作動構造211aに干渉されなくなるため、光コネクタ3を連続的に引き抜くことができ、最終的に光コネクタソケット2から着脱することができる。光コネクタ3が引き抜かれた後、第1作動構造211aも、
図3Iに示すように初期位置に戻る。
【0024】
図4Aおよび
図4Bに示すように、
図4Aは、本発明の駆動構造の別の実施形態の概略図であり、
図4Bは、本発明の光コネクタソケットの他の実施形態の部分断面の概略図である。本実施形態では、駆動構造は基本的に
図2Bと同様であるが、本実施形態の駆動構造では、カンチレバー211の端部にある第1作動構造211aの下部に、斜めに延びる第4制限構造211dを有する点が異なる。本実施形態における第4制限構造211dは、Y軸において停止ポストP1から上に突出している。そして、光コネクタソケット2において、基本的には
図2Aの実施形態と同様であるが、本実施形態における第2制限構造203dが案内傾斜面203eを有し、第2制限構造203dが第1案内傾斜面S4と第2案内面S5とをさらに備える点が相違点であり、その効果については後述する。
【0025】
次に、本実施形態における駆動構造の動作態様について説明する。
図5Aに示すように、この図は、光コネクタソケットに挿入される光コネクタの一実施形態の概略図である。光コネクタ3を光コネクタソケット2に挿入する場合、光コネクタ3の端面31は、駆動構造21の第1作動構造211aの第1当接面S1に当接し、光コネクタソケット2の内側に移動する。光コネクタ2が挿入されると、駆動構造21も光コネクタ2と同期して移動し、その後、可撓性遮蔽構造22の遮蔽片222を時計回りに回転駆動することで、光コネクタ2が結合部201と結合される。駆動構造21は、可撓性遮蔽構造22を駆動して、上記の
図3B~3Dに示すような動きの過程で作動するが、ここでは繰り返さない。次に、光コネクタ2が引き抜かれたときの作動モードについて説明する。
【0026】
図5B~
図5Dを参照されたい。これらの図は本発明の光コネクタを光コネクタソケットから引き抜く過程で、可撓性遮蔽構造が結合部を遮蔽する一実施形態の動作概略図である。
図5Bに示すように、ユーザは、コネクタソケット2から光コネクタ3を引き抜くとき、その引き抜きの過程で、光コネクタ3の溝30内壁300は第1作動構造211aの第2当接面S2に当接する。したがって、光コネクタ3が外側に引っ張られる過程で、溝30の内壁300は、その勢いを利用して駆動構造21を外側に押し出し、駆動構造21を外側に移動させる。
図5Cに示すように、光コネクタ3を外側に連続的に引っ張ると、駆動構造21上の第4制限構造211dが第2制限構造203dと互いに当接することになる。本実施形態では、第4制限構造211dの停止ポストP1は、第2制限構造203dの案内傾斜面203eに当接し、案内傾斜面203eの圧縮によりカンチレバーが駆動されて時計回り方向に撓むように第1作動構造211aを溝30から離脱させる。第1実施形態では、停止ポストP1は、まず案内傾斜面203eの第1案内傾斜面S4によって押圧され、第1案内傾斜面S4は傾斜を有するため、カンチレバー211が傾斜に押されて時計回り方向に柔軟に屈曲することになり、第1作動構造211aが溝30から徐々に離脱する。
【0027】
図5Dに示すように、カンチレバー211の時計回りの撓みにより第1作動構造211aが溝から外れると、カンチレバー211によって蓄積された弾性力が解放され、第1作動構造211aが上方に持ち上げられる。第1作動構造211aは溝30に束縛されなくなるため、光コネクタ3が連続的に引き抜かれて光コネクタソケット2から離脱する間、第1作動構造211aは、同時にカンチレバーの可撓性復元力によって徐々に増大する。光コネクタ3が最終的に光コネクタソケット2から外れた後、第1作動構造体211aも初期位置に戻る。
【0028】
本発明のソケット本体の他の実施形態である
図6を参照されたい。本実施形態では、光コネクタソケット2aのソケット本体20aは、底部開口部206を有し、ソケット本体20aの底面に配置されて、駆動構造21と可撓性遮蔽構造22の実装に提供する。光コネクタソケット2aは、カバープレート23と、ソケットに覆われた底部開口部206とを有する。本実施形態では、カバープレート23は、両側に側板230が延びており、ソケット本体20aの側面と組み合わされている。ソケット本体20aの側面は、第1バックル構造207を有し、側板230上の第2バックル構造231と組み合わされているので、カバープレート23をソケット本体20aと強固に結合することができ、駆動構造21を保護し、分解・組立・メンテナンスに便利であるという効果が奏される。
【0029】
上記説明は、本発明の好ましい実施形態にすぎず、本発明を限定するものではない。本発明は実際に所望の機能および目的を達成することができ、当業者が上記詳細な記述に基づいて実施することが可能であるため、上記の実施例より、同等の構造における変化は、依然として本発明の権利の範囲から逸脱していない。即ち、本発明に関連する同じ創造的な精神において行われた変更または改変は、本発明の保護の範囲に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0030】
2 光コネクタソケット
2a 光コネクタソケット
20 ソケット本体
20a ソケット本体
200 スロット
201 結合部
201a 結合貫通孔
202 第1制限構造
203 第2制限構造
203a 第1案内面
203b 第2案内面
203c 第3案内面
203d 第2制限構造
203e ガイド傾斜面
204 第2案内構造
205 停止構造
206 底部開口部
207 第1バックル構造
20A 内壁
21 駆動構造
210 摺動ベース
210a 第1案内構造
210b 第1案内構造
210c ベース本体
210d 位置決め構造
211 カンチレバー
211a 第1作動構造
211b 第2作動構造
211c 第3制限構造
212 端面
S1 第1当接面
S2 第2当接面
S3 第3当接面
S4 第1案内斜面
S5 第2案内斜面
22 可撓性遮蔽構造
220 固定座
220a 天板
220b 底板
220c クランプ口
220d 固定通孔
221 可撓性連結部
222 遮蔽片
23 カバープレート
230 側板
231 第2バックル構造
3 光コネクタ
30 溝
300 内壁
31 端面
P1 停止ポスト