(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024100731
(43)【公開日】2024-07-26
(54)【発明の名称】映像撮影装置
(51)【国際特許分類】
H04N 23/52 20230101AFI20240719BHJP
H04N 25/70 20230101ALI20240719BHJP
H04N 23/57 20230101ALI20240719BHJP
【FI】
H04N23/52
H04N25/70
H04N23/57
【審査請求】有
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024002730
(22)【出願日】2024-01-11
(31)【優先権主張番号】10-2023-0006085
(32)【優先日】2023-01-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】513303186
【氏名又は名称】ビューワークス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000486
【氏名又は名称】弁理士法人とこしえ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リー グァンス
【テーマコード(参考)】
5C024
5C122
【Fターム(参考)】
5C024CY48
5C024GX02
5C122EA03
5C122GE11
5C122HA82
(57)【要約】
【課題】本発明は、映像撮影装置を提供する。
【解決手段】本発明の映像撮影装置は、イメージセンサ部;前記イメージセンサ部を内部に備え、下側に開放部が形成された第1ハウジング;前記第1ハウジングの下部に備えられる第2ハウジング;前記第2ハウジングに備えられて、前記第1ハウジングを前記第2ハウジングに対して少なくとも一方向に移動させるための駆動部;前記第2ハウジングの上部面を貫通して、前記駆動部と前記第1ハウジングの底面端部とを連結する少なくとも2つのカプラ;および前記第2ハウジングの上部面に結合され、前記イメージセンサ部を冷却させる冷却部;を含む。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
イメージセンサ部;
前記イメージセンサ部を内部に備え、下側に開放部が形成された第1ハウジング;
前記第1ハウジングの下部に備えられる第2ハウジング;
前記第2ハウジングに備えられて、前記第1ハウジングを前記第2ハウジングに対して少なくとも一方向に移動させるための駆動部;
前記第2ハウジングの上部面を貫通して前記駆動部と前記第1ハウジングの底面端部とを連結する少なくとも2つのカプラ;および
前記第2ハウジングの上部面に結合され、前記イメージセンサ部を冷却させる冷却部;
を含む、映像撮影装置。
【請求項2】
前記第2ハウジングには前記駆動部を収容する駆動部収容空間が形成されることを特徴とする請求項1に記載の映像撮影装置。
【請求項3】
前記第2ハウジングには、前記駆動部収容空間と前記第2ハウジングの上部面とを連通して、前記カプラを通過させる複数のカプラ貫通孔が形成されることを特徴とする請求項2に記載の映像撮影装置。
【請求項4】
前記駆動部収容空間で前記駆動部の上部に結合されるカプラ部をさらに含み、
前記カプラは前記カプラ部に形成されることを特徴とする請求項3に記載の映像撮影装置。
【請求項5】
前記第1ハウジングの下部面は前記第2ハウジングの上部面に接触しないことを特徴とする請求項1に記載の映像撮影装置。
【請求項6】
前記冷却部と前記イメージセンサ部との間には前記冷却部と前記イメージセンサ部に接触する熱伝導性媒体が備えられることを特徴とする請求項1に記載の映像撮影装置。
【請求項7】
前記イメージセンサ部は、前記熱伝導性媒体に接触した状態で微少移動可能であることを特徴とする請求項6に記載の映像撮影装置。
【請求項8】
前記冷却部は、センサブロックを介して前記イメージセンサ部と結合され、前記センサブロックと前記イメージセンサ部との間には熱伝導性媒体が備えられることを特徴とする請求項1に記載の映像撮影装置。
【請求項9】
前記第1ハウジングは、透明窓が形成された第1上部ハウジング、および前記第1上部ハウジングの下部に結合される第1下部ハウジングを含んで構成されることを特徴とする請求項1に記載の映像撮影装置。
【請求項10】
前記第1上部ハウジングと前記第1下部ハウジングとの結合面に前記イメージセンサ部が装着されるイメージセンサ基板が挟まれて固定されることを特徴とする請求項9に記載の映像撮影装置。
【請求項11】
前記イメージセンサ基板は、前記第1ハウジングの外側に露出される延長部を備えることを特徴とする請求項10に記載の映像撮影装置。
【請求項12】
前記延長部を覆うように前記第1ハウジングの外側に結合されるか、または前記第1上部ハウジングおよび前記第1下部ハウジングのそれぞれに一体に形成される上部イメージセンサ基板蓋および下部イメージセンサ基板蓋をさらに含むことを特徴とする請求項11に記載の映像撮影装置。
【請求項13】
前記延長部にはケーブルが連結され、前記ケーブルは前記第2ハウジングの上部面に形成されたケーブル貫通孔を介して前記第2ハウジングに備えられるメイン基板に連結されることを特徴とする請求項11に記載の映像撮影装置。
【請求項14】
前記第2ハウジングの上部面には突出して形成された突出部が備えられ、前記第1ハウジングの下側開放部は前記突出部の外周面に結合されることを特徴とする請求項1~13の何れか一項に記載の映像撮影装置。
【請求項15】
前記冷却部は、前記突出部の内側の前記第2ハウジングの上部面に結合されることを特徴とする請求項14に記載の映像撮影装置。
【請求項16】
前記突出部の外周面にはシーリング部材が弾性変形可能に備えられて、前記第1ハウジングの前記一方向への移動を可能にすることを特徴とする請求項14に記載の映像撮影装置。
【請求項17】
前記カプラは、前記突出部の外側で前記駆動部と前記第1ハウジングの端部とを結合することを特徴とする請求項14に記載の映像撮影装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像撮影装置に関する。より詳しくは、本発明は冷却性能が向上された映像撮影装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、映像撮影装置は被写体を撮影する装置である。映像撮影装置は、各種検査機器、映像機器、通信機器などに適用されることができる。例えば、映像撮影装置は、ディスプレイ検査機器、半導体検査機器、印刷回路基板検査機器、太陽光パネル検査機器などに適用されることができる。
【0003】
一例として、本出願人が出願した大韓民国登録特許第1391176号は、圧電素子を含む駆動部を利用して、イメージセンサをピクセルシフトさせながら映像を撮影する一方、ペルティエ素子のような熱電モジュールを利用した冷却装置を利用してイメージセンサを冷却させる映像撮影装置を開示する。
【0004】
しかしながら、前記先行技術による構造では、熱電モジュールでの熱が第1ハウジングおよび第2ハウジングを経て外部に放熱されることによって、熱経路が長くなるという短所が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、前記のような問題点を解決するために、イメージセンサの微少駆動を可能にしながらも、イメージセンサで発生した熱を外部に放熱するための熱経路を短縮させて、イメージセンサの冷却性能を向上させる映像撮影装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、イメージセンサ部;前記イメージセンサ部を内部に備え、下側に開放部が形成された第1ハウジング;前記第1ハウジングの下部に備えられる第2ハウジング;前記第2ハウジングに備えられて、前記第1ハウジングを前記第2ハウジングに対して少なくとも一方向に移動させるための駆動部;前記第2ハウジングの上部面を貫通して、前記駆動部と前記第1ハウジングの底面端部とを連結する少なくとも2つのカプラ;および前記第2ハウジングの上部面に結合され、前記イメージセンサ部を冷却させる冷却部;を含む、映像撮影装置を提供する。
【0008】
一実施形態において、前記第2ハウジングには前記駆動部を収容する駆動部収容空間が形成される。
【0009】
また、前記第2ハウジングには前記駆動部収容空間と前記第2ハウジングの上部面を連通して前記カプラを通過させる複数のカプラ貫通孔が形成されてもよい。
【0010】
一実施形態において、前記駆動部収容空間で前記駆動部の上部に結合されるカプラ部をさらに含み、前記カプラは、前記カプラ部に形成される。
【0011】
また、前記第1ハウジングの下部面は、前記第2ハウジングに上部面に直接接触しなくてもよい。
【0012】
一実施形態において、前記冷却部と前記イメージセンサ部との間には、前記冷却部と前記イメージセンサ部に接触する熱伝導性媒体が備えられる。
【0013】
また、前記イメージセンサ部は、前記熱伝導性媒体に接触した状態で微少移動可能に備えられてもよい。
【0014】
一実施形態において、前記冷却部は、センサブロックを介して前記イメージセンサ部と結合され、前記センサブロックと前記イメージセンサ部との間には、熱伝導性媒体が備えられる。
【0015】
一実施形態において、前記第1ハウジングは、透明窓が形成された第1上部ハウジング、および前記第1上部ハウジングの下部に結合される第1下部ハウジングを含んで構成される。
【0016】
また、前記第1上部ハウジングと前記第1下部ハウジングとの結合面に前記イメージセンサ部が装着されるイメージセンサ基板が挟まれて固定されてもよい。
【0017】
また、前記イメージセンサ基板は、前記第1ハウジングの外側に露出される延長部を備えてもよい。
【0018】
また、前記延長部を覆うように前記第1ハウジングの外側に結合されるか、または前記第1上部ハウジングおよび前記第1下部ハウジングのそれぞれに一体に形成された上部イメージセンサ基板蓋および下部イメージセンサ基板蓋がさらに含まれてもよい。
【0019】
また、前記延長部にはケーブルが連結され、前記ケーブルは、前記第2ハウジングの上部面に形成されたケーブル貫通孔を介して前記第2ハウジングに備えられるメイン基板に連結されてもよい。
【0020】
一実施形態において、前記第2ハウジングの上部面には突出して形成された突出部が備えられ、前記第1ハウジングの下側開放部は前記突出部の外周面に結合される。
【0021】
一実施形態において、前記冷却部は、前記突出部の内側の前記第2ハウジングの上部面に結合されてもよい。
【0022】
また、前記突出部の外周面にはシーリング部材が備えられてもよい。前記シーリング部材は、弾性変形可能に備えられ、前記第1ハウジングの前記一方向への移動を可能にすることができる。
【0023】
また、前記カプラは、前記突出部の外側で前記駆動部と前記第1ハウジングの端部とを結合してもよい。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、イメージセンサ部の冷却性能を一層向上させることができ、構造を改善して製造特性が向上された映像撮影装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本発明の第1実施形態による映像撮影装置の斜視図である。
【
図2】本発明の第1実施形態による映像撮影装置の断面図で、
図1のA-A’方向断面を示した。
【
図3】本発明の第1実施形態による映像撮影装置の第2ハウジングの斜視図である。
【
図4】本発明の第1実施形態による映像撮影装置の第2ハウジングの正面図である。
【
図5】本発明の第1実施形態による映像撮影装置の第1ハウジングの一部を切開して示した図面である。
【
図6】本発明に第1実施形態による映像撮影装置において、第2ハウジングの他の実施形態を示した図面である。
【
図7】本発明の第2実施形態による映像撮影装置の断面図である。
【
図8】本発明の第2実施形態による映像撮影装置において、第2ハウジング、第1下部ハウジング、駆動部、およびカプラ部の分解斜視図である。
【
図9】本発明の第2実施形態による映像撮影装置において、第1ハウジングの外側に結合される基板蓋の結合構成を示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の好ましい実施形態を添付された図面を参照して詳しく説明する。まず、各図面の構成要素に参照符号を付加する際において、同じ構成要素に対しては他の図面上に表示されてもできるだけ同じ符号を付けるようにしていることに留意すべきである。また、本発明を説明する際において、係わる公知構成または機能に対する具体的な説明が本発明の要旨を曖昧にする虞があると判断される場合には、その詳細な説明は省略する。また、以下、本発明の好ましい実施形態を説明するが、本発明の技術的思想はこれに限定されたり、制限されず、当業者によって変形されて多様に実施され得ることは勿論である。
【0027】
図1は、本発明の第1実施形態による映像撮影装置の斜視図であり、
図2は、本発明の第1実施形態による映像撮影装置の断面図で、
図1のA-A’方向断面を示した。
図3は、本発明の第1実施形態による映像撮影装置の第2ハウジングの斜視図であり、
図4は、本発明の第1実施形態による映像撮影装置の第2ハウジングの正面図である。また、
図5は、本発明の第1実施形態による映像撮影装置の第1ハウジングの一部を切開して示した図面である。
【0028】
図1~
図5を参照して本発明の第1実施形態による映像撮影装置1について説明する。
【0029】
本発明の第1実施形態による映像撮影装置1は、第1ハウジング10、第2ハウジング40、イメージセンサ部20、冷却部30、および駆動部50を含む。第2ハウジング40の放熱ピン46の下部には冷却のための空気流動のための冷却ファン60がさらに備えられてもよい。
【0030】
第1ハウジング10は第2ハウジング40の上部に微少駆動が可能な状態で結合される。第1ハウジング10の上側開放部には光が入射できる透明窓12が備えられてもよい。また、第1ハウジング10には透明窓12の下部にイメージセンサ部20が備えられる。一実施形態において、イメージセンサ部20はイメージセンサが印刷回路基板に実装または搭載された形態に構成されてもよい。
【0031】
第1ハウジング10の下部は開放された形態に構成される。一実施形態において、第1ハウジング10の内側下部には後述する第2ハウジング40の上部に形成された突出部42の外側に結合されるハウジング結合部14が形成される。ハウジング結合部14は突出部42の外郭形状に対応する形態の中空形状に備えられてもよい。
【0032】
一実施形態において、第1ハウジング10の下部面は、第2ハウジング40の上部面に直接接触されない状態に備えられ、第1ハウジング10の微少駆動が可能である。
【0033】
図3および
図4を参照すると、第2ハウジング40は、駆動部50を収容する駆動部収容空間48を含む。一実施形態において、駆動部収容空間48の少なくとも一側面は開放されるように形成されてもよい。
【0034】
第2ハウジング40の上部面には上方へ突出して形成された突出部42が備えられてもよい。突出部42の外周面にはシーリング部材挿入溝41が形成されてもよい。一実施形態において、突出部42はリング状に形成されてもよい。
【0035】
第2ハウジング40の駆動部収容空間48と第2ハウジング40の上部面を連通するように複数のカプラ貫通孔44が形成される。カプラ貫通孔44は、突出部42の外側に形成されてもよい。
図3には第1~第4カプラ貫通孔44a、44b、44c、44dが図示されているが、本発明の実施において、カプラ貫通孔は、少なくとも2個以上の複数に備えられてもよい。
図3において、カプラ貫通孔44は、第2ハウジング40の上部面に角方向に配置されているが、カプラ貫通孔44の形成位置が
図3に示したものに限定されるものではない。
【0036】
第2ハウジング40の底面には放熱性能を向上させるための放熱ピン46が備えられる。
図3および
図4では、放熱ピン46が第2ハウジング40の底面に形成されることに示されているが、放熱ピン46の第2ハウジング40の外側側面に形成されることも可能である。
【0037】
図3および
図4の実施形態において、突出部42を除いた状態の放熱ピン46を含む第2ハウジング40は、同じプロファイル(profile)を有するように形成されている。これによって、第2ハウジング40は、アルミニウムのような材料を圧出した後切断することによって、一体に形成されることができ、工程が単純化され、製造費用も節減されることができる。圧出によって、突出部42を除いた第2ハウジング40を製造した後、突出部42を第2ハウジング40の上部に結合させることも考慮できる。また、突出部42の高さを含む全体プロファイルを圧出した後、突出部42に対応する形状を機械加工することによって、第2ハウジング40を製造することもできる。
【0038】
図2および
図5を参照すると、第2ハウジング40の駆動部収容空間48には駆動部50が収容され、駆動部50の上側にはカプラ貫通孔44を介して第2ハウジング40の上部に貫通して、第1ハウジング10の底面端部に結合する複数のカプラ52が備えられる。複数のカプラ52は、熔接、接着、強制嵌め込みまたはねじ結合などの方式を利用して、駆動部50の上側と第1ハウジング10の底面端部に結合され得る。
【0039】
複数のカプラ52は、第1~第4カプラ貫通孔44に対応して第1~第4カプラ52a、52b、52c、52dとして備えられてもよい。ただし、
図2および
図5の図示の特性上、第3カプラ52cは図示されない。カプラ貫通孔44の断面大きさは、カプラ52の断面に比べて大きく形成されることによって、カプラ52がカプラ貫通孔44内で水平方向に微少移動ができるようにすることが好ましい。
【0040】
一実施形態において、駆動部50は、圧電素子を含むナノステージ(nano-stage)であってもよい。駆動部50を構成する圧電素子は、複数の圧電素子パネルが積層された形態に構成されることも可能である。駆動部50は、カプラ52を介して第1ハウジング10を水平方向の少なくとも一方向に微少移動させることができる。これによって、第1ハウジング10の内部に結合されたイメージセンサ部20も水平方向に微少移動されることができる。
【0041】
一方、第1ハウジング10の下部は開放された形態であるので、イメージセンサ部20を収容する第1ハウジング10の内部空間の気密を保持するために、第2ハウジング40の突出部42の外周面に形成されたシーリング部材挿入溝41にはOリング(O-ring)またはクワッドリング(Quad-ring)のようなシーリング部材43が備えられる。一実施形態において、シーリング部材43は、水平方向への弾性変形が可能に構成されて、第1ハウジング10が駆動部50によって水平方向に微少移動される場合にも気密性を保持することが好ましい。
【0042】
第2ハウジング40の上部面とイメージセンサ部20との間には冷却部30が備えられる。一実施形態において、冷却部30は、ペルティエ(Peltier)素子のような熱電モジュール(Thermoelectric Module)であってもよい。冷却部30は、電気供給によってイメージセンサ部20を向いた面(冷却面)は冷却されて、イメージセンサ部20に発生する熱を吸収した後反対面(発熱面)を介して第2ハウジング40に熱を放出する。
【0043】
本発明において、冷却部30の発熱面は第2ハウジング40の上部面に直接接触する。これによって冷却部30の熱が第2ハウジング40を介して直接放熱されることによって、イメージセンサ部20で発生した熱を外部に放熱するための熱経路が短縮されて、イメージセンサ部20の冷却性能が向上されることができる。一方、第1ハウジング10の下部端部は、第2ハウジング40の上部に直接結合されないので、冷却部30で発生する熱が第2ハウジング40を介して放熱される過程で、第2ハウジング40の熱が第1ハウジング10に伝達されることが最小化される。これによって、第2ハウジング40に放熱された熱がイメージセンサ部20に戻ることが防止されることができる。また、一実施形態において、第1ハウジング10は、第2ハウジング40よりも熱伝逹率の低い材料からなることが好ましいことがある。
【0044】
冷却部30とイメージセンサ部20との間には熱伝導性媒体32が冷却部30とイメージセンサ部20に接触されるように備えられる。熱伝導性媒体32は熱グリース(thermal grease)または熱パッド(thermal pad)であってもよい。本発明において、冷却部30は、第2ハウジング40の上部面に結合され、第1ハウジング10は、駆動部50によって微少移動可能に形成されるので、熱伝導性媒体32は、イメージセンサ部20の微少移動を許容しながらイメージセンサ部20の底面に接触することが好ましい。
【0045】
図6は、本発明の第1実施形態による映像撮影装置において、第2ハウジングの他の実施形態を示した図面である。
【0046】
図6を参照すると、第2ハウジング40の上部に形成される突出部42’は、略四角形に備えられてもよいが、これに限定されるのではなく、四角形ではない他の多角形であってもよい。また、第1ハウジング10の内側下部に形成されるハウジング結合部14の形状は、前記突出部42’に対応するように形成される。突出部42’の外周面にはシーリング部材挿入溝41’が形成される。
【0047】
また、カプラ貫通孔44’は、第2ハウジング140の上部面の角側ではなく、辺の略中央部に位置するように配置されてもよい。
【0048】
図7は、本発明の第2実施形態による映像撮影装置の断面図であり、
図8は、本発明の第2実施形態による映像撮影装置において、第2ハウジング、第1下部ハウジング、駆動部、およびカプラ部の分解斜視図である。また、
図9は、本発明の第2実施形態による映像撮影装置において、第1ハウジングの外側に結合される基板蓋の結合構成を示した図面である。
【0049】
本発明の第2実施形態による映像撮影装置100は、第1ハウジング110、第2ハウジング140、イメージセンサ部120、冷却部130、および駆動部150を含む。第2ハウジング140の一側に備えられた放熱ピン146には、冷却のために空気を流動する冷却ファン160がさらに備えられてもよい。第2実施形態による映像撮影装置100は、第1実施形態による映像撮影装置1と基本的な技術思想は同一であり、イメージセンサ部120のためのイメージセンサ基板124が備えられ、第1ハウジング110が前記イメージセンサ基板124を固定するように構成され、駆動部150の駆動力を第1ハウジング110に伝達するためのカプラ部170の構成で一部差がある。また、第1ハウジング110の上部を覆うカバー102がさらに備えられてもよい。
【0050】
カバー102は、中央に開口104を備え、カバー102の下側端部は、第2ハウジング140の上部に結合されてもよい。
【0051】
第1ハウジング110は、第1上部ハウジング110Aと第1下部ハウジング110Bを含んで構成されてもよい。第1上部ハウジング110Aには光が入射できる透明窓112が備えられてもよい。第1上部ハウジング110Aは、第1下部ハウジング110Bの上部に結合されてもよい。一実施形態において、第1上部ハウジング110Aと第1下部ハウジング110Bとの間には、イメージセンサ部120のためのイメージセンサ基板124が挟まれて固定されてもよい。この場合、イメージセンサ基板124が第1上部ハウジング110Aおよび第1下部ハウジング110Bに接する面には、基板シーリング部材111a、111bが備えられて、気密性を向上させることができる。一例として、
図8を参照すると、第1下部ハウジング110Bの上部面には、基板シーリング部材111bのための溝106が形成されてもよい。
【0052】
第1下部ハウジング110Bは、上下に開放された形態に備えられ、第1下部ハウジング110Bの内側下部には、第2ハウジング140の上部に形成された突出部142の外周面に結合されるハウジング結合部114が形成される。ハウジング結合部114は、突出部142の外郭形状に対応する形態の中空形状に備えられてもよい。
【0053】
第2ハウジング140の上部に形成された突出部142は、リング状に形成されてもよく、突出部142の外周面にはシーリング部材挿入溝141が形成され、シーリング部材挿入溝141にはOリングまたはクワッドリングのようなシーリング部材143が備えられる。
【0054】
一実施形態において、イメージセンサ部120は、イメージセンサ基板124のイメージセンサソケット122に結合されて、第1ハウジング110の内部空間に配置されてもよい。イメージセンサ基板124は、第1上部ハウジング110Aと第1下部ハウジング110Bとの間に挟まれて固定される一方、イメージセンサ基板124の延長部124aは、第1ハウジング110の外側に突出されてもよい。イメージセンサ基板124の延長部124aには、イメージセンサ部120のための回路素子125が備えられてもよい。また、前記延長部124aにケーブル129が結合され、ケーブル129は、第2ハウジング140に形成されたケーブル貫通孔145を介して第2ハウジング140に備えられるメイン基板180に連結されてもよい。
【0055】
一方、イメージセンサ基板124の延長部124aが第1ハウジング110の外側に露出される場合、延長部124aが第1ハウジング110の外側空間との熱交換を最小化し、延長部124aを遮蔽するためのイメージセンサ基板蓋126、128が第1ハウジング110の外側に備えられてもよい。
【0056】
図7および
図9を参照すると、イメージセンサ基板蓋は、下部イメージセンサ基板蓋126と上部イメージセンサ基板蓋128に分けられて構成されてもよいが、下部イメージセンサ基板蓋126と上部イメージセンサ基板蓋128は、第1ハウジング110とは別個の部品で備えられてもよい。また、下部イメージセンサ基板蓋126と上部イメージセンサ基板蓋128は、熱伝逹率の低いプラスチックやゴム材質などで形成されてもよい。しかしながら、一実施形態においては、下部イメージセンサ基板蓋126は、第1下部ハウジング110Bと一体に形成され、上部イメージセンサ基板蓋128は、第1上部ハウジング110Aと一体に形成されてもよい。
【0057】
第2ハウジング140の上部面とイメージセンサ部120との間には冷却部130が備えられる。冷却部130は、第2ハウジング140の上部面に接触して結合される。一実施形態において、冷却部130は、ペルティエ(Peltier)素子のような熱電モジュール(Thermoelectric Module)であってもよい。冷却部130は、電気供給によってイメージセンサ部120を向いた面(冷却面)は冷却されて、イメージセンサ部120に発生する熱を吸収した後、反対面(発熱面)を介して第2ハウジング140に熱を放出する。
【0058】
一実施形態において、冷却部130は、センサブロック134を介してイメージセンサ部120の底面と連結されてもよい。センサブロック134は、一種のコールドフィンガー(cold finger)として機能してもよい。センサブロック134とイメージセンサ部120との間には、熱伝導性媒体132が備えられてもよい。冷却部130の上面と下面には、接着部136a、136bが備えられて、冷却部130が第2ハウジング140の上部面とセンサブロック134の下部面に堅固に結合されることができるようにする。一実施形態において、接着部136a、136bは、接着剤を利用して構成されてもよい。イメージセンサ基板124には、冷却部130とセンサブロック134が通過できるように、イメージセンサ部120の底面側に貫通部が形成される。
【0059】
第2ハウジング140の駆動部収容空間148には駆動部150が収容され、駆動部150の上側には駆動部150の微少駆動を第1ハウジング110に伝達するカプラ部170が備えられる。カプラ部170は、固定ねじ151によって駆動部150の上側面に固定されてもよい。一実施形態において、駆動部150の少なくとも一部は第2ハウジング140に固定され、駆動部150の駆動によってカプラ部170が微少駆動されることができる。
【0060】
図8を参照すると、カプラ部170は、固定板172、および固定板172に備えられた複数のカプラ174を含む。固定板172は、駆動部150の上部に固定され、カプラ174は、固定板172に垂直する方向に突出されるように構成されてもよい。
【0061】
第2ハウジング140の上部面には上下に貫通されたカプラ貫通孔144が形成され、カプラ174は、カプラ貫通孔144を介して第1下部ハウジング110Bの底面に結合する。一実施形態において、第1下部ハウジング110Bに形成されたカプラ固定ねじ孔108を介して固定ねじ(図示せず)がカプラ174の上部に形成された結合孔176に結合されることによって、カプラ174が第1下部ハウジング110Bに結合されることができる。
【0062】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したことに過ぎず、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者であれば本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲内で多様な修正、変更および置換が可能であるはずである。したがって、本発明に開示された実施形態および添付図面は、本発明の技術思想を限定するためではなく説明するためのもので、このような実施形態および添付図面によって本発明の技術思想の範囲が限定されるのではない。本発明の保護範囲は特許請求範囲によって解釈されるべきであり、それと同等な範囲内にあるすべての技術思想は本発明の権利範囲に含まれることに解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0063】
1、100 ・・・映像撮影装置
10、110 ・・・第1ハウジング
12、112 ・・・透明窓
20、120 ・・・イメージセンサ部
30、130 ・・・冷却部
32、132 ・・・熱伝導性媒体
40、140 ・・・第2ハウジング
42、142 ・・・突出部
44、144 ・・・カプラ貫通孔
46、146 ・・・放熱ピン
48、148 ・・・駆動部収容空間
50、150 ・・・駆動部
52、174 ・・・カプラ
60、160 ・・・冷却ファン
170 ・・・カプラ部