(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024100737
(43)【公開日】2024-07-26
(54)【発明の名称】両面モールドモジュールの製作中に反りを低減するためのデバイス、システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
H01L 23/12 20060101AFI20240719BHJP
H01L 23/02 20060101ALI20240719BHJP
H01L 23/29 20060101ALI20240719BHJP
【FI】
H01L23/12 301Z
H01L23/02 H
H01L23/12 501P
H01L23/30 R
【審査請求】未請求
【請求項の数】31
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024003140
(22)【出願日】2024-01-12
(31)【優先権主張番号】63/439,049
(32)【優先日】2023-01-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】503031330
【氏名又は名称】スカイワークス ソリューションズ,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】SKYWORKS SOLUTIONS,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハワード・イー・チェン
(72)【発明者】
【氏名】カレン・グアダルーペ・カマルゴ
(72)【発明者】
【氏名】エリオドロ・オスナ・アラウホ
(72)【発明者】
【氏名】劉 奕
【テーマコード(参考)】
4M109
【Fターム(参考)】
4M109AA01
4M109BA03
4M109CA21
4M109CA22
4M109EA01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】表裏面にデバイスを実装したパッケージモジュールをモールド技術を用いて製造する方法を提供する。
【解決手段】パッケージモジュールは、第1の面及び第2の面並びにユニットのアレイを有する基板パネル100を形成し、ユニット毎に基板パネルの第1の面に1つ又は複数のデバイス122a、122bを取り付けることによって製造する。第1のモールド層300を基板パネルの第1の面の上に形成してアセンブリ424を提供でき、第1のモールド層は、最終厚さd2よりも大きい初期厚さを有し、初期厚さは、最終厚さをもつ第1のモールド層を有する同様のアセンブリが反る場合にアセンブリの反りを防ぐのに十分な大きさである。1つまたは複数のプロセス操作は、アセンブリの基板パネルの第2の面で実行され、薄化操作は、第1のモールド層の厚さを初期厚さから最終厚さまで減少させる。
【選択図】
図5J
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パッケージモジュールを製造するための方法であって、前記方法が、
第1の面および第2の面、ならびにユニットのアレイを有する基板パネルを提供または形成することと、
ユニットごとに前記基板パネルの前記第1の面に1つまたは複数のデバイスを取り付けることと、
アセンブリを提供するために前記基板パネルの前記第1の面の上に第1のモールド層を形成することであって、前記第1のモールド層が最終厚さよりも大きい初期厚さを有し、前記初期厚さが、前記最終厚さをもつ第1のモールド層を有する同様のアセンブリが反る場合に前記アセンブリの反りを防ぐのに十分な大きさである、ことと、
前記アセンブリの前記基板パネルの前記第2の面で1つまたは複数のプロセス操作を実行することと、
前記第1のモールド層の厚さを前記初期厚さから前記最終厚さまで減少させるための薄化操作を実行することと
を含む、方法。
【請求項2】
前記基板パネルの前記第2の面で実行される前記1つまたは複数の操作が、複数の導電性特徴部を形成することと、デバイスを取り付けることとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記基板パネルの前記第2の面の前記導電性特徴部が、はんだボールのアレイまたは導電性ポストのアレイを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記基板パネルの前記第2の面で実行される前記1つまたは複数の操作が、前記基板パネルの前記第2の面の上に第2のモールド層を形成することをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記基板パネルの前記第2の面で実行される前記1つまたは複数の操作が、前記第2のモールド層の厚さを最終値まで減少させるために薄化操作を実行することをさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第2のモールド層を形成することにより、前記第2のモールド層が前記基板パネルの前記第2の面上の前記デバイスおよび前記導電性特徴部を覆う、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記基板パネルの前記第2の面で実行される前記1つまたは複数の操作が、前記導電性特徴部の各々の面を露出させるために薄化操作を実行することをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のモールド層を形成することが、前記初期厚さよりも大きなモールド厚さをもたらす成形操作と、その後、前記第1のモールド層の前記厚さを前記モールド厚さ値から前記初期厚さまで減少させるための薄化操作とを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記薄化操作が、前記第1のモールド層に対する研削操作を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1のモールド層を形成することにより、前記第1のモールド層が、いかなる薄化操作もなしに前記初期厚さを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記第1のモールド層が、成形操作から生じる面を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記基板パネルの前記第2の面で前記1つまたは複数のプロセス操作を実行することが、前記基板パネルの前記第1の面の上に前記第1のモールド層を形成した後に達成される、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記第1のモールド層の前記厚さを前記初期厚さから前記最終厚さまで減少させるための前記薄化操作を実行することが、前記基板パネルの前記第2の面で前記1つまたは複数のプロセス操作を実行した後に達成される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記薄化操作が、前記第1のモールド層に対する研削操作を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記ユニットのアレイの各々に対応するパッケージモジュールを提供するために個片化操作を実行することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
各パッケージモジュールの第1のモールド構造物のすべての露出面、前記パッケージモジュールの基板の側面、および前記パッケージモジュールの第2のモールド構造物の側面を実質的に覆う遮蔽層を形成することをさらに含み、前記第1のモールド構造物、前記基板、および前記第2のモールド構造物が、前記第1のモジュール層、前記基板パネル、および第2のモールド層のそれぞれのユニット部分に対応する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
パッケージモジュールを製造するためのシステムであって、前記システムが、
第1の面および第2の面、ならびにユニットのアレイを有する基板パネルを取り扱うように構成されたパネル取り扱いコンポーネントと、
ユニットごとに前記基板パネルの前記第1の面に1つまたは複数のデバイスを取り付けるように構成されたアセンブリコンポーネントと、
アセンブリを提供するために前記基板パネルの前記第1の面の上に第1のモールド層を形成するように構成された成形コンポーネントであって、前記第1のモールド層が最終厚さよりも大きい初期厚さを有し、前記初期厚さが、前記最終厚さをもつ第1のモールド層を有する同様のアセンブリが反る場合に前記アセンブリの反りを防ぐのに十分な大きさである、成形コンポーネントと、
前記アセンブリの前記基板パネルの前記第2の面で1つまたは複数のプロセス操作を実行するように構成された1つまたは複数のコンポーネントと、
前記第1のモールド層の厚さを前記初期厚さから前記最終厚さまで減少させるための薄化操作を実行するように構成された薄化コンポーネントと
を備える、システム。
【請求項18】
前記ユニットのアレイの各々にパッケージモジュールを提供するために個片化操作を実行するように構成された個片化コンポーネントをさらに備える、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
各パッケージモジュールの第1のモールド構造物のすべての露出面、前記パッケージモジュールの基板の側面、および前記パッケージモジュールの第2のモールド構造物の側面を実質的に覆う遮蔽層を形成するように構成された堆積コンポーネントをさらに備え、前記第1のモールド構造物、前記基板、および前記第2のモールド構造物が、前記第1のモジュール層、前記基板パネル、および第2のモールド層のそれぞれのユニット部分に対応する、請求項17に記載のシステム。
【請求項20】
前記薄化コンポーネントが、前記第1のモールド層に対する研削操作を実行するように構成された研削装置を含む、請求項17に記載のシステム。
【請求項21】
アセンブリであって、
第1の面および第2の面を有し、ユニットのアレイを提供するように構成された基板パネルと、
ユニットごとに前記基板パネルの前記第1の面にある1つまたは複数のデバイスと、
前記基板パネルの前記第1の面の上の第1のモールド層であって、前記第1のモールド層が、最終厚さをもつ第1のモールド層を有する同様のアセンブリが反る場合に前記アセンブリの反りを防ぐのに十分に大きな厚さを有する、第1のモールド層と、
第2の面部分の実装を可能にするように構成された前記基板パネルの前記第2の面であって、前記第2の面部分が、ユニットごとに1つまたは複数のデバイスおよび導電性特徴部のアレイと、第2のモールド層とを含む、前記基板パネルの前記第2の面と
を備える、アセンブリ。
【請求項22】
前記第1のモールド層が、前記第1のモールド層を提供するモールド形成操作から生じる面を有する、請求項21に記載のアセンブリ。
【請求項23】
前記第1のモールド層が、前記第1のモールド層の前記厚さを提供する薄化操作から生じる面を有する、請求項21に記載のアセンブリ。
【請求項24】
前記第1のモールド層の前記面が研削面である、請求項23に記載のアセンブリ。
【請求項25】
前記基板パネルの前記第2の面に実装された前記第2の面部分の一部またはすべてをさらに備える、請求項21に記載のアセンブリ。
【請求項26】
前記第2の面部分のすべてが、前記基板パネルの前記第2の面に実装されている、請求項25に記載のアセンブリ。
【請求項27】
前記第2のモールド層が、前記第2のモールド層を提供するモールド形成操作から生じる面を有する、請求項26に記載のアセンブリ。
【請求項28】
前記第2のモールド層が、前記第2のモールド層の所望の厚さを提供する薄化操作から生じる面を有する、請求項26に記載のアセンブリ。
【請求項29】
前記第2のモールド層の前記面が研削面である、請求項28に記載のアセンブリ。
【請求項30】
前記第2のモールド層の前記面が、作業面上に前記アセンブリを配置し、前記厚さから前記最終厚さまで前記第1のモールド層に対して薄化操作を行うことを可能にするように構成される、請求項28に記載のアセンブリ。
【請求項31】
前記第1のモールド層に対する前記薄化操作が研削操作を含む、請求項31に記載のアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2023年1月13日に出願された米国仮出願第63/439,049号明細書、発明の名称「DEVICES, SYSTEMS AND METHODS FOR REDUCING WARPAGE DURING FABRICATION OF DUAL SIDE MOLD MODULES」の優先権を主張し、その開示は、その全体が参照により本明細書に明確に組み込まれる。
【0002】
背景
分野
本開示は、両面モールド無線周波数(RF)モジュールの製作に関連するデバイス、システム、および方法に関する。
【背景技術】
【0003】
関連技術の説明
多くの電子機器用途では、無線周波数(RF)回路および/または回路素子は、パッケージモジュールの一部として実装される。パッケージモジュールは、通常、半導体ダイなどの複数のコンポーネントおよび/または個別の受動コンポーネントなどの回路素子を受け入れて支持するように構成された基板を含む。いくつかの用途では、そのようなパッケージモジュールは、基板の両側の各々に取り付けられた前述のデバイスのうちの1つまたは複数を含むことができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
概要
いくつかの実装形態によれば、本開示は、パッケージモジュールを製造するための方法に関する。本方法は、第1の面および第2の面、ならびにユニットのアレイを有する基板パネルを提供または形成することを含む。本方法は、ユニットごとに基板パネルの第1の面に1つまたは複数のデバイスを取り付けることと、基板パネルの第1の面の上に第1のモールド層を形成してアセンブリを提供することとをさらに含む。第1のモールド層は、最終厚さよりも大きい初期厚さを有し、初期厚さは、最終厚さをもつ第1のモールド層を有する同様のアセンブリが反る場合にアセンブリの反りを防ぐのに十分な大きさである。本方法は、アセンブリの基板パネルの第2の面で1つまたは複数のプロセス操作を実行することをさらに含む。本方法は、第1のモールド層の厚さを初期厚さから最終厚さまで減少させるために薄化操作を実行することをさらに含む。
【0005】
いくつかの実施形態では、基板パネルの第2の面で実行される1つまたは複数の操作は、複数の導電性特徴部を形成することと、デバイスを取り付けることとを含むことができる。いくつかの実施形態では、基板パネルの第2の面の導電性特徴部は、はんだボールのアレイまたは導電性ポストのアレイを含むことができる。
【0006】
いくつかの実施形態では、基板パネルの第2の面で実行される1つまたは複数の操作は、基板パネルの第2の面の上に第2のモールド層を形成することをさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、基板パネルの第2の面で実行される1つまたは複数の操作は、第2のモールド層の厚さを最終値まで減少させるために薄化操作を実行することをさらに含むことができる。
【0007】
いくつかの実施形態では、第2のモールド層を形成することにより、第2のモールド層が基板パネルの第2の面上のデバイスおよび導電性特徴部を覆うことができる。いくつかの実施形態では、基板パネルの第2の面で実行される1つまたは複数の操作は、導電性特徴部の各々の面を露出させるために薄化操作を実行することをさらに含むことができる。
【0008】
いくつかの実施形態では、第1のモールド層を形成することは、初期厚さよりも大きなモールド厚さをもたらす成形操作と、その後、第1のモールド層の厚さをモールド厚さ値から初期厚さまで減少させるための薄化操作とを含むことができる。いくつかの実施形態では、薄化操作は、第1のモールド層に対する研削操作を含むことができる。
【0009】
いくつかの実施形態では、第1のモールド層を形成することにより、第1のモールド層は、いかなる薄化操作もなしに初期厚さを有することができる。第1のモールド層は、成形操作から生じる面を含むことができる。
【0010】
いくつかの実施形態では、基板パネルの第2の面で1つまたは複数のプロセス操作を実行することは、基板パネルの第1の面の上に第1のモールド層を形成した後に達成されることができる。第1のモールド層の厚さを初期厚さから最終厚さまで減少させるための薄化操作を実行することは、基板パネルの第2の面で1つまたは複数のプロセス操作を実行した後に達成することができる。薄化操作は、第1のモールド層に対する研削操作を含むことができる。
【0011】
いくつかの実施形態では、本方法は、ユニットのアレイの各々に対応するパッケージモジュールを提供するために個片化操作を実行することをさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、本方法は、各パッケージモジュールの第1のモールド構造物のすべての露出面、パッケージモジュールの基板の側面、およびパッケージモジュールの第2のモールド構造物の側面を実質的に覆う遮蔽層を形成することをさらに含むことができ、第1のモールド構造物、基板、および第2のモールド構造物は、第1のモジュール層、基板パネル、および第2のモールド層のそれぞれのユニット部分に対応する。
【0012】
いくつかの実装形態によれば、本開示は、パッケージモジュールを製造するためのシステムに関する。システムは、第1の面および第2の面を有する基板パネルを取り扱うように構成されたパネル取り扱いコンポーネントと、ユニットのアレイとを含む。システムは、ユニットごとに基板パネルの第1の面に1つまたは複数のデバイスを取り付けるように構成されたアセンブリコンポーネントと、アセンブリを提供するために基板パネルの第1の面の上に第1のモールド層を形成するように構成された成形コンポーネントとをさらに含み、第1のモールド層は最終厚さよりも大きい初期厚さを有し、初期厚さは、最終厚さをもつ第1のモールド層を有する同様のアセンブリが反る場合にアセンブリの反りを防ぐのに十分な大きさである。本システムは、アセンブリの基板パネルの第2の面で1つまたは複数のプロセス操作を実行するように構成された1つまたは複数のコンポーネントをさらに含む。本システムは、第1のモールド層の厚さを初期厚さから最終厚さまで減少させるために薄化操作を実行するように構成された薄化コンポーネントをさらに含む。
【0013】
いくつかの実施形態では、システムは、ユニットのアレイの各々にパッケージモジュールを提供するために個片化操作を実行するように構成された個片化コンポーネントをさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、本システムは、各パッケージモジュールの第1のモールド構造物のすべての露出面、パッケージモジュールの基板の側面、およびパッケージモジュールの第2のモールド構造物の側面を実質的に覆う遮蔽層を形成するように構成された堆積コンポーネントをさらに含むことができ、第1のモールド構造物、基板、および第2のモールド構造物は、第1のモジュール層、基板パネル、および第2のモールド層のそれぞれのユニット部分に対応する。
【0014】
いくつかの実施形態では、薄化コンポーネントは、第1のモールド層に対する研削操作を実行するように構成された研削装置を含むことができる。
【0015】
いくつかの実装形態では、本開示は、第1の面および第2の面を有し、ユニットのアレイを提供するように構成された基板パネルを含むアセンブリに関する。アセンブリは、ユニットごとに基板パネルの第1の面にある1つまたは複数のデバイスと、基板パネルの第1の面上の第1のモールド層とをさらに含み、第1のモールド層は、最終厚さをもつ第1のモールド層を有する同様のアセンブリが反る場合にアセンブリの反りを防ぐのに十分に大きな厚さを有する。基板パネルの第2の面は、第2の面部分の実装を可能にするように構成され、第2の面部分は、ユニットごとに1つまたは複数のデバイスおよび導電性特徴部のアレイと、第2のモールド層とを含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、第1のモールド層は、第1のモールド層を提供するモールド形成操作から生じる面を有することができる。
【0017】
いくつかの実施形態では、第1のモールド層は、第1のモールド層の厚さを提供する薄化操作から生じる面を有することができる。第1のモールド層の面は、研削面であることができる。
【0018】
いくつかの実施形態では、アセンブリは、基板パネルの第2の面に実装された第2の面部分の一部またはすべてをさらに含むことができる。
【0019】
いくつかの実施形態では、第2の面部分のすべては、基板パネルの第2の面に実装されることができる。いくつかの実施形態では、第2のモールド層は、第2のモールド層を提供するモールド形成操作から生じる面を有することができる。いくつかの実施形態では、第2のモールド層は、第2のモールド層の所望の厚さを提供する薄化操作から生じる面を有することができる。このような構成では、第2のモールド層の面は研削面であることができる。
【0020】
いくつかの実施形態では、第2のモールド層の面は、作業面上にアセンブリを配置し、厚さから最終厚さまで第1のモールド層に対して薄化操作を行うことを可能にするように構成されることができる。いくつかの実施形態では、第1のモールド層に対する薄化操作は、研削操作を含むことができる。
【0021】
本開示を要約する目的で、本発明の特定の態様、利点および新規な特徴が本明細書に記載されている。本発明の任意の特定の実施形態に従って、必ずしもすべてのそのような利点が達成され得るとは限らないことを理解されたい。したがって、本発明は、本明細書で教示または示唆され得るような他の利点を必ずしも達成することなく、本明細書で教示されるような1つの利点または利点群を達成または最適化するように実施または実施される場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1A】ユニット110のアレイを含む基板パネルの平面図を示す。
【
図2】パネル形式の製作プロセスから生じ得る個々のパッケージモジュールの一例を示す。
【
図3A】パネル形式のアセンブリについて反りがどのように発生し得るかの例を示す。
【
図3B】パネル形式のアセンブリについて反りがどのように発生し得るかの例を示す。
【
図3C】パネル形式のアセンブリについて反りがどのように発生し得るかの例を示す。
【
図3D】パネル形式のアセンブリについて反りがどのように発生し得るかの例を示す。
【
図3E】パネル形式のアセンブリについて反りがどのように発生し得るかの例を示す。
【
図4A】いくつかの実施形態において、パネル形式のアセンブリのモールド層が、結果として得られるパッケージモジュールの対応する側の第1のモールドの厚さよりも大きい選択された厚さを提供するように寸法決めされ得ることを示す。
【
図4B】モールド層の面が平坦面と実質的に係合し、基板パネルの第2の面がパネル形式のアセンブリのさらなる加工を可能にするように配向されるように、平坦面上に配置された
図4Aのパネル形式のアセンブリを示す。
【
図5A】本明細書に記載の1つまたは複数の特徴部を利用してパッケージモジュールが製造され得る方法の一例を示す。
【
図5B】本明細書に記載の1つまたは複数の特徴部を利用してパッケージモジュールが製造され得る方法の一例を示す。
【
図5C】本明細書に記載の1つまたは複数の特徴部を利用してパッケージモジュールが製造され得る方法の一例を示す。
【
図5D】本明細書に記載の1つまたは複数の特徴部を利用してパッケージモジュールが製造され得る方法の一例を示す。
【
図5E】本明細書に記載の1つまたは複数の特徴部を利用してパッケージモジュールが製造され得る方法の一例を示す。
【
図5F】本明細書に記載の1つまたは複数の特徴部を利用してパッケージモジュールが製造され得る方法の一例を示す。
【
図5G】本明細書に記載の1つまたは複数の特徴部を利用してパッケージモジュールが製造され得る方法の一例を示す。
【
図5H】本明細書に記載の1つまたは複数の特徴部を利用してパッケージモジュールが製造され得る方法の一例を示す。
【
図5I】本明細書に記載の1つまたは複数の特徴部を利用してパッケージモジュールが製造され得る方法の一例を示す。
【
図5J】本明細書に記載の1つまたは複数の特徴部を利用してパッケージモジュールが製造され得る方法の一例を示す。
【
図5K】本明細書に記載の1つまたは複数の特徴部を利用してパッケージモジュールが製造され得る方法の一例を示す。
【
図5L】いくつかの実施形態において、
図5A~
図5Kに従って製造されたパッケージモジュールがさらに加工され、外部遮蔽機能を提供し得ることを示す。
【
図6】いくつかの実施形態において、本開示の1つまたは複数の特徴部がモジュールパッケージングシステムに実装され得ることを示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
いくつかの実施形態の詳細な説明
本明細書で提供される見出しは、存在する場合、便宜上のものに過ぎず、必ずしも主張される発明の範囲または意味に影響を及ぼすものではない。
【0024】
図1Aは、ユニット110のアレイを含む基板パネル100の平面図を示す。
図1Bは、
図1Aのパネル100の側面図を示し、
図1Cは、
図1Bの拡大図を示す。
図1A~
図1Cを参照すると、基板パネル100は、第1の面102および第2の面104を含むように示されている。
図1Cに示すように、各ユニット110は、基板パネル100の第1の面102上の第1の面部分110aと、基板パネル100の第2の面104上の第2の面部分110bとを含むことができる。
【0025】
いくつかのモジュール製造プロセスでは、
図1A~
図1Cの基板パネル100を利用して第1の面102を加工し、続いて第2の面104を加工する。より具体的には、一例として、各第1の面部分110aに1つまたは複数のデバイス(例えば、ダイおよび/または受動デバイス)を提供することができ、第1の面部分110aのすべてを覆うように第1のモールドを第1の面102に形成することができる。次いで、各第2の面部分110bに導電性特徴部(例えば、ボールグリッドアレイまたは導電性ポスト)および1つもしくは複数のデバイス(例えば、ダイおよび/または受動デバイス)を提供することができ、すべてのデバイスを覆い、第2の面部分110bのそれぞれの導電性特徴部の露出面を提供するために第2のモールドを第2の面104に形成することができる。
【0026】
前述した両側の加工が完了すると、パネル形式に加工されたアセンブリを個片化して、複数の個々のパッケージモジュールを提供することができる。
図2は、前述した両側のパネル形式加工とそれに続く個片化とから生じ得る個々のパッケージモジュール120の一例を示す。
図2の例では、パッケージモジュール120は、基板100の第1の面102に対応するモジュール120の第1の面、ならびにモジュール120の側面を覆うように実装されたコンフォーマル遮蔽層140を含むように示されている。しかしながら、本明細書に記載のように製造されたパッケージモジュールは、そのような遮蔽層を含んでも含まなくてもよいことが理解されよう。
【0027】
図2の例では、デバイス122a、122bは、基板100の第1の面102に取り付けられるように示されており、そのようなデバイスは、第1のモールド124によって封入されるように示されている。基板100の第2の面104には、デバイス132が取り付けられるように示されており、パッケージモジュール120を回路基板(図示せず)に取り付けることを可能にするために複数の導電性特徴部136が提供されるように示されている。また、基板100の第2の面104には、デバイス132および導電性特徴部136の側面の一部またはすべてを封入するために第2のモールド134が提供されるように示されている。
【0028】
図2の例では、基板100の第1の面102は、その上に取り付けられた2つのデバイス122a、122bを有するように示されている。しかしながら、第1の面102は、それに取り付けられた異なる数のデバイス(例えば、1つのデバイスまたは2つを超えるデバイス)を有することができることが理解されよう。同様に、基板100の第2の面104は、その上に取り付けられた1つのデバイス132を有するように示されている。しかしながら、第2の面104は、それに取り付けられた異なる数のデバイス(例えば、1つを超えるデバイス)を有することができることが理解されよう。
【0029】
図2の例では、パッケージモジュール120は、導電性特徴部136の露出部分を利用して回路基板上に取り付けられるように構成されている。したがって、パッケージモジュール120のこのような取り付けが回路基板の上面で行われる場合、第2のモールド134に対応するパッケージモジュール120の取り付け側は下側と呼ばれ、第1のモールド124に対応するパッケージモジュール120の他方側は上側と呼ばれる場合がある。したがって、説明の目的のために、
図2の基板100の第1の面および第2の面102、104、ならびに
図1A~
図1Cの基板パネル100の第1の面および第2の面102、104は、本明細書ではそれぞれ上側および下側と呼ばれる場合がある。さらに、上記のように構成されたパッケージモジュールは、両面パッケージモジュール(dual-sided packaged module)、両面モジュール(dual-sided module)、両面のモジュール(dual side module)、両面のパッケージ(dual side package)などと呼ばれることができる。
【0030】
導電性特徴部(
図2の136)の例を含む、パッケージモジュールの下側構成に関連する追加の例は、「MODULE HAVING DUAL SIDE MOLD WITH METAL POSTS」と題する米国特許出願公開第2022/0319968号明細書、および「DUAL-SIDED RADIO-FREQUENCY PACKAGE WITH OVERMOLD STRUCTURE」と題するPCT国際公開第2018/067578号に提供されており、各々参照によりその全体が明示的に組み込まれており、その開示は、本出願の明細書の一部と見なされる。
【0031】
例えば、本明細書に記載の1つまたは複数の特徴部を有するパッケージモジュールは、ボール形状または部分ボール形状を有する導電性特徴部(
図2の136)を含むことができる。
【0032】
より具体的な例では、はんだボールのアレイを基板の下側に提供することができ、モールド構造物を基板の下側に提供して、はんだボールを部分的または完全に覆うことができる。薄化プロセスは、はんだボールの所望の露出面を提供して、得られたモジュールを回路基板上に取り付けることを可能にすることができる。
【0033】
別のより具体的な例では、基板の下側にモールド構造物を提供することができ、キャビティのアレイをモールド構造物上に形成することができる。次いで、キャビティ内にはんだボールを提供して、スルーモールド接続を提供することができる。そのような例では、はんだボールの高さは、モールド構造物の高さよりも低くてもよく、ほぼ等しくてもよく、または高くてもよい。いくつかの実施形態では、はんだボールに関連する所望の電気接続性および/または熱伝導性を提供するために、各はんだボールの露出部分の上に追加の導電材料を提供してもよい。
【0034】
別の例では、本明細書に記載の1つまたは複数の特徴部を有するパッケージモジュールは、導電性ポストとして実装された導電性特徴部(
図2の136)を含むことができる。
【0035】
より具体的な例では、銅ポストなどの導電性ポストを基板の下側に実装して、パッケージモジュールの電気接続を提供することができる。そのような導電性ポストは、リフローはんだ付け操作などの取り付け操作中に導電性ポストが溶融しないように、十分に高い溶融温度を有する導電材料から形成されることができる。いくつかの実施形態では、導電性ポストは、基板の下側のモールド構造物の取り付け面と実質的に同一平面上にあるか、または取り付け面に対して凹んだ面を有することができる。いくつかの実施形態では、導電性ポストの面は、はんだ付け可能な材料層によって覆われることができる。いくつかの実施形態では、はんだ付け可能な材料層は、導電性ポストの面がモールド構造物の取り付け面と実質的に同一平面上にある場合、モールド構造物の取り付け面を越えて突出するように実装されることができる。いくつかの実施形態では、はんだ付け可能な材料層は、導電性ポストの面およびモールド構造物の取り付け面によって画定される凹部を部分的または完全に満たすように実装されることができる。
【0036】
いくつかの用途では、両面のパッケージの全体的な厚さを減少させることが望ましいことに留意されたい。このような全体的な厚さの減少は、対応するより薄いモールド構造物の使用を可能にするために、より薄い基板および/または基板の片側または両側に取り付けられたより薄いデバイスを使用することによって達成されることができる。しかしながら、そのようなより薄い両面のパッケージの製造は、パネル形式プロセス中に困難に直面する可能性がある。
【0037】
例えば、基板パネルとその上のモールド層とを含むパネル形式のアセンブリが十分に薄い場合、基板パネルとモールド層との熱膨張係数(CTE)の差は、パネル形式のアセンブリの著しい反りをもたらす可能性がある。そのような反りは、基板パネルのそれぞれの側にモールド層を形成する際に、および/またはさらなる加工のためにパネル形式のアセンブリに熱が加えられる後続のプロセス工程中に、発生する可能性がある。それにもかかわらず、反りにより、パネル形式のアセンブリのさらなる加工(例えば、自動ハンドリング機器を用いて)が不可能または非実用的になる可能性がある。
【0038】
図3A~
図3Eは、パネル形式のアセンブリについて反りがどのように発生し得るかの例を示す。
図3Aは、第1の面および第2の面102、104とユニット110のアレイとを有する基板パネル100の側面図を示す。
図3Aの例では、基板パネル100は、比較的均一な熱膨張係数(CTE)を有することができ、それにより、比較的薄く作られても反りは問題にならない。
【0039】
図3Bは、例示的なデバイス122a、122bを各ユニット110の第1の面102に取り付けることによって得られるアセンブリ200を示す。
図3Bの例では、取り付けられたデバイス(122a、122b)は、アセンブリ200全体にわたってCTEの局所的な変動を提供する可能性がある。しかしながら、そのような局所的なCTEの変動は、デバイス122a、122bの取り付けに関連する1つまたは複数のプロセス工程中に反りを伴ってアセンブリ200全体に影響を与えないことが示されている。
【0040】
図3Cは、デバイス(
図3Bの122a、122b)を封入するように基板パネル100の第1の面102上に形成されているモールド層124から生じるアセンブリ202を示す。
図3Cでは、アセンブリ202は反っていないものとして示されている。しかしながら、モールド層124の厚さが十分に小さい場合、およびモールド層124と基板パネル100とのCTEの差が十分に大きい場合、アセンブリ202の形成後(例えば、冷却プロセス中)および/または後続のプロセス工程中(例えば、熱が加えられたとき)に反りが発生する可能性がある。
【0041】
本明細書で説明するように、
図3Cのアセンブリ202は反る可能性がある。そのような反りの例が
図3Dおよび
図3Eに示されており、異なる反りは、例えば、基板パネル100およびモールド層124の材料に依存する可能性がある。
【0042】
例えば、
図3Dは、
図3Cのアセンブリ202を反った構成で示している。
図3Dでは、反ったアセンブリ202は、モールド層124の一部が面204に係合し、基板パネル100の第2の面104がアセンブリ202のさらなる加工のために凹状に上方を向くように、面204上に配向され配置されるように示されている。しかしながら、反りが十分に激しいため、後続のプロセス工程が不可能か、困難である。
【0043】
別の例では、
図3Eは、
図3Cのアセンブリ202を反った構成で示している。
図3Eでは、反ったアセンブリ202は、モールド層124の端部が面204に係合し、基板パネル100の第2の面104がアセンブリ202のさらなる加工のために凸状に上方を向くように、面204上に配向され配置されるように示されている。しかしながら、反りが十分に激しいため、後続のプロセス工程が不可能か、困難である。
【0044】
図3Dおよび
図3Eの例では、図示のような反りは、例えば、基板パネル100およびモールド層124の機械的特性、CTEおよび厚さ、ならびにアセンブリ202の1つまたは複数の全体的な横方向寸法を含む多くの要因に依存する可能性がある。いくつかの基板パネルは、誘電材料で形成された1つまたは複数の層を有し、そのような誘電体層は、反りに寄与する主な要因を提供する可能性があることに留意されたい。したがって、いくつかの実施形態では、本開示の1つまたは複数の特徴部は、1つまたは複数の誘電体層を有する基板パネルを利用してパッケージモジュールを製造する場合に特に有益である可能性がある。
【0045】
一例として、60mm×186mm~95mm×240mmの横方向寸法および約0.204mmの厚さを有する7層PCB型基板パネルは、約0.320mmのモールド層厚および基板パネルのものと同様の横方向寸法を有するように、基板パネルの第1の面上に転写または圧縮モールドプロセスによって形成されたモールド層を備える。このように構成されると、得られたアセンブリは、成形工程、成形後硬化工程、および任意のリフロー工程の一部またはすべての間で著しく反る可能性がある。
【0046】
いくつかの実装形態では、本開示は、パネル形式のアセンブリの反りが実質的に除去されるか、またはいくつかの許容可能な範囲内にあるように、パネル形式を利用する両面パッケージモジュールの製造をサポートするように構成された方法、アセンブリ、およびシステムに関する。
【0047】
例えば、
図4Aは、第1の面および第2の面102、104との間に厚さdsを有する基板パネル100を含むパネル形式のアセンブリ304の側面図を示す。基板パネル100の第1の面102には、ユニットのアレイ(例えば、
図1Aの110)ごとに1つまたは複数のデバイスが取り付けられている。パネル形式のアセンブリ304は、基板パネル100の第1の面102上に提供され、その上に取り付けられたデバイスを封入し、面302を画定するモールド層300をさらに含むように示されている。
【0048】
図4Aは、いくつかの実施形態では、パネル形式のアセンブリ304のモールド層300が、結果として得られるパッケージモジュールの対応する側の第1のモールド(例えば、
図2の第1のモールド124)の厚さd2よりも大きい選択された厚さd1を提供するように寸法決めされ得ることを示す。いくつかの実施形態では、厚さd1は、例えば、基板パネル100の1つもしくは複数の特性(例えば、材料および/または寸法)およびモールド層300の1つもしくは複数の特性(例えば、材料および/または寸法)に基づいて、アセンブリ304の反りに抵抗するように選択されることができる。選択された厚さd1を有するそのようなモールド層に関する例は、本明細書でより詳細に説明される。
【0049】
図4Bは、モールド層300の面302が平坦面204に実質的に係合し、基板パネル100の第2の面104がパネル形式のアセンブリ304のさらなる加工を可能にするように配向されるように、平坦面204上に配置された
図4Aのパネル形式のアセンブリ304を示す。
図4Aを参照して説明したように、モールド層300の選択された厚さd1により、パネル形式のアセンブリ304は、さらなる加工を可能にするために、実質的に平面のまま、またはある許容可能な範囲内に留まることが可能になる。
【0050】
図4Cは、
図4Bにおいて306として示されている部分の拡大図を示す。
図4Dはまた、
図4Bの同じ部分306の拡大図を示す。
図4Cは、パネル形式のアセンブリ304が実質的に平面のままである例を示しており、それにより、モールド層300の面302は、実質的に同一平面で界面310の面204と係合する。
図4Dは、反りによる任意の偏差が界面310での最大偏差δ以下である例を示し、最大偏差δは、アセンブリ340のさらなる加工に許容可能であると考えられる範囲内にある。
【0051】
図4Dの例では、反りがアセンブリ202の上方の位置に対して凹形状を形成するように示されている
図3Dの例示的なコンテキストにおいて、最大偏差δはアセンブリ304の一方の側端部に生じるように示されている。しかしながら、反りは、最大偏差が側端部にあってもなくてもよい異なる形状をもたらす場合があることが理解されよう。したがって、
図4Dの最大偏差δは一例であり、最大偏差はアセンブリ340の1つまたは複数の他の位置で発生し得ることが理解されよう。
【0052】
図5A~
図5Kは、本明細書に記載の1つまたは複数の特徴部を利用してパッケージモジュールが製造され得る方法の一例を示す。
図5Aでは、基板パネル100をアセンブリ400として提供または形成することができる。いくつかの実施形態では、そのような基板パネル100は、全体の厚さdsを提供するために、プリント回路基板(PCB)材料などの基板材料の複数の層を含むことができる。本明細書で説明するように、基板パネル100は、第1の面および第2の面102、104と、ユニット110のアレイとを含み、アレイ形式である間にそのようなユニットの加工を可能にすることができる。
【0053】
図5Bでは、ユニットごとに基板パネル100の第1の面102に1つまたは複数のデバイス(例えば、122a、122b)を取り付けて、アセンブリ402を形成することができる。いくつかの実施形態では、そのようなデバイスは、例えば、1つまたは複数の半導体ダイおよび/または1つまたは複数の受動回路素子を含むことができる。
【0054】
図5Cでは、基板パネル100の第1の面102上に比較的厚いモールド層300を形成してデバイス122a、122bを封入し、アセンブリ406を得ることができる。
図5Cでは、比較的厚いモールド層300は、厚さd0を有し、面404を画定することができる。いくつかの実施形態では、
図4A~
図4Dの選択された厚さd1よりも、厚さd0を大きくすることができる。
【0055】
図5Dでは、厚いモールド層300を薄くし、
図4A~
図4Dの例と同様の選択された厚さd1を提供して、アセンブリ408を提供することができる。いくつかの実施形態では、そのような薄化プロセスは、面302を得るための研削プロセスを含むことができる。このような薄化プロセスにより、結果として生じる面302および選択された厚さd1は、
図5Cの成形プロセスから生じる面404および厚さd0よりも良好に制御されることができる。
【0056】
図5Eは、
図5Dのアセンブリ408を反転された向き(408’として示される)で示す。そのような向きでは、(ここでは選択された厚さd1に薄くされた)モールド層300の面302を作業面に配置して、基板パネル100の第2の面104でさらなるプロセス工程を実行することができる。
【0057】
図5F~
図5Hは、導電性ポストの例示的なコンテキストにおけるそのようなプロセス工程の様々な段階を示し、そのような導電性ポストに関するさらなる詳細は、本明細書で参照される米国特許出願公開第2022/0319968号明細書に見出すことができる。いくつかの実施形態では、基板パネル100の第2の面104で行われるプロセス工程は、はんだボールなどの他の種類の導電性特徴部を含むことができることが理解されよう。そのようなはんだボールに関するさらなる詳細は、本明細書でも参照されるPCT国際公開第WO2018/067578号に見出すことができる。基板パネル100の第2の面104で行われるプロセス工程は、前述の例以外の導電性特徴部の構成を含み得ることも理解されよう。
【0058】
図5Fでは、複数の導電性ポスト136およびデバイス132を基板パネル100の第2の面104上に実装して、アセンブリ410を得るように示されている。
【0059】
図5Gでは、面414を提供し、各ユニットのデバイス132を封入するために、基板パネル100の第2の面104の上にモールド層412が形成されるように示されている。いくつかの実施形態では、モールド層412はまた、導電性ポストの端部がモールド層412によって覆われても覆われなくてもよいように、導電性ポスト136の一部またはすべてを封入することができる。
図5Gでは、モールド層412はd3の厚さを有するように示されている。
【0060】
図5Hでは、モールド層412を薄くし、例えば研削プロセスを利用して、新しい厚さd4および新しい面418を提供して、アセンブリ420を得ることができる。本明細書に記載されるように、そのような研削プロセスは、成形プロセスよりも良好な厚さおよび面制御を提供することができる。
図5Hでは、導電性ポスト136の端部を露出させて、個片化後に結果として得られるパッケージモジュールの取り付けを可能にするための薄化プロセスが示されている。
【0061】
図5Iは、
図5Hのアセンブリ420を逆向き(
図5Hの向きに関して、420’として示されている)で示す。このような向きでは、モールド層412の面418が作業面上に配置され、基板パネル100の第1の面上のモールド層300をさらに薄くすることができる。
【0062】
ここで、モールド層412は基板パネル100の第2の面(
図5Gおよび
図5Hの104)上に存在するため、基板パネル100の第1の面上のモールド層300のさらなる薄化により、モールド層300の厚さが第2のモールド層412の存在がなければ反りをもたらしたであろう厚さ(例えば、
図4Aのd2)まで減少しても、反りをもたらさないことに留意されたい。
【0063】
図5Jでは、第1のモールド層300を薄くし、例えば研削プロセスを利用して、新しい厚さd2および新しい面422を提供して、アセンブリ424を得ることができる。本明細書に記載されるように、そのような研削プロセスは、成形プロセスよりも良好な厚さおよび面制御を提供することができる。
図5Jでは、第1のモールド層300の厚さ寸法d2は、結果として得られるパッケージモジュールの第1のモールド構造物の最終厚さとすることができる。同様に、第2のモールド層412の厚さ寸法d4は、結果として得られるパッケージモジュールの第2のモールド構造物の最終厚さとすることができる。
【0064】
図5Kでは、
図5Jのアセンブリ424を個片化して、複数のパッケージモジュール500を提供することができる。そのようなモジュールは、基板100の両側にデバイス(例えば、第1の面に122a、122b、第2の面に132)およびそれぞれのモールド構造物(第1の面に300、第2の面に412)が提供された構成を有するように示されている。いくつかの実施形態では、
図500のパッケージモジュール500は、遮蔽層のない完成したパッケージモジュールとすることができる。
【0065】
図5Lは、いくつかの実施形態では、
図5Kのパッケージモジュール500をさらに加工し、外部遮蔽機能を提供することができることを示している。
図2の例を参照して本明細書で説明するように、そのような遮蔽機能は、基板100の第1の面に対応するモジュール500の第1の面、ならびにモジュール500の側面を覆うように実装されたコンフォーマル遮蔽層140を備え付けることができる。
【0066】
図5A~
図5Lを参照すると、パネル形式加工段階中に3つのモールド層の薄化プロセス工程が含まれることに留意されたい。各薄化プロセスが研削プロセスを含むと仮定し、
図5Cおよび
図5Dを参照すると、第1の研削プロセスが利用され、第1のモールド層300の厚さを比較的厚い寸法(d0)から選択された厚さ(d1)まで減少させ、それにより、得られたアセンブリが1つまたは複数の後続のプロセス工程中に反りに耐えることが可能になる。
図5Gおよび
図5Hを参照すると、第2の研削プロセスが利用され、第2のモールド層412の厚さ(d3)を減少させて、第2のモールド層412の所望の厚さ(d4)を提供し、導電性特徴部の端部を露出させる。
図5Iおよび
図5Jを参照すると、第3の研削プロセスが利用され、第1のモールド層300の厚さを、基板パネルの第2の面を加工するために利用される選択された厚さ(d1)から最終厚さ(d2)まで減少させる。基板パネルの第2の面の加工中に選択された厚さd1が利用されない場合、第2の面のそのような加工が第1のモールド層300の最終厚さd2で試みられる場合、反りが発生することに留意されたい。
【0067】
いくつかの実施形態では、様々なモールド層厚さ値(例えば、d0、d1、d2、d3、d4)は、例えば、第1のモールド層および第2のモールド層の所望の最終厚さd2、d4、不必要な厚さ値のない所望の反り抵抗、ならびに薄化プロセスにおける所望の効率に基づくことができる。上記の第2の例に関して、不必要に大きい値のd1は、反りに抵抗することに留意されたい。しかしながら、そのような厚い中間モールド層は、はるかに小さい厚さ値まで薄くされる必要があり、それによって非効率的な製造プロセスをもたらす。
【0068】
第1のモールド層の選択された厚さd1は、基板パネルおよび第1のモールド層の機械的特性、CTEおよび厚さ、ならびに対応するアセンブリの1つまたは複数の全体的な横方向寸法などの要因に依存し得ることにも留意されたい。したがって、基板パネルと第1のモールド層との所与のアセンブリについて、何らかの閾値厚さ値(dthreshold)が決定されることができ(例えば、経験的に)、ここで、選択された厚さd1がdthreshold未満であると(d1<dthreshold)は反りをもたらす可能性があり、d1>dthresholdの構成は、反りまたは許容可能な量の反りをもたらさない可能性が高い。
【0069】
したがって、いくつかの実施形態では、第1のモールド層の様々な厚さは以下のように決定されることができる。第1のモールド層の所望の最終厚さd2は、製造される対応するパッケージモジュールの指定された寸法に基づいて与えられることができる。d2より大きいと仮定される閾値厚さ値dthresholdは、上述した例示的な要因のいくつかまたはすべてに基づいて、シミュレーションまたはそれらのいくつかの組み合わせによって経験的に決定されることができる。次いで、選択された厚さd1は、α×d2となるように実装されることができ、乗数αは、例えば、1.10から2.00、1.15から1.75、または1.20から1.50の範囲内である。次いで、第1のモールド層の第1の厚さd0は、β×d1となるように実装されることができ、乗数βは、例えば、1.02から1.50、1.03から1.30、または1.05から1.20の範囲内である。
【0070】
一例として、本開示の1つまたは複数の特徴部を利用して、大きくパネルが反ることなく複数のパッケージモジュールが製造された。この例では、モジュールの設計により、基板の厚さがds=0.204mm、第1のモールド層の厚さがd2=0.320mmに指定されている。このようなパラメータに基づいて、第1のモールド層の第1の厚さd0=0.440mm、選択された厚さd1=0.400mmが、対応するパネルアセンブリの第2の面を反りなく加工するために利用された。
【0071】
図6は、いくつかの実施形態では、本開示の1つまたは複数の特徴部がモジュールパッケージングシステム700に実装され得ることを示す。そのようなシステムは、それぞれの機能を提供するように構成されたいくつかのシステム、サブシステム、装置などを含むことができる。例えば、パネル基板パネルおよび/またはその上にモールド層を有するパネルアセンブリの取り扱いを可能にするために、パネル取り扱いコンポーネント702を提供することができる。
【0072】
別の例では、アセンブリコンポーネント704は、例えば、基板パネルの片側または両側へのデバイスの取り付け、および基板パネルの第2の面への導電性特徴部の形成のために提供されることができる。いくつかの実施形態では、そのようなアセンブリ機能は、例えば、制御部708と共に操作されるピックアンドプレース装置706によってサポートされることができる。
【0073】
さらに別の例では、本明細書に記載のパネルモールド層の一部またはすべてを形成するためにパネル成形コンポーネント710を提供することができる。いくつかの実施形態では、そのようなパネルモールド層形成コンポーネントは、基板パネルの第1の面に初期パネルモールド層を形成するように(d0の厚さを有するように)、ならびに基板パネルの第2の面に初期パネルモールド層を形成するように(d3の厚さを有するように)構成されることができる。
【0074】
さらに別の例では、基板パネルの第1の面および第2の面上のパネルモールド層の片側または両側に薄化操作を行うために、パネル研削コンポーネント712を提供することができる。いくつかの実施形態では、
図5A~
図5Lを参照して本明細書に記載の3つの例示的な研削操作は、3つの別個の専用研削装置、可変厚さ制御を提供することができる単一の研削装置、またはそれらの何らかの組み合わせによって実行されることができる。
【0075】
さらに別の例では、完成したパネルアセンブリに対して個片化操作を実行するために、個片化コンポーネント714を提供することができる。
【0076】
いくつかの実施形態では、
図6のモジュールパッケージングシステム700の機能コンポーネントの一部またはすべては、1つまたは複数のアルゴリズムを実行するように構成されたコンピュータの制御下で実行されることができ、および/またはそれによって容易にされることができる。
【0077】
文脈が明らかにそうでないことを要求しない限り、明細書および特許請求の範囲を通して、「備える(comprise)」、「備える(comprising)」などの単語は、排他的または網羅的な意味とは対照的に、包括的な意味で解釈されるべきである。すなわち、「を含むが、これに限定されない」という意味である。本明細書で一般的に使用される「結合された」という用語は、直接接続されるか、または1つまたは複数の中間要素によって接続されてもよい2つ以上の要素を指す。さらに、「本明細書」、「上記」、「以下」という単語、および同様の意味の単語は、本出願で使用される場合、本出願全体を指すものとし、本出願の特定の部分を指すものではない。文脈が許す場合、単数または複数を使用する上記の説明における単語は、それぞれ複数または単数を含んでもよい。2つ以上の項目のリストに関連する「または」という単語は、その単語の以下の解釈のすべて、すなわち、リスト内の項目のいずれか、リスト内の項目のすべて、およびリスト内の項目の任意の組み合わせを網羅する。
【0078】
本発明の実施形態の上記の詳細な説明は、網羅的であること、または本発明を上記に開示された正確な形態に限定することを意図するものではない。本発明の具体的な実施形態および実施例は、例示目的で上述されているが、当業者が認識するように、本発明の範囲内で様々な均等な変更が可能である。例えば、プロセスまたはブロックは所与の順序で提示されるが、代替的な実施形態は、異なる順序で工程を有するルーチンを実行してもよく、またはブロックを有するシステムを使用してもよく、いくつかのプロセスまたはブロックは、削除、移動、追加、細分化、結合、および/または修正されてもよい。これらのプロセスまたはブロックの各々は、様々な異なる方法で実装されてもよい。また、プロセスまたはブロックは、直列に実行されるものとして示されている場合があるが、これらのプロセスまたはブロックは、代わりに並列に実行されてもよく、または異なる時間に実行されてもよい。
【0079】
本明細書で提供される本発明の教示は、必ずしも上述のシステムではなく、他のシステムに適用されることができる。上述した様々な実施形態の要素および作用を組み合わせて、さらなる実施形態を提供することができる。
【0080】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、本開示の範囲を限定することは意図していない。実際、本明細書に記載の新規な方法およびシステムは、様々な他の形態で実施してもよい。さらに、本開示の趣旨を逸脱することなく、本明細書に記載の方法およびシステムの形態の様々な省略、置換および変更を行ってもよい。添付の特許請求の範囲およびそれらの均等物は、本開示の範囲および精神に含まれるような形態または修正を包含することを意図している。
【外国語明細書】