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特開2024-10099発毛を刺激するための組成物および方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024010099
(43)【公開日】2024-01-23
(54)【発明の名称】発毛を刺激するための組成物および方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 45/00 20060101AFI20240116BHJP
   A61K 38/19 20060101ALI20240116BHJP
   A61K 9/08 20060101ALI20240116BHJP
   A61K 47/36 20060101ALI20240116BHJP
   A61P 17/14 20060101ALI20240116BHJP
   C07K 14/52 20060101ALN20240116BHJP
【FI】
A61K45/00 ZNA
A61K38/19
A61K9/08
A61K47/36
A61P17/14
C07K14/52
【審査請求】未請求
【請求項の数】21
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023183239
(22)【出願日】2023-10-25
(62)【分割の表示】P 2022551752の分割
【原出願日】2021-02-25
(31)【優先権主張番号】62/981,480
(32)【優先日】2020-02-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】522339178
【氏名又は名称】アンプリフィカ・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100122644
【弁理士】
【氏名又は名称】寺地 拓己
(72)【発明者】
【氏名】ローゼン,デビッド・ケイ
(72)【発明者】
【氏名】ラスマン,ウィリアム
(57)【要約】      (修正有)
【課題】発毛を刺激するための組成物を提供する。
【解決手段】脱毛の処置を必要とする患者に発毛用組成物を投与するための方法において使用するための組成物であって、前記方法が患者の皮膚の真皮層中に組成物を注射することを含み、前記組成物が約0.1重量%~約0.5重量%の濃度でヒアルロン酸を含む、前記組成物である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
脱毛の処置を必要とする患者に発毛用組成物を投与するための方法において使用するための組成物であって、前記方法が患者の皮膚の真皮層中に組成物を注射することを含み、前記組成物が約0.1重量%~約0.5重量%の濃度でヒアルロン酸を含む、前記組成物。
【請求項2】
該ヒアルロン酸が、約4,000Da~10,000Daの範囲、または約20KDa~1350KDaの範囲の平均分子量を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
ヒアルロン酸が架橋されており、約20%以上の架橋ヒアルロン酸密度を有してもよい、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
組成物が針を介して注射され、針は注射の前に約400ミクロン~約2mm皮膚に挿入される、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
針がマイクロニードルである、請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
さらにCD44結合リガンドを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
CD44結合リガンドがオステオポンチンである、請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
脱毛の処置を必要とする患者に発毛用組成物を投与するための方法において使用するための組成物であって、前記方法が患者の皮膚の真皮層中に組成物を注射することを含み、前記組成物が約0.4重量%~約0.6重量%の濃度でヒアルロン酸を含む、前記組成物。
【請求項9】
該ヒアルロン酸が、約4,000Da~10,000Daの範囲、または約20KDa~1350KDaの範囲の平均分子量を有する、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
ヒアルロン酸が架橋されており、約20%以上の架橋ヒアルロン酸密度を有してもよい、請求項8に記載の組成物。
【請求項11】
組成物が針を介して注射され、針は注射の前に約400ミクロン~約2mm皮膚に挿入される、請求項8に記載の組成物。
【請求項12】
針がマイクロニードルである、請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
さらにCD44結合リガンドを含む、請求項8に記載の組成物。
【請求項14】
CD44結合リガンドがオステオポンチンである、請求項13に記載の組成物。
【請求項15】
脱毛の処置を必要とする患者に発毛用組成物を投与するための方法において使用するための組成物であって、前記方法が患者の皮膚の真皮層中に組成物を注射することを含み、前記組成物が約0.6重量%~約0.8重量%の濃度でヒアルロン酸を含む、前記組成物。
【請求項16】
該ヒアルロン酸が、約4,000Da~10,000Daの範囲、または約20KDa~1350KDaの範囲の平均分子量を有する、請求項15に記載の組成物。
【請求項17】
ヒアルロン酸が架橋されており、約20%以上の架橋ヒアルロン酸密度を有してもよい、請求項15に記載の組成物。
【請求項18】
組成物が針を介して注射され、針は注射の前に約400ミクロン~約2mm皮膚に挿入される、請求項15に記載の組成物。
【請求項19】
針がマイクロニードルである、請求項18に記載の組成物。
【請求項20】
さらにCD44結合リガンドを含む、請求項15に記載の組成物。
【請求項21】
CD44結合リガンドがオステオポンチンである、請求項20に記載の組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
[0002] 本出願は、2020年2月25日に出願された米国仮出願第62/981,480号に対する優先権を主張し、それは、参照によりそのまま本明細書に援用される。
【0002】
[0003] 本発明は、一般に発毛を刺激するための組成物および方法に関する。
【背景技術】
【0003】
[0004] 脱毛は、しばしばそれに悩む個人に対して負の社会的および心理的影響を有する。遺伝学、ホルモン、環境曝露、薬物、心理的ストレスおよび栄養を含む多くの要因が、脱毛に寄与すると信じられている。1つの既知の処置は、植毛であり、それは、麻酔を必要とし、費用がかかり、時間がかかり、時には痛みを伴う。他のアプローチは、マッサージおよび鍼治療を含むが、これらは、有効であることが示されていない。ホルモンおよび他の薬物が、脱毛を処置するために使用されてきたが、これらの処置は、しばしば望ましくない副作用、例えば求められていない領域における発毛を引き起こす。従って、発毛を刺激するための有効な療法に関する必要性が、存在する。
【発明の概要】
【0004】
[0005] 一態様において、発毛を刺激するための組成物は、オステオポンチンおよびヒアルロン酸を含む。ヒアルロン酸は、約20KDa~1350KDaの範囲の平均分子量を有し得る。ヒアルロン酸は、架橋されていることができ、ある態様において、約20%以上の架橋密度を有し得る。ある態様において、ヒアルロン酸は、25mcg/mL以上または約25mcg/mL~約100mcg/mLの濃度で存在する。ある態様において、組成物は、セルグリシン、コンドロイチン硫酸、フィブリン、IGFBP4およびGFP10の1つ以上を含むこともでき、特にセルグリシン、コンドロイチン硫酸およびフィブリンの1つ以上を含み得る。ある態様において、組成物は、例えば高分子量ポリ(スチレン-4-スルホネート)(PSS)、ゴシポール、金チオリンゴ酸ナトリウム、フェノプロフェン、グリチルリチン酸(glycerrhizic acid)、脂肪酸、植物由来化合物、ヘパリンおよびO-硫酸化HA(sHA)またはそれらの組み合わせから選択されるヒアルロニダーゼ阻害剤を含み得る。
【0005】
[0006] 別の態様において、発毛を刺激するための組成物は、ヒアルロン酸ならびにセルグリシン、コンドロイチン硫酸、フィブリン、IGFBP4およびGFP10の1つ以上を含む。特に、組成物は、セルグリシン、コンドロイチン硫酸およびフィブリンの1つ以上を含み得る。ヒアルロン酸は、約20KDa~1350KDaの範囲の平均分子量を有し得る。ヒアルロン酸は、架橋されていることができ、ある態様において、約20%以上の架橋密度を有し得る。ある態様において、ヒアルロン酸は、25mcg/mL以上または約25mcg/mL~約100mcg/mLの濃度で存在する。ある態様において、組成物は、オステオポンチンも含み得る。ある態様において、組成物は、例えば高分子量ポリ(スチレン-4-スルホネート)(PSS)、ゴシポール、金チオリンゴ酸ナトリウム、フェノプロフェン、グリチルリチン酸(glycerrhizic acid)、脂肪酸、植物由来化合物、ヘパリンおよびO-硫酸化HA(sHA)またはそれらの組み合わせから選択されるヒアルロニダーゼ阻害剤も含み得る。
【0006】
[0007] 一態様において、それを必要とする患者の皮膚において発毛を刺激する方法は、ヒアルロン酸およびCD44結合リガンドを含む組成物を患者の皮膚に投与することを含む。ある態様において、投与することは、皮膚の表面に組成物を適用することを含み、
一方で他の態様において、投与することは、皮膚の真皮層中に組成物を注射することを含む。組成物は、皮膚中に約400ミクロン~約2mmの深さで注射されることができる。ある態様において、組成物は、約400注射/cm皮膚~約650注射/cm皮膚の量で複数の注射で投与される。ある態様において、針は、マイクロニードルである。ある態様において、組成物は、リポソーム、例えば、水素添加リン脂質を含むリポソームに包まれていることができる。
【0007】
[0008] ある態様において、発毛を刺激する方法は、さらに皮膚にイオン導入法を適用することを含む。
[0009] ある態様において、発毛を刺激する方法は、さらに皮膚にエレクトロポレーションを適用することを含む。
【0008】
[0010] ある態様において、発毛を刺激する方法は、さらに皮膚にレーザーアブレーションを適用することを含む。
[0011] ある態様において、発毛を刺激する方法は、さらに皮膚に高周波熱アブレーションを適用することを含む。
【0009】
[0012] ある態様において、発毛を刺激する方法は、さらに皮膚にマイクロニードルデバイスを適用することを含む。
[0013] 一態様において、脱毛に関する処置を必要とする患者に発毛のための組成物を投与する方法は、患者の皮膚中に組成物を注射することを含み、ここで、組成物は、ヒアルロン酸およびCD44結合リガンドを含む。組成物は、針を介して注射されることができ、例えばここで、針は、注射の前に皮膚中に400ミクロン~約2mm挿入される。ある態様において、針は、マイクロニードルである。ある態様において、組成物は、リポソーム、例えば水素添加リン脂質を含むリポソームに包まれていることができる。
【0010】
[0014] 一態様において、発毛を刺激するための組成物は、オステオポンチン、ヒアルロン酸、セルグリシン、コンドロイチン硫酸、フィブリン、IGFBP4およびGFP10の2つ以上を含む。
【0011】
[0015] ある態様において、約1mcg/mL~約250mcg/mLの濃度のヒアルロン酸を含む発毛を刺激するための組成物。ヒアルロン酸は、例えば約4,000Da~10,000Daの範囲、約10,000Da~約100,000Daの範囲、約15kDa~約50kDaの範囲、約75kDa~約350kDaの範囲または約20kDa~1350kDaの範囲の平均分子量を有し得る。ある態様において、ヒアルロン酸は、約950kDaより大きい平均分子量を有する。
【0012】
[0016] 組成物のある態様において、ヒアルロン酸は、架橋されている。例えば、ヒアルロン酸は、約20%以上の架橋密度を有し得る。
[0017] 組成物のある態様において、ヒアルロン酸は、約25mcg/mL~約250mcg/mL、約25mcg/mL~約100mcg/mL、約100mcg/mL~約250mcg/mLまたは約100ug/mL以下の濃度で存在する。
【0013】
[0018] ある態様において、約250mcg/mL以下の濃度のヒアルロン酸を含む発毛を刺激するための組成物は、さらにオステオポンチン、ヒアルロン酸、セルグリシン、コンドロイチン硫酸、フィブリン、IGFBP4およびGFP10の1つ以上を含む。
【0014】
[0019] 本発明のある態様において、それを必要とする患者の皮膚において発毛を刺激する方法は、約1mcg/mL~約250mcg/mLの濃度のヒアルロン酸を含む組成物を患者の皮膚に投与することを含む。そのような方法において、投与することは、皮膚
の真皮層中に組成物を、例えば皮膚中に約400ミクロン~約2mmの深さで注射することを含み得る。他のそのような方法において、投与することは、約400注射/cm皮膚~約650注射/cm皮膚の量で複数の注射を注射することを含み得る。ある態様において、方法は、さらにさらなる工程、例えば皮膚にイオン導入法を適用すること、皮膚にエレクトロポレーションを適用すること、皮膚にレーザーアブレーションを適用すること、皮膚に高周波熱アブレーションを適用することおよび/または皮膚にマイクロニードルデバイスを適用することを含む。ある態様において、組成物は、さらにCD44結合リガンド、例えばオステオポンチンを含む。
【0015】
[0020] 本発明のある態様において、脱毛に関する処置を必要とする患者に発毛のための組成物を投与する方法は、患者の皮膚中に組成物を注射することを含み、ここで、組成物は、約1mcg/mL~約250mcg/mLの濃度のヒアルロン酸を含む。ある態様において、組成物は、針を介して注射され、例えばここで、針は、注射の前に皮膚中に400ミクロン~約2mm挿入される。ある態様において、針は、マイクロニードルである。ある態様において、組成物は、さらにCD44結合リガンド、例えばオステオポンチンを含む。
【0016】
[0021] 発毛を刺激するための組成物および方法の態様の以下の詳細な記載は、添付された図面と合わせて読まれた場合によりよく理解されるであろう。しかし、本発明は示された正確な配置に限定されないことは、理解されるべきである。
【0017】
[0022] 図面において:
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】[0023] 図1は、オステオポンチン配列およびドメインを図説する。配列番号1は、オステオポンチンのエキソン4のアミノ酸を表し;配列番号2は、オステオポンチンのエキソン5のアミノ酸残基を表し;配列番号3は、オステオポンチンのインテグリン結合ドメイン#2(アミノ酸残基162~168)を表す。
図2】[0024] 図2は、オステオポンチンドメインおよび構造を図説し;配列番号4は、オステオポンチンのインテグリン結合部位を表し;配列番号5は、オステオポンチンのインテグリン結合部位を表す。
図3】[0025] 図3は、オステオポンチンドメインおよび構造を図説する。配列番号6は、オステオポンチンのアミノ酸残基17~314を表す。
図4】[0026] 図4は、オステオポンチン配列およびドメインを図説する。配列番号3は、オステオポンチンのインテグリン結合ドメイン#2(アミノ酸残基162~168)を表し;配列番号7は、オステオポンチンのカルシウム結合ドメイン(アミノ酸残基216~228)を表し;配列番号8は、シグナルペプチド(アミノ酸残基1~16)を含むオステオポンチンの配列を表す。
図5】[0027] 図5は、対照溶液ならびに低分子量ヒアルロン酸の25、50および100mcg/mL溶液を注射した18日後のマウスを示す。
図6】[0028] 図6は、対照溶液ならびに低分子量ヒアルロン酸の25、50および100mcg/mL溶液を注射した18日後のマウスを示す。
図7】[0029] 図7は、対照溶液ならびに高分子量ヒアルロン酸の25、50および100mcg/mL溶液を注射した18日後のマウスを示す。
図8】[0030] 図8は、対照溶液ならびに高分子量ヒアルロン酸の25、50および100mcg/mL溶液を注射した18日後のマウスを示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[0031] 本発明は、発毛を刺激するために有用な方法および組成物を提供する。
[0032] I.組成物
[0033] ある態様において、発毛刺激組成物は、CD44に関する天然に存在するリガンドまたはその断片もしくは誘導体を含む。
【0020】
[0034] ある態様において、CD44に関する天然に存在するリガンドは、オステオポンチン(OPN、SPP1)、セルグリシン(SRGN)、コンドロイチン硫酸、コラーゲン、フィブロネクチン、フィブリンまたはそのCD44結合フラグメント、イソ型もしくは誘導体の1つ以上である。
【0021】
[0035] CD44に関する天然に存在するリガンドのCD44結合フラグメント、イソ型または誘導体は、CD44に結合し、オステオポンチン、セルグリシン、コンドロイチン硫酸、コラーゲン、フィブロネクチンおよび/またはフィブリンのCD44結合ドメインに基づいて生成された合成ペプチドを含む。
【0022】
[0036] ある態様において、発毛刺激組成物は、ヒアルロン酸を含む。
[0037] ある態様において、発毛刺激組成物は、CD44に関する1種類以上の天然に存在するリガンドまたはそのフラグメントもしくは誘導体およびヒアルロン酸を含む。
【0023】
[0038] ある態様において、発毛刺激組成物は、ヒアルロン酸、オステオポンチン、セルグリシン、コンドロイチン硫酸、コラーゲン、フィブロネクチン、フィブリンおよびタンパク質分解的または合成的に生成されたCD44結合フラグメント、イソ型またはそれらの誘導体の2つ以上の組み合わせを含む。ある態様において、発毛組成物は、ヒアルロン酸、オステオポンチン、セルグリシン、コンドロイチン硫酸、コラーゲン、フィブロネクチン、フィブリンおよびCD44に結合するタンパク質分解的または合成的に生成されたそれらのフラグメント、イソ型または誘導体の3つ以上を含む。上記のいずれも、ヒアルロニダーゼ阻害剤および/または1種類以上の他の構成要素も含むことができる。
【0024】
[0039] 様々な非限定的な態様は、以下の表に記載される組成物を含み、ここで、“X”は、構成要素が本発明の態様に含まれることを示す:
【0025】
【表1-1】
【0026】
【表1-2】
【0027】
【表1-3】
【0028】
[0040] ある態様において、発毛を刺激するための組成物は、CD44の1種類以上のリガンドを含み得る。そのようなリガンドは、オステオポンチンを含み得る。本発明の範囲に含まれる他のリガンドは、セルグリシン、コンドロイチン硫酸(例えば、コンドロイチン4-硫酸)、コラーゲン、フィブロネクチン、フィブリン、インスリン増殖因子結合タンパク質(IGFBP)(例えばIGFBP-1、IGFBP-2、IGFBP-3、IGFBP4、IGFBP-5およびIGFBP-6)、緑色蛍光タンパク質およびヒアルロン酸を含む。
【0029】
[0041] ある態様において、組成物は、CD44のリガンドのフラグメント、イソ型または誘導体を含むことができ、ここで、そのようなフラグメント、イソ型または誘導体は、CD44の対応するリガンドと少なくとも95%の同一性、少なくとも90%の同一性、少なくとも85%の同一性、少なくとも80%の同一性、少なくとも75%の同一性、少なくとも70%の同一性、少なくとも65%の同一性または少なくとも60%の同一性を有する。
【0030】
[0042] ある態様において、組成物は、約0.01重量%以上のCD44結合リガンド、約0.025重量%以上のCD44結合リガンド、約0.050重量%以上のCD44結合リガンド、約0.075重量%以上のCD44結合リガンド、約0.1重量%以上のCD44結合リガンド、約0.25重量%以上のCD44結合リガンド、約0.5重量%以上のCD44結合リガンド、約0.75重量%以上のCD44結合リガンド、約1重量%以上のCD44結合リガンド、約2.5重量%以上のCD44結合リガンド、約5重量
%以上のCD44結合リガンド、約7.5重量%以上のCD44結合リガンドまたは約10重量%以上のCD44結合リガンドを含む。ある態様において、組成物は、約0.01重量%~約0.025重量%のCD44結合リガンド、約0.025重量%~約0.05重量%のCD44結合リガンド、約0.025重量%~約0.075重量%のCD44結合リガンド、約0.025重量%~約0.1重量%のCD44結合リガンド、約0.01重量%~約0.1重量%のCD44結合リガンド、約0.05重量%~約0.075重量%のCD44結合リガンド、約0.05重量%~約0.1重量%のCD44結合リガンド、約0.075重量%~約0.1重量%のCD44結合リガンド、約0.1重量%~約0.2重量%のCD44結合リガンド、約0.1重量%~約0.5重量%のCD44結合リガンド、約0.2重量%~約0.4重量%のCD44結合リガンド、約0.5重量%~約1重量%のCD44結合リガンド、約0.4重量%~約0.6重量%のCD44結合リガンド、約0.6~約0.8重量%のCD44結合リガンド、約0.8重量%~約1重量%のCD44結合リガンド、約1重量%~約2重量%のCD44結合リガンド、約1重量%~約5重量%のCD44結合リガンド、約2重量%~約4重量%のCD44結合リガンド、約5重量%~約10重量%のCD44結合リガンド、約4重量%~約6重量%のCD44結合リガンド、約6重量%~約8%のCD44結合リガンドまたは約8重量%~約10重量%のCD44結合リガンドを含む。
【0031】
[0043] 1.オステオポンチン
[0044] オステオポンチンは、CD44に関する天然のリガンドである細胞外シグナル伝達タンパク質である。図1~4は、オステオポンチンの配列およびドメイン構造を記載する。理論に束縛されるものではないが、オステオポンチンは、CD44をタンパク質分解的に切断し、結果としてCD44細胞内ドメイン(ICD)の細胞内放出をもたらすことによってCD44活性化を誘導し得ると信じられている。次いで、CD44-ICDは、自由に核に入り、遺伝子発現を調節する。オステオポンチンは、参照により本明細書にそのまま援用される国際公開第2018175630号において論じられている。
【0032】
[0045] ある態様において、発毛を刺激するために有用な組成物は、オステオポンチンまたはそのCD44結合フラグメント、イソ型もしくは誘導体を含む。ある態様において、オステオポンチンのCD44結合フラグメント、イソ型または誘導体は、天然に存在する(例えば完全長)オステオポンチンタンパク質のタンパク質分解的切断によって生成されるペプチドを含む。ある態様において、オステオポンチンのCD44結合フラグメント、イソ型または誘導体は、オステオポンチンの残基290~305、オステオポンチンの残基291~304を含み、オステオポンチンの残基292~303を含み、オステオポンチンの残基293~302を含み、オステオポンチンの残基294~301を含み、またはオステオポンチンの残基295~300を含む。ある態様において、オステオポンチンのCD44結合フラグメント、イソ型または誘導体は、配列番号2を含む。ある態様において、オステオポンチンのCD44結合フラグメント、イソ型または誘導体は、配列番号3を含む。
【0033】
[0046] ある態様において、組成物は、約0.01重量%以上のオステオポンチン、約0.025重量%以上のオステオポンチンもしくはそのCD44結合フラグメント、イソ型もしくは誘導体、約0.050重量%以上のオステオポンチンもしくはそのCD44結合フラグメント、イソ型もしくは誘導体、約0.075重量%以上のオステオポンチンもしくはそのCD44結合フラグメント、イソ型もしくは誘導体、約0.1重量%以上のオステオポンチンもしくはそのCD44結合フラグメント、イソ型もしくは誘導体、約0.25重量%以上のオステオポンチンもしくはそのCD44結合フラグメント、イソ型もしくは誘導体、約0.5重量%以上のオステオポンチンもしくはそのCD44結合フラグメント、イソ型もしくは誘導体、約0.75重量%以上のオステオポンチンもしくはそのCD44結合フラグメント、イソ型もしくは誘導体、約1重量%以上のオステオポンチンも
しくはそのCD44結合フラグメント、イソ型もしくは誘導体、約2.5重量%以上のオステオポンチンもしくはそのCD44結合フラグメント、イソ型もしくは誘導体、約5重量%以上のオステオポンチンもしくはそのCD44結合フラグメント、イソ型もしくは誘導体、約7.5重量%以上のオステオポンチンもしくはそのCD44結合フラグメント、イソ型もしくは誘導体または約10重量%以上のオステオポンチンもしくはそのCD44結合フラグメント、イソ型もしくは誘導体を含む。ある態様において、組成物は、約0.01重量%~約0.025重量%のオステオポンチンもしくはそのCD44結合フラグメント、イソ型もしくは誘導体、約0.025重量%~約0.05重量%のオステオポンチンもしくはそのCD44結合フラグメント、イソ型もしくは誘導体、約0.025重量%~約0.075重量%のオステオポンチンもしくはそのCD44結合フラグメント、イソ型もしくは誘導体、約0.025重量%~約0.1重量%のオステオポンチンもしくはそのCD44結合フラグメント、イソ型もしくは誘導体、約0.01重量%~約0.1重量%のオステオポンチンもしくはそのCD44結合フラグメント、イソ型もしくは誘導体、約0.05重量%~約0.075重量%のオステオポンチンもしくはそのCD44結合フラグメント、イソ型もしくは誘導体、約0.05重量%~約0.1重量%のオステオポンチンもしくはそのCD44結合フラグメント、イソ型もしくは誘導体、約0.075重量%~約0.1重量%のオステオポンチンもしくはそのCD44結合フラグメント、イソ型もしくは誘導体、約0.1重量%~約0.2重量%のオステオポンチンもしくはそのCD44結合フラグメント、イソ型もしくは誘導体、約0.1重量%~約0.5重量%のオステオポンチンもしくはそのCD44結合フラグメント、イソ型もしくは誘導体、約0.2重量%~約0.4重量%のオステオポンチンもしくはそのCD44結合フラグメント、イソ型もしくは誘導体、約0.5重量%~約1重量%のオステオポンチンもしくはそのCD44結合フラグメント、イソ型もしくは誘導体、約0.4重量%~約0.6重量%のオステオポンチンもしくはそのCD44結合フラグメント、イソ型もしくは誘導体、約0.6重量%~約0.8重量%のオステオポンチンもしくはそのCD44結合フラグメント、イソ型もしくは誘導体、約0.8重量%~約1重量%のオステオポンチンもしくはそのCD44結合フラグメント、イソ型もしくは誘導体、約1重量%~約2重量%のオステオポンチンもしくはそのCD44結合フラグメント、イソ型もしくは誘導体、約1重量%~約5重量%のオステオポンチンもしくはそのCD44結合フラグメント、イソ型もしくは誘導体、約2重量%~約4重量%のオステオポンチンもしくはそのCD44結合フラグメント、イソ型もしくは誘導体、約5重量%~約10重量%のオステオポンチンもしくはそのCD44結合フラグメント、イソ型もしくは誘導体、約4重量%~約6重量%のオステオポンチンもしくはそのCD44結合フラグメント、イソ型もしくは誘導体、約6重量%~約8重量%のオステオポンチンもしくはそのCD44結合フラグメント、イソ型もしくは誘導体または約8重量%~約10重量%のオステオポンチンもしくはそのCD44結合フラグメント、イソ型もしくは誘導体を含む。
【0034】
[0047] 2.CD44に関する他のリガンド
[0048] ある態様において、発毛を刺激するために有用な組成物は、オステオポンチン以外に、またはオステオポンチンに加えて、CD44に関する1種類以上のリガンドを含む。そのようなリガンドは、セルグリシン、コンドロイチン硫酸(例えばコンドロイチン4-硫酸)、コラーゲン、フィブロネクチン、フィブリン、インスリン増殖因子結合タンパク質(IGFBP)(例えばIGFBP-1、IGFBP-2、IGFBP-3、IGFBP4、IGFBP-5およびIGFBP-6)および緑色蛍光タンパク質(例えばGFP10)を含む。CD44に関する別のリガンドは、ヒアルロン酸であり、以下でさらに論じられる。ある態様において、組成物は、IGFBP4およびGFP10を含む。
【0035】
[0049] 理論に束縛されるものではないが、これらの構成要素の各々は、CD44に結合するリガンドの役目を果たし得ると信じられる。ある態様において、発毛を刺激するために有用な組成物は、CD44に結合するリガンドを含む。ある態様において、発毛を刺
激するために有用な組成物は、CD44に結合する2種類以上(例えば3種類または4種類)のリガンドの組み合わせを含む。
【0036】
[0050] a.セルグリシン
[0051] ある態様において、組成物は、約0.01重量%以上のセルグリシン、約0.025重量%以上のセルグリシン、約0.050重量%以上のセルグリシン、約0.075重量%以上のセルグリシン、約0.1重量%以上のセルグリシン、約0.25重量%以上のセルグリシン、約0.5重量%以上のセルグリシン、約0.75重量%以上のセルグリシン、約1重量%以上のセルグリシン、約2.5重量%以上のセルグリシン、約5重量%以上のセルグリシン、約7.5重量%以上のセルグリシンまたは約10重量%以上のセルグリシンを含む。ある態様において、組成物は、約0.01重量%~約0.025重量%のセルグリシン、約0.025重量%~約0.05重量%のセルグリシン、約0.025重量%~約0.075重量%のセルグリシン、約0.025重量%~約0.1重量%のセルグリシン、約0.01重量%~約0.1重量%のセルグリシン、約0.05重量%~約0.075重量%のセルグリシン、約0.05重量%~約0.1重量%のセルグリシン、約0.075重量%~約0.1重量%のセルグリシン、約0.1重量%~約0.2重量%のセルグリシン、約0.1重量%~約0.5重量%のセルグリシン、約0.2重量%~約0.4重量%のセルグリシン、約0.5重量%~約1重量%のセルグリシン、約0.4重量%~約0.6重量%のセルグリシン、約0.6重量%~約0.8重量%のセルグリシン、約0.8重量%~約1重量%のセルグリシン、約1重量%~約2重量%のセルグリシン、約1重量%~約5重量%のセルグリシン、約2重量%~約4重量%のセルグリシン、約5重量%~約10重量%のセルグリシン、約4重量%~約6重量%のセルグリシン、約6重量%~約8重量%のセルグリシンまたは約8重量%~約10重量%のセルグリシンを含む。
【0037】
[0052] b.コンドロイチン
[0053] ある態様において、組成物は、コンドロイチンまたはその塩、例えばコンドロイチン硫酸を含む。ある態様において、組成物は、約0.01重量%以上のコンドロイチンもしくはその塩、約0.025重量%以上のコンドロイチンもしくはその塩、約0.050重量%以上のコンドロイチンもしくはその塩、約0.075重量%以上のコンドロイチンもしくはその塩、約0.1重量%以上のコンドロイチンもしくはその塩、約0.25重量%以上のコンドロイチンもしくはその塩、約0.5重量%以上のコンドロイチンもしくはその塩、約0.75重量%以上のコンドロイチンもしくはその塩、約1重量%以上のコンドロイチンもしくはその塩、約2.5重量%以上のコンドロイチンもしくはその塩、約5重量%以上のコンドロイチンもしくはその塩、約7.5重量%以上のコンドロイチンもしくはその塩または約10重量%以上のコンドロイチンもしくはその塩を含む。ある態様において、組成物は、約0.01重量%~約0.025重量%のコンドロイチンもしくはその塩、約0.025重量%~約0.05重量%のコンドロイチンもしくはその塩、約0.025重量%~約0.075重量%のコンドロイチンもしくはその塩、約0.025重量%~約0.1重量%のコンドロイチンもしくはその塩、約0.01重量%~約0.1重量%のコンドロイチンもしくはその塩、約0.05重量%~約0.075重量%のコンドロイチンもしくはその塩、約0.05重量%~約0.1重量%のコンドロイチンもしくはその塩、約0.075重量%~約0.1重量%のコンドロイチンもしくはその塩、約0.1重量%~約0.2重量%のコンドロイチンもしくはその塩、約0.1重量%~約0.5重量%のコンドロイチンもしくはその塩、約0.2重量%~約0.4重量%のコンドロイチンもしくはその塩、約0.5重量%~約1重量%のコンドロイチンもしくはその塩、約0.4重量%~約0.6重量%のコンドロイチンもしくはその塩、約0.6重量%~約0.8重量%のコンドロイチンもしくはその塩、約0.8重量%~約1重量%のコンドロイチンもしくはその塩、約1重量%~約2重量%のコンドロイチンもしくはその塩、約1重量%~約5重量%のコンドロイチンもしくはその塩、約2重量%~約4重量%のコンド
ロイチンもしくはその塩、約5重量%~約10重量%のコンドロイチンもしくはその塩、約4重量%~約6重量%のコンドロイチンもしくはその塩、約6重量%~約8重量%のコンドロイチンもしくはその塩または約8重量%~約10重量%のコンドロイチンもしくはその塩を含む。
【0038】
[0054] c.フィブリン
[0055] ある態様において、組成物は、約0.01重量%以上のフィブリン、約0.025重量%以上のフィブリン、約0.050重量%以上のフィブリン、約0.075重量%以上のフィブリン、約0.1重量%以上のフィブリン、約0.25重量%以上のフィブリン、約0.5重量%以上のフィブリン、約0.75重量%以上のフィブリン、約1重量%以上のフィブリン、約2.5重量%以上のフィブリン、約5重量%以上のフィブリン、約7.5重量%以上のフィブリンまたは約10重量%以上のフィブリンを含む。ある態様において、組成物は、約0.01重量%~約0.025重量%のフィブリン、約0.025重量%~約0.05重量%のフィブリン、約0.025重量%~約0.075重量%のフィブリン、約0.025重量%~約0.1重量%のフィブリン、約0.01重量%~約0.1重量%のフィブリン、約0.05重量%~約0.075重量%のフィブリン、約0.05重量%~約0.1重量%のフィブリン、約0.075重量%~約0.1重量%のフィブリン、約0.1重量%~約0.2重量%のフィブリン、約0.1重量%~約0.5重量%のフィブリン、約0.2重量%~約0.4重量%のフィブリン、約0.5重量%~約1重量%のフィブリン、約0.4重量%~約0.6重量%のフィブリン、約0.6重量%~約0.8重量%のフィブリン、約0.8重量%~約1重量%のフィブリン、約1重量%~約2重量%のフィブリン、約1重量%~約5重量%のフィブリン、約2重量%~約4重量%のフィブリン、約5重量%~約10重量%のフィブリン、約4重量%~約6重量%のフィブリン、約6重量%~約8重量%のフィブリン、または約8重量%~約10重量%のフィブリンを含む。
【0039】
[0056] d.コラーゲン
[0057] ある態様において、組成物は、約0.01重量%以上のコラーゲン、約0.025重量%以上のコラーゲン、約0.050重量%以上のコラーゲン、約0.075重量%以上のコラーゲン、約0.1重量%以上のコラーゲン、約0.25重量%以上のコラーゲン、約0.5重量%以上のコラーゲン、約0.75重量%以上のコラーゲン、約1重量%以上のコラーゲン、約2.5重量%以上のコラーゲン、約5重量%以上のコラーゲン、約7.5重量%以上のコラーゲンまたは約10重量%以上のコラーゲンを含む。ある態様において、組成物は、約0.01重量%~約0.025重量%のコラーゲン、約0.025重量%~約0.05重量%のコラーゲン、約0.025重量%~約0.075重量%のコラーゲン、約0.025重量%~約0.1重量%のコラーゲン、約0.01重量%~約0.1重量%のコラーゲン、約0.05重量%~約0.075重量%のコラーゲン、約0.05重量%~約0.1重量%のコラーゲン、約0.075重量%~約0.1重量%のコラーゲン、約0.1重量%~約0.2重量%のコラーゲン、約0.1重量%~約0.5重量%のコラーゲン、約0.2重量%~約0.4重量%のコラーゲン、約0.5重量%~約1重量%のコラーゲン、約0.4重量%~約0.6重量%のコラーゲン、約0.6重量%~約0.8重量%のコラーゲン、約0.8重量%~約1重量%のコラーゲン、約1重量%~約2重量%のコラーゲン、約1重量%~約5重量%のコラーゲン、約2重量%~約4重量%のコラーゲン、約5重量%~約10重量%のコラーゲン、約4重量%~約6重量%のコラーゲン、約6重量%~約8重量%のコラーゲンまたは約8重量%~約10重量%のコラーゲンを含む。
【0040】
[0058] e.フィブロネクチン
[0059] ある態様において、組成物は、約0.01重量%以上のフィブロネクチン、約0.025重量%以上のフィブロネクチン、約0.050重量%以上のフィブロネクチン
、約0.075重量%以上のフィブロネクチン、約0.1重量%以上のフィブロネクチン、約0.25重量%以上のフィブロネクチン、約0.5重量%以上のフィブロネクチン、約0.75重量%以上のフィブロネクチン、約1重量%以上のフィブロネクチン、約2.5重量%以上のフィブロネクチン、約5重量%以上のフィブロネクチン、約7.5重量%以上のフィブロネクチンまたは約10重量%以上のフィブロネクチンを含む。ある態様において、組成物は、約0.01重量%~約0.025重量%のフィブロネクチン、約0.025重量%~約0.05重量%のフィブロネクチン、約0.025重量%~約0.075重量%のフィブロネクチン、約0.025重量%~約0.1重量%のフィブロネクチン、約0.01重量%~約0.1重量%のフィブロネクチン、約0.05重量%~約0.075重量%のフィブロネクチン、約0.05重量%~約0.1重量%のフィブロネクチン、約0.075重量%~約0.1重量%のフィブロネクチン、約0.1重量%~約0.2重量%のフィブロネクチン、約0.1重量%~約0.5重量%のフィブロネクチン、約0.2重量%~約0.4重量%のフィブロネクチン、約0.5重量%~約1重量%のフィブロネクチン、約0.4重量%~約0.6重量%のフィブロネクチン、約0.6重量%~約0.8重量%のフィブロネクチン、約0.8重量%~約1重量%のフィブロネクチン、約1重量%~約2重量%のフィブロネクチン、約1重量%~約5重量%のフィブロネクチン、約2重量%~約4重量%のフィブロネクチン、約5重量%~約10重量%のフィブロネクチン、約4重量%~約6重量%のフィブロネクチン、約6重量%~約8重量%のフィブロネクチンまたは約8重量%~約10重量%のフィブロネクチンを含む。
【0041】
[0060] f.インスリン様増殖因子結合タンパク質
[0061] ある態様において、組成物は、約0.01重量%以上のインスリン様増殖因子結合タンパク質、約0.025重量%以上のインスリン様増殖因子結合タンパク質、約0.050重量%以上のインスリン様増殖因子結合タンパク質、約0.075重量%以上のインスリン様増殖因子結合タンパク質、約0.1重量%以上のインスリン様増殖因子結合タンパク質、約0.25重量%以上のインスリン様増殖因子結合タンパク質、約0.5重量%以上のインスリン様増殖因子結合タンパク質、約0.75重量%以上のインスリン様増殖因子結合タンパク質、約1重量%以上のインスリン様増殖因子結合タンパク質、約2.5重量%以上のインスリン様増殖因子結合タンパク質、約5重量%以上のインスリン様増殖因子結合タンパク質、約7.5重量%以上のインスリン様増殖因子結合タンパク質または約10重量%以上のインスリン様増殖因子結合タンパク質を含む。ある態様において、組成物は、約0.01重量%~約0.025重量%のインスリン様増殖因子結合タンパク質、約0.025重量%~約0.05重量%のインスリン様増殖因子結合タンパク質、約0.025重量%~約0.075重量%のインスリン様増殖因子結合タンパク質、約0.025重量%~約0.1重量%のインスリン様増殖因子結合タンパク質、約0.01重量%~約0.1重量%のインスリン様増殖因子結合タンパク質、約0.05重量%~約0.075重量%のインスリン様増殖因子結合タンパク質、約0.05重量%~約0.1重量%のインスリン様増殖因子結合タンパク質、約0.075重量%~約0.1重量%のインスリン様増殖因子結合タンパク質、約0.1重量%~約0.2重量%のインスリン様増殖因子結合タンパク質、約0.1重量%~約0.5重量%のインスリン様増殖因子結合タンパク質、約0.2重量%~約0.4重量%のインスリン様増殖因子結合タンパク質、約0.5重量%~約1重量%のインスリン様増殖因子結合タンパク質、約0.4重量%~約0.6重量%のインスリン様増殖因子結合タンパク質、約0.6重量%~約0.8重量%のインスリン様増殖因子結合タンパク質、約0.8重量%~約1重量%のインスリン様増殖因子結合タンパク質、約1重量%~約2重量%のインスリン様増殖因子結合タンパク質、約1重量%~約5重量%のインスリン様増殖因子結合タンパク質、約2重量%~約4重量%のインスリン様増殖因子結合タンパク質、約5重量%~約10重量%のインスリン様増殖因子結合タンパク質、約4重量%~約6重量%のインスリン様増殖因子結合タンパク質、約6重量%~約8重量%のインスリン様増殖因子結合タンパク質または約8重量%~約10重量%のインスリン様増殖因子結合タンパク質を含む。
【0042】
[0062] g.緑色蛍光タンパク質
[0063] ある態様において、組成物は、約0.01重量%以上の緑色蛍光タンパク質、約0.025重量%以上の緑色蛍光タンパク質、約0.050重量%以上の緑色蛍光タンパク質、約0.075重量%以上の緑色蛍光タンパク質、約0.1重量%以上の緑色蛍光タンパク質、約0.25重量%以上の緑色蛍光タンパク質、約0.5重量%以上の緑色蛍光タンパク質、約0.75重量%以上の緑色蛍光タンパク質、約1重量%以上の緑色蛍光タンパク質、約2.5重量%以上の緑色蛍光タンパク質、約5重量%以上の緑色蛍光タンパク質、約7.5重量%以上の緑色蛍光タンパク質または約10重量%以上の緑色蛍光タンパク質を含む。ある態様において、組成物は、約0.01重量%~約0.025重量%の緑色蛍光タンパク質、約0.025重量%~約0.05重量%の緑色蛍光タンパク質、約0.025重量%~約0.075重量%の緑色蛍光タンパク質、約0.025重量%~約0.1重量%の緑色蛍光タンパク質、約0.01重量%~約0.1重量%の緑色蛍光タンパク質、約0.05重量%~約0.075重量%の緑色蛍光タンパク質、約0.05重量%~約0.1重量%の緑色蛍光タンパク質、約0.075重量%~約0.1重量%の緑色蛍光タンパク質、約0.1重量%~約0.2重量%の緑色蛍光タンパク質、約0.1重量%~約0.5重量%の緑色蛍光タンパク質、約0.2重量%~約0.4重量%の緑色蛍光タンパク質、約0.5重量%~約1重量%の緑色蛍光タンパク質、約0.4重量%~約0.6重量%の緑色蛍光タンパク質、約0.6重量%~約0.8重量%の緑色蛍光タンパク質、約0.8重量%~約1重量%の緑色蛍光タンパク質、約1重量%~約2重量%の緑色蛍光タンパク質、約1重量%~約5重量%の緑色蛍光タンパク質、約2重量%~約4重量%の緑色蛍光タンパク質、約5重量%~約10重量%の緑色蛍光タンパク質、約4重量%~約6重量%の緑色蛍光タンパク質、約6重量%~約8重量%の緑色蛍光タンパク質または約8重量%~約10重量%の緑色蛍光タンパク質を含む。
【0043】
[0064] 3.ヒアルロン酸
[0065] ある態様において、発毛を刺激するために有用な組成物は、ヒアルロン酸を含む。ヒアルロン酸は、CD44に関する天然のリガンドであり、炎症促進性であり発毛を刺激することが現在見出されている。ヒアルロン酸は、式Iに示されるように、β-1,4-D-グルクロン酸およびβ-1,3-N-アセチル-D-グルコサミンの二糖の反復単位を含有する天然線状ポリマーである:
[0066] 式I:
【0044】
【化1】
【0045】
[0067] ある態様において、ヒアルロン酸は、低い平均分子量を有し、それは、本明細
書で使用される場合、約15,000Da~約40,000Daの範囲を指す。ある態様において、ヒアルロン酸は、中間的な平均分子量を有し、それは、本明細書で使用される場合、約75,000Da~約350,000Daの範囲を指す。ある態様において、ヒアルロン酸は、高い平均分子量を有し、それは、本明細書で使用される場合、約950,000Da以上を指す。
【0046】
[0068] ある態様において、ヒアルロン酸は、約4,000Da以下~約10,000Daの範囲の平均分子量を有する。ある態様において、ヒアルロン酸は、約10,000Da~約100,000Daの範囲の平均分子量を有する。ある態様において、ヒアルロン酸は、約100,000Da~約1,500,000Da以上の範囲の平均分子量を有する。
【0047】
[0069] ある態様において、ヒアルロン酸は、約1kDa~約10kDA、約10kDa~約50kDa、約50kDa~約100kDa、約100kDa~約150kDa、約200kDa~約250kDa、約300kDa~約350kDa、約400kDa~約450kDa、約500kDa~約550kDa、約600kDa~約650kDa、約700kDa~約750kDa、約800kDa~約850kDa、約900kDa~約1000kDa、約1000kDa~約1100kDa、約1100kDa~約1200kDa、約1200kDa~約1300kDa、約1300kDa~約1400kDa、約1400kDa~約1500kDa、約1kDa~約100kDa、約100kDa~約250kDa、約250kDa~約500kDa、約500kDa~約750kDa、約750kDa~約1000kDa、約1000kDa~約1250kDa、約1250kDa~約1500kDa、約1kDa~約250kDa、約1kDa~約500kDa、約100kDa~約500kDa、約250kDa~約750kDa、約500kDa~約1000kDa、約750kDa~約1250kDaまたは約1000kDa~約1500kDaの平均分子量を有する。
【0048】
[0070] ある態様において、ヒアルロン酸は、架橋されている。架橋は、ヒアルロン酸の寿命を向上させることができ、ある態様において、ある程度の架橋が望ましい可能性がある。ある態様において、ヒアルロン酸は、約1週間持続するのに十分な架橋を有する。しかし、作用機序により拘束されるものではないが、ヒアルロン酸は、CD44受容体と相互作用することにより発毛の刺激において有効であると信じられている。従って、ヒアルロン酸は、架橋がヒアルロン酸がCD44受容体と相互作用する能力に干渉するほど広範囲には架橋されないことが望ましい。
【0049】
[0071] ヒアルロン酸のヒドロキシル(-OH)、カルボン酸(-COOH)および/またはアミド(-NHCOCH)官能基は、それぞれエーテル結合(R-O-R)、エステル結合(R-COO-R)またはカルボジイミドを介して架橋することができる。ある態様において、ヒアルロン酸は、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)、グルタルアルデヒド(GTA)、ポリ(エチレングリコール)ジグリシジルエーテル(PEGDE)、エチレングリコールジグリシジルエーテル(EGDE)、ジビニルスルホネート(DVS)またはペンタエリスリトールテトラアクリレート(tetra-acrulate)(PT)で架橋される。
【0050】
[0072] ヒアルロン酸は、約1×10-7mol/cm以上、約2×10-7mol/cm以上、約3×10-7mol/cm以上、約4×10-7mol/cm以上、約5×10-7mol/cm以上、約6×10-7mol/cm以上、約7×10-7mol/cm以上、約8×10-7mol/cm以上、約9×10-7mol/cm以上、約1×10-6mol/cm以上、約2×10-6mol/cm以上、約3×10-6mol/cm以上、約4×10-6mol/cm以上、約5×10
mol/cm以上、約6×10-6mol/cm以上、約7×10-6mol/cm以上、約8×10-6mol/cm以上、約9×10-6mol/cm以上または約1×10-5mol/cm以上の架橋密度を有し得る。ある態様において、ヒアルロン酸は、約1×10-7mol/cm~約1×10-5mol/cm、約1×10-7mol/cm~約1×10-6mol/cm、約1×10-7mol/cm~約5×10-7mol/cm、約5×10-7mol/cm~約1×10-6mol/cm、約1×10-7mol/cm~約2×10-7mol/cm、約2×10-7mol/cm~約4×10-7mol/cm、約4×10-7mol/cm~約6×10-7mol/cm、約6×10-7mol/cm~約8×10-7mol/cmまたは約8×10-7mol/cm~約1×10-6mol/cm、約1×10-6mol/cm~約1×10-5mol/cm、約1×10-6mol/cm~約5×10-6mol/cm、約5×10-6mol/cm~約1×10-5mol/cm、約1×10-6mol/cm~約2×10-6mol/cm、約2×10-6mol/cm~約4×10-6mol/cm、約4×10-6mol/cm~約6×10-6mol/cm、約6×10-6mol/cm~約8×10-6mol/cm、約8×10-6mol/cm~約1×10-5mol/cmまたは約5×10-7mol/cm~約5×10-6mol/cmの架橋密度を有し得る。
【0051】
[0073] 本発明の組成物は、療法的作用を提供するために十分な量の、例えばそれを必要とする患者において発毛を刺激する量のヒアルロン酸を含み得る。しかし、より高濃度のヒアルロン酸は、結果として望ましくない炎症をもたらし得る。ある態様において、本発明の組成物は、療法的作用を提供するために十分な量、例えばそれを必要とする患者において発毛を刺激する量であり、かつ許容できない炎症反応を提供するには不十分な量のヒアルロン酸を含む。本記載全体を通して使用される際、mcg/mLおよびμg/mLは、両方ともマイクログラム/ミリリットルを指す。ある態様において、ヒアルロン酸は、約10mcg/mL組成物以上、約15mcg/mL組成物以上、約20mcg/mL組成物以上、約25mcg/mL組成物以上、約30mcg/mL組成物以上、約35mcg/mL組成物以上、約40mcg/mL組成物以上、約45mcg/mL組成物以上、約50mcg/mL組成物以上、約55mcg/mL組成物以上、約60mcg/mL組成物以上、約65mcg/mL組成物以上、約70mcg/mL組成物以上、約75mcg/mL組成物以上、約80mcg/mL組成物以上、約85mcg/mL組成物以上、約90mcg/mL組成物以上、約95mcg/mL組成物以上または約100mcg/mL組成物以上の量で存在する。
【0052】
[0074] ある態様において、ヒアルロン酸は、約1mcg/mL組成物~約250mcg/mL組成物、約10mcg/mL組成物~約250mcg/mL組成物、約10mcg/mL組成物~約200mcg/mL組成物、10mcg/mL組成物~約150mcg/mL組成物、10mcg/mL組成物~約100mcg/mL組成物、約25mcg/mL組成物~約250mcg/mL組成物、約25mcg/mL組成物~約200mcg/mL組成物、約25mcg/mL組成物~約150mcg/mL組成物、約25mcg/mL組成物~約100mcg/mL組成物、約50mcg/mL組成物~約250mcg/mL組成物、約50mcg/mL組成物~約200mcg/mL組成物、約50mcg/mL組成物~約150mcg/mL組成物、約50mcg/mL組成物~約100mcg/mL組成物、約75mcg/mL組成物~約250mcg/mL組成物、約75mcg/mL組成物~約200mcg/mL組成物、約75mcg/mL組成物~約150mcg/mL組成物、約75mcg/mL組成物~約100mcg/mL組成物、約100mcg/mL組成物~約250mcg/mL組成物、約100mcg/mL組成物~約200mcg/mL組成物、約100mcg/mL組成物~約150mcg/mL組成物、約150mcg/mL組成物~約250mcg/mL組成物、約200mcg/mL組成物~約250mcg/mL組成物、約60mcg/mL組成物~約80mcg/mL
組成物、約50mcg/mL組成物~約75mcg/mL組成物、約25mcg/mL組成物~約75mcg/mL組成物、約10mcg/mL組成物~約50mcg/mL組成物または約10mcg/mL組成物~約25mcg/mL組成物の範囲の量で存在する。
【0053】
[0075] ある態様において、組成物は、約0.001重量%以上のヒアルロン酸、約0.0025重量%以上のヒアルロン酸、約0.0050重量%以上のヒアルロン酸、約0.0075重量%以上のヒアルロン酸、約0.01重量%以上のヒアルロン酸、約0.025重量%以上のヒアルロン酸、約0.05重量%以上のヒアルロン酸、約0.075重量%以上のヒアルロン酸、約0.1重量%以上のヒアルロン酸、約0.25重量%以上のヒアルロン酸、約0.5重量%以上のヒアルロン酸、約0.75重量%以上のヒアルロン酸または約1重量%以上のヒアルロン酸を含む。ある態様において、組成物は、約0.001重量%~約0.0025重量%のヒアルロン酸、約0.0025重量%~約0.005重量%のヒアルロン酸、約0.0025重量%~約0.0075重量%のヒアルロン酸、約0.0025重量%~約0.01重量%のヒアルロン酸、約0.001重量%~約0.01重量%のヒアルロン酸、約0.005重量%~約0.0075重量%のヒアルロン酸、約0.005重量%~約0.01重量%のヒアルロン酸、約0.0075重量%~約0.01重量%のヒアルロン酸、約0.01重量%~約0.02重量%のヒアルロン酸、約0.01重量%~約0.05重量%のヒアルロン酸、約0.02重量%~約0.04重量%のヒアルロン酸、約0.05重量%~約0.1重量%のヒアルロン酸、約0.04重量%~約0.06重量%のヒアルロン酸、約0.06重量%~約0.08重量%のヒアルロン酸、約0.08重量%~約0.1重量%のヒアルロン酸、約0.1重量%~約0.2重量%のヒアルロン酸、約0.1重量%~約0.5重量%のヒアルロン酸、約0.2重量%~約0.4重量%のヒアルロン酸、約0.5重量%~約1重量%のヒアルロン酸、約0.4重量%~約0.6重量%のヒアルロン酸、約0.6重量%~約0.8重量%のヒアルロン酸または約0.8重量%~約1重量%のヒアルロン酸を含む。
【0054】
[0076] ある態様において、本発明の一態様に従う組成物は、商業的に入手可能なヒアルロン酸組成物を含む。例えば、適切な商業的に入手可能なヒアルロン酸組成物は、商標JUVEDERM(商標)、RESTYLANE-L(商標)、CAPTIQUE(商標)、BELOTERO BALANCE(商標)、PREVELLE SILK(商標)、ELEVESS(商標)、HYLAFORM(商標)、EUFLEXXA(商標)、GEL-ONE(商標)、HYALGAN(商標)、ORTHOVISC(商標)、MONOVISC(商標)、SUPARTZ(商標)、SYNVISC(商標)およびSYNVISC-ONE(商標)の下で販売されているヒアルロン酸を含むが、それらに限定されない。
【0055】
[0077] C.ヒアルロニダーゼ阻害剤
[0078] 本発明に従うある態様において、組成物は、ヒアルロニダーゼ阻害剤を含む。ヒアルロニダーゼ阻害剤の例は、高分子量ポリ(スチレン-4-スルホネート)(PSS)、ゴシポール、金チオリンゴ酸ナトリウム、フェノプロフェン、グリチルリチン酸(glycerrhizic acid)、ヘパリンおよびO-硫酸化ヒアルロン酸(sHA)ならびにデキストラン硫酸またはそれらの組み合わせを含むが、それらに限定されない。
【0056】
[0079] ある態様において、組成物は、約0.01重量%以上のヒアルロニダーゼ阻害剤、約0.025重量%以上のヒアルロニダーゼ阻害剤、約0.050重量%以上のヒアルロニダーゼ阻害剤、約0.075重量%以上のヒアルロニダーゼ阻害剤、約0.1重量%以上のヒアルロニダーゼ阻害剤、約0.25重量%以上のヒアルロニダーゼ阻害剤、約0.5重量%以上のヒアルロニダーゼ阻害剤、約0.75重量%以上のヒアルロニダーゼ阻害剤、約1重量%以上のヒアルロニダーゼ阻害剤、約2.5重量%以上のヒアルロニダ
ーゼ阻害剤、約5重量%以上のヒアルロニダーゼ阻害剤、約7.5重量%以上のヒアルロニダーゼ阻害剤または約10重量%以上のヒアルロニダーゼ阻害剤を含む。ある態様において、組成物は、約0.01重量%~約0.025重量%のヒアルロニダーゼ阻害剤、約0.025重量%~約0.05重量%のヒアルロニダーゼ阻害剤、約0.025重量%~約0.075重量%のヒアルロニダーゼ阻害剤、約0.025重量%~約0.1重量%のヒアルロニダーゼ阻害剤、約0.01重量%~約0.1重量%のヒアルロニダーゼ阻害剤、約0.05重量%~約0.075重量%のヒアルロニダーゼ阻害剤、約0.05重量%~約0.1重量%のヒアルロニダーゼ阻害剤、約0.075重量%~約0.1重量%のヒアルロニダーゼ阻害剤、約0.1重量%~約0.2重量%のヒアルロニダーゼ阻害剤、約0.1重量%~約0.5重量%のヒアルロニダーゼ阻害剤、約0.2重量%~約0.4重量%のヒアルロニダーゼ阻害剤、約0.5重量%~約1重量%のヒアルロニダーゼ阻害剤、約0.4重量%~約0.6重量%のヒアルロニダーゼ阻害剤、約0.6重量%~約0.8重量%のヒアルロニダーゼ阻害剤、約0.8重量%~約1重量%のヒアルロニダーゼ阻害剤、約1重量%~約2重量%のヒアルロニダーゼ阻害剤、約1重量%~約5重量%のヒアルロニダーゼ阻害剤、約2重量%~約4重量%のヒアルロニダーゼ阻害剤、約5重量%~約10重量%のヒアルロニダーゼ阻害剤、約4重量%~約6重量%のヒアルロニダーゼ阻害剤、約6重量%~約8重量%のヒアルロニダーゼ阻害剤または約8重量%~約10重量%のヒアルロニダーゼ阻害剤を含む。
【0057】
[0080] D.キャリヤーおよび他の添加剤
[0081] ある態様において、組成物は、キャリヤー媒体を含む。そのようなキャリヤー媒体は、哺乳類の皮膚中への注射に適した生体適合性流体であり得る。ある態様において、キャリヤー媒体は、生理食塩水溶液を含む。ある態様において、ヒアルロン酸は、キャリヤー媒体ならびに有効成分の役目を果たす。
【0058】
[0082] ある態様において、組成物は、1種類以上の添加剤を含む。そのような添加剤は、保存剤または殺生物剤を含み得る。
[0083] ある態様において、組成物は、マイクロ乳化剤、ナノ乳化剤、固体脂質ナノ粒子、ナノ構造脂質キャリヤー、リポソームまたは小胞を含む。
【0059】
[0084] ある態様において、組成物は、脂肪酸(例えばオレイン酸)、脂肪酸およびアルコールのエステル(例えばミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、オレイン酸エチル)、中鎖トリグリセリド類、トリアセチンまたはテルペン(例えばリモネン、メントール(methol)、シネオール(cinoele))を含み得る。ある態様において、組成物は、界面活性剤を含み得る。例えば、適切な界面活性剤は、TWEEN(登録商標)(ポリソルベート類)、CREMOPHOR(商標)(マクロゴールグリセロールヒドロキシステアレート、PEG-40ヒマシ油、ポリオキシル40硬化ヒマシ油の混合物)、TRANSCUTOL(商標)P(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)、PLUROL OLEIQUE(商標)(ポリグリセリル-3-オレエート)、PLUROL ISOSTEARIQUE(商標)(ポリグリセロール類のイソステアリン酸エステルおよびより高次のオリゴマー)およびLABRASOL(商標)(C8およびC10脂肪酸のモノ、ジおよびトリグリセリドならびにPEGのモノおよびジエステルの混合物)ならびにレシチンを含むが、それらに限定されない。ある態様において、組成物は、補助界面活性剤を含み得る。例えば、適切な補助界面活性剤は、エタノール、イソプロパノール、ミリスチン酸イソプロピルおよびプロピレングリコールを含む短鎖および中鎖アルコール類ならびにポリグリセリル誘導体を含むが、それらに限定されない。
【0060】
[0085] ある態様において、組成物は、大豆油、ホホバ油、アロエベラ油、大豆ホスファチジルコリン、水、ポリソルベート80、エタノール、ベンジルアルコール、イソプロピルアルコール、グリセリン、モノステアリン酸グリセリル、プロピレングリコールの1
つ以上を含む。
【0061】
[0086] II.方法
[0087] 製造方法
[0088] 本発明の一態様に従う療法的組成物の製造のためのプロセスは、有効量の有効薬剤を混合することを含む。ある態様において、有効量のヒアルロン酸が、有効量のオステオポンチンと混合される。ある態様において、ヒアルロン酸は、約4,000Da~10,000Daの範囲、約10,000Da~約100,000Daの範囲、約15kDa~約50kDaの範囲、約75kDa~約350kDaの範囲または約20kDa~1350kDaの範囲の平均分子量を有する。ある態様において、ヒアルロン酸は、約950kDaより大きい平均分子量を有する。ある態様において、有効量のヒアルロン酸が、有効量のCD44結合リガンドと混合される。ある態様において、有効量のオステオポンチンが、有効量のCD44結合リガンドと混合される。ある態様において、ヒアルロン酸およびオステオポンチンのそれぞれの有効量が、有効量のCD44結合リガンドと混合される。本発明に従う組成物のある態様において、有効量のヒアルロニダーゼ阻害剤が、ヒアルロン酸、オステオポンチンおよびCD44結合リガンドの1つ以上と混合される。前記のプロセスは、有効薬剤が添加される生理学的に許容可能なキャリヤー媒体を調製する工程を含むこともできる。好ましくは、生理学的に許容可能なキャリヤー媒体は、注射可能である。
【0062】
[0089] ある態様において、製造方法は、マイクロエマルジョンまたはナノエマルジョンを形成する工程を含む。マイクロエマルジョンまたはナノエマルジョンは、油、水、界面活性剤および補助界面活性剤を含み、約10nm~約100nmの範囲の液滴サイズのコロイド分散液を形成することができる。ある態様において、マイクロエマルジョンまたはナノエマルジョンは、脂肪酸(例えばオレイン酸)、脂肪酸およびアルコールのエステル(例えばミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、オレイン酸エチル)、中鎖トリグリセリド類、トリアセチンまたはテルペン(例えばリモネン、メントール(methol)、シネオール(cinoele))を含み得る。ある態様において、マイクロエマルジョンまたはナノエマルジョンは、界面活性剤を含み得る。例えば、適切な界面活性剤は、TWEEN(登録商標)(ポリソルベート類)、CREMOPHOR(商標)(マクロゴールグリセロールヒドロキシステアレート、PEG-40ヒマシ油、ポリオキシル40硬化ヒマシ油の混合物)、TRANSCUTOL(商標)P(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)、PLUROL OLEIQUE(商標)(ポリグリセリル-3-オレエート)、PLUROL ISOSTEARIQUE(商標)(ポリグリセロール類のイソステアリン酸エステルおよびより高次のオリゴマー)およびLABRASOL(商標)(C8およびC10脂肪酸のモノ、ジおよびトリグリセリド類ならびにPEGのモノおよびジエステルの混合物)ならびにレシチンを含むが、それらに限定されない。ある態様において、マイクロエマルジョンまたはナノエマルジョンは、補助界面活性剤を含み得る。例えば、適切な補助界面活性剤は、エタノール、イソプロパノール、ミリスチン酸イソプロピルおよびプロピレングリコールを含む短鎖および中鎖アルコール類ならびにポリグリセリル誘導体を含むが、それらに限定されない。ある態様において、マイクロエマルジョンまたはナノエマルジョンの形成は、高圧ホモジナイザー、マイクロフルイダイザーおよび/または超音波処理機の使用を含む。
【0063】
[0090] ある態様において、製造方法は、本発明の一態様に従う組成物を固体ナノ粒子と混合する工程を含む。固体ナノ粒子は、無機材料、例えば金属酸化物(例えば酸化亜鉛、二酸化チタン)または室温で固体であるポリマーを含み得る。
【0064】
[0091] ある態様において、製造方法は、本発明の一態様に従う組成物を固体脂質ナノ粒子と混合する工程を含む。固体脂質ナノ粒子は、室温で固体である脂質を含み水中で分
散された際にそれらを約100nm未満の大きさを有する液滴として安定化する界面活性剤の表面被覆を有し得る。
【0065】
[0092] ある態様において、製造方法は、本発明の一態様に従う組成物をナノ構造脂質キャリヤーと混合する工程を含む。ナノ構造化脂質キャリヤーは、固体脂質マトリックス中に埋め込まれた、または固体血小板および界面活性剤層の表面に局在化された流体脂質相を含み得る。
【0066】
[0093] ある態様において、製造方法は、本発明の一態様に従う組成物をリポソームと混合する工程を含む。リポソームは、両親媒性リン脂質およびコレステロールで構成される球状小胞を含み、自己会合して多層、大単層および小単層小胞になることができる。
【0067】
[0094] ある態様において、製造方法は、本発明の一態様に従う組成物を柔軟な小胞と混合する工程を含む。柔軟な小胞は、会合して二重層構造になるであろう材料ならびに柔軟性を付与する構成要素を含み得る。ある態様において、柔軟な小胞は、エトソーム(ethosome)(すなわち高い割合のエタノールを有するリン脂質)、ニオソーム(niosome)(すなわち非イオン性界面活性剤)、インベーソーム(invasome)(すなわちリン脂質、エタノールおよびテルペン浸透増強剤の混合物)、SECosome(すなわち界面活性剤、エタノールおよびコレステロール)またはPEV(すなわち浸透増強剤小胞)を含む。ある態様において、PEVは、オレイン酸、リモネンまたはプロピレングリコールを含み得る。
【0068】
[0095] ある態様において、製造方法は、本発明の一態様に従う組成物をポリマー性ミセルまたはポリマー性デンドリマーと混合する工程を含む。ポリマー性ミセルは、親水性外側シェルおよび疎水性内側コアを有するコロイド状キャリヤーであり得る。ポリマー性ミセルは、ナノサイズであることができる。ポリマーデンドリマーは、分枝状ポリマー構造を含み得る。
【0069】
[0096] ある態様において、CD44に関する天然に存在するリガンドの上記のCD44結合フラグメント、イソ型または誘導体のいずれも、タンパク質分解的に生成され、一方で他の態様において、そのようなものは、合成的に生成される。
【0070】
[0097] 投与の方法
[0098] 本発明の一態様に従う組成物を投与する方法は、本発明の一態様に従う組成物の毛包への送達を含む。ある態様において、送達は、局所投与、すなわち皮膚の表面への組成物の適用および組成物が皮膚を透過することを可能にすることによって達成される。ある態様において、投与の方法は、組成物の局所投与の前に透過を増強する工程を含む。ある態様において、送達は、皮膚中への注射によって達成される。
【0071】
[0099] ある態様において、局所送達は、イオン導入法の適用の後に、またはそれと合わせて実施される。例えば、イオン導入法は、組成物の皮膚透過を増大させるために穏やかな電流(例えば0.1~1.0mA/cm)を適用することを含み得る。理論に束縛されるものではないが、イオン導入法は、エレクトロマイグレーション、電気浸透および/または増強された受動拡散による皮膚の透過を向上させ得ると信じられている。
【0072】
[00100] ある態様において、局所送達は、電気穿孔法の適用後に、またはそれと合わ
せて実施される。例えば、電気穿孔法は、皮膚の角質層の脂質二重層に水性細孔を形成するために短い期間(10マイクロ秒~10ミリ秒)の高強度、高電圧(例えば50~1500V)の電気パルスを印加することを含み得る。
【0073】
[00101] ある態様において、局所送達は、ソノフォレーシスの適用後に、またはそれ
と合わせて実施される。例えば、ソノフォレーシスは、高周波(例えば約500kHz~1250kHz)または低周波(例えば約20~約100kHz)または(高周波または低周波の一方で始まり、高周波または低周波の他方へと進行すること)で音波を適用することを含み得る。
【0074】
[00102] ある態様において、局所送達は、レーザーアブレーションの適用後に、また
はそれと合わせて実施される。レーザアブレーションは、皮膚の表面上に配置された標的材料(例えばポリマー)のレーザアブレーションによるフォトメカニカル波(photomechanical wave)の生成を含み得る。
【0075】
[00103] ある態様において、局所送達は、磁気泳動後に、またはそれと合わせて実施
される。磁気泳動は、磁場、例えばパルス電磁場の皮膚への印加を含み得る。
[00104] ある態様において、局所送達は、高周波熱アブレーションの適用後に実施さ
れる。熱アブレーションは、皮膚表面における極端な熱の適用(例えば約300℃をマイクロ秒間)を含み得る。理論に束縛されるものではないが、熱アブレーションは、角質層の一部を蒸発させてミクロンスケールのチャンネルを作り出し得ると信じられている。熱アブレーションは、VIADOR(商標)(Syneron Medical Ltd、
イスラエル)およびPASSPORT(商標)(日東電工、日本)を含む商業的に入手可能なデバイスを用いて成し遂げられ得る。ある態様において、熱アブレーションは、2,790nmで放射するエルビウム:イットリウム-ガリウム-ガーネット(Er:YAG)または2,940nmで放射するイットリウムスカンジウムガリウムガーネット(YSGG)レーザーを用いて成し遂げられ得る。ある態様において、フラクショナルレーザーアブレーションが、マイクロニードルアレイ型パターン(例えば50~600cm-2の密度で40~300μm)を模倣する斑点を生成するためにサブmm領域に適用され得る。
【0076】
[00105] ある態様において、局所送達は、マイクロニードルデバイスの適用後に実施
例される。
[00106] 本発明の一態様に従う組成物を投与するための方法は、処置を必要とする患
者の皮膚に療法量の組成物を注射することを含む。ある態様において、本発明の一態様に従う組成物は、ボーラスとして投与され、それは、本明細書で使用される場合、10分未満の時間で送達される投与量を指す。ある態様において、本発明の一態様に従う組成物は、注入として投与され、それは、本明細書で使用される場合、約10分以上の時間で送達される投与量を指す。
【0077】
[00107] そのような注射は、単一の針、マイクロニードルもしくは類似のデバイスま
たは針、マイクロニードルもしくは類似のデバイスのアレイを介して行われ得る。ある態様において、本発明の一態様に従う組成物は、従来のシリンジを介して送達される。ある態様において、皮下送達は、中空マイクロニードル注射器を介して実施される。ある態様において、皮下送達は、本発明の一態様に従う組成物でコーティングされた、例えば3D印刷によって本発明の一態様に従う組成物でコーティングされたマイクロニードルパッチを介して実施される。ある態様において、組成物は、ジェット注射器を介して送達される。用語“針”は、本明細書で使用される際、皮膚を突き通し本発明の一態様に従う組成物を注射するためのあらゆるそのようなデバイスを指す。
【0078】
[00108] 好ましくは、組成物は、患者の毛包付近に投与される。従って、ある態様に
おいて、組成物は、患者の真皮に療法量の組成物を注射することによって投与される。ある態様において、組成物は、患者の皮下組織に療法量の組成物を注射することによって投与される。ある態様において、組成物は、患者の皮膚中に約0.4mm~約2mm(すな
わち皮膚の表面から約0.4mm~約3mm)投与される。ある態様において、組成物は、患者の皮膚中に約0.4mm、約0.5mm、約0.6mm、約0.7mm、約0.8mm、約0.9mm、約1mm、約1.1mm、約1.2mm、約1.3mm、約1.4mm、約1.5mm、約1.6mm、約1.7mm、約1.8mm、約1.9mm、約2mm、約2.1mm、約2.2mm、約2.3mm、約2.4mm、約2.5mm、約2.6mm、約2.7mm、約2.8mm、約2.9mmまたは約3mm投与される。ある態様において、組成物は、患者の皮膚中に約0.5mm~約1mm、約1mm~約1.5mm、約1.5mm~約2mm、約2mm~約2.5mm、約2.5mm~約3mm、約1mm~約3mm、約1.5mm~約3mm、約0.4mm~約0.6mm、約0.4mm~約0.8mm、約0.4mm~約1mm、約0.4mm~約1.2mm、約0.4mm~約1.4mm、約0.4mm~約1.6mm、約0.4mm~約1.8mm、約0.4mm~約2mm、約0.4mm~約2.2mm、約0.4mm~約2.4mm、約0.4mm~約2.6mm、約0.4mm~約2.8mm、約0.4mm~約3mm、約0.6mm~約0.8mm、約0.6mm~約1mm、約0.6mm~約1.2mm、約0.6mm~約1.4mm、約0.6mm~約1.6mm、約0.6mm~約1.8mm、約0.6mm~約2mm、約0.6mm~約2.2mm、約0.6mm~約2.4mm、約0.6mm~約2.6mm、約0.6mm~約2.8mm、約0.6mm~約3mm、約0.8mm~約1mm、約0.8mm~約1.2mm、約0.8mm~約1.4mm、約0.8mm~約1.6mm、約0.8mm~約1.8mm、約0.8mm~約2mm、約0.8mm~約2.2mm、約0.8mm~約2.4mm、約0.8mm~約2.6mm、約0.8mm~約2.8mm、約0.8mm~約3mm、約1mm~約1.2mm、約1mm~約1.4mm、約1mm~約1.6mm、約1mm~約1.8mm、約1mm~約2mm、約1mm~約2.2mm、約1mm~約2.4mm、約1mm~約2.6mm、約1mm~約2.8mm、約1mm~約3mm、約1.2mm~約1.4mm、約1.2mm~約1.6mm、約1.2mm~約1.8mm、約1.2mm~約2mm、約1.2mm~約2.2mm、約1.2mm~約2.4mm、約1.2mm~約2.6mm、約1.2mm~約2.8mm、約1.2mm~約3mm、約1.4mm~約1.6mm、約1.4mm~約1.8mm、約1.4mm~約2mm、約1.4mm~約2.2mm、約1.4mm~約2.4mm、約1.4mm~約2.6mm、約1.4mm~約2.8mm、約1.4mm~約3mm、約1.6mm~約1.8mm、約1.6mm~約2mm、約1.6mm~約2.2mm、約1.6mm~約2.4mm、約1.6mm~約2.6mm、約1.6mm~約2.8mm、約1.6mm~約3mm、約1.8mm~約2mm、約1.8mm~約2.2mm、約1.8mm~約2.4mm、約1.8mm~約2.6mm、約1.8mm~約2.8mm、約1.8mm~約3mm、約2.0mm~約2.2mm、約2.0mm~約2.4mm、約2.0mm~約2.6mm、約2.0mm~約2.8mm、約2.0mm~約3mm、約2.2mm~約2.4mm、約2.2mm~約2.6mm、約2.2mm~約2.8mm、約2.2mm~約3mm、約2.4mm~約2.6mm、約2.4mm~約2.8mm、約2.4mm~約3mm、約2.6mm~約2.8mm、約2.6mm~約3mmまたは約2.8mm~約3mm投与される。
【0079】
[00109] ある態様において、本発明の一態様に従う組成物は、複数の注射で投与され
ることができる。ある態様において、本発明の一態様に従う組成物は、約1注射/cm皮膚~約1000注射/cm皮膚、約200注射/cm皮膚~約800注射/cm皮膚または約400注射/cm皮膚~約650注射/cm皮膚を介して投与される。ある態様において、組成物は、約200注射/cm皮膚、約250注射/cm皮膚、約300注射/cm皮膚、約350注射/cm皮膚、約400注射/cm皮膚、約450注射/cm皮膚、約500注射/cm皮膚、約550注射/cm皮膚、約600注射/cmまたは約650注射/cmを介して投与される。
【0080】
[00110] 処置の方法
[00111] それを必要とする患者において発毛を刺激する方法は、本発明の一態様に従
う組成物を患者の皮膚の表面に、または皮膚中に投与することを含む。ある態様において、組成物は、組成物を患者の皮膚の表面に適用することによって局所投与される。ある態様において、組成物は、例えば本明細書で記載されたような注射によって、患者の皮膚の真皮または皮下組織中に投与される。
【0081】
[00112] ある態様において、本発明の一態様に従う組成物は、患者の皮膚に1回/日
を1日、1回/日を1週間、1回/日を1ヶ月、1回/日を1年、2回/日を1日、2回/日を1週間、2回/日を1ヶ月、2回/日を1年、1回/週を1週間、1回/週を1ヶ月、1回/週を1年、2回/週を1週間、2回/週を1ヶ月、2回/週を1年、1回/月を1ヶ月、1回/月を2ヶ月、1回/月を6ヶ月、1回/月を1年、2回/月を1ヶ月、2回/月を2ヶ月、2回/月を6ヶ月、2回/月を1年、1回/2ヶ月を2ヶ月、1回/2ヶ月を4ヶ月、1回/2ヶ月を6ヶ月、1回/2ヶ月を1年、1回/3ヶ月を3ヶ月、1回/3ヶ月を6ヶ月、1回/3ヶ月を9ヶ月、1回/3ヶ月を1年、1回/4ヶ月を4ヶ月、1回/4ヶ月を8ヶ月、1回/4ヶ月を1年、1回/6ヶ月を6ヶ月、1回/6ヶ月を1年または必要に応じて投与される。
【0082】
[00113] 実施例
[00114] 実施例1.100、250および1000μg/mLの濃度でのヒアルロン
酸(“HA”)の注射
[00115] 3つの異なる濃度(100、250および1000μg/mL)の“高”(
950kDaより大きい分子量分布)、“中”(75~350kDaの分子量分布)および“低”分子量(15~40kDaの分子量分布)ヒアルロン酸をそれぞれマウスに注射した。250μg/mLより上の高分子量濃度は、強い炎症反応を誘発することが見出され、1000μg/mLが最悪であった。低分子量濃度に関しては、反応は高分子量HAと比較して250μg/mLにおいてより穏やかであったが、1000μg/mLにおいてやはり強い炎症があった。全ての分子量のヒアルロン酸に関して、250μg/mL以上の濃度で有害な副作用が観察された。
【0083】
[00116] 実施例2.25、50および100μg/mLの濃度でのHAの注射
[00117] 追跡実験は、より低いHA濃度(250μg/mL未満)を含んでいた。注
射を容易にするために、細い針(インスリンシリンジ)を使用して小さな切開を行った。3マイクロリットルの対照、高(950kDaより大きい分子量分布)、中(75~350kDaの分子量分布)または低分子量(15~40kDaの分子量分布)ヒアルロン酸のいずれかを、P53マウスの背側皮膚に3日連続で注射した。図5~8において、マウスの頭部を上にしてマウスの背中を見た際に、対照(1%BSA)注射は左上であり、25μg/ml注射は右上であり、100μg/ml注射は右下であり、50μg/ml注射は左下である。
【0084】
[00118] 図5および6は、それぞれが低分子量HAの注射を受けた2匹のマウスの代
表的な画像を示す。図7および8は、それぞれが高分子量HAの注射を受けた2匹のマウスの代表的な画像を示す。図5は、25μg/mlの低分子量HAおよび100μg/mlの低分子量HAスポットにおける成長を示す。図6は、25μg/mlの低分子量HAおよび100μg/mlの低分子量HAスポットにおける成長を示す。図7は、50μg/mlの高分子量HAおよび100μg/mlの高分子量HAスポットにおける成長を示す。図8は、25μg/mlの高分子量HAおよび50μg/mlの高分子量HAスポットにおける成長を示す。
【0085】
[00119] 高分子量に関して、注射部位を完全成長期のために18日間モニターした。
高分子量HAおよび低分子量HAの両方において、色素沈着がP14において明らかであ
った。2匹のマウスは、低分子量HAおよび高分子量HAの両方に関して良好な誘導を有していたが、中分子量HAにおいては誘導はなかった。理論に束縛されるものではないが、中分子量HAの注射の深さが誘導の強度に影響を及ぼした可能性がある。
【0086】
[00120] 図7および8は、高分子量HAが実施例1において見出された大量の炎症反
応を伴わずに50μg/mLおよび100μg/mLで誘導することを示している。低分子量HAの場合、100μg/mLのみが発毛を誘導した。図6に示されるように、低分子量HAマウス2は、25μg/mLで良好な成長期スポットを有する(対照注射部位がその下に見える)が、1匹のマウスにおいてのみである。
【0087】
[00121] 当業者には、その広範な発明概念から逸脱することなく上で示され記載され
た例示的な態様に変更がなされ得ることは、理解されるであろう。従って、本発明は示され記載された例示的な態様に限定されるのではなく、特許請求の範囲によって定義される本発明の精神および範囲内の修正を包含することが意図されていることは、理解されている。例えば、例示的な態様の特定の特徴は、特許請求される本発明の一部であってもなくてもよく、開示された態様の様々な特徴は、組み合わせられることができる。本明細書で具体的に記載されない限り、用語“a”、“an”および“the”は1つの要素に限定されず、代わりに“少なくとも1つ”を意味するものとして読まれるべきである。
【0088】
[00122]さらに、本発明の方法が本明細書で記載された工程の特定の順序に依存しない
限り、工程の特定の順序は、特許請求の範囲に対する限定として解釈されるべきではない。本発明の方法に向けられたあらゆる特許請求の範囲は、書かれた順序でのそれらの工程の実施に限定されるべきではなく、当業者は、工程が変更されてなお本発明の精神および範囲内に留まり得ることを用意に理解することができる。本明細書は以下の発明の開示を包含する。
[1]オステオポンチンおよびヒアルロン酸を含む、発毛を刺激するための組成物。
[2][1]に記載の組成物であって、該ヒアルロン酸が約20KDa~1350KDaの範囲の平均分子重量を有する組成物。
[3][1]に記載の組成物であって、該ヒアルロン酸が架橋されている組成物。
[4][3]に記載の組成物であって、該ヒアルロン酸が約20%以上の架橋密度を有する組成物。
[5][1]に記載の組成物であって、該ヒアルロン酸が25mcg/mL以上の濃度で存在する組成物。
[6][1]に記載の組成物であって、該ヒアルロン酸が約25mcg/mL~約100mcg/mLの濃度で存在する組成物。
[7][1]に記載の組成物であって、さらにセルグリシン、コンドロイチン硫酸、フィブリン、IGFBP4およびGFP10の1つ以上を含む組成物。
[8][7]に記載の組成物であって、該組成物がセルグリシン、コンドロイチン硫酸およびフィブリンの1つ以上を含む組成物。
[9][1]に記載の組成物であって、さらにヒアルロニダーゼ阻害剤を含む組成物。
[10][9]に記載の組成物であって、該ヒアルロニダーゼ阻害剤が、高分子量ポリ(スチレン-4-スルホネート)(PSS)、ゴシポール、金チオリンゴ酸ナトリウム、フェノプロフェン、グリチルリチン酸(glycerrhizic acid)、脂肪酸、植物由来化合物、ヘパリンおよびO-硫酸化HA(sHA)またはそれらの組み合わせから選択される組成物。
[11]ヒアルロン酸ならびにセルグリシン、コンドロイチン硫酸、フィブリン、IGFBP4およびGFP10の1つ以上を含む発毛を刺激するための組成物。
[12][11]に記載の組成物であって、該ヒアルロン酸が約20KDa~1350KDaの範囲の平均分子重量を有する組成物。
[13][10]に記載の組成物であって、該ヒアルロン酸が架橋されている組成物。
[14][13]に記載の組成物であって、該ヒアルロン酸が約20%以上の架橋密度を有する組成物。
[15][11]に記載の組成物であって、該組成物がセルグリシン、コンドロイチン硫酸およびフィブリンの1つ以上を含む組成物。
[16][11]に記載の組成物であって、さらにオステオポンチンを含む組成物。
[17][11]に記載の組成物であって、さらにヒアルロニダーゼ阻害剤を含む組成物。
[18][17]に記載の組成物であって、該ヒアルロニダーゼ阻害剤が、高分子量ポ
リ(スチレン-4-スルホネート)(PSS)、ゴシポール、金チオリンゴ酸ナトリウム、フェノプロフェン、グリチルリチン酸(glycerrhizic acid)、脂肪酸、植物由来化合物、ヘパリンおよびO-硫酸化HA(sHA)またはそれらの組み合わせから選択される組成物。
[19]発毛を刺激することを必要とする患者の皮膚において発毛を刺激する方法であって、以下の工程:
ヒアルロン酸およびCD44結合リガンドを含む組成物を該患者の皮膚に投与する;
を含む方法。
[20][19]に記載の方法であって、投与することが、該組成物を該皮膚の表面に適用することを含む方法。
[21][19]に記載の方法であって、投与することが、該組成物を該皮膚の真皮層中に注射することを含む方法。
[22][21]に記載の方法であって、該組成物が、該皮膚中に約400ミクロン~約2mmの深さで注射される方法。
[23][21]に記載の方法であって、該組成物が、約400注射/cm皮膚~約650注射/cm皮膚の量で複数の注射で投与される方法。
[24][20]に記載の方法であって、さらに該皮膚にイオン導入法を適用することを含む方法。
[25][20]に記載の方法であって、さらに該皮膚に電気穿孔法を適用することを含む方法。
[26][20]に記載の方法であって、さらに該皮膚にレーザーアブレーションを適用することを含む方法。
[27][20]に記載の方法であって、さらに該皮膚に高周波熱アブレーションを適用することを含む方法。
[28][20]に記載の方法であって、さらに該皮膚にマイクロニードルデバイスを適用することを含む方法。
[29]脱毛に関する処置を必要とする患者に発毛のための組成物を投与する方法であって、以下の工程:
該患者の皮膚中に該組成物を注射する;
を含み、該組成物が、ヒアルロン酸およびCD44結合リガンドを含む方法。
[30][29]に記載の方法であって、該組成物が、針を介して注射され、該針が、注射前に該皮膚中に400ミクロン~約2mm挿入される方法。
[31][30]に記載の方法であって、該針が、マイクロニードルである方法。
[32][19]~[31]に記載の方法であって、該組成物が、水素化リン脂質を含むリポソームに包まれている方法。
[33]オステオポンチン、ヒアルロン酸、セルグリシン、コンドロイチン硫酸、フィブリン、IGFBP4およびGFP10の2つ以上を含む発毛を刺激するための組成物。
[34]約1mcg/mL~約250mcg/mLの濃度のヒアルロン酸を含む、発毛を刺激するための組成物。
[35][34]に記載の組成物であって、該ヒアルロン酸が、約4,000Da~10,000Daの範囲の平均分子量を有する組成物。
[36][34]に記載の組成物であって、該ヒアルロン酸が、約20KDa~1350KDaの範囲の平均分子量を有する組成物。
[37][34]に記載の組成物であって、該ヒアルロン酸が、架橋されている組成物。
[38][37]に記載の組成物であって、該ヒアルロン酸が、約20%以上の架橋密度を有する組成物。
[39][34]に記載の組成物であって、該ヒアルロン酸が、約25mcg/mL~約250mcg/mLの濃度で存在する組成物。
[40][39]に記載の組成物であって、該ヒアルロン酸が、約25mcg/mL~
約100mcg/mLの濃度で存在する組成物。
[41][39]に記載の組成物であって、該ヒアルロン酸が、約100mcg/mL~約250mcg/mLの濃度で存在する組成物。
[42][39]に記載の組成物であって、該ヒアルロン酸が、約100ug/mL以下の濃度を有する組成物。
[43]それを必要とする患者の皮膚において発毛を刺激する方法であって、以下の工程:
ヒアルロン酸を約1mcg/mL~約250mcg/mLの濃度で含む組成物を該患者の皮膚に投与する;
を含む方法。
[44][43]に記載の方法であって、投与することが、該組成物を該皮膚の真皮層中に注射することを含む方法。
[45][44]に記載の方法であって、該組成物が、約400ミクロン~約2mmの深さで該皮膚中に注射される方法。
[46][44]に記載の方法であって、該組成物が、約400注射/cm皮膚~約650注射/cm皮膚の量で複数の注射で投与される方法。
[47][43]に記載の方法であって、さらに該皮膚にイオン導入法を適用することを含む方法。
[48][43]に記載の方法であって、さらに該皮膚に電気穿孔法を適用することを含む方法。
[49][43]に記載の方法であって、さらに該皮膚にレーザーアブレーションを適用することを含む方法。
[50][43]に記載の方法であって、さらに該皮膚に高周波熱アブレーションを適用することを含む方法。
[51][43]に記載の方法であって、さらに該皮膚にマイクロニードルデバイスを適用することを含む方法。
[52][43]に記載の方法であって、該組成物が、さらにCD44結合リガンドを含む方法。
[53][52]に記載の方法であって、該CD44結合リガンドが、オステオポンチンである方法。
[54]脱毛に関する処置を必要とする患者に発毛のための組成物を投与する方法であって、以下の工程:
該組成物を該患者の皮膚中に注射する;
を含み、該組成物が、約1mcg/mL~約250mcg/mLの濃度のヒアルロン酸を含む方法。
[55][54]に記載の方法であって、該組成物が、針を介して注射され、該針が、注射前に該皮膚中に400ミクロン~約2mm挿入される方法。
[56][54]に記載の方法であって、該針が、マイクロニードルである方法。
[57][54]に記載の方法であって、該組成物が、さらにCD44結合リガンドを含む方法。
[58][57]に記載の方法であって、該CD44結合リガンドが、オステオポンチンである方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【配列表】
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