(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024101008
(43)【公開日】2024-07-26
(54)【発明の名称】通信システム、コネクションインターバル設定方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 15/02 20060101AFI20240719BHJP
【FI】
G06F15/02 335E
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024086220
(22)【出願日】2024-05-28
(62)【分割の表示】P 2023063796の分割
【原出願日】2018-10-03
(71)【出願人】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(72)【発明者】
【氏名】檜垣 整
(57)【要約】
【課題】例えばキーボードをユーザが操作して入力したキー入力データを、低消費電力でリアルタイムに外部の情報機器に転送して利用可能なキー入力システムを提供する。
【解決手段】関数電卓10とPC20の各々にBLE(Bluetooth Low Energy)を使用した近距離無線通信部(17,28)を備え、双方向通信を可能とし、関数電卓10のキー操作に応じて入力されたキーコードデータをリアルタイムにPC20に転送する。そして、PC20では、PC20に転送された関数電卓10のキーコードデータを、PC20にて動作する電卓エミュレータに入力し、入力されたキーコードに応じた処理を実行する。この際、関数電卓10にて入力されるキーの種類に応じて、通信間隔設定テーブル(12c)に基づき、関数電卓10とPC20との通信間隔CIを、例えば、高速な処理が必要な種類のキーが入力された場合は短く設定し、そうでない種類のキーが入力された場合は長く設定する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数種類のキーを含むキー入力部と、
第1無線通信部と、
第1制御部とを備え、
前記第1制御部は、
前記キー入力部により入力されたキーの種類に応じて設定された通信間隔にしたがって前記入力されたキーの情報を前記第1無線通信部により外部の情報機器に送信させる、
キー入力装置。
【請求項2】
前記第1制御部は、
前記入力されたキーの情報を前記設定された通信間隔の情報と共に前記第1無線通信部により外部の情報機器に送信させる、
請求項1に記載のキー入力装置。
【請求項3】
前記第1無線通信部は、BLEを使用した近距離無線通信部である、
請求項1または請求項2に記載のキー入力装置。
【請求項4】
電池電源を備え、
前記第1無線通信部および前記第1制御部は、前記電池電源により駆動される、
請求項1ないし請求項3の何れか一項に記載のキー入力装置。
【請求項5】
外部のキー入力装置と通信可能な第2無線通信部と、
第2制御部とを備え、
前記第2制御部は、
前記キー入力装置により入力されたキーの種類に応じて設定された通信間隔に対応して前記キー入力装置から送信されたキーの情報を前記第2無線通信部により受信させ、
前記受信したキーの情報に応じた処理を行なう、
情報機器。
【請求項6】
前記第2制御部は、
前記キー入力装置により入力されたキーの種類に応じて設定された通信間隔の情報を前記キー入力装置から送信されたキーの情報と共に前記第2無線通信部に受信させる、
請求項5に記載の情報機器。
【請求項7】
前記第2無線通信部は、BLEを使用した近距離無線通信部である、
請求項5または請求項6に記載の情報機器。
【請求項8】
キー入力装置と情報機器とを備え、
前記キー入力装置は、
複数種類のキーを含むキー入力部と、
第1無線通信部と、
第1制御部とを備え、
前記第1制御部は、
前記キー入力部により入力されたキーの種類に応じて設定された通信間隔にしたがって前記入力されたキーの情報を前記第1無線通信部により前記情報機器に送信させ、
前記情報機器は、
第2無線通信部と、
第2制御部とを備え、
前記第2制御部は、
前記キー入力装置の前記設定された通信間隔に対応して前記キー入力装置から送信されたキーの情報を前記第2無線通信部により受信させる、
キー入力システム。
【請求項9】
複数種類のキーを含むキー入力部と、第1無線通信部と、を備えたキー入力装置のコンピュータを、
前記キー入力部により入力されたキーの種類に応じて設定された通信間隔にしたがって前記入力されたキーの情報を前記第1無線通信部により外部の情報機器に送信させる、
ように機能させるためのコンピュータ読み込み可能なプログラム。
【請求項10】
外部のキー入力装置と通信可能な第2無線通信部を備えた情報機器のコンピュータを、
前記キー入力装置により入力されたキーの種類に応じて設定された通信間隔に対応して前記キー入力装置から送信されたキーの情報を前記第2無線通信部により受信させ、
前記受信したキーの情報に応じた処理を行なう、
ように機能させるためのコンピュータ読み込み可能なプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キー入力システム、キー入力装置、情報機器、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、キー操作により入力した様々な関数式の計算を実行できる小型の電子式計算機として、関数電卓が広く利用されている。
【0003】
このような関数電卓の利用形態として、例えば、関数式のグラフを表示させて解析する学校の授業があり、先生および生徒各個人が関数電卓を使用する。そして、先生の使用する関数電卓において、赤外線通信などにより転送される生徒各個人の関数電卓からのグラフデータなどの計算データを受信して統合し、その統合した結果の統合計算データを拡大投影表示することが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
また、関数電卓により得られた計算データをWebサーバなど外部の情報機器に転送する手法として、関数電卓において、転送対象とする計算データを、QRコード(登録商標)などの2次元コードの画像に変換して表示させる。そして、表示された2次元コードの画像をタブレット端末などのカメラ付きの通信機器により撮影してデコードし、デコードされた計算データを、インターネットなどの通信ネットワークを経由して外部の情報機器に転送することが考えられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一方、関数電卓の他の利用形態として、PC(personal computer)に関数電卓のエミュレータプログラム(電卓エミュレータ)をインストールし、PCのタッチパネル付き表示画面に表示させた関数電卓(電卓画像)をタッチ操作することで、PCにおいて関数電卓と同じ計算を実行できる。そして、このようなPCを、学生が利用して授業や試験を受けたり、研究者が利用して計算結果を解析したりすることがある。
【0007】
しかしながら、PCの表示画面に表示させた関数電卓(電卓画像)をユーザがタッチ操作した際の感覚は、関数電卓を直接操作した際の感覚と大きなずれがあり、操作性が悪い問題がある。
【0008】
そこで、関数電卓に、外部の情報機器との双方向の通信が可能な通信装置を搭載し、関数電卓のキーを操作して入力したキー入力データを、リアルタイムにPCに転送して当該PCの電卓エミュレータに入力することが考えられるが、関数電卓の電源は、ボタン電池、太陽電池、単4乾電池など、低消費電力用の電池電源であるため、PCとの通信に伴って必要とされる電力を賄い切れない恐れがある。
【0009】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、例えばキーボードをユーザが操作して入力したキー入力データを、低消費電力でリアルタイムに外部の情報機器に転送して利用することが可能になるキー入力システム、キー入力装置、情報機器、およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係るキー入力システムは、
キー入力装置と情報機器とを備え、
前記キー入力装置は、
複数種類のキーを含むキー入力部と、
第1無線通信部と、
第1制御部とを備え、
前記第1制御部は、
前記キー入力部により入力されたキーの種類に応じて設定された通信間隔にしたがって前記入力されたキーの情報を前記第1無線通信部により前記情報機器に送信させ、
前記情報機器は、
第2無線通信部と、
第2制御部とを備え、
前記第2制御部は、
前記キー入力装置の前記設定された通信間隔に対応して前記キー入力装置から送信されたキーの情報を前記第2無線通信部により受信させる、
ことを特徴としている。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の実施形態に係るキー入力システム1の外観構成を示す図。
【
図2】キー入力システム1に備えられる関数電卓10とPC20の電子回路の構成を示すブロック図。
【
図3】関数電卓10の記憶部12に記憶される通信間隔設定テーブル12cの一例を示す図。
【
図4】関数電卓10とPC20との近距離通信に伴い関数電卓10からPC20に送信される送信データのデータ構造の一例を示す図。
【
図5】関数電卓10の電卓プログラム(12a)および近距離通信プログラム(12c)に従った電卓処理を示すフローチャート。
【
図6】PC20の電卓エミュレータプログラム(22a)および近距離通信プログラム(22b)に従ったPC処理を示すフローチャート。
【
図7】関数電卓10のキーコード送信モードでの電卓処理とPC20のキーコード受信モードでのPC処理に従った関数電卓10とPC20との間での通信動作を示すタイミングチャート。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下図面により本発明の実施の形態について説明する。
【0013】
図1は、本発明の実施形態に係るキー入力システム1の外観構成を示す図である。
【0014】
図2は、キー入力システム1に備えられる関数電卓10とPC20の電子回路の構成を示すブロック図である。
【0015】
キー入力システム1は、キー入力装置としての関数電卓10と情報機器としてのPC20を備え、PC20には電卓エミュレータが搭載される。
【0016】
また、関数電卓10およびPC20ともに、双方向通信を行なうための通信装置として、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)を使用した近距離無線通信部を備える。
【0017】
本実施形態のキー入力システム1では、関数電卓10の近距離無線通信部17を『スレーブ』、PC20の近距離無線通信部28を『マスタ』として機能させる。そして、近距離無線通信部17は、ユーザが関数電卓10のキー入力部15を操作して入力したデータであるキー入力データを、リアルタイムにPC20に転送し、当該PC20の電卓エミュレータに入力することを可能にする。
【0018】
図1のPC20は、タッチパネル付表示部27に電卓エミュレータ画面Gemを表示させた状態を示している。
【0019】
関数電卓10の電子回路は、コンピュータ(制御部)であるCPU(processor)11を備える。
【0020】
CPU11は、記憶部12に予め記憶されるプログラムデータ、あるいはメモリカードなどの外部記録媒体13から記録媒体読取部14により読み取られて記憶部12に記憶されたプログラムデータ、あるいは外部のプログラムサーバからダウンロードされて記憶部12に記憶されたプログラムデータに従い、回路各部の動作を制御し、各種の機能を実現する。
【0021】
本実施形態の関数電卓10のプログラムデータとしては、関数電卓10の全体の動作を司る電卓プログラムデータ12a、当該電卓プログラムデータ12aと連携し、近距離無線通信部17を動作させて外部のマスタ側情報機器(ここではPC20)と双方向通信を行なうためのモードにおいて起動される近距離通信プログラムデータ12bなどが記憶される。
【0022】
また、記憶部12には、通信間隔設定テーブル12c(
図3参照)、計算データ12dなども記憶される。なお、ここでいう通信間隔とは、時間的な間隔を意味する。
【0023】
図3は、関数電卓10の記憶部12に記憶される通信間隔設定テーブル12cの一例を示す図である。
【0024】
通信間隔設定テーブル12cは、関数電卓10を、ユーザ操作に応じてキー入力されたキーコードデータをリアルタイムにPC20に転送するためのキーコード送信モードにした場合に、当該PC20との通信間隔CI(Connection Interval)をキーの種類に応じて変更して設定するためのテーブルである。本実施形態では、[=](計算実行)キー15aの操作に応じた通信間隔CIは最短の20msec、[DEL](削除)キー15bと[AC](オールクリア)キー15cの操作に応じた通信間隔CIは100msec、[+][-][×][÷](加減乗除)キー15dの操作に応じた通信間隔CIは200msec、[1]~[9](数値)キーを含む計算に関係するその他のキーの操作に応じた通信間隔CIは最長の500msecに設定される。また、通信間隔CIの初期値は最長の500msecに設定される。
【0025】
なお、BLEを使用した場合の通信間隔CIは、例えば7.5msec~4secの間で設定可能である。
【0026】
本実施形態の関数電卓10のキーコード送信モードでは、[SHIFT]キー、[ALPHA]キー、[MENU]キー、[↑][↓][←][→](カーソル)キーなどの計算に関係しないキーがキー入力された場合、そのキーコードデータは転送しない。
【0027】
計算データ12dは、ユーザのキー入力操作に応じた計算式のデータや計算結果のデータなど、各種の計算処理により得られる計算データである。
【0028】
CPU11には、システムおよびデータバスを介して、記憶部12、記録媒体読取部14、キー入力部15、表示部16、近距離無線通信部17が接続され、これらの回路各部を駆動するための電源は、ボタン電池、太陽電池、単4乾電池など、低消費電力用の電池電源18から供給される。
【0029】
このように構成された関数電卓10は、CPU11がプログラムデータ(電卓プログラムデータ12a、近距離通信プログラムデータ12b)に記述された命令に従い各部の動作を制御し、ソフトウエアとハードウエアとが協働して動作することにより、後述の動作説明で述べるような、電卓処理(
図5)を実現する。
【0030】
PC20の電子回路は、コンピュータ(制御部)であるCPU(processor)21を備える。
【0031】
CPU21は、記憶部22に予め記憶されるプログラムデータ、あるいはCD-ROMなどの外部記録媒体23から記録媒体読取部24により読み取られて記憶部22に記憶されたプログラムデータ、あるいは通信ネットワークN上のWebサーバ(ここではプログラムサーバ)30から通信部25を介しダウンロードされて記憶部22に記憶されたプログラムデータに従い、回路各部の動作を制御し、各種の機能を実現する。
【0032】
本実施形態のPC20のプログラムデータとしては、PC20の全体の動作を司るオペレーティングシステムプログラムデータのほかに、関数電卓10と同一の動作を実現する電卓エミュレータプログラムデータ22a、当該電卓エミュレータプログラムデータ22aと連携し、近距離無線通信部28を動作させて外部のスレーブ側電子機器(ここでは関数電卓10)と双方向通信を行なうためのモードにおいて起動される近距離通信プログラムデータ22bなどが記憶される。
【0033】
また、記憶部12には、通信間隔設定データ(CI)22c、計算履歴データ22dなども記憶される。
【0034】
通信間隔設定データ(CI)22cは、近距離無線通信部28を動作させて外部のスレーブ側電子機器(ここでは関数電卓10)と双方向通信を行なう場合に、当該関数電卓10から要求された通信間隔CIの設定データであり、当該通信間隔設定データ(CI)に応じて当該関数電卓10との次の通信間隔CIが設定される。
【0035】
図4は、関数電卓10とPC20との近距離通信に伴い関数電卓10からPC20に送信される送信データのデータ構造の一例を示す図である。
【0036】
例えば、関数電卓10のキーコード送信モードにおいて、キー操作が無く送信対象のキーコードデータが存在しない通信待機時には、
図4(A)に示すように、通信間隔設定データ(CI;初期値)と空データとを含む送信データが生成されて送信される。
【0037】
また、キー操作に応じて送信対象のキーコードデータが存在するキーコード送信時には、
図4(B)に示すように、通信間隔設定データ(CI;キー種類に対応)とキーコードデータとを含む送信データが生成されて送信される。
【0038】
なお、BLEを使用した近距離無線通信処理では、1回の通信処理で、例えば、最大4パケット(1パケット=20byte)のデータ送受信が可能である。
【0039】
計算履歴データ22dは、電卓エミュレータプログラムデータ22aに従い動作する電卓エミュレータでの各種の計算処理により得られた計算式のデータや計算結果のデータなどの計算データである。
【0040】
CPU21には、システムおよびデータバスを介して、記憶部22、記録媒体読取部24、通信部25、キー入力部26、タッチパネル付表示部27、近距離無線通信部28が接続される。
【0041】
このように構成されたPC20は、CPU21がプログラムデータ(電卓エミュレータプログラムデータ22a、近距離通信プログラムデータ22bを含む)に記述された命令に従い各部の動作を制御し、ソフトウエアとハードウエアとが協働して動作することにより、後述の動作説明で述べるような、PC処理(
図6)を実現する。
【0042】
次に、このように構成されたキー入力システム1の動作について説明する。
【0043】
本実施形態では、ユーザが、電卓エミュレータを搭載したPC20を利用して試験を受ける際に、電卓エミュレータに対するキーの入力操作を、PC20の傍(例えば、PC20から1~2mの範囲内)に置いた関数電卓10のキー入力部15を操作して行なう場合を仮定して説明する。
【0044】
図5は、関数電卓10の電卓プログラム(12a)および近距離通信プログラム(12b)に従った電卓処理を示すフローチャートである。
【0045】
図6は、PC20の電卓エミュレータプログラム(22a)および近距離通信プログラム(22b)に従ったPC処理を示すフローチャートである。
【0046】
図7は、関数電卓10のキーコード送信モードでの電卓処理とPC20のキーコード受信モードでのPC処理に従った関数電卓10とPC20との間での通信動作を示すタイミングチャートである。
【0047】
関数電卓10において、例えば[MENU]キーの操作に応じて表示部16に表示させた動作モードのメニュー画面から、キーコード送信モードがユーザに選択されて指定されると(ステップS1(Yes))、CPU11は、通信接続要求を示す上り信号を、通信間隔設定テーブル12c(
図3参照)から読み出した通信間隔(CI)設定データ[初期値;500msec]と共に、近距離無線通信部17を介してPC20へ送信し(ステップS2)、当該PC20からの接続認証信号の受信を待機する(ステップS3)。
【0048】
PC20において、例えばタッチパネル付表示部27に表示させたデスクトップのショートカットアイコンから、電卓エミュレータプログラム(22a)のショートカットアイコンがユーザに選択されて指定されると、CPU21は、PC20の動作モードを電卓エミュレータモードに設定し、
図1に示すように、関数電卓10の画像を展開した電卓エミュレータ画面Gemをタッチパネル付表示部27に表示させる(ステップM1(Yes))。
【0049】
電卓エミュレータモードに設定されたPC20において、例えば電卓エミュレータ画面Gemのプルダウンメニューにある動作モードの設定項目から、電卓エミュレータを外部から入力されるキーコードデータに応じて動作させるためのキーコード受信モードが選択されて指定されると(ステップM2(Yes))、CPU21は、近距離無線通信部28を介して関数電卓10からの通信接続要求信号の受信を待機する(ステップM3)。
【0050】
そして、関数電卓10から送信された通信接続要求信号(通信間隔(CI)設定データ[初期値;500msec]を含む)が受信されると(ステップM3(Yes))、CPU21は、記憶部22に対して、受信された通信間隔(CI)設定データ[初期値;500msec]22cを書き込んで設定し(ステップM4)、関数電卓10に対して、近距離無線通信部28を介し接続認証信号を送信する(ステップM5)。
【0051】
CPU21は、記憶部22に設定された現在の通信間隔CI[初期値;500msec]に対応して(設定された通信間隔CIにしたがって)、例えば
図7のタイミングT1,T2に示すように、関数電卓10から送信される通信待機信号(上り)(
図4(A)参照)を受信し、またその応答信号としての通信待機信号(下り)を送信する(ステップM6)。
【0052】
ここで、通信待機信号(上り)を受信し、同(下り)を送信した際に、現在の通信間隔CIが[初期値;500msec]に設定されていないときには、改めて通信間隔(CI)設定データ[初期値;500msec]22cを設定する(ステップM7)。
【0053】
そして、通信待機信号(上り/下り)の受信/送信を繰り返しながら、関数電卓10から送信されるキーコードデータの受信を待機する(ステップM6~M8(No))。
【0054】
関数電卓10において、PC20から送信された接続認証信号が受信されると(ステップS3(Yes))、CPU11は、ステップS2にて設定された通信間隔CI[初期値;500msec]に対応して、
図7のタイミングT1,T2に示すように、PC20に対して、近距離無線通信部17を介して通信待機信号(上り)(
図4(A)参照)を送信し、またその応答信号としてのPC20からの通信待機信号(下り)を受信する(ステップS4)。
【0055】
そして、CPU11は、現在の通信間隔CI[初期値;500msec]内で、キー入力部15の計算に関係するキーの入力が行われないと判定される状態では(ステップS5(No))、前記同様に、PC20に対して、近距離無線通信部17を介して通信待機信号(上り)を送信し、またその応答信号としてのPC20からの通信待機信号(下り)を受信する(ステップS4)。
【0056】
この後、関数電卓10において、ユーザ操作に応じて、キー入力部15の計算に関係するキー(例えば[AC]キー15c)が入力されると(ステップS5(Yes))、CPU11は、通信間隔設定テーブル12c(
図3参照)に基づいて、現在の通信間隔CIを[AC]キー15cに応じた[100msec]に変更して設定する(ステップS6)。
【0057】
そして、設定された通信間隔設定データ[100msec]と入力されたキーコードデータ[AC]とを含む送信データ(
図4(B)参照)を生成し、当該送信データを、PC20に対して、
図7のタイミングT3に示すように、ステップS6での変更前の通信間隔CI[500msec]に対応して送信する(ステップS7)。
【0058】
CPU11は、入力された[AC]キー15cのキーコードに応じた処理を実行し、ここでは、記憶部12の計算データ12dを全消去する(ステップS8)。
【0059】
そして、ステップS6にて変更された現在の通信間隔CI[100msec]内で、キー入力部15の計算に関係するキーの入力が行われた否かを判定し(ステップS9)、また、当該現在の通信間隔CIに対応して、PC20からデータの受信があるかを判定する(ステップS10)。
【0060】
ここで、現在の通信間隔CI[100msec]内で、キー入力部15の計算に関係するキーの入力が行われず(ステップS9(No))、また、現在の通信間隔CIに対応して、PC20からのデータの受信がないと判定された場合は(ステップS10(No))、ステップS4からの処理に戻り、通信間隔CIを[初期値;500msec]に再設定し、PC20に対して、通信待機信号(上り)(
図4(A)参照)を送信し、またその応答信号としてのPC20からの通信待機信号(下り)を受信する(ステップS4)。
【0061】
PC20において、
図7のタイミングT3で示したように、関数電卓10からそのステップS7に対応して送信されたキーコードデータ[AC]と通信間隔設定データ[100msec]とを含む送信データ(
図4(B)参照)が受信されると(ステップM8(Yes))、CPU21は、受信された通信間隔設定データ[100msec]に応じて、現在の通信間隔CI(22c)を[100msec]に変更して設定する(ステップM9)。
【0062】
そして、受信されたキーコードデータ[AC]に応じた処理を実行し、ここでは、記憶部22の計算履歴データ22dを全消去する(ステップM10)。
【0063】
CPU21は、ステップM10での受信されたキーコードデータに応じた処理の結果、関数電卓10に送信すべきデータ(本実施形態では計算結果のデータ)があるか否かを判定し(ステップM11)、当該送信すべきデータがないと判定されると(ステップM11(No))、ステップM9にて変更設定された通信間隔CI[100msec]に対応して、関数電卓10から次に送信されるキーコードデータの受信を待機する(ステップM8)。
【0064】
関数電卓10のステップS9において、現在の通信間隔CI[100msec]内で、ユーザ操作に応じて、キー入力部15の計算に関係するキー(例えば[4](数値)キー)が入力されると(ステップS9(Yes))、CPU11は、通信間隔設定テーブル12c(
図3参照)に基づいて、現在の通信間隔CIを[4]キー(他の計算関係キー)に応じた[500msec]に変更して設定する(ステップS6)。
【0065】
そして、設定された通信間隔設定データ[500msec]と入力されたキーコードデータ[4]とを含む送信データ(
図4(B)参照)を生成し、当該送信データを、PC20に対して、
図7のタイミングT4に示すように、ステップS6での変更前の通信間隔CI[100msec]に対応して送信する(ステップS7)。
【0066】
CPU11は、入力された[4](数値)キーのキーコードに応じた処理を実行し、ここでは、記憶部12の計算データ12dとして被演算数“4”のデータを書き込む(ステップS8)。
【0067】
PC20において、
図7のタイミングT4で示したように、関数電卓10からそのステップS7に対応して送信されたキーコードデータ[4]と通信間隔設定データ[500msec]とを含む送信データ(
図4(B)参照)が受信されると(ステップM8(Yes))、CPU21は、受信された通信間隔設定データ[500msec]に応じて、現在の通信間隔CI(22c)を[500msec]に変更して設定する(ステップM9)。
【0068】
そして、受信されたキーコードデータ[4]に応じた処理を実行し、ここでは、記憶部22の計算履歴データ22dとして被演算数“4”のデータを書き込む(ステップM10)。
【0069】
次に、関数電卓10のステップS9において、現在の通信間隔CI[500msec]内で、ユーザ操作に応じて、キー入力部15の計算に関係するキー([×](乗算)キー15d)が入力されると(ステップS9(Yes))、CPU11は、通信間隔設定テーブル12c(
図3参照)に基づいて、現在の通信間隔CIを[×]キー15dに応じた[200msec]に変更して設定する(ステップS6)。
【0070】
そして、設定された通信間隔設定データ[200msec]と入力されたキーコードデータ[×]とを含む送信データ(
図4(B)参照)を生成し、当該送信データを、PC20に対して、
図7のタイミングT5に示すように、ステップS6での変更前の通信間隔CI[500msec]に対応して送信する(ステップS7)。
【0071】
CPU11は、入力された[×](乗算)キー15dのキーコードに応じた処理を実行し、ここでは、記憶部12の計算データ12dとして既に記憶されている被演算数“4”に続けて乗算記号“×”のデータを書き込む(ステップS8)。
【0072】
PC20において、
図7のタイミングT5で示したように、関数電卓10からそのステップS7に対応して送信されたキーコードデータ[×]と通信間隔設定データ[200msec]とを含む送信データ(
図4(B)参照)が受信されると(ステップM8(Yes))、CPU21は、受信された通信間隔設定データ[200msec]に応じて、現在の通信間隔CI(22c)を[200msec]に変更して設定する(ステップM9)。
【0073】
そして、受信されたキーコードデータ[×]に応じた処理を実行し、ここでは、記憶部22の計算履歴データ22dとして既に記憶されている被演算数“4”に続けて乗算記号“×”のデータを書き込む(ステップM10)。
【0074】
次に、前記同様に、関数電卓10のステップS9において、現在の通信間隔CI[200msec]内で、ユーザ操作に応じて、キー入力部15の計算に関係するキー([5](数値)キー)が入力されると(ステップS9(Yes))、CPU11は、通信間隔設定テーブル12c(
図3参照)に基づいて、現在の通信間隔CIを[5]キー(他の計算関係キー)に応じた[500msec]に変更して設定する(ステップS6)。
【0075】
そして、設定された通信間隔設定データ[500msec]と入力されたキーコードデータ[5]とを含む送信データ(
図4(B)参照)を生成し、当該送信データを、PC20に対して、
図7のタイミングT6に示すように、ステップS6での変更前の通信間隔CI[200msec]に対応して送信する(ステップS7)。
【0076】
CPU11は、入力された[5](数値)キーのキーコードに応じた処理を実行し、ここでは、記憶部12の計算データ12dとして既に記憶されている被演算数“4”と乗算記号“×”に続けて演算数“5”のデータを書き込む(ステップS8)。
【0077】
PC20において、
図7のタイミングT6で示したように、関数電卓10からそのステップS7に対応して送信されたキーコードデータ[5]と通信間隔設定データ[500msec]とを含む送信データ(
図4(B)参照)が受信されると(ステップM8(Yes))、CPU21は、受信された通信間隔設定データ[500msec]に応じて、現在の通信間隔CI(22c)を[500msec]に変更して設定する(ステップM9)。
【0078】
そして、受信されたキーコードデータ[5]に応じた処理を実行し、ここでは、記憶部22の計算履歴データ22dとして既に記憶されている被演算数“4”と乗算記号“×”に続けて演算数“5”のデータを書き込む(ステップM10)。
【0079】
続いて、前記同様に、関数電卓10のステップS9において、現在の通信間隔CI[500msec]内で、ユーザ操作に応じて、キー入力部15の計算に関係するキー([=](計算実行)キー15a)が入力されると(ステップS9(Yes))、CPU11は、通信間隔設定テーブル12c(
図3参照)に基づいて、現在の通信間隔CIを[=](計算実行)キー15aに応じた最短の[20msec]に変更して設定する(ステップS6)。
【0080】
そして、設定された通信間隔設定データ[20msec]と入力されたキーコードデータ[=]とを含む送信データ(
図4(B)参照)を生成し、当該送信データを、PC20に対して、
図7のタイミングT7に示すように、ステップS6での変更前の通信間隔CI[500msec]に対応して送信する(ステップS7)。
【0081】
CPU11は、入力された[=](計算実行)キー15aのキーコードに応じた処理を実行し、ここでは、記憶部12の計算データ12dとして既に記憶されている被演算数“4”と乗算記号“×”と演算数“5”からなる計算式“4×5=”を計算し、当該計算式に続けてその計算結果“20”のデータを書き込む(ステップS8)。
【0082】
PC20において、
図7のタイミングT7で示したように、関数電卓10からそのステップS7に対応して送信されたキーコードデータ[=]と通信間隔設定データ[20msec]とを含む送信データ(
図4(B)参照)が受信されると(ステップM8(Yes))、CPU21は、受信された通信間隔設定データ[20msec]に応じて、現在の通信間隔CI(22c)を最短の[20msec]に変更して設定する(ステップM9)。
【0083】
そして、受信されたキーコードデータ[=](計算実行)に応じた処理を実行し、ここでは、記憶部22の計算履歴データ22dとして既に記憶されている被演算数“4”と乗算記号“×”と演算数“5”からなる計算式“4×5=”を計算し、当該計算式に続けてその計算結果“20”のデータを書き込む(ステップM10)。
【0084】
ここで、CPU21において、関数電卓10に送信すべきデータ(本実施形態では計算結果のデータ“20”)があると判定されると(ステップM11(Yes))、
図7のタイミングT8に示すように、ステップM9にて変更設定した現在の通信間隔CI[20msec]に対応して、当該計算結果のデータ“20”を関数電卓10に送信する(ステップM12)。
【0085】
関数電卓10において、[=]キー15aの入力に応じて変更設定された現在の通信間隔CI[20msec]に対応して、
図7のタイミングT8で示したように、PC20から送信された計算結果のデータ“20”が受信されると(ステップS10(Yes))、当該計算結果のデータ“20”が表示部16に表示され、計算結果として記憶される(ステップS11)。
【0086】
この後、現在の通信間隔CI[20msec]内で、キー入力部15の計算に関係するキーの入力が行われないと判定されると(ステップS5(No))、CPU11は、
図7のタイミングT9に示すように、PC20に対して、再び、通信間隔CIを初期値[500msec]に設定した通信待機信号(上り)を送信し、またその応答信号としてのPC20からの通信待機信号(下り)を受信する(ステップS4)。
【0087】
PC20において、
図7のタイミングT9で示したように、現在の通信間隔CI[20msec]に対応して、関数電卓10から送信されるキーコードデータの受信を待機している状態で(ステップM8)、当該関数電卓10から送信された通信待機信号(上り)(
図4(A)参照)が受信され、またその応答信号としての通信待機信号(下り)が送信されると(ステップM8(No)→M6)、CPU21は、現在の通信間隔CI[20msec]を改めて[初期値;500msec]に変更して設定する(ステップM7)。
【0088】
そして、
図7のタイミングT10に示すように、関数電卓10からの次のキーコードデータまたは次の通信待機信号の受信を待機する(ステップM8またはM6)。
【0089】
したがって、このように構成されたキー入力システム1の関数電卓10(キー入力装置)とPC20(情報機器)によれば、関数電卓10とPC20の各々にBLE(Bluetooth
Low Energy)を使用した近距離無線通信部17,28を備え、双方向通信を可能とし、関数電卓10のキー操作に応じて入力されたキーコードデータをリアルタイムにPC20に転送する。そして、PC20では、PC20に転送された関数電卓10のキーコードデータを、当該PC20にて動作する電卓エミュレータに入力し、入力されたキーコードに応じた処理を実行する。この際、関数電卓10にて入力されるキーの種類に応じて、当該関数電卓10とPC20との通信間隔CIを、例えば、高速な処理が必要な種類のキーが入力された場合は短く設定し、そうでない種類のキーが入力された場合は長く設定し、さらに、計算に関係の無い種類のキーが入力された場合は、入力されたキーコードのPC20への転送を行なわない。
【0090】
これにより、例えば、PC20にて動作させる電卓エミュレータを利用して計算を行なう場合でも、当該PC20のタッチパネル付表示部27に表示させた電卓画像をタッチ操作する必要なく、実際の関数電卓10を使用してキー操作することができ、高い操作性を確保することが可能になる。しかも、関数電卓10の電源が、ボタン電池、太陽電池、単4乾電池など、低消費電力用の電池電源18である場合でも、入力されるキーの種類に応じてBLEにおける通信間隔CIの設定を適切に変更するので、繰り返し計算を行なえば行うほど、PC20との通信に伴って必要とされる電力(PC20との通信に関する消費電力)を効果的に低減でき、例えば、電池電源18の容量が一般的な関数電卓の電池電源の容量と同程度であったとしても、当該関数電卓10を長時間連続使用可能なキー入力装置として使用することができる。
【0091】
よって、本実施形態のキー入力システム1によれば、例えばキーボード等のキー入力装置をユーザが操作して入力したキー入力データを、低消費電力でリアルタイムに外部の情報機器に転送して利用することが可能になる。
【0092】
(他の実施形態)
なお、前記実施形態において、関数電卓10とPC20との通信間隔CIを長く設定すれば、低消費電力化が図れる一方で処理速度が遅くなり、通信間隔CIを短く設定すれば、処理速度が速くなる一方で低消費電力化が図り難くなるのは勿論であるが、他の実施形態として、関数電卓10において、ユーザによるキー入力操作の操作速度を検出し、その平均操作速度がある閾値より早くなった場合には、通信間隔設定テーブル12cに基づき設定される通信間隔CIを一定の割合で短く設定することで、低消費電力化を図りつつも、より操作性の高いキー入力システム1を実現できる。
【0093】
また、前記実施形態のキー入力システム1では、キー入力装置を関数電卓10、情報機器をPC20とした場合について説明したが、情報機器はPC20と同様の機能を有するタブレット端末等であってもよく、PC20に限定されない。また、キー入力装置も関数電卓10に限らず、例えば、一般的な電卓(関数電卓のような複雑な数式を演算対象としていない電卓)であってもよく、また、BLEを使用した近距離無線通信部が計算専用のキーボードや一般のキーボード等のキーボードに設けられたキー入力装置であってもよい。
【0094】
さらに、近距離無線通信部17,28はBLEに限らず、他の通信方式の無線通信部であっても、前記実施形態と同様の処理を行なうことで、キーボードをユーザが操作して入力したキー入力データを、できる限り低消費電力でリアルタイムに外部の情報機器に転送して利用することが可能になる。
【0095】
前記各実施形態において記載したキー入力システム1による各処理の手法、すなわち、
図5のフローチャートに示す関数電卓10の電卓処理、
図6のフローチャートに示すPC20のPC処理などの各手法は、何れもコンピュータに実行させることができるプログラムとして、メモリカード(ROMカード、RAMカード等)、磁気ディスク(ハードディスク等)、光ディスク(CD-ROM、DVD等)、半導体メモリ等の外部記録装置の媒体に格納して配布することができる。そして、キー入力装置または情報機器となる電子機器のコンピュータ(CPU)は、この外部記録装置の媒体に記録されたプログラムを記憶装置に読み込み、この読み込んだプログラムによって動作が制御されることにより、前記各実施形態において説明した各種の機能を実現し、前述した手法による同様の処理を実行することができる。
【0096】
また、前記各手法を実現するためのプログラムのデータは、プログラムコードの形態として通信ネットワーク(N)上を伝送させることができ、この通信ネットワーク(N)に接続されたコンピュータ装置(プログラムサーバ)から前記プログラムのデータをキー入力装置または情報機器となる電子機器に取り込んで記憶装置に記憶させ、前述した各種の機能を実現することもできる。
【0097】
本願発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、前記各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、各実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されたり、幾つかの構成要件が異なる形態にして組み合わされても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除されたり組み合わされた構成が発明として抽出され得るものである。
【0098】
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0099】
[付記1]
複数種類のキーを含むキー入力部と、
第1無線通信部と、
第1制御部とを備え、
前記第1制御部は、
前記キー入力部により入力されたキーの種類に応じて設定された通信間隔にしたがって前記入力されたキーの情報を前記第1無線通信部により外部の情報機器に送信させる、
キー入力装置。
【0100】
[付記2]
前記第1制御部は、
前記入力されたキーの情報を前記設定された通信間隔の情報と共に前記第1無線通信部により外部の情報機器に送信させる、
付記1に記載のキー入力装置。
【0101】
[付記3]
前記第1無線通信部は、BLEを使用した近距離無線通信部である、
付記1または付記2に記載のキー入力装置。
【0102】
[付記4]
電池電源を備え、
前記第1無線通信部および前記第1制御部は、前記電池電源により駆動される、
付記1ないし付記3の何れかに記載のキー入力装置。
【0103】
[付記5]
外部のキー入力装置と通信可能な第2無線通信部と、
第2制御部とを備え、
前記第2制御部は、
前記キー入力装置により入力されたキーの種類に応じて設定された通信間隔に対応して前記キー入力装置から送信されたキーの情報を前記第2無線通信部により受信させ、
前記受信したキーの情報に応じた処理を行なう、
情報機器。
【0104】
[付記6]
前記第2制御部は、
前記キー入力装置により入力されたキーの種類に応じて設定された通信間隔の情報を前記キー入力装置から送信されたキーの情報と共に前記第2無線通信部に受信させる、
付記5に記載の情報機器。
【0105】
[付記7]
前記第2無線通信部は、BLEを使用した近距離無線通信部である、
付記5または付記6に記載の情報機器。
【0106】
[付記8]
キー入力装置と情報機器とを備え、
前記キー入力装置は、
複数種類のキーを含むキー入力部と、
第1無線通信部と、
第1制御部とを備え、
前記第1制御部は、
前記キー入力部により入力されたキーの種類に応じて設定された通信間隔にしたがって前記入力されたキーの情報を前記第1無線通信部により前記情報機器に送信させ、
前記情報機器は、
第2無線通信部と、
第2制御部とを備え、
前記第2制御部は、
前記キー入力装置の前記設定された通信間隔に対応して前記キー入力装置から送信されたキーの情報を前記第2無線通信部により受信させる、
キー入力システム。
【0107】
[付記9]
複数種類のキーを含むキー入力部と、第1無線通信部と、を備えたキー入力装置のコンピュータを、
前記キー入力部により入力されたキーの種類に応じて設定された通信間隔にしたがって前記入力されたキーの情報を前記第1無線通信部により外部の情報機器に送信させる、
ように機能させるためのコンピュータ読み込み可能なプログラム。
【0108】
[付記10]
外部のキー入力装置と通信可能な第2無線通信部を備えた情報機器のコンピュータを、
前記キー入力装置により入力されたキーの種類に応じて設定された通信間隔に対応して前記キー入力装置から送信されたキーの情報を前記第2無線通信部により受信させ、
前記受信したキーの情報に応じた処理を行なう、
ように機能させるためのコンピュータ読み込み可能なプログラム。
【符号の説明】
【0109】
1 …キー入力システム
10 …関数電卓(キー入力装置)
20 …PC(情報機器)
11,21…CPU(制御部)
12,22…記憶部
12a…電卓プログラムデータ
12b,22b…近距離通信プログラムデータ
12c…通信間隔設定テーブル
12d…計算データ
22a…電卓エミュレータプログラムデータ
22c…通信間隔設定データ(CI)
22d…計算履歴データ
13,23…外部記録媒体
14,24…記録媒体読取部
15,26…キー入力部
16 …表示部
27 …タッチパネル付表示部
17,28…近距離無線通信部
18 …電池電源
【手続補正書】
【提出日】2024-06-04
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本発明は、通信システム、コネクションインターバル設定方法およびプログラムに関する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、消費電力を抑制可能な通信システム、コネクションインターバル設定方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
本発明に係る通信システムは、所定の情報機器の表示部に表示される仮想的な電卓としての電卓エミュレータへの計算式の入力操作を前記電卓の実物が有する入力キーの操作によりユーザが実行するときの前記情報機器と前記実物との間のコネクションインターバルの値を設定する設定手段を備え、前記設定手段は、前記計算式が入力される際は前記入力キーが操作される毎にこの操作された入力キーに対して予め割り当てられている値に前記コネクションインターバルの値を更新する、ことを特徴とする。
また、本発明に係るコネクションインターバル設定方法は、通信システムが実行する通信方法であって、所定の情報機器の表示部に表示される仮想的な電卓としての電卓エミュレータへの計算式の入力操作を前記電卓の実物が有する入力キーの操作によりユーザが実行するときの前記情報機器と前記実物との間のコネクションインターバルの値を設定する設定処理を含み、前記設定処理は、前記計算式が入力される際は前記入力キーが操作される毎にこの操作された入力キーに対して予め割り当てられている値に前記コネクションインターバルの値を更新する、ことを特徴とする。
また、本発明に係るプログラムは、コンピュータを、所定の情報機器の表示部に表示される仮想的な電卓としての電卓エミュレータへの計算式の入力操作を前記電卓の実物が有する入力キーの操作によりユーザが実行するときの前記情報機器と前記実物との間のコネクションインターバルの値を設定する設定手段として機能させ、前記設定手段は、前記計算式が入力される際は前記入力キーが操作される毎にこの操作された入力キーに対して予め割り当てられている値に前記コネクションインターバルの値を更新する、ことを特徴とする。
【手続補正5】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の情報機器の表示部に表示される仮想的な電卓としての電卓エミュレータへの計算式の入力操作を前記電卓の実物が有する入力キーの操作によりユーザが実行するときの前記情報機器と前記実物との間のコネクションインターバルの値を設定する設定手段を備え、
前記設定手段は、前記計算式が入力される際は前記入力キーが操作される毎にこの操作された入力キーに対して予め割り当てられている値に前記コネクションインターバルの値を更新する、
ことを特徴とする通信システム。
【請求項2】
前記電卓は、前記入力キーとして数値キーと演算キーとを有しており、
前記数値キーと前記演算キーとの間で前記割り当てられている値が異なる、
ことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
【請求項3】
前記演算キーは、前記入力キーに対する無操作期間が所定の長さになった場合に前記設定手段が設定するコネクションインターバルの値よりも小さい値が割り当てられている、
ことを特徴とする請求項2に記載の通信システム。
【請求項4】
前記数値キーは、前記入力キーに対する無操作期間が所定の長さになった場合に前記設定手段が設定するコネクションインターバルの値と同じ値が割り当てられている、
ことを特徴とする請求項2または3に記載の通信システム。
【請求項5】
通信システムが実行するコネクションインターバル設定方法であって、
所定の情報機器の表示部に表示される仮想的な電卓としての電卓エミュレータへの計算式の入力操作を前記電卓の実物が有する入力キーの操作によりユーザが実行するときの前記情報機器と前記実物との間のコネクションインターバルの値を設定する設定処理を含み、
前記設定処理は、前記計算式が入力される際は前記入力キーが操作される毎にこの操作された入力キーに対して予め割り当てられている値に前記コネクションインターバルの値を更新する、
ことを特徴とするコネクションインターバル設定方法。
【請求項6】
コンピュータを、
所定の情報機器の表示部に表示される仮想的な電卓としての電卓エミュレータへの計算式の入力操作を前記電卓の実物が有する入力キーの操作によりユーザが実行するときの前記情報機器と前記実物との間のコネクションインターバルの値を設定する設定手段として機能させ、
前記設定手段は、前記計算式が入力される際は前記入力キーが操作される毎にこの操作された入力キーに対して予め割り当てられている値に前記コネクションインターバルの値を更新する、
ことを特徴とするプログラム。