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特開2024-101011水素を燃焼するためのプロセスおよび装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024101011
(43)【公開日】2024-07-26
(54)【発明の名称】水素を燃焼するためのプロセスおよび装置
(51)【国際特許分類】
   F23D 14/02 20060101AFI20240719BHJP
   F23D 14/04 20060101ALI20240719BHJP
   F23D 14/48 20060101ALI20240719BHJP
   F23D 14/64 20060101ALI20240719BHJP
   F23K 5/00 20060101ALI20240719BHJP
【FI】
F23D14/02 A
F23D14/04 Z
F23D14/48 A
F23D14/64 B
F23K5/00 302
F23K5/00 304
【審査請求】有
【請求項の数】27
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024086365
(22)【出願日】2024-05-28
(62)【分割の表示】P 2022526384の分割
【原出願日】2020-11-03
(31)【優先権主張番号】62/930,866
(32)【優先日】2019-11-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/979,206
(32)【優先日】2020-02-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】522178256
【氏名又は名称】クリーン ハイ-ドロ-ゲン インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】サム ソリマン
(72)【発明者】
【氏名】ロジャー エル-ヘロー
(72)【発明者】
【氏名】トーマス フェアフル
(57)【要約】
【課題】炉などの既存の熱交換器システムは、典型的には、所望の熱エネルギーを生成するための可燃性燃料として炭化水素材料に依存する。炭化水素系燃料は典型的には高価である。また、炭化水素燃料の燃焼は、環境に有害な二酸化炭素を発生させる。
【解決手段】水の電気分解を行って気体水素分子を含む電気分解生成材料を生成する電解槽、および少なくとも電気分解生成材料の気体水素分子を受け取るために電解槽に流体結合された炉を備え、受け取った気体水素分子を燃焼するように構成されている、熱エネルギーを生成するためのシステムが提供される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱エネルギーを生成するためのシステムであって、
燃料を含む気体材料の供給源であって、燃料を含む気体材料は気体水素分子を含む、供給源と、
反応ゾーン内の反応ゾーン材料の点火を行うための点火装置と、
前記燃料を含む気体材料の前記供給源に流体結合されたエダクタと、を備え、
前記燃料を含む気体材料の供給源、前記エダクタ、前記点火装置、および前記反応ゾーンは協調的に構成され、原動流体が前記エダクタを通って流れている間、
前記燃料を含む気体材料の流れは、ベンチュリ効果に反応して、前記原動流体の流れによって誘導され、その結果、前記燃料を含む気体材料の誘導された流れおよび前記原動流体が組み合わされ、合成流体材料が得られ、
反応ゾーン供給は、前記反応ゾーン内の反応ゾーン材料が得られるように前記反応ゾーンに供給され、前記反応ゾーン供給は、少なくとも前記合成流体材料の気体水素分子を含み、
前記点火装置による前記反応ゾーン内の前記反応ゾーン材料の点火に反応して、前記反応ゾーン材料は、反応プロセスを介して反応生成物に変換され、その結果、反応後プロセス気体材料が生成され、前記反応後プロセス気体材料は反応生成物を含み、前記反応プロセスは、気体水素分子の燃焼を含み、前記反応プロセスは、前記反応後プロセス気体材料を加熱する熱エネルギーを生成し、加熱後の反応後プロセス気体材料が生成される、システム。
【請求項2】
前記反応ゾーンへの反応ゾーン供給の供給は、ノズルによって行われ、
前記ノズルは、反応ゾーンと位置合わせされた中心軸を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
熱交換器をさらに備え、
前記反応ゾーンおよび前記熱交換器は、加熱された反応後プロセス気体材料が生成されている間、加熱された反応後プロセス気体材料が前記熱交換器と熱伝達連通して配置されるように協調的に構成される、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記熱交換器は炉によって画定される、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記燃料を含む気体材料の前記供給源は、気体水素分子が生成されるように水の電気分解を行うように構成された電解槽を含み、前記燃料を含む気体材料の前記気体水素分子は生成された前記気体水素分子を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項6】
前記原動流体は酸化剤を含み、
前記反応ゾーン供給は、前記原動流体の前記酸化剤を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
熱エネルギーを生成するためのシステムであって、
気体水素分子の供給源と、
前記供給源に流体結合されたマニホールドと、
前記マニホールドによって受け取られる気体材料供給物を排出するためのノズルであって、前記ノズルは、2.0258×10-9平方メートル未満の最大断面流量面積を画定する、ノズルと、
反応ゾーン内の反応ゾーン材料を点火するための点火装置と、を備え、
前記供給源、前記マニホールド、前記ノズル、前記点火装置、および前記反応ゾーンは、
(i)前記供給源の前記気体水素分子を含む前記気体材料供給物は、前記マニホールドによって受け取られ、前記ノズルを介して前記反応ゾーンに排出され、
(ii)酸化剤も前記反応ゾーンに供給され、その結果、前記反応ゾーン内の前記気体水素分子と前記酸化剤が含む反応ゾーン材料が得られ、
前記点火装置による前記反応ゾーン内の前記反応ゾーン材料の点火に反応して、前記反応ゾーン材料は、反応プロセスを介して反応生成物に変換され、その結果、反応後プロセス気体材料が生成され、前記反応後プロセス気体材料は前記反応生成物を含み、
前記反応プロセスは、前記酸化剤による前記気体水素分子の燃焼を含み、
前記反応プロセスは、前記反応後プロセス気体材料を加熱する熱エネルギーを生成し、加熱後の反応後プロセス気体材料が生成される、ように協調的に構成される、システム。
【請求項8】
前記気体水素分子の前記供給源は、前記気体水素分子が生成されるように水の電気分解を行うように構成された電解槽を含み、
前記気体材料供給物の前記気体水素分子は、生成された前記気体水素分子を含む、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
熱交換器をさらに備え、
前記反応ゾーンおよび前記熱交換器は、加熱された反応後プロセス気体材料が生成されている間、加熱された反応後プロセス気体材料が前記熱交換器と熱伝達連通して配置されるように協調的に構成される、請求項7または8に記載のシステム。
【請求項10】
前記熱交換器は炉によって画定される、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
熱エネルギーを生成するためのシステムであって、
気体水素分子の供給源と、
気体水素分子を受け取るために気体水素分子の供給源に流体結合されたマニホールドと、
受け取った前記気体水素分子を排出するためのノズルと、
反応ゾーン内の反応ゾーン材料を点火するための点火装置と、
および前記反応ゾーンからのフラッシュバックを軽減するための、前記マニホールドと前記気体水素分子の前記供給源との間に配置された複合金属発泡材料火炎抑制器と、を備え、
前記気体水素分子の供給源、前記マニホールド、前記ノズル、前記点火装置、および前記反応ゾーンは、
(i)前記気体水素分子は前記マニホールドによって受け取られ、前記ノズルを介して前記反応ゾーンに排出され、
(ii)酸化剤も前記反応ゾーンに供給され、前記反応ゾーン材料は気体水素分子および酸化剤を含み、
前記点火装置による前記反応ゾーン内の前記反応ゾーン材料の点火に反応して、前記反応ゾーン材料は、反応プロセスを介して反応生成物に変換され、その結果、反応後プロセス気体材料が生成され、前記反応後プロセス気体材料は前記反応生成物を含み、
前記反応プロセスは、前記酸化剤によって影響を受ける気体水素分子の燃焼を含み、
反応プロセスは、反応後プロセス気体材料を加熱する熱エネルギーを生成し、加熱後の反応後プロセス気体材料が生成される、ように協調的に構成される、システム。
【請求項12】
前記マニホールドは、前記複合金属発泡材料火炎抑制器を介して前記気体水素分子の前記供給源に流体結合される、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記複合金属発泡材料火炎抑制器はハステロイ火炎抑制器を含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
熱交換器をさらに備え、
前記反応ゾーンおよび前記熱交換器は、加熱された反応後プロセス気体材料が生成されている間、加熱された反応後プロセス気体材料が前記熱交換器と熱伝達連通して配置されるように協調的に構成される、請求項11から13のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項15】
前記熱交換器は炉によって画定される、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
周囲空気を加熱するためのプロセスであって、
水を電気分解し、気体水素分子を生成し、
生成された前記気体水素分子および酸化剤を含む反応ゾーン材料を反応ゾーン内に配置し、
前記反応ゾーン材料を組み合わせた流体材料に点火し、前記反応ゾーン材料が反応プロセスを介して反応生成物に変換され、その結果、反応後プロセス気体材料が生成される、プロセスを含み、
前記反応プロセスは、前記酸化剤によってもたらされる前記気体水素分子の燃焼を含み、
前記反応生成物は水蒸気を含み、
前記反応プロセスは、前記反応後プロセス気体材料を加熱する熱エネルギーを生成し、前記周囲空気の加熱のために加熱後の反応後プロセス気体材料が生成され、
前記加熱後の反応後プロセス気体材料は前記反応生成物を含み、
液体の水が得られるように前記反応生成物の水蒸気を凝縮し、
前記電気分解は、前記反応生成物の水蒸気の凝縮から得られる液体水の電気分解を含む、プロセス。
【請求項17】
前記加熱された反応後プロセス気体材料を周囲空気と間接的に熱伝達連通するように配置し、前記周囲空気が前記加熱された反応後プロセス気体材料によって加熱され、前記水蒸気の凝縮が行われることをさらに備えた、請求項16に記載のプロセス。
【請求項18】
前記水の前記電気分解は、追加的に酸素を生成し、
前記酸化剤は生成された前記酸素を含む、請求項16または17に記載のプロセス。
【請求項19】
周囲空気を加熱するためのプロセスであって、
水による電気分解を介して気体水素分子を生成し、
生成された前記気体水素分子を不活性酸化剤と組み合わせて、合成流体材料を生成し、
前記合成流体材料に点火し、前記合成流体材料は、反応プロセスを介して反応生成物に変換され、その結果、反応後プロセス気体材料が生成され、
生成された前記気体水素分子および不活性酸化剤との合成は、ベンチュリ効果に応答して、生成された前記気体水素分子の流れを原動流体で誘導し、生成された前記気体水素分子および前記原動流体の誘導された流れが組み合わされ、合成流体材料が生成され、前記原動流体は不活性酸化剤を含み、
前記反応後プロセス気体材料は、前記反応生成物を含み、
前記反応プロセスは、原動流体の不活性酸化剤によって影響を受ける前記気体水素分子の燃焼を含み、
前記反応プロセスは前記反応後プロセス気体材料を加熱する熱エネルギーを生成し、加熱後の反応後プロセス気体材料が生成され、
前記加熱後の反応後プロセス気体材料を、前記周囲空気と間接的に熱伝達連通するよう配置する、プロセス。
【請求項20】
炉を改造するための構成要素のキットであって、
前記炉は、従来のバーナアセンブリおよび熱交換器を含み、
前記キットは、
水の電気分解を行って気体水素分子を含む電気分解生成材料を生成するための電解槽と、
気体水素適合性バーナアセンブリであって、反応ゾーン内の反応ゾーン材料が得られるように前記反応ゾーンへの反応ゾーン供給を受け取り、伝導するための流体導体と、および前記反応ゾーン内部に配置された反応ゾーン材料を点火するための点火装置を含む、バーナアセンブリと、
を備える、従来のバーナアセンブリおよび熱交換器と、を含み、
前記電解槽、前記気体水素適合性バーナアセンブリ、および前記熱交換器は、
(i)前記気体水素適合性バーナアセンブリが従来のバーナアセンブリと取り替えられ、
(ii)前記気体水素適合性バーナアセンブリが前記反応ゾーン供給を受け入れ、
(iii)前記電気分解生成材料が前記電解槽によって生成され、
(iv)前記気体水素適合性バーナアセンブリは、受け取った前記反応ゾーン供給が少なくとも前記電気分解生成材料の前記気体水素分子を含むように、前記電解槽に流体結合され、
受け取った前記反応ゾーン供給は、前記反応ゾーン材料が前記気体水素分子を含むように、前記反応ゾーンに誘導され、
前記点火装置による前記反応ゾーン内の前記反応ゾーン材料の点火に反応して、前記反応ゾーン材料は、前記気体水素分子の燃焼を含む反応プロセスを介して反応生成物に変換され、その結果、前記反応生成物を含む反応後プロセス気体材料が生成され、
前記反応プロセスは反応後プロセス気体材料を加熱する熱エネルギーを生成し、加熱後の反応後プロセス気体材料が生成され、
前記の加熱後の反応後プロセス気体材料は、前記の熱交換器との熱伝達連通に配置される、ように協調的に構成される、キット。
【請求項21】
前記気体水素適合性バーナアセンブリは、受け取った前記反応ゾーン供給を前記反応ゾーンに排出するためのノズルを含み、
前記ノズルは、2.0258×10-9平方メートル未満の最大断面流量面積を画定する、請求項20に記載のキット。
【請求項22】
エダクタをさらに備え、
前記電解槽、前記気体水素適合性バーナアセンブリ、および前記エダクタは、
(i)前記気体水素適合性バーナアセンブリが前記従来のバーナアセンブリに入れ替えられ、
(ii)前記気体水素適合性バーナアセンブリが反応ゾーン供給を受け入れ、
(iii)前記電気分解生成材料が前記電解槽によって製造され、
(iv)前記エダクタは、少なくとも前記電気分解生成材料の前記気体水素分子を受け取るために前記電解槽に流体結合され、
(v)原動流体は前記エダクタを通って流れ、ベンチュリ効果に応答して、前記原動流体の流れによって、前記電気分解生成材料の少なくとも気体水素分子の流れが誘導され、そして、前記原動流体および少なくとも気体分子水素の誘導された流れが合成され、前記電気分解生成材料の前記気体水素分子を含む合成流体材料が得られ、
(vi)前記気体水素適合性バーナアセンブリは、受け取った前記反応ゾーン供給が少なくとも前記合成流体材料の前記気体水素分子を含むように、前記エダクタに流体結合され、
受け取った前記反応ゾーン供給の前記電気分解生成材料の前記気体水素分子は、前記合成流体材料の前記気体水素分子を含む、ように協調的に構成される、
請求項20または21に記載のキット。
【請求項23】
ヒートシンクをさらに備え、
前記電解槽は、前記ヒートシンクと熱伝達連通して配置されるように構成され、電気分解によって熱が生成されるように電気分解が前記電解槽によって行われている間、前記生成された熱の少なくとも一部が前記ヒートシンクに伝達される、請求項20から22のいずれか一項に記載のキット。
【請求項24】
前記ヒートシンクは冷却器を含む、請求項23に記載のキット。
【請求項25】
水の電気分解を行って気体水素分子を含む電気分解生成材料を生成するための電解槽と、
少なくとも前記電気分解生成材料の前記気体水素分子を受け取るために前記電解槽に流体結合され、受け取った前記気体水素分子を燃焼するように構成され、周囲空気と間接的に熱伝達連通するように配置された熱交換器を備える炉と、
を備え、
受け取った前記気体水素分子の燃焼は、前記熱交換器を加熱し、間接的な熱伝達を介して周囲空気の加熱を実現する、熱エネルギーを生成するためのシステム。
【請求項26】
ヒートシンクをさらに備え、
前記電解槽は、前記ヒートシンクと熱伝達連通して配置され、電気分解が前記電解槽によって行われ、電気分解によって熱を生成している間、生成された熱の少なくとも一部が前記ヒートシンクに伝達される、請求項25に記載のシステム。
【請求項27】
前記ヒートシンクは冷却器を含む、請求項26に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、気体水素分子を燃焼させることによって、空気などの流体を加熱するための熱を生成するための熱交換器システムに関する。
【背景技術】
【0002】
炉などの既存の熱交換器システムは、典型的には、所望の熱エネルギーを生成するための可燃性燃料として炭化水素材料に依存する。炭化水素系燃料は典型的には高価である。また、炭化水素燃料の燃焼は、環境に有害な二酸化炭素を発生させる。
【発明の概要】
【0003】
一態様では、熱エネルギーを生成するためのシステムであって、
燃料を含む気体材料の供給源であって、燃料を含む気体材料は気体水素分子を含む、供給源と、
反応ゾーン内の反応ゾーン材料の点火を行うための点火装置と、
燃料を含む気体材料の供給源に流体結合されたエダクタ(eductor)と、を備え、
燃料を含む気体材料の供給源、エダクタ、点火装置、および反応ゾーンは、原動流体(motive fluid)がエダクタを通って流れている間、
燃料を含む材料の流れは、ベンチュリ効果に反応して、原動流体の流れによって誘導され、その結果、燃料を含む材料の誘導された流れおよび原動流体が組み合わされ、合成流体材料が得られ、
反応ゾーン供給は、反応ゾーン内の反応ゾーン材料が得られるように反応ゾーンに供給され、反応ゾーン供給は、少なくとも合成流体材料の気体水素分子を含み、
点火装置による反応ゾーン内の反応ゾーン材料の点火に反応して、反応ゾーン材料は、反応プロセスを介して反応生成物に変換され、その結果、反応後プロセス気体材料が生成され、反応後プロセス気体材料は反応生成物を含み、反応プロセスは、気体水素分子の燃焼を含み、反応プロセスは、反応後プロセス気体材料を加熱する熱エネルギーを生成し、加熱後の反応後プロセス気体材料が生成される、ように協調的に構成される、システムが提供される。
【0004】
一態様では、熱エネルギーを生成するためのシステムであって、
気体水素分子の供給源と、
供給源に流体結合されたマニホールドと、
マニホールドによって受け取られる気体材料供給物を排出するためのノズルであって、ノズルは、2.0258×10-9平方メートル(3.14×10-6平方インチ)未満の最大断面流量面積を画定する、ノズルと、
反応ゾーン内の反応ゾーン材料を点火するための点火装置と、を備え、
供給源、マニホールド、ノズル、点火装置、および反応ゾーンは、
(i)供給源の気体水素分子を含む気体材料供給物は、マニホールドによって受け取られ、ノズルを介して反応ゾーンに排出され、
(ii)酸化剤も反応ゾーンに供給され、その結果、反応ゾーン内の気体水素分子と酸化剤が含む反応ゾーン材料が得られ、
点火装置による反応ゾーン内の反応ゾーン材料の点火に反応して、反応ゾーン材料は、反応プロセスを介して反応生成物に変換され、その結果、反応後プロセス気体材料が生成され、反応後プロセス気体材料は反応生成物を含み、反応プロセスは、酸化剤によって影響を受ける気体水素分子の燃焼を含み、反応プロセスは、反応後プロセス気体材料を加熱する熱エネルギーを生成し、加熱後の反応後プロセス気体材料が生成される、ように協調的に構成される、システムが提供される。
【0005】
別の態様では、熱エネルギーを生成するためのシステムであって、
気体水素分子の供給源と、
気体水素分子を受け取るために気体水素分子の供給源に流体結合されたマニホールドと、
受け取った気体水素分子を排出するためのノズルと、
反応ゾーン内の反応ゾーン材料を点火するための点火装置と、
および反応ゾーンからのフラッシュバックを軽減するための、マニホールドと気体水素分子の供給源との間に配置された火炎抑制器と、を備え、
気体水素分子の供給源、マニホールド、ノズル、点火装置、および反応ゾーンは、
(i)気体水素分子はマニホールドによって受け取られ、ノズルを介して反応ゾーンに排出され、
(ii)酸化剤も反応ゾーンに供給され、反応ゾーン材料は気体水素分子および酸化剤を含み、
点火装置による反応ゾーン内の反応ゾーン材料の点火に反応して、反応ゾーン材料は、反応プロセスを介して反応生成物に変換され、その結果、反応後プロセス気体材料が生成され、反応後プロセス気体材料は反応生成物を含み、反応プロセスは、酸化剤によって影響を受ける気体水素分子の燃焼を含み、反応プロセスは、反応後プロセス気体材料を加熱する熱エネルギーを生成し、加熱後の反応後プロセス気体材料が生成される、ように協調的に構成される、システムが提供される。
【0006】
別の態様では、周囲空気を加熱するためのプロセスであって、
水を電気分解し、気体水素分子を生成し、
生成された気体水素分子および酸化剤を含む反応ゾーン材料を反応ゾーン内に配置(emplacing)し、
反応ゾーン材料を組み合わせた流体材料に点火し、反応ゾーン材料が反応プロセスを介して反応生成物に変換され、その結果、反応後プロセス気体材料が生成される、プロセスを含み、
反応プロセスは、酸化剤によってもたらされる気体水素分子の燃焼を含み、反応生成物は水蒸気を含み、反応プロセスは、反応後プロセス気体材料を加熱する熱エネルギーを生成し、周囲空気の加熱のために加熱後の反応後プロセス気体材料が生成され、加熱後の反応後プロセス気体材料は反応生成物を含み、液体の水が得られるように水蒸気を凝縮し、電気分解は、凝縮から得られる液体水の電気分解を含む、プロセスが提供される。
【0007】
別の態様では、周囲空気を加熱するためのプロセスであって、
水による電気分解を介して気体水素分子を生成し、
生成された気体水素分子を追加された酸化剤(adscititiousoxidant oxidant)と組み合わせて、合成流体材料を生成し、
合成流体材料に点火し、合成流体材料は、反応性プロセスを介して反応生成物に変換され、その結果、反応後プロセス気体材料が生成され、
反応後プロセス気体材料は、反応生成物を含み、反応プロセスは、原動流体の酸化剤によって影響を受ける気体水素分子の燃焼を含み、反応プロセスは反応後プロセス気体材料を加熱する熱エネルギーを生成し、加熱後の反応後プロセス気体材料が生成され、加熱後の反応後プロセス気体材料を、周囲の空気との間接的な熱伝達連通に使用する、
プロセスが提供される。
【0008】
別の態様では、炉を改造するための構成要素のキットが提供され、
キットは、従来のバーナアセンブリおよび熱交換器であって、水の電気分解を行って気体水素分子を含む電気分解生成物材料を生成するための電解槽と、気体水素適合性バーナアセンブリであって、反応ゾーン内の反応ゾーン材料が得られるように反応ゾーンへの反応ゾーン供給を受け取り、伝導するための流体導体と、および反応ゾーン内部に配置された反応ゾーン材料を点火するための点火装置を含む、バーナアセンブリと、を備える、従来のバーナアセンブリおよび熱交換器と、を含み、
電解槽、気体水素適合性バーナアセンブリ、および熱交換器は、
(i)気体水素適合性バーナアセンブリが従来のバーナアセンブリと取り替えられ、
(ii)気体水素適合性バーナアセンブリが反応ゾーン供給を受け入れ、
(iii)電解生成物材料が電解槽によって生成され、
(iv)気体水素適合性バーナアセンブリは、受け取った反応ゾーン供給が少なくとも電解生成物の気体水素分子を含むように、電解槽に流体結合され、
受け取った反応ゾーン供給は、反応ゾーン材料が気体水素分子を含むように、反応ゾーンに誘導され、
点火装置による反応ゾーン内の反応ゾーン材料の点火に反応して、反応ゾーン材料は、気体水素分子の燃焼を含む反応プロセスを介して反応生成物に変換され、その結果、反応生成物を含む反応後プロセス気体材料が生成され、
反応プロセスは反応後プロセス気体材料を加熱する熱エネルギーを生成し、加熱後の反応後プロセス気体材料が生成され、
加熱後の反応後プロセス気体材料は、熱交換器との熱伝達連通に配置される、ように協調的に構成される。
【0009】
別の態様では、熱エネルギーを生成するためのシステムであって、
気体水素分子を含む電解生成物材料を生成するための水の電気分解を行うための電解槽と、および少なくとも電解生成物材料の気体水素分子を受け入れるために電解槽に流体結合され、受け入れた気体水素分子を燃焼させるように構成された炉と、を備えるシステムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
以下の添付図面を参照して実施形態を説明する。
【0011】
図1図1は、本開示の熱交換器システムの一実施形態の概略図である。
図2図2は、図1に示される熱交換器システムを得るための修正前の、従来の熱交換器システムの一実施形態の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
熱交換器システム10が提供される。熱交換器システム10は、内部空間の気候制御のために周囲空気を加熱するために、反応ゾーン8内の気体燃料の燃焼から熱を生成するように設けられ、構成される。
【0013】
いくつかの実施形態では、例えば、第1の気体材料供給源12が提供され、第1の気体材料102の供給源を提供するように機能する。第1の気体材料は、気体燃料を含む。供給源12は、第1の気体材料102を気体燃料の燃焼のために反応ゾーン8に供給するためのものである。いくつかの実施形態では、例えば、気体燃料は、気体水素分子を含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、例えば、第1の気体材料102は、第2の気体材料104と組み合わされ、その結果、合成流体材料106が生成され、反応ゾーン8に供給される。いくつかの実施形態では、例えば、第2の気体材料104は酸化剤を含み、この点では、反応ゾーン8内で、第1の気体材料102の気体燃料の燃焼は、第2の気体材料104の酸化剤によって行われる。いくつかの実施形態では、例えば、第2の気体材料104は、酸化剤が酸素分子を含むように、周囲空気を含む。第2の気体材料104の酸化剤は、第1の気体材料102の一部である任意の酸化剤に追加的(adscititious)である。
【0015】
いくつかの実施形態では、例えば、第1の気体材料102の流れを第2の気体材料104の流れと共に誘導するためのエダクタ14(「ベンチュリミキサー」とも呼ばれることがある)が提供され、ベンチュリ効果に反応して、少なくとも第1の気体材料102および第2の気体材料104が組み合わされて、合成流体材料流れ106が得られ、その少なくとも一部が反応ゾーン8に供給される。
【0016】
いくつかの実施形態では、例えば、エダクタ14は、原動流体レシーバ16、収束ノズル流路18、吸引流体レシーバ20、混合ゾーン22、発散ノズル流路24、および合成流体材料排出コミュニケータ26を含む。原動流体レシーバ16は、収束ノズル流路18を介して混合ゾーン22と流体連通して配置される。混合ゾーン22は、発散ノズル流路24を介して、合成流体材料排出コミュニケータ26と流体連通して配置される。吸引流体レシーバ20は、混合ゾーン22と流体連通して配置される。原動流体レシーバ16、収束ノズル流路18、吸引流体レシーバ20、混合ゾーン22、発散ノズル流路、および組み合わせられた流体材料排出コミュニケータ26は、以下のように協働的に構成される。
(i)原動流体レシーバ16が十分に高い圧力で第2の気体材料104の流れを受け入れ、(ii)吸引流体レシーバ20が第1の気体材料102と流体連通して配置され、第1の気体材料102が十分に低い圧力で配置され、
第2の気体材料104の流れの速度の増加は、第2の気体材料の流れが、収束ノズル流路18を介して、原動流体レシーバ16から混合ゾーン22に伝導され、付随して、第2の気体材料104の流れの圧力が低下し、その結果、第2の気体材料104は、減圧下で混合ゾーン22内に配置され、
第1の気体材料102の流れは、吸引流体レシーバ20を介して、混合ゾーン22と第1の気体材料102との間に確立された圧力差に反応して混合ゾーン22に誘導され、その結果、第2の気体材料104の流れは、第1の気体材料102と組み合わされ(例えば混合され)、合成流体材料106の流れを生成し、合成流体材料106は、第1の気体材料102および第2の気体材料104を含み、
合成流体材料106の流れの速度の低下は、発散ノズル流路24を介して、混合ゾーン22から合成流体材料排出コミュニケータ26まで合成流体材料の流れが実行され、付随して、同時に、合成流体材料106の流れの圧力が増加し、合成流体材料106の流れが、合成流体材料排出コミュニケータ26を介して、増加した圧力でエダクタ14から排出される。
【0017】
第1の気体材料102を含む合成流体材料106の流れは、合成流体材料排出コミュニケータ26を介して、エダクタ14の吸引流体レシーバ20の上流の第1の気体材料102の圧力よりも高い圧力でエダクタ14から排出される。この点において、ベンチュリ効果によってもたらされる気体燃料の圧力のこの増加は、以下に記載されるように、周囲空気の加熱をもたらすために、(合成流体材料の流れの一部として)熱交換器28を通る気体燃料の流れを可能にする。
【0018】
いくつかの実施形態では、例えば、第1の気体供給材料102は、供給源12が電解槽30を含むように、電解槽30から供給される。電解槽30は、反応生成物が得られる効果があるように水の電気分解を行うように構成される。この点において、いくつかの実施形態では、例えば、電解槽30は、負極、正極、水性電解質を含む電解チャンバを含む。負極、正極、および電解質は、負極と正極との間の電位差の印加が水溶液の水の電気分解に影響し、気体水素分子および気体水素分子を含む反応生成物が生成されるように協働的に構成される。第1の気体供給材料102が生成された気体水素分子および反応生成物の気体水素分子を含むように、第1の気体供給材料102は反応生成物から回復(recovered)される。この点において、いくつかの実施形態では、例えば、第1の気体材料102の気体燃料は、反応生成物から回復される生成された気体水素分子を含む。
【0019】
いくつかの実施形態では、例えば、第1の気体材料102の供給源12は、第1の気体材料導体50を介してエダクタ14の吸引流体レシーバ20に流体結合される。いくつかの実施形態では、例えば、第1の気体材料導体50は、反応ゾーン8からの潜在的なフラッシュバックを妨げるための火炎抑制器56(例えば、ハステロイ火炎抑制器などの複合金属発泡材料火炎抑制器)を含む。いくつかの実施形態では、例えば、第1の気体材料導体50は、反応ゾーンからの潜在的なフラッシュバックをさらに妨げるためのチェックバルブ52を含む。この点において、いくつかの実施形態では、例えば、チェックバルブは、フローティングボールチェックバルブ52である。フローティングボールチェックバルブ52は、その動きがチャンバ58内で拘束されるボール54(ボール54が必ずしも球形、またはそうでなければボール形であるとは限らないことを理解されたい)と、および供給源12とエダクタ14の吸引流体レシーバ20との間の流体連通をもたらす流れコミュニケータ62(例えばポート)の閉鎖をもたらすためにボール54を受容するように構成されたバルブシート60とを含む。この点において、十分な下流圧力は、ボール54をバルブシート60へ着座させ、それにより、フローコミュニケータ62の閉鎖をもたらし、それによって反応ゾーン8からの潜在的なフラッシュバックを軽減する。いくつかの実施形態では、例えば、第1の気体材料導体50は、ボール54の視認性を提供し、それによってとりわけ、第1の気体材料の流れの視覚的確認を可能にするための、サイトグラス64を含む。いくつかの実施形態では、例えば、ボール54は、可撓性のポリイミド発泡体などの難燃性発泡ボールである。好適な可撓性のポリイミド発泡体は、中国311600浙江省建徳市半島国際邸1401号室のSOLVER POLYIMIDEによって製造されたSOLVER PI可撓性発泡から作られる。
【0020】
いくつかの実施形態では、例えば、第2の気体材料104の流れは、2psigと12psigとの間の圧力で、かつ少なくとも0.021メートル/秒の速度でエダクタ14に供給される。いくつかの実施形態では、例えば、吸引流体レシーバ20と流体連通して配置される第1の気体材料102は、大気圧の圧力で配置される。
【0021】
いくつかの実施形態では、例えば、エダクタ14に供給される第2の気体材料104は、周囲の空気から引き出す空気ポンプ34によって供給される周囲の空気である。
【0022】
いくつかの実施形態では、例えば、エダクタ14の原動流体レシーバ16に供給されている第2の気体材料104の供給源34(例えば、空気ポンプ)は、第2の気体材料導体150によって原動流体レシーバ16に流体結合される。いくつかの実施形態では、例えば、第2の気体材料導体150は、反応ゾーン8からの潜在的なフラッシュバックを妨げるための火炎抑制器156(例えば、ハステロイ火炎抑制器などの複合金属発泡材料火炎抑制器)を含む。いくつかの実施形態では、例えば、第2の気体材料導体150は、反応ゾーンからの潜在的なフラッシュバックをさらに妨げるためのチェックバルブ152を含む。この点において、いくつかの実施形態では、例えば、チェックバルブは、フローティングボールチェックバルブ152である。フローティングボールチェックバルブ152は、その動きがチャンバ158内で拘束されるボール154(ボール54が必ずしも球形、またはそうでなければボール形であるとは限らないことを理解されたい)と、および供給源34とエダクタ14の原動流体レシーバ16との間の流体連通をもたらす流れコミュニケータ162(例えばポート)の閉鎖をもたらすためにボール154を受容するように構成された、バルブシート160とを含む。この点において、十分な下流圧力は、ボール154をバルブシート160へ着座させ、それにより、フローコミュニケータ162の閉鎖をもたらし、それによって反応ゾーン8からの潜在的なフラッシュバックを軽減する。いくつかの実施形態では、例えば、第2の気体材料導体150は、ボール154の視認性を提供し、それによってとりわけ、第1の気体材料の流れの視覚的確認を可能にするための、サイトグラス164を含む。いくつかの実施形態では、例えば、ボール154は、可撓性のポリイミド発泡体などの難燃性発泡ボールである。好適な可撓性のポリイミド発泡体は、中国311600浙江省建徳市半島国際邸1401号室のSOLVER POLYIMIDEによって製造されたSOLVER PI可撓性発泡から作られる。
【0023】
いくつかの実施形態では、例えば、エダクタ14の合成流体材料排出コミュニケータ26は、バブラ(bubbler)68を介してバーナアセンブリ36に流体結合される。バブラ68は、合成流体材料レシーバ70であって、合成流体材料106の流れをベンチュリミキサー14から受け入れ、合成流体材料106の流れをバブラ68内に含まれる液体媒体72に導く、合成流体材料レシーバ70を含み、これにより、不純物は合成流体材料106の流れから分離され(例えば、液体媒体内での溶解によって)、精製された合成流体材料108の流れが得られ、バブラ68のバブラ排出コミュニケータ74を介して排出され、少なくとも一部がバーナアセンブリ36に供給される。いくつかの実施形態では、例えば、分離される不純物は、電解槽30から持ち越される電解質を含む。いくつかの実施形態では、例えば、液体培地(liquid medium)は、反応ゾーン8からのフラッシュバックを軽減するための火炎抑制器としてさらに機能する。
【0024】
いくつかの実施形態では、例えば、合成流体材料レシーバ70は、受容された合成流体材料104を導くためのコイル状チューブ76を含む。いくつかの実施形態では、例えば、コイル状チューブ76は、反応ゾーンからの任意のフラッシュバックに対する流量抵抗をもたらすように機能し、それによって、第1および第2の気体材料の供給源12、34への伝播をそれぞれ妨げる。いくつかの実施形態では、例えば、コイル状チューブ76は、コイル状チューブ76を通して導かれる流体から液体培地への熱伝達を容易にし、それによって潜在的なフラッシュバックをさらに軽減するために、熱伝導材料(銅など)から製造される。
【0025】
いくつかの実施形態では、例えば、バブラ68から排出される精製された合成流体材料108の流れは、第2のベンチュリメータ114を介して第3の気体材料110(例えば、空気ポンプ134から供給される周囲の空気)の伝導を介して得られるベンチュリ効果に反応して加速され、少なくとも精製された合成流体材料108の流れおよび第3の気体材料流れ110が組み合わされ、合成流体材料流れ112が得られ、反応ゾーン8内に排出される。
【0026】
いくつかの実施形態では、例えば、第2のエダクタ114は、原動流体レシーバ116、収束ノズル流路118、吸引流体レシーバ120、混合ゾーン122、発散ノズル流路124、および合成流体材料排出コミュニケータ126を含む。原動流体レシーバ116は、収束ノズル流路118を介して混合ゾーン122と流体連通して配置される。混合ゾーン122は、発散ノズル流路124を介して、合成流体材料排出コミュニケータ126と流体連通して配置される。吸引流体レシーバ120は、混合ゾーン122と流体連通して配置される。原動流体レシーバ116、収束ノズル流路118、吸引流体レシーバ120、混合ゾーン122、発散ノズル流路、および合成流体材料排出コミュニケータ126は、以下のように協働的に構成される。
(i)原動流体レシーバ116が十分に高い圧力で第3の気体材料110の流れを受け入れ、(ii)吸引流体レシーバ120が精製された合成流体材料108と流体連通して配置され、精製された合成流体材料108が十分に低い圧力で配置され、
第3の気体材料流れ110の速度は、第3の気体材料流れ110の流れが収束ノズル流路118を介して原動流体レシーバ116から混合ゾーン122に伝導されることで増加され、それにより付随して、第3の気体材料110の流れの圧力が低下し、第3の気体材料110が減圧された混合ゾーン122内に配置され、
精製された合成流体材料108の流れは、吸引流体レシーバ120を介して、混合ゾーン122と精製された合成流体材料108との間に確立された圧力差に反応して混合ゾーン122に誘導され、第3の気体材料110の流れは、合成流体材料108の流れと組み合わされ(例えば混合され)、合成流体材料112の流れを生成し、
合成流体材料112の流れの速度は、発散ノズル流路124を介して、混合ゾーン122から合成流体材料排出コミュニケータ126まで合成流体材料112の流れが誘導されることで低下され、それにより付随して、合成流体材料112の流れの圧力が増加し、合成流体材料112の流れが、合成流体材料排出コミュニケータ126を介して、増加した圧力で第2のエダクタ114から排出される。
【0027】
気体燃料を含む合成流体材料112の流れは、合成流体材料排出コミュニケータ126を介して、第2のエダクタ114の吸引流体レシーバ120における精製された合成流体材料108の流れの圧力よりも高い圧力で、第2のエダクタ114から排出される。この点において、ベンチュリ効果によってもたらされる気体燃料の圧力のこの増加は、以下に記載されるように、周囲空気の加熱するための燃焼をもたらすために、熱交換器28を通る気体燃料(合成流体材料の流れの一部として)の流れを可能にする。
【0028】
いくつかの実施形態では、例えば、合成流体材料112の流れは、反応ゾーン8内で第1の気体材料102の気体燃料の燃焼をもたらすためにバーナアセンブリ36に供給される。この点において、いくつかの実施形態では、例えば、バーナアセンブリ36が提供され、バーナアセンブリ36は、マニホールド38および複数のノズル40を含む。マニホールド38は、合成流体材料112の流れを受け入れ、受け入れた合成流体材料の流れを複数のノズル40の間で分配するためのマニホールド流体通路ネットワーク42を画定する。ノズル40の各々は、独立して、合成流体材料112の流れを受け入れ、合成流体材料112の流れの一部をそれぞれの反応ゾーン8に排出し、第1の気体材料および第2の気体材料を含む合成流体材料の流れが反応ゾーン8内に配置されるように構成される。
【0029】
いくつかの実施形態では、例えば、マニホールド流体通路ネットワーク42は、少なくとも4.94193×10-7平方メートル(7.66×10-4平方インチ)の最小断面流量領域を画定する。いくつかの実施形態では、例えば、マニホールド流体通路ネットワーク42は、包括的に、4.94193×10-7平方メートル(7.66×10-4平方インチ)および7.93547×10-6(1.23×10-2平方インチ)との間の最小断面積を画定する。
【0030】
いくつかの実施形態では、例えば、ノズル40は、2.0258×10-9平方メートル(3.14×10-6平方インチ)未満の最大断面積を画定する。いくつかの実施形態では、例えば、ノズル40は、包括的に、5.06451×10-10平方メートル(7.85×10-7平方インチ)および2.0258×10-9平方メートル(3.14×10-6平方インチ)との間の最大断面積を画定する。いくつかの実施形態では、例えば、ノズル40の最大断面積のこのようなサイズ調整は、反応ゾーン8からの潜在的なフラッシュバックを軽減する。
【0031】
バーナアセンブリ36は、ノズル40のそれぞれについて、それぞれの反応ゾーン8内で合成流体材料106の点火をもたらすための点火装置44(例えば、表面点火装置など)をさらに独立して含む。合成流体材料106はそれぞれの反応ゾーン8内に配置され、点火装置44(例えば、表面点火装置)による点火に反応して、第1の気体材料102の気体燃料の燃焼により、燃焼生成物が生成され、および効果的に気体火炎が得られる。気体火炎を確立すると、反応ゾーン8に供給され続けている合成流体材料112内に存在する気体燃料が燃焼し、それによって燃焼生成物の継続的な生成を提供する。
【0032】
燃焼はまた、燃焼生成物、および任意の未反応の気体材料を加熱する熱エネルギーを生成し、加熱された燃焼後の流体材料の流れ41が生成され、熱交換器28を通して伝導され、加熱された燃焼後の気体材料は、循環する空気ファン46によって熱交換器28を横断して引き出される周囲空気と間接的に熱伝達連通して配置され、したがって、周囲空気を加熱する。いくつかの実施形態では、例えば、熱交換器28は、複数の長手方向に延びるチューブ48を含み、長手方向に延びるチューブ48のそれぞれは、独立して、ノズル40のそれぞれに対して整列する。この点では、加熱された燃焼後の流体材料の流れ41は、熱交換器28のチューブ48を通して伝導され、循環する空気ファン46によって熱交換器28を横切って引き出される周囲空気は、チューブ48の最外面を横切って流れ49として流れ、次いで、所定の空間を加熱するための所定の空間に伝導される。
【0033】
いくつかの実施形態では、例えば、燃焼を介して生成される水蒸気は、凝縮され、液体として収集され、収集された液体水は、電解槽30の水源として機能する容器32に導かれる。
【0034】
図2を参照すると、典型的には、従来の熱交換器システム200(炉など)は、気体燃料として気体炭化水素材料(例えば、天然ガスなど)を使用する。気体燃料供給源212は、加圧された気体燃料(例えば、気体炭化水素材料など)の供給源を含む。気体材料供給導体214は、気体燃料供給源212からの気体燃料を、反応ゾーン238内で気体燃料の燃焼をもたらすためにバーナアセンブリ236に供給する。いくつかの実施形態では、例えば、バーナアセンブリ236は、マニホールド238を含み、マニホールドは、複数のノズル240を含む。ノズル240のそれぞれは、独立して、バーナアセンブリ236を介して、気体燃料の燃焼をもたらすために、気体燃料の一部を反応ゾーン238内に排出するように構成される。バーナアセンブリ236は、ノズル240のそれぞれについて、それぞれ独立して、フローミキサー234(例えば、ベンチュリ型バーナーなど)、点火装置244(例えば、表面点火装置など)を含む。点火装置244のそれぞれについて、独立して、それぞれの反応ゾーン238が関連付けられている。排出された気体燃料およびその流れが燃焼空気ファン218によって誘導される周囲空気は、マニホールド238から反応ゾーン238に流れミキサー234を介して連通され、流れ混合器234内で混合されて、気体燃料/空気混合物を生成する。気体燃料/空気混合物が反応ゾーン238内に配置されている間、点火装置244による点火に反応して、気体燃料の燃焼が行われ、燃焼生成物が生成される。燃焼はまた、燃焼生成物を加熱する熱エネルギー、および任意の未反応の気体材料を生成し、その結果、加熱された燃焼後の気体材料が生成される。燃焼空気ファン218によって流れが誘導されている加熱された燃焼後の気体材料は、熱交換器28を通して流れ、加熱された燃焼後の気体材料が、循環空気ファン46によって熱交換器28を横断して引き出される周囲空気48と間接的に熱伝達連通して配置され、したがって周囲空気を加熱する。いくつかの実施形態では、例えば、熱交換器28は、複数の長手方向に延びるチューブ48を含み、長手方向に延びるチューブ48のそれぞれは、独立して、ノズル30のそれぞれに対して整列する。この点では、流れが燃焼用空気ファン218によって誘導されている加熱された燃焼後気体材料は、熱交換器28のチューブ48、および循環空気ファン46によって熱交換器28を横切って引き込まれる周囲空気を通って流れ、チューブ48の最外面を横切って流れ、次いで、所定の空間を加熱するために所定の空間に導かれる。
【0035】
本開示によれば、従来の熱交換器システム200は、気体水素分子を気体燃料として使用することを可能にするように修正される。この点において、従来の熱交換器システム200は、周囲空気を加熱するために、気体水素分子の燃焼を介して熱を生成するために提供される熱交換器システム10を得るように修正される。この修正を行うために、いくつかの実施形態では、例えば、従来の熱交換器システムのバーナアセンブリ236は、気体水素分子の形態の気体燃料が、修正された熱交換器システム10内で燃焼のために供給され得るように、バーナアセンブリ36によって置き換えられる。いくつかの実施形態では、例えば、従来の熱交換器システムを改造するためのキットが提供され、バーナアセンブリ36および電解槽30を含む。いくつかの実施形態では、例えば、キットは、エダクタ14をさらに含む。いくつかの実施形態では、例えば、キットは、バーナアセンブリ36、エダクタ14、ならびにバブラ68および第2のエダクタ114を含む。いくつかの実施形態では、例えば、キットは、バーナアセンブリ36およびエダクタ14、ならびに第1の気体材料導体50および第2の気体材料導体52をさらに含み、これらのいくつかの実施形態では、バブラ68および第2のエダクタ114をさらに含む。
【0036】
いくつかの実施形態では、例えば、電解槽30は、電気分解が行われている間、熱が電解質からヒートシンクに伝達されるように、ヒートシンクと熱伝達連通して配置される。いくつかの実施形態では、例えば、ヒートシンクは、冷却器31を含む。この点において、いくつかの実施形態では、例えば、熱伝達をもたらすことによって、電解質内の温度は十分に低く、水性電解質の水の気化が軽減され、第1の気体材料102内の水の存在が軽減される。いくつかの実施形態では、例えば、摂氏27度~摂氏32度の十分に低い温度である。いくつかの実施形態では、例えば、電解質の温度は、電解質からヒートシンクへの熱伝達速度を制御することによって、十分に低い温度に維持される。第1の気体材料102内に存在する水(したがって、合成流体材料112)は、望ましくない場合、燃焼を中断し得、その結果、炉内の気体炎が消滅する。一度消火されると、混合流体材料112を介して反応ゾーン8に供給され続ける気体燃料の燃焼が一時停止され、未燃焼の気体燃料が炉内に蓄積され得、点火装置44の再点火時にバックファイアを引き起こす可能性がある。したがって、第1の気体材料102(したがって、合成流体材料112)内の水の存在の軽減は、気体火炎の消火およびバックファイアに有利な条件を軽減する。
【0037】
いくつかの実施形態では、例えば、システムは、ガス炎の消火を感知するためのセンサをさらに含む。いくつかの実施形態では、例えば、センサは、フォトセル(photocell)センサである。この点において、いくつかの実施形態では、例えば、センサは、電源装置と協働して、すなわち、電解槽30の負極と正極との間の電位差を確立し、その結果、センサによる気体の炎の不在の感知に反応して、電解槽30に供給される電力が停止され、電気分解が停止される。
【0038】
以下の記載において、説明の目的のために、数々の具体的な詳細が本開示の徹底的な理解を提供するために示される。しかしながら、これらの特定の詳細が、本開示を実施するために必要とされないことは、当業者には明らかであろう。特定の寸法および材料は、開示された例示的な実施形態を実施するために説明されるが、他の適切な寸法および/または材料は、本開示の範囲内で使用され得る。技術における現在および将来のすべての適切な変更を含む、すべてのそのような修正および変形は、本開示の範囲および範囲内にあると考えられる。言及される全ての参照文献は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
図1
図2