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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024101021
(43)【公開日】2024-07-26
(54)【発明の名称】紙葉類搬送装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20240719BHJP
【FI】
A63F7/02 352F
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024087041
(22)【出願日】2024-05-29
(62)【分割の表示】P 2020213704の分割
【原出願日】2020-12-23
(71)【出願人】
【識別番号】000127628
【氏名又は名称】株式会社エース電研
(74)【代理人】
【識別番号】100121599
【弁理士】
【氏名又は名称】長石 富夫
(72)【発明者】
【氏名】秋田 光勇
(72)【発明者】
【氏名】尾倉 英児
(72)【発明者】
【氏名】山根 真也
(72)【発明者】
【氏名】小菅 聡
(72)【発明者】
【氏名】菅原 大輔
(57)【要約】
【課題】搬送補助体に後方から押されて搬送される複数枚の紙葉類が前後に分散した状態で回収装置に到達してもこれらの紙葉類を適切に回収することのできる紙葉類搬送装置を提供する。
【解決手段】搬送路の終端に設置された回収装置50の所定距離手前であって下降方向に延びる搬送路と下降方向から水平方向へと湾曲した搬送路の間に一時停止ユニット80を設ける。一時停止ユニット80は、紙幣は通過させ、搬送補助体16を所定時間、一時停止させた後、一時停止を解除して開放する。複数枚の紙幣が一束にならずに前後に分散して搬送される場合でも、一時停止の間に、先行する紙幣が回収装置50から排出され終えるので、解除後の搬送補助体16によって搬送される第2群の紙幣は円滑に回収装置内に入ることができる。
【選択図】図23
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送路を移動する搬送補助体で紙葉類を押して搬送する紙葉類搬送装置であって、
搬送の目的地に設けられ、前記搬送補助体は受け入れずに前記紙葉類は受け入れて収納した後、外部へ排出する収納部と、
前記収納部の所定距離手前で、前記搬送補助体を一時停止させた後、該一時停止を解除する一時停止部と、
を有し、
前記一時停止部は、下降方向に延びる搬送路と下降方向から水平方向へと湾曲した搬送路の間に設けられている
ことを特徴とする紙葉類搬送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技場などにおいて紙幣等の紙葉類を搬送する紙葉類搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
紙幣の投入を受けて遊技者に遊技球(パチンコ球など)を貸し出す遊技球貸機とパチンコ機などの遊技機とを一組にしたものを複数組併設収容した遊技機島の内部には、各遊技球貸機に投入された紙幣を遊技機島の端部に設けた金庫まで搬送する搬送装置が遊技機島の長手方向に沿って設けてある。また、遊技場内に設けられた複数の遊技機島の各金庫から紙幣を回収して、遊技場の事務所の主金庫まで搬送する搬送装置も登場している。
【0003】
このような搬送装置で使用される搬送方式としては、従来、ベルト搬送が主流であったが、近年は、搬送管内に発生させた空気流を利用する方式など多様化しつつある。たとえば、下記特許文献1には、図28に示すような搬送管100内に投入した円筒形状の搬送補助体101を、搬送管内に発生させた空気流の作用で移動させ、該移動する搬送補助体101で管内の紙葉類を後方から押し動かして搬送する方式の搬送装置が開示されている。
【0004】
搬送補助体を利用する搬送装置では、搬送管の終端に、搬送補助体と該搬送補助体によって搬送されてきた紙葉類とを分離して紙葉類を回収する回収装置が設けられる。図29は回収装置110に紙葉類が回収される様子を示している。
【0005】
この回収装置110では、紙葉類を後方から押し動かしてきた搬送補助体101は、スリット(通過口)を備えた分離部112で受け止めて回収し(同図b)、紙葉類のみを上記スリットを通過させて下流の通路部114へ進ませることで紙葉類と搬送補助体を分離する。
【0006】
通路部114は、搬送管内を高速(たとえば、2m/sec)で移動してきた紙葉類を一時的に停止あるいは減速(たとえば、10cm/sec)させて収納するためのエリアであり、通路部114に入った紙葉類は、搬送ローラや搬送ベルトを用いた搬送機構116によって通路部114の終端から外部へ排出される(同図c)。
【0007】
回収装置110から排出された紙葉類は、事務所の主金庫等に送られて蓄えられる。搬送補助体101は、分離部112が通路部114の正面から横脇に回動した位置で分離部112から離脱して回収される(同図c)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2020-15578号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
搬送補助体によって紙葉類を搬送する場合、通常は、紙葉類の後端が搬送補助体に当接した状態で搬送補助体に押し動かされて移動する。また。搬送補助体が複数枚の紙葉類を一度に搬送する場合、通常は、複数枚の紙葉類が1つの束になった状態で、その束の後端が搬送補助体に当接した状態で押し動かされる。しかし、そのような搬送状態が常に維持されるわけではなく、何らかの影響(たとえば、搬送路の下り箇所で紙葉類に重力が進行方向に作用する影響や空気抵抗の影響、搬送管の繋ぎ目などの影響)で、紙葉類が搬送補助体からある程度前方に離れた状態で移動したり、搬送補助体が複数枚の紙幣を一度に搬送している場合には、束が崩れて、複数枚の紙葉類が前後(たとえば、第1群とその後ろの第2群)に分散した状態で搬送されたりすることがある(図30参照)。
【0010】
複数枚の紙葉類が、前後に分散した状態で回収装置に到達すると、図31(a)に示すように、最初に到達した第1群の紙葉類が回収装置110の通路部114に収納されて停止・減速する。その後、第2群の紙葉類の先端が、最初に到達して通路部114内に停止・減速している第1群の紙葉類の後端に突き当たってしまうことがあり、そうなると、遅れてきた第2群の紙葉類は通路部114の中へ入れずに、後方から到着する搬送補助体に押し潰されて、詰まりが発生してしまう(図31(b))。
【0011】
この問題は、搬送補助体が空気流の作用で移動する場合に限らず、搬送補助体で紙葉類を押し動かして搬送する方式であれば生じ得る。たとえば、搬送補助体が自走式であっても生じ得る。なお、紙葉類が搬送補助体からある程度前方に離れた状態で移動する現象は、搬送路の下り箇所に限らず、他の場所、たとえば、搬送路が水平な箇所でも生じ得る。
【0012】
本発明は、上記の問題を解決しようとするものであり、搬送補助体に後方から押されて搬送される複数枚の紙葉類が前後に分散した状態で回収装置に到達してもこれらの紙葉類を適切に回収することのできる紙葉類搬送装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは以下の通りである。
【0014】
[1]搬送路を移動する搬送補助体で紙葉類を押して搬送する紙葉類搬送装置であって、
搬送の目的地に設けられ、前記搬送補助体は受け入れずに前記紙葉類は受け入れて収納した後、外部へ排出する収納部と、
前記収納部の所定距離手前で、前記搬送補助体を一時停止させた後、該一時停止を解除する一時停止部と、
を有し、
前記一時停止部は、下降方向に延びる搬送路と下降方向から水平方向へと湾曲した搬送路の間に設けられている
ことを特徴とする紙葉類搬送装置。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施の形態に係る紙葉類搬送装置を適用した紙葉類回収搬送システムが設置された遊技場内のレイアウトの一例を示す図である。
図2】本発明の実施の形態に係る紙葉類搬送装置を適用した紙葉類回収搬送システムの概略構成を示す図である。
図3】搬送管内の紙幣を後端側から搬送補助体が押し動かす状態を示す説明図である。
図4】直線部分の搬送管を示す斜視図である。
図5】直線部分の搬送管の延設方向に垂直な断面図である。
図6】搬送補助体の平面および正面を示す図である。
図7】搬送管内に搬送補助体を挿入した状態における搬送管および搬送補助体を示す断面図である。
図8図2に示す紙葉類回収搬送システムの集合金庫に出入りする搬送管および集合金庫の内部を示す図である。
図9】遊技機島の構成例を示す図である。
図10】島内紙幣搬送装置の概略構成を示す図である。
図11】回収装置をアウターケースとインナーユニットに分解した様子を示す斜視図である。
図12】回収装置のインナーユニットを示す斜視図である。
図13】インナーユニットの通路部を本体部側と対向壁部側に分解した様子を示す斜視図である。
図14】通路部の本体部を内壁面側から見た斜視図である。
図15】回収装置の断面と動作を示す説明図である。
図16】一時停止ユニットの外観を示す斜視図である。
図17】一時停止ユニットのストッパ駆動部を示す斜視図である。
図18】一時停止ユニットの連結管部を示す側面図である。
図19】一時停止ユニットの図18に示すA-A断面図である(当接部材は当接位置)。
図20】一時停止ユニットの図18に示すA-A断面図である(当接部材は解除位置)
図21】当接位置にある当接部材とこれに当接して一時停止した搬送補助体との位置関係を示す図である。
図22】当接位置にある当接部材の頭部と連結管部の内壁面との連なり状態を示す図である。
図23】一時停止ユニットと回収装置の動作を示す説明図である(複数枚の紙幣が複数に分散して搬送された場合)。
図24図23の続きを示す説明図である。
図25】一時停止ユニットと回収装置の動作を示す説明図である(複数枚の紙幣が1つの束となって搬送された場合)。
図26図25の続きを示す説明図である。
図27】一時停止ユニットと回収装置の動作を示す説明図である(複数枚の紙幣が1つの束となって搬送された場合の他の例)。
図28】搬送補助体が管内の紙葉類を後方から押し動かして搬送する様子を示す図である。
図29】従来の搬送装置において紙葉類が回収装置に回収される様子を示す図である。
図30】複数枚の紙葉類が前後に分散して搬送される様子を示す図である。
図31】従来の搬送装置の回収装置で生じる問題点を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
【0017】
図1は、本発明の実施の形態に係る紙葉類搬送装置を適用した紙葉類回収搬送システム1が設置された遊技場2の店内レイアウトの一例を示している。図2は、紙葉類回収搬送システム1の概略構成をしている。遊技場2の店内には、複数の遊技機島3が通路を隔てて多数配列されている。各遊技機島3には、紙幣の投入を受けて遊技者に遊技球(パチンコ球)を貸し出す遊技球貸機4とパチンコ機などの遊技機5とを一組にしたものが背中合わせになるようにして表裏面に複数組併設収容されている。
【0018】
紙葉類回収搬送システム1は、遊技機島3の内部に設けられて各遊技球貸機4の背面から排出された紙幣を取り込んで遊技機島3の端部の中継ボックス6内の金庫まで搬送する島内紙幣搬送装置7と、各遊技機島3の上方(たとえば、天井裏や天井近く)を巡って、各遊技機島3の金庫に収容された紙幣を回収して遊技場2の事務所等に設置された集合金庫9まで搬送する主搬送装置10と、各遊技機島3の金庫から紙幣を繰り出し、該金庫の上方を通る主搬送装置10の搬送路11まで紙幣を中継搬送する中継搬送装置8を備える。
【0019】
各遊技機島3の島端に設けられた中継ボックス6には、金庫と、島内紙幣搬送装置7および中継搬送装置8の駆動部、制御部、などが収容されている。集合金庫9には、金庫のほか、主搬送装置10の駆動部や制御部が収容されている。
【0020】
主搬送装置10の搬送路11は、事務所の集合金庫9から出て、各遊技機島3の中継ボックス6の設置箇所の上方を経由し、再び集合金庫9に戻るように施設される。図2の例では、主搬送装置10の搬送路11は、集合金庫9を出た後、上方に延設されて天井裏に入った後、向きを水平に変え、天井裏に沿って各遊技機島3の中継ボックス6の設置個所の真上あたりを巡った後、下降して集合金庫9へ戻るように延設されている。集合金庫9へ戻る少し手前の搬送路11の途中には、紙幣Pは通過させるが搬送補助体16は所定時間一時停止させた後、集合金庫9に向けて開放する一時停止ユニット80が設置されている。実施の形態では、一時停止ユニット80を備える主搬送装置10が本発明に係る紙葉類搬送装置に相当する。
【0021】
紙葉類回収搬送システム1の主搬送装置10の搬送路11は、筒状の搬送管12となっている。主搬送装置10は、搬送管12内に空気流を発生させ、該空気流を受けて搬送管12内を移動する搬送補助体16(図3図7参照)で搬送管12内の紙幣Pをその後方から押し動かして下流(搬送方向FW)へ搬送するようになっている。紙葉類回収搬送システム1では、紙幣Pは、紙面を縦にした横長の姿勢で搬送管12内を搬送される。
【0022】
主搬送装置10の搬送路11は、複数の搬送管12を繋ぎ合わせて構成されている。搬送管とその隣の搬送管は連結部15や取込装置14等を介して接続される。搬送管12には、直線状の直搬送管12a、進路を左右に90度変更するための横湾曲管12b、進路を水平から垂直もしくは垂直から水平に変更するため縦湾曲管12cがある(図2図8参照)。これらを繋ぎ合わせることで搬送経路を自在に設定し得るようになっている。
【0023】
取込装置14は、中継搬送装置8によって搬送されてきた紙幣を主搬送装置10の搬送路11内に取り込む機能を果たすと共に、前後の搬送管12を連結する機能を果たす。
【0024】
図8は前面カバーを外した状態の集合金庫9とこれに出入りする搬送管12を示している。集合金庫9の内部には、空気流発生装置21と、紙幣分離・搬送補助体循環装置22が設けてある。紙幣分離・搬送補助体循環装置22は、搬送補助体16を搬送管12内へ送り出す搬送補助体挿入装置23の機能と、紙幣とこれを後方から押し動かして搬送してきた搬送補助体16(主搬送装置10の搬送路11を一周して戻って来た搬送補助体16)とを分離してそれぞれを回収する回収装置50(本発明の収納部に相当する)の機能を備えると共に、回収装置50で回収した搬送補助体16を搬送補助体挿入装置23に引き渡して循環的に使用させる機能を果たす。回収装置50で回収した紙幣Pは、集合金庫9内の紙幣収納部25へ搬送されて蓄積収容される。
【0025】
空気流発生装置21はモータで羽を回転させることによって空気流を発生させる。空気流発生装置21の空気吹き出し側は搬送補助体挿入装置23の空気流入口に接続され、搬送補助体挿入装置23の空気流出口には搬送管12の始端が接続されている。空気流発生装置21が発生させた空気流は搬送補助体挿入装置23の中を通って搬送管12の始端に送りこまれる。遊技場内を一周して戻って来た搬送管12の終端は回収装置50の入口に接続され、回収装置50の空気流排出口は空気流発生装置21の空気吸い込み口に接続されている。搬送管12の終端から回収装置50に流入した空気流は、回収装置50の中を通って空気流発生装置21の空気吸い込み口へと吸引される。
【0026】
集合金庫9に至る所定距離手前の搬送路の途中には一時停止ユニット80が設けてある。ここでは図8に示すように、一時停止ユニット80は、天井裏から下降してきた直搬送管12aと、集合金庫9に至る直前の縦湾曲管12cとを接続し、連結部の機能を果たしている。
【0027】
なお、主搬送装置10の搬送路11の途中の適所には、空気流を増強するための補助ブロア(図示省略)が設けてある。たとえば、補助ブロアは搬送路がカーブしている箇所に設けられる。また、補助ブロアは搬送路の連結箇所に設けてある。補助ブロアは、集合金庫9まで搬送補助体16を確実に到達させるために下流へ向かう空気流を増強する役割を果たす。補助ブロアは、上流側の空気を吸引する機能を有してもよい。
【0028】
集合金庫9の内部に設置された、紙葉類回収搬送システム1の制御部27は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを主要部として構成される。制御部27は、空気流発生装置21、紙幣分離・搬送補助体循環装置22などの動作を制御する。また、中継ボックス6内には島内紙幣搬送装置7や中継搬送装置8、取込装置14の動作を制御する制御部が設けてあり、集合金庫9内の制御部27と各中継ボックス6内の制御部は通信線で接続されており、連携して動作する。たとえば、中継ボックス6の制御部は、集合金庫9内の制御部27から排出指示を受けると、該中継ボックス内に保持している紙幣を上方の搬送路11内へ送り込む動作を、中継搬送装置8や取込装置14を制御して実行する。補助ブロアは制御部を備え、集合金庫9内の制御部27と通信線で接続され、連携して動作する。
【0029】
紙葉類回収搬送システム1による紙幣の回収は次のように行われる。
【0030】
遊技機島3の各遊技球貸機4から投入された紙幣は、島内紙幣搬送装置7によって遊技機島3の端部の中継ボックス6へ搬送されて内部の金庫に一時的に収納される。各遊技機島3の中継ボックス6内の金庫に収納された紙幣を集合金庫9に回収する際には、1または2以上の中継ボックス6の金庫から紙幣を繰り出し、中継搬送装置8によって上方の取込装置14へと搬送し、取込装置14はその紙幣を主搬送装置10の搬送路11の中へ取り込んで待機させる。
【0031】
搬送路11内への紙幣の取り込が完了すると、それらの紙幣を集合金庫9まで搬送して回収するために、集合金庫9内の搬送補助体挿入装置23から搬送補助体16が搬送路(搬送管)11内へ送出される。送り出された搬送補助体16は、空気流の作用を受けて主搬送装置10の搬送路11内を下流に向けて移動し、紙幣を回収しながら集合金庫9へ戻ってくる。その際、搬送補助体16は、図3図4に示すように、紙幣Pを、その後方から押し動かして搬送(図中の搬送方向FW)する。空気流を受けた搬送補助体16は、2m/秒、程度の高速度で搬送管12内を移動する。
【0032】
集合金庫9の所定距離手前に設置された一時停止ユニット80は、集合金庫9に向かう紙幣はそのまま通過させ、搬送補助体16は一時停止させる。ここでは、一時停止ユニット80は、搬送補助体16を所定時間(たとえば、5秒)一時停止させた後、一時停止を解除する。一時停止中に一時停止ユニット80を通過して回収装置50に到達した紙幣は回収装置50に回収され、一時停止ユニット80を通過したが回収装置50に到達していない紙幣は、解除後の搬送補助体16に押し動かされて回収装置50に到達し回収される。
【0033】
このように、主搬送装置10では、空気流の作用を受けて搬送補助体16が移動し、この搬送補助体16によって紙幣を後方から押し動かして搬送するので、紙幣自体は空気流から推進力を得る必要がない。したがって、空気流を受けるために紙幣を折り曲げる等の措置を施すことはない。また、搬送補助体16は、折り曲げた紙幣等に比べて効率よく空気流から推進力を得ることができるので、紙幣を効率よく、また一度に複数枚を、搬送することができる。
【0034】
紙葉類回収搬送システム1では、島内紙幣搬送装置7や中継搬送装置8についても主搬送装置10と同様の方式(空気流で移動する搬送補助体16で紙幣を後方から押し動かす方式)で紙幣を搬送する。図9図10に示すように、島内紙幣搬送装置7は、遊技機島3の一端に設けられた、集合金庫9と同様の構成の中継ボックス6と、該中継ボックス6から遊技機島3の他端まで延設された後、Uターンして中継ボックス6まで戻るように島内に施設された搬送管12と、各遊技球貸機4に対応して設けられ、該遊技球貸機4から排出された紙幣を搬送管12の中へ取り込む島内取込装置14bなどで構成される。島内取込装置14bは搬送管12を連結する機能を兼ね備える。
【0035】
中継ボックス6には、紙幣分離・搬送補助体循環装置22(搬送補助体挿入装置23および回収装置50)や空気流発生装置21、紙幣収納部25、制御部等が設けてある。なお、島内紙幣搬送装置7においても、回収装置50の所定距離手前の搬送管の途中に一時停止ユニット80を設けてもよい。
【0036】
中継搬送装置8も主搬送装置10と同様の方式(空気流で移動する搬送補助体16で紙幣を下方から押し上げる方式)で搬送する。中継搬送装置8は、中継ボックス6から上方の取込装置14まで延びた搬送管と、この搬送管の中に上方へ向かう空気流を発生させる空気流発生装置を備える。中継搬送装置8では、空気流の作用で搬送管内を上方へ移動する搬送補助体16で、紙幣収納部25から繰り出された紙幣を下方から押し上げて、上方の取込装置14まで搬送する。紙幣が取込装置14に取り込まれた後、空気流を停止または逆方向に発生させることで搬送補助体16は搬送管の下端の待機位置に戻り、次回の中継搬送に備えるようになっている。
【0037】
なお、島内紙幣搬送装置7や中継搬送装置8は、上述の搬送方式に限らず、ベルト搬送など他の搬送方式を採用してもよい。
【0038】
次に、搬送管12および搬送補助体16の形状について詳細に説明する。
【0039】
図4は直線部分における搬送管12の斜視図を、図5は同部分の搬送管12の延設方向FW(=紙幣Pの搬送方向FW=空気流の流れる方向)に垂直な断面形状を示す図である。搬送管12は、厚さ1.5ミリほどの樹脂で形成されている。搬送管12は、たとえば、押し出し成型によって形成される。
【0040】
搬送管12の直線部分の延設方向FWに垂直な断面の形状は、長方形の長辺の中央部分が外側へ矩形に拡張した形状を成している。詳細には、搬送管12は、断面で長方形の短辺を成す壁部31と、断面で長方形の長辺を成す側壁部32と、側壁部32の中央部分において外側へ矩形に張り出した拡張部33とを備えている。なお、搬送管12の延設方向(搬送方向FW)に垂直な略長方形の断面における短辺方向をX方向、長辺方向をY方向とする。X方向、Y方向それぞれにおいて搬送管12の中心に向かう方向を内側、中心から内壁へ向かう方向を外側と呼ぶものとする。
【0041】
拡張部33は、搬送管12の内側方向へ立設された分離壁34によって2つに区切られている。分離壁34は拡張部33の内壁にT字型の部材を貼り付けて形成されている。
【0042】
側壁部32には、搬送管12の内側方向へ突起した複数本のリブ35が搬送方向に沿って延設形成されている。本例では、側壁部32と拡張部33の境界部に搬送管12の内側へ突出するリブ35が搬送方向FWに沿って形成されている。分離壁34はリブ35と同じ高さになっており、分離壁34の頂部はリブとしての作用を果たす。以後、分離壁34をリブ34とも称する。
【0043】
側壁部32は、搬送される紙幣Pの紙面に対向する一対の内壁となっている。紙幣Pは長方形をなしており、搬送管12内を、長辺が搬送方向FWとなる向きで搬送される。言い換えると、紙面Pが搬送管12の側壁部32に対向しかつ紙幣Pの一方の短辺が搬送方向FWの先端側となり他方の短辺が後端側となる向きで搬送される。
【0044】
搬送管12の対向する一対の壁部31の間隔Dyは紙幣Pの短辺より僅かに長くされている。また、対向する一対の側壁部32(リブ35や拡張部33、分離壁34が形成されていない部分(基準平面部とする))の間隔Dxは21ミリほどに設定されている。各側壁部32に設けられた拡張部33は側壁部32(基準平面部)よりも外側へ6ミリほど拡張している。リブ35および分離壁34の頂は、側壁部32(基準平面部)から内側へ約2ミリの高さになっている。リブ35の高さは適宜に設定すればよい。
【0045】
なお、搬送管12はその長手方向を縦、横のほか任意の角度に傾けて設置して使用することができ、どの角度でも搬送補助体16は円滑に搬送管12の中を移動することができる。図5は、長方形の断面のうちの長辺が縦になるように設置した縦姿勢の搬送管12を示している。
【0046】
図6は、搬送補助体16の平面および正面を示している。搬送補助体16は、各部で径が異なる断面円形の柱状を成している。搬送補助体16は、円柱の中心軸が搬送管12のY方向となるように搬送管12内に挿入されて使用される。搬送補助体16は、長さ方向にその中心に対して対象な形状であり、一方の端から順に、頭部16a、頭部よりやや径の小さい首部16b、頭部16aより径が大きい大径部16c、首部16bと同径であって長さ方向の中央に位置する括れ部16d、大径部16c、首部16b、頭部16aを有して構成される。搬送補助体16は、軽量、丈夫であり、たとえば、プラスティックなどにより内部が空洞に形成される。なお、軽量、丈夫であれば、発泡スチロールや押出発泡ポリスチレンなどにより形成されてもよい。
【0047】
図7は、搬送管12内に搬送補助体16を挿入した状態の断面を示している。同図は、延設方向FWに垂直であって搬送補助体16の中心軸を通る断面である。搬送補助体16の各部の径は、搬送管12の内縁形状に対応している。すなわち、搬送補助体16の中心軸を通る断面形状は、延設方向FWと垂直な断面における搬送管12の内縁形状に対応した形状となっており、搬送管12の内側を、内壁との間に所定のクリアランスをあけてほぼ塞ぐ形状になっている。
【0048】
このように、搬送補助体16は、搬送管12の内縁形状に対応する形状(若干のクリアランスをもってほぼ同一の形状)をなして搬送管12の断面のほぼ全体を塞ぐので、空気流の作用を効率よく受けて移動することができる。さらに搬送補助体16は上流からの空気流が搬送補助体16の下流側へ至るのを防ぎ、下流側での空気流の乱れを抑制する役割を果たす。
【0049】
紙幣Pは、搬送管12内の空気流から作用を受けると側壁部32に張り付く傾向にある。すなわち、紙幣Pの一方の紙面とこれに対向する側壁部32との間隔と、他方の紙面とこれに対向する側壁部32との間隔とが均等になることはほとんどなく、いずれかの間隔が他方より狭くなる。空気流の流速は狭い間隔側で広い間隔側より速くなるため、狭い間隔側の気圧が広い間隔側の気圧より低くなり、この気圧差によって紙幣Pが狭い間隔側の側壁部32へ吸着・押圧される。そうなると、狭い間隔側の間隔がさらに狭くなり、紙幣Pが側壁部32へ張り付き吸着する現象が生じる。
【0050】
紙幣Pが強く側壁部32に張り付くと、搬送補助体16で紙幣Pを押し動かして搬送することが難しくなる。しかし、上記のように搬送補助体16はその下流側への空気の流れを遮る(少なくする)作用を果たすので、紙幣Pが張り付き吸着する力は小さくなり、円滑な搬送が実現される。
【0051】
搬送補助体16が有する2つの大径部16cは、搬送管12の分離壁34に区切られた2つの拡張部33のそれぞれに係合する。本例では、拡張部33を分離壁34によって2つに区切ると共に、これらの拡張部33を搬送管12のY方向の中央寄りに設けてあるので、搬送補助体16を安定した姿勢に維持して移動させることができる。また、搬送補助体16の姿勢が安定するので、紙幣Pの後端に搬送補助体16の大径部16cが適切に当接して安定した搬送力を与えることができる。また、搬送管12と搬送補助体16との間に紙幣Pが巻き込まれ難くなる。
【0052】
また、搬送補助体16は、大径部16cを設けることで、空気流の作用を受ける部分の面積が拡大し、移動するための力を効率よく受けることができる。また、大径部16cを設けて空気流の作用を効率的に受けるので、その分、頭部16aの径を小さくすることができる。頭部の径を小さくすることで、搬送管12内の対向する一対の側壁部32の間隔(幅(Dx))を狭くすることができ、紙幣Pの倒れを防ぐことができる。
【0053】
さらに、側壁部32に設けた複数本のリブ35の存在により、紙幣Pが側壁部32にぴったりと張り付くことが防止される。すなわち、紙幣Pと側壁部32との接触面積が少なくなって摩擦が軽減され、静電気の発生等を抑えることができる。また、紙幣Pが側壁部32に張り付いた場合でも、その紙幣Pはリブ35の先端部分で支持されるため、リブ35の周辺では側壁部32と紙幣Pとの間に隙間が確保され、張り付き力が小さく抑えられる。また分離壁34によって紙幣Pが支えられるので、紙幣Pが拡張部33の窪みに落ち込むことが防止される。
【0054】
また、側壁部32から内側に突出する複数のリブ35や分離壁34の頂部は、搬送管12の幅方向(X方向)における実質的な紙幣Pの通路幅Wを、基準平面部間距離Dxより狭くする役割を果たす。これにより、紙幣Pが搬送管12内で一方の側壁部32側へ倒れに難くなり、紙幣Pの姿勢がY方向に沿うように保持される。特に、リブ35を複数設けることで、紙幣Pの上記倒れを適切に防ぐと共に、紙幣Pの側壁部32への張り付きも効果的に防止される。なお、リブ35を設けた分だけDxを大きくすることができ、これによって搬送管12の断面積を大きくして搬送補助体16が空気流の作用を受けやすくなっている。
【0055】
本実施の形態に係る搬送補助体16の場合、大径部16cの径が最も大きいので、図3に示すように、この大径部16cが紙幣Pの後端に当接して押し動かすようになる。
【0056】
なお、搬送補助体16は例示した形状に限定されず、たとえば、括れ部16dを設けずに2つの大径部16cを一体とした形状であってもよいし、頭部16aを設けない形状としても良いし、軸に垂直な断面形状が矩形にされてもよい。安定した姿勢で紙幣を後方から押し動かすことの可能な適宜の形状としてよい。
【0057】
次に、回収装置50について説明する。
【0058】
図11は回収装置50の分解斜視図、図12は回収装置50のインナーユニット52を示す斜視図、図13はインナーユニット52の通路部54を本体部側と対向壁部側に分解した斜視図、図14は通路部54の本体部を内壁側から見た示す斜視図、図15は回収装置50の断面と動作を示す説明図である。
【0059】
回収装置50は、中空のアウターケース51と、アウターケース51の後端の開口から該アウターケース51の中に挿抜可能に挿入されるインナーユニット52で構成される(図11参照)。アウターケース51の正面開口51aの中に搬送管12の終端が密に挿入されて接続される。
【0060】
インナーユニット52は、搬送補助体16に押し動かされて搬送されてきた紙幣Pはスリット53a(図15参照)から下流へ通過させ、搬送補助体16を捕捉することで、これらを分離する分離部53と、分離部53のスリット53aを通過してきた紙幣を流入口54a(図12図15(a)参照)から受け入れて収納する通路部54を備える。
【0061】
分離部53は、中空円筒をその軸に沿って2分割したような形状を成しており、その分割端面に相当する矩形の開口から受け入れた搬送補助体16を半円筒状の壁部の内側に当接させて停止させる構造になっている。分離部53の半円筒状の壁部に開設されたスリット53aは紙幣Pを十数枚束ねた状態で通過し得る幅となっている。
【0062】
分離部53は、通路部54の流入口54aの手前正面で、搬送管12の終端から到来する搬送補助体16を受け止める待機位置(図11図15(a)参照)と、流入口54aの正面から脇に外れた排出位置(図12図15(b)参照)とに回動可能に構成される。ここでは、分離部53は、図示省略のソレノイドの動力を得て回動する。
【0063】
分離部53の底面には搬送補助体16を下方へ落下させるための排出口53bが開設されている。また、アウターケース51には、排出位置に移動した分離部53の排出口53bと対応する位置の底面に落下口51bが開設してある。搬送補助体16を保持した分離部53が待機位置から排出位置へ回動すると、保持された搬送補助体16は分離部53の底面の排出口53bおよびアウターケース51の底面の落下口51bを通じて下方へ落下し、搬送補助体挿入装置23に受け渡されて次回の送出に再利用される。
【0064】
インナーユニット52の通路部54は、流入口54aから受け入れた紙幣を停止・減速させて一時的に収納するエリアであり、停止・減速した紙幣は、通路部54に設けられた搬送機構によって通路部54の終端の繰り出し口54bへ搬送されて外部へ送り出される。回収装置50の繰り出し口54bを出た紙幣は紙幣収納部25に送られて蓄えられる。
【0065】
通路部54の一方の内壁の上流部には通路内へ突起したリブ55が通路の延設方向に沿って設けてあり、このリブ55の下流に、紙幣を通路部54の終端に向けて搬送するための搬送ベルト56が掛け渡してある。通路部54の他方の内壁にもリブ55が設けてあり、対向するリブ55とリブ55の間が紙幣の実質の通路になっている。
【0066】
通路部54の終端近傍には、紙幣を挟持して排出するための搬送ローラ57が設けてある。回収装置50では、搬送ベルト56の背後に空気の吸引口54cが設けてあり、この吸引口54cに対応する部分のアウターケース51には空気流発生装置21の吸引側に通じるダクトを接続してある。搬送ベルト56の背後の吸引口54cから空気を外部へ吸引することで紙幣を搬送ベルト56に張り付かせて搬送するようになっている。
【0067】
搬送ベルト56は、互いに間隔を空けて平行に3本架け渡してあり(図14参照)、搬送ベルト56と搬送ベルト56の間の部分には、搬送ベルト56同士の間に紙幣が吸い込まれることを防ぐための仕切り壁54dが設けてある。
【0068】
また、通路部54には、搬送ベルト56による紙幣の搬送が上手く出来なかった場合に備えて補助搬送機構58が設けてある。補助搬送機構58は、通路部54の一方の内壁側に設けられたローラ58aと、通路部54の他方の内壁側であってローラ58aに対応する位置に設けられ、通路部54の長手方向に沿って周回するように架け渡された環状の挟持ベルト58bで構成される。挟持ベルト58bは、紙幣の実質の通路内(リブ55の頂より内側)に進出しない格納位置(図15(a)参照)と、通路内に進出してローラ58aに当接する挟持位置(図15(b)参照)とに変位可能に支持されている。挟持ベルト58bは図示省略の駆動部に駆動されて、紙幣を下流へ搬送する方向に周回する。また、図示省略のソレノイドに駆動されて格納位置と挟持位置とに変位する。
【0069】
回収装置50は、待機位置の分離部53に搬送補助体16が到着したか否かを検知するセンサ、通路部54内に紙幣が存在するか否かや紙幣が通路部54から排出されたか否かを検知するセンサなどを備えている。
【0070】
次に、回収装置50の動作について説明する。
【0071】
空気流発生装置21が空気流を発生させると、その空気流は搬送路11を一周して回収装置50のアウターケース51の正面開口51aから回収装置50内へと流れ込み、さらに、インナーユニット52の流入口54aから通路部54内に入る。通路部54内の空気は吸引口54cからダクトを通じて空気流発生装置21に吸引される。
【0072】
上記のように空気流が流れている状態で、搬送管12の終端から回収装置50へ紙幣が到達すると、該紙幣は分離部53のスリット53aを通過して通路部54内へ入る。通路部54内に入った紙幣は、前述の吸引により搬送ベルト56に張り付くことで、移動を停止あるいは減速する。そして、搬送ベルト56によって通路部54の下流側へと低速度(たとえば10cm/秒)で搬送され、さらに搬送ローラ57に挟持されて繰り出し口54bから外部へ排出される。ここでは、回収装置50は、通路部54内に紙幣が入ってきたことを検知したとき、搬送ベルト56や搬送ローラ57の駆動を開始、紙幣が排出されたら、これらの駆動を停止する。なお、回収装置50の通路部54内に紙幣が到達したか否かにかかわらず、主搬送装置10の搬送動作中(搬送補助体による搬送動作の開始から終了までの間)は、回収装置50を常時駆動するようにしてもよい。
【0073】
搬送管12の終端から回収装置50に到達した搬送補助体16は、分離部53に受け止められる。搬送補助体16が分離部53に到達したことを検知すると、分離部53を図15(b)に示す排出位置へ移動させて、搬送補助体16を分離部53の排出口53bおよびアウターケース51の落下口51bを通じて下方へ排出する。排出された搬送補助体16は搬送補助体挿入装置23の待機部に取り込まれ、次回の送出に利用される。搬送ベルト56による紙幣の排出に異常が生じた場合には、補助搬送機構58が作動して、紙幣の排出が行われる。
【0074】
なお、回収装置は他の構成とされてもよい。たとえば、回収装置50では、収納した紙幣を通路部54の後端から排出するようにしたが、側方や下方に排出する構成であってもよい。回収装置は、高速で移動してきた紙幣を一時的に収納して減速あるいは停止させた後に外部へ排出する機能を備えればよい。
【0075】
また、分離部53で捕捉した搬送補助体16を下方へ落下させて搬送補助体挿入装置23へ引き渡すように構成したが、たとえば、分離部53で搬送補助体16を捕捉した後、空気流の流れを逆転させる等により、搬送補助体16を分離部53から搬送管12の始端に向けて送り返して、次回の搬送に再利用するといった構成であってもよい。
【0076】
次に、一時停止ユニット80について説明する。
【0077】
図16は、一時停止ユニット80の外観を示す斜視図である。一時停止ユニット80は、前後の搬送管を連結する連結管部81と、連結管部81の側面外側に取り付けられ、搬送補助体16に当接してこれを一時停止させる当接部材83を連結管部81内に入れ出しするストッパ駆動部82、一時停止ユニット80の動作を制御する制御部89を備えて構成される。このほか、一時停止ユニット80には、エラー表示器やリセットスイッチ(図示省略)が設けてある。
【0078】
図17はストッパ駆動部82を示す斜視図、図18は連結管部81の側面図、図19図20は一時停止ユニット80の図18に示すA-A断面図である。図19は当接部材83が連結管部81内に進出した当接位置にある状態を、図20は当接部材83が連結管部81内から退避した解除位置にある状態を示している。図21は当接位置にある当接部材83とこれに当接して一時停止した搬送補助体16の位置関係を示す図である。図22は当接位置にある当接部材83の頭部と連結管部81の内壁面との連なり状態を示す図である。
【0079】
連結管部81は、上流側端部81aと下流側端部81bとこれらの間の中間管路部81cとからなり、上流側端部81aおよび下流側端部81bには、それぞれ図示省略の接続アダプタを介して上流側、下流側の搬送管12が接続される。連結管部81の上流側及び下流側に接続アダプタを介して搬送管12を接続することで、上流側の搬送管から下流側の搬送管まで、管内の形状が図5等に示す搬送管12と同一になると共に、内壁やリブが、紙幣や搬送補助体が引っ掛かることなく円滑に通過できる順段差の関係で連なるようになっている。
【0080】
連結管部81の中間管路部81cの一方の側壁には、当接部材83が出入りするための開口84が設けてある。また、中間管路部81cには当接部材83に当接して一時停止した搬送補助体16を検知するためのセンサ85が設けてある。このセンサ85には、たとえば、反射型や透過型の光センサを用いることができる。
【0081】
ストッパ駆動部82は、断面矩形の棒状の腕部83aの先端に搬送補助体16に当接する頭部83bが設けられた当接部材83と、当接部材83の腕部83aの基端側に繋がれて当接部材83を進退させるソレノイド86と、連結管部81の側面にネジ止めされると共にソレノイド86等を保持する取り付け枠87を有する。また、ストッパ駆動部82は、当接部材83が当接位置にあるか解除位置にあるかを検知するセンサ88を備えている。
【0082】
図21に示すように、当接部材83の頭部83bは2つに分かれており、搬送補助体16の2つの大径部16cにそれぞれ当接する。なお、図21では一時停止ユニット80の中間管路部81cの内縁形状を示すために同一の内縁形状を持つ搬送管12の断面を重ねて参考図示してある。図21に示すように、当接位置にて当接部材83の頭部83bは搬送補助体16にしっかりと当接するが、実質的な紙幣の通路内(リブ35や分離壁34の頂部より内側)へは進出しないように設定してある。
【0083】
また、搬送補助体16の2つの大径部16cのそれぞれに当接部材83の頭部83bが当接するので、当接したときに、搬送補助体16の姿勢が傾いて崩れるといったことが防止され、安定した姿勢で搬送補助体16を一時停止させることができる。これにより、姿勢崩れにより、センサ85の検知範囲から搬送補助体16が外れて誤検知が生じるといったことも防止される。
【0084】
また、図22(a)に示すように、当接位置において、中間管路部81cの内壁やリブが当接部材83の頭部83bへと順段差(下流へ進む紙幣が引っ掛かりなく通過できる繋がり方)で繋がるように設定してある。これにより、紙幣が撓むなどして搬送管12の拡張部33の中へ入り込んで内壁に当接しながら中間管路部81cを通る場合でも、その紙幣が当接部材83の頭部83bに引っ掛かってしまうといったことを防ぐことができる。仮に、当接部材の頭部が図22(b)のような形状であった場合、内壁面と頭部の繋ぎ目に段差が生じて紙幣が引っ掛かり易くなってしまう。
【0085】
次に、一時停止ユニット80から回収装置50にかけての搬送補助体16および搬送される紙幣の動きについて説明する。
【0086】
図23図27の各図は、最下流の取込装置14を経た後に天井裏から下降する直搬送管12aの途中から、一時停止ユニット80、縦湾曲管12cを経て集合金庫9内の回収装置50に至るまでの部分の搬送路を示してある。
【0087】
紙葉類回収搬送システム1では、一時停止ユニット80の当接部材83を当接位置に設定した状態で、紙幣分離・搬送補助体循環装置22から搬送補助体16が放出されて紙幣の搬送動作が開始される。
【0088】
まず、図23(a)に示すように、複数枚の紙幣が第1群とこれより遅れた第2群の2つに分かれた状態で搬送されている場合について説明する。天井裏から下降する直搬送管12aの部分では、このような搬送状態が生じやすい。第1群、第2群の各紙幣は当接部材83に邪魔されることなく一時停止ユニット80を通過し(図23(a))、搬送補助体16は当接部材83に当接して一時停止ユニット80の中で一時停止する(図23(b))。
【0089】
最初に回収装置50に到達した第1群の紙幣は回収装置50に収納されて回収装置50の中で停止・減速(低速で移動)する。後から2m/秒ほどの高速で回収装置50に到達した第2群の紙幣は、回収装置50の中で停止・減速している第1群の紙幣の後端に先端が突き当たった状態で停止する(図23(b))。
【0090】
一時停止ユニット80にて搬送補助体16が一時停止している間に、回収装置50の中の第1群の紙幣は搬送ベルト56等に搬送されて外部へ排出される(図23(c))。
【0091】
搬送補助体16が当接部材83に当接して一時停止しているか否かをセンサ85を用いて監視し、センサ85が搬送補助体16を検出した時点(搬送補助体16が当接部材83に当接して一時停止を開始した時点)から所定時間の経過後(たとえば、5秒後)に当接部材83を解除位置に変位させて搬送補助体16を下流へ開放する。
【0092】
一時停止を解除するまでの所定時間は、一時停止を開始してから、回収装置50の中に入った紙幣が回収装置50から完全に排出されるのに必要な最長時間以上に設定する。所定時間は、回収装置50が紙幣を排出するのに必要な時間や一時停止ユニット80から回収装置50までの経路長等に応じて適宜設定すればよい。
【0093】
なお、制御部89は、次の搬送補助体16が搬送補助体挿入装置23から送り出される前に、当接部材83を当接位置に戻す。ここでは、解除位置に変位後、一定時間(たとえば、1秒から十数秒)の経過後に当接位置に戻す。このほか、たとえば、解除位置にした後、搬送補助体16がセンサ85で検知されないことを確認したら当接位置に戻す、あるいは、搬送補助体挿入装置23が次の搬送補助体16を送り出すと同時に当接部材83を当接位置に設定する。
【0094】
一時停止ユニット80が搬送補助体16を開放すると、図24(a)(b)に示すように、搬送補助体16が第2群の紙幣を後方から押し動かして回収装置50の中へと搬送する。搬送補助体16は回収装置50の分離部53に捕捉され、第2群の紙幣は分離部53を通過して通路部54へ収納される。その後、図24(c)に示すように、搬送補助体16は分離部53から下方に排出されて搬送補助体挿入装置23へ移動し、第2群の紙幣は搬送ベルト56等に搬送されて外部へ排出される。
【0095】
このように、一時停止ユニット80で搬送補助体16を一時停止させてから所定時間後に開放することで、複数枚の紙幣が前後に分散した状態で回収装置に到達した場合でも、図31(b)に示すような紙幣の押しつぶし現象が生じることなく、紙幣を適切に回収することができる。
【0096】
図25図26は、複数枚の紙幣が1つの束になって搬送されている場合を示している。1つの束となって天井裏から下降してきた紙幣(図25(a)参照)は、当接部材83に邪魔されることなく一時停止ユニット80を通過し、そのまま進行して回収装置50に至り、回収装置50の中に収納されて停止・減速する。搬送補助体16は当接部材83に当接して一時停止ユニット80の中で一時停止する(図25(b))。
【0097】
一時停止ユニット80にて搬送補助体16が一時停止している間に、回収装置50の中の紙幣は搬送ベルト56等に搬送されて外部へ排出される(図25(c))。
【0098】
搬送補助体16を一時停止させてから所定時間の経過後に、一時停止ユニット80が搬送補助体16を開放すると、図26(a)(b)に示すように、搬送補助体16は回収装置50へ向かって進み、回収装置50に到達すると分離部53に捕捉される。その後、図26(c)に示すように、搬送補助体16は分離部53から下方に排出されて搬送補助体挿入装置23へ帰還する。
【0099】
なお、図27(a)に示すように、一時停止ユニット80を通過した紙幣が回収装置50まで至らずに途中で停止した場合でも、その紙幣は、所定時間後に開放された搬送補助体16に後方から押し動かされて回収装置50へと搬送されて回収される(同図(b)(c))。
【0100】
このように、複数枚の紙幣が前後に分かれて搬送されている場合と、複数枚の紙幣が1つの束になって搬送されている場合の双方に、一時停止ユニット80で搬送補助体16を所定時間一時停止させてから開放するという同一の制御で対応できる。そのため、複数枚の紙幣が1つの束になって搬送されているのか前後に分かれて搬送されているのかを検知する必要がなく、検知および制御の簡略化を図ることができる。
【0101】
上記の例では、一時停止ユニット80で搬送補助体16を一時停止させてから予め定めた一定時間(この例では5秒)の経過後に一時停止を解除して搬送補助体16を下流へ開放するようにしたが、回収装置50への紙幣の到達状況や排出状況を検知し、その検知結果に基づいて、一時停止の解除を制御するようにしてもよい。
【0102】
たとえば、以下のように制御する。
・一時停止ユニット80で搬送補助体16を検出してから所定時間内に紙幣が回収装置50に到達して中に入ったことが検知された場合は、その紙幣が回収装置50から排出され終えたことを検知してから、一時停止を解除する。上記の所定時間は、一時停止ユニット80で搬送補助体16を検出してから紙幣が回収装置50に到達するまでに要するであろう最大時間とする。所定時間は、一時停止ユニット80から回収装置50までの距離と紙幣の移動速度から求めればよい。
・一時停止ユニット80で搬送補助体16を検出してから所定時間内に紙幣が回収装置50に到達して中に入ったことが検知されない場合は、その時点で一時停止を解除する。これは、図27(a)のように、紙幣が回収装置50に到達せず、途中で止まった場合に対応する制御である。
【0103】
なお、遊技機島3の島内紙幣搬送装置7には、主搬送装置10のように回収装置50の手前に下りの搬送路や縦湾曲管12cはないが、島内紙幣搬送装置7のような搬送経路でも、紙幣が前後に分散して搬送される場合がある。その為、島内紙幣搬送装置7においても、回収装置50の所定距離手前に一時停止ユニット80を設けることで、図31(b)に示すような問題が生じることなく、紙幣を円滑に回収することができる。
【0104】
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は実施の形態に示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0105】
実施の形態では、一時停止ユニット80の制御部89で一時停止ユニット80を制御するようにしたが、集合金庫9内の制御部27が一時停止ユニット80の動作を制御するように構成されてもよい。あるいは、集合金庫9内の制御部27と一時停止ユニット80の制御部89が連携して一時停止ユニット80の動作を制御するように構成されてもよい。
【0106】
一時停止ユニット80の取り付け位置は、実施の形態で示す位置に限定されない。実施の形態で示したように回収装置50の直前に、下降する搬送管と縦湾曲管12cが有る場合は、下降する搬送管と縦湾曲管12cの間に一時停止ユニット80を設けることが好ましい。なお、一時停止ユニット80の取り付け位置は、搬送路内の最も下流の取込装置14より下流であり、かつ、回収装置50より少なくとも紙幣(搬送対象の紙葉類)1枚分以上、上流であればよい。回収装置50より少なくとも紙幣(搬送対象の紙葉類)1枚分以上、上流とするのは、一時停止ユニット80で停止した搬送補助体16が第2群の紙幣(図23(b)参照)を押しつぶすことがない距離を確保するためである。
【0107】
また、上記の範囲内では、第1群の紙葉類が回収装置50に確実に届くように、一時停止ユニット80を回収装置50のより近くに設置することが好ましい。たとえば、前述の縦湾曲管12cの出口から回収装置50までの距離が十分あれば、一時停止ユニット80を縦湾曲管12cの出口あるいは出口より下流に設置してもよい。
【0108】
あるいは、一時停止ユニット80で搬送補助体16を一時停止させた場合に第1群の紙幣が回収装置50に届くことがないように、前述の範囲内で、一時停止ユニット80を回収装置50から十分離して設置するようにしてもよい。この場合、一時停止ユニット80で搬送補助体16が一時停止すると、第1群および第2群の紙幣は共に図27に示すように回収装置50の手前で停留するので、その後、一時停止を解除すると、搬送補助体16がこれらを束ねながら搬送するようになり、回収装置50には1つの束となって紙葉類が到着するようになる。なお、一時停止解除後の搬送補助体16が紙幣を搬送する途中で再び紙幣が前後に分散することがないことが条件となる。たとえば、一時停止ユニット80で搬送補助体16を一時停止させた場合に第1群および第2群の紙幣が回収装置50の手前で停止する位置よりさらに下流に、下降する搬送管が存在しないことが望ましい。
【0109】
また、回収装置50の手前に天井裏等から垂直にもしくは傾斜して下降する搬送路があるときは、下降する搬送路の部分で紙幣が前後に分散し易いので、その下降する部分の終端あるいは終端より下流の箇所に一時停止ユニット80を設置することが好ましい。
【0110】
実施の形態では、連結部15の機能を備えた一時停止ユニット80を搬送管と搬送管の連結箇所に設置するようにしたが、直線状の或いは湾曲した搬送管の端部や途中に、搬送補助体16を一時停止させる機構を付加してもよい。
【0111】
搬送補助体16に当接する当接部材83の形状は実施の形態に示すものに限定されない。搬送補助体16に当接して一時停止させることができれば、たとえば、搬送補助体16の一方の大径部16cのみに当接するものであってもよい。
【0112】
また、搬送補助体16の形状は実施の形態で示したものに限定されない。たとえば、断面矩形・多角形などの柱形状としてもよい。また、搬送補助体16をY方向中央部に対して対象な形状にしたが、Y方向に非対称な形状にされてもかまわない。当接部材83の形状は搬送補助体の形状に応じて変更すればよい。
【0113】
島内紙幣搬送装置7や中継搬送装置8は紙幣をベルト搬送などの方式で搬送する搬送装置であってもよい。
【0114】
本発明は、空気流の作用で移動する搬送補助体16で紙幣を押し動かして搬送する方式に限定されるものではない。移動体が紙幣を押し動かして搬送する方式であればよく、たとえば、自走式の移動体が搬送管12の中を移動して紙幣を搬送するといった方式でもよい。自走式の場合、一時停止ユニット80の設置位置に相当する箇所で移動体が自走を一時停止するように構成してもよいし、自走の停止と当接部材83への当接とを併用して一時停止させてもよい。
【0115】
また実施の形態では、搬送路11の終端に回収装置50を設ける場合を示したが、搬送の目的地は搬送路の終端に限定されるものではない。一時停止ユニット80は、搬送の目的地に設置された回収装置の所定距離手前に設ければよい。たとえば、搬送路の途中から分岐した先が搬送の目的地であってもよい。
【0116】
実施の形態では、搬送路11は紙幣をその紙面を立てた状態で搬送する場合を示したが、紙幣を寝かせた状態で搬送する向きに設置されてもよい。
【0117】
このほか、各連結部15(図2)には、搬送補助体16または紙幣Pの何れか(以下搬送補助体等)が通過したことを検知する通過センサとセンサ基板が設けられている。センサ基板は制御部を備えている。センサ基板の制御部は、集合金庫9の制御部27と通信線で接続されており、通過センサによる搬送補助体等の検知状態は、対応する連結部の位置を識別可能な情報(たとえば、各連結部に個別に与えた識別番号)と共に、センサ基板から制御部27に送信される。なお、一時停止ユニット80も連結部15に含まれる。
【0118】
集合金庫9の制御部27は、連結部15を含む搬送管内での搬送補助体等の滞留を監視する監視部の機能と、監視部による監視結果を、報知装置に通知して報知させるエラー報知部の機能を備えている。
【0119】
監視部は、
(1)搬送補助体等を検出した通過センサに対応する連結部15と、搬送補助体等を検出しない通過センサに対応する連結部15の間に搬送補助体等が停滞していること、
(2)通過センサに対応する連結部15の中で搬送補助体等が停滞していること、
を監視する。
【0120】
エラー報知部は、搬送補助体等がどこで(どの連結部とどの連結部の間、および、どの連結部の中で)停滞しているかを示す情報を報知装置に報知させる。報知装置は、事務所等に設けたモニタ装置や、従業員が携帯する携帯端末(スマートフォン、ウェアブルウォッチ等)とすれば良い。モニタ装置や携帯端末は制御部27に制御される、あるいは、制御部27から通知された情報に基づいて報知動作を行う。
【0121】
また、一時停止ユニット80は、当接部材83の動作エラーの検出を行う。詳細には、センサ88で当接部材83が当接位置にあるか解除位置にあるかを検出し、当接部材83が制御部89の指示通りに変位しない場合に当接部材83の動作不良をエラー報知する。また、一時停止させた搬送補助体16が当接部材83を解除位置に変位させても一時停止ユニット80内に停留していることを検出した場合にエラーを報知する。
【0122】
遊技機島3は、実施の形態で例示したパチンコ機と遊技球貸機を収容する構成に限定されず、メダル貸機とスロットマシン等を収容する遊技機島でもかまわない。
【0123】
実施の形態では紙葉類として紙幣を例に説明したが、チケット、カードなど他の種類の紙葉類であってもかまわない。また、紙葉類の形状は長方形に限定されない。また本発明に係る紙葉類搬送装置の設置場所は遊技場に限定されず、他の施設でもかまわない。
【符号の説明】
【0124】
1…紙葉類回収搬送システム
2…遊技場
3…遊技機島
4…遊技球貸機
5…遊技機
6…中継ボックス
7…島内紙幣搬送装置
8…中継搬送装置
9…集合金庫
10…主搬送装置
11…集合金庫
11…搬送路
12…搬送管
12a…直搬送管
12b…横湾曲管
12c…縦湾曲管
14…取込装置
14b…島内取込装置
15…連結部
16…搬送補助体
16a…頭部
16b…首部
16c…大径部
16d…括れ部
21…空気流発生装置
22…紙幣分離・搬送補助体循環装置
23…搬送補助体挿入装置
24…回収装置
25…紙幣収納部
27…制御部
31…壁部
32…側壁部
33…拡張部
34…分離壁
35…リブ
50…回収装置
51…アウターケース
51a…正面開口
51b…落下口
52…インナーユニット
53…分離部
53a…スリット
53b…排出口
54…通路部
54a…流入口
54b…繰り出し口
54c…吸引口
54d…仕切り壁
55…収納本体部
55…リブ
56…搬送ベルト
57…搬送ローラ
58…補助搬送機構
58a…ローラ
58b…挟持ベルト
80…一時停止ユニット
81…連結管部
81a…上流側端部
81b…下流側端部
81c…中間管路部
82…ストッパ駆動部
82a…ソレノイド
89…制御部
83…当接部材
83a…腕部
83b…頭部
84…開口
85…センサ
86…ソレノイド
87…取り付け枠
88…センサ
Dx…搬送管の基準平面部間距離
Dy…搬送管のY方向の内寸
FW…搬送管の延設方向
P…紙幣
W…通路幅
X…搬送管の通路幅方向
Y…搬送管の高さ方向
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