(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024101027
(43)【公開日】2024-07-26
(54)【発明の名称】配送管理装置、配送管理方法および配送管理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/08 20240101AFI20240719BHJP
【FI】
G06Q10/08
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024087515
(22)【出願日】2024-05-29
(62)【分割の表示】P 2020169380の分割
【原出願日】2020-10-06
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森下 壮一
(72)【発明者】
【氏名】原田 誉
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
(57)【要約】
【課題】配送情報の変更時間を短縮し、出荷遅延の発生のリスクを低減することができる配送管理装置、配送管理方法および配送管理プログラムを提供することを課題とする。
【解決手段】本実施形態では、(1)配送に関する情報である配送情報の変更を行うための配送情報変更画面であって、所定の抽出単位で抽出条件を設定するための抽出条件設定領域、受注情報から抽出された情報が選択可能に表示される表示領域、および、変更後の配送情報を設定するための配送情報変更設定領域を含む画面を、表示部に表示させ、(2)受注情報から、抽出条件設定領域で設定された抽出単位で、抽出条件を満たす情報を抽出し、(3)抽出された、表示領域に表示された抽出単位の各情報のうち、選択された状態にある情報の配送情報を、配送情報変更設定領域で設定された配送情報に一括変更する。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を備えた配送管理装置であって、
商品の受注に関する情報と配送に関する情報とを関連付ける受注情報にアクセス可能であり、
前記制御部は、
配送に関する情報である配送情報の変更を行うための配送情報変更画面であって、所定の抽出単位で抽出条件を設定するための抽出条件設定領域、前記受注情報から抽出された情報が選択可能に表示される表示領域、および、変更後の配送情報を設定するための配送情報変更設定領域を含む画面を、表示部に表示させる表示制御手段と、
前記受注情報から、前記抽出条件設定領域で設定された前記抽出単位で、前記抽出条件を満たす情報を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された、前記表示領域に表示された前記抽出単位の前記各情報のうち、選択された状態にある情報の配送情報を、前記配送情報変更設定領域で設定された配送情報に一括変更する変更手段と、
を備えたこと、
を特徴とする配送管理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配送管理装置、配送管理方法および配送管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
受注した商品出荷時に、その日の出荷量等を加味して配送業者および配送ルート(以下、配送情報と称する場合がある)の変更が必要となる。
【0003】
特許文献1には、配送ルート上の交通渋滞により配送車両の施設X到着が遅延すると見込まれるため、以後の配送ルートを、まず施設Yに立ち寄り、次いで施設Xに立ち寄るように変更する動作が開示されている(段落[0072]参照)。また、特許文献1には、グラフィック表示において、当初配送計画による配送ルートを破線で示し、この破線のルートは、当初配送計画から変更がない場合の配送ルートも示し、一方、当初配送計画から変更された配送ルートを実線で示し、ルート変更ありの場合の方が、ルート変更なしの場合よりもデポへの帰着予定時刻が早くなる場合、配送業者の管理者は、ルート変更ありを選択して決定ボタンを操作することにより管理データベースに登録されている配送計画が更新される動作が開示されている(段落[0075]および[0077]等参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載されている技術では、交通機関のトラブル、天候もしくは自然災害等の影響、または配送の効率化等のために配送情報(配送業者および配送ルート)を変更する場合、受注情報の伝票(明細)毎に変更する必要がある。そのため、配送情報の変更作業には多くの時間がかかり、出荷遅延が発生するリスクがあるという課題がある。
【0006】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであって、配送情報の変更時間を短縮し、出荷遅延の発生のリスクを低減することができる配送管理装置、配送管理方法および配送管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る配送管理装置は、制御部を備えた配送管理装置であって、商品の受注に関する情報と配送に関する情報とを関連付ける受注情報にアクセス可能であり、前記制御部は、配送に関する情報である配送情報の変更を行うための配送情報変更画面であって、所定の抽出単位で抽出条件を設定するための抽出条件設定領域、前記受注情報から抽出された情報が選択可能に表示される表示領域、および、変更後の配送情報を設定するための配送情報変更設定領域を含む画面を、表示部に表示させる表示制御手段と、前記受注情報から、前記抽出条件設定領域で設定された前記抽出単位で、前記抽出条件を満たす情報を抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出された、前記表示領域に表示された前記抽出単位の前記各情報のうち、選択された状態にある情報の配送情報を、前記配送情報変更設定領域で設定された配送情報に一括変更する変更手段と、を備えたこと、を特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る配送管理装置は、2以上の代替可能な配送情報と、配送グループとを関連付ける配送ルートグループマスタにアクセス可能であり、前記制御部は、前記配送ルートグループマスタを参照し、前記選択された状態にある情報の配送情報が、前記配送情報変更設定領域で設定された配送情報と同じ配送グループであるか否かを判定する代替判定手段を、さらに備え、前記変更手段は、少なくとも前記代替判定手段によって、前記選択された状態にある情報の配送情報が、前記配送情報変更設定領域で設定された配送情報と同じ配送グループであると判定された場合、該選択された状態にある情報の配送情報を、該配送情報変更設定領域で設定された配送情報に一括変更すること、を特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る配送管理装置は、前記代替判定手段は、さらに、前記選択された状態にある情報に対応する商品の重量の合計である選択総重量が、前記配送情報変更設定領域で設定された配送情報に対応する最大積載重量以下であるか否かを判定し、前記変更手段は、前記代替判定手段によって、前記選択された状態にある情報の配送情報が、前記配送情報変更設定領域で設定された配送情報と同じ配送グループであると判定され、かつ、前記選択総重量が前記最大積載重量以下であると判定された場合、該選択された状態にある情報の配送情報を、該配送情報変更設定領域で設定された配送情報に一括変更すること、を特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る配送管理装置は、前記表示制御手段は、前記選択総重量を前記配送情報変更画面に表示させる、ことを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る配送管理装置は、前記配送ルートグループマスタは、2以上の代替可能な配送情報と、配送時間帯と、配送グループとを関連付け、前記制御部は、前記受注情報および前記配送ルートグループマスタを参照し、前記受注情報の配送情報および配送時間帯の組み合わせごとに、前記配送ルートグループマスタで規定された、対応する配送グループを抽出し、前記受注情報の配送情報に対応する最大積載重量を抽出し、少なくとも配送グループ、配送情報、配送時間帯、および最大積載重量を含む情報の一覧を配送グループ毎積載重量一覧として、前記表示部に表示させる重量一覧表示制御手段を、さらに備えた、ことを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る配送管理装置は、前記配送情報は、配送業者および配送ルートを含む、ことを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る配送管理装置は、前記変更手段は、前記選択された状態にある情報の配送情報が設定されていない場合、該選択された状態にある情報の配送情報として、前記配送情報変更設定領域で設定された配送情報を一括して設定する、ことを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る配送管理装置は、前記抽出条件設定領域の前記抽出単位として、配送ルート単位、納入先単位、または前記受注情報のレコード単位の少なくともいずれかを設定できる、ことを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る配送管理方法は、制御部を備えた配送管理装置で実行される配送管理方法であって、前記制御部は、商品の受注に関する情報と配送に関する情報とを関連付ける受注情報にアクセス可能であり、前記制御部で実行される、配送に関する情報である配送情報の変更を行うための配送情報変更画面であって、所定の抽出単位で抽出条件を設定するための抽出条件設定領域、前記受注情報から抽出された情報が選択可能に表示される表示領域、および、変更後の配送情報を設定するための配送情報変更設定領域を含む画面を、表示部に表示させる表示制御ステップと、前記受注情報から、前記抽出条件設定領域で設定された前記抽出単位で、前記抽出条件を満たす情報を抽出する抽出ステップと、前記抽出ステップで抽出した、前記表示領域に表示された前記抽出単位の前記各情報のうち、選択された状態にある情報の配送情報を、前記配送情報変更設定領域で設定された配送情報に一括変更する変更ステップと、を含むこと、を特徴とする。
【0016】
また、本発明に係る配送管理プログラムは、制御部を備えた配送管理装置に実行させるための配送管理プログラムであって、前記制御部は、商品の受注に関する情報と配送に関する情報とを関連付ける受注情報にアクセス可能であり、前記制御部において、配送に関する情報である配送情報の変更を行うための配送情報変更画面であって、所定の抽出単位で抽出条件を設定するための抽出条件設定領域、前記受注情報から抽出された情報が選択可能に表示される表示領域、および、変更後の配送情報を設定するための配送情報変更設定領域を含む画面を、表示部に表示させる表示制御ステップと、前記受注情報から、前記抽出条件設定領域で設定された前記抽出単位で、前記抽出条件を満たす情報を抽出する抽出ステップと、前記抽出ステップで抽出した、前記表示領域に表示された前記抽出単位の前記各情報のうち、選択された状態にある情報の配送情報を、前記配送情報変更設定領域で設定された配送情報に一括変更する変更ステップと、を実行させること、を特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、配送情報の変更時間を短縮し、出荷遅延の発生のリスクを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】
図1は、配送管理装置の構成の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、配送情報マスタの一例を示す図である。
【
図4】
図4は、配送ルートグループマスタの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、配送情報変更画面の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、配送グループ毎積載重量一覧の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、配送情報を一括変更する動作を説明する図である。
【
図8】
図8は、抽出単位を配送ルート単位とした場合の配送情報変更画面の動作を説明する図である。
【
図9】
図9は、抽出単位を納入先単位とした場合の配送情報変更画面の動作を説明する図である。
【
図10】
図10は、配送管理装置で実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に、本発明に係る配送管理装置、配送管理方法および配送管理プログラムの実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0020】
[1.概要]
受注した商品出荷時に、その日の出荷量を加味して配送業者および配送ルートである配送情報の変更が必要となる。また、交通機関のトラブル、天候もしくは自然災害等の影響、または配送の効率化等のために配送情報を変更する場合もある。また、注文時点で配送業者および配送ルートが定まっていない取引先であるスポット取引先との取引においては、商品出荷時に配送情報の変更(新規の設定)が必須となる。
【0021】
上述したような状況において受注情報における配送情報を変更する場合、例えば以下の2つのパターンによる対応が必要となる。
【0022】
パターン(1):受注情報を伝票毎に修正してから送り状を発行して出荷作業を行う。
パターン(2):本来であればパターン(1)による受注情報の修正を行うが、パターン(1)による運用を諦め、出荷作業員の間での出荷作業の適正化のため配送情報をその場で変更し、出荷直前に送り状の手書き修正を行う。
【0023】
パターン(1)の場合には、伝票毎の修正に時間がかかり、出荷遅延のリスクがあり、パターン(2)の場合には、手書きによる修正により送り先の間違いが生じ、出荷遅延のリスクが発生し、さらに、荷詰め作業の精度の低下を招くことになる。いずれにしても、出荷作業が非常に煩雑になる。
【0024】
そこで、本実施形態では、受注情報から、所定の抽出単位で抽出条件を満たす受注および配送に関する情報を抽出し、抽出した情報のうち選択されたものの配送情報を、目的とする配送情報に一括で変更するものとしている。これによって、配送情報の変更時間を短縮し、出荷遅延の発生のリスクを低減することができる。また、送り状の手書きによる修正の必要がなくなり、正確に商品を納入先に配送することが可能となる。以下、具体的な構成および動作について説明する。
【0025】
[2.構成]
図1は、配送管理装置の構成の一例を示す図である。
図2は、受注情報の一例を示す図である。
図3は、配送情報マスタの一例を示す図である。
図4は、配送ルートグループマスタの一例を示す図である。
図1~
図4を参照しながら、本実施形態に係る配送管理装置100の構成について説明する。
【0026】
配送管理装置100は、例えばデスクトップ型パーソナルコンピュータまたはワークステーション等である。なお、配送管理装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータまたはワークステーションのような据置型情報処理装置に限らず、ノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、またはタブレット型パーソナルコンピュータ等の携帯型情報処理装置であってもよい。
【0027】
配送管理装置100は、
図1に示すように、制御部102と、通信インターフェース部104と、記憶部106と、入出力インターフェース部108と、を備えている。
【0028】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、配送管理装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、配送管理装置100と、サーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えば、インターネット、LAN(Local Area Network)または専用回線等である。
【0029】
入出力インターフェース部108は、マウスまたはキーボード、およびディスプレイ等の入出力装置を接続するためのインターフェースである。入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。入力装置112は、キーボード、マウス、マイク、または、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタ等である。出力装置114は、ディスプレイ(家庭用テレビを含む)、スピーカまたはプリンタ等である。
【0030】
記憶部106は、各種のデータベース、テーブル、およびファイル等を記憶する記憶装置である。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)またはROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フレキシブルディスク、または光ディスク等を用いることができる。
【0031】
記憶部106は、商品の受注に関する情報と配送に関する情報とを関連付けた受注情報106aと、配送業者と配送ルートとの組み合わせごとに最大積載重量とを関連付けた配送情報マスタ106bと、特定の配送情報と代替可能な配送情報とを関連付けた配送ルートグループマスタ106cと、を記憶する。
【0032】
受注情報106aは、商品の受注に関する情報と配送に関する情報とを関連付ける情報である。例えば、
図2に示す受注情報106aの例では、注文番号、注文日、出荷日、納入先、出荷倉庫、明細番号、商品、数量、重量、配送業務、配送ルート、および配送時間帯がそれぞれ関連付けられている。例えば、注文番号「J000001」および明細番号「2」で特定されるレコードでは、注文日が「2020/05/11」であり、出荷日が「2020/05/13」であり、納入先が「〇〇商店」であり、出荷倉庫が「東日本倉庫」であり、商品が「鶏肉」であり、数量が「20袋」であり、重量が「100kg」であり、配送業者が「A運送(東)」であり、配送ルートが「中央区ルート」であり、配送時間帯が「AM」であることが示されている。この受注情報106aには、商品に関する受注を受けるたびに、注文番号が発行され、品目毎に明細番号が割り当てられ、その他各フィールドの値が適宜登録される。
【0033】
配送情報マスタ106bは、配送業者と配送ルートとの組み合わせごとに最大積載重量とを関連付けたマスタ情報である。例えば、
図3に示す配送情報マスタ106bの例では、配送業者、配送ルート、および最大積載重量がそれぞれ関連付けられて、マスタ情報として管理されている。例えば、配送業者「B運送」および配送ルート「港区ルート」で特定されるレコードでは、最大積載重量「600kg」であることが示されている。
【0034】
配送ルートグループマスタ106cは、特定の配送情報と代替可能な配送情報とを関連付けたマスタ情報である。例えば、
図4に示す配送ルートグループマスタ106cの例では、配送グループ、配送時間帯、配送ルート、配送業者、最大積載重量、代替配送ルート、代替配送業者、および代替最大積載重量がそれぞれ関連付けられている。ここで、「代替配送業者」とは、同じレコードの「配送業者」と互いに代替可能な配送業者を示す。また、「代替配送ルート」とは、同じレコードの「配送業者」と代替可能な「代替配送業者」が採用する配送ルートを示す。また、「代替最大積載量」とは、同じレコードの「配送業者」と代替可能な「代替配送業者」が用いるトラック等の運送車両の最大積載重量を示す。例えば、配送グループ「a」で特定されるレコードでは、配送時間帯が「AM」であり、配送ルートが「中央区ルート」であり、配送業者が「A運送(東)」であり、最大積載重量が「500kg」であり、代替配送ルートが「北区ルート」であり、代替配送業者が「自社便C」であり、代替最大積載重量が「200kg」であることが示されている。なお、
図4に示す配送ルートグループマスタ106cでは、代替可能な2組の配送情報(配送業者および配送ルート)および最大積載重量が登録されているが、これに限定されるものではなく、それぞれ代替可能な3組以上の配送情報および最大積載重量が登録されているものとしてもよい。
【0035】
なお、配送管理装置100の記憶部106に記憶されている受注情報106a、配送情報マスタ106b、および配送ルートグループマスタ106cのうち少なくともいずれかは、サーバ200に格納されているものとしてもよい。
【0036】
制御部102は、配送管理装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム、各種の処理手順等を規定したプログラム、および所要データ等を格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、
図1に示すように、抽出部102aと、総重量算出部102bと、重量一覧表示制御部102cと、代替判定部102dと、変更部102eと、表示制御部102fと、を有する。
【0037】
抽出部102aは、受注情報106aから、ユーザにより指定された抽出単位で、指定された抽出条件を満たす情報(レコード)を抽出する処理部である。
【0038】
総重量算出部102bは、抽出部102aにより抽出された情報(レコード)における重量の合計を算出する処理部である。また、総重量算出部102bは、抽出部102aにより抽出された情報(レコード)のうち、ユーザにより選択された情報の重量を算出する。
【0039】
重量一覧表示制御部102cは、後述する
図6に示す配送グループ毎積載重量一覧400を、出力装置114に表示させる処理部である。なお、配送グループ毎積載重量一覧400については、後述する。
【0040】
代替判定部102dは、配送ルートグループマスタ106cを参照し、抽出部102aにより抽出された情報(レコード)に含まれる配送情報(配送業者および配送ルート)が、指定された配送情報に代替可能か否か判定する処理である。
【0041】
変更部102eは、抽出部102aにより抽出された情報(レコード)に含まれる配送情報を、代替判定部102dにより代替可能であると判定された配送情報に一括変更する処理部である。
【0042】
表示制御部102fは、各種画面および各種情報の出力装置114への表示制御を行う処理部である。
【0043】
制御部102は、機能概念的に、(1)配送に関する情報である配送情報の変更を行うための配送情報変更画面であって、所定の抽出単位で抽出条件を設定するための抽出条件設定領域、受注情報から抽出された情報が選択可能に表示される表示領域、および、変更後の配送情報を設定するための配送情報変更設定領域を含む画面を、表示部に表示させる表示制御手段としての表示制御部102fと、(2)前記受注情報から、前記抽出条件設定領域で設定された前記抽出単位で、前記抽出条件を満たす情報を抽出する抽出手段としての抽出部102aと、(3)前記抽出手段により抽出された、前記表示領域に表示された前記抽出単位の前記各情報のうち、選択された状態にある情報の配送情報を、前記配送情報変更設定領域で設定された配送情報に一括変更する変更手段としての変更部102eと、(4)配送ルートグループマスタを参照し、前記選択された状態にある情報の配送情報が、前記配送情報変更設定領域で設定された配送情報と同じ配送グループであるか否かを判定する代替判定手段としての代替判定部102dと、(5)前記受注情報および前記配送ルートグループマスタを参照し、前記受注情報の配送情報および配送時間帯の組み合わせごとに、前記配送ルートグループマスタで規定された、対応する配送グループを抽出し、前記受注情報の配送情報に対応する最大積載重量を抽出し、少なくとも配送グループ、配送情報、配送時間帯、および最大積載重量を含む情報の一覧を配送グループ毎積載重量一覧として、前記表示部に表示させる重量一覧表示制御手段としての重量一覧表示制御部102cと、を備えている。これらのうち、代替判定部102d、および重量一覧表示制御部102cは任意の構成要素であり、制御部102に含まれていても含まれていなくてもよい。なお、各部が実行する処理の流れの詳細については、後述の[3.処理の具体例]にて詳細に説明する。
【0044】
なお、
図1に示す制御部102の各処理部は、機能を概念的に示したものであって、このような構成に限定されるものではない。例えば、
図1に示す制御部102で独立した処理部として図示した複数の処理部を、1つの処理部として構成してもよい。一方、
図1に示す制御部102で1つの処理部が有する機能を複数に分割し、複数の処理部として構成するものとしてもよい。
【0045】
[3.処理の具体例]
以下、本実施形態に係る配送管理装置100が行う処理について、詳細に説明する。
【0046】
(配送情報変更画面での操作および処理)
図5は、配送情報変更画面の一例を示す図である。
図6は、配送グループ毎積載重量一覧の一例を示す図である。
図7は、配送情報を一括変更する動作を説明する図である。
図5~
図7を参照しながら、配送情報変更画面1000での操作および処理について説明する。
【0047】
図5に示す配送情報変更画面1000は、受注情報106aからユーザにより指定された抽出単位で、指定された抽出条件を満たすものとして抽出された情報(レコード)に対して、既に設定されている配送情報を、代替するものとして指定された配送情報に一括変更するための画面である。配送情報変更画面1000は、表示制御部102fによって出力装置114に表示される。配送情報変更画面1000は、
図5に示すように、抽出条件設定領域1001と、抽出受注情報一覧1002と、総重量表示領域1003と、配送情報変更設定領域1004と、一括選択ボタン1011と、一括解除ボタン1012と、検索ボタン1013と、表示ボタン1014と、登録ボタン1015と、閉じるボタン1016と、を有する。このうち、閉じるボタン1016は、配送情報変更画面1000を閉じるためのボタンである。
【0048】
抽出条件設定領域1001は、ユーザによる入力装置112の操作に従って、抽出単位および各種の抽出条件を設定するための領域である。具体的には、抽出条件設定領域1001では、設定可能な抽出単位として、配送ルート単位、納入先単位、および明細単位のうちいずれかを設定することが可能である。配送ルート単位とは、抽出部102aにより受注情報106aから抽出された情報を、同じ配送ルートごとに集約して、抽出受注情報一覧1002に一覧表示させるための抽出単位である。納入先単位とは、抽出部102aにより受注情報106aから抽出された情報を、同じ納入先ごとに集約して、抽出受注情報一覧1002に一覧表示させるための抽出単位である。明細単位とは、抽出部102aにより受注情報106aから抽出された情報(レコード)を、集約することなくそのまま当該レコード単位で抽出受注情報一覧1002に一覧表示させるための抽出単位である。なお、抽出単位は、上述の配送ルート単位、納入先単位、および明細単位に限定されるものではなく、例えば、出荷倉庫ごとに抽出して集約するための出荷倉庫単位、または、出荷日ごとに抽出して集約するための出荷日単位等があってもよい。
【0049】
また、抽出条件設定領域1001には、受注情報106aから情報(レコード)を抽出するための抽出条件として、出荷倉庫、得意先、納入先、商品特性、注文日、出荷日、配送業者、配送ルート、および配送時間帯が設定できるようになっている。ここで、商品特性とは、例えば、冷凍配送物、常温配送物、割れ物等の商品についての配送上の特性を示す。なお、抽出条件としては、上述の内容に限定されるものではなく、例えば、重量または最大積載重量等について条件が設定できるようにしてもよい。
【0050】
図5に示す例では、抽出単位として「明細単位」に設定し、抽出条件として、出荷倉庫を「SOUKO01(東日本倉庫)」に、出荷日を「2020/5/13」に設定した場合を示す。この状態において、ユーザが検索ボタン1013を押下すると、抽出部102aは、受注情報106aから、抽出単位を「明細単位」とし、抽出条件として、出荷倉庫が「SOUKO01(東日本倉庫)」、出荷日が「2020/5/13」であることを満たす情報(レコード)を抽出する。そして、表示制御部102fは、
図5に示すように、抽出部102aにより抽出された情報(レコード)を、明細単位で抽出受注情報一覧1002に一覧表示させる。
図5に示す例では、抽出受注情報一覧1002には、抽出部102aにより抽出された情報のうち、出荷倉庫、受注番号、出荷日、納入先、明細番号、商品、重量、配送業者、配送ルート、配送時間帯、および最大積載重量を表示させている。この場合、表示制御部102fは、抽出部102aにより抽出された情報のうちの配送情報(配送業者および配送ルート)に対応する最大積載重量を、配送情報マスタ106bを参照することによって抽出して、抽出受注情報一覧1002に含めて表示させる。
【0051】
また、抽出受注情報一覧1002に表示された明細単位の各レコードは、「対象」と称するフィールドにおけるチェックボックスによりそれぞれ選択可能となっている。ユーザは、配送情報の一括変更の対象とするレコードを、チェックボックスにより選択する。また、ユーザは、一括選択ボタン1011を押下することによって、抽出受注情報一覧1002に表示されたすべてのレコードを選択することができる。また、ユーザは、一括解除ボタン1012を押下することによって、抽出受注情報一覧1002に表示されたすべてのレコードの選択を解除することができる。
図5に示す例では、受注番号が「J000001」、「J000002」および「J000005」で特定されるレコードが選択された状態を示している。
【0052】
そして、ユーザが表示ボタン1014を押下すると、総重量算出部102bは、抽出部102aにより抽出されたすべての情報(抽出受注情報一覧1002に一覧表示されたすべてのレコード)の重量の合計を表示総重量として算出し、さらに、ユーザにより選択されたレコードの重量の合計を選択総重量として算出する。そして、表示制御部102fは、
図5に示すように、総重量算出部102bにより算出された表示総重量および選択総重量を、総重量表示領域1003に表示させる。
図5に示す例では、総重量算出部102bは、抽出受注情報一覧1002に表示されたすべてのレコードの重量の合計である「840kg」を表示総重量として算出し、ユーザにより選択されたレコードの重量である「200kg」、「100kg」、「80kg」、「40kg」、「10kg」および「30kg」の合計である「460kg」を選択総重量として算出している。
【0053】
なお、総重量算出部102bによる表示総重量および選択総重量の算出動作は、上述のように、表示ボタン1014の押下により実行されることに限定されるものではなく、例えば、抽出受注情報一覧1002の各レコードのチェックボックスが選択される毎、または選択解除される毎に、自動的に実行されるものとしてもよい。
【0054】
また、ユーザは所定の操作を行うことにより、重量一覧表示制御部102cは、受注情報106aおよび配送ルートグループマスタ106cを参照し、受注情報106aの配送情報(配送業者および配送ルート)および配送時間帯の組み合わせごとに、配送ルートグループマスタ106cで規定された、対応する配送グループを抽出する。次に、重量一覧表示制御部102cは、配送情報マスタ106bを参照し、受注情報106aの配送情報に対応する最大積載重量を抽出する。さらに、重量一覧表示制御部102cは、受注情報106aの配送情報(配送業者および配送ルート)および配送時間帯の組み合わせごとに、受注情報106aの重量の合計を積載重量として算出し、当該配送情報に対応する最大積載重量から積載重量を差し引いた重量を積載可能残重量として算出する。そして、重量一覧表示制御部102cは、
図6に示すように、出荷日、配送グループ、配送業者、配送ルート、配送時間帯、最大積載重量、積載重量、および積載可能残重量で構成された情報の一覧を配送グループ毎積載重量一覧400として、出力装置114に表示させる。ユーザは、この配送グループ毎積載重量一覧400を見ることによって、その出荷日の配送業者および配送ルートと代替可能な配送業者および配送ルートを確認することができ、さらに、配送情報(配送業者および配送ルート)ごとに、あとどれくらいの重量の商品を積載することが可能であるのかを積載可能残重量によって確認することができる。
図6に示す例では、出荷日「2020/5/13」において、配送業者「A運送(東)」および配送ルート「中央区ルート」と、配送業者「自社便C」および配送ルート「北区ルート」とが、同じ配送グループ「a」であるため互いに代替可能であることが確認でき、さらに、それぞれの配送業者の積載可能残重量が「90kg」および「150kg」であることを確認することができる。なお、配送グループ毎積載重量一覧400を表示させるための上述の所定の操作は、例えば、配送情報変更画面1000における他のボタン操作、メニュー操作、またはショートカットキー操作等によって可能とすればよい。
【0055】
次に、ユーザは、抽出受注情報一覧1002において選択した各レコードの配送情報が、配送グループ毎積載重量一覧400を確認することによって、互いに代替可能な配送情報であることを確認する。さらに、ユーザは、代替可能な配送情報のうち、抽出受注情報一覧1002において選択した各レコードの重量の合計である選択総重量が最大積載重量以下となる配送情報を、配送情報変更設定領域1004に設定する。
図5に示す例では、抽出受注情報一覧1002において選択された各レコードの配送情報が、配送業者「A運送(東)」および配送ルート「中央区ルート」、ならびに、配送業者「自社便C」および配送ルート「北区ルート」であり、配送グループ毎積載重量一覧400に示すように、各配送情報は、同じ配送グループ「a」に対応するので、互いに代替可能であることが確認される。さらに、抽出受注情報一覧1002において選択された各レコードの重量の合計である選択総重量「460kg」が、配送業者「自社便C」の最大積載重量「200kg」よりも超過しているのに対し、配送業者「A運送(東)」の最大積載重量「500kg」以下であることにより、ユーザは、選択した各レコードの配送情報を、配送業者「A運送(東)」および配送ルート「中央区ルート」に集約して一括変更できると判断することができる。そして、ユーザは、配送情報変更設定領域1004において、一括変更が可能な配送情報として、配送業者「A運送(東)」を変更配送業者として、配送ルート「中央区ルート」を変更配送ルートとして設定する。
【0056】
そして、ユーザが登録ボタン1015を押下すると、代替判定部102dは、配送ルートグループマスタ106cを参照し、抽出受注情報一覧1002において選択された情報(レコード)に含まれる配送情報(配送業者および配送ルート)が、指定(設定)された配送情報に代替可能か否か判定する。
図5に示す例では、代替判定部102dは、配送ルートグループマスタ106cを参照し、抽出受注情報一覧1002において選択された配送情報、すなわち、配送業者「A運送(東)」および配送ルート「中央区ルート」、ならびに、配送業者「自社便C」および配送ルート「北区ルート」と、配送情報変更設定領域1004で設定された配送情報(配送業者「A運送(東)」および配送ルート「中央区ルート」)とが、同じ配送グループ「a」に対応するため、互いに代替可能な配送情報であると判定する。さらに、代替判定部102dは、抽出受注情報一覧1002において選択された各レコードの重量の合計である選択総重量「460kg」が、配送情報変更設定領域1004で設定された配送情報(配送業者「A運送(東)」および配送ルート「中央区ルート」)に対応する最大積載重量「500kg」以下であると判定する。その結果、代替判定部102dは、抽出受注情報一覧1002において選択された各レコードの配送情報を、配送情報変更設定領域1004で設定された配送情報に集約して一括変更できると判定する。
【0057】
そして、変更部102eは、抽出受注情報一覧1002において選択された情報(レコード)に含まれる配送情報を、代替判定部102dにより代替可能(配送情報を一括変更可能)であると判定された、配送情報変更設定領域1004に設定された配送情報に一括変更する。この抽出部102aによる配送情報の一括変更は、受注情報106aに反映される。
図5において登録ボタン1015が押下された結果を、
図7に示す。
図7に示すように、変更部102eは、配送情報変更設定領域1004において設定された配送業者「A運送(東)」および配送ルート「中央区ルート」に基づいて、抽出受注情報一覧1002において選択されたレコードに対応する受注情報106aのレコードにおける配送情報を一括変更する。具体的には、配送情報変更設定領域1004には配送情報として配送業者「A運送(東)」および配送ルート「中央区ルート」が設定されているため、変更部102eは、抽出受注情報一覧1002で選択されたレコードのうち配送業者が「自社便C」および配送ルート「北区ルート」であるレコードに対して、当該配送業者および配送ルートを、それぞれ「A運送(東)」および「中央区ルート」に変更する。
【0058】
なお、表示制御部102fによる判定動作および変更部102eによる変更動作は、上述のように、登録ボタン1015の押下により実行されることに限定されるものではなく、例えば、配送情報変更設定領域1004の変更配送業者および変更配送ルートに入力(設定)された時点で、自動的に実行されるものとしてもよい。
【0059】
また、抽出受注情報一覧1002において選択されたレコードが、配送情報(配送業者および配送ルート)が設定されていないスポット取引先のレコードである場合、代替判定部102dは、配送情報変更設定領域1004に設定された配送情報を設定できるものと判定すればよく、変更部102eは、配送情報変更設定領域1004に設定された配送情報を一括設定(一括変更)するものとすればよい。
【0060】
以上のような動作により、配送情報を代替可能な配送情報に集約して一括変更が可能となるため、配送情報の変更時間を短縮し、出荷遅延の発生のリスクを低減することができる。また、送り状の手書きによる修正の必要がなくなり、正確に商品を納入先に配送することが可能となる。
【0061】
(抽出単位を配送ルート単位とした場合の処理)
図8は、抽出単位を配送ルート単位とした場合の配送情報変更画面の動作を説明する図である。
図8を参照しながら、抽出単位を配送ルート単位とした場合の配送情報変更画面1000の動作について説明する。
【0062】
図8に示す例では、抽出単位として「配送ルート単位」に設定し、抽出条件として、出荷倉庫を「SOUKO01(東日本倉庫)」に、出荷日を「2020/5/13」に設定した場合を示す。この状態において、ユーザが検索ボタン1013を押下すると、抽出部102aは、受注情報106aから、抽出単位を「配送ルート単位」とし、抽出条件として、出荷倉庫が「SOUKO01(東日本倉庫)」、出荷日が「2020/5/13」であることを満たす情報(レコード)を抽出する。そして、表示制御部102fは、
図8に示すように、抽出部102aにより抽出された情報(レコード)を、配送ルート単位に抽出受注情報一覧1002に一覧表示させる。具体的には、表示制御部102fは、抽出部102aにより抽出されたレコードのうち同じ配送ルートのレコードを1つのレコードにまとめて表示する。その際、表示制御部102fは、同じ配送ルートのレコードの重量を合計し、1つにまとめたレコードの重量として表示させる。また、表示制御部102fは、
図8に示すように、配送ルートごとに1つにまとめたレコードにおいては、受注番号、納入先、明細番号および商品が特定されなくなるため、非表示としている。
【0063】
なお、これ以降の操作および動作については、上述の
図5~
図7で説明した操作および動作と同様である。
【0064】
(抽出単位を納入先単位とした場合の処理)
図9は、抽出単位を納入先単位とした場合の配送情報変更画面の動作を説明する図である。
図9を参照しながら、抽出単位を納入先単位とした場合の配送情報変更画面1000の動作について説明する。
【0065】
図9に示す例では、抽出単位として「納入先単位」に設定し、抽出条件として、出荷倉庫を「SOUKO01(東日本倉庫)」に、出荷日を「2020/5/13」に設定した場合を示す。この状態において、ユーザが検索ボタン1013を押下すると、抽出部102aは、受注情報106aから、抽出単位を「納入先単位」とし、抽出条件として、出荷倉庫が「SOUKO01(東日本倉庫)」、出荷日が「2020/5/13」であることを満たす情報(レコード)を抽出する。そして、表示制御部102fは、
図9に示すように、抽出部102aにより抽出された情報(レコード)を、納入先単位に抽出受注情報一覧1002に一覧表示させる。具体的には、表示制御部102fは、抽出部102aにより抽出されたレコードのうち同じ納入先のレコードを1つのレコードにまとめて表示する。その際、表示制御部102fは、同じ納入先のレコードの重量を合計し、1つにまとめたレコードの重量として表示させる。また、表示制御部102fは、
図9に示すように、納入先ごとに1つにまとめたレコードにおいては、受注番号、明細番号および商品が特定されなくなるため、非表示としている。
【0066】
なお、これ以降の操作および動作については、上述の
図5~
図7で説明した操作および動作と同様である。
【0067】
(受注情報からの抽出処理および配送情報の一括変更処理の流れ)
図10は、配送管理装置で実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図10を参照しながら、配送管理装置100で実行される受注情報からの抽出処理および配送情報の一括変更処理の流れについて説明する。
【0068】
<ステップS1>
ユーザは、配送情報変更画面1000の抽出条件設定領域1001において、入力装置112の操作により、抽出単位および各種の抽出条件を設定する。次に、ユーザが検索ボタン1013を押下すると、抽出部102aは、受注情報106aから、指定(設定)した抽出単位で、抽出条件を満たす情報(レコード)を抽出する。そして、表示制御部102fは、抽出部102aにより抽出された情報(レコード)を、抽出単位で抽出受注情報一覧1002に一覧表示させる。そして、ステップS2へ移行する。
【0069】
<ステップS2>
次に、ユーザは、抽出受注情報一覧1002に表示された情報(レコード)の中から、配送情報の一括変更の対象とする情報を、チェックボックスにより選択する。そして、ステップS3へ移行する。
【0070】
<ステップS3>
次に、ユーザが表示ボタン1014を押下すると、総重量算出部102bは、抽出部102aにより抽出されたすべての情報(抽出受注情報一覧1002に一覧表示されたすべてのレコード)の重量の合計を表示総重量として算出し、さらに、ユーザにより選択されたレコードの重量の合計を選択総重量として算出する。そして、表示制御部102fは、総重量算出部102bにより算出された表示総重量および選択総重量を、総重量表示領域1003に表示させる。そして、ステップS4へ移行する。
【0071】
<ステップS4>
次に、ユーザは所定の操作を行うことにより、重量一覧表示制御部102cは、受注情報106aおよび配送ルートグループマスタ106cを参照し、受注情報106aの配送情報(配送業者および配送ルート)および配送時間帯の組み合わせごとに、配送ルートグループマスタ106cで規定された、対応する配送グループを抽出する。次に、重量一覧表示制御部102cは、配送情報マスタ106bを参照し、受注情報106aの配送情報に対応する最大積載重量を抽出する。さらに、重量一覧表示制御部102cは、受注情報106aの配送情報(配送業者および配送ルート)および配送時間帯の組み合わせごとに、受注情報106aの重量の合計を積載重量として算出し、当該配送情報に対応する最大積載重量から積載重量を差し引いた重量を積載可能残重量として算出する。そして、重量一覧表示制御部102cは、出荷日、配送グループ、配送業者、配送ルート、配送時間帯、最大積載重量、積載重量、および積載可能残重量で構成された情報の一覧を配送グループ毎積載重量一覧400として、出力装置114に表示させる。ユーザは、この配送グループ毎積載重量一覧400を見ることによって、その出荷日の配送業者および配送ルートと代替可能な配送業者および配送ルートを確認することができ、さらに、配送情報(配送業者および配送ルート)ごとに、あとどれくらいの重量の商品を積載することが可能であるのかを積載可能残重量によって確認することができる。
【0072】
次に、ユーザは、抽出受注情報一覧1002において選択した各レコードの配送情報が、配送グループ毎積載重量一覧400を確認することによって、互いに代替可能な配送情報であることを確認する。さらに、ユーザは、代替可能な配送情報のうち、抽出受注情報一覧1002において選択した各レコードの重量の合計である選択総重量が最大積載重量以下となる配送情報を、変更する配送情報として配送情報変更設定領域1004に設定する。そして、ステップS5へ移行する。
【0073】
<ステップS5>
そして、ユーザが登録ボタン1015を押下すると、代替判定部102dは、配送ルートグループマスタ106cを参照し、抽出受注情報一覧1002において選択された情報(レコード)に含まれる配送情報(配送業者および配送ルート)が、指定(設定)された配送情報に代替可能か否か判定する。具体的には、代替判定部102dは、配送ルートグループマスタ106cを参照し、抽出受注情報一覧1002において選択された各配送情報と、配送情報変更設定領域1004で設定された配送情報とが、同じ配送グループに属することによって互いに代替可能な配送情報であるか否かを判定する。さらに、代替判定部102dは、抽出受注情報一覧1002において選択された各レコードの重量の合計である選択総重量が、配送情報変更設定領域1004で設定された配送情報に対応する最大積載重量以下であるか否かを判定する。代替判定部102dは、同じ配送グループ属することによって互いに代替可能な配送情報であると判定し、かつ、選択総重量が、配送情報変更設定領域1004で設定された配送情報に対応する最大積載重量以下であると判定した場合、抽出受注情報一覧1002において選択された情報に含まれる配送情報を、配送情報変更設定領域1004で設定された配送情報に集約して一括変更できると判定する。そして、ステップS6へ移行する。
【0074】
<ステップS6>
そして、変更部102eは、抽出受注情報一覧1002において選択された情報(レコード)に含まれる配送情報を、代替判定部102dにより代替可能(配送情報を一括変更可能)であると判定された、配送情報変更設定領域1004に設定された配送情報に一括変更する。以上で、配送管理装置100で実行される受注情報からの抽出処理および配送情報の一括変更処理を終了する。
【0075】
以上のように、本実施形態では、表示制御部102fが、配送に関する情報である配送情報の変更を行うための配送情報変更画面1000であって、所定の抽出単位で抽出条件を設定するための抽出条件設定領域1001、受注情報106aから抽出された情報が選択可能に表示される抽出受注情報一覧1002、および、変更後の配送情報を設定するための配送情報変更設定領域1004を含む画面を、表示部に表示させ、抽出部102aが、受注情報106aから、設定された前記抽出単位で抽出条件を満たす情報を抽出し、変更部102eが、抽出部102aにより抽出された、抽出受注情報一覧1002に表示された抽出単位の各情報(レコード)のうち、選択された状態にある情報の配送情報を、配送情報変更設定領域1004で設定された配送情報に一括変更するものとしている。これによって、配送情報を代替可能な配送情報に集約して一括変更が可能となるため、配送情報の変更時間を短縮し、出荷遅延の発生のリスクを低減することができる。また、送り状の手書きによる修正の必要がなくなり、正確に商品を納入先に配送することが可能となる。
【0076】
また、代替判定部102dが、配送ルートグループマスタ106cを参照し、選択された状態にある情報の配送情報が、配送情報変更設定領域1004で設定された配送情報と同じ配送グループであるか否かを判定し、選択された状態にある情報に対応する商品の重量の合計である選択総重量が、配送情報変更設定領域1004で設定された配送情報に対応する最大積載重量以下であるか否かを判定し、変更部102eは、代替判定部102dによって、選択された状態にある情報の配送情報が、配送情報変更設定領域1004で設定された配送情報と同じ配送グループであると判定され、かつ、選択総重量が最大積載重量以下であると判定された場合、選択された状態にある情報の配送情報を、配送情報変更設定領域1004で設定された配送情報に一括変更するものとしている。これによって、代替が不可能である配送情報によって一括変更されることを防止することができ、配送作業に支障を来すことを抑制できる。
【0077】
また、表示制御部102fは、選択総重量を配送情報変更画面1000(総重量表示領域1003)に表示させるものとしている。これによって、現在選択しているレコードの重量の合計を確認することができ、代替の対象とする配送業者の最大積載重量と比較することができる。
【0078】
また、重量一覧表示制御部102cは、受注情報106aおよび配送ルートグループマスタ106cを参照し、受注情報106aの配送情報および配送時間帯の組み合わせごとに、配送ルートグループマスタ106cで規定された、対応する配送グループを抽出し、受注情報106aの配送情報に対応する最大積載重量を抽出し、少なくとも配送グループ、配送情報、配送時間帯、および最大積載重量を含む情報の一覧を配送グループ毎積載重量一覧400として、出力装置114に表示させるものとしている。これによって、ユーザは配送グループ毎積載重量一覧400を確認することができ、その出荷日の配送業者および配送ルートと代替可能な配送業者および配送ルートを確認することができる。
【0079】
また、変更部102eは、選択された状態にある情報の配送情報が設定されていない場合、選択された状態にある情報の配送情報として、配送情報変更設定領域1004で設定された配送情報を一括して設定するものとしている。これによって、抽出受注情報一覧1002において選択されたレコードが、配送情報(配送業者および配送ルート)が設定されていないスポット取引先のレコードである場合でも、配送情報を一括して設定することが可能となる。
【0080】
また、抽出条件設定領域1001の抽出単位として、配送ルート単位、納入先単位、または明細単位の少なくともいずれかを設定できるものとしている。これによって、様々な抽出単位で情報を抽出できるので、配送情報の一括変更の際の利便性を向上させることができる。
【0081】
[4.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0082】
例えば、上述の実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0083】
また、本明細書中および図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データおよび検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0084】
また、配送管理装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0085】
例えば、配送管理装置100が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。なお、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて配送管理装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD等の記憶部等には、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0086】
また、このコンピュータプログラムは、配送管理装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0087】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム商品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。したがって、本明細書で説明したような処理または処理方法を実行するためのプログラムを格納した記録媒体もまた本発明を構成することとなる。
【0088】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、上述の実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成および手順を用いることができる。
【0089】
記憶部106に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0090】
また、配送管理装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、配送管理装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0091】
さらに、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0092】
本発明は、特に、受注した情報と配送に関する情報とを関連付けて保持する受注情報を用いる場合において有用である。
【符号の説明】
【0093】
100 配送管理装置
102 制御部
102a 抽出部
102b 総重量算出部
102c 重量一覧表示制御部
102d 代替判定部
102e 変更部
102f 表示制御部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 受注情報
106b 配送情報マスタ
106c 配送ルートグループマスタ
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク
400 配送グループ毎積載重量一覧
1000 配送情報変更画面
1001 抽出条件設定領域
1002 抽出受注情報一覧
1003 総重量表示領域
1004 配送情報変更設定領域
1011 一括選択ボタン
1012 一括解除ボタン
1013 検索ボタン
1014 表示ボタン
1015 登録ボタン
1016 閉じるボタン
【手続補正書】
【提出日】2024-06-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を備えた配送管理装置であって、
商品の受注に関する情報と配送に関する情報とを関連付ける受注情報にアクセス可能であり、
前記制御部は、
配送に関する情報である配送情報の変更を行うための配送情報変更画面であって、所定の抽出単位で抽出条件を設定するための抽出条件設定領域、前記受注情報から抽出された情報が選択可能に表示される表示領域、および、変更後の配送情報を設定するための配送情報変更設定領域を含む画面を、表示部に表示させる表示制御手段と、
前記受注情報から、前記抽出条件設定領域で設定された前記抽出単位で、前記抽出条件を満たす情報を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された、前記表示領域に表示された前記抽出単位の前記各情報のうち、選択された状態にある情報の配送情報を、前記配送情報変更設定領域で設定された配送情報に一括変更する変更手段と、
を備え、
前記変更手段は、前記選択された状態にある情報の配送情報が設定されていない場合、該選択された状態にある情報の配送情報として、前記配送情報変更設定領域で設定された配送情報を一括して設定すること、
を特徴とする配送管理装置。
【請求項2】
前記配送情報は、配送業者および配送ルートを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の配送管理装置。
【請求項3】
前記抽出条件設定領域の前記抽出単位として、配送ルート単位、納入先単位、または前記受注情報のレコード単位の少なくともいずれかを設定できる、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の配送管理装置。
【請求項4】
制御部を備えた配送管理装置で実行される配送管理方法であって、
前記制御部は、商品の受注に関する情報と配送に関する情報とを関連付ける受注情報にアクセス可能であり、
前記制御部で実行される、
配送に関する情報である配送情報の変更を行うための配送情報変更画面であって、所定の抽出単位で抽出条件を設定するための抽出条件設定領域、前記受注情報から抽出された情報が選択可能に表示される表示領域、および、変更後の配送情報を設定するための配送情報変更設定領域を含む画面を、表示部に表示させる表示制御ステップと、
前記受注情報から、前記抽出条件設定領域で設定された前記抽出単位で、前記抽出条件を満たす情報を抽出する抽出ステップと、
前記抽出ステップで抽出した、前記表示領域に表示された前記抽出単位の前記各情報のうち、選択された状態にある情報の配送情報を、前記配送情報変更設定領域で設定された配送情報に一括変更する変更ステップと、
を含み、
前記変更ステップは、前記選択された状態にある情報の配送情報が設定されていない場合、該選択された状態にある情報の配送情報として、前記配送情報変更設定領域で設定された配送情報を一括して設定すること、
を特徴とする配送管理方法。
【請求項5】
制御部を備えた配送管理装置に実行させるための配送管理プログラムであって、
前記制御部は、商品の受注に関する情報と配送に関する情報とを関連付ける受注情報にアクセス可能であり、
前記制御部において、
配送に関する情報である配送情報の変更を行うための配送情報変更画面であって、所定の抽出単位で抽出条件を設定するための抽出条件設定領域、前記受注情報から抽出された情報が選択可能に表示される表示領域、および、変更後の配送情報を設定するための配送情報変更設定領域を含む画面を、表示部に表示させる表示制御ステップと、
前記受注情報から、前記抽出条件設定領域で設定された前記抽出単位で、前記抽出条件を満たす情報を抽出する抽出ステップと、
前記抽出ステップで抽出した、前記表示領域に表示された前記抽出単位の前記各情報のうち、選択された状態にある情報の配送情報を、前記配送情報変更設定領域で設定された配送情報に一括変更する変更ステップと、
を実行させるためのプログラムであり、
前記変更ステップは、前記選択された状態にある情報の配送情報が設定されていない場合、該選択された状態にある情報の配送情報として、前記配送情報変更設定領域で設定された配送情報を一括して設定すること、
を特徴とする配送管理プログラム。